コロナPCR検査の精度が低いのは下手だから?
テレビ朝日の玉川徹氏と言えば昨今ではすっかり炎上系電波芸人として名の知られた存在ですが、先日の「土日は行政機関の検査は休み」発言に続いてまたぞろこんな発言で話題になっているようです。
玉川氏「PCR検査の感度は100%」「精度が落ちているのは手技の問題」発言に批判 「技師のせいにするな」の声(2020年5月19日リアルライブ)
19日放送の『羽鳥慎一のモーニングショー』(テレビ朝日系)で、同局局員でコメンテーターの玉川徹氏の発言が物議を醸している。
「番組では改めてPCR検査について着目。現在主流となっているのは鼻の奥の粘液を綿棒で取る方法ですが、唾液を検体に使う体制も始まることが明かされました。すると、玉川氏が『PCRの精度があまりよくないというか、7割ぐらいという話がよく喧伝されてる』としながら、『本当にその中にウイルスがあったらほぼ100%近く感度はあるはず』と、100%判定できると断言したのです」(芸能ライター)続けて、同氏はPCR検査の詳細について、「どんどんウイルスの遺伝子を増幅させることで検出している」と説明した上で、「7割ぐらいの精度に落ちているということは、多分に採った場所にいないとか、それから採り方がいま一つうまくなかったとか、そういう手技の部分とか、採る場所に依存している部分が大きいのでは」と推測。つまり、検査技師の技術不足が、PCR検査の失敗をたびたび引き起こしていると主張したのだ。
例えば、PCR検査を繰り返したところ、最初はPCR陰性だったものの、陽性に変わってしまったり、逆に陽性と判断されたものの、検査で陰性だったというニュースも多く見聞きしている。
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だが、検査で陰性と陽性のぎりぎりのところにいる人は、そのぎりぎりのところを無理に読めば、ないものを「ある」と伝えてしまう危険性もはらんでいる。果たして、このPCR論争はいつまで続くのであろうか……?
テレ朝・玉川徹氏、またまた炎上「PCRの精度、手技や取る場所に依存」と発言 元環境相・細野氏「彼の無責任な発言で苦労した」(2020年5月20日夕刊フジ)
テレビ朝日系「羽鳥慎一モーニングショー」の社員コメンテーター、玉川徹氏の発言が、また炎上している。19日の番組内で、PCR検査の精度について発言したところ、ネット上で「医療従事者への侮辱・冒涜(ぼうとく)だ」などと批判が噴出しているのだ。国会議員からも苦言が呈され、番組スポンサーの商品の不買運動を求める投稿も見られた。
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京都大学大学院医学研究科非常勤講師で医師の村中璃子氏もツイッターで、《もう見ちゃダメです》と一刀両断した。
元環境相である細野豪志衆院議員も《玉川徹氏は常にテレビでコメントできる特権的な立場にある。平時は色んな意見があっていいと思うが、有事に専門外の人間が付け焼刃の発言をして現場を混乱させるのは本当に困る。考えてもらった方が良いと思う。東日本大震災後の彼の無責任な発言には本当に苦労した》とツイートした。
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玉川氏は先月も、東京都のPCR検査をめぐって、「土日の行政検査を休んでいる」という趣旨の発言をして、謝罪している。今回の発言をどう見るか。
医療リスクマネジメントに詳しい内科専門医で中央大大学院教授の真野俊樹氏は「PCR検査は研究現場で使われていたものを臨床に利用した。1~2月ごろは技術面の問題も生じたと考えられるが、現段階では研修を重ねて実施していると考えられる。日本では全自動の機器導入が遅く、感染を起こす可能性は変わらず、慎重にする必要があるので時間がかかっている。個人の腕の差という理由ではないだろう」と指摘した。
玉川氏について聞くところでは大学では農業土木を専攻したものの、元々はバイオテクノロジーに興味があったのだそうですが、臨床検体のPCRについて真っ当な知識はお持ちではないようです。
同氏に関してはすでに同じマスコミ業界人からも「論理の一貫性が欠如している」等の批判が噴出していますが、同番組に限らず他番組でもコロナ関連のねつ造報道が繰り返されている状況は気になりますね。
その背後にあるのが何らかの主義主張であることは容易に想像出来るところですが、こうした事実よりも自らの主張を優先しねつ造も厭わない報道姿勢とは当然批判されてしかるべきものです。
この点では報道の倫理面を担保すべきBPOが機能していないとはかねて指摘されるところですが、あくまで業界団体であり身内に甘く、世間並みの常識が全く通用していないとの批判も根強くあります。
モーニングショーと言う番組は日本のワイドショーの草分けだそうですが、ワイドショーと言うもの自体も事実関係よりも視聴者向けを狙った脚色やねつ造まがいの過度の編集が横行するなどの弊害が指摘されています。
また極めて幅広いテーマを扱うにも関わらず、それぞれのジャンルの専門家ではなく門外漢や素人にばかりコメントさせると言うスタイルから、ともすれば無知に基づく間違った言論が横行しやすいとも言えますね。
この点について製作者側としてはあくまで視聴者と同じ素人目線を優先すると言うロジックのようですが、明らかに事実に反する論調を間違っていると誰も指摘しないまま番組が進行していく状況は異様なものです。
元々特定の主義主張を押し通すために敢えてそうした人選をしているのでは?と思われる事例も少なくないようですが、未だにテレビの言っていることを無批判に信じ込んでしまう視聴者側の姿勢も問われるでしょう。
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