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2019年12月 5日 (木)

岡山県警の全国初の試み、はじめての成果を上げる

このところ危険運転、あおり運転が全国的に注目される機会が増え、危険運転につながるスマホのながら運転が厳罰化されるなど対策も進んでいます。
個人レベルでの対策としてドライブレコーダーが大人気だそうですが、そのドラレコに関連した岡山県警の全国初と言う取り組みが注目されています。

あおり運転の動画提供求む 岡山県警が専用ページを開設(2019年11月17日朝日新聞)

 あおり運転が社会的な問題となる中、岡山県警は危険な運転の写真や動画提供を受ける専用ページを県警のホームページ内に開設し、21日から運用を始める。県警によると、ネットで動画提供を求める取り組みは全国で初めてだという。

 専用ページの名称は「岡山県 あおり110番 鬼退治ボックス」。情報提供者は専用の入力フォームに危険運転の内容や写真・動画の有無などを記入して送信する。県警は情報の内容を調べて、悪質な場合は捜査し、指導警告も行う

 交通指導課の担当者は「高速道路などで危険運転の被害にあった県外の方からも、より簡単に情報提供を受けられるようになる。あおり運転を現在受けているなど緊急性の高い場合は、110番通報をしてほしい」と話している。

 県警によると、あおり運転の通報は昨年は約1500件で、うち139件が摘発につながった。今年は10月末までで約1500件の通報があったという。(榧場勇太)

危険運転の通報動画で初検挙 専用サイト開設の岡山県警(2019年12月5日朝日新聞)

 岡山県警は5日、大型ダンプカーで危険な割り込み運転をしたとして、同県倉敷市の40代の運転手に交通反則切符(青切符)を切ったと発表した。県警はあおり運転など危険な運転への対策として、11月から専用サイトで動画提供を求める全国初の取り組みを始めており、動画を端緒とした初めての検挙という。

 県警によると、動画は11月16日午後4時ごろ、倉敷市内の国道2号で、軽乗用車を運転していた男性がドライブレコーダーで撮影したもの。男性の車を追い抜いた大型ダンプが右折車線からウィンカーをつけず、十分な車間距離をとらないまま幅寄せして割り込む様子が記録されている。

 県警は動画をもとに捜査を進め、12月2日、道路交通法違反(進路変更の禁止)容疑で運転手に青切符を切った。県警は「あおり運転に類する危険な運転」と判断したという。

 運転手は県警に対し、周囲へのあおりの意図はなかったとし「後続車両を確認していないまま車線変更した」と話しているという。

 県警によると、専用サイト「あおり110番 鬼退治ボックス」は被害者らが通報しやすくする狙いで11月21日に開設。12月3日までに31件の情報提供があったという。(榧場勇太)

日本を代表する進歩的メディアとして知られる朝日新聞だけに、こうした県警の活動にどんな批判的目線で応じるのかと思えば、案外冷静な記事で拍子抜けするでしょうか。
元記事の動画を参照いただいても判る通り、決して珍しい行為ではないだけに、こうした情報提供が素早い検挙につながったのは制度の実効性に期待を抱かせます。
とは言えむしろ世間的注目を集めているのが、これだけ有効そうな方法が今回全国でも初めて始まったばかりであると言う点ではないでしょうか。

世間的にこれだけドラレコが普及しており、ネット上でも危険運転動画は日々公開されているのですから、警察がその気になればいくらでも検挙出来そうな気はしますね。
ところが実際は動画を根拠に通報しても警察が動かないことも多い、と言うよりも各地から上がる声を聞くとほとんど動画通報は無意味かと感じられる状況でした。
いつもお世話になっている「弁護士ドットコム」でも、ドラレコ動画による危険運転の通報は「現行犯以外で取り締まりをすることはかなり稀」と回答されているほどです。


世間的に危険運転がこれだけ問題視される中で、さすがにこうした警察の対応はどうよと思われますが、そこに警視庁からあおり運転への新たな対処が指示されました。
道路交通法の記載を元に「事故にまで至らずとも、免許停止など適切な処分を行うように」と全国の警察に指示したため、今後は警察の対応も変わっていくと思われます。
今回の岡山県警の方法論が効果的で効率がよければ、今後全国の警察組織に広まっていく可能性もありますし、その結果危険運転が減ることを期待したいですね。

 

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2019年12月 2日 (月)

似非医学情報に対するネット規制、強化される動き

定期的に話題になるような話なのですが、このところまたぞろ問題化してきていると言うことなのか、先日もこんな記事が出ていました。

「ニセ医療」情報の拡散防止、プラットフォーマー各社の対策進む(2019年11月24日J-CASTニュース)

 科学的根拠が不十分だとして批判を集めた「血液クレンジング療法」(オゾン療法)。インターネット上では、こうした真偽不明の健康・医療情報が、たびたび物議をかもしながらも蔓延している。
 情報発信の基盤となるデジタルプラットフォーマーも危機感を覚えており、各社は信頼性向上に向けた取り組みを進めている。

■反ワクチン情報拡散へ対策

 ツイッターは2019年5月から、「ワクチン」に関する単語を調べると、検索結果に厚生労働省の予防接種情報ページが案内される施策を始めた。また、ワクチンについて誤った情報へ誘導する可能性が高いキーワードは、検索候補から非表示にする取り組みも同時に始めた。
 ツイッタージャパン広報は導入当時、J-CASTニュースの取材に、「ツイッターは、利用者にとって高品質で関連性の高いコンテンツを重要視しています」と経緯を話す。
 発表文では「ワクチンも含めそのほかの疾病や症状に対する治癒、治療、診断、予防について、誤解を招くような内容を含まない広告コンテンツのみを選んで表示するようにしています」とも報告している。

 ワクチン接種をめぐっては、「自閉症を引き起こすリスクがある」など科学的根拠に乏しい「反ワクチン」情報の温床になっているとして、プラットフォーマーは批判を集めてきた。世界保健機関(WHO)が発表した「2019年の世界的な健康への脅威」では、インフルエンザやエイズウイルス(HIV)などとともに「ワクチン忌避」がトップ10に選ばれている
 デジタルコンテンツの投稿・購入サイト「note(ノート)」でも19年5月から、「ワクチン」「予防接種」と検索すると、サイト上部に「医療や健康情報はネットだけでなく、かかりつけの医師や政府機関の情報もチェックしましょう」との文言が並ぶようになった。厚生労働省の予防接種情報ページも案内する。
 その後、「ホメオパシー」「血液クレンジング」「EM菌」などの用語にも、同様の対応がされた。
 noteを運営する「ピースオブケイク」(東京都港区)の坂本洋史・メディア事業部長は、「プラットフォーム運営社として、反ワクチンやフェイクニュースには社会的な責任を果たしていくとの明確なスタンスを示そうというのが導入の背景にあります」と話す。
 また、英「ネイチャー」などが主催するジョン・マドックス賞を受賞した村中璃子医師や、がん研究者の大須賀覚医師といった、信頼できる医療情報を発信している専門家の投稿は、積極的に拡散を支援しているという。
 坂本さんは「noteは表現や言論の場なので、できるだけ表現の自由を担保したいと思っています。一方で、誤った情報の拡散は防いでいきたいと思っています。このバランスを重視しながら対応を進めていきたい」といい、今後はネット上で医療情報を発信する方法をまとめた教材の作成や、健康・医療関連の啓発イベントの実施を検討しているとした。

はてなブログではガイドライン改定

 はてな(本社:京都市)が運営する「はてなブログ」では10月8日、ガイドラインを改訂し、次の項目を加えた。

  「危険性のある情報発信への対応 特に、健康、医療、食の安全や公衆衛生などの領域で、標準的な医療情報を否定するような見解や独自の見解が掲載されており、人身に危険が及ぶ可能性がある場合、読者に対する注意喚起と中立的な情報源や適切な相談窓口の案内をはてなにより挿入することがあります。挿入された情報をCSS(編注:ウェブページの見た目などを指定する言語)などで非表示にすることは禁止します」

 はてな広報は、ガイドライン改定の理由を「すでに数年前から社会的にインターネット上の健康・医療情報に関して信憑性が問題視されている状況があり、今後、多様なユーザー様が安全にサービスをご利用いただくために対策が必要であるとの判断になりました。また、運営企業の社会的責任を果たすという意味において、ユーザー様にも受け入れられるであろうとも考えました」と明かす。
 実際の注意喚起では「本ブログには医療や健康、食の安全などについて、現在の標準的な医療情報とは異なる可能性の高い見解が記載されています。健康や人命に重篤な影響が出る恐れもありますので、十分に注意をして情報をご利用ください」と明記しており、NPO法人「日本インターネット医療協議会(JIMA)」が作成した「インターネット上の医療情報の利用の手引き」のリンクも併記されている。
(略)

ちょうど先日も取り上げましたようにネットメディアも昨今この種の問題を熱心に取り上げていらっしゃいますが、その理由としてこの種の非標準的医療あるいは似非医療がネットと極めて親和性が高いことがあげられます。
似非医療に限らず以前から検索をかけると上位に何が表示されるかと言う問題がたびたび話題に上っていて、スポンサーサイトなどが上位に来るならまだかわいい方で、怪しげなものが上位に並ぶことも少なくありません。
サイトの作り方により検索エンジンで優先表示させるテクニックなどもあるようですが、真面目な医療情報を検索しようとして悪質な似非医療に誘導されるようでは、被害者が相次ぐと問題視されるのも当然ですよね。

以前は似非医療を提供する個人や団体に抗議することが一般的でしたが、この種の行為を根絶することは難しく、また悪質な方々ほど手を換え品を変え名を変えて新たな犠牲者を誘引するものです。
そのためこうした問題サイトを上位に表示する検索エンジンの仕組みが問題視されつつあるのが近年の傾向ですが、検索サイトに限らずSNSやブログなど各種情報を取り扱う場では同様の危険性があると言えます。
利用規約を改定し一定の質的コントロールを試みると言うのは、情報を扱う企業としてのモラルであり社会的責務であると言う意見も少なくないので、今後こうした動きはさらに拡がっていく可能性は高そうですね。

当然ながらネットとは自由であるべきで、勝手に規制を強化されるのは困ると言う反論もあり、言論の自由云々に言及するまでもなく、子供とプールに行った写真を児童ポルノだと勝手に削除されたなどと言う話もあります。
昨今世界のあちこちで発生している民主化運動なども、当局の規制をかいくぐって市民がネット経由で連帯する動きがたびたび報じられるくらいで、規制強化に対する反発、反対が根強いのも当然と言えば当然ですね。
そもそも情報の価値を誰がどう決めるのかと言う疑問もあり、根本的にはやはり利用者個々の判断力を高める必要がありますが、受け取り側のリテラシーが試されるとは一昔前から在来メディアに対しても言われた話です。
新聞やテレビが言うことを鵜呑みにせず、各種の情報を幅広く収集して自分で判断しましょうと言う基本はネットに対しても共通のもので、こうした方法論自体はすでに慣れている人も多いのではないかと思いますね。

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2019年10月 9日 (水)

近所の公園がずいぶんと殺風景になってきた理由

先日もたまたま散歩していて気になっていたのですが、最近こんなニュースが報じられることが増えてきているようです。

公園の遊具で遊べない なぜなの?(2019年10月4日NHK)

(略)
子どものころ、公園のジャングルジムや滑り台などの遊具で遊んだという人も多いと思います。実はその遊具が使用禁止になるケースが各地で出ています。なぜなのか。遊具の安全性ってどうなっているのか。取材を始めました。

ことし3月から5月にかけて岡山市は市が管理する465か所の都市公園でおよそ700の遊具を一斉に使用禁止にしました。都市公園にある遊具全体のおよそ40%にあたります。
ジャングルジムや滑り台、ブランコ、シーソーなどの遊具には立ち入り禁止の黄色いテープが巻かれ子どもたちが遊ぶことができなくなりました。公園にあるすべての遊具が使用禁止になった公園も20か所ほどあったといいます。
使用禁止となった遊具は、定期点検の際に業界団体が定めた基準で子どもの頭や体が挟まるなど命に関わったり、重い障害が残ったりする事故が起きるおそれがあり「使用不可」と判定されたものでした。
たとえば滑り台では階段の段の隙間が12.7センチから23センチまでの場合は子どもにとっては危険があり、体が隙間に入ると首が絞められてしまうおそれがあるとされました。

岡山市は遊具の使用禁止について公園の利用者の安全を最優先に考えたとしていて「このまま使い続ければ重大な事故が起きてしまう可能性もある」としています。
その一方で岡山市では市民への使用禁止について周知が遅れたことから戸惑いが広がりました。
(略)
岡山市によると使用禁止にしたあと、ことし5月ごろまでは利用者からの問い合わせが相次いだということです。中には「立ち入り禁止の黄色いテープが遊具に巻かれているがいたずらではないのか」などといった声もあったそうです。
このため岡山市ではホームページで使用禁止にした遊具とその修繕状況などを公開することにしたほか、市内の1500ほどの町内会に周知が遅れたことについて謝罪の文書を送りました。
岡山市ではおよそ2億円から3億円かけて今年度中に使用禁止にした遊具の撤去や修繕を終えるそうで、さらに今後、小学校や幼稚園に遊具の適切な使い方を呼びかけるチラシも配布することにしているということです。
(略)
公園の遊具は危険なのか、安全なのか。取材を進めると以前は明確な国の基準というものがなかったことがわかりました。
基準ができたのは平成14年。国土交通省が子どもが大きなケガをする事故が相次いだことを受けて、都市公園の遊具の安全確保に関する指針を示しました。
さらに近年、高度成長時代に作られた橋や道路などのインフラの老朽化や安全性の問題がクローズアップされ、去年から公園を管理する自治体などに年1回程度の遊具の点検が義務づけられました
この定期点検の際に使われる基準の参考とされているのが遊具メーカーなどで作る「日本公園施設業協会」(JPFA)がまとめた「公園施設の定期点検に関する規準」です。
(略)
ただ定期点検後の遊具の使用に関しては公園の管理者に任せられることになっています。このため自治体によっては定期点検で危険があると診断されてもそのまま遊具が利用できるケースもあります。
「日本公園施設業協会」の角南勇二専務理事は「点検で使用不可となった場合も改修費用などが課題となり、すぐに改修ができない場合もある。だからといってすぐに使えなくするべきかというと、公園によっては他に遊具がない場合もあり、判断が難しいことも少なくない」と話します。
(略)


岡山市のみならず全国的にほぼ同様の動きが拡がっているのですが、確かに言われてみれば身の回りの公園からいつの間にか遊具が消えていたと言うことを、実際に見聞される機会も増えているのではないでしょうか。
無論故障や不具合があるなら撤去ではなく安全基準に適合するよう改修や修繕をすべきでしょうが、子供人口が減少を続ける中で予算も限りがある以上、こうした方面に大きなお金を使うことも難しいのでしょう。
ただ単純に古くなって危ないから撤去すると言うのではなく、背景には事故を巡って訴訟沙汰になるケースも少なくないなど、遊具の管理者への責任追及の動きがあると言うことでもあるようです。

特に市中の公園に置かれた遊具の場合見ている大人はいないので、教師の管理責任などを問える可能性のある学校と異なり、何か事故があればその責任は遊具を管理する自治体などに向く事になります。
実際に過去の裁判事例を見ると、適切に遊具を使用した上で事故が起こった場合には公園管理者が責任を問われてきたそうで、重大事故であれば民事ばかりでなく刑事責任も問われる事例もあるそうです。
遊具管理の指針を国(国交省)が公表しており、これに従って管理しなさいと言うことなのですが、現行版では80ページ以上の分厚いものとなっており、各地の管理者に周知徹底されているとは到底言えません
過去にも重大事故が起こるたびに進歩的メディアなどが厳しく責任を追及してきた結果と言うことでしょうか、自治体としても少しでも安全性に疑問があれば撤去や使用禁止に踏み切らざるを得ないのでしょう。

ただ特に危険性が高いと認定された回転式遊具や箱形ブランコなどはすでに全国各地から消えて久しいですが、実は滑り台なども相当に事故件数が多いにも関わらず、現在もさほど撤去は進んでいません。
構造的に単純で故障劣化が少ないと言うことに加え、滑り台事故に関してはほとんどの場合に不適切な使用方法が原因であることが理由と思われますが、要は責任問題にならないなら…と言うことでしょうか。
遊具の場合事故の有無に関わらず子供には多かれ少なかれ使用法の問題があるだろうし、使用前に目視だけでもチェックすれば判る不具合も多いので、保護者にも出来る事故防止策は少なくなさそうですね。

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2019年8月 3日 (土)

今日のぐり「イタリアン ガーヴィ」

今年も猛暑の日が続いていますが、この時期多いあの病気になってしまったのがこちらの方です。

羽越本線の運転士、熱中症に 県内計19人が救急搬送(2019年07月28日山形新聞)

 27日午後0時45分ごろ、JR羽越本線の遊佐駅で、下り普通列車の男性運転士(37)が体の震えや手足のしびれなど、体調不良を訴え、列車の運転を一時見合わせた。運転士は軽度の熱中症とみられ、救急搬送された。県内は厳しい暑さとなり、各消防本部によると同日午後6時までに、この運転士を含め19人が運ばれた。

 JR東日本秋田支社や酒田地区広域行政組合消防本部によると、列車は午後0時半ごろ、酒田駅を出発した秋田駅行きで、運転士は遊佐駅に到着した際、車掌に体調不良を伝えたという。代わりの運転士が到着するまで、列車は同駅で運転を見合わせ、50分後に再開した。乗客約30人に影響が出た。
(略)

運転士はもう運転できないと訴えたそうで、乗客の目が気になって水分を十分にとっていなかった可能性があるそうです。
本日は最後まで職務を遂行しようと努力した運転士の早期回復を願って、世界中から一生懸命頑張ったのに微妙に報われていない気がするニュースの数々を紹介してみましょう。

母刺殺の男に猶予判決 正当防衛主張も過剰と認定、青森地裁(2019年7月22日産経新聞)

 青森市で昨年1月、襲い掛かってきた母親=当時(45)=の牛刀を奪い刺殺したとして、殺人罪に問われた同市の無職、佐々木圭被告(23)の裁判員裁判判決で青森地裁は22日、「過剰防衛だ」として懲役3年、執行猶予5年(求刑懲役5年)を言い渡した。弁護側は正当防衛と無罪を主張していた。

 判決理由で古玉正紀裁判長は、母の恵さんを刺したことについて「素手などで制圧できた。防衛行為として許される限度を超えている」と指摘。一方で牛刀を向けられたことや、以前から酒に酔った恵さんに暴力を振るわれていたとして、執行猶予とした。
 古玉裁判長は「(残された)家族のことをよく考えて」と説諭した。

 判決によると、佐々木被告は昨年1月、青森市の自宅で恵さんの右胸を突き刺して殺害した。

牛刀を振り回して襲いかかってくる相手を素手で制圧できると裁判官が何故自信満々なのか判りませんが、何にしろ酒は過ごしすぎないようにしたいものです。
昨今何処の業界も人手不足で人材集めが大変だと聞きますが、こちらせっかく努力したのに…と言うニュースです。

平成の時代に「自衛隊はオタク化が進んだ」・・・「悪ふざけ」にしか思えないほど=中国メディア(2019年5月19日サーチナ)

 代表的な文化の1つがアニメである日本では、これまで「お堅い」イメージの強かった企業や機関がそのギャップを狙って二次元を宣伝に利用するようになっており、自衛隊もその1つだ。中国メディアの今日頭条は16日、「平成の自衛隊はどれほどオタク化が進んだのか」と題する記事を掲載した。日本人の二次元愛を半ば呆れ気味に伝えている。

 記事は、平成の時代に自衛隊がどのように「オタク化」してきたかを紹介。最近、中国の軍事愛好家に強く印象付けたのは、「自衛艦これ」だという。これは、海上自衛隊所属の自衛艦をアニメ「艦隊これくしょん」に出てくるキャラクターとして擬人化したものだ。筆者は自衛隊に「オタクが深く染みついている」ことに驚き、「悪ふざけ」が目に余ると苦言を呈している。
 中国人にとって軍関係者とは、国民の命を守り威厳を保ち、国民に敬われるべき存在であるべき、というイメージがあるようだ。それを考えれば、ポスターに美少女を多用し、自衛艦まで美少女に見立ててキャラクター化するというのは「悪ふざけ」に思えるとしても不思議ではないだろう。二次元に対する日本人との感覚の違いは大きいようだ。

 しかし、記事の中国人筆者も、「けしからん」と言いつつ、一部のアニメとのコラボレーションに関してはレベルの高さに舌を巻いている。例えば、海上自衛隊の艦艇に装備しているファランクスをアニメキャラ化したことがあるが、これはアニメ「銀魂」に出てくるキャラクター「エリザベス」を模したもので、色といい形といいキャラクターをうまく利用し「とても良くできている」と称賛した。
 しかし近年では、女性隊員にコスプレさせたり、声優に一日艦長を依頼したり、陸空海が「オタクの本気度」を競うかのようにますますヒートアップしていることに疑問を呈し、「これでは自衛隊は戦えるのかと疑問視されても仕方ない」と主張した。自衛隊は、他国では考えられないほど二次元に寛容なのは間違いないようだが、いざという時に「戦えるのか」に関しては、いざという時がないことを祈りたいところだ。

米軍なども伝統的に映画撮影に協力してきた経緯もあり、自衛隊が必ずしも特殊であると言うより中国が硬すぎると言う気もしますがどうでしょうね。
警察犬と言えば警官にとって頼りになる相棒と言えますが、その悲しい顛末を伝えるのがこちらのニュースです。

犯人と間違えて保安官に飛び掛かった警察犬、その場で射殺(2019年7月29日テックインサイト)

(略)

米ジョージア州のポールディング郡保安官事務所で、K9(警察犬)ヴェッロ(Verro)の殉職に皆が悲しみに暮れていた。ヴェッロは8歳のベルジアン・シェパード・ドッグ・マリノアで、ハンドラーであるブランドン・キルゴア巡査長(Brandon Kilgore)と7年以上もパートナーとして活躍してきた。
今月19日正午頃のこと、同州ダラスで男が暴力を振るっていると通報を受けて保安官らが駆けつけた。しかし男は現場を離れようとしており、保安官代理が付近でシルバーの車に乗った男を発見し、車を停車させた。
ところが男は車から降り、そのまま逃走してしまった。その後、ヴェッロを伴って現場に到着したキルゴア巡査長が逃げる男を目撃、ヴェッロを警察車両にのせたまま男の行方を追った。この時キルゴア巡査長は、K9を使用するには適さないと判断しヴェッロを車両に待機させたようだ。

しかしヴェッロはキルゴア巡査長を支える意欲に溢れた警察犬だったため、車両後部のケージから抜け出して少し空いている窓から外へ出て、キルゴア巡査長のサポートにあたろうとした。
だが目の前に現れた保安官代理を容疑者と間違えたヴェッロは、飛び掛かり脚に噛みついてしまったのだ。K9はハンドラーの指示にしか従わないため保安官代理の制止もきかず、さらに保安官代理はヴェッロがK9だということに気付いていなかった。
一方でキルゴア巡査長はヴェッロが警察車両から抜け出したことに気付いておらず、その場所から離れたところにいたという。
激しく脚に噛みつくヴェッロに為す術がなかった保安官代理は、日頃の訓練に従って銃を抜きヴェッロに向けて発砲、その場で射殺した。撃った犬がK9であることに気づいたのは、ヴェッロが息を引き取った後のことだった。
(略)
グレッジ保安官は同保安官事務所でK9とパートナーを組んだハンドラーとしては初めての人物だった。それだけに今回の不慮の事故には大きな悲しみを抱いたことだろう。

見ず知らずの相手なら仕方がないとも言えますが、しかしお互いに何とも残念な結果としか言いようがありませんね。
最後に取り上げますのは昨今珍しくない国際的密輸事件について、さすがにそれはどうよと言う犯人逮捕のニュースです。

「あのカツラ、怪しすぎる!」麻薬密輸で逮捕されたコロンビア人の衝撃的なヘアスタイル(2019年07月23日らばQ)

スペインのバルセロナ・エル・プラット空港で、コカインを密輸しようとしたコロンビア人の男が逮捕されました。
発覚した理由は、誰が見ても男の頭髪が「不自然」だったため。
衝撃的なヘアスタイルをご覧ください。

こ、これは!?
隠す気あるの? と聞きたくなりますが、保安検査場を通過する際に男はかなり緊張した面持ちだったことから、あやしさに拍車が掛かっていたのだとか。
(略)
コカインは約500g、3万ユーロ(約360万円)相当だとのことです。

元記事の画像を参照頂ければ一目瞭然ですが、確かにこれは隠す気があったのかと思うレベルですね。
恐らく当初はもっと控えめだったものが次第にエスカレートしてこうなったのでしょうが、何事も限度の見極めは肝心と言うのが教訓でしょうか。

今日のぐり「イタリアン ガーヴィ」


福山インターから北上した同市郊外に位置するのがこちらのお店ですが、失礼ながら見た目は全く目立つようなものではありませんよね。
ランチがお得だとなかなかの人気店だそうですが、夜の時間帯はそうでもなく静かに楽しめる程度のゆとりがあるようです。

この日は日替わりのコースを頼んで見ましたが、まずは前菜は盛り付けもなかなか小綺麗に出来ていて味も無難なものでした。
チーズを使ったニョッキ(クワットロフォルマッジ)はチーズの味が強烈なこってりしたソースが特徴ですが、ニョッキの程よい食感も楽しめます。
ちなみに普段のレギュラーメニューではこのソースをペンネで使ってるようですが、ソースの味が同じならニョッキの方が合いそうな気がしました。
真鯛のポワレは皮の焼き具合がいい感じで、付け合わせのレンコンやタケノコなど和野菜がいいアクセントですが、あっさりしたソースはわずかに塩気が強いでしょうか。
牛タンシチューはトロトロではなく肉の食感が残る仕上がりで味もいいのですが、これもやはりわずかに塩気の強さを感じるのは店の味と言うことでしょうかね。

全体に洗練はされてないが悪くない味で、混み合う昼時は大変でしょうが空いた時間帯なら接遇もまったりと居心地が良いものです。
内装や設備はさすがにやや古めかしさは感じるもののトイレなども設備面は一通り揃っていて、少人数で集まるにも良さそうなお店ですね。

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2019年6月 5日 (水)

昨今何かとテレビCMが不評なのだそうで

テレビで見ていた多くの人々が心の中で「なんでやねん!?」と突っ込んだとも噂されているのが、先日発生したこちらの放送事故です。

天心ダウン場面がCM突入で映らず非難、苦情殺到のフジRIZIN生放送不手際はなぜ起きたのか?(2019年6月3日ザ・ページ)

 総合格闘技イベントの「RIZIN.16」が2日、神戸ワールド記念ホールで行われ、メインのISKA世界フェザー級タイトルマッチでは、那須川天心(20、TARGET/Cygames)が、同フリースタイル世界バンタム級王者、マーティン・ブランコ(30、アルゼンチン)に2回2分19秒にKO勝利したが、生中継したフジテレビの放送中にCMが入り最初のダウンシーンや試合のハイライトシーンが視聴者に届かないという前代未聞の不手際があった。
 ネット上では肝心の場面を見れなかった視聴者からの非難と苦情が殺到した。「ライブの意味が全くない放送内容だった」「一番のハイライトでCM入れるとは前代未聞です」「本当に最低としか言いようがない」「CMが終わったと思ったら勝負も終わっていた。楽しみもそこで終わり」と、直接的な不満、怒りをぶつけるものから、「フジは何をやっても3流バラエティに持って行こうとするから、スポーツやニュースなどの専門番組が育たない」「こういう視聴者無視の手法がますますテレビ離れの原因になる」というフジテレビの局の体質に関する批判の声まであった。

 なぜファンが“放送事故”とまで評した不手際は起きたのか。
 試合後の大会総括会見で榊原信行実行委員長は、自らこの問題に触れて謝罪すると同時に不手際が起きた背景を説明した。
「今回、初の3試合生中継というチャレンジをしたが、(ネット上で)大炎上になっていると聞いている。CMが入って最初のダウンシーンが入っていないことが大問題になっている。地上波の環境の中で(3試合生中継の)経験がなく、前向きなチャレンジをして起きた残念な事象。(目付近の)カットやアクシデントがあれば必ずCMに行く決め事を作っていた。その1分間の尺でドラマチックなことが起きた。本当に申し訳ない。生で流したことに意味はあるが、今後、こういうことがないように整えていきたい」

 午後7時から9時まで2時間の枠で放映された「RIZIN.16」では、浅倉カンナ対山本美憂、浜崎朱加対ジン・ユ・フレイ、そして、メインの天心戦の3試合が生中継され、問題の“CMぶっこみ事故”は、午後8時20分過ぎから始まった、その天心の世界戦の2ラウンドに起きた。天心のパンチによりブランコが右目の上をカット。流血が激しかったため、残り1分50秒でレフェリーが傷の様子をドクターにチェックさせるため試合をストップした。
 ここで榊原実行委員長が明らかにした「カットやアクシデントがあればCMに行く」という事前の約束事が断行されてCMに突入した。だが、CMが明ける前に、試合が再開し、生中継が再開した画面には、いきなりブランコがダウンしている様子が映し出されたのである。しかも、それは2度目のダウンシーン。天心は、この試合で3度ダウンを奪ったが、「終わったかな」と確信したほどの会心の左のミドルキックが炸裂した最初のダウンシーンも、その直後に見せた、この試合のハイライトとも言える“ドロップキック”も、そして2度目のダウンを奪った膝蹴りも割愛されていたのだ。緊迫感を味わえる格闘技の生放送の最重要場面を見れなかったファンの声でネット炎上するのも当然である。
(略)
 そもそも3分×5ラウンドルールの天心の試合で、いくらアクシデントがあったとは言えラウンド間のインターバル以外にCMを入れるという約束事があったこと事態が間違っていたのだろう。
 榊原実行委員長は「まだオンエアを見ていないので、これから確認をしてフジテレビと話をしていきたい。このことは地上波のスポーツ中継での命題だが、誰が(CMを入れるタイミングの)判断をするのかなどの問題はある。例えば、放送の前半にCMを集中させて試合中はなるべく流さない(ノーカット放映)などのよりよい対策をしていく」と主催者の代表としてフジテレビ側との連携を深め、放送不手際を繰り返さないことを約束した。

テレビ放送を見ていた人にとっては何が何だかと言うシーンだったと思いますが、幾らドクターチェックが入っているとは言えラウンドの最中にCMを挟むと言う事前約束があったこと自体どうなのかと言う声が多いようです。
民放各局が放送が出来るのもCMを入れるスポンサーがあってのことで、何よりもCMを流すことを優先するのは仕方ないとも言えますが、この種の強引なCMを挟むことでむしろスポンサーに批判が向きかねません。
昨今ではネット動画などいつでも好きな時に好きなものを視聴できることの反映でしょうか、見たいときに見られないと言うストレスを感じる人が増えているようで、このところ話題になっているのがCMのありかたです。

不愉快な「CMまたぎ」が今も流行 それでも止めない民放テレビ局の見識(2019年5月28日デイリー新潮)

(略)
 新聞や雑誌の記事データベース「G-Search」に「CMまたぎ」を入力してみると、1998年5月23日に産経新聞の朝刊に掲載されたコラム「【CMルックLOOK】『第一生命』気になる凸形の箱の中身」が初出としてヒットした。署名原稿で、「フリーライター前田浩子」と記されている。
《“CMまたぎ”って業界用語があるんですって。例えばクイズ番組だとすれば「答えはCMのあとで…」と振っといて、正解をCMタイムが終わってから見る、という手法なのね》
 この「CMまたぎ」を“開発”したと言われているのが、日本テレビで“視聴率男”の名をほしいままにした五味一男氏(62)だ。
(略)
 だが最近、元祖・本家の日テレでさえも「あまりにあざとい『CMまたぎ』はよくない」と、封印の傾向が出ているという。
「原因はもちろん、視聴者の反感です。例えば4月6日、テレビ朝日はプライムタイムにあたる20時から『10万円でできるかな』を放送しました。スクラッチクジを10万円分購入するという回で、内容は面白かった。ところが、当選か否かを見せる際、相当に露骨な『CMまたぎ』を行い、不満の声が上がりました。日刊ゲンダイも批判記事を5月12日に電子版でアップしたほどです」(同・関係者)

 榊博文・慶応義塾大教授(社会心理学)は、こうした演出を「山場CM」とネーミング。テレビ局側が「CMを見てもらい、視聴率も落ちない一石二鳥」と喜ぶ中、視聴者は「CMまたぎ」に怒りを覚え、紹介される商品にも嫌悪感を抱くと分析した。
 朝日新聞が2007年11月6日に掲載した「山場でCM、逆効果 TV視聴者86%『不愉快』慶大研究室調査」のポイントを引用させていただく。
《榊研究室は、慶大通信教育部、文学部の727人を対象にアンケートを02年に実施。調査対象の半数近くが20代で、次いで30代が多かった。
 調査では、視聴者をCM明けまで引っ張ろうとする山場CMに対する印象として、強い肯定から強い否定まで9つの尺度で聞いた。「不愉快」について86%が肯定。CM明けのシーンの繰り返しには、74%が「イライラする」と回答した。
 山場CMを含む番組については、84%が「好感が持てない」。山場CMの商品について42%が「好感が持てない」、34%が「買いたくない」と回答。それぞれ60%前後あった「どちらともいえない」を除けば大半がマイナスの評価だった。
 話の流れが落ち着いたところで出る「一段落CM」と比較すると、山場CMが「商品を買いたくない」で3・8倍、「商品を覚えていない」も2倍と本来の効果をうち消していた
 また、日本と欧米のテレビ番組の山場CMを02~03年に比較した。ニュース、ドキュメンタリー、ドラマなど7分野で各国の代表的な3番組ずつを録画して比率を調べた。その結果は、日本の40%に対し米国は14%で、CMのタイミングが法律で規定されている英国は6%、フランスにいたってはゼロだった》
(略)
 民放キー局の関係者(前出)も、「CMまたぎ」、「山場CM」には批判的だ。
「結局、視聴者の皆さんが“見たい!”と思ってくださる気持ちに、私たちがわざわざケンカを売っているのが『CMまたぎ』でしょう。私だって『衝撃映像』の引っ張りや、顔に『マル秘』のモザイクをかけてCMに入るのを見ると、反射的にイラッとします。ところが、民放全体で見ると、『CMまたぎ』は封印の傾向どころか、むしろ増えている気がしますね」
 ひどい例になると、CM前にネタを振り、CMが終わったにもかかわらず、そのネタに触れない番組すらある。そのネタは次のCM明けだったり、最悪のケースでは番組の最後だったりする。関係者は「私も『CMまたぎ』がテレビの視聴者離れの原因になっていると思います」と頷く。
(略)

アメリカでの調査ではCMが全くなくても視聴者は不快感が増すのだそうで、ある程度節度を保ったCMはあってもいいのだろうし、海外から帰国した人などもしばしば番組よりCMを見たがる傾向があるようにも感じます。
ただこれだけどこの局でも似たようなCMを同じようなやり方で挟んでくれば工夫がないと言われるのは当然で、登場した当初は斬新だった手法ももはや完全に賞味期限切れであるとは言えるのでしょう。
CM自体も決まり切った内容のものが多く退屈との声もありますが、アメリカにおけるスバルのCMなどは定評があり、日本国内でもたびたび評判になる傑作CMもありと、見られる努力を講じる余地はありそうにも思います。

他方ではそもそも今どきの若い世代はテレビなど観ないと言う話もあり、前述の記事の調査でも学生を中心とした若い世代が対象ですが、普段テレビを見ない人を対象にテレビの調査をする意味はないとも言えます。
またドラマなど定期的にテレビを見る人であっても録画視聴が中心になり、この場合当然ながらCMなどは片っ端らからスキップされているわけですから、どれほどの宣伝効果があるのかと言う疑問もあるでしょう。
ただし現在の主たるテレビ視聴者、特にリアルタイムで視聴をしているのはほぼ高齢者だけだとも言われますから、こうした方々をターゲットに考えるのであればまた違った評価も出てくる可能性はあるのかも知れません。
そう考えるとCM内容も有名人の出演するおしゃれなものばかりでなく、もう少し高齢者を意識したベタなものに振ってみても良さそうにも思いますが、その場合一番のキーワードは健康と言うことになるのでしょうか。

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2018年12月28日 (金)

日本、IWC脱退を公式発表

すでに各方面で大きく報じられている通り、日本がIWC脱退を公式表明したことについて各方面から多大な反響があるようです。

水産庁VS外務省、捕鯨めぐり攻防 最後は政治決着(2018年12月26日産経新聞)

 国際捕鯨委員会(IWC)からの脱退決定をめぐり、日本は反捕鯨国との根深い対立に加え、政府内では捕鯨政策をつかさどる水産庁と、国際協調を重んじる外務省との間で激しい駆け引きがあった。「IWCは機能不全」と主張する水産庁に対し、「国際的信頼を失う恐れ」と抵抗する外務省。「IWC脱退を決め、捕鯨もやめるのはどうか」との外務省側の意見も飛び出したが、最後は政治決断での決着となった。

 IWC脱退への流れに大きな影響を与えたのは、2014年に南極海での調査捕鯨中止を命じた国際司法裁判所(ICJ)の判決だった。裁判で原告国のオーストラリアはIWCの目的が「捕鯨産業の秩序ある発展」ではなく、鯨類の保存に「進化した」と主張。日本が敗訴したことで、持続可能な捕鯨を求める針路に黄色信号がともった。
(略)
 商業捕鯨モラトリアム(一時停止)の解除は「ほぼ不可能」と判断した水産庁は今春ごろから、脱退を視野に入れた本格的な折衝を始める。(1)反捕鯨国は政治的立場からいかなる捕鯨にも反対(2)クジラを諦めればマグロなどの水産資源も同様の危機(3)調査捕鯨の継続は困難-などの理由を掲げ、脱退して、捕鯨推進国を中心に新たに「第2IWC」を作るべきと訴えた。
 外交交渉で矢面に立つ外務省はこの動きに抵抗し、官邸や与党議員への説得工作を本格化させた。真っ向から反対姿勢はとらないものの、(1)国際機関から脱退することは国際社会に背を向ける(2)東京五輪や即位の礼、(大阪開催の)20カ国・地域(G20)首脳会議へ影響をもたらす(3)国連海洋法条約違反で提訴されるリスクがある-などと訴え、IWC脱退後の否定的側面を強調した。
(略)
 今年9月、反捕鯨国と物別れに終わったIWC総会後、脱退方針は決定的になる。関係他省庁に対しても「箝口(かんこう)令」が敷かれたが、これは環太平洋戦略的経済連携協定(TPP)や日欧の経済連携協定(EPA)の発効を控え、反捕鯨国を刺激しないためだった。
 12月に入っても、「脱退の猶予期間をおくべき」などの意見も出た。しかし、最終的には、ほぼ水産庁側の主張通りに押し切られた。長らくIWC総会や政府内協議で交渉に携わってきた関係者は、「自民党の捕鯨推進派が決定打を与えた」と評した。(佐々木正明)


日本の「IWC脱退に失望」=反捕鯨の豪州とNZ(2018年12月26日時事通信)

 【シドニー時事】反捕鯨国のオーストラリアとニュージーランド(NZ)は26日、日本が商業捕鯨の再開に向けて国際捕鯨委員会(IWC)を脱退すると発表したことを受けて「失望した」と批判した。

 豪州のペイン外相とプライス環境相は連名で声明を発表し、「豪州はあらゆる形態の商業捕鯨やいわゆる『調査』捕鯨に断固として反対だ」と指摘し、IWC復帰を求めた。

 NZのピーターズ副首相兼外相も声明で、IWCでの日本の立場を河野太郎外相と協議したと説明。その上で「捕鯨は時代遅れで不必要な行為だ。日本が自身の立場を考え直して、海洋生態系保護の前進に向けて全ての捕鯨をやめると引き続き期待している」と述べた。 

この問題に関してはいくつかの視点があると思いますが、まず永続的な鯨資源の保護と言う点に関しては日本を始め捕鯨推進派の諸国も何ら異存がなく、むしろ捕鯨国にとってこそ資源保護は重要と言えます。
この点で長年捕鯨問題を追ってきた産経の佐々木記者の記事にもあるように、鯨資源の活用と保護を両立することを追及する新たな組織を結成し、国際協調の元に捕鯨継続を図るべきだと思いますね。
一般的には反捕鯨派に挙げられるアメリカなども原住民による沿岸捕鯨は継続していて、こうした観点からは共に議論する余地はあるかとも思うのですが、まずは初期メンバーは厳選するのが妥当でしょう。

他方でこうした立場と対立するのが資源保護の状況如何に関わらず、一切の捕鯨はまかりならんと主張するオーストラリアなど反捕鯨急進派諸国で、IWCが機能不全に陥っている主因であるとも言えます。
今後はノルウェーやアイスランドなど商業捕鯨を継続している国家との連携はもちろん重要ですが、捕鯨推進派諸国が脱退した後のIWCの行方も興味深く、そもそも存在意義があるのかとも感じますね。
また今回の脱退により反捕鯨活動を続ける環境テロリスト団体はさぞや頭にきているのではないかと思っていたのですが、正直その発想はなかったと言うしかないコメントを出しているようです。

反捕鯨団体「勝利」宣言(2018年12月27日共同通信)

 【ロサンゼルス共同】反捕鯨団体「シー・シェパード」は26日、日本政府が国際捕鯨委員会(IWC)側に脱退通告したことについて、日本は脱退に伴い加盟が条件となっている南極海での調査捕鯨ができなくなるため、歓迎する声明を出した。抗議活動の目的が実現したとして「勝利」を宣言した。

 シー・シェパードは南極海での捕鯨に反対し、2005年からこの海域で日本の調査捕鯨船への妨害活動を行った。声明では「南極海におけるクジラを巡る戦いが終わろうとしている」とし、今後は北極海で監視を強める必要性を強調した。

ええまあ…当事者がそれで納得出来るのであれば構わないとも言えますが、このコメントから見るとこのところ日本が展開していた封じ込め活動が奏功していると言う印象も受けるところです。
現実的な側面から考えれば、オーストラリアと言う主要なバックアップ先との連携も見込めず、いわば完全アウェーである日本近海で反対活動をすることはかなり困難であろうとは思いますね。
今後北極海での活動に軸足を移すと言うことで、北欧捕鯨諸国との対立が先鋭化するだろうと思いますが、彼ら北の漁師は日本人ほど優しくはないでしょうから、今後の展開が楽しみでもありますね。

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2018年12月 6日 (木)

焼肉を食べる会ではなく妊婦さんの集まりでもなく

このところ全国各地でセクハラ騒動が報じられる機会が増えているのですが、こちらその究極的予防手段が話題になっていました。

ハラスメントを未然に防ぐ「ハラミ会」が物議 飲み会でのセクハラ対策、正解はあるのか(2018年11月27日WEZZY)

 瀧波ユカリによる漫画作品『モトカレマニア』(講談社)に登場する「ハラミ会」をめぐってTwitter上で議論になっている。
 月刊漫画雑誌『Kiss』(講談社)で連載中、先日コミックス第2巻が発売された『モトカレマニア』は、数年前に別れた元彼の存在を引きずり、“モトカレマニア”と化した主人公・難波ユリカ/27歳のOLが、転職先で元彼と再会して……という物語だ。
 「ハラミ会」は、そんな物語の本筋ではない。ユリカの転職先で元彼も働く小規模な不動産会社の男性社員たちによる、「ハラスメントを未然(ミゼン)に防止する会」の略称だ。

 コミックス第1巻、男性社員たちは仮採用として入社したユリカに「我々は一般女性とは飲みません(ホステスなどのプロとは飲む)」「だから歓迎会はないんだ」と宣言し、「オレ達『ハラミ会』の会員だから☆」「飲みの席でうっかりセクハラする自分に嫌気がさした男たちだけで飲む会なんだ」「女性が何で傷つくかオレらにはわかんねーんだよな~」「我々のことはダメ人間だと思ってくれてかまわないんで!」という。その会社はいわゆるブラック企業ではなさそうだが、女性社員はユリカ一人だ。
(略)
 ハラミ会への賛否でいえば、Twitterでは「否」よりも「賛」が多い印象だ。「対立を煽っている」「女性を排除している」と批判的な意見もある一方で、「素晴らしい配慮」「リスク回避」「理想郷」「合理的」「お互いのため」「君子危うきに近寄らず」「女性専用車両と同じ」「男子会のようなもの」と賛同する意見が圧倒的に上回っている
 「どこまでセーフか」「どんな言動がセクハラになるか」がわからないから、男性は女性との接点を避けるしかなくなるのだ、といった声も頻出しており、多くの人がセクハラ問題に関心を持ち警戒していることの現れだと感じた。
 他方、男女間の対立構造が見えやすいTwitterの特性からか、「リベラルやフェミが頑張った結果」「フェミニストさんたちにコストを払い続けてもメリットない」「女性を恐れて逃げ出す男が現れた」など、ミソジニーを露わにするツイートも少なくない。関係性を放棄してしまう姿勢には、強い疑問を抱く。また、同性間であってもセクハラは起こり得る。
(略)
 厚生労働省は事業主に対して、職場におけるセクハラ・パワハラ対策を義務づけている。11月19日には、職場のハラスメント対策の骨子案が労働政策審議会の分科会で示された。骨子案では、企業にパワハラ防止の取り組みを義務付け、就業規則などでも対応方針を明記させるほか、セクハラ対策強化として、被害申告をした従業員に解雇など不利益に取り扱うことを禁じる規定を男女雇用機会均等法に明記する考えなどが示されている。また、取引先や顧客など社外の人間からセクハラ被害を受けた際の対応にも指針設け明確化するとのことだ。世の中は少しずつ、むしろ窮屈な枠組みから解放される方向へ前進している。

実際のところニュースになっているような事件は一般常識に照らし合わせても職場の飲み会でそれはいささかどうよ?と思われるようなものも多く、昨今処分例が増えているのもやむなきところではあると思います。
ただニュースにならないような事例もその何倍、何十倍とあるはずで、どこからがセクハラかと言われれば確かに明確な線引きは難しいのですが、これは人間関係全般に言えることでもありますよね。
いずれにせよこのハラミ会云々は半ば以上ネタとして取り上げられている話だろうと思っておりましたら、海を判ったアメリカではもっと大変な騒動になっているのだそうで、こんな記事が出ていました。

ウォール街、「#MeToo」時代の新ルール-とにかく女性を避けよ(2018年12月4日Bloomberg)

女性の同僚と夕食を共にするな。飛行機では隣り合わせで座るな。ホテルの部屋は違う階に取れ。1対1で会うな。これらが近頃のウォール街で働く男性の新ルールだ。要するに、女性の採用は「未知数のリスク」を背負い込むことなのだ。女性が自分の一言を曲解しないとは限らない。
  ウォール街全体で男性たちは今、セクハラや性的暴力を告発する「#MeToo」運動への対応として、女性の活躍をより困難にするこんな戦略を取りつつある。妻以外の女性とは2人きりで食事をしないと発言したペンス米副大統領にちなんで「ペンス効果」とでも呼ぶべきだろうか。その結果は本質的に、男女の隔離だ。

  30人余りの上級幹部とのインタビューからは、「#MeToo」を恐れる男性が対応に苦慮していることが分かった。「卵の上を歩くようなものだ」とモルガン・スタンレーの元マネジングディレクターで現在は独立系アドバイザーとして15億ドル(約1700億円)余りを扱うデ-ビッド・バーンセン氏は言う。
  女性幹部の少ないウォール街では、セクハラの訴えを法廷外で、公の目に触れさせずに解決する文化が根付いており、ハリウッドでのハーベイ・ワインスタイン元プロデューサーのようなひどいスキャンダルは回避してきた。1年余り前に「#MeToo」運動が始まってから男性は職場での行動をチェックし自己防衛に努めているが、ウォール街の男性社会ぶりは弱まるよりむしろエスカレートする恐れがある。

  ファイナンシャル・ウーマンズ・アソシエーションの代表でウェルズ・ファーゴのシニアバイスプレテント、カレン・エリンスキ氏は「女性はどう対処したらよいかと手探りしている。この状況はわれわれのキャリアにかかわるからだ」と述べた。
  ヘッジファンドや銀行、プライベートエクイティー(PE、未公開株)投資会社などで働く男性たちは、女性と2人きりになることへの不安を抱えている。匿名でインタビューに応じたPE投資会社に勤務する40代後半の男性は、窓のない部屋で女性と一緒にいない、エレベーターでは離れて立つなどの対策について語った。しかし、仕事の後の一杯などの付き合いから女性が締め出されれば、男性同士のつながりばかりがますます強まりかねない。 

アメリカと言えば日本より女性の社会進出はずっと盛んであり、女性を尊重する意識も高いと言うのが進歩的な方々の主張だったはずが、実際はこんな状況であると言うことであれば驚くばかりです。
無論一部でこうした動きがあるにせよ、大部分ではごく当たり前に男女一緒に仕事をしているのでしょうが、何しろ懲罰的損害賠償などと言い出すお国柄である以上、日本以上にリスク管理は重要であるはずです。
平等性や公平性を担保するだけなら、同じ社内で男女を完全に隔離しても達成されるわけですから、この方向の進むところ職場内での男女分断と言うことにもなりかねませんが、その弊害はどうなのかですね。
実際問題物理的に隔離された環境であってもネットなどを介してリアルタイムで意志疎通は可能であるわけで、案外今の時代は実空間を共有する必要性もそうはないと言うことなのかも知れません。

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2018年10月24日 (水)

意外にも?違法な海賊版漫画サイトの取り締まりがうまくいいそうな気配に

以前に漫画などの著作権出版物を違法に掲載するサイトの話題を取り上げた際、根本的対策は難しいのではないかと感じていたのですが、良い意味で予想が外れたようです。

漫画村の運営者をついに特定か!?法的措置も進行中(2018年10月10日アルケム)

著作権を無視した漫画の海賊版サイト「漫画村」の運営者とみられる人物を、日本の弁護士が特定したことがわかりました。

漫画村の運営者の身元特定が困難だった理由の一つが、「防弾ホスティングサービス」。
漫画村は、米国クラウドフレア社の提供する防弾ホスティングサービス(身元を隠すのに使う)を利用していたことが、以前から知られていました。
このサービスは、顧客の匿名性を重視しており、海外から情報開示要求を行っても、相手にしてもらえず捜査がなかなか進展していませんでした。
しかし、今回、アメリカの著作権者を通じて訴訟を行うことで、情報開示要求に応じたことが、捜査進展のきっかけになったようです。

米国で起こされた民事訴訟は、漫画村に著作権を侵されていた、米国在住の漫画家が原告となりました。
これまで「知らぬ存ぜぬ」を貫いてきたクラウドフレア社であっても、米国で起こされた民事訴訟に対しては、適切な対応をしないと罰則を受けるので、しっかりと対応される結果に。
証拠開示手続き(ディスカバリー)が行われ、クラウドフレア社から漫画村に対する、課金関係の資料が取り寄せられ、その情報をもとに漫画村運営者の特定が試みられました。
(略)
開示された情報では、クラウドフレアと契約している男性の住所は東京都内のマンションになっていたとのこと。
さらに、男性の本名や住所、男性が親族の名義でこのマンションを借りていたことも判明しました。

今後は、漫画村の運営者とみられる人物に対して、刑事告訴、民事訴訟が行われていく予定です。
とはいえ、3,000億とも見積もられる被害額に対し、漫画村の運営者が所持しているとみられる資産はスズメの涙ほど。
今回クラウドフレア社が、米国からの手続きで情報開示に素直に応じたのは、マンガ業界にとっては吉報です。
直接の権利者が、適切な法律に則った手続きを行えば、違法サイトの運営者の情報もしっかりと開示されることがわかったので、今後、同様のサイトの閉鎖の足がかりになることが期待されます。

もはや裏ビジネスにはなり得ない……「漫画塔」も一瞬で消滅! 追い詰められる海賊版サイト(2018年10月16日日刊サイゾー)

 再び登場したかと思いきや、違法海賊版サイト「漫画村」の後継と目される「漫画塔(タワー)」は、話題になった途端に消滅した。もはや、海賊版サイトでアクセスを集めることをベースにした裏ビジネス自体の崩壊は近いのか。

 今年4月、今も続くブロッキング問題などを引き起こした揚げ句に消滅した「漫画村」。その後継サイトではないかと注目を集めたのが「漫画塔」である。このサイトは「漫画村」がキャラクターとして挑発的に登場させていた「らりっくま」も用いており、サイトデザインからも後継サイトである可能性が強かった。
 さらに「漫画塔」は、公式Twitterアカウントも運用。10月4日に「フリーブックスや漫画村の代わりになる漫画無料サイトを紹介!! 漫画塔!!!」、翌5日には「速報!漫画村が漫画塔としてして復活さたよ」(原文ママ)などという挑発的な言葉で、集客を図ろうとしていた

 ところが、これがニュースサイトなどに取り上げられたことで状況は一変。10月9日には、公式Twitterアカウントは「私たちは閉じられ、永遠に閉じたままです」「永久閉鎖された!!!!」とツイートし、サイトは消滅したのである。
 この背景にあるのは、まず昨今話題になっている「漫画村」運営者が特定されたという報道である。もはや、あらゆる方面から逃げ道を塞がれていることが明らかになった中で、これ以上の継続は不可能と判断したのであろう。おそらくは、再開を焦った「漫画村」運営者の判断ミスといえる。

 これまで「漫画村」をはじめとする海賊版サイトの目的は、仮想通貨をマイニング(採掘)させるスクリプトを混入させたり、個人情報の取得が目的ではないかとされていた。運営者側には「権利者には絶対に正体はバレない」という絶対的な自信があったのだろう。
 だが、運営が国家レベルの陰謀でない以上は、正体が露見することからは逃れられないことが、わかってしまった。
 もはや海賊版サイトはビジネスにはなり得ない。その段階に突入したことが次第に明らかになっている。

今回アメリカ経由で話を進めたことが事態の急展開につながったと言うことですが、逆に言えば日本の制度上の問題点が明らかになったとも言えるでしょうし、今後同種の問題に対応可能な制度整備が求められます。
とは言え正しい手順で話を進めれば案外あっけなく解決するものだなとも感じるのですが、当然ながら特定業者なり個人なりを摘発したところで同じようなサイトは幾らでも立ち上げられる可能性はあるわけです。
ただ商売として成立するためには一定程度の集客を図らなければならず、そのためにはネット上で周知されなければ仕方がありませんが、検索サイトの上位に名前が出れば取り締まる側も容易に知れる理屈です。
その都度適切な対応を迅速に行っていけば、少なくとも3000億円の損害などと言う大きな話にはならずに済む可能性があり、今後出版業界としても対策にコストをかけていくことになるのでしょうか。

この種の問題で過去に話題になってきたこととして、音楽の著作権を一元管理している団体による使用料取り立て問題がありますが、無論著作権物の利用に対して適正な支払いを行うことは利用者として当然です。
一方でその取り立て手法には数々の反発や反感があったことも事実ですし、ネット上に氾濫する違法な音源に対して放置しておいて取れるところからだけ取るのがいいのか式の批判もあったのは事実ですよね。
厳しい規制が消費者の反発を招き、かえって違法サイトの利用が進むと言うのでは本末転倒で、利用者が進んで制作者の権利を擁護する方向になれば最善ですが、そのためにはお金の流れも重要だと思います。
きちんとお金を払えばお気に入りの作家の元にきちんとそれが届き、それが次の作品の制作につながるとなれば双方メリットがありますが、今後ネットでの公開が主流になればこうしたシステムは作りやすくはなるはずです。

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2018年7月25日 (水)

独善的環境テロリストの新たな標的

先日から話題になっているこんな事件をご存知でしょうか。

仏で肉屋襲撃相次ぐ 菜食主義者犯行か、壁にメッセージ(2018年7月6日朝日新聞)

 フランスで肉屋が襲われる事件が相次ぎ、あらゆる動物性食品を避ける完全菜食主義者による犯行との疑いが出ている。業界団体によると、6月下旬までに50件ほどの被害が確認されており、肉屋の店主たちがたまらず政府に直訴。警察による保護を求めている。

 パリ郊外ジュイアンジョザスで今月2日の未明、肉屋を営むカルル・ピテルさん(48)の店舗兼住宅が襲われた。店のガラス扉が割られ、外の壁には「人間至上主義にストップを」とスプレーで描かれていた
 人間が生物の頂点に立つかのような発想を否定する、一部の完全菜食主義者がしばしば使うメッセージであることから、その関係者による犯行との疑いが出ている。
 ピテルさんは「食にも自由がある。肉食をやめろと誰が強制できるのか。肉屋を攻撃しても仕方ない」と語った。

 AFP通信などによると、仏では4月以降、北部リールなどで肉屋の店舗が血を模した液体で汚されたり、ガラスが割られたりする被害が出ている。「肉とは殺害である」などのメッセージも添えられていた。
 肉屋などの業界団体は先月、コロン内相に手紙を送り、「仏全土の1万8千人の食肉職人が事態を憂えている」として、警察による保護を訴えた。(ジュイアンジョザス=疋田多揚)

日本の調査捕鯨に対する環境テロリストの破壊的妨害活動がひと頃ずいぶんと話題になりましたが、当時逮捕された妨害活動船の船長が法廷で述べた得手勝手な論法にあきれた記憶があります。
今回の事件においても同様の自己中心的な思想に基づく行動であるとすれば今後も継続する可能性がありますが、しかし社会の末端で細々と商売をしている小売業者を攻撃するところが計算高いですよね。
日本の調査捕鯨船に対する攻撃も反撃の恐れのない日本相手だから出来ることで、気の荒い海外の漁師相手に喧嘩を売って反撃され這々の体で逃げ出したと言いますが、さて現地フランス国民がどう考えるかです。
ただ今までどちらかと言えば欧米諸国からは出撃する側であった環境テロリスト一派ですが、最近は足下のヨーロッパでの活動を強化していると言うことなのか、以前にイギリスからもこんなニュースが出ていました。

動物愛護は過激主義なのか 英で活動家と農家が対立(2018年02月1日ニュースジャパン)

英国で動物の権利保護を主張する活動家たちと、養豚場などの畜産業者たちが対立している。

動物愛護団体の活動家は自分たちの活動は非暴力的抗議だと主張し、畜産業はかつての奴隷産業と同じだと世間に認識させて世論を変えることが目的だと言う。

その一方で、農場の関係者は自分たちは育てる動物に誇りを抱いているし、「動物の安全を守ろうという人たちから、殺害脅迫状が送られてくるのは皮肉だ」と話す。

ちなみに日本においても人里にまで降りてくるクマ駆除に反対する方々がいらっしゃるようで、最近は特にクマ被害が増加し人的被害続出と報じられ対策が急がれている中でなかなか勇気ある提言だと思います。
無論彼ら保護団体にも思想信条の自由はあるわけですが、当然ながら畜産農家の方々にも思想信条の自由はあるわけで、自分だけは他人のそれを一方的に制約できると誤解しているのであれば怖い話ですね。
ただ今回注目したいのは漁師や捕鯨船ではなく、いずれも農家や食肉業者など再生産可能な産業を攻撃対象にしている点で、牛や豚は食っていいが野生動物はダメだ式の主張とは少し方向性に違いを感じます。

最近はいわゆる菜食主義の方々を中心にして、再生産可能な畜産関係への抗議活動も少なくないのだそうで、劣悪な環境にある生き物達を多数救い出したと言ったニュースもたびたび報じられているようです。
同じ他の生物を摂食するのに違いはないにも関わらず、菜食が良くて肉食がダメと言うロジックをどうにも理解出来ないと言う声も少なくありませんが、結局のところ他人に対する独善的非寛容である点が問題ですね。
ちなみに日本では例によってこの辺りを良い感じにあしらった画像が多数作られているのだそうで、かつての中国での反日騒動時の「日本鬼子」による反撃を思い出すところでしょうか。


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2018年7月11日 (水)

LGBTを巡る最近の話題

まあそうなのだろうなと感じる話でもあるのですが、少し前にこういう興味深い記事が出ていました。

LGBT問題 このままでは当事者たちの居心地は更に悪くなる(2018年4月21日NEWS ポストセブン)

 少数者(マイノリティ)への差別や偏見はよくない。現代社会なら、誰もがうなずく基本的な考え方だろう。彼らの人権を守るため、当事者やその支援者たちは様々に活動している。とくにLGBT(レズビアン、ゲイ、バイセクシャル、トランスジェンダー)の人権問題は、婚姻を法的に認める国や、パートナー制度を認める日本の自治体が増えるなか、世間の耳目を集めているテーマだ。ライターの森鷹久氏が、LGBTが注目を集めることによって起きる摩擦と、当事者の危機感について、考えた。

 東京・新宿の飲食店でユウトさん(20代)が記者と”偶然”出会ったのは、昨年の夏前頃。パートナーの男性と一緒に酒を飲んでいたところ、仲間に入れてくれ、といって間に入ってきたのは大手新聞社の記者を名乗る女性だった。
「酔った様子もなく、店に入ってきてからすぐ、僕らのところにやってきたので”アレ?”とは思いましたが……」
 そこは、ゲイの人たちが多く集うことで知られてはいるものの、異性愛者や女性も受け入れる店だったため、誰でも観光気分で楽しみにくることでも有名な場所だった。とはいえ、知人でもないゲイカップルにずかずかと近づく女性客は珍しい。ところがその女性記者は初対面にもかかわらず、どんどん酒を勧めてきて、二人に関することを根掘り葉掘り聞いてきた。互いに秘密にしていること、あえて聞かずにいたことなど、問われることで気まずい雰囲気になっていることもお構いなしに質問を浴びせつけてくる。そして最後に、こう言って笑い飛ばしたのだ。
「LGBTいいですよね、と言ったんです。レズビアンやゲイが”いい”とはどういうことなのか、僕らはポカーンとしちゃいましたが、その時は”理解者だ”と思って、彼女のことを受け入れました。しかし……」

 この女性記者の「いいですね」発言の真意は、その直後にいやでもわかることとなった。
「その後すぐ、ゲイカップルとして取材を受けてくれないかと、電話が来ました。気は乗らなかったですが、パートナーにも相談して……と返すと、二時間くらいでしょうか”あなたたちが声を上げないから国が良くならない”みたいなことを延々と説得されました。なんか、僕たちが悪者扱いされているようで不快でした……」
 結局、ユウトさんはこの女性記者からの申し出を断ったが、何度も受けた「説得」はもはや、脅迫ともいえるような高圧的なもので、とてもユウトさんたちのような性的少数者に「寄り添う」モノではなかったと回想する。
「”いいですね”というのは、取材対象として、またネタになる存在としていい、ということだったんでしょう。取材を受けない、と言った途端にパタッと連絡は止みました。しばらくしてまた連絡が入り”顔出しの取材”を受けてくれる人を紹介してくれ、としつこく言われました。最後は”顔出しでしゃべらないと意味がない”とか”(取材を受けないと)いつまでたっても社会に理解されない”とまで……」
(略)
 LGBTに限らず、最近はマイノリティの存在と権利を訴える動きが盛んだ。ユウトさんも、人権を守り、偏見や差別をなくそうという思いはもちろんある。だが、マイノリティと呼ばれる当事者には、一人ひとり異なる思いがあり、問題への取り組み方も人によって違うのに、声の大きな人が自分の運動の仕方に無理に巻き込もうとする動きが強くなっていることが、かえって世間の反感を買うのではないかと不安を抱いている。
「性的少数者だけでなく、ニューカマーの外国人問題だってそうです。多様性は重要だけど、そのことを利用して自分とどう関わりがあるのかよくわからないデモへの動員をかけたり、インタビューを受けさせられて、政治家への不満を答えさせたりするパターンが多い。そこでは、なぜか顔出しや自身のプロフィールをさらけ出せ、と半ば強いるように求められる。記者が僕たちに寄り添い、話を聞いてくれて、匿名の同性愛者の声として記事を書いてくれれば、それだけで嬉しいと思ったはずです。でもそこには必ず顔出しなどの”前提”がある。これがわからないんです。結局あなたたちは何がしたいのか? いいように使おうとしてませんか? と」
 前出の女性記者は、自分の記事を特ダネにしたいという欲望のために、マイノリティの人権のために戦うべきだという理屈を振りかざしてきたと感じたユウトさん。ユウトさんは断ることが出来たが、しつこく食い下がられて断り切れず、不本意な形で世間に向けてカミングアウトさせられた人がいる可能性もある。なかには、考えてもいなかった政権批判に結びつけられた記事に利用された人もいるかもしれない。
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「とある番組に出たゲイの知人が話していたんです。”こういった人たちがいるのだ”で終われば済む話が、マスコミへの出方、報じられ方によって必要以上にセンシティブで腫物のような存在として社会に認識されてしまい、やはり打ち明けるべきではなかった、やはり社会は私たちを受け入れてくれなかったと、間もなく絶望しなければならないかもしれない、と」
 ユウトさんの知人は、某番組の出演前に、ディレクターから「オネエな感じを強調して」「白い目で見られたエピソードを多めに話して」などとアドバイスを受けていた。「私はゲイです」だけでは弱く、そこにドラマティックで、かつ虐げられているようなエッセンスを取り入れないと、番組が成り立たない、そう間接的に説明されたのだ。
「LGBTを知ろう、受け入れようという動きは、どちらかと言えば歓迎すべきこと。でも、LGBTであることを白状させようとか、政治家に文句を言うべき、国のダメさを訴えろ、と強要してくるようなことになってはいないか。それでは結局、性的少数者は以前より居心地が悪くなってしまいそうですね」

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LGBTに限らずマスコミがよく使う手法で、時にマッチポンプなどと呼ばれるものですけれども、他方ではこうしたマスコミの取り上げ方を利用して声を大きくしてきた進歩的な方々もいらっしゃったのは事実です。
しかしそうしたお約束の流れに乗りたがらない人も増えてきていて、昨今ではマスコミではなくネットやSNS経由の方が自分の声を直接誤解無く届けられると考える人も多いようですが、マスコミとしては面白くないでしょう。
結果的によりセンセーショナルにネタとして取り上げる傾向が増強しているとも言え、社会的少数派であり、誤解を受けやすい立場の方々ほどマスコミとの付き合い方を考えるべき時期だと言えるのではないでしょうか。
さて話は変わって、こちら以前から個人的に関心を持っている問題なのですが、先日再度炎上していたと報じられていました。

「小児性愛者は認められるべき」TEDでの発言が大炎上! ペドへの社会的偏見が露呈、LGBTと同じ性的指向の1つか議論紛糾!(2018年6月27日トカナ)

 今年5月5日、ドイツ・ユリウス・マクシミリアン大学ヴュルツブルクで開催された講演会「TEDx」に登壇した医学生ミリヤム・ハイネさんが、「小児性愛者の社会的認識は変わらなければならない」と主張、大きな話題になっている。

 TEDxとは世界的講演会「TED」のフランチャイズ版講演会であり、世界各国で開催されている。ハイネさんのスピーチはTEDxの公式YouTubeアカウントで一度公開された後、削除された。そのためスピーチの全容を確認することはできないが、米超保守派オンラインメディア「Breitbart」(6月22日付)が、その概要を伝えているのでご紹介したい。
 スピーチでハイネさんは「小児性愛は自然であり、変えることのできない性的指向」であると主張、「幼児への性的虐待は間違っているが、何もしていない小児性愛者の存在は認められるべき」だと語ったようだ。さらに、これまでの科学的調査により、幼児への性的虐待を犯した小児性愛者らは強い社会的孤独感を抱えていることが判明していると指摘。小児性愛者であるとカミングアウトできない状況では、彼らを助けることができないとも。
 小児性愛者容認ともとれるハイネさんの発言に批判の声が集まり、TEDは火消しに追われた。しかし、ハイネさんの発言は本当に「Ideas worth spreading(広める価値のあるアイデア)」(TEDの標語)ではなかったのだろうか? 

 性的マイノリティを表す「LGBT」に代わり、それにペドファイル(小児性愛)・ズーフィリア(動物性愛)・ネクロフィリア(死体性愛)を加えた「LGBTPZN」という新しい概念が、2016年よりネットを中心に使用されている。これはもともと、性的指向という点においてホモセクシャルなどは小児性愛者やズーフィリアと変わらないという反LGBT的な意味でポーランドの保守的なキリスト教徒が造語したものだが、現在日本では小児性愛者を中心に肯定的な意味で使用される場合が多いようだ。ただ、反LGBT的な意味合いを持つことからも分かる通り、ハイネ氏のスピーチが猛バッシングを受けたのと同様、「LGBTPZN」に反発する人は少なくない
 しかし、歴史的に反LGBT的な意味の言葉だとしても、それとは独立に意味ある問いを提起する力がこの概念にはあるだろう。つまり、性的多様性の認知のために生まれたはずの「LGBT」というカテゴリーが、性的マイノリティである「PZN」に反対するとはどういうことか、という問いである。一つの回答は、「LGBT」がヘテロセクシャル(異性愛)の絶対性という社会的規範を打ち崩そうとするうちに、自分自身が次なる規範と化してしまったというものだろう。「怪物と闘う者は、その過程で自らが怪物と化さぬよう心せよ」。ドイツの哲学者フリードリヒ・ニーチェの警告がこのことを如実に表している。

 そして、ハイネ氏のスピーチを非難する人たちも同じように規範を持っていると考えられる。「小児性愛者の存在を認めてはいけない」という強固な規範である。だが、以前トカナでもお伝えしたロリコン紳士トッド・ニカーソン氏のように、どうしても幼い少女に対する気持ちを捨てられないものの、その欲求と格闘している極めて道徳的な人物も存在する。ハイネさんもスピーチの中で「幼児虐待は疑いなく間違っています。しかし、幼児を虐待しない小児性愛者は何も間違ったことはしていません」と語っているように、小児性愛という性的指向そのものは決して断罪されてはならないだろう。もし特殊な性的指向そのものを認めないということになれば、ヘテロセクシャルの絶対性への回帰でしかない。今後、小児性愛者の存在を巡って理性的な議論が巻き起こることに期待したい。

この問題に関しては以前から断続的に取り上げて来たところなのですが、LGBTの方々の大多数が善良で無害な存在であるのと同様、小児性愛者の大多数もまた善良で無害な存在であると言われます。
ところがLGBTの権利擁護が全世界的に広まりつつある一方で、何故か小児性愛への弾圧とも言える態度はますます増強しているようなのですが、反対派は小児性愛の正当化自体を否定する立場であるようです。
これはまさにLGBT肯定派が否定派に対してそうあってはならないと主張しているスタンスそのものだと思うのですが、どのような理屈で特定性癖に対する攻撃だけを正当化できるのかに興味がありますね。
LGBTの権利擁護を叫んできた進歩的な方々が今後小児性愛者の存在正当化にも尽力いただけるものと思いますが、個人的にはとある雑誌に掲載されていたと言うシンプルな文言が妙にしっくりきましたね。

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