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2018年1月 4日 (木)

ネトゲでのトラブルで全く無関係な人が射殺されると言う斜め上な事件発生

タイトルだけではちょっと何言っているのか判らない系のニュースなのですが、不幸な被害者のご冥福を思わず祈りたくなるのがこちらの事件です。

CoD:WWII: わずか1.5ドルの賭け試合でスワッティング、無関係の男性が射殺される最悪の事態に(2017年12月31日FPSニュース)

アメリカの28日木曜日の夜に、カンザス州ウィチタの男性(28歳)が警察によって射殺されたという報道がありました。 これだけですとゲームとは全く関係ない一文なのですが、報道の直後に『CoD』のコミュニティが、これはアメリカの警察特殊部隊「SWAT」に人質事件といった偽の通報をし相手の家に送り込む「Swatting(スワッティング)」という悪質極まりない行為のせいだとの声が上がりました。
警察の調査の結果、SWATの出動は『Call of Duty: WWII(コール オブ デューティ ワールドウォー 2)』の賭け試合に負けたプレイヤー2人が引き起こしたもので、被害者は完全に無関係な人物だという最悪な事態だったことが判明しました。

事件の経緯
CoD:WWII: わずか1.5ドルの賭け試合でスワッティング、無関係の男性が射殺される

    アメリカの28日午後、UMGというサイトで掛け金1.50ドル(約169円)の試合が行われる。
    敗北したチームの2人のプレイヤーM1ruhcleとBaperizerが激昂しお互いをTwitter上で挑発。
    M1ruhcleが無関係の近所の住所を自分の住所だと伝える
    Baperizerが、12月上旬にもテキサス州ダラスのイベントでもスワッティングを行ったと目されている人物(Swatter)にその住所を伝える
    依頼を受けたSwatterが、カンザス州の地元警察に「父が銃を持ち家族を人質にして自殺を計っている」と嘘の通報
        12月31日追記: 警察が通報の記録を公開し、「通報者自身が父の頭を撃ち、家族を人質にしている。 家にガソリンを撒いた。火をつけるかもしれない」と通報者が発言していたことが判明しました。
    SWATは通報を受けた無関係の住所に突撃、住民のAndrew Finch氏が玄関から出たところを射殺される。
    報道後、当事者のプレイヤー2人のTwitter凍結。その後削除。通報した犯人はIDを変更
    現在警察は、より詳細な調査を継続中。

偽の住所を公開したM1ruhcleは「誰かが自分をスワッティングしようとして、無実の男性が殺された」とツイート。 スワッティングを行った人物は「自分がSwatしたガキの家がニュースに出ている」、「自分は誰も殺していない、なぜなら銃を撃ったのは自分ではないし、SWATの一員でもないからだ」とツイート。 当事者達のあまりにも無責任極まりないツイートには言葉を失います。

Andrew氏の遺族が会見
突然命を奪われたAndrew Finch氏の遺族が会見に出席。 母親のLisa Finch(リサ・フィンチ)氏は「息子はゲームをしなかったし、スワッティングという行為の存在など知らなかった」と涙ながらに話しつつも、失望からの乾いた笑みまで浮かべ、怒りと混乱の様相が激しく伝わります。 またAndrew氏は銃を持っていたわけではなく非武装だったと伝えられています。また、Lisa氏は「息子は誤報で警察に殺害された」と警察の手順も厳しく批難しています。
「スワッティング」という行為が引き起こした今回の悲劇ですが、アメリカの警察はこれまでにも何度も無実の人間に危害、もしくは殺害を行ってしまったことや、Andrew氏へのSWATの対応が正しかったのかという点も合わせて、全米のニュースで注目される事件となっています。 地元警察は出動した隊員達の体に取り付けてあるビデオカメラの映像を公開しています。 (アメリカの警察はボディカメラの着用が義務付けられている)
(略)
スワッティング問題は度々目にすることがありますが、警察は全ての通報の真偽を確かめる余裕がないためにスワッティングが減ることはありません。 特にアメリカは銃の所有が信じられないほど簡単なせいで、ほぼ毎日の様に銃撃事件が発生しておりSWATの出動も頻繁にあります。 先日ある番組が13歳の俳優を雇ってお酒、タバコ、宝くじを購入できるかテストしたところ、どのお店の店員も販売を拒否しましたが、ガンショップで銃を買えるか試したところあっさり購入できてしまうという結果が出ています。
(略)

続報によれば偽の通報を行った容疑者は逮捕されたそうで、過去にも放送局への脅迫で逮捕歴があると言うことからもかなり筋金入りなのでしょうが、しかしこの場合誰がどういう罪でどの程度の処罰に値するものなのでしょうか。
もともとこの人物はこうした行為を行う存在だと知られていたそうで、もちろん直接の実行犯であるとは言えるのですが、そもそも彼をしてそうした行為を実行させたのはゲーマーBaperizerの軽率な行動であったわけです。
そして元々のトラブルの発端であるゲーム中でのトラブルを最初に引き起こし、また自らの住所と偽って赤の他人の住所を教えたM1ruhcleの責任を問う声も少なくないようで、まさかM1ruhcleもこの結果は想定外でしょう。
ちなみに同じゲーム内でのトラブルでやはりSwattingに至った別事件の場合、犯人は対戦相手のIPアドレスから住所を割り出したのだと言い、住所を明かさなければ大丈夫とも言い切れないところに恐さがあります。

誤報だろうが何だろうがいきなり武装警官隊が出動してきて、しかも場合によっては即射殺されてしまうと言う点ではいかにもアメリカらしいニュースなのですが、しかし偽通報自体は日本でも問題になっていることです。
昨今世界的なテロ頻発とも関連して、犯罪予告や怪しい通報などには警察のみならず世間も対応せざるを得なくなっており、数年前には人気漫画のイベントが脅迫により中止に追い込まれた事件もありました。
特に往年の名作映画「新幹線大爆破」よろしく時間も限られ、対応策も限定される状況での脅迫に対しどう対処すべきなのか、特に東京五輪など大規模イベントに関連して起これば大騒ぎにもなりかねません。

愉快犯も含めたこの種の行為に決定的な対策はないそうですが、誘拐事件などと同様こうした方法が有効であると判ればますます事件が続発する危険性もあって、マスコミが大げさに報じない方がいいと言う意見もあります。
また興味深い指摘として、この種の事件を行う犯人は必ずしも悪意があるわけではなく、むしろ当事者意識として正義感から行っている場合が少なくないと言う声もありますが、宗教絡みのテロと同様むしろそちらの方が厄介そうですよね。
なおこの種の脅迫で威力業務妨害と認められた場合3年以下の懲役または50万円以下の罰金になるそうですが、主催者や参加者から民事訴訟で訴えられる場合も少なくないそうで、大規模イベントともなると賠償額も大変な金額になりそうです。

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2017年12月 8日 (金)

NHK受信料判決がもたらす近い将来の予想図

すでに各方面で大きく報じられている通り、先日NHK受信料を巡って最高裁がこんな判断を下したそうです。

NHK受信料制度「合憲」 最高裁が初判断 携帯視聴では論点残る(2017年12月6日産経新聞)

 テレビがあるのに受信契約を拒んだ男性に、NHKが受信料を請求できるかが争われた訴訟の上告審判決で、最高裁大法廷(裁判長・寺田逸郎長官)は6日、「放送法の規定は受信設備設置者に契約を強制するもの」とした上で、受信料制度は「表現の自由を実現するという放送法の趣旨にかなうもので合憲」との初判断を示した。契約の成立時期は、NHKが未契約者を相手に裁判を起こし、勝訴が確定した時点とした。大法廷は双方の上告を棄却。男性にテレビ設置以降の受信料支払いを命じた2審東京高裁判決が確定した。

 15人の裁判官のうち14人の結論。木内道祥裁判官は「放送法が定める契約義務は判決では強制できない」との反対意見を述べた。
 「受信設備を設置した者は、NHKと受信についての契約をしなければならない」とした放送法の規定の合憲性が最大の争点。900万件以上とされる未契約世帯への徴収業務に大きな影響を与えそうだ。
 一方、携帯電話のワンセグ機能をめぐる訴訟では司法判断が分かれており、受信料をめぐる論点は今後も残されている。
(略)

NHK受信契約、成立には裁判必要最高裁(2017年12月6日日本経済新聞)

NHK受信契約をめぐる6日の最高裁判決は、受信契約が成立する時期について「裁判で契約の承諾を命じる判決が確定すれば成立する」とした。「契約を申し込んだ時点で自動的に成立する」とのNHK側の主張は退けた。契約を拒む人から受信料を徴収するためには、今後も個別に裁判を起こさなければならない

またいつまでさかのぼって受信料を徴取できるかについては「テレビ設置時点まで遡って受信料の支払い義務がある」とした。

NHK受信契約訴訟 契約義務づけ規定は合憲 最高裁大法廷(2017年12月6日NHK)

(略)
判決では裁判官15人のうち鬼丸かおる裁判官が、契約者に受信料の支払いという経済的負担をもたらすことを考えると、契約の内容は法律で具体的に定めるのが望ましいという補足意見を述べたほか、木内道祥裁判官は、裁判の判決によって契約を成立させることはできず、別の形でNHKが請求すべきだという反対意見を述べました。
(略)
この裁判では、4つの論点が争われました。

1つ目は、「放送法64条の規定が憲法に違反するかどうか」です。
(略)
2つ目は、「受信契約はどの時点で成立するか」です。
これについて最高裁は、「契約を申し込んだ時に契約が成立する」というNHKの中心的な主張は認めず、「NHKが裁判を起こして訴えを認めた判決が確定した時」だと判断しました。

3つ目は、「いつから支払いの義務が生じるか」です。
NHKが「受信機を設置した時」だと主張したのに対して、男性側は「契約が成立した時」だと反論していました。最高裁は、「同じ時期に受信機を設置したのにすぐに契約を結んだ人と結ばなかった人との間で支払うべき受信料に差が生まれるのは公平とはいえない。受信機を設置した時に支払い義務が生じるとした規定は、公平を図るうえで必要かつ合理的だ」としてNHKの主張を認めました。

そして4つ目は、「いつから時効によって支払い義務が消滅するか」です。
受信料の時効は5年ですが、いつから数えて5年なのかが争われていました。最高裁は、判決が確定して契約が成立した時が起点になるという判断を示しました。契約の成立から5年が経過すると、5年以上前の分の支払い義務は消滅しますが、今回のケースでは6日の判決で契約が成立したため、過去の分は時効にならず、テレビを設置した時までさかのぼって受信料の支払いが命じられました。
(略)
平成28年度末時点の有料契約件数はおよそ4030万件、平成28年度の受信料収入は6769億円で、NHKの事業収入に占める割合は96%、受信料の支払い率は79%となっています。

今回の裁判で原告側主張における最大のポイントが万人に受信料支払いを強制する契約の合憲性だったはずですが、15人中14人の見解による判断と言うのは意外と意見が割れなかったものだと言う気がします。
個人的な見解としては公共放送として法的に規定しているものであれば、徴収など無駄な労力の多い受信料契約制度などやめて別な方法をとるべきだと思うのですが、ともかくも画期的な判決ではありますよね。
ただ実際問題として個別に見ていけば他の争点の方が興味深いと感じたのですが、注目点の一つとして受信契約は今回判決で自動的に成立するわけではなく、個別に裁判を起こして判決が確定する必要があるとのことです。
ただでさえ全国的に紛争化しているこの問題に関して、NHK側にかなり面倒な義務を課すことで一定の足かせをつけたとも言えますが、今後未契約者のうちどの程度の割合が裁判になるのかが注目されますね。

もう一点として興味深いのは支払い義務が受信機設置の時点であるとされたことですが、今までは受信契約を結んだ時点からの支払いだったものが、非常に大きな変化であるようにも感じられます。
未払い分を請求するために必要な判断とも言えますが、逆に言えば未契約者に対していわば懲罰的な支払いを命じるルールであるとも受け取れ、未払い得は許さないとも受信料契約を促すとも受け取れる話です。
一般の契約視聴者は関係ないと考えるかも知れませんが、すでに報じられているようにNHKはテレビを持っていなくともネット同時配信をスマホで受信できる人々にも受信料を求めていく考えであるそうです。
これも当然NHKは見ないからと支払いを拒否するわけにはいかない道理で、将来的にある日突然過去のスマホ所有日に遡って受信料を請求されると言うことになるのかも知れませんね。


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2017年11月24日 (金)

ヌード写真を拡散させないため自らヌード写真を送信?

今日はちょっとした面白い試みと言うのでしょうか、妙に逆説的でよく判らない動きを紹介してみたいと思いますが、まずは先日出ていたこちらのびっくりニュースを取り上げてみましょう。

歌手シーア 全裸写真を公開でパパラッチに仕返し(2017年11月07日スプートニク)

豪州の歌手シーアさん(41)はプールで全裸で泳いでいる姿を隠し撮りし、高額で売りつけようとしたパパラッチに待ったをかける、いい仕返し方法を思いついた。シーアさんは逆に自分のほうからヌード写真を公開してしまったのだ。

シーアさんはツィッターのポストに「何者かが私の写真を熱狂的ファンに売りつけようとしています。そのお金、ちょっと待って。ほら無料で提供します。毎日がクリスマス!」と書き込んだ。

このポストは瞬く間にSNS上を飛び交い、何万件ものリツイート、何十万件もの「いいね!」を集めた

ちょっと何言ってるのか判らないと言う人もいるかと思いますが、要するに無断盗撮した画像でお金を稼げないように、同等品?を無料で提供すると言うもので、まあ理屈としては理解出来なくはないですよね。
そもそも自らのヌード写真を公開すると言う時点で一般人にはひどくハードルの高い行為ではないかと思うのですが、盗撮犯に仕返しをしたと多少なりとも気分が晴れると言う点で相殺出来るものなのでしょうか。
日本人ではなかなかここまで思い切れるものではないと思いますが、ただオーストラリアと言うお国柄がそうさせるのか、この種のプライベートな画像流出対策としてこんな実験も試みられているのだそうです。

FB、豪でヌード写真の送信呼び掛け 「リベンジポルノ」対策実験で(2017年11月9日AFP)

【11月9日 AFP】交流サイト(SNS)最大手の米フェイスブック(Facebook)は、裸の画像や映像を本人の同意なくインターネット上に投稿する、いわゆる「リベンジポルノ」対策の一環として、オーストラリアの利用者に対し、実験的なプロジェクトに裸の写真を提出するよう呼び掛けた

 オーストラリアの成人ユーザーの中で、ヌードや性的にあからさまな写真をインターネット上で過去に他人と共有し、許可なく拡散される心配がある人は、豪政府の専門機関「eセーフティー監督官事務所(Office of the eSafety Commissioner)」に画像について報告

 そうしてユーザーはテキストメッセージアプリ「メッセンジャー(Messenger)」経由で自分自身に写真を送信する。この過程を経ることにより、フェイスブック側が写真を「ハッシュ化」し、個々の画像の識別情報を生成する。

 この情報を用いて、フェイスブックやインスタグラム(Instagram)、メッセンジャーでさらなる拡散を阻止することができ、インターネット上での虐待や搾取の手法として頻繁に用いられているリベンジポルノに対する予防策になるという。

 フェイスブックの広報担当者は、この実験には英米およびカナダも参加する見通しだとしている。

 ジュリー・インマン・グラント(Julie Inman Grant)eセーフティー監督官 は、フェイスブックで実験が奏功すれば、他のSNSにも拡大されると話している。

このリベンジポルノなる問題、本来的には勝手に画像を晒すような輩に何かしらのペナルティを科したいところなのですが、仮にそれが出来たとしても流出してしまった画像の問題は残ってしまうわけです。
サーバー会社に削除を依頼してもどこかでまた同じ画像が流出する可能性は常にあるわけで、特に削除依頼などが出たと知れれば面白がって拡散しようとする人は必ずいますから、いたちごっこが続きそうですよね。
こうした画像を自動的に削除ないし閲覧不能にすると言うことが技術的・法的に可能であるなら、画像流出問題に対してかなり強力な対抗手段になりそうだと言う気はしてきます。
今回の計画では画像流出をさせたくないと言う人は自ら宛てにヌード画像を送る過程で画像が認証されるようですが、やはりこれら作業の過程において画像が誰かに見られてしまうのではと言った、心理的なハードルがありそうには思われます。
今の時代ネット上に流れている情報はどこかで誰かに盗み見られる可能性があると考えるべきですが、冒頭の記事などを見ると豪州人的価値観では案外そうした部分は気にならないものなのでしょうか。

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2017年11月 3日 (金)

通販の配達料金はいくらが妥当か

このところ宅配便業界では増え続ける荷物取り扱いに悲鳴を上げていて、その大きな理由の一つに増え続けるネット通販配送業務があると言いますが、今春には大手宅配便会社が大手ネット通販会社の取引を縮小する方針と伝えられたのは記憶に新しいところです。
通販の場合受け取りの不確実性から何度も再配達を強いられるなどの問題もありますが、大きな問題の一つに配達の料金をどのくらいに設定すべきかと言う点が有り、当然ながら通販会社とすれば少しでも安くしたい、出来れば文字通り送料無料が望ましいわけです。
ついつい送料無料の通販を選んでしまうと言うユーザー側にもこうした点への反省もあって、たびたび妥当な料金とはどの程度なのかと言う議論が行われてきましたが、先日とある業者が非常に興味深い社会実験とも言えることをやったと話題になっています。

「ゾゾタウン」の“送料自由”、0円を選んだユーザーは全体の35%(2017年10月3日WWD)

 ファッションEC「ゾゾタウン(ZOZOTOWN)」を運営するスタートトゥデイが1日に発表した“送料自由”サービスについて、0円(送料無料)を選択したユーザーが全体の35%だったことを前澤友作・社長が自身のツイッターで明かした。この結果は2日12〜19時の平均値という。同時に前澤社長は、ユーザーの設定した金額が宅配業者への実質の支払い金額を超えた注文の割合は、同じ時間帯で全体の0.2%だったと投稿。上回った金額(スタートトゥデイのもうけ)は今後の物流サービス拡充の資金にあてるとした。

 “送料自由”は1日に試験導入したサービスで、ユーザーが商品購入後の画面から自由に送料を決めることができるもの。0〜3000円で自由な金額を決められるが、初期設定は400円になっている。発表後にはネットでも賛否が分かれたが、「多く払った分はきちんと宅配業者に支払われるのか」という疑問の声も多く見られた。

「ゾゾタウン」“送料自由”の平均は96円、都道府県別では近畿2府3県がワーストに(2017年10月24日WWD)

 「ゾゾタウン(ZOZOTOWN)」を運営するスタートトゥデイが10月1日に開始した“送料自由”サービスの利用データを公表した。集計期間は10月1日正午~23日午前0時。この期間の平均送料は96円(税込)で、送料0円を選択した注文は全体の43%だった。

 また、都道府県別の平均指定送料も公表。1位は福島県の111.73円で最下位の47位は奈良県の86.05円。ワースト5を京都府、滋賀県、兵庫県、大阪府、奈良県と近畿地方が占める結果となった。

「送料自由」関西人は安く設定…下位5位を独占(2017年10月28日読売新聞)

 ファッション通販サイト「ゾゾタウン」で1日から、購入客に送料を決めてもらう取り組みを試行したところ、都道府県別ランキングで金額の安い下位5番目までを、奈良県や大阪府など近畿5府県が独占した。

 送料を0円から自由に設定できる仕組みで、現在も続けている。サイト運営会社のスタートトゥデイが23日までの状況を調べた結果、平均額は奈良県が86・05円で最下位の47位。46~43位は大阪府、兵庫県、滋賀県、京都府の順だった。和歌山県は40位。1位は福島県の111・73円で、2位に岩手県、3位に青森県が入るなど、東北地方の金額が高かった。全体の平均額は96円で、0円と設定した人が43%を占めたという。

 関西人は倹約意識が高い一方で、大事な場面では大盤振る舞いする人も多いとされる。「関西人の正体」などの著書がある国際日本文化研究センターの井上章一教授(風俗史)は「面白いデータだが、婚礼や誕生日など贈答関係の支出では、違った結果になるかもしれない」としている。

都道府県毎に支払い額がかなり違うと言うのも興味深い話で、特に関西地区が下位を独占していることに関しては様々な意見を持つ方々も多かったようですが、送料自由化と言っても通販業者に支払う料金での話で、宅配業者には規定の料金が払われているようです。
逆に言えば規定の料金だけしか払わなかったとなると、仮に実際の送料よりも高い平均値がついた場合どうするのかですが、この場合通販会社の儲けにすると言うことですから、配達を行う宅配業者としてはひとまず定額の料金だけで我慢するしかないと言うことですね。
この料金負担の方法も例えば宅配便の受け渡し時での支払いと言ったことであれば、より高い値付けが多くなった可能性もありそうですが、その場合タダでさえ忙しい宅配便スタッフに余計な仕事を増やすことになりますから、この辺りが妥当な対応なのかも知れません。

この結果をどう考えるかですが、宅配便や郵便小包の最も小さい60cm角のサイズで送料がおおむね600円台だそうですから、平均で100円そこそこと言うのはやはり相場と比べるとずいぶんと安く見られているとは言える金額ですよね。
送料0円を選んだツワモノも相当数いたと言う事で、一体他人の労働への対価をどう考えているのか云々と言う意見も少なからずだったようですが、多くの通販業者が一定金額以上で送料無料とやっていることから、同じ感覚だったのかも知れません。
なおこの会社ではその後、送料を一律200円に設定したと言うことですが、価格競争の激しい通販業界で誰がどの程度の送料を負担するのかと言う問題に対しての、一つの問題提起になったと評価するべきなのでしょう。

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2017年10月20日 (金)

あの絵本は復活するまで17年かかったそうです

別に珍しくもないことなのですが、先日こんな放送事故?があったと報じられていました。

小林旭が「放送禁止用語」、フジテレビが謝罪 ネットでは「正しい表現なんだから謝る必要ない」の声(2017年10月7日J-CASTニュース)

 昭和の大スター、小林旭さん(78)がフジテレビ系情報番組「バイキング」にコメンテーターとして登場し、アメリカのラスベガスで起きた銃乱射事件に関し「キ×××」という言葉を発したためアナウンサーが神妙な面持ちで謝罪した。
 ネット上では小林さん批判が相次いだが、「言葉狩りだ!」「ほかに思いつく言葉はない」などと小林さんを擁護し、「放送禁止用語」に首を傾げる人が結構多い。

■「無抵抗の人間だけを狙う奴は、バカかキ×××しかいない」

 番組では現地時間1日に起きたラスベガスでの銃乱射事件を取り上げた。犯人はホテルの32階から窓ガラスを割り、2万人が集まったコンサート会場に9分から11分間ほど改造銃で乱射、58人が死亡し489人の負傷者を出した。「米史上最悪」とされるこの事件の感想を聞かれた小林さんは、
  「酷いよね、そりゃぁ赤ん坊をこう捻ってやるのと同じことで、無抵抗の人間だけを狙ってああゆうことをする奴ってのは、バカかキ×××しかいない
とコメントした。犯人は狩りをする感覚で撃っていて、頭の中には人間としての意識が無い。人間としての意識があったら躊躇して撃てない、とし、自身が撮影の時に本物の銃を使った時のエピソードを話した。そしてCM明けに榎並大二郎アナ(32)が、神妙な面持ちで、
  「先ほどの議論の中で、ですね、精神障害の方に対する差別を助長する発言がございました。お詫びして取り消させていただきます」
と深く頭を下げた。

 この言葉はテレビ側が自主規制している「放送禁止用語」の一つだ。かつては自由に使われていたのだが、現在は当時のドラマやアニメがDVDなどで発売される場合など、その音声部分はカットされている。小林さんの発言にネット上では当初、「小林旭が放送事故!」「老人に発言させるな!」などと激しい批判が出たのだが、途中から議論は一変する。
  「TV事業者が独自の倫理規定で自主規制しているだけなのに、視聴者がここまで『守らなければならないルール』と認識しているとは、TVは見事なまでの洗脳マシーンだと思った」
などといった意見が出て、「何が悪い?」「マスゴミは言葉狩りやめろ!」などという、フジテレビに対する疑問の声が目立つようになった。
(略)
また、謝罪に「精神障害の方に対する差別」という言葉があることに首を傾げる人が続出していて、
  「頭のおかしいやつって認識だったけど、精神障碍者のことだったのか?
  「犯罪思考の屑と精神病患者を分ける為の言葉なのにな。精神病と犯罪者が同じとでもおもってるのかウジテレビは」
などといった議論も起こっている。

精神障碍者と言う言葉自体も「言葉狩り」の結果用いられるようになったものと言う気がしますが、いずれにせよ放送中に出演者が何かしら言葉を吐いた場合、関係者が不適切でしたと頭を下げると言うのはよく見る光景ですよね。
凶悪犯罪事件に何故昭和の大スターがコメントするのかと言う疑問もあって、日本のこの種の番組のコメンテーターなる存在自体に疑問を感じる人も少なくないようですが、近ごろでは不適切発言を期待されている?コメンテーターもいらっしゃるようです。
以前から犯罪者の精神鑑定と絡めて、凶悪犯罪を起こすような人は普通の精神構造ではないと言う議論がありましたが、しかし明らかに考え方が普通ではないが責任能力があると認定されるような人をどう呼ぶべきなのかは迷うところですね。
何にしろこの種のケースは今や見慣れたものであることは確かなのですが、こうしたいわゆる放送禁止用語なるものについて、最近ずいぶんとその範囲が拡大してきていることがたびたび問題視されています。

苦情殺到で「老人」が放送禁止用語に!? 最近追加された“クレーム対象ワード3”をTV関係者が暴露(2017年10月2日トカナ)

 以前、「頑張れ」というワードが放送禁止用語に加わりそうな勢いだとの事実をお伝えし、ネットなどで議論になった。正しくは放送注意用語と呼ばれるこれらの用語は、今現在も増え続けている。そんな放送禁止の対象に最近追加されたワードがあるという。

■1、標準語

「最近も放送上NGなワードが増え続けています。最近よくいわれるのは『標準語』というワードです。いわゆる東京で使われる言葉を意味する『標準語』ですが、これを『共通語』と表現するようになっています」(放送関係者)
 共通語とは聞きなれない言葉だが、今後はこちらに切り替わっていく可能性が高いという。
「東京の言葉を『標準』とする考え方に関西など他の地域の視聴者から苦情が多いんです。そのため、言い方を変えて『共通語』としています。しかし、苦情の内容からすれば言葉を言い換えただけでは解決になっていないという意見もあり、定着するかどうかは微妙です。いっそのこと『東京語』にすればいいなどの意見もありますね」(同)
(略)
■2、ハーフ

「ハーフタレントなどで使われる『ハーフ』という言葉ですね。こちらは最近になってというより、数年前からジワジワと知らされていました。『半分』という意味が失礼に当たるということのようです。しかし、徹底されていないということで改めて『ハーフNG』というお達しがあったと聞きます」(番組制作スタッフ)
 ハーフタレントが出演する番組では当人を含め当たり前のようにハーフという言葉を使っているが、これがNGならば一体どうすればいいのか。
「テレビ局の識者は『ミックス』という言葉に言い換えることを推奨しています。しかしながら、ハーフよりもミックスのほうが余計に差別になる、生々しい言葉に聞こえるなどという意見もあるんです。そのため、この一件は数年来放置されています。ハーフタレント自身が嫌がっているわけでもないのに、言い換える必要があるのか疑問ですね」(同)
(略)
■3、老人

 また、かなり頻繁に使用されるあの単語もNGになりつつあるらしい。
「『老人』です。お年寄りを意味する『老人』という言葉が『老いた人とは何事だ』と苦情が来るんです。しかし、これまで普通に使われてきた単語まで狩るのはどうなのでしょうね」(同)
 過去の例に目を向ければ、「外人」や「黒人」などもNGな上に、魚屋や床屋は「鮮魚店」や「理髪店」と表現するなど、テレビの世界では言い換えが多い。しかし、これらの単語は辞書にも記載された日本語だ。そんな言葉を苦情がくるからと狩っていたら、使える単語はどんどん少なくなってしまうはずだ。

このところLGBTの権利拡大に関連して色々な現象が見られると話題になっていて、先日は「王さまと王さま」と言うそのものズバリな絵本があると興味深く拝見したのですが、一方で考え方の相違から様々な社会的軋轢も発生しているようですよね。
放送禁止用語が次から次へと増えて行くのもクレームを入れる人がいるからなのでしょうが、世の中様々な考え方の人もいるわけで、テレビのように不特定多数向けの放送で全ての人に不満が出ないようにと考えれば、表現の幅に大きな制限が出るのはやむなきことかも知れません。
ただしテレビ局側が言葉に注意し、不適切発言があったとわびを入れるところまでは理解出来るのですが、ゲスト出演者にまでそれらの自己規制表現を使うなと強要するならこれは問題で、むしろ言葉狩りや表現の自由の侵害と言った弊害の方が大きくなるでしょう。
ひと頃古典的な文学作品に用いられる各種表現が、現代の視点で見ると差別的であるから出版禁止、回収すべきだと言う動きがあって話題になりましたが、「今日の社会通念上時代劇は大量殺人だケシカラン」と放送禁止になるような世の中は御免被りたいものです。


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2017年9月29日 (金)

これからの時代入れ墨は医師の仕事に!?

すでに各方面で報じられているところですが、先日こんな判決が出たと言います。

「入れ墨は医療行為」彫り師に罰金15万円判決(2017年09月27日読売新聞)

 客にタトゥー(入れ墨)を施すのが医療行為に当たるかどうかが争われた医師法違反事件で、大阪地裁(長瀬敬昭裁判長)は27日、「医療行為に当たる」との判断を示し、医師法違反に問われた大阪府吹田市の彫り師・増田太輝被告(29)に罰金15万円(求刑・罰金30万円)の有罪判決を言い渡した。
 判決によると、増田被告は2014~15年、吹田市内のタトゥー施術店で女性客3人にタトゥーを施した。

 増田被告は15年9月、吹田簡裁で罰金30万円の略式命令を受けたが、「医師免許が必要とされるのは納得できない」として正式裁判を求めていた
 医師法は医師以外が医療行為を行うことを禁じているが、何が「医療行為」に当たるかは明示していない。


医師免許なしで客にタトゥー入れた墨彫師に有罪判決 違憲の主張退け「医業に該当」 大阪地裁(2017年9月27日産経新聞)

 医師免許なしに客にタトゥー(入れ墨)を入れたとして、医師法違反の罪に問われた彫師、増田太輝(たいき)被告(29)の判決公判が27日、大阪地裁で開かれた。長瀬敬昭裁判長は、入れ墨は医療行為に当たり、「医師が行うのでなければ保健衛生上の危害が生じる恐れがある」と述べ、罰金15万円(求刑罰金30万円)を言い渡した。
 増田被告は「彫師の仕事が、医師でなければできないとされることに納得できない」と無罪を主張。弁護側は職業選択や表現の自由の侵害だと訴えていた。

 判決理由で長瀬裁判長は、真皮に針を刺すことで必然的に出血が伴う入れ墨について「感染症の拡大など、保健衛生上の危害が生じる恐れがあることは明らかだ」と指摘。「施術の危険性を十分に理解し、適切な判断や対応を行うには、医学的知識、技能が必要不可欠だ」とした。
 そのうえで、入れ墨の施術に医師免許を要求することについて「保健衛生上の危害を防止するという重要な公共の利益のために必要かつ合理的な措置だ」と判示。身体に入れ墨を入れる自由が憲法上保障されるとしながらも「公共の福祉のために必要かつ合理的な制限を受ける」として、医師法に基づく規制は妥当だと結論づけた。
 弁護側は、入れ墨が医師免許のない彫師の手で長年にわたって行われ、摘発例もほとんどないため「実質的な違法性がない」と主張したが、判決はそうした現状があるとしても「違法性がないといえるほどの社会的正当性を有しているとは評価できない」と退けた。
 一方で、被告が施術の際に器具を滅菌するなど衛生管理に努め、客に健康被害が生じていないことを量刑の上で考慮した。

 判決によると、増田被告は平成26~27年、大阪府吹田市の自宅兼スタジオで医師免許を持たずに、女性客3人の腕や背中などに入れ墨を施した。
 増田被告は当初、書面審理のみで罰金刑を言い渡す略式手続きに付されたが、それを拒否して公開法廷での裁判を請求していた。

この裁判については以前にも取り上げたことがありますが、以前は黙認状態であったものが平成13年の医師法違反との厚労省通知を契機として、2010年頃から全国各地で摘発が報じられるようになってきたと言います。
とは言え一定の歴史的経緯もあることから、ほぼ例外なく罰金を支払えばそれで終わりと言う状況であったようですが、今回に関しては記事にもあるように被告側が敢えて裁判に持ち込んだ結果がこうなったと言うことで、恐らく被告側は上告することになるのでしょうか。
最終的にどのような判決として確定するかはまだ何とも言えませんが、記事からは珍しく裁判官の判決理由がそれなりに首肯できる論理の積み重ねに見える一方で、その結果出てきた結論については正直おいおい…と言いたくなる部分もあるように感じますね。
個人的には健康被害のリスクと言うことで言えば、入れ墨よりも怪しげな民間療法を取り扱う方々のほうがよほど危険性が高そうにも思うのですが、こちらに関しても彫り師と同等以上の熱意をもって取り締まりをいただければと思います。

実際に医師が施術するとなれば美容整形などで行うことになるのかですが、ざっくり検索した限りではタトゥー除去をうたう施設ばかりで、施術を行うと言う施設は見つけることが出来なかったのですが、もちろん探せば全国どこかに存在はしているのでしょう。
ただ施術希望者の件数から考えると現状ではとても手が足りないのではないかと思うのですが、今後こうした施術も美容系クリニックの大きな収入源となっていくものなのかどうか、彫り師の皆さんに何らかの救済が用意されるのかどうかも気になりますね。
ちなみに医療水準での施術を行おうとすれば既存の彫り師が手がけるよりも相当の高コストになり利用車の懐にもずいぶんと厳しくなると思うのですが、現実的な落としどころとしては滅菌など何らかの基準を整備した上での施術容認といったことになるのでしょうか。

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2017年8月 9日 (水)

関わりたくはないが見ている分には面白い進歩的な人々

今日はまたしょうもないニュースを取り上げてみようかと思うのですが、ひとまず本題に入る前に先日ちょっとした話題になっていたこちらの記事を紹介してみましょう。

サメ出没の原因は鯨増加?=豪環境相が調査指示(2017年8月2日時事ドットコム)

 【シドニー時事】反捕鯨国オーストラリアのフライデンバーグ環境相は政府系研究所の連邦科学産業研究機構(CSIRO)に対し、海岸でのサメ遭遇事故増加と鯨の生息数増加に因果関係がないか調査するよう指示した。オーストラリアン紙が2日までに報じた。

 環境相は西オーストラリア州で、サーフィン中にサメに襲われて死亡した若者の近親者と面会し、対策強化を約束した。同州内だけでも、2000年以降に15人が犠牲になっている。
 サメの襲撃が増えたのは、沿岸で鯨が増え過ぎた結果、鯨を捕食するホホジロザメも集まってきたのが一因との指摘があるという。厳格な鯨保護で生息数が増えたことが襲撃増加の遠因になった可能性があるようだ。
 対策として、「ホホジロザメを保護対象から外し、捕獲すべきだ」という声もある。豪州は鯨保護に熱心だが、生息数を調整するためとして、カンガルーやコアラの殺処分は行っている。

オーストラリアと言えばともすれば狂信的とも言える行動に走るほどの反捕鯨国として知られていますが、反捕鯨自体は国の方針でいいとして、その結果こうした事態が起こることも仕方がないことではありますが、さてこの場合サメも間引くべきなのかどうかです。
ちなみにホホジロザメも非常にその生存頭数の減少が危惧されているサメなのですが、残念ながら正確な数を示すデータがないのだそうで、直ちに絶滅を心配するような科学的な根拠がないのだから殺してもいい…と理屈は付けられるものなのかも知れませんけれどもね。
いずれにせよ特定の生き物を保護する一方で特定の生き物は殺してもいいと言った考えはレイシズムに直結するだけに、恣意的な理由によって行われる場合には特に注意が必要ですが、一部の方々はまさしくその恣意的な理由を振り回すことを得意としているようです。
日本でも近ごろでは一部地域を中心に話題になる方々がいらっしゃいますが、海外では時に考えられないような行動に出る手合いがいらっしゃるそうで、先日こんなびっくりニュースが報じられていました。

精肉店に「反肉食」の警告掲示、愛護団体抗議でやむなく 米加州(2017年08月07日AFP)

【8月7日 AFP】超進歩的な米カリフォルニア(California)州の都市では時間の問題だったのかもしれないが、ある高級精肉店が、肉を食べるのは残虐だと警告する張り紙を店頭に掲げ、常連客を驚かせている。

注意:動物には生きる権利がある。どのような方法であれ、動物を殺すことは暴力で不当だ

 こんな掲示を出したのは、進歩的な大学都市として知られるカリフォルニア州バークレー(Berkeley)の精肉店「ザ・ローカル・ブッチャー・ショップ(The Local Butcher Shop)」。店の窓に張られた掲示は、ここ4か月にわたって店先で抗議活動を展開してきた動物愛護活動家らとの「和平協定」の一環だという。

 この精肉店では毎週、日曜日に食肉処理の講習会を開いているが、動物愛護団体「ダイレクト・アクション・エブリウエア(DXE)」が店先を封鎖してこれに抗議。時には活動家が血のりをまとった裸体をラップで巻いてデモを行うこともあった。

 夫と共同で店を営むモニカ・ロッチーノ(Monica Rocchino)さんは途方に暮れ、DXEの活動家と話し合うことを決めた。「彼らはバークレーを『無肉都市』にしたいと主張し、私たちの店を閉店に追い込む用意があると言った」とモニカさん。どうすればいいのか尋ねると、検討すると答えたが、その後も抗議は続いた。

 迷惑した近隣住民も怒りを募らせ、付近の店から客足が遠のくなど影響が広がるに至って、「完全にベジタリアンの精肉店になるか、講習会をやめるか、動物には生きる権利があるという張り紙をするか、そのどれかを選ぶしかなかった」とモニカさんはAFPに語った。

 とはいえ、この張り紙では白黒をはっきりつけたがっているDXEをなだめることはできないだろうとモニカさんも分かっている。「彼らが問題にしているのは、動物を殺しているかどうか。その信念は理解できるが、考えを他人に押し付けるのは別問題だ」とモニカさんは話した。

 DXEのマット・ジョンソン(Matt Johnson)代表は「誰を敵視しているわけでも、精肉店を嫌悪しているわけでもない。動物を愛しているだけだ」と主張している。

完全にベジタリアンの精肉店なるものがどのようなものなのかは正直理解しかねるのですが、しかし幾ら進歩的(苦笑)なカリフォルニアだと言っても無肉都市などと言うことを言い出して社会的支持を得られるものなのかと言う疑問は抱くところでしょう。
この種の方々の考え方でよく理解できないのは、その保護対象となる生物が特定種に偏っていて、その他の生物に対しては全く保護する必要がないと言う考え方にどのような根拠があるのかと言う点ですが、実際のところ彼らは蚊やゴキブリに対してどんな態度で接するのでしょうね。
そもそも調理などで火を通したりするだけでも数限りない微生物の大量虐殺をその都度行っているわけで、日々生きていく上で保護すべき対象と保護しない対象を彼らがどのように決定しているのか、その法則性の一端なりと開陳して頂ければ主張に対する理解も進むのかも知れません。
しかしこうした生物種差別主義者が日本ではさほど大きな支持を得ていないらしいのは喜ぶべきことですが、時にはこうした方々が病院に乗り込んできて「アルコール消毒ハンタイ!抗生物質投与ハンタ-イ!」などと叫び回ってくれれば、野次馬的興味としては面白そうですけれどもね。

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2017年7月26日 (水)

歩きスマホ行為に対する、奇妙な攻撃的行動が拡大中

俗に言うところの歩きスマホなる行為の危険性は改めて周知徹底されるべきものですが、先日こんな一件が報じられていたのをご存知でしょうか。

歩きスマホの女性に体当たり 傷害容疑で男逮捕(2017年7月22日神戸新聞)

 歩きながらスマートフォンを操作していた女性に体当たりをして重傷を負わせたとして、兵庫県警葺合署は22日までに、傷害の疑いで、神戸市内の自称作家兼ミュージシャンの男(63)を逮捕、送検した。女性は頭を打って一時意識不明の重体となっていた。

 送検容疑は、19日午後7時半ごろ、神戸市中央区のJR三ノ宮駅のホーム上で、スマホを操作しながら歩いている同市内の無職女性(55)に、正面から体当たりして転倒させ、重傷を負わせた疑い。同署の調べに「歩いていたらぶつかった」と容疑を否認している。

 同署によると、男がスマホ操作中の女性をめがけて歩いて行き、体当たりした様子がホームの防犯カメラに写っていたという。女性は後ろに倒れて後頭部を打ち、意識なしの重体で搬送された。その後、意識は戻ったという。男は「相手がスマホをしているのが悪い」と供述しているという。

 同駅では19日、ホームでスマホ操作中の乗客が何者かにぶつかられた事案があったほか、20日には、男と別の乗客がトラブルとなり、同駅から通報を受けた同署員が駆け付ける事案があった。その際、男は「相手にスマホを当てられた」と話していたという。

昨年1年間で歩きスマホを含めたながらスマホ行為でほぼ2000件にも及ぶ事故があり、死亡事故すら27件発生していると言う警察疔の発表もあり、全国的にも今後取り締まりの強化を行っていくそうですから、市民としても早めに対応しておいた方がよさそうです。
とは言え今回の件で興味深いのはわざわざ「正面から体当たり」したと報じられていると言うことで、当事者は否定していると言うことですがどうもたまたま歩いていてぶつかったと言ったケースとは違うのではないかと言う印象であり、実際他にもスマホ絡みのトラブルを起こしていたようですね。
特に今回の相手に重傷を負わせた事件の翌日にもまたトラブルを起こしていたようですが、実はたまたまこの男が例外的に特殊な行動を行っていると言うだけではなく、全国的に歩きスマホに対する攻撃的な行動が増えてきているのだそうで、こんな記事を紹介してみましょう。

歩きスマホの人を狙う「当たり屋」 都市部でトラブル続出(2017年7月25日NEWSポストセブン)

 兵庫県神戸市JR三ノ宮駅のホームで、歩きながらスマートフォンを操作していた女性に体当たりし転倒させ重傷を負わせたとして、60代の作家兼ミュージシャンの男性が22日までに逮捕、送検された。このニュースが報じられると、SNS上では「やはり歩きスマホは危ない」といった声とともに、「スマホを見ている人にわざとぶつかってくる人がいて怖い」という声も多くあがった。
 事件が起きた地元の神戸新聞が報じた内容をみると、この60代男性は、SNS上で「怖い」と言われている、スマホを操作している人にわざとぶつかる行為を繰り返していた疑いがある。
(略)
 この男のように、わざとぶつかる人は都市部を中心に一定数、存在している。北陸地方在住の30代女性は、出張で東京に来た折、わざとぶつかられてとても怖い思いをしたと話す。
「新幹線から乗り換え改札を出て、行き先を確かめようとスマホを見ていたら、ものすごい勢いで歩いてきた男性にぶつかられました。ぶつかってきた男性は何も言わず、振り返りもせずに去って行ったので、尻もちをついたまま後ろ姿を呆然と見るしかありませんでした。通る人がいても5メートル前くらいに気づいて移動できるだろう間隔を見計らった場所を選んで立っていたから、普通のスピードで来られればよけられたのに、無理な速さでした」

 都内で働く40代男性も、初めて降りた駅でスマホの地図アプリを見ていたところ、どう考えても「わざと」ぶつかられる体験をした。
「改札を出て少し歩いてから、地図アプリを見ていたら、自分よりも少し年上の男性にぶつかられました。すごく不自然にこちらに向かってきて歩き去ったので、わざとだと思うんです。付近には、他にもスマホを見ている人はいました。そのなかで、それほど体が大きくなくて、強く反発しそうにない見た目の自分を選んでぶつかったんだと思います」

 彼のように、人を選んでぶつかられたと話す人は少なくない。東京近郊に住む女子大学生は、「露骨に相手を選んでますよ」と苦笑いする。
「ターミナル駅付近で、スマホを見ている人にぶつかるのを繰り返すおじさんがいます。狙うのは主に一人でいる女性。男性と一緒だったり、服装が派手で気が強そうな人には絶対に近寄らない。私も友だちと待ち合わせ中にスマホを見ていたら、不自然に向かってきたおじさんにぶつかられて転びました。ちょうどやってきた友だちがものすごい剣幕で怒鳴ったら、すごい勢いで逃げられました」

 少数だが、自分も歩きスマホにはわざとぶつかっているとSNSで発言する人たちがいる。一年前にアプリゲーム『ポケモンGO』が大流行し、歩きスマホしながらゲームをする人が増えた頃から「わざとぶつかりにいってる」「わざと体寄せてぶつかってる」「注意喚起のためにわざとぶつかってる」とSNSで誇らしげに宣言する匿名アカウントが続出した。
 スマホ当たり屋と呼ばれることもある彼らは、自分がSNSで宣言している内容が傷害罪につながる可能性はあまり考えていない。流行に流されない自分たちは他とは違うと主張し、ネットでウケる「ネタ」のひとつを提示しているにすぎない。彼らなりの正義を叫ぶ言葉の強さとはうらはらに、実行しない人も多い。ところが、ネタの発言数が増えると、それを現実にしても許されると思い込む人があらわれる現象が近年、目に見えて増えている。
(略)

いわゆる当たり屋と言うのは金銭的な目的を持って事故をわざと起こす人々のことでしょうが、こちらの場合特にそうしたわけでもなくひたすら体当たりを繰り返すのだそうで、どうも第三者的に見てみると間抜けな行為としか思えないのですがその理由が何なのかです。
記事の後段では正義感的なものが背景にあると言うことですが、相手が反撃をしてこない確率が高いことを前提にした自己満足を得るための行為とも感じられ、今回たまたま相手が重傷を負ったからこそ逮捕されたとは言え、ほとんどの場合事故と言い張れるのでしょうね。
ちなみに今回の場合冒頭の神戸の容疑者氏の周囲が取材に応じているのですが、「やっぱりなぁと」「だんだん乱暴になってきて声が大きくなって怖いよねって感じ」と言ったコメントがあり、他人に対して攻撃的になってきていることを感じていたのだそうです。
何かしらのストレス発散的な行動の一環として、仮にトラブルになっても相手に道義的責任を負わせやすい歩きスマホ相手への攻撃を繰り返しているのだとすればいい迷惑としか言いようがありませんが、とは言え歩きスマホ自体にも加害者となるリスクがあることは大前提とすべきでしょうね。

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2017年7月14日 (金)

過度な他人への攻撃性は匿名だからこそ発揮される?

ところ変われば何もかも違っている可能性があるとはついつい忘れてしまいがちなことですが、先日パキスタンでこうした判決が出たと話題になっていました。

ネット上の侮辱で死刑判決(2017年6月12日産経新聞)

 ロイター通信などによると、パキスタン中部パンジャブ州バハワルプルの法廷は11日までに、フェイスブック上でイスラム教の預言者ムハンマドを侮辱したとして、冒涜罪に問われた男性(30)に死刑判決を言い渡した。検察当局が明らかにした。

 パキスタン政府はソーシャルメディアの取り締まりを厳格化しており、検察当局はソーシャルメディア上での冒涜罪に対する初の死刑判決としている。判決は10日付。男性は上訴できるという。

 冒涜罪は少数派弾圧の手段に使われているとして、人権団体が批判している。男性は同国で少数派のイスラム教シーア派に属しているという。

近年ではイスラム世界の法体系に関してどちらかと言えば批判的に取り上げられることが多く、一部の方々は熱心な反対運動までやっているとも聞くのですが、この件に関してはやり過ぎだと言う意見以外に「ネットなら何でもありではない」と一定の評価をする声も少なくないようです。
今回の場合は宗教的な権威に対するそれですが、個人や団体に対する誹謗中傷は何処の国でもありふれた話となっており、多くの場合ネットの匿名性を盾に好き放題言っていると言う反発が大きいせいか、韓国のようにネット実名性を取り入れたり中国のように人肉捜索などと言われる私的なつるし上げが行われる場合もあるようです。
日本においては匿名性の保持に関しては根強い支持があるものの、行き過ぎた個人攻撃や誹謗中傷などに対しては発信者の個人情報開示も行われるようになってきていて、大阪などは開示義務を示した条例まで作ったものの、必ずしも情報が明らかになるケースばかりでもないようですね。
いずれにせよ実社会で考えてみれば一方的に他人を集団で袋だたきにする行為と言うものは当事者はもちろん、周囲の第三者に取っても必ずしも楽しいものではない場合も多いのですが、先日こんなCMが登場したことが注目されているのもネット上ではこの種の行為が行き過ぎる嫌いがあると言うことへの問題提起と言うことでしょう。

「窃盗だろw」「桃の気持ち考えろ」…桃太郎で“ネット炎上”描く広告、狙いは? ACジャパンに聞く(2017年7月5日産経新聞)

 「窃盗だろw」「早く謝ってください」「桃の気持ち考えたことがあるのか!
 桃太郎を題材に「ネット炎上」の惨状を描いた公共広告「苦情殺到!桃太郎」を、ACジャパンがこのほど公開した。「(第三者の)悪意ある言葉が、当事者や家族の心を傷つけるトラブルも多い」として「おおらかな心の大切さを訴える」としている。

 動画広告は、おばあさんが川上から流れてきた桃を拾ったところ、匿名の苦情が殺到するというストーリー。「窃盗だろw」「泥棒ワロタ」「炎上案件キタ━━━━━(゚∀゚)━━━━━!!」「ていうか、川で洗濯するなよ」「旦那は山で柴刈りしている人らしいよ」「背景から住所分かるかも」などのコメントが画面を埋め尽くし、おばあさんが涙ぐむ様子が収められている。
 ACジャパンが毎年7月に実施している広告キャンペーンの一環。動画をテレビCMとして流すほか、ラジオ広告、新聞広告も展開する。

■なぜ、桃太郎を題材に?

 「いつの時代も、分かりやすく伝えようとすると、広告コミュニケーションは難しい」--今回のキャンペーンを手掛けたACジャパンの担当者はそう話す。
 個人ユーザーのSNSや企業広告など、さまざまな内容が炎上する中、「子どもから高齢者まで幅広い世代が知っている『桃太郎』を選ぶことで、意図を伝えたかった」という。
 画面を埋め尽くす苦情コメントは、マイルドな表現にすることも考えたが、「リアリティーを追求し、実際に使われるネットスラングを取り入れた」(担当者)
 「ACジャパンは、こうした公共広告でしかメッセージを伝えられない。今回の取り組みを通じて、いま一度ネットモラルを考えてもらう機会になればと考えている」


ACが「苦情殺到!桃太郎」のCMで炎上に苦言 専門家は「普通の人がうっ憤を晴らそうとして起きる」と指摘(2017年7月5日キャリコね)

公益社団法人ACジャパンがネットモラルの向上を目指して作成したテレビCMが話題だ。7月1日に公開されたCMは、昔話の桃太郎をアレンジし、ネットで批判が殺到する「炎上」で傷つく人がいることを訴えるものになっている。
炎上はどういった人々が、どのような理由で引き起こしているのか。専門家は「炎上の背景にはネットの『共感の文化』がある」と指摘する。
(略)
2015年度版の情報通信白書によると、SNS炎上に関する新聞記事は2013年を境に大幅に増加している。炎上そのものが増加し、新聞社がそれを取り上げる頻度も増えていることがわかる。炎上しても仕方がないような事例も中にはあるが、批判が過度に殺到したり、理不尽な「クソリプ」が大量に送り付けられたりすることの背景には何があるのだろうか。
ソーシャルメディア活用を専門とするネットメディア攻略研究所代表の落合正和さんは、「炎上が発生するのはインターネットが匿名で利用されているから」だという。
    「ツイッターの利用者は5000万人に上りますが、匿名で利用している人が多い。日頃のうっ憤を晴らすため、顔の見えない相手を攻撃する人が多いのでしょう。クソリプを送ったり、炎上させたりしている人は、憂さ晴らしをしたいだけのごくごく普通の人だと思います」
2014年度の情報通信白書によると、日本では匿名でSNSを利用する人の割合が他国よりも高い。フェイスブックでは実名利用する人が匿名利用する人の割合を上回っているが、ツイッターでは匿名利用が7割を超えている。アメリカやフランス、韓国ではツイッターでも実名利用の方が多いこととは対照的だ。

落合さんは、ネット独自の「共感の文化」も炎上を引き起こす一因だという。
    「ネットには元々、気に入った投稿に『いいね!』を押す共感の文化があります。共感できるかどうかが1つの基準になっているんです。それが『同じ意見じゃないと認めない』『共感できないものは排除する』という姿勢につながってしまうのかもしれません」
(略)

件の動画はこちらなどから参照頂ければと思いますが、個人的にはツッコミを入れるなら竹取物語などの方がよほど突っ込み甲斐があるのではとも思うのですが、今回のCMがシリーズの第一弾で引き続き様々な古典が題材として取り上げられることもあるのでしょうかね。
注意していただきたいのは何であれ他人の行為に対して様々な感想を抱くのが人間と言う存在であり、同じ行為に対しても好感情もあれば悪感情もあり得るのが当然ですが、雑多な個人の感情も一定数集まるとそれは世論と呼ばれる一つの権威になるわけです。
こうした現象が極大化すると炎上と言われる現象となりますが、もともと一方的な他者へのバッシングを繰り返し、世論の誘導喚起によって社会的炎上を発生させることを生業としてきたのが新聞やテレビなど既存のマスメディアであり、言ってみれば炎上させるプロとも言えます。
社会の木鐸を自称する朝日新聞などが実名主義を掲げている点を見ても、この種の現象に匿名性などは本質的に無関係であることが容易に想像出来そうに思うのですが、業務として行うのであれば炎上させるだけでなく鎮火の方法まで用意してから行って頂きたい気がします。

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2017年7月 7日 (金)

子供を殴り倒す母親の暴力行為が話題に

全国的に体罰は絶対悪と言う価値観が正義とされて久しいですが、こちら一つの体罰動画が国内のみならず国内までも拡散し話題になっています。

自動車の前に飛び出した幼児を母親が激しくビンタ これは「教育」なのか?「体罰」なのか?大論争(2017年6月30日J-CASTニュース)

   ツイッターにアップされた動画にある母親の行動がネット上で物議を醸している。3歳くらいの子供に対し、吹っ飛ぶほどの平手打ちをかましているのだ。
   乗用車の車内カメラで撮影されたその動画は、乗用車が走行中、目の前に子供用自転車が突然現れて、あわやというシーンになる。乗用車の急ブレーキで難を逃れたが、子供の後を追っていた母親が追い付き激しい平手打ちをしたため、ネット上では「これは教育ではなく虐待だ!」「母親として当然の行為」といった論争が起きている。

   問題の動画は2017年6月28日にアップされた。ツイートは、
    「今日の会社帰り子供飛び出してきてほんと焦った、たまたま踏切の遮断機下がっててブレーキに足かけて減速しようとしてたから間に合ったって思った安全運転でこれからも行こうと思った。てかお母さんの平手打ちに強さにもびびった」(原文ママ)
となっている。
   動画は車内カメラで撮影されていて、乗用車が運行中に左側に駐車していたワゴン車の陰から3歳くらいの子供が子供用自転車で飛び出して来る。急ブレーキをかけた乗用車の前を自転車は通過する。後ろから走って追いかけてきた母親は運転席に、「申し訳ありません」といった表情を浮かべ頭を下げたあと、子供の顏のあたりを激しく平手打ちし、子供は吹っ飛ぶように尻もちをついた。この動画を見た人たちは、
    「何はともあれ無事で良かった...」
などといった感想を漏らし安堵したのだが、母親の取った行動に「体罰ではないのか?」「虐待だ!」などといった批判が向けられることになり、
    「こんなのは教育ではありません 暴力で子どもをしつけようとする人間は頭が悪い人です 貴方に子どもさんがいらっしゃいましたらこんなことはしないであげてください」
    「子どもが真っ先に親の顔を見ている+あの母親のどつき...黒に近い虐待サインですね」
    「悪気はないのだろうけど子供がケガしそうな勢いで叩いてるからなぁ... ケガをしない力加減で叩けなかったら、それはもう暴力と呼ばれても仕方ないのかと思います」
などといったリプライがこのツイッターの動画に寄せられることになった。

   母親批判に対する反論も相次ぎ、
    「お母様も心臓が飛び出る勢いでお子さんに平手打ちしたんだと思います...。きっと私もそうなると思います。 子供にはまだ解らなくとも」
        「親として本当に心配してる証拠ですね。体罰いけないとか言うけど、危険に関わることは体に覚えさせる必要あるから」
        「法的には平手打ちしたお母さんの行動は虐待に当たりますが、一歩間違えれば生命を失っていたかも知れない事なので、個人的には愛情、教育として間違っていない行動だと思います」
などといったリプライが寄せられ、全面対決の様相となったが、「母親としての立派な行為だ」という母親擁護の意見の方が圧倒的に多い
   このツイートは17年6月30日昼までに6万近いリツイートがあり、あまりの反響の大きさに驚いたツイート主は一時鍵を掛け閲覧できないようにした。30日に再開し、この母親の行為は体罰なのか、躾なのかのアンケートを取ったりしていたが、30日午後4時には再び「非公開」にし現在は閲覧できないようになっている。

子どもが吹っ飛ぶほどひっぱたいた日本のママを、中国ネットユーザーが称賛(2017年7月1日レコードチャイナ)

日本でも中国でも、子どもの教育をめぐってはさまざまな論争がある。中でも体罰の可否については、その程度なども含めて意見が分かれるところだ。30日、日本のある映像が中国の動画サイトに投稿され、ネットユーザーの注目を集めている。
(略)
この動画に対して、中国のネットユーザーからは「どうやら、(こういう状況で子どもをたたくのは)世界中どこでも同じようだ」「ひっぱたくべきだ。でないと次は命がなくなるかもしれないからな」といった声や、「俺のおじさんもそうだった。川で泳いで遊んでいたら、おじさんが棒を持ってやってきた。川の真ん中の方に逃げる俺を見て『たたかないから、こっちおいで』って言うので岸に上がったら、めちゃめちゃたたかれた。それから川では二度と遊ばなくなったよ」といった体験談を語るユーザーもいた。

また、母親の対応について、「中国のママならまずドライバーを責めるだろうね」「たたく親の子どもは将来それをしなくなる。ドライバーを罵倒する親の子どもは将来はねられる」「30数年前は中国もこうだったんだけどなあ。昔は子どもがけんかしてるのを見たら、まず自分の子どもをたたいたもんだ。でも、今は一緒になってけんかする」と、最近の過保護すぎる中国の保護者を皮肉ったコメントも少なくない。

このほか、「なんと、先にドライバーに頭を下げるとは。この民度よ」「(これが)素養教育。まずドライバーに謝ってから子どもをしかる」「日本の文明レベルはアジア最強」と母親がすぐにドライバーに謝罪の意思を示したことを称賛するコメントも寄せられた。

日本では昨今、教育現場などでの体罰への批判が高まっている。中国でも以前に比べて体罰に批判的な声が増えてきているものの、「たたかなければ一人前にならない」と言われるように、日本と比べると容認派が多い印象だ。

ちなみにまさに当事者目線と言える問題のドライブレコーダーの映像はこちらから参照いただければと思うのですが、動画を見ながらひとまず誰しもが「よくぶつからずに済んだな」と思うような状況でしょうし、ドライバー本人も偶然と幸運に恵まれた結果であるとは感じているようです。
この母親の行動について特に進歩的な方々からは評判が極めて悪いようですし、自分なら別な行動を取った、これを当然の行為だと思って欲しくないと言う人も多いでしょうが、直ちに命に関わり二度と繰り返してはならない行為であって、絶対確実な教育を行うべき状況であることに異論のある人はいないのではないでしょうか。
となるとその方法論はと言うことになりますが、多くの方々が指摘しているように子供にとっては良くも悪くも非常に大きな衝撃を与えただろう出来事だと想像出来るだけに、末永くこの時の記憶は残るだろうとは言えるでしょうし、まさにそれが目的の行為ではあったわけです。
体罰によって教育を受けた者は自らも体罰に頼るようになると言う説もあり、実際何にでも体罰でしか教育を行えないと言うのは問題外でしょうし、行う場合も自らもいずれ誰かから同様の暴力を振るわれる可能性を理解した上での最終手段であって欲しいと言う気がしますが、皆さんはどうお感じになったでしょうか。

ちなみに今回の場合こうした行為は駄目だと言う教育効果はあったと思いますから、この行為にダメ出しする場合には同等以上の効果が期待出来る代案を提示すべきかとも思うのですが、その点に言及する意見が少ない様子なのは少しばかり残念ですよね。
個人的には車に比較的よく乗っている方ですのでドライバー目線で見てしまいがちで、こうした場合にドライバーの反射神経にしか頼るものがないと言う状況を何とかすべきだなと改めて感じたのですが、まさに今現在行われている自動運転など運転補助技術の類はこうした局面で活躍してもらいたいものでしょう。
特に最近信じられないような事故のニュースも多く、とっさの行動が遅れがちな高齢ドライバーこそ安全サポート技術の完備された車に乗せるべきだと言う声も増えているのですが、先日政府の有識者会議で自動ブレーキ装備の車であることなどの条件をつけた高齢者限定免許の導入が提言されていたのは興味深いことだと思いますね。
もちろん若い人であっても危険な暴走行為などは論外で、今回の現場のような狭い裏通りを平気で爆走している車などは何とかならないものかと常々思うのですが、運転行為そのものに制約を加える類の装置はそうした行為をしがちなユーザーほど無効化してしまうでしょうし、そんな制約の多い車に乗りたい人がどれだけいるのかと考えると悩ましいところですよね。

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