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2020年3月30日 (月)

自粛すれば確実にあるデメリット、それを上回るメリットとは?

世の中何でも自粛自粛と言うご時世の中で、先日プロ格闘技団体が大規模会場での試合を予定通り開催したことが各方面から(主に批判的に)報じられています。
ただ格闘技関係者が口をそろえて証言するように、開催をしないと直ちに潰れてしまうほど金銭的に逼迫した業界事情もあるようで、難しい問題提起となっています。

格闘技K-1が政府と埼玉県の自粛要請を拒否してイベント決行 専門家は「感染が全国に広がる」と批判するが...(2020年3月23日J-CASTニュース)

きのう22日(2020年3月)、さいたまスーパーアリーナで格闘技K-1のイベントが埼玉県と政府の数回にわたる自粛要請を振り切って開かれ、6500人がつめかけた。大野元裕知事も「心配だから」と会場に駆けつけたが、それを拒否する形で開催が強行された。
主催者は、入場時にマスクを配布、万一に備えて入場者全員にチケット半券の裏に氏名や連絡先を記入してもらった。当初は1万5000人の観客を見込んだが、間隔をあけるため客席を9000人分に減らした。

しかし、順天堂大学大学院の堀賢教授は「マスクがあれば十分というわけではない。大規模なイベントには全国から人が来るので、ウイルスを持ち帰り、感染が地方に飛び火する恐れがある。大きなイベントはそれだけでリスクと考えた方がいい。専門家会議の緊張感が伝わっていない。けっして楽観できない」と警告する。
橋本五郎(読売新聞特別編集委員)「6500人はいくらなんでもリスクが大きい。一方で開催しないと倒産するイベントもあるから自粛要請を受けた当事者は大変だ」
安倍晋三首相は20日「イベントは主催者がリスクを判断して慎重に」と求めたが、中止しても何かしら補償するわけではない
(略)

風邪でもひいたと言えば未だに何か罹患した人間が悪いと言う風潮があるように、日本社会では未だに感染症も自己責任であると言う考え方が少なからずあるようです。
個人としての罹患リスクを受け入れるかどうかはある程度自己責任の側面もあるかも知れませんし、実際今回の試合を観戦した人々の多くもそう言っているようです。
ただ他人にもうつす可能性のある感染症は生活習慣病などとは異なり、自分だけではなく周囲の人間に対しても一定の責任を負っていることは忘れてはならないでしょう。
ほぼ完全確実な予防策があるならともかく、現状でそれがない以上は自己責任と言うだけではすまないので、下手をすれば民事賠償責任くらいは問われかねませんね。

今回の件に関連して、諸外国では外出禁止令と言う罰則も伴った公的な命令の形で出されているものが、日本では自粛と言う曖昧な話で終わっていると言う指摘があります。
命令であればそれを出した側が責任を問われるし、場合によっては公的補償をする必要もあるはずですが、自粛であれば当事者が勝手にやったことと言えると言うことです。
自粛と言われれば素直に自粛してしまう国民性を利用した小狡いやり方だと言う批判もありますし、現実的に収入源などデメリットがある以上、出来ない人もいるでしょう。
この点は後日どのような手段や名目であれ、自粛を求める側が何かしらお金を出すべきだと言う意見には一理あるし、そうでなければ社会不安が大変なことになりそうです。

一連のコロナ騒動の中で、某プロスポーツ選手が非常に判りにくい初期症状の段階で自己申告し、コロナ陽性と診断されたことが勇気ある行為だと賞賛する声も出ていました。
もし感染していると確定すれば自分だけでなく周囲にもデメリットばかりが大きい状況で、自ら可能性ありと申告すると言うのはなかかな出来ないことではありますね。
お隣中国では感染が発覚すれば厳しい隔離をされる一方で、発熱があると自己申告し診断が確定すればお金が出るそうで、隠すよりも公表することが利益になると考えれば感染実態の把握もしやすい理屈です。
人間誰しも損得勘定で動く部分がありますから、不利益を強いるなら利益も用意しなければ行動をコントロール出来ず、結局社会全体の不利益につながるのは当然ですね。

自粛をいつまで続けるべきなのか、基本的には確実な予防法なり有効な治療法が確立し、社会がコロナに対応可能になるまでのいわば時間稼ぎの戦略と言えます。
ただ現状では個人にしろ企業や団体にしろコロナ感染が発覚すれば不利益はありますが、中にはコロナを恐れて営業自粛をするよりリスクを甘受して営業を続ける方が損が少ないと言う判断も出てくるはずです。
自粛すれば感染の不利益を避けられるだけでは不十分な動機付けにしかならないとすれば、今後はそれに変わるどんな動機付けを用意出来るかでしょう。
また自粛自粛で倒産続出ともなればコロナは抑制出来ても国民は食っていけないと言うもので、自粛させる側にも利益不利益の見極めをした上での判断が求められるのは当然ですね。

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コメント

志村けん様
我々の年代にとってあなたは最大のカリスマでした
どうか安らかに眠ってください
天国で長さんと仲良くね

投稿: | 2020年3月30日 (月) 12時49分

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