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2019年12月 2日 (月)

似非医学情報に対するネット規制、強化される動き

定期的に話題になるような話なのですが、このところまたぞろ問題化してきていると言うことなのか、先日もこんな記事が出ていました。

「ニセ医療」情報の拡散防止、プラットフォーマー各社の対策進む(2019年11月24日J-CASTニュース)

 科学的根拠が不十分だとして批判を集めた「血液クレンジング療法」(オゾン療法)。インターネット上では、こうした真偽不明の健康・医療情報が、たびたび物議をかもしながらも蔓延している。
 情報発信の基盤となるデジタルプラットフォーマーも危機感を覚えており、各社は信頼性向上に向けた取り組みを進めている。

■反ワクチン情報拡散へ対策

 ツイッターは2019年5月から、「ワクチン」に関する単語を調べると、検索結果に厚生労働省の予防接種情報ページが案内される施策を始めた。また、ワクチンについて誤った情報へ誘導する可能性が高いキーワードは、検索候補から非表示にする取り組みも同時に始めた。
 ツイッタージャパン広報は導入当時、J-CASTニュースの取材に、「ツイッターは、利用者にとって高品質で関連性の高いコンテンツを重要視しています」と経緯を話す。
 発表文では「ワクチンも含めそのほかの疾病や症状に対する治癒、治療、診断、予防について、誤解を招くような内容を含まない広告コンテンツのみを選んで表示するようにしています」とも報告している。

 ワクチン接種をめぐっては、「自閉症を引き起こすリスクがある」など科学的根拠に乏しい「反ワクチン」情報の温床になっているとして、プラットフォーマーは批判を集めてきた。世界保健機関(WHO)が発表した「2019年の世界的な健康への脅威」では、インフルエンザやエイズウイルス(HIV)などとともに「ワクチン忌避」がトップ10に選ばれている
 デジタルコンテンツの投稿・購入サイト「note(ノート)」でも19年5月から、「ワクチン」「予防接種」と検索すると、サイト上部に「医療や健康情報はネットだけでなく、かかりつけの医師や政府機関の情報もチェックしましょう」との文言が並ぶようになった。厚生労働省の予防接種情報ページも案内する。
 その後、「ホメオパシー」「血液クレンジング」「EM菌」などの用語にも、同様の対応がされた。
 noteを運営する「ピースオブケイク」(東京都港区)の坂本洋史・メディア事業部長は、「プラットフォーム運営社として、反ワクチンやフェイクニュースには社会的な責任を果たしていくとの明確なスタンスを示そうというのが導入の背景にあります」と話す。
 また、英「ネイチャー」などが主催するジョン・マドックス賞を受賞した村中璃子医師や、がん研究者の大須賀覚医師といった、信頼できる医療情報を発信している専門家の投稿は、積極的に拡散を支援しているという。
 坂本さんは「noteは表現や言論の場なので、できるだけ表現の自由を担保したいと思っています。一方で、誤った情報の拡散は防いでいきたいと思っています。このバランスを重視しながら対応を進めていきたい」といい、今後はネット上で医療情報を発信する方法をまとめた教材の作成や、健康・医療関連の啓発イベントの実施を検討しているとした。

はてなブログではガイドライン改定

 はてな(本社:京都市)が運営する「はてなブログ」では10月8日、ガイドラインを改訂し、次の項目を加えた。

  「危険性のある情報発信への対応 特に、健康、医療、食の安全や公衆衛生などの領域で、標準的な医療情報を否定するような見解や独自の見解が掲載されており、人身に危険が及ぶ可能性がある場合、読者に対する注意喚起と中立的な情報源や適切な相談窓口の案内をはてなにより挿入することがあります。挿入された情報をCSS(編注:ウェブページの見た目などを指定する言語)などで非表示にすることは禁止します」

 はてな広報は、ガイドライン改定の理由を「すでに数年前から社会的にインターネット上の健康・医療情報に関して信憑性が問題視されている状況があり、今後、多様なユーザー様が安全にサービスをご利用いただくために対策が必要であるとの判断になりました。また、運営企業の社会的責任を果たすという意味において、ユーザー様にも受け入れられるであろうとも考えました」と明かす。
 実際の注意喚起では「本ブログには医療や健康、食の安全などについて、現在の標準的な医療情報とは異なる可能性の高い見解が記載されています。健康や人命に重篤な影響が出る恐れもありますので、十分に注意をして情報をご利用ください」と明記しており、NPO法人「日本インターネット医療協議会(JIMA)」が作成した「インターネット上の医療情報の利用の手引き」のリンクも併記されている。
(略)

ちょうど先日も取り上げましたようにネットメディアも昨今この種の問題を熱心に取り上げていらっしゃいますが、その理由としてこの種の非標準的医療あるいは似非医療がネットと極めて親和性が高いことがあげられます。
似非医療に限らず以前から検索をかけると上位に何が表示されるかと言う問題がたびたび話題に上っていて、スポンサーサイトなどが上位に来るならまだかわいい方で、怪しげなものが上位に並ぶことも少なくありません。
サイトの作り方により検索エンジンで優先表示させるテクニックなどもあるようですが、真面目な医療情報を検索しようとして悪質な似非医療に誘導されるようでは、被害者が相次ぐと問題視されるのも当然ですよね。

以前は似非医療を提供する個人や団体に抗議することが一般的でしたが、この種の行為を根絶することは難しく、また悪質な方々ほど手を換え品を変え名を変えて新たな犠牲者を誘引するものです。
そのためこうした問題サイトを上位に表示する検索エンジンの仕組みが問題視されつつあるのが近年の傾向ですが、検索サイトに限らずSNSやブログなど各種情報を取り扱う場では同様の危険性があると言えます。
利用規約を改定し一定の質的コントロールを試みると言うのは、情報を扱う企業としてのモラルであり社会的責務であると言う意見も少なくないので、今後こうした動きはさらに拡がっていく可能性は高そうですね。

当然ながらネットとは自由であるべきで、勝手に規制を強化されるのは困ると言う反論もあり、言論の自由云々に言及するまでもなく、子供とプールに行った写真を児童ポルノだと勝手に削除されたなどと言う話もあります。
昨今世界のあちこちで発生している民主化運動なども、当局の規制をかいくぐって市民がネット経由で連帯する動きがたびたび報じられるくらいで、規制強化に対する反発、反対が根強いのも当然と言えば当然ですね。
そもそも情報の価値を誰がどう決めるのかと言う疑問もあり、根本的にはやはり利用者個々の判断力を高める必要がありますが、受け取り側のリテラシーが試されるとは一昔前から在来メディアに対しても言われた話です。
新聞やテレビが言うことを鵜呑みにせず、各種の情報を幅広く収集して自分で判断しましょうと言う基本はネットに対しても共通のもので、こうした方法論自体はすでに慣れている人も多いのではないかと思いますね。

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