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2019年12月16日 (月)

長年やるやると言われている話が未だぐずぐずと引きずられている陰で

本日まずはこちらの記事から紹介してみますが、ありとあらゆるメディアを通じて大々的に取り上げられた話題でもあります。

病院窓口負担 2割に引き上げへ 75歳以上の高齢者(2019年12月3日FNN)

政府は、2022年に、75歳以上の病院での窓口負担を原則1割から2割に引き上げる方向。

政府の全世代型社会保障検討会議では、75歳以上の後期高齢者医療制度で、原則1割となっている医療機関での窓口負担について、原則2割への引き上げを検討している。
関係者によると、政府は、団塊の世代が75歳になり始める2022年に引き上げる方向で調整している。
75歳以上の全員を一斉に2割にする案と、導入後、75歳になった人から順に2割にする案の2つがあり、順に2割にする案が有力

また、低所得者に配慮する軽減措置も検討し、12月中旬の中間取りまとめへの明記を目指している。

後期高齢者の自己負担率引き上げははるか以前から決まっていた話で、一体いつまで引っ張るのかと思うような話なのですが、とうとう今度こそは実際に2割負担にまで引き上げられる可能性が高そうです。
そのことの是非はこの場で取り上げることではありませんが、注目いただきたいのは負担の引き上げについて非常に慎重な態度で考えられていると言うことで、特に現在すでに後期高齢者となっている方々の扱いです。
現時点の1割負担をいわば既得権益として維持し、今後後期高齢者になってくる人々だけを引き上げの対象にすると言うことですが、それだけ関係各方面の抵抗が根強くあると言うことなのでしょうね。
さて、ひるがえってそうした各方面への配慮が全くないまま決まっていたこちらの制度に関して、当事者が悲鳴混じりの抗議の声を上げていると言う記事が地方紙に小さく出ていました。

「あまりに不条理」制度変更で授業料免除の対象外 医大生、支援継続訴え(2019年12月13日京都新聞)

 低所得世帯を対象に来年4月から導入される高等教育の修学支援制度により、現行の国立大の授業料減免制度の対象外となる滋賀医科大の学生5人が12日、大津市の県庁で会見し、現行制度の存続や救済支援を訴えた。

 新制度は、住民税非課税世帯とそれに準じる世帯を対象に、国や自治体が学生の年間授業料を私立大は最大約70万円、入学金は国公立大が最大約28万円を減免するほか、年間約91万円(私大など)を上限に返済不要の給付型奨学金を支給する。
 私大生の対象者が大きく増えると見込まれる一方、世帯収入や年齢などの条件が加わることによって、国立大生の場合、現行の減免制度より負担が増える場合がある。高校卒業後3年以降に入学した学生や学士編入生らは対象外となる。

 5人の説明によると、滋賀医大では、現行の減免制度で、全額または半額を免除されている学生は本年度前期で約70人いるが、新制度導入で約50人が対象から外れたり、減免額が削減されたりする。多年浪人した学生や学士編入者らが多いためという。
 代表の男子学生(26)は「政権が高等教育無償化を打ち出している陰で、現在在学している国立大生が犠牲になり、あまりに不条理だ」と話す。学生らは大学側に独自の支援金制度の設置などの救済策を要請している。さらに、現行制度の存続を求めて学生や教職員らから署名を集め、全日本医学生自治会連合(東京都)を通して文部科学省に提出する予定。
 滋賀県内では、滋賀県立大(彦根市)は昨年度後期に授業料減免を受けた学生のうち、5人が新制度の対象外になり、6人の学生が給付型奨学金も含めて支援額が減少する試算という。県立大は「予算内でどこまで支援できるのか考えていく」とする。滋賀大(同市)は「対象外になったり、負担が増えたりする在学生には支援策を検討したい」としている。

これまた制度の是非はこの場では敢えて議論するところではありませんが、医療現場では未だ医師不足感が根強くあり、医学部定員の拡充が継続されている中でこうした制度変更がなされたと言う点です。
特に制度設計上、国公立大医学部学生と言ういわば理系トップエリートに不利なものであるようで、医療現場としては喉から手が出るほど欲しがりそうな優秀な人材が冷遇されると言うのは如何なものかです。
興味深いのは後期高齢者の自己負担率引き上げにあれだけ長年反対してきた某医療系団体などが、この制度変更に関しては全く目立った反論も反対もせず、易々と実施されているように見える点ですね。
彼らにとって優秀な学生と後期高齢者と、どちらがより重要で尊重すべき存在であるのかが明確に理解出来る話だと思いますが、当の医療現場においてはまた違った意見があるのかも知れませんね。

 

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コメント

私が学生の頃の話ではありますが・・・
私の実家は世帯収入300万円未満で金無かったですけど半額免除、実家が自営業で外車に乗って通学していた同期が全額免除でしたので、
自営業の子弟が免除を受けやすいシステムなんだろうと思われます。
なので、今回対象外になる5人が本当に経済的に困窮しているのかが気になります。

投稿: クマ | 2019年12月16日 (月) 09時04分

これは高校も同じ。
これまで自治体の補助事業として、公立無料化で私立も最低でも公立の授業料分は補助してもらえていたのが、
国の事業となったとたん、全額負担。
大学でも、授業料半額・全額免除の仕組みがあったのに、逆に負担を増やす国の施策って、理解できないのだが。

投稿: | 2019年12月16日 (月) 10時45分

途中から急に変わったことを言い出せば混乱や反発があるのは当然なのに、どうも医学生に対しては強権的と言うのでしょうか、配慮が乏しすぎる気がします。

 医師確保を目的に設けられた推薦入試制度で宮崎大医学部に地域枠や地域特別枠で入学した学生に対し、県が来年度から導入する県キャリア形成プログラムに、一部の学生から戸惑いの声が上がっている。これまで規定がなかった県内勤務期間を9年間と明記したためで、県などは説明会を開催。しかし、完全には不安を払拭(ふっしょく)できておらず、学生はアンケートで意見や疑問点を集約し、年内にも大学に伝える考え。大学と県は個別面談などで理解を求めていく方針だ。
http://www.the-miyanichi.co.jp/kennai/_42593.html

投稿: 管理人nobu | 2019年12月17日 (火) 20時30分

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