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2019年11月14日 (木)

疑似医療行為の宣伝戦略に突っ込み、荷担した方々も炎上騒動に

医学的根拠の怪しい疑似医療行為の類いには周期的流行があるように思いますが、最近話題だと言う血液クレンジングなる行為に関して、少し目新しい観点からの肥胖があると報じられています。

著名人の来院写真、個人の体験談、誇大広告...... 血液クレンジング 医療広告ガイドライン違反のおそれも(2019年10月25日Buzzfeed)

科学的根拠に乏しいのに、アンチエイジングや疲労回復のみならず、がんや心筋梗塞、HIV除去など適切な治療を受けなければ命にも関わる病気に効果があると宣伝し、批判を浴びている「血液クレンジング」。
この療法を提供しているクリニックのウェブサイトやSNS投稿、体験談を掲載している著名人の発信を見てみると、著名人が来院していることを写真入りでアピールしたり、個人の体験談を掲載したりなどしている。
これは医療法に基づく「医療広告ガイドライン」に違反しているおそれがあることがBuzzFeed Japan Medicalの調べでわかった。

不当な広告によって、一般の人の健康や命に害が及ばないように医療機関の広告は厳しく制限されている。
(略)
ガイドラインでは、(1)患者の受診などを誘引する意図があること(誘引性) 、(2)医業や歯科医業を提供する人の名前や医療機関名が特定可能であること(特定性)がいずれも満たされれば医療広告とみなされ、規制の対象となる。
例えば、来院した著名人の写真などを、クリニックがホームページやInstagramに載せていることなども医療広告のガイドラインに違反する可能性がある。
(略)
”著名人との関連性を強調するなど、患者等に対して他の医療機関より著しく優れているとの誤認を与えるおそれがある表現は、患者等を不当に誘引するおそれがあることから、比較優良広告として取り扱うこと。(「医療広告ガイドライン」より)”

医療広告ガイドラインを管轄する厚生労働省医政局総務課の課長補佐、山内由紀枝氏も「お話を聞く限り、比較優良広告に当たりそうですね」と話す。
(略)
医療広告ガイドラインでは、国内未承認の治療や適応外で医薬品を使う自費診療の内容を広告することは原則禁じている。
ただし、医師の診療上の裁量権に配慮して、自由診療であることや、治療内容、標準的な費用、治療期間や回数などを明示していれば掲載できるとする「限定解除」という要件がある。
この点をチェックすると、副作用やリスクについてはあまり書いていないクリニックが目立つが、概ねクリアしている施設が多い。
だが、以下のような形で科学的な根拠が乏しいにも関わらず、病気への効果や効能を過大ともとれる表現でウェブサイトに書いているクリニックが目立つ

「基本的には万病に効くと言われます」
「身体中をめぐる血液の浄化改善は、どんな不調にも良い効果を与えるのです」
「オゾンにより活性化された血液を体内に戻しいれることで、体全体の活性化を実現する若返り治療です」
(略)
これについても厚労省の山内課長補佐はこう答える。
「虚偽広告とまで言えるかどうかわからないですし、個別の事案については見ていないのでなんとも言えませんが、一般論で言うと、お話を聞く限り、一般の人が広告された内容から受ける印象や期待感と、実際に提供される医療行為に相違がある場合、誤認を与える可能性があるならば誇大広告であると考えられます」
「これは患者が明らかに誤認したという結果がないとしても、常識的な判断として誤認させ得る内容だと判断されれば、広告ガイドライン違反と認定されます。実際にどのように書かれているのか、ウェブサイトなどに表示されているもの全てを見て、総合的に判断することになります」
(略)

最近Buzzfeedさんではこの問題を積極的に取り上げていて、サブタイトルで広報活動に協力していると思われる芸能人名を片っ端から列挙するなど、宣伝協力者を厳しく追及する姿勢が話題になっていました。
問題の血液クレンジングなる行為の医学的な意味合いについてはここで取り上げるものではありませんが、一般にこの種の行為について取り上げる場合、効果が期待出来ないことを批判するのが一般的でした。
ただその場合は気は心と言う言葉もあるくらいでプラセボ効果と言うものは否定出来ず、当事者がこれが効くと信じ込んで用いるだけなら赤の他人が口を出すことではないだろうと言う反論もあったわけです。
今回は治療効果が期待出来ないと言う点への批判もさることながら、こうした行為の宣伝に力を貸していると思われる芸能人達や、彼ら彼女らを活用する宣伝活動そのものを批判している点が新しいと言えますね。

今の時代うっかりしたことを口にすればすぐにネット経由で拡散し、盛大な炎上騒動に直結するケースが珍しくありませんが、実際にブログやSNS等で積極的に情報発信していた芸能人も批判を受けているようです。
芸能人の側からも謝罪コメントや投稿の削除、あるいは反論など様々なレスポンスがあるようですが、SNS等での言及や情報発信に対して彼らが某かの報酬を得ていたとまでは断定できないようです。
他方でこうした著名人の発信を利用して医療機関側が広告宣伝活動を行うことは明らかに問題で、今回こうした行為が医療広告ガイドライン違反であると指摘されたことは意味があると思いますね。
とは言え、まっとうな医療機関であってもネット上を検索すればいくらでも口コミがあふれているので、そのうちのどれほどがサクラなのかと言われると判断が難しく、当の本人ですら意識していないのかも知れませんね。

 

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心と体」カテゴリの記事

コメント

朝日w
https://www.j-cast.com/2019/11/14372661.html?p=all

投稿: | 2019年11月14日 (木) 22時20分

犯罪の宣伝だけ問題になって
犯罪そのものはおとがめなしって感じですねw

投稿: | 2019年11月15日 (金) 09時14分

行為そのものの違法性は体への有害性など立証しなければならないのと、そこを突っ込むと医療行為自体についてパンドラの箱を開けかねませんので難しいのではと想像します。

投稿: 管理人nobu | 2019年11月18日 (月) 20時52分

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