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2019年10月 9日 (水)

近所の公園がずいぶんと殺風景になってきた理由

先日もたまたま散歩していて気になっていたのですが、最近こんなニュースが報じられることが増えてきているようです。

公園の遊具で遊べない なぜなの?(2019年10月4日NHK)

(略)
子どものころ、公園のジャングルジムや滑り台などの遊具で遊んだという人も多いと思います。実はその遊具が使用禁止になるケースが各地で出ています。なぜなのか。遊具の安全性ってどうなっているのか。取材を始めました。

ことし3月から5月にかけて岡山市は市が管理する465か所の都市公園でおよそ700の遊具を一斉に使用禁止にしました。都市公園にある遊具全体のおよそ40%にあたります。
ジャングルジムや滑り台、ブランコ、シーソーなどの遊具には立ち入り禁止の黄色いテープが巻かれ子どもたちが遊ぶことができなくなりました。公園にあるすべての遊具が使用禁止になった公園も20か所ほどあったといいます。
使用禁止となった遊具は、定期点検の際に業界団体が定めた基準で子どもの頭や体が挟まるなど命に関わったり、重い障害が残ったりする事故が起きるおそれがあり「使用不可」と判定されたものでした。
たとえば滑り台では階段の段の隙間が12.7センチから23センチまでの場合は子どもにとっては危険があり、体が隙間に入ると首が絞められてしまうおそれがあるとされました。

岡山市は遊具の使用禁止について公園の利用者の安全を最優先に考えたとしていて「このまま使い続ければ重大な事故が起きてしまう可能性もある」としています。
その一方で岡山市では市民への使用禁止について周知が遅れたことから戸惑いが広がりました。
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岡山市によると使用禁止にしたあと、ことし5月ごろまでは利用者からの問い合わせが相次いだということです。中には「立ち入り禁止の黄色いテープが遊具に巻かれているがいたずらではないのか」などといった声もあったそうです。
このため岡山市ではホームページで使用禁止にした遊具とその修繕状況などを公開することにしたほか、市内の1500ほどの町内会に周知が遅れたことについて謝罪の文書を送りました。
岡山市ではおよそ2億円から3億円かけて今年度中に使用禁止にした遊具の撤去や修繕を終えるそうで、さらに今後、小学校や幼稚園に遊具の適切な使い方を呼びかけるチラシも配布することにしているということです。
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公園の遊具は危険なのか、安全なのか。取材を進めると以前は明確な国の基準というものがなかったことがわかりました。
基準ができたのは平成14年。国土交通省が子どもが大きなケガをする事故が相次いだことを受けて、都市公園の遊具の安全確保に関する指針を示しました。
さらに近年、高度成長時代に作られた橋や道路などのインフラの老朽化や安全性の問題がクローズアップされ、去年から公園を管理する自治体などに年1回程度の遊具の点検が義務づけられました
この定期点検の際に使われる基準の参考とされているのが遊具メーカーなどで作る「日本公園施設業協会」(JPFA)がまとめた「公園施設の定期点検に関する規準」です。
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ただ定期点検後の遊具の使用に関しては公園の管理者に任せられることになっています。このため自治体によっては定期点検で危険があると診断されてもそのまま遊具が利用できるケースもあります。
「日本公園施設業協会」の角南勇二専務理事は「点検で使用不可となった場合も改修費用などが課題となり、すぐに改修ができない場合もある。だからといってすぐに使えなくするべきかというと、公園によっては他に遊具がない場合もあり、判断が難しいことも少なくない」と話します。
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岡山市のみならず全国的にほぼ同様の動きが拡がっているのですが、確かに言われてみれば身の回りの公園からいつの間にか遊具が消えていたと言うことを、実際に見聞される機会も増えているのではないでしょうか。
無論故障や不具合があるなら撤去ではなく安全基準に適合するよう改修や修繕をすべきでしょうが、子供人口が減少を続ける中で予算も限りがある以上、こうした方面に大きなお金を使うことも難しいのでしょう。
ただ単純に古くなって危ないから撤去すると言うのではなく、背景には事故を巡って訴訟沙汰になるケースも少なくないなど、遊具の管理者への責任追及の動きがあると言うことでもあるようです。

特に市中の公園に置かれた遊具の場合見ている大人はいないので、教師の管理責任などを問える可能性のある学校と異なり、何か事故があればその責任は遊具を管理する自治体などに向く事になります。
実際に過去の裁判事例を見ると、適切に遊具を使用した上で事故が起こった場合には公園管理者が責任を問われてきたそうで、重大事故であれば民事ばかりでなく刑事責任も問われる事例もあるそうです。
遊具管理の指針を国(国交省)が公表しており、これに従って管理しなさいと言うことなのですが、現行版では80ページ以上の分厚いものとなっており、各地の管理者に周知徹底されているとは到底言えません
過去にも重大事故が起こるたびに進歩的メディアなどが厳しく責任を追及してきた結果と言うことでしょうか、自治体としても少しでも安全性に疑問があれば撤去や使用禁止に踏み切らざるを得ないのでしょう。

ただ特に危険性が高いと認定された回転式遊具や箱形ブランコなどはすでに全国各地から消えて久しいですが、実は滑り台なども相当に事故件数が多いにも関わらず、現在もさほど撤去は進んでいません。
構造的に単純で故障劣化が少ないと言うことに加え、滑り台事故に関してはほとんどの場合に不適切な使用方法が原因であることが理由と思われますが、要は責任問題にならないなら…と言うことでしょうか。
遊具の場合事故の有無に関わらず子供には多かれ少なかれ使用法の問題があるだろうし、使用前に目視だけでもチェックすれば判る不具合も多いので、保護者にも出来る事故防止策は少なくなさそうですね。

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コメント

>事故が起きるおそれがあり
>安全最優先

つまりは、なんかあったときには責任追及されるのがイヤだから、公園で遊ぶなっていうことですね。
もう、日本終わってる。

投稿: | 2019年10月 9日 (水) 09時02分

なんかあったときに責任追及するのがいるからこうなった
昔は子どもの怪我なんて自己責任

投稿: | 2019年10月10日 (木) 16時40分

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