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2019年10月

2019年10月30日 (水)

医療者を目指す医学生の対話力、ようやく磨かれ始める

医療の進歩は日進月歩ですが、それに対する医学教育もより複雑高度化していく中で、相対的に遅れてきた分野にもようやく光が当たりつつあると報じられていました。

医療者の対話力磨く「哲学カフェ」 岡山大院、患者との信頼関係構築へ(2019年10月28日山陽新聞)

 岡山大大学院医歯薬学総合研究科総合内科学教室(岡山市北区鹿田町)は、医療者の対話力を磨くユニークな自主講座「哲学カフェ」を開き、成果を上げている。来年度にも、正式なカリキュラムとして臨床実習への組み入れを目指している。

 複雑な治療法や予後の説明など、患者との対話が重要な場面は多いが、これまでの医学教育は診察時の態度や質問すべき項目の習得など技術面が中心だった。同教室はきちんと患者の話を聞いて信頼関係を築く対話の実践をより重視し、そのトレーニングとして哲学カフェを導入した。各地で哲学カフェを開いている団体「カフェフィロ」副代表の松川絵里さん=岡山市北区=に進行役を依頼し、昨年11月からこれまでに4回開催した。
 十数人の参加者は岡山大の若手医師や看護師、学生だけでなく、岡山県内の薬局で働く薬剤師らも加わり、地域医療のレベルアップも狙いの一つだ。
 対話のテーマは毎回一つだけで、「理想の死ってある?」「信じるってどういうこと?」といった正解のない抽象的な問いを投げかける。発言は自由で、聞いているだけでもかまわない。

 9月の第4回に参加した医学部4年生延永裕太さん(28)は「考えが違う人に対しても否定的にならず、自分の経験と照らし合わせて共感できた」と話し、医師になったら、自分から患者に話しかけるべきだと思ったという。
 来年度以降、まず総合内科学の臨床実習で、哲学カフェに基づく対話プログラムを実施する計画。実習を担当する同教室の小比賀美香子講師は「医療者は原因が分からない症状や難治性の病気を持つ患者さんとも向き合い、語りを受け止めることが求められる。患者さんと共に考え続ける力を養いたい」と話している。

■哲学カフェ 飲み物を手にした参加者が、進行役が示すテーマについて対等な立場で話し合う集い。哲学の専門知識は必要とせず、問題の解決や合意形成ではなく、対話そのものを目的とする。1992年にパリのカフェで始まり、日本でも99年頃から各地のカフェや公民館、教育機関などを会場に、さまざまな形で開かれている。

対話力と言うのでしょうか、日常的な日本語能力も怪しいのではないかと思われるような先生方も未だにいらっしゃるようですが、さすがに最近の若い先生方は最低限の対話のスキルは身につけてきているようです。
ただその多くがより正確な問診の仕方であるとか、誤解されない正確な情報の伝え方と言った、ともすると技術論的な側面に偏よりがちにも見えるのは、そうした方面でしか教育がなされていなかったせいなのでしょう。
医学的に正確な説明が患者に正確な理解をもたらすかと言えば必ずしもそうではなく、しばしば医療従事者の思惑と異なった理解を患者側がしてしまう原因の一つに、医療者のスキルの影響が大きいと感じます。
特に訴訟対策などもあって合併症などあれもこれもと網羅的に並べてしまうと、何がポイントであるか理解出来ない患者側としては結局何も頭に残らず、話の流れを全く理解出来ないと言うのはありがちですね。

医師の説明が判りにくい理由は各方面で論じられていて、素人相手に専門用語を羅列するなどと言うのは論外ですが、義務教育レベルの知識があれば理解出来る言葉で語る医師もほとんどいないのが現実です。
他方では単純に3時間待ちの3分診療と呼ばれる忙しさの中で、十分な説明をするだけの時間が取れないと言う現実もありますが、今の時代どんな素晴らしい医療でも患者が納得しないなら意味がないとも言えます。
その点で説明と言う行為は治療行為以上に重要視されるべきものだとも言えますが、単に必要事項を羅列するのではなく、簡潔に要領よく要点を正しく理解させる説明には、それなりのスキルが必要なのは確かです。
特に医療現場においては医師は相応に強力な権威を持っていて、言葉に過不足があっても一々突っ込まれることが少ないだけに、相手の理解を得やすい話術を磨く機会が限定されているとは言えるかも知れません。

医療重視者の側のもう一つの本音として、あまりに理解が悪かったり本題と外れた無駄話ばかり延々と続ける患者、全く訴えの内容が支離滅裂で要領を得ない患者の相手は、かなり神経をすり減らされるものです。
この点に関しては医療をよりよく利用するための患者啓発本などにも取り上げられる問題ですが、よほど病院慣れしていながら対話力の低すぎる患者さんはともかく、病院経験値の低い人々なら仕方ないとも言えます。
最近は問診をコンピューターを用いて行う施設も出てきていて、この方がより詳細な問診が出来ると言う話もあるようですが、機械の方がイライラもせず冷静的確に対話が出来て良いと言う局面もあるのかも知れません。
説明なども決まり切った医療行為に関しては文書に基づいてコメディカルが行う場合も増えていますが、こうした文書なども素人目線で理解しやすく、かつ説明に使いやすいものになっているかの検証も必要でしょう。


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2019年10月28日 (月)

医師が死ぬほど働かされていると言う中で医療業界団体は患者を減らすことに反対

ずいぶんと以前から高齢者の医療費自己負担率を引き上げると言うことは決まっていたはずですが、このところいよいよその実施が迫られていると言う声が上がっています。

医療費負担増に理解相次ぐ 社保会議初会合の議事録(2019年10月7日共同通信)

 政府は4日、「全世代型社会保障」の実現に向け関係閣僚と有識者が話し合う検討会議の初会合の議事録を公開した。有識者から、医療費抑制のために「年齢ではなく能力に応じた負担の議論を」などと、給付と負担の見直しに理解を示す意見が相次いだ。高齢化を受けた医療費急増への危機感が背景にあるとみられる。初会合は9月20日に開いた。

 経団連の中西宏明(なかにし・ひろあき)会長は「75歳になられる方の負担を継続、あるいは外来受診時の負担金はやむを得ない。ただ低所得者への影響は十分考慮する必要がある」と発言。経済同友会の桜田謙悟(さくらだ・けんご)代表幹事は「年齢ではなく能力に見合った負担という議論をお願いしたい」と述べ、経済的に余裕のある人への負担増の容認を示唆した。サントリーホールディングスの新浪剛史(にいなみ・たけし)社長も「応能負担の徹底が重要」と語った。

 清家篤(せいけ・あつし)前慶応義塾長は「財源を確保して給付の在り方を見直すという守りの改革と、女性や高齢者の就業を促進して社会保障の支え手を増やす攻めの改革の両輪で進めるべきだ」と主張した。

 検討会議では、75歳以上の人が医療機関の窓口で払う自己負担の現在の原則1割から2割への引き上げや、外来受診した際の窓口負担に一定額を上乗せする「ワンコイン負担」の導入などが焦点。年末に中間報告、来年夏に最終報告をそれぞれ取りまとめる予定だ。医療業界は医療の負担増に対し「受診抑制につながる」と反発している。

識者が理解しても国民が広く理解してくれないことにはなかなか政策には反映されないと思いますが、しかしここで注目したいのは医療費抑制のために自己負担の見直しをしようと言うロジックが語られている点です。
医療費自己負担率が何割になろうが医療費の多寡は本来医療費の総額で語られるべきものですが、保険者としては公的に給付される部分が減らせるわけですから、保険財政上は有り難みのある話です。
また自己負担が増えれば受診抑制が期待されると言うのも暗黙の了解で、要するに医療の需要を削減すると言う方針が確認されたと言うことでもあるのですが、これに対して医療業界が反発していると言うことです。
働き方改革推進が急がれるほど多忙な医療現場の立場を考えると、仕事が根本的に減らせる方策にそうまで反発が出るのかと言う疑問も抱くところですが、反発している医療業界なるものも確かにあるようです。

日医横倉会長、「負担ばかりの議論」とけん制(2019年10月9日医療維新)

 日本医師会会長の横倉義武氏は10月9日、自民党の人生100年時代戦略本部に出席し、「患者負担を増やすことばかりを議論するのではなく、時代に対応できる給付と負担のあり方という視点で議論することが重要だ」と訴え、医療費抑制の動きをけん制した。日本歯科医師会会長の堀憲郎氏、日本薬剤師会会長の山本信夫氏も、それぞれ意見を述べた。自民党は、政府の全世代型社会保障検討会議をにらんで、戦略本部での議論を進めており、日医などの意見も踏まえて、政府へ提言する方針だ。

 横倉氏は、政府の全世代型社会保障検討会議の発足直後から、構成員に医療従事者が入っていないため、医療費抑制に偏った議論となることに強い懸念を示していた(『日医横倉会長、医療費削減・負担増をけん制』 を参照)。政府は、そうした声に配慮し、与党を通して検討会議の構成員以外の声をすくい上げ、議論に反映させる考えを示していた。この日は、その一番手として三師会が自民党に乗り込んだ格好だ。
 会合は非公開で行われた。日医によると、横倉氏は▽予防の推進、▽地域に根ざした医療提供体制の確立、▽全世代型社会保障の実現――の3点を主張。特に、受診時の定額負担を求める声が全世代型社会保障検討会議などで上がっていることについては、「これまでの原則を破って、患者に負担を求めるものであり、容認できるものではない」と釘を刺した
(略)
 横倉氏は会合後、記者団に「(自民党には)我々の懸念をよく理解していただいた。今日は議論のキックオフだから、また何度も意見を述べに来る」と述べた。「社会保障というのはやり方を間違えると、すぐに国民の反発を買う。そうしたら当然、我々の組織の中でもいろいろな声が上がってくる」と、自民党が下野した時代の話が出たことも明かした
(略)
 出席した自民党議員からは、三師会の主張に対して理解を示す声が相次いだ一方、「負担の話は避けて通れない」といった声も上がったという。
(略)

患者負担を増やすことばかりを議論するなと言うのであれば、医療現場の負担を増やすことばかり主張するなと言う声も聞こえてきそうですが、言ってみれば1億の国民のうち医師などたかだか30万に過ぎません。
その30万の医師の中でもかなり偏った立場に立つ方々ばかりが、医療業界の声を代弁していると称して政策立案に関与しようとしているのですから、最後は現場が泣いて辻褄を合わせるしかない話です。
この点で経営者目線で語る日医など業界団体と、現場で実際に働く医師らの立場は全く異なるし、働き方改革推進においてはむしろ対立的関係になる場合の方が増えてきていると言えるかも知れません。
日医など業界団体の中で勤務医が軽んじられているとか、それがために勤務医からは見向きもされていないと言う現状は、働き方改革を巡る議論の中でも勤務医の代弁者がいないと言う問題を生んでいますね。

とかく薄利多売を前提とする診療報酬体系の中で、経営のために患者を減らしたくないから受診抑制は認められないと言うのであれば、医療現場は未来永劫増え続ける一方の業務をこなさなければなりません。
日医らは何を最終目的とするかを明確化すべきだと思うのですが、単純に業界に落ちる金を減らすなと言うのであれば診療報酬体系を変更させ、薄利多売せずとも経営が成り立つ体系を目指す道もあるでしょう。
受診抑制で自分達の収入が減ることが困るのに、患者が困るから反対などと言うから話が分かりにくくなるので、業界団体として自分達の利益をストレートに追及した方がよほど判りやすくはなりそうにも思えます。
その上で適正な利益と妥当な労働環境を確保し、医療業界の永続性を担保することが国民の最終的な利益に結びつくと言うことを納得させられるかどうかこそ、業界団体の責任において為すべき仕事でしょうね。

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2019年10月26日 (土)

今日のぐり:「東京グル麺」

近年日本でもクマからみの怖いニュースが珍しくありませんが、先日人間だけでなくクマも驚いたのではないかと感じさせるニュースが出ていました。

怖っ!温泉街をクマが疾走 ガラス戸割り住宅内に(2019年10月21日テレ朝news)

 山形県の温泉街でも異様な光景です。車に並走するように駆け抜ける黒い物体に、撮影した男性も仰天です。

 夜の街中を疾走するのはクマ。20日午後10時すぎ、鶴岡市で友人とドライブ中だった男性が歩道を走るクマを発見。
 クマが走っていたのは鶴岡市湯温海にある温泉街の道路。航空地図で見ると、周りは山に囲まれているのがよく分かります。この道をクマは東に向かって走っていったといいます。
 また、同じころに路上でクマを見つけた男性から警察への通報もありました。そのクマは体長1メートルほどで、付近の住宅のガラス戸を割って家の中に入り、再びガラスを割って外に出ていったといいます。

 クマが侵入した家の住人:「ドスンといって、地震だと思ったらガチャンと。わっと思って、車が衝突したかと思ったら、そのうちガヤガヤっていうから。あらっと思って下に下がったら、皆、外にいて。『クマが入ったぞ、おめえさ』と言われて。びっくりした後『警察には通報したからの』と言われて」
 住人にけがはありませんでした。歩道を走っているところを撮影されたクマと、通報があったクマが同じクマだったかは分かりませんが、警察は付近を警戒しています。

疾走するクマに何があったのかは判りませんが、いずれにせよ双方に目立った被害はなかったようで幸いでした。
今日は山形の温泉街に平和な日々が戻ることを祈念して、それは誰でもびっくり仰天と言う動物にからんだ珍しいニュースを紹介してみましょう。

大量のハリセンボン、定置網に 島根の漁業者に被害(2019年4月13日朝日新聞)

 島根半島(松江市、出雲市)沖の定置網に大量のハリセンボンがかかり問題になっている。島根県によると、2月中旬から県東部の定置網に入り始め、4月も続いているという。

 19トンと5トンの2隻の定置網漁船を持つ「笠浦大敷網漁業」(松江市美保関町)は、3月だけで約58トンのハリセンボンが定置網にかかった。これまでも冬場に増えることはあったが、余村義治社長(69)は「ここまでは経験したことがない。明らかに異常」と話す。
 同社によると、ハリセンボンの針によって、網にかかった魚の表皮がはがれて商品価値が落ちたり、網の中で死んで鮮度が落ちたりする被害が出ているという。業者に有償で引き取って処分してもらっている。

 県水産課によると、ハリセンボンによる漁業被害が報告されているのは松江市島根町や出雲市の平田町、大社町などの漁港。ハリセンボンは暖流の影響で近海まで流れ着いたと見ているが、例年より多い原因は不明という。(市野塊)

この記事に関してはともかくその画像的インパクトがすごいのですが、しかし彼らの世界に何があったのでしょうか。
かつて動物と戦うと言うことが格闘家のステータスのように語られていた時代もありましたが、こちら少しばかりはた迷惑なニュースです。

クマに素手で闘いを挑んだ男 迷惑行為として罰金32万円(2019年9月20日女性自身)

2015年、カナダのバンフ国立公園で前代未聞の迷惑行為を働いた男の裁判がようやく結審し、罰金4,000カナダドル(約32万5千円)が課せられた。カナダのローカルニュースサイト「Airdrie Today.com」が伝えている。

被告の名はデヴィン・ミツイング。当時の目撃者によると、ミツイングは公園内に現れたハイイログマを見つけて車を駐めた。そしてなぜか上半身裸の状態で車から降りるとボクシングスタイルで「来いよ!」と叫びながらハイイログマを挑発したり、石を投げつけたりしていたという。
その一部始終をカメラに収められていたため、ミツイングは国立公園内における野生動物への迷惑行為で起訴された。二度にわたり裁判を欠席した末、ようやく今月13日に法廷に現れたミツイングに対し、判事は「ハイイログマの生活を妨害したことは明かであり、有罪であると考える」と述べ、罰金4,000カナダドルを払うよう命じた。この罰金は、環境の保全や修復に資金を提供する「カナダ環境損害基金」に充当されるという。

クマの生態に詳しい生物学者トム・スミス氏は「こういった“バカバカしい人間のいたずら”をするような人々は、自然と同調することを知らず、クマとのセルフィーや写真を欲しがって危険にさらされがちです。近づきすぎた人間を襲ったクマは殺処分される可能性が高いのです。かといって、今回のようにクマが静観すれば、似たような馬鹿げた行動を取る人がまた出るかも知れません」と語る。

ちなみにヒグマの近縁と言うハイイログマはオスの平均体重が260kgと言いますが、何にせよ双方無事で済んで何よりでした。
日本でも時折こうした事件はあるのでしょうが、結果の重大性に加えて何より相手が珍しいと言うのがこちらのニュースです。

75歳男性、飼っていた珍鳥に襲われ死亡 米フロリダ州(2019年4月15日CNN)

(CNN) 米フロリダ州北部ゲインズビルに住む75歳の男性が、自宅で飼育していた大型の鳥「ヒクイドリ」に襲われて死亡した。当局者らがCNNに語った。

現地のCNN系列局によると、男性は12日午前10時ごろに緊急通報の電話をかけた。続いて現場にいた別の人物からも救急出動の要請があった。
男性は搬送先の病院で死亡した。襲ったヒクイドリは今も男性宅の敷地内にいて、当局が調べを進めているという。
当局者らは事故との見方を示している。男性が転倒したところへヒクイドリが襲いかかったとみられる。

ヒクイドリはオーストラリアとニューギニア島原産の飛べない鳥で、エミューと同じ仲間に属する。最大時速約50キロのスピードで茂みを走る。約2メートルの高さまで跳躍し、泳ぎもうまい。成鳥の体長は1.5メートル以上、雌の体重は70キロを超えることもある。脚の先にある10センチほどのかぎづめで敵を攻撃する。
「世界で一番危険な鳥」とも言われ、フロリダ州の野生生物保護当局が定めた危険動物のリストでは、人に危害を加える恐れのある「クラス2」に分類されている。
クラス1はライオンやトラ、クマなどの猛獣。クラス2には小型のワニやヒョウの仲間が含まれ、特殊なおりや相当の飼育経験がなければ飼えないことになっている。

ダチョウに次ぐ重さの鳥だそうで70kgの鳥と言うのもびっくりですが、素人が気安く飼育出来るものでもないのでしょうね。
最後に取り上げますのはこちらのニュースですが、まずは記事から紹介してみましょう。

ペットホテルに預けられた雄猫、一晩で5匹と交尾し点滴を受ける(2019年10月19日テックインサイト)

たった一晩で少なくとも5匹の雌猫と交尾した後、点滴を受ける羽目になった猫の話題が中国から届いた。ペットホテルに猫や犬を預ける際、通常は飼い主がペットの名前や去勢または避妊手術の有無などを伝え、スタッフ側はその情報をもとに世話をする。しかし中国のあるペットホテルでは、そこまで徹底されていなかった。『Mirror』『I Can Has Cheezburger?』などが伝えている。

広東省のあるペットホテルに、ロシアンブルーの“シャウピ(Xiaopi)”という雄猫が飼い主のチャオ(Zhao)夫妻に連れて来られた。夫妻から「シャウピは去勢していない」ことを伝えられたうえで、ペットホテルで一晩過ごすこととなった。
ところが翌日、迎えに来たチャオ夫妻はシャウピの異変に気付き、ペットホテルのセキュリティカメラを確認したところ、シャウピが疲れ切った姿になった理由を知って唖然とした。

シャウピは雌猫達と一緒に室内を自由に歩きまわり、少なくとも5匹の雌猫と交尾をしていたのだ。そのためシャウビは疲労しきっており、チャオ夫妻が動物病院へ連れて行くと、ブドウ糖の点滴を与えなければならなかったそうだ。夫妻はこの件について次のようにSNSに綴っている。
「ペットホテル側はプロだと思ってシャウピを預けました。しかしスタッフはシャウピに餌もあげず、他の猫達と一緒に自由にさせていたのです。全ての猫が自由に歩きまわるなかで、スタッフはそのまま帰ってしまったのです。」
「午後10時40分頃から午前5時くらいの間、シャウピは5匹の雌猫と交尾をしていました。セキュリティカメラで確認して分かっているのが5匹ですから、実際には何匹としたのか…。」
(略)
チャオ夫妻はその後SNSで、シャウピはすでに回復して安定した状態でいることを伝えている。

しかしネコと言う生き物は発情期以外でもこうした行動に走ってしまうのか、それともたまたまタイミングが絶妙だったのか、何にせよホテルと言うにはお粗末な対応だったようです。
草食化著しいと聞く昨今の日本男児にとっても関心を寄せざるを得ないニュースだったようですが、まずはお疲れでしたと言うべきなのでしょうか。

今日のぐり:「東京グル麺」

駅の立ち食い蕎麦と言えば柳家喬太郎師匠の名演「コロッケ蕎麦」が思い出されますが、こちら東海道新幹線ホームで唯一の立ち食い蕎麦のお店だそうです。
新幹線の乗客に立ち食い蕎麦の需要がどれほどあるのか判りませんが、蕎麦以外にもカツ丼など色々と取りそろえていらっしゃるようで、いわば和風のファストフード店ですよね。

今回は冷やしたぬきそばを頼んで見ましたが、蕎麦は冷凍のものを茹で戻しているようで、意外にしっかりした歯ごたえがあります。
うどんなども昨今ではそこらのスーパーでもカトキチの冷凍うどんを扱っていますが、技術の進歩によってか冷凍麺も馬鹿に出来ません。
トッピングはネギに天かす、そしてきゅうりと言う取り合わせで、少し酸味も加えた蕎麦つゆも一応だしの味がするものでした。
無論本格的な蕎麦屋と比較すれば蕎麦自体の質はともかくですが、ホームで手軽に頂ける軽食として悪くないと思いますがどうでしょうか。

狭い店内は入れ替わり立ち替わりのお客さんで大混雑でしたが、繁盛しているだけに席の確保だけでなく荷物の置き場にも苦労します。
設備面や接遇面では見た目通り特記すべきものはありませんが、エアコンの効率が悪いのか夏や冬になると席によって暑さ寒さがこたえそうですね。
ホームでの営業だけに早朝から開店されているようで、ずっとこんなペースで来客されると店員さんは毎日大変でしょうが、今後とも末永く営業いただきたいですね。

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2019年10月23日 (水)

完全無給に限らず適正な報酬が支払われない場合も無給医問題に含まれるそうです

いわゆる無給医問題について、先日こんなシンポがあったそうです。

無給医問題、「医師のやりがい搾取」「裸の王様」有志の医師らシンポ、実効性ある解決策は労基署や裁判への訴え(2019年10月20日医療維新)

 有志の医師らで組織するドクターズ・デモンストレーション実行委員会は10月19日、都内で「無給医問題シンポジウム」を開催した。登壇した医師、弁護士らは、無給医が生じる背景には、博士号等取得のために大学が行う「資格ビジネス」、研鑽を積みたいと考える若手医師の意欲、思いを利用した「やりがい搾取」などの問題があると指摘。「やりがい搾取」を続ければ、優秀な人材が海外に流出してしまい、日本の医学・医療は沈没しかねないとの危機感が呈せられた。
(略)
 無給医問題を博士号等取得のための大学が行う「資格ビジネス」と称したのは、全国医師ユニオン代表の植山直人氏。「資格が欲しければお金か、無償の労務提供を求めている」と問題視。9月から実施している「無給医実態調査」の締め切りを11月末まで延長、その結果を踏まえ、厚生労働省と文部科学省に無給医問題是正を求める要請を行っていく方針を説明した。
 無給医問題については、文部科学省が全国の大学への調査を実施、6月にその結果を公表した(『大学病院の「無給医」、少なくとも2191人、文科省調査』を参照)。「無給だが、精査中」との回答があるなど、同調査は不十分であるとし、植山氏は、「労基署が入らないと、本当のことは分からない」と述べ、多くの事例を基に両省に要請し、無給医問題の解決につなげていきたいとし、「無給医実態調査」への協力を呼びかけた(詳細は、全国医師ユニオンのホームページを参照)。
(略)
 過労死の背景に無給医問題があると提起したのは、松丸氏。「長時間連続勤務の背後には、無給医問題があることが分かった。無給医であれば、病院としても何時間働かせても同じ」と述べ、大学院生にとっては、生活を成り立たせるためには関連病院等にアルバイトに行かざるを得ない現状があるとした。同時に、医師が抱く「やりがい」が、長時間労働や無給医につながっていることも指摘。「この意識が変わらないと、医療界は変わっていかないのではないか」。
 文科省の無給医調査については、「アンケートでは、教授などのバイアスがかかる可能性がある。サンプル調査でいいので、大学院生に直接調べたり、労基署による立入調査を含めた実効性のある調査を行うことが必要」と指摘した。
 さらに裁判では賃金の不払い等が認められても、「最低賃金」の水準にとどまることを問題視。「最低賃金だけ払っていれば、という判決なので、これを破っていかなければいけない。『同一労働同一賃金』を実現して、無給医の労働者性を回復するのが一番の課題」と松丸氏は述べた。
(略)
 各演者の後の講演では、無給医問題が生じる原因と実効性のある解決策をめぐり議論した。
 松丸氏は、「その業界の中にいると、非常識さが分からなくなっている」と述べた上で、「動かないように見えても、法的な道はできている。少し押せば動く可能性がある」と指摘した。労基法違反は刑事罰であり、労基署を動かすためには、「いつ誰が、どんな勤務をしているのか」などの実態を具体的に示す必要があると説明。同時に松丸氏は、無給医自身が声を上げる難しさもあるとした。
 植山氏も、「誰も発言できない。大学の中で、言論の自由をどう作っていくのか」と提起し、「忖度」する風土があることを示唆した。「無給医や過重労働が続いている先進国はない」とも述べ、ILO(国際労働機関)に訴えたり、世論を動かす取り組みが求められるとした。
(略)
 市橋氏は、「外からの風をもっと入れなければいけない」と述べ、医師が真っ当な生活ができるようにしないと、ひいては医療の質低下などの悪影響が生じかねないことを世間に訴えていくことが必要だとした。松丸氏と同様に、「法違反を是正するために、労基署に訴えるか、裁判所を利用し、賃金請求や損害賠償請求を行うことが端的な解決方法」と述べ、「無給医なくして医療が成り立たない」という制度的な矛盾が浮かび上がっていけば、医療制度全体の問題として解決していくことにつながるとした。
(略)

ちょうど先日の社保審医療部会において、2020年度診療報酬改定にあたっては医師等の働き方改革が重点課題とする案が提示されたそうで、医師の労働環境に関しては国策としても是正が急がれる状況です。
その中でも最近注目を集める機会も増えた無給医問題は最右翼のブラックなテーマだとも言えますが、そもそも論として一般的に社会的地位も職場における権力も強いと見なされる医師が、何故タダ働きするのかです。
その理由として今回の記事にもあるように、何らかの資格を得るだとか特殊な技術や知識を学ぶにあたって、そうした学習機会自体を対価として無給で労働させると言うことが当たり前に行われてきた経緯があります。
当然こうした行為は大学病院のような高度医療機関に多い理屈で、学閥的な支配的関係と絡めて語られることが多いですが、本質的には別個の問題とは言え強い支配-被支配関係があってこそとは言えますね。

この種のタダ働きに関しては別に医療機関独自のものではなく、職人など古来の伝統的職業においては多く見られるでしょうし、現代の一般企業においても研修期間と称して安価に雇用する仕組みはあるでしょう。
一般に修行期間において稼ぎが少ないのは当然で、音楽や芸能関係などにおいても売れない時期には本業以外で食い扶持を稼ぐのは当たり前であると言う考えも、現代社会においても公言する人もいるようです。
http://gurikenblog.cocolog-nifty.com/blog/2019/07/post-c5100f.html
医師の場合こうしたタダ働き生活に従事する前後で、あるいはタダ働き期間中も休日の当直アルバイトなどで食っていける程度には稼げるからこそ成立するシステムとも言われますが、今後それがいつまで続くのかです。
働き方改革によりアルバイト等も含めて全ての労働時間を管理した上で、総労働時間に今まで以上の制約を課されるとすれば、休日を削ってアルバイトをして稼ぐと言う生活スタイル自体が成立しなくなるはずです。

この点で大学当局などにすれば、タダ働きは労働ではないのだから労働時間に含まれるはずがないと考えているのかも知れませんが、過去の判例から給与の有無に関わらずタダ働きも労働であると解釈されるでしょう。
そもそも電子カルテなどで誰が何をやったか管理されている時代に、労働者でもない人間が指示を出したり処置をしたりしている方がよほど問題で、患者側から突っ込まれでもすれば弁明の余地はない話ですよね。
当然今後働き方改革を巡る議論でこの辺りの是正が雇用主側に迫られていくことになりますが、それ以前に被雇用者が声を上げていけばこそより早く確実な是正が図られるはずで、内部告発等も有効でしょう。
昨今では医療業界のこうした問題に労基署もかなり真面目に取り組むようになったと評判で、かつてのように医者と知られた瞬間電話を切られることもないそうですから、困っているなら声を上げていくべきでしょうね。

ところで本質的にはこのタダ働き問題とはやり甲斐搾取の問題であるとは昨今しばしば指摘される点で、実際に資格に対する対価としてタダ働きを強要している以外にそうした側面も少なからずあると思います。
近ごろでは世間一般でやり甲斐搾取問題への目線は極めて厳しいのですが、これに対して特に病院側などを中心に「そうでもしなければ医療が存続出来ない」式の反論が出てくることも少なくありません。
タダ働きによって労働者を搾取し、時に過労死にまで追い込んでまで存続させなければならないものがあるとすれば、その受益者にこそ特にこうした問題があるのだと言うことを理解してもらわなければならないはずです。
不要不急の救急受診など不必要な医療リソースの浪費に対する患者側の自省も必要なのですが、そうして需要を喚起することを要求される新郎報酬上の問題でもあって、制度面での抜本的改革が求められますね。

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2019年10月21日 (月)

厚労省担当者、公的病院実名公表に関して改めて説明

先日広島県で開かれた医師会と病院協会の勉強会で、地域医療構想を担当する厚労相の鈴木氏がこんなコメントをしていたそうです。

「再検証」要請の424病院、「統廃合」の対象にあらず(2019年10月13日医療維新)

 広島県医師会と広島県病院協会の共催で10月12日、地域医療構想・医師偏在対策勉強会」を開催し、日本医師会副会長の中川俊男氏と厚生労働省医政局地域医療計画課長の鈴木健彦氏の2人が登壇した。中川氏は、「424の公立・公的医療機関等は、具体的対応方針の再検証の要請対象であり、再編統合の対象医療機関ではないことに留意する必要がある」と注意を促し、鈴木氏も「再編統合とは書いているが、我々の文章で、統廃合の『廃』という文字を使ったことはない」と述べ、的確な理解を求めた。

 厚労省は9月26日、地域医療構想に関する具体的対応方針の「再検証」が必要な424の公立・公的医療機関等のリストを公表、各地域でさまざまな反響を呼んでいる(『424の公立・公的病院等、再編統合も視野に「再検証」』を参照)。本件のキーパーソンである2人が登壇するとあって、2人の講演に続いた質疑応答では、参加者から数多くの質問、意見が上がり、勉強会は3時間近くに及んだ。
 鈴木氏は、公表翌日の9月27日の地方紙では「統廃合」という文字が使われて報道されていたことなどから、同日付で「地域医療構想の実現に向けて」という文書を出したことを説明(『「調整会議の議論活性化が趣旨」、3094の民間病院の実績も提示』などを参照)。「公表の仕方にも問題はあったものの、再編統合とは書いているが、我々の文章で、統廃合と書いたことはない」。その後、地方自治体の理解を求めるため、国との協議の場が10月4日に開催されたことを紹介(『424の公立・公的病院名公表、混乱の「正常化」目指す』を参照)。「今回の件を含めて、今後話し合いをしていくことで合意。また、ハレーションが起きたことを深く反省するとともに、説明の場を設けていくことを確認した」。鈴木氏はこう説明し、10月後半から、地方厚生局単位で説明会を開催するほか、都道府県等からの要請にも応じて説明会を開いていくとした。
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 鈴木氏は、「具体的対応方針を既に作ってダウンサイジングや機能再編をやっているにもかかわらず、なぜ名指しされたのかという意見はもらっている」と受け止めつつ、今検討している方向性が果たして地域医療構想に沿ったものなのかといった観点からもう一度、議論してもらいたいという趣旨だと説明。さらに僻地等かどうかのメルクマールは作りにくく、「再検証」要請対象を決めたことから、まさに地域の実情を踏まえて地域医療構想の調整会議で議論し、残すべき公立・公的医療機関等は残すという判断をすべきだと説明した。
(略)
 参加者からは、公立・公的医療機関等と民間病院が競合している場合、一般会計からの繰入金や税制上の優遇がない民間病院が弱く、負けてしまうといった意見が出た。調整会議での議論等を通じて、公立・公的医療機関等にしか担えない分野にいかに重点化するか、その方法論提示の要望のほか、「再検証」の要請対象となった公立・公的医療機関等は何をすればいいのかとの問いに対して鈴木氏は次のように回答した。
 「今回の公表したデータは、高度、急性期機能について、一定の基準を設け、(具体的対応方針の再検証対象に)該当するかどうかを検討した結果だ。足元の状況を踏まえ、また2025年を見据え、今の具体的対応方針でいいのか、もう一度、自己点検をしてもらいたいということ。点検した結果、現状で問題ないという結論になった場合には、そうしたコメントを付けて出してもらいたい」。調整会議における具体的な議論の進め方など、技術的な助言について厚労省通知を発出するとともに、厚労科研の研究班で議論の進め方に関するマニュアル作成を進めており、近く完成することから併せて公表していくとした。
(略)
 医師偏在対策については、将来的な人口も影響してくることから、地域医療構想を含む医療計画と関連し、連動して考える必要性を指摘。人口10万人当たりの医師数ではなく、新たに医師偏在指標を策定し、今年3月、医師需給に関する「第4次中間とりまとめ」を行ったことを説明した(『医師需給「第4次中間とりまとめ」承認』、『2036年度に47都道府県で「必要医師数」確保へ』を参照)。これを基に現在、都道府県で医師確保計画の策定が進み、2020年度から実施されることになる。
 外来医療機能の不足・偏在等への対応についても言及。「都市部のクリニックが多くなることによって、病院勤務医が少なくなるのではないか、という意見があった。開業規制という議論もあったが、行政官の立場としては、規制をするのは法律上無理。どの地域でクリニックが多いのかを可視化し、それを踏まえて判断するという流れを作った。外来医療機能が多い地域で開業する場合には、公衆衛生的な機能を担うことを要請してはどうか、という提案だ。将来の人口変動を考えて、病院だけでなく、外来機能、またドクターの数も含めて、計画的に整備を行ってもらいたい」。

 最後に医師の働き方について説明。地域医療構想、医師偏在対策とも関連し、「非常に複雑な連立方程式を解くことになる」。鈴木氏はこう述べ、講演を結んだ。「地域医療構想は2025年の計画。医師の働き方の時間外労働の上限規制は2024年から始まる。医師需給のマクロのバランスが取れるのは2028年だが、地域偏在を考え、2036年の偏在解消を設定している。医師の働き方改革を進めつつ、医師確保・偏在対策を進めなければいけない。国としてもこれら3つの施策をうまく連携しつつ、個別にも対応していかなければいけない。地域医療介護総合確保基金を今後、増やしていきたいと考えており、きちんと手当てをし、どうにか乗り切っていきたい」。

基本的には全国ほとんどの地域で今後人口減少が進んでいく中で、現在がとは言わずとも将来的にはいずれ必ず病床数過剰となる時期が到来すると言うのが厚労省の基本的認識であるようです。
ではその過剰な病床をどうやって適正に調整するかと言えば、地域医療構想に基づいて地域医療構想調整会議が中心となれとのことで、要するに地域の実情等々を考慮した上で自治体が決めろと言うことです。
先日公表された公立病院のリストに関しても、あくまでもそれを下敷きに議論するのは自治体であり、調整会議であると言うことで、国としてリストを元に何かを強制することはしないと言うのが公式のスタンスでしょうか。

自治体からすれば国から地域の医療供給体制について責任を丸投げされた形で、その能力がない自治体にとっては頭が痛いと思いますが、逆に地域の実情に応じて今までにない斬新な構想も実現可能となります。
昨年は奈良県が県内の診療報酬を一律カットしようと国に提案したと話題になりましたが、当時厚労省としては否定的な立場であったものの、皆保険制度の大原則に抵触するからと言う理由であったそうです。
全国一律の公定価格で同水準の医療を提供すると言う建前はすでに現実と乖離しているとも言えますが、今後地域医療構想の下で都道府県単位で医療提供体制に差が出ることを、国が認めているとも言えます。
特に財政力や医療機関の充実した大都市圏の自治体にとっては大きなチャンスであるとも言えますが、あまりに医療供給体制に地域差があれば今後越境医療受診と言うことも問題化してくるかも知れませんね。

医師偏在や医師の労働環境に関しても言及がありますが、現時点では開業規制に関しては否定的と言いながら、要請という形で何らかの義務的役割を開業医に求めていくと言うスタンスを明らかにしています。
公衆衛生的な機能と言う文言が何を意味するのかはっきりしませんが、例えば手間がかかる等の理由で不人気な学校検診などの業務に関しては、地域医師会から半ばノルマ的に割り当てられるとも聞きます。
それを嫌って(あるいは、他にも様々な理由もあって)医師会に加入しないと言う新規開業の先生も増えているとも聞きますが、こうした業務を今後国として義務づけていくと言う可能性も出てくるのでしょうか。
当然そこには医療側の代表として国の医療政策に関与している医師会の働きかけも強いはずですので、新たに開業される先生方にとってはこれから何かと余計な仕事が増えてくるのかも知れませんね。

 

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2019年10月19日 (土)

今日のぐり:「喫茶イブ」

一体それはどんな状況だと想像し難い事例と言うものがあるとすれば、こちらは比較的それに近いのではないかと言うニュースが出ていました。

ゾンビに扮したまま病院に搬送された女性 医師らメイクと気付かず緊急対応(2019年10月9日テックインサイト)

(略)
米ミシガン州をベースに活躍し、チャーリー・ウィルソンなどのバックダンサーとしてツアーを回るジェイ・フィアースさんは先月30日、ハロウィンのマーケティングキャンペーンの撮影のためプロのメイクアップアーティストにゾンビのメイクを施してもらった。しかし3時間後、メイクが終了していざ撮影という時になって、ジェイさんは突然頭に血が上ったようになり身体の震えがとまらなくなる‟パニック発作”を起こし、ミシガン州ローヤル・オークにあるボーモント病院へ搬送された。ジェイさんの顔は鼻から口にかけて酷い火傷を負い、肉が剥き出ているかのように見えるメイクが施されていた。
医師はジェイさんを一目見るなり「すぐに患者をトラウマ(外傷)センターへ。かなりのショック状態に陥っているに違いない。それにしてもいったい何が起こったんだ」と口走り、ジェイさんをすぐに処置が必要な重症患者として対処を始めた。
ジェイさんはこの時、医師にゾンビのメイクをしていることを敢えて伝えず、そのままレベル1外傷センターへ運ばれた。緊迫し、混乱するスタッフ。しかしジェイさんの処置を始めようとした医師が、ようやく酷い外傷がメイクであることに気付いた。ジェイさんは医師らの溜息交じりの反応を横目に、その日は不安や発作を抑える治療を受けて帰宅したという。

その後、ジェイさんはこの日の出来事をゾンビメイクの写真を添えてFacebookに投稿したところ、『FOX 2 Detroit』が取り上げて拡散した。同メディアの「なぜ医師にメイクのことを話さなかったのか?」という質問に、ジェイさんは苦笑しながらもこう語っている。
「メイクをしているなんて、わざわざ言わなかったわ。だって、医者でしょう。そのくらいわかるはずだわ。」
(略)
しかしながらボーモント病院はこの報道を受けて、次のような声明を発表した。
「ER(緊急救命室)はお遊びやゲームのためにあるのではありません。我々は命の危険に晒されている重症患者をたくさん抱えています。医師は本当に治療が必要としている患者に集中する必要があるのです。」
(略)

病院側からすればはた迷惑なと言うしかないのですが、今後同種の行為に走る人間が出て来ないことを願うばかりですね。
本日はジェイさんの今後の受診行動が改善されることを祈念して、世界中からどうしてそうなったと言いたくなるような不幸な結末を招いたニュースを紹介してみましょう。

飛行中に非常口を開けようと…アシアナ航空機でリターン騒動、韓国ネット激怒(2019年10月1日レコードチャイナ)

2019年9月28日、韓国メディア・韓国経済TVによると、乗客約180人を乗せてカンボジアのプノンペンに向かっていた韓国・アシアナ機が、非常口を開けようとした乗客のために仁川国際空港に引き返す騒動があった。

アシアナ航空によると、27日午後7時30分に仁川国際空港を出発しプノンペンに向かっていたOZ739便が、離陸から約30分後に「非常口エラーメッセージ」が表示されたため急きょ引き返した。
エラーメッセージが表示された原因は、左側翼付近の非常口席に座っていた60代の韓国人男性が非常口を開けようとしたためだった。アシアナ航空は「非常口は開かなかったが、エラーメッセージが出たため乗客の安全のため引き返した」とし、「プノンペン空港の滑走路閉鎖時間などを考慮し、翌日午前3時30分に当該便を仁川からプノンペンに向けて再び出発させた」と説明した。男性は仁川国際空港警察隊に引き渡されたという。
(略)

いったい何をどう考えてこんな行為に走ったのかは判りませんが、自傷的な目的だったのだとすればはた迷惑な話ですね。
同じく韓国からもう一つ、こちらはインシデントでは済まなかったと言う不幸な事件のニュースです。

栄養剤の注射を受けるため横たわったベトナム出身の妊婦に中絶手術(2019年9月24日朝鮮日報)

 栄養剤の注射を受けにきた妊婦に中絶手術を行った医療関係者が警察の捜査を受けている。医療陣は患者の身元を錯覚したと説明している。

 ソウル江西署は23日、ソウル市江西区の産婦人科医A容疑者、看護師のB容疑者を業務上過失・重過失致死傷の疑いで立件したことを明らかにした。警察によると、ベトナム出身の女性Cさんは8月7日、病院の診療室で妊娠6週目と診断され、医師の処方に従い、栄養剤注射を受けるため、分娩室のベッドに横たわった。
 ところが、看護師のB容疑者は中絶手術の患者と勘違いし、本人確認なく麻酔剤を注射。続いて、医師も患者の身元を確認しないまま、中絶手術を行った。

 刑法によると、妊婦の同意を得ない中絶手術は「不同意堕胎罪」が成立する。警察関係者は「被害者が中絶手術を受けるという事実を知らず、反対意思を表明することもできなかったため、不同意堕胎罪の適用は困難とみられる」と話した。

しかし日本でも未だに患者取り違えは起こるようですが、このようにシャレにならない結果にもなりかねないだけに他山の石としたいところです。
こちら結果的には良かったとも言えるのですが、事件の被害の大きさを考えると何ともいたたまれないニュースです。

路上で見つかったSDカードに女性殺害の動画、容疑者の男逮捕(2019年10月11日CNN)

(CNN) 米アラスカ州の路上で見つかったSDカードに女性殺害の場面をとらえた画像や動画が保存されていることが分かり、警察は11日までに、同州在住の48歳の男を殺人容疑で逮捕した。

SDカードを見つけた女性は先月30日、同州アンカレジの警察に通報。訴追状に記載された女性の証言によると、カード内には別の女性が首を絞められ、殴打、レイプされる画像や動画が保存されていた。
これを受けアンカレジ警察が捜査に乗り出し、メモリーカード内に見つかった写真39枚と動画12本の精査に着手した。
警察は精査の結果、裸の女性がベッド脇の床で血まみれになっている画像を発見。動画には首を絞められた女性が呼吸困難に陥り、それを見た男が笑う様子が映っていたという。
捜査員は画像や動画の女性について、9月第1週に殺害されたと断定。SDカードの届け出があった2日後には、市南部の幹線道路付近で遺体が見つかったとの通報も寄せられ、警察はこの女性の遺体と判断した。

当局はその後、南アフリカ出身の移民ブライアン・スティーブン・スミス容疑者を特定し、アンカレジにある国際空港で今月8日に逮捕した。
訴追状によると、市内にあるマリオット系列のホテルでは9月2日~4日にかけてブライアン・スミスという名前の男が滞在していた。画像や動画の中のカーペットはホテルのものと一致するという。
スミス容疑者は9日に出廷したものの、罪状認否は行わなかった。14日には公選弁護人が付く可能性が高い。

お亡くなりになった方々の冥福をお祈りするしかありませんが、天網恢々と言うべき事例でしょうか。
最後に取り上げるのも大変に不幸でお気の毒なニュースなのですが、まずは記事から紹介してみましょう。

「水中プロポーズ」の米国人男性が死亡(2019年9月22日CNN)

(CNN) アフリカ東部タンザニアのホテルに滞在していた米国人男性が、交際相手の女性へのプロポーズで海に潜ったまま戻らず、死亡したことが22日までに分かった。地元当局が詳しい状況などを調べている。

現地のCNN系列局によると、死亡したのは米ルイジアナ州出身のスティーブン・ウェバーさん。交際相手のケネシャ・アントワンヌさんとともにタンザニア北部沖のペンバ島を訪れ、海中ホテルとして知られる「マンタ・リゾート」に滞在していた。
アントワンヌさんが20日、フェイスブックに投稿したビデオやコメントによると、ウェバーさんは19日、海中につくられた寝室の窓の外から、透明な袋に入れた手書きの紙をアントワンヌさんに見せた。
紙には「君のどんなところが好きか、全てを伝えられるほど長く息を止めていられない。でも君の好きなところを毎日ますます好きになる」「ぼくの妻になってくれないか」と書かれていた。
だがウェバーさんは海に沈んだまま、戻ってこなかったという。アントワンヌさんは「私の答えは100万回のイエスだったのに、あなたがそれを聞くことはなかった」と嘆き、最後に幸せな数日間を過ごしたことだけが慰めだと書き込んだ。

マンター・リゾートは21日の声明でウェバーさんの死亡を確認し、アントワンヌさんや遺族らに弔意を表した。
米国務省もタンザニアで米国人旅行者が死亡したことを確認したが、詳細には言及しなかった。

しかし双方にとって幸福の絶頂から不幸の絶頂への転落と言うことですが、ウェバーさんが返事を聞けなかったのは残念です。
この種のサプライズプロポーズは昨今少なからずあるそうですが、くれぐれも安全には注意いただきたいですね。

今日のぐり:「喫茶イブ」

山陽線新倉敷駅にほど近く、ちょうど作陽大学への道半ばにあるこちらのお店、なかなか良い感じに年期の入ったお店ですね。
以前から続く老舗で、地元ではこれを知らなければモグリだと言う声もあるそうですが、今回たまたまお邪魔してみました。

メニューを見ますとランチの定食系も充実しているようですが、ここは敢えて古風な喫茶店らしくたまごトーストセットを頼んで見ました。
漠然と関西に多い厚焼き玉子を挟んだものをイメージしていたのですが、薄焼き玉子ときゅうりというのはわりと珍しい取り合わせではないかと思いますね。
玉子は塩胡椒程度のシンプルな味ですが、全体の味のバランスは悪くなく、生暖かくなったきゅうりが有りならこれも悪くはないかなと言うところでしょうか。
飲み物は当然ミックスジュースを頼んで見ましたが、バナナ主体のまったり系で相応に濃いめと、なかなか満足感の高いものでした。

味もさることながらとにかく店舗自体に昔ながらの年季が感じられ、トイレ一つとっても設備は一通りなのですが、ス○バなどとは全く違う空間ですよね。
昭和時代からそのまま令和の時代に引っ越してきたような雰囲気を感じながら、たまにはこうした昔ながらの喫茶店もいいのではないかと言う気がしました。

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2019年10月15日 (火)

高齢医師が増え続ける時代にあっての高齢医師の身の振り方

医学部定員増をいつまで続けるべきかに関しては様々な議論があるところですが、本日まずはこんな記事を紹介してみましょう。

医師高齢化、廃業増え「充足することはない」高橋・国際医療福祉大院教授、第61回全日病学会で講演(2019年10月7日医療維新)

 国際医療福祉大学大学院教授の高橋泰氏が9月29日、名古屋市で開かれた第61回全日本病院学会で「医師偏在の現状」と題して講演し、「医師が充足することはない。医学部の定員増をやめるのは間違いである可能性が高い」と、医師の高齢化や過疎地域の医師不足に拍車がかかることに警鐘を鳴らした。

 講演では、田中角栄内閣による「1県1医大構想」の影響で1970年代に医学部32校の新設が相次いだ影響で、1970年代前半まで毎年約3000人だった医師国家試験の合格者が1980年以降は毎年約8000人に達しているという統計を基に、年齢ごとの医師免許保持者の構成を見ると、30歳代、40歳代、50歳代がいずれも約8万人、60歳代が約4万8000人、70歳代が約3万3000人との推計を示した。
 これまでは70歳以上の医師数が少なかったため、「8000人が生まれ、4000人がリタイアしていた」。今後は毎年約8000人が国家試験に合格していた世代が70歳代に達するため、2008年度以降の既存医学部定員増などで合格者は増えるものの、「9000人生まれるが、6000~7000人がリタイアする時代になる」と指摘。「毎年2000人くらいしか増えない。厚生労働省は医師が飽和すると言っているが、誤差が出るだろう。医師全体の数は予想するほど、医師は増えない」と強調した。

 それを裏付けるのが、1996~2016年の20年間の医師の年齢構成の変化だ。20年分の医師・歯科医師・薬剤師調査を基にした解析によると、50歳代の医師数は1996年に2万7993人、2006年に5万6603人、2016年に7万728人と約2.5倍に急増。この世代が60歳代、70歳代に差し掛かると、廃業する医師の数も増えることが予想される。地域別に分析すると、大都市医療圏は11万1080人から15万6252人と41%増えたのに対し、過疎地域医療圏では1万9854人から2万677人と4%の増加にとどまり、地域間格差が広がっていた。
 また、30歳代の男性医師が過疎地に行かず、外科を志望しない傾向が強まっていることをデータで示し、「全体の数字だけではなく、若い医師の変化に焦点を当てて考える必要がある」と、若手医師の志向が偏在を生み出していると指摘。開業時や病院長になる要件として半年間程度の過疎地域での勤務を義務づけることや、外科医を主治医制からチーム制に変更し、術後管理などは担当チームに任せるなどの働き方改革を提唱した。地方での充実が必要な診療科として、皮膚科、眼科、耳鼻科を挙げた。

しかし高齢医師は過疎地での診療を好み、外科医として日々熱心にメスを振るっているなどと言う話も聞いたことがありませんが、そうでなければ若手だけに責任を負わせるかのような言動はいささかどうよ?と感じます。
むしろ全国どこの病院でも歳だけとって使えない高齢医師が増えてきているようにも見えるのですから、高齢勤務医の肩たたきと地域内開業総量規制で僻地移住を後押しすると言う方法論もあり得るかと思いますね。
僻地住民としても経験も少ない若手医師に診てもらうくらいなら、長年の経験に裏打ちされたベテランの診療を望ましく思うかも知れずで、年代別の医師分布に関しては確かに一度考えてみる余地はありそうです。

それはともかくここで考えたいのが、医師と言う職業には実質定年がないとも言われ、事実働けるうちは働いている高齢医師も少なくない中で、さてどの程度の年齢まで医師としての労働力に計算すべきなのかです。
このところ医療業界に限らず定年延長の傾向にあり、国としても70歳まで働けるよう法改正をしようと言っている中で、医師の引退年齢も少なくとも他業界同程度までは延長できるはずだと考えることも出来ます。
一方で医師は激務であると言う声は当事者から根強くあり、そんな過労死寸前の高齢者を働かせ続けるのは虐待にも等しいとも言えますが、先日日医会長はこんなコメントを出したと報じられています。

日医横倉会長、「医師も70歳前後まで働ける」国民医療推進協議会、医師確保へ財源確保要求を決議(2019年10月8日医療維新)

 日本医師会をはじめ、計40の医療系団体で構成する国民医療推進協議会は10月8日、日本医師会館で第14回総会を開き、持続可能な社会保障制度を確立するための財源確保を政府に対して求める決議を採択した。同日から、診療報酬改定に向けた議論が大詰めを迎える12月下旬までを「国民医療を守るための国民運動」期間とし、12月6日には総決起集会を開く。同協議会の会長を務める日本医師会会長の横倉義武氏は「公共財である医療・介護の充実は、多くの国民の願いであり、国家事業として最優先されるべきものだ」と述べ、次期診療報酬改定での本体部分のプラス改定や医師が高齢になっても働き続けられる環境の整備を求める姿勢を示した。
(略)
 総会後の記者会見では、横倉氏は「地域医療を壊さないように働き方改革を進めるには、適切な人材確保が重要になる。多くの医療職の定年が60歳になっているのを、少し延長し、(60歳を超えても)社会参加できる環境を作る必要がある。(勤務を)週4日、週3日と減らせば、70歳前後まで十分働ける」とも言及し、定年退職が定められている医療機関でも医師が長く働き続けるための環境整備を求めた。
 決議では、「人生100年時代を迎えるなか、幸福な国民生活を将来にわたりおくるためには、必要な医療・介護を安心して受けられるようにしなくてはならない」と指摘。「持続可能な社会保障制度の確立に向けて、適切な財源を確保するよう、本協議会の総意として、強く要望する」と主張している。
(略)

まあ日医風情に他人が何歳まで働くか決めていただくと言うのもおかしな話ですし、今どきどこの施設でも必要な人材であれば60歳できっちり定年と言うこともないでしょうが、では何歳あたりが妥当なのかです。
本人にその意志があり組織としても必要としているのであれば、個別に非常勤医師なりの名目で新たに契約を結び直せばよいでしょうし、単に働き続けたいだけであれば開業して一国一城の主になるのもいいでしょう。
逆に組織として必要としていない人材が、定年延長を盾に継続雇用を要求すると言うのであればこれも困ったものですが、特に完全年功序列の公立病院などは若手に対するポスト不足の懸念も出てきかねません。
何にしろ医師の世界も従来通りの年功序列では何かと難しくなってきているのも確かで、果断な経営者を抱える私立系の施設ではスキルベースなりの新たな雇用体系を模索しているところなのかも知れませんね。

定年延長に伴うこの手の問題は他業界ではすでに以前からあって、その中で判ってきたのが定年を延長して継続雇用する有り難みがあるのは、やはり他に代えがたいスキルを持つ技術系専門職に多いと言うことです。
さすがに目や腕も衰えてからバリバリ手術や検査処置をこなすのも大変でしょうが、ある年齢以上になれば現場仕事は若手に任せて管理職として君臨したいと考える先生にとって、今後競争は厳しくなりそうです。
医師と言う職業自体が技術系専門職と言えますが、やはり実際に手を動かす仕事は若手ほどはかどらないとなれば、知識のアップデートを怠り昔の遺産だけで食べているような先生は今後危ないかも知れません。
無論そうした医師にも出来る仕事、やってもらいたい仕事は幾らでもあるので、きちんと仕事を割り振って適材適所で使えるのかどうかこそが重要であり、これも組織の管理者の手腕次第と言うところがありそうです。

 

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2019年10月14日 (月)

今日のぐり:「水島ギャラリー」

先日全世界を震撼させたのがこちらのニュースです。

8年前に大腸菌で汚染されたハンバーガーを食べた10歳少年 障がいを抱えたまま死亡(2019年9月17日テックインサイト)

2011年6月に糞便性大腸菌群(イー・コリまたはイー・コライ)に汚染されたハンバーガー用パティを食べた10歳少年(当時1歳11か月)が、今月14日に病院で亡くなっていたことが明らかになった。『Le Parisien』によると、少年は大腸菌への感染をきっかけに身体の80%が麻痺し、回復することがないまま死亡したという。

フランス北部オー=ド=フランス(Hauts-de-France)地方に住むノーラン・モアティエ君(Nolan Moittie)は2011年6月、ドイツのスーパーマーケットチェーン「リドル(Lidl)」が販売するハンバーガー用パティを食べた後に体調を崩し、死の淵をさまよい昏睡状態に陥った。その後神経に障がいが出現し身体の80%が麻痺してしまったノーラン君は、自分一人で歩くことや話すこと、食事をすることもできなくなり、精神的にも障がいを抱えるようになった。
同地域では当時、同社が販売するパティを食べた子供約15人が下痢や発熱の後、溶血性貧血と急性腎不全を伴う症候群(HUS)を発症し、一生涯にわたり腎臓機能の障がいを背負うという悲劇をもたらした。その中でもノーラン君は2歳前と幼かったことから症状が最も重く、麻痺により基本的な生活を送ることさえ困難になってしまった。

大手のスーパーが販売するパティが大腸菌に汚染されていたというニュースは当時のフランスで大きく取り上げられたが、8年を経て届いたノーラン君の訃報には「衝撃的」「心が痛む」「避けることができただけに残念」「悲しすぎる」「親にとってもつらいだろう」といった声が寄せられている。
(略)

日本でも一般的な食品だけに恐ろしい話ですが、亡くなったノーラン少年の冥福を祈るばかりです。
本日はこうした恐ろしい危険に警鐘を鳴らす意味で、全世界からまさかと思われるような震撼すべきニュースを取り上げてみましょう。

スズメバチに襲われたか男性死亡(2019年9月10日NHK)

由良町で稲刈りをしていた70代の男性が倒れているのが見つかり、死亡が確認されました。
男性には、全身にハチに刺されたあとがあり、警察は、男性がハチに襲われて死亡したのではないかとみて詳しく調べています。

10日午後1時ごろ、由良町の山中で男性が倒れていると警察に通報があり、警察が確認したところ、同じ由良町に住む農家の浜野榮次さん(78)が倒れているのが見つかり、その場で死亡が確認されました。

警察によりますと、見つかった当時、現場には、無数のスズメバチが飛んでいて、浜野さんは、胸を中心に腕や足など全身をハチに刺されていたということです。
警察によりますと現場には浜野さんの長男もいて、朝から浜野さん夫婦と長男の3人で稲刈りをしていたところ、途中で浜野さんの姿が見えなくなったと話しているということです。

警察では、浜野さんが、作業の途中でスズメバチの群れに襲われて死亡したのではないかとみて、司法解剖をするなどして詳しく調べることにしています。

ハチも日常的に遭遇する極めて物騒な生き物ですが、こうした危険性にはくれぐれも注意しなければなりませんね。
こちらも日常的に利用している人が多いと思うのですが、圧力鍋による大変な事故のニュースです。

圧力鍋を長時間放置 飛び出した部品が突き刺さり女性が視力を失う(2019年9月17日テックインサイト)

(略)
今月4日、印ジャールカンド州クンティ地区に住むムンダ・バーシーさん(Munda Birsi、57)が調理中の圧力鍋によって大けがをした。

当時ムンダさんは、圧力鍋を使って豆料理を作っていた。彼女は圧力鍋をガスコンロにかけたままそのことを忘れ、裏庭に出て機械を使って干し草を切り続けていた。
そして1時間ほど経ってからムンダさんが圧力鍋のことを思い出し慌てて台所に戻ると、沸騰し続けた圧力鍋は圧力調整装置から蒸気を噴出し、けたたましい音を上げていた。

ムンダさんはコンロから圧力鍋を降ろしたのだが、その瞬間に圧力調整装置の部分が弾丸のように勢いよく飛び出し、ムンダさんの顔に突き刺さってしまったのだ。ムンダさんはすぐにバグワン・マハバー・メディカ・スーパースペシャルティ病院(Bhagwan Mahavir Medica Super Speciality Hospital)に搬送され、CTスキャンで検査を受けることとなった。
その結果、長さ7センチ、直径2センチほどの圧力調整装置の金属部品が、ムンダさんの左目頭の脇に頭蓋骨を突き破って奥深くめり込んでいることが分かった。すぐに手術が行われ、無事金属部品を取り除くことができたものの、ムンダさんの左目は失明してしまった。
(略)
手術を終えたムンダさんは、当時を振り返り「干し草を切る機械の音で圧力鍋が沸騰した時の音が聞こえなかった」と話している。ムンダさんは今月7日に病院を退院して自宅に戻っているという。

圧力鍋の事故では使い方の間違いと鍋自体の構造的欠陥が二大原因なのだそうですが、これもついやりがちな行為であるだけに恐ろしさを感じますね。
ニワトリと言えば食材として日々お世話になっているものですが、こんなリスクもあるそうです。

ニワトリにつつかれた女性が死亡する(2019年9月15日ギズモード)

ニワトリにつつかれて死んでしまうとは...。
オーストラリアで76歳の女性が雄鶏に襲われて不幸にも命を落としてしまったというニュース。女性が卵を拾い集めていると雄鶏が彼女の足をくちばしでつつき、結果、失血死で亡くなってしまったそうです。
Forensic Science, Medicine and Pathologyというジャーナル誌はこの事件について「飼育している小さな動物であっても、血管の弱いところを狙われた場合死に至るケースがあるということが確認されました」と発表しています。

こちらの女性、もともと足の静脈瘤に悩まされていたそうです。静脈瘤は血流の流れが悪く、血が溜まってしまい血管が太くなりコブのように浮き上がっている状態のこと。左足をくちばしでつつかれた彼女は、血を流しながら家のほうへ歩き続け旦那さんに助けを求めたのですが、家にたどり着く前に出血多量で息絶えてしまったとのこと。
検死の結果、雄鶏のくちばしでつつかれたことによる失血死以外の死因が見つからなかったそうです。これまでにニワトリが人間を攻撃して怪我を負うというケースはあったのですが、死に至るケースは大変珍しいとのこと。これまでにニワトリによる死亡例は3例あり、16ヶ月の子供と2歳の子が雄鶏に頭をつつかれて死亡したというケースと、闘鶏が付けていた鉄けづめで怪我をして亡くなってしまった35歳のケースがあります。

今回の女性のケースは彼女が静脈瘤を患っていたことで大量出血につながってしまったという不運なケースでした。静脈瘤がある人は、ナイフなどの鋭利なもの、そして怒っている雄鶏には十分に気をつけていただきたいです。

これは日常的に起こり得る組み合わせから、日常的にあり得ない結果が発生した不幸な偶然と言うべきでしょうか。
最後に取り上げるのも話題になったニュースですが、これも日常の生活で十分起こり得る状況だと言えるでしょう。

鎮痛薬で血液が青色に 米病院が報告(2019年9月20日CNN)

(CNN) 歯の痛みを止めるために市販の鎮痛薬を使用したところ血液が青くなったという症例が、19日の米医学誌に発表された。

この症例はロードアイランド州プロビデンスにある病院の医師が報告した。患者は25歳の女性で、全身の脱力感や疲労感、息苦しさなどを訴えて救急病院を受診。女性はさらに、血液が青くなるという特異な症状を発症していた。
女性には皮膚が青く見えるチアノーゼの症状があり、医師はこの症状について、皮膚の末端神経を麻痺させる鎮痛薬が原因だったと診断した。
女性はこの前日の夜、歯の痛みを止めるために局所麻酔薬のベンゾカインを大量に使用していた。

症例を報告した救急医のオーティス・ウォレン氏はCNNの取材に対し、患者が「青くなる」症例はこれまでに1度しか見たことがないと話している。その患者のことを鮮明に覚えていたため、女性の症状をすぐに見極めることができたという。
ウォレン医師はこの症例を、特定の医薬品に反応して血液が組織に酸素を送り込めなくなる「後天性メトヘモグロビン血症」と診断した。「教えられるし試験にも出るけれど、滅多に見ない特異な症例」(同医師)だという。
同医師によると、酸素を豊富に含む血液は鮮やかな赤色に見える。だが、メトヘモグロビン血症の患者の血液は、実際には酸素レベルが高くても青く見える。酸素と結合した血液は必要な場所で酸素を組織に放出せず、患者は青ざめて見えるという。

この症状の治療薬として用いられるメチレンブルーは、ヘモグロビン分子に欠けている電子を取り戻させ酸素レベルを回復させ、組織への酸素の放出も助ける。
女性は2回のメチレンブルー投与で回復し、翌日には退院できた。

後天性メトヘモグロビン血症の発症は様々な契機によるそうですが、その一つとして記事にもある鎮痛剤は以前から知られているそうです。
さしたる低酸素状態でもないのにチアノーゼを呈する患者の鑑別に上がる疾患と言うことですが、ウォレン医師の豊富な症例経験が診断に結びついた一例ですね。

今日のぐり:「水島ギャラリー」

穴場と言われるお店の中には絶対知らないと来られない立地は少なくありませんが、路地と言うのもはばかられるビルの間の隙間を通るこちらも相当な穴場感がありますね。
入り口も特に看板が出ているようでもなく、ただビルの裏口にしては妙に立派なドアがあるなと言うくらいですが、中に入るとおしゃれで居心地の良さそうな空間が拡がっています。
大衆酒場と言うことで酒類も多いものの、料理のメニューが野菜系のオリジナル料理中心であるところが特徴的で、ヘルシーだと女性客にも好評なのだそうです。

例によって目についたものを適当に頼んで見ましたが、エリンギのアンチョビバター焼きはガーリック風味がいい具合に決まって、いきなりシンプルにうまいですね。
定番のナス揚げ浸しはバルサミコ醤油で、見た目は単なる揚げ浸しと思いきや風味が違うのですが、これが意外と違和感ないものでした。
甘みがしっかり引き出されたキャベツのバター焼きはとにかくシンプルかつうまい、やまいもの焼醤油もシンプルだが食感が素晴らしい一品です。
定番のポテトサラダはツナと黒胡椒がいいバランスの名物的料理と聞きますが、アヒージョはじっくり煮込むと言うより素材の食感を十分残したものでした。
メインの地鶏ガーリックオーブン焼きは香ばしくジューシーだが少し塩加減が気になったのと、4種チーズのピッツァも無難な味よりもピザカッターが切れないのが印象的でした。
ちなみにこちらのジンジャエールは辛口で料理にも合いますが、確かに生姜が効いているなと言う風味も良かったと思います。

いずれの料理もシンプルな調理で素材の持ち味を大事にしているのが伝わりますが、特に焼き物の味加減火加減が絶妙でいずれも食感がいいのが印象的で、一度来る価値のあるお店ですよね。
店に入るのに相応に勇気が要りそうなのはともかく、入ってしまえばトイレなど設備面も一通り揃っているのですが、ただメニューだけは字体に味がありすぎて正直解読に少し苦労しました。

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2019年10月 9日 (水)

近所の公園がずいぶんと殺風景になってきた理由

先日もたまたま散歩していて気になっていたのですが、最近こんなニュースが報じられることが増えてきているようです。

公園の遊具で遊べない なぜなの?(2019年10月4日NHK)

(略)
子どものころ、公園のジャングルジムや滑り台などの遊具で遊んだという人も多いと思います。実はその遊具が使用禁止になるケースが各地で出ています。なぜなのか。遊具の安全性ってどうなっているのか。取材を始めました。

ことし3月から5月にかけて岡山市は市が管理する465か所の都市公園でおよそ700の遊具を一斉に使用禁止にしました。都市公園にある遊具全体のおよそ40%にあたります。
ジャングルジムや滑り台、ブランコ、シーソーなどの遊具には立ち入り禁止の黄色いテープが巻かれ子どもたちが遊ぶことができなくなりました。公園にあるすべての遊具が使用禁止になった公園も20か所ほどあったといいます。
使用禁止となった遊具は、定期点検の際に業界団体が定めた基準で子どもの頭や体が挟まるなど命に関わったり、重い障害が残ったりする事故が起きるおそれがあり「使用不可」と判定されたものでした。
たとえば滑り台では階段の段の隙間が12.7センチから23センチまでの場合は子どもにとっては危険があり、体が隙間に入ると首が絞められてしまうおそれがあるとされました。

岡山市は遊具の使用禁止について公園の利用者の安全を最優先に考えたとしていて「このまま使い続ければ重大な事故が起きてしまう可能性もある」としています。
その一方で岡山市では市民への使用禁止について周知が遅れたことから戸惑いが広がりました。
(略)
岡山市によると使用禁止にしたあと、ことし5月ごろまでは利用者からの問い合わせが相次いだということです。中には「立ち入り禁止の黄色いテープが遊具に巻かれているがいたずらではないのか」などといった声もあったそうです。
このため岡山市ではホームページで使用禁止にした遊具とその修繕状況などを公開することにしたほか、市内の1500ほどの町内会に周知が遅れたことについて謝罪の文書を送りました。
岡山市ではおよそ2億円から3億円かけて今年度中に使用禁止にした遊具の撤去や修繕を終えるそうで、さらに今後、小学校や幼稚園に遊具の適切な使い方を呼びかけるチラシも配布することにしているということです。
(略)
公園の遊具は危険なのか、安全なのか。取材を進めると以前は明確な国の基準というものがなかったことがわかりました。
基準ができたのは平成14年。国土交通省が子どもが大きなケガをする事故が相次いだことを受けて、都市公園の遊具の安全確保に関する指針を示しました。
さらに近年、高度成長時代に作られた橋や道路などのインフラの老朽化や安全性の問題がクローズアップされ、去年から公園を管理する自治体などに年1回程度の遊具の点検が義務づけられました
この定期点検の際に使われる基準の参考とされているのが遊具メーカーなどで作る「日本公園施設業協会」(JPFA)がまとめた「公園施設の定期点検に関する規準」です。
(略)
ただ定期点検後の遊具の使用に関しては公園の管理者に任せられることになっています。このため自治体によっては定期点検で危険があると診断されてもそのまま遊具が利用できるケースもあります。
「日本公園施設業協会」の角南勇二専務理事は「点検で使用不可となった場合も改修費用などが課題となり、すぐに改修ができない場合もある。だからといってすぐに使えなくするべきかというと、公園によっては他に遊具がない場合もあり、判断が難しいことも少なくない」と話します。
(略)


岡山市のみならず全国的にほぼ同様の動きが拡がっているのですが、確かに言われてみれば身の回りの公園からいつの間にか遊具が消えていたと言うことを、実際に見聞される機会も増えているのではないでしょうか。
無論故障や不具合があるなら撤去ではなく安全基準に適合するよう改修や修繕をすべきでしょうが、子供人口が減少を続ける中で予算も限りがある以上、こうした方面に大きなお金を使うことも難しいのでしょう。
ただ単純に古くなって危ないから撤去すると言うのではなく、背景には事故を巡って訴訟沙汰になるケースも少なくないなど、遊具の管理者への責任追及の動きがあると言うことでもあるようです。

特に市中の公園に置かれた遊具の場合見ている大人はいないので、教師の管理責任などを問える可能性のある学校と異なり、何か事故があればその責任は遊具を管理する自治体などに向く事になります。
実際に過去の裁判事例を見ると、適切に遊具を使用した上で事故が起こった場合には公園管理者が責任を問われてきたそうで、重大事故であれば民事ばかりでなく刑事責任も問われる事例もあるそうです。
遊具管理の指針を国(国交省)が公表しており、これに従って管理しなさいと言うことなのですが、現行版では80ページ以上の分厚いものとなっており、各地の管理者に周知徹底されているとは到底言えません
過去にも重大事故が起こるたびに進歩的メディアなどが厳しく責任を追及してきた結果と言うことでしょうか、自治体としても少しでも安全性に疑問があれば撤去や使用禁止に踏み切らざるを得ないのでしょう。

ただ特に危険性が高いと認定された回転式遊具や箱形ブランコなどはすでに全国各地から消えて久しいですが、実は滑り台なども相当に事故件数が多いにも関わらず、現在もさほど撤去は進んでいません。
構造的に単純で故障劣化が少ないと言うことに加え、滑り台事故に関してはほとんどの場合に不適切な使用方法が原因であることが理由と思われますが、要は責任問題にならないなら…と言うことでしょうか。
遊具の場合事故の有無に関わらず子供には多かれ少なかれ使用法の問題があるだろうし、使用前に目視だけでもチェックすれば判る不具合も多いので、保護者にも出来る事故防止策は少なくなさそうですね。

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2019年10月 7日 (月)

病院は医師を計画的に働かせることが求められる時代に

医師の働き方改革に関連して、雇用者である病院側にどうやって医師の労働時間を守らせるかと言う点が重要ですが、違反をする施設は特例認定しないと言うことが当面の歯止めになりそうです。

悪質な労基法違反病院は960時間以上認めず 特例指定は3年ごと更新、厚労省案(2019年10月3日医療維新)

 厚生労働省は10月2日の「第3回医師の働き方改革の推進に関する検討会」(座長:遠藤久夫・国立社会保障・人口問題研究所長)に、医師の時間外労働時間上限の特例水準を指定する枠組みの案を提示した。医師労働時間短縮計画を都道府県に提出することや、適正な労務管理を前提として臨床研修プログラムを組んでいることなどを盛り込み、指定期間は3年間(一部は3年以下)で、更新可能。過去1年間に、労働時間に関して悪質な労働基準法違反で書類送検、公表された病院は指定を認めないことも盛り込んだ(資料は、厚労省のホームページ)。

 2024年4月から2036年3月までの時限措置を予定しているB水準(地域医療確保暫定特例水準)は、各医療機関が都道府県に申請し、都道府県が指定するもので、3次救急医療機関や、年間救急車受け入れ台数1000台以上の2次救急医療機関、高度ながん治療、移植医療といった特に専門的な医療を行う医療機関などが該当。A水準の年間960時間に対し、年間1860時間まで時間外労働が認められる。特例の指定期間は3年間。
 地域の医療提供体制全体の確保のために医師の長時間労働を是認してB水準とせざるを得ないか否かについて、都道府県は都道府県医療審議会の意見を聴く。その際に地域医療構想推進との整合性も担保するため、地域医療構想調整会議から協議の状況を都道府県医療審議会に報告させる。指定の前提となる「医師労働時間短縮計画」については、医療機関から年1回都道府県に提出させる。

 C水準(集中的技能向上水準)のうち初期臨床研修医、専攻医を対象としたC-1水準と、「高度な技能を有する医師を育成することが公益上必要とされる分野」に従事する医師と対象としたC-2水準も上限は年間1860時間。
 C-1水準のうち臨床研修プログラムでは、「適正な労務管理」と「研修の効率化」を前提として各研修プログラムにおける時間外労働の想定時間数を明示し、第三者組織に当たる?「評価機能」がそれを評価、地域医療対策協議会などの意見を聴いた上で都道府県知事が確認し、指定する。臨床研修に関する厚生労働省令に基づいて毎年4月に都道府県に対して行う年次報告などで、時間外労働時間が申請を上回っていたり、労働時間短縮の取り組みが不十分と判断されたりした場合は、都道府県が調査を行う
 専門研修では、各学会、日本専門医機構が認定した専門研修プログラムとカリキュラムを都道府県知事が確認してC-1水準の指定を行う。毎年の専攻医募集に際しては時間外労働の前年度実績と想定時間を明記し、大きな乖離や悪質な労基法違反があれば改善を求める

 C-2水準では厚生労働大臣が、審査組織での議論を踏まえて「高度な技能を有する医師を育成することが公益上必要とされる分野」を指定。この分野は(1)高度な技能が必要で、(2)当該技能の習得およびその維持には相当程度の時間、関連業務への従事が必要で、(3)関連業務の遂行に当たって、例えば、高度で長時間の手術等途中で交代するのが困難であることや、診療上、連続的に診療を同一医師が続けることが求められる分野――を基本的な考え方とする。
 都道府県は、指定された分野での医師育成が可能な特定機能病院、臨床研究中核病院、専門研修認定医療機関(期間型のみ)などをC-2医療機関として指定。その上で、医師自身が「高度特定技能育成計画」を、医療機関を通じて審査組織に提出し、認められれば当該医師にC-2水準が認められる。ただし、上記の医療機関以外でも教育研修環境の審査に通ればC-2医療機関に指定されることができる。期間は医師自身が3年以下で設定する。

 B、C-1、C-2水準のいずれも、指定された上で時間外労働および休日労働に関する労使協定(36協定)を締結して初めて、A水準を超える時間外勤務や休日勤務ができる。このため、厚労省によると、指定へのプロセスと並行して各医療機関で労使協定締結に向けたプロセスも進める必要がある。各水準に共通する枠組みとしては、この他に「評価機能」による評価の受審、追加的健康確保措置の実施体制の整備、労働関連法令の重大かつ悪質な違反がないことが必要となる。
(略)
 千葉大学医学部附属病院病院長の山本修一氏は、「そもそも研修にかける時間については、短くすればいいというものではない。非常に危険で、臨床研修制度の形骸化につながりかねない」と指摘。横浜市立大学産婦人科・横浜市医療局の鈴木幸雄氏も「『労務管理』と『研修の効率化』と聞くと前向きな研修にならなそうなイメージを抱かれてしまう。C-1水準にアプライする若者に十分な研修機会、診療経験が担保される文言が入ると安心できると思う」と述べた。また、「どうしてもA、B水準(の議論)に多くの時間が割かれてきたが、C-1、C-2水準は日本の未来を担う人材育成で非常に重要だ。もう少し時間を割いていただきたい」と要望した。
 家保氏は、36協定を見ずに「白紙委任のような形で(B水準を)指定するのでは、都道府県としては責任を持ちかねる。あらかじめ申請に当たって36協定でどのような範囲が対象になるかを出してもらわなければならない」と指摘。C-1水準では研修医、専攻医の研修先が複数医療機関、また都道府県をまたぐケースもあることにも留意が必要だと訴えた。
 日本医師会副会長で日本専門医機構副理事長でもある今村聡氏は、C-1水準指定のプロセスで審査に同機構が関わることについて、「時間なのか、従来通りのプログラム審査なのか」と質問し、厚労省が「内容とともに時間も審査していただくイメージだ」と答弁。今村氏は「専攻医募集のプロセスが毎年変わり、作業が遅れる傾向にある。一生懸命取り組んでいるが、さらにプログラムの時間の関係まで機構で判断するとなると、相当な作業量になってくる。いつまでも順調に専門医制度が回らない」と懸念を示した。

医師の働き方改革に関しては病院毎にAからCまでの水準を認定し、A水準であれば960時間、B・C水準では1860時間までの時間外労働を許容すると言うことが骨子となっています。
このうちB水準は特別の事情がある基幹病院が対象ですが、C水準に関しては研修医(C-1)や特殊な領域の専門的診療を行う医師(C-2)などが対象で、当該医師個人に対しての認定です。
当然研修を行う医師などは立場が弱く、仕事を押しつけられても断りにくいはずですが、あらかじめどの程度の時間外労働を要するかをプログラムとして作成し、提出する必要があると言うことです。
要するに行き当たりばったりで雑用を押しつけることなど論外と言うことですが、当然適切な研修が受けられるよう病院側はきちんとしたプログラムを作成する義務があると言うことで、さてどんなことを書いてくるかですね。

B水準に関しては暫定的なもので基本的にはA水準の960時間が上限であり、将来的に1860時間の上限は廃止される予定とのことですが、そのタイムリミットとして2036年と言う数字が設定されているとのことです。
無論その間もそもそもどんな医療機関がB水準に認定されるかが注目ですが、恐らくどの施設を認定するかで地域内での医療供給体制の変化もあるだろうし、その認定も永続的なものではありません。
いずれ特例は廃止されるのですから、タイムリミットのある改革が強いられるはずですが、問題はどこの病院でも経営的に余裕があるわけでもない現状で、医師の労働時間を削減し経営に影響しないのかです。
当然医師からコメディカルへと業務の委譲を推進する必要があるはずで、未だに医師でなくとも出来る業務を何でも医師に押しつけている後進的な施設ほど、こうした面での改革を強いられることになりますね。

これら全ての特例については何らかの審査を経て認定されるもので、違反があれば認定自体が取り消されるわけですから、それ自体が医療機関にとっての罰則になり得ると言う考え方もあるでしょう。
ただ特例のルール破りをするような病院が特例認定を外れたからと言って、労基法上許容される正しい労働を行わせるようになるとも思えずで、下手をすると上限も何も無視の無法状態に戻る可能性もあるでしょう。
当然そうした施設には労基署も特別に注目することになるでしょうが、医業が忙しいからこそ残業も増えるのですから、例えば保険医療機関の指定を取り消せば残業が多すぎて困ることもなくなるかも知れません。
過去に保険医療機関取り消しは診療報酬の不正請求絡みで行われてきたものですが、ルール上は他にも取り消しの理由がないでもないようですので、認可を行う厚労相の判断次第となるのでしょうか。

当然ながら雇用者側の思惑だけでは話が進まず、現場レベルの意識改革がなされなければ絵に描いた餅ですが、その点で管理職医師の役割は今までよりもずっと重いものとなりそうです。
配下の先生方の業務分担の見直しなどもそうですが、手術を月に何件予定するのか、検査予約をどれだけ受け入れるのかと言ったことに関しても、今後気を遣う必要がありそうです。
当然特例認定されるような施設であれば予定外の急患が少なくないはずで、その分も見越して予定件数を少なめに抑えなければなりませんが、その結果手術や検査の待ち時間は延びることでしょう。
手術が半年先と言われれば他施設に行くと言う患者も出るでしょうから、今後地域内でも施設間で適切に業務の分担を進めなければ地域医療が回らない時代が来るのでしょうかね。

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2019年10月 5日 (土)

今日のぐり:「Always」

消費税増税で小売業界はどこも大変だと思いますが、そんな中で反発を買っているのがこちらのニュースです。

朝日新聞「値上げしないでがんばります」広告が炎上 “軽減税率対象事業者なのに”“意味が分からない”の声も(2019年10月01日リアルライブ)

 9月30日、朝日新聞が消費増税後の対応を示した宣伝チラシが不謹慎すぎると一部から猛批判を受け、炎上する騒ぎがあった。

 これはあるTwitterユーザーが画像を投稿したもので、そこには「ASA」のヘルメットをかぶった新聞配達員の姿が。その上に吹き出しが付き、「朝日新聞はまだまだ値上げしないでがんばります!」の文字が大きく掲載され、「日頃は朝日新聞をご愛読いただきありがとうございます。消費増税後も変わらない価格、変わらないサービスでお届けいたします」と書かれていた。
 投稿したTwitterユーザーは「他の業界は消費増税にともなってやむなく値上げするだけなのに、軽減税率が適用された新聞が『消費増税後も変わらない価格』を自慢するって勘違いも甚だしい」と苦言。このツイートは瞬く間に拡散され、3万を超える「イイね」がついた。

 御存知の通り、10月1日から軽減税率制度が実施されるが、その不明瞭かつ曖昧な線引きには不満の声がある。当初政府は「日用品や食料品などの生活必需品は軽減税率対象」と説明したが、なぜか定期購読する新聞も軽減税率対象となった。
 それだけに今回の広告について、ネットユーザーからは「意味がわからない」「軽減税率対象事業者が言うセリフではない」と猛批判が上がる。また、「据え置きということは印刷会社にしわ寄せを与えているということですよね」「インク会社から搾取してるってことじゃないのか」「軽減税率対象事業者が据え置くのは当たり前」「便乗値上げを検討していたのか?」という指摘も。一方で、普段安倍政権を批判することが多い層からは「朝日新聞頑張ってほしい」という応援の声もあった。

 様々な声があるが、軽減税率によって国民が負担を強いられる中で、軽減税率対象事業者が値上げをしないことを声高に叫び主張していく様は、違和感を覚えざるを得ず、日本国民の苦しみや痛みを尻目に、「俺達は軽減税率対象」と自慢したいと取った人が多かった。この民意を、朝日新聞はどう考えているのだろうか。

無論仕入れ等には余計なコストがかかるのですから軽減税率だからと値上げが駄目とも言えませんが、日本を代表するクオリティペーパーは空気を読むのが苦手だったようですね。
今回は進歩的メディアの英断に敬意を表して、一見してネタですかと思わず二度見したくなるようなニュースの数々を紹介してみましょう。

経産省、3600ページのPDFでキャッシュレス還元対象店一覧を公開 「見にくい」の声相次ぐ(2019年9月2日キャリコネニュース)

経産省が8月に公開した「キャッシュレス・消費者還元事業」の対象店舗一覧に「読みにくい」という声が上がっている。(略)

サイトでは、対象となる店舗とECサイトを確認することができる。「登録加盟店一覧はこちら」というボタンをクリックすることで一覧を見ることができるのだが、通常の感覚なら、クリックすると別ページに飛んで検索窓で地名などのワードを入力し、調べたい情報を探す、というフローを想定するだろう。しかしこのサイトでクリック後に始まるのは3608ページ、20メガバイトに及ぶPDFファイルのダウンロードだ。
PDFの1ページ目には、都道府県ごとの登録店舗数が掲載されている。8月21日時点では、東京都で約6万6000店舗、神奈川県で約2万2000店舗の登録があるようだ。
2ページには目次があり、3ページからは北海道から順に、対象店舗の記載が延々続く。3ページから2793ページまでは各市町村の店舗名が並び、通販サイトのリストにたどり着くのは2794ページ目だ。

編集部が確認したところ、PDF内での検索は可能になっているようだ。自分の住む自治体やよく行く市町村名などで検索すると、使えるお店がわかる仕組みにはなっている。しかし、スマホのブラウザの機能を使ってサイト内検索をする人は少数派だろう。さらにスマホでPDFをダウンロードすると、容量の重さからダウンロードに1分近くかかった。スマホが主流の現代、この仕様はとても使いにくい。
せめて冒頭の地図ページで、都道府県の画像をクリックして当該自治体のリスト一覧に飛べるようになっていたらと思うが、そんな工夫はされていない。ネットではこのリストに、「見やすくしてもらえませんかね」「HTMLじゃだめだったのか」「3000ページもあるPDFなんて作るな」などの突っ込みが多く見られた。
(略)

お役所仕事とはこういうことかと突っ込む声が多数だったそうですが、まあああしたものも使いやすくするのは面倒なのは確かですけれどもね。
未だに全く沈静化する気配のない香港の騒動ですが、現地ではこんなびっくりな話があるようです。

香港デモで「人間の鎖」を作る女子中高生に、中年男性が局部露出で対抗!(2019年9月19日日刊サイゾー)

「逃亡犯条例」の改正反対に端を発する香港のデモで9日、200校近い中学・高校の生徒や卒業生が「人間の鎖」を作り、警察による暴力に対して抗議の意思を示した。一方、それに異を唱える親中派による抗議活動も激化している。ただし、中には違った意味で“過激”な抗議活動に走る中国人もいるようだ。
「SETN三立新聞網」(9月13日付)によると、中国人と思われる中年男性が「人間の鎖」を作っている女子中高生の前で男性器を露出させるという事件が起きた。とあるFacebookユーザーの投稿によると、「中国を熱愛する男性が生徒たちによる人間の鎖を破壊するため、わざと女子の前で男性器を露出させ、散り散りにしようとした」。通行人に阻止されたものの逃走し、9時間後に警察に逮捕された。当初、警察は男を捕らえる気がまったくなかったが、事件の模様がネット上に投稿され、各メディアに取り上げられたことでようやく重い腰を上げたという。つまりは、これも「愛国無罪」ということだろうか?

 ネット上での反響は大きく、「下品すぎる」「気持ち悪いウィニー(くまのプーさん、習近平国家主席を指す)信者」など、男への非難が殺到。中には「中華の伝統的優良文化のひとつ」と皮肉る者もいた。また、「香港警察は見れば見るほど目障りでひどくなっている」「香港警察はやるべきことをせず、やるべきでないことをする。ジャッキー・チェンの演技が、それを体現している。『警察故事(ポリス・ストーリー)』シリーズは、すべてウソっぱち。香港警察は中共(中国共産党)の悪行の共犯構造に組み込まれている」といった警察やジャッキー批判にまで発展している。
 デモを撃退するつもりで男性が取った行動は、皮肉なことに火に油を注ぐ結果となってしまったようだ。また、香港デモに抵抗を示し、中国のネット上で英雄視されるに至った人物も少なくないが、今までのところ、この男性にはいかなる栄誉も与えられていない。
 今回の事件では女子中高生への直接の危害はなかったが、今後も「愛国無罪」を盾にやりたい放題をするハレンチ中国人が、デモ現場で横行することになりかねない。

もはや何でもやりたい放題ですが、双方ともヒートアップし過ぎて大変なことにならないよう願うばかりです。
高齢者にとっては何かと物騒な世の中ですが、先日ブリからはこんなびっくりニュースが報じられていました。

怪力老婆(81)が金銭狙いの女を撃退 「襲う老人を間違えた」と警察も驚く

ご長寿女性の腕力と勇気に、警察も驚きを隠せず。(2019年8月23日しらべぇ)

とても元気なお年寄りが増えているにもかかわらず、「老人は弱い」と思い込みターゲットにする犯罪者が多い。そんな中このたび世間を驚かせたのは80代の女性で、彼女を狙った若い犯人は絶叫した末に逃走した。

今年5月のこと、英国で暮らす81歳の女性が外出先で「お金を引き出そう」とATMにカードを挿入。そこに若い女が背後から忍び寄り女性を押しのけ、女性のカード、そして現金を奪おうと手を伸ばした。
これに驚いた女性は女の背後にまわり、躊躇すらせずに反撃を開始。その行動はあまりにも素早く強烈だった。
「一生懸命に働いて貯めたお金を奪われてなるものか」と思った女性は、カードと現金を盗ろうと慌てている女に突進。
自分より一回りほど小柄な女の襟、そして髪を鷲掴みにしてATMから引き離したといい、犯人は思わず叫び声を上げ周囲の人々を驚かせたという。

犯人が絶叫したことに驚いた女性は、「泣き叫びたいのはこっちよ」「なんでアンタが叫んでいるのよ」と思ったとのこと。
それでも女をつかんで離さずにいたが、手を離した瞬間に女は猛ダッシュで現場から逃走。
その様子をとらえた監視カメラの映像がこのほど公開され世間からも驚きの声が上がっているが、女性も「杖をついた老人だからって甘くみたのでしょうね」「冗談じゃないわよ」とも述べており、今も腹が立って仕方がないという。

高齢者だからとなめてかかるのもどうかと言う話ですが、しかしATM付近など一番監視の目が多いでしょうによくやるものですね。
最後に取り上げますのも同じくブリからのニュースですが、まあこれは仕方ないのかなと言う声も多かったようです。

「股間が大きすぎて怪しい」万引きを疑われた男性。無実を証明するために約25センチのイチモツを見せる(2019年09月29日カラパイア)

(略)
 スタッフォードシャー州ストーク=オン=トレントに住むスティーブ・ホワイトハーストさん(47歳)は、9月1日の日曜日、1歳半になる孫を連れてガールフレンドのマンディーさん(46歳)と一緒に、衣料用品店「Scotts Menswear」で買い物を楽しんでいた。
 しかし、試着を繰り返して最終的に400ポンド(約53000円)ほどの衣料品を持って会計に行った時、楽しい気分を台無しにされるような出来事が起こった。
 店の女性マネジャーが、スティーブさんに近付き、万引き容疑をかけてきたのだ。

 女性マネジャーは、他の客がいる中、スティーブさんの下半身を指差し、「その膨らみは何ですか?」と尋ねて来た。
 スティーブさんは、普通の人よりもイチモツが長く、それは25センチほどになるそうだ。時に丸めてズボンの中に納めなければならず、その日はタイトなジーンズを履いていたために、特に膨らみが目立っていたと本人は言う。
 その膨らみを、「万引きして、商品をズボンの中に隠し持っている」と女性マネジャーは疑ったようだ。

 後日の取材で、スティーブさんはこのように話している。
長いイチモツは、自分の一部ですし、どうしようもありません。確かにあの日は、ジーンズのせいで膨らみは目立っていましたが、別に違法ではないでしょう?
ですが、女性マネジャーは喧嘩腰に私に万引きの疑いをかけてきたのです。普通に会計して店から出してくれようとしなかったので、私は何度も『盗んでなどいない。これは私のイチモツだ』と訴え続けました。
それなのに、他の客の前でズボンを降ろして、パンツ姿にまでさせられたのです。

 スティーブさんによると、客の前でボクサーパンツ姿になっただけでは店側は納得しなかったようで、その後、男性警備員にトイレの個室に連れていかれ、パンツを降ろしイチモツを見せ、無実を証明しなければならなかったという。
 ソレを見た警備員は、呆れたように頭を横に振って、トイレから出て行ったそうだ。
 「何か隠していたんでしょう?」と警備員に尋ねる女性マネジャーに対し、「何も隠し持っていない」と答えている警備員の声が、スティーブさんに届いたという。
(略)

記事を読む限りでは色々と複雑な状況であったようで、店側としても特にやましいことはないと主張しているのだそうです。
無論スティーブ氏がどのような気持ちでいたのかはともかくですが、人並み外れていると言うことは苦労も伴うと言うことなのでしょうね。

今日のぐり:「Always」

古墳や吉備津彦伝説など歴史の町で知られる岡山県総社市ですが、昨今いろいろと飲食店も進出しており注目のエリアと言えます。
そんな総社のオシャレ系のお店がこちらですが、サンドイッチとカフェのお店ですでに相応の老舗の人気店なのだそうですね。

メニューだけではなくパンの種類を選べるのが面白いのですが、テリヤキマスタードチキンのセットをパンはベーグルで頼んで見ました。
パンもうまいが中身の具材ともちゃんとバランスが取れていて、サンドイッチとしてはなかなかバランスがいいものですね。
ちなみにこちらのパンは岡山一と評判のお店から仕入れているのだそうですが、女性向けのお店かと舐めていたら結構ボリューミーなのはびっくりしました。
セットにしますと大皿にサンドイッチと山盛りのフライドポテトもつくのですが、年配の女性客なども案外普通に食べていらっしゃるようで驚きました。
アイスコーヒーはすっきりしながらコク深い味わいで嫌いでないものですが、こちらも量もたっぷりあって飲み応えは十分でした。

全体に味はどれもいいですし、ボリュームもたっぷりあり男性客も満足出来ますが、雰囲気や客層から男性客は少し入りにくいかも知れないですね。
トイレなどはさすがに水洗ながら年式を感じさせるものですが、それ以上に接遇面が単純に教育の問題でしょうが、今二つと言うところでしょうか。

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2019年10月 2日 (水)

来年度診療報酬改定、全体としてはマイナス改定継続の方針

マスコミ的表現をするならば医師の給与などにあてられる診療報酬について、来年度も引き続き全体としてマイナス改定とする方針が先日報じられていました。
安倍政権では医療費の対GDP比上昇を抑える方針と言うことで、このところ医療費総額の中でも薬剤関連の報酬が重点的に抑制されてきた経緯がありますが、それも限界が近づいていると言います。
来年度改定ではひとまず本体部分はプラス改定の方針とのことですが、今後は再び本体部分も切り下げが行われる可能性があり、医療機関としても経営環境の見直しが迫られると予想されるところですね。
そんな中で先日内閣府から今後の医療費に関する見解が示されましたが、今後どこを重点的に抑制していくかと言う点に関して政府の考え方が判るのではないかと思います。

「安倍政権下、対GDP比で医療給付費を抑制」内閣府(2019年10月1日医療維新)

 内閣府は9月30日の経済財政諮問会議に対し、「社会保障分野における安倍政権下での主な成果」を提出し、医療給付額や保険料負担については「過去最大規模のGDPを実現するとともに、歳出効率化への取り組みを通じて、給付費対GDP比の上昇を抑制した」との見解を示した。
 対GDP比で、医療の給付額は2000年度の4.6%から2012年度は6.3%に増加。第2次安倍内閣は2012年12月に発足、その後は0.1ポイントの伸びにとどまり2017年度は6.4%。保険料も2000年度3.2%から2012年度4.2%に増加したものの、2017年度は0.1ポイント増の4.3%。協会けんぽや組合健保の収支も改善したとしている(資料は、内閣府のホームページ)。
(略)
 西村康稔内閣府特命担当大臣は、会議後の記者会見で、経済財政諮問会議と全世代型社会保障検討会議の役割分担について、次のように説明している。「全世代型社会保障検討会議は、社会保障に関係する政府内の会議の代表者の方々で構成している。骨太方針で大きな方向性が既に示されているが、その中でもより骨太の大きな方向性について基本的な考え方と具体的な方針を取りまとめていくことを考えている。一方で、経済財政諮問会議では、社会保障改革の議論をこれまでも行ってきたが、所得・雇用、投資、人材確保などさまざまな視点を踏まえながら、その経済再生への効果、国民生活の質の向上、財政面の効率性といった観点から既に検討している。今後検討を深めて、2025年度の財政健全化目標の実現に着実につなげていく。経済財政諮問会議の代表も入って全世代型社会保障検討会議も議論しているので、連携しながら議論を進め、深めていきたいと考えている」。

社会保障改革の今後の重点課題(民間議員提出資料)

(1)予防・健康づくりやイノベーションの推進などを通じた経済再生・QOL の向上
・ 健康寿命延伸プランの推進(健康寿命に関する客観的な指標の設定等、40~50歳代の特定健診・がん検診受診率の向上、生活習慣病等の予防への重点的取り組み)
・生涯にわたる健診・検診情報の活用をはじめ医療・介護分野の情報活用に向けた課題の洗い出し等を行い、データヘルス改革の推進とデータ分析や予防に関するサービスの産業化の推進
・高い創薬力を持つ医薬品産業への転換の観点も踏まえた薬価制度の抜本改革、調剤報酬の適正な評価等の改革の推進

(2)健康で安心して働ける環境整備
・社会保障の支え手の拡大と合わせた短時間労働者の就業調整の解消に向けた取り組み強化
・健康寿命を延伸しつつ、年齢にかかわらず働くことを選べる仕組みの構築(高齢者の勤労判断に中立的で公平な制度の整備、いわゆる「生産年齢人口」の捉え方等)

(3)AI 等の利活用やインセンティブの活用等を通じた人材不足や効率化等への対応
地域医療構想の実現に向けた病床のダウンサイジング支援の追加的方策、病床機能の転換を促す診療報酬の大胆な見直し
・介護現場の生産性向上に資する ICT、ロボット、AI 等の利活用拡大とアウトカムに基づく支払いの推進や行政手続き処理の効率化(デジタル化)、付加的な民間サービスを拡大する介護制度改革
・公的サービス分野に多様な民間主体が参入することで創意工夫を働かせられる仕組みづくりや官民連携の推進

(4)データ・エビデンスをベースとした歳出の効率化とバランスのとれた負担の仕組み
・国保の法定外繰入等の早期解消、国保の都道府県内保険料水準の統一など受益と負担の見える化に取り組む都道府県の先進・優良事例の全国展開
・ 保険者のインセンティブ強化(保険者努力支援制度等の強化、国保の普通調整交付金の見直し、介護の調整交付金の活用等)
高額医薬品・医療機器の費用対効果や社会保険財政への影響等について、エビデンスベースでの評価の徹底活用

予防医学重視の考え方と医療費を支える現役世代の拡大は近年のトレンドですが、注目される課題としては地域医療考想に基づく病床管理と、高額医薬品・医療機器関連の評価になるかと思います。
このうち前者に関してはつい先日も全国公的病院の再編統合について、国が病院の実名を公表して推進を促したと言う件が注目を集めていますが、現時点では実名リストはあくまで議論のたたき台だと言います。
無論地域の実情に応じて実際の再編統合の判断は今後自治体に委ねられるとは言え、稼働率の低い病床の削減や老朽化した施設の統合など、今後自治体への地域医療再編の圧力は高まりそうですね。

地域ごとに求められる医療のあり方も異なるのは当然で、長期的には自治体間での医療提供の差別化が進むと思いますが、その指標としてやはり消費される医療費の多寡で論じられることになるとは思います。
地域の病床が多かろうが閑古鳥が鳴く病院があろうが、使われる医療費が結果的に少ないのであれば国としては困らないはずで、各地域に適した医療のあり方を自治体がきちんとデザイン出来るかが鍵でしょう。
ただ患者側が望ましい医療を求めて越境医療を希望したり、医師らが医療のあり方を見ながら働き先を決めると言うこともあり得るとすれば、大胆すぎる地域独自の医療スタイルは諸刃の剣となるかも知れませんね。

後者の高額医薬品・医療機器に関しては、基本的に医療が進むほど費用がかさむのは当然であり、特にガイドラインにも収められるような治療法であれば現場としても使わないわけにはいきません。
ただ超高齢者に超高額な医療をするかなどは議論のあるところで、ガイドライン等で年齢も考慮した記載をするか、後期高齢者など年齢により保険給付の範囲を変えると言った制度的対応が望ましいでしょう。
将来的には遺伝子検査の結果などに基づいたオーダーメイド医療が中心になれば、高額な薬を効かない患者に無駄遣いすることは減るはずで、こうした面での技術的進歩が期待されるところですよね。
いずれにせよ財政的に見ると医療は今後大幅な成長は難しく、未だ増え続ける医師はワークシェアリングを進め収入低下を受け入れるか、保険外の診療を手がけ収入を確保すると言った工夫が必要でしょう。

 

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