« 今日のぐり:「丸美商店」 | トップページ | 今日のぐり「パルパスタ 倉敷店」 »

2019年8月13日 (火)

熱中症リスクを敢えて高める指導法

この時期全国的に熱中症による死者が続出するのがすでに例年のことになっていますが、世間的にまだまだ認識が改まっていないのか、先日もこんなニュースが出ていました。

バス運転手は信号待ちで水飲んじゃいけないの?車内にわざわざ「熱中症予防にご理解を」の貼り紙(2019年8月9日J-CASTニュース)

路線バスの運転席の貼り紙が、ネットで話題になっている。投稿者は「こういうのがない世の中がいい」とコメントして、画像をアップしていた。
「岐阜バス」車内のもので、「只今、当社ではバス乗務員における『熱中症』対策として、駐停車(信号待ち等)の間を利用し、水分補給を行っておりますので、ご理解のほどお願いいたします」と書かれている。
岐阜バス安全推進課は、「乗務中、飲食をしているという苦情につながることもありうるので貼り紙をしました」と説明している。ということは、そういう難くせをこれまでにつけられたということか。

勤務中の飲食に苦情が寄せられることは少なくないようで、ある路面電車の運転士は「ペットボトルを持ち込んでいると指摘された」、ショッピングセンターの警備員に「仕事中に水を飲んでいる」という意見が寄せられることがある。「リーフェ」の内科医・橋本将吉氏は「病院に苦情ボックスがあって、その中に仕事中には水を飲むなという意見がいっぱい」と話す。
(略)

世の中には様々な考え方の人がいることは当然ですし、どのようなクレームであれつけてくる人はいるものですが、筋の通っていないクレームを組織として正しく対応しないことは問題でしょうね。
とは言えこの種の意見は決して珍しいものではないようで、先日も電車の運転手が乗客の目線が気になって十分な水分摂取が出来ず、熱中症で運転不能になると言う事件が報じられていました。
消防士なども仕事中に水分補給をしようとするとサボっているとクレームがつくのだそうで、社会的にきちんと正しいことを広めていく必要があるのですが、そもそもどういう人達がクレームを付けてくるのかです。
その昔には運動中に水を飲むなと言われた時代があり、そうした感覚の名残がこうしたクレームにつながっているのかと思い込んでいたのですが、どうも未だ世間に蔓延しているのには別な理由があるようです。

鴻上尚史、子役オーディションで“水筒の水を飲まない子どもたち”に理由を聞いて驚き「これが教育なのか?」(2019年8月7日テックインサイト)

鴻上尚史氏は劇作家・演出家として数々の作品を手がけており、舞台版『ドラえもん のび太とアニマル惑星』(2008年・2017年)や風間俊介・松井玲奈・中村中・片桐仁の出演舞台『ベター・ハーフ』(2017年)も彼の脚本・演出である。また、現在は漫画『不死身の特攻兵 生キトシ生ケル者タチヘ』(原作・鴻上尚史/漫画・東直輝)が『週刊ヤングマガジン』に連載中だ。その鴻上氏が自身のTwitterで8月4日、「子役のオーディション」における出来事をツイートして反響を呼んでいる。

子役のオーディションに参加している子どもたちが、持参している水筒の水に全く口をつけないことに気づいた鴻上尚史氏。「飲んでいいよ」と声をかけると一斉に飲むので、「まさか、君達、小学校じゃあ先生が飲んでいいと言うまで飲んじゃいけないの?」と聞いたところ全員がうなずいたという。
そんな出来事を振り返り「身体の声に従わず教師の声に従う。これが教育なのかと暗澹たる気持ちになる」とツイートしたところ、フォロワーから反響が寄せられた。
「先日、駅のホームで課外学習らしく小学生の集団に遭遇しましたが、水筒を飲んだ子におじさん先生が『誰が飲んでいいって言ったんだ! 飲みたきゃ飲むのか!』と怒鳴っていました。飲みたい時に飲むべきに決まっているのに」といった目撃談や、身の子どもがそうした体験をしたという声が多い。
ある母親は、真夏なのに幼稚園から帰った子どもの水筒の水が減っていないことを不思議に思い聞いたところ、トイレを先生に断っても行かせてもらえないので「飲むとトイレに行きたくなり、先生に怒られるから飲まずに我慢した」ことを知る。そこで幼稚園に「水分補給とトイレを担任の決めた時間以外に許されないのは熱中症などの命に関わるのでご配慮を」とお願いしたところ、担任や園長も聞く耳をもたないうえ「市に相談しても暖簾だったので、引っ越ししました」というケースもある。
他にも「無断で水を飲むと勝手に水を飲むなと怒る教師が多数いるからなんですよ。だからバスの運転手さんが業務中に水分補給しているだけで仕事をさぼっていると抗議が来てしまう変な日本」という意見がある一方で、「幼小中は、そうみたいですね。私の出た木更津の高校は、授業中でも飲み物は摂取可でした。生きるために必要な水分だからと、先生もペットボトル持ち込んだりで、イキイキ授業されてました。その位は許される教育現場になっていただきたいです」という声も見受けられた。
(略)

まあオーディションなら悪目立ちしないと言うのも一つの戦略ではあるのかも知れませんが、しかし今どきこういう方針で学童を統率している教師がいると言うのは正直存じ上げませんでした。
今の時代であれば教師もモンスターペアレンツ対策など指導のさじ加減も大変なのでしょうが、どの程度の指導が適切なのかは未だ意見が分かれるにせよ、さすがに熱中症予防上もこれは改めるべきものでしょう。
無論こうした強面の先生は一部なのでしょうが、組織として水分摂取は制限すべしと言う方針の施設もあると言うのが問題で、教室内での学童の健康状態が不安になるようでは安心してお任せできません。

往年の学校内では教師の権威が絶対の時代に対する反発もあってか、進歩的な方々を中心にひと頃から教師の抑制的な指導と教室内での自由な空気を求める声が次第に強まっていたと記憶しています。
その結果教室内での支配的な権威の欠如による学級崩壊などの問題も認識されるようになり、もう少し教師の権威を尊重すべきではないかと言う揺り戻しもあったのがすでに一昔も前の話だったでしょうか。
強制力がなければ学級がまとまらないと言う考えも一面の真理でしょうが、これは強制力の発揮される方向性の問題であって、健康上問題のある指導は理由が何であれ正しいとは言えないものでしょうね。

 

|

« 今日のぐり:「丸美商店」 | トップページ | 今日のぐり「パルパスタ 倉敷店」 »

心と体」カテゴリの記事

コメント

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)




« 今日のぐり:「丸美商店」 | トップページ | 今日のぐり「パルパスタ 倉敷店」 »