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2019年7月

2019年7月31日 (水)

送別会準備は業務時間外に行うべし

これ自体はありがちなニュースではないかと思うのですが、まずは第一報をお伝えしてみましょう。

勤務中に送別会準備 職務専念義務違反で処分検討 大阪府庁(2019年7月27日NHK)

堺市の副市長に就任した大阪府の前の総務部長の送別会を開くため、府の職員が勤務時間中に職場のパソコンを使って同僚に参加を呼びかけていたことが分かりました。府は職務専念義務に違反する可能性があるとして関係者の処分などを検討しています。

関係者によりますと、大阪府の前の総務部長が先月退職し、堺市の副市長に就任したことに合わせて、府の総務部や財務部の職員が送別会を開くため、今月、複数回にわたって勤務時間中に職場のパソコンを使って同僚に参加の呼びかけや会場の周知などを行っていたということです。
また、送別会に参加できない職員から、記念品の代金として総額で1万2500円を庁舎内で集め、法務課内の金庫に保管していたということです。

送別会はおよそ90人の職員が参加して26日に開かれる予定でしたが、前部長の都合で急きょ中止になりました。
大阪府は、勤務時間中に送別会の準備を行ったことは職務専念義務に違反する可能性があるほか、職員から集めた現金の金庫への保管は、職場に原則、現金を置かないと定めた内規に違反するとみて、事実関係を詳しく調べるとともに、関係者の処分などを検討しています。

大阪では以前にも類似の話が報じられたことがあり、基本的に公務員の公私混同に対して厳しい姿勢で臨んでいるのだろうなと感じるのですが、とは言えこの種のケースはどこの職場でもありそうなことですね。
今回公務員がこうしたことをやっていたと言う点で公私混同如何なものか的なツッコミが入る余地があり、それ故にこその処分なのでしょうが、公的機関の場合実際にそうした市民の声自体は珍しくないそうです。
ただ今回興味深いのがこの珍しくもなさそうなニュースを巡って、各方面から異論反論が続出していると言うことなのですが、これも記事から取り上げてみましょう。

「勤務中に送別会準備」で処分検討 大阪府方針に異論続出(2019年7月29日J-CASTニュース)

 大阪府が勤務時間中に送別会の準備をした職員らの処分を検討していると報じられたことに対し、ネット上で違和感を訴える声が続出している。
(略)
 これに対し、ニュースのコメント欄やツイッター上では、報道内容に疑問が続出している。「これはいいんじゃないの?」「送別会とか業務の一環みたいなもんだろに」「プライベートの時間を割けと?」「これで処分は気の毒だろ...」といった意見が多い。
 企業トップや識者からも、ツイッター上で驚きの声が上がっている。ホリエモンこと実業家の堀江貴文さんは、「え?こんなんで処分されちゃうの?」と漏らし、立命館大の岸政彦教授(社会学)も、「これの何があかんの??  常軌を逸してるやん。何の嫌がらせなん???? 」とつぶやいていた。

 送別会の準備について、大阪府の人事課では7月29日、J-CASTニュースの取材に担当者がこう述べた。
  「飲み会の準備は、仕事ではないのは明確で、業務と切り分ける必要があります。プライベートであるかは微妙ですが、職員は税金から給料をもらっている以上、勤務時間中にやるものではないと考えています。その点においては、民間とは違うかもしれません」
(略)
 送別会準備は勤務時間外にすべきかについて、総務省の公務員課は29日、取材にこう答えた。
  「どこまでが業務か明確な基準というものはなく、自治体トップの判断になると思います。裁量に委ねられており、その判断が尊重されます。大阪府の判断が適切かどうかについては、コメントを控えたいと思います」

公的な金庫や公用メールの使用は必要性があって制限されているもので、過去にも問題があったと言いますからまずは妥当な判断とも言えるのですが、問題は送別会の準備を業務時間内にやることの是非です。
ひと頃新入社員との感覚の違いを示すネタ的に「新人から飲み会は業務ですか、残業代出ますかと言われた」と言う話がありましたが、一般にこうした会の準備役などは部下ではなく上司に頼まれるものでしょう。
その場合部下としては業務の一環であると感じても何ら不思議は無いと思いますし、業務ではなく時間外にやるべきだとなると、わざわざ電話代なりを使って一人一人プライベートの時間に確認する必要があります。

ただこうしたことに対して市民がツッコミを入れてきた場合、ルール上それは問題でありケシカランと公式には答えるしかないのも確かで、少なくとも役所の立場としては禁止するしかないのもまた事実でしょう。
加えて大阪界隈ではかねて役所内の労使関係上様々な問題も伝えられているところで、だからこそひと言注意しましたで済むところを公的に処分を検討する云々の大きな話にもなっているのでしょうね。
今回役人であるからこそ問題視された事例ですが、この種の業務はどこの職場でも発生するもので、それを仕事ではなくプライベートの問題だと言われると、特に若手からは反発も出てきそうな気がします。

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2019年7月29日 (月)

身元保証人のガイドライン、身元保証人問題の解消につながるかは良く言っても未知数

先日こんなガイドラインが出されているのを皆さんご存知だったでしょうか。

入院時の「身元保証人」、本当に必要ですか?(2019年6月11日日経メディカル)

 ほとんどの医療機関は、患者入院時に身元保証人や身元引受人を求めていることだろう。しかし、独り暮らしで親族がいない人の増加に伴い、身元保証人や身元引受人となる人を見つけられないなど、対応に苦慮する場面が増えている。このほど厚生労働省は、身寄りがいない人の入院時には、成年後見人や行政との連携を強めて対応すべきとしたガイドラインを取りまとめた。

 患者入院時に「身元保証人・身元引受人」の情報提供を求めることは、これまで医療界で長く慣習的に行われてきた。医療機関側からすると、身元保証人や身元引受人を明確にすることで、支払いの保証や、緊急時の連絡先の確保、退院時や死亡時の対応、入院計画への同意取得、入院中に必要な物品の準備などを求めやすくなるとの考えだろう。
 しかし、医療機関が求める身元保証人は、民法で定められる連帯保証人とは異なり、支払い義務を負わない。「身元保証人には法的根拠がないのに、なぜか医療界では慣習的に続いてきた」と指摘するのは、山梨大学医学部医学科社会医学講座教授の山縣然太朗氏。加えて、「身元保証人や身元引受人がいないからという理由で、患者の受け入れを拒否した場合、医師の応招義務違反になる」と断言する。
(略)
 このような入院時の身元保証に関する混乱を解消すべく、山縣氏が研究代表者となって、このほど「身寄りがない人の入院及び医療に係る意思決定が困難な人への支援に関するガイドライン」(平成30年度厚生労働行政推進調査事業費補助金)がまとめられた。同ガイドラインは、4月24日に開催された厚生労働省の社会保障審議会医療部会で了承されている。
 同ガイドラインは、身寄りがない人や家族や親類へ連絡がつかず、支援が得られない人において、身元保証人・身元引受人を求めることなく、実際に医療現場が直面し得る場面ごとの対応法を提示する。
(略)
 入院費については、支払い能力があれば本人が支払い、支払い能力に疑問がある場合は、自治体の窓口に相談する。
 退院支援は、本人に相談した上で、入院前にケアマネジャーなどの関わりがあれば、それら専門職と相談しながら退院先の選択や手続きを行い、そのようなチームがない場合は、高齢者であれば地域包括支援センター、障害者であれば障害福祉窓口、経済的に困窮する恐れがある場合は生活困窮者に対する相談窓口に相談するよう求めている(図2)。
 死亡時の遺体や遺品の引き取り、葬儀は市町村が行うことになるため、前もって担当窓口を確認し、手順を確認することも勧める。
(略)
 本人の判断能力が不十分にもかかわらず、成年後見制度を利用してない場合は、本人に親族や友人知人の有無を確認した上で、それらを確認したことをカルテに記載した上で、最終的に、自治体の担当窓口に相談する(図3)。
 入院計画についての説明も、本人が理解できない状態で、説明できる家族などがいない場合には、本人への説明を試みた上で、その旨をカルテに記載して対応する。入院費、遺体・遺品の引き取り、葬儀などについては自治体に相談する。
 退院支援については、成年後見制度の利用準備も進めつつ、入院前に関わりのあった専門職と連携したり、新たなチームを作るため、高齢者であれば地域包括支援センター、障害者であれば障害福祉窓口、経済的に困窮する恐れがある場合は生活困窮者に対する相談窓口に相談するのは、判断能力がある場合と同じとしている(図2)。

 「今回のガイドラインの特徴の1つは、成年後見人の活用を謳いつつ、その業務内容を明確にしたところだろう」と山縣氏は語る。
 成年後見人は医療費の支払いや医療・介護・福祉サービスの契約、見守りの責任を負うが、その一方で、医療についての決定・同意を行う権限はないことが、同ガイドラインには明記されている。
 本人の判断能力が不十分な場合については、厚生労働省による「人生の最終段階における医療・ケアの決定プロセスに関するガイドライン」の考え方を踏まえ、医療・ケアチームや臨床倫理委員会などで対応することとなる。
 医療現場は、慣習的に本人以外の家族や後見人にも医療行為に関する同意を求めがち。しかし、同意できるのは本人のみであり、家族らは、本人の意思を推定するだけ。医療者は患者の推定意思に基づいて、医療を提供するしかないというのが、「人生の最終段階における医療・ケアの決定プロセスに関するガイドライン」の基本的な考えだ。
(略)
 最後に同氏は、「このガイドラインは、困ったら自治体を頼れというもの。しかし、受け手側の自治体がどこまで対応できるかは未知数。今後、見直すべき点は見直していきたい」と言う。加えて、「このガイドラインを契機に、身元保証人などの欄が、本人以外の緊急連絡先欄にとどまることを期待したい」とも語る。

かつての大家族や親子同居が当たり前であった時代ならまだしも、独居や子供のいない家庭が年々増加している社会において、身元保証人なるものが見つからないと言う経験をする先生も少なくないでしょう。
ただ本人に財産自体はあるが引き出すことが出来ないと言った場合も少なくないはずで、こうした場合に代理人なり法的な代替手段なりが用意されていないことが問題であると言うことでしょう。
身元保証人を求める最大の理由として支払いの担保があることは否定出来ませんが、他方で身元保証人については支払いの法的義務はないそうで、カード払いなどで対応している施設も増えているそうです。
かかりつけであれば事前にカード払いの了承を取っておく等で対応は出来るかも知れませんが、救急搬送で来る見ず知らずの患者の場合どうなのかで、身元保証人とのトラブルも未払い関係が最多だと言いますね。

今回のガイドラインを見ていますと、支払い問題や退院先の確保など、何にしろ困った際には自治体に相談しろとのことですが、問題はガイドラインは医療機関向けのものであり、自治体向けのものではない点です。
自治体としては支払い能力があっても本人の意志確認が出来ないと言った面倒なケースを、わざわざ持ち込まれてもうれしくはないでしょうから、最悪の場合相談はしたが何の助けにもならないと言うこともあるでしょう。
正式に民事訴訟なりで財産を強制的に取り立てると言ったやり方もあるでしょうが、医療機関の利益率を考えると赤字になることが確定的で、結局自治体がどれだけ動いてくれるのか次第なところがあります。
普段からどれだけ自治体に恩を売っているかでも発言力が変わってくるのだと思いますが、しかしガイドラインまで作ったのであれば法的に自治体に何が出来るか、どこまでする義務があるかも明記して欲しいですね。

ちなみに応招義務違反という点に関しては先日厚労省の新たな通達を紹介したところですが、身元保証人のいないことを理由に断れば応招義務違反に問われるかも知れませんが、他の理由であれば全く問題ないわけです。
この辺りは実臨床の現場ではこれまでにもいわゆる本音と建前の使い分けは行われてきたところでしょうが、今後はきちんと建前さえ用意しておけば少なくとも夜間時間外に関しては、応招義務違反を問われることはまずないと言えるでしょう。
逆に一昔前には身寄りのない行き倒れのような患者ばかりを好んで引き受けてきた施設も一定程度あったはずですが、社会良識上如何なものかと問題視されるケースも多く、近ごろは滅多に見なくなった印象があります。
この種の施設を社会的必要悪と言って良いのかどうか何とも言いがたいところですが、正しくはかくあるべしと言う話ばかりではどこかでうまくいかなくなるのは、何処の業界でもありそうな話ではありますね。

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2019年7月27日 (土)

今日のぐり:「かいだ屋」

画期的新製品は数ありますが、一部方面でバカウケしていたと言うのがこちらのニュースです。

パウチ容器入りの「飲むおにぎり」誕生 忙しい人の栄養補給や非常食にも役立ちそう(2019年2月28日ねとらば)

パウチ容器入りで手軽に栄養補給できる「飲むおにぎり」が、3月1日に全国で発売されます。

 世界初をうたう「飲むおにぎり」を開発したのは群馬県にある「こんにゃくパーク」。スパウト(飲み口)付のパウチ容器は利用シーンを選ばず、空き容器がコンパクトになるのも魅力です。常温で1年保存可能なので、保存食や非常食としても役立ちそうです。
 味は、北海道産こんぶ・紀州南高梅・国産米を使用した「飲むおにぎり 梅こんぶ」と、紀州南高梅・国産海苔・国産米を使用した「飲むおにぎり 梅かつお」の2種類。1パック(130グラム)に、おにぎり約1個分のカロリー(200kcal)とレタス1個分の食物繊維が含まれています。
 価格は各160円(税別)。こんにゃくパーク施設、こんにゃくパークネットショップ、全国のスーパーなどで購入できます。

当然ながら各方面で試食され評価は様々と言いますかかなり微妙な様子ですが、少なくとも製品化にかける情熱は伝わったともっぱらの評判であるようです。
今回は画期的新製品を生み出したメーカーさんに敬意を表して、確かにすごいのだろうけれどもちょいと微妙…と思わないでもないニュースの数々を紹介してみましょう。

アニメキャラを無限に生成「Crypko」、PFNが提供(2019年04月04日ITmedia)

 AI(人工知能)ベンチャーのPreferred Networks(東京都千代田区)は4月3日、ディープラーニングを活用し、アニメキャラクターを自動生成するサービス「Crypko」(クリプコ)を始めた。まずはアニメ、イラスト、ゲームなどの制作企業に提供する。

 画像を生成するAIと画像を評価する別のAIを「敵対」させ、精度を向上させていく技術「GAN」(Generative Adversarial Network:敵対的生成ネットワーク)を活用した。生成したキャラには滑らかな動きをつけ、自然な表情を作ることも可能だ。パーツごとにユーザーの好みや意図も反映できるという。

 ブロックチェーン技術を応用し、キャラの生成・合成履歴と利用者をひも付けて管理する仕組みも導入。同社は「このような技術を組み合わせることで、世界に1つしかないキャラを生成できる」としている。

この種の画像自動生成系AIは昨今様々なものがあるようですが、何かこう…少しだけ切なくなってくるようなニュースでもあるでしょうか。
同じく近年市中にも活躍の場を広げつつあるのがロボット技術ですが、まさかそんなところにと話題になっていたのがこちらのニュースです。

婚活の会話、ロボットが“代行” 実際にカップル成立も(2019年02月12日ITmedia)

 「ご趣味はなんですか?」「日本文学が好きです」「わあ、私もなんです。偶然ですね」──合コンや婚活パーティーでありそうな自己紹介のワンシーンだが、話しているのは人間ではなく、机の上に置かれたロボットだ。

 一般社団法人CiP協議会は、2月9日に開催した「ロボットが会話を代行する婚活パーティー in 竹芝」の実施結果を12日に報告した。参加者28人から、計4組のカップルが誕生したという。
 CiP協議会は、竹芝地区に「コンテンツ×デジタル」産業の拠点形成を目指し活動する団体。竹芝地区でテクノロジーを活用した新しいコンテンツを生み出していく一貫として、ロボット婚活パーティーを開いた。

 日本の生涯未婚率が上がっている背景として、「多くの日本人が、自身のコミュニケーションに苦手意識を持つなどの理由があることから、コミュニケーションの起点にロボットを活用する本企画の開催を決めた」と、同協議会の高橋竜之介事務局長は語る。
 代行ロボットには「小型で圧迫感がない」「開発環境が適している」などの理由から、シャープが開発した手のひらサイズ人型ロボット「ロボホン」を採用。特別協力のサイバーエージェントがロボットの会話内容を手掛けた。

 事前に参加者が記入したアンケートを基に、サイバーエージェントのスタッフが作成した文章をロボットが読み上げ、相手の話に相づちを打ったりする。AI(人工知能)による会話文生成や音声認識は利用していない。
 ロボットが会話を代行するメリットを、同社インターネット広告事業部アドテクスタジオで対話エージェントを研究する岩本拓也さんは次のように語る。
 「限られた時間で自己紹介を効率的に行える。そんな中で自分の長所を伝えようとすると自慢に受け取られてしまいがちだが、ロボットを通すことで嫌みに聞こえにくい効果もある」(岩本さん)
(略)
 パーティー実施後にアンケートを取ったところ、「自分のプロフィール通りに話してくれているからロボットを信頼できた」「自分が思った通りの相づちをしてくれた瞬間に信頼度が大きくなった」というポジティブな意見がある一方で、「話された内容が少し古かったので、ロボットに対して信頼できなかった」など、リアルタイムの情報更新がないことに対する不満の声もあったという。
 また、相手の外見の印象より会話内容に集中できるという声も上がった。「普段は好みの外見ではない相手の場合、話をあまり聞かないが、ロボットによる会話代行だったためしっかり内容を聞けた」(参加者)。さらに、「ロボットの対話に続けて話を聞きたい気持ちになった」と、コミュニケーションが円滑になったケースもあったという。
(略)

婚活もいろいろと大変なのだとは思うのですが、何にしろとっかかりの部分は大事と言うことなのでしょうかね。
規制の緩い海外では様々なものを魔改造する事例が耐えませんが、こちらちょっと予想外な改造車輛のニュースです。

凄い…ボートのエンジンを車に積むという魔改造(2019年7月24日MAG2ニュース)

バイクにジェットエンジンを積んだり、車にとんでもない改造を施す動画は世界に数多く存在する。

こちらの動画でも、車に驚くべき改造を施していて・・・
動画に映る車のむき出しのボンネットに搭載されているのは・・・
そう、車に詳しくない人でも一目でわかるだろう、ボートのエンジンである。

見た目からして無理矢理搭載した感が満載な魔改造。
ぶっとんだ発想がない限りこのアイデアは浮かぶまい・・・!笑
見た目は歪だし、運転席からみたらエンジンがかなり邪魔だが・・・意外と快調に走行しているのには驚かされる。

ちなみに調べて見ると某メーカーの1500ccの船外機のようなのですが、普通に中古のエンジンを買うより高そうなのが気になりますね。
最後に取り上げるのはこれまた昨今何かと話題になることも多い方々の、地道な努力を伝えるニュースです。

3Dプリンターで作る菜食者用ビーフステーキ、スペインで公開(2019年2月28日ロイター)

[28日 ロイター] - 3Dプリンターを利用し、植物由来の素材で作ったビーガン(絶対菜食主義者)向けのビーフステーキが、スペインのモバイル機器見本市で公開された。

新興企業のノバ・ミートが開発した。米や豆から取れたタンパク質と海藻を混ぜ合わせ、肉と似た質感にしたものを、3Dプリンターで肉の形に整形してから、焼き上げる。
同社は「まもなく見た目、質感、味も本物のビーフステーキにそっくりなものになるだろう」と説明。スイス食品大手ネスレのカプセル式コーヒー「ネスプレッソ」にたとえて、「肉加工品版ネスプレッソのようなものになる。当社が原料のカートリッジを供給し、顧客はプリンターを使えばいい」と述べた。

将来的には、メニューに鶏胸肉やマグロのステーキも追加する予定だという。

画像を見る限り現時点ではまだまだ課題が多そうに思えますが、この種の代用肉は日本でもカップ麺等ですでにおなじみですよね。
しかしこうまでして肉を食べたいなら素直に食べればとも思ってしまうのですが、彼らなりに思うところがあるのでしょうかね。

今日のぐり:「かいだ屋」

高知空港の近隣と言う、失礼ながらかなり辺鄙な場所ながら人気のうなぎ店がこちらです。
相当な繁盛店でお客はいつでも多いのですが、席数も多いのでひとまず店内に座れると言うのは特に夏場や冬場には助かりますね。

まずはしらやきですが香ばしい焼き具合もさることながら、鹿児島産だと言うことですがこれはなかなか立派なうなぎですよね。
うな重も辛すぎず甘すぎずのタレの具合、関西風に香ばしく仕上げた焼きの加減、硬めに炊いた飯とのバランスなど、いずれも満足出来るものでした。
ただこのお盆の中で付け合わせの生野菜サラダだけが明らかに方向性が違うのですが、口直しにしてもうざくなどもう少しマッチングの点で工夫出来ないものかと感じます。
またうなぎ屋だけに相応に顧客単価も高くなるのですから、セルフの食堂のようなウォーターピッチャーとプラカップの冷水も少し気になるでしょうか。

全体にうなぎの味は満足出来るものでしたが、不満足さを感じたのが数も設備も残念な水準のトイレで、しかも半屋外ですので特に冬や夏は大変です。
とは言え肩肘張らずに気軽に美味しいうなぎを頂けるのはありがたいもので、いつも繁盛されているのも納得ですよね。

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2019年7月25日 (木)

高齢ドライバーの安全対策、運転を制限するだけでは難しそうだと言う認識が徐々に浸透

高齢ドライバーの起こす交通事故が注目を集める中で、全国的に対策グッズ導入が加速していると報じられています。

高齢ドライバーの運転事故対策、「お助け」グッズの費用と効果(2019年06月30日NEWSポストセブン)

 高齢ドライバーによる悲惨な交通事故が続発するなか、多くの「予防グッズ」が登場している。ここではそれらを5種紹介しよう。まず、年に7000件発生するブレーキとアクセルの踏み間違い事故を防止するのが「ペダルの見張り番」だ。
「アクセルを電子的に制御するシステムで、時速10km以下ならアクセルペダルを強く踏み込んでも急発進しなくなる。購入者の約8割が60代以上です」(開発したオートバックス社のIR・広報部)
 価格は工賃を含め3万2399円(税込、以下同)。今年5月の売り上げは前年同月比で26倍だという。

 同じく踏み間違い防止のためにナルセ機材が開発したのが、アクセル・ブレーキ一体型ペダルの「ワンペダル」。ペダルを踏むとブレーキ、足を右に傾けるとアクセルがかかる。特注品のため価格は18万3600円(+工賃)と値が張るものの、それでも半年待ちの人気だ。
「私自身の踏み間違い体験を元に、約30年前に開発しました。14年頃まで年数十台の売り上げだったが、ここ数年は年100台を超えています」(ナルセ機材の鳴瀬益幸・社長)
(略)
 高齢ドライバー向けの自動車保険が、三井住友海上の「GK見守るクルマの保険」だ。GPSで高速道路の逆走を察知して警報を出すほか、ドラレコを貸与し危険運転を家族に知らせる。発売4か月で契約件数は10万件を突破した。

 自動ブレーキ搭載車に買い替えるには時間も費用も要するが、「後付け」なら導入のハードルは高くない。

高齢者よりも初心者の方が危険だと言う意見もありますが、初心者は日々上達し事故率減少が期待出来るのに対して、高齢者は日々事故の不安が増していくと言う違いがある点は無視出来ません。
また事故内容も若年者とは傾向が違うことは感じられ、先日都心部で発生した暴走事故などは異様な様子がテレビでも流れましたが、他車や歩行者にとって行動が読めない怖さはあると思いますね。
自動車関連業界としても物理的対策を急ぐ必要は感じているようで、国としても将来的に安全対策装備車に限定した高齢者用免許などを考えているようですが、そうそう車を買い換えられない方も多いことでしょう。
ひとまずの対策として高齢者の免許返納・取り消し推進が挙げられますが、先日も免許返納後に車を乗り回して事故を起こした高齢者のように、当事者と周囲の認識はなかなか一致しないようです。

認知症届け出、医師の苦悩 患者は同意せず反発も(2019年7月23日西日本新聞)

 福岡市早良区で9人が死傷した多重事故など、全国各地で高齢ドライバーによる重大な交通事故が多発する中、認知症などを診断した医師が都道府県公安委員会に届け出たケースが年々増加し、届け出たうちの約4割が運転免許の取り消しや停止につながっていることが分かった。届け出は任意で、患者が運転をやめることに同意しないまま行う場合もあり、現場の医師の悩みは深い。専門医の不足もあって、医師の側からは届け出の詳しい基準作りを求める声も上がっている。

 届け出制度は2014年6月の改正道交法施行でスタート。認知症やてんかんなどが対象で、医師に課される守秘義務から除外される。警察庁によると、届け出件数は14年(6~12月)が119件、15年134件、16年144件と増え、18年は255件に。制度開始以来、計798件の届け出があり、うち約4割に当たる319件が免許の取り消しや停止などの処分に至っている。
 日本認知症学会など認知症に関係する五つの学会は制度開始に合わせ、ガイドラインを策定。届け出前に患者と家族の同意を得るよう求めているが、困難な場合は「状況を総合的に勘案し、医師が判断する」と記し、現場の裁量が大きい。「生活の足が奪われる」と届け出に反発する患者もおり、医師の側も二の足を踏むケースがあるという。

 地域のかかりつけ医が対応に迷ったとき、相談に乗り、研修や助言を行う「認知症サポート医」も全国的に不足している。厚生労働省は25年度までにサポート医を1万6千人にする目標を掲げるが、17年度末で約8千人にとどまっている。西日本地区のある医師は「専門外の医師が届け出の判断を迫られるケースもあり、よりきめ細かい基準がほしい」と訴える。
 高知大の上村直人講師(老年精神医学)は「制度を熟知していない医師もいる。都道府県警に専用ダイヤルを設置すれば、より使いやすい制度になる」と指摘している。

実は運転禁止は高齢者に限ったことではなく、医療の世界では疾患や治療内容によって若年者でも運転を禁じるべき時がありますが、そう簡単に禁止の徹底も出来なければ患者の了承も得がたいのが現実でしょう。
散瞳での眼底検査や鎮静下での内視鏡検査、アルコール含有製剤による抗癌剤治療や催眠鎮静作用のある薬剤投与時など、いずれも本来車の運転はやってはいけないはずですが、事実時に車に乗って事故を起こす事例もあるようです。
医療機関の集約化もあって大きな病気や希な病気になるほど遠方への通院が増える理屈ですが、こうした方々ほど体力的な不安も大きいだけに、1日数本のバスを待っての通院と言うのもきついだろうと思います。
ましてや高齢者ともなれば本来はより楽な自家用車での移動が望ましいはずで、長期的に考えると地方に限定したものでも自動運転装置など、高齢者でも車に乗れる技術の推進が望ましいところでしょう。

そもそも何故高齢者の運転禁止が言われるかと言えば事故が怖いからであり、その結果自分だけではなく他人にも危害を及ぼす可能性があるからですが、実はそうした懸念があるのは別に車の運転に限りません。
先日拝見したのですが医師として何歳まで働きたいかと言うアンケートがあり、70歳までが最多だったそうですが、一律に年齢で規定するのはおかしいだとか、高齢医師も働かせるべきと言う意見も多かったようです。
身体的にはもちろん、知的能力も年齢とともに衰えることが明確である以上、医師も高齢になるほど患者に危害を与えるリスクも高まるはずですが、危険性を知っているはずの医師ですら自分のこととなると簡単には辞められないのが実情のようですね。
不肖管理人も車の運転をする機会は日常的に多い方ですが、70歳になればきっぱり免許を返納するかと問われればさてどうなのかで、では何歳まで運転を続けるだろうかと考えると悩ましいものがあります。

 

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2019年7月22日 (月)

診療拒否のガイドライン、厚労省から通知

応招義務の範囲に関しては以前から様々な議論のあるところですが、先日現時点での公的な定義として厚労省からこんな通知が出るそうです。

「診療しないこと」が正当化される場合など周知へ(2019年7月19日医療維新)

 厚生労働省は7月18日に開いた社会保障審議会医療部会の会議で、医師の応召義務について「現代における応召義務」に関する解釈通知を発出するとの方針を示した。医療提供体制や医師の勤務環境に関する観点も考慮した「医師・医療機関が診療しないことが正当化される考え方」なども含む見通し。上智大学法学部教授で同医療部会の委員も務める岩田太氏が研究代表者の厚生労働科学研究「医療を取り巻く状況の変化等を踏まえた医師法の応召義務の解釈に関する研究」の報告書がまとまったことを受けた対応(資料は、厚労省のホームページ)。
 厚労省医政局長の吉田学氏は応召義務について「議論すると、いろいろな反応があり、患者の立場からは、『医師が自由に離れて、あるいは逃げてしまってもいいのか』という意見がある。医師からは、『応召義務を心の支えに頑張ってきたが、それはないのか』というような言葉をいただく」と述べ、そもそも難しい議論であると指摘。その上で、「今回の研究班の報告書はまず法的な整理をしていただいた。これをきちんと伝えながら、医師・患者関係での思い、医師にとっての、または医療関係者全体にとってのかもしれないが、職業倫理や矜持についても、混乱がないように正しくメッセージが伝わるように、行政として受け取ったものを発信する際には留意し、工夫したい」と述べた。

 岩田氏の同研究は検討の方向性として、▽医師には応召義務があるからといって、当然のことながら際限のない長時間労働を求めていると解することは当時の立法趣旨に照らしても正当ではないと解される▽医師法上の応召義務に関する規定の存在により医師個人に過剰な労働を強いることのないような整理を、個別ケースごとに改めて体系的に示すことが必要と考えられた▽個別具体的なケースを念頭に置いて、医療機関、医師が従うべき準則を明らかにする――などを考慮。応召義務について下記の解釈をまとめた。

実態として個々の医師の「診療の求めがあれば診療拒否をしてはならない」という職業倫理・規範として機能し、社会的要請や国民の期待を受け止めてきた。こうした背景もあり、応召義務はその存在が純粋な法的効果以上に医師個人や医療界にとって大きな意味を持ち、医師の過重労働につながってきた側面がある。ただし、医師には応召義務があるからといって、当然のことながら際限のない長時間労働を求めていると解することは当時の立法趣旨に照らしても正当ではないと解される。

 また「診療しないことが正当化される事例の整理」として、病状が深刻な救急患者などが該当する「緊急対応が必要なケース」と、病状が安定している患者などの「緊急対応が不要なケース」に分け、それぞれ「診療時間内・勤務時間内」と「診療時間外・勤務時間外」を解説した。

 緊急対応が必要なケースにおける「診療時間内・勤務時間内」については、救急医療において医療提供の可能性や設備の状況などを総合的に勘案し、事実上診療が不可能な場合のみ診療しないことが正当化されるとまとめた。同「診療時間外・勤務時間外」では、原則として「公法上・私法上の責任に問われることはないと考えられる」と明言。必要な処置を取った場合においても、医療設備が不十分なことが想定されるため、求められる対応の程度は低いことなども記した。
 緊急対応が不要なケースの「時間内」に関しては、原則として患者の求めに応じて必要な医療を提供する必要はあるものの、「緊急対応が必要なケースに比べ、診療しないことが正当化される場合は緩やかに(広く)解釈される」と説明。考慮すべき事項として、患者と医療機関・医師の信頼関係を挙げた。緊急対応不要なケースの「時間外」については、「即座に対応する必要がない」「時間内の受診依頼や診察可能な診療所・病院などの紹介等の対応が望ましい」と記した。
 診療しないことが正当化されるか否かについて、過去の裁判例などを参考に個別事例も列挙。「患者の迷惑行為」、「医療費不払い」、「入院患者の退院や他の医療機関の紹介・転院など」、「差別的な取扱い」ごとの解説も盛り込んだ。
 さらに、法的には、医師は国に対し応召義務を負っている旨を説明する図も作った。
(略)

まあしかし進歩的なメディアの方々がどのような反応をするだろうかと今から楽しみと言えば楽しみなのですが、少なくとも無制限に応招義務が成立するものではないと明言されたことは一歩前進と言えるでしょう。
注目すべき点としては現在進行中の医師の働き方改革を巡る議論とも関連する話として位置づけられていると言う点で、現時点で公表する意味合いとして応招義務を抑制的に再定義する意図がありそうです。
とりわけ診療時間外・勤務時間外においては全ての場合で応招義務は負わず努力目標とされたことが重要で、仮に対応を行ったとしても求められる責任の範囲は非常に限定的と言う、かなり抑制的な内容です。
この部分は夜間・時間外診療を担当している当直医の負担感とも密接に関わるものですが、各施設内ルールはともかく法的には時間外の救急要請をお断りして何ら問題無いと示されたのは重要なポイントですね。

患者の立場からすると夜間の急病はどうしたらいいのかですが、努力目標として時間内受診の案内や他施設への紹介などが挙げられているものの、逆に言えば緊急性のない患者は断られても仕方ないと言えます。
現実的に診療を行わなければ重症か軽症かも判らないと言う意見もあるでしょうが、厚労省は軽症者とは言わず病状の安定している患者と表現しているあたり、いわば見た目の印象で考えろと言うことでしょうね。
一見軽症であった患者が後で急変したと言った場合しばしば紛争化しますが、こうした厚労省の見解がどこまで言い訳として通用するのかで、こればかりは今後の判例の蓄積を待たなければならないように思います。
また勤務時間内に関しては原則的に全てのケースで一定の対応が要求されており、特にかかりつけ患者に関しては軽症と重症とを問わず対応すべきと受け取れる文脈ですが、かかりつけ重視の時代の流れではありますね。

今回むしろ救急時間外の対応義務以上に注目されるのが、日常診療の場でどこまで診療の求めを断ることが出来るか、診療拒否が許容されるケースを個別の事例を挙げて列挙されている点ではないでしょうか。
過去に問題化した事例などと照らし合わせて考えると、迷惑行為を行う患者や退院可能なのに退院を拒否する患者、意図的な未払い患者は拒否可能であるとされたのはなかなか示唆的ではないかと思います。
他方で宗教や思想信条だけでは診療拒否は許容されないが、それらにより診療が著しく困難な場合は許容されると言うのは、最終的にはどこまで現場が受け入れ可能かで考えろとやや丸投げ感もありますね。
全体として医療の必要性がある場合は一定程度の診療を義務づける一方、医療の必要性がなければ拒否も許されると言うことですから、迷惑患者などはまずは医療の必要性がない・乏しい状態に持ち込めるかが重要と言えそうです。

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2019年7月20日 (土)

今日のぐり:「インディアンレストラン アラティ 倉敷中庄店」

先日世界的に大いに話題になっていたのがこちらのニュースです。

女性の写真を「裸」にするアプリ、批判受け削除(2019年6月29日AFP)

【6月29日 AFP】人工知能(AI)を利用して女性の写真を裸にできるアプリが、悪用の恐れがあるとしてソーシャルメディア上で多くの批判を浴び、削除された。

 このアプリ「DeepNude」は、エストニアに拠点を置くという開発者が公開。開発者は、「娯楽」目的で数か月前に立ち上げたが、その需要を「大幅に過小評価」していたと述べた。
 開発者はアプリについて「拡散し、アクセスを制御できなくなるとは考えもしなかった」とツイッター(Twitter)に投稿。「安全措置(ウォーターマーク、透かし)を採用していたが、もし50万人が使用すれば、悪用される可能性は極めて高い。私たちはこうした方法で収入を得たくはない」

 DeepNudeは、実際の映像を巧みに加工し、不正行為や情報操作に利用される恐れのある「ディープフェイク」の技術を使用したもので、無料版と有料版が提供されていた。
 アプリは削除されたが、いくつかのバージョンは使用できる状態で、悪用される恐れがあるとの懸念が上がっている。

アナログ世界でも昔からコラ画像と言うものは出回っていましたが、簡単に高精度のヌード画像を作成出来るとなれば需要は大きいでしょうね。
本日はAIには詳しくとも人間の本性についてやや考察が不足していたと言う開発者氏に奮起を促す意味で、世界中からやはりそれは駄目ではないかと思われる残念なニュースをお伝えしてみましょう。

「購入したアナログレコードが届いた…でも今日は聴くことができそうにない」絶望する1枚(2019年07月08日らばQ)

アナログレコードは今でも根強い人気があり、限定ものなどコアなファンが買い求めているようです。
アナログレコードを購入した海外の人物が、「今日は聴けなさそうだ」と嘆いていました。
なぜなら……。
(略)
これは腹立たしく思うのは当然ですね。投稿者は保険をかけておらず、払い戻しもなかったそうです。日本だったら絶対に許されない状況ですね。

一目瞭然のその悲劇的な状況は元記事の画像を参照いただきたいのですが、しかし似たような状況は何処の国でも起こりそうな気もします。
先日大きく取り上げられていたのがこちらのニュースですが、まずは記事から紹介してみましょう。

輸送車からこぼれた1900万円、宙に舞う紙幣 持ち去るドライバー続出(2019年7月11日CNN)

(CNN) 米ジョージア州アトランタの州間高速道路で9日、走行中の現金輸送車の扉が突如として開き、大量の紙幣が道路上に舞い散るハプニングがあった。
この光景を見た車が次々に停車して、大勢の人が現金拾いに加わった。

地元警察によると、輸送車が道路にばらまいた現金は推定17万5000ドル(約1900万円)。現場を通りかかった人たちはこの光景を写真やビデオに収め、車から降りて風に舞い散る紙幣をつかもうと夢中になった。
警察に通報があったのは午後8時ごろ。交通量の多い州間道路で15台以上の車が停車し、輸送車から落ちた現金を拾おうとしているという内容だった。
警官が到着した時点でまだ現場に落ちていた数百ドルは、輸送車の係員や警官が回収したが、既に多額が持ち去られたあとだった。
しかしソーシャルメディアには、宙を舞う紙幣の動画が多数投稿されており、警察はこうした動画をチェックして、現場にいた車を探している。

警察では、証拠となるSNSの動画はいくらでもあるとしながらも、「いつ警察が自分を見つけに来るかとびくびくしながら暮らさなくても済むように、自ら出頭してお金を返してほしい」と呼びかけている。
既に男性1人が2100ドルを返したほか、別の男性も道路で拾った500ドルを持って来たという。
警察は、「お金を返せば正しいことをした人を罪に問うことはしない」とする一方、もしも拾った現金を自分のものにすれば、遺失物横領の罪に問われることがあると警告している。

返金した人が2人だけだったことの方が話題になっていたようですが、いずれにしても全部を回収するのは難しそうですね。
日本でも選挙活動に絡んで様々なトラブルが報じられていますが、こちら転ばぬ先の杖と話題になっていたニュースです。

「女性と2人きりはダメ」、米州議員が女性記者の取材拒絶 トラブル回避で妻と約束(2019年07月12日BBC)

アメリカ・ミシシッピ州知事選に立候補している、共和党のロバート・フォスター同州下院議員(36)が、選挙活動の同行取材を希望する地元メディアからの申し入れを、担当記者が女性だという理由で拒絶していたことが、9日わかった。妻以外の女性と2人きりにはならないと決めていると言い、男性スタッフを同行させない限り応じられないとしている。

地元メディア「ミシシッピ・トゥデイ」のラリソン・キャンベル記者(40)によると、フォスター議員の選挙活動を同行取材するため、選挙用車両に15時間「同乗」できないか申し入れた。しかし、自分が女性であるとことを理由に拒否されたという。
フォスター議員は、自分の結婚生活にいかなる疑惑も生じさせたくないため、用心した上での判断だったと釈明。CNNに対し、「これは私の選挙トラックだ。私の選挙トラックの中では、私のルールに従って我々は行動している」と述べた。さらに、自身の宗教や信仰について語った。
(略)
フォスター議員は、「私は、人が物事を見た際に質問をしないでそのまま理解するというような、感覚的な認識や捉え方(perception)を信じていない。真実を見つけ出そうとしないのだから。感覚的な認識や捉え方というものがこの世界では現実とされている。私は、自分がすべきことではないことをしている、というような考えを、誰にもされたくない」と述べた。
さらに、セクハラ被害者を支援する「#MeToo(私も)」運動については、「男性はいつも攻撃にさらされている」と主張。「私は、女性が私を告発できるような状況に自分自身を置くようなことはしない」と述べた。
15時間の同行取材を男性記者が行なうとしたら、取材に応じるかと尋ねられると、フォスター議員は「私は自分の立場を守りぬく」と答えた。

一方、フォスター議員をこれまでに何度も取材してきたキャンベル記者はCNNに対し、今回の判断は性差別主義だと反論。フォスター氏のルールに従うことが求められるのであれば、フォスター氏側が男性の付添い人を用意すべきだと主張した。
フォスター氏は、当時の選挙陣営は、支援を差し伸べるにはあまりに人手が少なかったと主張した。
(略)
フォスター議員とキャンベル記者をめぐる議論によって、男性は女性と2人きりになることを居心地悪く感じるかどうかが、再び注目されることとなった。
2017年には、ペンス副大統が2002年に、「妻以外の女性と2人で食事をしないこと、そして妻がそばにいない状況では、アルコールが提供される行事には参加しないこと」を誓っていたことが明らかになり、大きく報じられた。

興味深いのは記者が女性であったことが現地では問題になっているように聞こえる点ですが、日本であれば記者と二人きりと言う時点で軽快されても仕方ない気もします。
同じくアメリカから、これもなかなか興味深いニュースで話題になっていたものです。

脳腫瘍の5歳児に贈られた宝物、盗んだ2人組が涙の謝罪 米(2019年7月1日CNN)

(CNN) 米ワシントン州で、自閉症と脳腫瘍(しゅよう)をわずらう5歳の男の子に贈られたチャンピオンベルトのレプリカを盗んだ2人の女性が、男の子の境遇を知ってベルトを返しに現れ、謝罪する出来事があった。

デラウェア州シーフォードに住む5歳のティミー・ビック君は昨年10月、脳腫瘍と診断された。両親はプロレスの大ファンのティミー君のためにお金を貯め、WWEプロレスのチャンピオンベルトのレプリカをプレゼントすることにした。
ベルトを本物そっくりに見せるため、両親はフェイスブックを通じ、ベルトをデザインしたワシントン州のセルジオ・モレイラさんに連絡を取っていた。
モレイラさんは報酬を受け取らずに協力すると申し出たという。プラスチックの装飾をジルコニアに入れ替え、プレートを厚くするなどして、テレビに映る本物のベルトにできるだけ近づけるつもりだった。

ところがティミー君の両親がモレイラさん宛てに送ったベルトが、モレイラさん宅の玄関先で盗まれる被害に遭った。玄関カメラには、ベルトの入った小包を持ち去る2人組の姿が映っていた。
警察はカメラに映った2人組の映像を公開し、地元メディアはティミー君の境遇を伝えた。
数日後、2人の女性がベルトを返すため、モレイラさん宅を訪れた。4枚の紙につづった手書きの手紙も添えられていた。

モレイラさんによると、2人はホームレスの麻薬中毒患者で、小包の中身を売ってお金に換えるつもりだったと打ち明けたという。「2人はとても悲しそうな顔をして泣いていた」とモレイラさん。2人を抱き締め、体に気を付けるよう告げた。
手紙には、「私はどんなことがあっても、病気の5歳児から物を盗むようなことはしないでしょう。自分のやったことを恥じています」とつづられていた。

しかし記事を読んで興味深いと思ったのが、今の時代ホームレスでもSNSでただちに反応をするようになっていると言うことでしょうか。
最後に取り上げるのはこちらのニュースですが、正直記事のタイトルと内容のギャップにがっかりしたと言う声も少なくないようです。

男性がお腹をまる出しにする「北京ビキニ」の文化、中国の都市で「非文明的」だと禁止に(2019年7月9日らばQ)

中国の都市部では炎天下になると、こんな風にお腹だけを出した男性の姿を街のあちらこちらで見かけるのだとか。
文化の違いを感じますが、「北京ビキニ」“Beijing Bikini”と呼ばれ、夏の風物詩となっているそうです。
しかしどうやら中国でもあまり快く思わない人はいたようで、一部市民の苦情を受けた済南市では「非文明的」だとして、この行為を禁止にしました。

Google検索で“Beijing bikini”を検索すると、たしかに無数のお腹出しをした男性たちの画像がぞろぞろと出てきます。
人口880万人の済南市は、都市のイメージアップ戦略の一環として「非文明的な振る舞い」を一掃する考えで、シャツを脱いで露出する行為の他にも、ゴミのポイ捨て、列を飛ばす、公共での口論などを取り締まりの対象としました。
中国国内では歓迎する意見もあれば、こうした規制は行き過ぎだと批判的な意見も上っているとのことです。

ビキニと聞いて何かしらときめいた方ほど画像を見て思うところがあったようですが、むしろアメリカの都市部などで見かけそうな気もします。
しかし文明的か否かはともかくとして、こうした格好が似合うためにはそれなりに鍛えているべきなのだろうとは思いますね。

今日のぐり:「インディアンレストラン アラティ 倉敷中庄店」

近年全国各地で見かけるようになったインド料理屋ですが、カレーを中心に辛味の立った料理は夏向きだと好評だそうです。
こちら倉敷市東部の一角にあるお店で比較的最近出来たそうですが、近隣に大学もあり安定的な人気があるようですね。

なかなか食べ慣れないと何を頼んだものかと悩むのですが、カレーを中心に単品メニューを幾つか頼んで見ました。
まずはグリーンサラダは辛いのかと思ったらまったり甘口で、単独でもなかなかうまいですが辛い料理の付け合わせにちょうど良さそうですね。
メインとなるのがミックスグリルですが、チキンを中心に色々入っていてボリューミーな一品で、どれも悪くないのですが味の方向性が似通っているとも言えます。
マトンカレーは辛さ普通でもスパイスが立ってなかなかいけますし、一転してチキンカレーはポタージュっスープのようなまったりコクのある味で、カレーは色々と試したくなりますね。
インド料理屋の定番とも言えるナンは甘い風味がいい具合ですが、全体的に食材の点ではチキン以外の選択肢が少ないのが少し不満と言う印象でした。

インド料理を食べ慣れていない場合単純にカレー中心のセットメニューでもいいかと思いますが、それぞれ料理の説明がちゃんとあるのが助かりますね。
居抜きの開業だそうで設備面ではやや古さも感じますが、近くに来た際にもまずはランチで立ち寄ってみるのにちょうど良さそうなお店ではありました。

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2019年7月17日 (水)

どこかで見たようなコメントが、全く畑違いの業界から

このところ反社会的勢力との関係など何かと話題になる事の多い某芸能関連大手の運営の在り方に関して、先日こんなニュースが話題になっていました。

闇営業、契約書なし、安いギャラ、宮迫の今後…吉本・大﨑会長が答えた60分(2019年7月13日BUSINESS INSIDER JAPAN)

振り込め詐欺グループの宴会に参加して金を受け取ったとして、「雨上がり決死隊」の宮迫博之さんや「ロンドンブーツ1号2号」の田村亮さんらが謹慎処分を受けた「闇営業」をめぐる問題。
吉本興業ホールディングスの大﨑洋会長が、Business Insider Japanの取材に応じた。
(略)
BI:闇営業の背景には、芸人たちの報酬が安いことがあるのではと指摘されています。
大﨑:ギャラが安いことと、犯罪を起こすことはなんの関係もない。お金持ちは、犯罪を犯さないのかというとそんなことはない。
吉本としては基本、ギャラはちゃんと払っているつもりです。

「最初のギャラが250円だった」と芸人がテレビで発言してますよね。
イベントをすれば場所代、賃料のほか大道具さん、衣装さんの経費も必要。黒字が出るときも、赤字のときもある。赤字だったとしても、プロとして吉本の舞台に立ったのだから、ギャラは払ってあげないといけない
10組の漫才師が出て、上の3組の名前で800人がいっぱいになったとする。若い子の名前でイベントに来た客はいなくても、プロとして舞台に立ったんだから、1円でも払ってあげようという意味での250円。250円もらえてよかったなと、ぼくは思う
その状況がきちんと理解できていなかったり、テレビで話を振られた時に笑いを取ろうとして、「250円」と言ってしまったのかもしれません。
交通費が500円かかって、250円では赤字だったとしても、800人の前で自分たちの漫才を3分できれば、たとえ1回も笑いが取れなくても今後の芸の役には立つでしょう。

芸は、人生をかけて何十年も積み重ねて完成するもの。修行時代に、先輩のおかげで舞台に立つ経験をしてもらう。ギャラの額の問題ではないと思ってます。
歌手でもカメラマンでもライターでも、売れないころ若いころは食べられません
だから芸人は居酒屋でバイトをし、いつの日か芸を磨いてスターになって、世の中の人を感動させたい、喜んでもらいたいと下積みをする。
吉本の芸人としてデビューしたんだから、だれも笑ってくれなくても、月に30万円払ってやるからがんばれよ、というやり方は、本当の芸人を育てるやり方とは思えない。吉本のいまのやり方を、変えるつもりはありません。
(略)
BI:芸人と契約書は交わしていないのですか。
大﨑:芸人、アーティスト、タレントとの契約は専属実演家契約。それを吉本の場合は口頭でやっている。民法上も、口頭で成立します。タレントが出版社から本を出す、映画に出るというときは、これは別途、吉本興業と出版社や映画会社が契約書を交わしています。
芸人が「契約書ないねん」と言っているのは、書面で交わしていないということだと思う。その子が理解不足なのか、笑いをとろうとして言ったのかはわからない。ただ、いまの形がぼくは吉本らしいし、いいと思ってます。
(略)
BI:役員を含めた責任のとり方について議論はされていますか。
大﨑:まったくない。社内の構造に問題があったとは理解していない。道半ばなので、やり遂げる道をぼくは選ぶ。

BI:6000人の芸人を抱えるのは、さまざまなリスクを抱えることの裏返しにも見えます。
大﨑:吉本に入ってお笑いやりたいんです、吉本しか行くところがないんです、という子たちに、来るなとは言えません。
縁あって吉本の門をくぐった以上、本業で月に2000円しか稼げなくても、がんばって居酒屋のアルバイトであとの12万円を稼ぎなさいね、ということだと思う。
それは、どの世界でも同じ。本業でいきなり食っていけるわけではない。十分な給料をあげて安心して暮らしながら修行しなさいというのが、本当の愛情なのか
なにかのきっかけですごくいい仕事が、すごくいい漫才のネタができるかもしれない。吉本しか居場所がない人においでよ、と言うのは、まちがったことではないと信じている。
(略)

近藤春菜、吉本会長「今後も書面での契約しない」に「口頭でも聞いた覚えない」(2019年7月15日サンスポ)

 お笑いコンビ、ハリセンボンの近藤春菜(36)が15日、MCを務める日本テレビ系「スッキリ」(月~金曜前8・0)に生出演。お笑い芸人らが会社を通さない“闇営業”で反社会勢力の集まりに出席した問題に言及した。
(略)
 また、吉本興業の大崎会長が「今後も書面で契約を交わすことはない。口頭の契約を変えない」としている点について「口頭だったとしても、芸人も納得してお互い同意しないと契約って結ばれないと思うんですよね。私は吉本から口頭でも聞いた覚えはないですし。『会社にいくら入ってあなたの取り分はこうです』とか、他の問題に関しても何もないですよね。会長のおっしゃっていることと芸人の間での相違がすごくて、これで納得している芸人っていないと思います」と苦言を呈した。

反社会的勢力との関係云々については芸人の皆さんも飯の種、商売でやっているわけですから、そうと知らず意図せざるものまで含めれば相応の数がこれまでにもあったのではないかとは想像出来るところです。
その点についてはこの機会に検討いただくとして、ここで注目したいのは業界最大手の大手企業が契約書もなく、ただ口頭での口約束だけで支払いなどを決めていると言う点で、ちょっと驚くような現状ですよね。
無論一般のサラリーマンと違って様々な不定期収入も多いだろうとは思うのですが、少なくとも外部と契約をする際にはきちんと条件を交渉し文書も交わすでしょうに、内部に限ってずいぶんといい加減なものに見えます。
特に注目したいのが所属する芸人のコメントとして会長の言に反し、口頭であれ何であれ契約に関して全く聞いたことがないと言っている点ですが、事実であるとすると内部の決算処理などどうしているのかとも思います。

世間的にもちょっとした話題になっていたこの記事ですが、個人的に感じたのが会長のコメントや労働契約の実態など、最近何かと話題になることの多い無給医問題と妙に相似形に見えると言うことでしょうか。
技能は苦労してこそ身につくものだとか、修行中なのだから給料が出なくて当たり前だとか、将来のために若い頃は苦労はしておくべきだとか、どこかの病院の経営者側のコメントとしても違和感を覚えないフレーズです。
どこの業界でも大なり小なりこうした事例はあるのでしょうし、特定の業界だけが特殊だから起こる問題でもないのでしょうが、それだけに世間的にこうしたコメントがどう受け止められるか当事者は知るべきでしょうね。

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2019年7月15日 (月)

最近目についた興味深いニュース三題

先日こんなニュースが話題になっていました。

北大が名和学長の解任申し出へ。職員へのパワハラ認定、国立大では全国初になる見通し(2019年7月5日ハフポスト)

北海道大学の名和豊春学長(総長)について、同大が解任の申し入れをする方針であることが7月5日、関係者への取材で分かった。
名和学長は北大職員に対するパワーハラスメントをしていた疑いがあるとして、学長選考会議2018年11月から調査をしていた。学長選公会議は学長のパワハラを認定。学長を続けることは不適切であるとして近く文部科学相へ解任の申し出をするという。
名和学長は、2018年12月10日から体調不良を訴え休職しており、2019年3月の卒業式や、4月の入学式も欠席した。現在は笠原正典副学長が職務代理を務めている。
北大広報課は「現時点ではコメントを差し控えたい」としているが、この問題について「世間的に大きな注目を集めているので、解任の申し出などがある場合はしかるべきタイミングで公表する」と説明した。
(略)
国立大学の学長任命手続きをする文部科学省人事課によると、2004年に国立大学が法人化してから、学長が解任された例は今までにないという。
国立大学法人法によると、国立大学の学長の任命や解任の手続きは、学内外のメンバーで構成する選考会議の申し出を受けた後、内容を精査して文部科学相が可否を決定する。
担当者は「正式な申し出は現時点では来ていない。このような例は過去にないため、一般的にどう対応するかということについても説明しにくい」と話している。

未だ事実関係が争われている中ですから断定できるものではないものの、近頃ではアカハラと言う言葉もあるくらいで、学閥内のヒエラルキーに基づくハラスメント自体はどこの大学でも全く珍しくはないでしょう。
ただ今回国立大学のトップである学長が、いわば部下からの謀反によって職を追われると言う前代未聞の事態であることが珍しく、こういうことが可能であると言うことを世に知らしめる意味でも重要な事例になりそうです。
今後はこれならうちの教授も…と全国各地で内部告発が続くことになるのかどうかですが、学問的業績だけではなく人並みの常識を持ち合わせているかどうか、教授選考の過程から問われる時代になるのでしょうか。
続いてこちらも言われてみればありそうな話でもあるのですが、先日出ていた珍しいニュースを紹介してみましょう。

救急隊員、待たされ「分娩後に要請を」消防謝罪(2019年7月10日読売新聞)

 横浜市消防局の救急隊員が、低体重児の救急搬送要請で出向いた産婦人科医院で、分娩で待たされたことに対し、「救急車を長く拘束することはできかねる」と発言するなど不適切な言動をしたとして、消防が医院側に謝罪していたことが、関係者への取材で分かった。

 市消防局などによると、医院は今年春頃、母親の周産期異常で予定日より早い低体重児の緊急分娩の必要があるとして、新生児の専門病院への搬送を要請した。帝王切開後の心肺蘇生などに時間がかかり、救急車は30分ほど待機した。
 救急隊員3人は待機中、感染防止のため着用が規定されているマスクを外し、廊下のソファに足を投げ出して座り、さらに、関係者以外は立ち入り禁止の場所で新生児たちを眺めるなどした。さらに、40歳代の救急隊長は搬送後、付き添いの医師に「30分ほど救急車が待った。分娩後に要請してください」などと発言した。

 市消防局は「緊張感に欠く行動や不見識な発言」として医院側に謝罪した。同局は取材に対し、「周産期医療に関する知識と経験が不足し、緊急であることを理解していなかった。救急隊員の指導育成に努める」と話している。

医学的な状況の詳細は記事からは少しわかりにくいところもあるのですが、緊急搬送の必要がある場合は往々にしてあり、また一段落してから救急車を呼んだのでは遅いと言う場合も当然ながらあるでしょう。
結果的に30分待たされた救急隊としても不本意だったのは理解できるところですが、少なくとも現場でこうした態度や言動に出ることは不適切と言うべきで、後日検証なりするのが妥当ではなかったかと思いますね。
ただ医療機関でこうしたトラブルがあった場合、病院当局がどこまでスタッフを守るために行動するだろうかと考えると、個人ではなく組織として責任を負う消防救急の体制は見習うべき点が多々あるように感じます。
もう一つ取り上げますのはこちらのニュースなのですが、おそらく多くの医療関係者がびっくりされたのではないでしょうか。

加古川中央市民病院 黒字が過去最大、21億円超(2019年7月9日神戸新聞)

 加古川中央市民病院(兵庫県加古川市加古川町本町)を運営する地方独立行政法人「加古川市民病院機構」は9日、2018年度の決算を公表した。経常収支は21億7千万円の黒字で、過去最大の黒字額だった17年度をさらに約2億円上回った。今月で開院から丸3年となる新病院は、年々経営の安定化が進む

 同日にあった、外部の有識者らでつくる評価委員会で報告した。経常収支の黒字は6年連続。17年度に引き続き、設立者である市の一般会計から繰り入れる運営費負担金(16・6億円)を除いた収支でも黒字を達成した。

2016年に開院した同病院は600床クラスの地域基幹病院で、高度急性期を中心とする入院医療の収益改善がこの結果を招いていると言うことですが、そうは言ってもなかなかこのご時世に出来ないことです。
スタッフの労働環境は果たしてどうなのかと気になる先生も多いと思いますが、個人的に注目したいのは昨年初めて黒字を達成した時点で入院、外来患者数の大幅な増加を認めていた、その結果です。
加古川市民病院機構の患者アンケートでは黒字化と平行して入院・外来患者の満足度が大きく低下しており、接遇や応対の満足度や外来の待ち時間などで顕著な悪化が見られたと言います。
経営至上主義で顧客をより多く集めれば当然そうなるだろうことは予想出来るのですが、医療の場合基本的にはこうした接遇面が多少悪くとも、顧客は医療そのものへの期待感で集客出来るともいえますね。
診療報酬改定が厳しさを増す中でなかなか教訓的な話だと思うのですが、やはりこれからの時代国民としても医療の質、コストおよびアクセスのいずれを重視するか、選択していく必要がありそうに思います。

 

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2019年7月13日 (土)

今日のぐり:「天下一品 総本店」

近年ハンターの減少もあってか野生のクマ被害が目立つようですが、そんな中で先日多くの人々を驚かせたのがこちらのニュースです。

「何を信用したら?」市の要請でクマを駆除したのに銃所持許可が取消に(2019年6月13日北海道文化放送)

 2018年、砂川市で市や警察の立会いのもと要請に応じてクマを駆除したハンターが、鳥獣保護法違反の疑いで書類送検され、その後不起訴になったものの、銃の所持許可が取り消されるというトラブルがありました。
 住民の命を守るためのハンターの行動がなぜ問題視されてしまったのでしょうか。

 田中うた乃記者:「このあたりには果樹園も多くあり、たびたびクマが目撃されていました。男性は市の要請を受け警察立会いのもと10数メートル先にいた子グマを駆除しました」
 北海道猟友会 池上治男砂川支部長:「ハンターに頼んでいると片方で言っておきながら撃ったらダメみたいなことを言ったら、何を信用してやればいいのか。おかしいんですよ」
 こう話すのは、北海道猟友会砂川支部長の池上治男さん。池上さんは2018年8月、砂川市からの連絡を受け砂川市宮城の沢のクマの出没現場に出動し、1頭のクマを駆除しました。

 池上さんによりますと、市の担当者や警察官が周辺住民に注意を促し、現場で安全を確認した後、市が依頼する形で駆除したということです。
 しかし、池上さんはその後、公安委員会の許可なしに発砲したなどとして、鳥獣保護法違反の疑いで書類送検されました。
 不起訴にはなりましたが建物の近くで発砲したことが問題視されライフル銃の所持許可が取り消されてしまいました。

 北海道猟友会 池上治男支部長:「何がなんだかわからない、市の要請で駆け付け駆除するだけの話しですから、じゃあクマが出たら、人を襲うまで対応できないのか。私たちは、市民のためにクマを駆除して警察官もよかったよかったと言っていた」
 今回の件について警察は、現場で発砲を同意した事実はないとコメントしています。
(略)

当事者ならずとも誰しも思うところはあるだろうと言うニュースなのですが、しかし市当局や警察も今後ハンターとの関係をどうしていきたいのでしょうかね。
本日は妙なトラブルに巻き込まれたハンター男性にご同情申し上げるとともに、世界から動物にまつわるちょっと予想外のニュースを紹介してみましょう。

猫用AIドア。死んだ獲物をくわえて帰宅する愛猫をブローーーック!(2019年7月7日GIZMODO)

これで夜中の3時に動物の死骸を片付けなくて済むようになりますよ。
あなたの愛猫がたびたび殺戮的な気分に陥り、家に何かしら血の滴る不愉快な死骸を運んでくるようになったら、どうしますか? もしあなたがベン・ハムさんだったら、AI制御の猫用ドアをDIYし、ネズミやハトなど汚らわしい死肉のプレゼントを家に持ち帰られないよう、シャットアウト出来ることでしょう。

ハムさんは何カ月も費やし、愛猫メトリック君が家に入る/出て行くだけの画像を何千枚もAIに学習させました。気の遠くなるような作業ですが、真夜中に狩人の本能が目覚めた毛玉君が、死んだ動物(時には瀕死でかろうじて生きている…)を家に持ち帰ってきて、ハムさんの安眠が妨げられることを防ぐためのAI制御ドア構築に必要な作業だったのです。
ハムさんはAmazonで上級製品管理部長を務めています。彼は先月開催された、多様なアイディアの発表会「Ignite Seattle」にて登壇し、このドアを制作したきっかけから過程、結果までを面白おかしく発表しました。
壇上にて、ハムさんはこう話しました。

猫が普通に帰宅するか、私の夜を台無しにするか、なのです
(略)
メトリック君が一狩り行くのは、大体10日に1回の頻度なのだそうです。ハムさんいわく、このドアを作動させてから5週間で、メトリック君が獲物なしで帰宅したのは180回、閉め出されたのは6回だったとのこと。ですが6回中の1回だけ、アルゴリズムが不調で獲物を加咥えていないのに閉め出されてしまったのだそうです。
機械学習はメトリック君の出入りする画像だけを学習しているため、このドアはメトリック君だけしか検知しません。なのでもし皆さんが同じものを作ろうとすると、ご自身の愛猫画像を何千枚も読み込ませないといけなくなります。
もしも愛猫のインスタ写真を投稿しまくっている愛猫家であれば、そのための資料はバッチリ揃っているかも?

よく考えたものですが、ネコの方とすれば何故閉め出されるのか理解出来るものなのかどうか、理解出来なければ学習も進まないと思うのですけれどもね。
フランスから二題続けて紹介してみますが、まずはこちら今時そんなことがと思うようなびっくりニュースです。

パリの警察署、ノミの大繁殖で閉鎖 職務遂行できず(2019年5月7日CNN)

フランス・パリ北東部の警察署でノミが大量に繁殖して職務が遂行できなくなり、一時的に閉鎖される事態になった。

ノミが繁殖したのはフランスの19区にある警察署。5日に人員が退避して、入り口前に「通知があるまで閉鎖」の告知が張り出された。
警察組合のツイートによると、同署は数日前からノミの襲来を受けて「耐えがたい職場環境」になっていたといい、「(害虫駆除)会社の介入にもかかわらず、現場の完全な消毒が実行されなかったために問題が続いた。数人の警官が何カ所もノミに刺されて治療を受けた」としている。
さらに、「一部の害虫は家庭にも持ち込まれたらしく、警官の家族も被害に遭っている」という。地元メディアは、警官数人の子どもがノミに刺されていると伝えた。

組合幹部がCNNに語ったところでは、ノミは同署で勾留されたり事情聴取を受けた人物から広まったと思われる。1週間前に行われた害虫駆除は、建物全体や車などの徹底した消毒が行われなかったために、ほとんど役に立たなかったという。
組合が求めている警察署全体の完全な消毒には、最低でも丸2日かかる見通し。
地元メディアによれば、この警察署では2017年にも、シラミとノミが大繁殖して警官らが避難を強いられる騒ぎが起きていた。

言われてみれば不特定多数が出入りする施設では当然予想されるリスクなのですが、医療機関でも注意が必要となりそうな話ですね。
同じくフランスからもう一つ取り上げてみますが、こちらどこか牧歌的なニュースといえそうです。

フランス、学級削減を回避するために羊15頭が入学者リストに登録される(2019年05月08日スプートニク)

フランス東部イゼール県の小学校で、学級数の削減を回避するために親たちが羊15頭を入学者リストに登録した。フィガロ紙が報じた。

教育機関によると、生徒数がわずかに減少しているため、余分な学級を削減する必要がある。
生徒の親たちは、学級数の削減によって1学級の平均生徒数が増え、教育の質に悪影響を及ぼすと指摘している。
抗議の一環として、地元の農家が学校に羊の群れを連れてきた。うち子羊15頭は学校の入学者リストに正式に登録された。すべての羊に出生証明書があったという。また地元の市長も抗議参加者らを支持し、デモを開催するために校庭の一部を提供するよう命じた。

まあこれが通用すると言うことであればザル規制と言うべきなのでしょうが、しかし羊たちが無事卒業できるものかどうかが問題です。
ヤマアラシと言えば小動物の一種程度にしか認識していない人も多いかもしれませんが、その恐ろしさを伝えるのがこちらのニュースです。

人食いライオンの原因にも、実は怖いヤマアラシ(2019年7月9日ナショナルジオグラフィック)

 1965年、雑誌「アウトドア・ライフ」にケニア人ハンターがライオンに襲われたという記事が掲載され、このライオンは「ダラジャニの人食い」として一躍有名になった。1965年は深刻な干ばつのせいで獲物が減っており、ライオンが人間を襲う事件がケニア南部で複数発生していた。
 ただし、ダラジャニの人食いにはある特徴があった。ヤマアラシの針が鼻に刺さっていたのだ。

 このたび、ライオンとヤマアラシとの関係について初めて本格的な調査が行われ、ライオンが受ける被害とその意外な影響が明らかになった。論文は学術誌「Journal of East African Natural History」5月号に掲載された。
 米シカゴにあるルーズベルト大学の研究者で研究チームを率いたジュリアン・カービス・ピーターハンス氏は、ダラジャニの人食いの死骸を詳しく調査し、ヤマアラシの針が鼻の中に15センチ以上突き刺さり、脳のすぐ近くまで達していたことを発見した。
 このライオンが人を襲った原因が、ヤマアラシの針にあることはほぼ間違いないと、カービス・ピーターハンス氏は言う。鼻に針が刺さったライオンはうまく狩りができず、徐々に衰弱して、追い詰められた末に人間を狙うようになったのだろうと、氏は推測する。

 論文によれば、ライオンは通常、ヤマアラシを避けており、獲物が不足しない限りは手を出さない。ヤマアラシを狩ろうとすれば、ライオンは重大なけがや、最悪の場合は死の危険にさらされる。そしてけがをしたライオンは、人間、ウシ、ウマなどを襲うようになるという。
 こうした傾向がより顕著になるのは干ばつが起こったときだ。1965年は、ケニアで異常な乾燥が続いた年だった。研究チームはダラジャニの人食いのほかにも、同じ年に人を少なくともひとり殺して射殺された別のライオンも調査している。このライオンの場合は、亀裂の入った歯の1本に、ヤマアラシの針が刺さっていた。
「ヤマアラシがライオンの好物でないことは確かです」と、カービス・ピーターハンス氏は言う。人間も彼らの好みの獲物ではないが、ライオンがけがをしている場合は、「動きの遅い人間たち」を狙うのは理にかなっている。

 今回の発見はライオンの保護にとって重大な意味を持つ。たとえば、ヤマアラシの針が刺さったライオンに対しては、移動獣医チームによる治療が今まで以上に重視されるだろう。また、ほかの動物の死因になりうるという点でも、ヤマアラシの存在は重要だ。特に、近年干ばつが過酷かつ頻繁になりつつある地域では、ヤマアラシに関連した被害が拡大する可能性もある。
(略)

ヤマアラシどんだけと言うニュースですが、しかしアフリカの住民の健康と生命にここまで影響力があるとはびっくりですね。
最後に取り上げるのはほぼ出落ちと言うニュースなのですが、あまりに驚くべきその状況をまずは記事から紹介してみましょう。

【衝撃】「日本じゃ考えられない!」マレーシアの玄関にはこんな巨大生物がやって来る!(2019年7月6日ブレークタイム)

NoviceGunner@4日目西く19bさんのTweet

マレーシアでの出来事らしいですが帰宅してこんなのいたら状況把握するのに5秒はかかるしあげくに腰抜けるわ!
(略)

その驚くべき状況は元記事の画像を参照いただきたいのですが、ちょっと日本では考えがたいもので思考停止してしまいそうですね。
関連して多数のびっくり画像が寄せられているのですが、世界ではまだまだびっくりな生き物たちがいると言う驚きのニュースでした。

今日のぐり:「天下一品 総本店」


天一はラーメンではなく天一という食べ物であると言うくらいに、熱狂的な愛好者が多いのがこちら天下一品です。
特徴的な濃厚スープは店舗によってもかなり濃さが違うと聞きますが、そもそもデフォルト濃度はどうなのかとこちら総本店にお邪魔してみました。

基本的には濃いめ、薄め、普通と言う感じですが、こちらその普通と思われるのが中華そば屋台の味と言うオリジナル味で、普通麺ニンニクなしでオーダーしました。
食べて見れば濃いのは濃いですが、以前に京都市内で食べたこってりになるともはやラーメンではない程でしたが、こちらは普通に濃いめくらいでしょうか。
同行者が頼んだあっさり味も少し試して見ましたが、こちらは天一と言うよりごくふつうの醤油ラーメンで、特記すべきものはないと思いました。
サイドメニューでは餃子はまあこんなものかですが、しかし天一さんは酒のつまみになりそうな一品メニューがそろっているのも面白いですね。

総本店と言っても地味な町のラーメン屋そのものの作りですが、見ている間にも次々とお客がやってくるあたり、さすがに総本店だけのことはありますね。
観光都市京都の一角にあり、かつこれだけの繁盛店だけに接遇面は手慣れたもので、特に天一初心者にも丁寧に対応していただけるのは助かります。

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2019年7月 8日 (月)

医師の労働時間に関する厚労省の通達が興味深い内容

本日まずはこちらのニュースから紹介してみましょう。

長時間労働で院長ら不起訴 新潟市民病院、遺族が告発(2019年7月3日共同通信)
https://www.m3.com/news/general/685956
 新潟市民病院が2017年1~6月、延べ90人の医師に労使協定違反の長時間労働をさせたとして、過労自殺した女性研修医=当時(37)=の遺族が労働基準法違反の疑いで告発した問題で、新潟地検が片柳憲雄(かたやなぎ・のりお)院長らを不起訴処分としていたことが2日、地検などへの取材で分かった。処分は4月8日付。

 遺族代理人の斎藤裕(さいとう・ゆたか)弁護士によると、片柳院長は起訴猶予、新潟市と篠田昭(しのだ・あきら)前市長は嫌疑不十分だったという。斎藤弁護士は「起訴猶予は犯罪行為が認められたことになり、病院には対応してもらいたい」としている。

 同院の女性研修医が16年1月に過労自殺。遺族らが長時間労働の改善を市に申し入れたが、十分な対策が取られていないとして、17年10月に告発、新潟労働基準監督署が19年2月に書類送検していた。

この新潟市民病院に関しては史上初めて医療機関でブラック企業大賞にノミネートされましたが、過労死まで出すような職場環境に関して当時病院当局が「事態改善は難しい」と開き直っていたのが印象的でした。
http://gurikenblog.cocolog-nifty.com/blog/2017/12/post-95c7.html
http://gurikenblog.cocolog-nifty.com/blog/2017/06/post-4df0.html
労働者としての医療関係者が病院当局を訴えると言う事例も時折報じられていますが、今の時代ブラック企業対策はどこの業界でも重要であり、必要であれば訴訟沙汰も辞さない労働者も増えているようです。
https://www.sankei.com/affairs/news/190617/afr1906170045-n1.html
明確な法令違反の行為などは論外ですが、医療業界の場合そもそも関連法規を無視した、あるいは全く知らずに運用されている事例も未だに多く、労基署などからもたびたび突っ込まれる所以ではありますね。
長く続いている医師の働き方改革を巡る議論でも、労働時間の把握など基本的な部分の徹底が再確認されたそうですが、先日報じられたこちらの厚労省通知もまた少なからず影響を与えそうなニュースです。

医師の宿日直、3条件かつ「十分な睡眠」で許可、厚労省通知(2019年7月2日医療維新)

 厚生労働省労働基準局は、医師の働き方改革に直結する「医師、看護師等の宿日直許可基準について」と「医師の自己研鑽に係る労働時間に関する考え方について」という2つの通知を、7月1日付で発出した。宿日直許可基準については3つの条件を全て満たすことを求め、かつ「宿直の場合は夜間に十分な睡眠を取り得るもの」と明示
(略)
 医師等の勤務が宿日直として認められる、つまり労働基準法施行規則第23条に基づく許可(以下、宿日直許可)が下りるのは、(1)通常の勤務時間から完全に解放された後のものである、(2)宿日直中に従事する業務は、一般の宿日直業務以外には、特殊な措置を必要としない軽度または短時間の業務に限る、(3)一般の宿日直の許可の際の条件を満たしている――という3つの条件を全て満たし、かつ「宿直の場合は夜間に十分な睡眠を取り得るもの」である場合。宿日直中に、通常の勤務時間と同様態の業務に従事する場合が、「稀に」あった場合でも、宿日直許可を取り消すことはないが、これが「常態」と判断される場合には許可は下りない。

 医師の自己研鑽については、「所定労働時間内」と「所定労働時間外」に分けて整理。「所定労働時間内」の研鑽は、使用者に指示された勤務場所(院内等)において行う場合は労働時間となる。
 「所定労働時間外」でも、上司の明示・黙示の指示に基づく場合には、労働時間。一方、問題となるのが、上司の明示・黙示の指示に基づかない自己研鑽だ。⑴ 一般診療における新たな知識、技能の習得のための学習、(2)博士の学位を取得するための研究および論文作成や、専門医を取得するための症例研究や論文作成、(3)手技を向上させるための手術の見学――の3つの類型に分けて、「研鑽の具体的内容」と「研鑽の労働時間該当性」を明示。その上で、研鑽が労働時間に該当するかどうかを明確化するために必要な手続きと環境整備を示している。

 宿日直については、通常の勤務時間と同様態が、「常態」か「稀に」のいずれであるかが、許可の判断基準になる。通知では、「宿日直の際に担当する患者数との関係または当該病院等に夜間・休日に来院する急患患者の発生率との関係等」から判断するとしている。
 また前述の(2)の「特殊な措置を必要としない軽度、または短時間の業務」の例としては、以下の4つを挙げた。

◆「特殊な措置を必要としない軽度、または短時間の業務」の例
・医師が、少数の要注意患者の状態の変動に対応するため、問診等による診察等(軽度の処置を含む。以下同じ)や、看護師等に対する指示、確認を行うこと。
・ 医師が、外来患者の来院が通常想定されない休日・夜間(例えば非輪番日であるなど)において、少数の軽症の外来患者や、かかりつけ患者の状態の変動に対応するため、問診等による診察等や、看護師等に対する指示、確認を行うこと。
(略)

 自己研鑽に関する3類型の「研鑽の具体的内容」と「研鑽の労働時間該当性」は以下の通り。労働に該当しない研鑽を行うために在院する医師については、「診療体制には含めず、突発的な必要性が生じた場合を除き、診療等の通常業務への従事を指示しないことが求められる」としている。また、通常勤務ではないことが外形的に明確に見分けられるよう、「院内に勤務場所とは別に、労働に該当しない研鑽を行う場所を設ける」、「白衣を着用せずに行う(手術・処置の見学等は別)」などを求めている。
(略)
 上司や先輩である医師から論文作成等を奨励されている等の事情があっても、業務上必須ではない行為を、自由な意思に基づき、所定労働時間外に、自ら申し出て、上司の明示・黙示による指示なく行う時間については、在院して行う場合であっても、一般的に労働時間に該当しないと考えられる。
 ただし、研鑽の不実施について就業規則上の制裁等の不利益が課されているため、その実施を余儀なくされている場合や、研鑽が業務上必須である場合、業務上必須でなくとも上司が明示・黙示の指示をして行わせる場合は、当該研鑽が行われる時間については労働時間に該当する。
(略)
 上司や先輩である医師から奨励されている等の事情があったとしても、業務上必須ではない見学を、自由な意思に基づき、所定労働時間外に、自ら申し出て、上司の明示・黙示による指示なく行う場合、当該見学やそのための待機時間については、在院して行う場合であっても、一般的に労働時間に該当しないと考えられる。
 ただし、見学中に診療を行った場合については、当該診療を行った時間は、労働時間に該当すると考えられ、また、見学中に診療を行うことが慣習化、常態化している場合については、見学の時間全てが労働時間に該当する。

宿日直と言うものの取り扱いについては以前から議論が続いているところですが、今回の通知で十分睡眠を取れるようなものであることが求められる一方、軽症患者の診療だけであれば宿日直扱いであるとされました。
この軽症患者なるものの定義が難しいところですが、入院や緊急の処置を要さず簡単な投薬だけで帰せるような患者であると考えた場合、救急搬送の大多数が現状でこうした軽症者であると言う現実があります。
救急車を何台も受けていれば決して暇ではないでしょうが、いずれも特に処置もせず帰せるような軽症患者ばかりの場合は時間外労働ではないと言われると、当事者としてはひと言あるところでしょうね。
また以前からこれも議論のあるところですが、ベテランであればひと目見て診断がつく病態を、経験の浅い医師があれやこれやと散々検査処置をした場合、多額のコストも手間も要した患者でも軽症扱いになるのかです。

自己研鑽なるものの扱いも示されていますが、大原則として自由意志で行うものであること、通常の業務とは完全に切り離されたものであることが必要となると、これも厳密に当てはまるものはかなり限定されそうです。
前者に関しては上司から命令や直接間接の強要、指示があった場合は労働時間扱いになりますが、論文を書けだとかデータを出せだとか言われた時点で超勤をつけるとなると、大学などは大変そうですね。
後者に関しても労働時間外であることを示すために白衣を着用するな等々、かなり厳格な区別が必要ですが、むしろ今まで自己研鑽の名目で労働をさせていた場合の扱いが難しいものになるのではないかと思います。
例えば手術記録で助手として名が載っていれば公式には手術に参加していたことになり業務になるでしょうが、名前を載せなければ専門医資格等の申請にも使えずで、そもそも研鑽の意味がなくなりかねません。

また電カルに指示出し等の記録が残っていれば自己研鑽ではなく業務になる理屈ですが、自己研鑽としてカルテを閲覧し勉強している最中に、ふと思いついて検査指示を追加した場合などはどう扱うべきなのかです。
指示出しをした数分間だけを勤務時間にカウントするのが筋かも知れませんが、勉強していたからこそ気づいたと言う意味では全てが診療の一部と言えますし、まさに業務との切り分けの難しいものではあるでしょう。
この辺りは当然人により組織により線引きが異なって当然であり、労基署なども含めてそれぞれ厳密な線引きが必要になった時点で改めて境界線を確定する作業が必要となってくるだろうと思います。
ただ少なくとも現時点で自己研鑽として扱っていた領域のかなり多くの部分が労働時間に組み込まれそうでもありますから、雇用者側としても医師の労働時間を早急に計算し直してみる必要があるでしょうね。

 

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2019年7月 6日 (土)

今日のぐり:「蕎麦屋 じん六」

先日のG20では各国首脳を集めた夕食会が開催されましたが、それに関連してちょっとした話題になっていたのがこちらのニュースです。

プーチン氏、G20夕食会にマイカップ持参 「被害妄想?」臆測飛び交う(2019年6月29日AFP)

【6月29日 AFP】大阪で行われた20か国・地域(G20)首脳会議(サミット)の夕食会の映像で、ロシアのウラジーミル・プーチン(Vladimir Putin)大統領が自分専用のマグカップを持参して飲み物を飲んでいる姿が確認され、ソーシャルメディア上では、20年近く政権を握っているプーチン大統領が被害妄想にとらわれているのではないかとのジョークや臆測が飛び交っている。

 映像には、他国の首脳が一般的なワイングラスで飲み物を口にする中、プーチン氏が魔法瓶タイプの白いマグカップで何かを飲む姿が映っている。
 ドミトリー・ペスコフ(Dmitry Peskov)大統領報道官は国営ロシア通信(RIA Novosti)に対し、「プーチン氏は、常にあのマグカップで紅茶を飲んでいる」と説明している。
 プーチン氏は自分のマグカップで、ドナルド・トランプ(Donald Trump)米大統領と乾杯。一方のトランプ氏がワイングラスから飲んでいたのは、コーラ飲料と思われる暗褐色の液体だ。

 G20のような国際会議にマイカップを持参したプーチン氏をめぐり、インターネット上では同氏が誰も信用していないのではないかとの臆測が飛び交った。 
 プーチン氏のパロディーアカウント「@DarthPutinKGB」はツイッター(Twitter)に、「私がこれまで目にしてきたものを目撃すれば、あなたもマイカップを持参するようになるだろう」と投稿している。

確かに他の首脳とは違うカップを使用されていますが、世界最強の国家元首とも言われる男だけに色々と思うところもあったのでしょうかね。
本日はプーチン氏の目撃してきたものに興味を抱いただろう方々に、世界中から食に関わるひとかたならぬこだわりを感じさせるニュースを紹介してみましょう。

”食事とは大便を買うこと”効率と結果を追い求め、食べることをやめたサラリーマンを支える「完全食」とは(2019年6月29日アベマタイムズ)

 私たちが生きる上で欠かせない食。美味しいもののためならお金を惜しまない人もいるが、食料自給率の低下やフードロスも叫ばれる今、“食事をやめた人“もいる。

 東京大学を卒業、大手IT企業に勤務するエリートサラリーマンの笠原元輝さん(30)は、普通の人のような食事はもう1年間とっていないという。多忙を極める生活の中、効率を求めてたどり着いたのが、食事をやめるという生活スタイルだった。「食事をしないので周りからは変だなと思われているが、最終的に出てくるアウトプットは大便だ。食事にお金を使うということは、いくらでうんこを買っているのかという話になる。“おいしい“と思う感情もあるが、限られた予算の中で、ひとときの感情のために使いたくはない。もっと有益なことにお金を使いたい」。
 学生時代、家計のことを考える中で「過程よりも結果を大事にするようになった。3食コーンフレークを食べていた」と話す笠原さん。その思考の行き着いた先が、「完全食」だけを摂取する暮らしだった。1日に必要な栄養素が入っている粉末でを1日3回、水に溶かして飲む。1食あたりの食事時間はわずか12秒だ。「これで十分に生きていける。このおかげで、自分のやりたいことに時間を多く割ける。そのための最適な手段だ。結構腹持ちをするので、お腹が減ったりもしない。噛むのを止めたから、顎が細くなってきた。ほとんど痩せていないし、風邪もひかないし、健康面の異常が起きたことはない」。

 実はこの完全食、2019年の「上半期ヒット商品番付」に選出されてもいる。忙しいビジネスマンを中心に各国で注目を集めており、とにかく時間を短縮したいという人向けに、ドリンク、グミなどの「COMP」「Huel」という商品もある一方、食事を食事として楽しみたい人向けには、ベースフード株式会社が手がけた「ベースブレッド」「ベースヌードル」という麺・パンといった主食の完全食もある。2年前に完全栄養の商品を世界で初めて作ったというベースフードの橋本舜社長は「日本の厳しい消費者の方に受け入れられるものを作れば、世界に求められる、貢献できるプロダクトになると思っていて、それをアメリカという市場で証明したい」と意気込む。
 睡眠は6時間取り、勉強することが楽しみだと話す笠原さん。「食事を楽しんでいる人のことをバカだとは思わないが、時間をかけて何をしているんだろうなと(笑)。僕もデートの時とかは出されたものを食べる。でも、自分の意思では食べようとは思わないし、バースデーケーキはちょっと重いですね(笑)」と明かす一方、「食事に関しては過去を振り返っても無駄だとしか思わない。合理化することで、やりたいことだけができるようになる」と話していた。

過食暴食が体に悪いとはよく言うところですが、何をもって健康とするかはまた難しい問題だなと感じさせる話ではありますね。
こちらアメリカ伝統のイベントで圧倒的な人気があるのだそうですが、そこで日本人が無双中と言うニュースです。

ホットドッグ早食い、日本人女性6連覇 10分で31個(2019年7月5日朝日新聞)

 米独立記念日の4日、ニューヨークのコニーアイランドで、ホットドッグの早食い大会があった。10分間で何個食べられるかを競う毎年恒例のイベント。15人が参加した女性部門では、ラスベガス在住の須藤美貴さん(33)が31個をたいらげ、6連覇を達成した。

 須藤さんはソーセージだけを2本立て続けに食べ、その間にもう片方の手で半分に割ったバンズを水に浸しておき、口が空いたら放り込む方法で、2位の選手に4個半の差を付けた。

 最高気温は30度を超え、頭から水をかぶる場面も。2017年の自己ベスト(41個)の更新はならず、競争後は机をたたいて悔しそうな表情も浮かべた。それでも19秒に1個という驚異的なスピードに観客から多くの拍手が送られた。

 須藤さんは取材に「コンディションが悪く、練習も少なく不安だったが、一安心です」と水をがぶ飲み。「しばらく何も食べられません。アイスクリームぐらいです」とも語った。

先ほどの例とは真逆とも言える話ではありますが、お食事会系を自認する当ぐり研としてはせっかくですからもう少し楽しんで食べられることをおすすめします。
不健康な食事習慣の実例としてしばしばやり玉に挙がるのがアメリカと言う国ですが、その代表とも言えるあの食品でこんなニュースが出ていました。

「肉なし」ナゲット発売へ、米 食肉大手、代替肉参入(2019年6月14日神戸新聞)

 【ニューヨーク共同】植物性の原料でつくった「チキンナゲット」はいかが-。米食肉加工大手タイソン・フーズは13日、エンドウ豆に含まれるタンパク質や、植物から抽出した繊維で肉の味や食感を再現したナゲットを今夏に発売すると発表した。

 米国では、主に植物性の食品で生活するが、時には肉も食べる「フレキシタリアン」と呼ばれる人が増えており、植物性原料でビーフパティを再現した新興企業の「代替肉」をメニューに加えるハンバーガーチェーンが相次いでいる。大手企業の参入で、代替肉市場が一段と拡大しそうだ。

失礼ながらそこまで肉を食べたいなら素直に食べればいいだろうにと思うのですが、肉ではないと言うことが重要な人々もいるのでしょうね。
その代表格とも言えるのが昨今何かと世間を騒がすことの多いあの方々ですが、その主張が何とも奇想天外だと話題になっていました。

ホタテはヴィーガンなのか?(2019年6月26日ヴァイス)

完全菜食主義(ヴィーガニズム)のルールは、一見かなり明確だ。完全菜食主義者であるヴィーガンは、動物由来の食品をいっさい口にしない。つまり、彼らは肉だけでなく、ゼラチンなどの畜産副産物も控える。しかし、ヴィーガンの目的は人それぞれだ。動物愛護を声高に訴える者もいれば、熱心な環境保護主義者、そして健康や宗教上の理由から野菜中心の食生活を選ぶ者もいる。さらに、目的以上に曖昧なのが、ヴィーガニズムを実践するさいのルールだ。蜂蜜を食べたり、古着の革製品を身につけるヴィーガンもいれば、それらを完全にタブー視するヴィーガンもいる。
そして今、シーフードをヴィーガン食と主張する〈シーガン(seagan)〉運動によって、状況はますます複雑になっている。シーガンはこう問いかける。新たな発見や解釈を通じて、生活のあらゆる面において社会的定義や分類が変化してきたのに、私たちはなぜ、二枚貝はヴィーガン食に当てはまらない、という主張をいまだ鵜呑みにしなければならないのか?

カキ、アサリ、ハマグリ、ムール貝、ホタテなどの二枚貝の場合、特にそれらを調理して食べる行為について、二枚貝が植物か動物か、境界線は明らかになっていない。カキの身が脈打ったり、ホタテの貝殻がゆっくりと開閉する様子を見て、「でも、貝は生きているじゃないか」と主張するひともいるだろう。しかし、それは植物も同じだ。私たちがスライスするニンジンも、齧りつくリンゴも、かつて生きていた。枝や根から切り離されたために、徐々に死んでいったのだ。また、ホタテなどの二枚貝が閉殻筋(貝柱)によって貝殻を開閉するように、多くの植物は自力で動くことができる。
元ベジタリアンの私が、ホタテはヴィーガン食だ、という主張を初めて耳にしたのは、サステナビリティを重んじるブルックリンのシーフード・レストラン〈Greenpoint Fish & Lobster Co.〉でランチをしていたときだった。魚介のタコスや日替わりのカキを提供するこの店は、ヴィーガンの人気店にはふさわしくないように感じるかもしれないが、オーナーのひとり、ヴィニー・ミルバーン(Vinny Milburn)によれば、ホタテなどの二枚貝を目当てに来店するヴィーガンの常連客は非常に多いという。彼らは、科学的根拠をもとに、倫理と環境保護の観点から、二枚貝を食べる理由を正当化しているそうだ。「二枚貝には中枢神経がないので食べても問題ない、と考えているようです」とゼネラルマネージャーのピーター・ジュソラ(Peter Juusola)は説明した(彼はホタテ好きなヴィーガンの名前を出すのは控えた)。

カキやホタテなどの二枚貝は〈フィルター・フィーダー(filter feeder)〉と呼ばれ、植物プランクトン、藻、さらに生物の死骸や排出物などの〈デトリタス〉を食べることで、生息地の海水を浄化する。カキは、ほとんどが天然ではなく養殖だ。ミルバーンによれば、カキ養殖業者と沼地でクランベリーを栽培する農家の違いは名前くらいだという。両者とも〈種〉から育ち(養殖業者が仕入れるカキの幼生も〈種〉と呼ばれる)、水中で収穫され、消費者のもとに届けられる、と彼はカキの殻を剥きながら説明した。
ただし、ホタテはカキとは少し異なる。生息地の水を浄化するのは同じだが、ダイバーの手によって、もしくは熊手のような〈けた網〉で海底から引き揚げるというホタテの収穫方法は、周囲の生態系に害を与える恐れがある。この事実を知れば、倫理的理由からホタテを控えるヴィーガンが増えるかもしれないが、同時に、作物の栽培だって付近の生態系に害を与える恐れがある、というまったく別の(もっともらしいが的外れな)反論が生まれる可能性もある。ただ、幸いなことに、ホタテ漁そのものが環境破壊につながるわけではない。
「きちんと管理された漁場で獲れた魚介類を食べれば、様々な面で環境にプラスになります」とメイン州のホタテ卸売業者〈Downeast Dayboat〉のトグ・ブラウン(Togue Brawn)は主張する。「ホタテが育つのに必要なエネルギーは、牛、豚、鶏に比べてはるかに少なく、何もしなくても育ちますし、家畜と違ってメタンガスも排出しません。ホタテは海底でじっと動かず、プランクトンを濾過摂食しているだけです」。ホタテの食べ物はすべて海中にあるので、餌は与えなくていい、とブラウンは言明する。
(略)
数年前、〈Greenpoint Fish & Lobster Co.〉は、植物性食品のみを使ったタイ風のケルプヌードル(海藻麺)を出していたが、店に来るのはシーガンばかりだったため、このメニューを廃止したそうだ。しかし、海藻は、ホタテを巡る議論に新たな展開をもたらす。もし、シーフードを食べるさいの避けられない問題、とPETAが主張する〈混獲〉を理由に、天然の二枚貝を食べないというなら、貝と同じく限りある海洋資源である海藻を食べる行為は、どうすれば正当化できるのだろう?
「昆布は美味しくて栄養価が高いだけでなく、チャウダーや植物由来の〈フィレ〉のフライに魚介の風味を加えることもできます。本物の魚と違って、コレステロール、釣り針、網、フィニング(サメのヒレだけを切り取って、体を海に捨てること)、解体などの問題とは無縁です」。昆布を食べる行為についてPETAの見解を尋ねると、ウィリアムソンは団体を代表してメールでこう回答した。ただし、昆布の収穫にも、前述のけた網が使われる場合がある。
フードライターで元ヴィーガンのアリシア・ケネディ(Alicia Kennedy)は、環境、動物、農地への配慮から、肉は食べない。しかし、カキは持続的に収穫でき、栄養価も高いとして、彼女は最近、二枚貝を食生活に取り入れた。しかも、殻をむいたばかりのカキをたらふく食べることは、楽しくて環境に優しい社交イベントだという。「知覚がないのだから、海藻と変わりません」とケネディはホタテについての見解を述べた。二枚貝を食べ始めたので、彼女はもうヴィーガンを自称していない。
「カキは、ヴィーガンがサプリで補っているビタミンB12を豊富に含んでいます」とケネディ。「さらにカキの養殖は、環境にも経済にも良い影響をもたらします。カキの養殖業者は小規模なところが多いですから。みんなやたら肩書きにこだわりますよね。卵を食べるヴィーガンを〈ヴェッガン(veggan)〉と呼ぶとか。そうやっていろんな名前で複雑にするなんて、正直バカげています。単に〈ベジタリアン〉でいいじゃないですか」
「ベジタリアンである限り、根本的な定義やルールは変わらないはずです。でも、環境への配慮から食生活を選ぶというなら、どんな食物が環境にどのような影響を与えるのか、どうすればその影響を良いものに変えられるのか、そういう情報をもっと知っておくべきです」

まあ何なのでしょう、他人に迷惑をかけない範囲でお好きになさればと申し上げるしかないのですが、こういう世界も大変なんだろうなとは感じます。
最後に取り上げるのは少しばかり悲しむべきニュースなのですが、恐らく世界で最も避けたい事態の一つであろうと人々がおののいていた事件です。

賭けに負けてヤモリ飲み込んだ? 男性死亡(2019年7月5日ナリナリドットコム)

 賭けに負けてヤモリを飲み込んだとされる男性が、激しい苦しみの末に死亡したという。

 英紙ミラーやサンなどによると、3児の父である34歳のオーストラリア人男性は、昨年12月に開かれたクリスマスパーティーの最中、賭けに負けてヤモリを飲み込んだのだという。
 しかし、その翌日から体調が悪くなり、緑状の液体を嘔吐し始めたことで病院へと運ばれたところ、サルモネラ感染症と診断され、その10日後に息を引き取ったと言われている。

 その男性が実際にヤモリを飲み込んだのか確証がないようだが、飲み込んでいた場合、スピロメトラ属の寄生虫に体内を蝕まれた可能性があるとの見方もあるようだ。

スピロメトラとは爬虫類に多く潜む条虫の仲間だそうですが、このグループは日本でも時折発症がみられるそうです。
実際のところ寄生虫による症状かどうか確定ではないようですが、いずれにせよ生のヤモリを丸呑みすることは避けた方がよさそうですね。

今日のぐり:「蕎麦屋 じん六」


京都市の北部、郊外の一角でたまたま立ち寄ったのがこちらのお店ですが、見た目や内装は今風のなかなかおしゃれなお店で、元は名のある老舗だそうです。
メニューや価格帯などを拝見するといわゆるこだわりの蕎麦屋と言うことなのでしょうが、メニューにより蕎麦も違えているそうですね。

この日は冷たい蕎麦でおろしそばをいただきましたが、最近各地で見かけるようになったこの辛味大根、こちら京都が本場で確かに辛いですよね。
蕎麦は硬い一方でさほど腰はない蕎麦で、この蕎麦の場合これ以上長く茹でると危なそうにも感じましたが、蕎麦の風味自体は決して悪くないものでした。
蕎麦つゆはよく言えば薄口あっさり味ですが、正直この硬い蕎麦と合っているのかと言われれば…とも思うのですが、当日汗をかいていたせいもあるかも知れませんね。
蕎麦湯は蕎麦粉だけでなく葛粉でも使っているのかと思うようなどろりとした濃さで、この辺りは好みは分かれるところですよね。

接遇面一つとっても色々とこだわりは端々からも感じられるのですが、蕎麦自体は土地土地の地域性や好みもあるのでしょう、好きな人にはたまらないのでしょうけれどもね。
しかしこの日は季節のせいかお客はパラパラでしたが、食事時には行列待ちになることもある人気店だそうで、機会があればいい時期に再度試して見たいものです。

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2019年7月 3日 (水)

彼らは給与を辞退しているのだと思っていたそうです

今さらながら話題に上ることが増えている無給医問題について、各地でその実態が明らかになりつつありますが、先日もこんな記事が出ていました。

休み月3日うつ状態に 道内「無給医」実態証言 「文句言えばつぶされる」(2019年7月1日北海道新聞)

 労働実態がありながら適正な給与が払われない「無給医」が、道内にも多くいることが文部科学省の調査で初めて明らかになった。道内大学病院の現場では、若手医師の医療行為を「自己研さん」などと扱い、労働とみなさない過酷な環境や慣習があり、無給や安い給与でアルバイトに追われる医師も多い。疲弊する医師からは「やっと問題が取り上げられた」との声も聞こえる。専門家は「(無給医は)長年の慣習の結果だが、今回の調査を機に改善するべきだ」と指摘している。

 「『無給医』は医療界の常識で、誰も声も上げてこなかった」。道北の公立病院で勤務する50代の男性医師は漏らした。「今回判明したのも、氷山の一角だ」
 医師免許取得後、旭川医大大学院に進学。同大病院で1年ほど無給で働いた。研究医の肩書だが、他の医師と同様に午前8時から午後8時ごろまで診察し、当直もこなした。だが「ただ働き」。生活のため、休日にほかの病院で時間外診療のアルバイトをして稼いだ。休みは月3日ほど。激務の末、うつ状態になった。
 今回の調査結果を受け、国は適切な労務管理をするよう大学病院に通知した。だが、男性医師は「バイトせざるを得ない無給医が地方の病院に出張することで、地域の医療体制を支えている面もある」と打ち明ける。

今さら北海道でも大勢いたも何もないもので、むしろ無給医が存在しない施設の方が報道価値があると思いますが、専門資格を持つプロフェッショナルがタダで働いてくれるのですから雇う側の旨味は多いですよね。
しかし田舎病院を支えるために無給医が必要とはさすがに飛躍した論理だと思いますが、人間精神的に追い詰められるとこういう考え方で自分自身の中での合理化を図ろうとしてしまうものなのでしょう。
いずれにしても自ら進んで無給で働かせてくれと言う人間は限りなく例外的だろうし、特に若手の立場の弱い先生方に有形無形の圧力をかけて無給の立場に追い込んでいるだろうとは容易に想像出来るところです。
厚労相も無給医は労働法違反であると断言し雇用者側の責任を問うていますが、そんな中で今さらそれはどうよ?と思わされる弁解をしている施設があると話題になっていました。

医師25人 診療無給で 「受け取り辞退と認識」 群大病院(2019年7月1日上毛新聞)

 労働として診療を行っているのに給与が支払われない「無給医」が、群馬大医学部附属病院(前橋市)に25人いたことが、文部科学省が28日に発表した調査で明らかになった。同病院は取材に対し、「給与の受け取りを辞退しているものと認識していた」と説明。今後は適切に支払う方針という。

 同病院によると、不支給だった25人は非常勤講師で、自己研さんや自己研究を目的に診療に当たっていた。多い人で週1回程度、外来診療を担当していた。同病院は「調査結果を踏まえ医師の適切な雇用や労務管理などに取り組みたい」としている。

しかし国立大学なら給料支払い一つとっても書類などきちんとしなければならないでしょうに、こんな思い込みで運営していていいのかと他人事ながら心配になりますが、他にも勘違いしている事例は多いのでしょうね。
大学で非常勤講師と言うくらいですから市中病院に出れば相応に稼げる身分なのでしょうし、中には実際給料不要と申し出た人もいるのかもですが、それも完全な自由意志で選択した結果であるのかです。
何らかの圧力や慣習などによって辞退を余儀なくされているのであれば問題ですし、そもそも今後の分だけではなく過去に遡って給与を支払うべきだと思いますが、さてこの場合誰が支払うのかですね。

公的施設などは予算に従って運営されているはずで、講座毎に決められた予算でやりくりするとなれば本来勝手に人材を増やせないはずですが、そうは言っても人手が必要な局面は少なくないでしょう。
その場合応援のスタッフには給与はいらないからと言う名目が立てば組織としては助かるだろうとは思いますが、少なくとも若い先生方の場合は半ば強制的に動員されたり、断りたくても断れない場合もあるでしょう。
今後専門医制度が変わって特定の中核的医療機関でしか専門医が取得出来ないとなれば、こうした事例がますます増える可能性もあるだけに、今のうちにそれを許さない制度や運用を調える必要があります。
しかし昨今どこの業界でも炎上騒動には事欠きませんが、医療と言えば患者への説明など言葉の使い方にも慎重であるできでしょうに、わざわざ燃料を投下するようなことを言わずとも…とも思うのですがね。

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2019年7月 1日 (月)

自治体毎に異なった医療体制が当たり前になれば医療現場はどうなるか

医療行政については厚労省が所轄官庁とは言え、財務省も大きな関与を為していることは周知の通りですが、先日財務省筋でこんな議論があったと報じられています。

「社会保障、このままでは持続可能とは言えず」財政審建議(2019年6月19日医療維新)

 財政制度等審議会(会長:榊原定征・東レ特別顧問)は6月19日、「令和時代の財政のあり方に関する建議」をまとめ、麻生太郎財務大臣に手渡した。社会保障について「このままでは制度が持続可能とは言えない。着実かつ迅速に改革を実施していく以外に途がない状況にある」などと厳しく指摘する内容で、榊原会長は記者会見で「令和は受益と負担の乖離、将来世代へのツケ回しに歯止めをかける時代にしなければならない」などと語った。

 建議では、まず今後の社会保障改革の考え方を提示。65歳以上人口が2040年頃にピークを迎えて社会保障費の伸びが落ち着く可能性があるとの指摘について、さらなる医療の高度化や、75歳以上人口は2040年以降も増加する見込みであることから、「伸びが自動的に抑制されると仮定することは適当ではない」と主張。制度の支え手である65歳未満人口は減少を続けることから、「社会保障改革の手綱を緩めてはならない」と強調した。
 社会保障費の伸びの抑制については、「新経済・財政再生計画」に盛り込まれた「実質的な増加を、高齢化という人口動態による増加分に相当する伸びに収める」との方針を「引き続き達成する必要がある」と指摘。2018年秋の建議で示した(1)保険給付範囲のあり方の見直し、(2)保険給付の効率的な提供、(3)高齢化・人口減少下での負担の公平化――という3つの視点で取り組んでいくこととした。

建議の医療についての概要は、以下の通り。

(1)保険給付範囲の在り方の見直し
 「大きなリスクは共助、小さなリスクは自助」との考え方の下、高額医薬品や医療技術を引き続き保険収載していく場合には、小さなリスクについて、薬剤自己負担の引き上げや、少額受診等に一定程度の追加負担を求めることなどが必要である。

(2)-1 保険給付の効率的な提供(国保のさらなる改革)
 今後、保険給付に応じた保険料負担を求める本来の仕組みとするとともに、地域差の是正など医療費の適正化に向けたインセンティブを強化する観点から、さらなる改革を続けていく必要がある。

(2)-2 保険給付の効率的な提供(病床に係る医療提供体制の改革)
 こうした進捗状況を踏まえ、今後、地域医療構想の実現に向けて、診療報酬の適正化に加え、都道府県に実効的な手段・権限を付与しつつ取組の結果に応じた強力なインセンティブを設ける必要がある。都道府県は国保の財政責任を担う保険者として、医療費の適正化に向けて主体的に取り組むべきである。

(2)-3 保険給付の効率的な提供(公定価格の適正化)
 国民医療費は、令和元年度予算ベースで約46 兆円となっており、近年、高齢化・高度化等により、毎年度2.4%程度増加している。この財源は、税金、保険料、患者の自己負担等で賄われているため、こうした毎年度の増加により国民負担が毎年度1.1 兆円程度増加していることを意味する。
 他方、国民医療費は、診療報酬の総額であることから、仮に診療報酬を▲1%適正化すると、約▲4,600 億円医療費が抑制され、これが医療機関の収入の減となるとともに、国民負担が軽減されることとなる。

 このように、高齢化・高度化等により医療費が毎年増加しているなか、診療報酬本体、薬価など、保険償還の対象となるサービスの価格については、国民負担を軽減する観点から、できる限り効率的に提供するよう、診療報酬の合理化・適正化等を進めていく必要がある。
(略)

ちなみに給付の元となる医療費の負担に関しては、従来の年齢別から能力に応じた負担に切り替えていくべきとは言うのですが、増え続ける高齢者という大票田を政治的にどう扱うかと言う問題はありそうです。
給付抑制の観点では低賃金化が定着し生涯現役が求められる時代の特性から、現役世代は自然に受診抑制が働いていると言え、この点でも高齢者対策をどうするかはまだまだ中心的な課題と言えるでしょう。
自己負担比率の引き上げや定額負担の導入などによる自主的な受診抑制への誘導は以前から言われていたもので、特に受診回数の多い高齢者対策として窓口支払いが増えることは受診抑制的に働くでしょう。
逆に英国NHSにかかりつけ医への報酬を定額とし、無駄な検査投薬を抑制させる方法も検討中と聞きますが、高次医療機関への受診が自由な日本の医療制度では基幹病院に丸投げが増えそうにも思います。

また今後地域医療計画に基づいて地方自治体が主体的に医療行政を主導していくことになりますが、当然今までのような全国均一ではなく、各自治体で特色が出たものに分化していくことになるでしょう。
国としては医療費の都道府県別比較を根拠として、有形無形の効率化圧力を強めていくと予想されますが、そもそも全国統一の公定価格での医療であるのに、自治体毎に医療の内容が異なるのもおかしな話ですね。
この点では昨年奈良県から都道府県別の診療報酬の提案があったと報じられ、特に医療系諸団体から強烈な反発があったと言いますが、先日改めて日医からこんなコメントが出ていました。
http://gurikenblog.cocolog-nifty.com/blog/2018/06/post-de60.html

「都道府県別診療報酬、断固阻止」、中川日医副会長(2019年6月24日医療維新)

 法改正をして、仮に地域別診療報酬が導入されたとすれば、その当該県の医療の質は低下すると思う。住民の安全、安心が脅かされることは間違いない――。
 日本医師会副会長の中川俊男氏は、6月23日の第145回日医定例代議員会で、地域別診療報酬に対し、このように答弁。現行制度でも導入するには非常に厳しい手続きが必要である上、仮に法改正の動きがあった場合には断固阻止すると主張した。

 奈良県代議員の安東範明氏は、「都道府県保険者協議会と第2期医療費適正化計画の実績評価」について質問(『「保険者協議会、都道府県医師会が正式参画を」、江澤日医常任理事』を参照)。これに関連して、6月19日の財政制度等審議会の建議で、地域別診療報酬について言及していることについて、中川氏に質した。建議では、「その他国保改革の取組みについて」の項で、「県による受益と負担の総合的マネジメントの一環として地域別診療報酬の活用を検討。県庁組織を整備」と記載。

 中川氏は、「地域別診療報酬については、高齢者医療確保法(高確法)第14条に定められている。この第14条は医療費適正化計画の中の医療の効率的な推進に係る目標、つまり2つの目標を達成するために必要だと言う時に初めて発動する」と説明。

 2つの目標とは、後発医薬品の使用促進に関する数値目標と、医薬品の適正使用の使用促進。「これら2つの目標について、全国目標と都道府県目標の両方が達成できない時に厚生労働大臣を起点として、この高確法第14条を発動することになる。ただし、この際にも全国の都道府県医師会が構成員になることができる保険者協議会が防波堤の役割を果たす。このように高確法第14条を発動するためには、非常に厳しい手続きが必要になってくる。財政審の建議に書かれているような医療費を直接抑制するために、診療報酬単価を引き下げることは、高確法の仕組みにはない」。
(略)

日医としては当然ながら断固反対と言う立場だそうですが、記事中にある高齢者医療確保法第14条には、診療報酬の特例と題してこのように記載されています。

第十四条 厚生労働大臣は(略)医療費適正化を推進するために必要があると認めるときは、一の都道府県の区域内における診療報酬について、地域の実情を踏まえつつ、適切な医療を各都道府県間において公平に提供する観点から見て合理的であると認められる範囲内において、他の都道府県の区域内における診療報酬と異なる定めをすることができる。
2 厚生労働大臣は、前項の定めをするに当たつては、あらかじめ、関係都道府県知事に協議するものとする。

法律に関しては今後必要に応じて変わる可能性もあるでしょうが、現実的に特定都道府県で明らかに多額の医療費を使っているとなれば、公平性の観点からも国が何かしら指導なりをすべきと言う話にはなるでしょう。
それに対して自治体が拒否出来るかと言えば難しいのだろうし、拒否するなら医療費支出を抑制しろと言われるのは必然で、結果的にこうした自治体では医療費支出は削減されていくことになると予想されます。
要するに自治体が医療に主体的に関わり合う時代にあっては、国は各自治体間で競わせるだけで今までより容易に医療費削減を果たせる可能性があり、その場合恨まれるのは国ではなく自治体と言うことになりますね。
こうして考えてみるとそれなりによく考えられた、国にとってはメリットの多い制度だと思うのですが、自治体境界を越えた医療難民流入の可能性なども含めて、医療現場への影響がどこまで及ぶかも気になりますね。

 

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