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2019年6月 5日 (水)

昨今何かとテレビCMが不評なのだそうで

テレビで見ていた多くの人々が心の中で「なんでやねん!?」と突っ込んだとも噂されているのが、先日発生したこちらの放送事故です。

天心ダウン場面がCM突入で映らず非難、苦情殺到のフジRIZIN生放送不手際はなぜ起きたのか?(2019年6月3日ザ・ページ)

 総合格闘技イベントの「RIZIN.16」が2日、神戸ワールド記念ホールで行われ、メインのISKA世界フェザー級タイトルマッチでは、那須川天心(20、TARGET/Cygames)が、同フリースタイル世界バンタム級王者、マーティン・ブランコ(30、アルゼンチン)に2回2分19秒にKO勝利したが、生中継したフジテレビの放送中にCMが入り最初のダウンシーンや試合のハイライトシーンが視聴者に届かないという前代未聞の不手際があった。
 ネット上では肝心の場面を見れなかった視聴者からの非難と苦情が殺到した。「ライブの意味が全くない放送内容だった」「一番のハイライトでCM入れるとは前代未聞です」「本当に最低としか言いようがない」「CMが終わったと思ったら勝負も終わっていた。楽しみもそこで終わり」と、直接的な不満、怒りをぶつけるものから、「フジは何をやっても3流バラエティに持って行こうとするから、スポーツやニュースなどの専門番組が育たない」「こういう視聴者無視の手法がますますテレビ離れの原因になる」というフジテレビの局の体質に関する批判の声まであった。

 なぜファンが“放送事故”とまで評した不手際は起きたのか。
 試合後の大会総括会見で榊原信行実行委員長は、自らこの問題に触れて謝罪すると同時に不手際が起きた背景を説明した。
「今回、初の3試合生中継というチャレンジをしたが、(ネット上で)大炎上になっていると聞いている。CMが入って最初のダウンシーンが入っていないことが大問題になっている。地上波の環境の中で(3試合生中継の)経験がなく、前向きなチャレンジをして起きた残念な事象。(目付近の)カットやアクシデントがあれば必ずCMに行く決め事を作っていた。その1分間の尺でドラマチックなことが起きた。本当に申し訳ない。生で流したことに意味はあるが、今後、こういうことがないように整えていきたい」

 午後7時から9時まで2時間の枠で放映された「RIZIN.16」では、浅倉カンナ対山本美憂、浜崎朱加対ジン・ユ・フレイ、そして、メインの天心戦の3試合が生中継され、問題の“CMぶっこみ事故”は、午後8時20分過ぎから始まった、その天心の世界戦の2ラウンドに起きた。天心のパンチによりブランコが右目の上をカット。流血が激しかったため、残り1分50秒でレフェリーが傷の様子をドクターにチェックさせるため試合をストップした。
 ここで榊原実行委員長が明らかにした「カットやアクシデントがあればCMに行く」という事前の約束事が断行されてCMに突入した。だが、CMが明ける前に、試合が再開し、生中継が再開した画面には、いきなりブランコがダウンしている様子が映し出されたのである。しかも、それは2度目のダウンシーン。天心は、この試合で3度ダウンを奪ったが、「終わったかな」と確信したほどの会心の左のミドルキックが炸裂した最初のダウンシーンも、その直後に見せた、この試合のハイライトとも言える“ドロップキック”も、そして2度目のダウンを奪った膝蹴りも割愛されていたのだ。緊迫感を味わえる格闘技の生放送の最重要場面を見れなかったファンの声でネット炎上するのも当然である。
(略)
 そもそも3分×5ラウンドルールの天心の試合で、いくらアクシデントがあったとは言えラウンド間のインターバル以外にCMを入れるという約束事があったこと事態が間違っていたのだろう。
 榊原実行委員長は「まだオンエアを見ていないので、これから確認をしてフジテレビと話をしていきたい。このことは地上波のスポーツ中継での命題だが、誰が(CMを入れるタイミングの)判断をするのかなどの問題はある。例えば、放送の前半にCMを集中させて試合中はなるべく流さない(ノーカット放映)などのよりよい対策をしていく」と主催者の代表としてフジテレビ側との連携を深め、放送不手際を繰り返さないことを約束した。

テレビ放送を見ていた人にとっては何が何だかと言うシーンだったと思いますが、幾らドクターチェックが入っているとは言えラウンドの最中にCMを挟むと言う事前約束があったこと自体どうなのかと言う声が多いようです。
民放各局が放送が出来るのもCMを入れるスポンサーがあってのことで、何よりもCMを流すことを優先するのは仕方ないとも言えますが、この種の強引なCMを挟むことでむしろスポンサーに批判が向きかねません。
昨今ではネット動画などいつでも好きな時に好きなものを視聴できることの反映でしょうか、見たいときに見られないと言うストレスを感じる人が増えているようで、このところ話題になっているのがCMのありかたです。

不愉快な「CMまたぎ」が今も流行 それでも止めない民放テレビ局の見識(2019年5月28日デイリー新潮)

(略)
 新聞や雑誌の記事データベース「G-Search」に「CMまたぎ」を入力してみると、1998年5月23日に産経新聞の朝刊に掲載されたコラム「【CMルックLOOK】『第一生命』気になる凸形の箱の中身」が初出としてヒットした。署名原稿で、「フリーライター前田浩子」と記されている。
《“CMまたぎ”って業界用語があるんですって。例えばクイズ番組だとすれば「答えはCMのあとで…」と振っといて、正解をCMタイムが終わってから見る、という手法なのね》
 この「CMまたぎ」を“開発”したと言われているのが、日本テレビで“視聴率男”の名をほしいままにした五味一男氏(62)だ。
(略)
 だが最近、元祖・本家の日テレでさえも「あまりにあざとい『CMまたぎ』はよくない」と、封印の傾向が出ているという。
「原因はもちろん、視聴者の反感です。例えば4月6日、テレビ朝日はプライムタイムにあたる20時から『10万円でできるかな』を放送しました。スクラッチクジを10万円分購入するという回で、内容は面白かった。ところが、当選か否かを見せる際、相当に露骨な『CMまたぎ』を行い、不満の声が上がりました。日刊ゲンダイも批判記事を5月12日に電子版でアップしたほどです」(同・関係者)

 榊博文・慶応義塾大教授(社会心理学)は、こうした演出を「山場CM」とネーミング。テレビ局側が「CMを見てもらい、視聴率も落ちない一石二鳥」と喜ぶ中、視聴者は「CMまたぎ」に怒りを覚え、紹介される商品にも嫌悪感を抱くと分析した。
 朝日新聞が2007年11月6日に掲載した「山場でCM、逆効果 TV視聴者86%『不愉快』慶大研究室調査」のポイントを引用させていただく。
《榊研究室は、慶大通信教育部、文学部の727人を対象にアンケートを02年に実施。調査対象の半数近くが20代で、次いで30代が多かった。
 調査では、視聴者をCM明けまで引っ張ろうとする山場CMに対する印象として、強い肯定から強い否定まで9つの尺度で聞いた。「不愉快」について86%が肯定。CM明けのシーンの繰り返しには、74%が「イライラする」と回答した。
 山場CMを含む番組については、84%が「好感が持てない」。山場CMの商品について42%が「好感が持てない」、34%が「買いたくない」と回答。それぞれ60%前後あった「どちらともいえない」を除けば大半がマイナスの評価だった。
 話の流れが落ち着いたところで出る「一段落CM」と比較すると、山場CMが「商品を買いたくない」で3・8倍、「商品を覚えていない」も2倍と本来の効果をうち消していた
 また、日本と欧米のテレビ番組の山場CMを02~03年に比較した。ニュース、ドキュメンタリー、ドラマなど7分野で各国の代表的な3番組ずつを録画して比率を調べた。その結果は、日本の40%に対し米国は14%で、CMのタイミングが法律で規定されている英国は6%、フランスにいたってはゼロだった》
(略)
 民放キー局の関係者(前出)も、「CMまたぎ」、「山場CM」には批判的だ。
「結局、視聴者の皆さんが“見たい!”と思ってくださる気持ちに、私たちがわざわざケンカを売っているのが『CMまたぎ』でしょう。私だって『衝撃映像』の引っ張りや、顔に『マル秘』のモザイクをかけてCMに入るのを見ると、反射的にイラッとします。ところが、民放全体で見ると、『CMまたぎ』は封印の傾向どころか、むしろ増えている気がしますね」
 ひどい例になると、CM前にネタを振り、CMが終わったにもかかわらず、そのネタに触れない番組すらある。そのネタは次のCM明けだったり、最悪のケースでは番組の最後だったりする。関係者は「私も『CMまたぎ』がテレビの視聴者離れの原因になっていると思います」と頷く。
(略)

アメリカでの調査ではCMが全くなくても視聴者は不快感が増すのだそうで、ある程度節度を保ったCMはあってもいいのだろうし、海外から帰国した人などもしばしば番組よりCMを見たがる傾向があるようにも感じます。
ただこれだけどこの局でも似たようなCMを同じようなやり方で挟んでくれば工夫がないと言われるのは当然で、登場した当初は斬新だった手法ももはや完全に賞味期限切れであるとは言えるのでしょう。
CM自体も決まり切った内容のものが多く退屈との声もありますが、アメリカにおけるスバルのCMなどは定評があり、日本国内でもたびたび評判になる傑作CMもありと、見られる努力を講じる余地はありそうにも思います。

他方ではそもそも今どきの若い世代はテレビなど観ないと言う話もあり、前述の記事の調査でも学生を中心とした若い世代が対象ですが、普段テレビを見ない人を対象にテレビの調査をする意味はないとも言えます。
またドラマなど定期的にテレビを見る人であっても録画視聴が中心になり、この場合当然ながらCMなどは片っ端らからスキップされているわけですから、どれほどの宣伝効果があるのかと言う疑問もあるでしょう。
ただし現在の主たるテレビ視聴者、特にリアルタイムで視聴をしているのはほぼ高齢者だけだとも言われますから、こうした方々をターゲットに考えるのであればまた違った評価も出てくる可能性はあるのかも知れません。
そう考えるとCM内容も有名人の出演するおしゃれなものばかりでなく、もう少し高齢者を意識したベタなものに振ってみても良さそうにも思いますが、その場合一番のキーワードは健康と言うことになるのでしょうか。

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