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2019年3月14日 (木)

この場合のタメ口は是か非か

まあごもっともと言うしかない話なのですが、先日こんな記事が出ていました。

「タメ口での接客」ありえるの? こんな時に「イラつき度マックス」(2019年3月7日J-CASTニュース)

    「タメ口での接客が嫌いです。ご本人は親しみを込めてあえてやってるんでしょうけど、一気に心の距離が離れまくります
2019年3月6日、女性向けウェブ掲示板「ガールズちゃんねる」にこんな声が投稿された。トピックを立てたユーザーの周りには「嫌だ」という人間の方が圧倒的に多いそうだが、「世間ではタメ口の接客、需要あるんでしょうか」と疑問を呈している。
寄せられた書き込みを確認した限り、「タメ口は嫌」という意見が多数派のようだ。「ありえない」、「何様だよって思う」、「嫌なので、タメ口でこられたら逆に丁寧すぎるくらいの口調で返します」と厳しい声が相次いでいる。

一方、「嫌ではない」派には、
    「私はあんま気にならない。敬語で無愛想な方が不快」
    「個人的には言葉より仕事の丁寧さを見る。タメ口は大して気にならない」
と、言葉遣い以外のところを重視している人もいた

また、接客を受ける場所や、購入した物の価格、接客をする店員の年齢などの「条件」によって印象が変わるという人も多い。
    「商店街のおばちゃんなら仕方がないと思う。デパートでやられるとちょっと嫌」
    「自分よりあきらかに年上からの接客タメ口なら大丈夫かも。年下なら、ムカつくかな」
(略)
過去に接客業に従事していた20代男性は「嫌ですね」ときっぱり。かつて接客をしていた時は、相手に不快な思いをさせないように気を付けていたといい、「接客をする店員が何歳か、どんな場所かという条件に限らず、嫌だと思う」と話した。
「ガールズちゃんねる」の書き込みにも見られた「条件による」という声もあった。30代男性は「自分の趣味で利用した店でタメ口を使われるのは構わないが、ホテルなど『アテンドすること』を仕事としている場所では抵抗がある」という。

記事にもあるようにいつでもどこででも不可と言う方もいれば、おおむね気にならないと言う方もいくらかはいらっしゃるようですが、大多数の意見としては時と場所により不快感を感じると言ったところのようです。
さすがにきちんとした場所で初対面の顧客にいきなりタメ口と言うのはいささかどうよ?と思われるのですが、下町の個人商店ではむしろかしこまった接客は似合わないと言う意見もあり、時と場所によると言うことでしょうか。
問題はその時と場所の基準がこれまた人によりけりであると言うところにあるのですが、はるか以前から言われているこちらの場合に関しては今もって意見が分かれているようです。

医者にタメ口が多い2つの理由(2019年3月6日ライブドアニュース)

医者のタメ口が多い理由はナゼでしょう? これには“意図的にタメ口で話している場合”と“知らないうちにタメ口になっている場合”が考えられます。医者にタメ口が多い2つの理由について解説します。

理由1:緊張をほぐしたい
人の命を扱う医療の現場ではどうしてもカタイ雰囲気になりがち。そのため、あえて砕けた話し方の方が効果的な場合もあります。実際に「砕けた話し方」と「丁寧な話し方」を比較してみましょう。
「高齢の夫人が胃カメラを勧められた」というシチュエーションで考えてみたいと思います。

●砕けた話し方
「おばあちゃん、そんなに心配しなくても大丈夫だよ。最近の胃カメラは細いし、昔ほどキツくないよ。眠って検査することもできるんだよ」

●丁寧な話し方
「患者様。胃カメラには、出血、穿孔、ショックなどの偶発症が存在します。学会の報告では、胃カメラの偶発症は0.005%、死亡率は0.00019%、鎮静剤の偶発症は0.0013%となっております。比較的安全ですが、まったく危険がないわけではございません。どういたしますか?」

どうですか? 砕けた話し方のほうがいいという人も多いと思います。標準語より関西弁のほうが親しみを感じる人がいるように、砕けた話し方を好む人もいるでしょう。

理由2:知らないうちに思想が植え込まれている!?
医者の他に、タメ口が多いと言われる職業に警察官や自動車教習所の教官などが挙がるようです。では共通点はなんでしょう?
それは、その職業の人に対して意見しにくいこと。「もしかしたら不利益を被るかも」などと考え、思ったことを言い出せない場面もあるのではないでしょうか? もちろん、多くの医者、警察官、教官は言うでしょう。「オレはそんな態度はとっていない」と。
たしかに権力思想になっているのはほんの一部だと思います。ただし、人は環境により、自己中心的、攻撃的になる可能性があります。権力思想についての興味深い実験結果を2つ紹介しましょう。
(略)
1970年代初期、テンプル大学の心理学者・デービッド・キプニスが、権力が倫理にどのような影響を与えるかを調べた実験があります。
キプニスは、仮想の仕事環境で「管理職」と「部下」の役割を与え、さらに「わずかな権力しか与えない管理職」のグループと「解雇、異動、昇進など権力を強く持たせた管理職」のグループに分けて、部下の成績を向上させるという実験を行いました。
すると権力を持たない管理職は話し合いで合理的に物事を解決したのに対して、権力を持たせた管理職は、部下に批判的で、要求が厳しい、高圧的など、権力で物事を解決するようになったのです。さらには部下の業績には否定的で、部下の業績を自分のものにするという傾向もみられました。
権力を持つことにより自分のイメージが大きくなり、権力を持たない者に対して共感する力が低下するとキプニスは警鐘を鳴らしています。
(略)

この種の態度の問題については、医師に限らず教師なども同様の話題が定期的に出てくるものですが、実際のところかつては医師にしろ教師にしろ実際に社会的地位の高い、偉い存在だとされていたと言えます。
学校教育の荒廃が叫ばれた昭和末期頃から、教師の権威低下がその一因であろうと言う意見も一定数あって、教師の地位が下がり表立って偉そうに出来なくなったことを否定的に唱える考えもありますね。
もちろん偉そうな態度と権威の所在とは全く別問題であり、紳士的な態度であっても威厳ある先生など幾らでもいるとも言えますが、子供にとっては威圧的であると言うことが権威的に見えるのも一定の事実なのでしょう。

医師の場合職場内では一般に指示を出す側であり、顧客である患者から感謝され自然に敬われることも多いのでしょうが、これまた他人から敬われることと上から目線で接することは全くの別問題ではありますね。
医療訴訟も増え始めた20世紀末頃から医学教育の内容もインフォームドコンセントの重視など次第に顧客満足度的視点が入るようになり、偉そうに振る舞うことは避けるようにと言う指導は為されてきたと思います。
さすがに研修医成り立ての若い先生が患者にタメ口と言うこともないでしょうが、今の時代にあっても一定程度年月を経る毎にタメ口になっていく先生もいらっしゃるようで、個人の個性や卒後の環境にもよるのでしょうか。

世の中の患者にも様々な方がいらっしゃって、医師が下手に出た態度で接していると「あの先生は自信がなさそうだ」と判断する方もいらっしゃるようで、丁寧であるより偉そうなくらいの方が安心だと言う声もあります。
ベテランの先生の中には相手によって言い回しを器用に使い分け、患者と適切なコミュニケーションを取っておられる先生もいらっしゃるはずで、一概にタメ口であるからダメであると言うわけでもないのは確かでしょう。
ただ医師も接客業的側面もあることを考えると、冒頭の記事のようにタメ口接客に対して世間の否定的な反応が多数派である以上、普段はまだしも何かあれば余計な延焼を招くリスクはあると自覚しておくべきでしょうね。

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コメント

言葉遣いに異様にうるさい人、いますね。
学年いっこ違うだけで敬語を使え、とか。
こういう人にはなりたくないなぁ、と思いながら怒られていました。

何はともあれ、自分の規範に合わないってだけでイライラしたり怒ったりするのは自分をより不幸にするだけだと思います。

投稿: JSJ | 2019年3月14日 (木) 08時05分

というわけで、「タメ口」は是か非かなんてことではなく、その程度のことで「イラつき度マックス」になるような心理状態の原因と対策を議論するほうが生産的だと考えます。

投稿: JSJ | 2019年3月14日 (木) 08時51分

イヤなら我慢せずさっさとカミングアウトしてほしい

投稿: | 2019年3月14日 (木) 09時03分

タメ口っていうのがよくわからなくて調べたけど、完全に仲間内の会話だけで、見ず知らずの人に普通は使わないだろ。
Wikipediaなんかでみると、敬語と通常語を埋めるもの?訳わからん。
丁寧語はどこに行ったんだ?
医者や警官とかって、タメ口が多いってこと全然ないし、記事も理解不能。

投稿: | 2019年3月14日 (木) 09時26分

相手への敬意がなけりゃ、どんな口調をしてたって不快ですよ
タメ口がいいか、丁寧語がいいか、形式だけ議論したって中身がなけりゃムダ

投稿: | 2019年3月14日 (木) 10時08分

非難する意図は全然なくて、単に面白かったから指摘するのだけど、
09時26分さんの語調がまさに「タメ口」だと思うのですが、
もしかしてその自覚がないのなら「タメ口」というのは分らないだろうな、と思いました。

投稿: JSJ | 2019年3月14日 (木) 10時59分

赤の他人にそんな口調でしゃべってるなら単純に社会経験不足でしょう。長年のかかりつけならいざ知らずですが。

投稿: | 2019年3月14日 (木) 11時18分

逆にタメ口で患者に話しかけることに積極的な理由なりこだわりがあると言うことであれば、それはそれでありかなとは思うのですが。

投稿: 管理人nobu | 2019年3月14日 (木) 22時09分

尿閉で親父を救急に担ぎ込んだ時、タメ口だった救急の先生の口調が同業者と分かった途端改まってワロタw

投稿: 10年前にドロッポしました | 2019年3月15日 (金) 10時52分

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