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2019年3月

2019年3月31日 (日)

今日のぐり:「瑞苑」

日本でも時折ありそうな話ですが、先日韓国からこんなニュースが話題になっていました。

「サルのお尻が赤いのは虐待では?」 相次ぐ苦情に動物園困惑(2019年3月24日朝鮮日報)

 今月2日、ソウル市が運営し、京畿道果川市内にある「ソウル大公園」に、動物虐待に関する苦情が来た。ある入場客が「サルのお尻がすごく赤い。虐待されたのではないか」と指摘したのだ。ソウル大公園関係者は「マントヒヒのメスはもともと発情期にお尻の血管が膨らんで赤くなるため、入場客が誤解したようだ。最近、動物の福祉に対する関心が高まっていることから、これまでにはなかったような苦情が相次いでいる」と語った。

 「アニマルライツ(動物の権利)」に対する認識が高まり、動物の福祉を懸念する市民からの苦情が相次いでいる。ソウル大公園には先日、「オランウータン舎のコンクリートの床はとても寒そうに見える」という苦情も寄せられた。しかし、オランウータン舎のコンクリート製の床はボイラーで温められている。ソウル大公園のソン・ブヨン動物福祉第2課長は「オランウータンは熱帯の動物なので春でも10℃以上の温度を維持している」と説明した。一時期はわらを敷いたこともあったが、オランウータンはこれを排水口に詰めてしまうことが多いため、やめたという。その代わりに布団や毛布を敷いているとソウル大公園では説明している。

 ソウル市江北区にある「北ソウル夢の森」で飼育されているニホンジカにも市民から心配の声が寄せられている。今月だけでもニホンジカに関する苦情が数回あった。「シカの毛が抜けてまばらになっている。皮膚病にかかっているのではないか」「シカが走り回るには狭く見える」「排せつ物が散らかっている。適切な飼育環境と言えるのか」などの指摘だ。北ソウル夢の森にはニホンジカ19頭が広さ2200平方メートル(665坪)の飼育場で放し飼いされている。管理担当者は「ニホンジカは毛の生え替わり時期に毛束が落ちることが多い。これを見た市民が誤解したようだ」と言った。動物福祉を研究しているソウル大学獣医学科のイ・ハン教授は「アニマルライツが知られるようになり、市民の認識が最近高まっていることから生じる過渡期の現象と言える。動物園管理者が市民に信頼感を与えれば、懸念もなくなるだろう」と話している。

確かに人間であれば虐待も疑われるところですが、しかし今の時代これは笑えない話と言うことになるのでしょうか。
今日は虐待被害に遭わずに済んだサルの健康を祝して、世界中から動物の受難を伝えるニュースをご紹介してみましょう。

92歳 イノシシ撃退し生還 クワで応戦(2019年3月24日FNN)

神奈川・小田原市の畑で、92歳の男性が、襲ってきたイノシシをクワで撃退した。

24日午前8時前、小田原市早川の畑で、92歳の男性が、体重およそ80kgのメスのイノシシに襲われた。
男性は、持っていたクワで応戦し、イノシシは、その場で死んだ。

男性は、手などをかまれるなどして病院に運ばれたが、命に別条はない。

さらっと流してしまい思わず二度見すると言う類のニュースですが、さすがにこれは正当防衛が成立しそうに思います。
こちらも同様に正当防衛と言えそうなニュースですが、こういうこともあるのだなと言う事件が報じられていました。

【こぼれ話】鶏小屋にキツネの死骸、鶏が群れになり逆襲か フランス(2019年3月14日AFP)

【レンヌAFP=時事】フランス北西部ブルターニュの農学校に設置されている養鶏場で先週、若いキツネの死骸が見つかった。鶏を狙って小屋に忍び込んだキツネが、鶏の群れの逆襲を受けて死んだとみられている。(写真はフランスの鶏)

 同校の有機農場では、鶏は放し飼いにされている。産卵時以外、日中のほとんどを外で過ごしているという。
 ただ鶏小屋は日没と同時に扉が自動で閉まる仕組みになっており、キツネは夕方その内部に入り、出られなくなったとみられている。

 翌朝生徒らが鶏の見回りをしている際に、その死骸が見つかった。
 同校動物科のパスカル・ダニエル科長はAFPに対し、「隅で死んだキツネを見つけた」と説明。「鶏の間に群集心理が働き、くちばしでキツネを攻撃した」という見方を示している。

ニワトリのクチバシパワーも相当なものですが、逆に普段からこうした反撃をしていればキツネくらい撃退出来ないものでしょうか。
昨今世界的に広まりつつある風潮に迎合したと言うわけでもないのでしょうが、インドからちょっと信じがたいようなニュースが出ていました。

インドのインコがアヘン中毒!24時間バッドトリップの謎(2019年03月17日ハザードラボ)

 先週は、人気タレントの薬物使用のニュースが列島を駆けめぐったが、インドからは、野生のオウムがケシ畑でアヘン中毒に浸っているというショッキングな知らせが届いた!
 アヘン中毒のインコに手を焼いているのは、インド中部マディヤ・プラデーシュ州ニーマチ村の郊外に広がるケシ畑だ。先月末以来、近隣の森をねぐらにする野生のインコが、大群で押し寄せてケシを食べ尽くしていくため、収穫に被害が出ているという。

 地元メディアによると、鳥のお目当てはアヘンの原料になる果汁が詰まったケシの実のさや。鋭いくちばしと爪を使って器用に切り落としたものをそのまま持ち去る泥棒インコもいるが、たいていの鳥は、乱暴にもぎ取っていくため、畑は荒れ放題だ。
 1本のケシの花からは、20〜25グラムのアヘンの原料が収穫されるが、インコたちは1日に30回も40回もやってきては、トリップ三昧。なかには、いちいち地面に下りる寸暇を惜しんで、目標のさやをつかむやいなや、さっと飛び去る技術を会得した名人級もいるという。
 農場主はインコからケシの実を守るために、昼夜を問わず、爆竹を鳴らしたり、拡声器で大音量を流したりしているが、これまでのところ失敗続きだという。

 もちろん、日本を含め、世界中の多くの国でアヘンの栽培や販売が禁止されているが、インドでは医薬品のモルヒネの原料として、生産が認められており、ニーマチ村のケシ畑もそのひとつ。インドではマディヤ・プラデーシュ州から北部のラージャスターン州にかけて伸びるベルト地帯に、同国内のアヘン畑の8割以上が集中しており、それらはいずれも国際麻薬統制委員会(INCB)の管理下におかれた合法的な農場だという。
 しかし近年は、ほかの村でも鳥による被害があいついでいて、アヘンでバッドトリップに陥った鳥が木の枝に衝突して地面に落下し、症状がおさまったあとに立ち上がって飛び去る姿もよく目撃されているという。農民の悪夢は続く…。

鳥類がトリップしていけないと言うことではないのでしょうが、考えてみると農場に取っては大変な損害ではあるでしょうね。
最後に取り上げるこちらご存知ブリ発のニュースですが、まずは記事から紹介してみましょう。

カモメにポテトチップスを取られた男性 カモメを壁に叩き付け殺し有罪判決(2019年3月19日ゴゴ通信)


カモメを壁に叩き付けて殺した男性が有罪判決を受けた。

2018年の夏にイングランドのウェストン・スーパー・メア地域で、56歳の男性が海岸近くでポテトチップスを食べていた。
その男性が食べていたポテトチップスをカモメが奪っていき、それに激怒した男性はカモメを掴まえ壁に叩き付けたのだ。

目撃者は男性の行為を警察に通報。しかし彼は動物保護法を破っていないと否定。
しかしながら3月12日の裁判で男性は有罪判決を受けてしまった。裁判所は、男性に対して835ポンド(約12万円)罰金が科せられ、12週間、午後8時から午前8時まで夜間の外出禁止命令となった。

英国動物虐待防止協会(RSPCA)調査官は「男は自分のポテトチップスを奪われ苛立ち動物(カモメ)を過剰に虐待した。虐待を目撃した人は衝撃を受けた」とコメント。

色々と突っ込みどころが多いニュースだと思うのですが、野生動物に食料を奪われるとは日本でもしばしば報じられる問題です。
サルなどは反撃してくるので手を出さないようにと注意されていますが、この場合反撃するにしてもやり方がエレガントではなかったでしょうか。

今日のぐり:「瑞苑」

兵庫県北部、豊岡市郊外に位置するこちらのお店、一見するとなかなか立派な邸宅そのものでちょっと焼き肉屋には見えませんね。
中に入るとやはり邸宅と言うしかない様子なのですが、座敷に掘りごたつ式のグリル付きテーブルが並べられているのを見ると始めて納得できました。

時間もあまりなかったので、同行者とシェアしながら適当に頼んで見たのですが、残念ながら地元名産の但馬牛は要予約だそうです。
黒毛和牛のタンとロース、ヒレ、カルビと主だったところをいずれも塩で頼んでみましたが、サシはそれなりに入っていますがマーブルと言うほどではないようです。
食べて見てもちょうど頃合いの脂ののり加減で、赤身のうまみも十分でなかなかいけると思うのですが、これで但馬牛ですとさらに上の味なのでしょうかね。

聞けば実際に元は個人の邸宅だったそうですが、地元では名の知られたお店だとそうで、実際中の広さや駐車場の台数を見ても繁盛していらっしゃるのでしょう。
建物にせよ肉にせよなかなか格式が高そうにも見えて、接客はアットホームで敷居が高くないのがありがたいもので、一度じっくりと腰を据えて楽しみたいお店ですね。

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2019年3月28日 (木)

働き方改革、労働時間の正確な把握は大前提

ブログのシステム変更にともない、更新作業に障害が出ているためご迷惑をおかけしております。
さて、医療と同様、近年その勤務状況の過酷さが注目される機会の多いのが学校教員の世界ですが、先日こんな記事が出ていました。

「全員が超勤」正直すぎる教員採用パンフに賛否 仙台市教委は「現場の声を反映」(2019年3月17日弁護士ドットコム)

仙台市教育委員会が作成した教員募集パンフレットで、紹介されている教員8人全員が「超過勤務」ーー。河北新報が3月6日、市議会で市議からこんな指摘があったと報じた。
ネットでは「嘘を書くよりよっぽどいい」「呆れを通り越して笑える」と賛否両論だが、パンフレットでは、教員の長時間労働が「普通」となってしまっている現状があらわになっている。

●休憩が10分間の教員も
市教委の教職員課によると、教員受験者から「1日の働き方の流れを知りたい」といった声があり、教員に聞き取った上で、学校到着から退勤まで1日の流れを記載した。
しかし、掲載されている小中高、特別支援学校の8人の教員の勤務は、いずれも勤務時間が10時間半~12時間20分。本来の「7時間45分」から大幅に超過している。
(略)
教職員課の担当者は「確かに超過勤務になっており、勤務時間外の勤務があることは事実」としながら「実際の現場の声を反映するとこうなった。逆に8時半出勤で17時退勤というのでは、違う情報を載せることになってしまう」と話す。

中教審(中央教育審議会)は1月、「公立学校の教師の勤務時間の上限に関するガイドライン」を示し、文科相に答申した。残業時間の上限目安を「原則1カ月で45時間、年間で360時間」と規定しており、仙台市教委も「ガイドラインを受けて、方針を早急に立てていく」としている。
このパンフレットは2020年度の採用向けに作られたもの(選考過程は2019年中)で、今後も使用を続けるという。
(略)


少なくとも事実を隠蔽してバラ色の教員生活を語るだけのパンフレットよりもよほど情報的価値は高いと思うのですが、さてこうした状況に対してどのような対策を講じていくのかです。
判りやすい事例として近年若い先生が部活の顧問をやりたがらないと言った話も側聞しますが、学童や親の立場としては学校機能の低下と受け止められかねない話で、年長の先生方からも反発もあるようです。
厚労省は2017年から全国の学校に事務仕事を代行するスタッフを派遣する制度を開始しており、全国自治体でも独自のスタッフの手配も進んでいて、実際に残業時間の短縮に相応の効果はあると聞きますね。
医療の世界におけるメディカルクラーク導入と全く同様の発想で是非導入を進めてもらいたいですが、その医師の世界では先日以来続いている働き方改革の議論と関連して、先日こんなニュースが出ていました。

医師の時間外 「1860時間」に反対、厚労省に要望書提出「医師の働き方を考える会」、署名も5500人超す(2019年3月22日医療維新)

 医師をはじめとする医療関係者らで構成する「医師の働き方を考える会」は3月22日、医師の時間外労働の上限を「1860時間」ではなく、他の職種と同様に、過労死ライン(960時間)を目安とすることなど、4項目から成る要望書を厚生労働省に提出した。同会が実施している「1860時間」への反対署名も、5500人を超えたという。同会は3月25日にも、自民党厚生労働部会長の小泉進次郎氏に要望書を提出予定だ。
 提出後の記者会見で、同会の共同代表で東京過労死家族会で活動する中原のり子氏は、厚労省医政局長の吉田学氏宛に提出し、懇談したことを説明。「医師の過労死があってはならないが、今のこの働き方では過労死は減らないのではないか」と危機感を募らせ、過労死した遺族の苦しみなどを吉田局長に訴えたという。厚労省の検討会では、時間外労働を過労死ラインの年間960時間の2倍近い1860時間とする方向で議論されている(『医師の働き方改革、報告書取りまとめへ大詰め』を参照)。
 吉田局長は、「世の中から医師の過労死をなくそうという点では、医政局も全く同じ立場。現状の労働時間がいいとは思っていない」と受け止めたものの、「他方で地域医療は大事で、さまざまな工夫がいる」と述べ、3月末までに検討会の報告書をまとめるのは、規定路線だと説明したという。さらに、▽医学生からSNSやメールで多数意見が寄せられており、真摯に受け止めるものの、中には制度を誤解しているケースがあり、正確な情報発信に努めていく、▽今後、2024年度の時間外労働の上限規制が始まる2024年度に向けてさまざまなルールづくりが必要になるとともに、それ以前の段階でも長時間労働をなくするためのさまざまなプロジェクトを実施していく必要がある、▽在職中の医師の過労死数等について、どんなデータがあるか、把握が可能か調べてみたい――と語ったという。

「医師の働き方を考える会」 の要望書
1.時間外労働上限は他の職種と同様に過労死ライン(脳・心臓疾患に係る労災認定基準)を目安とする。
2.医療機関に宿日直許可状況など36協定の内容公開と、当直を含めた医師の就労データ収集と公開を義務付ける。
3.過労による健康被害を予防する対策については、産業医の面談に留まらず、適切な対応を行うことを医療機関に義務付けるとともに、時間外労働上限が960時間を超える状況であっても、健康被害が発生した場合の労災認定基準は960時間であることを報告書に明記する。
4.労務管理違反に対する管理者への罰則規定適用を徹底し、その監督を行い、労働者からの相談を受け付ける第三者機関を設置する。

 会見には、筑波大学医学群医学類6年生の前島拓矢氏、都内の病院に勤務する30代の産婦人科医、全国医師ユニオン代表の植山直人氏、過労死問題を長年扱ってきた弁護士の尾林芳匡氏が出席。
(略)
 尾林氏は、約30年過労死の救済に取り組んできた立場から、今の過労死水準である「1カ月当たりの時間外労働80時間」は、厚労省自身が、医学的な知見を基に定めたものであるにもかかわらず、なぜ医師だけが「1860時間」が認められるのかと問題視した。
 要望書では、先の4項目を解説として、「医療体制を守るためとはいえ、医師という職種のみ、基準を変えることは妥当ではないと考える。働きすぎ、健康を害し、自ら命を断ってしまった医師も現実に複数存在する。生命を守ることを職務とする医師として、二度と同様のことが起こることは看過できない」と訴えている。
 現在、医師の労働時間や宿日直、各々の医療機関における36協定の締結状況などを把握していない医療機関も少なくないことから、これらの把握は働き方改革を進める上で不可欠であるため、データを収集し公開とすることも求めた。
(略)
当の厚労省が決めた医学的知見に基づく基準を、当の厚労省が無視して医師にのみ特別の重責を課す妥当性は誰しも疑問符が付くところですが、その背景に医療系諸団体の圧力があったことは事実でしょう。
この点からも医療系諸団体が代弁する雇用者側としての対応が今後大いに注目されるところですが、まずは何を置いても厳重かつ正確な労働時間の把握が大前提となることは言うまでもないことです。
その上でどのように労働時間を削減していくかの方法論を早急に打ち出す必要がありますが、皆保険制度下では医師が多く働くほど病院収入が増えると言うことが、経営的に労働時間削減に動きにくい要因でしょう。
働き方改革を進めた医療機関への診療報酬上の優遇やその逆の場合のペナルティなど制度的な対策も必要ですが、総合的に見て医療費抑制政策と矛盾しないと言う点を証明していく必要はありそうですね。

雇用者側が医師を無制限に働かせたがる理由として経済的な側面から考えると、年俸制に近い医師の雇用体系から院内各職種のうちでも、医師の時間外労働について割安感があることも挙げられるでしょう。
特定病院に例外的な長時間労働を認めることの代償として、こうした施設での時間外労働については基本給の数倍と言った高額に設定させるなど、経営的にも労働時間削減の動機付けは必要と思いますね。
雇用者側である日病協が時間外や休日の病状説明を選定療養とするよう申し出たと 報じられており、今後働かせる側がどんな対策を打ち出してくるか、各施設間でどんな対応の差が生じるかが注目されます。

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2019年3月24日 (日)

今日のぐり:「梅鈴(ばいれい)」

合格発表を巡って悲喜交々のドラマが繰り広げられたことでしょうが、先日話題になっていたのがこちらのつぶやきです。
受験番号をあらかじめ素数だけにしておけば、合否発表は1つの巨大な合成数を掲示するだけで済む。 19:12 - 2019年3月8日
何が何だかちょっとよく判らないと言う方はこちらの解説を参照頂ければと思いますが、まあ受検者が多くなると大変だろうなとは思いますね。
ともあれ本日は言われてみればなるほどなのかも知れませんが、ちょっと見には何を言っているのか判らないと言うニュースを取り上げてみましょう。
性同一性障害でその後、性別適合手術を受けた経営者が、妻と結婚したまま戸籍を女性へと変更するよう求める申し立てを京都家庭裁判所に行った。

京都市の50代の経営者は性同一性障害で、24年前、女性と結婚し、その後、性別適合手術を受けたため、事実上、女性同士が結婚している形。
経営者は戸籍を女性に変更するよう求めているが法律では結婚していないことが要件になっているため離婚を強いられるとしている。

経営者は『なぜ女性として安心できる幸せな生活と、家族との安定した幸せな生活の二者択一を迫られるのか?』とコメント。結婚したままでの戸籍の変更を求める申し立ては全国で初めて。

判ってみれば社会的地位保全目的かと理解は出来る話なのですが、将来的にはこうした面倒な話がなくても済むようになっていくのでしょうか。
一昔前なら長髪を校則違反と言われ学校で髪を切られた人も珍しくなかったのでしょうが、こちら今の時代はこうなのかと思わされるニュースです。
山梨市教育委員会は3年前、市内の中学校で女子生徒が教諭に髪を切られたことが原因で不登校になったとする第三者委員会の調査結果を発表し謝罪しました。

これは26日山梨市教育委員会が会見を開いて明らかにしました。
教育委員会が第三者委員会から報告を受けた調査結果によりますと、平成28年6月、市内の中学校に通っていた女子生徒が自宅で髪を母親に切ってもらったあと、学校で整えてもらうように言われこれを受けて教諭が髪を切りそろえたところ、女子生徒は下校中に友人から心ない言葉をかけられ、不登校になったということです。
第三者委員会は、女子生徒が学校で髪を切られたことが原因で急性ストレス障害になったとした上で、教諭は生徒に美容室に行くよう促すこともできたなどとして、対応が不適切だったと結論づけました。
山梨市教育委員会の市川今朝則教育長は「生徒や保護者に心からお詫び申し上げます」と謝罪し、再発防止に向けて取り組むとしました。

この問題をめぐっては先月、女子生徒の両親が傷害の疑いで、当時の校長など4人に対する告訴状を甲府地方検察庁に提出しています。

ちょっと何を言っているのか判らないと言う方はこちらの経過解説を御覧いただきたいのですが、ちなみに今の時代教師が生徒の髪を切るなどあり得ないのだそうです。
人間が自殺に追い込まれるとは余程のことだと思いますが、その手前で踏みとどまったはずがとんでもないことになってしまったと言うニュースです。
 2018年に韓国で起きた20代女性の入水自殺が、今韓国で話題となっている。救助に向かったレスキュー船が女性を死なせたのではないかと報じられたのだ。

 3月16日、韓国のニュースサイト「MBCニュース」は、2018年11月27日に韓国北部を流れる河川・漢江に飛び込み、自殺を図った20代女性の死因が溺死ではなく、スクリューに巻き込まれた際にできた傷が致命傷になった可能性があると報じた。女性は漢江に飛び込んだ後に、電話で救急に助けを求めており、レスキュー船が駆けつけたという。
 同記事によると、遺体の解剖を担当した、犯罪捜査の鑑定をする研究機関・国立科学捜査院は、遺体に残った大きな切り傷について「船舶のスクリューによって発生した傷」と発表。通常、生きている状態でしか出血は起こらない。女性の死因が溺死ではなく、レスキュー船のスクリューに巻き込まれて傷を負い、失血死した可能性が出てきたというのだ。
 調査結果を受け、警察が事件当時に現場付近を通った全ての船を調べたところ、救助に向かったレスキュー船以外は通行していなかったことが判明。3月19日現在、レスキュー船や目撃者に聞き込みを行うなど、警察の捜査は続けられているようだ。

 一連の報道に対し、レスキュー船側は「何かにぶつかった衝撃は全く感じられなかった」「懸命に捜索したが、女性を見つけることはできなかった」と話しているという。
(略)
 今回、韓国で起きた事故では、川に飛び降りた後に助けを求める電話をかけており、2017年のペルー・リマの事故でも被害者は最後、救助隊にしがみついて助けを求めていた。救助の段階で彼らは「自殺志願者」ではなかったのである。自殺志願者に限らず、あらゆる被害者の救助方法を見直す必要があるのではないだろうか。

色々と突っ込みどころは少なくないのですが、何にしろ女性の冥福を祈るばかりです。
イタリア人と言えば男女の仲に関しては世界的にも進んでいる印象ですが、そうした土地柄だけにこんな判決も出るのでしょうか。
【3月12日 AFP】イタリアで、レイプ事件の被告の男2人に無罪判決が下された2年前の裁判で、無罪の理由が被害女性の容姿が男っぽいからだとされていたことが、8日に破棄院(最高裁判所)が審理の差し戻しを命じたことから初めて明らかになり、女性を侮辱した判決だと怒りの声が巻き起こっている。  事件は2015年、ペルー出身の女性がペルー人の男2人にレイプされたと訴えたもので、男2人は2016年に有罪判決を言い渡された。だが翌17年、中部アンコーナ(Ancona)の裁判所で行われた上訴審で、裁判官らは女性の主張に信ぴょう性がないとして一審判決を破棄し、男らを無罪とした。  女性側の上告を受け、破棄院が8日に一審への差し戻しを命じたため、17年の裁判で男らが無罪とされた理由が初めて明らかになり、11日には女性の権利活動家ら約200人がアンコーナの裁判所前に集まり、「恥を知れ!」などと抗議の声を上げた。

 女性は、男2人から薬物の入った飲み物を飲まされ、一方の男が見張っている間に、もう一方の男からレイプされたと主張。医師の診断でも、女性の体についた傷はレイプ被害によるものと一致し、血液からも「デートレイプドラッグ」が検出されたという。
 しかし報道によると、17年の上訴審の裁判官らは、女性のほうから「熱情的な夜」を仕向けた可能性を排除できないと判断。さらに、被告の男たちが雄々しい「バイキング」というニックネームで女性の電話番号を登録していたことや、女性の写真からも、女性が男らの好みでなかったことは明らかだとしていた。男らに無罪を言い渡した裁判官は全員、女性だった。
 これらの上訴審判決はすべて破棄され、ペルージャ(Perugia)の裁判所で一審からやり直される。

まあそれは裁判もやり直しになるでしょうが、しかし無罪を言い渡した裁判官は全員女性であったと言う点には考えさせるものがありますね。
最後に取り上げますのはこちらのニュースですが、こちらも男女の仲に絡んだびっくりニュースと言えるでしょうか。
デートアプリで知り合い、デートをした相手が実はとんでもない人物だった―そんな経験をした人も少なくないだろう。このほどイギリスである女性が男性と初デートをしたのだが、3か月後に驚く内容のメールが女性のもとに届いたという。『Mirror』『LADbible』などが伝えている。

ランカシャー州モーカムに住むキンバリー・レイサム・ホークスフォードさん(24歳)は、今から3か月ほど前に人気のデートアプリ「Tinder(ティンダー)」でウェイン・カーと名乗る男性と知り合った。
メールで互いに1週間ほどやりとりした後、初デートをすることになり、2人は地元のコーヒーチェーン店「COSTA(コスタ)」で待ち合わせた。初対面で会話が順調に進んだ2人は車でパブへ移動し、そこで食事をともにした。
しかしキンバリーさんは「この男性とはうまくいかないな」と思ったという。というのも、ウェインは初めて会ったばかりのキンバリーさんに「整形する気はあるのか」「買い物に行くならあの店がいい」などといったおせっかいな指示を出し、更にパブでキンバリーさんが支払いを申し出ると、ウェインは自分の口座残高をスマホで見せて「自分が払う」と居丈高に言い放ったのだ。こうした態度から「お高くとまってて、嫌な奴」と感じたキンバリーさんは、初デートが最悪な結果になってしまったことを残念に思いつつも、前向きに生活していた。ところが初デートから3か月経った頃、キンバリーさんはウェインからとんでもないサプライズメールを受け取った。

「ハロー、キンバリー。初デートからしばらくになるけど、なぜ僕がすぐメッセージをしなかったのかを説明させて。本当なら僕たちのデートはもっと楽しいものになるはずだったんだ。でもそうならなかった。その理由をここに書くよ。もし気を悪くしたらごめんね。」
(略)
実に一方的で、究極に身勝手なこのメッセージを見たキンバリーさんは、大きな衝撃を受けると同時に悔しさでいっぱいになり、自信を完全に失ってしまった。しかし読み返すたびに「どうやったら女性にこんなことが言えるのか、全く理解できない」という気持ちが湧きあがり、むしろ笑えるようになったそうだ。キンバリーさんはその後、「あんたの態度は最低。もっと女性をリスペクトしろ!」というメッセージをウェインに返した。

このニュースを知った人からは、「なにその男。サイコっぽくて気持ち悪い!」「さんざん侮辱しておいて、その後に『もっと自信を持て』ですって!? ふざけるな!!」「そんな性格だからこそ、ずっとデート相手を探し続けて彼女が見つからないんじゃないの」「ものすごく『俺様』な奴だな。エゴの塊もいいところ」「3か月後にメールする意味がわからない」「こういうデートアプリには、本当にいろんな奴がいるからね…」「本名晒して注意喚起してもらわないと」といった声があがっている。

メールの詳細は元記事を参照いただきたいのですが、まあしかしある意味で几帳面な性格の男では合ったのでしょうかね。
元記事の画像を見る限りキンバリーさんは十分美人で通ると思うのですが、相手の男性としては一種ツンデレ的な態度で振る舞ってみたかったのかも知れません。
今日のぐり:「梅鈴(ばいれい)」
愛媛県は松山市と言えば歴史と伝統のある城下町ですが、こちらその松山城からもほど近い裏通りに位置するお店です。
昼は蕎麦やご飯ものを出し、夜は飲み屋として営業されているようですが、酒瓶がびっしり並ぶ店内の雰囲気は完全に居酒屋でしょうか。
ベーシックにせいろを頼んで見たのですが、細打ちの蕎麦はしゃっきり…と言うより、少しばかり重さを感じさせるるのですが、特に悪い蕎麦ではないようです。
蕎麦つゆも辛め濃いめで好みの方向ですし、蕎麦との相性も悪くないと思うのですが、まあしかしこの蕎麦の食感は好みが分かれるところでしょうね。
冷やしかけそばも試して見ましたが、見た目も文字通り冷たいかけそばで、あっさり系のかけ汁はなかなか美味しいのですが、やはりこの重い蕎麦が気になりました。
この蕎麦なら冷やしではなく普通のかけ蕎麦が良かったのかとも思うのですが、味の組み立ては悪くないだけに他のメニューも試して見たくなりますね。
設備は今風の居酒屋として標準的な水準ですが、お店自体はおしゃれで小綺麗なもので、居酒屋としてはなかなかよさそうな雰囲気ですね。
接遇面はごく標準的ですが蕎麦屋ではなく居酒屋だなと感じさせるもので、この辺りは蕎麦をたぐっていると少し違和感を覚えてしまうのが面白いところです。

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2019年3月18日 (月)

医師の労働時間の定義、近く厚労省から示される予定ですが

医師の働き方改革において当面目指すべき水準がほぼ確定してきた様子ですが、その中で少しばかり気になる部分もあるようです。

医師の当直、どこまで労働時間 厚労省、基準を明確化へ(2019年3月10日朝日新聞)

 勤務医の残業規制の枠組みを年度末までにまとめるのを控え、厚生労働省は労働時間を適正に把握できるよう、当直や学習・技術習得のための研鑽(けんさん)について、どこまでが労働時間かを明確にする方針を決めた。ずさんな勤務管理状況を改善し、違法残業の減少をはかる。4月にも通知を出し、抜本的に見直す

 医療機関を含め、企業は労働時間の客観的な把握が求められ、4月から法律で義務化される。だが、勤務医の当直や研鑽は、どこまで労働に当たるか不透明な部分もあった。
 入院患者対応のため、病院は夜間や休日に医師の当直が義務づけられている。待機時間も原則、労働時間となり、残業が大幅に増えて割増賃金も生じる。だが軽い業務しかなく一定の基準を満たせば、国の許可を受けて、待機時間を労働時間から外すことができる

 

今の許可基準は70年前のもので、軽い業務の例には、定時巡回や少数の患者の脈や体温の測定しかあげられていない。基準を満たすことが、ほぼありえない状況だった。
 現状は、多くの病院で当直医が外来患者も診ている。患者が多いのに許可を受けていたり、許可を受けずに労働時間から外したりする病院もあった。厚労省は基準を見直し、少数の入院患者の診察や、想定されていない外来の軽症患者を診ることを軽い業務に含める。対象を明確にして不適切な運用をなくす狙いだ。

当然ながら時間外労働の上限を決めるためには、そもそもどこまでを労働時間とするかと言う定義づけが避けて通れませんが、この点で長年慣習的に行われてきた宿直・当直業務は非常にグレーな部分です。
時間外労働にカウントされない当直とはほとんど実労働を行っていない、いわゆる寝当直に限られるはずですが、現実的には基幹病院では単なる夜間・時間外診療を当直医がこなしている場合がほとんどでしょう。
今まで適切に時間外労働を管理してこなかった施設において、これらを正しく労働時間に加算すれば一気に時間外労働が増加する可能性があり、求められる水準まで労働時間の適正化が図れるのかどうかです。
この点で厚労省が近く労働時間の定義を改めて示す方針であるとのことですが、この点について最近気になるニュースが報じられていました。

”車の運転は労働時間に当たらず” 遺族の労災申請を認めず(2019年3月11日NHK)

長時間、車を運転して取引先を回っていた横浜市の会社員が過労で死亡したとして遺族が労災を申請しましたが、車の運転は労働時間に当たらないとされ、労災とは認められませんでした。遺族側は「働き方改革の一方で、会社の外での労働時間が切り捨てられている」と批判しています。

遺族や弁護士によりますと、横浜市にあるクレーン車販売会社の営業社員で、3年前に心臓疾患で死亡した当時26歳の男性は、会社の車を運転して東北から東海まで12の県の取引先を回っていました
ほぼ毎日会社に寄らず、自宅から直接、取引先に向かい、日によっては10時間以上運転していました。
遺族が、長時間労働による過労死だとして労働基準監督署に労災を申請しましたが、運転は労働時間に当たらないとされ、先月、労災とは認められませんでした
また、千葉市の建設設備会社の支店で支店長として勤務し、おととし脳疾患で死亡した当時55歳の男性についても過労死だったとして労災を申請しましたが、車の運転や接待など会社の外での業務が労働時間とされず、同じく先月、労災は認められませんでした

記者会見を開いた川人博弁護士は「会社内での働き方改革が進む一方で、会社の外での労働時間が切り捨てられている。厚生労働省はこれを規制すべきなのに逆のことをして助長している」と批判しています。
厚生労働省は「車の運転を労働時間とするかは個別の事例ごとに判断している」としています。


「労働時間を過少算定」 弁護士ら国批判 労災不支給相次ぐ(2019年3月12日東京新聞)

 過労死弁護団全国連絡会議幹事長の川人博弁護士らは十一日、東京都内で記者会見し、過重労働の労災認定を巡って各地の労働局が、労働者の労働時間を過少に算定し、不支給とするケースが今年に入り相次いでいると訴えた。車を運転して出張した際の移動時間や会社経費での接待など、従来なら労働時間に含めていた社屋外での労働が認められにくいという。
 働き方改革の一環として、罰則付きの残業時間の上限規制が、四月から大手企業で適用となる。川人弁護士は「行政によって過少な労働時間認定が行われれば、長時間労働の実態が隠蔽(いんぺい)され、上限規制の取り締まり対象から外れてしまう」と批判した。

 同連絡会議は例示として二〇一六年五月に出張先のホテルで死亡した横浜市内のクレーン車販売会社の男性社員=当時(26)=のケースを公表した。男性は今年二月、労災不支給となった。
 男性は甲信越や中部など十数県の営業を担当。社有車で移動し、ホテルに泊まりながら取引先を回ったが、移動時間の多くは労働時間と認められなかった。
 死亡二日前には首都圏から静岡や三重に出張。遺族側は、朝出発してから夜にホテルでパソコンを使うまで約十四時間の労働を主張したが、労基署は四時間二十分しか認めなかったという。遺族は月の残業を最長で約百六十八時間と訴えたが、認定は五十二時間にとどまった。
 千葉県の建設会社の支店長が一七年に死亡し、今年二月に不支給となった事例では、会社の経費で行った接待や取引先の通夜への参列が労働時間から除外された。

働き方改革は別に医療業界に限った話ではありませんが、その過程で当然ながら労働時間の定義を明確化し、各労働者の実労働時間をきちんと把握する必要があるはずです。
これについて業界ごとに労働時間とすべきかどうか微妙なグレーゾーンがあるのも当然予想されるところですが、公的な認定の基準として厚労省がこのところ線引きを厳しめに取っている気配があると言うことですね。

さて、こうした背景事情の中で医師に関してどのような基準が示されるのかが非常に興味があるところですが、その線引きの在り方に寄っては労働時間管理など絵に描いた餅になりかねないですよね。
特に軽症の外来患者の診療を軽い業務に含めると言う点が気になりますが、救急搬送も含め時間外患者の大多数が軽症患者である現実を考えると、なかなか興味深い基準が示されそうな気がします。

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2019年3月17日 (日)

今日のぐり:「おへそ」

先日世界中の動物学者や動物愛護家を悲しませただろう、こんな残念なニュースが流れていました。

世界に残り20頭? 希少イルカ、また漁網に掛かり死ぬ メキシコ沖(2019年3月15日AFP)

【3月15日 AFP】メキシコ北部カリフォルニア湾(Gulf of California)で、生息数が約20頭にまで減っているとされる絶滅危惧種のコガシラネズミイルカ1頭が、漁網に掛かって死んでいるのが発見された。海洋環境保護団体「シー・シェパード(Sea Shepherd)」が14日、明らかにした。
 同団体の監視船2隻が12日、海洋保護区の刺し網に、腐敗が進んだコガシラネズミイルカの死骸が掛かっているのを発見した。

  環境活動家らによると、ネズミイルカ科の中でも世界最小のコガシラネズミイルカは、同じくらいの大きさでやはり絶滅が危惧されているトトアバという魚の漁に使われる刺し網に掛かり、絶滅寸前に追い込まれているという。
(略) 
 メキシコ政府は2017年、訓練されたイルカを使って生存するすべてのコガシラネズミイルカを海洋保護区に移す計画を開始したが、最初に保護したうちの1頭が死んでしまったことを受けて、中止を余儀なくされた。

しかしこの状況で一頭が死んでしまうことは種の存続も左右しかねませんが、何とか生き残ってもらいたいものですね。
本日は危機的状況にあるコガシラネズミイルカの無事を願って、世界中から動物に絡んでこれはヤバいというニュースを取り上げてみましょう。

雪に埋まり氷漬けの猫、間一髪で救助され「解凍」 米(2019年3月8日CNN)

(CNN) 厳しい寒波に見舞われた米モンタナ州でこのほど、猫が雪だまりの中に埋まり、半ば氷漬けになったところを飼い主に発見されて九死に一生を得る出来事があった。動物病院に運ばれ、体を温めてもらうと、文字通り「解凍」されて元気を取り戻した。

モンタナ州カリスペルに住む女性は先月31日、飼っているメス猫のフラッフィーが家の近くで雪に埋もれているのを発見。急いで地元の動物病院に連れて行った。
フラッフィーの体は長い毛に付着した雪玉で覆われ、呼び掛けても反応がなかった。病院の責任者はCNNの取材に対し「ほとんど氷漬けだった」と当時の様子を語った。

この日のモンタナ州北部は雪が多く降り、気温は氷点下。病院の医師によると運び込まれたときのフラッフィーの体温は32.2度を下回っていた。通常、猫の体温は約38度から約39度とされる。
病院の責任者は、フラッフィーの体温を上げるためいくつかの方法と試したと説明。「お湯で温めたり、ヘアドライヤーを当てたり、温めたタオルでくるんだりした」「最後には、中を高温にした犬小屋に入れた」
フラッフィーは病院の緊急治療室で一夜を過ごした後、飼い主とともに帰宅した。

3歳のフラッフィーはほとんど外猫として生きてきたが、今の飼い主が引っ越してきたときにその飼い猫となった。雪に埋もれた経緯については分かっていない。
凍死寸前のところで救われた幸運なフラッフィー。当分は家の中で過ごすことになりそうだ。

凍りついた猫とはどういう状況なのか知りたい方は元記事の画像を参照いただきたいですが、しかしこの状態からよく持ち直したものですよね。
昨今危険な自撮り行為が後を絶ちませんが、世界中がその行方に注目したのがこちらのびっくりニュースです。

米の動物園で柵を越えて自撮りしていた人がジャガーに襲われてケガ 殺処分はしないと発表した園に感謝の声(2019年3月14日にこにこニュース)

 米アリゾナ州にある動物園「Wildlife World Zoo, Aquarium & Safari Park」で、自撮りのために柵を越えた女性がメスのジャガーに襲われる事件がありました。
 この女性は命に別条はないものの、病院で治療を受けたとのこと。事件を伝え聞いた一部市民の中には「ジャガーを処分すべき」という意見もあったようです。

 しかし同園は「事件があったことは遺憾だが、動物が柵の外に出たのではなく女性が柵の中に踏み込んだから起きた事件。調査は済んでいる。何のために柵があるのかを考えてください」とコメントし、ジャガーを安楽死させることはないと保証。多くの市民から感謝の声が寄せられました。
 自分のテリトリーに踏み込んできた人を警戒するのは動物にとっては自然な行動。“自撮りのために柵を越える”という人間の自分勝手な行動が原因で動物の命が奪われる事にならなくてよかったです。

そもそも動物園の柵を乗り越える時点でどうなのかですが、命が助かっただけに女性には十二分に反省いただきたいですね。
有名なキャラクターにも似たような話があったかと思いますが、本当に起こる出来事だとは知らなかったと驚かされるのがこちらのニュースです。

クジラに呑み込まれた男性、口の中から逃げ出して助かる(2019年3月11日ハフポスト)

南アフリカ共和国・ポートエリザベスに住むライナー・シェイフさんは、ダイビングオペレーター歴15年のベテランだ。
しかし、こんな経験は生まれて初めてだったと話す。シェイフさんだけでなく、ほとんどの人が経験したことがないだろう。彼はクジラに呑み込まれ――そして無事に生還したのだ。

シェイフさんは2月、イワシの群れを撮影するために仲間とともにシュノーケリングをしていた。
イワシの大群を捉えるサメの姿を撮影しようとした次の瞬間、突然目の前が真っ暗になったという。
「体に圧力を感じました。クジラに呑み込まれたんだとすぐにわかりました」と、シェイフさんは動物ニュースサイト「バークロフト・アニマル」に答えた。
呑み込まれた後のことを、シェイフさんはテレグラフ紙にこう語る。
「恐怖感を感じる余裕はありませんでした」
「直感で、息を止めました。クジラがインド洋深くに潜って私を吐き出すかもしれないと思ったので」
アメリカ海洋大気庁によると、ニタリクジラは5~15分、深さ約300メートルまで潜ることができる。

しかし幸運にも、シェイフさんが恐れていた事態は起きなかった。クジラがすぐに口を開けたので、シェイフさんは外に出ることができた。
シェイフさんが「あっという間だった」と話す出来事の一部始終を、すぐ近くのボートに乗っていた同僚のフォトグラファーが撮影していた。
ニタリクジラは通常、イワシなどの群れで行動する小魚を食べる。シェイフさんは、今回の出来事は事故であり「私は巻き添えを食らっただけで、クジラも同じように驚いたでしょう」と説明する。
「クジラとの特別なつながりを体験できた」と話すシェイフさんだが、二度目はなくてもいいと思っているようだ。
「誰も知らない、鯨の内部事情に詳しくなったと思います」
「とても興味深い経験でした。ただ、もう一度体験したいとは思いません」

本人が冷静に語っているのにも驚きですが、さすがベテランだけによく状況を把握していたということでしょうね。
最後に取り上げますのも飲み込まれ系のネタですが、案外丈夫なのだなと感じさせるのがこちらのニュースです。

1年モノの冷凍アザラシうんこから見つかったUSBメモリー、動く(2019年3月2日GIZMODO)

タフなUSBより、持ち主を特定したツイッター民が凄い。
火曜日(2月5日)のこと、ニュージーランドの科学者たちが、凍ったヒョウアザラシの糞のサンプルからUSBメモリーが見つかり、データにアクセスできたことを発表しました。メモリーの中には戯れるアシカの写真とビデオが残っていたようです。

USBメモリーを見つけたのは、NIWAこと国立水・大気圏研究所(National Institute of Water and Atmospheric Research)の調査員でした。NIWAはブログ記事にて、糞のサンプルが届いてから1年以上も冷凍庫で保管されており、調査のために水で解凍していたときに、メモリーが出てきたことを報告しています。
(略)
この映像に見覚えは? 科学者たちはヒョウアザラシの糞を分析していて、予想だにしない発見をしました。写真が満載のUSBメモリーで、まだちゃんと動きますよ!
このニュースはヴァイラル現象となり、ネット中に広まりました。そして公開からたった1時間ほどで、ツイッター民の手により、持ち主がニュージーランドにお住まいのアマンダ・ナリーさんであることが割り出されたのでした。
(略)
NIWAの科学者たちは、2017年11月に現地の獣医から研究室に送られてきたUSBメモリーは、アザラシの糞のサンプルの「奥深く」にあった、と話しているんです。科学者たちは嘆いています。
南極の動物がこのようなプラスチック製品をお腹の中に蓄えてしまったことが、心配でならないのです、
そう、「奥深く」ってことは、食べられちゃった線が濃厚ですよね。
(略)

持ち主自身は単に糞の上にメモリーを落としただけではと疑っているそうですが、科学者たちの見解は否定できであるようです。
ちなみにロンドン在住のとある人物が写真のてがかりから持ち主を割り出したのだそうで、これも個人情報の観点から気になる話ですね。

今日のぐり:「おへそ」

山陽道尾道インターからひたすら三好方面へ北上していき、途中からさらに山の中へと踏み入った場所に立地するのがこちらのお店です。
田んぼと畑が拡がる山間部の田園地帯の古民家を改装したお店なのですが、こんな立地にも関わらず予約客で満席の人気ぶりであるようですね。

こちら自体はスペイン料理のお店なのですが、もともとパンが有名だったそうで、近隣には実際パンの直売店もあるそうです。
ひとまずスペイン料理と言うことで瀬戸内魚介のパエリアを頼んで見ましたが、シーフードはうまいし味加減も頃合い、いい具合のお焦げも楽しめます。
オーナーシェフが毎日食べていると言う完全無欠サラダはナッツも入って確かに栄養価は高そうですが、このソースの味が面白いですね。
他にもスペイン風ピザなど色々と試して見たいところですが、一品がおおむね2人前相当と言うことで、少人数でお邪魔するとなかなか多くは食べられないのが残念でした。

繁盛店ですがスタッフの数は十分に多く、それなりによくトレーニングもされているのですが、失礼ながらこの立地でよくこれだけ集められるものだなと感心しました。
古民家だけに設備面は推して知るべしですが、トイレには手洗いが見当たらず一瞬焦ったものの、ちゃんと隣接して洗面所も用意されていました。
ちなみに駐車場自体はかなり広めのスペースがあるのですが、田んぼの中の空き地に過ぎないので出入りには気を遣いますし、譲り合いの精神が必要そうですね。

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2019年3月14日 (木)

この場合のタメ口は是か非か

まあごもっともと言うしかない話なのですが、先日こんな記事が出ていました。

「タメ口での接客」ありえるの? こんな時に「イラつき度マックス」(2019年3月7日J-CASTニュース)

    「タメ口での接客が嫌いです。ご本人は親しみを込めてあえてやってるんでしょうけど、一気に心の距離が離れまくります
2019年3月6日、女性向けウェブ掲示板「ガールズちゃんねる」にこんな声が投稿された。トピックを立てたユーザーの周りには「嫌だ」という人間の方が圧倒的に多いそうだが、「世間ではタメ口の接客、需要あるんでしょうか」と疑問を呈している。
寄せられた書き込みを確認した限り、「タメ口は嫌」という意見が多数派のようだ。「ありえない」、「何様だよって思う」、「嫌なので、タメ口でこられたら逆に丁寧すぎるくらいの口調で返します」と厳しい声が相次いでいる。

一方、「嫌ではない」派には、
    「私はあんま気にならない。敬語で無愛想な方が不快」
    「個人的には言葉より仕事の丁寧さを見る。タメ口は大して気にならない」
と、言葉遣い以外のところを重視している人もいた

また、接客を受ける場所や、購入した物の価格、接客をする店員の年齢などの「条件」によって印象が変わるという人も多い。
    「商店街のおばちゃんなら仕方がないと思う。デパートでやられるとちょっと嫌」
    「自分よりあきらかに年上からの接客タメ口なら大丈夫かも。年下なら、ムカつくかな」
(略)
過去に接客業に従事していた20代男性は「嫌ですね」ときっぱり。かつて接客をしていた時は、相手に不快な思いをさせないように気を付けていたといい、「接客をする店員が何歳か、どんな場所かという条件に限らず、嫌だと思う」と話した。
「ガールズちゃんねる」の書き込みにも見られた「条件による」という声もあった。30代男性は「自分の趣味で利用した店でタメ口を使われるのは構わないが、ホテルなど『アテンドすること』を仕事としている場所では抵抗がある」という。

記事にもあるようにいつでもどこででも不可と言う方もいれば、おおむね気にならないと言う方もいくらかはいらっしゃるようですが、大多数の意見としては時と場所により不快感を感じると言ったところのようです。
さすがにきちんとした場所で初対面の顧客にいきなりタメ口と言うのはいささかどうよ?と思われるのですが、下町の個人商店ではむしろかしこまった接客は似合わないと言う意見もあり、時と場所によると言うことでしょうか。
問題はその時と場所の基準がこれまた人によりけりであると言うところにあるのですが、はるか以前から言われているこちらの場合に関しては今もって意見が分かれているようです。

医者にタメ口が多い2つの理由(2019年3月6日ライブドアニュース)

医者のタメ口が多い理由はナゼでしょう? これには“意図的にタメ口で話している場合”と“知らないうちにタメ口になっている場合”が考えられます。医者にタメ口が多い2つの理由について解説します。

理由1:緊張をほぐしたい
人の命を扱う医療の現場ではどうしてもカタイ雰囲気になりがち。そのため、あえて砕けた話し方の方が効果的な場合もあります。実際に「砕けた話し方」と「丁寧な話し方」を比較してみましょう。
「高齢の夫人が胃カメラを勧められた」というシチュエーションで考えてみたいと思います。

●砕けた話し方
「おばあちゃん、そんなに心配しなくても大丈夫だよ。最近の胃カメラは細いし、昔ほどキツくないよ。眠って検査することもできるんだよ」

●丁寧な話し方
「患者様。胃カメラには、出血、穿孔、ショックなどの偶発症が存在します。学会の報告では、胃カメラの偶発症は0.005%、死亡率は0.00019%、鎮静剤の偶発症は0.0013%となっております。比較的安全ですが、まったく危険がないわけではございません。どういたしますか?」

どうですか? 砕けた話し方のほうがいいという人も多いと思います。標準語より関西弁のほうが親しみを感じる人がいるように、砕けた話し方を好む人もいるでしょう。

理由2:知らないうちに思想が植え込まれている!?
医者の他に、タメ口が多いと言われる職業に警察官や自動車教習所の教官などが挙がるようです。では共通点はなんでしょう?
それは、その職業の人に対して意見しにくいこと。「もしかしたら不利益を被るかも」などと考え、思ったことを言い出せない場面もあるのではないでしょうか? もちろん、多くの医者、警察官、教官は言うでしょう。「オレはそんな態度はとっていない」と。
たしかに権力思想になっているのはほんの一部だと思います。ただし、人は環境により、自己中心的、攻撃的になる可能性があります。権力思想についての興味深い実験結果を2つ紹介しましょう。
(略)
1970年代初期、テンプル大学の心理学者・デービッド・キプニスが、権力が倫理にどのような影響を与えるかを調べた実験があります。
キプニスは、仮想の仕事環境で「管理職」と「部下」の役割を与え、さらに「わずかな権力しか与えない管理職」のグループと「解雇、異動、昇進など権力を強く持たせた管理職」のグループに分けて、部下の成績を向上させるという実験を行いました。
すると権力を持たない管理職は話し合いで合理的に物事を解決したのに対して、権力を持たせた管理職は、部下に批判的で、要求が厳しい、高圧的など、権力で物事を解決するようになったのです。さらには部下の業績には否定的で、部下の業績を自分のものにするという傾向もみられました。
権力を持つことにより自分のイメージが大きくなり、権力を持たない者に対して共感する力が低下するとキプニスは警鐘を鳴らしています。
(略)

この種の態度の問題については、医師に限らず教師なども同様の話題が定期的に出てくるものですが、実際のところかつては医師にしろ教師にしろ実際に社会的地位の高い、偉い存在だとされていたと言えます。
学校教育の荒廃が叫ばれた昭和末期頃から、教師の権威低下がその一因であろうと言う意見も一定数あって、教師の地位が下がり表立って偉そうに出来なくなったことを否定的に唱える考えもありますね。
もちろん偉そうな態度と権威の所在とは全く別問題であり、紳士的な態度であっても威厳ある先生など幾らでもいるとも言えますが、子供にとっては威圧的であると言うことが権威的に見えるのも一定の事実なのでしょう。

医師の場合職場内では一般に指示を出す側であり、顧客である患者から感謝され自然に敬われることも多いのでしょうが、これまた他人から敬われることと上から目線で接することは全くの別問題ではありますね。
医療訴訟も増え始めた20世紀末頃から医学教育の内容もインフォームドコンセントの重視など次第に顧客満足度的視点が入るようになり、偉そうに振る舞うことは避けるようにと言う指導は為されてきたと思います。
さすがに研修医成り立ての若い先生が患者にタメ口と言うこともないでしょうが、今の時代にあっても一定程度年月を経る毎にタメ口になっていく先生もいらっしゃるようで、個人の個性や卒後の環境にもよるのでしょうか。

世の中の患者にも様々な方がいらっしゃって、医師が下手に出た態度で接していると「あの先生は自信がなさそうだ」と判断する方もいらっしゃるようで、丁寧であるより偉そうなくらいの方が安心だと言う声もあります。
ベテランの先生の中には相手によって言い回しを器用に使い分け、患者と適切なコミュニケーションを取っておられる先生もいらっしゃるはずで、一概にタメ口であるからダメであると言うわけでもないのは確かでしょう。
ただ医師も接客業的側面もあることを考えると、冒頭の記事のようにタメ口接客に対して世間の否定的な反応が多数派である以上、普段はまだしも何かあれば余計な延焼を招くリスクはあると自覚しておくべきでしょうね。

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2019年3月11日 (月)

透析中止問題、取り上げられるのは批判の声ばかりですが

先日以来話題になっているのがこちらの一件ですが、まずは各社の報道から紹介してみましょう。

透析患者に医師が治療中止提案か 患者死亡(2019年3月7日産経新聞)

 「公立福生(ふっさ)病院」(東京都福生市)で昨年8月、担当医が腎臓病患者の女性に人工透析治療中止の選択肢を示し、中止を選んだ女性が約1週間後に死亡していたことが7日、関係者への取材で分かった。都は医療法に基づく立ち入り検査を実施し、事実関係の確認を進めている。

 関係者によると、死亡した女性は昨年8月上旬に同病院を訪れた際、担当医から、透析治療のほかに透析中止の選択肢もあることを死亡リスクを伝えられた上で示されたという。女性はこの際、透析中止を選択。その後、女性は透析再開を願い出たが、同月中旬に死亡したという。

 日本透析医学会は平成26年、透析実施自体が患者の生命に危険を及ぼす場合やがんなどで全身の状態が悪いなど、患者の状態が極めて不良な時などに限って治療中止を容認するガイドラインを作成している。ガイドラインでは患者本人や家族への十分な情報提供や、適切な意思決定プロセスの実施を求めている。
 また、終末期医療をめぐっては、19年に厚労省が「医療従事者から適切な説明がされ、患者が医療従事者と話し合いを行った上で、患者本人による決定を基本とすること」とする初めての指針を公表。指針の目的を「終末期の患者が、尊厳ある死に至るプロセスを選択すること」としている。30年の指針改定では、「患者本人の意思が変化する可能性がある」として、繰り返し話し合うことが重要と強調している。(略)

東京・公立福生病院:医師、「死」の選択肢提示 透析中止、患者死亡(2019年3月7日毎日新聞)

 東京都福生市と羽村市、瑞穂町で構成される福生病院組合が運営する「公立福生病院」(松山健院長)で昨年8月、外科医(50)が都内の腎臓病患者の女性(当時44歳)に対して人工透析治療をやめる選択肢を示し、透析治療中止を選んだ女性が1週間後に死亡した。毎日新聞の取材で判明した。病院によると、他に30代と55歳の男性患者が治療を中止し、男性(55)の死亡が確認された。患者の状態が極めて不良の時などに限って治療中止を容認する日本透析医学会のガイドラインから逸脱し、病院を監督する都は6日、医療法に基づき立ち入り検査した。
(略)
 外科医は「正気な時の(治療中止という女性の)固い意思に重きを置いた」と説明。中止しなければ女性は約4年間生きられた可能性があったという。外科医は「十分な意思確認がないまま透析治療が導入され、無益で偏った延命措置で患者が苦しんでいる。治療を受けない権利を認めるべきだ」と主張している。

 日本透析医学会が2014年に発表したガイドラインは透析治療中止の基準について「患者の全身状態が極めて不良」「患者の生命を損なう」場合に限定。専門医で作る日本透析医会の宍戸寛治・専務理事は「(患者の)自殺を誘導している。医師の倫理に反し、医療とは無関係な行為だ」と批判している。外科医は女性について「終末期だ」と主張しているが、昨年3月改定の厚生労働省の終末期向けガイドラインは医療従事者に対し、医学的妥当性を基に医療の中止を慎重に判断し、患者の意思の変化を認めるよう求めている。【斎藤義彦】

東京・公立福生病院:透析中止 死の直前、生きる意欲 夫へメール「たすけて」?(2019年3月7日毎日新聞)

 「とうたすかかか」。スマートフォンに残されたメールの平仮名7文字は、助けを求める最後のSOSだったのか。公立福生病院(東京都福生市)で明るみに出た「死」の選択肢の提示。亡くなった腎臓病患者の女性(当時44歳)の夫(51)が毎日新聞の取材に胸中を明かした。
 「(死亡から)半年過ぎてもダメ。何とか気持ちの整理はつけたつもりだけど、だいぶ引きずっている」。そう夫は明かす。同じ団地に住んでいた女性と知り合って約30年。結婚後は3人の子どもを2人で育てた。女性が人工透析治療を始めてからは医療機関への送り迎えなどで支えた。
 昨年8月9日、病院から突然呼び出された。見せられたのは透析治療をやめる意思確認書。いっぺんに力が抜け、受け入れるしかなかった。「透析に疲れちゃったのかな……」。迷ったことは覚えているが、承諾した理由ははっきりしない。

 死の前日(同15日)のことを悔やむ。夫によると、病室で女性は「(透析中止を)撤回したいな」と生きる意欲を見せた。「私からも外科医に頼んでみよう」。そう思って帰宅しようとしたところ腹部に痛みが走った。ストレスで胃に穴が開き、炎症を起こしていた。外科医に「透析できるようにしてください」と頼み、同じ病院で胃潰瘍の手術を受けた。翌16日、麻酔からさめると女性は既に冷たくなっていた。
 「透析治療の中止は『死ね』と言っているようなものだ」と夫は言う。治療を再開しなかった外科医に対する不信感は消えない。「医者は人の命を救う存在だ。『治療が嫌だ』と(女性)本人が言っても、本当にそうなのか何回も確認すべきだと思う。意思確認書に一度サインしても、本人が『撤回したい』と言ったのだから、認めてほしかった」
(略)

医師から「透析中止」の選択肢 最後まで揺れた女性の胸中 “自己決定”と言えるのか(2019年3月7日毎日新聞)

 東京都福生市の公立福生病院で、人工透析治療の中止という選択肢が外科医(50)から示され、腎臓病患者の女性(当時44歳)が死亡した。「透析しない」「撤回しようかな」。亡くなるまで女性の胸中は揺れた。いったん「死」を選んだ彼女に何があったのか。

 「おそらく2週間ぐらいで死を迎えます」。昨年8月9日。外科医は、そう女性に告げた。女性は血液浄化のために腕に作った血管の分路(シャント)がつぶれたため、通っている診療所の紹介状を持って訪れていた。提示されたのは(1)首周辺に管(カテーテル)を入れて透析治療を続ける(2)透析治療を中止する――という二つの選択肢だった。
 夫(51)によると、女性は1999年、自殺の恐れがある「抑うつ性神経症」と診断されていた。自殺未遂が3回あり、「死にたい」「これ以上苦しいのが続くなら、生きていない方がましだ」と漏らすことがあった。女性は「シャントが使えなくなったら透析はやめようと思っていた」と、いったんは透析中止を決めて意思確認書に署名した。
 外科医は看護師と夫を呼んで再度、女性の意思を確認した。夫は迷いながらも中止を承諾する。女性は「今は症状がなく、家に帰りたい」と希望し、診療所に戻った。

 「在宅で、おみとりです」。治療すると思っていた病院からの電話に診療所側は言葉を失った。「とりあえず急がなければ……」。直前の透析治療は2日前の7日。尿が出ない体に毒素がたまり、時間がなかった。カテーテルを病院で入れてもらうよう女性を説得すると、女性は「病院で相談する」と言って帰宅した。
 翌10日。同院腎臓病総合医療センターの腎臓内科医(55)によると、面会した女性は「透析しない意思は固い」「最後は福生病院でお願いしたい」と話した。しかし4日後の14日、今度は「息が苦しくて不安だ」と、パニック状態のようになって入院した。
 15日夕。女性の苦痛が増した。夫によると、女性は「(透析中止を)撤回できるなら、撤回したいな」と明かした。夫は外科医に「透析できるようにしてください」と頼んだ。外科医によると、女性は「こんなに苦しいのであれば、透析をまたしようかな」と数回話した。外科医は「するなら『したい』と言ってください。逆に、苦しいのが取れればいいの?」と聞き返し、「苦しいのが取れればいい」と言う女性に鎮静剤を注入。女性は16日午後5時11分、死亡した。

 外科医らの一連の行為に対し、医療関係者からは批判の声が上がっている
 外科医らの主張はこうだ。糖尿病などに起因する腎臓病の患者に対し、十分な意思確認がないまま透析治療が導入され、全国の患者数は約33万人にまで増えた。その一方で、患者は治療による苦痛を受け続けている――。「透析を受けない権利を患者に認めるべきだ」とする信念から、治療中止を患者に提示することを思い立ったという。死を含む選択肢を示し、インフォームドコンセント(十分な説明に基づく同意)を得ているという。女性は自分で死を選べることを理解したうえで「(結論を)出したと思う」と外科医は話す。
 日本透析医学会のガイドラインは、多職種によるチーム医療を実施するとともに、状況に応じて倫理委員会を開くよう医療機関に求めている。だが、病院にチームはなく、倫理委員会も開かれなかった。
(略)
 公立福生病院の外科医や腎臓内科医との一問一答は次の通り。

 ――なぜ死ぬ選択肢を提示するのか。
 外科医 腎不全に根治(完治)はない。根治ではない「生」に患者が苦痛を覚える例はある。本来、患者自身が自分の生涯を決定する権利を持っているのに、透析導入について(患者の)同意を取らず、その道(透析)に進むべきだというように(医療界が)動いている。無益で偏った延命措置が取られている。透析をやらない権利を患者に認めるべきだ。
 腎臓内科医 透析を否定しているわけではない。インフォームドコンセント(十分な説明に基づく同意)だ。情報を与え、きちんと同意していただく。

 ――学会や国のガイドラインから外れている。
 腎臓内科医 ガイドラインは「説得をして透析を続けさせよう」という「継続ありき」だ。変わっていかなければならない。
 外科医 (女性)本人の意思確認はできていて、(医療は)適正に行われた。(女性を含めて)透析をしている人は「終末期」だ。治る可能性があるのに努力しないのは問題だが、治らないのが前提。本人が利害をきちんと理解しているなら(透析治療の中止は)医療の一環だ。

「本人に判断迫るのは酷だ」患者団体、透析中止問題で(2019年3月8日毎日新聞)

 公立福生病院(東京都福生市)で人工透析治療をやめる選択肢を示された女性(当時44歳)が死亡した問題で、透析患者の受け止め方はさまざまだ。

 患者らでつくる「東京腎臓病協議会」(豊島区)の板橋俊司事務局長(69)は「患者は精神的に追い詰められているので判断を問うのは酷だ」と言う。板橋さん自身、週3日の通院を14年続けている。左腕に作った血管の分路(シャント)が壊れ、福生病院で直してもらったこともあるが、「医師のさじ加減で意思決定を迫るのは、道徳的にも問題ではないか」と話す。
 板橋さんによると、80代だった男性会員は数年前、「人生に満足した」と自らの意思で透析治療をやめて亡くなった。「生き永らえるための透析は要らないという人が多いのは確か」と板橋さん。「患者にとって生と死は表裏一体。早いうちに死を覚悟し、エンディングノートを用意して意思を書き込むなど、『終活』を考える必要がある」と結んだ。

 一方、透析治療を始めて丸3年という東京都内の男性(70)は「苦しい時に、苦しさを止めたいというのはよく分かる」と、女性が置かれていた状況に理解を示す。「尿毒症でもだえるような苦しみを覚えた時、もう1回透析をしてもらいたいと思うのは当然だ」
 生きるか死ぬかの判断を精神的に不安定な患者に問うことには無理があると男性は言う。「私は透析をやめて死にたいとは思わない。医師が死の選択肢を提示することについて、社会的な議論が必要だ」【矢澤秀範、田口雅士】

透析治療 患者20人選択せず(2019年03月08日時事通信)

 公立福生病院(東京都福生市)で人工透析治療を中止した腎臓病患者の女性=当時(44)=が死亡した問題で、病院が2013年4月から17年3月、終末期でない患者に最初から透析治療をしない「非導入」の選択肢を示し、約20人がこれを選んでいたことが8日、分かった。都は複数の人が透析治療を受けずに死亡したとみて、カルテなどを詳しく調べる。

 都や病院関係者によると、福生病院の腎臓病総合医療センターは、患者が腎不全で透析治療か腎臓移植が必要になった場合、移植不可能と判明した時点で「透析治療」と「透析治療しない非導入」を患者に提示。「非導入」を選択して透析しない場合は、死亡することを患者側に伝えていた
 同センターが発足した13年4月からの4年間に受診した149人のうち、終末期ではない約20人が非導入を選択。大半は50代以上だった。

 日本透析医学会の指針は、透析の見合わせを検討する状況を、患者の全身状態が極めて不良な場合と、透析実施が患者の生命を著しく損なう危険性が高い場合に限っている
 一方、この約20人とは別に、既に透析を受けていた人が治療を中止した結果、女性の他にも複数人が死亡していたとの情報があることも判明した。
(略)

しかし本人に判断を迫るのは酷だと言う気持ちも理解は出来るのですが、医療は自己決定権に基づいて行われるべきものであると言うのが現代のコンセンサスであり、本人以外が判断する方が問題でしょう。
その意味でまだ判断力のしっかりしていた時期から女性が透析中止を希望していた事実は重要で、尿毒症で意識障害が起これば冷静な判断力が失われるのも当然ですから、再開云々を口にすることはあるでしょう。
一度同意した後の撤回についてどのように担保されていたかは検証が必要ですが、記事からは透析中止によって当然起こるはずの終末期の苦痛に対して、緩和措置などの対応が不十分であったようには感じます。
また一般論として重い判断になるこうした処置中止を決めるにあたって、院内の体制が不十分であったと思われることや、家族へのインフォームドコンセントが不足していたのではないかとも思える話ですね。

とは言え、一般論として言えば透析も他の様々な医療と同様あくまで自己決定権に従って行われるべき行為であり、本人が希望するのであれば中止し死を選ぶと言う選択肢は当然あってしかるべきだとは思います。
この点で今回興味深いと思ったのは、透析学会の「血液透析導入ガイドライン」では透析の適応など技術面の記載が中心で、こうした問題に対して目立った記載らしいものはないようです。
同学会の「維持血液透析の開始と継続に関する意思決定プロセスについての提言」がまさに透析非開始や中止について取り上げているものですが、作成には学会員からの圧倒的要望があったと言うのも当然ですね。
要するに透析「見合わせ」問題がそれだけ「わが国の臨床現場を難渋させている」とも言えますが、その提言においては大原則として患者自身の自己決定権の尊重がうたわれており、このように明記されています。

患者が意思決定した治療とケアの方針を尊重する
 ・ 医療チームおよび家族は,透析療法の開始・継続・見合わせに関する患者による意思表示が記載された事前指示書の内容を尊重し,患者が望む治療とケアを継続する.
 ・ 患者にすでに判断能力はないが,判断力があった時期で記載された事前指示書が存在し,そこに示された患者の治療とケア方針について,家族が納得しない場合,医療チームは,患者の意思決定が尊重されるべきものであることを家族に繰り返し説明し,合意が得られるように努力する.どうしても合意が得られない場合には,複数の専門家からなる委員会で検討してもらい,その委員会からの助言に従う.

今回のケースに関しては判断能力が保たれている時点で患者の文書による意志決定が為されている以上、判断力が失われた段階で家族が方針に納得しない場合、本人の事前意志が尊重されると言うことですね。
この点で合意が得られるようにどれだけ説明を繰り返し努力したのか、合意が得られていないと判断し委員会の助言を得ようとしたのかと言った部分に関しては、今後検証が必要になろうかと思えます。
ただ透析に関しては中止すれば比較的短期間で命に関わる状況に至る以上、現場でこうした手順をどれだけ踏めるのかと言う疑問はあり、事実今回も夫の緊急手術などを考えると物理的な限界はあったはずです。

結果的に家族が納得していない以上改善すべき点があるなら今後の課題とすべきですが、今回の事例で透析見合わせがタブー視されるようでは患者自身の自己決定権がかえって制約されることになるでしょうね。
今回の一連の報道を通じて終末期と言う言葉の意味も問われる結果となりましたが、一般的には医学的な手段を尽くしても近い将来死が避けられない状態と言う認識が最もコンセンサスを得ているのではないかと思います。
他方で点滴や経管栄養で十分な栄養を送り込んだり、人工呼吸器を付けてさえいれば当面直ちに死が迫っている状況とは言えずとも、回復の見込みもないことから自ら延命的処置の中止を選択することは、社会的にも一定程度許容されています。
今回余命数年の見込みだったと言う透析患者に関して、終末期と考えていいのかどうかはなかなか興味深いテーマで、もし年単位での余命があるなら終末期ではないとされた場合、これはこれで議論の余地ある状況となるかも知れませんね。

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2019年3月 9日 (土)

今日のぐり:「黒船亭」

世界中で多くの人が驚いたのが、先日報じられたこちらのニュースです。

なぜかアマゾンのジャングルから巨大なクジラが発見され話題に(2019年2月26日GIGAZINE)

アマゾンの生い茂るマングローブの間からザトウクジラが発見されるという極めて異例の事態が報告されています。ジャングルの中でクジラが死んでいるだけでも奇妙ですが、本来であれば2月のザトウクジラは南極に移動しているはずとのことで、自然保護団体がなぜクジラがジャングルにいたのか、原因を究明中です。
(略)
ブラジルの海洋生物学者たちによると、アマゾン川河口にあるマラジョ島で発見されたのはザトウクジラの子どもであるとのこと。ザトウクジラはブラジル沖の大西洋に生息していますが、2月頃はその多くがエサを求めて南極近くにまで移動します。今回のザトウクジラが発見された場所は本来ザトウクジラが移動するはずの場所から4000マイル(約6400km)ほど離れており、科学者たちを困惑させています。

ザトウクジラは26フィート(約8m)ほどで少なくとも1歳には達しているとのこと。
クジラが発見された河口は陸地から流れ出る淡水と海水が混合する場所であり、潮によってクジラがマングローブの中に押し流されたのだと自然保護団体Bicho D’Águaの代表であるRenata Emin氏はみています。「分からないのは、2月のこの時期にクジラがブラジルの北沿岸で何をしていたのか?ということです。これは普通ではありえません」とEmin氏はコメント。
クジラは大人のザトウクジラの半分ほどの大きさであり、母親とはぐれた後に死んでしまったのではないかと研究者は考えています。
研究者たちは潮が引いている間にクジラの調査を行い、生死を確認してサンプルを持ち帰ったとのこと。今後、体にあるサインから、クジラが網にかかったのかボートに衝突したのかといった死因が特定される見込みです。

その何とも不可思議な光景は元記事の画像を参照いただきたいのですが、何かしら自然の脅威を感じさせる光景ではありますね。
本日は世界各地から、生き物の不思議さを伝える最近のニュースの数々を取り上げてみましょう。

水道の栓ひねる「天才」カラス 飲む浴びる、調節も自在(2019年3月2日朝日新聞)

 水を飲むときは水飲み場の栓をくちばしで軽くつつき、水浴びでは勢いよくひねるなど用途に応じて水飲み場の水量を調節する「天才」カラスの行動を、樋口広芳・東京大名誉教授(鳥類学)が英鳥類学専門誌「ブリティッシュ・バーズ」に1日発表した。「都市部で暮らすカラスは人間の行動をよく観察しており、今後もいろいろな形で人間が作りだした道具を利用する可能性がある」と話している。

 自ら水道の栓を回して水を飲むカラスがいるという情報を聞いた樋口さんは2018年3~4月、横浜市南区の弘明寺公園の水飲み場でカラスを観察した。
 公園に立ち寄る十数羽のうち、水飲み場を使いこなしていたのは、1羽のメスのハシボソガラスだった。計79時間観察を続けたところ、このメスが21回水を飲み、4回水浴びする姿を確認できた。
 水を飲むときは蛇口の栓をくちばしでつつき、上向きの蛇口から数センチ出る水を飲んでいた。一方、水浴びするときは、栓をくちばしでくわえて大きくひねり、50~80センチほど噴き上がる水を浴びていたという。このカラスは再び栓を回して水を止めることはせず、公園に来た人たちが止めていた。つがいのオスや周りのカラスが栓をひねることはなかった。その後も観察を続けたが、このメスは姿を見せなくなったという。

 カラスは宮城、秋田両県で道路にクルミを置いて車に殻を割らせる行動が観察されるなど学習能力に優れている。しかし、長年鳥の研究を続けてきた樋口さんは「人間のつくり出したものを自分の目的に合わせて調節して使うのは極めて珍しい」と指摘している。(杉本崇)

その驚くべき様子は元記事の画像を参照いただきたいのですが、公園管理者にとっては幸いにも今のところは特定のカラスだけが無断利用しているようです。
夏場になるとうるさいほどの大合唱をすることで知られるあの生き物について、こんな驚くべき研究成果が報じられています。

「すごすぎる」「発想の勝利」 カエルの合唱の“法則性”、通信の効率化に応用(2019年01月15日ITmedia)

 「面白いアイデアだ」「発想の勝利ではないか」――筑波大学と大阪大学がこのほど発表した、カエルの合唱の“ある法則性”を活用する研究結果が、ネット上で注目を集めている。ニホンアマガエルの合唱は、個々では鳴くタイミングをずらし、全体では一斉に休む時間がある。この法則性をIoT機器のネットワークに応用すれば、近くの端末同士のパケット衝突を回避できる一方、省エネにもつながるという。
 カエルの合唱とIoT機器のネットワークという、一見すると関係がないように思える事柄を結び付けた研究結果に、ネット上では「すごすぎる」「まさかの応用」などと驚きの声が上がっている。研究の経緯を、筑波大学の合原一究助教(システム情報系)に聞いた。

 ニホンアマガエルの実験で、研究チームが確認した法則性はこうだ。短時間では「オス同士が鳴くタイミングをずらしている」が、長時間では「鳴いている区間(時間帯)をそろえる」つまり「一斉に休んでいる」というものだ。研究チームは、この鳴いたり休んだりという法則性を数式で表現し、実験結果と比べることにした。
 まず、個々のカエルは鳴くたびにエネルギーを失い、疲労度が増すという仮説を立てた。その上でエネルギーと疲労度、周囲で鳴いているオスの有無によって、周期的に鳴き声を出す状態(発声状態)と鳴かずにエネルギーの消費を抑える状態(休止状態)を確率的に切り替える数理モデルを作成し、シミュレーションしたところ、実際のカエルの合唱を再現できた。

 さらに、この数理モデルを無線センサーネットワークに応用した。
 無線センサーネットワークとは、センサーを搭載した無線端末をたくさん並べたもの。近くの端末同士が通信し、バケツリレーのようにデータを送っていくことで情報を集めるというもので、例えば農場の広範囲の状態を監視する――といった用途が見込まれている。
 ただ、個々の端末が電池で駆動している場合、通信できる回数には限りがある。そのため、近くの端末同士が同時にデータ(パケット)を送り合い、受け渡しに失敗する問題(パケット衝突)を回避したり、適当なタイミングで休止状態に入ったりして、消費電力を抑える必要がある。
 この制御の部分に、カエルの合唱の法則性を応用したのだ。

 研究結果の発表を受け、ネット上では「カエルの合唱の研究が、無線センサーネットワークの制御に役立つことを思い付いたきっかけは何だったのだろうか」という声も上がっている。
 これに対し、合原助教は「むしろ逆で、カエルの合唱を理解するために、無線センサーネットワークの考え方が役に立つのではないかと思ったのが、私にとってこの研究のスタート地点だった」と説明する。これまで合原助教は、カエルの合唱のパターン、特に近くの個体同士がタイミングをずらして鳴く現象を研究してきた。
 カエルが小さな体のわりに大きな鳴き声を出せるのはなぜか。有限のエネルギーをどのように活用すれば効率的にメスにアピールできるのか。同様の問題を抱えたシステムとして注目したのが無線センサーネットワークだった。
(略)
 合原助教は「カエルは全世界で6500種以上が報告されており、中にはとても優れた鳴き方をするものもいるかもしれない。世界中をまわって面白い鳴き方のカエルを探し、その秘訣を実験と数式で調べていきたい」と今後の展望を語った。

いずれ全世界の蛙の鳴き声が解明される日が来るかも知れませんが、その結果何がどうなるかは興味深いですね。
一昔前にミステリーサークルと言うものが大騒ぎになったことがありますが、自然界にはこれと似た現象が発生しているそうです。

草が生えない謎の円形地帯が無数に現れる「妖精の輪」現象の発生メカニズムが解明される(2019年02月27日GIGAZINE)

アフリカ大陸南西部のナミビア共和国に広がるナミブ砂漠やオーストラリアのアウトバックでは、植物が育たない地帯が水玉のような感じで広がる「fairy circles(妖精の輪)」と呼ばれる現象が確認されています。妖精の輪が現れる原因について研究者らがさまざまな仮説を提唱してきましたが、ついに妖精の輪が発生するメカニズムを説明する論文が発表されました。

妖精の輪は植物が自生する地域で確認される現象で、植物が全く生えない直径数mの円がなぜか地面に無数に現れるというものです。ナミブ砂漠の付近に住んでいる人々の間には、「神の足跡」や「毒の息を吐くドラゴンが地中に住んでいる」といった伝承があるとのこと。以前はナミブ砂漠でのみ観測されていた現象でしたが、2014年に初めてオーストラリアのアウトバックでも妖精の輪が確認され、ナミブ砂漠以外の場所でも妖精の輪が発生することがわかったそうです。科学者らは長年にわたってナミブ砂漠に現れる妖精の輪現象の謎に挑んでおり、さまざまな仮説が提唱されてきました。
(略)
フロリダ州立大学の生物学者であるWalter Tschinkel氏は、衛星写真を基にした2012年の調査で「妖精の輪の平均寿命は約41年である」と結論づけました。Tschinkel氏はシロアリ説が有力だと考えていましたが、結局シロアリ説を補強する証拠を発見することはできませんでした。その翌年の2013年、ハンブルク大学の環境学者であるNorbert Juergens氏がナミブ砂漠にある妖精の輪の土壌を調査した結果、妖精の輪が作られる初期段階には常にシロアリが確認されたとのことで、「妖精の輪はシロアリが原因だ」と発表しました。
シロアリが妖精の輪の原因だとする説の賛同者は少なくない一方で、シロアリ説に対しては「なぜ妖精の輪がしばらくすると消えてしまうのかを説明していない」といった反対意見も寄せられています。ケープタウン大学のMichael Cramer氏は「極度に乾燥した気候で植物が効率的に水を得るために発生した、自己組織化されたパターンこそが妖精の輪である」という説を2013年に提唱しました。Cramer氏はGoogle Earthの衛星写真とその土地の土壌サンプルを組み合わせてコンピューターモデルを作り、およそ93%の精度で妖精の輪の分布を予測することに成功したとのこと。

オーストラリアでも妖精の輪が確認された後の2016年には、ドイツ、オーストラリア、イスラエルの研究者らが共同で、オーストラリアの妖精の輪についてもコンピューターモデルを作成しました。モデルでのシミュレーションの結果、妖精の輪が発生する最も強い要因は「降雨量の変動」であることが確認され、Cremar氏の「妖精の輪は植物の自己組織化されたパターンである」という説を支持する結果となっています。
さらに研究チームは2019年2月に最新の研究結果を発表し、「確かにシロアリの活動と妖精の輪にはある程度の相関関係が認められるものの、シロアリが妖精の輪を発生させているわけではない」として、極端な乾燥や乏しい資源を獲得するために行われる植物間の競争が妖精の輪を作り出すと結論付けています。研究チームの一員であるゲオルク・アウグスト大学ゲッティンゲンのStephan Getzin氏は、「シロアリによる植生の変化は妖精の輪付近でも起きていますが、シロアリの局所的な破壊が妖精の輪を作り出すわけではありません。水と植物、土壌の関係が妖精の輪を生み出しています」と述べました。

その何とも不可思議な現象は元記事の画像を参照いただきたいのですが、しかし何が原因にしろ奇妙な光景であるのは確かですよね。
最後に取り上げるこちらのニュース、世界中で誰もが一度は気にしたことのあるあの問題がついに解明されたようです。

シマウマなぜしま模様? ウマに3種のコート着せたら…(2019年2月28日朝日新聞)

 なぜシマウマは黒と白のしま模様なのか――。外敵に襲われにくくするためや体温調節など諸説ある謎について、英ブリストル大と米カリフォルニア大の研究チームは、しま模様に虫に刺されにくくする効果があることを確かめた。長年の論争に一石を投じそうだ。

 研究チームは、シマウマとウマの周りを飛ぶアブをビデオカメラで撮影。すると、シマウマに近づくアブは、ウマの体にとまるときのようにスピードを落とせず、上手にとまれないことが多かったという。
 さらに、動きやにおいの違いによる影響を除くため、ウマ7頭にそれぞれ黒、白、しま模様の3種類のコートを着せ、約30分にわたり周囲を飛び回るアブの動きを観察した。
 その結果、アブがコートにふれたり、体にとまったりする回数は、黒は平均約60回、白は平均約80回だったのに対し、しま模様では10回以下と大幅に少なかった。コートに覆われていない頭部にとまった回数はほとんど差がなかった。

縞模様の何がアブをしてこうした行動に走らせるのかは判りませんが、しかしここまで明確な差があると意味ありげに聞こえますね。
昆虫にこうした性質があれば虫除けなどにも応用出来そうなのですが、日本の蚊対策などにもどこか活用していただけないでしょうか。

今日のぐり:「黒船亭」

東京と言えばあちらこちらに名の知れた洋食屋がありますが、こちら上野駅近くのビルに立地する老舗洋食屋です。
さすがに名の知れた店だけに予約がなければなかなか入れないようですが、今回運良く席が取れたと言うことでお邪魔してみました。

満足コースなるハンバーグステーキをメインにしたコースを頼んで見たのですが、多彩な味が楽しめる前菜はごく普通の料理ばかりだけに、しっかりした味の組み立てが判りやすいですね。
少し酸味と塩味が強めのスープを片付け、サラダを経ていよいよメインのハンバーグですが、赤身ベースのしっかりしたステーキらしい食感のいいハンバーグですね。
ソースはごま醤油ベースのあっさりソースもいいのですが、やはり老舗の看板と言えるデミグラスソースのうまいこと、たっぷりかけて食べて見ても全く嫌味も雑味も感じられません。
デミグラスソースつながりで同行者のビーフシチューも試してみましたが、柔らかく煮込まれた肉はナイフで切りにくくもあるので、もう少し小さめにカットしてもらっても良かったかも、ですかね。
満足コースの問題はデザートも前菜同様これでもかと言うくらいにボリューミーな点で、色々と洋食メニューを堪能したいならセットメニューよりも単品の方が良さそうに感じました。
しかし料理はどれもちゃんとしたもので十分満足出来たのですが、何故かパンだけはさほどとは思わなかったのは地域性による好みの差なのか、面白いものですね。

接遇面は一部気になるところもあれど老舗だけに全般的には手慣れたものですが、田舎者からするとスタッフの動線など妙に店内の狭苦しさを感じてしまうところです。
トイレなどもきちんと設備は整え小綺麗にはしていますが、この種の古いビルらしく狭苦しいものですし、当然店内全般にバリアフリーとは言えないようです。
またこの日あるいは夕方の時間帯だけなのかも知れませんが、食事中にやたらと照明の明るさが変わるのは正直うっとうしいと感じました。

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2019年3月 6日 (水)

竹田医師会病院元院長が同医師会から訴えられた意外な訴訟

医療絡みの訴訟沙汰と言えば通常患者側と医療側の争いを思い浮かべるものですが、先日大変に興味深い訴訟のニュースが出ていました。

竹田市医師会 「診療録不備で報酬返還」 解雇元院長を提訴(2019年3月4日大分合同新聞)

 竹田医師会病院を運営する竹田市医師会が、2017年に懲戒解雇した元院長の男性(43)に計約1710万円の損害賠償を求める訴訟を大分地裁竹田支部に起こしたことが1日、関係者への取材で分かった。元院長が受け持った患者の診療録に記載の不備などがあり、保険の診療報酬を関係機関に返還する必要が生じたためだという。

 医師会側の書面によると、法令で医師が記録することになっている診療録の診断名を看護師が記載したり、病状などの内容も不十分だったりした。医師会が外部業者に調査を依頼。約1290万円分の返還を九州厚生局大分事務所に申し出た。調査費用を含め賠償すべきだと主張している。
 同事務所によると、架空請求に当たるものはないと医師会から説明があったという。実際の返還は数カ月後になる見通し。
 元院長は取材に対し「きちんと反論していきたい」と答えた。

 懲戒解雇を巡っては、元院長が医師会の対応は不当だとして17年12月に提訴し、大分地裁で係争中。

ちなみに元院長についてはスタッフへのパワハラなどを理由に懲戒解雇されたそうですが、元院長の解雇直後からほぼ100%であった救急受け入れ率が一気に低下し地元で問題になっているそうです。
しかし診療報酬返還が命じられることなど日常的な話で、通常それに対して再審査請求するなり返還するなり対処すればいいところ、自主的に調査し自主的に返還した上で、元院長に請求するのも奇異な話です。
今回コメント欄にぬこの文字が殺到したかどうかは判らないのですが、竹田市と言えばつい先日も市内唯一の小児医療機関である市立こども診療所の所長が、市当局への不信感を訴え辞意を表明したばかりです。
市内から小児科医が不在となる事態だけに地元では大騒ぎだそうですが、これも市当局と所長である小児科医とのコミュニケーション不足がうかがえる話で、今回の訴訟にも相通じる空気を感じないでもありません。

そもそも診療録記録がどこまで求められるのかですが、医師法第二十四条には「医師は、診療をしたときは、遅滞なく診療に関する事項を診療録に記載しなければならない」と、ごくざっくりした定めがあるのみです。
医師法施行規則第二十三条には患者の氏名や年齢などの情報、病名及び主要症状、治療方法(処方及び処置)、診療の年月日の4項目記載が求められていますが、通常これらはまあ記入されますよね。
他方で慢性期の病棟などでよくあるのが、毎日ではなくたまにしか診療録に記載が無いと言うパターンですが、今回の場合どのように記載が不十分であったのか記事だけからは何とも言いがたいところです。

ただ今回の医師会の言い分を突き詰めると、採血をすれば各項目について一々記載したり、レントゲン一枚毎に詳細な所見を求められると言うことになりかねませんが、想像するだけでも大変な労力ですよね。
患者なども検査をすればまさに一項目ずつ結果説明を求める方もいらっしゃって、多忙な外来で難渋した経験をされた先生もいらっしゃるかも知れませんが、患者からすればお金を出している以上それが当然だと言う考え方もあります。
今回の訴訟過程で裁判所からこうした面での指針的な判断が示されるのかどうかで、日常診療にも大変な影響が出かねないと思いますが、限りある医療のリソースをどこに重点的に投じるかは永遠の課題ではありますね。

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2019年3月 4日 (月)

厚労省の医師偏在是正の叩き台、特に反対もなく了承される

医師の働き方改革とも関連して是正が急がれる医師偏在対策ですが、先日厚労省よりその議論の叩き台が提示されたと報じられています。

47都道府県別の「診療科別、2036年の必要医師数」暫定版公表(2019年2月25日医療維新)

 厚生労働省は2月22日の医道審議会医師分科会医師専門研修部会(部会長:遠藤久夫・国立社会保障・人口問題研究所所長)で、47都道府県別の「診療科ごとの将来必要な医師数の見通し(たたき台)」を公表した。18の基本領域別の医師数の2036年までの将来推計で、全国推計は2月18日の医師需給分科会で公表されていた(『内科、外科など10科は必要数増、精神科など8科は減』を参照)。
 厚労省は「今後、専門医制度を通じて専攻医の診療科偏在や地域偏在を是正するために、都道府県別診療科別の必要医師数の活用を具体的に検討してはどうか」と提案、委員からは異論は出なかった(資料は、厚労省のホームページ)。

 日本病院会常任理事の牧野憲一氏は、専攻医の募集人数(定員数)は、研修を希望する医師数の約2倍になることから、「好きな領域に行けるので、不足する領域の医師はいつまで経っても不足する。不足する領域で医師を確保できる募集の仕方を今後、考えるべきではないか」と提案した。
(略)

2036年度に47都道府県で「必要医師数」確保へ(2019年2月27日医療維新)

 厚生労働省の「医療従事者の需給に関する検討会」の第29回医師需給分科会(座長:片峰茂・長崎大学前学長)が2月27日に開催され、二次、三次医療圏の医師偏在指標や医師確保計画の方針などを盛り込んだ「第4次中間取りまとめ(案)」を、修文を座長一任の上、了承した(資料は、厚労省のホームページ)。
(略)
 「第4次中間取りまとめ(案)」はおおむね了承、幾つか修正、追加意見などが出た。
 医師確保対策の一つとして新設されるのが、医師少数区域等における勤務経験を厚生労働大臣が認定する仕組み。地域医療支援病院のうち医師派遣・環境整備機能を有する病院の管理者要件とすることが、認定のインセンティブの一つ。慶應義塾大学商学部教授の権丈善一氏は、「対象病院の範囲を拡大していくことが重要」と述べ、地域医療支援病院等以外でも、病院側が自発的に認定医師を管理者要件にできるような表現にするよう求めた。
 過去の議論で、大学関係者の要件にも加えるべきだとの意見が出ており、この日の会議でも同様の議論があった。全国医学部長病院長会議の前会長の新井一氏は、「将来的な方向性として、大学に残る医師であっても、地域医療にエクスポージャーすることは必要だろう。そうした方向で検討してはどうか」と提案。
 文科省高等教育局医学教育課長の西田憲史氏は、「認定医師を大学病院の病院長の要件とすることは、将来の検討対象となり得るだろうが、医学部教授全体について、となると、大学の人事そのものの話になるので、難しいのではないかと考えている」と回答した。

 医学部地域枠の卒業生をいかに地元に定着させるかも、重要になる。2020年度以降は、臨時定員における地域枠は、一般枠とは別枠の募集定員を設ける「別枠方式」しか認められなくなる。別枠方式の方が地元定着率が高いためだ(『2018年度の地域枠充足率81.6%、24府県が「8割未満」』を参照)。
 認定NPO法人ささえあい医療人権センターCOML理事長の山口育子氏は、「手挙げ式はやめて、別枠方式とすることにより、どれだけ地域枠が埋まるかを確認する必要がある」と述べ、実態を継続的に把握するだけでなく、その公表を求めた。
 医師確保計画においては、都道府県知事が大学に対し、地域枠の創設または増員を要請できる。恒久定員枠、あるいは臨時定員枠に設けることになるが、新井氏は、恒久定員に占める地域枠の割合については「5割という数字が独り歩きしないよう、慎重になってもらいたい」と要望した。過去の議論で、「5割程度までは可能ではないか」といった意見があったからだ。
(略)
 岩手医科大学理事長の小川彰氏は、地域医療対策協議会の役割が重要になるものの、現状では温度差があるとし、「同じスタンダードで、できるのか。厚労省が介入しないとやっていけないのではないか」と指摘。厚労省医政局地域医療計画課は、丸投げではなく、都道府県の医師確保計画を把握するほか、具体的な助言、好事例を共有、担当者レベルの人材育成支援などに取り組んでいくと回答。
 小川氏は会議の最後に、次のように発言した。「過去の医師需給推計では、(医師不足対策等の)方法は打ち出されなかったが、今回はかなり突っ込んだ議論をし、第4次中間取りまとめになった。多少不満は残るが、今回の医師需給分科会の議論ほど着実に進んだものはなく、その意味では画期的な取りまとめになった」。

医師偏在対策に関しては様々なものが検討されていますが、おおむね現在活躍中の先生方よりも今後卒業してくる若い先生方に大きな影響を及ぼしそうな内容となっていると言えます。
地域枠の在り方については2020年度以降大きく変わることになりますが、現状で様々な義務に縛られる地域枠では学生が集まらないと言う現実もあり、果たして目論見通り地元に定着する医師が増えるのかです。
地元出身の学生はなるべく地域枠に誘導している大学もあるそうですが、一般枠で合格出来る学生にとってはさほどメリットがないとなれば、今後地域枠に義務だけでなくインセンティブを付与出来るかどうかです。
地域枠学生は当然医師少数区域の勤務経験豊富になるケースが多いはずで、例えば将来的な大学・基幹病院での出世において優遇されるとなれば田舎巡りをするデメリットも相殺されることになりますね。

今回注目されるのは医道審の場で厚労省から、新専門医制度を医師偏在対策に積極活用してはどうかとの提案がなされ、特に大きな反対もなく了承されたと報じられている点です。
かねて新専門医制度がいわゆる医師強制配置の強制力として活用出来る制度であるとは指摘されていましたが、現状では専攻医の定員が多すぎて強制力を発揮出来るようや状況にはありません。
今後この定員を次第に絞りながら、医師過剰地域から不足地域への医師の移動を促すことになろうと思うのですが、当然ながら一気に定員を削減すれば反発も大きく、じわじわと絞っていくことになりそうです。
ただマイナーな専門領域であれば特定の地域でしか学べないと言うケースも想定されるので、募集する側としては今後いかにして他地域とは研修内容の差別化が出来るかが課題になってきそうですね。

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2019年3月 3日 (日)

今日のぐり:「海鮮問屋 丸長 田辺店」

カルガモと言えば家族揃っての引っ越し光景でおなじみですが、先日全国に衝撃を与えたニュースがこちらです。

「日本食合わず…」公園のカルガモ捕獲 ベトナム人 書類送検(2019年3月1日NHK)

東京・江戸川区の公園でかわいらしい姿を見せていたカルガモが、近くに住むベトナム人に捕まえられてしまいました。ベトナム人は「日本の食事が口に合わずカモを使ってベトナム料理を作るつもりだった」と話していて、警視庁は鳥獣保護法違反の疑いで書類送検しました。

書類送検されたのは、東京・江戸川区に住むベトナム人の男性技能実習生(32)です。
警視庁によりますと去年8月の深夜、江戸川区の公園や河川敷で野生のカルガモ2羽を手で捕まえたとして鳥獣保護法違反の疑いが持たれています。
捕まえたカルガモを自転車の前かごに入れて自宅に帰る途中に、警察官が職務質問をして発覚したということです。

技能実習生は、おととし来日しまじめに働きながら技術を学んでいたということで、事情聴取に対して「日本食が口に合わなかった。カモを使ったベトナム料理のおかゆを作って食べるつもりだった」と話しているということです。
カルガモは捕まえられたあと死んでしまったということで、近所の人は「かわいらしい姿を見せていたのに信じられません」と話していました。
(略)

周囲の住民も驚くやら残念がるやらですが、何しろカモだけに確かに食えばうまいものではあるのでしょうね。
本日は不幸なカルチャーギャップの結果思わぬ罪を犯してしまった技能実習生に哀悼の意を表して、世界中からそれぞれの土地柄を示すニュースを紹介してみましょう。

女装の男たち、町内走り回る…東京で伝統の祭り(2019年2月26日読売新聞)

 女装した男性たちが町内を走り回って無病息災を祈る伝統の祭り「雷の大般若」が24日、東京都江戸川区東葛西の雷町会で行われた。

 区などによると、祭りは江戸時代末期にコレラが蔓延した際、町内の寺「真蔵院」の和尚が、仏教の経典「大般若経」を背負って家々を回ったことが始まりとされる。その後、結核にかかった妹のために兄が妹の長じゅばんを着て、化粧をして厄払いをしたという伝説と合わさり、現在の形になった。昭和に入って祭りは途絶えたが、地元有志が1975年に復活させた。

 この日は口紅やおしろいを塗った地元の男衆46人が参加。大般若経の入った約50キロの箱6個を担ぎ、「わっしょい、わっしょい」というかけ声とともに、地域の約500軒を巡った。

何しろ歴史と伝統ある祭なのだそうですが、しかし今の時代だけにこういうものも注目されることなのでしょうね。
昨今世界的に大麻の合法化議論が盛んですが、日本人にも馴染みのあの土地ではこんな奇妙な話があるそうです。

タバコは100歳からだけど大麻はOKに、ハワイで合法化へ(2019年2月8日BuzZap)

タバコは100歳にならないと買えなくなっても、大麻ならOKということになるかもしれません。詳細は以下から。

先日タバコを購入できる年齢を段階的に100歳まで引き上げる法案が大きな話題となったアメリカ合衆国ハワイ州。日本人観光客も多いため、喫煙者からすれば他人事ではありません。
そんなハワイ州ですが、レクリエーション目的の大麻が早ければ2021年2月にも合法化される可能性が高まってきました。
ハワイ州議会の上院司法委員会は現地時間の2月7日、レクリエーション目的の大麻合法化を推進する法案を満場一致で可決しました。

この法案は既存の医療大麻販売店が21歳以上の成人へのレクリエーション目的の大麻の販売と試験を認めると共に、1/2オンス(約14グラム)までの大麻の所持、使用、栽培を認めるもの。
販売される大麻には15%の税金が掛けられ、その一部は若年層の大麻使用や運転中の大麻使用の危険の啓発などに使われるとのことです。
なお、このレクリエーション目的の大麻は、既に医療大麻を管轄している州保健省が合せて管轄するとされています。
今後少なくとも2つの委員会での賛成を経て全議会での投票が行われるとのことで、最速で2021年2月にはハワイ州でレクリエーション目的の大麻が合法化されることになります。
(略)

これも色々な考え方もあることなのでしょうが、しかし皆が大麻で○○っている観光地というのもどうなのでしょうね。
中国の救急車と言えばお金を先払いしなければ運んでくれないなどと散々な評判ですが、先日新たな伝説が生まれたようです。

怪我をした父親の為、救急車の走行を妨げる車に道を譲るよう土下座する娘(2019年2月24日テックインサイト)

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今月15日の夜、安徽省六安市にある高速道路で撮影された動画が中国の人々を騒然とさせた。そこには渋滞中の高速道路で、女性が必死に土下座して懇願する様子が捉えられている。この女性は、救急車内にいる交通事故で怪我をした男性の娘だった。

この時、高速道路を走行していた救急車の前方が渋滞しており、緊急車両用の走行レーンが設けてあるもののそのレーンまで渋滞中の車が割り込んでいた。救急車は10分ほどサイレンを鳴らして道を開けるように促した。
しかし緊急車両用のレーンから車が移動することは無かった。すると居てもたってもいられなかったのか、救急車に同乗していた女性は車両から降り、救急車の前方にいる車の運転手に対して土下座し始めた。そして1台ずつ何度も地面に頭をつけながら、道を譲るように懇願し始めたのである。
動画では、しゃくりあげて泣きながら「お願いです、お願いです」と女性が土下座する様子がうかがえる。救急車両の報告書によると、この日は救急車が立ち往生した場所から病院まで30分ほどかかったが、通常であれば5分で着くことができたという。

中国のニュースメディア『人民網』によると、残念ながらこの女性の父親は同日の夜に死亡したそうだ。
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これも地域性と言うしかありませんが、しかし日本でも高速道路の路肩通行は違反行為ですのでお気をつけ下さい。
インドと言えば痩せている人が多いイメージもありますが、こちらインドの中でもこうした地域もあると言うニュースです。

村人はマッチョだらけな“インド最強の村” 貧困脱出へ「筋肉は裏切らない」(2019年3月2日産経新聞)

 男性の多くが筋力トレーニングに日夜励む村が、インドの首都ニューデリー近郊にある。村の運動施設には若者が集まって日々、汗を流しており、「インド最強の村」(米CNNテレビ)との異名もとる。トレーニングに余念がない理由は、肉体を鍛えることで村人たちに職が生まれているため。流行語となった「筋肉は裏切らない」をまさに地でいく世界がインドにあった。(ニューデリー 森浩)

 ニューデリーから車で1時間ほどの村「アソラ・ファテプル・ベリ」。人口4000人程度の集落だが、普通の村と違うのは、毎日午後3時過ぎになると、若者たちが続々、運動施設に集い始めることだ。
 施設は村人たちがお金を出し合って整備したもので、30人程度がさまざまなトレーニングを行う。「みんな自らを鍛えることを愛しているし、何より生活のためなんだ」と、リーダーの一人であるタンワルさん(22)は話す。
(略)
 アソラ・ファテプル・ベリは、もともとは農業中心の貧しい村だった。運動が盛んな地域ではあったというが、一帯で筋トレが本格的に注目されるようになったのは、1990年代のことだ。「腕力や体力が新たな仕事に結びつくという発想が生まれた」と、村人の男性は話した。
 村人たちは筋力増強に励んだ結果、ナイトクラブやレストランで用心棒や警備員としての職を得ることができた。インドの経済成長に伴ってデリー首都圏が発展するにつれ、職も増えていったという。トレーニングが午後3時過ぎから始まるのも、暑さが一段落してからという理由以外に、ガードマンは夜通し働くため、午前中は休息していることが多いという事情がある。

 村人の月収は約4万ルピー(6万2000円)と、近隣の平均的な労働者の倍だという。現在では村出身者で仕事を融通する“筋肉ネットワーク”も構築され、村人を指名しての求人もある。
 最近では意外な職も見つかった。インド映画制作の中心地ボリウッドから、役者として村人を起用する例が出始めたのだ。印英字紙ヒンドゥスタン・タイムズは「警備員を生み出すことで知られたほこりっぽい村は、屈強な男優を求めるボリウッドの熱い求人の場となっている」と報じた。前出のタンワルさんも警備員として働くかたわら、インド映画のスター、サルマン・カーンの映画にレスラー役で出演。「夢のような時間だった」と振り返る。
 まさに筋トレが村の風景を変えたといえる。「かつては貧しくて病院に行く金もなかったが、今は病院が必要ないほど健康だ。そしてみんなハンサムだろう。すべて鍛錬の成果だ」と村出身の警備員、ラジュさん(50)は話した。
(略)
 多くの村人は、生活が安定すれば、将来的に教育に回せる資金が増え、貧困から脱出できると考えている。シンさんは「そうした流れがうまくできていけばいい」としたうえで、「そのためにはまず体を鍛えるのがベストだろう」とコメント。腕立て伏せに臨んでいた。

筋肉は身を助けると言うのでしょうか、しかし村がどのような光景なのか行ってみたいと言う人も少なくないようです。
最後に取り上げますのはご存知ロシアからですが、ロシア人の友とも言うべきあの生き物のニュースです。

ホッキョクグマ50頭が村を襲撃、非常事態を発令(2019年2月12日ニューズウィーク)

ロシアではこの数カ月、50頭を超えるホッキョクグマが住宅やオフィスに侵入し、人を攻撃する例も確認されており、当局が非常事態宣言を発令した。
村では車や犬を使って追い払おうとしているものの、ホッキョクグマはライトや吠え声に慣れて怖がらなくなっており、効果がないという。

場所はロシア北東部にあるノバヤゼムリヤ列島の定住地、ベルーシャ・グバ。常時6頭から10頭のホッキョクグマが居ついている。地元自治体のアレクサンダー・ミナエフ副首長によれば、その一部が「攻撃的」な振る舞いを見せており、地元住民は怯えて暮らしている。AFP通信によれば、同列島には約3000人が暮らしている。
「住民はホッキョクグマに怯え、家から出るのも怖がっている」と、ミナエフは述べた。「子どもを学校や幼稚園に行かせることもできない」
(略)
最善の対処法を考え出すため、専門家グループが現地に派遣される予定だが、やむを得ない場合には殺処分の可能性も排除していないという。
温暖化などによって餌不足が深刻化するなか、ホッキョクグマはこれまで以上に人間の居住区域に近づくようになっている。氷が解けて生息地は減少しつつあり、陸地で過ごす時間が増えているのだ。

その地獄絵図のような光景は元記事の画像を参照いただきたいのですが、しかしロシア人としては何ともし難いところなのでしょうか。
日本でも害獣駆除のために自衛隊が出動したと言った歴史もありますが、クマは賢いだけに住みやすいと判れば居着いてしまうのでしょうね。

今日のぐり:「海鮮問屋 丸長 田辺店」

和歌山の南部海岸沿いの風光明媚な場所に位置するこちらのお店、なかなか立派な店構えの大店ですね。
店内では生け簀などもあり眺めも良いのですが、今回はメニューから適当に目に付いたものをつまんで見ました。

まず出てきたのは海鮮カルパッチョですが、何か海鮮ネタもソースも今ひとつ印象に薄い味ですかね。
お造り盛り合わせは和歌山だけにマグロも地元ネタになるのでしょうか、特に珍しいものはありませんが炙りのサーモンが一番うまかったでしょうか。
和歌山も高知同様うつぼやクジラを食べる土地柄だそうで、うつぼ唐揚げはなかなかですし、イカ唐揚げも飯にも酒にも合いそうないい味加減でした。
帆立釜飯はヒモもキモも入っている割に帆立の味が今ひとつ物足りない印象で、これだったら何も帆立でなくとも…とも感じてしまいます。

ネタ自体は必ずしも悪くはないが特に良いわけでもなく、料理も特にこれと言うほどのものはなく、正直味としてはあまり印象に残らないところです。
接遇面はひとまず取り皿を頼んだら人数分来ないのはどうよと思うのですが、ともかくこの価格帯ならもう少しプラスアルファが欲しいでしょうかね。

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2019年3月 1日 (金)

医師の働き方改革は「根拠なく乱暴」なのか

未だ議論が続いている医師の働き方改革について、医療訴訟の経験も豊富な奈良地裁所長の大島 眞一氏が司法側の視点からこんな記事を書いていました。

裁判官の立場から見た「時間外労働の上限」問題(2019年2月26日日経メディカル)

(略)
 かつて労働災害事件を裁判所で数年間担当していたことがあり、過労死等はかなりの件数を経験しました。過労死等の判断基準に関しては、厚労省労働基準局長通達「脳血管疾患及び虚血性心疾患等の認定基準について」があります。これは行政の解釈基準であり、裁判所を拘束するものではありませんが、一般的に認められている知見に基づいて定められたものであり、裁判実務においても、それに依拠して判断するのが一般的です。
 この認定基準によると、「発症前1か月間におおむね100時間又は発症前2か月間ないし6か月間にわたって、1か月当たりおおむね80時間を超える時間外労働が認められる場合は、業務と発症との関連性が強いと評価できる」とされており、裁判所では具体的事件について、時間外労働の時間数を基礎とし、不規則な勤務、出張の多い勤務等の他の要素も考慮した上で、過労死等に当たるかを判断しています。
 1カ月の所定労働時間は170~180時間が一般的であり(1日所定労働時間8時間に月間の労働日数を乗じたもの)、175時間と考えると、年間2100時間です。今回提案された規制の上限まで仕事をしたとすると、これに1860時間が加わることになります。1860時間というのは、月間に換算すると155時間であり、特例とはいえ、あまりにも多過ぎます

 仮に、この上限に近い働き方をしている医師が死亡し、過労死等を巡って訴訟になった場合、裁判所において、過労死等であるとの認定を受けることはまず間違いないと思われます。特例措置として「1860時間」という上限が設けられたとしても、そのこと自体は裁判上の判断に影響することはないと考えています。これまで、大半の裁判が「認定基準」に則して過労死か否かを判断してきたところ、認定基準が変わっていないのに判断を変えることは考えがたいからです。
(略)
 暫定的な基準が設けられたのは、現状では、医師がそれだけ働かなければ現場が回っていかないということなのでしょう。医療の難しさは、医療の対象が疾患を持った患者であり、患者の生命、身体の安全が医師にかかっている点にあります。これまで過労死等の訴訟で、時間外労働について、使用者から「それだけ長時間働いてもらわないと黒字にならない」ということを言われたことがあります。その際、使用者には「労働者の生命等と使用者のお金儲けとを比較すれば、どちらが大切であるかは自ずと明らかである」と説明しました。ところが、医療に関しては、労働者である医師が患者の生命等の安全を扱っているところに難しさがあります。

 翻って考えてみますと、時間外労働が年間1920時間を超えている病院勤務医が全国で1割程度いるとのことであり、これまでなぜそれが問題とされなかったのかが不思議です。
 前記の「脳血管疾患及び虚血性心疾患等の認定基準」は2001年に改正され、ほぼ現在の形になっています。2001年といえば、今から18年前です。長時間労働の背景には、医師の偏在など容易に解決できない問題もあるかと思いますが、その時から様々な形で長時間勤務の是正に取り組んでいれば、現状より多少なりとも改善されていたのではないでしょうか。
 人の命は重い。それを預かる医師の命も重い――。医師の長時間勤務が少しでも減ることを願っています。

18年前から何をやっていたのかと言う話ですが、まさに2000年頃と言えば医療崩壊だ、逃散だと言った騒ぎの真っ盛りで、小松先生が立ち去り型サポタージュと言う言葉を用いたのが一躍注目されたのが2006年のことでした。
厚労省案のまま実施され過労死すれば確実に裁判にも勝てるだろうと言うありがたい言葉なのですが、もちろんここまで医師を酷使しない、過労死させないことが最重要であることは言うまでもないことですよね。
医師の場合は一般の労働者に対して立場が強く、1860時間だとか2000時間だと言った極端な時間外労働を強いられる職場に勤めるのも自己責任だと言う意見もあって、無論それも正論ではあると思います。
他方で過労から鬱を発症する場合や自殺するような場合、心身共に追い詰められた結果冷静な判断力を失ってしまうと言うことなのか、何故さっさと辞めない?と思う環境を拒絶出来ない場合がままあるようです。
その点で程度や範囲に議論の余地は残すものの、やはり強制力を伴う雇用者側への対策は必要だろうと思うのですが、世間的にはあまりに甘すぎるこの規制に対して業界団体側は逆ギレ気味に反論しています。

日病会長、働き方改革「想像を絶する努力しないと」時間外上限特例要件は「根拠なく乱暴で遺憾、怒り覚える」(2019年2月26日医療維新)

 日本病院会会長の相澤孝夫氏は2月26日の定例記者会見で、結論の時期が近づく医師の働き方改革の議論について「(医師に上限が適用される)2024年度までに本当に年960時間を守れるようになるのか。お金がかかるし、人がいない。想像を絶する努力をしないとそこまでいけないのではないか」と述べて危機感をあらわにした。
 2月20日の厚生労働省「医師の働き方改革に関する検討会」で、同省が地域医療確保暫定特例水準の要件として「年間救急車受入台数1000台以上」などを提案したことについても、「どこから来たのか。何の根拠もなく数字が出てくるのはいかにも乱暴な話で、遺憾である。怒りすら覚える」と強い口調で話した(『時間外上限「年1860時間」で再提案』を参照)。

 2月23日の常任理事会では働き方改革の他にも議題があったが、「議論沸騰で時間がなくなってしまった」という。一番大きな問題として「宿日直をどう扱うか」という点が上がった。相澤氏は、これまで病院が当直として運用してきた(法定労働時間8時間以外の)16時間が 「勤務に入るかは入らないかで大きく違ってくる。今われわれが当直と称してやっているものが宿直に認められるのは難しいのではないか」と指摘した。さらに、「やろうと思ったら医師数を増やさなければいけないが、現時点で需要より供給が少なく、一般病院で特に減っている。働き方改革を個々の病院で努力しても達成は難しい」との見方も示した。
 個々の病院では難しく、地域で取り組むべきだとして「救急医療を病院で分散する」という意見も出たが、これに関して相澤氏は「1985年以来、病院機能分化と連携は医療計画の中で問題になってきて、いまだにできていないものが、5年間でぱっとできるかというとなかなか難しいのではないか」と述べた。「救急医療に投下されるお金、補助金が十分ではない」という意見も出たという。
(略)

赤の他人である労働者を生きるか死ぬかの極限まで酷使しようとしているのですから、自分も死ぬ気で努力するくらいは当然の義務であって、どうぞ想像を絶する努力をして苦しんで下さいとしか言いようのない話です。
雇う病院側の立場から見れば、長年の医療費抑制政策で経営的余力が削減されてきた結果、今さらダイナミックな改革も難しいと言うのはその通りなのでしょうが、現状はそのツケが一度に来ているとも言えます。
この点では改革に積極的な病院には補助金を出し、そうでない病院は冷遇すると言ったメリハリある財政的支援が有効かも知れないとも言えますが、要は医師の働き方改革を契機に誰がどれだけお金を出すかです。

ちなみにこうした外圧による変革を強要された結果、潰れる地域の医療機関も出てくるのではないかと言う懸念もありますが、厚労省としては従来から医療機関の統合と医師の集約化を推進したい側ではありました。
医療の効率性やコストと言う観点から見れば中小病院が林立する状況が望ましくないのは事実ですが、この統合や集約化に関して大きな推進力にもなり得るのが新専門医制度と地域医療構想だと言えます。
特に前者に関しては今後開業医や中小病院勤務医では専門医資格の維持も困難となるため、これまでのマンパワー分布が変わってくる可能性がありますが、その結果どこに人材が集まるのかが要注目ですね。
当然ながら年2000時間の超勤を強いるような施設にとっては不足する人材集めの好機であるとも言えますが、そのためにもまずは労働環境の整備改善など魅力ある働き方の改革が必要なのは言うまでもありません。

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