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2018年11月21日 (水)

外国人成りすまし受診問題が日本人にも波及?

このところ外国人労働者受け入れ問題とからめて、外国人のいわゆる保険医療タダ乗りが話題になる機会が増えています。

健康保険が狙われる…外国人受け入れで懸念される“穴だらけ”の実態(2018年11月12日FNN)

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上の画像は、中国人観光客がSNSで日本に住む中国人に送ったメッセージだ。
「友達が日本に来ていて、子供が病気になりました。誰か保険証を貸してくれる人は、いませんか?」
保険証の不正利用をしようとしたのだ。
20年以上日本に住む中国人男性は、こうした“なりすまし受診”はよくあるとした上で、「保険証を人に貸すというのは、相当昔からあることなんです。中国では、なにか病気があっても見つけてくれないのではないかという、医療に対する不信感がある。不正使用だという事を分かったうえで、“なりすまし受診”している」とその実情を語った。
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日本の健康保険制度では、高額な医療を受けても、一定以上の負担については税金から支払われる“高額療養費制度”もあり、この制度を利用すれば、ノーベル賞で脚光を浴びた高額なオプジーボによる治療も、格安で受けられることになる。この制度を使って、中国人が日本で医療を受けるツアーまであるという。
旅行代理店のホームページの書き込みを見ると、中国人が、日本で無料の治療を受ける方法がありますとあり、ここではさらにクイズ形式で、日本の健康保険を使い治療費を浮かす方法を指南していた。
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外国人による健康保険の不適切とも思える利用は、これだけではない。
東京荒川区で区議を務める小坂英二氏がある資料を見せてくれた。それは荒川区が1年間に支払った出産育児一時金の件数。出産育児一時金とは、出産時に支払われる補助金の事。国民健康保険では子供一人につき42万円が支払われ、保険証を持つ在日外国人も対象だ。
2016年の荒川区での出産育児一時金の支払いは304件、1億2700万円が支払われた。しかし、304件のうち168人が日本人で、残りの5割近くが外国人と高い数字となっている。
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その中、突出している国が…“中国”だ。実に63%を占めている。一体これの何が問題なのだろうか?小坂区議はこう語る。
「それはまさにブラックボックスで、本当に生んだのかということを、役所の窓口では全く調べようがない。ウソの証明書を出されたら、それを信じて42万円出すしかない
別の自治体では、実際に出産一時金の不正受給が明るみに出て、逮捕されたケースもある。
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すでに数年前からこの種の記事が断続的に出ているのですが、その都度問題視されているのが中国人の不正利用で、単純に近くで大人口を要すると言うだけではなく、文化的背景もあるとも言います。
本来的には医療が目的で入国する外国人は健康保険には加入出来ないはずなのですが、制度的な穴があって何とでもなるとは言われているところで、悪用しようと思えば悪用し放題であるとも言えます。
今後外国人労働者を受け入れるのであれば、こうした不正利用問題はますます増えてくるものと思われますが、これに対して先日政府がこんな対策を打ち出したそうです。

病院で「なりすまし防止」外国人に身分証要求へ(2018年11月18日読売新聞)

 政府は外国人が日本の医療機関で受診する際、在留カードなど顔写真付き身分証の提示を求める方針を固めた。来年4月開始を目指す外国人労働者の受け入れ拡大で、健康保険証を悪用した「なりすまし受診」が懸念されるためだ。外国人差別につながらないよう、日本人にも運転免許証などの提示を求める方向だ。

 来年度にも運用を始める。厚生労働省が在留外国人への周知徹底を図るとともに、身分証の提示要請を各医療機関に促す

 国民皆保険制度を採用する日本では、在留外国人も何らかの公的医療保険に原則として加入することが求められる。保険証を提示すれば、日本人か外国人かを問わず、原則3割の自己負担で受診できる。ただ、保険証には顔写真がついていない。「別人かもしれないと思っても『本人だ』と主張されると、病院側は反論が難しい」(厚労省幹部)という。

 自民党の「在留外国人に係る医療ワーキンググループ」が医療関係者や自治体から行ったヒアリングでは、なりすまし受診の実例が報告された。神戸市では不法滞在のベトナム人女性が2014年、日本在住の妹の保険証を悪用してエイズウイルス(HIV)の治療を受けていた。他人の保険証で医療費の自己負担軽減を受けることは、違法行為に当たる可能性がある。

もともと日本では保険証そのものが身分証的に使われる場合も多く、さらに加えて別な身分証を出せとは二重の証明ではないかと言う気もしますが、おかげで日本人も写真入り身分証提示を求められるのだそうです。
ただこの種の成りすまし問題は外国人受給者に限らず、日本人の間でも昔からある話で、特に不景気だった頃には失業者が友人知人の保険証を借りて受診すると言うことはしばしば見られたものでした。
大きな病気が見つかってしまった場合など大変に面倒な話になったりもするのですが、逆に保険加入のための健康診断などで成りすましと言った利用法?もあり得るので、医療現場での個人認識は重要です。
大多数の善良な受診者にとっては迷惑かつ面倒な話なのですが、将来的には保険証に限らず画像なり指紋認証なりによる個人認識を厳格化していくことになるとすれば、システム的対応の手間も大変なものですね。

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