« 今日のぐり:「台湾料理 四季紅/金源 玉島店」 | トップページ | 働かされすぎた医師と、働きたい医師のニュースが話題に »

2018年8月 6日 (月)

東京医大の不正入試問題、予想外に大きく炎上中

官僚の子息の不正入学問題で騒ぎになっていたはずの問題ですが、いつの間にか妙な方向に飛び火し延焼していることが報じられています。

東京医大、女子受験生を一律減点…合格者数抑制(2018年8月2日読売新聞)

 東京医科大(東京)が今年2月に行った医学部医学科の一般入試で、女子受験者の得点を一律に減点し、合格者数を抑えていたことが関係者の話でわかった。女子だけに不利な操作は、受験者側に一切の説明がないまま2011年頃から続いていた。大学の一般入試で性別を対象とした恣意(しい)的な操作が明らかになるのは極めて異例で、議論を呼びそうだ。

 東京地検特捜部も、文部科学省の私大支援事業を巡る汚職事件の捜査の過程で、同大によるこうした操作を把握しており、同大は現在、内部調査で事実関係の確認を進めている。

 同大医学科の今年の一般入試は、数学・理科・英語のマークシート方式(数学の一部を除く)で1次試験(計400点満点)を実施。2次に進んだ受験者が小論文(100点満点)と面接を受け、1次の得点と合算して合否が決まった。

離職の恐れで女性医師敬遠、関係者「必要悪だ」(2018年8月2日読売新聞)

 東京医科大(東京)医学部医学科の一般入試で、同大が女子受験者の得点を一律に減点し、合格者数を抑えていたことが明らかになった。同大出身の女性医師が結婚や出産で離職すれば、系列病院の医師が不足する恐れがあることが背景にあったとされる。水面下で女子だけが不利に扱われていたことに対し、女性医師や女子受験生からは「時代遅れだ」との声が上がる。

 「いわば必要悪。暗黙の了解だった」。同大関係者は、女子の合格者数を意図的に減らしていたことについてそう語る。

 この関係者によると、同大による女子合格者の抑制は2011年頃に始まった。10年の医学科の一般入試で女子の合格者数が69人と全体(181人)の38%に達したためだ。医師の国家試験に合格した同大出身者の大半は、系列の病院で働くことになる。緊急の手術が多く勤務体系が不規則な外科では、女性医師は敬遠されがちで、「女3人で男1人分」との言葉もささやかれているという。

東京医科大、女性支援で8000万円超の補助金受ける(2018年8月4日TBSニュース)

 女子受験生の得点を一律に減点していたとされる東京医科大学が、2013年に女性の活躍を支援する国の事業に選ばれ、3年間で8000万円を超える補助金を受けていたことが分かりました。

 東京医大などによりますと、東京医大は2013年、文部科学省の「女性研究者研究活動支援事業」に選ばれ、女性医師や研究者の出産・育児と仕事の両立を支援するため、3年間で8000万円を超える補助金を受けました
 当時、東京医大はそれまでの10年で医学科の女子学生が50人増え、学生全体に占める割合も26.9%から32.4%に増加していました。一方で、同じ時期に女子受験生の得点を一律に減点し、女性の入学者数を意図的に少なくした疑いがもたれています。
(略)

女子だけでなく、3浪の男子も抑制…東京医大(2018年8月2日読売新聞)

 東京医科大(東京)が医学部医学科の一般入試で女子受験生の合格者数を抑制していた問題で、同大による内部調査の詳細が判明した。今年の一般入試では、受験者側に知らせないまま、減点などで女子だけでなく3浪以上の男子の合格者数も抑える一方、5人前後の特定の受験生には加点していた。一連の得点操作は、臼井正彦前理事長(77)の指示で行われていた。

 同大は週内にも調査結果を公表する見通し。文部科学省の私大支援事業を巡る汚職事件で、臼井前理事長を贈賄罪で起訴した東京地検特捜部も、一連の操作を把握しているとみられる。
(略)

ひとまず是非は別にして方法論に関しては色々とあるでしょうが、極めて主観的な面接の採点で忖度すると言うのであればまだしもバレなかっただろうに、あまりに直接的かつ未熟なやり方であったなと言う印象を受けました。
女性が増えることを点を問題視最初から男女別に定員を決めればいいことで、学内設備の問題とか幾らでも言い訳は効くでしょうに、直接的な点数操作などするものだからそれは誰も表立って味方には立てないでしょう。
この点で興味深いのは3浪以上の学生についても調整していたことに対してはさほど世間的には批判を受けていない点ですが、私大の選抜方法は別に一律でなく裁量の余地があっていいと言う意見は少なくありません。
実際にどう見ても入試で優秀な点数をとっているようには見えなくても、一芸に秀でていると言った理由で入学した人々の存在はむしろ称揚される傾向すらあって、この辺りの線引きはかなり微妙なものがありますね。

過去には年齢による足切りが問題になった複数の事例があり、さすがに公立大学では恣意的な選抜はいささかどうよと言う意見もあるとは言え、他方で医学部に限ってはやはり実戦力の選抜が必要と言う声もあります。
女医に関しては男医に比べて戦力的に6掛けだ、半人前だと言う意見は根強くあって、現実的に人材不足の医療現場でこれでは困ると言われればなるほどそういうものかと納得してしまいそうですが、では対策はどうするかです。
医学部の女医比率が高まっており、女医の戦力が劣ると言うならその分大勢の医師を養成すればいいはずですが、女医の労働環境を整えようと主張する日医が他方で医師養成数削減を主張するのもおかしな話ですね。
この辺りはフルタイム労働を当たり前の前提とし、労働内容や技能ではなく卒後年数で一律に決まりがちだった医師の報酬体系にも問題がありそうで、柔軟な働き方は別に女医でなくとも需要はありそうですけれどもね。

|

« 今日のぐり:「台湾料理 四季紅/金源 玉島店」 | トップページ | 働かされすぎた医師と、働きたい医師のニュースが話題に »

心と体」カテゴリの記事

コメント

男医が女医に合わせればよろしかろう。
女医が気分よく働ける病院は男医にとっても働きやすい病院だと思います。

投稿: JSJ | 2018年8月 6日 (月) 07時47分

常識
https://www.yomiuri.co.jp/national/20180805-OYT1T50007.html?r=2

投稿: | 2018年8月 6日 (月) 07時49分

官僚子弟の裏口入学からはじまり、女医の就労問題へと斜め上に拡大中です。発端となった裏口入学問題はどう収拾をつけるのか。文科省も東京医大も互いに責任を押し付けあって次第にうやむやになっていくかもしれません。

投稿: oldDr | 2018年8月 6日 (月) 08時14分

医学部に合格出来る程優秀な女性に医師をやらすなんてハンス・ウルリッヒ・ルーデルやエーリッヒ・ハルトマンに戦車随伴歩兵をやらすようなもんです!そんなヨゴレ仕事は男にやらすべきであり、人類、いや生物にとって最も神聖かつ重要かつ代替えが効かない任務、すなわち、出産、育児に専念して頂くべきであると本職は愚考致します!!

投稿: 10年前にドロッポしました | 2018年8月 6日 (月) 10時30分

「医学部の女医比率が高まっており、女医の戦力が劣ると言うならその分大勢の医師を養成すればいいはずです」
 国公立大学医学部の中でも階層化が進んで知るのをご存じない?

(旧帝とそれに続く名門といわれる)科研費をどっさり取ってくる大学ほど
 男女比が大きいんですが、これは大学病院、地域の病院の就職の問題ですかw
 別の忖度が動いているように見えますがね。

 敢えて二次にこれ小手の物理数学を盛って女医を排除しなければ、
 現状の国公立大でも男女比は 5:4くらいになりそうなんですが。

投稿: | 2018年8月 6日 (月) 11時37分

>「医学部の女医比率が高まっており、女医の戦力が劣ると言うならその分大勢の医師を養成すればいいはずです」

平均1週間で戦死するタンク・デサントに優秀な若者をもっと注込めとか鬼ですかあんたはwwww

投稿: 10年前にドロッポしました | 2018年8月 6日 (月) 11時47分

日医的には女医も含め自由な働き方が追求出来ると言う職場を目指すと言うことなのですから、間違っても医師全てが週60時間の労働を前提とし式の計算で話をしていると言うことはないと思います。

投稿: 管理人nobu | 2018年8月 6日 (月) 12時21分

看護師が交替制勤務で回っているんだから、医師もさっさとそうするべきなのです。
病院の集約化や主治医制の廃止などそれに向けてやらなければならないことはいっぱいありますけれども。

投稿: クマ | 2018年8月 7日 (火) 18時46分

話の本筋とは関係ないですが、モリカケなんぞより余程ハッキリした不正・不祥事なのに、モリカケの1/10も報道しないマスコミのロクでも無さが。
野党議員が関与しているからでしょうけど、これが自民党を叩けるネタだったら絶対こんなことになってないでしょうね。

投稿: | 2018年8月 7日 (火) 23時49分

ドロッポ先生
 リアル、歩兵で戦争する時代じゃないです。
 末端はドローンの使い捨て、AIサポートの女の子で十分にオペレーターやらOOは務まります。
 医畜が生じる元凶は患者様の過大な要求(オープンアクセスでかつ青天井な医療スペック)なのですから、
 現場に増えた女医さんがまったり人間的に仕事をして、患者様の考え違いを改めていただくのがよいかと。
 うぽって、艦これ のなんちゃって感を今こそ医療の現場に。 なんちて
 

投稿: | 2018年8月 9日 (木) 13時38分

女医は、コスパに対する感覚は、男医より数段上ですから、割りにあわない仕事は選びません。日本では、専攻科目入局時に、セレクションは、ほぼないとも言えますから、成績優秀な女性ほど、皮膚科、耳鼻科、など、マイナー系に走り、心臓血管外科、脳外科など、拘束時間、修練時間、肉体労働全てに関してワーストな外科部門を回避するのは、当然です。それらの現象を加速するのは、どの科目を専攻しようが、大学病院を含めた、基幹施設ならば、メジャー科目医師もマイナー科目医師も、全く同じ対価しか得られないからです。
ノーペイン、ノーゲインと、言う名言が適応されず、ひたすらに、医療の現場では、精神論や、根性論が根付いているから。医大だけが、叩かれていますが、
保険診療点数制度、つまり、厚生労働省にも、根本的責任はあります。

投稿: striker | 2018年8月11日 (土) 08時27分

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)




トラックバック

この記事のトラックバックURL:
http://app.cocolog-nifty.com/t/trackback/519753/67023366

この記事へのトラックバック一覧です: 東京医大の不正入試問題、予想外に大きく炎上中:

« 今日のぐり:「台湾料理 四季紅/金源 玉島店」 | トップページ | 働かされすぎた医師と、働きたい医師のニュースが話題に »