« 2018年7月 | トップページ | 2018年9月 »

2018年8月

2018年8月29日 (水)

画像診断の見落としは医療が進歩するほど増加する?

正直なところ何故今さらという気もするのですが、このところこの種のニュースが話題になっています。

肺がん見落とし:女性死亡 外部検証委設置 杉並区 /東京(2018年8月23日毎日新聞)

 杉並区は22日、今年6月に死亡した40代の女性が、区内のクリニックで受けた検査で肺がんを見落とされていた問題をめぐり、原因究明と再発防止のための外部検証委員会を設けた。女性が受けた検査に区の肺がん検診も含まれるため、区は検証委設置のための条例案を提出。同日の区議会臨時会で全会一致で可決された。
 検証委のメンバーは田中良区長が委嘱する医師ら外部の委員4人。区の肺がん検診の精度をどうやって向上させるか検討するとともに、その他のがん検診に関しても非公開の会議で調査・審議し、今秋をめどに田中区長に答申する。

 区によると、死亡した女性は区内の河北健診クリニックで2014年と15年、職場の健診で胸部エックス線検査を受け、18年にも区の検診を受けた。しかし、いずれの検査でも腫瘤(しゅりゅう)影を見落とされ、異常なしと判定された
 女性は今春、呼吸困難などで別の病院に緊急搬送された際、腫瘤影を指摘され、区内の河北総合病院を受診したところ、肺がんの見落としが判明。今年5月、脳梗塞(こうそく)で河北総合病院に救急搬送され、その後転院した大阪府内の病院で抗がん剤治療などを受けたが、6月26日に死亡した。
 問題の判明後、14年9月以降に同クリニックで区の肺がん検診を受けた約9400人の胸部エックス線画像を改めて調べたところ、44人が「要精密検査」と判定された。区によると、このうち31人が精密検査を受けた。【福沢光一】

胸部単純レントゲン写真による肺癌検診に意味があるのかと言った議論はひとまずさておくとして、市中クリニックでの撮影となると医師複数によるダブルチェックが行われていなかったのでは、と真っ先に疑いたくなりますよね。
聞くところによるとこのクリニックの肺癌検診は内科医と放射線科医と二人で読影することになっていたそうですが、初回健診時には内科医は異常陰影を指摘していたものの放射線科医は問題ないとしていたそうです。
常識的にはいずれかが異常を指摘すれば要精密検査として引っかけるべきだと思うのですが、何故かこの施設では専門家である放射線科医の所見が優先され異常なしとされていたそうで、システム的問題とも言えそうですね。
この辺りは比較的判りやすい改善策が期待出来そうなものなのですが、今後医療関連技術の進歩に伴って画像の見落としが構造的に増えて行くのではないのかと言う指摘があるそうで、こちらのニュースを紹介してみましょう。

画像診断ミスは熟練医も 情報過多、追いつけず 見落とし阻止へ進むAI開発(2018年8月23日産経新聞)

 画像診断でがんなど病変の見落としが続発している問題で、見落としは医師の経験年数に関係なく発生していることが22日、医療事故情報を収集する日本医療機能評価機構の調べで分かった。背景には、画像診断技術が高度化したことで医師が扱う情報量が著しく増加し、ベテラン医師でも追いつけていない現状がある。人の目に全面的に頼らず、人工知能(AI)による診断開発も進んでおり、厚生労働省は抜本的な再発防止対策に乗り出した。

 ◆検診年420万人

 同機構は、平成27~29年の3年間に発生した32件の画像診断による病変見落としを調査。医師に職種経験年数を聞いたところ(複数人介在を含む)、1~5年=7人▽6~10年=6人▽11~15年=7人▽16~20年=4人▽21~25年=4人▽26~30年=7人と、ほとんど偏りはなかった32件のうち「撮影目的の部位のみ確認した」が27件で、「医師の目が広範囲に届いていなかった」と指摘する。
 こうした病変の見落としは近年、相次いでいる。東京都杉並区では40代女性が肺がん検診でがんを見落とされ、6月に死亡した。市区町村が公的資金で行う肺がんの検診は40歳以上が対象で年1回行われる。厚労省によると、肺がん検診は27年度に全国約420万人が受診している。

 ◆1回で数百枚撮影

 「画像診断の検査数が増加し、診断書の中に記載されている情報量が多く、主治医自身がその結果を消化しきれなくなっている」
 日本医学放射線学会は7月19日、異例の見解を出した。見落としの要因は画像診断を担う放射線科医と主治医の連携不足などに加え、医療の高度化に伴う情報量の増加もあるというのだ。特に画像診断の検査では息を1回止める間に数百枚以上の撮影が可能となったが、主治医が自分の担当領域を見ることに腐心し、十分な知識のない他の領域に映った病変の発見に及ばない恐れも出ている。
 東京慈恵医大病院では病変見落としで患者が死亡したケースを踏まえ、診断報告書を主治医が確認し、必要な対応をしたかスタッフが2回、医師に確認する仕組みを導入した。今春からさらに診断報告書を全患者に手渡すことも始めた。
 ただ、同病院だけで年間約8万5千件の画像診断があり、情報処理には時間がかかる。名古屋大病院の長尾能雅(よしまさ)教授(医療安全)は「技術向上で異常が見つかりやすくなった半面、フォローするシステムが追いついていない」と指摘する。

 ◆0・004秒で判断

 理化学研究所と国立がん研究センターの研究グループは7月20日、米ハワイの学会で、AIを使って早期胃がんを発見することに成功したと発表した。
 理研光量子工学研究センターの横田秀夫チームリーダーによると、早期胃がんは炎症との判別が難しく、画像では専門医でも発見しにくいというが、「熟練医に迫るところまで精度を高めた」。がんの80%を見つけ、かかった時間はわずか0・004秒だった。
 医療系IT企業「エムスリー」(東京)などは医療機関のニーズが増えているとして、今秋までにAI診断の支援システムの構築を目指している。
 ただ、将来的にAIが導入されても、AIが指摘したことを患者に伝えるのは医師だ。人為的なミスを見逃さない包括的なシステムが求められている。
 同機構や厚労省は24年から複数回、病変見落としを注意喚起する文書を発布。それでも続発していることから、厚労省は適切なシステムの構築に向けて今後2年間の研究調査を専門家に依頼している。

医師のキャリアによって見落としのリスクに差はなかったと言う点が興味深いのですが、特に見落としの原因として「撮影目的の部位のみ確認した」ことが圧倒的多数であったと言う点には留意いただきたいと思います。
混雑する日常診療では検査等に待ち時間がかかる、様々な検査のため何度も受診しなければならないと言った点で患者からクレームが来がちですが、検査後そのまま外来で結果説明をされている先生も多いでしょう。
その場合CTやMRIの放射線科医の読影がついていない場合が多く、いわばダブルチェックが機能していないことになりますが、それでも通常検査の目的とする領域に関しては専門家であるわけで、見落としも少ないでしょう。
問題になるのは記事にもあるように、画像の端にたまたま映っていた全く無関係な病変をどこまで見落とさずにチェック出来るかですが、専門家であるほど自分の専門領域以外は流してしまうリスクもあるでしょうね。

いずれにせよ検査技術が増えるほど情報量が増え、読影にもより大きなマンパワーを要するようになり、なおかつ想定外の病変がたまたま映ってしまう可能性も増すとなれば、医療が進歩するほど見落としも増える理屈です。
理想的には撮影後リアルタイムで放射線科医の所見が付けばいいのですが当然マンパワー不足であり、昨今広まってきている読影の外注サービスもリアルタイム性では今ひとつで、結局は時間をかけるしかないのが現状です。
少しでもリスクを避けるためにはCT等の撮影当日の結果説明は禁止すべき、と言った話にもなりかねませんが、時間外や至急の検査などもあるわけで、AIによる補助診断などは客観的読影として意味はあるかも知れませんね。
最近内視鏡検査においてリアルタイムで癌を検出するシステムが大きな話題になっていますが、AIのメリットとして判断の速さは人間も及ばない最大の利点で、この方向での技術的な進歩と普及を期待したいものです。

| | コメント (7) | トラックバック (0)

2018年8月27日 (月)

医学部入試忖度問題、コメントに見え隠れする各方面の言外のニュアンス

先日以来未だに波紋が拡がっている東京医大の入試忖度問題ですが、全国医学部を調査した結果全体の約3/4と多くの医学部で、志願者に対する合格率において男女差があったことが話題になっています。
当然ながら各大学ともに特典操作などについては否定しているのですが、もっとも差が大きい大学では男女の合格率格差が倍以上だったと言い、よほどに志願学生層の学力に差があったのかと思わせる結果と言えますね。
この問題に関しては各方面から様々な意見も出ているのですが、進歩的な方々を中心に批判の声も強い一方で、別な視点での指摘も少なからず存在しているようです。

不正入試「憲法に反する」 東京弁護士会が会長声明(2018年8月22日共同通信)

 東京弁護士会は21日、東京医科大が医学部医学科一般入試で女子受験生の合格を抑制していた問題を受け「性別を問わず、ひとしく教育を受ける権利や職業選択の自由を保障する憲法の趣旨に反する」との会長声明を出した。

 声明では「(医科大は)私立であっても国から助成を受ける存在で、大学の自治や自主性を踏まえても、性別のみを理由とした差別として許されない」と批判した。

 その上で、医科大に対し、得点操作の結果、不合格となった女子受験生を漏れなく調査し謝罪するべきだとした。文部科学省にも再発防止策を講じるよう求めた。


女子受験生と3浪以上の減点は違法か?田邉昇(弁護医師、中村・平井・田邉法律事務所)(2018年8月23日日経メディカル)

(略)
 まずは、医学部入試で、私立大学が試験の成績以外に「男女」という基準で差異を設けることの可否についてだ。私立の東京女子医大はもちろん、国立女子大や県立女子高・男子高も多数あるし、男女ごとの入学定員をとる公立高校もある(設備の問題で説明されることが多い)。国公立大学で男女別学や入学定員に差異を設けることは、憲法14条「すべて国民は、法の下に平等であつて、人種、信条、性別、社会的身分又は門地により、政治的、経済的又は社会的関係において、差別されない」に反しないというのが政府見解であり、ましてや私立大学の入学において男女で差異を設けること自体が違憲ではない
 なお、私人間での憲法上の平等原則については、最高裁は昭和44年12月12日判決で、「憲法14条は相互の関係を直接規律することを予定するものではないし、私人間の関係においても、相互の社会的力関係の相違から、一方が他方に優越し、事実上後者が前者の意思に服従せざるをえない場合があり、このような場合に私的自治の名の下に優位者の支配力を無制限に認めるときは、劣位者の自由や平等を著しく侵害または制限することとなるおそれがあることは否み難いが、そのためにこのような場合に限り憲法の基本権保障規定の適用ないしは類推適用を認めるべきであるとする見解もまた、採用することはできない」と塩対応である。
 3浪については、司法試験自体、5年間で3振したら受験資格を失うという制度を最近まで採用していたのであるから、推して知るべしというものであろう。

 次に、合格基準についてだ。男女で差異を設けるなら、事前に告示をするべきであり、一種の受験詐欺ではないかという議論がある。しかし、例えば一次試験を筆記で行うことを公示したからと言って、その筆記試験の成績だけで採否を決めなければいけないという理屈は成り立たない。
 マスコミは、「テストの点ばかり良い受験秀才が医者になるのはけしからん」と常日頃言う割には、今回の件については随分と批判的である。また就職採用試験が試験の成績だけで決まっていると信じる人はいないのではないだろうか。様々なコネクションが採否に影響することなど、国際的にも常識であり、ペーパーテストなどは参考程度であろう。つまり、「一切女子を入学させないのに募集していた」というのならともかく、何点かハードルをあげたこと自体は大学の裁量の範囲内であるとして、司法審査で許容される可能性もあろう。試験を行ったとしても、その採点基準やどの科目を重視するかは、採用側の裁量が広範に認められると考えられる(同級生で数学の試験で字が汚くて落第した者もいた)。
 かつては国家試験ですら、「合否の判定は、法律上の争訟に当たらず、司法審査の対象とならないとしたうえ、そう解しても、憲法の趣旨に反するものではない」と最高裁第三小法廷昭和41年2月8日判決(判例タイムス190号126ページ)で判示していた。しかし、その後、群馬大学医学部の入試で成績が良いのに落とされたと訴えた55歳の受験生の事件では「合理的な理由なく、年齢、性別、社会的身分等によって差別が行なわれたことが明白である場合には、それは本件入試の目的である前記のような医師としての資質、学力の有無とは直接関係のない事柄によって合否の判定が左右されたことが明らかであるということになり(いわゆる他事考慮)、原則として、国立大学に与えられた裁量権を逸脱、濫用したものと判断するのが相当である。そして、そのような他事考慮がなされたかどうか、なされたとしてその他事考慮が許されるものであるかどうかの問題は、試験実施機関の最終的な判断に委ねる必要のない、裁判所が具体的に法令を適用して審判しうる事柄であると解するのが相当である」として一応、司法審査が及ぶとしている[東京高裁平成19年3月29日判決(判例時報1979号70頁)]。ただ、この事案では面接試験については裁判所は一切口を挟めないとしている。
 東京医大は私学なので、直ちにこのような枠組みになるかは疑問であるが、裁判所の判断も変遷している。仮に裁判を起こすにしても、「訴訟物」を何にするのかは弁護士の腕の見せ所であろう。

 そして、3つ目の論点は、今回の騒動で、医師になった後の女性の就労環境の問題が公のものになったことである。優先すべきは、女性医師の働き方改革であるとの意見も多い。これは根深い問題で、国民・国家全体に及ぶ話であるが、所与の現実として私立大学が独自判断で対応したことはむべなるかなと思わないでもない。
 東京医大が、本来は私学として「大学の自治」の一環として自由に学生を採用できるところ、強い批判を受けている原因の1つは、憲法14条でも保障されている男女間の平等原則に反しているとも考えられるからであろう。憲法14条は、生まれつきのもので、努力ではどうしようもない事項による差別を禁止する。女性は、最近の国政選挙ではほとんど男性より投票数が多く、マジョリティーであり、我が国の統治システムではむしろ権力側の立場である。それでも、生まれつきの問題での差別は許されないというのが憲法価値である。
 しかし、この価値観も最近は揺らいできている。「性同一性障害者」やLGBTの権利、結婚が認められる国が多くなり、我が国もこれに倣うようであるし、DSM-5からは「性同一性障害」ではなく「性別違和」という診断名が使われている。また、トランスジェンダーが女子大に入学する請求をしているなど、ジェンダーは「生まれつき」の問題というより、選好・自己決定権の問題として変容してきているようにも思える。自己決定権は、私人及び法人がそれぞれ享有する。従って、その調整はますます困難になることも予想されるのである。

入試と男女差別と言うテーマに関しては以前にも女子大に入学を求めた男子生徒の違憲訴訟がありましたが、さすがに国公立の女子大はほぼ絶滅状態で、基本的には私学に限られる特殊な大学であるそうです。
逆に言えば私学が独自の選抜方法を取り特定対象のみを選別することは許容されると言うことでしょうが、今回の場合も予め男女別定員など告知を行った上での結果であれば問題ないと言う声は多いようですね。
女子大に関しては別の興味深い指摘として、栄養学など女子大で多く見られる領域はそもそも女性が多く、優遇する必要は無いと言う意見もあって、その意味で医学部など男社会でこそ女子枠が必要とも言えます。
ただ東京弁護士会のコメントを見る限りとにかく男女で分けるのが悪いとも取れ、仮に進歩的な方々の間で男女別と言うことだけで問題視されるなら、全国の女子大はさっさと潰すべきだと言うことでしょうか。

恐らくはより微妙な問題なのが多浪生に対する不利益取り扱いですが、医学部では京大のような有名大学でも年齢差別が行われてきたと言われ、群馬大学では訴訟沙汰にまでなったものの原告敗訴に終わっています。
現実的に考えれば医学部がほぼ医師養成所的な位置づけである以上、実働年数に大きな影響のある年齢による差別には合理性があると言う意見がありますが、微妙なのは今回のような数年遅れのケースでしょう。
多浪したからと言って長い医師人生の中でさほどの違いは無く、表立って差別的な取り扱いをする合理性はなさそうですし、多浪生であろうが入試で合格点を取ったなら要求水準は満たしているとは言える理屈です。
ただ多浪生や社会人入学者ほどいわゆる奴隷労働を忌避すると言う意見も根強く、この点で多忙な現場では好まれない場合もあるようですが、女医の取り扱いと同様医師の労働環境問題とも言えそうですね。

田邉昇氏の記事で興味深かったのが、入試において点数以外の部分で評価し選抜すべしと主張してきたはずのマスコミ各社が、何故か今回点数以外での基準で合否を決めたことを批判していると言う点でしょうか。
この点でマスコミ各社などはまさに入社試験において様々な事情を忖度し選抜していると社会的に認識されていますが、女子アナ志望の女学生を容姿で選抜するなど考えて見ればきわどい話ではありますね。
また進歩的な方々の総本山とも言うべき司法の世界では、以前から堂々と多浪生差別が行われていたと言う事実も興味深いところですが、現在においても最大5回の受験失敗で受験資格を失うようになっています。
その観点から東京弁護士会のコメントを見返すと多浪生差別については言及せず、敢えて「性別のみを理由とした差別として許されない」と言っている点が意味深で、司法関係者の見解も問いただしてみたいですね。

| | コメント (7) | トラックバック (0)

2018年8月25日 (土)

今日のぐり:「そば処あずみ 国際展示場駅店」&「松葉 京都駅店」

かつて本業以外の営業が好調で経営危機を脱したと言われたあの会社ですが、最近またこんなニュースが出ていました。

「まずい棒」銚子電鉄が発売 何が、どう「まずい」のか(2018年7月26日乗りものニュース)

 千葉県の銚子市内を走る銚子電鉄は2018年7月25日(水)、スナック菓子「まずい棒」を8月3日(金)から販売すると発表しました。

 鉄道事業の赤字を埋めるべく銚子電鉄が副業として製造、販売している「ぬれ煎餅(せんべい)」。同社によると、収入の約7割がこの「ぬれ煎餅」によるものといいます。
 しかし近年、売れ行きが不振で赤字に転落。鉄道事業に対する国の補助金も減り、このままでは「まずい」という状況に。そこで今回、「ぬれ煎餅」に続く“救済”商品として、「まずい棒」を発売するといいます。

 銚子電鉄によると、「まずい棒」は実際はまずくなく「正直、おいしい」とのこと。第1弾はコーンポタージュ味ですが、今後、バリエーションを増やしていきたいといいます。
 商品は同社の「お化け屋敷電車」を企画、演出した怪談蒐集家の寺井広樹さんが考案。「経営状況がまずい……」にちなんで「まずい棒」と命名しました。
(略)
 銚子電鉄の竹本勝紀社長は「『まずい……もう1本!』を合い言葉にぜひお買い求めいただきたいです。皆様の温かいご支援を心よりお待ち申し上げます」としています。

結局のところ味的にはまずいわけではないそうですが、正直安定的な商品として成立するものなのかどうか危惧するところなしとしません。
本日は銚子電鉄の今後の先行きが明るいことを祈念して、世界中からこれぞ非常事態と言う危機感一杯のニュースを紹介してみましょう。

オオサンショウウオ 巣穴に被害(2018年8月20日NHK)

先月の西日本豪雨のあと、国の特別天然記念物、「オオサンショウウオ」の生息地の1つ、東広島市の川では、産卵用の巣穴が土砂で埋まるなどの被害を受けていることが分かりました。

「オオサンショウウオ」は中国地方など西日本で生息が確認されている世界最大級の両生類で、国の特別天然記念物に昭和27年に指定されたあと、河川の開発などで数が減り12年前に絶滅危惧種にも指定されました。
先月の豪雨のあと、「オオサンショウウオ」の保護などに取り組んでいる広島大学総合博物館の清水則雄准教授は生息地の1つ、東広島市の椋梨川の状況を調べました。

その結果、上流の産卵用の巣穴が土砂で埋まっていたほか、外敵から隠れるための「よし原」が1キロ以上にわたって流失し、上流に移動できるよう人工的に設けたスロープも流されていました。
また、6匹の「オオサンショウウオ」が高さ1メートルほどのせきを乗り越えて最大で数百メートルほど下流に流され、自力では上流に移動できないということです。

清水准教授は、「『オオサンショウウオ』はもともと数が少なく非常に危機的な状況だ。すぐに実態を把握し対策をとらなければならない」と話しています。

河童の川流れと言いますが、オオサンショウウオも流される豪雨と言えば大変なもので、是非とも早い復活を願いたいところですね。
こちらもこの夏話題になった台風問題と言えるニュースなのですが、全国から危なすぎると言う声が殺到したようです。

『報道ステーション』台風中継に女性が乱入 妨害行為が「怖すぎる」と騒然(2018年8月9日しらべぇ)

8日から9日にかけて、台風13号が強い勢力を維持したまま関東地方に接近。交通機関にも影響が出た。
8日放送の『報道ステーション』(テレビ朝日系)では、新宿駅前からの中継が行われたのだが、そこに通行人の女性が乱入する騒動が発生。ただならぬ様相にインターネット上が騒然となっている。

■新宿駅前から台風中継
同番組では、交通機関への影響を伝えるため、新宿駅前から気象情報担当の森川夕貴アナウンサーが中継を行なった。
森川アナは、強風の影響で体に雨が吹き付けてくるような状況を伝え、突風によって自転車が倒されている様子をリポート。すると、森川アナの後ろにピンクの帽子を被り、チェック柄のシャツに長ズボン、片手に傘をさし、リュックを背負った中性的な女性が登場。
女性はカメラを意識して立ち尽くし、カメラが向きを変えるのに合わせて、必死に映り込もうとしていた。

■スタッフの制止も聞かず…
続いて、森川アナが場所を移動しながらバスや電車の運行状況を伝えるも、女性は森川アナの後ろについて移動し、映り込むチャンスを伺う。途中、スタッフが女性の制止を試みるも、女性はまるで聞く耳を持たない様子。
次に駅で雨宿りをする人々の様子を伝えようと、中継カメラが森川アナから改札口前に大きく角度を変えると、女性は小走りでカメラの前へ。
カメラが何度も向きを変えても、はしゃぐわけでもなく、呆然とした表情で執拗に映り込んでくる女性。中継の後半では女性を映さないようにとカメラの向きが目まぐるしく変わり、最終的には高い位置に設置された駅の電光掲示板をアップで抜くという対応が取られた。

■女性の乱入に視聴者騒然「怖い」
この中継での様子にインターネット上は騒然。無表情で映り込む姿に「怖い」との声が相次いでいる。
(略)

当事者関係者の了承を得るでも無く街角を占拠した中継に思うところがあったのではとの意見もあるようですが、限り確かに無表情は怖いですね。
今や人手不足での倒産が相次ぐと言う時代ですが、そうした影響が思いがけないところにも波及しているそうです。

警備員人件費上がり、花火上がらず…中止相次ぐ(2018年08月10日読売新聞)

労働現場での人手不足が深刻化する中、各地で警備員の人件費が高騰し、花火大会が中止に追い込まれるケースが相次いでいる。
「低賃金」「きつくて危険」と敬遠されがちな警備員の仕事は若者が集まりにくく、高齢化も進む。夏の風物詩を維持しようと、インターネットで寄付を募る動きも出てきた。

◆「集まらない」
「これまでと同じ給料では人が集まらない。警備員1人につき警備費用を2000円上げてほしい」
1953年から続く大阪府岸和田市の「岸和田港まつり花火大会」。主催する市の担当者は今年、地元の警備会社からこう求められたという。
昨年の警備員は265人で、今年も同人数で要望通りに人件費を上げれば、約50万円増の約520万円となる。
(略)

費用もさることながら事故でも起こった場合の責任問題を指摘する声もあるようで、過去にも警備員が実刑判決を受けたと言うケースもあるだけに難しいでしょうね。
高いところに登りたがる人は一定数いるそうなのですが、こちら周囲の迷惑も考えるべきだったかと思われるニュースです。

45mの鉄塔に男性よじ登る、送電一時停止(2018年8月8日テレビ山梨)

8日午前、山梨県中央市で高さ45メートルの鉄塔に男性がよじ登る騒ぎがあり、周辺の工場への送電が一時ストップする事態になりました。

騒ぎがあったのは辺り一帯が畑に囲まれた山梨県中央市大田和の鉄塔で、8日午前10時前警察に通報がありました。
「男性が鉄塔によじ登っています、危ないです」(通報)。男性は42歳のブラジル人で、高さ45メートルの鉄塔の30メートル付近まで登りました。
警察と消防は鉄塔下で安全を確保して待機し、男性はおよそ2時間後に自力で降りました。けがはありませんでした。

鉄塔を管理する東京電力パワーグリッドによりますと、感電する恐れがあることからこの鉄塔からの送電を40分間停止し、付近の工場など数軒が一時、停電したということです。
警察は男性を保護し、鉄塔に登ったいきさつなどを調べています。

危ないから良い子は真似するなですが、しかし遠い地球の裏側で何を考えてこうした行為に出たものでしょうね。
最後に取り上げますのは昨今害獣としての側面も知られるようになったあの生き物の、こんな危機的状況を伝えるニュースです。

マヨネーズの瓶に頭を突っ込んだアライグマ、消防署員らが救出(2018年7月18日テックインサイト)

欧米では、どんな生き物でも窮地に陥っていると知れば、慈善団体スタッフや救助隊が駆けつけて救出や保護に尽力する。このほどアメリカで、野生のアライグマがちょっとしたハプニングに見舞われ、救助のために地元消防署員らが出向いた。『Ithaca Journal』『13 WTHR Indianapolis』『Fox 5 NY』などが伝えている。

7月12日の夜、ニューヨーク州トンプキンス郡イサカで珍事件が発生し、イサカ消防署員と環境保全局職員が現場に駆けつけた。この時の様子がイサカ消防署のFacebookに投稿されている。
「マヨネーズ・レスキュー! 木曜の夜、イサカ消防署員は環境保全局職員をともなって“地元に住む動物”の救助に向かいました。」
お腹が空いていたのか、1匹のアライグマがマヨネーズの瓶の底を舐めとろうとしたようだが頭がスッポリと入ってしまい抜けなくなった。アライグマは苦境の中、木の上にいるところを消防署員らに発見された。
消防署員は大きなプラスチックの容器にアライグマを移した後、頭から瓶を抜いた。環境保全局職員はアライグマが無傷であることを確認した後、自然へと放した。イサカ消防署のFacebookアカウントには「救助後、元気に走り去るアライグマを見ました。きっと我々の救助に感謝していることでしょう」と綴られている。

生き物を虐待する人が存在する一方で、どんな些細なことであっても命を救うために出動し救助活動に奔走する人もいる。イサカ消防署のFacebookには、多くのユーザーから「助けてくれてありがとう!」「ヒーローたちは、またまた素晴らしい仕事をしてくれたね!」「瓶を捨てる人も、蓋を閉めて捨てようね」「懸命に生き物を救おうとしてくれる彼らの姿にはいつも尊敬する」といったコメントが寄せられている。

こうした場合日本ではそのまま害獣として駆除される場合も多いようですが、アメリカではひとまず全力で救助するのが一般的なのだそうです。
しかし野生動物保護を言うのであればマヨネーズ瓶にはまって死ぬのも天然自然の運命であったとも言えそうですが、このあたり文化的な違いと言うものなのでしょうね。

今日のぐり:「そば処あずみ 国際展示場駅店」&「松葉 京都駅店

駅蕎麦と言えば昔は早い、安いだけが取り柄で味は正直…と言うお店が一般的と言う印象でしたが、昨今ではきちんとした店も増えていると言います。
今回は駅蕎麦二店にお邪魔してみましたが、まずは有名な巨大展示場にほど近い駅に併設された「そば処あずみ」さんです。
メニューも色々ある中で比較的ベーシックな野菜かき揚げそばを頼んで見ましたが、盛りそばにかき揚げが添付されていると言うごくごく当たり前の構成ですね。
当然ながら蕎麦は茹で置き、天ぷらは揚げ置きですが、さすがに蕎麦つゆの出汁は感心しないものの蕎麦もまあこの種のお店として普通に食べられるものではあります。
かき揚げは元々はクリスピー系の食感を狙っていたのでしょうが、ともかくすっかり冷めきってべっとり油っぽい上に妙に焦げ臭いもので、まあこんなものか…ですね。
個人的には味はともかくメニューがもう少しストレートな選択肢であれば助かった気がするのですが、比較的座席も多く利用しやすい雰囲気ではあるかと思います。

続いては京都駅新幹線乗り場の一角にある「松葉」さんですが、京都市内中心部にある本店の方はご存知の通りにしんそばで有名な押しも押されぬ名店ですよね。
こちらお土産店や飲食店など建ち並ぶ一角にあるお店ですが、食事時であったためか大変な混雑ぶりで繁盛していらっしゃるようです。
今回は無難にせいろをいただきましたが、本店はいい蕎麦だったのに比べるとこちらはさすがに一段落ちる仕上がりで、特に忙しいせいか洗いはもう少し丁寧にした方がいい感じでしょうか。
一方で蕎麦つゆは出汁の風味が立ったいい汁で、特に蕎麦湯で希釈するとその味が十分に楽しめると言うものですが、客足の落ち着いた時間帯で来たいお店ですね。
駅蕎麦とは言ってもさすがに歴史ある老舗だけに店内の雰囲気もいい具合で、食事時にはゆっくりすると言う雰囲気ではないですが接遇は手馴れていて回転は早いのは助かります。
ちなみに場所柄なのか朝早い時間帯から営業されているそうですが、朝一番で京都駅に降り立った際にでもちょっと寄り道してみるのも良いかも知れませんね。

| | コメント (1) | トラックバック (0)

2018年8月22日 (水)

相変わらず低迷している小児臓器移植

表題の件につき、先日こんなニュースが出ていたことをご存知でしょうか。

「娘の命助かる道、これしか…」臓器移植の厳しい現実 海外での治療費、20年で3倍以上に(2018年8月19日西日本新聞)

 うれしい知らせが届いた。いや、うれしいと言ってはいけない。それは同時に失われた命があることを示している。そして、医療先進国といわれる日本の医療のゆがみを象徴する出来事でもある。
 昨年11月、医療面の連載「命をつなぐ~臓器移植法20年」に登場した佐々木あやめちゃん(3)=川崎市。先天性の心臓疾患のため埼玉県の病院に1歳半で入院。助かる方法は心臓移植しかない。体より大きな補助人工心臓と駆動装置を装着して命をつなぎながら、移植待機の登録をした。だが、1年たってもドナー(提供者)は現れず、今年1月に渡米し、コロンビア大病院で移植を待っていた
 付き添っている母親の沙織さん(30)からのメールで、7月15日にドナーが見つかり、12時間がかりの手術で移植が成功したと知った。ドナーの情報は明かされなかったが、心臓は大きさが近いことが条件のため、同じ年頃の子どもであることは間違いない。沙織さんは、あやめちゃんが集中治療室で生死の境をさまよった時、父親の幸輔さん(30)と泣き明かしたことを思い出し、「そんな状況で臓器提供の決断をされたと思うと、感謝しかありません」とつづっていた。
 あやめちゃんは順調に回復。7月23日に一般病棟に移り、今月1日に無事退院した。以前はほとんどベッドを離れられなかったが、入院中からベビーカーで動き回り、「あっち」「こっちも」とおねだりしたそうだ。4歳上のお姉ちゃんと家族4人で暮らす日も夢ではなくなってきた。

矛盾を抱える海外移植

 ただ、こうした海外での移植は矛盾を抱えている。
 国際移植学会は2008年、富裕層による臓器売買や移植ツーリズムを防ぐため「臓器は自国内で確保すべきだ」と宣言。各国が脳死下での臓器提供体制を整える一方、日本は停滞気味だ。特有の死生観や病院の提供体制整備の遅れなどにより、移植待機者約1万4千人に対し、昨年の提供は77件にとどまる。人口100万人当たりでは欧米や韓国の数十分の1。特に6歳未満はこれまでに8件(公表分のみ)で、多くの子どもが移植を待ちながら亡くなっている。
 「ただ死を待つよりは」と一部の患者が募金で海外へ活路を見いだしたが、近年は宣言の影響で、欧州やオーストラリアは外国人の受け入れをストップ。米国のみが年に数人を受け入れているが、治療費は20年前の3倍以上に跳ね上がった。「優先して移植してもらうため、向こうの言い値をのむしかない」(支援機関)といい、ドナーに金銭が渡ることはないものの、事実上、臓器を買っているような状態だ。
 あやめちゃんの場合も両親の友人たちが募金活動をした。病院に払ったデポジット(預かり金)は約2億1千万円。沙織さんによると、同じ病院には中東の子どもも待機している。「米国でもドナーが減っていると聞き、心苦しさを感じます。でも娘の命が助かる道はこれしかなかった…」

 臓器移植法の施行から21年、子どもの臓器提供が可能になって8年たった。今なお、明日の命も分からない子どもの親たちに、街頭に立って募金を呼び掛けることを強いている。子どもの命と引き換えに「心苦しさ」を植え付けてもいる。
 国はそれを看過し、有効な手を打とうとしない。日本の移植医療の現実だ。

この問題については以前から断続的に紹介していましたが、元を辿れば海外での臓器買いとも言える状況に対して、WHOや国際移植学会で外国での臓器移植を自粛するよう求める指針が出されたことが発端です。
自国民向けの臓器は自国内でまかなうべしと言う、言ってみれば臓器ナショナリズムとも言える考え方ですが、これを受けて日本国内でも2010年に臓器移植法が改正されたことは周知の通りです。
家族の同意であっても臓器提供が可能となったことに加え、特に15歳未満の小児もドナーとなれる点が小児移植への道を開いたと言えますが、残念ながらその後も小児からのドナー提供は低迷したままのようです。
オーストラリアやフランスでは生前に拒否の意志を示さない限り臓器提供することが原則となっていて、諸外国に比して圧倒的に少ないドナー数を考えると制度的にもまだまだ改善の余地があるのは事実でしょう。
とは言え、すでに制度上は小児移植が可能となって久しいにも関わらずドナー数が低迷したままであるのも事実で、一部には街頭で募金を募るよりは街頭でドナー登録を呼びかけた方がよいのではと言う声もあるようです。

成人であれば運転免許取得等を機にドナーの意志表示をする方も少なくないのかも知れませんが、小児の場合通常脳死状態になると親も考えていないはずで、出生時に強いて確認すべきなのかどうかですね。
また現状では小児ドナーの場合虐待死でないことを立証する必要がありますが、小児虐待やいじめの事例がこれだけ報じられている中で、なかなかこの点が高いハードルになっていると言う現実もあるようです。
アメリカなどは割り切っていて、手続きがきちんとされていれば虐待児がドナーになることも問題にならないそうですが、日本では日弁連などこの点を曖昧にした移植に頑強に反対している方々もいらっしゃるようです。
結局小児臓器移植が直ちに進むようになるとも思えないのが現状ですが、万人が統一した見解を持つことが難しいこの種の問題が解消するには、渡航移植が完全に不可能になると言った外圧的な状況変化しかないかも知れませんね。

| | コメント (6) | トラックバック (0)

2018年8月20日 (月)

働き方改革、医療現場にも続々影響

印象的にも非常に目立ってきていると感じていたのですが、実際にこのところ急増していると言うのがこちらのニュースです。

残業の賃金不払い446億円 1年で319億円の異常な急増、「働き方改革」影響?(2018年8月10日産経新聞)

 残業などの割増賃金を支払っていない企業に対し、労働基準監督署が是正指導した結果、平成29年度は総額約446億円が労働者に支払われたことが、10日公表された厚生労働省の調査で分かった。前年度は約127億円で、1年間で319億円の急増。過去最高の数値となった背景には、「働き方改革」が影響しているという。

 厚労省によると、割増賃金を支払わなかった企業(1企業で合計100万円以上の不払いが対象)は1870(前年度比521増)で、対象労働者は20万5235人(同10万7257人増)と、いずれも過去最多を更新。割増賃金の不払い総額はこの10年間、120億円前後で推移しているが、29年度は異常な急増値を示した。

 厚労省によると、働き方改革で、残業や賃金の見直しが急速に拡大し、企業の改善の意識が高まっている。監督指導の対象となった企業では、タイムカードやパソコンのログ記録と実働時間との隔たりがないか確認するなど、対策が行われているという。

このところの労働力不足を背景に労働者側の発言力が強くなってきている印象がありますが、長年賃金も低く据え置かれてきた中で労働力の搾取に対する不満もさぞやたまっていたのだろうとは感じます。
一方で取り締まる側としても近年労基署が空気を読まずに?現場に踏み込んできている印象がありますが、いわゆる働き方改革の影響であるとすれば歓迎すべき流れであり、雇用者側の意識改革を期待したいですね。
こうした動きに医療業界も全く無関係ではありませんが、各種医療系団体が経営者目線から必死で現状維持を図ろうと抵抗している中で、医療現場の改革は外圧を中心にして進んでいきそうな気配があります。

九州内14中核病院に労基署勧告 違法残業や未払い 西日本新聞調査(2018年08月02日西日本新聞)

 九州の35中核病院のうち、少なくとも14病院が、違法な長時間残業や残業代未払いなどで労働基準監督署から是正勧告を受けていたことが、西日本新聞の調査で分かった。回答した病院の約6割に上る。さらに長時間労働を是正した結果、10病院で患者に影響が及んでいる。医師不足に悩む地方の医療が、医師の長時間労働で支えられている実態が浮き彫りになった。
 7月上旬、特定機能病院や救命救急センター、総合周産期母子医療センター、基幹災害拠点病院に認定されている九州の35病院にアンケートを実施。24病院が回答した(回答率69%)。

 2013~17年度に是正勧告を受けた14病院は、新別府病院(269床、大分県別府市)から聖マリア病院(1097床、福岡県久留米市)まで規模はさまざま。勧告内容(複数回答)で最多は、労使協定(三六協定)で決めた上限を超えて労働させる違法残業で11病院。済生会福岡総合病院(福岡市)や北九州市立医療センターなどだった。複数の病院が「過労死ライン」の月80時間を超える協定を結んでおり、聖マリアでは月150時間の協定を上回っていた。
 次いで、残業や深夜労働で2割5分以上の割増賃金を払わなかったとする残業代未払いが、国立病院機構嬉野医療センター(佐賀県嬉野市)など4病院。「8時間超の労働で1時間以上の休憩」「1週間に1日以上、もしくは4週間に4日以上の休日」など、休みの規定違反も4病院あった。
 是正に向けた改革(複数回答)では、10病院は患者に直接影響していた。本人・家族への病状説明を原則、平日日中の診療時間内に限定したのが6病院、主治医が入れ替わる複数主治医制導入が5病院あった。聖マリアは今春から、外来診療の縮小や手術数の制限に踏み切った。済生会福岡総合は土曜外来を廃止した。

 医師の働き方改革を巡っては、厚生労働省が昨年8月に検討会を設置し、議論を続けている。6月末成立の働き方改革関連法は、残業時間の上限を原則「月45時間かつ年360時間」と定めるが、医師への適用は5年間の猶予が認められた。

百歩譲って当面医療現場の違法残業を何とか容認するとしても、残業代をきちんと支払わないことに対してどのような抗弁の余地があるのか疑問なのですが、労基署には引き続き空気を読まない介入を期待するところです。
かつては「労基署に相談しても医師と判った途端電話を切られた」などと言う都市伝説もあったそうですが、今後こうした外圧によって違法行為を平然と継続する病院には厳正な社会的処罰が下されていくことになるのでしょう。
その結果何が起こるのかですが、すでに高度な医療を提供する特定機能病院の1/4が診療体制や患者サービスの縮小を実施・検討しているとも言い、ようやく身の丈に合った運営に改善する動きが出てきました。
全国統一の公定価格により日本の医療現場は今まで顕著な薄利多売を行ってきましたが、リソースの制約から多売がこれ以上困難であるとなった場合、どのように利益を確保していくべきかが今後の課題になりそうですね。

| | コメント (6) | トラックバック (0)

2018年8月18日 (土)

今日のぐり:「麺家千晃(ちあき)新横浜店」

先日一部方面で大きな話題になっていたのがこちらのニュースです。

女性と間違え…男性の胸もんでキス 男逮捕(2018年8月14日日テレニュース)

東京・台東区の路上で20代の男性に無理やり抱きついた上、キスするなどしたとして、48歳の男が逮捕された。警視庁は、男が、女性の格好をしていた被害者の男性を女性と見間違えて、犯行に及んだとみている。

強制わいせつの疑いで逮捕されたのは、会社員の斎藤賢一容疑者。警視庁によると斎藤容疑者は今年4月、台東区の路上で20代の男性に無理やり横から抱きついた上、胸をもんでキスをするなどした疑いがもたれている。
被害にあった男性は当時、女性の格好をしていたということで、警視庁は酒に酔っていた斎藤容疑者が女性と見間違い、犯行に及んだとみている。

調べに対し、斎藤容疑者は、「キスをしたり、胸を触ったことに間違いありません」と話しているという。

容疑者としてもどう供述したものか迷うところはあったのだろうと思いますが、取り調べにあたった警官としても微妙な雰囲気だったのでしょうかね。
今日は斎藤容疑者の更正を促す意味で、世界中から思わずorzとなる瞬間を捉えたニュースを紹介してみましょう。

ドミノの世界記録挑戦、ハエが台無しに(2018年8月8日ナリナリドットコム)

ドミノの世界記録挑戦が、1匹のハエによって台無しにされたという。

ドイツのドミノチームが2013年に自ら打ち出したギネス記録を更新しようと、2週間をかけて59万6229個のドミノを並べていたところ、小さなハエがそのうちの1つにとまり、倒してしまったそうだ。

この小さなドミノは8月3日の第10回ドミノデーを目指してピンセットで並べられていた。ハエによって台無しにされた後、大会前にもう一度やり直す時間はなかったという。

その時の状況が目に浮かぶようですが、二週間の努力も一瞬で水の泡とは何とも言いがたいものがありますね。
世の中には知らない方が良かった現実と言うものも多かろうと思いますが、こちら知らなければ知らないで大変なことになりそうなニュースです。

すでに18回も……カナダで空から大量の糞便が降る怪奇現象が続発中!(2018年7月9日日刊サイゾー)

 カナダのブリティッシュ・コロンビア州ケローナで、息子を乗せた車を運転中だったスーザン・アランさんは突然、説明のつかない怪奇現象に襲われた。信号待ちで停車していたところ、空から大量の糞便が降ってきたというのだ。
 運の悪いことに、スーザンさんの車のサンルーフはこの時、開けられた状態だったため、降ってきた糞便はスーザンさんと息子を直撃することとなった。
 スーザンさんは、その時の様子をこう話す。
「突然、空から冷たいものが降ってきて、悪臭が鼻をつきました。車はまるで泥でも浴びたかのような状況でした。私たちの服は汚れ、顔は糞便まみれになり、吐き気が止まりませんでした」
 その後、スーザンさんは近くのセルフ洗車場に向かい、車と一緒に自分たちの体も洗ったという。さらに翌日には目が赤くはれ上がり、病院で診察を受けると結膜炎を引き起こしていることが判明した。

 同地で糞便が空から降る怪奇現象が報告されたのは、このケースだけではない。スーザンさんの一件から3日後、駐車していた車が糞便で覆われているのを持ち主の男性が発見。また、カナダ運輸省によると、糞便が人や車に空から降り注ぐ事例が18件報告されており、それらのすべての事例を調査したものの、原因については明らかになっていないという。
 魚やカエルなど、不可解な物体が空から降る「ファフロツキーズ現象」は、世界中で確認されている。日本でも2009年、オタマジャクシが空から降るという事例が全国各地で報告された。原因については「竜巻に巻き上げられた物体が落下した」といった説があるが、科学的には証明されていない。糞便が降った例は、中国やニュージーランドでも報告されており、「上空を飛ぶ飛行機のトイレのタンクから漏れているのでは?」といった臆測も上がった。しかし、今回のように同じ地域で連続的に糞便が降り注ぐ理由については、説明がまったくつかない。謎は深まるばかりだ……。

何がどのような事情でこうした事件が起こるのかも謎ですが、ともかくもその状況を想像するだけでも悲劇としか言い様がありません。
昨今では様々なものがクラウドファンディングで実現する時代ですが、こちら全世界からツッコミが殺到したと言うニュースです。

水銀から金を作る研究のクラウドファンディングが始まる(2018年07月27日スラド)

あるAnonymous Coward曰く、
    水銀から金を作るというのは古代から錬金術の定番ネタだが、そんな一風変わった研究のクラウドファンディングが募集開始されたらしい。

    募集しているのは「水銀から金をつくる「原子炉錬金術」を実証する!」と題した東京都市大学のプロジェクトで、水銀から金を作ると言っても詐欺ではなく、中性子の数が少ない水銀の同位体Hg-196に中性子を照射して金を作る、という元素変換を利用した研究だという。ただし残念ながら、Hg-196は水銀中に0.15%しか存在しないため、1リットルの水銀を原子炉で1年程度変換して得られる金は10g程度と、採算には合わないとのこと。
    福島原発事故以後、こうした原子炉を使う実験は国内では許認可が厳しくなかなか実施できないということで、実験はインドネシアの研究炉で行うことを想定している。今回のクラウドファンディングで集まった費用は、研究炉の調査・交渉費用や、炉への影響調査、金生成量の評価などに用いるとのこと。

もちろん目的自体は全く真面目な研究なのだと信じたいところですが、しかしまあねえ…
最後に取り上げますのはこちらのニュースですが、まずは記事から紹介してみましょう。

香港のアパートでカップルが性行為しているのが外から丸見えでお祭り騒ぎ 最後にとんでもないオチが!(2018年6月21日ゴゴ通信)

香港のとあるアパートにて部屋の明かりを付けて性行為をしているカップルが捉えられた。それを気付いた人達が集まりだし、まるでお祭り騒ぎ。性行為を見守ろうとスマホで写真を撮る人や、動画撮影する人まで。
しばらくすると行為は終わり、男性がタオルで体を拭き相手が立ち上がるときに群衆が「おお相手が立ち上がるぞ!」と湧き上がった。「どんな相手なのか?」とワクワクして立ち上がった相手を見てみると、相手も男性だったのだ。

まるでコントのようなこの映像。しかしフェイクやネタ動画ではなかった。
ネタのようだが実際にあった話。2人が起訴されれば公然わいせつ罪で1000香港ドルの罰金と懲役6ヶ月が言い渡されるという。
2人の男性はわざと群衆に見せて付けていた可能性もある。
実際に香港の警察はこの映像を元に調査を開始している。

そうした状況に遭遇すれば思わず見入ってしまいそうなだけに、しかしこれはなかなかキツイと言う話ですよね。
ただむしろこうした状況こそ望んでいたと言う方もいらっしゃるのかも知れずで、性的属性の一致とは重要なのだと思います。

今日のぐり:「麺家千晃(ちあき)新横浜店」

横浜地区発祥のラーメンとして有名なのがいわゆる家系ラーメンですが、こちら新横浜駅前のビル一階に位置する家系ラーメンのお店です。
太めのストレート麺に加えスープの脂の量や味の濃さを選べるシステムが特徴だそうで、こちらのお店でも同様のシステムで提供されているようですね。

店舗入り口で食券を購入するシステムですが、ひとまずはもっともオーソドックスなラーメンの並を、硬さ濃さ油と全て普通で頼んで見ました。
しかしさしてお客がいる訳でもないのに、出てくるまで割と時間がかかるのは何故かと思っていたのですが、確かにこの太くごつい平打ち麺はうどんに近いくらいですね。
量の方も丼に充満という感じで並でもかなりボリュームがありますが、トッピングのノリや焼き豚、ネギなどの切り方もいちいち大きいのと、ほうれん草も特徴的です。
クリーミーと言っていいスープの味も濃すぎずなかなうまいし、ごつい食感の麺も食べ応えがあるしで、全体に嫌みなくまとまった味でよく出来たラーメンと言う印象でしょうか。
サイドメニューにピリ辛水餃子も頼んで見たのですが、トッピングはピリ辛肉味噌にネギ、唐辛子パウダーで味は悪くないものの、麺と対象的に頼りない皮の食感が気になりました。

家系の中での相対的な評価は判らないのですが、変な癖も無く初心者にも入りやすいラーメンと言う印象で、試しに食べて見るにはちょうどいい頃合いと思いました。
接遇はマニュアル対応ですがラーメン屋としては丁寧なもので、小綺麗でオシャレっぽいお店で女性にも入りやすそうですし、割合に遅くまでされているのも助かりますね。

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2018年8月15日 (水)

教育現場では一足早く公的未収金対策がとられそうな気配

以前から問題となっている給食費未納の件について、先日こんなニュースが出ていました。

給食費管理、学校から市区町村へ=教員の働き方改革で指針―文科省(2018年8月14日時事通信)

 文部科学省は、教員の働き方改革の一環で、給食費の徴収・管理業務の負担を減らす方法に関するガイドラインを今年度中に作成する。

 給食費を学校内で管理する私会計ではなく、市区町村が管理する一般会計として扱い、教員の負担を軽減している事例を収集。人口規模に応じた徴収の工夫などを紹介する。

 給食費の徴収・管理は、未納者への対応がネックとなっている。保護者に督促するため、教員が夜間や休日に個別面会することもあり、時間外労働の一因となっている。 

以前から断続的に取り上げて来たこの問題ですが、公立小中学校では約半数の学校で未納学童が存在すると言い、全体平均での未納率はおよそ1%弱であると言います。
その程度であれば大したことはないと思うかも知れませんが、給食の経費自体が昨今非常にギリギリのものとなっていて、給食費を値上げしなければ質が保てないと言われる中で、未納者の存在は小さくありません。
日本では悪質な保護者に限って弁護士に回収を委託するなどの対策が始まったばかりですが、アメリカでは未納者には給食が出なくなると言いますし、イギリスでも先日親の名前を公表すると言う学校が出たそうです。
イギリスの事例では賛否両論あるそうですが、興味深いのは学校側がもっと対策を講じるべきと言う意見もある点で、多忙過ぎて給食費の回収どころではない日本の学校現場とはまた事情が違うのでしょうか。

さすがに教師職の激務がこれだけ世間的に報じられている中で、日本ではこれ以上教育現場の負担を増やせとは言い出しにくい現状であり、今後自治体が対応するとなれば基本的に歓迎すべき方向だと思いますね。
今回のニュースを見て同様に未収金問題に悩んでいる医療現場でも同様の対策が取れないものかと感じるのですが、病院が一定の努力を払っても回収出来ない場合保険者が回収すべしと言う強制徴収制度があります。
これも実際には保険者が言を左右して実施しないとも聞くのですが、本来的には保険者が対応すべき問題であると言う声は少なからずあり、またそもそも保険証を出している保険者こそ最も強制力を発揮しやすいはずです。
医療側にも応招義務との絡みで、患者側が未払いだろうが何だろうがとにかく公平平等に診療しなければと言う誤解も未だ解けていませんが、医療とはあくまで契約関係に基づく行為であると言う原則を再認識すべきですね。

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2018年8月13日 (月)

東京医大女子冷遇問題、女医達からは意外な?反応も

先日以来延焼が続いている東京医科大学の入試問題ですが、先日興味深い調査結果が出ていました。

女性医師の6割「東京医大の女子減点に理解」背景に無力感か(2018年8月8日NHK)

東京医科大学の入試で女子が一律に減点されていた問題について、女性医師を対象にアンケート調査をした結果、大学の対応に何らかの理解を示す人が6割を超えたことがわかりました。専門家は、医師の長時間労働に女性医師が無力感を感じていることの表れだと指摘しています。

東京医科大学は10年以上前の入試から女子の受験生の点数を一律に減点し、合格者を抑制していたことが明らかになりました。
この問題について、女性医師向けのウェブマガジンを発行している企業がネット上でアンケートを行い、103人から回答を得ました。
このなかで、大学の対応について、意見を聞いたところ「理解できる」と(18.4%)「ある程度理解できる」を(46.6%)合わせた回答は65%に上りました。
その理由を聞くと「納得はしないが理解はできる」とか「女子減点は不当だが、男性医師がいないと現場は回らない」といった意見、さらに「休日、深夜まで診療し、流産を繰り返した。周囲の理解や協力が得られず、もう無理だと感じている」など大学の対応がおかしいと感じながら厳しい医療現場の現状から、やむをえないと考える女性医師が多いことがわかりました。

これについて、産婦人科医で、日本女性医療者連合の対馬ルリ子理事は「医療現場はそんなものだという諦めが強い。医師は24時間人生をささげなくてはいけないと信じられてきたので、少しでも戦力から離脱するとキャリアを諦める医師が多かった。働き方の工夫で男女問わず早く帰れるようにすることは可能だ。今回の事をきっかけに、医療現場を変えなければならない」と話しています。

今回の騒動が医療現場を変えていく一助になればもちろん良いのでしょうが、現場の状況にしんどさを感じているのは別に女医だけではなく、男性医師も全く同じように感じていることは各方面から聞こえてきます。
要するに女医に限らず医療現場全体の問題であることは明白なのですが、その現状に対する対策として何らかの入り口での規制なり誘導なりについて、少なくとも現場当事者からは一定の理解は得られそうだと言うことでしょうか。
今回の東京医大の方法論はさすがにいささかどうよですが、当の女医の側からも男女間の不平等な取り扱いに一定の理解を示す発言はあるようで、先日はこんなコメントが賛否両論を呼んでいました。

西川史子、東京医科大学の女性一律減点は「当たり前」と発言し物議 賛同の声も(2018年08月05日しらべぇ)

5日放送の『サンデージャポン』(TBS系)で、東京医科大学が女性受験者の点数を一律に減点していた問題について、西川史子が独自の見解を展開。
その内容が物議を醸している。

■一律減点は「当たり前」
池田エライザや壇蜜が東京医科大学の対応を批判するなか、話を振られた西川史子は、「当たり前ですこれは。(医科大に限らず)全部がそうですよ」と発言。スタジオを驚かせる。
続けて西川は、
「上から採っていったら女性ばかりになってしまうんですよ。女の子のほうが優秀なんで。だから眼科医と皮膚科医だらけにになってしまうんですよ世の中が。重たい人の股関節脱臼を背負えるかといったら女性は無理なんですよ」
と指摘し、さらに、
「外科医は少ない。やっぱり外科医になってくれるような男手が必要なんですよ。お腹が大きくては手術はできないんです。だからやっぱり女性と男性の比率は考えておかなければいけないんです」
と語った。科によって「少ない、多い」があり、男女で採用比率を考えなければならないため、女性受験生の一律減点は「ある程度仕方ないのではないか」と持論を展開した。

■男性のデーブ・スペクターが反論
これに反論したのが、男性のデーブ・スペクター。
「これは悪いけど、6万円の受験料も取っていて、不正ではなくて詐欺です。そのために勉強しているわけですよ。そういう(労働)問題は、すぐ辞めていくとか、妊娠したら休むとか、日本だけじゃなくて欧米でも起きている問題で、医療現場の働き方改革が必要。
男性だって100時間働かされて、寝不足で判断力が鈍って男性も問題になっている
と指摘する。西川はこれにも「男性と女性でできることは違うから、それは比率として…」と反論するが、デーブは「でも受験段階で(減点)は良くないですよ」とバッサリ。
なお細野弁護士によると、東京医科大学の措置は提訴があれば「人権侵害になる可能性が高い」とのこと。テリー伊藤が「事前に言っておけば大丈夫?」という質問には「それなら不公平ではない」とコメント。
西川史子も、「事前に比率をアナウンスする」という提案には賛同。東京医科大の対応がすべて正しいとは考えていないようだ。
(略)
西川史子の意見に賛同するか否かは個人によって判断が分かれるところだが、医療の現場に「男性と女性でできることは違う。男性も必要」と考えている人が存在することは、間違いない様子。
一方で、「入学試験で女性だけ一律減点する」東京医科大学のやり方は、理解を得られていない
「医療の現場で何が起きているのか」を踏まえ、今後医師を目指す若者をどのように採用していくのかなどを、感情に流されず冷静に議論し、現場に則したシステムを構築する必要があるのではないだろうか。

西川氏の発言自体も取り上げられ方に賛否両論あるようでかなり報道バイアスが加わっているようですが、全体として解釈すれば方法論に問題はあるものの、現状ではいわゆる必要悪であると言ったところでしょうか。
厚生労働省の「医師・歯科医師・薬剤師調査(2016)」によれば、医療施設に従事する医師は男が240,454人で女は64,305人ですが、興味深いのは増加率が男1.7%に対して女は6.3%と差が大きい点です。
この理由として若年層ほど女医比率が高く、29歳以下では34.6%となっていることが上げられますが、医学部学生の男女差は各大学で極端な差があり、私学に限らず国公立でも格差が大きい場合があるようです。
例えば東大、京大、阪大などの一流大学では女性比率が2割以下と極端な差が見られますが、これらが東京医大同様の忖度の結果なのかどうかで、事実過去には年齢による差別的対応も報じられていますよね。

こうした極端な男女差に関しては厚労省も今回問題視し、緊急に全医学部に男女差の理由を確認するとのことですが、昔は医学部志望の女子自体少なかったことを考えれば隔世の感があります。
ちなみに診療科の偏在ですが、比較的に男女差があるのが内科(21.2対15.5)、外科(5.6対1.3)、整形外科(8.4対1.6)、小児科(4.6対9.0)、産婦人科(2.9対6.0)、皮膚科(2.0対6.7)、眼科(3.4対7.8)などです。
救命救急などにも大いに関係する麻酔科も2.3対5.5と女性上位で、必ずしも女性がメジャー診療科を回避しているとか当直のない診療科ばかり選択していると言うわけでもないようですが、外科系忌避とは言えそうですね。
体力的に厳しい科を避けるのはケシカランと考えるか、出産や妊娠など生理的な理由でキャリアが中断することを見越しての選択と受け取るのか、女性に限らず医師にも個人差があることを前提にした議論が必要でしょう。

| | コメント (3) | トラックバック (0)

2018年8月11日 (土)

今日のぐり:「ピッザリア リベルタ」

今年は全国的に40度超の猛暑が続いていますが、こちら特に猛暑ネタの多かった名古屋からのびっくりニュースです。

ショーウインドーの食品サンプル溶ける 連日猛暑の名古屋(2018年8月6日NHK)

名古屋市のカフェでは、ガラス張りのショーウインドーにある飲み物の食品サンプルが溶け、連日の厳しい暑さの影響とみられています。

名古屋市の中心部・栄にあるガラス屋根の複合施設「オアシス21」のカフェでは、「抹茶ラテ」など飲み物の食品サンプルの表面が溶けているのが見つかりました。
飲み物のカップはやや傾けて展示されているため、まるで飲み物がこぼれ落ちるように食品サンプルが溶けて垂れ下がっています。複合施設は大きな吹き抜けで屋外とつながっていて、店では「連日の暑さで溶けたのではないか」と話しています。

愛知県にある食品サンプルメーカーによりますと、外に面したショーウインドーの内部の温度は、夏には60度近くにまで上がり、塩化ビニールやシリコンなどを原料にしているサンプルが、膨張したり溶けたりすることもまれにあるということです。
名古屋市は連日猛暑日が続き、最高気温は5日は39度9分、6日も39度4分を観測しています。

言われてみれば蝋なのですから溶けても不思議ではないと言うものですが、しかし実際問題あまり見ない光景ですよね。
今日は思わぬ災害に見舞われたカフェの皆さんを励ます意味で、世界中からそこまでのことはなかなかないと言う限度を超えたニュースを取り上げてみましょう。

「爆毛」赤ちゃん 世界中で話題に(2018年8月3日NHK)

髪の毛がふさふさの赤ちゃんの写真がSNSに投稿され、そのかわいらしさが世界中で話題になっています。
この赤ちゃんの写真は、関西に住む母親の加納真美さんが去年12月に生まれた娘の成長の記録にと撮影し、ことし5月からSNSのインスタグラムに投稿しています。

加納さんの娘は生まれたときから髪の毛が生えそろっていたということですが、その後も伸び続け、生後5か月のころの写真では、ふわふわした髪の毛が顔よりも大きく広がっています。
写真は髪の毛の多さと表情のかわいらしさで「爆毛」赤ちゃんとして世界中でまたたくまに評判となり、現在はインスタグラムのフォロワーが20万人を超えているということです。
寄せられたコメントのほとんどは海外からで、「こんなに髪の毛が多い赤ちゃんは見たことがない」とか「僕より髪の毛が多くて、羨ましいよ」「なんてかわいいんだ」などと投稿されています。

母親の真美さんによりますと、赤ちゃんは現在生後7か月で、すでに3回散髪をしたということです。
真美さんは、「生まれたときに、病院の医師や周囲の人たちから、こんなに髪の毛が多い子は初めて見たと言われました。髪が多いとこの猛暑で汗をかきやすいので、携帯扇風機を当てたりして、汗対策をしています」と話していました。
(略)

そうは言っても多少濃い程度なんだろう?と写真を見て思わず二度見してしまいましたが、これですでに3回散髪していると言うのですからびっくりですね。
夏場になると欲しくなるあの食べ物についてくる楽しみと言うものですが、これはうれしいはずなのにうれしさ半減と言うニュースです。

えっ、私の「当たり」早すぎ…アイスを食べてたら先に結果がわかってしまった(2018年8月7日トゥキャッチ)

 当たり付きの棒アイスは食べていくうちに「当たり もう一本」の焼印が出てくるかどうかを待つのが楽しみなもの。しかし、その感動的なタイミングが一瞬で奪われてしまったら…。

 キュイジニエール派のアジス(@Soq4P)さんがアイス(ガリガリ君)を食べていると、手元の棒から文字が見えてきた。

    いやいや早い早い https://t.co/QCiJDnqGoV
    — キュイジニエール派のアジス (@Soq4P) 2018年8月5日

 シャクシャク食べながら棒からちょっとずつ「当たり」の文字が見えてくるのが嬉しいのに、これではさすがに当たり告知が早すぎる。
(略)
 猛暑続きの日々、懸命にアイスを作っている中でなら仕方がない。あまりに我々がアイスを食べ過ぎているせいか、一時的に製造中止となっているアイスもあるが、メーカーの方には工場で冷たくて美味しいアイスを作ってくれてありがとうという感謝の言葉しか出てこない。

その状況は写真を見れば一目瞭然なのですが、しかし意外とこういう事故?は見かけない気がするのは企業努力の賜物なのでしょうか。
休日のショッピングモール行きが習慣化している方々も多いと思いますが、こちら執着心が強すぎた方々のニュースです。

商業施設“出禁”の高1生、警備員暴行で逮捕(2018年8月4日神戸新聞)

 出入り禁止になっている商業施設に立ち入ろうと警備員を押したとして、兵庫県警西宮署は4日、暴行の疑いで西宮市の高校1年の男子生徒(15)を逮捕した。

 逮捕容疑は3日午後4時20分ごろ、同市林田町の商業施設に友人らと約10人で立ち入ろうとし、制止した男性警備員(66)を「入れさせろ」と言いながら肩や胸で押した疑い。容疑を認めているという。

 同署によると、男子生徒らのグループは普段からこの商業施設を利用。大音量で音楽を鳴らしたり、ソファで寝そべったりするなどの迷惑行為が絶えず、店側から出入り禁止を通告されていたという。

何が彼らをしてそこまでさせたのかは判りませんが、熱心な愛好者とは言え施設にとっては良い迷惑であったと言うことなのでしょうね。
お隣中国では時折想像を絶する奇想天外なニュースが出るものですが、こちらちょっとその発想はなかったと言う画期的プロジェクトの話題です。

ゴキブリ3億匹が15トンの生ごみ処理、衛生面には懸念の声も 山東省(2018年7月28日東方新報)

【7月28日 東方新報】人々から毛嫌いされるゴキブリ。だが、中国・山東省(Shandong)済南市(Jinan)章丘区(Zhangqiu)では、ゴキブリを利用した生ごみ処理を行っていることで話題になっている。
 同区の生ごみ処理センターの李延栄主任は、「センターでは、生ごみから鉄やガラス、プラスチックなどを取り除き、残った有機質のごみを砕いてペースト状にした後、輸送管を使ってゴキブリの『飼育室』へ送る。すべて自動で行っている」と紹介した。
 現在センターの飼育室には約300トン、約3億匹のワモンゴキブリがおり、1日約15トンの生ごみを処理している。2019年にはさらに処理棟を2棟増やし、1日の処理量を200トンに増やせる予定だという。
 同区環境衛生管護センターの董科長によると、現在、同区で出るごみ600トンのうち60トンが生ごみで、生ごみ処理センターでは1日15トン、全体の4分の1の生ごみを処理している。一般的な処理方法は埋め立てだが、土地を必要とするだけでなく、環境汚染にもつながる。同区の生ごみ処理センターがゴキブリを利用して行う事業は、政府との共同プロジェクトの一つだという。
 ゴキブリは、タンパク質飼料としても利用できると同区の生ごみ処理センターは主張する。中国の動物性タンパク質飼料は現在、ほとんどが輸入に頼っている。李主任は、「センターのゴキブリ1トンからタンパク質含量72%の昆虫タンパク質飼料1トンを生産できる。1級動物性タンパク質飼料は、市場では1トン1万2000~1万5000元(約19万6000~24万5000円)で取引されている」と説明した。

■さまざまな懸念も

 生ごみ処理センターの付近住民は、たくさんのゴキブリが逃げて家に入って来ないか心配しているが、李主任は、「ワモンゴキブリは高温多湿で暗い場所を好む。飼育室には窓がなく、いくつかの通気口を除き、金網で蓋をしている。壁には水を噴射する装置が付けられており、ゴキブリが壁を上ると水を噴射し、食虫魚が泳ぐプールに落ちる仕組みになっている。さらに飼育室周辺には85センチの溝があり、ここでも食虫魚を飼っており、ゴキブリは逃げられない」と説明した。
(略)
 退職した科学者らによる中国科学院(Chinese Academy of Sciences)老科学家科普演講団の李皓博士は、「生ごみを発酵させてエネルギーに変える方法が国際的には認可されている。ゴキブリは病原体を運ぶため、衛生上、ゴキブリが逃げない保証があるのかは疑問が残る」と主張している。

何やら近未来の予想絵図が目に浮かぶようですが、しかしある意味では合理的な発想だと言えなくもない気はしますでしょうか。
最後に取り上げますのはこちらベネズエラ発のニュースですが、まずは記事から取り上げてみましょう。

ベネズエラ、インフレ率100万%に(2018年7月24日日本経済新聞)

 【モンテビデオ=外山尚之】国際通貨基金(IMF)は23日、南米ベネズエラのインフレ率が年内に100万%に達するとの予測を発表した。マドゥロ大統領の失政と米国の経済制裁で同国の物資不足は深刻化しており、物価上昇は加速している。ベネズエラから海外に脱出する難民は後を絶たず、周辺国にも悪影響が出るとしている。

 ベネズエラの現状についてIMFは「1923年のドイツや2000年代後半のジンバブエと状況は似ている」として、歴史上のハイパーインフレと並べて紹介。政府の財政状況に好転する兆しが見えない中、今後も食料品や日用品を含むあらゆる物資の不足が続くと説明した。

 IMFはベネズエラの18年の実質経済成長率を前年比18%減と、3年連続で2ケタのマイナスになると予測する。5月の大統領選でマドゥロ氏の独裁体制が固まったことで経済の立て直しは困難となり、コロンビアやブラジルなど周辺国への難民流出が止まらない状況が続いている。

ハイパーインフレと言えば記事にもあるジンバブエなどはテンプレ化するほど有名でしたが、ともかくも生活が大変ですよね。
国のインフレ誘導政策はともかく物価が安定しているのは基本的にありがたいことだと思うのですが、ひとまずベネズエラ国民の将来に幸多かれと願うばかりです。

今日のぐり:「ピッザリア リベルタ」

倉敷市西部の新倉敷駅前地区では以前に焼き鳥屋の「鳥亭」さんにお邪魔したのですが、その際お隣に雰囲気のよさそうなピザ屋があるのが目に付きました。
今回改めて訪問してみたのですが、鳥亭さんほど混みすぎず友人宅のダイニングに招かれたような雰囲気もあって、小さいながらもなかなか居心地のよさそうなお店ですね。

まずは前菜もりあわせを頼んで見ましたが、多彩な冷菜系メニューが一通りお皿に山を盛るように載せられていて、ハーフでもボリュームも十分でこれは結構おすすめでした。
メインのピザは定番のマルゲリータはソースたっぷりでなかなか香ばしい焼き上がり、卵を使ったビスマルクはこってり感のある味わいで、いずれも及第だと思います。
サイドメニューの多彩さも気になったのですが、試しに食べて見た北海ダコのアヒージョはタコとそら豆、プチトマトをガーリックとオイルで煮込んだスペイン料理で、シンプルながら力強い味です。

全体に絶讚するほど群を抜いてうまいと言うわけでもないのですが、素朴な家庭料理の風合いもあり穴場感もたっぷりでなかなかいけると言うところでしょうか。
接遇は小さな個人店らしく控えめなものですが悪くない印象で、メニューを見てもパスタなど各種単品料理も豊富ですからピザだけでなく楽しみはありそうです。

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2018年8月 8日 (水)

働かされすぎた医師と、働きたい医師のニュースが話題に

本日まずは大きな話題になったあの事件について、ある意味予想されたとも言えるこんな続報が出ていました。

新潟市民病院で研修医過労自殺、市側は争う姿勢…第1回口頭弁論(2018年8月2日読売新聞)

 新潟市民病院の女性研修医(当時37歳)が2016年1月、長時間労働などが原因で自殺した問題で、病院を運営する市に安全配慮義務違反があったとして、遺族が市に損害賠償を求めた訴訟の第1回口頭弁論が1日、新潟地裁(今井弘晃裁判長)であった。市側は「自殺は予見できなかった」などとして請求棄却を求め、争う姿勢を示した

 原告代理人によると、研修医は15年4月から市民病院に勤務。月100時間超の時間外労働が続き、最長の8月には162時間に上り、9月頃にうつ病を発症。16年1月に自殺した。新潟労働基準監督署は17年5月、研修医について「過重労働が自殺の原因」として労災認定した。

 遺族側が昨年9月に労働審判を申し立てたが、不成立となり、訴訟になった。遺族側は「自殺と長時間労働には因果関係があり、市は是正する義務があった」と主張。市側は「勤務状況からはうつ病を確認できず、自殺は予見できなかった」としている。

新潟市民病院の女性医師過労自殺 遺族が安全配慮義務違反と提訴、市は争う姿勢

 新潟市民病院(新潟市中央区、写真)に勤務していた女性医師(当時37歳)が「極度の長時間労働」の結果、うつ病を発症して自殺した事案で、遺族が病院を運営する新潟市に安全配慮義務違反があったと提訴。これに対し、新潟地裁で8月1日に行われた第1回口頭弁論で市側は、因果関係が明らかでないなどと争う姿勢を示した。

 遺族は2017年11月2日、新潟市民病院が実施した労働環境改善策で、医師の自己研鑽時間を一律に労働時間から除外した点を問題視し、このままでは労働環境の是正が期待できないと労働審判に申し立てた。
 しかし、新潟市がうつ病の罹患、過労とうつ病罹患との因果関係、さらに安全配慮義務違反などの点で真正面から争ったため、和解成立の余地がなく、労働審判は不成立となった。第1回期日で労働審判は終了となり、労働審判法の規定によって自動的に提訴へと移行した。
 8月1日の第1回口頭弁論で、遺族側は改めて、女性医師が自殺に至ったのは病院を運営する市の安全配慮義務違反に当たると主張。これに対して、市側は過労と自殺との因果関係は明らかではないなどとして、争う姿勢を示した。

月160時間以上の「極度の長時間労働」でうつ病を発症

 女性医師は後期研修医として、2015年4月から新潟市民病院消化器外科に勤務。9カ月後の2016年1月に、市内の公園で死亡しているのが発見された。警察は自殺と判断したが、その原因を明らかにしたかった遺族は代理人を通じて調査を実施。その結果、同病院での時間外労働時間が4カ月連続で月200時間を超え、勤務開始から9カ月間の月平均時間外労働時間は190時間以上だったことが分かった。このため遺族は、「自殺したのは過重労働が原因」として2016年8月、新潟労働基準監督署に労災認定を申請した。
 同労基署は2017年5月31日、厚生労働省が「極度の長時間労働」と定める「月160時間以上の時間外労働」が認められ、その結果、うつ病を発症して自殺に至ったとし、過労死と認定した。
 同年6月2日、労基署は新潟市民病院に対して長時間労働の是正勧告を行った。これを受け新潟市は同年6月6日、市長が臨時の記者会見を開き「新潟市民病院緊急対応宣言」を発表した。

 実は、同病院に対する長時間労働の是正勧告は2009年にも行われていた。遺族らは、自殺という労働災害の発生以前に是正勧告を受けていたにもかかわらず、過労死を防げなかった点を問題視。労災認定後も、市に対して過労死の再発防止策の徹底を求めていた。

新潟市民病院については研修医の自殺を受けて自己責任であり、改善策は講じないと公言した経緯もあり、医療機関から史上初めてブラック企業大賞にノミネートされ、見事業界賞受賞の快挙を達成されたと言います。
そもそも何故労基法で労働時間の上限が規定されているかを考えると、予見出来なかったという言い訳はかなり苦しいものがありますが、この状況から市側がどのような反論を行っていくのか注目したいですね。
いずれにせよ都市部の基幹病院の多くは多忙で過労死レベルの労働を強いられる一方、暇な病院ではそれなりに良からぬ心も働くと言うことでしょうか、こんなニュースが話題になっていました。

徳島県職員の医師バイト 3年余3800万円、免職(2018年8月3日共同通信)

 徳島県は2日、県職員として採用され、県内のへき地の病院に派遣されていた男性医師(35)が3年余りの間、勤務時間外などに、県内外の民間病院で診療のアルバイトをして約3800万円の報酬を受けていたとして、懲戒免職処分とした。地方公務員法で定める職務に専念する義務や営利企業での従事制限違反に当たるとしている。

 県によると、医師は2014年10月から今年2月、計324日間、同県や香川県の病院でアルバイトをしていた。昨年4月から今年2月には、週1回の参加が必要だった徳島大での研修に参加せずアルバイトをしていた。
 医師は自治医科大を卒業。主にへき地医療に従事する人材として採用されていた。医師は「自分の技量を高める欲求に勝てず、他の病院のアルバイトに行っていた」と話している。

バイト診療か 公務員医師を免職(2018年8月3日NHK)

自治体が運営する過疎地の病院に派遣された県職員の医師が、別の民間病院でアルバイトで当直などを行うために合わせて40日以上無断で欠勤していたなどとして懲戒免職処分になりました。
医師は3年余りにわたってアルバイトを続け、およそ3800万円の報酬を得ていたということです。

懲戒免職処分になったのは、県医療政策課の主任で那賀町が運営する過疎地の病院に派遣されていた35歳の男性医師です。
県によりますと、医師は平成26年10月から今年2月にかけて、知事の許可を得ずに勤務の時間外に徳島県と香川県の4つの民間病院で324日間、外来や当直のアルバイトをしていたということです。
このうち去年4月から今年2月までの間は、大学病院で週1回研修を受けるとうそを言ってアルバイトをし、職務にあたる研修をあわせて42日間欠勤していたということです。

県は2日付けで医師を懲戒免職処分にしました。県によりますと、医師はアルバイトをしていた3年余りの間でおよそ3800万円の報酬を得ていたということです。
県に対し医師は「違反だとわかっていたが、技術を高めたいという欲求に勝てなかった」などと話しているということです。
県保健福祉部の三好誠治副部長は「県民の信頼を損ない申し訳ない。研修を行うなど再発防止を徹底したい」などと述べ、謝罪しました。

色々と言いたいこともあろうかと思いますが、一般論として僻地自治体病院では給料自体はかなり優遇されていて、都心部の病院と比べて1.5倍~2倍程度の高給が担保されている場合が珍しくありません。
この点で都市部で加算が付いたりする一般の職業とでは給与体系の常識が異なると言えますが、興味深いのは一般に多忙な病院ほど給料が安く、暇な病院ほど給料が高いと言う法則が成立しそうだと言う点でしょうか。
今後医師数が増えてくるにつれてこの種の逆転現象が解消されていくのかどうかですが、要するにそれだけ高給を支払わなければ僻地病院に医師などやってこないと言うことで、需要と供給から成り立つ市場価格だとも言えます。
そうした前提を承知した上で考えると、記事では高いバイト代を取っていたことを批判する論調ですが、主たる目的はやはり医師の主張するように「技術を高めたいと言う欲求」があったのではないかと言う気もしますね。

ちなみに自治医大の場合現在のいわゆる地域枠の原型とも言える制度で、在学中の2000万円余の学費を借金と言う形で背負わされ、卒業後9年間の地域医療に従事することで返済免除になると言う仕組みです。
この地域医療なるものも本当の僻地診療から、県庁所在地での勤務まで様々なスタイルがあるそうですが、医師として最も伸びる時期に指導者もいない僻地病院に拘束されるのでは面白くないと考える人もいることでしょう。
地域枠にしても同様ですが、この辺りは制度的に例えば卒後30年なりの長期間の間での御礼奉公を認めると言った制度に変更してもよさそうですが、自治医大の場合すでに毎年の赴任が予約済みで難しいのでしょうか。
今回の先生もあまりに勉強熱心なあまりに僻地の勤務が耐えられなかったのでしょうが、結果的に先生本人にとっても良い形で終わったとも言え、心機一転し今後のますますの研鑽を期待したいところですよね。

| | コメント (7) | トラックバック (0)

2018年8月 6日 (月)

東京医大の不正入試問題、予想外に大きく炎上中

官僚の子息の不正入学問題で騒ぎになっていたはずの問題ですが、いつの間にか妙な方向に飛び火し延焼していることが報じられています。

東京医大、女子受験生を一律減点…合格者数抑制(2018年8月2日読売新聞)

 東京医科大(東京)が今年2月に行った医学部医学科の一般入試で、女子受験者の得点を一律に減点し、合格者数を抑えていたことが関係者の話でわかった。女子だけに不利な操作は、受験者側に一切の説明がないまま2011年頃から続いていた。大学の一般入試で性別を対象とした恣意(しい)的な操作が明らかになるのは極めて異例で、議論を呼びそうだ。

 東京地検特捜部も、文部科学省の私大支援事業を巡る汚職事件の捜査の過程で、同大によるこうした操作を把握しており、同大は現在、内部調査で事実関係の確認を進めている。

 同大医学科の今年の一般入試は、数学・理科・英語のマークシート方式(数学の一部を除く)で1次試験(計400点満点)を実施。2次に進んだ受験者が小論文(100点満点)と面接を受け、1次の得点と合算して合否が決まった。

離職の恐れで女性医師敬遠、関係者「必要悪だ」(2018年8月2日読売新聞)

 東京医科大(東京)医学部医学科の一般入試で、同大が女子受験者の得点を一律に減点し、合格者数を抑えていたことが明らかになった。同大出身の女性医師が結婚や出産で離職すれば、系列病院の医師が不足する恐れがあることが背景にあったとされる。水面下で女子だけが不利に扱われていたことに対し、女性医師や女子受験生からは「時代遅れだ」との声が上がる。

 「いわば必要悪。暗黙の了解だった」。同大関係者は、女子の合格者数を意図的に減らしていたことについてそう語る。

 この関係者によると、同大による女子合格者の抑制は2011年頃に始まった。10年の医学科の一般入試で女子の合格者数が69人と全体(181人)の38%に達したためだ。医師の国家試験に合格した同大出身者の大半は、系列の病院で働くことになる。緊急の手術が多く勤務体系が不規則な外科では、女性医師は敬遠されがちで、「女3人で男1人分」との言葉もささやかれているという。

東京医科大、女性支援で8000万円超の補助金受ける(2018年8月4日TBSニュース)

 女子受験生の得点を一律に減点していたとされる東京医科大学が、2013年に女性の活躍を支援する国の事業に選ばれ、3年間で8000万円を超える補助金を受けていたことが分かりました。

 東京医大などによりますと、東京医大は2013年、文部科学省の「女性研究者研究活動支援事業」に選ばれ、女性医師や研究者の出産・育児と仕事の両立を支援するため、3年間で8000万円を超える補助金を受けました
 当時、東京医大はそれまでの10年で医学科の女子学生が50人増え、学生全体に占める割合も26.9%から32.4%に増加していました。一方で、同じ時期に女子受験生の得点を一律に減点し、女性の入学者数を意図的に少なくした疑いがもたれています。
(略)

女子だけでなく、3浪の男子も抑制…東京医大(2018年8月2日読売新聞)

 東京医科大(東京)が医学部医学科の一般入試で女子受験生の合格者数を抑制していた問題で、同大による内部調査の詳細が判明した。今年の一般入試では、受験者側に知らせないまま、減点などで女子だけでなく3浪以上の男子の合格者数も抑える一方、5人前後の特定の受験生には加点していた。一連の得点操作は、臼井正彦前理事長(77)の指示で行われていた。

 同大は週内にも調査結果を公表する見通し。文部科学省の私大支援事業を巡る汚職事件で、臼井前理事長を贈賄罪で起訴した東京地検特捜部も、一連の操作を把握しているとみられる。
(略)

ひとまず是非は別にして方法論に関しては色々とあるでしょうが、極めて主観的な面接の採点で忖度すると言うのであればまだしもバレなかっただろうに、あまりに直接的かつ未熟なやり方であったなと言う印象を受けました。
女性が増えることを点を問題視最初から男女別に定員を決めればいいことで、学内設備の問題とか幾らでも言い訳は効くでしょうに、直接的な点数操作などするものだからそれは誰も表立って味方には立てないでしょう。
この点で興味深いのは3浪以上の学生についても調整していたことに対してはさほど世間的には批判を受けていない点ですが、私大の選抜方法は別に一律でなく裁量の余地があっていいと言う意見は少なくありません。
実際にどう見ても入試で優秀な点数をとっているようには見えなくても、一芸に秀でていると言った理由で入学した人々の存在はむしろ称揚される傾向すらあって、この辺りの線引きはかなり微妙なものがありますね。

過去には年齢による足切りが問題になった複数の事例があり、さすがに公立大学では恣意的な選抜はいささかどうよと言う意見もあるとは言え、他方で医学部に限ってはやはり実戦力の選抜が必要と言う声もあります。
女医に関しては男医に比べて戦力的に6掛けだ、半人前だと言う意見は根強くあって、現実的に人材不足の医療現場でこれでは困ると言われればなるほどそういうものかと納得してしまいそうですが、では対策はどうするかです。
医学部の女医比率が高まっており、女医の戦力が劣ると言うならその分大勢の医師を養成すればいいはずですが、女医の労働環境を整えようと主張する日医が他方で医師養成数削減を主張するのもおかしな話ですね。
この辺りはフルタイム労働を当たり前の前提とし、労働内容や技能ではなく卒後年数で一律に決まりがちだった医師の報酬体系にも問題がありそうで、柔軟な働き方は別に女医でなくとも需要はありそうですけれどもね。

| | コメント (11) | トラックバック (0)

2018年8月 4日 (土)

今日のぐり:「台湾料理 四季紅/金源 玉島店」

社会の中で働く動物は数多いですが、先日こんなとんでもないニュースが報じられていました。
 【リオデジャネイロ共同】南米コロンビア最大の麻薬密売組織クラン・デル・ゴルフォのボスが、コカインなど違法薬物摘発に大活躍するソンブラという名の麻薬捜査犬を殺すよう呼び掛け、2千万ペソ(約77万円)の賞金を懸けていたことが27日までに明らかになった。ソンブラは脅しにめげず、引き続き職務に励んでいる。
 現地からの報道によると、ソンブラはジャーマンシェパードの6歳の雌。過去3年間に同組織が米国や欧州に密輸しようとしたコカイン計約9トンを港湾などで嗅ぎつけ、摘発に結び付けてきた。優れた働きから過去2年連続で警察のメダルを贈られた。
さすがにコロンビアと言うべきなのかどうかですが、しかし77万円とはまたお安くない金額ですね。
今日はソンブラ君の無事とますますのご活躍を祈念して、世界中から動物達にちなんだびっくりニュースを取り上げてみましょう。
 岐阜県警加茂署は29日、今月12日に美濃加茂市蜂屋町上蜂屋の農家から逃げ出したダチョウに似た大型鳥「エミュー」が、飼育されていた敷地から約50メートル離れた場所で見つかり、捕獲されたと発表した。
 発表によると、発見されたエミューは、体長約1メートル60、体重約50~60キロのオス。29日午後1時10分頃、通行人の女性から「道路上をダチョウが歩いている」との119番があり、約10分後に、所有者の男性(63)が近隣住民とともに田んぼの中で取り囲み、素手で確保した。エミューに衰弱した様子はなく、確保される際に抵抗したが、けが人はいなかったという。
 エミューは、男性がイノシシよけのために飼育。12日朝に飼育場所からいなくなっており、同署などが高さ約2・5メートルの柵を越えて逃げ出したとみて、行方を追っていた。同署によると、エミューによる被害はこれまで確認されていない。
しかしイノシシ避けになるとは知りませんでしたが、これだけ大きな鳥が歩いていたのでは周囲もびっくりするでしょうね。
同じく脱走ネタをもう一つ紹介してみますが、こちらなかなかシャレにならないと言うニュースです。
 【ニューヨーク共同】米南部ニューオーリンズのオーデュボン動物園で14日朝、ジャガーが飼育場所から逃げ出し、アルパカなど園内の動物を次々と襲って殺した。約1時間後、職員に捕獲された。同動物園が14日、明らかにした。
 当時は開園前で客はおらず、人的被害はなかった。ジャガーが逃げ出した経緯は不明で、動物園が調査を進めている。
 動物園によると、ジャガーは「バレリオ」と名付けられた3歳の雄。アルパカ4頭、エミュー1羽、キツネ1匹が殺された。園幹部は襲撃理由について「捕食はしておらず、縄張り(意識)によるものだろう」との見方を示した。
エミューもジャガーにはかなわなかったと言う話でもありますが、肉食獣一頭はこれだけの破壊力があるものなのですね。
ネコと言えばその自由気ままな性格が人気の一因でもあるそうですが、こちらあまりに自由過ぎると話題になっていたネコのニュースです。
 オランダのテレビ局がポーランドの歴史学者で政治学者のJerzy Targalski(イェジ タルガルスキ)氏に真面目なインタビューを行っていたところ、タルガルスキ氏の飼い猫が乱入してくるハプニングが起こりました。そのあまりの自由気ままな猫の動きに、「次はいったい何をしでかしてくれるんだ……!」と猫の動きから目が離せません。
 カメラを前に、ポーランドが現在直面している政治問題についてコメントを求められるタルガルスキ氏。インタビューのテーマはポーランド政府が決定した措置についてで、非常にシリアスなものです。しかしそんな事、お猫さまには関係ねぇ! インタビューの最中にもかかわらず、タルガルスキ氏の右肩に前足をかけ、器用にヒョイっとその肩に登ってしまいます。
 タルガルスキ氏の肩に登りきった猫さん、ここからはもうやりたい放題です。モフモフのしっぽをタルガルスキ氏のお顔の前にたらしては、狙っているのかタルガルスキ氏の目がちょうど隠れる絶秒な位置にしっぽを伸ばしていきます。ぜったいワザとでしょこれ!
 さすがにしっぽをつかんで、目が隠れるのを阻止しようと頑張るタルガルスキ氏。そんなディフェンスを受けてしっぽ攻撃は諦めたのか、今度は左耳をぺろぺろとなめ始めるお猫さまなのでした。ちょ、これはめちゃくちゃくすぐったそうだ……!
 そんな幾度の猫アタックにも動じず、インタビューに答え続けるタルガルスキ氏。真面目なテーマについて語る様子と、猫に好き放題やられているタルガルスキ氏のギャップが何ともシュールな動画でした。動画には、「涙を流して笑っちゃった!」「彼には申し訳ないけど、猫にしか目がいかない」「猫には誰もかなわないね」など、動画のユニークさを絶賛するコメントが寄せられています。
その様子は元記事の動画を参照いただきたいのですが、ここまでやりたい放題ですといっそあっぱれと言うものですね。
こちら何とも言いようが無いニュースですが、まずは記事から参照いただきましょう。
インドネシア東部の西パプア州ソロンで、地元村民らがワニの飼育場を襲撃し、飼われていた約300匹のワニを殺す事件があった。ワニに襲われて死亡した男性の復讐のためだったという。
豪ABCによると、被害者の男性は自分が飼育する家畜に与える草を探していたところ、飼育場に入ってしまい、ワニに襲われたという。
7月14日に男性の葬儀が終わると、地元村民らが斧やナイフ、シャベル、ハンマー、ロープなどで武装し、飼育場を襲撃した。警察当局は、30〜40人の警察官で制止しようと試みたが、止められなかった。

ワシントンポストなどによると、体長2メートルほどのワニなど292匹を殺した。
現地住民の一人は現地紙ジャカルタ・ポストに対し、「身の毛がよだつ光景だった」と語った。
襲われた飼育場は、政府の許可を得て特定のワニを飼育・保護していた施設だった。許可の条件には、ワニが地域社会に害を及ぼさないことが含まれていた。
警察当局は、農場の警備員の1人に過失があった可能性があると示唆しているという。
BBCによると、インドネシアでは保護指定されている動物を殺害することは、罰金刑または懲役刑に処される可能性がある。
一方で西パプア州の自然保護当局によると、ワニの虐殺は違法だが、この事件で逮捕者はまだ出ていないという。
ワシントンポストによると、殺されたワニのなかに男性を襲った個体が含まれていたかどうかは不明だという。
元記事の画像が閲覧注意となっていますが、しかしなかなかに大変な光景と言うしかありませんね。
最後に取り上げますのはお隣韓国から、忠実だと言うあの動物も逃げ出したというニュースです。
2018年7月23日、韓国・聯合ニュースによると、韓国・京畿道の楊平郡にある軍の部隊で飼育していた軍犬の9歳のシェパードが脱走した。軍関係者は「原因を究明する」と説明しているが、ネットユーザーからは軍犬を案ずる声が寄せられている。
韓国軍当局によると、同日正午ごろ別の航空基地で予防注射を終えた軍犬をケージに入れ、トラックの荷台に載せた。しかし、車で1時間ほど離れた部隊に戻った時にはすでに姿はなく、ケージの扉は開いていた。
同日夜に住民から「近くでシェパードを見た」との情報提供を受け確認したところ、地域の農業技術センターで保護されていた。住民は「捨て犬だと思い、行政に保護を要請していたが、軍犬が脱走したというニュースを見て部隊に連絡した」と話した。
軍関係者は、半日ぶりに発見された軍犬について「健康上の問題はない」と説明。脱走の原因については「ケージの老朽化によるものか、あるいは管理している兵士が扉を閉め忘れたのか経緯を調査している」と明かした。
韓国では成人男性のほとんどが徴兵制によって約2年間の軍隊生活を経験する。その一方で、厳しい訓練に耐えきれず脱走する兵士がいるのも事実であり、ネットユーザーからは軍犬に対する同情の声が集まっている。
(略)
この場合無事に発見されて良かったのか悪かったのか微妙なところですが、まずは怪我もなかったことに安堵すべきでしょうか。
日本では徴兵制はありませんが、お隣韓国の軍隊はずいぶんと厳しいのだそうで、犬に限らず同情するところですね。
このお店をどう呼ぶべきなのかはっきりしないのですが、ひとまずは最近近隣各所で見かけるようになったチェーン店であるようです。
しかし以前にもお邪魔したのですが、昔ながらの店舗を改装した店内は相変わらず無国籍風で独特の雰囲気がありますね。
以前にお邪魔した際に単品料理を一人で頼んで量が大変なことになってしまったので、今回は炒飯セットを頼んで見ました。
炒飯はやはり量が多いのですが味は値段相応の水準で、一応飯はパラパラではあるものの少ししっとり系で、もう少しよく焼いたのが好みでしょうか。
付け合わせの唐揚げは大振り、クリスピーで下味もしっかり、揚げ加減も頃合いで、さすがに肉の味は相応の水準ですがなかなかいけます。
スープはまあセットならそこそここんなものかな内容ですが、割合に実だくさんですし味つけ自体は悪くないものですね。
しかし安価で知られる某中華チェーン系列で同じ組み合わせでもこの値段以下では無理と言う値付けで味は少し上、量も5割り増しくらいですからお得感はあります。
接遇面ではネイティブな店員さんとの意思疎通は微妙な感じですが、それよりもランチタイムに厨房2人にフロア1人では回らないんだろうなと思いますね。
設備面では古色蒼然と言うのでしょうか、トイレなども広いのは広いのですが年式相応のつくりで、全体に何とも中華系のお店らしからぬ雰囲気が不思議な感じです。

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2018年8月 1日 (水)

最近目にしたニュース三題

今日は最近目にした興味深いニュースを紹介してみますが、まずは先日大いに話題になっていたのがこちらのニュースです。

「おい、生ビール」なら1杯1000円 頼み方で値段が変わる居酒屋のユニーク貼り紙、運営元に話を聞いた(2018年7月23日ねとらば)

 頼み方が「おい、生ビール」なら1000円……居酒屋の壁に貼られた貼り紙がTwitterで「素晴らしい」と注目を集めています。
 貼り紙は東京・神田の「大衆和牛酒場 コンロ家」というお店に貼られていたもの。「おい、生ビール」の他にも、「生一つ持ってきて」なら500円、「すいません、生一つください」なら380円(定価)と頼み方に応じて変わるビールの値段が書かれています。その下にはさらに「お客様は神様ではありません。また、当店のスタッフはお客様の奴隷ではありません」とも書かれています。
 Twitterユーザーの銀嶺さんが「これ好き」と投稿すると、「最高の店主」「店員を大事にしてる」「行ってみたい」と大きな反響が寄せられ、飲食関係者からは「うちでもやりたい」「このお店の気持ちが分かる」という声が上がりました。一部には「こういう店には行きたくない」といった否定的な意見や、こういった貼り紙をしなければならない現状を嘆く人も見られました。
(略)
 貼り紙を見たお客さんの反応について聞いてみると、「面白いね」とコメントしたり、写真を撮ったりする人が見られ、今のところ明らかに気分を害した、クレームが入ったなどの報告はないそうです。
 また実際に「おい、生ビール」で1000円を請求することはあったのかも聞きました。「夢を壊すようで恐縮ですが、請求した実績はありませんし、スタッフにも請求するような教育は行っておりません」と蒲池さん。
 「実際に『おい、生ビール』と言われたところで、特に生ビールの価格、質は何も変わりません。当社スタッフがいつもよりほんの少しだけ嫌な思いをするだけです。あくまでも当社のコンセプトの一つである『売れることより、面白いこと』を表現したジョークツールの一つです。今回話題となっております貼り紙などを『面白いね』と言ってくれるような方を、当社は大切にしていきたいと考えております」(蒲池さん)
(略)

オーダーの仕方が乱暴だからすなわち問題顧客と言うわけでもないのでしょうが、少なくとも赤の他人には相応に礼儀を払えるタイプの顧客の方に、問題顧客は少ないと言う予測はそれなりに妥当に感じられます。
こうした張り紙で客層が変わったり問題行動が減ったりするものかは今後の検証を待ちたいところですが、いきなりこれでカチンとくるタイプの顧客はそもそも利用しないでしょうし、まずは選別手段として有用かどうかです。
医療の場合は全国統一価格の定額制でこうした張り紙は難しいですが、例えば以前に取り上げた順天堂の会員制サービスなどは顧客差別化の一手段であり、当然ながら問題顧客の締め出しにも有効でしょうね。
続いてこちら、ありそうで実際にはなかなかないトラブルなのかも知れませんが、まずは記事をそのまま引用してみましょう。

余命宣告トラブル 医師から「1年」、それから5年…仕事や財産手放し困惑(2018年7月30日西日本新聞)

 「余命1年もないと医師に宣告されながら、5年たっても生きています」。難治性血液がんの成人T細胞白血病(ATL)と診断された男性から、西日本新聞の特命取材班に悲痛な声が届いた。死を受け入れ、仕事や財産などの整理も済ませたという。「何も手元に残していない。どう生きていけば…」。そもそも余命宣告とは-。
 声を寄せてくれたのは、福岡県久留米市の笠井駿さん(71)。自宅を訪ねると、日記帳をめくりながら経過を説明してくれた。

 2013年1月、顔と上半身に紅斑が現れた。同県内の病院に検査入院し、ATLと診断された。体内にウイルスHTLV1があることは知っていたという。
 ATLは主に母乳を介して感染するHTLV1が原因。保有して必ず発症するわけではないが、発症すると免疫機能が低下したり、リンパ節が腫れたりする。根治が難しく、「発症後の平均生存期間は半年から1年と短い」という研究成果もある。
 笠井さんは「医師から『次の誕生日は120パーセント迎えられない』と説明を受けた」と言う。取引先にあいさつして回り、経営する設計企画事務所を閉じた。財産は売却したり、子どもに譲ったりしたほか、親族には別れの手紙を書いた。ホスピスにも一時入所した。
 診断から5年。体に痛みがあり通院しているものの、「死」が訪れる気配は感じていない。抗がん剤治療の影響で歩行が難しくなり、車の運転もできなくなった。生きていることは喜ばしいことだが、「ATLというのは誤診だったのでは。納得できない」と憤る。

 笠井さんによると、双方の代理人弁護士がやりとりした書面の中で病院側は「次の誕生日は120パーセント迎えられない」との発言を否定。「診断に誤りはなく、治療が奏功して症状が改善した」などと説明しているという。病院側は本紙取材に「コメントを控えさせてもらう」とした。
 九州大の萩原明人教授(医療コミュニケーション学)は「医師が『120パーセント』という言葉で説明することは一般的に考えにくい」としつつ、「いさかいの原因は、医師の説明と患者の理解に食い違いがあったのではないか」と推察する。
 一般的に、余命について医師は、同じ病の患者の平均的な生存期間である「生存期間中央値」や、診断を受けて5年後や10年後に生存する患者の比率を示す「5年生存率」「10年生存率」を説明する場合が多いという。過去の多くの患者から計算された平均的なデータにすぎないが、「個人差があることを考えずに受け取られる恐れがある。医師は工夫が必要だ」という。
 患者の心理状態も影響する。「どんな患者でも動揺する。医師の説明を、自分が理解しやすいように楽観的に解釈する場合もあるし、悲観的に捉えて頭に刷り込むこともある
(略)
 患者が主治医以外の医師から意見を聞くセカンドオピニオンもあり、「財産整理など、大きな決断をする前には第三者の意見を求めた方がいいかもしれない」と萩原教授。終末期医療に詳しく、在宅ケアに取り組む「にのさかクリニック」(福岡市)の二ノ坂保喜院長は「信頼関係は当然必要だが、医師の言うことはあてにならないと思うくらいでいい」と言う。
(略)

幾ら何でも終活の手回しが良すぎるのではないかとも思うところなのですが、記事から読む限りでは治療としては非常にうまくいったケースであり、本来的には万々歳で喜ぶべき状態ではなかったかと言う印象を受けます。
ただ120パーセント云々と言った発言は一般常識としては医師が口にするものではないとも言えますが、実際患者が正しい理解に至っていなかったとは言える状況で、程度の差はあれありがちな事態でもありますよね。
死亡確定の宣告を受けたと患者が勘違いした結果、本来まだまだ生きられる状態であったにも関わらず自殺してしまったと言った事例も聞くところですが、まずは診断に誤りがあったと言う誤解は解くべきかとも思えます。
しかし医師の説明が不十分、あるは下手であったために誤解を受けるのであれば人為的な失敗としてまだしも納得出来るかも知れませんが、こちら今後発生する可能性がある問題を取り上げた記事が出ていました。

「AIがなぜ誤診」、患者に説明できない恐れも(2018年7月20日CBニュース)

総務省情報通信政策研究所は、AIのネットワーク化に関する報告書を公表した。有識者会議が取りまとめたもので、医療診断などで想定される便益や課題を提示。AIの誤診で患者の症状が悪化した場合、ブラックボックス化されていて判断の経緯などを説明できないと、患者やその家族らの理解が得られない恐れがあることを挙げている。

この報告書は、「AIネットワーク社会推進会議」(議長=須藤修・東大大学院情報学環教授)が取りまとめたもので、さまざまな分野でAIが活用されることを想定し、AIのネットワーク化が社会・経済にもたらす影響の評価を行った上で課題を整理した。
 医療診断については、AIによる画像診断で病気の早期発見や見落としの改善につながるほか、医師の負担が軽減されることを指摘。遠隔診断で専門医のいない地域でも適切な診断を受けられるようになり、「医師不足・偏在などの問題の解決に貢献できるようになる」と予測している。
 その一方で、想定される課題も挙げている。AIの誤診によって適切な治療が行われず、患者の症状が悪化した場合、「なぜ誤診したのか、AIがどのような判断をしたのか説明できないと、患者や家族などの理解が得られない恐れがある」としている。
(略)

もちろんAIを鵜呑みにする先生はいないと思いますが、現状においてもCTなどの検査レポートの記載内容に間違いがあり、担当医が診断治療を誤った場合誰が責任をとるべきかと言う問題は存在するわけです。
この場合レポートを書いたのはその道の専門家ではあるはずですが、それを解釈する担当医側もまた専門家であって、他人の書いた誤ったレポートを鵜呑みにしたのでは責任は免れないと言う考えもあるでしょう。
現実的に患者に対面し説明や治療をするのは担当医であり、幾らレポート記載が間違っていたと主張しても患者が見たことも会ったこともない検査担当者に怒りを向けるとは考えにくく、同様のトラブルはあり得る話ですよね。
当然ながらAIの活用によってこうした誤診のリスクもある一方で、それよりはるかに大きな利益もあるはずですが、総合的に見てどれだけ利益が多かろうが自分が不利益を被っても構わないと考える患者は多くはないはずです。
一人当直で専門外の救急疾患を見るような一刻を争う事態にこそAIのサポートが欲しいところですが、最終的にはAIの診断アルゴリズムにおいて何を重視するかで、開発段階での現場との摺り合わせが重要になりそうですね。

| | コメント (2) | トラックバック (0)

« 2018年7月 | トップページ | 2018年9月 »