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2018年6月 4日 (月)

医師の働き方改革、立場による意識の差が顕著に

医師の働き方改革に対してもっとも熱心に抵抗しているのが一部医師であると言う奇妙な現実がありますが、その実態がうかがい知れる興味深い記事が出ていました。

「医師の働き方、ベテランと若手で意識に差」自民・医師の働き方改革PT、四病協と全自病にヒアリング(2018年5月29日医療維新)

 自民党の厚生労働部会「医師の働き方改革に関するプロジェクトチーム」は5月29日、四病院団体協議会と全国自治体病院協議会へのヒアリングを実施した。会議後、座長を務める参議院議員の羽生田俊氏は、「意見はかなり出尽くしている」とし、「若手とベテランの医師では、考え方や意識の違いがあり、この辺りをどう考えるかが大きな問題」との認識を示した。
 さらに「病院や地域によっても異なるため、『医師の働き方』として一括りにすることができるのか」とも述べ、現状の問題は明らかになってきたものの、その解決策を見いだすのは容易ではないと示唆した。
 次回の医師の働き方改革PTでは、全国医学部長病院長会議と日本私立医科大学協会へのヒアリングを行う。さらに次回以降、若手医師の意見も聞く方針。

 5月10日の会議では、日本医師会へのヒアリングを実施している。また羽生田氏自身、直近では秋田県と新潟県を視察したという。医療者から出てくる意見として、仕事と自己研鑽との関係、宿日直の定義とその扱い、労働時間をどのように把握するかなど。「時間外の自己研鑽でも、上司から命令された場合には時間外労働に含め、自らが実施する場合には含めない、といった考え方も出ている」(羽生田氏)。
 さらに羽生田氏は、「また医師の働き方改革をめぐる議論は現在進行中であるため、労働基準監督署の立入調査は、『少し考えてもらいたい』というのが、(厚労省)医政局の立場。一方、労働基準監督署は、医療機関に集中的に調査しているわけではないが、情報が入ってくると労基署は法律に則って、行かざるを得ない状況」と現状を分析した。

 四病協は、加藤勝信厚労相に4月18日に提出した「医師の働き方改革」についての要望を説明、「医師の働き方については、医師の労働の特殊性を明確にした上で、現行の労働法制とは異なる医師労働法制を制定する」ことなどを求めた(『「独自の医師労働法制」を要望、四病協』を参照)。
 全自病は、2017年7月から8月にかけて会員病院を対象に実施したアンケートを基に、医師の働き方の実態を紹介(『上限規制で「手術、年4000件を半減する必要」の病院も』を参照)。「医師に対する時間外労働の上限規制の適用が、地域医療の崩壊を招くことにならないよう、慎重な検討が必要」と要望。労基署に対しては、さまざまな諸課題が検討会で議論されているところであるため、謙抑的に対応するよう要請した。

「若手とベテランの医師では、考え方や意識の違いがあ」ると言いますが、この場合若手とベテランで違いがあると言うよりも、働かされる側と働かせる側では違いがあると言うべきではないかと言う気もします。
無論新臨床研修制度導入以降はかつてのような医局中心の人事ではなく、医師個人が自ら条件の良い就職先を探すと言う当たり前のやり方が主体となっているため、組織への帰属意識等は変化があるでしょう。
労働者としても世間並みの常識的な考え方がようやく滲透してきたと考えると、今どきの若手医師の考え方はどこの企業の従業員にもごく当たり前に見られる労働者としての当然の認識に近づいていそうです。
そして他人に使われる末端労働者の意識と、他人を使う管理職側の意識が異なると言うことはどこの企業でも当たり前にある話で、「どう考えるか」も何も働き方改革の目的をどこに置くかと言うだけの話でしょう。

今年2月の社保新医療部会で病院会や医師会など各医療団体からは「長時間労働でも、生きがいを持って仕事をしている医師たちは山ほどおり、そうした医師のことが考えられていない」等々のコメントが出ています。
これら業界団体の論法がまさに労基法違反で是正勧告を受けた某企業社長のコメントとあまりにも相似形で驚くほどなのですが、結局のところ何を目的とした議論かと言う認識に根本的相違がありそうに感じます。
働き方改革にももちろん二つの側面はありますが、少なくともその一面を占めているのは労基法違反の過酷な労働を強いられている労働者の権利保護で、極言すれば法律くらいは守ろうよと言うことですよね。
医療に限らず全国的に人手不足の深刻な時代だけに、そろそろ労働者を過剰酷使する以外の別なやり方も登場しそうな気配ですが、医療の世界だけはいつまでも昔ながらのやり方で続けるつもりでしょうか。

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コメント

>医師に対する時間外労働の上限規制の適用が、地域医療の崩壊を招くことにならないよう
労働基準法を遵守したら地域医療が崩壊したなどという実例でもあるのでしょうかね?

投稿: クマ | 2018年6月 4日 (月) 22時42分

医療が崩壊する!って言ってりゃなにやっても許されるとかんちがいしてんじゃないかねえ

投稿: | 2018年6月 5日 (火) 09時18分

>労働基準法を遵守したら地域医療が崩壊したなどという実例でもあるのでしょうかね?

そもそも地域医療の現場で労働基準法を遵守してるとこなんかないしw(暴言

投稿: 10年前にドロッポしました。 | 2018年6月 5日 (火) 16時17分

まあ長時間労働(拘束)と過酷な勤務とは別問題って気もしますが

投稿: | 2018年6月 5日 (火) 16時40分

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