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2018年5月

2018年5月30日 (水)

医師不足解消後から偏在対策が新たな国策に

先日は厚労省が医学部定員削減を言い始めたと言うニュースがありましたが、基本的にその方向で決まった気配です。

厚労省検討会が医学部定員削減の方向性を了承(2018年5月23日日経メディカル)

 厚生労働省は5月21日、医療従事者の需給に関する検討会・医師需給分科会に第3次中間取りまとめ(案)を提示し、大筋で了承を得た。
 2020年度と2021年度の医学部定員は、2019年度の医学部定員を超えない範囲に設定。2022年度以降については将来的に医師供給が過剰になることを鑑み、医師の働き方改革の議論や医師偏在対策の効果を見ながら医学部定員を「減員」する方向性を示したもので、医療従事者の需給に関する検討会との合同会議で了承が得られれば、正式に取りまとめられることになる。

 検討のベースとなったのは、4月12日の分科会で示された労働時間別の医師需給推計(関連記事)。この推計では、医師の労働時間を週60時間以内に制限し、医学部定員が2018年度の9419人のまま推移したとすると、2028年ころには約35万人で医師需給が均衡し、2040年には医師供給が3.5万人過剰になるとしている。2022年度の医学部入学者が初期臨床研修を終えるのは2030年度以降となる。また、いずれのパターンでも長期的には供給過剰になることが予測されたことから、今回の取りまとめ案では、減員する方向で検討を進める方針を打ち出した。
 ただし、2008年以降に実施された医学部の臨時定員増の多くは、地域医療を担う医師を養成するための「地域枠」だ。全国的に臨時定員を削減するとしても、地域間での医師偏在が解消していない地域では地域枠のニーズが残る。そのため今回の取りまとめ案には、「地域医療の実情に応じた医師偏在対策などの側面を踏まえた配慮が必要」と記した。
 また、2022年度以降の医師養成数の議論については、全国レベルのマクロの医師需給推計だけではなく、「将来の都道府県毎の医師需給、診療科ごとの医師の必要数、長時間労働を行う医師の人数・割合の変化等についても適切に勘案した上で、定期的に検討をしていく必要がある」と記した。

 同日の分科会では、2022年度以降の医学部定員の検討に際し、医師偏在対策の議論をより深める必要があるとの指摘もあった。日本医師会副会長の今村聡氏は医師の働き方改革、医師需給、医学教育などに関し、厚労省の各検討会で議論するだけでなく、「厚労省が全体を見渡しながら議論を深められるようにしてほしい」と要望した。また、産業医科大学医学部教授の松田晋哉氏は「(当事者である)若手医師や医学生がどのように考えているのかが重要」とコメント。若手医師を対象とした意識調査の実施を要望した。

医学部定員、「2022年度以降、減員に向けた議論が必要」(2018年5月21日医療維新)

(略)
 医師需給分科会は、医学部の臨時定員増の期限を迎える2020年度と2021年度分については、早急に結論を出すことが求められていた(『2020年度以降の医学部定員、5月にも結論』、『医学部定員、2020、21年度分「速やかに示して」』を参照)。
 医学部定員の問題は、2019月3月末までに結論を出すことが求められている「医師の働き方改革」や、今国会に法案提出された医療法改正法案に盛り込まれた医師偏在対策と密接に関係する。第3次中間取りまとめ(案)では、「マクロの医師需給が均衡することは、必ずしも地域や診療科といったミクロの領域でも需給が均衡することは意味しない」とし、2022年度以降の医学部定員については、「働き方改革や労働実態、医師偏在対策や医師偏在の状況等を勘案し、定期的に医師需給推計を行った上で、将来的な医学部定員の減員に向けて、医師養成数の方針等について見直していくべきである」としている。

 構成員から主に出たのは、2022年度以降の医学部定員の検討に当たって、医師偏在対策等についての議論を深める必要性だ。今後の議論の進め方についても、幾つかの注文が付いた。
(略)
 日本医師会副会長の今村聡氏は、医師の働き方改革、医師需給、医師養成などについて、厚労省内で複数の検討会があることから、バラバラに議論していくのではなく、厚労省が全体を見渡してコントロールし、有意義な議論とするように要望した。
 産業医科大学医学部教授の松田晋哉氏は、「これからの議論では、当事者がどう考えているかが重要なポイントになる」と指摘し、若手医師への意識調査の実施を要望。さらにフランスでは医師に定年制があり、団塊世代がリタイアした後、医師が減り、医師養成数増になったことから、60、70代の医師への意識調査も併せて要望した。
(略)
 権丈氏は、「医師偏在問題を何とかしなければ、どうしようもない。ようやくスタート地点に立っているというのが、今の状況」とも指摘した。医師偏在対策についての意見は、地域ごとの医師偏在の度合いを示す医師偏在指標など、今後の議論のたたき台になる資料と、医師の診療科偏在に関するものが多かった。

 医療法改正法案では、医師偏在指標を基に、都道府県が「医師少数区域」等を設定して、対策を講じることになっている。聖路加国際病院副院長の山内英子氏は、「この指標が非常に重要」と指摘し、その検討の進め方について質問。
 厚労省医政局地域医療計画課の佐々木健氏は、「医師偏在指標は、法案が成立したら、本分科会で議論していく予定になっている」と説明。医師偏在指標は、人口10万人当たりの医師数ではなく、患者の流出入など、地域の実情を踏まえたものになるとした。
 全日本病院協会副会長の神野正博氏は、「医師の診療科偏在も当然あり、新専門医制度の医師偏在対策にも絡んでくる。診療科偏在も、医師偏在指標に入るという理解でいいか」と質問。厚労省医政局医事課は、「そうした方向で議論していきたい」と回答した。
(略)
 医師の診療科偏在対策について、聖路加国際大学学長の福井次矢氏は、「医師需給は、現在の診療パターンの継続を前提としているが、国全体としてジェネラリストとスペシャリストはどのくらいの割合が妥当であり、それを目指して国がどう取り組んでいくかによって変わってくる」と述べた。「今のように、専門性を自由に選択できる状況は、国全体としての効率的な医療の提供という視点がない。個々の選択に今後も任せるのか否かによって、医師の需給や専門性の分布が変わってくる。国全体として望ましい専門性の分布を考え、そこを目指して調整していくことも必要ではないか」。
 神野氏は、「今のままで(臓器別の)専門医志向は強いので、専門の選択が自由のままであれば、まだまだ医師数は足りない。強い診療科別の偏在対策を視野に入れないと、将来的な医師不足対策にはならない」と指摘した。

国の公式見解として医師不足は終焉し、今後仮に不足を感じることがあったとしてもそれは偏在であると認定したと言う形ですが、末端臨床現場の皆様方にはまた別な考え方もあるのではないかと思います。
偏在していると言うなら過剰な領域・地域もあるはずですが、勤務医が過剰で職を失い食えなくなっていると言う話は未だあまり聞かないことを考えると、やはり開業方面で過剰が生じていると言うことでしょうか。
ただ以前と比べると特に非常勤医や俗に言うフリーター医師などを中心にして、契約を打ち切られただとか更新されなかったと言う話は聞くようになってきた印象で、充足してきた領域は相応にあるのでしょうね。
ただ社会問題化しているのは偏在の結果不足している急性期や救急診療と言った領域なので、これら領域の人不足感が解消されないのに何を言っているんだとは正直な感覚としてあるかも知れません。

日医ならずともいわゆる医師強制配置に関しては根強い反発があり、偏在解消に何らかの強制的な対応を取ることは今のところ考えられていないようですが、そうなるとどう偏在を解消していくのかが問題です。
この場合不足している領域にインセンティブを付けると言う方法と、過剰な領域で何かしらペナルティなりを設けると言う方法がありますが、専門医取得・維持の制限や地域内の開業規制などは当然考えられる話です。
仮に過剰な診療科については診療報酬を削減し廃業に追い込むと言った強硬な対策が講じられるのかどうかですが、そのためには議論の前提として誰もが納得出来る客観的なデータが必要になってくるはずですよね。
厚労省は医師の卒業からその後のキャリアを一貫して把握するデータベースを構築中ですが、将来こうしたデータを元に診療報酬等で誘導が行われるとすれば、固定客の少ない新規参入者ほど厳しくなるはずです。

医師過剰地域で議論される新規開業規制などもそうですが、結果的に先に開業した者が一方的に有利となりかねず、先輩開業医が廃業しない限り新規参入出来ないと言うことになると妙な話ですよね。
住民的にも地域の医療リソースが何十年も変わらず同じ顔ぶればかりで固定されるのもどうかですが、その種の弊害を避けようとすれば偏在対策の一環として既存の医師を排除する仕組みも求められることになります。
その場合何の指標を用いて選別を行うのかで、理屈の上では優秀な医師が残りそうでない医師が淘汰されるのが理想とは言え、実際優秀かどうかを何の指標を用いて客観的に評価すべきかと言う議論はありますね。
しばしば言われることに藪○者ほど無駄な検査や治療を行うために、診療報酬が高くなり経営的に安定してやっていけると言う逆説もあり、NHS式の定額報酬制度の導入などもたびたび議論に上るところです。

ちなみに先に述べた厚労省のデータベースは将来的には都道府県にも提供される方針だそうですが、地域医療構想に基づいて地域内の医療供給体制を決める主体は今後自治体になってくるようですね。
この点で(形ばかりとは言え)地域内に拘束される地域枠の意味が大きいのは当然ですが、現実的に医師免許が全国共通の単一資格になっている以上、都道府県単位での医師管理は難しいところでしょう。
さすがに都道府県限定とは言わずとも、将来的に例えば道州単位での医師免許なりはあり得るものなのかどうかですが、全国を飛び回って広範囲に活躍する優秀な先生ほど仕事に支障を来しそうです。
高度な技術を持つ専門医に限って越境就労を認めると言った話になれば現状名ばかりの専門医資格にも箔が付くと言うものですが、ともかくもどういう手段で偏在を解消するつもりなのかに注視していきたいですね。

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2018年5月28日 (月)

外国人の健康保険不正利用疑惑が話題に

以前から断続的に報じられている件ですが、改善が見られないどころかますます広く横行しつつあると言うのがこちらのニュースです。

海を渡って日本に治療を受けに来る 「タダ乗り患者」が増殖中(2018年5月20日現代ビジネス)

 「週刊現代」が外国人による国民皆保険の「不当利用問題」について、キャンペーンを行っている。第一回目は、入国制度の盲点を突き、日本の健康保険に加入し、高額治療を安く受ける外国人の実態に迫っている。
(略)
 いま日本の医療保険制度を揺るがしかねない事態が起きている。ビザを使ってやってきた外国人が日本の公的保険制度を使い、日本人と同じ「3割負担」で高額治療を受けるケースが続出している、というのだ。
(略)
 日本の医療費は危機的状況にある。その要因が高齢者医療費の高騰であることは論を俟たないが、冒頭のように日本で暮らしているわけでもない外国人によって崩壊寸前の医療費が「タダ乗り」されているとなると、見過ごすわけにはいかない。
 法務省によれば、日本の在留外国人の総数は247万人('17年6月時点)。
 東京23区内でもっとも外国人が多い新宿区を例にとれば、国民健康保険の加入者数は10万3782人で、そのうち外国人は2万5326人('15年度)。多い地域では、国保を利用している4人に1人が外国人、というわけだ。もちろん、まっとうな利用ならなにも咎めることはない。だが、実態をつぶさに見ていくと、問題が浮かび上がってくる。

 そもそも医療目的(医療滞在ビザ)で日本を訪れた外国人は、国保に入ることができない
(略)
 なぜ彼らは国保に入ることができるのか。
 一つは「留学ビザ」を利用して入国する方法だ。
 日本では3ヵ月以上の在留資格を持つ外国人は、国保に加入する義務がある(かつては1年間の在留が条件だったが、'12年に3ヵ月に短縮された)。つまり医療目的ではなく、留学目的で来日すれば合法的に医療保険が使えるのである。
 多くの在留外国人が治療に訪れる国立国際医療研究センター病院の堀成美氏が語る。
 「うちの病院で調査をしたところ、明らかに観光で日本に来ているはずなのに保険証を持っているなど、不整合なケースが少なくとも年間140件ほどありました。
 国保の場合、住民登録をして保険料を支払えば、国籍は関係なく、だれでも健康保険証をもらえます。そうすると保険証をもらったその日から保険が使えるわけです。
 来日してすぐの留学生が保険証を持って病院を訪れ、しかも高額な医療を受けるケースがありますが、普通に考えれば、深刻な病気を抱えている人は留学してきません
 来日してすぐに、もともと患っていた病気の高額な治療を求めて受診するケースでは、治療目的なのかと考える事例もあります」

 さきほど「医療ツーリズム」の話に触れたが、日本の病院を訪れる中国人の間で、とりわけ需要が高いのがC型肝炎の治療である。特効薬のハーボニーは465万円(3ヵ月の投与)かかるが、国保に加入し、医療費助成制度を活用すれば月額2万円が上限となる。
 肺がんなどの治療に使われる高額抗がん剤のオプジーボは、点滴静脈注射100mgで28万円。患者の状態にもよるが、1年間でおよそ1300万円の医療費がかかる計算になる。
 仮に100人が国保を利用し、オプジーボを使えば1300万円×100人=13億円の医療費が使われることになる。ところが、国保に入っていさえすれば高額療養費制度が使えるので、実質負担は月5万円程度(年間60万円)。たとえ70歳や80歳の「ニセ留学生」でも保険証さえあれば、日本人と同じ値段で医療サービスを受けられるのだ。
(略)
 また、留学ビザのほかに「経営・管理ビザ」で入国する方法もある。これは日本で事業を行う際に発行されるビザで、3ヵ月以上在留すれば国保に入ることができる。
 この経営・管理ビザを取得するには、資本金500万円以上の会社を設立しなければならない。ただし、この500万円を一時的に借りて「見せガネ」として用意すれば、ビザ申請のためのペーパーカンパニーを立ち上げてくれるブローカーが存在する。さらにそういったブローカーとグルになって手引きする日本の行政書士もいるという。
 日本の医療の信頼性を求めて、自由診療をいとわない中国人の富裕層が、こぞって日本に押し寄せていることは前述した。しかし、じつはそんな富裕層のなかにも、治療費を安く抑えようと、日本の保険証を取得する中国人は少なくないという。
(略)
 残念ながら、こうしたタダ乗りも日本では「合法」なのだ。

 留学ビザや経営・管理ビザだけでなく、外国人が日本の公的医療保険を簡単に利用できる方法がある。本国にいる親族を「扶養」にすればいいのだ。
(略)
 たとえば子供が日本企業で働いていた場合、本国の両親や祖父母を扶養とすると、この両親や祖父母は日本の保険証がもらえる。日本に住んでもいないのに健康保険証を所有することができるのだ。
 もし親族ががんになったとすれば、「特定活動ビザ」などを利用し、日本に呼び寄せ、日本の病院で高額な手術や抗がん剤治療を受けさせる。もちろん保険が利くので自己負担は1~3割で、高額療養費制度も使える。治療が終わればとっとと帰国しても、問題はない。
 さらに本国に戻ってから治療を継続した場合、かかった医療費を日本の国民健康保険が一部負担してくれる「海外療養費支給制度」まである。
 ほかにも日本の国保や社保に加入していれば、子供が生まれた際、役所に申請すれば「出生育児一時金」として42万円が受け取れる。これは海外で出産した場合も問題ない
(略)
 身分や活動目的を偽って国保を利用しようとする外国人について厚労省は、「入国後1年以内の外国人が国民健康保険を使って高額な医療を受けようとした場合、『偽装滞在』の疑いがあれば入国管理局に報告するよう各自治体、医療機関に通達を出した」というが、そんな悠長なことを言っている時間はない。
 外国人用の保険を作るなど、もう一度制度を見直さないと、日本の医療制度が先に崩壊するだろう。

この外国人の医療保険タダ乗り問題についてはすでにかなり以前から報じられているところですが、記事にもあるように高額な医薬品が増えてきていると言う背景事情もその一因であろうと思います。
こうした制度の悪用?事例は外国人絡みに限らず何にでもあり得ることですが、やはり最初からそれを目的に偽装留学などを行うと言うのはやり過ぎであり、何らかの規制が求められるのではないかとも思います。
ただ日本人が海外に出かけた際もまず現地での医療事情が気になるのは当然であり、海外滞在のガイド本などにも医療保険等の制度説明は掲載されているのですから、言ってみればおあいこですよね。
例えば外国人労働者の扶養家族が保険にタダ乗りしていると言う点については、そもそも論としてこれはありなのか無しなのかと言う話で、これを問題視するなら日本人親族も同様にタダ乗りを批判されかねません。

他方で医療機関としてはむしろ無保険外国人の医療費未払いの方が大きな問題になっていた経緯があり、原則的に外国人も含め全ての患者は保険に入ってくれていた方がありがたいと言う立場になるでしょう。
民間保険会社も外国人向け商品を拡充してきており、国保加入義務が生じる期間が1年から3ヶ月に短縮されたのもこの観点からは評価すべきだとも言えますが、医療財政に負担が増しているのも事実です。
記事も新宿区の外国人国保加入者増加を取り上げていますが、興味深い話として荒川区では人口比で中国人はわずか3%なのに、出産一時金支給の1/4、海外出産では実に2/3が中国人向けだったそうです。
出産証明書なるものの書式は無論国毎に異なっているわけで、早い話が海外で産みましたと書いた紙切れでも一時金が支給されてしまうと言うことですから、悪用する気になれば幾らでも出来るとは言えますね。

仮に保険料未払いでも1年間は3割負担で受診出来ることを利用して、加入だけして保険料は支払わない外国人も少なからずだとも言い、しかも帰国してしまえば実質後日の請求は無理になってしまいます。
記事にも出ているC型肝炎の高額な抗ウイルス薬治療などは通常短期間で済むものですから、まさに医療保険制度タダ乗り目的での来日に極めて適していますし、高価な抗癌剤も利益が大きいでしょう。
実際のところこうした外国人によりどの程度医療財政に影響があるのか数字的なものは見当たらなかったのですが、国としても事態を問題視し加入や給付における審査・確認を厳重にする方針だと言います。
医療現場には期限切れの保険証による不正給付問題などもあり、保険受給資格に関するチェックはいずれにせよ厳格化、迅速化する必要があるもので、制度的な対応も急ぎ講じていただきたいですね。

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2018年5月26日 (土)

今日のぐり:「おきなわんふ~ど がちまやぁ」

先日のオリンピックでは全国各地でこんな光景が見られたそうです。

カーリングが人にも猫にも大人気!とにかく平昌五輪に夢中すぎる猫さんたち(2018年2月20日いまトピ)

残すところあと5日となり、盛り上がりも佳境の平昌(ピョンチャン)五輪。特にカーリング女子は、日を追うたび話題を重ね人気沸騰中です!
(略)
そんなカーリングの魅力に取り付かれてしまったのは人間だけではないようで、どうしてもお手伝いしたい猫さんが現われネットで話題になっています。

    ありがとう…カーリングのお手伝いはもう大丈夫だから…お願いテレビから離れてええええええ壊れるーーー(´°̥̥̥̥̥̥̥̥ω°̥̥̥̥̥̥̥̥`)
    何度降ろしてもカーリングに参加したい猫…???????? pic.twitter.com/6dHGWNmOBO
    — ハル (@harujion32) 2018年2月19日

テレビの上によじ登り、何度も画面に手をのばす猫さん。必死に敵のストーンをハウスの外に出そうとしてくれているのでしょうか。…
さらに「うちの猫も夢中です」というツイートがあちこちで…。
(略)

ちなみにもっとも彼らに人気だったのはあの競技だったそうですが、ともかくも元記事の動画を参照いただきたいと思います。
今日は全国各地からオリンピック応援に頑張ったと言うネコたちに敬意を表して、世界中から動物にちなんだちょっと困ったニュースを紹介してみましょう。

「生殖器で呼吸」のカメ、絶滅危惧リスト入り ロンドン動物学会(2018年4月13日CNN)

(CNN) オーストラリアの川に生息し、特徴的なパンクロック風の「髪型」や、あごの下の2つの突起を持つカクレガメ。生殖器で呼吸する能力も持つこのカメが現在、ロンドン動物学会(ZSL)の絶滅危惧種リストに加わっている。

カクレガメの生息地はオーストラリア北東部のクイーンズランド州。総排出腔の中にある腺を通じて水中で呼吸するという異例の能力を持つ。総排出腔は体の後ろにある開口部で、排せつや生殖に使われる。
カクレガメはこうした生物学的機能により、最大3日間にわたり水中にとどまることが可能で、大抵は鮮やかなグリーンの「モヒカン」も備えている。この「モヒカン」は、長時間の水中滞在で藻が成長したものだ。

ZSLの爬虫類生物学者リッキー・ガムス氏によれば、1960年代や70年代に物珍しいペットの取引が盛んに行われたことを受け、カクレガメはペットとして飼われる事例が増えた。90年代に初めて種として認定された際は、すでに絶滅の危機にあったという。
ガムス氏はまた、「カクレガメの性的成熟には25~30年の長い時間がかかる」と指摘。絶滅の恐れが判明したのが遅れたことから、ペット取引により一世代が丸ごと失われたと話す。現在の生息数がごくわずかだという。
ZSLがまとめた絶滅危惧生物の調査では、カクレガメは爬虫(はちゅう)類のリストで29番目に入っている。リストの最上位はマダガスカルヨコクビガメで、食用や売買目的の乱獲で絶滅の危険にある。

その何とも特徴的な風貌は元記事の画像を参照いただきたいのですが、しかし他にそのユニークさをアピールすべきポイントはなかったのでしょうかね…
こちら動物虐待と言う困ったニュースなのですが、一難去ってまた一難とはこのことでしょうか。

虐待から救われたペットのミニブタ、譲り受け先の夫婦に食べられてしまう(2018年2月26日ハフポスト)

その知らせは、動物保護団体の職員たちを驚愕させた。
自分たちが動物虐待から救ったペットのミニブタ、モリーを、引き取った夫婦が殺して食べてしまったというのだ。

「あまりのショックで心が張り裂けそうでした」
モリーを保護したカナダの動物保護団体「プリベンション・オブ・クルエルティー・アニマル(SPCA:動物への残酷行為防止)」の職員、レオン・デイヴィスさんはカナダの放送局CBCの取材にこう答えた。
「私たちは、施設や支部で保護した全ての動物に愛情を感じていますから」

モリーはベトナム・ポットベリー・ピッグという種類のミニブタ。モリーも含めたミニブタたちは2017年夏、虐待を受けていたところをSPCAに助けられ、デイヴィスさんら職員の看護のかいあって回復した。
カナダのニュース番組「グローバル・ニュース」によると、モリーは1月の半ばにカナダ・バンクーバー島に住む夫婦に譲渡された。
SPCAの職員は、モリーをとてもいい家庭に預けることができたと思ったという。しかし、それからわずか数週間後、バンクーバー島に住むブランディ・マックイーさんが、モリーが食べられたことを示唆するFacebook投稿を発見した。
その投稿によると、夫婦はミニブタをトレーニングして飼い育てるのは難しいと気付いたため、殺して食用にしたようだ。

SPCAは警察に連絡。警察からは、家族がモリーを殺して食べたとは確認できたが、モリーが人道的な方法で殺されたため、刑事告発は無理だと伝えられたという。
「カナダではペットを殺しても罪にならないという現実があるのです」とSPCAの広報担当者はPeople誌に説明した。
モリーを譲りうけた夫婦は、「豚を食用にしない」と描かれた契約書にサインしていたという。
夫婦は、SPCAのブラックリストに記載され、今後同団体から動物を譲り受けられなくなる。
(略)

ミニブタはその名の通り、家畜用の豚より小さいが、マイクロブタと言われる数キロにしか成長しないブタとは違って、食べる量を制限して小さく育てない限り大きくなる。
有名なペットのミニブタ「エスター」は、227キロまで育ってしまったとして話題になった。

しかしミニブタがそこまで育つとは知りませんでしたが、かわいがったばかりに育ちすぎると言うケースもあるのでしょうかね。
こちらちょっと困ったイヌのニュースなのですが、全世界からMe tooの声が殺到したと話題になっています。

働きたくないのは一緒?出署を拒否する警察犬に同情の声(2018年5月24日MAG2ニュース)

働かざるもの食うべからず、とあるように大人になれば生きる為に働かなくてはいけない。
毎日毎日働いていればきっと一度は誰だってサボりたくなるだろう。
しかしこんな気持ちになるのはどうやら人間だけではなさそうだ。

これからご紹介させて頂くこの動画に登場するのは、警察官の男性とその元で働く警察犬のジャンゴ。
いざ出勤、の時間になり車に乗らなければいけないのだが・・・
その行く末をご覧頂きたい。
(略)
いくら従順な犬えさえも時には働きたくないのも当たり前かもしれない。
「分かる」「犬も生きている」「今日の私と同じだ」
など、同情のコメントがこの動画に寄せられている。

その様子は動画を御覧いただきたいところですが、トレーニングされたイヌもこうした態度に出ることがあるのですね。
最後に取り上げるのはちょっと見かけない光景なのですが、まずは記事から御覧いただきましょう。

6匹の子リスのしっぽが絡まって立往生 米ネブラスカ州でハプニング(2018年5月18日スポニチ)

 米ネブラスカ州オマハ郊外のエルクホーンで、松の木の上で6匹の子リスのしっぽが絡まって身動きが取れなくなっているのが発見された。

 オマハ・ワールド・ヘラルド紙によれば、通報を受けた動物保護局のスタッフが現場に急行。リスは生後8週間ほどと見られ、しっぽが絡まった6匹はそれぞれが自分の方向に逃げようとしたため、さらにきつくしまって動けなくなっていた。

 AP通信によれば発見したクレイグ・ラットマンさんは「みんながそれぞれ綱引きをやっているようだった」とコメント。けがをしている子リスが2匹いたために、鎮痛剤を投与してしっぽをほどいたあといったん保護局に収容されたが、2、3週間後に元の場所に戻されることになっている。

その何とも不思議な光景は画像を参照いただきたいところですが、しかしこんな現象が実際にあるものなのですね。
救助されたからこそ笑い話で済みますが、こんな死に方をしたのでは親リスもさぞややり切れないでしょうね。

今日のぐり:「おきなわんふ~ど がちまやぁ」

福山市北部のローカル線駅前と言うちょっと判りにくい場所にあるこちらのお店、沖縄料理を出すお店だそうです。
こんな場所にあっても知る人ぞ知る人気店だそうで、料理もなかなかいけると評判だと聞きますが、今回初めてお邪魔してみました。

沖縄料理と言えば色々と知られたものがありますが、今回はお任せのコースメニューを食べて見たのですが、これがなかなか面白いものですね。
いきなりもずくの天ぷらが珍しく、この風味はどこかで食べたように感じていたのですが、湿気た焼き海苔の香りとそっくりなのは同じ海藻類だからでしょうか。
海ぶどうは個人的に今まであまりいい印象がなかったのですが、これはフルーティで妙にうまいのは鮮度が違うのでしょうか。
メロンならぬアボカドと生ハムの組み合わせは最近ちょっと流行りのつまみらしいんですが、食べて見ると悪くないですし自分でも作ってみたくなります。

チャンプルーはゴーヤと素麺の二種類で、飲み屋の料理としては薄味かなと思いましたが、ミミガーやソーキそばなど沖縄料理店定番のメニューもなかなかいけます。
アサリの酒蒸しなども今さら何故こんなありふれたものをと思ったら、これがとんでもなく甘い味付けでびっくりしたのですが、沖縄ではこんな感じなのでしょうか。
全般に味の組み立ては悪くないし飲み物も種類豊富で、お店のちょっとくたびれた感じも妙に雰囲気出ていると思うのですが、機会があればアラカルトでも頼んで見たいですね。

しかし場所柄か店内の大型スクリーンではずっとカープの試合が流れていたのですが、他球団のファンには少しばかり居心地が悪いのでしょうかね。
トイレは広さ設備ともまずまずですが、接遇面では混雑しているわりにレスポンスはいいのですが、サーブ自体はかなり時間がかかってしまうのは仕方がないのでしょうね。

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2018年5月23日 (水)

真面目に働く者ほど損をすると言う哀しい現実

飲食業界での人手不足は深刻なものがあるようですが、幾ら何でもそれはいささかどうよ?と話題になっていたのがこちらのニュースです。

「長時間労働で交通事故」元アルバイトがすき家提訴 鳥取地裁(2018年5月18日産経新聞)

 人手不足の店舗を手伝うよう指示され、3店舗掛け持ちの長時間労働に伴う睡眠不足で交通事故を起こし精神的苦痛を受けたとして、鳥取県湯梨浜町の元アルバイトの男性と家族が18日までに、中国・四国地方で牛丼チェーンを運営する「中四国すき家」に、慰謝料など計約1240万円の支払いを求め、鳥取地裁に提訴した。4月19日付。

 訴状によると、同県倉吉市の店舗に勤務していた男性は人手が足りない店舗を手伝うよう指示され、平成27年4月19日夜から20日朝にかけ岡山県津山市の店舗で約12時間半勤務。そのまま片道1時間以上かかる鳥取県境港市の店舗に直接、車で向かう途中、居眠り運転で追突事故を起こした
 原告側は「事故前の3日間、労働時間外に十分な休息や睡眠時間が確保できなかった。会社は安全配慮義務を怠った」と主張している。

 すき家を展開するゼンショーホールディングスは「提訴案件のため、コメントは差し控える」としている。

ご存じない方のために申し上げれば岡山県津山市と鳥取県境港市は100km以上離れた遠隔地にありますが、しかしアルバイト店員をこんな遠距離店舗間で使い回すと言うことをやるものなのですね。
すき家と言えばかねて何かと労使問題で話題が多いとは言え、さすがにこれはやり過ぎな労働環境だろうとは思うのですが、そもそも何故アルバイトがこんな無茶な勤務体系を強いられていたのかと言うことですよね。
すき家では人手不足を補うため、早朝や深夜を中心に他の店舗に出張する「ヘルプ勤務」を頻繁に命じられるのだそうですが、原告氏は長距離移動を伴うヘルプ勤務を3日間で5回強いられ事故に至ったそうです。
この超売り手市場の中で何故そんな現場で働いていたのかと言う疑問もあるのですが、このところ連続時給引き上げで同業他社と比べトップクラスに時給は高いそうで、その辺りも理由の一つであったのでしょうか。
法外に厳しい労働環境はどうなのかですが、せめて厳しいのに見合った報酬は求められるだろうと言うことなのですが、こちら厳しい状況で頑張った結果給料がカットされたという笑い話のような実話が報じられています。

除雪がんばったら給料カット!? 福井市職員 猛反発(2018年5月21日FNN)

今年2月の記録的な大雪による除雪費膨張の影響で、財政が危機的な状況に陥ったとして、福井市が職員の給与を削減する方針を決めたことに対し、市の職員組合は18日、反対を申し入れました。これを受け自治労福井県本部は21日、総決起集会を開き、この福井市のケースが全国的な広がりを見せないようくさびを打ち込むつもりです。
体力の限界まで頑張った見返りが給与カットとは!」「信じられない仕打ち」「来年も今年以上の積雪があったらどうなる」「除雪業務、もう頑張れない」「子育てでお金がかかるのに……」。除雪費が膨らんで財政悪化し、給与カットを打診された福井市職員の声です。

37年ぶりの記録的な大雪に見舞われた福井市。によりますと、今年2月の大雪に伴って昨年度の除雪経費は、当初見込んでいた4億円余りの10倍以上となる50億円に膨れ上がりました。
国の補助金や市の貯金にあたる「財政調整基金」全額を充てたほか、大型公共事業を先送りするなどして予算を捻出しましたがそれでも8億円が不足し、そのため▽一般職員2300人の給与や管理職手当を10%▽市長ら特別職の報酬を20%、それぞれ7月から9カ月間削減してまかなう方針を、市の職員組合に提示していました。
これに対し、組合側は「給与で被災財源を補填するのは不合理極まりない」として、▽給与削減提案の撤回▽労使合意のないまま給与削減に関する条例改正案を議会に上程しないことなどを、東村市長あてに申し入れました。

福井市職員の平均給与は月額32万円余り。10%削減されると月3万円ほど減る計算です。
17日夜の組合員の緊急集会では給与削減の提案に反対する方針を確認しました。また、福井市の提案に他の自治体も同調しないよう自治労県本部や県内のほかの市町の組合のメンバーらも応援に駆け付け反対の輪に加わりました。
福井市職員組合が加盟する自治労福井県本部は、財源不足を職員の給与で補填するといった提案が全国に波及しないよう、21日夜、総決起集会を開き、県内のほかの市町の組合員らと連携を取って、反対の方針を確認する予定です。

普段公務員と言えば社会から目の敵にされやすい傾向があって、公務員給与カットなどと政治家が訴え当選すると言ったケースもまま見られるようですが、しかしさすがにこれは気の毒と言うしかありませんね。
市側としてはもともと財政が厳しい中で同市職員の給与水準は例外的に高く、適正な水準に引き上げたいと言う意向を持っているようですが、引き下げるにしてもやり方言い方と言うものがあっただろうにとは思います。
他方で組合側としても市に金が無いと言う現実の中で不足する財源についての代案もないそうで、どこから金を捻出するかを考えなければ方針を受け入れざるを得ないだろうと思うのですが、職員にはお気の毒です。
ともかくもこうした行為が行われるとなれば当然職員の士気は下がるでしょうし、適当に手を抜いて仕事をしない方がいいのだと言う公務員体質をますます助長しかねませんが、来年以降除雪作業がどうなるのかですね。

人手不足もありどこの職場も仕事が楽と言うことはなかなかない時代で、それだけに働いた分はきちんと酬いて欲しいと言うのは労働者として当然の要求ですが、現実にはそうなっていない場合も少なくありません。
こうした場合嫌なら辞めろと言うのも一つの真理なのでしょうが、真面目でよく働くタイプほどこうした場合最後まで残りがちで、冒頭の記事のように余計な割を食ってしまうと言うのは何ともいただけない話です。
医療の世界でも似た構図はしばしば見られると思いますが、いわば組織に対する忠誠心が高い者ほど損をすると言う構図は士気を低下させるもので、組織管理者としては危機感を抱くべきところですね。
医療の場合年功序列で横並びの待遇が今どき珍しいほど強固に残っていますが、こうしたシステムがうまく機能するためには、スタッフ一人一人が自主的に滅私奉公すると言う危うい前提が求められるのでしょう。


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2018年5月21日 (月)

横浜市で保育士の逃散事例が発生し話題に

待機児童問題や保育園建設反対運動など、近年保育所の存在にフォーカスが当たる機会が増えていますが、先日横浜発のこんなニュースが話題になっていました。

横浜の保育士“一斉移籍”、保護者の涙と怒りとその顛末(2018年5月14日NEWS ポストセブン)

 63人──これは神奈川県横浜市が2018年4月に発表した待機児童の数である。約1070世帯に1人の子供が保育園に入れない計算になる。同市は対応策として今年度は予算1462億円を投じ、約2800人分の児童受け入れ枠を拡大する計画を実施した。この4月から新たに認可保育園32園が新設され、「待機児童ゼロ」に向けて大きく舵を切った形となった。
しかし、その中の1つ「鶴見中央はなかご保育園」は前代未聞の形で誕生している。

「職員のかたがただけでなく、私たち親子も、この保育園にかかわる人みんなが裏切られた、その一言です」
涙ながらに語るのは、横浜市鶴見区にある認可保育園「寺谷にこにこ保育園」に子供を通わせていた保護者だ。
3月末、同園は、園長と主任を含む保育士11人が一気に退職した。その結果、4月からは認可保育園にもかかわらず、運営を縮小せざるを得ない状況に陥っている。新3~5才児クラスが廃止され、37人の園児たちは市内の別の保育園への転園を余儀なくされた。多くの被害者が生まれる中、思わぬ事実が発覚した。
「寺谷にこにこ保育園」を退職した11人のうち、園長と主任を含む7人は、前述した4月に新設されたばかりの「鶴見中央はなかご保育園」で働いているというのだ。

この問題を市議会で取り上げた横浜市議の古谷やすひこ氏が解説する。
「最初に辞職を申し出た園長に続いて、1か月もしないうちに主任も辞めると宣言し、その後、数名が同じように退職願を出しました。今回の問題は、単に保育士が辞めたから保育園を縮小するという単純な問題ではない。新しい保育園を開設するにあたって既存の保育園からごっそり職員を引き抜いたということが、騒動の発端だと聞いています」

◆「子供に、『早く帰りたい。いつ元の保育園に戻れるの?』と聞かれて…」

園長をはじめとする保育士たちはなぜ子供たちを置いて新しい保育園に移ってしまったのか。「寺谷にこにこ保育園」の前園長で「鶴見中央はなかご保育園」の新園長を務めるA子さんは、本誌の取材に対し、頭を下げながらこう語った。
「途中で園を移ってしまったことでお子さんや親御さんには迷惑をかけて申し訳ないと思っています。保護者のかたからも『子供たちに一生消えない傷を残した』と言われましたし、それは本当におっしゃる通りで、恨まれても仕方ないことをしたと思っています」
だが、「引き抜きがあった」という指摘に対しては否定する。
「私は筋を通して辞めたつもりですし、辞めた理由も決して引き抜きではありません。『寺谷にこにこ保育園』には10年勤めましたが、その中で代表と育児法をめぐって意見の食い違いがあり、心機一転して新しい場所で仕事をしたいと思っていました。
そんな時に『鶴見中央はなかご保育園』の募集を知って、転職しただけです。一緒に転園した他の保育士たちも無理矢理引き連れていった訳ではなく、私と同じ気持ちで、新しい場所で働きたかったのだと思います」
(略)
今回の2つの園はともに私立である。
「また、職業選択の自由が憲法で保障されている以上、保育士が別の保育園に転園すること自体に規制をかけることはできませんが、同園のように大量に保育士が転園するケースは前代未聞でしょう。事業者の責任も大きいですが、保育の実施責任は市にあり、監査も行っているはず。閉鎖する前に行政が真摯に対応すべきだったと思います」(猪熊氏)
「寺谷にこにこ保育園」では、大人数の退園が判明した時点で、この事態を打開すべく、同園の代表が、横浜市に園を運営する方法を探してほしいと掛け合った。
しかし実際に横浜市が動いたのは相談から2か月たった後だったという。前出の同園関係者が言う。
「それも『新しく保育士を採用するならば、こんなふうにしたらいい』などのアドバイスを少しくれた程度で、何の解決にもなりませんでした。そのうえ、市からは引き抜きのことは隠してほしいと言われてしまったのです」
前出のA子さんは“引き抜き”を否定していたが、横浜市は“引き抜き”と認識していたことになる。前出の同園関係者が続ける。
「市が引き抜きを隠そうとしたのは、この事実が明らかになって、市が掲げた保育園の数を増やし、児童受け入れ枠を拡大する計画が頓挫してしまうことを懸念したからではないでしょうか」

市内の保育園を管理、運営する横浜市保育・教育運営課に今回の一件について話を聞いた。
「鶴見中央はなかご保育園に関しては、引き抜きではないと聞いています。また市が寺谷にこにこ保育園に引き抜きの隠蔽を依頼したということは、一切把握しておりません

記事にも出ている古谷市議が事態の推移経過を掲載しているのですが、一人二人と抜けたら後はバタバタと言う印象で、人手不足で一杯一杯だった職場であればしばしば発生する現象だなと言う印象を受けます。
実際に集団離職による運営の破綻自体は他地域でも報じられているようなのですが、今回の場合離職したスタッフ一同が近隣別施設にまとめて勤めることになったと言う点が珍しいと言うことでしょうかね。
また興味深いのは今回引き抜かれた側の法人代表と、引き抜いた側の法人代表とは親戚関係であるそうで、こうした騒動に至るまでに何かしら親族間でのやり取りなどがなかったのかどうかです。
この辺りの事情も含めて一番不思議なのは、何故一番の責任者であるだろう同園の代表に取材しないのかと言う点なのですが、現場を仕切る園長以下のスタッフに責任を押しつけたいと言う意図でもあったのでしょうか。

別な記事では当該保育園を運営する「株式会社にこにこ」代表取締役社長にインタビューしているのですが、何ら実態がはっきりしない通り一遍のコメントだけで、意見の食い違い云々の詳細ははっきりしません。
同記事では待遇面にも触れているのですが、寺谷にこにこ保育園の短大卒の正社員の基本給は16万5000円、手当などを含めた総支給額は20万円だと言い、保育士平均給与額の21万4200円に比べ低めに見えます。
ただ同系列で運営している他の施設も似たような待遇であるはずなのに退職者が出ていないことから、何かしら待遇面以外の事情もあったのかと推測していますが、園長のコメントは想像をかき立てられますよね。
園長が退職を決めた直後に他のスタッフも続々後を追って退職し、いわば園長に追随しているように見える点からすると、経営者よりも園長の方に現場スタッフの支持があったのかなと推測はされるところでしょうか。

冒頭の記事の中略部分でさんざん利用者家族からの恨み言が書き連ねてあって、それは年度途中で保育園が立ちゆかなくなれば困りもするでしょうが、基本的には退職は仕方のないことであり、労働者の正当な権利です。
近所の行きつけのお店でスタッフが大量退職して休業になったとして、普通辞めた従業員よりも店の経営者に責任を問うべきだろうと思うのですが、退職した従業員を責めるかのような論調はいささか意外な気もしますね。
普段労働者の権利擁護に努めているはずの進歩的マスコミであれば、労働者をこうまで追い込んだ経営者側の責任を厳しく糾弾しそうなのですが、見た限りそうした論調をとるメディアはないようでした。
保育園を巡っては先日スタッフの妊娠の順番まで決められていると言うびっくりニュースも報じられていて、保育士の労働環境にも注目が集まっているだけに、何故こうした報道の方向性になったのかと言う点は興味深いことですね。


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2018年5月19日 (土)

今日のぐり:「長浜ラーメン あかり」

世の中にはた迷惑な人は少なくありませんが、こちら単なるはた迷惑ではすまななかったと話題になっていたニュースです。

最終電車に抱きつき男逮捕 駅員が羽交い絞めも離れず(2018年4月3日神戸新聞)

3日午前1時5分すぎ、神戸市中央区のJR三ノ宮駅で、出発のためドアが閉まった京都発西明石行き最終普通電車(7両編成)の車体に、男が体を密着させてしがみついた。駅員が羽交い締めにして離そうとしたが、男は抵抗。運転士は騒動に気づかずいったん電車を発車させたが、約7メートル進んだ後に緊急停止した。

通報を受けた兵庫県警機動パトロール隊は、威力業務妨害の疑いで、明石市の会社員の男(44)を現行犯逮捕。「この電車に乗らないと帰れないからやった」と容疑を認めているという。男は酒を飲んだ状態だった。

葺合署やJR西日本によると、最終電車には約700人が乗車。約20分遅れて同駅を出発したという。

700人からに影響が出たのですから困ったものですが、何しろ重大事故の危険もあっただけに許されない行為ですよね。
本日は季節柄増えているものなのかどうか、世界中からちょっとお騒がせな困ったちゃんの話題を取り上げてみることにしましょう。

元ラガーマン泌尿器科医 公衆の面前で18歳男性に口淫強要(2018年3月7日日刊ゲンダイ)

「くわえろ、しゃぶれ!」
 おもむろに露出した局部を18歳男性に突き出し、口淫をさせようとした変態ドクターがパクられた。

 強要未遂の疑いで3日、奈良県警に逮捕されたのは、同県大和高田市立病院の泌尿器科の医師、前阪郁賢容疑者(27)。
 前阪容疑者は2日夜、飲食店で医療関係者らと酒を飲んだ後、橿原市内のカラオケボックスA店に移動。そこで18歳のCさんと知り合った。
「Cさんは未成年の友人10人ぐらいとA店に来たところだった。満室だったのか、入店を断られたそうです。それを見ていた前阪容疑者の仲間が、Cさんたちに『店に入られへんのやったら、ヨソ行ったらええやん』といったニュアンスのことを言ったようです。親切にも、わざわざCさんたちを数百メートル離れたB店まで案内した。『ここで歌っときいや』と声を掛けてA店に戻り、それぞれA店、B店という別々のカラオケボックスで歌うことになった。しばらくして前阪容疑者のグループはお開きになり、前阪容疑者ら4人がCさんたちがカラオケをしていた部屋になだれ込んだのです」(捜査事情通)
 そこで「悲劇」が起こる。
「前阪容疑者がCさんの前で局部をあらわにし、強制的に口淫をさせようとした。一緒にいた前阪容疑者の連れが『やめとけや』と制止したため、Cさんは難を逃れた。しかし、懲りない前阪容疑者は別の男性にも同じ行為を繰り返したのです。怖くなったCさんの友人が店内から110番通報。駆け付けた警察官に事実を認めたため、午前0時25分ごろ、現行犯逮捕した。前阪容疑者は酒に酔っていて、動機については今後の捜査で明らかにしていくそうです。前阪容疑者はすでに釈放されています」(前出の捜査事情通)

 同病院のホームページ(すでに削除)などによれば、前阪容疑者は橿原市の出身。
 県下有数の進学高から奈良県立医科大に進み、2015年卒業。今年1月から、現在の病院に勤務している。
「学生時代はラグビー部に所属。部員数は二十数人と多くはなかったのですが、4年時には主将として活躍し、表彰を受けたこともあります。身長は180センチぐらいで、筋肉モリモリのガッチリ体形です。ポジションはプロップでした。前立腺を専攻していて、男性生殖器に関する論文を書いていました」(知人)
(略)

色々と解釈の余地がありそうなニュースだと思うのですが、何故か世間的には趣味と実益と言う言葉が飛び交っているようです。
そうした方々が活動しやすい場所と言うものがあるそうですが、こちら幾ら何でもホイホイ過ぎると話題になっていたニュースです。

女子トイレ 同じ夜に "盗撮男"と"女装"公務員が… 2人逮捕に警察「全くの偶然」(2018年4月9日MSN)

4月9日に逮捕された、盗撮の性癖を持つ男と、女装趣味の公務員の男。  2人は、同じ札幌市内のスーパーで同じ女子トイレに侵入し逮捕されました。その背景を調べました。

事件があったのは、札幌市西区の大型商業施設です。  8日午後6時30分ごろ、1階の女子トイレに女性従業員が入ったところ個室トイレの上から隣の個室へデジタルカメラが突き出されているのを見つけ、駆けつけた警備員が個室の中にいた札幌市西区の無職、佐野三樹夫容疑者(51)を、建造物侵入の疑いで現行犯逮捕しました。佐野容疑者は、「盗撮目的で性癖だから治らない」と容疑を認め、押収したデジタルカメラから8日盗撮したとみられる動画3点が見つかっています。

「1時間後、同じ女子トイレで逮捕されたのは国家公務員でした」  約1時間後の午後7時35分ごろ、警察官10人と女性従業員が実況見分のため女子トイレに行ったところ、一つの個室が閉じたままでした。  約5分後に女性従業員が様子を見に行ったところ、個室から女装した男が出てくるのを見つけ警察は、独立行政法人・農林水産消費安全技術センターの職員、浅井義雄容疑者(57)を、建造物侵入の疑いで現行犯逮捕しました。  浅井容疑者は、「女装が趣味で、トイレに行きたくて仕方がなく入った」と容疑を否認しています。  

警察は2つの事件の関連性について「全くの偶然」と話しています。

これで関連性があればどんなコミュニケーションなのかですが、むしろこの場合環境要因として何かしら問題があったのでしょうか。
日常生活では良き市民であったと言うのは犯罪報道で珍しくない話ですが、こちら関連があるようなないような微妙なニュースです。

地域で有名な「サンタおじさん」実は…計40kgの女性用下着を押収(2018年5月11日テックインサイト)

米フロリダ州のマイアミからロクでもない“サンタクロースおじさん”の話題が飛び込んできた。見事に伸びた白い髪と髭ゆえ地域の人々からはサンタクロースにそっくりだとして親しまれてきた男の正体は、下着泥棒の常習犯であった。ベイ郡保安官事務所の発表をもとに『Miami Herald』紙などが伝えた。

昨年1月あたりから女性用の下着を盗んで逃走する事件が起きていたフロリダ州パナマシティのとあるトレーラーパーク(キャンピングカーを住まいとする人々が集まって暮らしている)。不思議なことに、被害にあった女性のトレーラー内には彼女に宛てたとみられる手書きのメモがパンティーとともに残されていた。「あなたが下着を着けている姿を見てみたい」「君のことはよく見ている」などと書かれた数枚のメモは、2つの仕事を掛け持ちして留守が多い被害者女性が青ざめるような文面であったという。
数か月にわたり大変な数の重要参考人が事情聴取を受け、少しずつ証拠品も集まり州法務部に提出されたが、専門的な検査を経ても容疑者の特定には至らなかった。そんななかで捜査が一気に進展をみせたのは、被害者女性のボーイフレンドが仕事の合間に彼女のトレーラーハウスに戻った時であった。彼女は不在で車内のキッチンには見知らぬ男がおり、いきなり林の方向に逃げ出したためボーイフレンドは追いかけるとともに911番通報した。その後、ベイ郡保安官により逮捕されたのはパナマシティのイシトロ・リー・サンチェスという59歳(58歳とするメディアも)の男で、意外にも地域住民の間ではその外見から“サンタクロースおじさん”の異名で親しまれていたこともわかった。

昨年4月のストーキングの重罪も発覚したサンチェス。下着泥棒については黙秘を続けたものの警察はその家族から事情を聴くことで彼の犯行とほぼ断定し、家宅捜査に踏み切った。被害者女性から伝えられたブランドやサイズ、特徴などと一致する下着がごっそりと押収されたが、ほかにも3袋に分けられた計40kgもの女性用下着が見つかり、余罪も含め3件の住居不正侵入と窃盗などの罪でサンチェスの起訴が決まった。今月4日にストーカー行為以外の罪を認め、判決は5月11日に予定。有罪判決が下った場合は最高40年の禁固刑が言い渡されるものとみられている。

記事の写真を見る限りでも確かにそっくりな容貌と言えますが、いずれも住居への不法侵入を繰り返していると言う点では共通点があるのでしょうか。
何がどう楽しいのか傍目にはよく理解出来ない行為はあるものですが、こちら立場上からも何故敢えてそこに?と疑問視されたニュースです。

校庭に排便して去っていく謎の男、なんと近隣学区の教育長だった(2018年5月7日テックインサイト)

校庭のあちこちで連日のように強い悪臭を放つヒトの糞便が発見され、強い不快感と怒りをあらわにしていた米ニュージャージー州のある高校。謎の男を一日も早く捕まえようと誰もが必死になっていたが、犯人は“まさか”の人物であった。『CBS New York』『USA TODAY HSS』ほか多数のメディアが伝えている。

ニュージャージー州警察も苦々しい表情で発表したこのたびの事件。舞台となったのはモンマス郡ホルムデル・タウンシップにあるホルムデル高校の校庭で、少し前からほぼ連日のペースでヒトのものと思われる糞便がフットボール競技場や陸上競技場の周辺にて発見されていた。職員や生徒はその犯人を“ミステリー・プーパー”と呼び、警察の協力のもと何とか捕まえようと監視を強化した結果、やっとのことで先月30日午後5時45分、校庭にて排便の気配を見せる中年男の姿を捉えたのであった。

犯人の正体を知って唖然としたのはホルムデル高校の教職員や生徒、保護者ばかりではなかった。近隣住民やタウンシップの住民、そしてモンマス郡の住民や教育関係者も、とにかくすべての人々が自分の耳を疑ったはずである。なんと“ミステリー・プーパー”は、数十キロ北に位置するケニルワース学区で2015年12月から教育長を務めているトーマス・トラマグリーニという42歳の男であった。動機などについて厳しい取り調べが行われている。

教育長としての仕事ぶりにも定評があり日本円にして約1,610万円もの年収を得ていたほか、教育関連企業の名誉職に名を連ね、優れた教育者として人々から尊敬されていたトラマグリーニ。しかしよその学区の教育施設に不正に侵入し、屋外排泄という大変迷惑な行為と公然わいせつがあったことから同学区は彼の休職処分を決めた。トラマグリーニは今月30日の裁判所出廷を命じられているという。

その犯行の動機を知りたいような知りたくないようなと言う事件ですが、何かしらストレスなりがこうした行為に駆り立てていたのでしょうか。
最後に取り上げるのはこちらの何とも不可思議なニュースなのですが、まずは記事から紹介してみましょう。

車の排気口に挿入…女性より機械に萌える異常心理(2018年5月8日東スポ)

 米カンザス州で、自動車の排気口のパイプに自分の男性器を突っ込んで性行為を楽しんでいた男(24)が捕まった。複数の欧米メディアが6日までに報じた。

 カンザス州ニュータウン警察署のスコット・パウウェル警部補によると、裸で車の下に潜り込んでいる男がいるとの通報があったという。警察官が現場に駆けつけたところ、エンジンを掛けた車の排気口のところで腰を振っている男を発見した。
「ヤツは自分の男性器を排気口に突っ込んで、腰を振って楽しんでいたんだ」と同警部補。警察官が説得してやめさせようとしたものの、男は応じなかったため、スタンガンを使って引きずり出したという。
「薬物を使って気分が高揚していたんだ。命令にも応じなかったので、ヤツを逮捕するしかなかった」と警部補は説明を続けた。
 男は会話もままならない状態だったため、警官らは、まず男を警察署ではなく病院に搬送。男は後にわいせつ行為罪で起訴された。

 車との性行為で世間を騒がせたのはこの男が初めてではない。2014年にはワシントン州出身の男性が700台以上の車と“性交渉”をしてきたことを英国のテレビ番組「ディス・モーニング」の中で明かしている。
 この男性は機械に性的な興味を持ち、女性よりも機械に対して萌えてしまう性癖があるという。これまでにもヘリコプターや航空機と関係を持っていたと主張し、童貞をフォルクス・ワーゲン・ビートルで失ったとも語っていた。さらには「15歳になったころ、車の美しさにひかれるようになった。車は私の気持ちを揺り動かすもの」と同番組で告白していた。

 欧米では「排ガスマスターベーション」と呼ばれる排気口に挿入する異常性行為が認知されている。車という無機物に愛情を抱いてしまう対物性愛の一種なのか。それとも挿入するために頭を下げることで排ガスを吸い込み軽い一酸化炭素中毒になり、酩酊状態になってしまうのか。人間は摩訶不思議だ。

そのような性癖があると言うことは存じ上げませんでしたが、やはり昨今の流れからするとこうした性的少数派の立場も尊重されるべきなのでしょうか。
自分の愛車を相手にするのであればまだしもですが、やはり不特定多数に見境無くさかるのは勘弁していただきたいところだと思います。

今日のぐり:「長浜ラーメン あかり」

倉敷市西部の玉島地区に位置する豚骨ラーメンの人気店がこちら「あかり」ですが、もともと博多で修行したお姉さんが開いたお店だそうです。
店内に一歩入れば感じられるかなり強い豚骨臭はそれらしい雰囲気ですが、ラーメン以外に名古屋風の甘辛い手羽唐なども人気だそうですね。

ネギラーメンを注文したのですが、過去の印象ではこちらの豚骨は日によって濃厚豚骨だったり、あっさり豚骨だったりと毎回来るたびにずいぶんと違う印象があります。
この日のスープは泡立つようなクリーミーな豚骨で、確かにうまいんですがこれが長浜ラーメンかなあ…と言う気もしたのですが、どうなのでしょうね?
デフォルトで硬めの茹で加減の細麺はそれらしいし、味はさすがにしっかりしたものなのですが、愛用者も多いだろう紅ショウガや高菜がはるか彼方のテーブルに置かれているのが気になりました。

設備や接遇面は昔ながらの普通の町のラーメン屋と言う感じで別に今風でもなんでもないのですが、個人店まで変にマニュアル化する必要もないんだろうと思うのですけれどもね。
ちなみに店内の席数自体はそれなりにあるのですが、交差点間近で駐車場も狭いことから出入りには割合と気を遣いますので、大きな車で出かける際には注意が必要そうです。

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2018年5月16日 (水)

トラック業界では事業者に寝不足チェックを義務付け

ちょうど働き方改革関連法案の審議が進んでいる中で、興味深いニュースが報じられています。

睡眠不足は乗務禁止 トラックやバス、6月から義務化(2018年5月14日朝日新聞)

 トラックやバスの運転手は6月から、乗務前に必ず睡眠状態のチェックを受け、不足の場合は乗務できなくなる。輸送業界は人手不足が深刻で、運転手が過酷な勤務を強いられ睡眠不足による事故も目立つことから、国土交通省が事業者への義務化を決めた。

 貨物自動車運送事業法などに基づく省令を改め、事業者がドライバーを乗務させてはならない項目に「睡眠不足」を新たに盛り込む。「疾病」や「疲労」などはあったが、睡眠不足は明記されていなかった。

 事業者は、乗務前に運転手の健康状態や飲酒の有無などを確認する「点呼」の際に睡眠が十分かを確認することが義務となる。睡眠時間には個人差があるため具体的な時間についての基準は定められていないが、睡眠不足のまま乗務を許可したと認定されれば運行停止など行政処分の対象となるため、事業者は厳しい対応を求められる。具体的には、運転手と対面などでやり取りし、睡眠不足による集中力低下など安全に支障がでる状態にないか丁寧に確認して結果を記録として残さなければならない。

 ドライバー側に対しても、睡眠不足についての正直な申告を義務化する。

バス・トラックで「睡眠不足」は乗務禁止へ…“人手不足”と“明確な基準”が課題か(2018年5月14日IRORIO)

バス・タクシー・トラック事業で6月1日から、「睡眠不足」状態の運転手を乗務させることが禁止される。
旅客自動車運送事業運輸規則などを改正し、「睡眠不足の乗務員を乗務させてはならない」ことを明確化。また、点呼簿の記録時刻に「睡眠不足」の状況を追加する。
事業主に対して、乗務員を乗務させてはならない事由等に「睡眠不足」を加え、乗務前などに行う点呼の確認事項に「睡眠不足で安全な運転をすることができないおそれの有無」を追加。点呼時の記録事項にも「睡眠不足の状況」を加える。
(略)
睡眠不足の運転手を乗務させてはならないと明確化することで、「睡眠不足による事故防止」と「働き方改革」に繋げる狙いだ。

国土交通省が2017年に行ったアンケートによると、バス運転手の4分の1は睡眠時間が1日5時間未満
また、全日本トラック協会によると、トラックドライバーの年間労働時間は全産業平均より約2割長く、常態化した長時間労働が睡眠不足や休養時間不足になり健康に悪影響を及ぼしているという。
睡眠不足に起因するとみられるバスやトラックの事故もたびたび発生しており、運転手の労働環境の改善が課題とされている。
(略)
高速バスなどを運行する「WILLER EXPRESS(ウィラーエクスプレス)」は2016年から、走行中の運転手の脳波を計測し、自分でも気づかない疲れや眠気の予兆を検知して本人に知らせる運転者用眠気検知機器「FEELythm(フィーリズム)」を導入。
導入後、事故による車両損傷額が74%低下するなどの効果が出たという。
同社は他にも、乗務員の宿泊棟を新設するなど、さまざまな角度から安心・安全なサービスの提供に取り組んでいる。
事業主の確認だけでなく、同社のような取り組みを検討しても良いかもしれない。

交通事故の原因は多種多様ですが、業務で日常的に運行しているプロドライバーが睡眠不足であれば周囲も不安でしょうし、ましてや大型車両となれば事故時の影響も小さくないものがあります。
「睡眠不足で安全な運転をすることができない」状態を客観的に定義することが難しく、事業所によってその判断は分かれそうですが、睡眠不足による事故を起こした場合今後事業者が責任が問われるのでしょうか。
いずれにせよ単に労働者の自主的な努力に委ねるのみならず、雇用者側への義務として課した点で睡眠不足状態をどう解釈するのか、各事業所がどのように対応するのかは注目されます。

このニュースで注目されるのはプロドライバーの労働環境が厳しく、また過労や睡眠不足によって重大な社会的影響が起こり得ることが規制強化の理由になっている点ですが、同様の事情があるのは他業界も同じです。
ドライバーに対してはこうした保護政策を打ち出しておいて、他業種での睡眠不足をスルーするのでは職業間の平等性が問われますが、医療業界などまさに導入が待望される業界の一つと言えますよね。
誰しも寝不足でふらふらの医師に診療して欲しくないのは当然で、各病院に睡眠不足のチェックを義務づければどうかと思うのですが、この場合どの時点でチェックするのが妥当なのかと言う問題があります。
業務開始時では日勤・当直・日勤の連続勤務をしている多くの医師にとって、当直明けの一番眠い時間帯がスルーされかねないわけですが、各業界の事情に沿った実効性ある対策は一律の手法では難しそうです。

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2018年5月14日 (月)

医師原作の医療ドラマがあまりにデタラメすぎると話題に

本日の本題に入る前に、未だに時々発生する事故なのですが、先日長崎大でこんな一件が報じられていました。

体内にガーゼ置き忘れ 摘出し患者快方へ 長崎大病院(2018年5月11日毎日新聞)

 長崎大病院(長崎市)は10日、3月にがんの摘出手術をした県内の60代男性患者の体内に、ガーゼ(縦30センチ、横40センチ)を置き忘れる医療ミスがあったと発表した。男性が腹痛を訴えたため発覚。4月に緊急手術で取り出し、快方に向かっているという。

 同大病院によると、男性は3月上旬、肝臓とリンパ節の転移性がんの摘出手術を受けた。患部が深く当初の腹腔(ふくくう)鏡手術から開腹手術に切り替え、患部周辺を押さえるため追加で複数枚のガーゼを持ち込んだ。
 同大病院では、手術で使用したガーゼの枚数と記録を点検し、複数の医師がレントゲン画像で体内に残っている物がないか確認した上で、手術を終えることを義務付けているが、見落としていた。4月上旬、男性が転院先の病院で腹痛を訴えたため、検査したところ、ガーゼが体内に残っていることが分かった。摘出した上で男性に謝罪した。

 同大病院は「持ち込んだガーゼを数える際に枚数を誤った可能性が考えられる」とし、確認するレントゲン画像をより鮮明にするなどして再発防止を図るという。【浅野翔太郎】

長崎大学病院でガーゼを体内に置き忘れ(2018年05月10日長崎文化放送)

信じられないミスです。長崎大学病院が、がんの手術で、患者の体内にガーゼを残していたことがわかりました。

長崎大学病院によりますとミスがあったのは60代の男性の肝がんの手術です。今年3月、肝臓とリンパ節を摘出した際、患者の体内にガーゼ1枚を残したまま手術を終えました。約1ヵ月後、男性が転院先の医療機関で腹痛を訴えたことからミスがわかりました。
大学病院が手術をし、ガーゼを取り出しました。ガーゼは、30センチ×40センチの大きなものでした。この影響で男性は炎症を起こした小腸の一部を切除されました。現在は転院し治療中です。

長崎大学病院では2011年にもガーゼを残す医療ミスを起こしています。再発防止策としてX線に写るガーゼを使うようにしましたが、今回はX線で検査しながら見逃していました
今後は、手術の間、ガーゼの一部を体の外に出しておくことや、3人以上で画像チェックするなど対策を徹底するということです。

年間20件以上発生しているものを信じられないミスと捉えるかどうかは主観に依存する問題かとも思うのですが、しかし注目いただきたいのが同大では以前にも同様の事故があった結果、ガーゼカウントの徹底やレントゲンでの確認など対策を講じていた点です。
今回も枚数チェックに問題がなく、またレントゲンでも映らなかったものが何故残っていたのかと疑問に感じる向きも少なくなかったようで、全国的に同種の対策で対応する施設も多いだろうだけに気になるところですよね。
今後同大ではさらに厳重な対策を講じると言うことですが、医療機能評価機能もガーゼカウントとレントゲンを対策としているだけに、どこまで行っていれば十分な対策を講じたと言えるものなのかが問われそうです。
さて話は変わって、久しぶりにここまでのアレは珍しいと先日以来評判になっているのがこちらの一件ですが、まずは記事から紹介してみましょう。

『ブラックペアン』治験コーディネーターの描写が酷すぎ! ついには薬理学会が抗議文を送付へ!(2018年05月09日日刊サイゾー)

 現在、TBS系にて放送されているドラマ『ブラックペアン』。嵐の二宮和也が久々の連続ドラマ主演、また『陸王』『半沢直樹』といった高視聴率ドラマを生み出している日曜劇場枠での放送ということで注目度も高く、平均視聴率も12~13%台(ビデオリサーチ調べ、関東地区)をキープ。今期放送のドラマの中でも、好調な作品のひとつだ。
 同ドラマは、二宮演じる“態度は悪いが手術成功率100%を誇る”天才外科医・渡海征司郎を中心に、新技術導入を巡る不正や病院と製薬会社、医療機器メーカー、そして厚生労働省との癒着問題などに立ち向かっていく医療エンターテインメントドラマ。作家であり現役医師でもある海堂尊の『ブラックペアン1988新装版』(講談社)を原作にしているだけあって、“本格的な医療現場シーン”が見られることも注目するべきところ。だが、実は、加藤綾子演じる治験コーディネーターの描き方に対し、批判の声が上がっているのだ。

「第1話放送直後から、Twitter上には医療従事者からドラマに対する批判の声が続々と上がっていました。その声のほとんどが、カトパン演じる治験コーディネーターについて。『毎晩医者と会食して、頼まれたことを調べるのが仕事じゃない。むしろあんなこと一度もしたことない』という声や、『ろくに説明もしないで、患者にお金を渡したりすることはない』『治験で負担軽減費として300万円支払っているが、実際にはあり得ない』といった、現実と違いすぎるという指摘が相次いでいます。また、ドラマのせいで『薬剤や医療機器の国内の開発に対して不信感や反発を覚える人たちが増えるかも』と危惧する声も上がっていました」(ドラマウォッチャー)
 指摘を受けた治験コーディネーターは、原作には登場しないドラマオリジナルのキャラクター。スタッフ側がストーリーに合うように作っているため、実際の仕事内容と違っているようで、ドラマ公式ホームページには小さく、『登場人物の行動は、治験コーディネーターの本来の業務とは異なるものも含まれています』と注意書きが書かれている。

 Twitterで指摘した人たちも、「ドラマ上の演出だとはわかっている」とのことだったが、あまりにも酷く描かれているため、「フィクションだとしてもこの描かれ方は遺憾だ」と激怒しているよう。現在3話まで放送されているが、放送のたびに批判の声が上がる状態で、一向にやむ気配はない。
(略)

臨床薬理学会がTBSに抗議文 スーツ姿で高額接待…CRCの描写は「侮辱」(2018年5月7日日本臨床薬理学会)

 日本臨床薬理学会は5月2日、TBS系ドラマ『ブラックペアン』で描かれている治験コーディネーター(CRC)像が事実とはかけ離れており、「CRCの心を折り、侮辱するもの」であるとの抗議文を、同学会フェイスブックページ上に公開した。抗議文は株式会社TBSテレビに送付するという。

 『ブラックペアン』は、海堂尊氏による小説を原作とした二宮和也さん主演の医療ドラマで、CRC役は加藤綾子さんが演じている。

 抗議文によると、問題となったのは第1話、第2話で描写されたCRCの姿だ。「治験コーディネーター」と呼ばれるこの役は、同学会が認定するCRC(臨床研究コ-ディネ-タ-)とほぼ同義と解釈できるが、製薬企業と契約するCRCがいると説明されていたり、医師たちに高額接待をしたり、高額な負担軽減費で患者に治験への参加を誘導したりするなど、誤解を招く描写があるという。

 抗議文は、CRCという職種について、「スーツを着てかっこよくこなせる業務ではありません。担当医師を高級レストランで接待するCRCも100%おりません」と指摘し、治験参加患者に支払われる負担軽減費300万円という設定についても、「ほとんどのところで1回の来院当たり7000~8000円」であり、「この額なら治験参加の誘因にならないだろうと定められた背景がある」と反論。

 こうした描写はドラマの演出という言葉で片付けられないとして、「現在、患者さんのために、医療の発展のために真摯に努力しているCRCの心を折り、侮辱するものであったと感じる」と批判した上で、「CRCの使命、現状等を正しくご認識頂き、あまりにも現実と乖離した描写を避けて頂くよう希望する」と求めている。

今どきテレビ番組などを真面目に見る方もどうかしているのであって、ましてツッコミを入れるなど野暮であると言う声も無論少なくないのですが、興味深いのが原作小説は医師であり作家である海堂尊氏であると言う点です。
原作の小説は30年前の設定でそもそもCRCなどと言う存在は登場しておらず、完全にドラマオリジナルのキャラクターなのですが、当然ながらドラマ制作スタッフの意向が濃厚に反映されたキャラ造形であることは当然ですよね。
この点で原作者の海堂氏がどのような見解を有しているのか気になったのですが、調べた限り撮影開始時に同席し役者の演技を褒めると言った記事くらいであまり目立った情報が見つかりませんでした。

ドラマ自体の出来については直接視聴していないので何とも言えないのですが、この件について医療現場からの抗議クレームは仕方ないとして、ドラマを作る側に近い立場の人々からも様々な苦言が続出しているようです。
わざわざドラマオリジナルキャラクターを登場させた以上、他の原作キャラ以上に詳しく下調べをすべきだったのに行えていなかったのは手落ちですが、この種のキャラはストーリー上の必要で登場させる場合が多いと聞きます。
言ってみれば求められた役割を果たせば用は足せる存在であるのに、あまりにリアリティを求めるとフィクションとして制約が多くなってしまうと言う意見もありますが、ただこの種のドラマの評価基準としてリアリティも大事ですよね。
現実世界にはあり得ないような展開が増えると興ざめして見る気も失せるとは関係者にこそ多いのでしょうが、その一線を越えて笑えるネタとして成立した番組も過去にあるだけに、制作陣の狙いがどこにあるのかが重要でしょう。

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2018年5月12日 (土)

今日のぐり:「創作ダイニングレストラン侑's」

先日見かけてびっくりしたのがこちらのニュースです。

道路を歩いていた女性 突如として空から犬が降ってきて頭にぶつかり首の骨を折る怪我 犬は逃走(2018年5月4日ゴゴ通信)

4月15日、中国の広州白雲区にてとんでもない事故が起きた。女性が道路を歩いていたところ、突如として上空から犬が降ってきて、女性の頭にぶつかってしまったのだ。

犬とぶつかった女性はその場で倒れ、犬は何事も無かったかのようにその現場から走り去って行った。
倒れて意識を失った女性は救急搬送はれ、しばらくして意識を取り戻した。女性は首の骨を骨折しており、現在治療中だが命に別状はないという。

問題の犬は何故建物の上から落下してきたのか調査中である。

その驚くべき事故の様子はこちらの動画を参照いただきたいのですが、しかし当事者ならずとも一体何が起きたのか訳がわからないと言うところでしょう。
本日はあまりに不幸な女性の快癒を願いつつ警鐘を鳴らす意味で、世界中から恐るべき生き物の脅威を伝えるニュースを紹介してみましょう。

ネットに巨大ニワトリの動画、「怖い」と話題に(2018年3月21日CNN)

(CNN) 巨大なニワトリが鶏小屋から登場してのっしのっしと歩き回る動画がインターネットに投稿され、「怖い」「誰かウソだと言って」といった声が飛び交っている。

ツイッターは先の週末にかけて、このニワトリの話題で持ち切りになり、あるユーザーは「眠りにつこうとしたところで、あの巨大ニワトリが同じ地球上にいることを思い出して怖くなった」と書き込んだ。
偽物だと信じたいという思いから、「#FAKECHICKENNEWS(偽チキンニュース)」の話題も集中し、「ニワトリじゃない。ニワトリの着ぐるみをかぶった42歳の大人だ」という投稿も。
だがそうした声とは裏腹に、この動画は作り物ではないらしい。動画に登場するニワトリは、米国で育てられた大型種「ブラマ」の特徴をすべて兼ね備えている。

家畜保護団体によれば、ブラマは体重が8キロを超えることもある品種。
20世紀初めごろは食肉用としての需要が高く、1羽で4人家族を1週間支えることも可能だった。
しかし品種改良であまりに強くなりすぎて、地球滅亡小説の序章に登場しそうな姿になった。

最初元記事の動画を見ていて、これくらいなら別にそんな大したことないじゃない?と思っていたら想像したのと全然違った何これ怖いんですが、丸焼きにすると大変なことになりそうですね。
水族館などでも比較的メジャーな生き物なのですが、そう言えばあまり近くに寄ったことがないなと改めて思い出されたのがこちらの記事です。

とんでもなく口臭がきついセイウチ 白熊も逃げ出す(2018年5月1日NEWSポストセブン)

 ゾウアザラシは、クジラ以外の哺乳類では最強の潜水名人として知られている。生物学者の池田清彦さんが教えてくれた。

「深さ1500mくらいまで潜れ、2時間くらい海中にいられます。これは通常の哺乳類と筋肉組成が違い、筋肉中に酸素を蓄えられるからです。水中では筋肉内の酸素を使って呼吸しているんです。つまり、自前の酸素ボンベを持っているようなものですね」(池田さん)
 潜る際は息を吐いて自重で下降し、外敵に襲われない深さになると、心拍数を下げ、呼吸も停止して寝ながら潜水するという。

 一方、セイウチが身を守るための武器は交尾器と口臭だ。
「セイウチのオスの交尾器は長さ60cmもあり、しかも中に骨が入っていて硬く、これでアザラシやオットセイなどを殴るんです。また、口臭がとても臭く、天敵である白熊も逃げ出すほど。においの正体は、主食の生魚。胃の中で発酵するのでものすごいにおいになるんです」(池田さん)

別に人間的価値観が全てと言うわけではありませんし、案外セイウチ自身にとってはかぐわしい香りであるのかも知れませんけれども、ねえ…
お次は住民ならずともこれは困惑するしかないだろうと言うのがこちらのニュースですが、しかし何がどうなっているのでしょうか。

なぜ?カバの“タイソン”出現 かなり攻撃的で危険性あり 住民困惑(2018年3月10日スポニチ)

 メキシコ南部のベラクルス州ラスチョアパスに1頭のカバが出現。カバは本来、サハラ砂漠以南のアフリカ大陸にしか生息しておらず、住民たちは「いったいどこからやって来たのか?」と対応に苦慮する事態に追い込まれた。

 このカバは今年1月にゴミ置き場付近で発見され、以後、池周辺をうろうろ。専門家によれば3歳くらいのカバで体重は600キロ。かなり攻撃的で人間に被害をおよぼす危険性があるため、捕獲方法と移送する場所を検討することになった。

 ちなみに住民たちはこのカバを「TYSON(タイソン)」というニックネームで呼んでいる。

600kgもある巨体で大西洋を泳いで渡ってきたとはとても思えないのですが、人為的に運ぶにしてもかなり特殊な方法が必要になりそうですよね。
最後に取り上げるのは日本人にとってもごく親しみのある生き物の話題ですが、それがこれほどの恐ろしいパワーを秘めていると言うニュースです。

キリンに襲われ死亡、撮影中の映画製作者(2018年5月7日AFP)

【5月7日 AFP】南アフリカのヨハネスブルク郊外の自然保護区で、キリンを撮影していた映画製作者(47)がそのキリンに襲われ、搬送先の病院で死亡した。宿泊施設の所有者が明らかにした。

 事故が起きたのは同国北西(North West)州にあるグレン・アフリック・カントリー・ロッジ(Glen Afric Country Lodge)。キリンのジェラルド(Gerald)が振り下ろした頭が、撮影中だったカーロス・カーバルホ(Carlos Carvalho)氏の頭に当たったという。
 アフリカーンス語のニュースサイト「ネットワーク24(Netwerk24)」は、ロッジを所有する一家のリチャード・ブルーカー(Richard Brooker)さんの話として、「カーロスがキリンの前に立っていた時、キリンが両脚を広げて首を曲げ、カーロスに向かって自分の頭を振り下ろした」と伝えた。ブルーカーさんは、キリンは「何も悪いことはしていない」と話しているという。

 南アの映画製作会社コールアクルー(Callacrew)によると、カーバルホ氏は2日夜に入院先で死亡。事故が起きたのは、同氏がキリンのクローズアップ映像を撮影するため接写レンズをのぞいていた時だったという。

確かにあれだけの長さのものが振り下ろされれば勢いも相当なものになりそうですが、彼らにはこうした攻撃手段もあると言うことでしょうか。
国内でもサファリパーク等で比較的身近な生きものであるだけに、彼らの頭の下には入り込まないよう注意が必要ですね。

今日のぐり:「創作ダイニングレストラン侑's」

広島県は福山市街地の一角、比較的静かな裏通りに位置するのがこちらのお店ですが、創作メニュー中心でランチなどなかなかの人気だそうです。
メニューを見るとアラカルトもあるのですが、昼も夜もコースメニューが中心であるようで、特にランチはかなりリーズナブルな価格設定ですね。

この日はおまかせのディナーコースを頼んで見たのですが、ともかくもやたらと次から次へと出てくるそのボリュームはなかなかのものでした。
創作中心とは言え個々の料理はイタリアン風だったりフレンチ風だったりでそう特別変わったものではないのですが、盛り付けから洋食かと思ったら生麩の田楽だったりで、油断がなりません。
原価の高い素材になるほど値段相応の制約は感じるのは仕方ありませんが、味は総じて悪くはなく無難で好き嫌いが分かれない系統ですし、盛り付けもなかなか綺麗ですよね。
ただ終盤二皿続いて出た肉料理の付け合わせとソースが同じで、しかもどちらもマッシュポテトたっぷりと言うのはお腹も膨らんできた頃合いだけに、少しつらい感じもありました。
またこの日は満席だったせいもあるのでしょうが、全体に少し火が通り過ぎたような料理が多いのも気になった点で、特にエビだとかパスタなどはもう少しどうにかしたいところですね。

スタッフが少ないようでレスポンスはいいとは言えないのですが、何かと省力化を目指しているのは判るにせよ、あまりに目に余るとサービスに手をかけることもご馳走ではと感じてしまいます。
全体としては値段を考えれば十分満足感が得られるお店なだけに、厨房もフロアももう少しマンパワーが充足していれば顧客満足度が高まりそうなのに、と少し残念に思いました。

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2018年5月 9日 (水)

家族が継続を希望しても強制的に延命的処置終了となったケースが話題に

救急医療の逼迫は今に始まった話題ではありませんが、国際医療福祉大学の准教授で、同大三田病院の救急部長を務める志賀隆先生が、先日こんなことを書いていました。

救急車は無料でいいの?救急搬送の適正化と人材確保・定着に向けた方策を(2018年4月27日医療維新)

(略)
 前回までは、自己紹介も兼ねて救急医を目指そうと考えているような若手医師らを応援する気持ちで「誰でも救急医になれる!」という記事を書きました。内容に対して、みなさまが寄せてくださったコメントにもありましたが、一部の救急医療の現場が疲弊しているのは確かです。今回から計2回は、救急医療の現場に患者を搬送してくる「救急車」について考えてみたいと思います。結論から先に述べると、私は救急医療の需要・供給のバランス不均衡を解決する策として「救急車の有料化」が必要と考えています。以下に、その理由を幾つか示しながら考察していきたいと思います。

 「救急車の有料化」が必要な理由としては大きく、
 ・救急搬送の総数が増えるスピードにブレーキをかける
 ・救急車の有料化で得られる収入分を救急医療の充実化や当直医のインセンティブに使う
の2つが特に重要と考えています。

 救急医療の疲弊の原因は、長時間労働の中で、深夜の受診、重症患者さんや難しい患者さんへの対応を限られた人員で行う必要があるからです。そんな中、救急搬送数は漸増しています。毎年、救急医を含めた医師は増えてはいますが、現在の体制だと、対応が難しくなってきています。地域の医療のために、多くの医療機関がギリギリの状態、あるいは既に限界は超えながらも救急医療を支えています。まずは利用者である患者さんに「お金を払ってでも救急車で運んでもらう必要があるか」を考えてもらうことで、救急搬送の適正化を図るべきです。副次的に、歩ける人には歩いて来院してもらい、不要不急の場合は夜間・休日の受診は避けてもらう効果も生じるはずです。

 ただ「ブレーキ」をかけるだけでは足りません。有料化で得られる診療報酬を基に、人材確保・定着に向けた方策も同時に講じる“合わせ技”でなければ、救急医療の疲弊感解消に向けた効果は出にくいでしょう。現在の診療報酬は施設毎への支払いが基本ですが、救急担当の当直医自身にインセンティブが至る仕組みを検討していくことが、医師の行動変容につなげるためにミクロ経済学の視点から必要であると考えています。

 数年前ですが、ある大学の同窓会新聞に「今の学生はけしからん。給与に釣られて、大学病院での研修よりも地域の総合病院での研修を選んでいる!」という趣旨で名誉教授の先生がしたためた寄稿が載っているのを拝見しました。大学病院が人材獲得に苦慮している状況を示す内容だと感じますが、果たしてこの嘆きは実態に基づくものなのでしょうか?大学病院が人員不足で悩んでいるのは事実だと思いますが、私はあえて、「一部は本当」と指摘しておきます。調査結果によっては、研修する病院を選ぶ際に「給与」よりも重要な要素があると分かっているからです。
(略)
 前回までの記事に寄せられた、みなさんのご意見からも分かるように、救急医療の現場について「とても従事できるものではない!」と考える医師は一定数いらっしゃります。理由としては、「リスクが高い、不確実」「夜間など身体的な負担が強い」「広い診療領域、そしてクレーム対応が大変」などが挙がっていました。

 確かに、救急医療は専門化が進む現在の医療の中ではめずらしく、専門性とともに、ジェネラリストの側面も必要な領域です。「新しい領域を勉強する」「自分の専門領域以外に対応する」「夜間や休日にも働く」などが必須となり、年齢を重ねるとともに、大きな負担になると私自身も感じます。

 現状のように救急搬送が漸増していく中、時間外に働く現場の医師にどんどん負担が増えるという構図では、救急医療を維持していくのは難しいと私は考えます。そのため、救急搬送の有料化で救急搬送の適正化を図ると同時に、当直やオンコール対応の医師らも含めた救急医療の現場にインセンティブや交代制勤務を導入し、少しずつ負担感を減らしていくことで徐々に医師が集まるようにすることも必要だと考えています。労働環境が整い、働きやすい職場になれば、結果として若手が飛び込んできやすい環境が整うだろうとも考えています。
(略)

大学病院での研修云々に関する話題には今の医療業界の抱える課題が現れているようにも思いますが、需給バランスが破綻していると言うことであれば、方法論の議論は別としてやはり何かしら制約は必要と言うことです。
救急搬送1件につき4万5千円のコストがかかると言う計算もあるそうですが、無論いきなり全額自己負担とは言わないにせよ、一定の自己負担導入については医師の9割国民の7割が賛成していると言います。
政府としても断続的に議論されている様子であり、救急医療の受診抑制対策の流れを見る限り近い将来導入されても全く意外性はありませんが、自己負担を増やすによる自発的な抑制策が日本では多いと言うことですね。
さて、イギリスの国民皆保険制度であるNHSは原則無料で利用出来ると言う特徴があり、それ故に専門医にかかるにはホームドクターの紹介が必要と言った、無制限な利用を制限する制度も同時に存在しています。
日本式の一定の自己負担は伴うものの、受診機会は完全に自由化されている制度とは一長一短ですが、NHSのこうした厳しい制約の一端がうかがわれるのが先日以来世界的に話題になってきたこちらのニュースです。

重病英男児が死亡、両親の訴えもむなしく呼吸器取り外し(2018年4月28日AFP)

【4月28日 AFP】英国で、重病で人工呼吸器によって生命が維持されてきたアルフィー・エバンス(Alfie Evans)ちゃんが28日、呼吸器が外され、死亡した。息子の延命のために法廷で争い、ローマ・カトリック教会のフランシスコ(Francis)法王の支持も得ていた男児の両親が明らかにした。
 父親のトム・エバンス(Tom Evans)さんと母親のケイト・ジェームズ(Kate James)さんはフェイスブック(Facebook)で発表した声明で、「午前2時30分(日本時間同日午前10時30分)私たちの息子に翼が生えた(天使になった)。私たちは悲しみに打ちひしがれている。これまで支援してくださった皆さん、ありがとう」と述べた。

 医師団側の提案に反対しアルフィーちゃんの延命治療継続を求めていた両親の申し立てを裁判所が退けたことから、人工呼吸器は23日に取り外されていた。
 アルフィーちゃんは、まれな神経変性疾患で慢性てんかん発作があり、2016年12月から入院していたが、人工呼吸器が取り外されればその命はたちまち奪われてしまう状態だった。
 両親は、英イングランド北西部リバプール(Liverpool)の小児病院がアルフィーちゃんの人工呼吸器を停止しようとするのを阻止し、治療継続のためにイタリアの首都ローマにある小児病院にアルフィーちゃんを転院させるために法廷で争ってきた。

 アルフィーちゃんをめぐっては、父親はフランシスコ法王と面会し「息子を救ってください」と訴え、フランシスコ法王もこれまでに数回、アルフィーちゃんについてコメントを発表。今週初めにはツイッター(Twitter)に「新たな治療を行いたいという(両親の)気持ちが聞き届けられることを願う」と記していた。

アメリカなど医療保険の未整備な世界の多くの地域ではこうした場合、家族の側から医療費負担に耐えかねて呼吸器外しを望むだろうと思いますが、その意味でこれは皆保険制度があるからこそ発生する状況です。
日本ではこうした場合、医師が家族の反対を押し切って人工呼吸器を外すと言うことは行ってはならない行為とされていると思いますが、イギリスでは司法判断の元であるとは言えこうした行為もあり得ると言うことです。
その背景に幾ら長期間の治療を行っても患者(家族)負担がないと言うNHSの制度があることは否定出来ませんが、自己負担による自発的な抑制が働かなければ何が起こるかと言う現実でもありますね。
医学的に出来ることはあってもその行為にあまり意味がないと言うケースは終末期などでは当たり前に見られますが、金銭や制度など何かしらの制約がなければ感情だけで一見不合理な選択がなされることもあるわけです。

日本では同様の事態が発生した場合、医学的に無意味と思われる延命的行為であれば可能な限り家族を説得し、医学的介入の終了について了承を得て外すと言う手順ですが、了承が得られない場合どうなのかです。
どうしても治療継続を希望する場合、急性期の施設から慢性期に移行出来ないかを検討する必要がありますが、医療制度上こうした患者の引き受けは難しいのが現状で、場合によっては自宅退院と言う場合もあります。
その結果患者の健康上の不利益を強いることになったり、時には医療訴訟沙汰になったりもするわけで、制度設計上そうしたリスクは許容すべきものと見なされているのでしょうが、誰がリスクを引き受けるべきなのかですよね。
救急搬送有料化問題なども結局のところ、制度を変え何かあった場合に誰が責任をとるかの問題に行き着くかと思いますが、そうした場合に過度のゼロリスク志向は結局何も産み出さないことは忘れたくないものです。

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2018年5月 7日 (月)

生保受給者だけに我慢を強いると言うわけではなく、皆平等に

このところ国会内が混乱してなかなか議論の進まない問題もあれば、妙にサクサクと話が決まっている問題もありで背景事情を考えると興味深いのですが、先日こんなニュースが出ていました。

生活保護法改正案が可決 野党不在、議論深まらず 与党、働き方優先(2018年4月26日共同通信)

 衆院厚生労働委員会は25日、生活困窮世帯の大学進学時の一時金支給などを盛り込んだ生活保護法などの改正案を自民、公明両党と日本維新の会の賛成多数で可決した。野党は辞任した福田淳一(ふくだ・じゅんいち)財務事務次官のセクハラ疑惑に関する政府対応や、過労死があった野村不動産に対する特別指導の経緯を巡り反発。維新を除く野党は欠席した。
 働き方改革関連法案の審議入りを急ぐ与党は野党不在のまま採決。改正案は5月にも成立する見通しだが、専門家は「中身が全く検討されないままだ」と批判している。

 改正案は、保護世帯の高校生が進学する際の一時金支給(親元を離れる場合は30万円、同居の場合は10万円)や、生活保護受給者は原則として価格が安いジェネリック医薬品(後発薬)を使用することを盛り込んだ。
(略)
 生活保護費は低所得世帯の支出額とのバランスで支給額が決められ、政府は10月から一部世帯で最大5%引き下げる方針。維新を除く野党は「子育て世帯への影響が大きい」として3月末に対案を提出。保護基準の算定方法見直しや、児童扶養手当の月額1万円アップを盛り込んだものの、今月18日から審議を拒否していた。審議時間計約23時間のうち、野党に配分された約11時間は、政務三役が出席する中、何もせずに時間だけが過ぎる「空回し」で終わった。

 「生活保護問題対策全国会議」代表幹事の尾藤広喜(びとう・ひろき)弁護士はジェネリックの原則使用を「お金のない人は我慢しろと言っているようなもの」と批判。「制度の根幹に関わる保護基準の算定方法も、国会できちんと議論するべきだ」と憤った。

しかし我慢と言う言い方にはジェネリックは質の劣った悪いものと言う考えが根底にあるように思えるのですが、国としてはジェネリックは同じ成分同じ効き目で売っている以上、これは間違った考えであると言うことになるのでしょうか。
自らも法案を出した問題で審議にも加わらなかった野党の振る舞いも注目されていたようですが、75歳以上の医療費2割負担への引き上げが与党内の反発で流れたことを考えると、割合すんなり決まった印象がありますね。
ともかくも生保受給者も200万人以上もいると言いますから、保護法改正も本来それなりに社会的影響が大きいはずで、特にジェネリックが原則であるとはすでに久しく以前から何度も繰り返し言われてきたことです。
今回正式に法律に盛り込まれたとは言え相変わらず原則との表現に留まったことで、今後どの程度ジェネリック使用が進むのか疑問も残るのですが、医療費削減効果としては限定的に留まるのではないかと言う声も少なくはないようです。
結局生保受給者はいわば見せしめに使われたと言う穿った意見もありますが、国としては生保受給者に限定した話ではなく、かなり本格的にジェネリック使用を推進していくことを決めているようです。

後発薬普及へ重点地域 10都道府県を夏までに指定 厚労省、医療費抑制狙い(2018年5月1日共同通信)

 価格の安いジェネリック医薬品(後発薬)の普及を目指す厚生労働省が、後発薬の使用が進んでいない都道府県を「重点地域」として指定する。膨張する医療費に歯止めをかける狙い。今夏までに10都道府県を選び、啓発活動などの実施を促す

 後発薬は、新薬の特許が切れた後に同じ有効成分を使って製造された薬。研究開発のコストが抑えられるため、新薬の半額程度の価格で販売されている。
 高額な新薬が次々と登場し、医療費の中でも薬剤費の伸びは目立つ。政府はこの費用を抑制するため、2020年9月までに後発薬の使用割合を80%とする目標を掲げ、使用促進に力を入れてきた。その結果、17年の後発薬の使用割合は約66%と、約33%だった05年の2倍に。厚労省の推計では、15年度は後発薬使用により約9400億円の医療費が削減された。

 厚労省はさらなる普及のため、10都道府県を重点地域として指定し、改善を促す。使用割合の低さだけでなく、人口の多さや医療費の規模の大きさも考慮する。直近の使用割合が最も低い徳島県のほか、東京都、大阪府などが候補に挙がっている。
 厚労省は本年度予算に約9千万円を計上、指定した都道府県に補助金を交付する。なぜ普及が遅れているか問題点を調査し、後発薬への理解を深めてもらうためのポスター作成や、医師と薬剤師が連携する仕組み作りなどに取り組む。同省の担当者は「各地の実情に応じたアプローチで使用を促してほしい」と話している。

記事にもあるように徳島はジェネリック使用率が低い(64%)のだそうですが、トップの沖縄(83%)との間には実に2割ほども差があり、10年間で使用率がほぼ倍増する間も都道府県間の使用率格差にはさして変化はないようです。
何がこうした都道府県格差を生んでいるのか、医師の出す処方箋の問題なのか薬局あるいは患者自身の問題なのかはっきりしませんが、仮に医師の処方箋の問題であれば啓発活動にあまり効果はないかも知れませんね。
成分が同じでも製剤により効果が違うと言うことは確かにあり、特定銘柄しか処方しないと言う医師も実際にいますが、医師個人に関してもジェネリック変更許可割合などを調べて見ても面白いかも知れません。
医師としては明らかに効果に差があるなら効くものを出すと言う声もありますが、後発品に変更し患者に有害事象が発生した場合誰が責任を取るのかと言う問題はあり、同じものだと主張している国に本来的な責任はあるとも言えそうです。

ちなみに2015年の医師への調査では、ジェネリック使用について3/4がまだ増やせると回答する一方で、ジェネリックは処方しないと明言した医師も5%近くいたそうで、理由として安全性や品質への懸念が大半だったそうです。
なお調剤薬局によっても使用率に大きな差があるそうで、地域的に先発品を好む顧客が多いのか、積極的に後発品を勧めていないと言った理由なのかは不明ですが、もはや少々の診療報酬加算程度ではこれらの意志は変わらないのでしょうか。
強制的に使用率を高めようと思えば、処方箋ごとにジェネリックではいけない理由を注記させると言った嫌がらせ的対策もあり得るかと思いますが、最終的には使用率を数%引き上げるのに要するコストと費用削減との兼ね合いですよね。
また国として先発品も後発品も同じものだと主張するのなら、そもそも薬価に格差がついていることもおかしな話なので、将来的に薬価も製品毎ではなく一般名で決めると言った時代も来ることになるのでしょうか。

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2018年5月 4日 (金)

今日のぐり:「権太呂 岡崎店」

先日亡くなった映画監督の作品が改めて注目される中で、こんなちょっとした新発見が話題になっています。

「火垂るの墓」ポスターに隠された意味 夜空の影は...「ほんとだ」「知らんかった」(2018年4月17日J-CASTニュース)

 亡くなった高畑勲監督のアニメ映画「火垂(ほた)るの墓」(1988年)がテレビ放映されたのを機に、公開当時のポスターにネット上で関心が集まっている。

 戦火で親を亡くした14歳の兄と4歳の妹が、草むらの中に分け入り、束の間の蛍の乱舞を楽しんで...。
 当時のポスターを見ると、こんな微笑ましい光景のようにも思える。
 ところが、ツイッター上では、ポスターをよく見ると、背後に黒い影があるのが分かると、ここ数日大きな話題になっている。

 その指摘によると、黒い影は、神戸大空襲にも参加した米軍のB29のような爆撃機の形をしていた。さらに、蛍の乱舞のように見えた光の玉は、その一部が米軍の落としていった焼夷弾らしいというのだ。実際、光の玉は、丸い形や流線型の形もあって、色も少し違っていた。
 指摘したツイートは、13万件ほども「いいね」が押されており、大きな反響を呼んだ。ツイッター上では、「知らんかった」「うわほんとだ 上にいる」「そういうことだったなんて...」などと驚きの声が次々に上がっている。
 それで、映画のタイトルに火が垂れるという表現をかけているのか、といった声も出た。ネット掲示板では、英語版のポスターの写真も投稿され、それを見ると爆撃機の姿が分かるとの指摘もあった。
(略)

何とも恐ろしいとも言えるその様子は元記事を参照いただきたいのですが、最初期のポスターはもっとそのものズバリだったと指摘する人もいるようです。
本日は高畑監督の生前のご活躍を想起しながら、世界中から考えようによっては何やら空恐ろしくも感じられるニュースの数々をご紹介してみましょう。

UFOが日本に飛来したら? 政府が答弁書を閣議決定(2018年2月27日朝日新聞)

 UFO(未確認飛行物体)は安全保障上の警戒の対象外――。政府は27日の閣議で、UFOについて「存在を確認したことはない」「我が国に飛来した場合の対応について特段の検討を行っていない」との答弁書を決定した。立憲民主党の逢坂誠二氏の質問主意書に答えた。

 逢坂氏は、米国防総省が秘密裏にUFO調査を2007~12年まで実施していたとの米ニューヨーク・タイムズの報道を取り上げ、UFOから攻撃された場合、日本が直接武力攻撃を受けた「武力攻撃事態」や、安保関連法により集団的自衛権を行使できる「存立危機事態」に該当するのかを尋ねた。

 日本政府は07年にも、「UFOの存在を確認していない」とする答弁書を閣議決定している。ただ、当時の町村信孝官房長官は記者会見で「政府の公式答弁は極めて紋切り型。私は個人的には絶対いると思っている」と主張した。

予期される脅威に対して何とも無策だと批判の余地ある答弁と言うことでしょうか、しかし仮にその日が来た場合テレ東はやはり平常放送のままなのでしょうか。
このところその進歩が顕著なものとして知られていますが、進歩したが故の新たな悩みもあるらしいと言うのがこちらのニュースです。

「AIも鬱病になり、幻覚を見るようになる」研究者が発表! 抗うつドラッグの投与も必要に?(2018年4月19日トカナ)

(略)
 海外オンラインメディア「The Next Web」(10日付)によると、ポルトガル・リスボンにある超領域研究所「シャンパリモー未知研究センター」のザカリー・マイネン氏が、米・ニューヨーク州で開かれたシンポジウム「Canonical Computation in Brains and Machines」において、脳内の神経伝達物質セロトニンが機械学習にも重要な意味を持つと発表。さらに、将来的にAIがうつ病に悩まされる可能性もあると指摘した。
 マイネン氏によると、セロトニンは脳内の学習パラメータを更新し、変化する調整器の役割を持っているため、AIの機械学習にも応用できるものであるという。ただし、「Science」のインタビューに答えたマイネン氏は、これには副作用があると警告している。
「人間のうつ病や幻覚には脳内物質であるセロトニンが関与していることが明らかになっていますが、一方で、知性システムがより広い問題を解決することにも役立っています。ということは、いずれ機械にもセロトニンと同様の仕組みを組み込む必要になってくるでしょう。そして、セロトニンの不調が人間に起こるならば、同じことが機械でも起こると考えられます」(マイネン氏)

 マウスを使った実験では、右と左に分かれた2つの道の片方に報酬として水を置き、マウスにどちらを通るか選ばせた。しばらくして、マウスが実験に慣れてきたところで、水の場所を移動したところ、あるべき場所に水がないことに驚いたマウスの脳内でセロトニンレベルが上昇したという。また、脳内でセロトニンレベルが上昇した直後に、マウスは状況を考えるかのようなそぶりを見せたそうだ。マイネン氏によると、これは、セロトニンが脳内でどのデータを選び保存し、どれほどの重要性を各データに与えるか決定していることを意味しているという。
 また、マウスにセロトニンを抑制する物質を注射したところ、学習速度が有意に落ちたそうだ。これは学習にとってセロトニンが決定的に重要な役割を持つことを意味するだろう。すると、セロトニンがAI学習に大きな利益をもたらすことも容易に想像がつく。

 ただ、生物学的な脳をモデルにしてAIを構築するとしても、どこまで模倣すれば良いのかという問題が残る。他の科学者からは、脳内の化学物質は不規則であり、人間の脳を模倣することは容易ではないとの批判もあるようだ。しかし、マイネン氏らは完全に模倣するわけではなく、セロトニンに似た役割を持つハイパーモデュレーターをAIに埋め込むことにより、学習中においてそれまでに学習した古いアルゴリズムに固執しないようにすれば良いと仮説を立てている。
 とはいえ、そのようなモデュレーターがうつ病や幻覚などの精神疾患に似た“エラー”を引き起こす可能性は十分にある。以前トカナでもお伝えしたように、「脳で起こった急激な分子構造の変化が人類の認知能力を高めたが、副次的に統合失調症を生み出した」という研究も発表されている。高度な知性に精神病は付き物なのかもしれない。
(略)

しかし人工知能を扱ったフィクションの世界で古来考察されてきた数々のジレンマの類も、AIの精神疾患のようなものと捉えられるものとも言えるのかも知れませんね。
西部劇などでおなじみのものではあるのですが、21世紀にもなってこうまで人々を悩ませるとは驚かされるニュースです。

町に押し寄せる大量の回転草、西部劇さながら(2018年4月19日CNN)

(CNN) 米カリフォルニア州南部の町で、風に吹かれて地面を転がる巨大な枯れ草の塊「タンブルウィード(回転草)」が大量に発生し、住民を悩ませている。

同州南部の砂漠地帯に近いビクタービルの町は、22メートルに達する突風にあおられてタンブルウィードが押し寄せ、西部劇さながらの光景になった。タンブルウィードはフェンスや家屋などの障害物に遮られると、その場所にうず高く積もる。
市職員らは17日も、熊手や重機などを使ってタンブルウィードを除去する作業に追われた。しかしタンブルウィードは次から次へと大量に転がってきて、住宅の窓や玄関を覆い、屋根の上にまで達している。

「もう侵略としか言いようがない」。CNN系列局KABCの取材に応じた住民の女性はあきれ顔だった。「普段から通りを幾つか転がっているけれど、こんなに大量に積み重なったりはしなかった。これでもまだ、裏庭や玄関前に比べればましな方。こんなにひどかったことはない」
別の女性によれば、玄関ドアと車庫のドアをタンブルウィードにふさがれて、自宅に2時間閉じ込められた住民もいるという。

タンブルウィードは「ロシアアザミ」と呼ばれる外来種で、毎年この時期になると、枯れた枝が絡まって風にあおられ、巨大な塊が発生する。
枯れ草は転がりながら種子を放出する。つまり来年は、ビクタービルにもっと多くのタンブルウィードが襲来するかもしれない。

ちょっと想像し難いその光景は元記事の動画を参照いただきたいのですが、これはどう見ても異世界からの侵略としか思えない光景ですね。
こうした外敵の襲来は生物にとって時にその生存を脅かされるものですが、こちらびっくりするような防衛策を持っている生物のニュースです。

「外敵の襲来に対して体を爆発させるアリ」の新種が東南アジアで発見される(2018年04月23日GigaZiNE)

(略)
多くの生物が自分の遺伝子を残そうと利己的な行動を取りがちなのに対し、アリは自分が所属するコロニーを維持するために利他的な行動を取ることで知られています。そして、ボルネオ・タイ・マレーシアなど東南アジアの国々に生息するジバクアリと呼ばれる種類のアリは、外敵が巣に近づくなどの脅威に対して「自分の体を爆発させる」という自己犠牲的行為に及ぶことがあります。
ジバクアリは腹部を収縮させることにより腸壁を破裂させ、爆発の衝撃で内部の分泌腺から毒性のある粘着液を放出し、外敵を道連れにして撃退します。自爆すれば確実に自分が死んでしまうのですが、コロニー全体からすれば利益をもたらす行為ということになります。

「体が爆発するアリ」の存在は100年以上前から西洋の科学者によって認識されており、20世紀前半には複数のジバクアリの種類が確認されています。ところが、1935年以降は新種のジバクアリに関する証拠が確認されない時期が続き、80年近くにわたって新しいジバクアリが発見されることはありませんでした。そんな中、ウィーン自然史博物館やウィーン工科大学を中心とした学際的な研究チームが、ボルネア・タイ・マレーシアのジャングルに派遣され、新種のジバクアリを発見したと発表しました。
国際動物学誌ZooKeysに掲載された論文によれば、研究チームは新たに15種類のジバクアリを発見し、中でもColobopsis explodensという新種はジバクアリのモデル種として将来の研究に役立つだろうとしています。

また、ジバクアリの中には自分の体を爆発させる機能を持つ働きアリの他に、「ドアキーパー」の役割を持つアリが存在することも判明したとのこと。「ドアキーパー」の働きアリは、外敵が襲来した時には巣の入り口に陣取って、特殊な形状をした頭で巣穴をふさぐことで、外敵が巣穴に侵入することを防ぐそうです。
研究者たちはジバクアリの食生活についても調査を行い、ジバクアリが藻類やコケ、死んだ昆虫、果物、魚などを食べるとわかりました。ジバクアリについては研究者が働きアリに近づきすぎると爆発してしまい、研究が困難な側面もあるものの、今後も調査を重ねて不可思議な生態を解明すると研究チームは述べています。

むしろドアキーパーなる奇妙なアリのビジュアルが非常に気になるのですが、確かにこんなものが入り口に陣取っていてはうかつに侵入しようとする気にもならないでしょう。
最後に取り上げるのはまもなくワールドカップが開催されるあの国から、非常にらしいと話題になっているニュースです。

怖すぎる! 熊がピッチに登場し審判にボールを手渡し、W杯での“仰天抜擢”も?(2018年4月17日The Answer)

(略)
 驚きの光景だった。ボールボーイならぬ“ボールベア”の登場だ。何かの撮影か、そもそも本物なのか、これは着ぐるみじゃないのか……。そんな声が上がりそうな、世にも奇妙なシーンだった。
 なんとサッカーの試合が行われるピッチ上に熊が現れたのだ。二足歩行、2メートルを超えるような巨大な熊は、ボールを手にするとレフェリーに手渡し。レフェリーはビビりながらもしっかりとボールを受け取った。熊は見事に役目を果たしてみせた。
 14日のロシアの3部リーグでの出来事だった。しかもこの“ボールベア”はどうやら、ロシアW杯での採用が検討されているというのだ。

 “ボールベア”登場を海外メディアも続々報道。英紙「デイリー・ミラー」は「ロシアのサッカークラブがW杯に向け、試合のボールを届ける巨大グマを仰天抜擢」とのタイトルをつけて報じている。
「ロシア3部リーグが、試合のボールを提供する役職に巨大グマを抜擢する驚きを与えた。この獰猛な動物はティムという名で、サーカスで働く熊だ。レフェリーへボールを渡すトレーニングが施されていた。ロシアは6月中旬にホスト国としてW杯を迎えるが、ロシアを象徴する動物の抜擢を見据えているようだ」
 英紙「メトロ」も「熊が試合前にボールをレフェリーへと渡す衝撃的な映像がロシアより届けられた。当然ではあるが、このレフェリーは少しビクビクし、ナーバスになっている様子が見受けられた。目の前には途方もなく巨大な猛獣がいるためだ」と報道している。

 ロシアW杯での実現へ向けて、試験的に行われたセレモニー。熊はロシアの「国獣」で、W杯を盛り上げるための“ボールベア”の役割を与えられるか、模索しているようだ。
(略)
 実際にロシアW杯で実現することはあるのだろうか。恐怖と隣り合わせの“ボールベア”。各国の代表チームと同じピッチに立つのか、注目が集まっている。

その状況はこちらの動画で参照いただきたいのですが、意外と並んだ選手達が平気に見えるのがさすがおそロシアと言うことでしょうか。
クマにはこだわりのあるお国柄だけにワールドカップでのサプライズも十分予期されるのですが、日本チームの試合に登場すれば大いに話題になりそうですね。

今日のぐり:「権太呂 岡崎店」

京都市内でも平安神宮や京都市動物園などが立ち並ぶ当たりは人通りも多い界隈ですが、こちら一歩裏通りに入ると静かなものですね。
蕎麦の看板に釣られて入店したのですがうどんすきが名物らしく、市内で何店か支店を構えると言うだけになかなか雰囲気のある建物です。

一番のおすすめらしい春野菜天おろし御膳を頼んだのですが、メインとなる天おろし蕎麦はいわゆるぶっかけスタイルの冷たい蕎麦です。
この蕎麦がローラーにかけすぎたような独特の食感で噛み切るのに苦労するのですが、この食感は何か記憶にあると思っていましたら冷麺の麺にそっくりですね。
これに合わせてある汁は主張しすぎない出汁と調味料がバランスした上品なお味ですが、正直この蕎麦には全く合っているようには思えませんでした。
天ぷらは春らしいネタは揃えてあって、ハードタイプでクリスピーな天ぷらですが、もともと蕎麦屋の天ぷらは汁に溶けないよう衣が分厚く硬めに揚げるものだとも聞きます。
サイドメニューのかやくご飯は特記するところなくまあ普通、胡麻豆腐はすりゴマをそのまま固めたようなゴマの風味がちょっと強すぎな気がしました。

しかしこれも観光地価格と言うのでしょうか、地方でこの内容なら半分の価格でも苦戦すると思いますが、うどんすきなどであればまた違うのでしょうか。
かやくご飯の二段重ねになったプラスチックの容器も便利はいいんでしょうが、せっかく京都の雰囲気ある建物なのにこれでは全てフェイクに見えてしまいます。
接遇はたまたま当たり外れがあるのかかなりたどたどしい印象ですが、席数の多さに見合ってトイレは意外と広さ設備も数も揃っていて、この点はまあ良かったですね。

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2018年5月 1日 (火)

何をブロックしていいのかは誰がどうやって決めるべきなのか

このところ話題になる機会の多い海賊サイト問題について、先日こんな興味深い主張をする方々がいたと話題になっていました。

「日本の法体系ではあり得ない」 海賊版サイトブロッキング問題、弁護士がNTTコムを提訴(2018年04月27日ITmedia)

 弁護士の中澤祐一さんが4月26日、NTTコミュニケーションズ(NTTコム)が予告している海賊版サイトのブロッキングの実施について「通信を妨害してはならない」として、同社を東京地方裁判所に提訴した。
 中澤弁護士はインターネットや著作権に詳しく、普段は発信者の情報開示請求や権利侵害コンテンツの削除要請などを行うなど、海賊版サイト対策には前向きな姿勢だ。しかし、サイトブロッキングという手段を取るNTTコムに対しては「日本の法体系ではあり得ない」と切り捨てる。中澤弁護士がNTTコムを提訴した理由とは。

 海賊版サイトを巡っては、政府がISPにサイトブロッキングを要請したという報道を受け、議論が過熱。日本国憲法第21条で定める「通信の秘密」や「表現の自由」を侵害する恐れがあるとして、複数の業界団体や法律関係者から反対の声が上がっていた。
 そんな中、NTTコムを含むNTTグループ4社は4月23日、政府が指定した漫画海賊版サイト「漫画村」と、アニメ海賊版サイト「Anitube」「Miomio」に対し「短期的な緊急措置として」ブロッキングを行うと発表。これを受け、全国地域婦人団体連絡協議会と主婦連合会が4月25日、NTTらに対し「刑事告発も辞さない」と意見書を発表するなど、一部の団体からは大きな反発があった。
(略)
 法改正なしのブロッキングは憲法第21条に規定される「通信の秘密」を侵害し、例外的に違法性を否定できる「違法性阻却事由」(いほうせいそきゃくじゆう)にも該当しないとする考え方が、これまで複数の弁護士や法学者から表明されてきた。
 「恣意的な判断で通信を遮断するのは、日本の法体系ではありえない。なしくずしにブロッキングが始まる前に、ここで何かしておこう」――中澤弁護士はそう考え、NTTコムの提訴に踏み切ったという。
(略)
 一方で、現在も児童ポルノサイトのDNSブロッキングは行われているという現状がある。回線契約者が接続しようとするドメインやURLはISPに見られていることから、「単に著作権侵害サイトのURLがブロックリストに加わるだけではないか」という指摘もある。
 これについて中澤弁護士は、「確かに、ISPに通信内容を見られることに関して拡大する損害はない。しかし、『著作権侵害のサイトをブロックするために私の通信を見てもいい』とは同意していない。そのために見られたとなれば、慰謝料は請求できる」と主張する。
(略)
 「現行法が実情に追い付いておらず、海外事業者への情報開示請求がやりにくいというのはある。直接的に著作権侵害をしないリーチサイトの問題もあるため、著作権の間接侵害についても法律を改正していくのが本筋だろう」(中澤弁護士)
 漫画村などの海賊版サイトは、コンテンツの削除要求を無視する海外の配信サーバと、配信を中継するCDN(コンテンツデリバリーネットワーク)サービスの米Cloudflareを組み合わせることで運営管理者の身元を分かりにくくしている。運営者の割り出しが困難で、権利侵害コンテンツを削除できないからブロッキングをする他ないというのが今回の政府側の見解だ。しかし中澤弁護士は「やるべきことを尽くしていないのでは」と疑問を呈する。
 「被害届を出していないのではないか。国際捜査協力で現地の警察を動かすのが先だろう。Cloudflareに発信者情報の開示要求を出せば配信元サーバの情報を教えてくれるので、サーバ会社相手に現地で弁護士を立てて裁判することもできる。1件当たり1000万~1億円程度でできるだろう。被害額が数千億円ということであれば、現地での裁判などできることはたくさんあるはず」(中澤弁護士)
 中澤弁護士は「権利侵害コンテンツ削除を行っている知り合いの弁護士も、ラトビアのサーバ会社相手に裁判している。確かに海外での裁判が難しいという面はあるが、できないことはない。こういうことを1つ1つ積み重ねて国際的な枠組みを作るというのが望ましい形」とし、「海賊版サイトの問題は国内だけでは解決しない」と続ける。
 「国内については、裁判をへたものであれば、プロバイダーがブロックしても責任を問わないという規定をプロバイダ責任制限法に入れていくことが大事。運営者が分からず訴えられないなら、対象さえ分かれば訴えられるよう民事訴訟法を改正できれば。国際捜査協力ができるまでに、これらが国内での被害をとどめる措置になるだろう」(同)
 「結論としてブロッキングを解決手段として取るのは私はいいと思う。しかし、ブロックして良い悪いを誰が決めるのか。これは裁判所が決めるしかない」(同)

この中澤何某なる弁護士氏、ネットで検索しただけでも何かとIT関係での逸話の多い方であるようなのですが、その主張は要するに「著作権侵害は許せないが、アクセス遮断はするべきではない」のひと言だと言えます。
言われるまでも無く政府としても法的裏付けのないサイトブロッキングが違法性を問われかねない点については気がついているようで、各ISPに要請するのではなくあくまで自主的ブロッキングと言う形にしたい意向だと言います。
さすがにそれはせこいと言うしかありませんが、法的規定なり裏付けが必要であると言う論旨には一理あるものの、だから訴えると言う発想は少し一般人にはないものがあるようにも思えますがどうでしょうね。
また記事にもあるように児童ポルノのブロックはよくて違法漫画は駄目だと言う専門家の線引きもよく理解しかねるのですが、どこまでが正当なブロックかは主観的な判断の余地が極めて大きい問題であるようにも感じられます。

ちなみにこの問題について弁護士らによって公開の場で討論されたそうですが、実際に海外のサーバ会社と交渉を行ってきた当事者からは、弁護士らの主張する可能な対策なるものは実際に行っても無意味だったと言います。
この点ではコンテンツ削除をしない方針のサーバーを利用する業者に有利と言えますが、興味深いのは映画や音楽は違法コンテンツのダウンロードも違法になっているのに対して、漫画など静止画にはそうした法がないそうです。
先日は経済的損失を被る側の出版社側から政府方針を支持する見解が出て話題になっていましたが、こちらも法律を作っての規制が正道である点は同意していて、その上での緊急避難的な対策を求める立場です。
結局一番著作権を侵害しているのは正規ルートで購入しない利用者であるとも言える以上、こうした出口対策の不備も含めて早急に国会なりでも議論し立法なりを行っていく必要があるように思いますけれどもね。

ところでその利用者の立場ですが、大多数の利用者は少なくとも表向きは違法サイトの規制には賛成の立場で、反対意見としては法的な不備など主にその方法論と言う点でも専門家らと大きな差はありません。
ただ当然ながら無料で漫画が読めることを歓迎する向きは水面下では相当数あるものと予想され、またIT事業者にしても過去にアクセス数の多い違法サイトに広告を出して来たと言う共存関係も指摘されています。
こうしてみると誰が悪いのかと言う点で判断が難しいですが、少なくとも確実な被害者と言える漫画作家の立場からすれば、違法サイトにアクセスを許容している各ISPに対して良い感情はないのではとも思えます。
ISPが違法行為を幇助しているとも言えることに対して、例えば民事で損害賠償なりが成立する余地があるのかですが、しかし一番ブロックして欲しいのは迷惑メールだと言う声があることにも首肯するものがありますね。

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