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2017年11月 6日 (月)

高齢ドライバーからの免許証取り上げ、予想よりも低調

今春改正された道路交通法の結果、高齢認知症ドライバーの免許取り消しが規定されましたが、施行後半年で認知症検査に引っかかった高齢者のうち7000人が自主的、強制的に免許を失うことになったそうです。

「認知症のおそれ」ある高齢者ドライバー 半年で3万人(2017年11月2日NHK)

75歳以上の高齢者ドライバーへの医師による認知症の検査が強化された改正道路交通法が施行されてから、9月末までのおよそ半年間に「認知症のおそれがある」と判定されたドライバーは、およそ3万人に上ったことが警察庁のまとめでわかりました。

ことし3月に施行された改正道路交通法では、75歳以上の高齢者ドライバーについて3年に1度の運転免許証の更新の際に受ける認知機能の検査で「認知症のおそれがある」と判定された場合には、医師による診断が新たに義務づけられ、診断で認知症と判断されると運転免許証の取り消し、または停止の処分となりました。
警察庁によりますと、施行後9月末までのおよそ半年間に「認知症のおそれがある」と判定されたドライバーは3万170人に上り、診断の結果、697人が取り消しなどの処分を受けたということです。
また、診断前に運転免許証を自主的に返納した人も6391人いたということです。

警察庁によりますと、ことしに入って9月末までに運転免許証を自主返納した75歳以上のドライバーは、18万4897人と返納者が過去最多となった去年を、すでに2万人以上上回っているということです。
警察庁は、高齢者ドライバーが運転できる車や時間帯などを限定した運転免許証を導入するかどうかなどについて検討を進めています。


高齢ドライバー「認知症の恐れ」3万人 判定半年で(2017年11月2日日本経済新聞)

 75歳以上の認知機能検査を強化した改正道路交通法が3月に施行されてから9月末までの半年間で、認知症の恐れがある「第1分類」と判定された人が3万170人に上ったことが2日、警察庁のまとめ(暫定値)で分かった。
 第1分類は医師による診断を受けることが義務付けられている。これまでに7673人が受診し、697人が免許取り消し、停止などの行政処分を受けた。

 警察庁は認知症の診断による免許取り消し、停止が年間1万5千人程度に上ると見込んでいた。人数が同庁の予想を下回っているのは免許取り消しなどの処分を受ける前に自主返納する高齢者が多いことが要因。
 第1分類とされた人のうち、6391人が医師のアドバイスなどで自主返納した。有効期限切れで免許が失効した人も1267人いた。
 自主返納した場合、身分証明書として使える「運転経歴証明書」を申請でき、商店などで優遇サービスを受けられるメリットがある。75歳以上の自主返納は認知機能検査を受けていない人も含めて今年1~9月に18万4897人と、年間で最多だった16年の16万2341件を既に超えている。

 認知機能検査で、認知機能の低下がある「第2分類」は30万165人、問題がない「第3分類」は78万7541人。検査の機会は、105万6779人が免許の更新時。6万1097人は信号無視などの交通違反をした際の臨時検査だった。

自主返納も含めて年間20万人程度の高齢者が免許を失っていると言うことですが、75歳以上の免許保有者がざっと500万人余もいることから考えると、むしろ大多数の高齢者は免許を所持し続けていると解釈するべきなのでしょう。
この免許取り消しに関しては代替交通機関のない地方を中心として、生活に支障を来すと未だに根強い反対意見もあるのですが、医療の世界においても他人の人生を左右する判断を強いられることにストレスを感じる先生方が少なくないようです。
特に長年のかかりつけとして機能している開業医の場合、患者に対していわば不利益な判断を下すことで関係が破綻すると直接的に顧客減になるわけですから、一切その種の判断はしない、専門医療機関に紹介すると言うのも仕方のないところですよね。
現実的に毎年100万人の高齢者が75歳になり、またその後も数年おきに同様の認知症判定が繰り返されるとなればこれは大変な業務量で、認知症専門医にとってもこのままでは遠からず手が回らなくなると悲鳴を上げたくなるのも当然でしょう。

高齢者の免許の更新自体をこうやってどんどん厳しくハードルの高いものにしていく意義がどうなのかですが、逆に考えると免許所持年齢に下限があるなら上限もあってしかるべしで、そもそも何故高齢側だけ年齢無制限に所持を認めるのかと言う考え方もあります。
またNHKの記事にもあるように、警視庁としても一律免許没収だけではなく運行制限を課した上である程度認める考えもあるようで、特に田舎の農道だけをのんびり走る程度であれば周囲の住民が注意すれば何とかなるだろうと言う意見もありますね。
他方で少なくとも高速道路への乗り入れは禁止すべきだと言った声が根強いのも昨今の事件による影響でしょうが、地域内でのローカルな移動手段に限定するならそもそも車である必要があるのかと言う疑問もありますよね。
最近は免許返納した高齢者に電動自転車が人気なのだそうで、セニアカーなど高齢者向けの近距離移動手段には事欠かない時代ですが、自治体などが補助金を出して各人所有の自家用車と引き替えにこうしたものに乗り換えをしてもらうと言った道もあるでしょうね。
高齢者にしてもせっかく長年維持してきた資格を失い生活が不便になるわけですから、何かしら相応のインセンティブを用意してどんどん自主的に返納してくれるようにした方が社会にとっても本人や家族にとってもありがたいと言うことになりますよね。

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コメント

>田舎の農道だけをのんびり走る程度
ガードレールもない所で軽トラごと転げおちての死亡事故が多発して
農道デブリが社会問題になりそうな

投稿: | 2017年11月 6日 (月) 07時05分

極論ですが自分だけの犠牲ですむなら自己責任と言うことでいいかなと。

投稿: ぽん太 | 2017年11月 6日 (月) 08時39分

ただでさえ車道を無灯火でふらつきながら右側通行する高齢者をよく見かけるので、
電動自転車っていうのも、逆に相手のドライバーが可哀想。

投稿: | 2017年11月 6日 (月) 09時19分

事故誘発しといて換金のネタにするの禁止

投稿: | 2017年11月 6日 (月) 11時34分

現在高齢ドライバーの問題として指摘されていることの多くが技術的に解決は出来そうなので、後はハードウェア導入をどう推進するかと言う問題になるのかと感じています。

投稿: 管理人nobu | 2017年11月 6日 (月) 13時47分

ボケて自動車の運転が怪しくなってから
セニアカーだの電動自転車だのって、取扱いを覚えさせられんの?って思うけど

投稿: | 2017年11月 8日 (水) 10時31分

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