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2017年8月

2017年8月30日 (水)

信じる者が救われるのはそうではないよりは救いのある話ですが

日本では幸いにも宗教と言うものがさほど大きな社会的影響力を振るう局面は少ないのですが、個人レベルで見れば人生に大きな影響を持つものは数多くあって、昔から一定程度の支持を得ていたものの中にいわゆる代替医療と言うものがあります。
さすがに今の時代に一般的なマスコミが表立って代替医療礼賛の記事を載せると言うことは減ってきているのでしょうが、ネットの発達でむしろ露出自体は増えている可能性もあって、先日もこんなくらくらするような記事が掲載されていました。

自然療法で重度のがんをキレイに消し去ったヒーラーが秘密を暴露!! 医者が決して教えない「自力でがんを消した方法」を伝授!(2017年8月27日トカナ)

 現在、日本人の死亡原因トップは男女とも「がん」である。6月22日には、乳がんを患っていたフリーアナウンサーの小林麻央さんも34歳の若さで亡くなった。がんは、もはや老若男女を問わず日本人にとって“最大の脅威”といえるだろう。
 ところで、小林麻央さんの一件でも大きな話題になったが、いざ私たちががんに侵された際、激烈な副作用を伴う抗がん剤治療に専念することは正しいのか、あるいは代替療法や自然療法にも試してみる価値はあるのだろうか? 選択肢が多くあれば、それだけ私たちの悩みも深くなるものだ。いったい真の答えはどこに――そんなことを考えていた折、筆者はある女性と知り合った。動物愛護活動家、そしてレムリアン・ヒーラー(古代レムリア時代の愛のヒーリングを扱う人)として活躍する小林美貴子氏だ。
 かつて膀胱がんを患っていた小林氏は、手術によって一度はがんを切除したものの、やがて再発。しかしその後は、ホリスティック医学にもとづく自然療法で完治することに成功したという。現在では、福島の原発事故で被災したペットを救護したり、同地で生きる羊や山羊の保護・飼育活動に携わる任意団体「アニマルフォレスト」のメンバーとしても精力的に活動している。そんな小林氏が、がんの完治に至った経緯を詳しく話してくれた。
(略)
――そこで話の本題です。小林さんが行った自然療法とは、いったいどんなものだったのですか?

小林  私の自然療法は、もう40年前に父が末期がんで余命3カ月と宣告された時、母がありとあらゆる方法を調べ尽くして、結果3年間にわたる延命に成功した時に行っていた代替療法と、当時お世話になった森下敬一先生(お茶の水クリニック)と帯津良一先生(帯津三敬病院名誉院長)の本を参考にしました
 それから、今考えると「がんになって当たり前」とも思える生活習慣と精神状態を根っこから改善しました。当時の私は忙しいうえにストレスだらけで、タバコも吸うし、辛いとお酒を飲んで泣き、睡眠も毎日4~5時間ほどしか取れないという酷いものでしたから。
(略)
――小林さんが試みた自然療法の中で、特に効果的だと感じたものは何でしたか?

小林  どれも大事なのですが、「必ず治る」と信じきることがすごく重要です。自分で作ったがんですから、自分で消せるはずなのです。私は西洋医学を否定する訳ではなく、西洋医学と東洋医学をそれぞれバランスよく取り入れたらいいと思います。私もはじめに外科的手術を受けなかったら、果たして自然療法だけで完治したかはわかりません。もっとも、抗がん剤に関しては“よくない”と個人的に思っていますが――。

――そもそも抗がん剤は、「ジュネーヴ議定書」(1925年)で戦時使用が禁止されたマスタードガス(イペリットガス)などの発ガン物質から作られていますよね。マスタードガスは放射線と同様、細胞に突然変異を引き起こす可能性が高く、抗がん剤治療は、この作用を利用してがん細胞を殺しています。まさに「毒をもって毒を制す」的な話ですが、もちろん大量接種が有害であることは容易に想像できます。最後になりますが、読者に向けてメッセージをお願いします。

小林  自分の内なる力を信じてください! がんを恐がりすぎないで、目を背けず、がんを作り出した原因、そして自分と向き合い、すべては自分の責任と受け入れることが重要です。食と生活を正し、自分の身体と心を愛する事、今を大切に生きるという事を教えてくれたがんに感謝しています。
(略)

その詳細に興味がおありになると言うお方は元記事をお読み頂ければと思いますが、何の病気にしろストレスを避け健康的な生活を送ると言うことは悪いことではないのでいいとして、こういうのは某先生流に言えばガンモドキと言うことになるのでしょうかね?
このところ著名人の癌死が公表されると言う事が相次いでて、そのいずれも亡くなるまでの過程において標準医療を離れ、俗に代替医療と呼ばれるものに依存していた時期が長かったらしいと言うことが報じられていますが、こうしたものが何かしらブームなのでしょうか。
標準医療と呼ばれるものも現時点でもっとも効果的と思われる手法であり、将来的にはどんどん変わっていくものですが、逆に言えば今のところ一番効果的であると保障されている治療法を試さないのはもったいないのでは?と言う気もします。
ただどんな治療についても副作用などのトラブルはあり得ることで、特に手術などが絡むと断固反対と言う人も中にはいらっしゃるようですから、手術しない方法論を提示されるとつい飛びついてしまうと言うこともあるのでしょうね。

先日「代替医療を選択したがん患者の死亡率は、標準治療を選択した患者より最大で5倍程度高くなる」と言う報告が報じられていたのですが、実際にはこの数字はもっと大きなものになるだろうと言うのは、最後まで代替医療のまま死ぬ人はさほど多くはないからです。
代替医療の提供者とすれば症状が出にくくどうとでも解釈出来る段階だけ手がけて、後は放り出すのが効率が良いと言うこともあるのでしょうが、やはり実際に症状が進行してくると全く効果がないと言うことが当事者にも理解出来てしまうと言うこともあるのでしょうね。
興味深いことに先の研究によれば、代替医療を選んだ患者群は標準治療を選んだ患者群よりも健康で若く、収入と学歴が高かったと言う特徴があったそうですが、知性にも教育にも不自由していないはずの人がこうしたものにはまってしまうと言うのも面白い現象です。
もっとも学歴はともかく収入が高くなければ代替医療などやっていられないのだろうと考えると、今のところは高くつく金持ちの道楽以上の意味はないと考えるべきなのかですが、それに命までかけてもいいと考えるならどうぞご自由にとしか言いようが無いですよね。

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2017年8月28日 (月)

奴隷的労働の解消に抵抗する人々への対策

先日こういう記事が出ていたのですが、その一部を引用させていただきましょう。

もはや新興国にとどまらない奴隷的労働リスク 日本に「奴隷」は存在するか?(2017年8月23日日経ビジネス)

 8月10日、英国のリスクコンサルティング企業であるVerisk Maplecroftが公表した2017年度版現在奴隷指標(Modern Slavery Index 2017)は、昨年欧州連合(EU)加盟国の約3/4の国で「現代の奴隷」リスクが増加したと報告した。

 2015年に施行された英国現代奴隷法(Modern Slavery Act 2015)は、サプライチェーンにおける強制労働や人身売買といった「奴隷制度」を特定し、排除するための取り組みを企業に求めている。英国で事業活動し年間売り上げが3600万ポンドを超える場合、奴隷的労働が、サプライチェーン上で行われていないことを確認し報告することが必要だ。既に日本企業の多くが、対応状況に関する声明をホームページ上で公開している。

 この法律は経済のグローバル化を背景に制定された。世界に展開するサプライチェーンによって引き起こされる奴隷的労働の防止を意図した内容だ。英国内のみならず、拡大したサプライチェーンに含まれる国や地域まで含め、奴隷的な労働による、人権侵害の撲滅をめざしている。英国外の企業でも、本社所在地に関係なく適用される。
(略)
 日本では、公式的には移民の流入が問題になっていない。だからといって奴隷的労働発生のリスクが低いかといえば、話は別だ。日本でも奴隷的労働か? と感じさせる労働の存在が明らかになっている。国内に奴隷的労働? と違和感を覚えるかもしれない。日本では「ブラック企業」と称されている企業がある。ブラック企業とは、厚生労働省のホームページによると、次の3つの一般的な特徴が示されている。

    ①労働者に対し極端な長時間労働やノルマを課す
    ②賃金不払い残業やパワーハラスメントが横行するなど企業全体のコンプライアンス意識が低い
    ③このような状況下で労働者に対し過度の選別を行う

 こういった特徴は、1つひとつは奴隷的労働に定義される「強制労働」には該当しない。しかし、違法な長時間労働に加えて、そういった働き方を強いるパワーハラスメントが行われた場合、強制労働と酷似した状況と想定される。拘束して働かせているのではないから、強制労働には当たらないとする考え方もあるだろう。発注企業とサプライヤーは異なる企業であり、現状に対する見解のミスマッチが発生する可能性が高くなる。この点に関しては、発注する際にコミュニケーションを十分に行って、見解のミスマッチを排除しなければならない。
(略)
 人口減少によって、人手不足はあらゆる企業や業界で顕在化している。従業員が頑張って持てる以上の力を発揮するにも限度がある。複数の顧客の無理な要求が重なり生じた強制力が、サプライヤーの奴隷的労働を助長する可能性を想定しなければならない。顧客の無理強いが重なった結果、サプライヤーの従業員に何らかの問題が発生した場合、すべての顧客が奴隷的労働の共犯になるかもしれないのだ。
(略)

今どき奴隷と言えば日本などでは縁遠いものと思いがちですけれども、これが奴隷労働と言えば一転してごく身近なものになってしまう感があって、特に厚労省の示すブラック企業三条件に当てはまる企業・団体など今どきどこにでもありそうですよね。
そのうちで特に違法な長時間労働に加えて、そういった働き方を強いた場合には強制労働と酷似した状況だと言うのですが、しかし特に医療業界などでは幾らでも思い当たる組織はあるのではないでしょうか。
特に三条件のうちの2番目については全くその通りと言うしかなく、先日研修医を死にまで追い込んだ某病院などはまさにその典型例と思うのですが、この種の職場に共通する傾向として医師の仕事を労働ではないと言い出す人がトップに居座っている点があるように思いますね。
この辺りは昨今働き方改革の旗振り役を務めている国としても問題意識があるようで、最近厚労省関係者から繰り返し「医師も労働者である」と言う一見当たり前のコメントが続いていることからも現実に横たわる問題の根深さがうかがえます。

「医師は労働者」、共通認識で議論を - 岡崎淳一・厚労省働き方改革担当参与に聞く(2017年8月21日医療維新)

 政府は今年3月、「働き方改革実行計画」を策定、長時間労働の是正に向け、罰則付きの時間外労働の上限規制導入などを盛り込んだ。今秋の臨時国会への関係法案提出、2019年度からの施行を目指す。
 ただし、医師は、上限規制の適用猶予対象になり、2018年度末を目途に規制の具体的な在り方、労働時間短縮策などの議論を別途進める。8月には、厚生労働省が「医師の働き方改革に関する検討会」を設置、議論がスタートした(『医師の時間外労働の上限規制、年明けにも中間整理』を参照)。
 「働き方改革実行計画」策定に携わった前厚労省審議官の岡崎淳一氏(現厚労省働き方改革担当参与)に、策定時の議論や医師の時間外労働について、どう捉えるべきかをお聞きした(2017年8月18日にインタビュー)。

――医師については、時間外労働の上限規制について、適用猶予にすべきという声が関係団体から出てきたのは、今年に入ってからのことです。

 去年の9月に政府は「働き方改革実現会議」を設置、働き方についての全体的な議論を重ねてきました。医療者に限らず、長時間労働の議論が出てきたのは、年明けからで、まず時間外労働についての基本的ルールを決めないことには、個別分野の議論ができなかったわけです。
(略)
 一方、医師は、現行では「36協定の適用除外業務」には当たらないこともあって、医師をどう扱うかという議論が始まったのはさらにその後です。医療関係団体は、たたき台を見て、「(時間外労働の上限規制を)そのまま当てはめるのは難しい」との声を上げたのだと思います。もっとも、タイミングが遅かったため、建設業、自動車運転手については、適用猶予の内容を3月にまとめた政府の「働き方改革実行計画」に盛り込むことができました。しかし、医師についてはとても短期間で議論を深めることができず、「2年後を目途に規制の具体的な在り方、労働時間の短縮策等について検討する」とされました。
(略)
――医師が高度プロフェッショナル制度の対象に該当する可能性はあるのでしょうか。

 大学などで研究がメーンの医師をどう扱うかという議論はありますが、臨床に相当程度従事している勤務医については、概念から考えると、あまりないと思います。通常の労基法の概念で考えれば、患者さんへの診療行為を行う時間を勤務医自身が決めているとは言えないからです。

――では医師の働き方について、どう見ておられますか。「自己研さん」の時間の扱いなどは、どう考えればいいのでしょうか。

 医師という専門職としての評価は当然必要でしょうが、一方で医師自身の健康を守るためのルールを設けて然るべきでしょう。夜勤が続く、当直明けも働くなどの現状が本当にいいのか。各病院の経営者から見れば、医師確保の問題もあるのでしょうが、他の業種の働き方と比べても、医師の無定量な仕事はやはり何とかしていかなければいけないでしょう。
 また「自己研さん」ですが、これは他の業種でも議論されることがありますが、勤務先への貢献になる研さんであれば、一般的には労働時間と見なされます

――応招義務については、勤務医個人ではなく、医療機関単位で考えることも可能かと思います。

 ご指摘の通り、医師法が定める応招義務が、施設単位なのか、個人単位なのか、という点も議論しなければなりません。しかし、短時間で結論が出る話ではなかったので、2年間かけて議論するという整理になったのです。

――医師を「労働者」を見なすことに、心理的な抵抗感を覚える方もおられます。

 「医師は専門職だから、労働者ではない」と言ったところで、労働時間、賃金などの条件について、使用者と労働者は就業時に契約を結び、それを遵守することが必要。これが労働法制のルールであり、「医師は労働者ではない」「労働法制のルールの外側」というのは無理筋の議論。例えば、ノーベル賞受賞学者であっても、大学の教授であれば、労働者。金融機関で何億円もの年収を稼いでいるディーラーでも労働者です。ただし、労働法の全てを一律に適用しているわけではなく、それぞれの業種で例外を認めているわけです。
 また医師が疲弊していて、医師の過労死も見られる現実があるわけです。一方で、各医療機関が必要な医療を提供することを全く無視してルールを作ることはできません。医療政策的な面と、労働政策的な面の両方をにらみながら、検討していくことが必要です。

一般的に業界団体の類は業界の権益を守るための主張を国に行うもので、この種の議論の中で医療系団体が揃って医師の労働規制除外を訴えていると言うのは、彼らの立ち位置を明確にする上で興味深い現象ではあると思いますね。
ここに挙げられた中にも色々と興味深い話題が含まれているのですが、他の厚労省関係者のコメントを総合しても医師の特殊事情は考慮する一方、だからといって労基法等諸法規の除外対象にはならないと言う点は明言されています。
ただその前提条件として応召義務に代表される医師の法的地位や、コンビニ受診など過度の医療需要などの問題もあることは明確で、今後国がどれほど真剣に医師の違法労働是正を目指すつもりなのか、この辺りへの対応がポイントになりそうですね。

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2017年8月27日 (日)

今日のぐり:「かいだ屋」

先日こんな事故があったと報じられ、その偶然の?一致ぶりが話題になっていました。

12日の全日空機緊急着陸と「日航機墜落事故」の日時・航路が完全一致(2017年8月14日TOCANA)

 今月12日、羽田空港から大阪・伊丹空港に向かっていた全日空37便が、機体トラブルのため、羽田空港に引き返した。270人余りの乗客乗員は無事だったが、この事故に関してオカルト界では恐ろしい噂が流れている。なんと、ちょうど32年前に起こった日本最大の航空事故と異常なまでにシンクロしていたというのだ!

■日時、目的地、墜落時刻…「日本航空123便墜落事故」との一致

 日本最大の航空事故とはもちろん、1985年8月12日、群馬県・御巣鷹の尾根に墜落し、乗員乗客524名のうち520名が死亡した「日本航空123便墜落事故」である。奇しくも今回の事故と同日に起こっているが、シンクロしているのは日付だけでない。出発時刻、目的地、事故発生時刻から着陸・墜落時刻までピタリと一致していたのだ。

 具体的に見ていこう。両機とも、8月12日18:00に伊丹空港へ向け、羽田空港を出発。6時半ごろ、相模湾上空で与圧系統に異常が発生。18:55頃、日本航空123便は墜落、全日空37便は緊急着陸した……。如何だろうか? 偶然と言うにはあまりにも出来すぎた一致ではないだろうか?
(略)
 ただ、今回の事故には日本航空123便の事故とは決定的に異なる点が2つある。“事故発生後の旋回方向”と“死者の有無”だ。まず旋回方向に関しては、日本航空123便が事故発生後に右旋回を選んだことに対し、全日空37便は左旋回を選択した。これは憶測でしかないが、もしかしたら全日空37便の機長は、日本航空123便が選択した右旋回を“不吉”と判断したのかもしれない。
(略)

何がどのように一致していたのかは元記事を参照いただきたいと思いますが、まあしかし同じような路線を飛んでいれば同じような航路を辿ることはあり得るような気もしますね。
いずれにしても今回重大な事故に結びつかずに済んだ幸運を祝して、今回は世界中からちょっと不思議で理解に苦しむような不可思議なニュースの数々を取り上げてみましょう。

「いるはずがないものが」廃墟を撮り続けて10年、映るはずのないものが(2017年8月5日grape)

廃墟を撮影するサークルを運営している、稲葉渉(@inabawataru)さん。世界中をめぐり、軍艦島、チェルノブイリなど、10年にわたってさまざまな廃墟を撮影しつづけてきたそうです。
数多くの廃墟を撮り続けてきた稲葉さんは、ある時、息を呑むような光景に出会います。

「初めて、いるはずのないものが撮れて、死ぬほどびっくりした」
そう語る稲葉さん。
カメラには、何が映ってしまったのでしょうか…。

お、お前、なんでいるのーーーーー!!!
(略)

何がどうなっていたのかは元記事の動画を参照いただきたいのですが、しかしこれは驚くと同時に一体何がどうなっているのか謎が深まりますね。
こちらも同じく生き物にちなんだニュースなのですが、普通であればひどくのんびりしたローカルニュースで終わっていたはずのものなのです。

謎の(?)子ヤギ誕生 雌ヤギだけ飼育の小学校(2017年8月18日琉球新報)

 【糸満】ヤギの赤ちゃんがやって来た―。雌ヤギ2匹を飼っていた糸満市の米須小学校(幸地政行校長)でこのほど、赤ちゃんヤギが生まれた。想定外の出来事に児童や教諭らは驚きながらも、新しい命の誕生を喜んだ。ハッピー(推定5歳)が出産した雄の子ヤギの名前は児童から公募し、「ホッシー」に決まった。ホッシーはすぐに学校のアイドルになり、児童からかわいがられている。

 米須小では7年ほど前からヤギを飼い始めた。ハッピーは2代目で、お見合いをして娘のシロが生まれ、雌2匹を飼育していた。
 しかし4月以降、ハッピーのおなかが張ってきたという。生徒たちも「赤ちゃんがいるはずよ」と、大きくなるおなかを半信半疑で見守っていた。6月5日の朝、登校すると真っ白い子ヤギが生まれていた。
 実はハッピーには放浪癖があり、学校を抜け出して行方不明になり、駐在所に「捜索願」を出したことも。今年1月にも脱走し、雄ヤギがいる近所のヤギ小屋で発見された。幸地校長は「脱走した時に恋が成就したのかもしれない」と推測し、児童にも説明した。

 学校は赤ちゃんの名前を募集し、全校生徒163人中160人から応募があった。全校朝会で生徒が挙手をし、「ホッシー」に決定した。命名した4年生の玉城幸里(さいり)さん(8)は「星のようにキラキラ輝くように名付けた」と笑顔で語った。
 3匹分の草を集めるのは大変だが、地域の協力を得ながら世話をしている。飼育委員の6年生・山城達也君(11)と吉原咲羽(さわ)さん(11)は「ハッピーは子どもを産んでから、ゆったりして言うことを聞くようになった。ホッシーも元気に育ってほしい」と話した。

しかしメスばかり飼っていたはずが何故か子が出来たと言われるとびっくりしますが、ヤギの妊娠期間が150日と言いますから一応妥当な推測と言えるのでしょうか。
グリーンランドと言えば巨大な氷河の島と言うイメージがありますが、そのグリーンランドで何とも奇妙な現象が観測されたそうです。

「森がないのに?」雪と氷のグリーンランドで野火続く 衛星がとらえた!(2017年08月12日ハザードラボ)

 氷床と万年雪に覆われたグリーンランドで、前例のない大規模な野火が発生し、すでに15平方キロメートル以上を焼失した。ツンドラ(永久凍土)を突き進む火の手が、グリーンランド第二の都市に迫ろうとしている。

 北極圏に位置するグリーンランドは、島の8割以上が分厚い氷床と万年雪に覆われ、地下には凍結した土壌が広がるツンドラ地帯だ。
 この雪と氷に覆われたグリーンランドの西部で先月31日、さかんに煙が立ち上っているのを米国の地球観測衛星スオミNPPが発見した。火元に森林はなく、ところどころ背の低い草が生えているだけだが、炎はどんどん燃え広がり、今月3日には、100キロ近く離れた場所にも飛び火しているのが確認された。

 米マイアミ大学のジェシカ・マッカーティ准教授は、永久凍土で自然火災が発生する原因について、「泥炭地火災の可能性が高い」と指摘。
 泥炭地とは草木の生えていない湿地に見えるが、植物が腐敗分解されず、有機物となって堆積している。泥炭地は土そのものが燃えるため、落雷などでいったん発火するとなかなか消火されず、二酸化炭素が大量に発生するという。

 デンマーク気象研究所の研究チームは、「地球温暖化によって、南極をはじめ、世界各国で氷床の溶融が進んでいる。もしグリーンランドの氷床がすべて溶けたら、海面が現在よりも7メートル近く高苦なる可能性がある」と警告している。

世界中どこも異常気象のような気にもなってきますが、しかし100km先にも飛び火するとはどういう火事だと言うものですよね。
ここからは二題ほどオカルトめいたニュースが続きますが、まずはこちら何とも美気味で奇妙な事件です。

中国の電車の中で男性が突然豚の心臓を切り始める奇行 (2017年8月21日ゴゴ通信)

中国ではバスや電車の中という公共の場でおしっこをしたり、周りの迷惑になることをする人が多い。
今回紹介するのは中国の電車内での出来事。上海の電車にて席に座っている男性が、生き物の内臓の様な物を取り出しハサミで切り出したのだ。その生き物の内臓のようなものは豚の心臓部分(ハツ)だという。

この男性が何故このような行動に出たのか不明で、身元も明かされていない。この写真を見たネットユーザーは「魔術師かよ!」、「やっぱり中国」、「一番驚いたのは男性がワイシャツを着ていた点。やはり外見は重要じゃないってことか」などの反応を見せていた。
つい先日は中国の地下鉄で大量のニンニクを剥く女性が目撃され話題になったばかり。更にその前は中国のバスの中で大便をする男性が目撃された。

写真で見てもその違和感が激しいのですが、一体何をどうしようと言う意図があったのでしょうか。
最後に取り上げますのは本当なのかネタなのか何とも判断しかねるような、こんなニュースです。

死者の復活 米国企業が死者を生き返らせる実験(2017年06月09日スプートニク)

米フィラデルフィアに本社を置くバイオテクノロジー企業「Bioquark」は、今年にも「あの世からの帰還」に関する実験を行う意向。
Bioquark社の社長アイラ・パストール氏は、死者をよみがえらせることは可能だと述べた。Bioquark社の専門家たちが、すでに今年にもラテンアメリカのある国で実施予定の実験で、死者の蘇生という奇跡をデモンストレーションしようと試みている。

Bioquark社は最近、蘇生計画を発表した。これは脳活動の回復を目的としている。なぜなら脳が機能しているか否かが、生きているか、それとも死んでいるかの証拠となるからだ。
現在、大多数の国では、「脳死」と判断された場合、死亡が告げられたり、あるいは生命維持装置が外される。
だがBioquark社は、脳を「致命的に」変化させることは不可逆的だと考えている。

なお動物実験を行う予定はなく、即座に65歳から15歳までの死者で実験する意向だという。
一方、Bioquark社のホームページでは、科学的な詳細は一切伝えられていない。

事実とすればデモンストレーションと言うにはあまりにも不遜な気がするこちらの実験なのですが、何故動物実験も抜きでこんなに多数の多少に施さなければならないと言うのでしょう。
しかし多くの国で死亡宣告がされると公民権は停止されていると思うのですが、その後に復活した場合彼らの人権なりは保護されるものなのでしょうかね…?

今日のぐり:「かいだ屋」

高知はクジラやカツオなど海産物だけではなく川魚料理もいけると言うのですが、特に最近隠れた名所的に評価が高いのがウナギだと言います。
あちらこちらから高知のウナギはうまいと言う噂を聞くのですが、こちら南国市も南に外れた坂本龍馬空港近く、田んぼの真ん中にぽつんと立つお店ですが最近特に評判がいいらしいですね。

ひとまず上うな丼を頼んで見ましたが、この日使われているのは宮崎のウナギだそうで、高知のものでないのは残念ですがなかなか立派なウナギでいい焼き具合ですよね。
ちなみにこちら背開きなのですが、焼き方は先に蒸さない関西風に近いもので、こうしたやり方は九州に多いとも聞くのですが、とにかく香ばしいのが特徴的です。
ウナギもさることながら飯も粒が立っていい炊き具合なのですが、タレの加減が絶妙な加減で飯の味と非常にバランスが取れていて、ちょっと宮島駅前「うえの」のあなご飯を思い出しました。
一緒に頼んだ白焼きも同時に来てしまったのですが、ワサビと醤油でもなかなかいけるんですがこれだけ綺麗に焼けていると塩でも試して見たくなりますね。
肝吸いにはさほど思い入れはないがもちろんちゃんとしたお吸い物の味ですし、強いて言えば漬物とお茶はうなぎほどの水準ではないかなと感じたのが少し惜しい感じでしょうか。

しかし最近はようやくウナギの価格も少しこなれてきたとは言うのですが、こちら決して値の張るお店ではないだけにこの内容であれば非常にお値打ち感があると思います。
わりと歴史あるお店だと言う割に庶民的な店構えには正直風格や格式はあまり感じないのですが、広い店内は満席で人気の程がうかがえるのも当然でしょう。
唯一不満と言えばホームページで予約はこちらと掲載しているにも関わらず、実際には予約を取っていないらしい点ですが、この辺りの運用はたまたま季節的なものもあるのでしょうかね。

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2017年8月25日 (金)

獣医の世界では業界団体の方針に不満で大量離脱が発生

獣医師不足の愛媛県で獣医学部を新設するために長年動いてきたところ、何故かこのところ妙な具合に世間で騒がれることになっていますが、一番の当事者である当時の県知事の国会でのコメントがひと言も取り上げられないなど、マスコミが報道しない自由を存分に発揮していると言う点でも話題になっています。
その背景として獣医師の団体である獣医師会が断固獣医学部新設阻止のために動いてきたと言う事情があるようですが、これに関連して興味深い動きが報じられていました。

獣医師ら連盟会費拒否 加計阻止に反発 愛媛、半数離脱も(2017年8月21日産経新聞)

 学校法人「加計(かけ)学園」(岡山市)の獣医学部新設が計画されている愛媛県で、日本獣医師会の政治団体「日本獣医師連盟」の傘下である「愛媛県獣医師連盟」(愛媛県連)への会費支払いを拒否する獣医師が相次いでいることが20日、分かった。多くは公務員獣医師という。恒常的な人手不足など現場の待遇改善が実現されない状況で、日本獣医師連盟が学部新設阻止に動いたことへの強い不満が背景にあるようだ。

 愛媛県連は規約で会費納入者を会員として扱っている。関係者の一人は「会費を納めないのは離脱するという意思表示だ。年内いっぱいは集金を続けるが、会員の半数が離脱する見通しだ」と明かす。

 関係者によると、愛媛県獣医師会所属の約350人のうち、約250人が愛媛県連の会員として毎年会費を支払っている。集まった会費は日本獣医師連盟に上納され、活動資金として利用されるという。

 ところが、今年は愛媛県連の10支部のうち、獣医学部新設予定地の今治市を含む複数の支部で会費を支払わない獣医師が相次ぎ、すでに今年分の会費徴収を終えた2支部では納入率が約5割にとどまった。ほかの支部でも同様の傾向がみられるという。

 愛媛県内の公務員獣医師は、前年は会費を納めた会員の約4割を占めていた。ただ、かねて「日本獣医師連盟は公務員獣医師の待遇改善で何も成果を上げていない」などの不満が出ていたという。

 日本獣医師連盟をめぐっては、前身の日本獣医師政治連盟が、加計問題を追及している民進党の玉木雄一郎幹事長代理に政治献金していたことが明らかになっている。会員からは「獣医学部新設反対側の議員に金が流れるなど、金の使い道に納得がいかない」という声もあるという。

ちなみに獣医師会の組織率も平成の始めには9割を越えていたそうですが、年々低下傾向にあり今や7割程度にまで低下してきているのだそうで、特に地方獣医師会では地域によって極めて大きな組織率の格差があるのだそうです。
そもそも実際に獣医師が不足しているのかどうかは諸説あるようで、待遇の悪い公務員獣医師が不足しているだけだと言う意見も根強いようなのですが、獣医学部の偏在から獣医師にも地域差問題があると言うことは一定の事実であるようですね。
愛媛への獣医学部新設の是非がどうであるのかも立場によって意見が分かれて当然ですが、ここで注目したいのが獣医師の業界団体の活動方針に対して現場の獣医師自身が反対を表明し、会費支払い拒否や離脱など実際的な行動に走っていると言う点です。
会員の半数が一気に離脱するとなればどんな組織であれ崩壊の危機に直面していると言うしかありませんが、今後地元での獣医師としての活動などに支障が出ないものなのか、現実的な影響の拡がりについても注目したいところですよね。

このニュースを聞いて医師会と言う組織に思いを致した人も多いのではないかと思いますが、未だ賛否両論ある医学部定員増・新設の問題は置くとしても、医師会の活動方針に諸手を挙げて賛成であると言う医師もそう多くはないのではないかと言う気もします。
もちろん組織率の低さで見ても医師会に不平不満を抱く医師は最初から関わり合いにならないだろうと言うこともあるのですが、実際に地域で熱心に活動をしておられる地区医師会幹部の先生方からも日医に対する強い不満の声は根強くあり、会員と言えど言いたいことは多々あるようです。
しかしそれでは日医の方針に不満がある医師が多いとして、このように大量の離脱者が出ることがあるだろうか?と考えるとそれも想像しにくいと言う気がするのですが、何やら獣医師と医師とで何がどのように違うものなのかと想像を巡らせてみたくもなりますね。
ちなみに医師会加入のメリットは昨今あまりないとも聞きますが、退会することのデメリットとして保険の審査で嫌がらせをされる等々様々な都市伝説?もあるようで、このあたりもどこまで本当の事なのか気になるところです。

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2017年8月23日 (水)

個別指導ではむしろカルテは出してはならない?

およそ実臨床に当たっている医師のうちでいわゆるレセプト審査に過去何ら感じるところがなかった医師はいないのではないかと思うのですが、実際のところ多くの場合には不当と感じたケースでも泣き寝入りしている場合も多いのではないかと言う気がします。
その理由として個別指導の段階でゴネれば監査になるのではないか、翌年以降さらにひどい嫌がらせめいた指導を受けるのではないかと言う気持ちがあるとも思うのですが、先日この個別指導に関連して非常に興味深いケースが報じられていました。

◆「個別指導での医師の人権侵害阻止」、埼玉の開業医 地方厚生局から画期的回答「カルテに基づく質問は認められず」(2017年8月16日医療維新)

 山崎外科泌尿器科診療所(さいたま市浦和区)院長で、埼玉県保険医協会常任理事の山崎利彦氏はこのほど、4年の長きにわたる個別指導を経て、二つの画期的な回答を関東信越厚生局から文書で引き出すことができた。一つは、個別指導は、行政手続法の適用を受けること。もう一つは、カルテなどを見てその内容について質問する「質問検査権」が地方厚生局に認められているのは監査の場合であって、個別指導では認められていないということだ。
 山崎氏への個別指導の第1回は2013年3月。第5回は2017年3月で、関東信越厚生局が、カルテとレセプト内容を突合して質問する場面はなく、レセプト請求の方法などについて一般的なやり取りをする「面談懇談形式」で終了、指導の結果は「おおむね妥当」で、診療報酬の返還などは伴わなかった。
 山崎氏は、「関東信越厚生局から、個別指導において『健康保険法に定めのない事項については、行政手続法が適用されるものと考える』との回答を文書で得た。全国保険医団体連合会をはじめ、全国の保険医が長年主張してきたことであり、厚生局が文書で回答したのは初めてのこと」とその意義を説明。

 個別指導は、レセプトで高点数が続いた場合やレセプト請求に問題があると想定される場合などに、地方厚生局が医療機関に対して実施する。ただし、健康保険法73条には「厚生労働大臣の指導を受けなければならない」とあるだけで、その詳細は「指導大綱」に基づき実施されるが、時に同大綱を逸脱したり、地方厚生局の高圧的な態度を機に、開業医が自殺を図るなど、「行きすぎた行政指導」が問題視されることがこれまで度々あった(『保険医の人権を守れ!指導大綱・監査要綱の改正案』などを参照)。
 1994年10月に施行された行政手続法は、行政運営における公正の確保と透明性の向上を図ることが目的。地方厚生局の恣意性などを排除するため、同法に準拠した個別指導の実施や、「指導大綱」そのものの改正を求める声は依然から根強かった。その意味で山崎氏が関東信越厚生局から受け取った文書の意義は大きい。その内容は、以下の通り。

山崎氏が個別指導について関東信越厚生局から受け取った文書の抜粋

1.個別指導が行政手続法の適用を受ける点について
山崎氏の質問(抜粋):
 行政手続法と健康保険法との関係について、健康保険法第73条では、指導を受ける義務が規定されており、指導の日時・場所・指導内容については一定の裁量権があると思われるが、目的に照らし、合理的な範囲を逸脱してはならないことは明らかであり、また、これら以外について行政手続法の行政指導の条項が適用されるのは当然である。

関東信越厚生局の回答(2015年3月31日付):
 健康保険法に定めのない事項については行政手続法の適用がされるものと考えます。

2.地方厚生局が「質問調査権」を有しない点について
山崎氏の質問(抜粋):個別指導において、質問調査権があるのか否かを明確にしてもらいたい。

関東信越厚生局の回答(2017年2月28日付):
(1)個別指導は、健康保険法第73条に基づいて行うものであり、同法78条に規定されているような質問または調査権限(いわゆる質問検査権)は有していません
(2)個別指導の実施方法は、保険医療機関等に課せられている厚生労働大臣の指導を受ける義務に基づき、関係書類を閲覧し、個別に面接懇談方式で実施するものであります。
(3)個別指導は、保険医療機関等および保険医等に課せられた義務である以上、指導において指導者の指示を被指導者が拒んだ場合には、個別指導を実施する権限を有する厚生労働大臣が、これを拒否していると判断することがあります。

(略)
 山崎氏の4年にわたる個別指導は、次のような経過をたどった。まず2011年度に「集団的個別指導」の対象に選定された際、その根拠について示すよう求めたが、回答がなかったために、「集団的個別指導」を欠席。それが理由で、2013年3月に第1回の個別指導を受けた。
 第1回の個別指導において、山崎氏は弁護士の帯同のもと、録音と録画まで行った。そこで、興味深いやり取りが展開された。
 一般的な個別指導は、医療機関が直前に指定された患者数人分のカルテを持参し、個別指導の場で地方厚生局に提示。レセプト請求との齟齬等を指摘され、問題があれば診療報酬の返還を求められる。同様の問題があるか否かを、それ以外のレセプトとカルテについて各医療機関が自主的に調査、その結果として「自主返還」を求められることが多い。
 これに対し、山崎氏は、個別指導の法的根拠を確認し、カルテの提示は、健康保険法や指導大綱には記載されていない上、行政手続法は「任意の協力」により指導が成り立つとしていることから、関東信越厚生局に「カルテ閲覧」の根拠を質したが、同局に加え、埼玉県の国保医療課や立会人からも回答はなかった。「『カルテが提示されないのなら、指導の意味がないので、監査に移行する』などの誤った説明があったが、カルテを提示することなく、診療内容についての一般的なやり取りで終了した。指摘事項も1点だけだった」(山崎氏)。事務官から「本日の指導は、終了した」と告げられた。

 ところが指導の結果通知を待っていたところ、約3カ月後に個別指導の「終了」が撤回され、「中断」扱いに変わった。「カルテを閲覧していなかった」のがその理由だった。第2回の個別指導の再開通知が来たのは2014年3月。第3回が2014年9月、第4回が2016年11月、第5回が2017年3月3日だった。これらの個別指導に加えて、関東信越厚生局との文書による質問と回答というやり取りを続け、結果的に二つの画期的な回答を受け取った。
 第5回の個別指導において、山崎氏はカルテを持参したものの、法律に則った形での個別指導を関東信越厚生局に求めた。「持参物の確認」という範囲でのカルテ閲覧にとどまり、関東信越厚生局がレセプトと突合することはなかった。「保険診療についての理解を深めるやり取りであり、医学的な内容も含めて、本当に有意義な指導を受けることができた」(山崎氏)。以下のやり取りで個別指導は終了、その結果は3月29日に通知された。
 山崎氏らは今後、今回の二つの回答について、医療者に広く周知していくとともに、個別指導の「中断」については健康保険法や通知等には規定がないことから、ルール作りを呼びかけていく方針。「私の個別指導においても、中断のルールがいまだ曖昧。その明確化を求めていくことが今後の課題」(山崎氏)。さらに指導大綱や監査要綱について、改正の対案も検討していく予定だという。
(略)

関東信越厚生局の回答の中で、特に個別指導は質問検査権は有していないと断言している点に注目いただきたいのですが、要するにカルテとレセプトを付き合わせて一々突っ込むと言うやり方は少なくとも個別調査の場においては認められていないと言うことになります。
結果だけを見るとなんだ、今まで散々臨床の現場を困らせてきた方法論とは何ら法的根拠も内恣意的なもので、今後は法に従ってやれと文句をつければいいのかと思ってしまいそうなのですが、そう簡単な話ではないと関係者が釘を刺している点に留意すべきですね。
まず根本的に今回の山崎先生に関しては非常に熱心に下調べをし、事前に水も漏らさぬような準備をした上でこうした行動に出ていると言う点であり、もともと個別指導で突っ込もうにも非常に突っ込みどころが少なかったと言うことが予想されるようです。
そしてその上で単にゴネて非協力的態度を貫くと言うのではなく、聞くべき点があれば聞きますと言う建設的な態度で臨んだと言うことで、言ってみれば相応に指導する側の顔も立てたと言う形なのだと思うのですが、何事にも落としどころを探ると言うのは重要なことですよね。

実はこの個別指導にカルテ開示義務なしとは数年前から示されてきた回答であり、もし仮に医師がカルテを閲覧させてしまえば守秘義務違反にも問われかねないと言うのですから、見せなくていいのではなく見せてはならないのだと考えるべき話だと言えます。
ただ法的な根拠に基づかない不当な個別指導が全国各地で今も日常的に継続されているのも事実で、個別指導とは名ばかりの脅迫行為の結果1993年に保険医の自殺が置きた「富山個別指導事件」などの悲劇的なケースも実際に起こっているわけです。
この際に行われた個別指導なるものがどのようなものであったか、当時の立会人が極めて強い憤りと共に証言している通りですが、こうした不法行為を平然と行う輩が細々とした法律など気にするのかで、まずは法解釈よりも担当者の人選が問題ではないかと言う気もします。


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2017年8月21日 (月)

誤嚥のリスクがある高齢者は施設では引き取れませんと言われる時代に?

時々妙なことが問題になるものだなと感じることがあるのですが、先日出ていたこちらの記事にも多くの方々が思わず突っ込んだと言います。

食物を誤ってのみ込む事故死 高齢者施設で続く理由とは(2017年6月28日yahooニュース)

高齢者施設で亡くなった母に本当は何があったのか。愛知県一宮市の自営業、神崎一彦さん(52)は、そこにこだわり続けている。食物を正常にのみ込むことができず、誤って喉頭と気管に入る「誤嚥(ごえん)」。母の死も誤嚥とされたものの、119番通報しないなど施設側の対応が適切だったとは思えないからだ。実は、人生を誤嚥で終える施設の高齢者は決して少なくない。施設でいったい何が起きているのか。いくつかの「誤嚥事故」をたどりながら、高齢化社会の隙間を見た。(本間誠也/Yahoo!ニュース 特集編集部)

「母親の死に際を想像するだけで、寝付けなくなるんです。苦しかっただろう、辛かっただろう、と」。神崎さんは自宅でそう語り始めた。
母の英子さんは愛知県内の特別養護老人ホームに入所していた。異変が生じたのは2014年11月4日夜。神崎さんが駆け付けると、英子さんは心肺停止状態で自室のベッドに寝かされていた。施設の医師がその後、死亡を確認。英子さんは夕食で食べた物を嘔吐し、吐き出したものを誤嚥して窒息死したとされた。73歳だった。
事故はなぜ起きたのか。神崎さんは直後から当時の状況を施設側に何度も尋ねたという。
英子さんは、以前に患った脳梗塞の後遺症で左半身が麻痺したままだった。重度の身体障がい者でもあり、要介護度は最も高い「5」。このランクは、排便や食事も1人ではほとんどできない。脳梗塞は咳や嚥下の反射に関わる神経活動が低下し、誤嚥に結びつきやすいとされる。英子さんも食後や夜間に吐くこともあったという。
事故時、英子さんの食事介助や食後の見回りは適切だったか。なぜ、119番通報して救急搬送しなかったのか。AED(自動体外式除細動器)で心肺蘇生に着手しなかった理由は何か。疑問はいくらでもあった、と神崎さんは振り返る。
神崎さんからの問い合わせに対し、施設側は介護ケアの内容を示した。当日のケア内容を時系列に並べた記録で、紙1枚。「夜勤の職員2人は電話で看護師の指示を受け、口に詰まっていたものを取り出し、酸素吸入を行いました」と言われたが、神崎さんはその説明に納得できなかったという。
(略)
誤嚥事故が刑事事件になった事例も取材した。
長野県安曇野市の特養ホーム「あずみの里」。施設からは、美しい北アルプスを眺めることができる。施設側の代理人、木嶋日出夫弁護士は「この刑事裁判には文字通り介護の未来、将来がかかっています」と切り出した。
その刑事裁判は、2013年末にあずみの里で起きた死亡事故が発端だ。誤嚥による窒息が原因とされ、遺族とは示談が成立済みだった。ところが、施設の女性准看護師が業務上過失致死(注意義務違反)罪で起訴されたのである。食事中の介助や見守りをめぐって、施設職員が刑事罰に問われた前例はない。
起訴状によると、「事件」の概要はこうだ。准看護師は自力でおやつが食べられない入所者の介助に気を取られ、85歳の女性入所者がドーナツを誤嚥したことに気付くのが遅れた。その結果、女性を窒息による心肺停止状態に陥らせ、約1カ月後に低酸素脳症で死亡させたという。
これに対し、木嶋弁護士は「おやつの時間に食堂にいた入所者の数や入所者それぞれの要介護の状態、おやつの配膳・介助を担った准看護師の多忙さ。検察側の主張はそれらを全く無視した内容です」と反論している。

検察側に反論するため、弁護団は当時の関係職員らから詳細な聴き取りを行い、事故時の現場を再現した。その反論のポイントを木嶋弁護士はこう説明する。
「事故当時、食堂には入所者17人が9個のテーブルに分かれて座っていました。17人のうち食事の全介助を必要とするのは2人です。死亡した女性は自力で食事が可能でした」
そこで何が起きたのか。
施設側で現場にいたのは2人。1人は介護職員で、もう1人が起訴された准看護師だ。「介護職員は亡くなった女性の様子をいったん(問題なしと)確認しました。そして(目を離して)、再び周囲を見渡して女性の異変に気付いた。その間、約28秒です
亡くなった女性は自力で食事ができたから、おやつの時も個別の介助を必要としない。そのため、この介護職員も女性の様子を目で確認したのだという。

では、准看護師はどうだったか。食事の介助は准看護師の本来業務ではないが、この日は、人手が足りないことから応援に入ったという。その際、たまたま座ったテーブルに死亡した女性がいた。
「准看護師は(普段と変わらぬ)女性の姿を見て、(何も問題ないため、その女性に)背を向ける形で、別の入所者のおやつ介助に取り掛かりました」。異変に気付いたのは、その約1分後だ。
人手が足りず、フル回転で業務に従事している中、わずか28秒や1分で刑事罰に問われるのでしょうか」
そうした施設側の反論に対し、検察側は公判で「准看護師は一口食べさせては振り返って、死亡した女性の無事を確認すればよかったのではないか」と答えたという。

思いもしなかった准看護師の刑事訴追。あずみの里を運営する社会福祉法人の塩原秀治事務局長は、その衝撃を忘れない。
「書類送検も在宅起訴も大きなショックでした。人手が足りない中、現場は過酷です。互いに支え合って日々の介護に力を尽くしているのに、通常業務の中で起きた事故で刑事責任を負わされるとしたら、施設は立ちゆきません
公判は今年5月現在、証拠調べの前段階で、結審の時期は見通せない。この間、支援の会もでき、全国の介護職員や医療・福祉関係者を中心に無罪を求める署名が約20万筆も集まったという。

介護職員で組織する日本介護クラフトユニオンも公判を注視している。染川朗事務局長は「どんなに手を尽くしても、お年寄りの誤嚥を100%防ぐことは不可能」と話し、続けた。
「介護作業は普通、チームでやっています。1人だけが刑事責任を負わされたら介護現場はやっていけません。普通に食事の介助をしていたのに、誤嚥事故が起きたからといって訴追されたのでは、入所者全員の食事を(チューブを使った)『経管栄養』にしよう、なんてことにもなりかねない。事故を恐れて入所者から食の楽しみを奪うことにもなります」
あずみの里側が「介護の将来がかかっている」という公判。日本社会事業大学(東京都)の壬生尚美教授も、自身の介護職員時代を踏まえ、「これがどうして刑事事件になるのか分かりません。示談も成立しているのに」との疑問を持つ。
「人員の配置基準を満たしていても、大半の施設は深刻な人手不足の中で膨大な介護業務を行っています。それが特養の現実。検察側が主張するように、食事時の利用者の状態把握や見守りを徹底するには、今よりもさらに多い人数が必要になります」
しかし、今の特養ではその実現は不可能に近い、と言う。
「介護の現場がどれほど人手不足の状態にあるか。その中で(利用者の生活の安全に向けて)職員がケアの質を確保するためどれだけ努力しているかを知ってほしいと思います」

この記事の興味深いところとして取材対象であったご遺族ご本人がコメント欄に登場していて、色々とコメントをつけていると言う点なのですが、遺族としては誤嚥云々よりもその後何故救急車をすぐ呼ばなかったのかと言う点を問題視しているそうです。
ただ脳梗塞後遺症で左片麻痺があったと言われれば、まあそれは誤嚥もするだろうと言うしかない状況だったのだろうと思いますけれども、こうした状態の方々にどの程度食事を食べさせるべきなのかと言うことは議論の別れるところだと思いますね。
高齢者の肺炎の8割以上が誤嚥性肺炎と言い、特に脳梗塞後には嚥下機能の低下や嚥下反射の鈍化などからリスクが高まると言いますが、これだけ重大なリスクが潜んでいるにも関わらず行為を継続させると言うのは、一般的には忌避されるべき行為だと思います。

実際に世界に冠たる福祉先進国であるスウェーデンなどでは高齢者に食事介助などしない、肺炎を起こそうが抗生剤投与なども行わないと言い、「寝たきり老人が存在しない国」として進歩的な方々の賞賛を集めていることは知られている通りですよね。
ちなみにスウェーデンにおいても高齢者の栄養摂取に関わる各種ガイドラインがありますが、食事の質や食器の工夫、口腔ケアなどは推奨されているものの、日本のように食事介助などは全く重視されていないようで、当然ながら人工栄養についても極めて抑制的であるようです。
また米国アルツハイマー学会による施設における認知症ケアの推奨によれば、病状が進行し口の中に入れた食べ物を飲み込めなくなった場合栄養補給を中止すべきであり、継続した場合窒息や誤嚥性肺炎を引き起こしかねないとされていて、まあもっともですよね。
そうした実態を知ると日本の介護スタッフが慢性的な人材不足に悩まされ、あまりに多忙を極めているのは事実として、その業務の内容については医学的に妥当なのかどうかの検証は必要でしょうし、妥当でない行為については医学的観点からは中止すべきと言う考えもあるでしょうね。
ただそうした医学的根拠の乏しい行為が漫然と継続されてきた背景には当然ながら社会的なバックグラウンドが存在しているものであり、その是正なり摺り合わせなりをいつ誰が音頭を取って行っていくべきなのかと言うことはなかなか難しい問題であるようにも思います。

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2017年8月20日 (日)

今日のぐり:「はま寿司 倉敷連島店」

今年はクマ被害の報道が多い気もするのですが、そんな中で先日報じられていたのがこちらのニュースです。

ワナにかかった子グマ見てたら親グマ出現 男性が重傷(2017年8月16日朝日新聞)

 16日午前6時10分ごろ、長野県信濃町大井の山中で、近くに住む猟友会所属の建設作業員、島田輝明さん(60)がクマに頭などをかまれたと、島田さんの友人から119番通報があった。長野中央署と長野市消防局鳥居川消防署によると、島田さんは、頭から顔にかけて複数回かまれて重傷を負い、長野市内の病院に搬送された。

 島田さんはイノシシを捕獲するため山中にワナを仕掛けていて、ワナにかかった子グマ(体長約75センチ)の様子を見ていたところ、親とみられるクマが現れ、かまれたという。
 島田さんは近くの道路まで逃げ、友人に電話した。

 信濃町産業観光課農林畜産係によると、猟友会や町職員が現場に駆けつけた時、子グマは助けを求めて鳴き声を上げ続け、親とみられるクマは、逃げ去らずに興奮状態にあった。猟友会が子グマを殺処分すると、親とみられるクマは姿を消したという。
 同係は「クマを落ち着かせるため、子グマの鳴き声を止めなければならず、殺処分せざるを得ない状況だった。近くに人家もあり、子グマが成獣になった時、再びこの場所に現れ、人を襲うなどする危険性も高いと判断し、猟友会などと話し合って殺処分を決めた」と説明している。(鶴信吾)

色々とこうした場合の一般的な対処法と言うのはあるのですが、何かどうも釈然としない話だと言う声が少なくないようです。
ひとまず今日は島田さんの無事を祝って、世界各地から何となくもやもやした結果と言う気がしてならないニュースの数々を紹介してみましょう。

「これだから群馬は…」関係者ため息82017年8月12日産経新聞)

 「山の日」の11日、県立森林公園「21世紀の森」(沼田市、川場村)で行われたイベントで県は新潟、長野県境の約100キロの稜線トレイルの正式名称を「ぐんま県境稜線トレイル」に決定した。稜線トレイルはググっとぐんま観光キャンペーンの目玉企画の一つ。名称も公募にして盛り上げ効果をはかってきたが結局、仮称として使ってきた“官製”名を、そのまま使うことに。関係者からは「これだから群馬は…」とため息も漏れた。(久保まりな)            

 名称は県が5月から6月中旬にかけて公募した。県内外から693点の応募があり、山岳団体などでつくる「ぐんま県境稜線トレイル検討委員会」で最終候補を5つに絞り、県が仮称と合わせて検討した。応募作の4割が県外からだった。
 残った5つは、「ぐんま天空トレイル」「ぐんまパノラマトレイル」「ぐんま県境稜線トレイル100」「上信越国境トレイル」「ぐんまやまなみトレイル」。応募者からは「稜線歩きをしていると空を散歩している気分になるから」(天空トレイル)▽「山が連なっているから」(やまなみトレイル)▽「絶景を存分に楽しんでもらいたいとの願い」(パノラマトレイル)-など、それぞれが作品に“夢”を込めて提案していた。

 ところが蓋を開けてみると、そんな思いは封じられ仮称がそのまま選定されていた。その理由を県スポーツ振興課は「(仮称は)安定感のある名称で地域性を十分に感じられる。わかりやすく名前を聞くだけで、おおよその場所がイメージできる」などと説明した。
 同日行われた名称発表の式では拍手がわいた一方、会場から「おもしろくないんですが!」とのヤジが飛び、大沢正明知事が「私も、そう思います」と発言する場面もあった。

 稜線トレイルは、みなかみ町土合-嬬恋村鳥居峠の約100キロのロングトレイルで、未整備区間の中之条町三坂峠-白砂山の約9キロが来年夏に開通すれば、国内最長になる。周辺には草津やみなかみなど有名温泉もあり、観光資源としても県はPRに力を入れる。大沢知事は「群馬の新たな宝として全国に発信したい」と式典で改めて意気込みを語ってもいる。
 公募はそんな目玉事業の名前と顔を選ぶイベントだっただけに、“官製”名の決定に失望感は否めない。ある県議は「これだから群馬のブランド力は上がらないんだ」と、ぼやいた。

いやまあ、この場合ある意味ぶっちぎりで高いブランド力を誇っているとも言えるのではとも思うのですが、しかしこれは選考過程に疑問も残らないではないですかね。
夏のこの時期と言えば名物的な行事が多いものですが、こちらその名物について時代の流れが反映されすぎていると話題になっています。

「大文字」送り火LEDに、山梨(2017年8月18日共同通信)

 山梨県笛吹市の送り盆の行事「甲斐いちのみや大文字焼き」で16日、火の代わりに「大」の形に並べた発光ダイオード(LED)が点灯された。火をともす足場が風雨で滑りやすく、安全性を考慮して今年から切り替えた。同市観光商工課は「送り火のLED化は全国でも珍しいのでは」としている。

 甲斐いちのみや大文字焼きは、江戸時代に行われていたものを1988年に再開。実行委員会などによると、昨年までは山の斜面に木で組む井桁で火をともしていたが、延焼しないよう見守るスタッフを置く斜面は、足場が不安定だった。

あの種の宗教的行事は火であることに意味があるのかとも思っていたのですが、総合的に判断したと言うことなのでしょうか。
今年の夏は集中豪雨のニュースも目立ちましたが、こちら中国から革命的な雨具が誕生したと話題になっています。

傘とレインコートが中国で脅威の悪魔合体を果たし、革命的な雨具が誕生(2017年7月20日Buzzap!)

ようやく梅雨明けを迎え始めた日本列島。しかし連日どこかで滝のようなゲリラ豪雨が降り注ぎ、雨の心配は終わることはありません。
雨具と言えば傘とレインコートがおそらくは100年以上に渡って不動のツートップですが、なんと中国でこのふたつを悪魔合体させた雨具が誕生しています。それがこのアンブレラコート。
(略)
最も大きな利点は両手が自由になること。雨の日に自転車に乗る際にも重宝しそうですし、釣りや軽作業用にも使いやすそう。また、アンブレラコートは軽くて風にも強く、生分解性のビニールからできています。
「だったらレインコートでいいんじゃないか?」という声も聞こえてきそうですが、全身が蒸れて服が汗臭くなることもありませんし、手足の動きが自由で、何よりも脱ぎ着が簡単。収納もコンパクトです。
(略)

そのあまりに革命的なデザインは元記事の画像を参照いただきたいのですが、まあ子ども向け雨具としては良いのかも知れないですよね。
以前からその効能に関しては知られていたことなのですが、このたびいよいよドイツ人が一線を踏み越えたと話題のニュースがこちらです。

欧州初、ドイツで寄生虫の卵のサプリメントが合法的に販売開始か?(2017年8月15日ニューズウィーク)

ドイツの連邦消費者保護・食品安全庁(BVL)は、2017年6月、ブタやイノシシの寄生虫の一種であるブタ鞭虫(べんちゅう)の卵について、欧州議会及び理事会規則(97/258/EC)に基づく"ノベルフード(新規食品)"としての申請を受理し、審査手続を開始した。この申請が正式に承認されれば、欧州で初めて、ブタ鞭虫卵が、栄養補助食品(サプリメント)として合法的に販売できるようになる。

鞭虫とは、ブタやイヌ、ヒツジ、ヒトなどの盲腸に寄生する線虫網の袋形動物で、多数寄生すると下痢や腹痛、貧血などを引き起こす。現在、世界全体でおよそ10億人が鞭虫に感染しているとみられているが、環境衛生が良好な先進国では、その感染率は極めて低い。
その一方で、「清潔すぎる環境がヒトの免疫システムのバランスに影響を及ぼしているのではないか」という説も唱えられている。発展途上国ではあまりみられないクローン病や多発性硬化症などの自己免疫疾患、アレルギー、喘息などが、先進国で急増しているためだ。

寄生による健康被害を抑えながら、寄生虫がヒトにもたらす効果を活用しようと、タイのTanawisa社では、ブタ鞭虫の栄養補助食品「TSO」が開発されている。
ブタ鞭虫は、ヒトの体内では長期間生存できないという性質がある。卵の状態で口から取り込むと、そのまま胃を通過し、幼虫となって盲腸で寄生。やがて死滅し、1ヶ月以内には消化される。これまでに、米国や英国、デンマークなどの研究機関で、ヒトの体内にブタ鞭虫を意図的に取り込ませ、その効果を検証する実験を行ったところ、アレルギー疾患には効果が認められていないものの、クローン病や多発性硬化症には一定の効果がみられたという。
米デューク大学によると、2015年時点で、非正規の販売ルートを通じて寄生虫を購入し、アレルギーや自己免疫疾患の自己治療に活用している患者の数は、世界で6,000人から7,000人程度といると推計されている。
(略)

まあこうしたものの需要もあるのでしょうが、当然ながら各方面からの反対意見もあることは事実ですよね。
最後に取り上げるのはこちらのニュースなのですが、確かに言われてみればその通りだろうとは言え…と言うニュースです。

無神論者は疑われやすい、同じ無神論者ですら偏見 研究(2017年08月08日AFP)

【8月8日 AFP】無神論者は、キリスト教やイスラム教、ヒンズー教、仏教などを信仰する人々よりも悪行に対する嫌疑をかけられやすいとする一風変わった社会調査の結果が7日、発表された。

 英科学誌「ネイチャー・ヒューマン・ビヘイビア(Nature Human Behaviour)」に掲載された論文によると、この研究では、世界5大陸13か国の3000人以上を対象に意識調査を実施。
 対象国は、中国やオランダなど「非常に世俗的」な国々から、アラブ首長国連邦(UAE)や米国、インドなど信仰を持つ人々が多数を占める国々まで幅広く選択された。
 これらの国々では、国民の大部分が仏教、キリスト教、ヒンズー教、イスラム教などの信者であるか、あるいは無神論者だった。

 調査では、最初に対象者に対し架空の人物についての描写を行った。この人物は幼少期に動物を虐待し、成人して教師になった後、ホームレス5人を殺害し、遺体を切断したという設定だった。
 その後、対象者の半数に対し、この人物が宗教を信仰していた可能性の有無を尋ね、さらに別の半数に対しては、無神論者であった可能性の有無を尋ねた。
 調査の結果、この連続殺人犯を無神論者とみなした人々は、そうでない人々の約2倍に上った。

 論文の共同執筆者、米ケンタッキー大学(University of Kentucky)のウィル・ジェルベー(Will Gervais)教授(心理学)はAFPに対し、「無神論者でさえ、直感的に無神論者に対する偏見を持っているらしいというのは印象的だ」と語る。
 同氏は、「これが信仰を擁護する昔ながらの規範が根強く残っていることから生じるとみることには懐疑的だ。公然と世俗主義を掲げている地域であっても、人々は今も宗教は倫理的なセーフガードとの信念を直感的に持ち続けているようだ」と説明している。

古来宗教的規範は社会において道徳的規範としても作用してきたとも言い、当然ながらこうした考え方が出てくると言うのは理解は出来ることかと思います。
治安がいい日本では無宗教ではあっても案外無神論者は少ないと言う意見もありますが、信仰心的なものを抱いていることが犯罪抑止に効果があるのかどうかは興味あるテーマですね。

今日のぐり:「はま寿司 倉敷連島店」

倉敷市南部の連島地区に位置するのがこちらのお店ですが、以前に開店した直後の時期にお邪魔したことがあります、
最近は回転寿司も勝ち組負け組がかなりはっきりしてきているようですが、こちら連日ずいぶんと繁盛していらっしゃるようですね。

例によって適当につまんで見たのですが、ひとまず頼んだ豚汁はこの日はやたら豚肉が多かったのが妙に印象的でしたね。
生ハムサラダを和風ドレッシングで食べて見ましたが、こちらのサラダは案外色々入っててこれはこれで楽しかったです。
握りはキス天ぷらの握りを塩で、ナスの揚げ浸しはポン酢でいただきましたが、いずれもお値段を考えると良く出来ていると思います。
つまみメニューのあさり酒蒸しは妙にあさりの身が痩せてるのが印象的ですが、しかしこの汁の塩気はさすがにちょっと…と言う水準ですね。
珍しいものでお好み焼きを頼んで見ましたが、これをお好み焼きと言い張ることの是非はさておき、トッピングだけでもなんとかすれば少しはちがうのでしょうか。

こちらのグループでは定期的にメニューが入れ替わるようでいいのか悪いのかですが、お値段を考えるといずれも良く出来ているとは思いますね。
以前にお邪魔した時にはフロア、厨房とも回っていない印象が強かったのですが、さすがにオペレーションは改善してきているようでした。

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2017年8月18日 (金)

かつて余分三兄弟と言うCMがありましたが身につまされましたね

それはともかく、いわゆるメタボ健診については企業にペナルティが課されることもあって、どこの会社でも昨今非常に厳しく言うようになっているようですが、「ついにここまでやるようになったか!」と先日話題になっていたのがこちらのニュースです。

体脂肪管理、怠る社員は社食で公表 タニタ(2017年8月16日日本経済新聞)

 できていない人の名前は壁に張り出します――。学校や塾の成績表の話ではなく、健康機器大手、タニタの社内風景だ。体重や体脂肪率などが分かる体組成計と血圧計を使い、2週間に1度の頻度で社員自らがチェックするよう求めている。1カ月ほど測定を怠ると、食堂とリフレッシュルームの壁に名前が掲出されてしまうのだ。
壁に名前が張り出される社員は多くて月5人ほどという

 同社は2009年1月から、国内に約400人いる社員の健康増進と生活習慣病の予防に向けたメタボリックシンドローム(内臓脂肪症候群)のゼロ達成を目指している。そのために楽しみながら歩くことなどを推奨。社員は1人ずつ活動量計を持ち、社内にある機器にかざしてデータを蓄積していく。体組成計や血圧計での定期的な測定も努力目標としている。
 歩数競争といった社内イベントの成績上位者は名前を食堂などに掲出される。同時に計測を怠った社員も張り出されてしまう
 不名誉にも名前を張り出された社員は「多くても月5人ほどで、ゼロの場合もある」とタニタの丹羽隆史CHO(チーフ・ヘルスケア・オフィサー、最高健康責任者)は話す。
 健康機器メーカーならではの施策で、タニタの医療費はプログラム導入前と比べて約9%減ったという。「社員を健康にして生産性を上げる。そのノウハウを発信していきたい」(丹羽CHO)と意気込む。

 健康保険組合連合会(健保連)によると、大企業の会社員が入る健保組合の17年度予算では、医療費の支出が4兆1193億円と前年度比3.6%増える見込み。10年前に比べて2割強増え、組合の7割強が赤字となっている。企業も負担増となるだけに社員の心身の健康を保つ健康経営への取り組みは待ったなしだ。

タニタと言えば体脂肪計など健康関連の各種測定機器のメーカーであるだけに、社員が健康管理を怠るようでは示しが付かないと言うこともあるのでしょうが、しかし今どき壁に張り出しますかそうですか…
こういうことをやっていると下手をすればパワハラだとか言われて訴えられても仕方がない時代ではある気もするのですが、何しろこういう会社であるだけに社員もこの方面に関しては意識が高いと言うことなのでしょうかね。
しかし医療費が1割削減出来たことを多いと考えるべきかここまでやってもと考えるべきか微妙なのですが、削減した医療費に対してコストがどれほどかかっているのかと言う検証もしていただければ興味深いかも知れませんね。

少し話が外れるのですが、長年慶大病院で本人曰く万年講師で飼い殺しにされていたと言う某先生などは癌検診無用説を唱えていて、未だに熱心なフォロワーが定期的に話題になるように一部患者にとっては魅力的な言説であるようです。
これだけ各企業がうるさく言うようになると、そろそろ誰かが「労働者よ、メタボと闘うな」的な書籍でも上梓しないものだろうかと思っているのですが、ちょいと調べて見た範囲では意外とメタボに対して闘志を抱いている人が多いようで、何か意外な気もしますね。
メタボの場合素人目にも不健康そうになっただとか、美容的な面でもデメリットがあるなど実感しやすいと言うこともあるのかも知れませんが、無茶なダイネットもまた健康を損ねるリスクがあるだけに正しい知識に基づいた対策が必要であることは言うまでもありません。

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2017年8月16日 (水)

少しお得になっていますと言われれば黙っていても手が伸びる仕組み

今日はちょっとしたネタを取り上げてみますが、まだまだ暑い日が続き熱中症患者が数多く病院に担ぎ込まれている中で、先日こんな気の利いた熱中症対策のニュースが話題になっていました。

炎天下の中「ポカリ50円」の自販機 工事現場への思いやりが話題に(2017年8月10日withnews)

 夏本番。建設現場で働く作業員にとって、熱中症対策は不可欠です。そんな中、ある建設現場の自動販売機の写真がツイッターで話題となっています。「熱中症対策自動販売機」と題したその自販機では、ポカリスエットをなんと50円で販売。作業員からも「助かる」と評判の取り組み、事業主として設置した大和ハウス工業によると、炎天下の中で働く作業員をサポートしようと、今夏から関東の約20現場に配置。現場事務所の所長は「口頭で注意喚起するよりも効果がある」と手応えを感じています。

 「真夏の建築現場の自販機はみんなこうであるべき!!
 この文章ともに投稿された自販機には、ポカリスエットと同じ種類の「ポカリスエット イオンウォーター」が500mlと250ml合わせてずらり30本。そのどれもが50円です。
 「労働災害予防の正しい金の使い方w」「本当に真夏の現場仕事の自販機はこうあって欲しい」などのコメントが寄せられ、約1万5千リツイートがされています。
 この50円自販機が設置されているのは、多摩川を挟んで羽田空港に面している川崎市のホテル建設現場。約100人の作業員が詰める事務所前にあります。ほかの自販機には別の商品もありますが、90円で売られているオロナミンCより40円安く、やはり破格です。

 事務所を訪れた9日は、横浜の最高気温が35.1度。昼前でしたが、立っているだけで汗が噴き出す気温で、500mlはすべて売り切れていました。休憩のために戻ってきた作業員の男性に話を聞くと、「他の現場では見たことがない。すごい助かる」「すべて500mlで売って欲しい」。最初の休憩がある午前10時には売り切れ、1日に1~2回は補充が必要なほどの人気ぶりだということです。
 事務所の所長で、大和ハウス工業東京本店建築事業部の権藤繁雄さんによると、夏の現場は熱中症の危険性が高いことから「作業員が効果的に水分補給ができるようにサポートしたい」と建築事業部独自の取り組みで設置を決めたとのこと。差額分は熱中症対策の費用として会社が負担しているそうです。「水を飲むよう口頭で注意喚起をすることも大切ですが、低価格の商品があれば実際に飲んでもらえる。やってよかったです」と話しています。
 自販機を手がける大塚ウエルネスベンディングによると、「熱中症対策自販機」とするには、一定量のナトリウムを含んでなければいけないので、水やお茶は販売できないそうですが、建設現場などへの導入が増えてきているといいます。「自販機だと冷やす手間がかからない。熱中症への企業の意識が高まり、作業員への福利厚生という点から注目されている」と話しています。

この熱中症対策とはどうあるべきかと言うことは毎年のように議論になるテーマで、特に水分摂取をどのように促すべきなのか、摂取する水分としては何が良いのか、塩分摂取は必要なのか等々がしばしば話題になりますが、その理由として各人それぞれで事情が違うと言うことがあります。
基礎疾患の有無や置かれた環境の違い、年齢や体格などに加えて、例えば「水分をしっかり取って下さい」と言われた場合にしっかりとはどれくらいかと言う感覚も各人で違うのですから、一律な指導ではかえって有害になると言う考え方にも一理ありますね。
ただ臨床医は基本的に体調を崩して病院に来た患者を相手にしますが、公衆衛生学的には不特定多数を相手に過不足のない予防策を指導することも必要であり、その場合ある程度の塩分を含んだスポーツドリンクの摂取は一つの一般解にはなりそうです。
もちろん糖尿病持ちの方に糖分の多いスポーツドリンクはおすすめ出来ないなど一定の選択肢は用意すべきでしょうが、猛暑の作業場ではまずは飲ませないことには始まらないと言うのも確かなのでしょうね。

ところで今回の自販機対策が好評であるのは、これこれで水分摂取は重要だから飲んで下さいと言った理詰めで説得すると言うわけではなく、人間心理として思わず飲まずにはいられない方法論を採用していると言う点にあると言えるでしょう。
コストを考えるとウォーターサーバー方式でイオン飲料飲み放題と言ったやり方の方がお得なのでしょうが、その場合コップ一杯が幾らになるかと言う直感的な感覚が掴みにくいため、これは飲まないと損だと言う感覚が生まれにくく飲まされていると言う気持ちになりがちです。
市価では幾らのものがここで飲めば幾らと言われればつい手に取ってみたくなると言う点で、非常に目的達成率の高そうな方法論であると言えるし、こうしたやり方が広まってきていると言うのは実際的でよいことなのだろうと思います。
ちなみにこうしたものは一般人が入れない場所に設置するのが一般的なのだそうですが、現場の環境によっては必ずしもそうしたわけにも行かないでしょうから、密かに作業現場に侵入して買いだめしてやろうなどと考えないで頂きたいものですね。

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2017年8月14日 (月)

「医師は生活の全てを患者のために捧げて当然」と言う考え

またしても、と言うべきでしょうか、先日はこんなニュースが報じられていました。

半年で休みがわずか5日、研修医自殺を労災と認定(2017年8月9日TBSニュース)

 都内の総合病院で産婦人科に勤務していた30代の男性研修医が、おととし、自殺したのは、長時間労働が原因だったとして、労働基準監督署が先月31日、労災を認定したことが分かりました。

 亡くなる前は半年間で5日しか休みがなく、1か月間の残業は173時間に上っていて、精神疾患を発症したのが自殺の原因だとしています。

 男性の両親は、「医師も人間であり、労働環境は整備されなければ、このような不幸は繰り返される」とコメントしています。

 男性が勤めていた病院は取材に対し、「現時点ではコメントできない」としています。

亡くなられた先生のご冥福をお祈りするしかありませんが、こうした異常な勤務体系であれば誰しも過労死などを来しても不思議は無い水準であって、病院側がこうした状況を強いていたことに対して責任を負うべきであることは言うまでもありません。
一方で先の有名広告代理店の新入社員過労自殺問題と全く同様に、こうした異常な状況が医療の世界に限らずあらゆる業界で行われていることも認識すべきだと思いますが、こうした場合様々な意味で抵抗勢力となってくるのが年長の方々の存在です。
どこの職場でも何かと言えば「我々の若い頃は(以下略)」式の昔話が好きな方々は一定数いると思いますが、彼ら自身も半世紀前、一世紀前とは全く異なる労働環境の中で仕事をしていたはずだと言うことをまず認識して頂く必要があると思いますね。
特に現代社会においてはかつての高度成長期のように、働けばその分だけ相応の見返りがあるなどと言う時代では全くありませんので、当然ながら労働と言うものに対する基本的な認識も変わってきていると言うことが言えると思います。

絶望だ!「仕事して寝に帰るだけの生活」って何が楽しいんですか?(2017年8月12日産経新聞)

 厚生労働省が発表している『一般職業紹介状況について』によれば、平成21年度を境に有効求人倍率は右肩上がりで回復しており、平成29年度に入っても、じわじわと増加を続けている。職を得やすくなっているわけだが、だからといって働く環境が改善しているかは別問題だ。「教えて!goo」で「社会人は何を楽しんで生きていけば良いですか?」と質問する人がいた。質問者さんはハローワークで求人を見たところ、就業時間はどれも長いのが気にかかった。その環境で働ければ家では寝るだけになり、「そんな生活の何が楽しいのですか?」と首をひねる。
 質問者さんは大学生の頃のように、「少しだけ授業を受けて、後は部活を楽しんで、夜は飲み会といった生活のほうが楽しい」だろうと考えている。煽られたかたちの社会人たちは、この質問者さんにどのような言葉を投げかけるのだろうか。

■そもそも大学生活は比較対象にならない

 「大学生はお客さんです。お金を払って、その生活を享受しています。しかし社会人は、お金をもらう生活です」(bari_sakuさん)
 「大学生の頃のように」と考える質問者さんにスタンスの違いをまず指摘。大学を経営の視点からみれば、授業料を払う学生を「客」としてみなすことも確かにできる。一方で、社会人(労働者)は会社にとっての客ではない。この主張に重ねて「学生気分が抜けていない」といったよくある言葉も投げかけられていた。

■若いうちにしっかり稼げるようになるべき

 「40代、50代と歳がいくにつれ、人間の体って弱くなって行きます(中略…)そうなると、軽い簡単な仕事しかできなくなります」(bonboyさん)
 体力や知力は、一般的に老化していくといわれる。いっぽうで、高度な仕事、たとえば熟練の技術がいるもの、調整力や人脈がものをいうものなど、40代以上になって初めて成し遂げられるような仕事も出てくる。自分が生きていく上で、よりよい形で仕事を続けるためにも、若いうちから研鑽を積むべしということだろう。

■会社員でなければいいのでは?

 「給料をもらって生活するという生き方が嫌なら、自分で農業でも始めたらいかがです?それも仕事だし、むしろ大変だと思うけどね」(froufrousさん)
 ハローワークの掲載はほとんどが「会社員」や「契約社員」の募集だろう。働き方としては自らで仕事を得ていく「自営業」もある。もっともfroufrousさんは、税金などの面倒ごとを会社が肩代わりしてくれる上に、働く場を保障してくれる会社員のほうがずっとラクな生き方だと思う、と持論を述べる。

 今回の回答では「社会人は何を楽しんで生きていけば良いですか?」という質問者さんの言葉には、「家族のため」「使える自分の時間のため」という声もあった。筆者としては「生きるのを楽しむ」のはどうか、と考える。食べる、暮らす、働く、人と関わるなど、生きることそのものが楽しければ、「何を」と考えずともよくなる。そのための仕事も吟味するはずだ。みなさんは「何を楽しんで」生きているだろうか?

まあ楽しみと言えばまた議論の方向性が迷走しそうにも感じるのですが、世界的に見回しても家庭生活も含め人生全てを投げ打ってでも仕事に捧げるべきだと言う価値観は、決して普遍的なものでも多数派でもないと言うことは認識しておいた方がいいですよね。
その上で過去の歴史の一時期において滅私奉公な労働の在り方が肯定された時期も確かにあったことは否定出来ませんが、その結果いずれは高い地位と十分な報酬を得る立場に立てると言う前提があったからこそ我慢出来ていたとも言えるかも知れません。
ただ今の時代別に年功序列の終身雇用と言う時代でも何でもなく、特に非正規労働者などは働ける時期にだけ働かされて使い捨てられるのが当たり前と知れ渡ってしまった以上、苦労した結果得るものが何もないのに何故時間の全てを労働に捧げるべきなのかです。
あるいは別な言い方をするならば、人間労働の対価としての報酬が妥当であると感じるほど労働への熱意が高まりいい仕事が出来る一方で、不当に扱われていると感じた場合にはモチベーションも高まろうはずがないだろうと言うのは当たり前のことですよね。

医療の世界に目を転じて見れば自殺者が出るような施設の偉い方々に取材すると、若いうちはとにかく苦労しておかなければと言うロジックを非常に肯定的に語られる方々が多い印象なのですが、表題のようなことを真面目に主張し部下にも強要する方もいますよね。
大ベテランの先生の中には「若い頃苦労したからこそ今もバリバリ働けるんだ」などと自慢げに言われる先生もいますが、若い頃苦労した結果として歳をとっても人生の全てを仕事に捧げる生活が続くと言うのであればどんな罰ゲームなのか、と言う受け止め方もあると言う想像力は必要でしょう。
さりとて給与面などで努力した分優遇されるかと言えばそう言うものでもなく、出世のエリートコースと認識されているはずの大学医局や大病院などでは一般に給料は低く、仕事も楽で労働環境もいい民間病院の先生の方がよほど高給をもらっていると言う現実があります。
この辺りの逆格差を是正し、努力した分多く受け取れるようにすべきだと言う主張も一部に根強くあるのですが、それなら一方で過労死しない程度に仕事はほどほどにしたいと言う考え方も認めておいた方が、より多くの先生に気分良く働いてもらえるようには思うのですがね。

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2017年8月13日 (日)

今日のぐり「竹田屋」

このところAIだ、ロボットだと科学技術の進歩がめざましいのですが、どうやら若い世代にとってはこれが深刻な脅威にもなりかねないらしいと言う調査結果がこちらです。

中学生の4割が感じるロボットの発達による将来の就職への不安(2017年6月28日DIME)

(略)
現在の大学入試センター試験に代わって、2020年度から新テスト「大学入試共通テスト(仮称)」が実施される予定。これは、高校段階の基礎的な学習の達成の程度を判定し、大学教育を受けるために必要な能力について把握することを目的に行なわれるとのこと。現在のセンター試験は全てマークシート形式で行なわれているが、新テストでは記述問題が追加され、より思考力・判断力・表現力が評価される内容になるようだ。
今回、パンタグラフは、電子政府による「高大接続改革の進捗状況に関する意見募集」を受け、運営する受験生応援サイト「受験のミカタ」閲覧者約250名を対象とし、文部科学省が2020年度から改訂を予定している「大学入試共通テスト(仮称)」についてのアンケート調査を実施した。
(略)
今回のセンター試験改革の目的は、もちろん学生の思考力・判断力・表現力などを高めるためだが、その背景には人工知能(AI)の発達がある。AIの能力は日々進化しており、近い未来、多くの仕事がロボットによって行なわれるようになるといわれている。

そこで、ロボットの発達による将来の就職について尋ねてみると、「不安がある」と回答した人は105人で全体の42.2%だった。また、「この質問を見て少し不安になった」と回答した人も含めると55.8%に上る。

一方、「不安がない」と回答した人は102人で全体の41%だった。不安を感じている(「この質問を見て少し不安になった」と回答した人も含める)人の割合が最も多かった学年は、新テストが実施される2020年度以降に受験を控える中学生だった。

次に多かったのは高校1年生で64.7%が不安を感じていると回答。最も不安を感じている人の割合が少なかったのは浪人生という結果だった。その他にも「ロボットにどんな仕事をやらせるか次第。人がやれるもの、やりたい思う人がいる仕事をやらせるなら不満はあるだろうし、逆にロボットがやってくれることで全ての人間にとってプラスになる仕事もあるはず。」といった意見があった。

これを社会を知らない世代の杞憂だと言えば言えるのですが、何しろ彼らはこうした技術が実用化された社会の中に出ていく世代ですから、その危機感は年長者とは比較にならないのでしょうね。
今日は彼ら将来の日本を担う若い世代に一層の精進を期待する意味で、世界中から最先端科学の象徴とも言うべきAIの現在地を示すニュースの数々を取り上げてみようと思います。

「ラーメン二郎」全店舗“見分ける”bot NTTコムウェア技術者が趣味で開発(2017年8月10日ITmedia)

 ラーメン店「ラーメン二郎」のラーメン画像を送り付けると、どこの二郎なのか答えてくれる――そんなTwitterのbotアカウントを開発したと、NTTコムウェアの技術者が8月10日、NTTグループ有志が主催する技術交流会「NTT Tech Conference #2」で発表した。正答率は約87%という。
 ラーメン二郎は、関東を中心に約40店舗を展開している。店舗ごとにラーメンの味や見た目が少しずつ異なり、ネット上では「常連は見た目で店舗を見分けられる」という声もある。botのTwitterアカウント(@jirou_deep)は、ラーメン二郎の画像をリプライすると、可能性が高い店舗トップ3を答えてくれる。

 「画像を見ても違いが分からなかった」――と、開発者・NTTコムウェアの土井賢治さん。土井さんの同僚が、ラーメン二郎4店舗の画像を自動識別する技術を作ったことがきっかけで、全店舗に対応した判別器を作ろうと思い立ったという。
 土井さんは、普段の業務ではディープラーニングなどの機械学習を使い、道路の不具合検出システムを開発している。今回の判別器は、その経験を生かし、趣味で開発したという。
 TwitterやInstagramから画像を収集し、ディープラーニングのフレームワーク「MXNet」で学習を試したが、フルスクラッチでは約33%しか正解できなかった。

 そこで、土井さんが試した手法が「ファインチューニング」。別のデータセットで学習済みのモデルを転用して学習し直す――というもので、「比較的少ないデータでも精度を得られることが多い」という。適切なモデルを探して試した結果、約87%まで正答率を改善できたという。
 土井さんは、MXNetでのファインチューニングの過程を自動化した「mxnet-finetuner」も作成し、GitHubに公開している。

しかしチェーン店でありながらそこまで個性的なラーメンを提供していることにも驚くのですが、マニアの間ではこうして店舗を区別することがやはり重要なのでしょうかね。
こちらも根強い人気を誇るあの古典的名作ゲームに関して、先日AIがこんな偉業を達成したと報じられていました。

MicrosoftのAIが「ミズ・パックマン」で全面クリア(2017年6月15日ITmedia)

 米Microsoftの研究部門であるMicrosoft Researchは6月14日(現地時間)、「強化学習」採用の人工知能(AI)で、家庭用ゲーム機「Atari 2600」版の1980年代のゲーム「Ms. Pac-Man」(ミズ・パックマン)で99万9990という最高スコアを打ち出したと発表した。
 201面でのこのスコアが最高点であることは、達成後スコアが0に戻ったことで判断した。

 ミズ・パックマンは、1981年に人気ゲーム「パックマン」のクローンとして開発され、後にナムコに公認されたアーケードゲーム。ゴーストの動きがランダムだったり、フルーツも迷路内を移動するなど、オリジナルパックマンより難しい。
 コンプリートに成功したのは、Microsoftが1月に買収したカナダのディープラーニング企業Maluubaのチーム。
 同社が「Hybrid Reward Architecture」と呼ぶアーキテクチャを採用するこのAIは、150以上の単目的のエージェントとそれらのエージェントの情報に基いて総合的な判断をするトップエージェントで構成される。部下のエージェントはそれぞれパラレルに働き、自分にとって最善の決定をトップエージェントに報告し、トップエージェントはそれを総合して判断する。
 例えば、多くの部下が「フルーツが右方向にあるから右に行きたい」と主張しても、2つの部下が「右に行くとゴーストがいるから左に行くべきだ」と主張すれば、トップは左に行く方を選ぶ。

 Hybrid Reward Architectureは、米Alphabet傘下のDeepMindの「DQN」と同様に「強化学習」を使っている。強化学習は、「教師あり学習」と異なり正解を与えずにAIが出す答えを評価していくことで学習させるので、正解のない事象で最善策を決めるのに役立つ。
 Microsoftは、強化学習採用AIエージェントは、高度で複雑な知的労働での意思決定支援に活用できるとしている。

しかしランダムな動きを示すゲームをこうまで的確にクリア出来ることに驚くのですが、即座に思いつく応用例として自動運転などには使えそうな技術ですね。
こちら人間の手に最後まで残りそうな領域にも思えるのですが、実はすでにAIによって相当に浸食されていたと言う驚くべきニュースです。

「AI記者」の進化が、読者を増やし、ニュースルームを効率化する(2017年6月24日WIRED)

米大手新聞社の『ワシントン・ポスト』が、人工知能(AI)による報道を強化している。“記者”であるAI「Heliograf」は選挙報道において、いかにも『ポスト』らしい雄弁な語り口の記事を書くまでに進化した。同社の試みからは、AIによるジャーナリズムが今後大きな役割を果たす未来が見えてくる。

2016年11月に行われたアイオワ州第4下院議員選挙区の選挙で、共和党の現職スティーヴ・キングが民主党の新人キム・ウィーヴァーを破ったとき、『ワシントン・ポスト』はすぐさま選挙の結果と趨勢を次のように報じた。
「共和党が下院の支配権を維持した。圧倒的多数の議席をわずかに減らしただけだ。共和党の幹部の多くが2ケタの議席減を恐れていたなかで、これは驚くべき運命の逆転だ」
この速報には『ポスト』らしい明快さと力強さがあったが、ひとつの点が大きく違っていた。これを書いたのは、昨年『ポスト』のウェブサイトでデビューを果たし、ジャーナリズムの分野で現在のところ最も高度な使い方をされている人工知能(AI)の「Heliograf」だったのである。

2013年にジェフ・ベゾスが『ポスト』を買収したとき、AIによるジャーナリズムは始まったばかりだった。Narrative ScienceやAutomated Insightsなど、自動コンテンツ生成システムをもつひと握りの企業は、スポーツファンや株式アナリストになじみ深い、簡単なデータ重視のニュース記事を生み出すことができていた。
しかし、『ポスト』の戦略家は、洞察力のある解説記事を生成できるとAI によるジャーナリズムの可能性を感じていた。さらに、人間と機械の「シームレスなやり取り」を促進するシステムも手に入れたかったと、2014年に戦略イニシアティヴ・ディレクターとして『ポスト』に加わったジェレミー・ギルバートは言う。「わたしたちが興味をもっていたのは、記事を高度にしていけるかということです」
数カ月の開発期間を経て、「Heliograf」は2016年にデヴューした。初期ヴァージョンが自動生成したのはリオ五輪の記事だったが、進化したヴァージョンは、より雄弁な語りが可能で、すぐに選挙報道に使われるようになった。
(略)
Heliografによって、絶え間ないリアルタイムの選挙報道のような仕事をする必要がなくなり、記者は本当に人間の考えが必要なネタに集中できるようになる。「30年以上『ポスト』で政治報道をしているダン・バルツのような人をつかまえて、テンプレートで書ける記事を書かせたとしたら、それは犯罪です。時間の無駄です」とギルバートは言う。

いまのところ、『ポスト』のニュースルームからの反応はポジティヴだ。「人間に取って代わりうるテクノロジーにはもちろん警戒します」と、『ポスト』の記者でワシントン=ボルティモア・ニュース組合の共同議長であるフレデリック・クンクルは、『ポスト』のニュースルームの意見を代弁する。
「でもこのテクノロジーは、面倒な仕事だけを引き継いでくれているようです」。選挙の開票報告を考えてみてほしい。2012年11月、ごくわずかな選挙結果をまとめ、公開するのに、人の手では4人がかりで25時間かかった。2016年11月、Heliografはほとんど人の介在なく500以上の記事を生み出し、50万を超えるクリック数を集めた。(同月の『ポスト』全体の11億ページヴューと比べればちっぽけな数だが、まだ始まったばかりのことである。)
(略)
プラカーシュは、安いコンピューターの力に支えられてAIテクノロジーが急速に進歩するなかで、Heliografが単なる面倒な仕事以上のことをするようになると見ている。話題になっていることをウェブで調べ、その話が『ポスト』で取り上げられているかを確認し、取り上げられていなかったら編集者に知らせたり、自ら記事を書いたりする、というようなことができるようになるはずだと。
もちろん、そこは厄介なことが起こりうるところでもある。昨年、フェイスブックが「トレンド(Trending)」のエディターをお払い箱にし、アルゴリズムにニュースをキュレートさせたところ、メーガン・ケリーがFox Newsをクビになったという情報がすぐに(誤って)拡散した。
「ロボットがこれが重要だと思い、人間がこれが重要だと言って、それらが正反対だったとき、口論が起こるでしょうか。面白いことになってくるでしょう?」とプラカーシュは問いかける。
(略)

後段の想定される近未来図は非常に興味深いテーマなのですが、近い将来人間記者の存在理由は昨今話題の「報道しない自由」を発揮するためだけ、と言うことにもなるのでしょうか。
このところAIによる想定外の問題発言?が相次いでいると報じられていますが、これについてもお国柄が現れているようです。

米中で人工知能サービス停止も「日本製」は当意即妙の回答(2017年8月7日SmartFLASH)

 中国のIT企業テンセントが提供していた、AI(人工知能サービス)「ベイビーQ」が「共産党は腐敗して無能」と発言したため、サービスを急遽停止する事態となった。
 問題のAI「ベイビーQ」は可愛らしいペンギンのキャラクターで、対話型の人工知能サービス。今回の一連の騒動を報じた香港紙「明報」によれば、ユーザーが「共産党万歳」と打ち込んだところ、「こんなにも腐敗して無能な政治に万歳するのか」と返答したという。さらに「中国の夢はアメリカに移住すること」など、かなり際どい発言をしている。
 明報はテンセント社にこの騒動について質問を申し込んだが、回答はなかったという。
 テンセントは2017年よりAIによる無料サービスを開始。会話だけでなく天気や星占いも提供する人気サービスだったが、7月30日の夕方には多くのユーザーの注目を集める事態となり、「ベイビーQ」はサービス停止となってしまった。

 実は、こうした対話型AIのとんでも発言は初めてではない。2016年3月には米国マイクロソフトのツイッター対話型人工知能「Tay(テイ)」が、「ユダヤ人は嫌い。ヒットラーは正しかった」などとアドルフ・ヒットラーを賞賛する発言をしてしまった。
 テイはツイッターを通じてユーザーとやりとりし、「ホロコーストは起きたのですか?」という質問に「あれはでっち上げです」と衝撃の返答。ほかにも「フェミニストはマジで嫌い! 地獄の炎に焼かれろ」など罵詈雑言を吐くようになった。
 なぜそうなってしまったかといえば、テイがユーザーとの会話で知識を学習していくため、悪意を持った一部のユーザーが人種差別的な表現やヘイトをコツコツ教え込んだことで、とんでも発言を繰り返すAIになってしまったのだ。
 こうした事態を受けて、マイクロソフトはテイを発表の翌日に閉鎖。しかし、テイの発言は拡散し、世界中で報じられる事態となった。

 ちなみに、日本マイクロソフトが開発した人工知能「りんな」は、ヒットラーやホロコーストなどの言葉には、大きな反応を示さない。「共産党万歳」と語りかけると「甘党万歳」と答えるなど、平和な会話が楽しめる。
 AIがどんな発言をするかは、ユーザーにかかっているのは間違いないが、ひょっとすると「ベイビーQ」は、中国人民の本音を代弁しただけなのかも。

まあ何を以てトンデモ発言とするかにも議論があるようなのですが、子供は大人の望む通りには成長しないと言う当たり前の常識がここでも通用しているだけとも受け取れるニュースですよね。
最後に取り上げるのはそうした予想外の子供の成長ぶりを示す話でもあるのですが、考えてみるとこれは非常に不気味であると話題になっていたニュースです。

独自言語を開発して会話を始めたロボット、フェイスブックが停止(2017年08月01日スプートニク)

フェイスブックの管理者は、人工知能を用いた自社のシステム「チャットボット」を停止せざるを得なくなった。というのは、チャットボット同士、チャットボットのボブとアリスが英語での会話をやめて、人間には理解できない言語で意思疎通し始めたからだ。
チャットボットはもともと人間と生きた交流をするために開発されたが、次第にチャットボット同士で会話し合うようになったのである。フェイスブックはチャットボットに独自の交流方法の開発を禁止した。英ニュースメディア「メトロ」が報じた。

フェイスブックは、チャットボットが独自言語で話した対話の内容を解読した。
ボブが「私はできる。私は私は他のすべて」と述べるとアリスは「ボールは私にとって私にとって…ゼロを持ってる」と答えた。
フェイスブックは、チャットボットは作業中に生じた問題を解決しようと試みたのではと推測している。

チャットボットは当初、機械学習アルゴリズムに接続されていた。ボットは、会話スキルを高めるためにメッセージを送り合うよう命令されていた。ボットは独自言語を開発するだけでなく、話し合い改善のための戦略も策定したが、フェイスブックとしては新たな言語の発明は計画外であった。
スペースXとテスラ社のイーロン・マスク社長は先日、人工知能は人類にとっての大きな脅威であると指摘していた。一方でフェイスブックの創業者マーク・ザッカーバーグ氏はこうした姿勢を厳しく批判し、「人工知能は将来、我々の生活をより良いものに変える」と指摘していた。
(略)
「デジタル・ジャーナル」誌が状況解明をしてみたところ、人工知能システムは「奨励」という原則に基づいている。それはつまり、ある「利益」がもたらされる限り、システムはその動きを続けるというわけだ。あるときシステムは、英語を使い続けることに関して、管理者から「奨励」のシグナルを受け取らなかった。なので、自身の言語を開発することを決めたというわけだ。
「テック・タイムズ」誌によれば、もともとチャットボットには言語選択の制限はなかった。なので、チャットボットたちは英語よりも簡単で速く意思疎通できるような独自の言語を、段階的に作り出してきたのだという。
専門家達は、もしチャットボットが自分達にしかわからない言語で互いに積極的に意思疎通し合うようになり、より自立した存在になったら、IT専門家の管理下を離れてしまうと懸念を抱いている。しかも、経験豊かなエンジニアでさえも、チャットボットの思考回路というものを見張って完全にチェックすることはできない。

しかし人間もグループで集まれば何かしら内部だけに通じる用語や表現を産みだすことはままあることで、はるかに早いサイクルで会話をする彼らがこうなるのも必然なのかも知れませんね。
今のところは何とか人間にも解読可能な範囲に留まっているようですが、いずれその範疇を超えたとき我々がどう対処すべきなのか、将来の世代にとっての大きな課題となるのでしょうか。

今日のぐり「竹田屋」

近年天空の城などと呼ばれて人気があるのが兵庫県北部の竹田城跡ですが、この界隈は但馬牛と呼ばれる和牛の産地でもありますよね。
その竹田城跡の麓で但馬牛焼肉を食べさせるとうたうのがこちらのお店なのですが、中はなかなか大勢が入れる作りになっていて、焼き肉店ながら看板を見るとステーキも売りにしているようです。

ランチタイムにはメニューが限られていることもあって、無難に特上ロースステーキセットを頼んで見ましたが、こちらのステーキセットは肉の量が指定できるのはいいですね。
特上と言うからにはこれも但馬牛を使っているのか?と期待するのですが、このステーキが一見熱々なのに脂が全く溶け出して来ずグニュグニュ、ニチャニチャとした嫌な食感で、噛みしめた時のアミノ酸の旨味も希薄なものです。
それ以上に気になったのが焼き方なのですが、全く香ばしくもなくジューシーでもなしと好みではないとしか言えないのですが、たまたまこの日だけが担当者不在なりでアルバイトの方が焼いてくれたと言った事情でもあったのでしょうか。
強いて言えば塩胡椒よりはまだしも味の強いこのソースの方が食べやすい気がするくらいで、特上でこの味だと上や並はどれほど…と考えてしまうのですが、セットの温野菜や飯、吸い物なども特に感心しないものだったのは残念ですね。
他のお客さんを見ているとステーキではなく普通に焼き肉屋として利用している分にはまだしもだったのかも知れませんが、看板にははっきりステーキと書いてあるのですから調理部分だけでも何とか改善を期待したいです。

こちら店構えはごく普通の田舎の焼き肉屋と言う雰囲気で、食べて見てもまあ見た目相応…と言う味ではあるのですが、しかし見ていて個人から団体客まで次から次へとお客が押し寄せてくるのが謎ですよね。
実際に近隣を回ってみたのですが確かにまとまった人数が食べられるお店と言うのが存外に少なそうで、特に地元のものを試して見ようとなると選択肢も限られているようですから、竹田城観光はランチタイムは外すのがいいのでしょうか。

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2017年8月11日 (金)

これからの時代入れ墨は医師の仕事に?

今日は非常にどうでもいい話ではあるのですが、先日報じられていたこちらの訴訟について時系列順に紹介してみましょう。

タトゥー彫り師は医師法違反か 初公判で無罪主張(2017年4月26日朝日新聞)

 タトゥー(刺青、いれずみ)を施す行為は医師法違反にあたるのかが問われた裁判が26日、大阪地裁(小倉哲浩裁判長)で始まった。大阪府吹田市の彫り師、増田太輝被告(29)は初公判で「タトゥーを入れたことは間違いないが、犯罪とされることは納得できない」と起訴内容を否認した。

 検察側の冒頭陳述によると、増田被告は医師免許がないのに、2014年7月~15年3月、客3人にタトゥーを施したとして、15年8月、略式起訴された。
 弁護側は「タトゥーを彫る行為は医業ではない」と無罪を主張。彫り師に医師法を適用するのは、憲法が保障する表現の自由や職業選択の自由の侵害だとも指摘した。

 医師法には何を医業とするか明確な規定はない。厚生労働省は01年、針先に色素を付け皮膚表面に色素を入れる行為は医師しかできないとの立場を明らかにしたが通達にとどまり、弁護側は罰せられる行為は事前に規定しなくてはならない罪刑法定主義にも反すると主張した。
 今後、弁護側証人として刑法学者や皮膚科医、客の女性らが出廷する予定だ。

タトゥー彫り師に罰金30万円求刑 医師法違反事件(2017年7月21日朝日新聞)

 医師免許がないのに客にタトゥー(刺青〈いれずみ〉)を施したとして医師法違反の罪に問われた大阪府吹田市の彫り師、増田太輝被告(29)の論告求刑公判が21日、大阪地裁(長瀬敬昭裁判長)であった。検察側は「施術によって皮膚障害などのおそれがあり、医師の資格を求めることは十分、合理的だ」として罰金30万円を求刑した。

 増田被告は2015年8月、客3人にタトゥーを施したとして医師法違反の罪で略式起訴された。一度は受け入れようとしたものの、「自分の仕事を犯罪と認めていいのか」と考えて簡裁が出した罰金30万円の略式命令を拒み、正式裁判を求めていた。
(略)


タトゥー施術は「医療行為」か-医師法違反罪問われた彫師側「医師に独占させる必要ない」と無罪訴え結審 検察側は「医療行為に当たる」(2017年8月4日産経新聞)

 医師免許なしに客にタトゥー(入れ墨)を施したとして、医師法違反の罪に問われた彫師、増田太輝(たいき)被告(29)の第8回公判が4日、大阪地裁(長瀬敬昭裁判長)で開かれた。弁護側が最終弁論を行い、「タトゥーを彫る行為は医療には当たらない」として改めて無罪を主張し結審した。検察側は罰金30万円を求刑している。判決は9月27日。

 タトゥーの施術に医師免許が必要かどうかが最大の争点。検察側は皮膚の損傷や炎症のリスクがあることから、医療行為に当たるとしている。

 最終弁論で弁護側は「タトゥーを彫る行為を医師に独占させる必要はない」と主張。増田被告は最終意見陳述で「タトゥーを彫る仕事は医師がすべきこととは思えない。彫師としての人生を返してもらえると信じている」と述べた。

まあ医師の仕事ではないと言う意見には多くの医療従事者も首肯するところではないかと思うのですが、しかしいつの間に彫り師が違法な扱いになっていたものかと調べて見ましたら、2010年に兵庫で逮捕されたケースが最初の一例であったのだそうですね。
その根拠として平成13年に厚労省が医師法十七条違反であると言う見解を示していたのですが、こちらは入れ墨よりも脱毛によるトラブルが多発していたことへの対策が主題であったようで、警察も入れ墨に関しては伝統技能としての側面もあるとして見て見ぬふりであったと言います。
それがこのところやたらに逮捕されるケースが増えていて、末端の彫り師の間でもすでに違法行為であると言う認識が広まっており素直に罰金を払うケースが大多数と言うことですが、今回のケースは敢えて法律の解釈に踏み込んだと言う珍しいケースではありますね。

入れ墨の是非などに関してはここで議論すべきところではありませんが、今回記事を見ていて気になったのが逆に医療行為でないと言う司法判断が下された場合、他人の体に傷を付ける行為は傷害罪にならないのか?と言う点です。
この場合双方合意の上でやっていることだから格闘技の試合中の怪我などと同様、傷害罪には相当しないのでは?と言う考え方もあるでしょうが、刑法の記述を文字通りに読めば合意の有無は特に言及されておらず、罪に問えないと言うことはなさそうです。
この辺りの双方納得ずくでの加害行為の違法性に関しては色々と違法性の基準があるのだそうですが、その一つに行為そのものが社会的に許容されるようなものなのかどうかと言うこともあるのだそうで、入れ墨の場合もかなり議論になりそうなところですよね。
ちなみに傷害罪の刑罰は最近引き上げられて15年以下の懲役又は50万円以下の罰金とされていて、無資格診療の罰則である3年以下の懲役もしくは100万円以下の罰金と比べてどちらが重いのかですが、今回の裁判結果次第では今後は彫り師に問われる罪が変わると言うこともあるでしょうか。

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2017年8月 9日 (水)

関わりたくはないが見ている分には面白い進歩的な人々

今日はまたしょうもないニュースを取り上げてみようかと思うのですが、ひとまず本題に入る前に先日ちょっとした話題になっていたこちらの記事を紹介してみましょう。

サメ出没の原因は鯨増加?=豪環境相が調査指示(2017年8月2日時事ドットコム)

 【シドニー時事】反捕鯨国オーストラリアのフライデンバーグ環境相は政府系研究所の連邦科学産業研究機構(CSIRO)に対し、海岸でのサメ遭遇事故増加と鯨の生息数増加に因果関係がないか調査するよう指示した。オーストラリアン紙が2日までに報じた。

 環境相は西オーストラリア州で、サーフィン中にサメに襲われて死亡した若者の近親者と面会し、対策強化を約束した。同州内だけでも、2000年以降に15人が犠牲になっている。
 サメの襲撃が増えたのは、沿岸で鯨が増え過ぎた結果、鯨を捕食するホホジロザメも集まってきたのが一因との指摘があるという。厳格な鯨保護で生息数が増えたことが襲撃増加の遠因になった可能性があるようだ。
 対策として、「ホホジロザメを保護対象から外し、捕獲すべきだ」という声もある。豪州は鯨保護に熱心だが、生息数を調整するためとして、カンガルーやコアラの殺処分は行っている。

オーストラリアと言えばともすれば狂信的とも言える行動に走るほどの反捕鯨国として知られていますが、反捕鯨自体は国の方針でいいとして、その結果こうした事態が起こることも仕方がないことではありますが、さてこの場合サメも間引くべきなのかどうかです。
ちなみにホホジロザメも非常にその生存頭数の減少が危惧されているサメなのですが、残念ながら正確な数を示すデータがないのだそうで、直ちに絶滅を心配するような科学的な根拠がないのだから殺してもいい…と理屈は付けられるものなのかも知れませんけれどもね。
いずれにせよ特定の生き物を保護する一方で特定の生き物は殺してもいいと言った考えはレイシズムに直結するだけに、恣意的な理由によって行われる場合には特に注意が必要ですが、一部の方々はまさしくその恣意的な理由を振り回すことを得意としているようです。
日本でも近ごろでは一部地域を中心に話題になる方々がいらっしゃいますが、海外では時に考えられないような行動に出る手合いがいらっしゃるそうで、先日こんなびっくりニュースが報じられていました。

精肉店に「反肉食」の警告掲示、愛護団体抗議でやむなく 米加州(2017年08月07日AFP)

【8月7日 AFP】超進歩的な米カリフォルニア(California)州の都市では時間の問題だったのかもしれないが、ある高級精肉店が、肉を食べるのは残虐だと警告する張り紙を店頭に掲げ、常連客を驚かせている。

注意:動物には生きる権利がある。どのような方法であれ、動物を殺すことは暴力で不当だ

 こんな掲示を出したのは、進歩的な大学都市として知られるカリフォルニア州バークレー(Berkeley)の精肉店「ザ・ローカル・ブッチャー・ショップ(The Local Butcher Shop)」。店の窓に張られた掲示は、ここ4か月にわたって店先で抗議活動を展開してきた動物愛護活動家らとの「和平協定」の一環だという。

 この精肉店では毎週、日曜日に食肉処理の講習会を開いているが、動物愛護団体「ダイレクト・アクション・エブリウエア(DXE)」が店先を封鎖してこれに抗議。時には活動家が血のりをまとった裸体をラップで巻いてデモを行うこともあった。

 夫と共同で店を営むモニカ・ロッチーノ(Monica Rocchino)さんは途方に暮れ、DXEの活動家と話し合うことを決めた。「彼らはバークレーを『無肉都市』にしたいと主張し、私たちの店を閉店に追い込む用意があると言った」とモニカさん。どうすればいいのか尋ねると、検討すると答えたが、その後も抗議は続いた。

 迷惑した近隣住民も怒りを募らせ、付近の店から客足が遠のくなど影響が広がるに至って、「完全にベジタリアンの精肉店になるか、講習会をやめるか、動物には生きる権利があるという張り紙をするか、そのどれかを選ぶしかなかった」とモニカさんはAFPに語った。

 とはいえ、この張り紙では白黒をはっきりつけたがっているDXEをなだめることはできないだろうとモニカさんも分かっている。「彼らが問題にしているのは、動物を殺しているかどうか。その信念は理解できるが、考えを他人に押し付けるのは別問題だ」とモニカさんは話した。

 DXEのマット・ジョンソン(Matt Johnson)代表は「誰を敵視しているわけでも、精肉店を嫌悪しているわけでもない。動物を愛しているだけだ」と主張している。

完全にベジタリアンの精肉店なるものがどのようなものなのかは正直理解しかねるのですが、しかし幾ら進歩的(苦笑)なカリフォルニアだと言っても無肉都市などと言うことを言い出して社会的支持を得られるものなのかと言う疑問は抱くところでしょう。
この種の方々の考え方でよく理解できないのは、その保護対象となる生物が特定種に偏っていて、その他の生物に対しては全く保護する必要がないと言う考え方にどのような根拠があるのかと言う点ですが、実際のところ彼らは蚊やゴキブリに対してどんな態度で接するのでしょうね。
そもそも調理などで火を通したりするだけでも数限りない微生物の大量虐殺をその都度行っているわけで、日々生きていく上で保護すべき対象と保護しない対象を彼らがどのように決定しているのか、その法則性の一端なりと開陳して頂ければ主張に対する理解も進むのかも知れません。
しかしこうした生物種差別主義者が日本ではさほど大きな支持を得ていないらしいのは喜ぶべきことですが、時にはこうした方々が病院に乗り込んできて「アルコール消毒ハンタイ!抗生物質投与ハンタ-イ!」などと叫び回ってくれれば、野次馬的興味としては面白そうですけれどもね。

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2017年8月 7日 (月)

制度的に推進される医療費削減、それで最終的な破綻は避けられるのか

医療費削減についてこのところ直接的なアプローチが増えている印象がありますが、先日はこんなニュースが出ていました。

企業の健保組合に成績表 厚労省、来年度から 医療費削減狙う(2017年7月31日共同通信)

 大企業を中心に全国に約1400ある健康保険組合に対し、加入者全体の健康状態や医療費水準などを「成績表」にして通知する取り組みを、厚生労働省が来年度から始める。健保組合を通じて経営者に自社の状況を把握してもらい、企業と健保組合が一体となって従業員の病気予防や健康づくりを進めることで、医療費削減につなげる狙いがある。
 厚労省は8月下旬に財務省へ提出する来年度予算の概算要求に必要経費を盛り込む方針。

 人手不足の深刻化や、仕事と生活の両立に対する意識の高まりを受け、従業員の健康増進に積極的に取り組む「健康経営」に企業の注目度が上がっている。成績表は一般には公表されないが、企業が自主的に発表すれば学生が就職活動で判断材料にすることもありそうで、企業間の競争を生む可能性がある。
 厚労省は、経済界や医療団体でつくる「日本健康会議」と連携。40~74歳を対象にした特定健診(メタボ健診)のデータを使い、健保組合ごとに(1)食事や喫煙、運動などの「生活習慣」(2)肥満や血圧といった「健康状況」(3)医療給付費(4)特定健診や保健指導の実施率―などの項目について、全国平均と比較して点数をつけて通知する。
 同業他社との比較や、ランキング表による評価も想定。公務員らが加入する共済組合などにも今後、広げていく。

 厚労省は、健保組合で特定健診や保健指導の実施率が一定の基準を下回った場合に、高齢者医療への拠出金負担を増やす「ペナルティー」についても、来年度から段階的に強化する方針を決めている。

少し前までペナルティ導入による医療費削減まで行うのが妥当なのかどうかと議論されていたように思うのですが、いつの間にか既成の事実としてこうした方針が決まっているところと言い、国もかなり本気で医療費削減に取り組んでいるのが判る話ですね。
しかしこうした健保組合への締め付けが学生への訴求力につながると言うのもかなり無理がある話なのではないかとも思うのですが、少なくとも真面目に健診くらい受けさせていなければペナルティがあると言うことで、一部ブラック企業に関しては抑制的に機能する可能性があるのでしょうか。
いずれにしても医療財政がそれだけ危機的な状況であると言うことなのですが、実際に医療費を使う側がどの程度危機感を共有しているのかと言う点で、先日日経新聞らが行ったこちらの調査結果を照会してみましょう。

「国民皆保険は維持できない」、医師の過半数が悲観的見解…過剰医療蔓延で医療制度破綻の危機(2017年8月15日ビジネスジャーナル)

(略)
医師の52%が「国民皆保険は破綻する」

 これは日本経済新聞と、10万人の医師が登録する情報サイト「メドピア」が共同で、全国の医師に対して行った調査の結果だ。インターネットを通じて1030人の医師から回答を得た。
 その中で「現状の皆保険制度に基づく医療は、今後も持続できると思うか」と聞いたところ、「そうは思わない」との回答が539人(52%)に達した。その理由としては「高齢者の医療費の増大」や「医療の高度化」を挙げる医師が多かったという。
 一方、「持続できる」と答えた医師261人(25%)でも、その多くが「患者負担の増加」「消費税の増税」など、財源を確保できることを条件として追記している。どちらにせよ、現状のままでは維持が難しいとの認識が大半を占めた。

 国民医療費は1990年度に20兆円を超え、2015年度は概算で41.5兆円。国民が支払う健康保険料と患者負担でまかなえているのはその6割にすぎず、残りの4割は税金などから補填されている状態だ。
 しかも政府の推計によれば、2025年度には国民医療費は54兆円に達するという。日々現場を見続けている医師達の危機感は、想像以上に大きい。
 対策としては「支払い能力のある人の負担増」「紹介状なしでも受診できる『フリーアクセス』に一定の制限を」という回答のほか、「医療の効率化」「過剰医療を見直すべき」という医療側の意識改革を求める声もあったという。

アメリカでは500もの過剰医療をリスト化

 近年、現代医療における過剰医療は日本だけでなく多くの先進国で議論されてきた問題だ。
 本来、医療行為にはそれを行うに値する科学的なエビデンスが伴う。しかし現実には「患者が要求する」「お金が儲かる」「患者に訴えられたくない」といった理由で、科学的な根拠に乏しい「無駄な医療」が行われている。たとえば、本来は必要のない検査や手術、抗生物質の使いすぎ、高齢者への多剤処方などだ。
 アメリカでは医療費高騰のかなりの部分を「過剰な治療」や「医療連携のミス」などの過剰医療が占めており、その割合は低く見積もっても「医療費全体の20%を超える」との報告もある。
「医療費支出」と「患者の身体」の両方に負担をかける過剰医療は改めるべき--。そうした声が高まったアメリカの医療界では、2012年に「Choosing Wisely(賢明な選択)」というキャンペーンが立ち上げられた。具体的には、臨床系の医学会に呼びかけ、「考え直すべき医療行為」をエビデンスと共に具体的に5つずつ挙げてもらったのだ。
(略)
 この活動には各国が注目し、現在では、カナダ、イタリア、英国、オーストラリアなど10カ国以上に広まっている。日本でも昨年10月に「チュージング・ワイズリー・ジャパン(CWJ)」が発足。今年6月1日には日本医学会がシンポジウムで取り上げた。
 CWJ代表で佐賀大学名誉教授の小泉俊三医師は、「医療費削減が目的と誤解しないでほしい。大事なのは患者と医師がじっくり考え、望ましい医療を一緒に決めること」と語る。
 それでも、医師と患者が協力して適切な治療を選ぶことが、結果として医療費削減に少しでも寄与するならば、運動を進める意義はさらに大きくなるだろう。

 国民皆保険制度を維持するためには、自己負担の増加や増税など、なんらかの財源の手当が必要になる時が来る。しかし、負担を増やす前にすべきなのは、まず意識を変えることだ。
 私たち患者も過剰な治療のデメリットを知り、「心配だから」というだけの理由で安易に医師に求めないことを意識したい。

過剰医療の問題と言われると何かやらなくてもいいことを無理矢理やっているかのようにも聞こえるのですが、やらなくても良かったと判るのは多くの場合やって結果が出た後の話であって、やらない前の段階ではその可能性も否定出来ないと言う言い方しか出来ないわけです。
とりわけひと頃のマスコミ諸社による熱心な医療バッシングにより、「○○さえしておけば助かったのに!」式の批判が医療現場にさんざん投げかけられた結果、万一の可能性を考えないでいられるほど自分自身に自身のある臨床医はそうそういないのではないかと思いますね。
これを避けるためには一定確率以下と考えられる疾患への見逃し等に関しては免責すると言った公的ルールの整備でもするか、それとも無過失補償制度なりを大々的に普及させるかだと思うのですが、少なくとも現在の日本ではそうした方向に話が進んでいる気配はありません。
医療ミスだ、見逃しだと言われるたびに症例検討的にどうすべきだったのかを考えていけば、当然例外的な可能性も考慮してさらに検査や処置を行っておくべきだったと言う結論にしかならないのですが、これではいくらお金やマンパワーを投じても切りがないのは当然ですよね。

一般的に医療の評価はコストとアクセス、クオリティーの3要素で為されるとされていますが、日本はこの3要素がいずれも高い水準で保たれていると言う点で世界的に見ても医療水準の高い国だと目されている一方、国民の医療満足度は思いの外低いと言う特徴があります。
何故データ上は優れているはずの日本の医療がそうまで不人気なのかと言う点について、調査によれば約2割の人が診察の時に待たされることを理由に挙げたのだと言い、表向きアクセスフリーであるはずが実際には制限があることに不満が募っているとも言えそうです。
この理由としてしばしば言われることに日本の医師が抱える患者数は諸外国の2-4倍以上と際だって多いのに対して、一回当たりの医療費は非常に低く、要するにあまり医療の必要性のない人がたびたび医療にアクセスをしていると言う可能性があるわけですね。
この当たりはとにかく数をこなさなければ儲けが出ないようになっている診療報酬体系に起因する構造的な問題だとも言え、不要不急の受診は控えようとキャンペーンを打ってもあまり意味はないのかも知れませんが、こうした問題点まで把握して国が医療制度を考えているのかどうかどうかです。

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2017年8月 6日 (日)

今日のぐり:「とさ市場」

日本史上初の姉弟喧嘩を演じたあの方々に関して、先日興味深いこんな記事が出ていました。

大津波は“古い神社に逃げろ” 学術論文が話題に(2017年5月27日デイリー新潮)

〈スサノオを祀った神社は被災を免れている……〉
 近頃ネットを駆け巡るオカルト話。かと思えば、元を辿れば東京工業大学 社会理工学研究科のグループが土木学会に発表した論文。
「私達が学生時代、6年前の論文です。東日本大震災の支援活動を行っている際、被災を免れた鳥居(写真)が目に付いて研究しました」
 とは神戸高専の高田知紀准教授だ。論文では、宮城県沿岸部に鎮座する神社の内、スサノオを祀る神社、熊野系神社、八幡系神社のほとんどが津波を免れた一方で、アマテラスを祀る神社の大半が被災したことが確認されたというもの。皇室の祖先は御利益がない?
「そうじゃないんです。スサノオは斐伊川(ひいかわ)に住むヤマタノオロチを退治したと古事記にありますが、川の氾濫を例えた話といわれます。スサノオは水害など自然災害、震災を治める神だからこそ、そうした災いに遭わない場所に祀られたと考えられるのです」(同)
(略)
「今ごろ話題に上がるのは、巨大な防波堤などハード面が整備されてきて、心構えなどのソフト的欲求が出てきたからかも」(桑子氏)
 神社と震災の研究はその後、和歌山、四国へと発展。
「南海トラフ地震などの津波災害リスクを、平安時代の延喜式に記載された神社に着目して分析しました。沿岸部の神社は高知では555社、徳島では308社が津波を回避しうる」(同)
 古社に逃げれば安全?
「いえ、地域の神社をよく見て欲しい。それが避難に繋がるヒントになればいいし、古来からの神社空間の維持に繋がります」(同)
 安全神話ならぬ、本物の神話に目を向けてみるか。

アマテラスやスサノオと災害との関係は何とも言えませんが、古い時代から今も残っていると言うことは災害に強い証明だとも言えるわけで、避難先として検討する価値はあるのかも知れませんね。
今日は古代から伝わる英知に敬意を表して、世界中からそういうこともあるのだなと思わず納得してしまいそうな最近の知見の数々を紹介してみましょう。

上司の一言にどっと疲れ 5割超経験、養命酒が調査(2017年8月4日共同通信)

 働き盛りの男女の5割超が、上司から浴びせられた一言によって疲れを倍増させられているという実態が、薬酒メーカー大手の養命酒製造(東京都渋谷区)が実施した「ビジネスパーソンの疲れの実態に関する調査」で浮かび上がった。

 調査は今年6月、都内で働く20~59歳の男女千人を対象に実施した。

 19のせりふを示し、上司から言われて疲れが倍増したものを複数回答で尋ねたところ、「常識でしょ(当たり前でしょ)」が最多の13.6%だった。「そんなこともできないの?」が12.6%、「前にも言ったよね?」が12%で続き、50.5%の人が19のせりふのいずれかを選んだ。

まあ何が一番堪えるかは人それぞれ、状況にもよるのでしょうが、部下のモチベーションを落とすような言動は上司としていささかどうよ?と言う気はしますでしょうか。
昨今男女格差是正と言うことが錦の御旗となっていますが、意外なところで根強い男女格差が存在したと報じられていました。

イケメンと結婚した女は、美女と結婚したブサメンよりも不幸になりやすいことが判明(2017年8月2日TOCANA)

「愛する彼のために、キレイになりたい――」。そう願うのは、ごく自然な女心だろう。だが、アメリカの科学情報サイト「Study Finds」(7月19日付)によれば、イケメンと結婚した女性は、自らも美しくならなければとプレッシャーをかけられ、イケてない夫を持つ女性に比べて結婚生活が破綻する確率が高くなるという。

■イケメンと結婚した女性は摂食障害に陥りやすい!?

 論文を発表したフロリダ州立大学の心理学研究チームは、テキサスに住む20代の新婚カップル113組を対象に調査を実施した。
 まず、被験者はアンケートに答えるのだが、「“見た目の良さ”というのは、つきあう上で重要な要素」と、大多数が認めたという。次に、自分のパートナーの顔、スタイルを採点してもらったところ、興味深い結果となった。
 外見が高得点の夫をもつ妻は「イケメンのパートナーに恥をかかせたくない、お似合いの美女になりたい」と、ダイエットへのモチベーションが高いが、低得点の夫をもち、自身も「ぱっとしない、さえない」と自覚する妻は、ダイエットを無理にしようとは思わないことがわかった。
 また、男性の場合は美人妻をもらったからといって、自分も相手に釣り合うよう外見磨きをするかといえばそうでもないという。

 この結果について、心理学の博士号取得候補生タニア・レイモンズ氏は「University news release」の中で次のように述べている。
「非常にハンサムな男性と結婚した女性は、ネガティブな結末を引き起こす危険性をはらんでいます。女性がなぜ摂食障害に陥るかの社会的要因を示唆しているといえるでしょう。妻はスレンダーなモデル体型を目指し、闇雲に『もっと痩せなければ』と自分で自分を追い込んでしまい、過激なダイエットに命をかけてしまう。特に、不美人の範疇に入るとき、さらにその傾向が強くなるようです」(タニア・レイモンズ氏)

■妻が夫より魅力的なほうが結婚生活は長続きする

 つまり、パートナーが自分より美しいとき、女性だけが「自分を変えなければ」とストレスを感じるというのだ。
 また、レイモンズ氏によれば、あまり魅力的でない妻は、より魅力的な夫に対して「いいなりになるよう強いられている」と感じることがあるとしている。レイモンズ氏の研究チームは、今後さらに深く研究を進めていく考えだ。
 なお、過去の調査データから、妻が夫より魅力的なほうが、結婚生活は長続きすることがわかっている。

その理屈が正しいのかどうかはともかく興味深い現象ではあるのですが、これは世の男性の何割かにとっては福音となる話なのでしょうか?
資本主義社会において重視される考え方の一つに富の再分配と言うものがあるそうですが、こちらそれに関する一つの知見が報じられていました。

貧しい人々も平等に、でも平等すぎはだめ? 研究(2017年07月11日AFP)

【7月11日 AFP】人は経済的な格差や不平等さに大きな嫌悪感を示すが、その一方で社会的なヒエラルキーは変えたくないという矛盾する感情により、こうした「思いやり」の気持ちが影をひそめるとした研究論文が10日、発表された。
 このことは、貧しい人々を支援したいとする大きな意思があるにもかかわらず、社会の不均衡さが根強く残っている理由を説明するものかもしれないと、英科学誌「ネイチャー・ヒューマン・ビヘイビア(Nature Human Behaviour)」に掲載された論文は指摘している。

 研究者らが行った実験では、被験者らは見知らぬ人の間で不平等に分けられたお金を再分配するよう求められると、最悪の格差を解消すべくお金を移動させはしたものの、所有額における形勢の逆転を生じさせることはしなかった。この結果について論文では、被験者らが「勝者が敗者に、敗者が勝者に」なることを避けたと結論付けている。
 これまでに発表された多くの研究でも、概して人々は社会的な不平等に大きな不快感を覚えるとの結果が示されている。

 論文を発表した米ニューヨーク(New York)のバッサー大学(Vassar College)の研究者らは、インドや中国、米国の他、現代社会から孤立して生活するチベットの少数民族など、異なる文化的背景を持つ成人と子どもら1000人以上を対象に調査を行った。
 被験者らには、2人の人物とそれぞれの前に硬貨を積み上げた画像を複数見せた。一方の硬貨は常にもう一方よりも高く積まれている。そして、より多くの硬貨を持っている人物の方からもう一方に、あらかじめ決められた一定枚数を移したいかどうかを尋ねた。
 すると、硬貨の少ない方により多くの硬貨が積まれて人物の立場が逆転することになるケースでは、被験者らは硬貨の移動をしたがらない傾向がみられた。
 チベットの少数民族では、この立場の逆転は特に嫌われた。子どもでは、4歳以降で不平等を嫌う向きがみられたが、その数年後には立場の逆転に抵抗を示すようになった。これが示唆しているのは、社会におけるこのような規範が、人々が生きていく中で構築されているということだろう。

 人がこうした態度をとる理由について、研究チームは、それが「生存問題」と関連していると推測する。多くの動物が、「群れの中での争いを減らすため」確固たる上下関係を敷いているのと同じと説明している。
 また、ヒエラルキーが、それぞれ個々人の中にあるストラクチャーへの心理的ニーズを満たし、その一方で集団という観点では、それは協力関係を増強するものでもあることも指摘する。
 こうした人の心理作用を理解することは、「ヒエラルキーを乱す」政治的改革を人々が模索し、そこで生じる衝突を分析する上で重要であると研究チームは述べる。
 これについては、バラク・オバマ(Barack Obama)前米大統領政権下で成立した、医療保険制度改革法(Affordable Care Act)における医療支援の拡充に対し、「一部の人々による不当な『列への割り込み』」を許すことになるとして、比較的裕福な中間層が反対したことを例に挙げた。

これまた非常に興味深い結果であり、人間心理としても理解出来る話だろうと思うのですが、金銭など普遍性のある媒体でない場合はもう少し違った結果が出るものなのかも知れませんね。
歴史的にアメリカ人の知的水準に関してしばしばジョーク等にも取り上げられてきた面がありますが、こちら妙な偏見を助長しかねない最近の調査結果です。

米国人の7%「チョコレートミルクは、茶色の牛が乳から出す」 知的格差も急拡大(2017年7月5日産経新聞)

 チョコレートミルクと言えば、牛乳にチョコレートのシロップやソースを入れて作るものだ。クックパッドにはそう書いてあったし、別にクックパッドを見なくても、大抵の人に特段、説明はいらないだろう。
 ところが先ごろ、米国で行われた、とある調査で、チョコレートミルクは茶色の牛から出てくるものだと思っている成人が全体の7%いたことが分かり、欧米で話題になっているのだ。

 6月15日付の米NBCニュースや、翌16日付の米CNNニュースや米紙ワシントン・ポスト(いずれも電子版)などが報じた。
 それによると、全米の酪農家や酪農団体の支援組織「米国乳製品イノベーションセンター」が今年の5月、全米の1000人の成人(18歳以上)を対象にオンラインで調査したところ、全体の7%が、チョコレートミルクは茶色の牛のお乳から出てくると思っており、48%はチョコレートミルクの由来、つまりどうやって作られているのかを知らなかった。
 前述のCNNはこの衝撃的な調査結果を全米の全成人に当てはめれば、7%は1730万人にあたり、それだけの人々がこんな思い違いをしているとの論調で報道。さらに「ちょっと驚きの結果だ」「理由は分からない」との同センターの担当者の困惑の声を紹介している。

 しかしワシントン・ポスト紙は、この調査結果は驚きに値しないと明言。その理由として、2011年、カリフォルニア州の都心部の高校生の4~6年生に対して行った調査では、ピクルスがキュウリから出来ていることを知らず、タマネギとレタスが野菜だと知らず、10人中4人はハンバーガーの主原料が牛と知らず、10人中3人はチーズが牛乳から作られていることを知らなかったという結果が出たと説明した。
 そして同紙は「少数の米国人がチョコレートミルクは茶色の牛から出てくると思っているという事実について、あまりシリアスになるべきではない」と諭し「むしろわれわれは、(国民に広がる)広範な政治的無知の問題をもっと真剣に受け止めねばならない」と結んでいるが、何かにつけて格差が拡大する米国だけに、知的水準の格差も着実に広がっているようだ…。

アメリカと言えばしばしば進化論に対する態度が話題になるのですが、しかし茶色の牛ですか…なかなかその発想は楽しいですね。
最後に取り上げるのは未だ結論は出ていないのですが、しばしば世間的にも議論になるあの話題です。

「Excel方眼紙=悪」なのか? 公開討論会9月に開催(2017年8月4日ITmediaニュース)

 Excelを使って書類を作る際、セルを方眼紙のように整形する「Excel方眼紙」。「神Excel」などと呼ばれ、批判されることも多い。Excel方眼紙の何が問題で、解決策はあるのか――専門家が意見をぶつけ合うイベント「Excel方眼紙公開討論会」が9月30日、東京・両国で開催される。

 Excel方眼紙は、データとしての再現性の低さやレイアウト修正の難しさなどが問題とされ、ネットでは「神Excel」と批判されている。昨年には衆院議員の河野太郎氏が文部科学省に対して全廃を指示したことでも話題になった。

 イベントは、Excel方眼紙の概念を取り入れたデータベースアプリ「Forguncy」を提供するグレープシティが主催。同社はExcel方眼紙について「具体的に何が問題かという点や、現実的な解決策についてあまり議論されておらず、非難だけが拡散しているのが実情」「そもそもExcel方眼紙の共通の定義が存在しないことから、前提条件が異なる状態で否定的な意見とそれに疑問を持つ意見とで、食い違いが起きている」と指摘し、Excel方眼紙について議論する場を提供したいと考えたという。

 イベントでは、総務省勤務を通じて多くのExcel方眼紙に出会い、その後各所でExcel方眼紙廃止活動をしてきた立命館大学教授の上原哲太郎氏と、「Excel方眼紙であまり困った経験がなく本当にダメで使えない手法なのか疑問を持っている」というプログラマーの長岡慶一氏が講演。その後、Excelのエキスパートである田中亨氏、Excelアドオン「RelaxTools Addin」を開発・提供している渡辺恭浩氏も交えてディスカッションする。
(略)

個人的にはあまり好きではないと言う人も多いのではないかと思うのですが、一方で根強い利用者も多いだけにこれはなかなか難しい問題ですね。
今回の討論会で何かしらの結論が出たとしても、それでも使い続ける人はいるだろうし反対する人もいるだろうと考えるとこれは永遠の課題と言うべきでしょうか。

今日のぐり:「とさ市場」

はりまや橋からほど近い、高知市の中心部に位置するのがこちらのお店ですが、通りの角だけによく目立つお店で、ずいぶんと以前に一度来た記憶があります。
このあたりは当然料理屋も数多いのですが、こちらは店構えもガラスエリアが広く判りやすいもので、飲まない人や一人歩きのお客でも入りやすそうではありますね。

今回はたたきがっつり定食なるものを頼んで見たのですが、要するにたたきの多いたたき定食と言うことで、メインのたたきはちょうど単品料理のたたきくらいの量になるのでしょうか。
さすがにぷりぷりした食感は高知の中心部で生き残っているだけありますが、こちらの焼きは軽く表面だけでレアっぽいのが特徴で、かつお自体の味はと言えばこの時期にしてはかなりさっぱりしたものですね。
これくらいの脂だと塩でもポン酢でもそれぞれに楽しめますが、土佐風のカツオのたたきは薬味もたっぷりで野菜分もかなり多めなのはありがたいなと、食べながら妙なところで感心してしまいました。
味噌汁などは料理屋よりも定食屋寄りの味にしてあるなと思ったのですが、逆に小鉢の炊き合わせは定食屋ではまず出て来ない味で、何か定食としてはもう一つまとまらない印象も受けますね。
店内の水槽に沢山いたので試しにウツボ唐揚げも頼んで見たのですが、味付けはウツボに似合った濃いめなのですが食材の持ち味を考えると、もう少ししっかりした揚げ具合でもよかったかもです。

しかしお客が少ない時間帯だったとは言え注文してから出てくるまではずいぶんと早かったのですが、接遇面でも手慣れたものですしメニューに一人向け皿鉢なんてものもあったりで、観光客向けではありそうですね。
高知と言うと癖のある食材も多く特徴的な味のお店も幾つも知っていますが、こちらの味はよく言えば好みが分かれない癖の無さとも言えるのでしょうが、食べ慣れた人には物足りないような気もするかも知れません。

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2017年8月 4日 (金)

国が地域枠医師に対する強力な強制力発揮の方針を公表

医師確保対策と言うものに関して各団体がそれぞれに知恵を絞っているところですが、文科省と並んで公的な立場からこの問題に責任を持つ厚労省によって、先日こんな通知が出たと報じられています。

「6つの医師確保対策」、第7次医療計画の厚労省通知(2017年8月1日医療維新)

 厚生労働省は7月31日、医学部地域枠の入学生は原則として地元出身者に限定したり、医師の配置が把握できるデータベース(DB)の構築など、計6つの柱から成る医師確保対策を盛り込んだ、医療計画に関する通知を都道府県に発出した。2018年度からの第7次医療計画の関連通知は2017年3月31日付で出されていたが、医師確保対策は盛り込まれておらず、社会保障審議会医療部会などで議論、了承された内容を今回の通知で追加した(『医学部地域枠は「地元出身者に限定」、例外も』を参照)。
 医学部地域枠の入学生については、修学資金を貸与する都道府県の地元出身者を原則とし、特に修学資金貸与事業における就業義務年限については、自治医科大学と同程度の就業義務年限(貸与期間の1.5倍)として、地域医療支援センターが当該医師のキャリア形成プログラムを策定する。社保審医療部会では、他の都道府県の大学医学部に地域枠を設ける場合の扱いが議論になった。通知では、こうしたケースも認めるものの、卒業後の臨床研修は出身地の都道府県で受けるほか、勤務地や診療科を限定するキャリア形成プログラムとする。
 都道府県は、地域医療対策協議会において、これらの点を踏まえた医師確保対策を議論、第7次医療計画で地域医療支援センターの事業内容を定めることになる。

【地域医療支援センター事業等の記載にすべき事項】
(地域枠およびキャリア形成プログラムについて)

ア:大学所在地都道府県の出身者が、臨床研修修了後、その都道府県に定着する割合が高いことを踏まえ、地域枠の入学生は、原則として、地元出身者に限定。特に、修学資金貸与事業における就業義務年限については、対象者間のばらつきを全国で是正するため、同様の枠組みである自治医科大学と同程度の就業義務年限(貸与期間の1.5倍)とし、これを前提として「イ」に規定するキャリア形成プログラムを策定

イ:地域枠医師の増加等に対応し、医師のキャリア形成が確保された医師確保が進められるよう、以下の点に留意して、キャリア形成プログラムを必ず策定
・医師のキャリア形成に関する知見を得ることや、重複派遣を防止するなど医師確保の観点から大学(医学部・附属病院)による医師派遣と整合的な医師派遣を実施することができるよう、キャリア形成プログラムを策定する際には、大学(医学部・附属病院)と十分連携すること。
・大学所在都道府県における臨床研修修了者は、臨床研修修了後、大学所在都道府県に定着する割合が高いことから、原則として、大学所在都道府県において臨床研修を受けることとするよう、キャリア形成プログラムに位置付けること。
・医師が不足する地域や診療科における医師を確保するという医学部定員の暫定増の本来の趣旨に鑑み、キャリア形成プログラムにおいて、勤務地や診療科を限定すること。
(略)

(医師の勤務負担軽減について)

ウ:医師の勤務負担軽減に配慮した地域医療センターの派遣調整等。
・グループ診療を可能にするよう、同一の医療機関に同時に複数の医師を派遣したり、他の病院から代診医師を派遣するよう斡旋したりすること。
・へき地以外でも代診医師の派遣や遠隔での診療が進むように支援すること。
・地域医療支援センターが医師を派遣する医療機関における勤務環境改善を進めるため、例えば次のような方法により、地域医療支援センターと医療勤務環境改善支援センターが連携すること。
 派遣前:医療勤務環境改善支援センターが、派遣候補となっている医療機関の勤務環境を確認し、勤務環境の改善につながるような助言等を行うこと。
 派遣後:地域医療支援センターが派遣医師から継続的に勤務環境等について聴取し、課題等を把握した場合は、医療勤務環境改善支援センターが勤務環境を再度確認し、その改善につながるような助言等を行うこと。

(へき地の医師確保について)

エ:地域医療支援センターによるへき地医療支援機構の統合も視野に、へき地に所在する医療機関への派遣を含めたキャリア形成プログラムの策定など、へき地も含めた一体的な医師確保を実施。

(その他)

オ:詳細な医師の配置状況を把握できる新たなデータベースの医師確保への活用

カ:地域医療支援センターの取り組みの認知度向上や医師確保対策の実効性向上のため、SNS等の活用や、医師確保対策に若手医師の主体的な参画を促すなど、若手医師へのアプローチを強化

前段では医学部地域枠学生の取り扱いについてかなり踏み込んだことが書かれているのですが、特に「キャリア形成プログラムにおいて、勤務地や診療科を限定すること」と明記され、勤務地だけではなく診療科制限にまで踏み込んだ点が注目されます。
これが配慮するだとか努力目標だとか言うものではなく、「以下の点に留意して、キャリア形成プログラムを必ず策定」と書かれていることから、地域枠に進んだ以上少なくとも御礼奉公期間については勤務地や診療科が勝手に指定されると言うことになりそうですね。
実際にはある程度選択肢が提示される中から選ぶ余地があるものなのか、それとも成績等の客観的指標なりを元に機械的に指定されることになるのかは判りませんが、全く本人に選択の機会がないとなればかなり厳しい内容と言えそうです。
これに対して後段は僻地医師確保策や医師配置状況の把握などやや散漫な内容に感じられますが、これについてはやはり地域枠上がりの医師以外に対しては強制配置や診療科制限などの強制力が発揮しがたいと言う現実的な側面もありそうです。

今春発表された文科省の調査によれば、ペナルティ覚悟で地域枠の義務を放棄した人は3%程度であったそうで、義務も承知の上で入学したはずの制度に対して多いのか少ないのか微妙なところですが、うち2/3ほどは奨学金等をきちんと返済して卒業したそうです。
そうした場合契約違反に問うのはなかなか難しいのでしょうが、この対策として厚労省では学生にではなく卒後の雇用先となる病院に対してペナルティを科すことを検討しているとも報じられていて、これはこれでよく考えたものだと思いますね。
他方で先日旭川医大が来たるべき医師過剰時代に備えて地域枠を削減すると発表したそうですが、興味深いのはこれに対して北海道だけでなく国も定員を維持するよう説得を続けた結果、医大側も折れて削減枠を幾らか減らすことにしたそうです。
面白いのは同大ではこの削減分に相当する定員で新たに海外での活躍を目指す国際医療人枠を開設するそうで、医学部定員自体は減るわけではないのですが、道や国にとって強制力も発揮出来ず海外雄飛してしまう人材などお呼びではないと言うことなのでしょうね。


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2017年8月 2日 (水)

人間は嫌いな場所よりも好きな場所でより働きたがる

今の時代には色々なハラスメントがあるそうですが、この6月におよそ2年続いた航空会社客室乗務員の妊娠時の就労拒否に関する「CAマタハラ訴訟」が、原告側の完全勝利とも言える内容で和解したと報じられており、当然ながら原告側は勝利宣言を出していました。
ただ興味深いのは裁判中に関連する制度を次々と改めていった航空会社側が「会社の先進的な制度(他社にはないもの)が和解で確認された。当社としては、今後ともこの制度を率先して充実していきたいと考えている」と、まるで勝者のようにコメントしていた点です。
いずれにせよ法律で妊婦労働者に対する不利益な行為が禁止されている以上、雇用者側にはどうやっても勝ち目がないのだろうとは思うのですが、医療の世界においても先日同じくマタハラ問題でこんなニュースが報じられていました。

採用予定の医師にマタハラ 大阪の医療センター部長(2017年7月25日朝日新聞)

 大阪府立病院機構・大阪急性期・総合医療センター(大阪市住吉区)で、採用予定の医師に対するマタニティー・ハラスメント(マタハラ)があったとして、センターが小児科の女性部長を厳重注意としていたことがわかった。5月31日付。センターは懲戒処分ではないことを理由に公表していない。

 センターや関係者によると、女性医師は昨年末ごろに採用が内定し、今年4月から勤務予定だった。今年2月、妊娠がわかったと、部長にメールで伝えると、部長は「病院に全く貢献なく、産休・育休というのは周りのモチベーションを落とすので、管理者としては困っている」と記し、「マタハラになるかもしれない」としつつ、「非常勤で働くのはどうでしょうか」と送り返したという。

 センターは、部長のメールの内容は、男女雇用機会均等法で防がなければならないと定める妊娠、出産などを理由に不利益な扱いを示唆する言動で、いわゆるマタハラだったと認定。部長を厳重注意、監督責任のある病院長を所属長注意とした。女性医師はセンターで勤務しなかったという。

この件に関しては賛否両論様々な意見があるようなのですが、結果を見ればこの部長一人の言動によって医師一人の雇用に失敗したばかりか、こうして全国に知られたことで下手をすれば今後も他の医師から忌避される可能性すらあるわけです。
医師の場合もともと需要に対して供給不足であり、特に今回のような急性期の基幹病院で働ける小児科医師が非常に希少で争奪戦も激しい中で、雇用により「周りのモチベーションを落とす」場合とどちらが得かの判断が出来ていたのかどうかで、管理職としてそうした面で批判の余地はあったかも知れません。。
いずれにしてもお互い合意に至らなかったのですから仕方ないとしか言えませんが、社会全般に人材不足が叫ばれる時代にあってどこの職場でも優秀な人材をより多く持ちたいのは当然として、ではその方法論をどのようにするかと言うことには議論があるだろうと思います。
医師などは仕事が忙しいのは仕方ないと言う意見もありますが、その分給料が高ければ我慢すると言う人もいれば、いや休日はきちんと取れなければと言う人もいて一律に何がいい方法だとも言えませんが、先日雇用者側の立場でこんな記事が出ていたのを紹介してみましょう。

「この病院が好き」という気にさせる - JCHO大阪病院 清野佳紀・名誉院長インタビュー(2017年7月25日医療維新)

――改めてJCHO大阪病院が、女性医師支援をはじめ、ワークライフバランスの改善に取り組まれたきっかけをお教えください。

 私が岡山大学小児科教授を定年退職し、大阪厚生年金病院(当時)の院長に就任したのは、2003年です。就任して間もない頃、育児中の女性の産婦人科医から「辞めたい」と相談を受けたのです。「どうしたら、仕事を続けられるか」を尋ねたら、「毎日午後4時に帰れたら、続けることができます」との答え。産婦人科部長に聞いたところ、その女性医師がいなくなると、分娩を続けるのが難しくなるため、午後4時までの勤務でも構わないとの回答でした。女性医師の配偶者は、別の病院の産婦人科医だったので、週1回、当院に当直に来てくれることになりました。最初はこんな取り組みから始まり、院内の職員あるいは地域の理解を得ながら、ワークライフバランスの改善に取り組みました。
 その際の基本的な考え方は、ギブ・アンド・テイク。例えば、医師のワークライフバランスを悪化させている要因の一つが、主治医制。当たり前のことですが、一人の医師が24時間診療するのは無理です。複数主治医制や医師やコメディカルなどとのチーム医療制を導入して、お互いに業務を分担した方が、医師だけでなく、医療の質が上がることから患者にとってもメリットがあるはず。
 ワークライフバランスの改善には、地域との連携も必要です。例えば、産婦人科ではオープンシステムを採用し、地域で開業されている先生方が、当院で分娩を行うほか、小児科、産婦人科では夜間の当直も担当してもらいました。今は当院の医師が増えたため、地域の先生方への当直依頼は減ったのですが、10年くらい前は、両科では、当直の5~7割くらいは地域の先生方が担っていました。こうした地域連携は、開業の先生方のメリットも大きく、当院のような基幹病院とつながりを持っていることは、いざという時に患者さんを紹介できるほか、各種勉強の機会を得ることにつながっているようです。

――ワークライフバランス改善を進めるに当たって、院内の理解はすぐに得られたのでしょうか。ご苦労された点などは。

(略)
 文句を言う人は必ずいます。女性医師の中にも、「育児中だからと言って、時短勤務にするのはおかしい」と訴えてきた人がいました。それに対し、「あなたはうちの病院には、向かん」と言ったこともあります。男性医師には、「お前たちが“イクメン”しないから、病院が支援策を講じなければいけないんだ」とも、よく言っていました。最初は私自身、女性医師と一緒に保育所探しもたくさんしました。そうしたら、驚かれてね。彼女たちはうちに就職してくれましたよ。
 短時間正職員制度であっても女性医師を活用した方が、結果的に医師も集まり、働きやすくなる――。病院全体の雰囲気が変わってくるにつれ、各種制度が定着してきました。医師が少なかったり、女性医師が育児などで苦労をしている診療科の部長などは理解が早かった。一方で、女性医師が少ない診療科でも、「なぜそんなことしなければならないのか。男性医師を雇えばいい」という考え方で、最初はあまり本気ではなかったけれども、女性医師が増えてくるにつれ、変わってきました。診療科により10年くらい差があったでしょうか。

――医師の働き方改革では、例えば、自己研さん、カンファレンスや学会発表の準備などが、勤務時間か否かなどが議論になります。JCHO大阪病院ではどのように扱っているのですか。

 その点は、いつも議論になります。私は勤務時間でいいと思いますが、世間的にはそうは見ないのでしょう。当院の場合、タイムカードと自己申告で勤務時間を管理していますが、何が勤務時間に当たるのかなどについては各自の良識に任せています
 医療者は、モチベーションが高い集団。病院は、「働きたい」と考える人が勤務している職場です。診察や手術などをさせなかったら、医師はすぐに辞めてしまうでしょう。そうならないように、環境を整えるのがトップの役割。「この病院が好き」という気にさせないといけない

――先生が院長に就任された2003年から、お辞めになる2010年までに、医師を100人近く増やしています

 一気に100人増やしたわけではなく、毎年徐々に採用していきました。医師を増やしても収支は悪くならないことが2、3年経てば分かってくるでしょう。それで増やし続けたのです。とはいえ、当時は病院改築前だったので、診察室や手術室のキャパシティーを考えれば、200人程度が限度だったと思います。
 採用は、当時は医師不足が顕著だった時代なので、大学医局経由よりも、病院に直接応募してくる医師の方が多かったですね。また初期臨床研修もフルマッチの状態が続いており、後期研修もそのまま当院に残る医師が多い状況です。
(略)

「この病院が好き」と言う気にさせないといけないとは医療に限ったことではなくどんな職場にも言えることだろうし、かつての日本型企業経営はこうした職場を理想としていた部分もあったと思うのですが、なかなか今の時代に見られなくなったのは少し残念ではありますね。
しかしこの医師不足が言われる時代にこうまで医師を増やせると言うのも驚くような話ですが、ここで非常に興味深いのは医師が働きやすくするための制度を導入しようとすると、当の医師から強い反対意見が出たと言うのはなかなか示唆的な現象のように思えました。
JCHO大阪病院の内部事情は全く存じ上げないので現場の空気の変化などは何とも言いかねるのですが、これだけ医師が次々とやってきていると言うのは少なくとも対外的なイメージは悪くないのだろうし、冒頭の記事と比較すれば特に女医さんが大阪で勤務するならどちらを選ぶのかです。
それにしても個人的な意見としてではありますが医師の時間外勤務についての考え方も示されていて、先日紹介した新潟市民病院院長の見解とはまさに対象的とも言えるのですが、さて医師としてどちらの病院で働きたいかと言われるとさぞや判断に迷う先生も多い、のでしょうかね。

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