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2017年6月 7日 (水)

やれる状況になくやってもいないはずの犯罪行為で連行される事件が発生

このところ世間を大いに賑わせているのが、都内の電車で発生したこちらの事件です。

「何を言っても女の意見だけで痴漢が成立する」 平井駅で痴漢冤罪? Twitterで多数の無罪証言も男性は警察に連行(2017年6月5日ねとらば)

 6月3日0時10分ごろ、総武線平井駅で客同士のトラブルが発生し、最大22分の遅延が発生しました。外国人とみられる女性が痴漢被害を訴えたことが原因とされていますが、現場を見ていた人からは「痴漢冤罪だ」「男性は無実」とする多数の証言が寄せられています。
 Twitterの情報によると、乗車当時この男性は片手でスマートフォンを使用しながら、もう片方の手で吊革をつかんでおり、両手がふさがった状態でした。一方、女性は男性に痴漢されたことを主張して殴る蹴るの暴行を加え、非常停止ボタンを押し通報。周囲の乗客は男性が無実であることを主張したものの、到着した警察は男性を電車から下ろし連行したそうです。
 実際にこの男性が痴漢を行ったのか、女性の勘違い(または故意)によるぬれぎぬなのかは不明。警視庁と平井駅を管轄する小松川署にも取材しましたが、回答は得られませんでした。

 この件についてTwitterでは、一部始終を見ていたユーザーから「見てて気分が悪かった」「(証人をにらむ)警察の目が忘れられない」「警察はどんなに無罪主張が多くても、疑われた人を逮捕する」といった声が挙がるとともに、広く拡散。また、痴漢を疑われた人が線路に逃げる事件が多発していることを踏まえ「そりゃ線路にも逃げたくなる」という声も。また、“女性を罰するべき”とする意見も多数挙がっているようです。
 電車内の痴漢は、5月15日に痴漢の疑いをかけられた男性が電車にひかれて死亡し、逮捕までの流れを問題視する声が挙がるなど、社会問題になりつつあります。また、根本原因ともいえる満員電車の解消や、男性専用車両導入なども望まれ続けています。


東京・江戸川区で「痴漢騒ぎ」により電車停止、視聴者撮影(2017年6月5日TBSニュース)

 怒号が飛び交う、駅のホーム。この映像は、3日午前0時すぎ、東京・江戸川区のJR総武線・平井駅で撮影されたものです。この騒動の発端となったのは、ある「痴漢騒ぎ」でした。
 警視庁などによりますと、総武線・津田沼行きの車内で、中国籍の20代の女性が「30代の男性に触られた」と痴漢の被害を訴えました。居合わせた人が非常停止ボタンを押したため、電車はおよそ20分にわたり、平井駅で停車したのでした。

 「被害に遭われた方いらっしゃいますか?」(警察官)
 「全員被害者だよ!みんなだよ!みんな!」

 その後、警察官が男性から事情を聴くため任意同行を求めますが、男性は興奮している様子。それもそのはず、この騒動の直前、被害を訴えた女性が「自分の顔にこの男性の肘が当たった」と主張し、男性の腹部を蹴ろうするなどのトラブルがあったのです。そして突然、女性が「男性は痴漢です」と叫んだのでした。
 しかし、この一部始終は近くにいた複数の人が見ていました。
 「『この人やってないんだからいいじゃん、もう終わらせろよ』という怒号も聞こえた。証人と思われる人たちも1、2人ついていった感じです」(近くの車両に乗っていた人)
 目撃者たちが男性とともに任意同行に応じ、「男性の無実」を証言。彼らの証言が決め手となって痴漢の疑いは晴れ、男性は帰宅したということです。

混雑する電車が長時間の停車を強いられるなど多くの人に少なからぬ影響もあったこの騒動ですが、幸いにも痴漢の疑いは晴れ無事に帰宅出来たのはよかったとして、そもそも多数の目撃者も存在し物理的にも痴漢など行えそうにない状況である中で、何故こんな大騒動になったのかと誰しも疑問に感じますよね。
痴漢を巡る冤罪騒動と言えば2009年に新宿駅で発生した痴漢騒動に絡んで暴行事件があり、被疑者の自殺と言う悲劇的な結末を迎えた一件が有名ですが、今回もこうした騒動が発生したと言うことで改めて痴漢冤罪の恐さを再認識したと言う人が多いのも当然と言えば当然でしょう。
ちなみに今回の事件で大勢の人々がこれだけ長時間不本意な拘束を強いられたのですから、損害賠償請求なりをすれば総額ではそれなりの金額になるのではないかとも思うのですが、この場合誰を対象に損害賠償請求をすべきなのかで意見が分かれるかも知れませんね。

このところ痴漢騒動と言うものが妙な形で話題になることが多いと言うのも先日以来紹介している通りなのですが、警視庁や鉄道会社もとうとう痴漢対策に乗り出していると報じられているものの、では一連の痴漢騒動のどの部分に力点を置いて対策するのかと言う点が問題ですよね。
例えば痴漢防止対策として完全に車輛を男女別に分けた方がいいのではないかと言う意見が根強いのですが、ではその区分を間違って(あるいは無視して)乗り込んでいた人が痴漢だ痴漢だと大騒ぎし始めた場合にどうなるのかで、まさか車輛を間違えたから痴漢されても仕方がないとも言えず難しいところだと思います。
このところようやく電車内への防犯カメラ設置の動きが出てきていて、表向きは痴漢など迷惑行為の抑制やテロ行為の防止などを目的としているとのことですが、当然ながら痴漢冤罪と呼ばれるものへの対策にもなる可能性も高く、その利用に当たって先に挙げた新宿でのケースでは防犯カメラの映像が適切に取り扱われなかったことも大いに教訓とすべきですよね。

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コメント

やっぱり線路しかないなw

投稿: | 2017年6月 7日 (水) 07時50分

田舎者で自転車通勤のわい、最強w

>目撃者たちが男性とともに任意同行に応じ、「男性の無実」を証言。彼らの証言が決め手となって痴漢の疑いは晴れ、男性は帰宅したということです。

目撃者達の侠気に胸熱w。他人事じゃないしなぁ…。

投稿: 10年前にドロッポしました。 | 2017年6月 7日 (水) 09時42分

数人で被害者、目撃者と役割分担して他人を引っかけるグループもあるそうですし、当然痴漢も複数犯が存在するので、目撃者の証言ばかりに頼っていられないと言うのも悩ましいところです。

投稿: 管理人nobu | 2017年6月 7日 (水) 12時07分

日本経済新聞は6日、山手線の全車両に防犯カメラを導入するというJR東日本の計画を報じた。
痴漢の抑止などが目的だという。日本特有の満員電車による痴漢問題だが、海外の人々はどう捉えているのだろうか?

◆海を越えた理解

日本の痴漢被害の実態については、海外でも正確に報道されている。
車社会の諸外国で正しく認知されていることは意外とも言える。
国を問わず性的被害者は弱者となりがちであり、このことが海を越えて理解と共感を呼んでいるようだ。

オーストラリア放送協会(ABC)は、日本での痴漢の実例を紹介している。
この女子生徒は混雑した電車内で男が「すぐ近くまで来て体を触った」という。
カタールのアルジャジーラも、別の女生徒の電車内での被害体験を生々しく伝えている。

両メディアとも学生にフォーカスしており、特に若年層の性犯罪被害者が声を上げにくい実態を的確に捉えている。
警視庁の調査でも、被害者の実に約半数は15~19歳となっており、被害の実態に即した報道と言えるだろう。

◆万一の備え:痴漢冤罪保険

被害とは別の側面で、近年注目を集めているのが冤罪のリスクだ。
イギリスのデイリー・メール紙は、日本で痴漢冤罪保険が人気を集めていると報じている。
これは痴漢の濡れ衣を着せられた際、素早く弁護士を手配するほか、法的費用を補償するものだ。
同紙の読者は「日本人はとても奇妙だ」とコメントしており、冤罪の怖さを知らないと風変わりに思えるのかもしれない。

ただし、性的被害の冤罪は海外でも社会問題になっている。
アメリカで複数発生しているキャンパスレイプ(およびその冤罪)の構図は、日本の痴漢被害と冤罪の関係に近い。
アメリカの『バリュー・ウォーク』は日本の同保険を伝える記事の中で、男子学生保護の観点から、キャンパスレイプに対応する同等の冤罪保険が必要だと訴えている。

一方、男性を被害者と見る向きには異論もある。
アメリカのカルチャーサイト『The Mary Sue』が掲載したビビアン・ケイン氏の寄稿記事では、冤罪防止のために男性専用車両を希望する声を非難している。
被害者を嘘つき呼ばわりすることは問題のすり替えだ、という見方が根底にあるようだ。

◆なぜ起きる?対応策は?

日本で多発する痴漢だが、原因の捉え方はメディアによって分かれている。
オーストラリア放送協会は、啓発ポスター以外に特に手が打たれていないことを指摘する。
山手線へのカメラ導入のニュースは有効な一手と受け止められるのか、反応が気になるところだ。

デイリー・メール紙の読者コメントでは、痴漢を題材としたポルノの影響ではないかと指摘している。
アルジャジーラは制服の存在を挙げ、従順な女性の象徴になっていると分析する。
確かに制服文化のある国は少数だが、それが女性の地位を限定しているという見方は新鮮だ。

日本で痴漢が社会問題化していることは海外でも知られている。
2020年に向けて訪日外国人客もさらに増加するとみられており、満員電車に慣れていない旅人でも安心して乗車できる環境づくりが進むことを願いたい。

http://image.news.livedoor.com/newsimage/9/9/992a9_1313_b190e419_1fd26d1b.jpg
http://news.livedoor.com/article/detail/13171863/

投稿: | 2017年6月 8日 (木) 07時08分

政府、企業側の言い草 「日本は労働生産性が低い」 は
単に「低賃金で使い倒してきた」だけ。 まだわかんないのかな。

金融資産で食っていける階層のお題目「円安なら株価が上がる」を当然のこととして
唯々諾々として投票を続ける低賃金長時間労働上等な奴隷どもが
バブル後20年を作り上げたんだよ。 


投稿: | 2017年6月10日 (土) 21時27分

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