« 今日のぐり:「極旨醤油らーめん 一刻魁堂(いっこくさきがけどう) サンステーション福山店」 | トップページ | 高齢者に抗癌剤は使うだけ無駄? »

2017年5月 8日 (月)

クレーマーは放置プレーで、と言うのは簡単なのですが

先日馬鹿げていると話題になっていたのがこちらのニュースですが、個々に見てみればいかにもありそうな話ばかりでもあるのですよね。

「我々も人間です」消防署へ寄せられる『ひどいクレーム』 消防士に話を聞いた(2017年4月29日grape)

「なぜ、消防車でうどんを食べにきているんだ!」
2017年4月、愛知県の消防団に対し、市民から「消防車でうどんを食べに来ている」という苦情が寄せられました。
(略)
該当する男性団員7名は「消防車で飲食店に来るのは非常識」と口頭で注意を促され、消防車は消防活動以外に使用しないというルールになりました

消防士や救急隊員に寄せられる、とんでもない『クレーム』

「救急隊員は連続する出勤などのため、食事がとれない場合があります。そのため、ご理解をいただいた病院の売店で飲食物を購入し、飲食をとることになりました」
病院に貼られた告知が、現在Twitterで話題になっています。そこに書かれていたのは、病院の利用者に対する「救急隊員も売店を利用します」という、一見当たり前のことでした。
この投稿に対し、「こんなことも断りをいれないといけないのか」「クレームを入れた人がいたのだろう」といった怒りの声が上がる一方、「なぜ救急車でお店に寄るんだ」といった非難の声も上がっています。
こういった『過度な配慮』や『過度なクレーム』は、消防士や救急隊員といった人命救助に関わる人たちを苦しめているのです。
多数寄せられる『過度なクレーム』に頭を悩ませている消防士たち。この件について、現役消防士に話を伺いました。

消防士Aさん
――実際に、どのような苦情が寄せられましたか。
スーパーや弁当店の近くに消防車を停めていたら、「消防車で購入していいのか」「邪魔」といった苦情がありました。たった1つの苦情で、私たちの労働環境が悪くなります。本来なら、上の人間がきちんと説明して折れないことが大切だと思うのですが、謝ってばかりです。
(略)
消防士も人間です。食べなければ、力も出ないし頭も回りません。
また、私の所属では夕食を作っているのですが、休みの日に自分の時間を削り、買い出しを行っています。
約30食分を買い出しするのに、2~3時間かかっています。夕食作りは大規模災害時の「炊き出し」の訓練も兼ねています。
全国的に、消防車での買い出しは自粛されています。私の所属も、以前消防車で買い出しをしていました。
その時は、いつ出動があってもいいように装備も車に載せた出動態勢で、無線機を持ってスーパーで買い出しを行っていました。実は、庁舎内で待機しているよりもこの状態の方が出動が早いのです。

消防士Bさん
(略)
怖いのは、こういうクレームをいちいち受け入れていると、次は「夜はうるさいからサイレン消せ」や「土日はうるさいから訓練するな」など、もっと酷いクレームに繋がり、業務に支障がでることです。
事実、うちの消防署は隣のマンションからのクレームで、土日の午前中はエンジンをかけての訓練は禁止になりましたし、サイレンも大通りに出るまでは減音モードを使うよういわれています。
ちなみにアメリカでは、スーパーに消防車専用の駐車スペースがあったり、消防士がレジに優先的に並ばせてもらったりしています。スペインでも、出動の帰りにコーヒースタンドに寄ったりはごく普通のことです。
その違いは何でしょう?欧米にもクレーマーはいると思いますが、何より消防士を尊敬する人が日本より遥かに多いのだと、自分は海外に行って痛感しました。一方で、欧米では『ヒーロー』として見られる消防士も、日本では『公務員』と見られることのほうが多いなと。
(略)
消防士Cさん
うちでは、10年前に業務中の筋力トレーニング(市民体育館での)が禁止になりました。理由は、市民から寄せられた「筋トレばっかりしてないで、仕事しろ!」というクレームに消防長が謝ってしまったからです。
また、同時期に夕飯を作るのも禁止になりました。「業務中に料理をする暇があるなら、訓練しろ!」との市民からのクレームです。
食堂が市民から見える作りになっていたせいもあるのかもしれませんが、やはり、世間様が景気が厳しい時代になると我々の風当たりも厳しくなるのかな…と。日本の消防は『ヒーロー』ではなく、『公務員』っていう目で見られてしまってるんですかね。
(略)
日々、市民の命を救うために働いてくれる消防士たち。彼らの仕事は肉体的にも精神的にも、とても厳しいものです。
そして、そんな彼らの負担をさらに増やしているのは、市民から寄せられるこういった『過度なクレーム』なのです。
「どんなクレームにも誠実な対応をする」という、日本の風潮。確かに、誠実で丁寧なのは日本のいいところですが、明らかに少数の『過度なクレーム』に従うことは正しいのでしょうか。
「我々消防士も、人間です」
彼らがそういうように、当然、消防士や救急隊員も同じ人間です。食事や休憩をとらなければ、いざという時に力を発揮することができなくなります。
『過度なクレーム』に従う社会、もうやめませんか。

個別にクレームの内容を見ていれば実はそこまで常識外れと言うわけでもないようにも思うのですが、消防に限らず何の組織であれ外部から見て妙なことをやっているなと感じるケースは多々あるものですし、人それぞれに何がどうあるべきだと言う考え方の違いがあるのも当然ですから、こうしたクレームが舞い込むこと自体は当たり前なのだろうなとは思います。
そうであるからこそこうした場合きちんとクレームの内容を検討し、組織の在り方と照らし合わせて対応を決めると言うのが本来なのだろうと思いますし、「そんなクレーム一つでいちいち現場を縛り付ける上司が悪い」と言う声が多いのももっともだとも思うのですが、消防に限らず日本の組織でこうした場合に完璧な対応が出来ている組織はむしろ極めて少ないのではないかと言う気もします。
クレームと言う言葉も何をもってクレームと言うのか、貴重な市民の声なり顧客の意見なりとどこから線引きするのかと考えると非常に難しい部分があって、そうであるからこそ御意見を承った個人がその場の思いつきで適当に対応してしまうべきではないだろうと言うことですが、馬鹿げたクレームにも対応せざるを得ない現実を感じさせるこういうニュースも出ていて、これも大いに話題になっています。

事故現場で女性にAEDを使用した男性が「痴漢」扱い 命の現場に警鐘(2017年05月01日しらべぇ)

「一分一秒を争う」と言われる命の現場。
救急車が到着するまでの間、傷病者の容体によっては「救命措置」が求められるのだが、「女性の傷病者に男性が措置を行う」場合について、あるツイッターユーザーの投稿が波紋を広げている。

■女性にAEDを使用した男性が「痴漢扱い」

数年前に書き込まれた「交通事故現場に遭遇した際の出来事」が記された投稿を、あるツイッターユーザーがツイッターに投稿。その衝撃的な内容にネットが揺れている。
たまたま交通事故の現場に遭遇した男性。運転手の男性は軽傷だったものの、助手席の女性が危険な状態であったため、人工呼吸と心肺蘇生法を行った後、救急と警察への通報とAEDの調達の指示を周囲に出した。
間もなくしてAEDが届けられ、付属のハサミで衣服を切ろうとすると、運転手が「なんで服切るんですか! やめろ! 痴漢だ!」などと騒ぎ、男性の腕にしがみついた

■男性は適切に対応したが…

男性は、「一刻を争う事態だ」と説明したが聞き入れられなかったため、無理やり腕を解き、女性の衣服を切りAEDを装着。間もなくして救急・警察が到着し女性は病院へ搬送された。
男性が事故について警察から事情聴取を受けていると、別の警察が到着。なんでも、運転手が男性を「痴漢」だと通報したというのだ。
その場ですぐに男性の容疑は晴らされ、素早い措置のおかげで女性も一命を取り留めたものの「後味が悪かった」と投稿を締めくくっている。

■「とんだ災難」に戸惑うネット民

救命措置を行おうとした人を「痴漢だ」と通報する人が存在するという事実に、ネットでは戸惑いの声も見られる。
中には「救急隊が来るまで待っているのが得策」や「女性の救助は戸惑う」などという投稿も。
(略)
心配停止に陥ってから、心肺蘇生開始までに5分以上かかり、除細動開始までに10分以上かかってしまった場合の生存確率は、0%に近くなると言われています。
しかし、5分以内に心肺蘇生が開始され、10分以内に除細動を行えば生存率は37%。たった数分の差が生存率を大きく左右します」
(略)
一刻を争う命の現場での、「心無い言動」により、助かるはずの命が助からなかった…なんてことは絶対にあってはならない。
正しい知識を身に着けておくことの大切さを、思い知らされる。

この場合きちんと説明した上でなお妨害行為をしているわけですから、事後の結果次第ではむしろ運転手の男性氏が女性の家族なりから訴えられる可能性もありそうに思いましたが、しかし自分の起こした事故で同乗者が死にかけている状況で警察に痴漢云々で通報する余裕があったのであれば、他にやることは幾らでもあっただろうと誰しも感じるところですよね。
とは言えとっさの場合に即座に最善の決断が出来ないと言うことは誰しも当然にあることであり、一刻を争う救急医療の現場を始めしばしば同種のトラブルは発生しがちなだけに、医療関係者の中でも他人事ではないと感じた方々も少なくないようです。
この場合当然ながら?痴漢云々の訴えは取り上げられることはなく、男性氏は警察から感謝状をもらったそうですが、緊急の場面で何から何まで全て完璧な段取りで事が進むことはないのですから、何でもかんでも誤解や正しい知識の欠如からくるクレームとも言い切れないでしょうし、場合によってはそうした認識の行き違いが紛争化の契機にもなるでしょう。
これは不当なクレーム、こちらは正当な要求とクリアカットに切り分けることが出来ない以上、ある程度のところまでは事前に用意したルールなりに基づいて対応していくしかないのでしょうが、千差万別のクレームをきちんと類型化し対応を決めておくと言うのも実際難しそうな課題ではありますよね。

|

« 今日のぐり:「極旨醤油らーめん 一刻魁堂(いっこくさきがけどう) サンステーション福山店」 | トップページ | 高齢者に抗癌剤は使うだけ無駄? »

心と体」カテゴリの記事

コメント

責任者呼べと言われて素直に責任者を呼ぶと、トラブルが大きくなる印象があります。
基本的に、忙しい人間にクレーム対応をさせてはいけません。

投稿: クマ | 2017年5月 8日 (月) 07時55分

現場のことがわかってない人にクレーム対応させちゃいけない
こんなことで注意された消防士はやってらんないだろね

投稿: | 2017年5月 8日 (月) 11時29分

クレーム対応は担当者の技量によって結果に深刻な差異をもたらすので、医療機関ももっと真剣にシステム構築を図るべきだと思います。

投稿: 管理人nobu | 2017年5月 8日 (月) 18時17分

消防車だってガス欠じゃ走れないし消防士だって食べなきゃ働けない。
この人たち消防車がガソリンスタンドに立ち寄っても苦情電話するのかな。

投稿: ぽん太 | 2017年5月 9日 (火) 08時19分

食うなとは誰も言ってない
なぜ、交代で食事に行くシステムになってないのか、って話なんじゃないの

っていうと、連続出勤しないと成り立たない現状なんだボケカス
と言われるんだろうけど

投稿: | 2017年5月 9日 (火) 09時20分

もうさ、厳密に公務員らしく決まったこと以外しなきゃいいんだよ。
・どんだけ死にそうな人いても時間外の出動はしません。
・クレームあるからサイレン鳴らさないで一般走行で信号もちゃんと止まって現場いきます。
・燃えてて暑かったら危ないから入りません。
・パワハラになるので、厳しく指導しないで、そいつが現場で死にそうになったら自己責任で。
・必要な破壊もクレーム入るからしないで、爆発させとけ。

投稿: | 2017年8月 4日 (金) 21時32分

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)




トラックバック

この記事のトラックバックURL:
http://app.cocolog-nifty.com/t/trackback/519753/65249621

この記事へのトラックバック一覧です: クレーマーは放置プレーで、と言うのは簡単なのですが:

« 今日のぐり:「極旨醤油らーめん 一刻魁堂(いっこくさきがけどう) サンステーション福山店」 | トップページ | 高齢者に抗癌剤は使うだけ無駄? »