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2016年12月21日 (水)

初等教育の現場で見られる不可思議な現象が話題に

時々ネタなのか本当なのか判らない話と言うものはあるものですが、先日こんな記事がちょっとした話題になっていました。

3.9+5.1=9.0は減点対象……理由を文科省に聞いた 「減点は教員・学校の裁量次第」(2016年11月29日ねとらば)

 Twitterに投稿された「3.9+5.1=9.0」が減点されていたとする画像が話題になりました。画像では「.0」の部分が斜線で消されており、正しい解答は小数点の付かない「9」とされていました。これについては脳科学者の茂木健一郎さんも「虐待である」としてブログで抗議する(関連記事)など物議を醸しましたが、そもそもなぜこの計算が減点されてしまうのでしょうか。文部科学省に見解を聞いてみました。

 このことに関して文科省は「基本的には『9』と『9.0』は同じと考えている」「『.0』を付けてはいけないというルールは学習指導要領にはなく、文科省が指示しているものではない」と説明しており、斜線で消すというルールについては「教科書にはそうするように書かれている」とのこと。しかし「『.0』を書いた場合減点するよう指導しているわけではない」と語っており、特に明確な基準の下で減点対象とされているわけではないそうです。

 文科省によると、「(9.0の場合)小数点を書き忘れて90になってしまう」「小数点が必要ない計算でも『.0』を書いてしまう」という子どももいるとのこと。そういった子どもに厳密な指導をする目的で「『.0』を書いたら減点します」と教員がアナウンスすることもあるそうです。

 今回のような減点は各学校や教員の裁量に委ねられている様子。なお、学校の状況や各児童の理解度も異なるため、「減点しない」という形での指導基準統一も難しいそうです。

個人的には「3.9+5.1=9」と言うのは有効数字が揃わないようで違和感がある答えと言う印象なのですが、しかし小数点を書き忘れる人がいるから減点と言うのも妙な話ですけれども、加えて斜線で消すように教科書に書かれていると言う意図はどこにあるのかと言う気もしますね。
正直記事からは何故これを減点しないと言うことに統一してはいけないのかはよく判らなかったのですが、いずれにしても採点基準は各教員学校の裁量に委ねられていると言うことで、教室内での事に口は出せないと言うことでしょうか。
独自の裁量発揮により学校や教室によってはもっと凄い採点が日常的に行われていると言う可能性もありますし、事実そうした事例はたびたびネットでも話題となりますが、その一端を示すものとして先日こんな記事が話題になっていました。

影の向き変化理由「地球が回るから」は「×」 こんな小学校教育は問題ないのか(2016年12月19日J-CASTニュース)

時間がたつと、かげのむきがかわるのはなぜですか」――。こう問われた際、皆さんなら、どんな答えを用意するだろうか。
「もちろん、地球が回っているから」と答える人は多いだろう。コペルニクスの時代からおよそ500年を経て、地動説はもはや常識になっている。しかし、もしあなたが日本人の小学3年生なら、先生に「誤り」を指摘される可能性がある。そんな「理不尽」とも言えそうなエピソードが、あるツイッターユーザーに報告された。

教育関係者も「私なら正解にしている」

「僕は間違っていると思う」と強い調子で訴えるのは、ある男性ツイッターユーザーだ。男性は2016年12月18日、小学3年生になる息子の答案用紙を写真で投稿した。理科のテストなのだろう。かげの向きが時間の経過で変わる理由を、地球と太陽の関係から導き出す設問だ。
「時間がたつと、かげのむきがかわるのはなぜですか」
これに対し、小学生の息子は「地球が回るから」と回答。しかし、採点で「×」となり、「太陽が動くから」と修正されている。さらに教師は、「学習したことを使って書きましょう」との注意書きを追記した。

男性は、この採点基準を「『地球の自転』をまだ習っていないという理由で、『太陽が動く』と答えろという教育」だと批判。すると、これに同調する教育関係者も出てきた。
陰山英男・立命館大教授は同日のツイッターで、「私なら正解として認めてると思う」。『学年ビリのギャルが1年で偏差値を40上げて慶應大学に現役合格した話』の著者で「坪田塾」の塾長、坪田信貴さんも同日、「『教科書や授業から学ぶこと=学習』ではない」とツイートした。
太陽はあくまで「見かけ上の位置」を動いているに過ぎない。影の向きの変化や日の出・日没はすべて、地球の自転によって起こるため、「地球が回る」という回答は正しいように思える。

学習指導要領「日陰の位置は太陽の動きで変わる」

しかし、ツイートのリプライ欄には、こうした同調意見とともに、男性への厳しい指摘もまた多数寄せられた。
影が動くことから直接地球が動くことと繋げるのは論理の飛躍がある
「問いは影の向きであって、影を作る要因となる太陽が文字として書かれないと正解とは言えない
主な理由として、「地球が回る」では自転なのか公転なのか判断できない、地球の自転を理解するのに必要な「天球」の概念が把握できているか分からない、といった点が挙げられた。つまり、「地球が回る」と回答するならば、説明を補足すべきというわけだ。

実際、地球の自転を公立小学校の3年生で習うことはまずない。現行の学習指導要領上、「日陰は太陽の光を遮るとでき、日陰の位置は太陽の動きによって変わること」(文科省HPより)を学ぶのが目標とされているからだ。
地球の自転のメカニズムを正確に把握しているかどうかにかかわらず、「太陽が動く」という答えは、学習指導要領上「正しい」
どちらも正しい、とも言えそうな今回の一件。賛成派、反対派双方の熱い議論は、なおも続いている。

実際には習っていないから駄目だと言う単純な話ではなく、習った知識から合理的に答えを求めるとどうなるかと言う点で間違っているとされたようなのですが、しかし単純な知識を問う暗記問題であればともかく、思考的応用力を問う問題であるならもう少し多様な考え方を受け入れてもらいたいとも考えてしまいそうです。
こうした話もネタのような本当の話と言うもので、管理人の中の人もかつて似たような経験をした記憶がありますからかなり広く行われている教育の方針なのだと思いますけれども、すでに以前から学校で習う正解なるものがどうもおかしいんじゃないかと話題になっていた経緯もあり、一体教育がどこを目指しているのか不安を覚えずにはいられないと言う声も増えているようですね。
高等教育ともなるとこうした答えを何故不正解とするのかと言う議論を深めることでずいぶんと興味深い学習機会が得られるのではないかと思うのですが、しかしかつて散々批判を浴びて社会的に抹殺すべしとされた詰め込み教育なるものと、この種の教育との間にどのような本質的差異があるのかと考えないではいられません。

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