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2016年12月19日 (月)

医師が金儲け主義に走り国民を搾取していると話題

定期的に登場する類の記事なのですが、このところこうした記事が立て続けに出ていました。

血圧新基準は患者激減恐れた「高血圧マフィア」が潰した(2016年12月14日NEWSポストセブン)

 日本高血圧学会が定める「高血圧」の基準値は、2014年のガイドラインでは、まず血圧の上(収縮期)130mmHg以上を正常高値血圧と呼び“高血圧予備群”として注意を促し、さらに140以上を「高血圧」と分類し、治療対象にしている。

 本誌・週刊ポストは今から2年前の2014年、「血圧147は健康値」という大特集を組んだ(5月12日号)。この根拠は、日本人間ドック学会が同年4月、健康保険組合連合会との共同研究による「新たな健診の基本検査の基準範囲」と題した報告書を発表したことにある。約150万人に及ぶ人間ドックの健診受診者のデータから、健康な人の「正常な基準範囲」の上限として、現行基準よりも大幅に緩い147という数値を公表した。
 これまで高血圧と診断されていた人たちが「正常」となるならば、いったいこれまでの基準値は何だったのか──本誌がこの報告を大々的に報じたことで、血圧の基準値をめぐる大論争に発展した。この人間ドック学会の発表に対し、他の学会が猛反発した。高血圧学会や動脈硬化学会は〈人間ドック学会の「基準範囲」は日本国民の健康に悪影響を及ぼしかねない危険なもの〉と強く批判した。
 その結果、人間ドック学会はその後、「あくまで健康の目安であり、病気のリスクを示したものではない」とトーンダウンしてしまう。

 果たして、「血圧147は健康値」という新基準は誤りだったのか。健康基準についての研究を行なう東海大学名誉教授の大櫛陽一・大櫛医学情報研究所長は、「新基準は正しかった」と断言する。
「同時期(2014年)に米連邦政府のガイドライン作成委員会(JNC8)が決めた新基準では、血圧は60歳以上なら上は150以上が高血圧とされた。それどころか60歳未満については上の基準を定めること自体に『科学的根拠がない』とも指摘しています。人間ドック学会の新基準はこの数値とも近く、高く評価されるべきものでした。
 が、日本では高血圧の基準が非常に厳しく定められているため、それと相容れない新基準は医師会や臨床学会から大きな批判を浴び、脅えた人間ドック学会も議論自体を引っ込めてしまったのです。日本の高血圧基準を見直す大きなチャンスだっただけに、残念でなりません」

 なぜ、そうまでして医療界は新基準を潰したかったのか。
「過去の調査によると、30~80歳の男女で『血圧の上が130以上』には全体の約30%の人が当てはまります。それに対し、新基準で基準範囲外とされる148以上の人は約8%しかいない。高血圧とその予備群が3分の1以下になる。この基準が臨床に適用されれば、高血圧患者が激減して町医者の経営が成り立たなくなり、薬局にも大ダメージになる。だから、業界を挙げて猛反発したのです。
 その動きを牽引したのが、降圧剤のセールスのために、学会に働きかけて血圧の基準を下げてきた集団です。欧米では『高血圧マフィア』と呼ばれるその集団によって、20年前に米国政府やWHO(世界保健機関)の血圧基準が下げられた。その反省から、基準が緩和されたのです。ところが、日本では今も既得権に固守する勢力が、学会と厚生労働省の定める基準に強い影響を及ぼし、基準がそのままという現実がある」(同前)

医薬分業 医師と薬剤師が利益最大化で患者には二重搾取(2016年12月16日NEWSポストセブン)

 慢性疾患で“いつもの薬”をもらうことが目的となっていても病院は2週間や1か月分しか薬を出してくれないことが大半だ。患者が不便を強いられる一方、病院は来院を小刻みにすることで再診料などが確実に稼げる
 高血圧薬や糖尿病薬などは期間の上限なく処方できるもの。病状の安定した人なら、60日分や90日分を一度に出しても問題ないケースもある。だったら診断を受けることなく、過去にもらった処方箋だけで薬を買いたいと考える人も少なくないだろう。
(略)
 現在では医薬分業率は約70%に達し、調剤薬局で薬をもらう「院外処方」が主流になった。大病院の前に5つも6つも薬局が軒を連ねる「門前薬局」が次々と現われ始めたのは、今世紀に入ってからだ。
 厚労省は医薬分業のメリットを、医者が出した処方箋が安全で有効かを薬剤師の目でダブルチェックできるため医療の質が向上し、医療費の抑制も図れると喧伝した。
 だが、実際に起きたことは、医者と薬剤師がそれぞれの分野で利益を最大化しようとして、患者の負担を“倍増”させたことだった。山野医療専門学校副校長で医学博士の中原英臣氏が指摘する。
「医薬分業の結果、医師の処方権は強いまま残り、患者は薬のためだけの通院を余儀なくされ、さらに金銭的な負担も増えました。理由は調剤薬局が、院内処方ではなかった『調剤技術料』や『薬学管理料』といった名目で報酬を受けているためです。
(略)
「何が技術ですか。実際は医者が書いた処方箋に従って、棚から薬を出して袋に詰めるだけの作業が大半ですよ。薬学管理料は、薬剤師が副作用や薬の飲み方を患者に説明したことに対する報酬ですが、これも説明が尽くされているとも思えない」
 米山医院院長の米山公啓氏もこう話す。
「メリットであるはずのダブルチェックも患者側には実感しにくく、患者のことを思えば、“院内処方に戻すべきだ”との揺り戻しの動きが厚労省内で起きていると聞きます」
 患者は医師に処方箋を書いてもらうため自分の時間を奪われ再診料という余計なカネを払い、院外薬局でも不当に高い薬代を払わせられる“二重の搾取”を受けているのである。

まあしかし日本とアメリカで疾患毎の有病率が異なっているだとか、日本人は人口が倍以上違っているアメリカ人と同じくらい多くの人が脳卒中で亡くなっているだとか、国毎に病気の実態が異なり対策も違うはずだと言うのは医療関係者であれば常識かなと思っていたのですけれどもね。
ちなみに大櫛陽一先生は阪大で工学を修めた医療統計学の専門家であり、他方で中原英臣氏と言えばウィルス学・公衆衛生学がご専門で当「ぐり研」でもずいぶんとお世話になった著名人ですが、しかしこの種の記事に登場する「専門家」なる方々が全く専門家に見えないと言うのは何かしらマスコミ業界特有の暗黙のルールと言うものなのでしょうかね?
ドック学会との基準治の齟齬云々に関しては壮大な勘違いであると言う認識でいたのですが、ただ血圧に限らず何をもって正常と言えるのかはなかなか難しい問題で、血圧がこれくらいの数字が続けばこれこれの病気のリスクが何倍になると言った言い方しか出来ない訳ですが、ではリスクが何倍になれば治療が必要な病気としての高血圧なのかと言われれば人それぞれの判断としか言えそうにないですよね。
一方で町医者の売り上げが減るから血圧基準の緩和に反対したのかと言われると中にはそういう人もいたのかも知れませんが、むしろ今の時代ですと医療訴訟面で「こんなリスクがあるのに放置した!」と言われることを恐れる声の方が強そうですから、国民がリスクを甘受していただけると言うことであれば誰も高血圧のガイドラインがどうこうと気にしないのかも知れませんね。

医薬分業に関しても医師で医薬分業を推進しているとか絶讚していると言う人間は未だに出会った経験がないのですが、しかし病院が再診料で儲けている云々の話は医薬分業とは関係のない話としか見えませんし、そもそも開業のクリニックならともかく今どき患者を小刻みに来院させて儲けようなどと考える暇な病院がどれほどあるものなのでしょう?
再診の間隔については多忙な病院勤務医などは基本的に外来の混雑を緩和したいため長期処方を出したがる傾向がありますが、一方で国の方ではそんな長期処方が出来る安定した患者なら開業医に逆紹介しろと言う立場で、患者からすると大病院から開業医に紹介された途端にしょっちゅう来院させられるようになったと不満もたまろうと言うのは理解出来る話です。
これなら長期処方してくれる病院にかかりたいとまた舞い戻ってくる患者も実際いるわけですが、しかしそうなるのも診療報酬上の設定でそうなっているのが原因なのであって、現場でも誰も喜んでいない制度を導入した厚労省にこそクレームをつけていただければもっと歓迎されそうですよね。
ちなみに製薬業界にとってはまた別の思惑があるはずで、疾患の治療水準が厳しくなり薬の売り上げが伸びればうれしいと言った事はあるのかも知れませんが、薬屋のプロパーに言われるままどんどん新薬を処方してしまうタイプの先生もまだそれなりにいらっしゃるものなのでしょうか。

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コメント

儲け主義に引っかからないよう医者にはかからないようにしよう!

投稿: | 2016年12月19日 (月) 10時48分

無駄な加算がつき医者の金もうけにつながりますので、不要不急の時間外受診は避けるべきと言うコンセンサスが成り立っていると思います。

投稿: 管理人nobu | 2016年12月19日 (月) 13時28分

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