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2016年11月26日 (土)

必ずしも高齢ドライバーだから間違えるのではなく

先日も福井の高速道で逆走した高齢ドライバーが衝突事故を起こして死亡したと報じられるなど、全国各地から高齢ドライバーに関わるニュースが相次いで出ているのは注目されている証拠だと言えますが、その一方でこうした議論も盛んになっています。

高齢ドライバーに「免許返納せよ」大論争 ネットで展開される極論(2016年11月22日zakzak)

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 警察庁によると、昨年発生した交通死亡事故のうち、75歳以上が過失の重い「第1当事者」となったのは458件。この10年で全体の事故件数が減少傾向にある中、75歳以上が占める割合は7・4%から12・8%に上昇している。
 ただ、高齢ドライバーの名誉のためにも強調したいのは、2005年12月末の75歳以上の運転免許保有者数が236万5533人だったのに対し、15年には477万9968人とほぼ倍増している点だ。必ずしも高齢ドライバー1人当たりの「死亡事故率」が急上昇しているわけではない
 とはいえ、高齢ドライバーが増えれば、認知症や老化を背景とした事故のリスクが高くなるのも避けられない。ネット上では「70歳以上は免許証を取り上げるべきだ」といった残酷な意見も散見される。
 「一定年齢に達したら免許は没収するといったやり方には反対だ」と憤るのは、50年以上にわたり活動する現役のモータージャーナリストで「いまも年間4万キロを運転する」という青木英夫氏(83)。「100歳になっても運転できる人もいるし、地方に住む人にとっては、車は必需品だ」と指摘する。

 事故の被害者側は言うまでもないが、人の命を奪った身として最晩年を送るドライバーも悲惨だ。どうすれば悲劇を食い止められるのか。
 NPO法人「高齢者安全運転支援研究会」の中村拓司事務局次長は「65歳になった時点で一度、『関所』を設けてはどうか」と提案する。
 「免許を取得するには『卒業検定』を通過する必要があるが、同じ試験を一定年齢に達したときに義務付ける。長年、公道を走るうちに身についた自己流の悪いクセを矯正することが目的だ」(中村氏)

 一方、現行の免許制度に関して、青木氏が「形式的だ」、中村氏が「甘いという声もある」と口をそろえるのが「高齢者講習」だ。70歳以上のドライバーは免許更新の際に受講が義務付けられているが、中村氏は「講習はシミュレーターや教習所内での運転のみだ。日本老年精神医学会は路上での実車テストで判断すべきだという提言を出している」と話す。
 75歳以上の高齢者には、免許の更新時に記憶力や判断力の測定が実施されている。来年3月からは、特定の違反があった場合にも行われることになるが、中村氏は「認知症については、警察とは別の機関が調査するべきだろう。客観的なデータを取り入れるべきだ」としている。

 ドライバーの心構えも重要になってくる。前出の青木氏は「サンデードライバーのような人は、自分の衰えに気付きにくいかもしれない」とし、自分の体力を自覚することが大切だと説いた上で、こう提案する。
 「車線を外れると警告音が鳴ったり、自動ブレーキが作動したりという、運転をアシストする車両であれば乗ってもよいという高齢者向けの『限定免許』の制度を作るのも一つの考えかもしれない」
 新たな事故を防ぐために、知恵が求められている。

記事の末尾にもあるように機械によるサポートと言うのは近年急速に技術的にも発展しているし、いずれはシートベルトなどと同様に義務づけられるようになると思うのですが、高齢者の場合長年同じ車をずっと乗り続けていると言う人も多いだけに、こうした安全装備の義務化によって結果的に自動車を手放す人も増えると言ったこともあるのかも知れません。
高齢者の免許を取り上げろが極論かどうかはさておき、高齢者が様々な点で衰えてくると言うことは生物学的な事実であって、そうであるからこそ免許取得後も機械的に更新させるだけではなく、折々に相応のハードルを設けて適切な技術や知識、能力を保持している者だけに更新させると言うのはまずは妥当な考えかと思います。
ただそのハードルを高齢者だけに対して強いると言うのもどうなのかで、若かろうが高齢だろうが年齢とは無関係に問題運転を日常的に繰り返している人間は幾らでもいるのですから、まずは全年齢を対象にこうしたハードルを設けるべきではないかと言う考え方ももっともだと思うのですが、一例として日常的に問題になっているこうした話が挙げられます。

クルマの燃料、入れ間違うと? 軽油とガソリン、誤給油とんでもないトラブルに(2016年11月23日乗り物ニュース)

 一般的なクルマの燃料は、大きく分けて軽油とガソリンの2種類です。すなわちディーゼル車とガソリン車に大別され、それぞれに合った燃料を使用するわけですが、時折、給油の際にその油種を間違える人がいるようです。
 2016年3月にJAF(日本自動車連盟)が公表したデータによると、2015年12月の1か月間に発生したドライバーによる救援依頼のうち、軽油とガソリンを「入れ間違えた」と申告されたものが、全国で269件あったといいます。これについてJAFは、「実際には、ドライバーが入れ間違いに気付かず、走行不能などのトラブルとなって救援依頼されたケースも考えられるため、さらに多いことが予想されます」としています。
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 製品として販売されるガソリンと軽油では、おおむねどこの会社の製品も色が違うものですが、これは間違いを防ぐために、わざわざ別の色をつけているとのことです。
 ほか、ガソリンスタンドなどでも給油ノズルの色を変えるなど、両者を間違えないよう注意喚起しています。それでも誤って給油してしまうのは、なぜでしょうか。
 JAFは、軽油とガソリンの入れ間違い原因として「うっかりしていた」「普段乗らない車だった」「軽自動車は軽油と思った」といった「ドライバーの認識不足や勘違いが多い」としています。

 では、両者を誤って給油してしまったら、どうすればいいのでしょうか。JAFロードサービス部の藤本さんは「気づいた時点で、すぐエンジンを止めてJAFにご連絡ください」といいます。
「路上で連絡いただいた場合、ガソリンスタンドか修理工場へクルマを運ばせていただき、あとはそちらで燃料を抜く作業をしていただくことになります。車種にもよりますが、作業にはそれなりに時間がかかります」(JAF 藤本さん)
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この誤給油問題、セルフ方式のガソリンスタンドが一般化してから大きく報じられるようになってきた印象がありますが、普通にスタンドの店員に入れてもらったのに誤給油されたと言うケースもあるものですから、誰にでもうっかり間違いと言うことは発生し得るもので、当然ながら高齢者だから誤給油すると言うよりもむしろ若い世代の方が間違いが多いと言う可能性すらありますよね。
注目いただきたいのはこの入れ間違えると言うことがどういう状況なのかですが、しばしば聞くこととして「軽自動車だから軽油だと思った」と言うのが入れ間違いと言っていいのかどうかで、普通に考えればこれは教習所レベルで必ず習っておかなければならない基礎的知識の欠如であり、うっかり間違いだとか経由と「間違えて」灯油を入れたなどと言う話とは全く異なるものだと言えます。
時々起こる事故としてアクセルとブレーキの踏み間違いに起因するものがありますが、例えばブレーキを踏めば車は減速すると言うことを知らないでペダルを操作する人間がいれば誰しも免許を取り上げるべきだと考えるでしょうが、車の燃料の種類さえ承知していないような人が免許を所持するのに妥当な知識を持っていると言えるのかどうかですよね。

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