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2016年11月 7日 (月)

医師は確かに偏在している模様

医師不足なのか偏在かなのかと言う議論も今さらなもので、少なくとも医師は偏在していると言う点には一定のコンセンサスが得られているようなんですが、先日非常に興味深く拝見したのが医師不足に関するこちらの医師に対する調査結果です。

【調査結果】勤務医65%「医師が足りない」、開業医59%「足りている」(2016年10月31日m3.com)

 「医師不足」と感じているのは勤務医で、開業医は感じていないとの回答が多かったものの、勤務医でも「医師の絶対数」よりも「地域・診療科偏在」の問題と捉えているほか、業務の他職種への移譲で負担軽減を図れると考える医師が多く、今後の医学部定員は「現状維持」あるいは「減らすべき」との意見が多数……。
 今回の調査結果は、このように総括できます。

 Q1で、今の仕事において、「医師が足りない」と感じるかどうかを聞いたところ、開業医では「感じない」との回答が「感じる」を上回った一方、勤務医では「感じる」が「感じない」よりも多く、両者の意見が正反対の結果になりました。開業医では、「あまり感じない」「全く感じない」が計59%(勤務医33%)、勤務医では「大いに感じる」「ある程度、感じる」が計65%(開業医39%)です。
 ただ、「医師が、医師以外でもできる仕事をやっている」との問いには、開業医72%、勤務医81%といずれも高率で「大いに感じる」「感じる」と答え、医師の仕事の内容を見直す余地は大きいことがうかがえます(Q2)。

 では、ご自身の身近な環境ではなく、日本全体で見た場合に、「医師不足」の問題をどのように捉えているのでしょうか。最も多かったのが、「地域・診療科偏在のみ」との回答で、開業医55%、勤務医46%で、次の「絶対数不足+地域・診療科偏在」(開業医14%、勤務医23%)とは大きな開きがあります(Q3)。
 医学部定員については、「現状維持」(開業医50%、勤務医54%)、「減らすべき」(同34%、26%)が多く、「増やすべき」(同10%、14%)と少数派でした。
(略)

実際の結果は元記事の方を参照いただきたいと思うのですが、最も目をひくのが開業医においては実に2/3が医師不足を感じないという結果で、勤務医における正反対な結果と照らし合わせて考えるならば現代日本の医師は開業医に偏在していると言う言い方も出来るかと思います。
この医師不足を「あまり感じない」「全く感じない」が計59%と言う数字がどれほど衝撃的なものであるかと言えば、近ごろではコンビニよりも数多いとして乱立が世間からもその存続が心配されている歯科医ですら50%とこれよりも低いと言うことですから、開業医は一体どれだけ医師過剰を感じているのかと言う話ですよね。
もっともこの点は多少割引いて考えるべきところはあって、勤務医の場合はあくまでも自分や周囲の仕事量を基準に医師不足を考えている場合が多いと想像されるのに対して、開業医の場合はやはり経営的な目線が入って来ますから、実際には早朝から夜遅くまでずっと働き通しでも経営的にうまく行っていなければ過当競争だ、医師は多すぎると考えてしまうものなのかも知れません。

これをもって開業医は暇を持て余している、もっと仕事をやらせるべきだと言えば言えるのかも知れませんし、難しい患者は何でも病院に丸投げして自分達はゴルフ三昧と不満を抱いている勤務医の先生方もいるかも知れませんが、それが嫌なら自分も開業すればいいじゃないかと言うそもそも論はさておくとしても、やはり勤務医の側からも逆紹介の促進等でもっと開業医に仕事を振ると言う姿勢は必要なのだろうとは感じます。
特にあまりに多忙過ぎる病院の先生方から時折聞くことですが、外来予約枠も病棟もどうでもいい患者でわざと埋め尽くしてしまって新しい患者が入れないようにする、などと言う話は本末転倒ですし、それによって患者を抱え込まれることを恐れた開業医が紹介してこなくなると言うのではもはや何が何やらですが、そうでもしないと自己防衛出来ない今の医療体制にも問題があると言うことでもありますね。
救急患者を引き受ける基幹病院などは本来いつでも患者を受けられるようにベッドもマンパワーも一定程度の余力が必要なはずですが、常時フル稼働していなければ経営が成り立たないと言う診療報酬体系も問題ですが、さてこうした現場認識に基づく医師偏在にどのような対策がよいのかと考えてみると、地域毎の医師数コントロールなどあまり面白くない話が有効そうだと言うことにもなりかねないのでしょうか。

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コメント

こんなに違いが出るのもおもしろいものですね。
地域によってもぜんぜん話が違いそうですけど。

投稿: ぽん太 | 2016年11月 7日 (月) 09時08分

勤務医の場合会議やカンファレンスと言った診療以外の業務も多いので、医業に集中したい先生ほど多忙感を感じやすいと言った傾向もあるのかも知れません。

投稿: 管理人nobu | 2016年11月 7日 (月) 13時35分

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