« 障害学童進学問題、受け入れ体制だけが問題か? | トップページ | 我慢は特に必要ではないとは言うのですが »

2016年10月25日 (火)

何故かスルーされている空白の一年半と言う謎

芸能人が難病に罹患しているとマスコミにすっぱ抜かれて以来連日大きな注目を浴びていますが、個人情報やプライバシーの保護と言った観点からの議論に加えて、最近妙な方向に舵を切り始めたメディアもあるようです。

小林麻央を「ステージ4」に追い込んだ2人の医師を直撃!(2016年10月21日女性自身)

(略)
最初に診た医師がしっかりしていれば、ここまで深刻にならなかった
 そう語るのは、ガンの専門医だ。
 2014年2月、麻央は夫の市川海老蔵(38)と一緒に人間ドックを受診したとき、乳ガンの疑いを持たれる。すぐに港区にある大病院で再検査。担当したのは、乳腺外科のA部長だ。
「当時、同科には部長が2人いた。もう一人の部長だったX医師は臨床経験が豊富な名医で、現在は赤坂で開業している。X医師が診ていれば、このとき発見できたはずだ」(同前)
 結果、A部長はガンを見落とした

8カ月後、乳房に違和感を持ち、検査を受ける。ここでやっと乳ガンが発見された。告知したのはA部長だ」(同前)
 すでにリンパ腺にガンが転移した状態だった。通常、このようなガンの場合、抗ガン剤によってガンを小さくし、手術で切除するのが「標準治療」だ。
当然、A部長は標準治療を提案した。だが、麻央さんは乳房の温存を望んでおり、提案に難色を示した」(同前)
 東大医学部出身のA部長は「使う用語が難しく、患者への説明がうまいタイプではない」(元患者)という。
「麻央さんの説得には、A部長の部下のB医師も加わった。だが、B医師は『それもひとつの選択肢』と非標準治療に理解を示し、説得を諦める。結局、麻央さんは病院を去った」(前出・ガンの専門医)

 1年半後の今春、中央区の病院を麻央が訪れたとき、ガンは骨と肺に転移したステージ4。ガンが皮膚から飛び出すほど、悪化した状態だったという。
「もし、最初の診察でガンが発見できていたら。標準治療の有用性をもっと真摯に説明していたら、状況は変わっていたはず。悔やまれてならない」(同前)
 A部長とB医師はどう答えるのか。
 本誌の直撃に、A部長は「小林麻央さんの担当だったことについてはお答えしていません」。B医師は「私は関係ない。診ていません」とのことだった。港区の病院は「患者さんのプライバシーに関することはお答えできません」(総務課長)。
(略)

想像力豊かな記事とは異なって一連の経緯は当事者自身が公開しているのですが、人間ドックで乳房のしこりを指摘され精密検査を指示される、そしてその時点で癌ではなさそうだが念のため半年後の再検査をと伝えられた、そしてやや遅れた八ヶ月後に検査を受け乳癌であると診断されたと言うことで、ここまではごく当たり前の経過と言うしかありませんし、普通に考えれば早速治療を始めたのだろうと思いますよね。
ところがここで提案された「標準治療」を断って病院を去る、そして次に病院にかかったと言っているのが一年半も経ってからで、皮膚にも露出するなど素人目にも明らかに悪化しているような状態であったと言うことなんですが、その一年半の間にどこで何をしていたのか少なからずの人が疑問に感じているようで、推測ですが記事で言うところの非標準的治療を受けていたのではないかと言う説が根強いようです。
当事者がこうした経緯をいわば選択的に公表(あるいは非公表)していると言う指摘もあるのですが、その結果なのかどうか言ってみればごく当たり前の経過を辿ったドックから診断までの半年の方が、どう見ても標準的ではない経過を辿っていたように感じられるその後の一年半よりも注目されていると言うのも不思議な話ですよね。

標準的治療と言うのは治療効果の点で現時点で最良と考えられている治療のことであり、それを敢えて外すと言うのは治療効果の点では劣ると言うことを了解した上でと言うのは大前提だと思うのですが、何故そのような判断をしたのか、その結果どうなったのかと言う人々がもっとも興味あるだろう部分については今のところはっきりした言及がなく、世間的にもむしろ診断までの経緯の方が注目され時に問題視されているようです。
こうした経過にどこかで見たような記憶があると言う気がしていたところ、先頃民間療法を転々とされ亡くなった女優さんの一件と何やら話が似ているようにも感じられたのですが、最終的には患者がどのような選択をするかによって患者自身がその結果を受け止めるしかないわけで、それに対して外野が後知恵であれこれ言うのも当事者に対して失礼でもあるでしょうね。
一見非合理に見える選択であっても最終的には本人の意志が優先されるべきだと言うのが今日的な医療の大原則で、その意味で「最初に診た医師がしっかりしていれば」云々と言うのはちょっと今の時代の考え方とはずれているのではないかなと思うのですが、しかしマスコミはよくこうした非標準的なコメントをしてくれる先生を見つけ出してくるものだとは感じます。

|

« 障害学童進学問題、受け入れ体制だけが問題か? | トップページ | 我慢は特に必要ではないとは言うのですが »

心と体」カテゴリの記事

コメント

まさか拝み屋でもないでしょうがあの先生に踊らされてたなんてオチじゃないでしょうね?
標準になってる治療にはそうなるだけの根拠があるってことは知っておいてほしい。
旦那さんが後悔って言ってたのがなんのことなのか気になってきました。

投稿: ぽん太 | 2016年10月25日 (火) 08時48分

これ誤診っていうのか?

投稿: | 2016年10月25日 (火) 09時30分

誤診かどうかはともかく、〇〇先生なら見つけられていたはず式の論調は医療の標準化を目指す今の時代にあっては違和感を覚えるところです。

投稿: 管理人nobu | 2016年10月25日 (火) 13時15分

ネットの普及による功罪は多々ありますが、マスコミのクズっぷりが徐々に周知されてきたのは、功の側面ですね

投稿: | 2016年10月27日 (木) 22時52分

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)




トラックバック

この記事のトラックバックURL:
http://app.cocolog-nifty.com/t/trackback/519753/64389913

この記事へのトラックバック一覧です: 何故かスルーされている空白の一年半と言う謎:

« 障害学童進学問題、受け入れ体制だけが問題か? | トップページ | 我慢は特に必要ではないとは言うのですが »