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2016年9月26日 (月)

元フジテレビアナが「透析患者は殺せ」と主張したとして炎上騒動に

ちょうどつい先日は週刊誌が透析医療を巡る批判的記事を掲載したところですが、今度はフリーアナウンサーがこんなことを言い出したと話題になっています。

もはや炎上確信犯!?長谷川豊アナが腎臓病患者に大暴言で非難轟々!(2016年9月23日アサ芸プラス)

 長谷川豊アナの発言がまたしても炎上している。問題になっているのは長谷川アナの9月19日・20日のブログの内容だ。
 19日のブログタイトルの一部は「自業自得の人工透析患者なんて、全員実費負担にさせよ! 無理だと泣くならそのまま殺せ!」という物騒なもの。
 20日のブログでは「自堕落な生活で人工透析患者になったハナクソ同然のバカ患者」とまで言い放っている。
 人工透析を受けている腎臓病患者は、ほとんどが自業自得で病気を悪化させたのだから、そんな患者に自分たちの払っている保険料が食いつぶされるのは我慢ならないという主張だ。

 これらの記事に対しては「胸糞が悪い」「ヘイトクライムだ!」といった非難が殺到している。
「長谷川アナは遺伝以外では人工透析患者の8~9割が自堕落な生活で糖尿病になり、糖尿病が腎臓病を誘発したと主張しています。その根拠となったのは“あるお医者さん”との会話のみ。裏付けるデータも説得力もありませんが、鵜呑みにしてしまう読者もいるようです」(週刊誌記者)
 腎臓病の原因は糖尿病以外にも高血圧や膠原病、妊娠中毒症、薬の副作用などいろいろとある。どこまでが自己責任なのかは誰にもわかるものではなく、たとえ自堕落な生活が原因であったとしても、それを「殺せ」と言える厚顔ぶりには驚くばかりだ。
 他人とは違う切り口で世間の注目を集めたいのかもしれないが、確かなソースと思い込みで病気で苦しむ人たちを傷つける言動は決して許されるものではない。

「自堕落な生活で人工透析やってる連中なんか全員殺せ」 長谷川豊ブログ・発言が物議(2016年9月21日J-CASTニュース)

   元フジテレビアナウンサーの長谷川豊さんのブログ記事が「炎上」している。きっかけは2016年9月19日に公開した、人工透析患者にまつわる記事だ。長谷川さんによると、人工透析患者のほとんどは「自業自得」の生活習慣が発病の原因なのだという。
   これに「怒りで手が震えている」「ヘイトクライム思想」とネットで非難が殺到。しかし、長谷川さんはその後もブログ等で同様の主張を繰り返し、批判するネットユーザーを「頭スカスカのコメントも届いています」などと挑発している。

   問題視されたのは、「自業自得の人工透析患者なんて、全員実費負担にさせよ!無理だと泣くならそのまま殺せ!今のシステムは日本を亡ぼすだけだ!!」と題するブログ記事だ。
   「『人工透析』を担当しているお医者さん」に聞いた人工透析患者の分析をもとに、現行の健康保険制度を「解体すべき」と提言している。
   記事によると、人工透析患者の「8~9割」は「『自業自得』の食生活と生活習慣が原因」。「バカみたいに暴飲暴食を繰り返す」「腹は出る、腰は痛める」などした結果、糖尿病を発症し、人工透析患者になるというパターンが「かなりの割合に上る」という。
   また、人工透析患者の多くは「身体障害者1級」に認定されることから、「公共交通機関の利用料の半額」「タクシーの初乗運賃の無料チケットが貰える」「高速道路の利用料金の半額」といった優遇措置も受けられるそうだ。さらに、透析治療を通じて医療機関に流れ込む障害者年金は「金の成る木」であり、透析を中心にやっている病院は「大変なもうけを毎月出しています」という。
   長谷川さんはこうした指摘を一通り行った後、批判を見越してか、
    「本コラムは記事内にもありますように『先天的な遺伝的理由』で人工透析をしている患者さんを罵倒するものでは全くありません。誤解無きようにお願い申し上げます」
と断っている。
(略)
   しかし、長谷川さんの「問題提起」はこれで終わらなかった。20日にも「繰り返す!日本の保険システムと年金システムは官僚から取り上げ民間に落とせ!」という記事をブログに公開。
   19日の記事に多くの「医療従事者」から「賛同」の声があったとしつつ、「『優しい自分』が大好きなだけの取材一つしないバカ」から「頭スカスカのコメント」が届いたとも明かした。
   そして、「自堕落な生活を送り、暴飲暴食を繰り返し、身体検査でも引っかかり、医師から繰り返し注意されているにもかかわらず、何一つ改善せずに、何一つ真剣に聞き入れずに、繰り返し更なる暴飲暴食を繰り返し、さらに医師たちから厳重に注意されても、運動一つほとんどせずに...挙句に、人工透析患者になったハナクソ同然のバカ患者」に「税金なんて使うな!」と前日同様の主張を繰り返した。
   また、同日放送の情報番組「バラいろダンディ」(TOKYO MX)でもこのブログに言及。
    「日本の保険料の払い方がずさんでしょっていうことで、自堕落な生活で人工透析やってる連中なんか全員殺せ、って言ったら燃えた
と振り返り、出演者でヒップホップグループ「RHYMSTER」の宇多丸さんに「当たり前でしょ、言い方言い方!」といさめられた。

   長谷川さんの主張はどれほど事実に沿ったものなのか。日本透析医学会の公開データ「わが国の慢性透析療法の現況」によると、14年末時点での原因疾患の割合は糖尿病性腎症が43.5%、慢性糸球体腎炎が17.8%、腎硬化症が14.2%となっている。

この長谷川何某氏、ざっと見ただけでも過去にも様々なトラブルで世間を騒がせてきたなかなか愉快な方であるようなんですが、今回の記事に関しては後日談を見る限り計算してやった部分が半分、計算外だった部分が半分であったようで、まあ今の時代自分でネット世論をコントロールしようと思ってもなかなか思った通りにはいかないと言うものですよね。
本人は宣伝目的で意図的に激しい言葉を使ったと言うことなんですが、言葉を専門に扱う商売としてはさすがに表現に至らぬ部分があることは確かで、その部分は本人としても反省しているとのことですが、冒頭の記事のように敢えて長谷川氏の発言を曲解して炎上させようとしている方々もいらっしゃるのは確かであるようです。
長谷川氏の主張は要するに以前からある自己責任論の延長で、自ら何ら生活改善の努力をせず医師の指示にも従わなかった結果病期を進行させてしまった方々も、仕方のない事情で病期を抱え込んでしまった方々も同じに扱うのはおかしいのではないか、保険診療上の差をつけるべきだと言う主張であるようですね。
透析患者のかなり多くの部分が自己責任と言いたくなるような生活態度の方々で占められていることも確かなのでしょうが、それが多いか少ないかと言った議論はあまり今回の本論には関わりのないことで、要するにいわゆる自己責任論を認めるべきか否かと言う部分が焦点になるかと思いますが、これには理念的な部分と実行上の問題とが含まれているように思います。

そもそも皆保険制度自体が国民等しく全国何処でも同じ価格で同じ医療を受けられると言う、ひどいフィクションを前提にやっている制度である以上、今さら自己責任論的なところだけ取り上げておかしいのおかしくないのと言っても仕方がないと言う考えもあり、それを言うならろくな病院もない僻地住民は保険料半額でいいのかと言う話にもなりかねません。
一方で自己責任論を肯定し保険診療上の格差を設けるとして、そもそもどうやって患者の病態悪化が自己責任の範疇か否かを認定するのかが問題で、長谷川氏自体は点数制や民間会社による調査を導入すべきだと言っていますが、長谷川氏の言うようにグレーゾーンは全部保護する考え方でいいとなると調査コストに見合うだけのコスト削減が出来るのかどうかですね。
救急医療においては最近受け入れた医師が本当の急患であったかどうか判断するようになっていて、軽症であった場合余計な支払いが発生すると言う仕組みになってきていますが、同様に維持透析を行う時点で担当医が一筆書くようにするとなると、何しろ一時の支払いでもなければ命も掛かってくることだけに担当医の抱え込むことになるストレスやプレッシャーは大変なものになりそうです。
結局のところ同氏の主張に関しては少なくとも理念的には理解出来ると言う人も決して少なくないようですが、実際にそれを行うとなるとさてどうするべきなのかと言う問題も山積で、お金のことを言うなら一部諸国のように何も考えずに年齢で一律透析の保険適用を外すと言ったシンプルなやり方の方がまだしも実現性は高いのかも知れません。

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コメント

実際のところ保険から外せば現場が一番困るかと。
外野の思いつきで右往左往させられるんじゃたまりません。

投稿: ぽん太 | 2016年9月26日 (月) 08時34分

無保険者診療の経験のある先生なら、皆保険制度医療側にとってもストレス軽減になっていることは理解出来ることかと思います。
この種の自己責任論制度的に反映するとすれば窓口負担でのコントロールよりも、保険料支払いの差別化や健康報奨金なりがいいかと思うのですが、あまりやり過ぎるとアメリカの後追いになりそうですね。

投稿: 管理人nobu | 2016年9月26日 (月) 10時55分

人工透析ブログ「当社団の公式見解でない」 長谷川豊氏が理事の医師団体「医信」が謝罪
https://news.nifty.com/article/domestic/society/12144-279024/


あっさり切り捨てられてやんのw

投稿: | 2016年9月26日 (月) 21時35分

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