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2016年9月30日 (金)

医療機関未収金問題を解消する?新サービスが登場

当「ぐり研」でも以前から何度も取り上げて来た医療機関の未収金問題ですけれども、先日この未収金対策としてこんな新サービスが登場したと言います。

病院未収金問題と患者の支払い不安解消へ- MDVが新サービス(2016年9月27日CBニュース)

医療情報のネットワーク化を推進するメディカル・データ・ビジョン株式会社(MDV、岩崎博之社長)は10月から、病院の未収金問題と患者の医療費支払い時の不安を解消するサービスを開始する。患者は、診察後にカード決済で、会計の待ち時間がほとんどなくなるほか、経済状況に合わせて支払い日や支払い回数などを自由に設定できる。【君塚靖】

これは、「CADA決済」という医療費後払いサービスで、MDVが10月から本格的に稼働させる、医療機関と患者の信頼関係の構築を目指すデジタルソリューション「CADA-BOX」のサービスの一つだ。MDVでは、2020年までに「CADA-BOX」を二次医療圏に一病院ずつ導入する目標を掲げている。

「CADA決済」は、MDVの100%子会社のCADA株式会社が提供するサービス。同社は、「包括信用購入あっせん業」登録の認可を受けている。「CADA決済」により、病院は未収金のリスクがなくなる。患者には審査があるが、保証人や保証金が一切不要で、定期収入がなくても利用できる。遠方の高齢の親の支払いを肩代わりすることも可能だ。

この病院未収金なるもの、四病協加盟病院だけでも年間370億円も発生していると言いますから、薄利多売の公定価格を強いられている全国の医療機関にとっては決して小さな問題ではないのですが、こうしたサービスが実効性を発揮するには診察券に組み込むなりして、この種サービスあるいはクレカによる支払いを診療契約締結の条件とするといった工夫も必要になりそうですね。
ちなみにMDVのプレスリリースを見て興味深いと思ったのは、病院側から見れば未収金対策としての意味合いが大きく感じられる同制度ですが、売り文句としては会計の待ち時間がなくなる、保証人がなくとも支払いの不安がないと言う患者側へのアピールが大きく為されていると言う点で、それは確かに世間一般に対して未収金対策と公言してしまっても受けが悪いのでしょう。
新サービスでなければならないのか、既存のクレジットカードサービスで何が悪いのかと言う話なんですが、やはり独居高齢者など社会的信用の低い顧客も少なくないだろうと考えると、こうした専門のサービスが必要になってくるのかも知れませんけれども、クレカ同様病院側の手数料負担がどれほど必要になるのかと言う点が普及の鍵になりそうな気がします。

未収金問題で気になるのは会計検査院の調査で2013年度末の未収金残高が独法186病院、国立大45病院で180億円以上あったと言うのですが、放置すれば3年で時効が成立し債権が消滅してしまうにも関わらず、国立大病院のうち何らかの保全措置を取っていた施設は半数にも満たなかったとされている点です。
未収金は一件毎で見れば少額であり下手をすれば回収コストの方が高くつくと言う場合が少なくなく、そうであるからこそ放置されているケースも少なくないのではとも考えられるだけに、そもそも未収金が発生しないような予防策が必要となる理屈なのですが、それを阻んでいる最大の要因がいわゆる応召義務なるものの存在であるともされています。
この辺りはそもそも窓口で患者負担分を受け取っているのは保険者の行うべき業務を代行しているのに過ぎず、全額保険者から支払ってもらっても何ら問題ないはずだと言う議論もありますが、法的には医療機関が「善良なる管理者と同一の注意をもって」支払いを促したにも関わらず未払いとなった場合は保険者が医療機関に支払うと言うルールになっています。
現実的には医療機関が自治体など保険者に保険者徴収を依頼しても努力不足である云々と拒否されると言うのですが、応召義務なるものを強要し医療費不払いがあっても直ちに診療を拒むことは出来ない(1949年厚生省医務局長通知)と言うのであれば、国としても何らかのルールを定めるなど制度的にも配慮していただく必要があるでしょうね。

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心と体」カテゴリの記事

コメント

カード払いするような人は最初から未払いでトラブらない気も。

投稿: ぽん太 | 2016年9月30日 (金) 08時47分

>保証人や保証金が一切不要で、定期収入がなくても利用できる。

弟(医師)が、自分が勤務する病院でちょっとした手術を受ける事になった際、保証人が必要って事で頼んできました。「保証人」ってだけでなんか嫌な予感しかしない情弱な兄としては即答出来ず、一晩考えてから承諾の電話したんですが「同僚の先生に頼んだからw」

正直すまんかった。

投稿: 10年前にドロッポしました。 | 2016年9月30日 (金) 09時25分

うさんくさい会社の一サービスなだけでは?カード登録ない場合、ホテルのように宿泊拒否とかできないなら、何の解決にもならないのでは?

投稿: 麻酔フリーター | 2016年9月30日 (金) 10時13分

「保証人」ってだけでなんか嫌な予感

手術の保証人て最悪どれくらい被害を蒙る心配があるのかな、とか
手術の保証人になったら、その後の治療全ての保証人になったとみなされるのかな、とか
素人はよくわかんないんだけど
お医者さんが安易に引き受けられないくらい
とんでもないことになる可能性があるんだなと思いましたw

投稿: | 2016年9月30日 (金) 11時40分

医療機関が保証人を取ることの是非もまた議論あるところだとは思いますが、こうした話になるとカード社会のアメリカでクレジットカードが身元保証的に機能していることにも納得出来る気がします。

投稿: 管理人nobu | 2016年9月30日 (金) 12時46分

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