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2016年7月21日 (木)

この時期多くなるあの病気が今年も猛威

毎年この時期は高校野球の盛んな奇説ですが、三年生部員にとってあまりに切ない最後の試合になったと話題だったのがこちらのニュースです。

部員9人、選手1人倒れ没収試合に 念願の単独出場だった行徳 主将「感謝しかない」<高校野球千葉大会>(2016年7月15日千葉日報)

 第98回全国高校野球選手権千葉大会第4日は14日、県総合SC野球場など10会場で2回戦27試合が行われた。

 部員9人で試合に臨んだ行徳だったが、二回裏の守備中に3年生選手1人が熱中症で倒れ病院に緊急搬送。8人となり試合の続行が不可能になった。公認野球規則により没収試合となり、敗退が決まった。

 秋、春と連合チームで戦っており、念願の単独出場だった。芳賀大雅主将は「(搬送された選手は)昨秋から入部してくれた助っ人。彼が来てくれたから単独で出られた。ここまで支えてくれた方々にも感謝でしかない」と話した。

もともと部員数も不足して公式戦に出ること自体無理があったのではないかとも言うのですが、それにしても二回の守備中と言うことは試合開始直後と言ってもいい時間帯だったはずで、幾ら何でも早すぎるダウンの背景には体調管理の問題などもあったのでしょうか、他方では今年はこの学校に限らず各地で熱中症による没収試合が相次いでいると話題になっているのだそうです。
高野連が「地方大会では自助努力するしかない」と完全に放置状態なのも批判を呼んでいますが、地方大会に限らず夏の甲子園大会も過酷な連戦スケジュールで選手が体を壊すと批判されているのですから、さすがに今どき「練習中は水を飲むな」などと指導するチームもないのでしょうが、そろそろ対策を講じていかないとますます野球が終わったスポーツ化してしまうのではないかと言う気がします。
ともかくも毎年この時期には熱中症の恐さと言うことがこれだけ各方面で喧伝され、それでも毎年多数の患者が出てしまうと言うことが問題なのですが、先日こんなニュースが出ていましたので参考までに紹介してみましょう。

水だけを飲んでいてもダメ?大塚製薬の熱中症解説が分かりやすい(2016年7月17日netgeek)

猛暑日が続き、熱中症が心配な季節に入った。熱中症対策に水分補給が必要という認識は広まっているが、実は水を飲むだけでは不十分。今、大塚製薬の熱中症解説が分かりやすいと注目を集めている。

どうして水を飲むだけでは、熱中症対策にならないのだろうか?この疑問は、大塚製薬の解説図を見れば、仕組みが一瞬で分かる。
つまり、水をがぶ飲みしたとしても、体液濃度が下がる(薄くなるので)ので、体は濃度を戻そうと水分を結局排出してしまうのだ。水と一緒に塩分をとらなければならない理由が明快に分かる。この解説図を見て、分かりやすいとの声が多数上がった。
大塚製薬の解説だからか、ポカリスエットを飲もうというコメントも散見された。「飲む点滴」とも呼ばれ、発汗によって失われた成分を補給してくれる。これなら熱中症対策はばっちりだ。
なお、ポカリスエットには塩分のほかに糖分も含まれている。実はこの糖分も、水分補給にとって重要な役目を担っている。こちらについても大塚製薬の解説図を見てみよう。

    糖を含んだ飲料が推奨される理由としては、腸管での水分吸収を促進することが挙げられます。主要な糖であるブドウ糖は、腸管内でナトリウムが同時にあると速やかに吸収されます。そしてそれらに引っ張られ水分も吸収されるというのがそのメカニズムです。

糖分は腸管で体内に取り込まれやすいため、同時に水も吸収されやすくなるというわけだ。さすが大塚製薬、体のしくみを熟知している。

また、水中毒について指摘する人もいた。
「水中毒」とは、まさに水分のとりすぎによって体内のナトリウム濃度が下がって引き起こされる中毒症状だ。熱中症対策に伴う水の多飲も原因の一つで、最悪の場合、死に至る怖ろしい症状だ。熱中症とは、熱による臓器へのダメージだけでなく、このような側面のあるとこをしっかり覚えておきたい。
そのほか、熱中症の応急処置から熱中症を起こしやすい年代まで、大塚製薬のWEBページで色々と解説しているので、ぜひご一読いただきたい。なお、熱中症の疑いがある時は、体を冷やしたり塩分・水分をとることはもちろん、必ず病院へ行くよう促している。夏本番に向かっていくこの時期、熱中症にかからないためには、まずそのしくみを理解することが重要だ。

昔から水分だけではなく塩分補給も必要であると言うことは言われてきたところですが、一日何リットルもの水分補給が必要な環境の場合ポカリスエットばかりで補給をしていたのでは糖分過剰の心配も出てきますから、最近ではは各種の工夫されたレジュメもあるので参考にしていただければと思いますけれども、まずは肝心の水分を十分量取れているかですよね。
部活動などにおいてもきちんとしているところでは乾く前の水分補給の重要性と言うことに気を配っていて、時間を決めての水分補給だけでなく日常的な体重管理なども行っていると言いますが、脱水だ熱中症だと言えばあっと言うまにパフォーマンスにも影響してくるのですから、競技スポーツがこうした管理を厳格に行っていることは理解出来るところです。
一方で暑い職場などで水分補給の重要性は認識していても、その方法論や適切な摂取量などを理解して行っているところは少ないようで、職場などでは下手に熱中症で搬送でもされれば労災だ何だと大騒ぎになるのですから、管理責任者はきちんと勉強し適切な指導をしていただきたいものだと思います。
個人で出来る簡単なチェックの方法として一つには体重を朝夕きちんと測定することが挙げられると思うのですが、通常体重は起床時が最も少なく夕食後が最も多いと言う日内変動を示しますから、朝出かける前に測った数字よりも帰宅後に測った数字の方が減っていると言うことになれば、日中の水分摂取が不足している危険信号だと考えられます。
もちろん普通に水分を十分に取っていれば尿意が催してくるのも当然ですから、水分を取っているにも関わらず数時間おきに尿意が表れないと言うのも危険信号と考えられますが、日常的に暑い環境にいる人は一日だけでどうこうすると言うよりも数日かけて次第に水分不足に陥るパターンも多いようで、まずは普段から自分の体の水分量を把握しておく習慣を持っていただきたいところです。

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コメント

二回途中でダウンっていくらなんでもひ弱すぎ

投稿: | 2016年7月21日 (木) 08時23分

身体的な強靭性に関しては、現代人全般が数十年前と比べても大きく低下している気がします。

投稿: 管理人nobu | 2016年7月21日 (木) 12時03分

(CNN) 米テキサス州北部アーリントン市の警察は21日までに、重罪の容疑者の行方を追っていた警察犬の1頭が任務遂行中に熱中症を患って倒れ、死んだと報告した。
この警察犬はベルジャンマリノワの雄の「モージョー」で、愛犬の体調の異変に気付いた担当警察官が早急な搬送を求めた病院で死んだという。警察官とモージョーは逃亡する容疑者の捜索への支援を受け19日に出動、任務開始から1時間余に警察官は「相棒」を失う悲しみに遭遇した。
追っていた容疑者は同日午後に捕まっていた。
CNNの気象担当者によると、同市の気温は当日、最高で30度台の半ばまで上昇していたという。
同州の獣医は犬は高温状態に襲われた時、あえいだりよだれを垂らし始めると指摘。倒れる前に筋肉けいれんや体勢がふらつく状態を示す可能性があると述べた。
モージョーは2010年、2歳の時に同市警に配属された。これまで凶悪犯や麻薬、証拠収集などの捜査活動で活躍していたという。
同市警幹部は顕著な貢献を果たしてきたモージョーの喪失は警察にとって大きな痛手と悼んだ。

投稿: | 2016年7月21日 (木) 22時45分

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