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2016年6月 9日 (木)

個人でやったら危ないおじさんですが

これまたいい歳をして一体何をやっているんだと言う話なんですが、先日こんな記事が出ていました。

68歳男、女子中学生に鎌を突きつける 「うるさかったので脅した」 容疑で逮捕 京都(2016年6月4日産経新聞)

 女子中学生に鎌を突きつけて脅したとして、京都府警向日町署は4日、暴力行為法違反(脅迫)の疑いで、京都府長岡京市の自称パートの男(68)を逮捕した。同署によると、「うるさかったので脅した」と容疑を認めている。

 逮捕容疑は、4日午後6時10分ごろ、京都府長岡京市の犬川河川敷で、同市の中学2年の女子生徒3人に、「うるさい」などと草刈り鎌をつきつけたとしている。女子生徒らにけがはなかった。

 同署によると、男は自宅にいた際、自宅前の河川敷を歩いて帰宅途中の女子生徒らの話し声に腹を立て、物置から草刈り鎌を出してきたという。女子生徒らは家に慌てて帰り、それぞれ両親に相談、犯行が発覚した。

色々と言い分はあるのかも知れませんが、いずれにしてもやっていることは犯罪行為であることは間違いないわけですし、社会常識的にもそれはどうよ?と言わざるを得ない行為ではあるのですが、しかし昨今ではこの種のちょっと変わった方々のニュースにはすっかり事欠かなくなった印象があります。
その背景に何かしら社会的な変化なり様々な要因も存在するのでしょうが、ここではこうした行為は反社会的行為であると言う認識が通用していると言う点にも注目したいところで、実際に女子生徒の声がうるさかったとしてもその対処法は駄目だろうと言うことですよね。
とはいえ、個人レベルで反社会的行為に出てくるようなタイプはむしろ御しやすい方だとも言えるもので、世の中にはもう少しうまいやり方でやっている方々が増えてきているようだと感じさせるニュースが相次いで報じられています。

「学生通行禁止」東北福祉大周辺に看板(2016年6月5日河北新報)

 学生、通るべからず-。仙台市青葉区の東北福祉大国見キャンパス周辺に「学生通行禁止」と書かれた看板が複数置かれ、学生たちが困惑している。看板は一部地域住民が2009年、学生の通行による住環境の悪化を懸念して設けた。過去に訴訟に発展し、一度は和解したが、住民側の不信感は根強く、円満解決を望む大学側との溝は埋まりそうにない。(報道部・氏家清志)

 看板はJR仙山線東北福祉大前駅から国見キャンパスへ続く道路沿いに複数ある。立て看板が置かれた幅約4メートルの直線道路=図=の地目は、私道と、誰でも通れるあぜ道などの法定外公共物が混在している。民家の外壁などにも「学生さん!ここは私道であり、生活道路。公道を利用しよう」などと通行禁止を訴える看板が4枚ある。
 事の発端は9年前にさかのぼる。07年3月、同大が福祉大前駅の開業に合わせ、駅前にステーションキャンパスを整備。学生と地域住民の利便性を図るため、その敷地内に大学への近道となる通路を設けた
 開業以降、多くの学生が同駅と約300メートル離れた国見キャンパスを結ぶこの通路を最短ルートとして利用。両キャンパス間の行き来もあり、多い日で1日約3000人の学生が通った。

 08年4月、最短ルート沿いや周辺の住民9人が「学生の騒ぎ声がうるさい」などとして、私道の通行禁止を求める仮処分を仙台地裁に申請した。翌月、和解が成立。(1)講義のある日は最短ルートの入り口に大学職員を配置し、学生を市道に誘導する(2)住民の生活を妨げないよう学生を指導する-などを申し合わせた。
 和解を受け、大学側は講義の間に職員を周囲に配置し、最短ルートを使う学生に迂回(うかい)するよう指示。指導が実り、学生の通行数は激減した。
 だが09年9月、一部住民が「騒音はある程度改善したが、まだ安心できない」などと学生通行禁止の立て看板を設置。その後、学生の通行に反対する住民宅にも看板が貼られたという。

 大学側は今年2月に住民と協議。最短ルートの西側に新たなルートを示した上で看板の撤去を求めたが、理解を得られなかった
 榎本等総務部次長は「看板を見た学生は地域から排除された気持ちになってショックを受けている」と指摘。「市道を使うだけでは混雑して学生が道路にはみ出す危険がある。安全上の配慮から、駅から二つ以上のルートが望ましい」と理解を求める。
 看板を設置した男性(60)は「以前は道路が学生で埋め尽くされ、車が通行できないほどだった。閑静な住宅街を守る上で看板の抑止効果は大きい」と話し、外す考えはないという。

犬散歩もボール遊びもダメ…公園に増える禁止看板(2016年6月4日神戸新聞)

 「近所の公園に犬を連れて入ったら、すごく怒られて」。本紙夕刊「イイミミ」に、声を震わせた女性から電話があった。神戸市内のこの公園には、飼い犬の立ち入りを禁じる看板があったらしい。そういえば、街の公園に「ボール遊び禁止」「ハトのエサやりやめて」などの看板が多く並ぶようになった。あれもダメ、これもダメ-では窮屈な気もするが、公園に何が起きているのだろうか。(藤村有希子)

 電話をくれた神戸市内の女性(61)によると、自宅近くの公園にリードでつないだ飼い犬を連れて入ると、園内にいた高齢男性に「出て行け!」と繰り返し怒鳴られたという。
 この公園には「犬の連れ込み禁止」という看板はあったが、「犬のフンは持ち帰って」と犬が入ることを前提とした看板もあった。犬禁止看板は周辺住民に「おかしい」という声もあり、文言はその後に消されたが、「怖くてもうあの公園には行けない」と女性。そして「公園は誰のためのものなんでしょうか」と漏らした。
 神戸、阪神間の公園を少し巡ってみたが、やはり禁止事項が目に付いた。「硬いボール遊び禁止」「ハトやネコへのエサやりはやめましょう」…。注意書きが10項目ほど並ぶ公園も珍しくない。

 神戸市公園部管理課によると、同市内には小規模な公園「街区公園」が約1300カ所ある。その使用については都市公園法や条例が定めているが、禁止事項を事細かには規定していない。県内のほかの市町もおおむね事情は同じだ。
 看板設置の経緯について、同課の担当者は「住民らから苦情や要望を受け、放置できないと判断すれば、注意事項を設けて看板で周知するケースが多い」。住民らでつくる公園管理会などと協議し、内容を詰めることもある。こうした看板は着実に増えてきたと感じるという。

 背景には何があるのか。まちづくりに詳しい千葉大大学院園芸学研究科の木下勇教授(61)は1993年の都市公園法施行令改正をその一つに挙げる。社会の高齢化を理由に、従来の「児童公園」が「街区公園」となり、公園が「子どものもの」から「自分を含む全ての世代のもの」と意識されるようになった-とする。
 加えて、住民同士の付き合いが減り「他者の行動を許せず、消費者感覚で行政へ文句を言い権利を主張する時代になった」と指摘。「行政はクレームに対応せずにはいられず、必然的に禁止看板が増えている」と続けた。
 主婦(36)=神戸市兵庫区=が子連れでよく行く近くの公園には、「硬いボール遊び」などの禁止事項が並ぶ看板がある。子どもはドッジボールなどをして遊ぶといい、「行政が禁止までしてしまう前に、当事者で解決できれば。子どもが伸び伸びと遊べる公園であってほしいですね」と話す。
(略)

時々あることですが、野球場のある界隈では高校野球シーズンになると「うるさい!試合を中止しろ!」とクレームが入るのだそうで、もちろん今のところそれで試合が中止になったと言う話も聞かないのですけれども、とりあえずクレームを入れておいて通ったら儲けもの、的な感覚が広く蔓延していると言うことなのでしょうか。
近ごろたびたび話題になる保育園騒音問題などをみてもクレームを入れる側にも相応の理由もあるのは理解出来ますが、さてクレームのどこまでに対応しどれだけ禁止事項を増やしていくべきなのかと考えると悩ましいところですし、そもそも社会的少数派の意見ばかりを優先して多数派が掣肘されると言うのも民主主義社会としてどうなのかと言う気がしないでもありません。
公園でのボール遊び禁止を求めて住民に署名を集めると言うのも何か違う気がしますが、こうした公共の場でのことは特定個人の意見ばかりに左右されるのではなく、ある程度地域内でのコンセンサスに基づいて話を進めていくべきなのかと思うのですが、その舞台ともなる町内会などの類も参加しない方々が増えているとも聞きますから、なかなか意見のまとめ上げも難しいのでしょうかね。
しかしこの種の○○禁止の看板が増えてくれば、逆に○○出来ないのはおかしいと言うクレームも出てきてもおかしくはなさそうなんですが、とりあえずクレームが出れば禁止しておくと言う方が対応としては簡単ではあるはずですね。

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コメント

赤信号 みんなで渡れば 怖くない

投稿: | 2016年6月 9日 (木) 07時41分

論理の飛躍と思われるかもしれませんが、
昨今流行の「安心・安全」というお題目がこの国の社会を腐食させているのではないかと考えています。
「安全」だけならまだよかったのですが、そこに「安心」が加わることによって歯止めが利かなくなっているのではないかと。

投稿: JSJ | 2016年6月 9日 (木) 07時53分

価値観の多様化がこういう形ではねかえってくるものなんですね。
多様化って他への寛容さとセットでないとダメってことですか。
でもこういうのってやり過ぎるとカウンターが発動しそうな気がしますけど。

投稿: ぽん太 | 2016年6月 9日 (木) 08時38分

お年寄りが転倒しないように歩かせない(4点柵、センサーで可動範囲を制限)
お年寄りが誤嚥しないように食べさせない(嚥下評価でご縁が認められたら、たとえ自宅で昨日まで食べていても絶食)

ミスしたら裁判で訴えてやる!


寝たきり胃瘻老人の完成。ああ、美しい国、日本。麗しい日本の老後!

投稿: | 2016年6月 9日 (木) 08時53分

何かあったら責任とれるんですか?

投稿: | 2016年6月 9日 (木) 09時48分

やってみたらうまくいったと言う成功体験の積み重ねが、年々この種の動きを加速化しているようには感じます。

投稿: 管理人nobu | 2016年6月 9日 (木) 11時30分

2016年6月7日、韓国・テレビ朝鮮は、敷地内を横切る車から1回3000ウォン(約280円)の通行料を徴収している韓国のあるマンションについて報じた。

頻繁に通行する車には月4万ウォン(約3700円)の「定期券」も発行しているという。

約300世帯が入居する韓国のあるマンション団地。敷地の入り口にはガードマンが詰め、やって来る車に「どちらまで?」と声を掛ける。

マンションの訪問目的ではない「通り過ぎるだけ」の車から敷地の通行料を徴収するためだ。敷地の出口まではわずか100メートルほど、3000ウォンの通行料は道路などと比べれば割高感が否めないが、1日平均2000台もの車が通行料を払って敷地を横断する。

敷地を通らず一般道を迂回(うかい)すると、その先の住宅地や工場、ゴルフ場まで30分ほどかかってしまうためだ。

マンションの管理所長によると、敷地を無断通行する車が増えたことで住民の苦情や安全上の問題が発生したことから、10年前に通行料の徴収を始めたという。徴収した金は団地の発展のために使われているそうだ。

投稿: | 2016年6月 9日 (木) 17時54分

「東北福祉大前」という駅が近くにあるが、東北福祉大関係者以外は使用料を払う…
て事にはならないww

そういえば、小林製○という会社が「お客様の苦情が、商品開発の…」といっていたから、市役所の市民対応業務を小林製○に委託したほうが上手くいくのかな…

真面目に言うと、昔、あの動物王国のムツゴロウさんが面白い事言っていた。
「民主主義の幼稚化」

投稿: 非医師 | 2016年6月 9日 (木) 20時19分

企業は「お客様」の苦情には対応するけど
そりゃあ「対応する価値のあるお客様」だからであって・・・

投稿: | 2016年6月10日 (金) 15時31分

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