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2016年5月

2016年5月31日 (火)

国や経済界から医療給付抑制を求める意見続出

先日厚労省でこんな部会が開かれていたと言うのですが、ここで議論されているのが医療費増加対策としての給付の抑制と言うことであるようです。

調剤医療費8.2%の大幅増、C型肝炎新薬が影響(2016年5月27日医療維新)

 厚生労働省の社会保障審議会医療保険部会(部会長:遠藤久夫・学習院大学経済学部教授)の5月26日の会議で、最近の医療費の動向が説明された。2015年度の4月から11月は対前年度比3.1%増で、2%程度の増加で推移していた2012年度から2014年度までの3年間と比較して高めとなっており、特に調剤医療費は8.2%、中でも薬剤料の伸びが大きい
 その一番の要因は、C型肝炎治療薬のソバルディ(一般名ソホスブビル)と、ハーボニー配合錠(同レジパスビル/ソホスブビル)の登場だ。それぞれ薬価収載は5月と9月だった。
(略)
 保険者の立場からは、「11月くらいから各国保財政が厳しくなっている。2016年度前半は補正予算を組まなければならなくなっている」(全国後期高齢者医療広域連合協議会会長、佐賀県多久市長の横尾俊彦氏)など、医療保険財政への影響を懸念する意見が出た一方、日本医師会副会長の松原謙二氏は、ソバルディなどでC型肝炎が根治すれば、肝硬変などの減少につながるため、長期的なスパンで見れば医療費に与える影響はプラスになると発言した。
(略)
 健康保健組合連合会副会長の白川修二氏は、「画期的な薬であることは知っている」「長期的には(医療保険財政の)引き下げに働くことは分かる」と述べつつも、「一時的には財政の圧迫要因になる。これが1、2年で終わるのか、5年、10年続くのか」と問いかけ、抗がん剤のオプチーボ(一般名ニボルブマブ)など、最近登場した高額薬剤も併せ、年間の使用患者数、今後の薬剤料の推移について推計を出すよう、厚労省に求めた
(略)
 白川氏は、後期高齢者の医療費の約40%が現役世代の支援であることから、「将来成り立たなくなる懸念がある」と指摘。(1)後期高齢者の患者負担、(2)窓口負担や高額療養費の負担区分に用いる現役並み所得者の定義――のほか、(3)70~74歳の外来での高額療養費の特例措置、についての検討を求めた。「高齢者の負担問題にさわると、政治がプレッシャーをかけてくるが、論理的に議論を重ね、結論を出すことが必要」(白川氏)。
 全国健康保険協会理事長の小林剛氏も同様に、制度の持続可能性の観点から、高額療養費の限度額などについて見直しが必要だとした。
(略)
 小児医療費については、患者負担の無料化を疑問視する声が相次いだ。
 東京大学大学院法学政治学研究科教授の岩村正彦氏は、「医療にはコストがかかることを認識してもらうことを前提に、制度が成り立っている。(1973年の)老人医療費の無料化を例に見ると、コスト意識がないとどうなるかは、歴史的事実として皆が知っている」と指摘、小児の医療費助成を一般に広げるのは、政策として適正なのか、疑問が残るとした。仮に窓口負担を軽減するのであれば、収入や資産を踏まえニーズがある人を対象に行い、その場合でも、1回は窓口で支払ってもらった上で、償還するなど、コスト意識を持ってもらう仕組みが必要だとした。
 白川氏も、小児の医療費助成について「地方自治体の財政力や政治的な配慮から、各市町村の扱いがばらばら」と指摘し、助成するのであれば法改正して一律に行うべきとした。他の委員からも、医療にはコストがかかるという意識を持ってもらい、“コンビニ受診”を抑制するためにも、小児の医療費助成、患者負担の見直しを求める意見が続いた。
(略)

これを見ると高齢者や小児への給付抑制も今やタブーとされる議論ではなくなったと言うことですが、現状では未だコスト意識を持ってもらうためにひとまず窓口負担分は払ってもらうだとか、現役並みの所得がある人には現役並みの待遇をと言った話に留まっていますけれども、いずれは高齢者に対する保険診療の範囲は若年者とは扱いが異なってくると言うことも起こってくるものなのかですね。
薬剤費高騰についても昨今では抗ウイルス薬なども一式数百万の費用がかかると話題で、外来に超高齢者が「薬で簡単に治ると聞いてきました」とやってきたがどうしようかと悩んでいる、などと言う声もよく聞くところですけれども、医療保険上もガイドライン上もここまでにしておけと言う制約がない以上は現場の医師が判断するしかないところで、現場での判断もなかなか悩ましいものがありますよね。
それでも肝炎などであれば患者を一通り治療してしまえば将来はあまり手が掛からなくなるのではないかと言う期待感も持てるのですが、昨今話題になる高価な新規抗癌剤などは患者が増えることはあっても減ることはないでしょうし、しかも新しい薬はどんどん高価になっていきそうですから今後もますます財政的な負担は増えていきそうだと言う予想は難しくないところです。

医療に限らず社会保障の永続性と言うことは財政再建だとか構造改革だとかを議論する上で非常に重要なキーワードになっていますが、その根本にあるのはいかに給付水準を引き下げるかと言うことでもあって、経済成長が未来永劫続くと言う前提で将来世代に借金をつけ回すようなやり方での過大な固定出費がもはや認められないのは、一般家庭の家計になぞらえて考えても簡単に理解は出来る話ですよね。
ただ人間誰しも自分で無駄な給付を受けていると言う自覚はないのは当然で、削るなら誰か他人が無駄につかっているところから削れと言う話になってしまうのですが、先日千葉市が出したデータで年7回以上救急車を呼んだ人の9割が軽症だったと言う話などを見ると、あまりに非常識な無駄遣いを抑制するためにも何かしらの抑制策は必要になるのでは?と言う声が当事者である国民側からも出てきているようです。
他方では厚労省の調査によれば病院に受診する患者の1/4は健診精査など特に症状のない患者だったと言い、肝炎治療薬などと同様に早期発見早期治療が将来的にどの程度医療費抑制効果を発揮するものなのかは今後の検証待ちとなりそうですが、こうした時間軸での評価も含めての医療のコストパフォーマンスと言うものが今後の議論の中でエヴィデンスとして重要視されていくことになるのでしょうか。

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2016年5月30日 (月)

埼玉県吉川市で発生した逃散の一例

麻酔科学会の後期研修医向けパンフレット「麻酔科医以外の医師は、なぜ、子供に麻酔科をすすめるのか?」で現役医師の挙げる麻酔科の魅力として「QOLが高い」と言うことが大きく示されていて、「家族サービスなどを犠牲にすることが少ない」「主治医にはならない」「業務の負担が他科の医師に比べて少な」いことなどが列挙されていると話題になっていました。
専門医を育てる学会がQO(M)Lの高さを掲げて人材募集するのですから時代もずいぶんと変わってきたものだと思いますが、今話題になっている医師過剰時代の到来間近と言う推計にしても医師が今のように労基法無視の過剰労働を続けることが前提になっているように、業界内外において様々な理由から医師の働き方の質が問われる時代にはなってきたように思います。
そんな時代にあって仕事の内容についてもある程度選んでいくべきだと言う考え方も当然あっていいのだと思いますし、その選び方についてもQOMLや給料、あるいは仕事の自由度など様々な要素があるのは当然ですが、比較的珍しい要因で仕事を選んだのかとも思われる一例として先日こう言うニュースが出ていたことを紹介してみましょう。

校医10人が大量辞任 吉川の小中学校、健康診断の日程影響…懸念も(2016年5月20日埼玉新聞)

 埼玉県吉川市の小中学校の校医16人のうち10人が3月末に辞任し、市内11小中学校の健康診断が例年通りに実施できない可能性があることが20日、市や吉川松伏医師会などへの取材で分かった。市と医師会側は事実関係を認めた上で、学校保健安全法規則に基づいて6月末までに、全小中学校の健康診断を実施するとしている。

 市などによると、3月末に同医師会の担当者が市教育委員会を訪れ、校医10人の「解任届」を提出したという。辞任の理由は「一身上の都合」。任期は2年で、昨年4月から来年3月までの予定だった。

 市教委は毎年度当初の4~6月、市内11の小中学校で健康診断を行っており、残った医師6人の協力で日程を調整。全ての学校の児童、生徒が6月末までに健康診断を終了することができるよう日程を組み直したとしている。
(略)
 吉川市は内規に沿って、同医師会の推薦を受け、小学校8校、中学校3校の計11校で兼務を含め16人の校医を選任していた。

 同医師会は「解任届」を提出して、複数の校医が辞任した事実を認めた上で「6月末までに健康診断を終わらすために全力を尽くす」とコメントしている。

医師会の考えは…校医大量辞任の吉川、審査会も5人辞任「市民犠牲」(2016年5月24日埼玉新聞)

 吉川市で小中学校の校医が大量辞任した問題で、市の介護認定審査会でも審査会の委員だった医師8人のうち5人が辞任していたことが23日、市や吉川松伏医師会への取材で分かった。医師会は別の医師1人を推薦したとするが、従来通りの審査を行えなくなるため、委員への負担が増えたり審査会の公平性が保たれなくなるなどの懸念もある。

 市によると、審査会委員だった医師5人が3月下旬までに、医師会を通じ「退任願」を市に提出した。5人は3月末付で委員を辞任。理由は「一身上の都合」だった。任期は2015年4月~17年3月の2年間。医師5人は任期1年を残して退任した。
(略)
 医師5人が辞任した4月からは、医師の人数を減らして対応。市の条例で合議体の人数は「5人以内」とされ、法的にも問題はない。市いきいき推進課は「大きな問題は起きていない」としながらも「在るべき姿に戻せるよう医師会にお願いしている」と述べた。

 本来2人の医師が審査に関わる合議体で、現状三つの合議体で医師は1人、残る一つの合議体は医師が不在の状態が続いている。同じ条件で審査が行われず、審査会の公平性が問われる

 同医師会は、辞任した医師とは別の医師1人をすでに推薦したことを明らかにし「今後も市に全力で協力していく」とコメントした。吉川市では小中学校の校医16人のうち10人が今年3月末に辞任していた。

 関係者によると、4月に医師会の医師5人が辞任したことで、合議体のメンバーが減少。最低限のメンバーで行っている合議体は欠席できない状況が続いており、合議体の数自体や1回の審査対象数を減らそうとする動きも出ているという。審査は提出から1カ月以内に結果を出す必要があり、審査の期限切れや通常業務を抱える審査会医院の負担増も懸念される。

 関係者は「異常事態。医師会は事情を抱えていると思うが、市民の健康福祉が犠牲になるのはおかしい。医師会は何を考えているのか」と訴える。別の関係者は「医師会は問題があるならはっきりと言うべきだ。この問題を多くの人に知ってほしい」と話した。

校医の大量辞任…吉川市長「遺憾に思う」 子どもの健康第一に調整(2016年5月27日埼玉新聞)

 埼玉県吉川市の小中学校の校医16人のうち、10人が一身上の理由で3月末までに辞任したことについて、中原恵人市長は27日の定例記者会見で、「この1年、医師会とも例年に代わるような形で変更したことはない。校医が辞めたのは遺憾に思っている。子どもたちの健康、安全を一番に考え、6月30日までにきちんと健康診断を終えられるように調整している」と語った。

 この中で、中原市長は「校医一人一人の負荷はかなり大きくなっている」と懸念を示した。市教育委員会の篠田好充教育部長は「6人の先生にお願いしているので、健診が滞っていることはない」と述べ、子どもたちへの影響はないとしている。

 また、市の介護認定審査会でも、審査会の委員だった医師8人のうち、5人が3月末までに辞任していることについて、鈴木昇健康福祉部長は「すぐに審査しているので遅れはない」と述べ、市民に影響は出ていないとの見方を示した。

この埼玉県吉川市医師会と言うところは何か聞いたことがある気がしたのですが、3年ほど前に予防接種の価格を医師会が独自に設定し会員に統一価格で接種するよう強要していたと報じられていた地区だそうで、何でも医師会からの通知を無視して独自価格で接種した医院が医師会を除名されたとも言いますが、ちょいと調べて見た範囲でも何やらこの医師会内部でも色々と面倒臭い事情があるようですね。
なんでも医師会メンバーだった某医院の婿殿が義理の親の支援を受けて数年前に県議会に当選したそうですが、その際に義父が同市医師会に全面支援を求めたが断られたと言った事情があったそうで、当選後は現職県議の威光よろしく医師会内で一時は権力も振るったものの結局は対立が続き医師会から除名されたと言うことですが、何の因果かその婿殿が昨年今度は市長に当選してしまったそうです。
何しろ義父が除名を巡って医師会と裁判をするほど全面対立していたわけですから、当然ながら同市医師会と現市長との関係もあまり良好と言うことでもないのだろうなと推測されるのですが、市民としてはそういう内輪もめで妙なところに悪影響を被るのは勘弁してもらいたいと言うのも正直なところではないでしょうか。

ただこの校医と言う仕事に関しては、色々と面倒が多い割に見返りもあまりないと言うことで同市に限らず全国的にも人気が無い仕事だと言うことは確かで、いくら医師会内部のトラブルが原因としてあったことでもうまみのある仕事などはなるべく確保しておきたいでしょうから、言ってみれば大人の事情があることを理由にこれ幸いと気乗りしない仕事を切ったと言う部分もあるのかも知れませんね。
逆に残った先生方が業務に対する義務感で残ったのか、それとも医師会との関係性から敢えて反発しているのかは何とも言えませんが、単純計算で業務量が今までの三倍にもなるのですから健診シーズンには仕事にならないだろうと思われますし、介護認定の方にしても一時的に調節はしてもいずれ仕事は次々と出てくるものなのですから、いつまでもこんな状況が続くものとは思えません。
この種の義務的な業務と言うものは恐らく全国どこでも半ばボランティアのような感覚で引き受けてきた側面があったはずで、いわば仕事の割り振りをしてきた医師会が率先してボイコットを推奨しているのだとすれば誰も進んではやりたがらないと思うのですが、市当局としては恒常的に必要な人材が確保できるようこの際仕事としても魅力あるものにしていくことも重要なんじゃないかと言う気がしますね。

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2016年5月29日 (日)

今日のぐり:「季節料理 四季」

俗に声かけ事案などと言われる不審者情報についてはたびたび「それで不審者扱い?!」と注目されていますが、先日以来一部方面で大きな話題になっているのがこちらの件です。

広島市中区不審者情報(2016年5月25日広島安心安全情報)

◎区分:声かけ
◎発生日時:2016年5月25日(水) 12時20分ころ
◎発生場所:広島市中区舟入本町
◎発生状況:下校中の女子中学生が、男に「一目惚れしました」等と記載されたメモ紙を差し出されたもの。
◎犯人:40代、170~180、中肉、黒色短髪、上下黒色スウェット(側面に青色ライン入り)、灰色自転車に乗車

「「一目惚れしました」等と記載されたメモ紙」の具体的な記載内容が気になるところなのですが、しかし一目惚れまではともかくメモを渡すとアウトですかそうですか。
今日はこうした不審者情報として広報されてしまわないためにも、世界中からセーフとアウトの微妙な境界線を示すニュースの数々を紹介してみましょう。

三島由紀夫賞「はた迷惑」 受賞の蓮実重彦さん「ばかな質問やめて」と質問を次々却下 記者会見は重苦しい雰囲気に(2016年5月16日産経新聞)

 「はた迷惑な話です」。第29回三島由紀夫賞に決まった蓮実重彦さん(80)。16日夜、東京都内で開かれた受賞記者会見は重苦しい雰囲気に包まれた。

 蓮実さんは会見の冒頭、司会から「心境は」と問われると「私の中に心境という言葉はないので、お答えしません」。続く記者からの質問も「ばかな質問をやめていただけますか」などと次々却下。「(受賞は)はた迷惑な話だと思っております。日本の文化にとって非常に嘆かわしい。もっと若い方を選ぶべきです。選考委員が暴挙に出られたわけで、迷惑な話だと思っています」と言い切った。

 受賞作「伯爵夫人」は、評論「『ボヴァリー夫人』論」を書いた影響が大きいと明かし「その100分の1の労力も費やしておりません。散文のフィクションの研究をしている者は、あの程度のものはいつでも書けます」とも話した。

ちょっとした話題になったこの一件、ご本人にも色々と言い分はあるのでしょうがマスコミ的にはどうやらかなり扱いに困ったようで、記者会見的にはこういうのはアウトなんでしょうかね。
学校の制服論争などは定期的に話題になりますが、こちらなかなか微妙な理由でアウトとされたものが話題になっています。

【悲報】女子小学生のニーハイ、不審者の標的になる恐れで禁止になる?(2016年4月27日秒刊サンデー)

最近ではいつどこにいるかもわからない不審者に怯えつつ、集団で登校するも、結局実際に不審者が現れると、実感がなくついていってしまいニュース沙汰になることは多々あるようですが、こうした誘拐事件は今に始まったことではなく、昔から存在しており親御を心配させる悩みの種となっております。

ということでPTAが動き出したのはなんと「ニーハイ禁止令」というもののようだ。上記ツイートの情報によるものだが、真偽についてはさておき確かに女子小学生のニーハイ姿には若干そそられる方も多いのではなかろうか。もちろん、それがすべて悪であるという考え方は一方的な決めつけであり、根拠は全くない。とはいえ問題があってからでは遅いということで上記のような案が出たのかもしれません。

ここまで行くともはや、女子はスカートもやめてすべてズボンにして完全防備で登校しなさいというお触れにしたほうがよさそうですね。

そこでようやく本当にそれが問題だったのか答えが出るはずです。
(略)

元記事に添付された画像の数々を見る限りでも様々に考えさせられますが、しかし素肌の露出面積が減るのだからいいと言うわけでもないのですね。
こうした危惧を裏付けると言うべきか現実はさらに斜め上を逝っていたと考えるべきか、こんなトンデモニュースも出ていました。

12歳の少女2人とスカイプで淫行したとして、逮捕→ 愛犬にも手を出していた?(2016年5月1日ViRATES)

ある男性が、12歳の少女2人とスカイプを通してエッチなことをしたとして逮捕された。
逮捕されたのはアーロン・トーマス・ユーズリー。アメリカ・イリノイ州在住の21歳である。

これだけでも結構な重い犯罪なのだが、むしろここからがある意味本題。
なんと押収したアーロンのPCに、愛犬にフェラチオさせている動画が大量に保存されていたのだ。
ベテランの捜査官たちも、これにはさすがに唖然としたという。

動画の本数から見ても、かなり日常的にフェラチオさせていたようで、アーロン本人もメディアのインタビューにて事実であると認めている。
「ふと興味が湧いたから」という理由で、愛犬にしゃぶらせたのだという。

なお、少女たちへの淫行については、まず、相談に乗るなどをして2人の信頼を獲得。
そして、巧みな話術によって少女たちをやる気にさせ、Webカメラなどで裸の映像を送らせたそうだ。
こちらに関しては「愛情からやった。下心はなにもない」と、アーロンは主張している。

世間的には少女はともかくイヌはアウトと言う声も少なからずあるようなのですが、その辺りが微妙な境界線と言うことになってくるのでしょうか。
若い頭脳による柔軟なアイデアと言うことで二題取り上げてみますが、まずはこちらのニュースから紹介してみましょう。

SFUの学生が「大麻入りチョコ」で起業アイデア 学内コンペで話題に(2016年5月3日みんなの経済新聞)

 サイモン・フレーザー大学(SFU)ビジネススクールの学生らによる起業プロジェクト発表イベント「Opportunity Fest 2016」が3月22日、同サレー校(250 ? 13450 102 Avenue, Surrey)で行われ、「大麻入りチョコレート」ビジネスについて発表したグループ「Stolz」が「ベスト投資対象賞」と「ピープルズチョイス賞」、「ミスター・ビジネスチャンス賞」をトリプル受賞し、話題をさらった。(バンクーバー経済新聞)

 「Stolz」を立ち上げたのは、Garrett Downesさん、Smarth Duggalさん、Michael Pizzolonさん、Jeff Salzsaulerさんの4人。大麻入り高級チョコレートの生産・販売を行うビジネスで、設備投資や組織運営の方法、チョコレートのレシピからスタッフのトレーニングプログラム、マーケティングから品質管理システムにわたるトータルパッケージとして大麻生産者に提供する。

 グループ代表のSalzsaulerさんは、チョコレート職人兼製菓業コンサルタントでもあり、これまでに多くの関連企業立ち上げにゼロから関わってきた経験を持つ。「アメリカの大麻市場調査をしたところ、多くの生産者や加工業者が食用への販路拡大の意思があるものの、そのために必要な専門知識が不足していることが分かった」とし、「大麻食品はその利益率の大きさから生産者にとっては大変魅力的な市場なので、自分たちの持っているノウハウを使って、彼らにとって役に立つビジネスモデルを作り上げた」と説明する。

 同大学の起業家プログラムディレクターSarah Lubikさんは「彼らは自分たちの才能を結集して、膨大な量の課題をこなし、大きな可能性のある新しいエリアに利用できるビジネスモデルを完成させた結果、説得力と信頼感があり、かつ野望に満ちたプロジェクトに仕上がった」と称賛する。

 自分たちのプロジェクトが他と違う点として「現時点ではまだ経験不足の大麻食品生産者がほとんどを占めている業界にいるクライアントに対して、投与量の制限から小児用安全包装に至る細かい部分まで情報を提供することができるようにしたこと」を挙げるSalzsaulerさん。「大麻の利用者層は変化してきている。徐々に高学歴・高収入の専門職に就いた若者たちが中心になってくると、高級で高品質の商品が求められるようになる。今は付加的なビジネスに見えるかもしれないが、そのうち急に主流となる日がやって来る」とも。

 既にテスト商品のレシピも完成し、認可待ちの段階で、2017年初めにはアメリカ市場に進出し、カナダで正式に大麻が合法化されるのを待って、カナダ市場でも大麻食品卸売業者として展開していく予定。

まあ国毎の事情と言うものもあるのでしょうからこうした企画が絶讚されると言うこともあるのでしょうが、それほどに待ち望まれていた企画だと言うことなのでしょうか。
こちらはある意味ではよりワールドワイドに普遍的な価値観を有しているかも知れないし、そうでないかも知れないと言う微妙な新商品です。

世界初か!女子大生企画の男性器塗り絵に癒やし効果?(2016年4月30日日刊スポーツ)

 男性器をテーマにした塗り絵本が、出版準備に入っている。米国の女性ファッション誌「コスモポリタン」電子版によると、米ルイジアナ州ニューオーリンズに住む女子大生2人が、男性器の塗り絵本を企画。これまでに、予定ページ数の半分の30ページ以上を仕上げたという。

 その中の1枚の塗り絵は、勃起した男性器に詳細な模様を入れたもの。塗り分けるには、かなりの時間がかかりそうだ。描いている2人は建築科の学生で、細かいデザインを得意にしている。他に男性器を擬人化した絵や、複数の男性器を使った円形の模様などがある。

 作者の1人は同誌の取材に「昨年のクリスマスに、アダルト向けの塗り絵本をインターネットで探した。見つけたのは、ひどいデザインのもので、それなら自分たちで作ってしまおうと、今年1月に決めた」と振り返った。男性器に限ったことについては「笑いながら塗り絵をすれば、リラックス効果がある。男性器の塗り絵は、普通の塗り絵より楽しいから、リラックスできると思う」と説明した。

 男性器に特化した本格的な塗り絵は、世界初の可能性がある。2人は出版費用を、インターネットを通じたクラウドファンディングで募集中。目標金額は7750ドル(約85万円)だが、日本時間30日夜の段階で1315ドル(約14万円)と、約6分の1にとどまっている。

昨今日本でもこの塗り絵と言うものがちょっとしたブームなのだそうですが、こうしたものが普通の塗り絵よりも楽しくてリラックス出来るものなんでしょうかね。
最後に取り上げますのはちょっともの悲しいニュースではありますが、まずは記事から紹介してみましょう。

高校のフランス語教師 「ボンジュール」しか話せずクビに(2016年5月4日テックインサイト)

フランス語を学んだのは高校の1年間だけ、しかも「ボンジュール」しか話せない。そんな教師がアメリカの高校でフランス語を教えていたとして、このたび解雇された。『khou.com』など複数のメディアが報じている。

米テキサス州・ヒューストン独立学区(HISD)にある「エナジー・インスティチュート・ハイスクール(Energy Institute High School)」でフランス語を教えていたのはアルバート・モイヤー氏。彼は“フランス語教師なのにフランス語が話せない”という理由でクレームが相次ぎ、解雇となった。
この高校ではジーン・シーアス教員が25年にわたってフランス語を教えていたが昨年12月、学校側と揉め事を起こしてHISD内の他校に異動させられていた。モイヤー氏はシーアス氏の後任として配属され、フランス語教師としてこの学校に5か月間も勤務した。モイヤー氏の授業を受けていたナタニエル・ホワイトさんによると「質問をしても答えが返ってくることはありませんでした。授業のほとんどはGoogle翻訳を使っての自習でした」と証言している。

だがモイヤー氏は今回の解雇に対し、自身のブログにて次のように反論した。
「私は科学の教員免許を持っているれっきとした教師です。問題を起こした教員がいれば、代替教員としてどんな教科であろうと対応してきました。教師として13年間、自分の仕事に誇りを持ってやってきたつもりです。ここ7年で仕事を休んだのは1日だけ。メディアは私がフランス語を話せないことを話題にしていますが、アメリカでは圧倒的に教員が不足しているのです。」
一方のシーアス氏だが、異動になった学校でフランス語を教えることはできず、校内を見回る仕事しか与えられていないようだ。『khou.com』のインタビューに「フランス語が話せない教師とはひどい話です。子供たちは学校に来ても何も学んでいないことになる」と述べ、憤慨する。シーアス氏がなぜ異動になったのかは明らかにされていないが、「私は何もしていないのに給料だけもらっている。市民は私のために税金を払っているんだからおかしな話だよ」とも語っている。

現在、生徒のもとには学校から“適切な教員の配置に全力を挙げている”といった通知が来ているという。

聞けば色々と事情もあったのかも知れませんが、しかしさすがにこれはフランス語教師と言うにはちょっと如何なものかですかね。
元はと言えば前任者が旧に転勤になったことが理由だそうですが、しかしこの場合一体誰が一番悪かったと言うことになるのでしょうか。

今日のぐり:「季節料理 四季」

奈良県は斑鳩界隈にあるのがこちらのお店ですが、単なる店舗と言うより道の駅的なちょっと独特の作りの店構えで、駐車場も広く利用はしやすそうですね。
こちらは法事なども扱っているそうですが、この何とも派手なかぐや姫の看板は置くとしても、店内の一角に某アニキャラ系フィギュアが大量展示されているのが法事的にどうなのかです。

和食のお店かと思ったのですが、何故かおすすめっぽいメニューは各種カレーばかりが並んでいて、あとは唐揚げなどありきたりな定食類やら天ぷら、刺身と特に特徴は感じられません。
そんな品揃えの中で異彩を放っているのがあんかけカツ丼なるものなのですが、頼んで見ますと丼飯の上にトンカツを乗せ和風出汁のあんをかけたものであるようです。
味の方はこの出汁が貧弱過ぎる上に醤油風味が強すぎて食べ進めるのがつらい感じですが、同じ出汁でも塩ベースでもう少し薄味にしたててあればもう少し食べやすかった気がします。
ちなみに付け合わせのお椀の中身があっさり味のかきたま汁で、あんかけと汁の味が逆であればもっと食べやすかったのでしょうかね。
ところで漬物は地元の奈良漬けではなく京都名産の柴漬けなのが何故かと思ったのですが、考えてみますとこういう立地ではうっかり酔って車に乗れないのでは困るのでしょう。

全体的に小鉢は充実しているし割安感はあるものの、味の方は正直どうこう言うものではない感じですが、しかしこのあんかけカツ丼を敢えて期間限定などではなくレギュラーメニューにする心意気はちょっと評価したいですかね。
接遇面ではあまり愛想もなくこんなものかですが、設備的にはトイレなども一応は揃ってるんですが、ゴミ箱が壊れてるのを放置していたりと保守の面ではちょっといただけなかったです。

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2016年5月28日 (土)

あのウザいポップアップに悩まされているのは日本だけではなかった

この夏に向けて最後の売り込みと言うことなのでしょうが、このところとみに鬱陶しさを増していると評判なのがこちらの問題です。

<ウィンドウズ10>「勝手に更新」苦情(2016年5月25日毎日新聞)

 マイクロソフトが最新の基本ソフト(OS)「ウィンドウズ10」の普及を促そうと、利用者向けにアップグレード開始日時を自動的に決めて通知したところ、利用者の間で「勝手に更新された」との苦情が相次いだ。これを受け、同社は通知からアップグレードまでの手順と対応について、利用者向けの説明文(https://blogs.technet.microsoft.com/askcorejp/2016/03/18/windows-10)と動画(https://mix.office.com/watch/ikvhtn5xb7mu)をサイトで公開するなど、対応に追われている。

 「10」は、パソコンとスマートフォン共通のOSで、スマホで使い慣れたアプリをパソコンでも使えることが特徴。「ウィンドウズ7」「ウィンドウズ8.1」の利用者は、7月29日までは「10」へのアップグレードを無料で受けられる。同社がOSのアップグレードを無料で提供するのは初めて。
 同社によると、昨年夏に提供を始めて以降、利用者がアップグレードの日時を予約する方法で実施してきたが、今年5月13日に手順を変更した。新しい手順は、利用者のパソコン画面に「このパソコンは次の予定でアップグレードされます」というメッセージと、2~3日後の日時が通知される。利用者が拒否しない場合、直前(15分前)に再度通知が出て、アップグレードが始まる。アップグレードによって使い勝手が変わるほか、「10」に未対応のソフトは使えなくなるなどの不具合が生じる
 同社は「ネットの利用に適した安全なOSなので、無料期間中にアップグレードしてほしいと考えて手順を簡単にした」と説明する。日本での普及が海外に比べて遅れていることや、パソコンの新規購入を促進したいことも背景にあるようだ。

 今回、手順の変更が浸透していなかったことや、通知が分かりにくく、一部の利用者には「強制的にアップグレードされた」と受け止められた。「苦情を含めた問い合わせが予想以上に寄せられた」(同社)という。
 通知が届いた場合、操作によって「アップグレードしない」意思表示をしたり、指定された日時を変更したりできる。しかし通知のウインドーを閉じるだけだと、指定の日時にアップグレードが始まる。始まってから気付いた場合でも、公開された動画を参考にすれば、終了前にキャンセルができる。さらに、アップグレードが完了してしまっても、1カ月未満であれば元のOSに戻すことは可能という。【岡礼子/デジタル報道センター】


ウィンドウズ10更新、マイクロソフトの「汚いトリック」と批判(2016年5月25日BBC)

パソコン基本ソフト(OS)ウィンドウズのアップグレードを利用者に促すポップアップ・ボックスの仕様について、マイクロソフトを批判する声が上がっている。ウィンドウズ10への更新を推奨するポップアップ右上の赤い「x」をクリックすると、ボックスが閉じるのではなく、更新手続きが始まるからだ。
赤い「x」をクリックするとポップアップは閉じるのが、これまで通常だった。それだけに、ウィンドウズ利用者の間に混乱が広まっている。

マイクロソフトによると、アップグレード開始時間を知らせるポップアップが開くので、そこでアップデートをキャンセルできる。
ポップアップ・ボックスの仕様が変わったのは、このアップグレードが「推奨」に分類されており、今では多くの利用者がセキュリティー対策として「推奨」更新を受け入れるようパソコンを設定しているからだ。つまり、ポップアップを不要扱いしても更新を不要扱いしたことにはならない

ウエブサイト「PCワールド」の編集者、ブラッド・チャコスさんは「汚いトリック」だと批判する。
「こういう汚いトリックは、長年のウィンドウズ・ユーザーを怒らせるだけだ。おなじみで大好きなOSを使い続けるだけの理由がある人たちなのだから」とチャコスさんは書いた。

マイクロソフトは、「ウィンドウズ10への無料アップグレード特典が7月29日に期限切れとなるので、ウィンドウズの最良バージョンへのアップグレードを手助けしたい」と説明している。
「10月に情報共有したように、『推奨』アップグレード受け入れを設定しているウィンドウズ7と8.1の利用者に、ウィンドウズ10を提供する。ウィンドウズ10の更新を受けるか拒否するか、利用者は選ぶことができる」

毎回毎回PCを起動するたびに立ち上がるあのポップアップにはすでにうんざりした、この苦しさから逃れたい一心でついアップグレードしてしまったと言う方々も多いのでしょうが、ウインドウズ10自体は当然ながら欠点もあるものの特に大きな不具合もなく使えるものだと思いますが、問題は現在の環境であれば問題なく動いていたアプリやハードが動かなくなると言うケースも少なからずあると言うことですよね。
どこの会社であれこの種のアップグレードに伴うトラブルはつきもので、最近では某林檎マークのタブレットでOSをアップグレードした途端に大変なことになったと話題になっていましたが、特にウインドウズ系の場合旧来の資産を延々と引き継いで運用している方々も多いだろうだけに、この種の互換性の問題は非常に重要でそれがために敢えてアップグレードしないと言う選択をする人も多いようです。
問題はそうした自由意志に従って更新をしないと決めている人に対してもしつこく強要紛いのことをする姿勢だと言うことなのですが、すでに各方面ばかりではなくマイクロソフトの公式サイトにおいても「如何にアップグレードさせないか」が掲載されているのを参照いただきたいですが、しかしこんな告知が必要になること自体どうなのかですよね。

基本的にOSなどは安定的に動作することが最優先ですから、OSだけをアップグレードするよりもハードとOSはセットで更新する方が安全なのだろうと思いますが、実際アップグレードしたはいいが動作が不安定になった、遅くて使い物にならないと言った声も少なからずあるようですから、アップグレードで不具合があるようなら早めに旧環境に戻す手間まで見込んでのアップグレードを行うべきなのでしょうね。
ともかく今回の一件でマイクロソフトの評価がどれほど地に落ちたものか計り知れませんが、すでに一周してネタ扱いされるようになっていると言うことなのか「無料更新期限までにいかにOSをアップグレードさせないかを競うゲーム」が登場したり。「最初はかわいかったのに次第にホラーになっていくアップグレードちゃん」なる萌えキャラ?が登場したりと、すっかり妙なところで話題を振りまいているようです。
しかしマイクロソフトと言えば独占市場を形成して高いお金を払わせるビジネスをやってきた会社と言うイメージもあっただけに、今回の無料アップグレードにはよほどに期するところが大であったのでしょうが、それならそれでウインドウズ10はきちんとしたOSに育てていってもらわなければ困ると言うものですよね。

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2016年5月27日 (金)

医療事故調、届け出基準明文化か

本日まずは、先日以来話題になっているものとして、こういう判決が出たと報じられていたことを紹介してみましょう。

「医師に過失ないが説明不十分」…腫瘍手術で左足にまひ、330万円賠償命令(2016年5月21日読売新聞)

 香川県立中央病院(高松市)で手術を受けた高松市内の女性(67)が、左足にまひが残ったのは担当医師の診察や手術内容に誤りがあり、事前説明も不十分だったなどとして、県を相手取り4462万円の損害賠償を求めた訴訟の判決が18日、地裁であった。

 横路朋生裁判長は、医師の説明義務違反を認め、県に慰謝料など330万円の支払いを命じた。

 判決によると、女性は2008年、同病院で神経などに腫瘍の疑いがあると診断された。同年12月に腫瘍の摘出手術を受けたが、左足の神経が傷つき、まひが残った。

 横路裁判長は、「診断や手術などで医師の判断に過失はなかった」と判断する一方で、事前に行った手術の説明については「運動障害が生じる危険性があり、手術と経過観察の選択に当たって、熟慮して判断できるよう女性に説明したとは認められない」と指摘した。

 判決を受け、県病院局は「判決の内容を精査して、今後の対応を検討していきたい」としている。

経緯の詳細がわからないので医学的な部分に関しては何とも言いがたいものがあるのですが、この種の判決が出てくる以上は全てのケースで極めて稀な合併症や最悪の事態までを想定した分厚い説明書が必要になるだとか、いっそ学会なりが説明のテンプレを用意すべきだ等々の意見が出ているようですが、一般的な手術や手技に関しては確かに権威が用意したテンプレは有用かも知れませんね。
それはさておき、こうした場合一般的には示談なりで保険から一定程度の支払いを行って済ませると言う方法が主流で、裁判にまでなるケースは必ずしも多くはないですし、裁判に持ち込まれても裁判所から和解と称して示談を促す勧告が出る場合が多いと言い、言われてみればこうして判決まで出されたケースはあまり見かけないようにも思います。
それでもここまで話が進んでしまった背景には患者本人なり家族なりの意向が強く働いているとは推測されるところで、仮にこれが医療過誤が疑われる死亡事例であれば病院側は事故調に届け出ることはなく、遺族側はそれに強い不満を抱くと言うことになるのかと思いますけれども、ただこうした説明義務違反の類は事故調制度における医療事故再発防止のための教訓の拾い上げと言う観点からは価値が少ないのかも知れませんね。
ともなくも事故調制度が発足して半年余りが経過し、当初予想されていたように病院側が届け出る事例と患者遺族側が届け出を望む事例の食い違いが深刻になってきたところですが、先日こうした事態に対する対策としてこんな改善策が議論されていると報じられていました。

医療事故調査制度 見直しへ 予期せぬ死、基準統一 協議会設置 ばらつき是正(2016年5月25日毎日新聞)

 患者の医療死亡事故の届け出と院内調査を全医療機関に義務付けた医療事故調査制度について、厚生労働省は24日、地域や医療機関ごとの届け出数のばらつきを是正するため、関係機関で協議会を作って届け出対象の統一基準を設ける方針を固めた。死亡した患者の遺族が調査を求めた場合に、医療機関側に要望を伝える仕組みも新たに設ける。6月にも関連省令を改正する。

 同制度は昨年10月にスタート。当初は年1300~2000件の届け出を想定していたが、今年4月までの7カ月間の届け出は222件にとどまる。その背景として、(1)対象とされる「予期せぬ死亡事故」の範囲があいまいで、届け出に消極的な医療機関がある(2)遺族側からの届け出が認められていない――ことが指摘されている。

 このため厚労省は、(1)について、運営主体の第三者機関「日本医療安全調査機構」と、医療機関に助言・協力する「支援団体」に指定されている各団体(日本医師会、日本病院会など)で作る連絡協議会を新設。これまで各団体が個別にガイドラインなどで示していた届け出基準を標準化し、院内調査の手法についても医療機関や地域間の格差をなくす。

 ◇遺族の訴え 病院に伝達

 (2)については、同機構に遺族側から「医療事故ではないか」と訴えがあった場合、保健所の相談窓口などを紹介するだけの今の運用を改め、遺族の求めに応じて、患者が死亡した医療機関に遺族の意向を直接伝えるようにする。ただし、医療機関が院内調査する義務はなく、判断の結果を同機構に伝える必要もない

 見直しの方針は、自民党の作業部会の意見を踏まえて決めた。作業部会は、異状死を認めた場合に警察への届け出を医師に義務づけた医師法21条の見直しも議論していたが、今回の制度見直しには反映させず、検討を続けることになった。

 医療事故の遺族らで作る「患者の視点で医療安全を考える連絡協議会」の永井裕之代表は「これまで制度に基づく遺族の相談窓口さえなかったので、機構が遺族の相談を受け付け、医療機関に伝えることは半歩前進だ。将来的には遺族の調査依頼の窓口や、死亡事故があった医療機関の職員が通報できる窓口も設置すべきだ」と話している。【熊谷豪、桐野耕一】

そもそも何を目的とした制度であるかと言う認識にばらつきがあると言う気もしますけれども、制度が原因究明と再発防止を目的とするのであれば医療の側としては当然再発防止のために役立つ症例を届け出たいと考えるはずですし、一方で患者遺族側からすれば何かしら不明な点があれば究明したいと考えるはずですから、基準を統一したいと言うのであれば医療側のみならず遺族側の認識についても摺り合わせが必要でしょうね。
医療側の心情としてはやはり届出数がこれだけ少ないことを見ても事故調という名称自体のイメージがあって、何かミスをした結果患者が亡くなった場合に訴えるものと言う認識が根強い可能性がありますが、届け出対象を文字通り解釈すれば事前に予期しなかった(正確には、患者家族に可能性が説明されていなかった)死亡事例全てとなるはずで、やはり現場の感覚としては違和感を感じずにはいられないのでしょう。
その点で両者の落としどころとしてもっと活用出来る可能性がものとして剖検(病理解剖)やAi(死亡時画像診断)などもありかとも思うのですが、基幹病院などにおいては学会の施設認定の基準などにおいて一定数の剖検が必要ですし、死亡診断書に記載するにも何がどうなったかの情報はあった方がいいはずで、医療側の心情的にも事故調届け出よりはおすすめしやすいのではないかと思います。
ただ根本的には事故調については紛争化との関連性が避けては通れないだろうと言うのも現実で、遺族側も特に何も問題と感じておらず、円満に死亡退院されると言った大多数のケースでまでわざわざ届け出をするのかどうかと考えた場合、いたずらに杓子定規な基準を策定することでかえって紛争化のリスクを高めることになるのかも知れませんね。

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2016年5月26日 (木)

医療現場からあの道具が消える日

最近地味に広報が行われていますが、近い将来医療現場でありふれていたあの道具が消えてなくなりそうだと言うことです。

水銀血圧計・水銀体温計が使えなくなる日 「水銀に関する水俣条約」により2020年以降は処分難渋の予測(2016年5月17日日経メディカル)

 水銀血圧計、水銀体温計――。多くの医療機関が保有する水銀含有製品の処分費用があと数年で高騰すると予想されている。そのような中、水銀含有製品の低コストでの回収事業が、都道府県医師会を中心に今年度から本格化する。
 2020年以降、水銀を使った機器の製造、輸出入が原則禁止される。これは、2013年に採択された「水銀に関する水俣条約」によるもので、同条約は、地球規模の水銀汚染の防止を目指し、水銀の供給、使用、排出、廃棄など各段階で総合的な対策に取り組むことを求めている。

 とはいえ、いまだに多くの医療機関が水銀血圧計や水銀体温計を保有している現状がある。
(略)
 環境省大臣官房廃棄物・リサイクル対策部は、今年3月、都道府県医師会を事業実施単位とし、郡市区医師会などを回収単位として実施することなどを示した「医療機関に退蔵されている水銀血圧計等回収マニュアル」を公開。環境省による同マニュアルに沿って、全国の都道府県医師会が主体となり、地区ごとに回収事業を進めることになっている。「医療機関の大小を問わず、診療所から大学病院まで幅広い医療機関からの回収を受け入れたい」と日医の担当者は話す。
 現時点では、主に海外で水銀を使用した製品がいまだに製造されている。そのため、廃棄物に含まれる水銀の多くは回収された後に有価物として輸出されることが多い。しかし、水俣条約の発効とともに水銀含有製品の製造、輸出入が禁止されると、回収した水銀の需要がなくなるため、処理コストが高騰すると考えられている。また、個々の医療機関が個別に産業廃棄物として処分しようとすると、少量での収集運搬・処分となり、現時点でも処理コストは割高となっている。日医の担当者によると、医療機関が個別に処分する場合、水銀血圧計は1台当たり数万円のコストが掛かるという。
 これを、集中的かつ効率的に回収できれば、処理コストを抑えることができる。医師会による回収では、血圧計1台当たり2000円程度の処理費用で回収できるという。環境省も日医も、回収事業は1~2年という短期間で完了させたい考えだ。日医は、基本的に会員を対象に回収事業を進める計画だが、非会員であっても都道府県医師会単位で受け入れを検討するとしている。
(略)
 日医のアンケート調査では、回答した診療所が保有していた血圧計の38%を水銀血圧計が占めており(図1)、うち76%が使用されていた。一方、体温計に関しては、診療所が保有している体温計の31%を水銀体温計が占めていたが(図2)、使用されていたのは34%のみで、6割強は使用されていなかった。
 このように現在も多くの医療現場で水銀血圧計が使用されていることから、条約発効による現場の混乱が懸念される。そのため日本高血圧学会は、学術委員会の下に「水銀に関する水俣条約と水銀血圧計についてのワーキング」グループを設け、昨年6月、「水銀血圧計の使用と水銀血圧計に代わる血圧計について」と題した報告書を発表。
 水銀血圧計の使用について、「通常の取扱いでは、ほとんど環境負荷なく高精度な血圧測定が可能であり、現在使用している水銀血圧計について、直ちに廃棄・交換を行う必要はない」としつつも、定期的なメンテナンスを行うことを推奨。今後、新たに水銀血圧計を導入しないことを推奨した。
 加えて、水銀血圧計の代替として、「医用(医療機関で測定するため)の上腕式電子血圧計」を推奨。大阪大学老年・総合内科学教授の楽木宏実氏は、「将来的に精度検定に関する情報公開が望まれるが、医用とされる血圧計について基本的に日常診療上は問題なく使える」と語る。加えて、「個人的には、近い将来、水銀血圧計の廃棄に困るかもしれないので、できることなら今、廃棄した方がいいと思う」とも言う。
 同報告書によると、現在、日本高血圧学会のガイドライン(JSH 2014)は、水銀血圧計を用いた聴診法による血圧測定を推奨しているが、条約発効に合わせて、ガイドラインの改訂を検討する予定だ。

ちなみに先日5月14日は「温度計の日」だったそうで、1724年にドイツの物理学者ファーレンハイトがはじめて水銀温度計を作った(華氏温度計)そうですからざっと300年近い歴史があることになりますけれども、我が国で一般に用いられているのはスウェーデン人のセルシウスが1942年に考按した摂氏温度計で、水の凝固点から沸点を百等分したことからセンチグレード(百分度)とも言います。
さすがに利便性の点からも今の時代に水銀式体温計を利用している施設はそうはないだろうと思うのですが、一方で水銀式血圧計は電子式と違って測定が早いことや不整脈に強いことなどアナログならではの強みがあることから、現在使用されている血圧計に関しては廃棄を推奨すると言うわけではなく、新たに水銀血圧計を導入しないことで徐々に電子式に置き換えていくと言う考えであるようです。
救急の現場で電子式血圧計が何度もうなりを上げるだけで一向に血圧を表示せずイライラした経験のある先生も多いかと思いますが、電子式は電子式で持続的な血圧測定が黙っていても可能であると言ったメリットもありますから、今後測定能力が改善されていけばいずれはあらゆる局面で水銀式を上回る安定した測定が出来るようになるのかも知れませんね。

今回見ていて思ったことに診療所の4割で水銀式血圧計が保有されており、しかもその3/4が実際に使用されていると言うことですから、診療所のおよそ3割が水銀式血圧計で血圧測定を行っていると言う計算になりますが、この点に関しては単純に安価である言う経済的な側面も少なからずあるのかも知れません。
血圧計などは診療所でも一台きりと言うことは少なく、全国で見れば相当な数が代替されていくことになると思うのですが、国としてもこれら水銀製品の回収を進めるにあたって処理技術の開発を進める計画なのだそうで、その背景には今まで輸出されていた回収水銀を今後は国内で処理しなければならなくなると言う理由があります。
また記事にもあるガイドライン改定に関連して、学会では医用の上腕測定式の電子血圧計を推奨するとしていますが、医療機器業界としてもこうした需要を見込んで聴診法にも対応するなど機材の改良を進める計画であるそうで、どんな患者でもベテラン看護師並みのスピードで血圧を測定してくれる機材なども近々登場してくるのでしょうかね。

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2016年5月25日 (水)

ぐるぐるだとか転がしだとか言われると一体何の話なのかですが

どのような呼び方をするのかは地域毎に色々とあるのでしょうが、恐らく全国どこにでもある問題として先日こんな記事が出ていました。

行路病院・ぐるぐる病院の「患者転がし」(2016年5月13日読売新聞)

 

生活保護の患者の入院を多数受け入れる民間病院があります。関西では「 行路こうろ 病院」と呼ばれてきました。行路は、正式用語ではありませんが、「ホームレス」と似た意味です。筆者が医療・福祉の関係者に聞いた結果を総合すると、その数は大阪府内と近隣の県で50か所近くにのぼります。関東にも同様の病院が相当数あり、「ぐるぐる病院」と近年、呼ばれています。
 なぜ「ぐるぐる」なのか。多数の入院患者が、病院の経営上の都合で1~3か月前後ごとに次々に転院させられており、回り回って、元いた病院へ戻ることも珍しくないからです。

医学的必要性も、本人の意思も関係なく

 背景にあるのは診療報酬のしくみです。一般病棟では入院が長くなると、病院に入る1日あたりの入院料が下がるため、転院させるのです。受け入れる側の病院は、それで空きベッドを埋め、再び高くなった入院料を得て、入院時検査も一からやる。期間がたつと、また別の病院へ転院させる。
 治療上の必要とも、本人の意思とも関係なく行われる転院は「患者転がし」と言うべきでしょう。そこには、退院して生活する場所がないために病院にいる「社会的入院」が、かなり含まれています
 そうした病院の中には、まじめに医療に取り組む病院もありますが、療養環境や医療内容の水準が低い病院も少なくありません。過去には、ひどい劣悪医療と巨額の不正をしていた病院グループや、必要のない検査や手術をしていた病院も発覚しました。
 以上のような実態は、何よりも患者の人権・人格を傷つけるものです。入院なので費用がかさみ、転院時にかかる移送費も医療扶助ですから、財政面にも影響しています。医療扶助をめぐる大問題のひとつです。
(略)
もともと住居のない人だけでなく、入院中に住居を失って、広い意味でのホームレス状態になった人も「ぐるぐる」から脱出しにくいこと、福祉事務所からの敷金支給で居宅保護に移行することは制度的に可能なのに、実際の退院支援がろくに行われていないことが、問題点として浮かび上がります。
 こうした転院の実態は、会計検査院が14年3月にまとめた「 生活保護の実施状況について 」という報告や、総務省行政評価局が同年8月に公表した「 生活保護に関する実態調査結果報告書 」でも指摘されました。総務省の報告書は、東京都内の3か所の福祉事務所で見つかった具体例も挙げています。

 各方面から指摘を受けた厚労省はようやく、「頻回転院」という表現で、この問題の実態把握に乗り出し、生活保護を担当する自治体に対処を求めるようになりました。
(略)
 厚労省は、14年8月20日の保護課長通知で、自治体に次のことを求めました。
<1>転院にあたっては医療機関から、転院が必要な理由や転院先を事前に福祉事務所へ連絡させる
<2>福祉事務所は、転院の必要性について嘱託医と協議しながら検討する
<3>福祉事務所は、レセプトを点検して、その医療機関で適切な医療が行われているか検討する
<4>医学的判断に疑義があるときは都道府県の本庁に助言を求める
<5>都道府県・政令市・中核市は、必要に応じて医療機関に個別指導を行う
<6>頻回転院患者の実態把握を行う

 総務省の調査に基づく勧告を踏まえたものですが、実はずっと昔、1973年の保護課長通知でも、病院からの事前連絡、福祉事務所による検討を求めていました。また、特別な必要があるときを除いて都道府県域をまたぐ転院は不適当だとしていました。それらが、ろくに守られていなかったのです。
 どうしてなのか。総務省による福祉事務所への聞き取りでは「2週間、1か月以内という短期間の転院もあり、訪問による病状把握や本人の意思確認ができない」「転院の必要性は主治医の判断で、福祉事務所にそれを覆すだけの医学的知見はない」「他の都道府県にある医療機関には指導権限が及ばない」といった釈明が出ていました。
 より本質的な背景を考えると、「入院中の患者は病院にまかせておけばよい」という感覚の福祉事務所、ケースワーカーが多いからでしょう。医療を受けさせているのは良いことだとみている。住まいを確保して退院を支援するのは手間がかかる。長期入院患者への訪問は原則6か月に1回でよいが、居宅保護に移れば月1回の家庭訪問が原則になる。要するに、入院していれば、ケースワーカーの労力がかからないからです(そのかわり費用はかさむ)。
(略)
 かつて大阪市では、住まいのない人が退院する場合、施設入所でなければ保護廃止という運用で、居宅保護への移行を認めていませんでした。居宅移行の敷金支給は98年からポツリポツリと始まり、04年からは積極的に支給するようになりました。その結果、同市のホームレス状態の入院患者数は、かなり減ってきたのです。そういう教訓を生かすべきでしょう(それでも全国的に見れば、大阪市の頻回転院患者数は、まだ群を抜いて多い)。
(略)
 「ぐるぐる転院」という異常な現象をなくすために、何をすればよいか。厚労省が通知した内容だけでは、さほど対策が進むように思えません。
 筆者がいちばん重要だと思うのは、社会的入院をなくす取り組みです。病状が重くないのに生活の場として漫然と入院させられている場合、福祉でやるべきことを高価な医療に肩代わりさせているわけです。退院先になる居宅や介護施設の確保に積極的に力を注ぐ必要があり、国は、そういう活動に財政的なサポートをするべきです。
(略)

中には当然ながら必要性があって長期入院せざるを得ない患者もいるわけで、転がしが出来なくなったら患者はどうなるのかと言う問題もあるのですが、記事にもあるように入院中に住居を失い退院したくとも出来ず、行政に支援を求めてもなしのつぶてであると言った背景事情もあるようで、時折報じられるような金儲け主義の悪徳病院が云々と言う単純な図式ばかりでは必ずしもないようです。
記事においても最大の背景事情として社会的入院を問題視していることは正しい視点だと思いますが、もちろん病院に預けておくのが一番安上がりで安心と言う日本の歪な医療費の構造的問題もあることなので、不必要な入院に関しては患者自己負担分を増額するなど一定の歯止めは必要ですし、いわゆる180日ルールなどもこうした面での対策として導入されたものと言えますよね。
一方でこれだけ顕著な地域格差が存在していると言うこと事態が制度だけではなく、その運用上の問題点を表しているとも言えますが、特に生保受給者が多い大阪で転がしも多いと言うのはもちろん生保患者特有の諸事情もさることながら、やはり引き取り手の家族がおらず退院後の住居一つとっても本人が動かなければ何も話が進まないと言う制度的な問題もありそうに思います。

記事にも福祉事務所などに対する運用の改善を図ろうと言う動きが過去にも何度かあったことが紹介されていますが、現実的にそれによって頻回転院が改善したと言うこともないのですから実効性としてはどうなのかで、そもそも行政の側としても自分達で手間暇かけて行政サービスを行うよりも、全て医療機関に丸投げして月々のお金だけ支給するやり方が一番楽なのは間違いありません。
過去の大阪のように生保患者が退院しようにも保護廃止されて退院させてもらえないと言った運用は論外ですが、とりあえず引取先があるホームレスを多大な労力をかけて新居探しからその後の生活の手配までするだけのマンパワーが福祉事務所にあるのかと考えると、その分の労力をより重要度の高い非入院の受給者対策にあてたくなるのも理解は出来るところです。
医療機関の側にしても日常的、常習的に頻回転院に荷担している施設と言うのは確かにいて、ひどいところになると同じ法人内で患者を転がしているようなところもあるやに聞きますが、ただ何故退院させるより入院させることを選ぶのかと言えばそうしなければ経営が成り立たないからであり、救急患者受け入れ困難問題などと同様に基本的にベッドは埋めなければならないと言う診療報酬体系も問題だと言えそうです。

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2016年5月24日 (火)

高額な新薬を医療現場から排除すべきとの声

医療財政が緊迫する中で最近とみに話題になることの多い高額な新薬の問題ですが、先日こんな議論がなされていたそうです。

高額薬剤、「皆保険の危機要素」と支払側(2016年5月19日医療維新)

 「医療費の約20%を占める薬剤費が国民皆保険の危機要素になる。薬価を総額的に統制する仕組みが必要ではないか」(健康保険組合連合会理事の幸野庄司氏)
 「オプジーボの話題が、相変わらず医療界を席巻している。オプジーボの適応拡大について承認申請中、あるいは治験中のものがあり、これらが終了して薬事承認されると、薬剤費は増大し、医療費は到底もたなくなる」(日本医師会副会長の中川俊男氏)
 5月18日の中央社会保険医療協議会総会(会長:田辺国昭・東京大学大学院法学政治学研究科教授)。同総会では、新薬の薬価を承認したが、その関連で高額薬剤の問題が改めてクローズアップされた。抗体医薬のオプジーボ(ニボルブマブ)の適応が、悪性黒色腫から、手術不能または再発の非小細胞肺癌に2015年12月に拡大され、それに伴い市場規模も拡大しているのを機に、繰り返し議論になっている問題だ。
(略)
 高額薬剤の問題について口火を切ったのは、健保連の幸野氏。2015年9月以降、調剤費が、対前年同期比で2ケタ増が続いている現状について、「異例の伸びが続いている」と問題視し、製薬企業の業績が好調なのも、この辺りに要因があるとした。「高薬価の医薬品の収載で、医療費の約20%を占める薬剤費が国民皆保険の危機要素になる。薬価を総額的に統制する仕組みが必要ではないか。効果が高いからいい、という論理は通じない」と幸野氏は述べ、新たな制度の検討を求めた。
(略)
 他の中医協委員からも、高額薬剤の薬価について、イノベーションの視点を重視しつつ、検討すべきとの声が相次いだ
 日医副会長の松原謙二氏は、「適応拡大した時の国家財政がものすごい負担になっている」と指摘、適応拡大があり、かつ一定以上の売上の医薬品については、再算定などを検討すべきと主張した。
 日本薬剤師会常務理事の安部義弘氏は、調剤医療費が二桁の伸びが続いているのは、薬価が高い薬の影響があると指摘し、「新薬は大切な財産であり、イノベーションの体力を削がないことは大事。一方で日本は国民皆保険で、高額療養費制度があるため、高額であっても、多くの患者が必要に応じてアクセスできることが諸外国とは違っている。この点も踏まえて、バランスの良い薬価の議論が必要」とした。
 日本病院会常任理事の万代恭嗣氏は、「イノベーションについては最優先とは言わないが、かなり優先すべきとは思っている。ただし、イノベーションの推進とコストの在り方については、広い立場で議論していくべき」と述べた。
 中医協の薬価算定組織委員長の清野精彦氏は、「今までは薬の効果を重要視し、評価していたが、コストに対するベネフィットがどうかが重要になってきている」との考えを示し、さらに(1)薬物治療により治癒する場合、あるいは治癒せず永続的に治療を続ける場合に分け、薬価の在り方を検討、(2)分子標的薬で適応拡大が予想されている薬については、その点も踏まえて薬価を考えることが必要――などの必要性を指摘した。
(略)

薬価と言うものにこのところ注目が当たるケースが増えていますが、特に記事にも出ているような新薬は極めて高価である一方で国民皆保険制度下では一定額の自己負担だけで使えると言う点で、果たしてどこまで高額な新薬を保険収載すべきなのかと言うことも議論になってきています。
新薬承認の仕組みとして今までの既存薬よりも効果が高いからこそ新規に承認されるのであり、また効果が優れているからこそ既存薬より高い薬価が認められると言うことになっていますが、当然ながらこうした方法では年々薬価が高くなっていくのは当然で、また昨今のドラッグラグ解消のかけ声の下に毎年高価な新薬が登場し処方されていると言う現実があります。
さすがに有効な新薬が出ているにも関わらず承認しないと言うことは患者にとっても困るところですが、一つには薬価の妥当性と言うことを見直すべきだと言う意見があり、またもう一つは使用の範囲をもっと絞って考えるべきだと言う意見もあり、特に後者に関してはどちらかと言えば支払い側の意見が主体で、使用する側である医師や患者サイドからすれば大きなお世話だったわけです。
ところが記事にもあるように昨今医療側からもこうした問題を危惧する声が上がっていると言うのは、医療費が青天井ではない以上限られた医療費をどこにより多く使うかと言う観点が重要であると判ってきたからだとも言えますが、特に最近コストパフォーマンスと言うことを医療側も気にし始めたことを示すものとして、こういう記事が出ていました。

肺がん診療指針、薬の優先順位に値段反映を検討…高額新薬が医療費圧迫の恐れ(2016年5月19日読売新聞)

 日本肺 癌がん 学会(理事長=光冨徹哉近畿大学教授)は、肺がんの診療指針で示す治療薬の優先順位に薬の値段を反映させるかどうか、検討を始めた。
 高額な新薬が登場し、広く使われると医療費を圧迫しかねないためだ。海外では、薬の値段が効果に見合っているかを分析した上で、安価な薬を薦める指針を作る国があるが、国内の学会が検討するのは極めて異例だ。

 きっかけとなったのは、昨年、肺がん治療に使えるようになった新薬「オプジーボ」。最も多いタイプの肺がんに使え、約3割の患者に高い効果があるとされるが、月2回の治療で体重60キロの患者の薬代は260万円かかる。
 どの患者に効果があるかを事前に判別することは難しく、5万人の患者が年間を通して使えば総額が1兆7500億円になるとの試算もある。
 同学会では今後内部の委員会で、薬の使用の優先順位を決めるのに値段を判断材料とするかを検討する。医療経済の専門家や患者の意見も聞いた上で、海外の先行事例も参考にする。

 英国では、高血圧や糖尿病で、薬の価格が治療効果に見合っているかを分析し、最新の薬ではなく、実績が豊富で安価な既存の薬を薦める指針を作っている。
 学会の診療指針は、医療現場での治療法に多大な影響を与えるため、同学会は慎重に議論を進める。
 指針の検討委員長の山本信之・和歌山県立医大教授は「高額な薬の使用が医療保険制度に打撃を与えれば、その後、患者が保険を使えなくなる恐れがある。多くの患者を救うのに一番良い方法を考えたい」と話している。

新薬は既存薬よりも高い効果を発揮するからこそ承認されると言う建前ですから、敢えて効果の劣る薬を使うと言うことは医療の効果だけを見る限りでは出て来ない話であるはずなのですが、こうしたコストパフォーマンスをガイドラインにも反映させようと言う考え方が支払い側ではなく、医療の側から出てくると言うことに時代の変化を感じますね。
血圧などはどの薬であってもちゃんとコントロールしていればいいと言うことになっていて、古くて安い薬であろうが血圧さえ下がれば何だっていいと言う考え方もあっていいと思いますが、製薬会社の勧めるままに高価な新薬ばかりを処方していく先生も未だ一定数いらっしゃるようで、逆に言えば医師の側にとっては今まで医療費を抑制することへの動機付けが見えなかったとも言えそうです。
患者にとって見ればある程度の範囲までは自己負担分の増加と言う形で跳ね返ってくるはずですが、それでも薬局側が安いジェネリックを勧めても高い先発品しか使わないと言う患者もいるように、高いものほど効きそうだと言うある種信仰めいた考え方が未だに残っていると言う側面は否定出来ません。

ただガイドラインなどに反映されるとなるとやはり命の価値をどれほどに見積もるべきかと言う問題があって、命は地球よりも重い的な価値観に従えば薬価が幾ら増大しようが1%でも余計に命を助けられればコスパは高いと言う計算も成り立ちますから、単純に治療効果が1割しか上がらないのに薬価が5割増しの薬は使うべきではないとも言えないところですよね。
この辺りは最終的には医師にとって安い治療で済ませることの何かしら意味づけが用意出来るものなのかどうかにも関係してくるはずで、英国の家庭医のように患者人頭割で報酬が支払われる制度であれば少しでも安く医療を行う意味が出てくるのですが、開業医と大学病院とを問わずどこでも自由に受診出来る建前になっている日本では単に患者の移動が発生するだけで終わりそうにも思います。
患者側に安価な医療の動機付けを持たせると言う考え方で次第に自己負担比率の増加も行われてきたと言えますが、本当に高価な治療であれば高額医療や補助金の類で自己負担分は頭打ちになりますからどこまで有効なのかで、医療費の使い具合によって保険料にも差をつけるべきだと言う声が今も根強く残る道理ですよね。

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2016年5月23日 (月)

医師偏在対策の強化が新たな既得権益を生む可能性

あるべき医療、可能な医療の将来像に対して議論が続いている中で、先日こんな話が出ていたと報じられています。

偏在対策「強力」に、「医師の働き方ビジョン」も策定(2016年5月20日医療維新)

 厚生労働省の第3回「医療従事者の需給に関する検討会」(座長:森田朗・国立人口問題研究所長)と、第6回「医師需給分科会」(座長:片峰茂・長崎大学学長)は5月19日、医学部定員を2019年度までは現行の9262人を最低でも維持するほか、医師の偏在対策として、専攻医の募集定員枠の設定、保険医の配置・定数の設定、自由開業・自由標榜の在り方などを今年末に向けて検討することを骨子とした「中間取りまとめ」(案)を了承した(資料は、厚労省のホームページ)。
(略)
 さらに医学部定員増によっても、地域における医師不足は解消しないとの認識から、医師偏在対策の実施に当たっての課題、法制的な課題などについて今後検討する。「医師が勤務地や診療科を自由に選択するという自主性を尊重した対策だけでなく、一定の規制を含めた対策を行っていく」との観点から、専攻医の募集定員枠の設定をはじめ、13の偏在対策を例示している。
(略)
 「中間取りまとめ」(案)に対しては、構成員から基本的には反対意見は出ず、一部追加修正を条件に了承された。複数の構成員から挙がったのは、医師偏在対策を強力に進めるため、「検討する」ではなく、より踏み込んだ表現にすることを求める意見だ。これに対し、厚労省医政局地域医療計画課長の迫井正深氏は、他の審議会などとも関係する問題であり、本検討会で全てを決めることができないため「検討する」との表現にしたと説明、同医事課も「今後、医師の偏在対策を強力に行っていくことを予定している」と述べた。
 医師偏在対策は、経済財政諮問会議でも議題になり、解消に向け規制的手法も検討するとしている(『医師偏在、「規制的手法」も検討へ』を参照)。2017年度から開始予定の新専門医制度については、地域医療への影響から専攻医の地域別の上限設定も検討課題になっており、医師偏在対策がさまざまな場で規制色を強めながら議論される見通しだ(『医師の“適正配置”の一歩か、新専門医制』を参照)。
(略)
 医師偏在対策については、検討の柱として、(1)医学部、(2)臨床研修、(3)専門医、(4)医療計画による医師確保対策の強化、(5)医師の勤務状況等のデータベース化、(6)地域医療支援センターの機能強化、(7)都道府県が国・関係機関等に協力を求める仕組みの構築、(8)管理者の要件、(9)フリーランス医師への対応、(10)医療事業の継続に関する税制、(11)女性医師の支援、(12)ICT等技術革新に対応した医療提供の推進、(13)サービス受益者に係る対策――が例示された。
(略)
 総論としては、特に「医師需給分科会」において、医師偏在対策を強力に進めるべきとの意見が相次いだ
 聖路加国際病院院長の福井次矢氏はまず、「中間取りまとめ」について、「全体的には、今まで述べられたいろいろな意見が十分に取り入れられている」と評価。その上で、(3)の専門医については、「最悪の場合、各学会が独立して必要な専攻医数を推計した結果、医学部卒業生の超える推計数が出てくる可能性もある。診療科をまたいだ推計が必要」と指摘、さらに「偏在対策を十分に行わない限りは、医師数をいくら増やしても仕方がない。偏在対策をどのくらい強い意思でやるのか」と厚労省に質した。
 日本医師会副会長の今村聡氏も、「一番大事なのは、医師の偏在対策であり、これは本当に強力にやる必要がある。その結果、医師の将来の需給予測も変わってくる。具体的に一つ一つ議論していくことになる。ぜひここは強力にやってもらいたい」と求めた。
 「医師の養成数の増加と偏在対策は、どちらか一方というわけにはいかない」(全日本病協会副会長の神野正博氏)、「医師偏在対策が、最も重要なポイント。具体策を提言し、強い対策を打ち出すことが必要」(岩手医科大学学長の小川彰氏)など、医師偏在対策の必要性を指摘する、さまざまな意見が出た。
(略)
 もっとも、「中間取りまとめ」に対して、幾つかの疑義、意見も呈せられた。
 日本医師会副会長の松原謙二氏は、医師の需給推計は、今の医療ではなく、終末期医療や在宅医療をはじめ、超高齢社会を踏まえた医療の在り方、病診連携の推進、医師の業務負担の軽減などを議論してから行うべきであると指摘。さらに専攻医の募集定員枠の設定など、規制的手法についても疑義を呈し、「個人の自由を奪っていく手法は、結局はうまくいかない。医師が自発的にどの分野をやりたいかを選び、その中で120%の力を発揮できる仕組みを考えるべき」と提言した。
 慶應義塾大学商学部教授の権丈善一氏は、全国調査や「新たな医療の在り方を踏まえた医師の働き方ビジョン(仮称)」の作成により、新たに医師需給を推計しても、試算の根本は変わらず、結果にはあまり差が出ないと想定されることから、「同じリソースを使い、効果的な対策を打つなら、医師偏在対策について、しっかり対策を練って行くことが必要ではないか」と提言した。

医師の偏在対策を非常に強力に推進していくべきだと言う意見が打ち出されたことはともかくとしても、その方法論として各種の規制的な手法を使っていくと言うことに関して基本的に賛成意見ばかりであったと言うことなのですが、日医なども参加している場でこうした話に特に反対意見が出なかったと言うことが注目されますよね。
総数としての医師数が増えている中で、近い将来どこかで医学部定員を再び絞ることになるのはほぼ既定路線となっていますが、医師不足が解消されても偏在は解消されないと言うことが明らかになったと言う判断がこうした議論の前提にあることは言うまでもないとして、問題となるのは一つには偏在の定義をどうするのかと言うことであり、もう一つは具体的な偏在解消の方法論です。
各種統計手法などやり方次第で医師数の過少は判断が分かれるところだと思いますが、ひとまず偏在の定義の問題は置いておいて解消の方法をどうするかと言う点に関して言えば、一つには以前から言われている通り新専門医制度に基づく医師配置の管理と言うことがありますが、これに加えてこんな話も出ているのだそうです。

医師不足地域で勤務を…開業の条件に(2016年5月19日毎日新聞)

 将来の医師数のあり方を議論している厚生労働省の有識者検討会は19日、医師が大都市などに集中する現状の是正策として、開業前に医師が不足している地域や診療科での一定期間の勤務を義務づけることを盛り込んだ中間取りまとめを了承した。必要な法整備などを整理し、年内に報告書をまとめる。

 国は2000年代に問題化した医師不足を解消するため、08年度から医学部定員の枠を暫定的に広げるなどして医師数を毎年約4000人ずつ増やしてきた。その結果、00年は201.5人だった人口10万人当たりの医師数が14年は244.9人まで増えたが、最も多い京都府(307.9人)と最少の埼玉県(152.8人)では約2倍の差がある。女性医師の比率が高い小児科や産婦人科などの人員不足も解消されていない。

 このため検討会では、医師配置に関わる直接的な対策が必要だとして、勤務地や診療科を調整する方法を模索、その一つとして、診療所などを開業する場合は、特定の地域・診療科で一定期間診療に従事することを許可の要件とする案を盛り込んだ。勤務期間などは今後議論する。

 一方、大学の医学部定員については、今年度(9262人)程度を当面維持するとした。厚労省は、今の定員だと40年には人口減などで医師が1万8000人程度余ると試算しているが、医師不足が著しい地域で設けている増員枠を撤廃すると悪影響が大きいとの判断から、以前の定員に戻すことは見送った。【細川貴代】

専門医資格による規制も基幹病院勤務医の医師数管理にはよいのでしょうが、基本的には元から医師の多い施設間での医師数再分配と言う話ですから、僻地の小さな診療所であるとか町医者など総合的な医療を行っている医師に関してはあまり意味が無い話で、開業条件云々とはそれらに対しても一定の強制力を持ちたいと言うことなのでしょう。
この点では言われているように総合診療医も専門医資格の一つとして取り上げると言うことであれば、その資格取得や更新の条件として勤務地域を規制すると言う方法論も考えられますが、そもそも総合診療医も含めて専門医資格の有無によって公的には何がどう変わると言うこともなさそうだとされている中で、どれほど資格取得が訴求力を持つのかは判りませんよね。
地域内での開業医総数を規制する方法は諸外国でもかなり行われているやり方で一定の実績がありますが、当然ながら従来であればこうした話に対しては日医などの強力な反対意見があっただろうものを、今回あまりそうした声も聞かないと言うのは考え方が変わったと言うことなのか、それとも単に既存の開業医には関係のない話であるからと楽観しているからでしょうか。

実際にこうした規制が敷かれた場合、例えば地域内であまり評判のよろしくない既存の開業医が既得権益として競合相手もなく営業を続けられることとなり、結果として地域内医療の質的向上が難しくなると言う弊害もありそうですが、記事を見る限りでは診療所を開設する場合にはとのことですから、例えば既存診療所を継承するだとか雇われて勤務すると言ったことは規制対象外になる可能性もありそうです。
もともと医師という人種にははっきりした定年がないものですから、こうした制度下で地域内の開業医の平均年齢が上がる一方になった場合どうするのかで、後継者を雇い入れて診療所を継続すると言う抜け道が一般的になってきますと、地域の老開業医の開業枠を若手医師が奪い合うと言うことも起こってくるのかも知れませんね。
相撲の親方資格なども数の制限があることからずいぶんと相場が高騰していると言いますから、長年地域医療に従事してきた開業医の先生にとっては思いがけないボーナスとなる事も考えられますが、そう考えますと実は既存の開業医の先生にとっては別に何ら困った話でもなんでもなく、そうであるからこそ反対意見も聞こえてこないのではないかとも思えてきます。

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2016年5月22日 (日)

今日のぐり:「とんかつ椰子」

アメリカのメディアは自己主張がしっかりしていることで知られていますが、その結果時にこんなニュースが出てくることもあるようです。

ワシントン・ポスト紙記者、トランプ勝利を受け生放送で新聞を食べる(2016年05月16日スプートニク)

ワシントンポストの政治評論員ダン・ミルバンク氏は、トランプ氏が共和党のライバル候補に勝ったら新聞を食べるという公約を果たした。

約束を守れという投書が多数寄せられたため履行を余儀なくされた形。当人は責任を忌避することはなかったが、ちょっとしたずるさを発揮し、ワシントンの任期レストランのシェフを招き、新聞を食材に使った料理9種類を作らせた。

試食にはワシントンポストのレストラン評論員トム・シチマ氏も参加。ミルバンク氏が約束を守っていることに疑いを持たせないよう、同紙はFacebookで模様を生中継した。

その昔イチロー選手のMLBデビューイヤーにも似たような話がありましたが、まあしかし自らの言論にきちんと責任を取ると言う姿勢は見習うべきだと思いますけれどもね。
今日は無事公約を果たしたというミルバンク氏に敬意を表して、世界中から予想外の結末に終わった意外性あるニュースの数々を紹介してみましょう。

「降りなしばくぞ!」300万円、ホンダCBX400F強奪 近畿自動車道で(2016年5月8日産経新聞)

 8日午前2時25分ごろ、大阪府八尾市美園町の近畿自動車道で、兵庫県姫路市の男性会社員(22)がオートバイを運転中、黒い乗用車に幅寄せされて停車。車の助手席から降りてきた男が「降りな、しばくぞ」と脅してオートバイに乗り込むと、別の男が運転する車とともに逃走した。会社員にけがはなかった。大阪府警八尾署は強盗容疑で捜査している。

 同署によると、オートバイは、現在は生産されていない「ホンダCBX400F」。中古市場で高額で取引されており、会社員は「今年2月に約300万円で購入した」と話しているという。逃げた男はいずれも20代ぐらいで、同署は人気車種を狙った犯行とみて捜査している。

 会社員は、後部座席に友人男性(17)を乗せ、姫路市内に帰る途中だったという。

この型のバイク泥棒がこのところ多発しているとも聞くのですが、それにしてもこういう方法で来るとは予想外だったと言うしかないですね。
同じく高額商品が盗まれたと言うニュースなのですが、こちら何やら思わぬ続報があったようです。

盗まれた「38万円自転車」が性能アップして返ってきた…加えられた部品は誰のもの?(2016年5月8日弁護士ドットコム)

盗まれた自転車がピカピカになって返ってきた上、パーツもグレードアップしていたという「珍事」がネットの掲示板に投稿されていた。書き込みによると、投稿主が盗まれたのはパナソニック製のチタンフレーム自転車・通称「パナチタン」。約38万円もする高級自転車だ。通勤に使っていたが、休日に盗まれてしまった。
犯人はかなりの自転車好きだったようで、投稿主の元に戻ってきた自転車は、見違えるように磨き上げられており、一部のパーツがグレードアップしていたという。
真偽のほどは定かではないが、仮に事実だった場合、グレードアップしたパーツは誰のものになるのだろうか。投稿主はこのパーツをもらってしまっても良いのだろうか。東山俊弁護士に聞いた。
(略)
「付合によって、物の所有権を失った人は、その分損害を受けている事になります。そのため、法律上、被害者は所有権が移ったパーツの代金を、犯人に支払う必要があります」
もし犯人からパーツの代金を求められた場合、どうすべきなのか。
「付け替えのため犯人が取り外したパーツは、被害者の所有物です。元のパーツが返って来なかった場合、そのパーツの代金が損害となります。また、被害者には自転車を使用できなかったことによる損害もあるでしょう。被害者には、これらについて損害賠償を請求する権利があります。
仮に犯人から、パーツの代金を請求された場合は、こうした権利と相殺するといった処理も可能でしょう」
東山弁護士はこのように述べていた。

現実的に犯人から請求が来るようなら面白いと思うのですが、しかしよほどに自転車好きな犯人ではあったのでしょうね。
壁の薄い集合住宅ではしばしばありがちな出来事ではあるのですが、これは予想外過ぎて皆が震撼したと言うびっくりニュースです。

【恐怖】隣の部屋から壁ドンや女性の声⇒ 抗議しに行った結果…(2016年5月19日MAG2ニュース)

Twitterユーザー・シマヅさん(@Shimazqe)が投稿した話が「怖すぎる」と話題になっている。
まずは、こちらの投稿をご覧いただきたい。

シマヅ ‎@Shimazqe
野暮用を済ますため外に出てメンドイことを色々と聞かれ、結局は喋ったのだが自宅に帰った瞬間の疲労感が物凄かった。しかし直後、隣の部屋からギターの音が聞こえた。優しい音色に少し癒されたが、途中で「凄い♡大好き♡」との女の声が隣の部屋から聞こえた。確実に隣の部屋だ。今、私は荒れている。

シマヅ ‎@Shimazqe
私がYouTube観て小声で「あはは」と笑うと、「うるせぇ!」のほうの壁ドンをするくせに、己は大音量でギター弾いてもいいし女を連れ込んでもいいっていうのか。いやまぁ好きにすればいいんだが、今の私の気分としては、解せない。抗議してくる。

ここまでは普通に隣人とのありそうな話だ。
しかし、「抗議してくる」といったシマヅさん(@Shimazqe)の次のツイートがまさかの展開をみせる!
それがこちらだ・・・。

シマヅ ‎@Shimazqe
【恐怖】隣の部屋に住人はいなかった【ここ一連のツイート参照】
(略)
シマヅ ‎@Shimazqe
経緯説明。隣室から聞こえたギターの音色に癒されるも、途中で女がいることが声で発覚。ムカついたとはいえ突然の来襲は避け大家に電話。大家曰く「お隣の部屋は誰も住んでいません」とのこと。なので「私、隣りの部屋の男性と挨拶したことありますよ」と伝えたら「は?」とのご回答。冗談抜きで怖い。

大家さんに確認しても、誰も住んでいないという。
真相は不明だが、これは人間でも霊でもどっちでも怖い!!

これは一体どのようなことになっているのか何とも判断し難いのですが、ご本人談によれば問題のアパートは短期間で引っ越していく人が多いのだそうです…
日本では誰でも知っているだろうあの有名キャラクターについて、海外で思いがけない大激論になっているようです。

「見ざる・言わざる・聞かざる」で知られる “三猿” の絵文字をめぐって世界が大論争していた!(2016年5月19日Pouch)

日本人にとってはおなじみの「見ざる・言わざる・聞かざる」。”三猿”として知られるこのおサルさんたち、スマートフォンの絵文字にも登録されているんですよね。愛嬌たっぷりの表情が可愛くて、記者(私)もよく使うのですが。
この”三猿”に、なぜか切実な疑問を抱いちゃった海外のツイッターユーザー。このサルって1匹なの? それとも、3匹なの? と選択肢を設けたところ……まさかの大論争に発展したのです。

【このサルの絵文字はなんなの?】
ツイッターユーザーの jomny sun さんが、「三猿」に関する投票をツイートしたのは5月10日のこと。「本気で聞きたいんだけど!!」と前置きした上で、ツイッターの投票機能を使い、ひとつの質問を投げかけました。
「見ざる・言わざる・聞かざる」の絵文字とともに用意された選択肢は「1匹のサルが3つの表情を作っている」「3匹のサルが別々にいる」の2つ。日本人ならば、特に気にも止めない疑問かもしれませんが……。
海外のユーザー間ではなぜか議論が紛糾! 1週間足らずで投票は20万票を超え、投票が締め切りになるまでの間、さまざまな意見や見解が寄せられました。

【ネットで寄せられた声】
「Wikipediaによると3匹のサル、という意味みたいだよ」
「これがひとつの絵文字ならともかく、3つに分かれてんだから3匹だろ」
「いやどう見てもそれぞれ同じサルなんだし、1匹でしょ」
「もしや東方の三賢人をサルで表しているのか?」
うううん、正直1匹か3匹かなんて、気にしたことなかったよ……。ちなみに「東方の三賢人」とは、新約聖書に登場する、誕生したばかりのイエスを礼拝しにやってきた人物のこと。ずいぶんスケールの大きなサルになったなぁ。

【よく考えたら三猿ってなんぞや】
“三猿”の由来には諸説あるようで。語呂合わせからして日本発祥のようにも思えますが、3匹の猿のモチーフや三悪を断つという概念は、中国やインド、さらには古代エジプトなどでも見られるものなんですって。
また「日光東照宮」公式サイトによれば、世界的にも有名な日光東照宮の三猿像は、8面ある彫刻の一部分。人間の一生を猿でたとえた風刺で、三猿は幼少期を表している部分なのだそう。
そうなると……あれ。日本の三猿は、1匹の猿の一生を切り取ったもの?? わかんなくなってきた〜っっ!
(略)

恐らく大多数の日本人はどっちでもいいだろうと思わず突っ込んでいるところだと思うのですが、しかし何故に当方の三賢人なのか…
多くの方々にとって切実な問題であるのがダイエットですが、こちらあまりに哀しい結末を迎えた方のニュースです。

「2年で70キロ減」宣言の370キロ米国男性、100キロ減まで達して死亡(2016年5月13日スプートニク)

米国ミズーリ州で270kgのアンチ肥満オンライン活動家ラリー・エヴァンス氏が死亡した。メトロが報じた。40歳だった。

2年間で70キロの痩身を決意したエヴァンス氏はその成功ぶりやトレーニング計画、ダイエットについてFacebookで共有していた。

コー​​チがFacebook上で公開した最後の動画は2780万回再生された。

2016年4月、デューク臨床研究所(米国)の医師らは、この30年間の取り組みにもかかわらず、米国における子供の肥満率は増加している、と報告した。研究者のアシュリー・スキナー氏によると、450万人の小児および青年が重度の肥満に苦しんでいる。

元記事の動画を見る限りでも努力した上で目標以上のダイエットを果たしたと言うことなのでしょうが、その結果がこれではあまりに悲劇的と言うしかありませんよね。
最後に取り上げますのは同じくアメリカからのニュースですが、彼の地では昨今テロと言うことに関して神経質なまでの対応をしていると言う点に留意しながら一読ください。

微分方程式が疑われ……フライト出発2時間遅れ(2016年05月9日BBC)

機内で隣に座った人が、なにかしきりに数式を書いていたので……。米国内便の出発がこのせいで2時間遅れる事態になっていたことが明らかになった。米ペンシルベニア大学の経済学者、グイド・メンジオ准教授は5日、カナダ・オンタリオで講義をするためにペンシルベニア州フィラデルフィア発ニューヨーク州シラキュース行きのアメリカン航空系エア・ウィスコンシン機に搭乗した。
イタリア出身のメンジオ氏が微分方程式を解いていたところ、隣に座った女性が気分が悪いと客室乗務員を呼びメモを手渡したという。すると捜査員のような男たちが名乗らずやってきて、メンジオ氏を機内から降ろし、事情聴取した。メンジオ氏が数式を見せて説明した後、飛行機は予定より2時間遅れで出発した。

メンジオ氏は米紙ワシントンポストに対して、機長は恥ずかしそうにしていたと話した。
さらにメンジオ氏はフェイスブックで、「信じられない」経験で「少し笑えると同時に、少し気がかりだ」と書いた。
「(隣の)女の人はただ僕を見て、謎めいた数式を書いているのを見て、これはあやしいと結論を下した。そのせいでフライトが遅れたんだ」
メンジオ氏はAP通信に、出発を遅らせる前に乗務員たちはさらに事実関係を確認するべきだったと話した。
「なにか様子があやしいというだけで、追加情報も得ようとしないのは、問題につながる。特に人種差別的なふるまいが増えているかもしれないだけに」

アメリカン航空は、乗務員たちは体調不良を訴える乗客に規則通りに対応し、乗客の言う内容を調査し、事実ではないと確認したのだと説明した。
女性は後続のフライトに変更したという。

微分方程式がどのようなテロ行為に結びつくものなのかは何とも想像しかねるところですが、しかしさすがに通報者の女性も同じ飛行機には乗れなかったのでしょうかね。
理解出来ないものに対する本能的な恐怖は人間誰しも持っているものですが、こうした事件を防ぐためには方程式が怪しい呪文に見えないよう国民の教育水準を上げていくしかないのでしょうか。

今日のぐり:「とんかつ椰子」

こちら倉敷市街地の一角でかれこれ古くからやっているお店なのですが、食事時には未だに行列待ちになるほど根強い人気を持っているようですね。
とんかつ屋と言うことになっていますが実際にはごく普通の洋食屋で、特に近年は揚げ物よりもグリル系のメニューに力を注いでいるようです。

幾つか試して見たのですが、まずはこれぞ洋食屋の王道とも言うべきミンチカツはもっと肉の食感があった方が好みですが、これはこれで衣のサクサク感とのバランスはいいですね。
揚げ物全般に共通しているソースは少し酸味が取れて丸くなった印象で、これも悪くないマッチングだと思いますし食べ応えも相応にあります。
オムライスは近年色々チャレンジしているお店も多いですが、こちらではまさに古典的な洋食屋のオムライスで、これにケチャップではなく先のソースを使っても合いそうに思いました。
ミックスサラダは塩加減が以前食べた時より少し甘くなったようで食べると最初はマイルドでいいかなと思うのですが、食べ進むとあのちょっと強めの塩加減が味を締めていたのかなと感じました。

どれも懐かしさを感じるような昔ながらの洋食メニューなんですが、こういう昔通りのスタイルで続いているお店も案外少ないですし、ボリューム感ある盛り付けも受ける要素なのでしょうか。
接遇面や設備面はごくごく普通に昔ながらのお店と言う範疇ですが、こういう老舗っぽくなってきますと普通であると言うことも味になってくるのでしょうかね。

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2016年5月21日 (土)

「中絶=人殺し」論争が勃発

アメリカなどではしばしば非常に大きな議論となる一方で、我が国ではさほど大きな話題にならない問題に人口妊娠中絶の是非と言うものがあって、もちろんこの種の問題は人それぞれに考えがあってのことでいいのだろうと思いますが、一方でこれはどうなのかと先日話題になっていたのがこちらのニュースです。

「中絶は人殺し」なのか? とある女子校の“性教育方針”に賛否!(2016年5月6日ViRATES)

中絶とは「人殺し行為」なのか?

産婦人科医のTwitterユーザー・ドキ子@猫アカウントさん(@dokikoYAMAYOKO)のツイートをきっかけに、中絶に対する議論が巻き起こっている。
きっかけは、とある女子校の指導方針だった。

    母校の性教育を頼まれてるんだけど、今年は断りたくなってきた。私はこの中絶に対する考え方には同意できない。「人殺し」みたいに言って脅せば、望まない妊娠した場合に中絶しにくくなるだけ。望まない妊娠を阻止する効果はないと思う。 pic.twitter.com/M6GJa09J3a
    — ドキ子@猫アカウント (@dokikoYAMAYOKO) 2016年4月30日

この女子校の性教育において、中絶は「新しい命を殺す行為」という方針であった。
しかし、産婦人科医のドキ子さんは、この学校の方針に異論を唱えた。

    私は避妊の話をこまかく説明してるし、「もし、高校で妊娠したら今の日本じゃ中退、大学進学も厳しい、子供いながら就職は難しいよ。だからきっちり避妊しよう。心も体も経済的にも準備ができてから妊娠しよう」って説明してる。そのうえで「中絶は緊急措置なの」と。その考えが気に入らないのかしら。
    — ドキ子@猫アカウント (@dokikoYAMAYOKO) 2016年4月30日

    話を聞いてる子のなかに、中絶経験者がいたら?その子はもともと自分を責めてるはずよ。それに私が追い打ちかけるの?私はそんなことしたくない。
    — ドキ子@猫アカウント (@dokikoYAMAYOKO) 2016年4月30日

    中絶って女の子の負担が大きいから、そりゃ私だってやらないほうがいいと思ってるさ。体も心も負担大きいもん。だけどさ、頑張って避妊したって妊娠しちゃうことはあるし、性行為を強要されることもあるし。もちろん、避妊の話はしっかりしてるよ。コンドームは失敗率が高いことも含めてね。
    — ドキ子@猫アカウント (@dokikoYAMAYOKO) 2016年4月30日

    あと、性行為をしなきゃいいって考えもあるけど、純潔教育をしていたころより、避妊の話をしっかりした性教育をしている今のほうが、中絶率は減ってることを考えると、「性行為をするな」って話だけじゃ望まない妊娠は減らないんだと思うのよ。
    — ドキ子@猫アカウント (@dokikoYAMAYOKO) 2016年4月30日

    そして、純潔教育っていうなら男のほうにそれをしてくれよって感じだよ。大好きな彼氏から性行為を迫られて、断れない女の子の気持ちにもなってくれ。嫌われたくないから断れないとか、怖くてされるがままだったとかいう子もいるでしょ。
    — ドキ子@猫アカウント (@dokikoYAMAYOKO) 2016年4月30日

    今回の話ですが
    ・女子校
    ・毎年、避妊、中絶、性行為感染症、高齢妊娠のリスク、産休と育休の話をしてる
    ・毎年「中絶は人殺しではない。女の子を守る緊急措置」「今の日本で高校生が産み育てるのはかなり難しい。」「性欲が抑えられず女の子を大切にしない男もいる」と話してる
    という前提です。
    — ドキ子@猫アカウント (@dokikoYAMAYOKO) 2016年4月30日

このツイートをきっかけに、「中絶」に対する様々な意見がTwitter上で交わされた。
(略)
「中絶=人殺し」という議題に対して、賛否両論あった。
様々な意見が飛び交う中、産婦人科医のドキ子さんは最後にこうつぶやいている。

    こんなにrtされたり、まとめられたりするとは思わなかったので、私自身戸惑い。いろんな意見もあると思いますが、産婦人科医として望まない妊娠を防ぎつつ、望まない妊娠をしてしまった子を救いたいっていう気持ちです。
    — ドキ子@猫アカウント (@dokikoYAMAYOKO) 2016年4月30日

学校の方針と自分の考え方が全く違うのに毎年依頼されてきたと言う状況もよく判らないのですが、わざわざ外部から専門家を呼んで学校の方針に反する話をさせていたのでは教育効果としてもいかがなものかで、単純に学校側の人選があまりよろしくなかったと言うことなのでしょうかね。
中絶人殺し論と言うと別に珍しいものでもなんでもなく、特に宗教的見地からこうした行為は決して許されないと強固な反対意見を主張する方々もいらっしゃるし、国や地域においてはそれが法律上の決まりにもなっていると言う場合もありますが、日本においても実は明治以来法的には人口妊娠中絶が禁止(堕胎罪)されてきたと言う背景があります。
これが覆ったのが戦後の混乱期に社会的要請に基づいて制定された優生保護法(昭和23年)ですが、平成8年にはさらに改められて母体保護法となり、「妊娠の継続又は分娩が身体的又は経済的理由により母体の健康を著しく害するおそれのあるもの」「暴行若しくは脅迫によって又は抵抗若しくは拒絶することができない間に姦淫されて妊娠したもの」に限って中絶が認められているのが現状です。
実際にはそのほとんどが「身体的又は経済的理由により母体の健康を著しく害するおそれのあるもの」と言う名目で行われていることになるのでしょうが、昨今流行りの胎児遺伝子検査などを巡る議論を見ても果たして実質的に自由無制限に中絶を許していていいのかどうかと言う声も根強くあり、各人それぞれの考えで決めると言うわけにはなかなかいかないようですよね。

人間がいつから人間になるのかと言う定義はなかなか難しくて、少なくとも遺伝子的にも一人前の人間ではない配偶子の段階はともかく、受精してから妊娠何週と言う区切りが妥当なのか、物心つく以前の乳児などは人間扱いされるべきなのか等々様々な考え方もあるかと思いますが、日本の中絶可能時期は胎児が体外で生きられるかどうかと言う即物的な理由で決められていて、例えば将来人工子宮なりが実用化されるとどうなるのかですね。
法的に中絶が禁止されている国は数多くあったものの、近年では違法な堕胎による健康被害が報じられ議論が起こるなどした結果限定的に認めると言う国が増えてきているそうですが、宗教的理由等から反対意見も未だ根強くあって、中絶を行った産科医が殺されるなどと言った事件も起こっているそうです。
いずれにしても中絶をするなと言うならどうやって中絶をしないで済むかの方法論も議論しなければ片手落ちだし、今どき純潔教育で対処すると言うのもさすがにどうなのかですが、一部宗教ではそもそも避妊なども不自然な行為で許されないと言う考え方もあるのだそうで、この辺りは同じ中絶反対派でも温度差がありそうですよね。
ちなみに明治期の日本を始めとして国力増強と言う観点から政策的に中絶を禁止すると言う国は決して少なくないのだそうですが、少子化対策が急がれる現代日本においてもさすがにそれを理由に中絶禁止も非現実的だとしても、社会的にはなるべく産んでもらうと言う考え方での政策的誘導が行われる可能性はあるものでしょうか。

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2016年5月20日 (金)

労働に対する対価への不当感が高まっている時代

国民の中でも特に若年世代のワープア化が言われる中で、先日以来とある出来事が大きな話題となっているようです。

「30歳で年収500万しかないの!?」 バブルを経験した親の発言に現役世代が激怒!(2016年5月15日キャリコネ)

人間らしく生活するにはお金を稼ぐことが必要になる。そのために、みんな日々ヒィヒィ言いながら仕事をしているんだけど、現在は不景気なので、稼ごうにもなかなか上手くいかない人も多いだろう。
30年ほど前、日本は好景気に浮かれていた。テレビでは「24時間戦えますか」なんていう今思えば異様なCMが流行ったけど、それは頑張れば頑張った分見返りがあった時代だったこともある。(文:松本ミゾレ)
ひるがえって現在。賃金はせいぜいスズメの涙。将来のための貯蓄もできない。バブルを経験した人と、今の若い世代では仕事や報酬に関する感覚が違うのも当然ではある。

親に甲斐性なしと責められ、スレ主怒りの仕送りストップ!

2ちゃんねるに、先日「親『30で年収500万しかないの!?』」というスレッドが立った。

    「頭来たので、仕送りやめた 着信拒否した 今の住所は親戚誰も知らない 職場にかけても俺まで辿り着かない

実の親からの言葉であっても、いやむしろ一番の理解者であってほしい親からの言葉だったからこそ許せなかったのだろう。対応は極端だけど、それぐらいしたくなる気は分かる。32年間専業主婦の「世間知らず」だという母親に言われたのも腹がたったようだ。
30歳と言えば、既に結婚して自分の家庭を持っていてもおかしくないし、当然年収500万では色々と切り詰めて生活する必要がある。独身だとしても、親に仕送りをしているとなると、自由に使える額は少ない。それなのに年収について文句を言われては、さすがに心も折れる
そもそも、今の30代の平均的な年収はいくらなのだろうか。国税庁の「民間給与実態統計調査」(2014年度)を見てみると、30代前半の男性の平均年収は、446万円。30代後半では502万円となっている。

バブル期の感覚でアレコレ言われたら堪ったものではない!

ちなみに、同調査によると1997年の30代前半の平均年収は513万円、後半で589万円となっている。この20年でも若い世代の所得が落ちていることが分かる。そんな状況下でスレ主のように500万円稼ぐというのはかなり健闘しているだろう。
今回紹介したスレッドには「(仕送りをストップするなんて)幼稚な思考」という反対意見も見られるが「まあ頑張ってるほうだよな」と同情する意見も結構目立っていた
(略)
人間、心の余裕は大抵お金の余裕に起因している。お金があれば大抵のことにも動じない。人間はそういう生き物だ。親への仕送りをストップするほど怒るということは、それだけ彼が日々切迫したお財布事情を抱えていたということだろう。そんな状況でもこれまでしっかり仕送りをしていたという事実に、親も気付いてくれることを祈るばかりである。

自分が30歳だった頃に年収500万いっていたかと思い出して見るとかなり微妙といいますか、多分そこまで稼いでいなかったのではないかと思うのですが、まあしかし現在進行形で仕送りを受けている身でこんなことを言う親も親だろうと考えると、一見極端な行動には見えても心情には十分理解出来ると言う声が多いのも納得ではありますよね。
ただ専業主婦一直線の母親にしてみればサンプル数1の父親の年収経過くらいしか参考となる数字がないのですから、それと比較して多い少ないと言うことを判断するしかないのも仕方ないのかも知れませんけれども、ともかくもバブル世代と比較されたのでは現代の現役世代も立つ瀬が無いと言うものですし、親としてもこの一件からきちんとした教訓を得て欲しいものです。
現代では低所得が当たり前になり誰しもギリギリの生活を続けている中で、いわゆるブラック企業問題などにも代表されるようにきちんとした労働の対価を支払わないようなケースは即座に死活問題にもなりかねないだけに批判の声も根強いですが、一方で少しばかり気になる話としてこんな記事も出ていたことを紹介してみましょう。

専業主婦の仕事は「0円」というマイナビ調査「男の意識」 「ハウスキーパーただ?」と女性反発(2016年5月16日J-CASTニュース)

   専業主婦の評価をめぐるアンケートの結果が波紋を広げている。専業主婦(主夫)の妥当な年収について聞いたところ、女性では「200万円」という回答が最も多かったのに対して、男性で最も多かった回答は「0円」だった。
   過去に家事を金銭に換算しようという試算は複数存在するが、男女の意識の差とともに、男性の側に専業主婦の労働価値をいまだに「タダ」と見ている人が多いことに、当の主婦から強い反発も起きている。

男性の12%強が「ゼロ」と回答

   アンケート調査を行ったのは、ニュースサイト「マイナビウーマン」。16年4月に25歳~35歳の働く男女を対象にウェブサイト上で調査を行い、女性201件、男性203件の有効回答を得たという。結果は5月13日に記事として掲載された。それによると、
    「専業主婦(主夫)の年収はいくらぐらいが妥当だと思いますか?
という問いに対して、女性の回答で最も多かったのが「200万円」(9.5%)。「100万円」(8.0%)、「300万円」(8.0%)が続いた。これに対して男性で最も多かったのが「0円」(12.9%)で、「100万円」(10.0%)、「200万円」(9.5%)が続いた。

   記事によると、「0円」と回答した男性の一人は、アンケートで
    「労働を評価するべきというのなら、外で稼いで家政婦を雇うべきである」
などと主張したというが、家事の価値を金額に換算するというアンケートの趣旨とは、相当距離があるように見える。「0円」と答えた男性で、ほかに理由を紹介されている人はいない。

   この「マイナビウーマン」の記事が掲載された「ニコニコニュース」には1000件以上のコメントが寄せられ、
    「0円...ベビーシッター兼ハウスキーパーが0円で雇えればいいのにね?」
    「主婦は丸一日何もしなくて良い休みの日ってのは無いし、子供がいたら大変だよ。0円はさすがに下に見すぎじゃないかな」
といった主婦とみられる人たちからの反発が上がる一方、
    「たしかに家事労働は無価値ではないが女一人にかかる維持費(飯代、宿泊代、他税金など)を考えれば0かマイナス
など、「0円」に賛同する男性とみられる声も上がった。

さすがにゼロ回答と言うことはどうなのかで、夫にしても日々不当な低賃金で過度にこき使われている苦労を実体験でしているのですから、自分がされているから人にも同じように扱ってやろうと言うのも問題で、やはり金額の多寡に議論の余地はあるにせよ専業主婦も相応の見返りを期待出来る労働者であると言う認識は必要だろうと思いますね。
ただこの場合そもそも設問に対する解釈に差があるような印象で、専業主婦の生活費も含めて稼いでいる旦那方にしてみればすでに食費や住居光熱費、被服費などはすでに支払っているわけですから、それ以上に給料まで取られるなどとんでもないと言う感覚なのではないかとも思うのですが、妥当な年収と言う質問の仕方が少し誤解を招く結果となっているのではないかなとも感じました。
とは言え、女性の側から見れば「男は専業主婦の労働に対価など支払う価値がないと思っている!」と受け取られかねない結果であることもまた事実でしょうが、専業主婦と言っても様々な名目で妻の消費している分もそれなりの金額にはなっているでしょうから、より感覚的な質問として絶対的な金額よりも例えば世帯年収の何割を専業主婦が消費すべきかと言った質問でもおもしろかったかも知れません。
家庭内で主婦の皆さんが果たしている役割も様々で、一概に金額だけで比較するのも難しいと思いますが、夫が仕事から帰って一人で家事全部もこなすと言うのではない限りは妻にもそれなりのリスペクトは必要なのだろうし、そうした感覚が全くなければ家庭内の雰囲気も不必要に悪くなってしまいそうですけれどもね。

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2016年5月19日 (木)

圧力団体としての日医の矛先

このところ衆参同時選挙などという声も根強くあるそうで、TPPなど各種課題も少なくない中でどのような投票行動を取るべきか迷わしいところなのですが、先日こんな記事が出ていたことを紹介してみましょう。

影響力確保へ集票競う TPPなど懸念材料も 「潮流2016参院選 団体を追う」(2016年5月16日共同通信)

 自民党が2012年12月に政権を奪還して以降、業界団体は同党支持に回帰した。政権への影響力確保を狙い、参院選では自民党の比例代表で各団体の組織内候補が集票を競う。ただ環太平洋連携協定(TPP)や、安倍晋三首相が進める「岩盤規制改革」に対する反発など懸念材料を抱える団体は少なくない。会員の高齢化などで弱体化が止まらない組織もある。
(略)
 日本医師会の政治団体である日本医師連盟(日医連)は、財政再建策の一つとして政府内で強まる医療費への削減圧力を警戒する。両組織のトップを兼ねる横倉義武氏は1月の日医連会合で、16年度の診療報酬改定を巡り全体の改定率が引き下げられる中で医師への報酬増を勝ち取ったとした上で「政府、与党にご理解いただいた結果だ」と強調した。

 日医連幹部は「今後も政権と対話していく必要がある。まずは参院選でわれわれがどれだけ力を示せるかだ」と話す。票を背景に、政権に圧力をかける戦略だ。
(略)

ここで日医が診療報酬が全体として引き下げられる中で、医師への報酬増を勝ち取ったと誇っている点に留意いただきたいと思いますが、日医としては医療全体のことなどどうでもいいが医師にとってどうかと言うことにだけ関心が向いていると言うことで、圧力団体としては珍しく真っ当な態度であると評価すべきですよね。
言うところの圧力団体各方面についてはJAなど農業系団体を中心にTPPへの対応が大きく取り上げられる機会が多いですが、こと医療の世界に関して言えばそれによる影響も全くなしとはしないものの、より大きな影響を与える因子として再び声が高まり始めた社会保障抑制政策にどう対処すべきかと言うことが挙げられるかと思います。
先日は安倍総理が経済財政諮問会議において「来年度予算での措置が新たな国民負担につながることは厳に抑制しなければならない」と医療費など社会保障コストの抑制を指示したと報じられていて、自然増も含めて30兆円を超える医療介護関連の支出の効率化、合理化が追及されることになる様子ですが、公定価格で行われている医療において医療費抑制とはすなわち収入減に直結する話です。
国が近年医師や看護師、介護職員などを増やしてきたところにお金は出さないと言うのですから業界としては首肯できないのは当然ですが、自前の候補も落選させる日医にどんな集票力があるのかと言うことを考えると医師にとってだけメリットがあるような我田引水の政策では相手にされないでしょうが、先日は妙に俗な話としてこんなことをアピールしていると報じられていました。

大手薬局チェーン社長の超高額給料を日本医師会が問題視!薬局の「儲けすぎ」体質露呈か(2016年4月26日ビジネスジャーナル)

 2016年は、2年に一度の診療報酬の改定年。4月1日から病院、診療所、薬局などで支払う医療費が変わったことに気付いた人もいるかもしれない。得する薬局のかかり方や大病院を受診する際に気をつけておきたいことなど、身近なシーンを中心に、改定の影響を見てみよう。今回の改定では、「儲けすぎ」ともいわれる薬局にもメスが入っている。
(略)
 今回の改定で一番変わったのは、薬局で払う調剤報酬だ。病医院で発行された処方箋を調剤薬局に提出して薬を出してもらうことを「院外処方」という。高齢者になるほど、複数の医療機関にかかって複数の薬を飲むケースが多い。

 そのため、高齢者分だけでも約500億円分の薬が無駄になっているとの試算もあり、国は「かかりつけ薬剤師」の導入を推し進めようとしている。1人の患者の処方状況を1人の薬剤師(薬局)が把握することで、重複した投薬や飲み合わせによる副作用を減らそうという狙いだ。
(略)
 薬局をめぐっては、近年「儲けすぎ」という批判も根強く、日本医師会が大手薬局チェーン社長の給料を問題視するレポートを公表するなど、調剤薬局への報酬引き下げを求める意見が出ていた。例えば、日本調剤の三津原博社長の14年の報酬は6億7700万円に達している。

 結果的には、調剤報酬全体では微増となったが、大病院の前に乱立する“門前薬局”への報酬が引き下げられた。お薬手帳持参者に対しての30円の値下げも、その流れにあるという見方もあり、日本医師会医理事は「今後も厳しく見直しを求めていく」と述べている
(略)

正直他所の社長がいくら儲けていようがどうでもいいんじゃないかと思うのですが、国民のワープア化が定着している中で「あそこの社長はこんな巨額報酬を得ている!儲けすぎだ!」式の批判は世論の賛同を得やすいと言うことなのでしょうし、日医としても比較的リスクが低く訴求できるポイントと見込んでいるのでしょうが、例えば看護師会が「医師の給料高すぎない?」などと言い出すのはちょっと想像出来ないですよね。
こう言ういわば同業者を売るような行為が業界仁義なり何なりの面からどうなのかですが、日医的には医薬分業で少なくとも院外の薬局薬剤師に関しては完全に他業界と言う認識になったと言うことなのでしょうか、
ただ残薬多量と言うことは患者は必要としていない薬であると言うことですから、そうした無駄を削減することで医療費を削減出来るのであれば悪い話ではないとは言えそうです。
根本的な部分で国が進めようとしている社会保障費抑制について国民がどう考えているのかについて、国民にとっては税金などの負担と受けられる給付と言うサービスのどちらを取るかと言う選択ですが、平成27年に内閣府が行った世論調査によればこんな結果が出たそうです。

「社会保障費の増大を抑制するために,政府が今後取組を強化しようとしている対策のうち,特に重要であると思うものはどれか聞いたところ,「医療費等の地域差などを踏まえた医療・介護提供体制の適正化」を挙げた者の割合が44.5%と最も高く,以下,「世代間・世代内での負担の公平を図るなど,負担能力に応じた公平な負担,給付の適正化」(38.5%),「所得に応じた年金給付のあり方等を踏まえた年金改革」(38.4%),「就労支援を通じた生活保護からの脱却,生活保護制度の適正化の推進」(30.9%),「医療・健康増進関連サービス等の公的サービスの産業化(健康医療情報を取り扱う民間事業者等を活用した保健事業の展開等)」(28.8%),「薬価,調剤等の診療報酬,医薬品等に係る改革」(27.7%)などの順となっている。(複数回答,上位6項目)」

ここで最も多くの支持を得たのが「医療・介護提供体制の適正化」であり、それに次ぐ支持を得たのが「公平な負担、給付の適正化」であることは注目すべきなのですが、いずれも「地域差などを踏まえた」だとか「負担能力に応じた」等々様々な枕詞がつくと言う点で、極論すれば「オレの支払いは減らして誰か他の人間に支払わせろ」と言うことにもなりかねませんよね。
この辺りはいわゆる総論賛成、各論反対と言うもので、実際に国や自治体が音頭を取って医療提供体制の適正化や給付の適正化を推進すれば必ず異論も多数出てくると思うのですが、国としてみれば世論調査の結果としてこうした数字が出たと言うことが政策推進の根拠として使えると言うことでもあります。
そんな中で日医としては医にはなるべく多くのお金を出して欲しいとなれば、その財源として薬の方を人身御供に差し出すことに躊躇を覚えるはずもありませんが、医師と薬剤師がほぼ同数であっても加入率の差で医師会の方が5割増しで薬剤師会よりも会員数が多いと言いますから、圧力団体としての影響力はより大きいと言うことになるのでしょうか。

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2016年5月18日 (水)

困った患者さんへの「正しい」対処法

本日の本題に入る前に、どこの業界でもこのところモンスターと呼ばれるような困った顧客がいると話題になることが多いものですが、先日はこんな記事が出ていました。

現役看護師が語る「困った患者の言動」 強制退院の処置も…(2016年5月2日アメーバニュース)

病気になってしまったとき、患者にとって医師や看護師の存在は絶大だ。ときにすがる気持ちになることもある。だが中には、病気への不安のせいなのか自分の感情をさらけ出しすぎて、医師や看護師を困らせる患者もいるという。
しらべぇ編集部では、現役看護師の29歳女性に病院で実際に出会った困った患者について聞いてみた(認知症や不穏患者など、病気の症状での困った患者は除く)。

①傲慢系
生活保護を受けている人は、傲慢で文句を言う人が多い気がします。自分のやりたいことをやりたいように生きてきたから、生活保護を受けるようになったんだなってわかるような。
生活保護を受けている人達はもちろん入院費もかからないのですが、そういう人に限ってコンビニで大量にお菓子を買ってきたりだとか…」

②お手伝いさん扱い系
看護師をお手伝いさんとか、何でもしてくれる人と勘違いしている患者さんがいます。家族が帰った途端にナースコールを連打する方もいて、『寂しい。完全看護って言ってたじゃないか。そばにいてくれ』と言われたことも。
体はもう動けるはずなのに、『枕の位置を直して』とか、『カーテンが動かない』『テレビがつかない』などは日常茶飯事です。
日常生活で一番近い人が看護師なので仕方ないと思うこともあるのですが、あまりにもナースコールがしつこく、業務に支障をきたす場合は、その人のナースコールの元栓を抜いて対処せざるを得ない場合もあります」

③自虐系
「『自分はどうなったっていいんだから』と言ってルールを守らず、勝手な行動をする患者さんがいます。
病気で入院しているはずなのに、安静度を守らず勝手にどこかへ行っちゃったり、食事制限があるのに自由に買っていろいろ食べてしまうとか。煙草を吸っちゃう人もいました。病気を悪化させる行為をして、指摘すると逆ギレっていう…。
しかもこっちは、それに対してインシデントレポート(患者に傷害を及ぼすことはなかったが、現場でひやりはっとした経験『インシデント』に関する報告書)を書かされるという仕打ちも。
こういう人を見ると、『じゃあ、病院来なければいいのに』と思ってしまいますよね。あまりにもひどい場合は、協議のうえで強制退院させる場合もあります」

④お局系
「変に入院慣れしている人も困ります。いろいろな病気にかかったことがある人は、同じ病院内でも違う病棟で入院する場合も多い。
繊細なのだとは思いますが、『あそこの病棟では、もっとちゃんとケアしてくれた。これで病気が悪くなったらどうするんだ』と言われることもよくあって」

⑤無駄に知識豊富系
「患者さんの中には、いらない知識が豊富な人も。たとえば、4種類の目薬を5分以上あけてささなければいけない場合など、『あれ、5分以上あいていないんじゃない?』とか、飲み薬でも『絶対にこの時間に飲まなきゃいけないんだから!』と強く言われたことも。
また、『薬を飲んで初めての症状が出たから、早く先生に聞いて!』と言われて、看護師がいくら大丈夫だと言っても聞かず、先生のひとことでけろっと態度を変えるのも、もうちょっと信用してほしいなと思ったりもしますね。
薬に関しては、そこまで厳密にしなくても大丈夫なものもあります。でも今は、薬の情報などもネットですぐに調べられるので、細かく指示してくる患者さんも多いんです」

もちろん、患者が抱える病気の不安や、ストレスの大きさも理解できる。自由にならないもどかしさが、横柄な行動や言動となってしまっているのかもしれない。
医療現場で働く人は、こうした患者とも日々向き合っているのだ。

面白いもので世の中には看護師相手になら何をやっても許されると勘違いしているとしか思えないような人もいて、そうした方々の方がかえって医師などには慇懃であったりするものですから面倒臭いのですが、想像するに社会の中で何事につけ自分なりのヒエラルキーを設定してそれに忠実であろうとしている方々なのでしょうかね。
そうした点も含めて医師と看護師とでまた視点が異なるところもありますからランキングの上位下位の違いなどはあるのだと思いますが、何にしろこういった方々が迷惑な患者であることには変わりが無いところですが、しかしこうした話を聞けばどんな職業どんな基礎疾患と何となく患者のイメージも湧いてくるような気もしますでしょうか。
ただここで挙げられているのはいずれもパーソナリティーの面で何かと手が掛かる、対応に苦慮すると言うタイプの方々ですが、こと医療と言う点に関して言えば一歩間違えば即座に命に関わると言うこともあるだけに、やはり医学的な指示に従えないと言うことが大きな問題でありしばしば対応に苦慮するところですが、一方ではこんな話も出ているようです。

精神科で身体拘束1万人 10年前から倍増(2016年5月9日東京新聞)

 精神科病院で手足をベッドにくくりつけるなどの身体拘束を受けた患者が二〇一三年度、全国で一万二百二十九人に上り、十年前の二倍に増えたことが厚生労働省の調査で分かった。内側から開けることができない「保護室」に隔離された患者も約三割増の九千八百八十三人だった。
 精神科病院での身体拘束などは精神保健福祉法上、本人や他人を傷つける恐れがあるなどと精神保健指定医が判断した場合に限定的に認められている。
 厚労省は調査結果について「明確な因果関係までは特定できない」とした上で「アルツハイマー型認知症患者の割合が増えている背景はある」と説明。識者からは安易な身体拘束を指摘する声もあり、人としての尊厳や権利の制限につながるとの懸念から「適切性を第三者機関が判断する仕組みが必要」との意見も出ている。

 精神科に関する全国調査は厚労省が毎年度実施し、入院患者数や医療従事者数、病床数などを集計。データがまとまった一三年度の対象は千六百十六施設だった。
 その結果、身体拘束を受けた患者は一万二百二十九人に上ることが判明。最多は北海道の千七十六人で、東京の九百九十二人、埼玉の八百七十八人が続いた。また「保護室」への隔離は九千八百八十三人で、最多は大阪の六百十二人。
 身体拘束に関する調査項目は〇三年度に加えられ、同年度は五千百九人(対象は千六百六十二施設)。その後増加の一途をたどっているという。〇三年度に保護室に隔離された患者は七千七百四十一人だった。

◆認知症は症状悪化も

 高齢者に対する不当な身体拘束が疑われる事例は近年、特別養護老人ホーム(特養)など高齢者施設でも表面化している。識者は「高齢者を追い詰め、心身の健康を損ねる危険な行為。認知症などの場合、症状を悪化させる恐れもある」と警告する。
 厚生労働省は「身体拘束ゼロへの手引き」で(1)ベッドの四方を柵や壁で囲む(2)ベッドや車いすに体や手足をひもで縛る(3)介護衣を着せる-などの行為を例示。これらは介護保険法に基づく省令で原則禁止とされ、入居者に危害が及ぶ恐れがあるなど、施設の職員がやむを得ないと判断した場合に限って認められている。
 だが昨年には、埼玉県内の特別養護老人ホームで、必要な手続きを踏まずに認知症の入所者の身体拘束を続けていた問題が発覚し、県が行政処分を出す事態に。東京では、高齢者向けマンションで行われていた身体拘束について、区が「妥当性を検討した形跡がない」として虐待と認定したケースもあった。

ここで言う身体拘束とは手足を縛るなどの古典的な拘束と言うだけでなく、鍵の掛かる部屋に閉じ込めると言ったことが大部分であるようですが、身体診療科における拘束と言うよりも高齢者介護施設における対応に似ていると思っておりましたら、案の定背景疾患としてアルツハイマー型認知症の増加がありそうだと言うことです。
現代医療においては進歩的な方々が各方面で尽力してきた結果拘束と言う手段は次第に減ってきていると思いますが、身体診療科について言えばどうしても指示に従えない場合はご家族についていただくか、身体拘束がなければどうにもならないと言う場合は退院いただくしかないと言うこともままあるだけに、そうした方々が日常的に入院しているだろう精神科の苦労は察せられるところですよね。
もちろん拘束などなくてもよければない方がいいのですが、医療機関側にもハードウェア、ソフトウェア双方で対応能力の限界が自ずから存在する以上、それを超えた患者さんは受け入れられないのは当然で、どうしても拘束が駄目と言うことであれば残念ながら当施設では対応できかねますのでいずれかご希望の施設に紹介いたしますとお断りするしかない道理です。

この拘束の問題に関しては医療よりも介護領域の方が対応に苦慮しているのではないかと思うのですが、例えば介護施設などは病院と違って原則的に一度入所すれば一生ものとなるケースが多いだけに、当方では対応できませんと退所を勧めると言うケースはほとんどないのでしょうし、大半の施設が何とか工夫して対応を試みているのではないでしょうか。
そうした努力の果てに行われた行為を識者の方々の鶴の一声で禁止されてしまえば結局利用者にかえって不利益も大きくなるのではないかと思うのですが、介護施設側でも昨今では様々なハイテク機器を導入するなど対応も進んできていて、むしろ医療機関の側にとっても参考になるような方法論も多いのではないかと言う気がします。
世界的に見ると拘束死と言う言葉もあるくらいにこの問題は深刻化してきているそうですが、将来的に例えばバーチャルリアリティーの応用で当事者に拘束をされていると気づきもしないような環境を用意出来るようになった場合にも拘束は禁止されるべきなのかと考えてみると、心身の健康を損ねないような健全な拘束の方法論と言うものもいずれは実用化出来るものなのかも知れません。

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2016年5月17日 (火)

今も続く福島大野病院事件の余波

今も語り継がれる大野病院事件に関して、先日被告側を担当した弁護士がこんな講演をしたそうです。

「間違った鑑定書が冤罪を招く」◆大野病院事件、安福弁護人が警鐘(2016年5月8日医療維新)

検察が暴走したのではなく、間違った鑑定書が暴走させた

 日本臨床医学リスクマネジメント学会の4月3日のシンポジウム「県立大野病院事件を振り返る」で、「大野病院における医療事故を刑事事件にしたもの」というテーマで講演した、同事件の弁護人を務めた安福謙二弁護士はこう訴え、医療事故が刑事事件に至る要因には、警察・検察側の問題だけでなく、医療側の問題も大きいと指摘した。医療事故など専門性が高い刑事裁判は、専門家が書いた報告書や鑑定書によって大きく左右される。安福氏は、「依頼する側も問題だが、もっと大事なのはそれを引き受ける側」と述べ、医師らが専門家としての自覚を持つ重要さを説いた。

 大野病院事件、「病理医」の鑑定が左右

 安福氏は、大野病院事件の2006年2月18日の産婦人科医の逮捕当時のエピソードから講演をスタート。同20日に電話で弁護の依頼を受けたが、「全前置癒着胎盤」との言葉を口頭で聞いても、「何が『全』、『前』かが分からなかった」(安福氏)。それでも次第に「何とも言えない雰囲気を感じた。あちこちから『全国の医師が、大野病院のことで怒り狂っている』という声が聞こえてきた」と振り返る。

 大野病院事件では、2004年12月の事故後、翌2005年3月に福島県による「医療事故調査委員会報告書」が作成されていた。それが警察の捜査の端緒となったものの、裁判の証拠とはならなかった(『警察、事故報告書を機に捜査に着手』を参照)。代わりに鑑定書を引き受け、法廷で証言したのは、検察側の「産婦人科医」と「病理医」、弁護側の「産科医」と「病理医」だ。弁護側の依頼者の方が、より専門性が高く、的確な鑑定を行ったことが、業務上過失致死罪に問われた産婦人科医を無罪に導いた(『逮捕に導いた決定打は病理鑑定』を参照)。

 本事件で死亡した患者は、経産婦で、全前置癒着胎盤だった。安福氏は、特に検察側の「病理医」の病理鑑定の経験やその手法を問題視した。それが検察側の「産婦人科医」などの誤った鑑定、ひいては起訴につながったと見るからだ。これに対して、弁護側の「病理医」は、胎盤病理の第一人者だった。胎盤組織の切片を顕微鏡下で見たのは共通しているが、双方の「病理医」の違いは、組織切片作製前の胎盤そのものの撮影写真を見たかどうかだ。「癒着胎盤を剥離する際に、クーバーで胎盤を切った」のが検察の起訴事実の一つだが、胎盤の全体写真を見ればそうでないことが分かる。組織切片の病理鑑定結果も両者で食い違っていた。その上、安福氏が、言葉を「産婦人科医」と「産科医」と使い分けたように、検察側の「産婦人科医」は、全前置癒着胎盤の妊産婦の経験の乏しい医師だった。
(略)
 日本航空706便事件の名古屋高裁判決も引用(『JL706便事故の機長語る“事故調”の要諦 - 高本孝一氏に聞く』を参照)。1997年5月に起きた本事件では、香港から名古屋へのフライト中、乱気流に巻き込まれ、機体が乱高下する事故発生で重軽症者等を出し、機長が業務上過失致死罪に問われた。これらの事件の教訓として、「専門家領域の事件における被告人は、その道の専門家である。誰よりも、その事件の実情を知る専門家である。その専門家の説明に対し、真摯に聞く耳を持つことが必要である。傾聴する姿勢、リスペクトを持った聴取こそが必要である」と述べた。

 安福氏は、警察・検察には、事件の関係者の人権に配慮した刑事手続きを求めるとともに、医療者にも「医療事故調査制度は、結局は刑事手続きにつながっていることを忘れないでほしい。いくら患者側に報告書を渡さなくても、いざとなったら、事故調査報告書は家宅捜査の時に持っていかれ、検察の筋立てに使われる。そのことに留意して、調査し、報告書を作成してもらいたい」と警鐘を鳴らした。

俗に言う加古川事件なども原告側鑑定医の意見書が非常に大きな役割を果たしたと言われてきましたが、大野事件においても検察側鑑定医はあくまでも婦人科腫瘍の専門家であって周産期の専門家ではないことは当の本人ですら語っていることですから、高度な専門的判断が要求される医療訴訟で何故専門外の人間が判断に関与するのかと言う疑問は感じるところです。
この点に関してしばしば言われるのが医師の世界で日常的に行われる症例検討会のノリで鑑定書を書いている医師が多いのでは?と言う疑問ですが、敢えて重箱の隅をつつき回してあらゆる疑問点を掘り尽くすことを目的とする症例検討と、二つの相反する主張の戦いの場である法廷とが同じ方法論で行われるのが妥当であるとは思えず、鑑定医にも何らかの資格の認定なりを求める声があるのも理解は出来ますよね。
いずれにしてもこうした医療訴訟の数々が言うところのJBM(司法判断に基づく医療)と言う考えを普及させたと言う側面もありますから、あまりに無防備であった医療現場にとって改善の契機になったと言う考えもあると思いますが、こうした医療現場への影響を思わせるこんな研究結果が出ていたことを取り上げてみましょう。

医療事故と研修先選択の関連研究 浜松医大生が優秀演題賞(2016年4月22日静岡新聞)

 浜松医科大医学科4年の大野航さん(21)=伊東市川奈出身=が、16日に都内で開催された研修医や医学部生の研究発表会「日本内科医学会ことはじめ2016東京」で優秀演題賞を受賞した。医療事故調査制度が始まった中、医療事故報道が研修医の研修先選択に与える影響を調べ、時機を捉えたテーマの独自性、高い統計解析技術が評価された。

 研究では、学生が事故を知る機会の多い大手検索サイトのニュース記事で過去3年間に医療過誤などが掲載された病院から、研修医を受け入れている15病院を無作為抽出して研修医の受け入れ状況などを調べた。その結果、報道があった年は、無かった年と比較して、研修医募集数に対する受け入れ数の割合(マッチング率)が低下したことが分かり、医療事故が広く知られることが学生の初期研修病院の選択に影響を与えていると結論付けた。
 発表などで大野さんは医療事故発生時、病院側が医師個人の責任にせず、病院全体のシステムの問題点を調べ、情報公開を含めた適切な対応を行う必要性を訴えた。

 大野さんは2014年に都内で起きた造影剤誤投与事件で、女性研修医が有罪判決を受けたことに驚き、学生が就業科や研修先を選ぶ際、事故のあった病院をどう評価するかに興味を持った。大野さんは「発表の大半が研修医の中、興味を持ってもらえたことがうれしい。学生が医療事故の対応に注目していることを病院に知ってほしい」と話した。
 発表会は若手の育成を目的に全国の研修医や学生ら約300人がポスターを掲示して発表した。県内の2人を含む約50人が優秀演題賞を受賞した。

医療の世界に限らずどこの業界でも就職にあたってネットを活用することは今や常識で、就活生は志望先がブラックではないか必至で探し回る一方、企業側も志望者の名前で検索をかけSNS等炎上を起こしそうな案件がないか確認するそうですが、医療の世界においても当然ながら志望先の病院で検索くらいはするだろうし、その場合医療事故などのニュースが引っかかってくるのも当然と言えば当然です。
研修医などは基本的に上司の指導監督の下に医療を行っていると言う建前なのですから、本来的には何かあっても上司や組織としての責任が問われることはあっても研修医個人の責任が問われるようでは困るわけですが、その意味では記事にもある造影剤誤投与事件で研修医個人が有罪判決を受けたと言うのは非常にショッキングな出来事であったと思いますね。
この事故に関しては各方面で盛んに検証がなされるなど話題にもなり、造影剤についてダブルチェック体制が取られておらず教育もなされていなかったなど組織としての問題点も指摘されているわけですから、同じ研修をするなら何もわざわざそんな危ない病院でやらなくても…と考えた学生が少なくなかったと言うことは理解出来る話です。

この種のネット上の情報を元にした評価がどこまで正しいものなのかは何とも言えませんし、真偽の程が怪しい情報に踊らされた末に後日それが間違いだったと判明すると言うケースも一度ならず発生していますけれども、現場の実情を知らない人間としてはそうした誤情報が飛び交っていても確実に判断することは不可能で、結果的に風評被害的な現象が生じているケースもそれなりにあるのだとは思います。
ただ研修などは特定施設でなければ絶対に駄目だと言う性質のものでもなく、またベテランの就職先探しなどと違って気に入らなければ即転職と言うわけにもなかなかいかないことも考えると、敢えてリスクのありそうな施設を選ぶ動機に乏しいのは当然で、この辺りは一般企業と同様に病院も対外的なイメージをもっと気にするべきだと言うことになるのでしょうね。
福島の大野病院事件などは被告となった医師の派遣元である福島医大の教授が非常に強力なサポートを展開したと報じられていて、事件が発生しても何とか地域医療が維持されたのも事件を機に行われた周産期医療体制改革と共にこうしたサポートの姿勢が評価されたのかとも思うのですが、個人を守ろうとする組織が結局は個人からも支持されると言うのは当然のことであり、今の日本から失われつつあることでもありますね。

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2016年5月16日 (月)

いよいよ国が医師強制配置を推進する構え

最近その導入延期が伝えられているシンセ陰門に制度と言えば実質的な医師配置の管理にも使えると言うことが指摘されていましたが、最近国によってこの医師配置のコントロールと言う問題がさらに一歩進んだ形で画策されているようです。

医師の“適正配置”の一歩か、新専門医制(2016年5月11日医療維新)

専門医制度における各基本診療領域の学会を対象とした「卒後3年目から5年目までの常勤医師の在籍状況調査」がこの5月に行われている。内科、外科などの基本診療領域別、専門研修を行う施設別に、卒後3年目から5年目の常勤医師数の報告を求める内容だ。しかし、本調査に対しては、現場の医療者からは、作業負担を問題視したり、専門医の研修定員を都道府県単位で設定する意味を疑問視する声が挙がっている。

 厚生労働省の社会保障審議会医療部会「専門医養成の在り方に関する専門委員会」で、2017年度開始予定の新専門医制度について、地域医療への影響を軽減するため、「当面、過去3年間の採用実績の1.1倍から1.2倍を全国の定数枠とした上で、都道府県別の定数を、都市部以外の道県に対して、より配慮して決める」という、同専門委員会委員長による“永井私案”が提出された。今回の調査は、その基礎データとするのが目的だ(『専門医制度、永井委員長が“私案”で改善提案』を参照)。
(略)
 もっとも、本調査に対して、学会関係者や現場の医療者からは、戸惑いの声も聞かれる。そもそも調査期間は、ゴールデンウイークを挟んで、約2週間と短い。また専攻医数ではなく、基本診療領域に該当する診療科の常勤医師数であるため、各学会は基幹施設等に調査をしなければいけない。「ただでさえ、現場は疲弊しているのに、回答をしなければならず、ペーパーワークが増える。そもそも厚労省や機構が学会に対して調査を行う法的根拠はなく、“お願い”ベースでの調査にすぎない」と問う意見もある。

 さらに調査対象が「卒後3年目から5年目」に限定されるため、(1)卒後2年間の臨床研修を終え、すぐに専門医研修に入るとは限らない、(2)新専門医制度では、3年間の研修による専門医取得が原則だが、現状では4年以上かけて取得する医師もいる――という意見のほか、(3)専門医の養成は、初期研修とは異なり、都道府県で完結するわけではなく、地域を超えた専門研修プログラムもある、(4)年間100人に満たない専門医しか誕生しない診療領域で、都道府県別の定員上限設定は難しい――などの理由から、「調査結果はあくまで目安にすぎない」「都道府県という単位で定員を設定すると、かえって混乱が起きるのでは」との指摘も出ている。

 新専門医制度は、プロフェッショナルオートノミーを基盤とした、「専門医の質の担保」が目的のはず。しかし、地域医療への影響を懸念する声が出てきた結果、「医師の適正配置」という規制色が強まりつつある

(略)

「医師の選択の自由」、前提変え規制を検討?(2016年5月12日医療維新)

 政府の経済財政諮問会議が5月11日に開かれ、塩崎恭久厚生労働大臣が「経済・財政再生計画」に沿った社会保障改革として、医師の地域・診療科偏在の解消に向けて強力な取り組みを推進する方針を示した。塩崎厚労相が示した資料では、医学部定員を大幅に増加したものの医師偏在の問題が解消されていないとして、診療科・地域について「医師の選択の自由」を前提にした医師確保対策から、「医師に対する規制を含めた地域・診療科偏在の是正を検討」し、年内に取りまとめるとしている(資料は、内閣府のホームページ)。

 今後検討を進める対策としては、「医師養成課程の見直し」と「都道府県の役割強化」などが挙がっている。都道府県の役割強化では、医療計画で不足する地域・診療科等で確保すべき医師の目標値を設定した医師確保計画を策定するほか、将来的に医師の偏在が続く場合は、保険医の配置・定数の設定等を検討する。また、地域医療支援センターの機能を抜本的に強化し、特定の地域や診療科での診療の従事を、診療所等の管理者要件とすることも検討する。

 医師養成課程の見直しでは、(1)医学部でより地域定着が見込まれる入学者枠を検討、(2)臨床研修の募集定員の配分に関して都道府県権限の強化、出身大学の地域での研修の促進、(3)専門医の地域ごと、診療科ごとの定員枠の設定――などが紹介された。

 経済・財政再生計画は、国の財政健全化に向けて社会保障分野の改革などの工程表を掲げている。工程表の中で、医師の地域・診療科の偏在解消に関しては、医療・介護提供体制の適正化の一環として、「地域医療構想との整合性の確保や地域間偏在の是正などの観点を踏まえた医師・看護職員等の需給について検討する」としており、2016年度までに検討会で結論を出す

2016年度までに偏在解消策の結論が出ると言うことであればもはやほとんど現場の意見を聞いているような暇はないのでは、と言う気もするのですが、単に新専門医制度で医師の配置をコントロールするにしても地域毎の適正な定数とはどのようなものなのかと議論百出も予想され、結局は現状の追認と言う形でまずはスタートしそうな気もしますがどうでしょうね。
そもそも新専門医制度による医師配置のコントロールとは特定施設に勤務しなければ専門医資格の取得も維持も出来なくなることを利用して、専門医が欲しければ指定の施設に勤務し定められた義務を果たしなさいと言う趣旨で、それが例えば専門医取得には僻地派遣診療○年のキャリアを要する等々の条件であると言うこともあり得るわけです。
言ってみればアメとムチ戦略とも言えますが、これに対して後段の記事における医師偏在是正策では保険医定数設定と言う言わばムチだけのコントロールであり、僻地で保険医定数が余っているからと言われても採算性に乏しい地域に出向く医師も多くはないはずで、どのようなアメが用意出来るものなのかが課題ではあるのでしょうね。

いずれにしても定数を決めると言うことは定数を超えた過剰地域では新規参入が制限されると言うことでもあって、当然ながら今現在そこで地位を占めている人間が断然有利となりますが、病院としては医局で居眠りをしているばかりの名前だけ専門医よりはキャリアバリバリの働き盛りの方を優先したいのは当然でしょうから、単に新規参入規制に留まらず首切りや淘汰の動きが出てくるのかも知れません。
そもそも日本では標榜診療科の自由と言うことが大原則としてありますから、例えばこの地域は呼吸器科が多いから規制しようと言っても、極論すれば消化器科を名乗って実際には呼吸器の患者を診ると言うことも可能ではあるわけですし、今流行りの総合診療医と言う肩書きなどは何科の診療を行っても文句を言われる筋合いはないともなりかねませんね。
当然ながらこうしたなんちゃって診療科の場合実際の専門外の患者は他に紹介するケースも多くなるのでしょうが、この点からも各科専門医を備えた基幹病院の負担はますます大きくなることも考えられ、今まで以上に都市部の大きな病院に医師を集めなければ地域医療に支障を来すと言うことにもなりかねない気もしますが、この場合偏在にはむしろ積極的な意味があるとも言えると言うことでしょう。
実際にどのような形での規制を行うのか、定数等はどのような基準で算定するのか等々については今後具体案が出てくるのでしょうが、国の目指す医療像とも大いに関わってくる問題だけに国民の求める医療像と医療経済的な観点から求められる医療像が一致するのか、そしてそれに対して現場がどのような反応を示すのかと言ったところが今後注目すべきポイントになりそうです。

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2016年5月15日 (日)

今日のぐり:「ダイニングカフェ 3/f(スリーエフ)」

冗談のような本当の話と言うのでしょうか、先日こんなニュースが話題になっていました。

羽田に犬4匹侵入、10便着陸やり直し 捕獲方法検討中(2016年5月12日朝日新聞)

 東京・羽田空港で11日、敷地内に犬4匹が入り込んでいるのが見つかり、計10便に着陸やり直しなどの影響が出た。1匹は同日夜に捕獲されたが、12日正午時点でも残り3匹は敷地内の草地にいて、国土交通省東京空港事務所が捕獲方法を検討している。この日の便への影響は出ていない。

 事務所によると11日午後3時45分ごろ、A滑走路に近い誘導路付近に犬がいるのを、管制塔で勤務していた管制官が見つけた。このため、午後4時すぎに大分から着く日本航空の1便が着陸をやり直した。出発する9便には最大10分の遅れが出た。

 その後、約1時間にわたり犬を見失ったが、午後7時半すぎうち1匹を捕獲。残り3匹は、12日正午時点でC滑走路脇の草地にいることが確認されている。事務所職員が監視しながら、捕獲方法を検討している。

 羽田空港には高さ3メートルを超える赤外線センター付きのフェンスがあり、ゲートは警備員が24時間態勢で監視している。ただ、4匹については、どこから入り込んだのか分かっておらず、事務所はフェンスに切れ目がないか確認している。事務所担当者は「これまで犬の侵入は聞いたことがない」と話している。

各方面で報じられた通り本当に走り回っている様子が印象的ですが、しかしまさかこんなことで飛行機が遅れるとはダレも思わなかったでしょうね。
本日は警戒の目をかいくぐって侵入を果たしたイヌたちから教訓を得る意味で、様々な生き物絡みのハプニングを紹介してみたいと思います。

電車の上に「猫がいる」 遅れも「怒れない」(2016年4月13日毎日新聞)

 広島市南区のJR広島駅で12日朝、山陽線の電車の上に猫が乗り、19分発車が遅れた。屋根の上で悠然とたたずむ猫の姿がツイッターに投稿されると、リツイート(転載)は1500件超に。「これは怒れない」「平和だなあって穏やかな気持ちになった」と話題を呼んだ。

 「猫がいる」。12日午前8時35分ごろ、車掌から駅に連絡が入った。白市発岩国行き普通電車(8両)の4両目の屋根。駅職員が駆けつけると、猫は職員の目の前でいったん線路上に飛び降り、再びホームに上がって去っていった。

 この間、車内に「車両の上に猫がいるため、運転士が確認しています」というアナウンスが流れた。ツイッターの投稿によると、その瞬間、「車内が笑顔に包まれた」という。

 JR西日本広島支社の広報担当者は「電車の上に動物が乗ったのは聞いたことがない」と苦笑し、「『ホームに近寄らないで』という駅のアナウンスも猫には伝わらなかったのでしょう。猫もお客さんも無事で良かった」。【石川将来、石川裕士】

思わず大分かよ!と思ってしまうようなニュースなのですが、しかし朝の忙しい時間帯にも広島市民はずいぶんとおおらかなものですよね。
先日報じられていたのがこちらのニュースですが、一体何をどうしようとしたのか謎めいた事件です。

男性宅郵便受けに生きた幼虫40匹入れた疑い、40歳女保育士を再逮捕(2016年3月28日産経新聞)

 岡山中央署は28日、以前近隣に住んでいた男性宅の郵便受けに約40匹の幼虫を入れたとして、廃棄物処理法違反の疑いで岡山市南方保育園の主任保育士横井佐代子容疑者(40)=岡山市中区清水=を再逮捕した。黙秘しているという。

 同署によると、幼虫はペットの爬虫類の餌として市販されているもの。横井容疑者は7日、同じ男性の乗用車にフェルトペンで落書きしたとして、器物損壊の疑いで逮捕された。男性は横井容疑者とは顔見知り程度だと話している。

 再逮捕容疑は昨年12月24日夜から今年1月3日夜、岡山市の会社員(31)のアパートの郵便受けに、生きている体長約3センチの幼虫約40匹を捨てたとしている。

一体どのような動機での犯行であったのかも気になりますが、しかし何故郵便受けに幼虫なのでしょうかね。
時折聞く類の事件ではありますが、時と場合によっては大変な騒ぎにもなりかねないと言うのがこちらのニュースです。

甲子園球場に空から魚が落下(2016年5月8日デイリー)

 空から魚が落ちてきた-。8日、甲子園球場で行われたプロ野球阪神-ヤクルトで、阪神が攻撃中の六回、左翼を守っていたヤクルトのバレンティン外野手の近くに魚の死骸が落ちてくる珍事があり、試合が止められた。

 球場関係者によると、落下地点から見てスタンドから投げ入れられた可能性はなく、鳥が落としたものとみられる。関係者も「こんなこと初めて」と言う。掃除道具を使って片付けられ、試合は再開されたが、バレンティン外野手は「においがすごかった」と、うんざりした表情だった。

それは確かに初めての事件だったのでしょうが、やはり外人選手には生臭い匂いがダメージ大だったと言うことなのでしょうか。
中国から二件ほど続けての事件が報じられていますが、こちらまさに死んでも死にきれないと言う無念さが伝わるニュースです。

中国の老舗食品メーカー元会長、サルが投げた石にあたり死亡―中国メディア(2016年4月23日レコードチャイナ)

22日、中国の老舗食品メーカー・上海冠生園食品前会長の翁マオがこのほど、旅行先の山西省の観光地でサルが投げた石が頭にあたり、間もなく死亡した。写真は冠生園の会長。

2016年4月22日、東方網によると、中国の老舗食品メーカー・上海冠生園食品前会長の翁マオ(ウェン・マオ)がこのほど、旅行先の山西省の観光地でサルが投げた石が頭にあたり、間もなく死亡した。

翁氏は19日午前9時25分ごろ、山西省の観光地・雲台山を散策していたところ、近くにいたサルが投げた石が頭にあたり、病院に運ばれたが間もなく死亡した。

上海冠生食品は1915年創業。中国の老舗食品メーカーで、主にキャンディーやハチミツ製品、酒類、麺、アルコール製品、冷凍食品などを製造している。「大白兎」ブランドのキャンディーなどは中国でよく知られている。翁氏は67歳。92年に総経理として同社に入社。10年の会長在職時に定年退職した。

人として猿に負けて亡くなると言うのも哀しいですが、まさか当の本人もこんな人生の最後は全く予想していなかったでしょうね。
同じく中国からこちらのニュースも報じられていますが、まずは記事から引用してみましょう。

腹痛の男性、手術で見つかったのはタウナギ1匹=医師「肛門から侵入した可能性高い」―中国(2016年5月9日レコードチャイナ)

6日、中国河南省南陽市で、腹痛を訴える男性が手術を受けたところ、おなかの中から1匹のタウナギが見つかった。医師は「肛門から侵入した可能性が高い」としている。資料写真。 [ 拡大 ]

2016年5月6日、中国河南省南陽市の男性が間欠性の腹痛で腹部手術を受けたところ、おなかの中から1匹のタウナギが出てきたため、手術を行った医師たちも一様に驚いたという。環球時報が伝えた。

手術を行った病院によると、患者は急性腹膜炎と腹水による痛みと診断され、CTスキャンを撮った。すると、長さ50センチほどの異物の存在が確認されたため、手術をして開腹してみると、異物はタウナギだった。医師によると、タウナギはすでに死んでいたが、癒着や腐敗などはなく、生きている状態と変わらなかったという。

患者の男性は54歳で、03年と12年に直腸穿孔(せんこう)により手術を受けた経験がある。医師は、男性が日頃から川で身体を洗ったり、ウナギやタウナギをとったりしていることから、今回見つかったタウナギは男性の肛門から侵入した可能性が高いと推測している。

その生々しい実物は記事の写真を参照いただきたいと思いますが、しかしこんなものが入って来て気づかないものなのでしょうか。
同男性は過去にも何度も手術を受けていると言うことなんですが、ウナギからはよほどに狙われやすい状況にあると言うことなのでしょうかね。

今日のぐり:「ダイニングカフェ 3/f(スリーエフ)」

福山駅前の繁華な一角に位置するこちらのお店、小ぶりなビルの中に複数階に渡って入居しているのですが、見たところ階毎にかなり雰囲気が異なっているようです。
今回は上の階の方に入らせていただきましたが、こちらはごく普通の居酒屋などと同様の雰囲気のコンパートメント中心で、小グループでの利用にもよさそうですね。

この日はコースで頼んでいたのですが、前菜に出てきたのがハマチのカルパッチョで、少し重いのかと思っていましたらいい具合に酸味が脂を中和してくれています。
続くちりめんのオイル煮はどうやって食べるのかと思えばスライスしたパンに載せてと言うのですが、見た目にも面白いですし味もなかなかいけますね。
黒毛和牛のマリネサラダは肉が柔らかく味も良好ですが、あんきも大根のバルサミコソースは残念ながらせっかくのあんきもに火が通り過ぎているようです。
パスタとして新タマネギとベーコンのアマトリチャーナは妙に既製品っぽり味で今三つですが、牡蠣のカルトッチョ(包み焼き)はシンプルながら旨味濃厚で、この汁だけスープにして飲みたいです。
割合にお腹もふくれてきたところで最後に出てきた牛ネックのトマト煮込みがうまいんですがちょっと重いかなと言う感じでしたが、全体的に脂分多めなせいもあってかなり満腹感のある内容でした。

通り一遍の料理ではなくちょっと工夫した内容で割合楽しめたかなと思うのですが、これでお値段も思ったより安かったですからお得感はありますね。
接遇設備は並の水準ですが取り皿はこの種のお店には珍しくちゃんと料理毎に取り替えてくれますし、それなりに忙しそうな時間帯でもレスポンスも早いのが好印象でした。

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2016年5月14日 (土)

記者クラブへの国連の批判を記者クラブ加盟各社は報じず

昨今日本の大手メディアでは報道の自由と言うことに非常に関心があるようで、先日も日本の報道の自由度がまたまた下がった、世界が懸念していると言うニュースが出ていたのですが、他方でこうしたニュースはあまり取り上げられることがないようです。

「記者クラブ廃止」「独立機関設立」…国連特別報告者が提言 大手メディアはほぼ無視(2016年4月26日yahooニュース)

表現の自由に関する日本の状況を来日調査した国連の特別報告者、デビッド・ケイ氏が4月19日、暫定的な調査報告(以下「暫定報告」)を発表し、外国特派員協会で記者会見を行った。これについて新聞・テレビの大手メディアがどう報道したか調べたところ、案の定というべきか、肝心なメッセージが抜け落ちていた
(略)
デビッド氏は、暫定報告の「メディアの独立性」(Media Independence)という節で、こう指摘した。

    もし日本のジャーナリストが独立、団結、自主規制のためのプロフェッショナルなメディア横断組織をもっていたなら、政府の影響力行使に容易に抵抗することができたであろう。しかし、彼らはそうしない。いわゆる「記者クラブ」制度はアクセスと排除を重んじ、フリーランスやオンラインジャーナリズムに害を与えている

    Indeed, if journalists in Japan had professional media-wide institutions of independence, solidarity and self-regulation, they would likely be able to resist with ease attempts at Government influence. But they don't. The so-called "kisha club" system, or press clubs, value access and exclusion, to the detriment of freelance and online journalism.

出典:デビッド・ケイ氏の暫定報告(日本語の仮訳は引用者)

デビッド氏は記者会見の冒頭発言でも、報道評議会(Press Council)といった「メディア横断組織」の設立を強く奨励すると強調(会見動画14:17~、ハフィントン・ポスト抄訳)。記者クラブについても、「アクセスジャーナリズム」(引用注:取材対象と癒着した不健全なジャーナリズム)を促進し、メディアの独立性を阻害し、国民の知る権利を制約していると批判し、明確に「廃止すべき」(should be abolished)との考えを表明した(会見動画45:09~)。

ところが、4月25日までの在京6紙の報道を調べたところ、記者クラブ廃止の提言については、東京新聞(20日付朝刊3面)と朝日新聞(デジタル版)が少し触れた程度で、毎日、読売、産経は全く触れていなかった(日経は、デビッド氏の来日調査について報じた記事がゼロ)。朝日はデジタル版記事で、デビッド氏が「記者クラブの排他性も指摘し『記者クラブは廃止すべきだ。情報へのアクセスを制限し、メディアの独立を妨害している制度だ』と批判した」と報じていたのに、なぜか紙面版記事では提言の部分がカットされていた。
(略)
ただ、20日放送「報道ステーション」(テレビ朝日)がデビッド氏の調査活動について比較的詳しく取り上げていた。記者クラブ廃止の提言はVTRでは触れずじまいだったが、コメンテーターの後藤謙次氏(元共同通信編集局長)が「デビッド氏が日本の記者クラブ制度に触れているんですね。大手メディアを中心に、一定の官庁を含めた政党本部とかに記者クラブを使って取材する、これは非常に、報道の自由なアクセスを阻害しているのではないかという問題提起もありましたので、メディアに携わる我々が改めて、厳しい視線を意識しながら改革に努めていく必要もあると思うんですね」とコメントしていた。一応、メディアの改革の必要性を認めた点は評価できるが、当事者意識が感じられず、今後の改革につながるとの期待をもたせるものではなかった
(略)
報道を検証して浮き彫りになったのは、大手メディアにはデビッド氏の提言に耳を傾ける姿勢はなく、「メディアの独立性」を高めるための改革が必要であるという問題意識も持っていないということだ。デビッド氏の来日調査によって、大手メディアのプライオリティーが「メディアの独立性」や「国民の知る権利」を向上させることではなく、それらを多少犠牲にしてでも既存の制度のもとで便益を享受し続けることにあるとの疑いは、一層深まった、といわざるを得ない。


大手メディアが取り上げない「記者クラブ廃止」 国連担当者の地味な会見発言が拡散したワケ(2016年4月30日J-CASTニュース)

(略)
   J-CASTニュースでは東京・有楽町の日本外国特派員協会で行われる記者会見を定期的に取材している。一部ネット上では「登壇者の人選が偏向している」といった批判が絶えないが、裏返せば「他では登場しない人」が多く登場するということでもあり、メディアによって取り上げ方も大きく異なる。今回の表現の自由をめぐるテーマは、ある程度高い関心を集めていた。ただ、

    「『特定秘密法で報道萎縮』 テレビ局にも圧力と国連報告者」(共同通信)
    「『日本は報道の独立性の担保を』国連人権理事会担当者」(NHK)

と、特定秘密保護法の施行を機にメディアが安倍政権への忖度(そんたく)の度合いを高めていることを主眼に報じたメディアが大半で、ケイ氏が記者クラブの廃止を主張した点に触れた社は朝日新聞や東京新聞など、必ずしも多くはなかった
   これに対してJ-CASTの記事では、

    「記者クラブのシステムは廃止すべきだと思う。アクセスを制限するツールだ。記者クラブに加盟している人と記者クラブ外の人の両方に話を聞いて思うのは、(取材源のアクセスを維持するために自分の論調を変えてしまう)『アクセス・ジャーナリズム』を助長しており、調査報道を弱体化させているということ。メディアの独立性にとって障害になっていると思う」

というケイ氏の具体的な発言を引用しながら、記者クラブという構造そのものがメディアの独立性を損ねているというケイ氏の見解を伝えた。

ジャーナリストが「メディアと政治の共犯的関係」と紹介

   大手メディアがネット上でこうした観点に触れることが少なかったこともあってか、この記事は、公開直後から注目を集めた。知りたいことを知るためには、既存メディアだけでは飽き足らないネットユーザーの関心が集中したともいえる。
   毎日新聞出身でネットの世界にも詳しいジャーナリスト、佐々木俊尚さんはこの記事のURLを紹介しながら

    「メディアが政治から圧力を直接的にかけられていることはない。メディアと政治の共犯的関係の問題だと私は思っています」

とツイートした。このツイートは200回以上リツイートされた。
   ただ、記事に寄せられたツイートやコメントも極めて多数にのぼり、佐々木氏のような意見が大半かというと、そうでもない。
   おおまかに分ければ、(1)「脆弱性とか表現の自由とか言う前に、マスメディアの品格と公正さを求めるよ」などと、今の日本のメディアが政府を批判する前に、自らの姿勢をただしたほうがいいとの声(2)「先進国として本当に恥ずかしい」などと日本の表現の自由が損なわれつつあることを危惧する声(3)国連の調査の妥当性に疑問を呈する声、の大きく3パターンの声が寄せられた。

実際の発言内容はこちらを参照していただきたいと思うのですが、しかし大手マスコミが報じないからこそかえって注目されると言うのもいかにも今の時代らしい話ですし、マスコミの意図に反して?マスコミそのものに対する批判の声が多く集まったと言うのも当然と言えば当然ではあるのでしょう。
ちなみに記者クラブと言うキーワードでニュース検索すると大手メディアがこの単語自体を取り上げていることがほとんどないと言うことが判りますが、その中で珍しく大手メディアの記事として目をひいたのが今回の発言内容と関連した産経の記事で、「是非米国の実態も調べて欲しい」とアメリカにも記者クラブが存在していることを挙げて「クラブに頼って取材してもなんの特ダネも出てこないことは日本も米国も同じ」だと結論付けています。
ネットの普及によって大手以外の個人レベルにおいても情報発信が自由に行えるようになった現代においては、記者クラブの排他的性質が報道の自由を大いに阻害していると非難されるところですが、一方でこうした「知的訓練を受けていない人」が情報発信出来てしまうこと自体を批判し、「責任あるマスコミが権威を持つ社会にしていく必要がある」等々と擁護意見も根強いことは注目されるところですよね。

ともかくもこうした点も関係してか記者クラブと言うものはネット住民とは相性が悪いようで、過去にも記者クラブ自体の横暴な行動を巡って様々な批判や非難の声も上がっていましたが、政府など公的な存在が公式のメッセージを発信するに当たってはやはり何かしらの形式を調えた場が必要となるはずで、記者クラブ的な存在そのものを否定することはナンセンスではないかと言う気もします。
また記者クラブ的な存在が有形無形の報道協定的なものの温床となり、俗に言うところの報道しない自由を行使することもまた日本だけの問題ではなく、2005年には当時のブッシュ大統領と記者団との食事会の席でコメディアンがイラク侵攻等について当人の目の前で辛辣なブッシュ政権批判を繰り広げたことについて、参加していた大手メディア各社が全く報じなかったことでかえって有名になったと言う事例もあります。
要するに日本の記者クラブだけが腐っていると言うのもフェアではない見方でしょうし、記者クラブは簡単にネタがとれて楽だと無条件に肯定するのもまたどうなのかですが、この点については中の人がどれだけ危機感を持って記者クラブの意義と言うことについて考えているのかで、特に良識ある進歩的メディアの中の人がいたずらに旧来の慣習に甘んじているように見えるのは違和感を感じずにはいられません。

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2016年5月13日 (金)

正しいあり方をいちいち御指導いただかなくてもよさそうな件

最近社会的認知度も高まっているLGBTと言うものですが、やはり実態はなかなかに複雑なものがあるようで、先日はこんな記事が出ていました。

ケネディ大使にムチ ハードゲイ男性から差し出され困惑(2016年5月8日スポニチ)

 キャロライン・ケネディ駐日米大使が7日、東京・代々木公園で開催中の、同性愛や性同一性障がいなど性的少数者(LGBT)のイベント「東京レインボープライド2016」を訪れた。

 完全なお忍び訪問で、デニム地のジャケット姿。SPと2人でさまざまなブースを周ると、気付いたLGBTの人たちが驚きの声を上げていた。ボンデージファッションのハードゲイ男性がムチを差し出し、なにやら頼み事をする場面も。ケネディ氏は、困惑の表情を浮かべていた。

 イベントの5周年を祝い、メッセージボードに祝福の言葉を書き込んだ。

 最終日の8日、駐日英大使、同アイルランド大使とともにスピーチを行う予定。自民党の稲田朋美政調会長も会場を訪れた。

記事の写真を見る限りはそれはまあ困惑するしかないのだろうと思うのですが、しかし性的少数者と言ってもこのように多種多様な方向性が存在するのも道理で、微妙な方向性の違いなどからお互いに気まずい思いをしたりすることもままあるものなのでしょうかね。
このLGBTと言う言葉の中に含まれる圧倒的な多様性と言うことに関しては先日も書きましたように、基本的にLGBTの権利は保護し拡張されてしかるべきだと進歩的な方々が訴える中で、何故か一部方面のLGBTに関してだけは社会的弾圧がさらに強化されかねない勢いなのですが、別に一部方面だけと限定せずとも当然ながら社会的にもLGBTを絶讚する声ばかりではないわけです。
その理由の一つとして今まではいわば日陰者であった存在が、急に世間の表舞台に出てきて脚光を浴びていることへの素朴な反発もあるのだろうと思うのですが、見ていますとそれは確かに反発も受けるのだろうなと言うアピールもあるようなのですね。

「エルサに女性の恋人を」、アナ雪ファンの訴え広がる(2016年5月5日CNN)

(CNN) 米ウォルト・ディズニーのアニメ映画「アナと雪の女王」のファンの間で、「続編ではエルサにガールフレンドを」と訴える呼びかけがソーシャルメディアを通じて広まっている。

きっかけは10代のアレクシス・イザベルさんがツイッターに、「ディズニーがエルサをレズビアンのプリンセスにしてくれたら、どれほど象徴的か」と書き込んだことだった。
イザベルさんは続いて、「Dear @Disney,#GiveElsaAGirlfriend.(親愛なるディズニーへ、エルサにガールフレンドを)」と投稿した。
この投稿が発端となり、「アナと雪の女王」の続編はLGBTへの認識を高める媒介になって欲しいと要望する声が高まった。

賛同者からは「誰だってお姫様になれるんだと、女の子たちに知ってほしい」「子どもたちには幼いころから、同性愛者であることに何も問題はないと学ばせたい」などの投稿が相次いだ。
ただしこのキャンペーンに賛同する声ばかりではなく、ディズニーの人気映画に同性愛のキャラクターを登場させることの是非を問う論争も展開されている。「自分の娘には見せたくない。反同性愛ではないけれど、ハリウッドが子どもたちにセックスのことを説明するのは望まない」という声もあった。

イザベルさんはMTVのウェブサイトへの寄稿で、「お姫様が別のお姫様と恋に落ちる話は見たことがない。娯楽業界はこれまでに、野獣と恋に落ちる少女や人間と恋に落ちる鬼、それにミツバチを愛する大人の女性を描いてきた。それなのに、私たちはまだ同性愛関係に純粋さを見いだせずにいる」と指摘している。

まあ一般論として言えばこの種の作品は現代よりもある程度昔の風俗習慣に基づいて描写されているものが多いようですから、人類史の歴史的経緯を考えるとお姫様の女性同性愛よりもお殿様の男性同性愛の方がより普遍的だったのではなかろうかとも思うのですが、原作ファンとしてはあの世界観が好きなのでしょうから、やるなら別作品でやってくれと言うところではないでしょうか。
ちなみにアメリカにおいて同性愛者らLGBTの権利主張が表立ってなされるようになってからちょうど半世紀になるそうですが、この時期はキング牧師が活躍するなど各種公民権運動が活発になってきた時代でもあり、そうした経緯もあってか人種差別などと同様日本における一般的な認識よりもよほど敏感な問題として扱われていて、選挙のたびに候補者が立場表明を迫られる重要課題の一つにも取り上げられることは知られている通りです。
逆に日本の場合は古来同性愛に対しての宗教的、文化的忌避感が乏しい社会であり、現代社会におけるサブカルにしても様々な形で「LGBT風」のコンテンツが量産され一般にも供されていると言う現実を見ますと、諸外国風のかくあるべしと言う運動をそのままの形で日本に導入してもかえって違和感もあれば、余計な反発を招くリスクもありそうに感じます。
中世にキリスト教会が指導していたと言う正しい性交渉のあり方と言うものがしばしばネタ的に取り上げられていて、当時の考え方からすると現代に生きる人類のほぼ全員が性に関して異端の考えに染まっていると言うことになるかも知れませんが、異端も少数派もごく当たり前に併存している世の中で今さら何が正しいかを説かれてもどうなのかで、あるがままでいいのかなと言う気がしますけれどもね。

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2016年5月12日 (木)

女性の一生を奪うのはTPPだった!?

精子バンクや卵子バンクは多くの人が聞いたことがあると思いますが、先日は癌患者を対象に卵巣バンクが設立されたと言うニュースが出ていて、それは確かに単なる配偶子を保存するよりその元となる臓器を保存しておいた方が確実性が高いと言うのは理解出来る話ですけれども、かつては仕方ないとあきらめていたことも克服されていくと言う大変な時代になったものだと思いますね。
特に産む性である女性の場合はそうまでしてでも産みたいと言う気持ちが強いのだとも言えると思うのですが、そうした女性の気持ちに答えるものとして登場したはずのものが、当の女性にとってとんでもない害悪となっていると言う記事が出ていましたが、これがなかなか注目するに値する内容です。

TPPが奪う少女の一生。なぜ「子宮頸がんワクチン」は禁止されないのか?(2016年4月29日MAG2ニュース)

2013年4月に法定摂取となるや次々と副作用が報告され、わずか2か月余りで一時勧奨中止となった子宮頸がんワクチン。しかし国は、被害に遭った少女たちが求める対策や救済に真摯に向き合わないばかりか、接種を禁止しようともしません。メルマガ『国家権力&メディア一刀両断』の著者・新 恭さんはその裏にTPPや海外製薬メーカーによる圧力が存在すると指摘、将来の日本をつくる若い女性たちの健康確保こそが重要だと訴えています。

いわゆる「子宮頸がん予防ワクチン」は、ヒトパピローマウイルス(HPV)に感染するのを防ぐ効果はあるが、子宮頸がんを予防できるという確たる証拠はない。
(略)
このワクチンの効能は、つまるところ接種された少女たちの一生を見届けなければわからないが、一部の少女たちにあらわれた現実の薬害は次から次へと明らかになっている
接種後の強い痛み、けいれん、記憶障害、歩行困難。車椅子生活、計算障害、記憶障害…。悲痛な訴えにもかかわらず、ワクチンが原因だと認めない医師のほうがはるかに多く、患者の苦しみを増幅させている
対策と救済を求めても、政府はなぜか真摯に向き合わない。国の方針に従い、国を信頼して予防接種を受けた無辜の少女たちは一生、この苦しみを背負い続けねばならないのだろうか。
(略)
2013年3月に子宮頸がん予防ワクチンの定期接種の法律が国会で成立したさい、衆参722人の国会議員のうち、法案に反対したのは、はたともこ参院議員ただ1人だった。
同年7月の参院選で落選した、はたともこは今、山本太郎の公設第一秘書をつとめている。山本の追及の中身から、彼女の思いも伝わってくる。
はたは、2013年3月28日の参院厚生労働委員会で質問に立った。答弁したのは厚生労働省健康局長、矢島鉄也である。

はたともこ「HPVに感染しても、90%以上は自然排出されるということでよろしいですか」
矢島「米国における3年間にわたる調査で、90%が2年以内に検出されなくなったという報告がされております」
はた「HPVに感染しても90%以上が自然排出する。残りの10%のうち、持続感染し、前がん病変の初期段階である軽度異形成になったとしても、そのうちの90%は自然治癒するということでよろしいですか」
矢島「イギリスの医学雑誌ランセットによる2004年の11月のデータによりますと、若い女性の軽度異形成の90%が3年以内に消失するという報告がございます」
はた「軽度異形成の段階では経過観察を行い、中等度、高度への進展の段階で治療をすれば大部分は治癒するということでよろしいですか」
矢島「高度異形成とか上皮内がんの段階では子宮頸部円錐切除術で治癒率はおおむね100%と日本産婦人科腫瘍学会のガイドラインで示されています」
はた「HPVワクチンの副反応の頻度はインフルエンザワクチンに比べ、サーバリックスが38倍、ガーダシルが26倍、そのうち重篤な副反応は、サーバリックスが52倍、ガーダシルが24倍ということでよろしいですね」
矢島「子宮頸がん予防ワクチンの副反応は、100万回接種当たり約232例の報告率です。インフルエンザワクチンは、100万回接種当たり約6例の報告率で、御指摘の意味では約40倍です」

この質疑から判明したのは、子宮頸がんの予防にとって、HPV感染への対策はさほどの意味がないということ。逆にHPVワクチン接種による副反応のリスクは、インフルエンザワクチンの40倍にも及ぶということである。
にもかかわらず、政府は法律を制定して義務的に接種させたのだ。
単なる感染、軽度の異形成はほとんど自然に治り、矢島が言うように「高度異形成や上皮内がんに相当する段階」ですら、適切な治療を受ければ100%治癒する。ならば、少なくとも、リスクを抱えた過剰な予防であることは明らかだ。
これだけ、子宮頸がん予防ワクチンの効果に疑惑の目が向けられているにもかかわらず、政府はなぜ接種を禁止しようとしないのか
(略)
製薬会社にとって、「予防医学」の世界的流行は、またとないチャンスだ。
高度なハイテク技術を有する世界規模の製薬会社が、日本の「ワクチン村」に乗り込んできて、国費助成つき定期接種という、「金のなる木」を手に入れた。そこまでは思い通りの展開だっただろう。
ところが、この子宮頸がんワクチン接種を勧めていた日本政府が、副反応の患者が続出するのを見て2013年6月14日、「一時勧奨中止」とした。法定接種となってから僅か2か月余りのことだ。
これによって、子宮頸がんワクチンの接種率が65%から4%に激減したことが、阪大大学院医学系研究科の調査によって分かっている。
グラクソ、メルク両社がカネの力で巻き返しをはかろうとしているのはあきらかだ。WHOやCSISはもちろん、ワクチン行政の審議会メンバーである日本の医学者を研究資金提供で手なづけ、内外から厚労省にプレッシャーをかけている構図だ。
(略)
厚労省は福島みずほ議員の質問に対しても、「前がん状態までは減らせるが、最終的に子宮頸がんを減らしたというエビデンスはない」とはっきり答えているのだ。
政府が考えるべき基準はただ1つ。将来の日本をつくる若い女性たちの健康確保だ。企業の利益ではない。良識をもって冷静に判断すれば、おのずから正解は出てくる。

まあしかし今の時代、何でもTPPに結びつけておけば何やら壮大な陰謀論を語った気持ちになれるいい時代なのかも知れませんけれども、人口の半分に当たる女性達がきちんと定期検診を受け、早い段階でちゃんとした処置を受けてくれていると言う前提が成立するのであれば確かに予防接種など必要ないのかも知れませんね。
現実にはそうした前提条件のどこが崩れているのかは判りませんけれども、日本人女性の1割で子宮頚部からHPVが検出されると言い、そのうち多くが自然消失するとしても残って癌化のリスクにつながる方も多いからこそ、毎年2万人からの患者が発生し数千人が亡くなっていると言うことは言えるのでしょう。
先日は日本小児科学会や日本産科婦人科学会など関連諸学会が「ヒトパピローマウイルス(HPV)ワクチン(子宮頸がん予防ワクチン)接種推進に向けた関連学術団体の見解」を発表し、改めてHPVワクチンの積極的な接種を推奨したと言いますが、予防接種一般について国が推奨し定期接種化する性質のものなのかどうかは議論があるところですが、世界的にみても接種推進は確固たる流れになっているとは言えそうです。

この種の予防接種副作用騒動は別に今に始まったことではなく、以前から定期的に大きな反対運動が展開されてきた経緯がありますから、他人に迷惑をかけるような性質のものではない限りは個人の自由意志と自主的な判断に基づいて使用されるべきではないかと思うのですが、幾ら接種した人間と一般人で神経症状の発症率に差が無いと言ったところで、「それでも副作用ではないと言い切れるのか!」と言う人は言うのでしょう。
HPVの副作用とされる症状に関してはマスコミではあまり語られない類の話として被害を訴える子達のキャラクターがいずれも似通っていると言う指摘は以前からあり、また一説には本人よりも親の性格が関係しているのではないかと言う声も根強くありますが、少なくとも前述の記事にもあるようにほぼ確実に癌を防ぐ手段は存在していると言うことを知った上で、接種を受けるかどうかの判断がなされるべきなのでしょう。
その点で今回の騒動では接種前のインフォームドコンセントが不十分であったと言われる余地はあるのでしょうし、今後接種が推奨されるとなっても受けないと言う選択肢も十分にあるのだと言うことは周知徹底されるべきですが、その結果長期的にみて接種をした人としない人で罹患率の推移がどうなっていくのかと言うことこそ接種廃止論者の方々が追及すべきテーマであるように思います。

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2016年5月11日 (水)

雨降って地固まった結果?

福島医大産科講座元教授の佐藤章先生と言えば、かの大野病院事件で心ならずも被告となった加藤克彦先生の支援に尽力された方と記憶しておりますが、残念ながら先年亡くなられていたそうで、その佐藤先生が生前にこんなことを言い残していたそうです。

故佐藤教授の遺言、「福島の産婦人科は任せた」(2016年5月6日医療維新)

 日本臨床医学リスクマネジメント学会の4月3日のシンポジウム「県立大野病院事件を振り返る」で、福島県立医科大学産婦人科教授の藤森敬也氏は、「県立大野病院事件が産科医療に与えた影響―福島県の産科医療再生に向けて―」というテーマで講演した。

 事件当時、同大学産婦人科教授で、2010年に逝去した故佐藤章氏は、「福島の産婦人科はお前に任せた」との遺言を残したという。藤森氏は、前置癒着胎盤の術式を工夫するなど、本事件の教訓を生かし、妊産婦死亡率の減少につなげ、周産期医療の向上に努めているほか、東日本大震災後による福島第一原発事故後、福島県における妊産婦に関する健康調査と支援を実施するなど、遺言通りさまざまな取り組みをしていることを、故佐藤教授のエピソードを交えながら紹介した。妊産婦死亡率は全国的に見ても減少している。「大野病院事件をきっかけに、たくさんのシンポジウムや講演会が開催され、前置癒着胎盤の診断方法や術式、対策が検討された。本事件を機に、多くの妊産婦の命が救われるようになった」(藤森氏)。
(略)
 藤森氏の講演の後、日本医師会常任理事で、大野病院事件で産婦人科医が逮捕された当時、福島県医師会副会長だった石井正三氏が、フロアから当時のエピソードを紹介。地元のいわき市医師会が事件について会見、医療事故を刑事裁判として取り扱うことを問題視したところ、記者からは、「警察、検察に対し、異論を唱えているのか」「誰に対して、伝えたいのか」などと厳しい質問が飛んだという。「あなた方の向こうにいる、国民に対して伝えたいために会見をした、と答えた」(石井氏)。

 「『悪いことをしたら、医師は逮捕される』とシンプルが考え方、リアクションがあったことを覚えている。しかし、医療はそういうものではない。結果的に無罪になったが、我々が信じてやっていることを社会に理解してもらう第一歩にすぎないと思っている」。こう語る石井氏は、医療では滅多に不幸な事態が起きない故に、実際に生じた場合には「なぜ自分だけが」という思いになると言い、「だからと言って、それを制度やパニッシュメントに置き換えて何らかの成果を得ることは間違い」として、事故に遭った当事者が次の人生を見付けられる仕組み作りが求められるとした。

 「佐藤教授の驚いた顔が真っ白に」

 産婦人科医が逮捕されたのは、2006年2月18日。藤森氏は、故佐藤教授とともに、海外学会から帰国した当日で、成田空港から実家にかけた電話で事件を知ったという。「佐藤教授の驚いた顔が真っ白になっていたことを、今でも覚えている」と藤森氏。知人で、日本医科大学女性診療科・産科講師の澤倫太郎氏に相談、澤氏を通じて、2月20日に弁護士の安福謙二氏に弁護人を依頼した。その日のうちに7人の弁護団が結成された。

 産婦人科医の妻は出産目前だった。「逮捕されたのは、『海外逃亡の恐れ』という報道もあったが、1週間後に子供が生まれるような人が海外に逃亡するのか」と藤森氏は当時の思いを語り、加藤氏の逮捕を問題視。故佐藤教授は、(1)患者を治そうとして、一生懸命に治療したとしても、結果が悪いと刑事訴追される、(2)消極的治療に陥りやすくなる、(3)医療を知らない者が刑事訴追をし、判決を下すのは妥当か、(4)産婦人科医になる医師、特に産科医になる医師が少なくなる、(5)周産期医療の崩壊――を懸念したという(『佐藤章・福島県立医大教授が判決直後の真情を吐露』、『「事故報告書を最初に見た時、弁護は難しいと思った」』などを参照)。

 結局、2008年8月20日、福島地裁判決で産婦人科医は無罪となった。その翌年3月、故佐藤教授は定年退職、翌々年の2010年6月に逝去した。故佐藤教授は、「福島の産婦人科はお前に任せた」のほか、「県内の癒着胎盤の手術はお前が全て行え」「学生の講義は全て行え」という3つの遺言を残したという。
(略)
 2004年度の臨床研修の必修化時、福島県の産科病院は30施設だったが、2007年には17施設に減少、東日本大震災後の2013年には13施設へと減少した。現時点でも13病院(56.7%減)のままだ。日本産婦人科医会の調べでも、2006年から2015年までの9年間で全国の産科病院は約20%減少したが、福島県の産科病院の集約化は進みが早い
(略)

大野病院事件当時は1人医長でお産を扱うのがいいのかどうかと言う議論も盛んでしたが、事件後に福島県では大学の主導で1人医長の施設が次々と廃止され産科施設の集約化が進み、全国トップクラスだった1人医長の施設が今やほとんど見られなくなったと言いますから、結果的に事件が医療安全に大きく寄与するターニングポイントとなったと言う言い方も出来ないことはないのかも知れません。
もちろん産科領域に限らず医師の集約化と言うことは厚労省の長年の悲願でもあり、ただでさえ多すぎると言われる病院とベッドをどう世界的水準に近づけていくかと言う議論とも絡めて長く語られてきたところではありますが、この医師集約化と言う現象はおらが町の病院が消えてなくなる地域住民にとっては多少の不便こそあれ、現場で働く医師にとっては決して悪い話ではないとも言えます。
将来的には集約化した医師によって交替勤務制など様々な過労軽減策も採られるようになるのかも知れませんが、興味深いことにあれほど医療崩壊と大きく喧伝された時代が今や過去のものになりつつあると言うことなのか、先日こんな興味深い記事が出ていました。

若手医師、勤務先への「満足」度、大幅上昇(2016年5月7日医療維新)

Q ご自身の勤務先の環境に満足していますか。

 勤務先の環境への満足度では、「大いに満足」が3%(2013年)から8%(2016年)に、「満足」が28%から42%へと大幅に増加。一方、「不満」は22%から12%に減少していた。 「大いに満足」「満足」を合わせた数値は31%から50%に大幅に増加。「大いに不満」「不満」は39%から18%へ減少した。

詳細は元記事のグラフを参照いただきたいと思いますが、回答者の95%が病院勤務医であり4割が大学病院の医師であると言うことで、調査としては被雇用者としての勤務医の意識を問うた形となったと言えそうですが、ちなみに別の調査によれば開業医の満足度は勤務医よりもずっと高かったと言いますから、勤務医と開業医とを問わず医師全体が現在の勤務態勢に満足してきているとも言えるかと思います。
深読みすれば今回の調査は若手医師対象と言う事で、いわば最も厳しかった時代を知らない人たちが答えているとも言えますが、臨床研修制度が変わって研修医が5時に帰るようになった結果レジデントが大変な目にあっていると言った話もあったように、全年代を対象に調べてみればまた違った結果も出てくるものなのかも知れません。
大学病院などもかつては様々なしがらみから仕方なく御礼奉公すると言うケースが多く、給料は安いわ仕事はろくでもないことばかりだわで評判が悪い職場なのかと思っていたのですが、大学の職場環境が改善されつつあるのか医師の側の認識が変化したと言うことなのか、若い先生方が毎朝嬉々として点滴をしに回っていると言う話もあまり聞かないようには思うのですがどうなんでしょうね。

ともかくもわずか3年でこれほど大きな満足度の向上が得られた理由が何なのかですが、これも医療崩壊などと言う現象が社会的にも大きな反響を呼び、また医師を集めることが最も確実に医業収益を改善する方法論であると言う認識が広まり、医療現場で勤務状況改善のための対策が進んだ結果なのだとすれば、これまた大きな危機によって現場が劇的に改善を果たした事例と言うことになるのでしょうか。
ただ医師の満足度とはそもそも何なのかと言う点に関して言えば、勤務医も開業医もおよそ2/3ほどの圧倒的多数が「仕事のやりがい」であると答えたと言いますから、別に仕事が楽になったと言うばかりではない可能性も高く、例えばメディカルクラークの導入で書類仕事から解放され医療行為に専念出来るようになったと言った理由も少なからず影響している可能性はありますね。
ちなみにこれも非常に面白い現象として、こうした回答をした若手医師の給与を調べて見たところ全体的には低下傾向であったそうで、30年据え置きだった医師給与が医療崩壊と言われる時代に一時増加傾向に転じていたことがそろそろ沈静化あるいは反落傾向になってきているのか?とも読めるのですが、少なくとも若手の先生にとっては給料よりも別な部分で十分満足出来ていると言うことなのでしょうが、それがいいのか悪いのかです。

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2016年5月10日 (火)

人類はついに老化を克服するのか

多くの方々にとっていつまでも若々しく元気でありたいと言うのが率直な願望であるかと思うのですが、こんな話をご存知でしょうか。

働きアリは「老化」しない:英研究結果(2016年2月9日WIREDニュース)

オオズアリの働きアリは、命が尽きる瞬間まで、老化の兆候がまったく見られないという研究結果が発表された。
人間の場合、老化現象は止められない。しかし働きアリは、命が尽きる瞬間まで、老化による衰えを一切示さないらしい。

英国王立協会が発行する学術論文誌『Proceedings of the Royal Society』に掲載された論文によると、Pheidole dentata(北米に生息するオオズアリの一種)の小型の働きアリ(マイナーワーカー)は、実験室の環境では140日間生きるが、命が尽きるときまで、老化の兆候はまったく見られなかったという。
オオズアリでは、働きアリの一部が大柄な兵隊アリ(兵アリ)になる。研究者は通常の働きアリを小型働きアリ=マイナーワーカー(minor worker) 、いわゆる兵隊アリを大型働きアリ=メジャーワーカー(major worker)と呼ぶ。
働きアリたちは、幼虫の世話をしたり、道しるべフェロモンをたどったり、死んだ昆虫をあさったりなど、毎日の作業にいそしんでいるが、こうした働きアリ数百匹が調査対象になった。

研究者たちはこれらの働きアリたちに、脳細胞の死滅や、ドーパミンなどの神経伝達物質の減少、日々の作業効率の低下など、人間に見られるような老化現象が現れるかどうかを注意深く観察した。
その結果、アリがそうした現象の影響を受けることはなく、死の直前まで最高の状態で生き、最期を迎えることがわかった。

論文の共同執筆者であるジェームズ・トラニエロは、次のように説明する。
「働きアリは、最初のうちは仕事が上手くできないのですが、次第に行動を学習し、できることを増やしていくということを、われわれは知っていました。こうした行動や機能について、通常の曲線、つまり、徐々に上がっていってピークに達し、その後衰えていくということが、アリにもあるだろうと考えていました」
けれども、そうした衰えは、働きアリには見られなかったという。
実際アリたちは、成長につれて多くの仕事が上手にできるようになり、同時に、日にちがたつほど活動的になった(論文によると、セロトニンやドーパミンは、年をとった働きアリのほうが増えていたという)。

研究者らは、こうした現象の原因は不明だが、高度に発展した社会の仕組みが、アリの脳をより効率的に働くようにした、あるいは回復力を高めた可能性があることを示唆している。
また、働きアリに生殖能力がないことや、低酸素状態の環境が、彼らの健康によい影響を及ぼしたことも考えられるという。

そう言えば魔法使いは長寿な印象があるな…などと余計なことを考えたりもするのですが、実際に老化していないのかどうかはともかくとしても、死に至るまで成長を続けて元気に活動的になっていくと言うのは非常にうらやましいと言うしかない話ではあると思うのですが、では何故こんな元気で若々しいアリが死んでしまうのかと言うことも気になりますよね。
人間社会においても原始的な状況では平均寿命が30代程度であったと言い、有史以後の世界に限っても若いうちからちょっとした病期であっさり死んでしまうケースは幾らでも見いだされることから想像するに、あるいはこれらのアリはまだまだ働き盛りの若々しい間にちょっとしたトラブルでぽっくり死んでいるだけなのかも知れないと余計な想像もしてしまうのですが、実際のところはどうなのか今後の研究の進展を待ちたいところです。
いずれにしてもこうした現象が起こるのは人間とは似ても似つかない特殊な生物の世界で起こる現象だと指をくわえて見ているしかないのが現状だったのですが、現代科学の進歩と言うものは恐ろしいもので、この老化という避けがたい現象の壁を打ち破ろうとしている人が実際に現れつつあるそうです。

人間の老化に対する初の遺伝子治療が成功か(2016年04月25日GigaZiNE)

遺伝子治療について研究を行うBioViva USAが、世界で初めて人間の加齢に対する遺伝子治療に成功したと発表しました。実験的治療は同社のCEOに対して行われたもので、今回の実験結果が正しければ、年齢に関係して発生する疾患の治療法が大きく進化する可能性があります。

First gene therapy successful against human aging ? BioViva USA Inc

BioViva USAのCEOであるエリザベス・パリッシュ氏は2015年9月、自社で開発されている実験的な遺伝子治療を2つ受けました。1つは加齢による筋肉量減少を防ぐもので、もう1つは年齢に伴うさまざまな疾患によって幹細胞が消耗するのを防ぐ治療です。
もともとこれらの研究は現代における遺伝子治療の安全性を示す目的で行われていたのですが、実験初期のデータが正しければ、遺伝子治療によってテロメアを伸長を可能とした世界最初の事例になるとのこと。これまで、テロメアの伸長実験はマウスを対象として行われてはきたものの、人間を対象とした実験は行われていませんでした。

テロメアとは、染色体の末端部にあり、遺伝子情報を保護するための部分。テロメアは細胞分裂が繰り返されるにつれて短くなっていき、その結果として老化現象が起こると言われています。反対に言うとこのテロメアを伸長することができれば老化を遅らせることが可能で、テロメラーゼという酵素がその役割を果たすのですが、人間の体細胞ではテロメラーゼが発現していないか、発現していても弱い活性しか持っていません。
2015年9月、実験を行う前のパリッシュ氏が白血球からデータを採取して分析したところ、パリッシュ氏は同年齢の人に比べてテロメアの長さが短く、人生の早期に年齢に関連した疾患にかかりやすいという結果が出たとのこと。しかし、実験後、2016年3月に同じテストを行ったところ、パリッシュ氏のテロメアは約20年分も長くなっており、生物学的には白血球が若返っているという結果が示されたそうです。調査結果はブリュッセルを本拠とするNPO団体Heales Medicalにも確認されました。

パリッシュ氏は「今日の治療は、年齢に関係する疾患で苦しむ人たちに大きな利益をもたらしていませんでした。また、ライフスタイルを変えてもこれらの疾患に大きな影響を与えることはできません。バイオテクノロジーの進化は問題を解決する最善の方法ですし、もし今回の結果が正しければ、我々は歴史を作ったことになります」と語っています。
BioVivaは今後数年間にわたってパリッシュ氏の血液をモニタリングしていく予定。また、白血球を若返らせることが可能でなるならば他の細胞や臓器に対しても有効である可能性があるとの見方で、現在はパリッシュ氏以外の被験者が存在しませんが、加齢に伴うダメージを修復する新しい治療法や、複数の治療法を組み合わせた方法について研究が続けられる意向です。


わたしは遺伝子治療で20歳若返った:45歳、米バイオ企業CEO(2016年5月6日WIREDニュース)

ワシントン州シアトルを本拠とするバイオ企業BioViva USAのCEO、エリザベス・パリッシュは、同社が開発した「若返り」のための遺伝子治療を自身の体でテストしたところ、細胞が20歳若返ったと主張している。
パリッシュCEOは現在45歳で、科学・医学の分野での正規の教育は受けていない。彼女はこの実験的な治療を、2015年9月にコロンビアのクリニックで受けたという(詳細は未公表)。こうした型破りな臨床試験が海外で行われた背景には、米国の規制を回避するという目的があったが、この臨床試験の強行により、BioViva USAの科学顧問の1人が辞職している。
BioViva USAの科学諮問委員を務めていたが辞職したワシントン大学名誉教授のジョージ・マーティンは『MIT Technology Review』誌で、「これは大きな問題であり、このような事態に大きな憤りを感じています。わたしは非臨床試験(動物実験)を繰り返し行うよう強く求めてきました」と語っている。

臨床試験の詳細は明らかにされていないが、パリッシュCEOの説明では、治療の一環として、遺伝子組み換えウイルスの静脈内注射が行われたという。このウイルスによって、「テロメラーゼ」と呼ばれる酵素を生成する遺伝物質が細胞に運ばれたようだ。
テロメラーゼは、人体の細胞における「テロメア」と呼ばれる部分の長さを伸ばす。テロメアとは、染色体の末端で、DNAの「保護キャップ」的な役割を果たす部分だ。テロメアは細胞の老化とともに自然にすり減ってゆくが、テロメラーゼの投与によってそれを保護しようとする手法だ。
スペインの研究グループが2012年に行ったマウス実験から、同様の手法によりマウスの寿命は20パーセントも延びうることがわかっている。

パリッシュCEOは、3月に行われた血液検査の結果(ピアレヴュー科学誌には発表されていない)により、彼女の白血球のテロメアは6.71から7.33キロベース(kb)に伸びていることが明らかになったと主張している(同CEOは今回の治療を受ける以前の2015年9月に同じ検査を受けており、年齢の割にテロメアが異常に短い[6.71kb]ため、人生の早期に加齢性疾患にかかるリスクが高いことがわかっていた)。このテロメアの数値差は、20歳分の細胞年齢差に等しいと同CEOは推定する。

テロメアと言えばすでに一般社会にもその名前が知られている存在となっていますが、単純にこの延長が老化を防ぐと言うこととイコールなのかどうかは何とも言えませんし、むしろ癌などの疾患を増やしてしまう可能性もあるのかも知れませんが、本人にとってはやはり明確な遺伝子異常が是正されたと言うのは望んだ結果なのでしょう。
実験の結果が成功と出るか失敗と出るか、またその結果がどのようなものとなるのかと言うことは今後の経過を見ていくしかないと思うのですが、しかし企業トップが自社で開発された革新的技術を自分自身に応用したと言う話だけを聞けば、これはそれなりに社会的な反応を呼びそうな行為ではありそうには思いますね。
ただ株価対策等経済的な理由もあるのでしょうが、こうした技術が大いに喧伝され「老化を防ぐことが可能に!」などと言われれば誰しもそれを使ってみたくなるのが道理で、副作用など安全性の問題点は元よりコストがどの程度かかるのか、誰でも受けられるものなのか等々様々な情報が開示されないまま効果ばかりが喧伝されると、下手をすれば社会不安をも引き起こしかねません。

遺伝子の問題と言うと日本ではまだ及び腰なところがありますが、アメリカなどでは遺伝子的に乳癌の危険性が非常に高いと知った有名女優が乳房を切除したと言ったニュースがあるように、少なくともその意志と機会がある人にとってはかなり広く用いられる技術となってきているようです。
ただそのアメリカにおいても今回の臨床試験は規制を回避するために国外で実施され、しかも科学顧問が辞職したと言うほど異論も出ると言う状況にあるわけですから、日本でどこかのベンチャー企業の社長が同じようなことをやれば相当な社会的批判も受けかねずで、当然ながら技術を開発する側にとっても及び腰にはなるでしょうね。
21世紀の医学的進歩の大きな部分を遺伝子的な診断と治療の技術が担っているとも予想される中で、各国が今後社会規範や倫理と技術開発とのバランスをどう取っていくかが注目されますが、基本的には疾患の発症原因そのものに対する根本的な治療法である以上、国が推進する予防医学推進と言う立場とは相性がいいはずの技術ではあるとは言えそうですけれどもね。

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2016年5月 9日 (月)

アメリカ人の死因第3位は医療ミス?

先日なかなかショッキングなニュースが話題になっていたことをご存知でしょうか。

米国人の死因、第3位は「医療ミス」か 推計25万人が死亡(2016年5月4日CNN)

(CNN) 医師が切除部位を間違えたり患者を取り違えたりといった医療ミスがこのほど、米国で心疾患とがんに続く3大死因に浮上する可能性があるという研究結果が、英医学誌BMJの最新号に発表された。ほとんどの医療ミスは発見されないまま見過ごされているとも推測している。

米ジョンズ・ホプキンス大学の研究チームが死亡率に関する調査結果などを分析したところ、医療ミスで死亡する患者数は肺気腫や気管支炎といった呼吸器系疾患で死亡する患者数を上回り、心疾患とがんに続いて米国で3番目に多い可能性があることが分かった。

米国では年間少なくとも25万1454人が医療ミスで死亡していると研究チームは推計。この数字には自宅や老人ホームで死亡した症例は含まれないことから、実際の死者数はこれを大幅に上回ると推測している。

医療ミスによる死者数は、米医学研究所の1999年の調査では4万4000~9万8000人だった。米保健福祉省の2008年の統計では、高齢者向け医療保険メディケアの患者だけで18万人としていた。

今回の研究結果をまとめたジョンズ・ホプキンス大学のマーティン・メイカリー教授は、死亡証明書に記載される内容が不十分なため人為ミスの実態が把握できないことや、医療ミスを防ぐための装置や仕組みが整っていない病院が多いことを問題として挙げ、「患者の安全性向上を優先課題とする必要がある」と指摘する。

これまでの調査では、米国に限らず世界各国で、医療ミスの実態が把握できていない問題が存在することが明らかになっている。

年間25万人も医療ミスで死んでいると言えば何やら大変なことが起こっているかのように聞こえる記事で各方面で話題になっていたようですが、気になる元論文に関してはこちらを参照いただければと思いますが、日本でも行われているインシデント・アクシデントレポートの数から推計で算出された数字だと言うことで、数字の根拠となる症例の定義づけなど色々と議論を呼びそうな内容ではあります。
一般に症例検討やレポート等では教訓を引き出すと言う目的があるものですから、かなり無理矢理にでも「こうすればよかった」式の結論をひねり出す傾向にありますが、そうした文言だけを真に受けてこれは全て避けられたはずの医療ミスであると結論付けられてしまうと、臨床現場の実感とは大いに乖離する可能性がありますよね。
これについては医療の現状に警鐘を鳴らし医療安全の改善を促すための警告としての数字であり、かつて医療訴訟が極めて盛んだった頃に盛んに言われていた後出しじゃんけんの理屈で、グーを出せば勝てていたのにパーを出したから有責と言った類の責任追及に絡めて議論されることは執筆者の本意でもないと思われますが、では日本ではどうなのか?と言う点に関しては誰しも気になるところだとは思います。

直接的な数字としてこうしたものの推計や統計は見た記憶が無いのですが、すでに人口比率で考えれば日本では○万人だと言ったいささか乱暴な数字をはじき出す人もいて、臨床医の人数から遭遇確率と言うものを考えた場合に現場の実感としてさすがにそれはどうよ?と感じられる先生方も多いのではないでしょうか。
別な面ではしばしばその名称からして何かしら医療ミスがあったかのように誤解を受けると言った批判を受ける医療事故調制度に関連して、発足後半年間で「診療行為に関連した予期せぬ死亡」として届け出が行われた件数が188件だったと言い、これらが直接医療過誤であると示すものでは全くないものの、未だ届け出が抑制的であると考えてもいささか数字の桁数には乖離がありますよね。
他方で患者側目線で考えれば医療紛争が未だに少なくなく、明確に紛争化せずとも医療過誤ではないかと言う心証を抱いているケースはずっと多いだろうと考えると、医療従事者と患者側とで捉え方にかなり開きがあるだろうことは想像できるのですが、ひるがえってアメリカにおいても同様の現象が起こっているのだと考えると、下手をすれば毎年百万人単位で「医療ミスによる死亡」が発生しているともなりかねません。
「医者が患者をだますとき」などの著書がある米国の小児科医ロバートメンデルソンの言葉「医者の労力のかなりの部分が、人を死に至らしめる行為に費やされている。現代人はこの由々しき事実から目をそらしてはならない」が今もしばしば引用されますが、相反する立場のいずれが最も真実に近いのかと言う判断基準がはっきりしない限り、「病院にはできるだけ行くな」式の極論が今後も一定の支持を集めるのかも知れません。

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2016年5月 8日 (日)

今日のぐり:「まりーな亭」

先日開業したばかりの北海道新幹線が、思いがけない交通事故を起こしてしまったと報じられていました。

タヌキが穴掘り侵入か 北海道新幹線の緊急停止(2016年5月7日北海道新聞)

 JR北海道は6日、東京発新函館北斗行きの北海道新幹線はやぶさ29号が2日夜、木古内―新函館北斗間を走行中にはねたとみられる小動物がタヌキだったと明らかにした。線路脇に設置している防護柵の下の地面を掘って線路内に侵入したとみており、同社は「施設を保有する鉄道・運輸機構と対策を協議したい」と話している。

 はやぶさ29号は、異音を感じた運転士が非常ブレーキをかけて緊急停止。27分遅れで運転を再開した。JR社員がその後、現場付近を調べたところ、新茂辺地トンネル(北斗市)の新函館北斗側出口近くでタヌキの死骸を発見。その近くにタヌキが掘ったとみられる穴も見つかったという。

タヌキも穴居性だと言いますから下手なところに穴を掘られては大変ですが、新幹線と言うハイテクの塊のような高速列車がタヌキにしてやられると言うのも面白いですよね。
本日は見事タヌキとしての本分を果たし?散っていった個体に哀悼の意を表して、世界中から動物達の習性にまつわるニュースを取り上げてみましょう。

どうしてこうなった? 電源プラグ挿し込み口にカンガルーネズミが挿さる(2016年5月7日デイリーメール)

    米国カリフォルニア州サンディエゴで、家の壁の電源プラグの挿し込み口に、カンガルーネズミが挿さっているのが見つかりました。

    発見者はドライバーで壁からプラグソケットを外し、ネズミを救出しようと試みたようですが、結局カンガルーネズミが助かったかどうかは不明。

    また、どうしてこうなったのかも分からないとのことです。

いやまあ、元記事の画像を見るとなぜこうなってしまったのか全く理解不能な状況なのですが、これもネズミとしての性質が故なのでしょうかね。
ナマケモノと言えば大抵は身動きもせずじっとしている印象がありますが、こちらあまりに動きが少なかったせいか保護の対象になってしまったと言うニュースです。

道路わきに座り込むナマケモノ、交通局員が保護(2016年1月26日CNN)

(CNN) 南米エクアドル東部のロスリオス州で、自動車の往来する道路わきにナマケモノが現れ、地元の交通局員に保護される出来事があった。ガードレールにしがみつく珍しい姿がソーシャルメディア上に公開されると、世界中のユーザーからアクセスが殺到した。

エクアドル交通局は22日、路上で発見したナマケモノの画像を局のフェイスブックに公開した。画像に写るナマケモノは、世界で最も動きの遅い生き物であるにもかかわらず、車道を横断したがっているようにも見える。

CNN系列局KTLAもフェイスブック上に画像を投稿したところ、80万を超える数の「いいね」が寄せられた。ナマケモノは局員の1人が保護した。

交通局がその後フェイスブックで報告したところによると、ナマケモノは獣医による検査を受けた。局では、本来の生息地に戻せるだけの良好な状態にあると判断しているという。

そういう生き物なんだからほっといてやれよと思うのですが、写真を見ますとかなり街中であるようですから、これは人間側の都合でご退場いただいたと言う形になるのでしょうかね。
同じく南米からのニュースですが、霊長類と言われるだけに駄目なところも何とも人間くさいと言うニュースです。

バーで泥酔の猿、出刃包丁で人間を襲う(2016年02月22日テックインサイト)

酔っ払うと眠くなる、陽気になる、悪態をつくなど飲酒時の反応は人によって様々だ。しかしこのたびブラジルで酒を飲んで酔っ払ったのは「猿」だった。

問題の猿は今月5日、ブラジル北東部のパライバ州にあるバーに出没。お客で混みあうバーに忍び込むと、スタッフの目の届かないところでラム酒を飲み、酔っ払ってしまったようだ。その後バーにあった刃渡り30センチはあろうかという出刃包丁を手に取ると凶暴化。なぜかバーで飲んでいた女性には目もくれず、男性客を執拗に追い回すとついには屋根の上に登り、包丁で屋根をプスプスと何度も刺してみせた。

尋常ではない暴れようにバーのオーナーが消防署に通報し、猿は消防隊員によって無事捕獲され森に戻された。しかしこの猿、お酒抜きでも相当な暴れん坊だったようで、再び町に現れると子供たちや住民にいたずらをし、またもや消防隊員によって捕獲されてしまった。消防署長のサウル・ラウレンチノさんによると、この猿は「ブラジル環境・再生可能天然資源院(IBAMA)」に送られ、そこで自然にかえすべきかどうかが判断されるということだ。

動画を見る限りでは何とかに刃物と言う言葉が思い出されて仕方の無い様子なのですが、まあこういうはた迷惑なのは困りものですよね。
一方こちらはかねてその賢さは知られていましたが、どうやら思った以上に賢かったと言うニュースです。

カラスの知能は霊長類レベル(2016年05月07日スラド)

maia 曰く、

    スウェーデン・ルンド大学の研究グループが「シリンダー・タスク」と呼ばれるテストを実施したところ、ワタリガラス(オオガラス)の点数はチンパンジーと同じであったという(WIRED)。

    なお、ワタリガラスの知能はカラスの中でも最高だそうだ。

ワタリガラスの脳のサイズはチンパンジーの26分の1と小さいものの鳥類の中では大きく、鳥類の中では脳のサイズが成績に影響を与えることが分かったという。さらにワタリガラスは「自分が監視されている」ことを認識できるという。

行動を見ていてもそうではないかと言う気はしていたのですが、各方面でカラス駆除に頭を悩ませるのも当然と言うことでしょうか。
昨今何かと話題の性同一性障害と言うのでしょうか、動物界でもこんな話題が出ているようです。

同性のペンギンカップル、本当の自分たちでいられる場所を見つける(2016年04月19日ハフィントンポスト)

オスのキングペンギン、スタンとオリはベルリン動物園の繁殖プログラムに参加していた。しかし、ニュースサイト「ローカル」によると、2羽はメスペンギンとの繁殖にはあまり興味が無かったようだ。
「スタンとオリがゲイかどうかはわかりません。しかし2羽はお互いにしか興味を示さず、他のメスペンギンには見向きもしませんでした」とベルリン動物園の広報、クリスティアン・リース氏がハフポストUS版に話してくれた。

繁殖プログラムには向かないと判断されたスタンとオリは、4月2日にハンブルクにあるハーゲンベック動物園に移された。
ドイツ通信社によると、ハーゲンベック動物園にはオスのフンボルトペンギンカップル、ファンとカルロスも暮らしている。

この2組以外にも、つがいになった同性ペンギンはいる。2012年にはスペイン・マドリードの動物園で、オスのジェンツーペンギン、インカとラヤが飼育員からもらった卵を孵化させ、子育てをして話題になった。中国でも、2011年にオスのペンギンカップルが子育てをしている。
スタンとオリは今、本当の自分でいられる場所で幸せに暮らしている。

リース氏によると、スタンとオリがいなくなったベルリン動物園には、オランダの動物園から新しいオスのペンギンが来ることになっている。新しいペンギンが、メスペンギンたちに少しは興味をもってくれたら、とベルリン動物園のスタッフたちは願っている。

しかしこのペンギン絡みでのこの種の話題を定期的に見かけるように思うのですが、何かしら種族的にそうした傾向がある生き物なのでしょうかね?
最後に取り上げますのは多くの方々にとっても興味あるニュースだと思いますが、まずは記事から紹介してみましょう。

猫は人間のことを"猫"だと思っているってホント? 獣医師が解説(2016年5月6日マイナビニュース)

犬にとって飼い主は主人であり、リーダーです。それでは、猫にとって飼い主は何者なのでしょうか。日頃の猫の行動を観察していると、猫が人間をリーダーと思っていないことは確実でしょう。この問いに対して、イギリスの動物学者ジョン・ブラッドショー氏は面白い見解を述べています。

猫は人間を大きな猫だと思っている!?

犬と人間の関係について研究された結果、犬は人間に対して、"自分たちとは異なる存在"と捉えていることが明らかになっています。なぜなら犬は人間を見ると態度を変えるからです。
それに対して猫はどうでしょうか。猫と人間の関係では、人間を異なる存在と捉えていることを示唆する行動は見られません。そのため、猫にとって人間は特別な存在ではなく、大きな猫だと思っていると考えることができます。

より具体的に見てみましょう。犬は、「犬同士で遊ぶ時」と「人間と遊ぶ時」では遊び方が異なります。犬が人間と遊ぶ時はリーダーである飼い主の指示を守り、それにより褒められることで達成感を得ます。
一方猫の場合、「猫同士で遊ぶ時」も「人間と遊ぶ時」も同じような遊び方をします。猫同士で行われるプロレスでの動作と、人間が動かしたおもちゃに飛びつく動作はとても似ていますよね。その他にも、頭を押し付けてくる、体を舐めてあげるなど、猫同士で行っている好意の表現を飼い主にも行います。

猫は飼い主をバカにしている?

さらにジョン・ブラッドショー氏は「猫は飼い主をバカにしているのか? 」という質問に対して「していない」と答えています。確かに、猫は「呼んでも来ない」「作業の邪魔をする」「顔に乗ってくる」など、人間社会では非礼に当たる行為をしばしばします。
それでも、バカにしていないと言い切れる根拠は、「猫は自分より劣った猫に擦り寄らないから」です。本当に猫が飼い主をバカにしていたら全く相手にされなくなるはずである、と答えています。
(略)

まあそういうことなんだろうなと薄々は感じていた方も多いのではないかと思いますが、問題は大きな猫すなわち自分よりも上位の猫と言うわけでも必ずしもないらしいと言う点でしょうか。
相手によって態度を変えないと言うのは一般的にはむしろ好ましい性質だと言えそうですが、猫の場合はもう少し場の空気を読んで態度を変えてもらいたいこともあるかも知れませんね。

今日のぐり:「まりーな亭」

愛媛県は佐田岬のかなり先端に近い場所にあるこちらのお店、幹線道路沿いで入りやすいだけにドライブやツーリングの途中に立ち寄る方も多いようです。
一見すると洋食屋やカフェでもおかしくないような見た目なのですが、メニューを見ますと普通の洋食メニューもあるものの地元のシーフードを使った料理が充実しているのはありがたいですね。

今回は三崎の海の友達丼なる大変に長々しい名前の料理を頼んでみましたが、別名三崎の幸満開丼とも言うそうで、このネーミングセンスはちょっと独特なものがありますかが、要するに海鮮丼ですよね。
地元名産のアジなど盛りだくさんのトッピングに加え面白いと思ったのが甘い出汁で溶いた卵のタレで、このタレは他のメニューにも使われているようですがよくあるワサビ醤油などより余程面白い工夫だと思います。
ちなみに聞くところによると地元宇和島の名物料理である鯛飯がこの卵ダレスタイルなんだそうですが、地域の伝統料理をこういう形で応用しようと言う姿勢には敬意を表すべきですよね。
これも地域性なのでしょうか、味噌汁も白ベースで甘い味なのが印象的ですが、かなり実だくさんなあら汁になっていて食べるのは大変ですがなかなか良い出汁が出ていました。
刺身の盛り合わせも頼んで見ましたが比較的珍しいと思ったのがサワラで、皮目は炙ってタタキにしてあり味もまずまずなんですが、しかしここでも醤油の甘さが非常に印象に残りますね。

全体的に観光地に良くありがちな通り一遍の料理ではなく、地元の味をちゃんと出していこうと言う姿勢に好印象を受けたのですが、もう少しその辺りも外から見えるようアピールされてもいいようにも思いますね。
設備面などは田舎のお店らしく素朴なもので、トイレなども一応男女別ではあるのですが、男子トイレのカギは壊れたまま放置と言うのものどかでいいかと言う気もしてきます。
しかし接遇面でちょっと危なっかしいところがあるのも田舎の食堂にしてはメニューが多いのも事実としても、この独特のネーミングセンスも一因ではないかと睨んでいるのですが…

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2016年5月 7日 (土)

すっかり社会に定着しながら岐路に立ちつつあるSNS

Facebookと言えばSNSの草分け的な存在で、つい先日も好調な業績を発表したばかりだと聞きますが、そのFacebookの行く手にも暗雲が立ちこめていると言うニュースが出ていました。

若者のFacebook離れはSnapChat風アプリを出しても止まらないと思う(2016年4月28日GIZMODO)

Facebookに自前コンテンツを投稿する人が激減してます。
自前コンテンツとは、外部記事のリンクとかじゃなく、自分で書いたり撮ったりした投稿のこと。メディアの血であり肉であります。これが2015年中盤には前年比21%減となり、この2桁ダウンに歯止めをかけようとロンドンに専門チームを設け、戦略立案に当たらせているんですが、今年はじめの段階でもまだ前年比15%減で、減少にストップがかからない状態なのだと情報筋はThe Informationに話しています。特に減りが顕著だったのが、30歳未満の若者層でした。
Facebook公式は「シェアは堅調だ」と主張していますが、年々友達は増える一方なので、あんまりプライベートな情報は前ほどシェアしなくなっているのは事実だと言っています。
(略)
これでオリジナルの写真・動画の共有枚数を増やしたい方針とのことですが、SnapChatのカメラアプリが大人気だからそれを同じものを出したら若者が戻ってくるのかと言ったら、そんなことはないと思います。少なくともアプリだけで戻るようなものではないと…。若者にFacebook離れの理由を尋ねると、みんな「家族がいるから」「残るから」って答えますからねぇ…。Pewが2012年にティーン802人を対象に行った意識調査でも「Facebookを毎日使うには使うけど、それは社会的義務感で使うものになっている」という結果がすでに出ています。

Facebookには知り合いが全員いますからね。家族、友達、そのまた家族、友達の友達まで全員。Facebookで何かシェアすると、その全員に情報を晒すことになります。設定で公開範囲を制限していても、どこから表に出るか油断はできません。ニュースを見れば犯人も被害者もみなFacebookの写真がそのまま使われていて、コメントもそのまま使われてますからね。Facebookのちょっとしたひと言で首になった人もいるし、表に出したくないことがバレる人もいて。恥ずかしい話があっという間に拡散して必要以上に荒れてしまうという側面はあるかと思います。

したがってユーザーの信頼を本当に回復したかったら、シェアしたコンテンツが自動消滅するアプリをつくるぐらいしかないのですが(24時間で消えるSnapChatみたいに)、問題はそれも実はもうやり尽くしてしまってるということです。たぶんこの新しいカメラアプリもPokeやSlingshotの二の舞いで終わりそうな気がしますよ…。

もともとFacebookの特徴として実名登録制であり、テキストベースのメッセージが基本であると言う点が挙げられると思いますが、登場当時と違って今は画像や動画の共有も当たり前の時代ですから、そちら方面に特化したサービスに顧客が移っていくのは仕方ないのかも知れませんが、逆に実名登録制であるからこそ社会的にはある種名刺代わりにも利用されている側面はありますよね。
ひとたびこれだけユーザー数が増え、それに基づいて社会が動くようになればそう易々とサービスへの需要がなくなるとも思えませんが、少なくとも今の時代に個人利用での新規顧客を獲得すると言う点ではかなり不利な立ち位置になってきてしまっていると言うことなのでしょう、今後はどのような方向性に進んでいくべきなのか経営的な判断も難しいのだろうとは思います。
同様にテキストベースの老舗のSNSであるツイッターなども各界の著名人が日常的につぶやくなど利用自体は好調であるようですが、その経営と言う点では決して順調とは言えないようで、先日も赤字経営が続いていると言う生地が出て各方面に反響を呼んでいました。

ツイッター赤字89億円!「有料化してもOK」の声多数(2016年5月4日NEWSポストセブン)

ツイッター社は4月26日、2016年1~3月期決算を発表。純損益は7970万ドル(約89億円)の赤字だった。1億6240万ドルの赤字だった前年同期に比べて改善されてはいるものの、黒字には程遠い状態だ。
2013年11月に株式上場して以来、一度も黒字になったことがないツイッター社。「ツイッター」サービスの利用者をみても、2016年1~3月のツイッターの月間平均利用者数は3億1000万人で、前四半期から1.6%の微増という状態。大きく利用者が伸びているわけではなく、まだまだ厳しい状況にも思える。

日本のユーザーからは、
「ツイッター赤字ってマジかよ、有料にしてもらっても全然おkだからサービス停止すんのだけはやめてくれ頼むから」
「ツイッター、大赤字で有料化されても月数百円なら払う。それくらい便利」
「だからTLを宣伝まみれにするんじゃなくて有料プレミアムオプションを実装しろと何度言わせるんだ。あるいはプレミアムで広告非表示にするとか」
といった声も。有料化されても構わないというユーザーはそれなりにいるようだ。また、有料化以外の改善策としては、
「ツイッター社さんは早く独自のソシャゲを作って赤字解消してほしい
「このツイッター運営って、赤字なんだ。 信頼度も高くてこのツール好きなので、ウィキペディアみたいに、有志の募金とかしたらいいのに…」
「Twitterはもう少し規模小さくていいよ 赤字出さない程度に 古いツイートとかどんどん消してけばリソース空くでしょ」
などのアイデアを出すネットユーザーもいた。
(略)

利用自体が低迷しているわけではないとは言え、社会的に言ってみれば飽和した状態にもなってきているわけですから単純に拡大路線を続けても大きな収益の改善は難しいのだと思いますが、そこで質的転換を図るにしてもどちらの方向を向くべきかで、特に利用者の側から有料化しろと言う声が多いことには注目されるべきかも知れませんね。
この種のサービスの特徴として利用者数が多いと言うこと自体が非常に大きな資産で、周りの誰もが使っている以上利用を止められないと言う側面がありますから、例えばお試し期間として何ヶ月までは無料でその後は月額幾らと言った課金を行ってもさほどユーザー数には影響がないのでしょうし、課金によって広告が非表示になるならむしろ積極的にお金を出すと言う人も少なからずいそうではあります。
ソシャゲなどの普及で少量の課金に関してはかなり敷居が低くなっている現状では、本当に必要なものならお金を出すことにそれほど抵抗感はないのも事実でしょうが、一方で無料で大きなシェアを確保してから徐々に高いお金を取っていくと言うやり方はあまり社会的には好意的に受け入れられない行為でもあり、過去には幾つもの企業やネットサービスが批判を浴びたこともありますよね。
一時は文句やクレームがついても課金に見合った利用価値があると判断されれば業績を伸ばしている企業もあり、わずかな値上げでも一気に客離れを引き起こし転落の契機となった企業もありとこれも判断の難しい問題ですが、SNSもこれだけ種類も増えてくるといずれどこかで淘汰されていくことになるのでしょうから、その第一歩となる引き金を誰がどう引くことになるのかは誰にも判らないことなのかも知れません。

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2016年5月 6日 (金)

神戸・三宮の暴走事故も意識障害の結果だった可能性が浮上

先日は神戸市の中心部にある三宮駅前で乗用車の暴走事故が発生したと話題になっていましたが、どうも運転手であった男性の身体的不調が原因で発生したものなのではないかと言われ始めているようです。

「車が女性2人をボンネットに乗せて走っていった」「運転手はろれつ回らず」目撃者証言(2016年5月3日産経新聞)

 3日午前、神戸市中央区加納町のJR三ノ宮駅北側の交差点で起きた暴走事故。

 目撃した市内に住む20代の男性会社員は「信号待ちをしていたらドーンという大きな音がし、その方向を見ると、車が女性2人をボンネットに乗せて疾走していた。かなりのスピードが出ていて、2人はボンネットから振り落とされて車輪に巻き込まれた。通行人から悲鳴が上がり、現場は騒然となった」と振り返った。

 また、別の会社員男性(24)は「運転手に声をかけたが普通に話すことができず、ろれつが回っていなかった。目の焦点も合っていなかった。ひどい事故だった」と話した。
(略)

三ノ宮暴走 過去に「事故2回、頭手術も」(2016年5月4日日本テレビ)

 3日午前11時すぎ、神戸市中央区のJR三ノ宮駅の北側で、「車が歩道に突っ込んだ」と110番通報があった。警察などによると、乗用車が暴走して次々と歩行者をはね、歩行者5人と車に乗っていた2人の合わせて7人がけがをした。このうち、歩行者の51歳の父親と44歳の母親、14歳の娘の3人が重傷。
(略)
 警察は、車を運転していた神戸市の無職・澤井国一容疑者(63)を過失運転致傷の疑いで現行犯逮捕した。澤井容疑者は警察に対して、「交通事故を起こして逮捕されましたが、その時の状況はよく覚えていません」と話したという。
 また、澤井容疑者をよく知る人の話では、過去にも交通事故を起こしたことがあるという。

 澤井容疑者を知る人「交通事故を2回起こして、頭の手術もして。手が震えると言っていたから」
 警察によると、澤井容疑者が事故当時、酒や薬物を使用していたなどの情報はないということで、今後、事故の経緯について詳しく事情を聴く方針。

数年前にも事故?後遺症で手の震えも 逮捕の沢井容疑者(2016年5月3日産経新聞)

 神戸市中央区のJR三ノ宮駅北側の交差点で車が暴走した事故で、自動車運転処罰法違反(過失傷害)容疑で現行犯逮捕された沢井国一容疑者(63)=神戸市中央区=は、同市内の高層マンションに居住している。住人によると、過去に複数回の自動車事故を起こし、その後遺症があったといい、「もう車には乗っていないと思っていた」との声も聞かれた。
(略)
 一方、複数の住民によると、沢井容疑者は数年前に自動車事故を起こしたことがあるという。女性会社員によると、沢井容疑者は「事故の後遺症で頭の手術をしなくてはならない」と話していたといい、「手術後、声がどもり気味になり、手が震えたり顔が揺れたりと後遺症が出ていたようだ。もう車には乗っていないと思っていたのに」と驚いた様子だった。

 近年も別の事故を起こして足のリハビリをしていたとの情報もあり、つえをつくなどしてゆっくりと歩く姿が目撃されていた。

神戸市車暴走 運転していた男の弟、運転をしないよう忠告(2016年5月4日FNN)

3日、兵庫・神戸市で車が暴走し、歩行者5人が重軽傷を負った事故で、車を運転していた男の弟がFNNの取材に応じ、運転をしないよう、忠告していたことを明らかにした。
(略)
沢井容疑者の弟は、沢井容疑者が、2015年8月ごろに事故を起こし、足の骨を折ったことから、車を運転しないよう、忠告していたという。
沢井容疑者の弟は「被害に遭われた方に対して、ご迷惑をおかけした。去年の事故から、わたしは『車を運転するのはやめてほしい』と言っていた。(沢井容疑者に病気は?)ありません」と話した。
一方で、捜査関係者によると、沢井容疑者には持病があるとの情報もあり、警察は、事故のくわしい原因を慎重に調べている。 (関西テレビ)

怪我を負われた方々の無事を祈りたいところですが、事故の状況も通常ではない暴走状態だったようで、目撃者の証言として事故当時本人の意識もはっきりしていない様子であったこと、そして周囲の人間の証言として以前にも何度か交通事故を繰り返していて、運転はしないように忠告もされている状態であったと言うことから、何かしらの基礎疾患が背景にあったのかも知れません。
一方で運転手と同乗していたご子息も障害持ちであったと言う情報もあり、男手一つで面倒を見ていたと言いますから移動等でどうしても車が必要であったと言った状況もあったのかも知れずで、この辺りは都市部での事故とは言え地方におけるそれと同様、移動手段としての自動車の必要性をどの程度に考えるべきかと言うことが問われているように考えます。
とは言え一連の事件の経過を見ていますと近年盛んに報道されるようになったてんかん等の有病者による意識障害が原因の事故と非常に共通する要素がありそうで、この種の運転に支障を来しかねない意識障害の免許保持や罰則について法制度上も厳しくなってきていることを考えますと、「事故を繰り返しているのに何故免許を持たせている?」と言う疑問の声も理解は出来るところでしょうか。

この法的な規制強化と言うことに関連して、2年前に大阪御堂筋で発生した暴走事故に関して危険運転致傷に問われた運転手が、過去に何度も低血糖発作で救急搬送された既往がありながら免許更新時にも申告せず、意識障害に陥る危険性は予見出来なかったとして無罪を主張していることが先日報じられ話題になっていました。
もちろん法廷戦術としてそう主張せよと言う弁護士の助言を得た上での行動なのでしょうし、こうした場合予見できないと無罪を主張することと危険性を認めた上で何かしらの弁解を行っていくこととどちらが有利なのか一概には言えないのでしょうが、世間の受ける印象からすると当事者がこれだけの予兆がありながら何ら危険性を認識できないと言うのであれば、公的規制をさらに強化しなければ仕方ないと考えるのも仕方ないでしょうね。
数年前にてんかん患者による交通事故が相次いで運転免許の取得、更新条件の厳格化が議論されていた際に、てんかん学会が免許取得条件の緩和を主張して世間から注目されたことがありましたが、もちろん社会的に規制を強化するほど地下に潜在する患者も増える危惧はありますが、やはり世間からはてんかん患者の病態を如何にコントロールするかと言った面での対案が専門家には望まれていたのではないかと思います。
てんかんにしろ糖尿病にしろ意識障害を来す疾患は数多くあって決して稀なものではなく、有病者の全てが運転禁止と言うのももちろんあり得ない話ですが、本来であれば大多数の人は問題なく社会生活を送れていたはずなのに余計な規制強化で不便な世の中にならないよう、当事者としての意識の持ち方も世間から注目されていると言う認識は持っておかなければならないのでしょうね。

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2016年5月 5日 (木)

今日のぐり:「さんが」

先日こんなニュースが出ていた野をご存知でしょうか。

いい笑顔w消防士が警察官を“救出”した気まずい瞬間が話題に(2016年05月01日IRORIO)

市民の安全のために働いている、消防士や警察官。安全を守るため、時には厳しく市民を指導する立場でもある。
そんな立場にある者として、なんとも恥ずかしい事態を招いてしまった警察官たちがいる。
それが彼らだ。

エレベーターに閉じ込められた警察官

4月27日の午後1時ごろ、米ミズーリ州カンザスシティのポリスアカデミー内にあるエレベーターが故障し、閉じ込められた警察官を消防士が救出しているところをおさめた1枚だ。
警察官の何人かは、気まずそうにうつむいている。
それもそのはず。実は彼らは重量制限を無視して乗り込んでしまい、閉じ込められたのだ。
消防士への感謝の気持ちを込めてか、それとも自戒のためにか、4月28日、カンザスシティ警察署が公式フェイスブック上でこの写真を公開した。

2日間で4100以上のシェア

この写真は2日程度で9000件近いリアクションと、4100を超えるシェアを受けている。340を超えたコメントには、「おかしい」、「どことなくかわいらしい」という声のほか、「警察官もヒーローが必要ってわけね」、「今度は私も救出して!」などの消防士への声援が送られている。
救出された警察官にケガはなかったが、プライドは無傷では済まなかったようだ。きっとこれに懲りて、これからは安全基準を守るようになるだろう。

この無駄にさわやかな笑顔が何を意味するのかですが、やはりこういうことになるのでルールは守ることが大事なのでしょうね。
今日は無事救出された警察官達を祝って、世界中からこれはちょっと気まずいと言うニュースを紹介してみましょう。

連続強姦魔の男、携帯でポルノ動画を見ながら歩き、トレーラーにひき逃げされ死亡 米テネシー州(2016年3月27日ミラー)

ケビン・ジョーダン(55)は、テネシー州メンフィスでトレーラーにひき逃げされ、死亡しました。

ジョーダンは1994年、連続強姦犯として逮捕され、懲役25年の判決を受けて服役。刑務所内では素行良好であったため、刑期を短縮して2010年に釈放され、メンフィスに戻っていました。

警察によると、ジョーダンは歩きながら携帯でポルノ動画を見ていたため、トレーラーに気がつくのが遅れたとのこと。ひき逃げされた地点は1994年の連続強姦現場から数ブロックしか離れていませんでした。

90年代から収監されていたとすれば今の時代の動画見放題な環境にどっぷりなのも判る気がしますが、人生の最後としてはあまりに何とも言いがたい状況であったと言う気がします。
大きいことは良いことだと言うわけでもないのでしょうが、こちら世界最大の航空機が妙なところで話題になっているようです。

「なぜか"不適切な画像"に見えてしまう」 世界最大の航空機に戸惑う声が続出(2016年03月24日The Huffington Post)

イギリス南東部のショートスタウンで3月21日、「世界最大の航空機」とされるエアランダー10が公開された。AFP通信などが伝えた。

同機は、飛行船とヘリコプターと飛行機を組み合わせた航空機で、アメリカ軍のプロジェクトとして建造されたが、防衛費の削減に伴って運航が停止されていたという。今回、クラウドソーシングの資金調達で復活し、イギリス政府も出資した。

開発を担ったハイブリッド・エア・ビークルズによると、全長は92m。胴体は炭素繊維製で、ヘリウムガスで浮上する。325馬力のV8ディーゼルエンジンを4基搭載し、時速148キロでの巡航が可能。最高到達高度は最高6100メートル、5日間の連続飛行もできるという。

その独特な形状について、Twitterでは「なぜか“不適切な画像”に見えてしまう」「角度的に際どいとこない?私の心が汚れているからかな」などと戸惑う声が続出している。

その独特な形状については是非元記事の画像を参照いただきたいところですが、しかし世間にお披露目するにも何故か気まずさの残る形態でしょうか。
医療の世界においてもしばしば気まずい瞬間と言うものはあるものですが、こちら当事者としてはかなり気まずいものだっただろうケースと言えそうです。

必死の4日間の後、13個もの金属製ペニスリングをつけた男性が救助される(2016年3月18日gazoニュース)

 非常に精密で慎重な救助ミッションが、アングルグラインダーを使って行われました。

 13個の金属製セックスリングを自分のペニスに付けた男性は、それらを外すために消防士の力を借りなければいけませんでした。
52歳のフェチがおかしな方向に行ってしまった時、非常に精密で慎重な救助ミッションが行われました。

 4日間の間抜けなかったそうで、男性はパニック状態でドイツ内の病院に駆け込んだそうです。
しかし病院では対応ができなかったため、消防を呼んだと地元局は報じています。

 救急チームは1時間かけて、アングルグラインダーを使ってひとつひとつのリングを取り外すことに成功しました。
 「彼のペニスがどれだけ大きいのか予想はできないが、リングのサイズは豊富にあるため、相当大きかったのだろう」とベルリンのアダルトショップ店員は答えました。

何故?等々様々な疑問も抱くニュースではあるのですが、ここはそっとしておくのが優しさと言うことなのでしょうか。
こちらも医療絡みでかなりな気まずさを伴うニュースですが、さらに何故か全世界に公開されてしまっていると言う二重苦をもたらしているそうです。

約45cmの芋が肛門から抜けず、なぜか動画公開され「痛たたた」の声。(2016年4月8日ナリナリドットコム)

コスタリカの首都サンホセにある病院に、先日、55歳の男性が緊急手術を要するとしてやってきた。この男性、自分の肛門に直径8センチ、長さ45センチのキャッサバ芋(タピオカの原料)を入れて楽しんでいたところ、抜けなくなってしまったのだという。

危険な状態の男性に、病院側はすぐに対応。肛門や腸が傷ついていたため再建手術が1時間ほど行われたが、直腸などは貫通しておらず、幸いなことに重篤な状態とはならなかった。

なお、立派な芋を引き抜く場面は、なぜか動画(https://www.youtube.com/watch?v=CJV_xIERJng)に撮影され、メディアを通じて世界に公開されている。

この一件は、コスタリカの地元紙などが取り上げると、欧米各メディアも報道。ネットでは「そこは入り口でなくて出口だから」「痛たたたた」「この人この状態で自分で病院に行ったんだ…人体ってすごい」「税金で手術費が出ているわけだからちょっと許せないな」といったコメントが寄せられている。

その模様は動画からも参照できるところですが、まさしく人体の神秘と言うものを感じずにはいられない症例ですね。
基本的には良い話ではあるのですが、一部の人にとっては何とも気まずいと言うのがこちらのニュースです。

村で“天使”と崇められた人形 ダッチワイフだった!(2016年05月02日テックインサイト)

日食の数日後、インドネシア・スラウェシ島東部にあるバンガイ島の村の漁師が海で見つけたのは等身大の美しい人形だった。『dailystar.co.uk』が伝えている。

イスラム教徒にとって“日食”はアッラー(神)の力の偉大さを証明できる特別な行事として捉えられており、各地のモスクで礼拝が実施される。島の人口の大部分がイスラム教というバンガイ島の漁師、パーディンさん(21)が等身大の美しい女性の人形が漂流しているのを見つけたのは、3月9日の日食から3日後の12日だった。日食直後だったこともあり、パーディンさんは“この人形は空から遣わされた天使に違いない”と村に持ち帰った。

パーディンさんの母親は、突然一家を訪れた天使を甲斐甲斐しく世話するようになる。毎日洋服を取り替え、イスラム教徒の女性が用いるスカーフである“ヒジャブ”を頭にかぶせ、椅子に座らせて休ませた。いつの間にかこの天使の噂は村中に広まり、「天使の子供が座礁して泣いていたところをパーディンが助けたようだ」「バンガイ島に天使が現れた」など話はどんどん膨らんでいく。ついにある日、警察官が天使をひと目見ようとやってきた。

しかしこの天使は、地元警察によって正体が暴かれてしまう。警察官は洋服の下に豊満なボディが隠されていることを確認し、白い肌に大きな緑色の瞳、淡いピンクの唇の美しい顔立ちの人形は“ダッチワイフ”であると断定した。

人形は空気を入れると膨らむタイプで、どこから流れてきたのかは不明であるが「不適切かつ問題である」として警察に没収されている。

画像を見ますとまさしく「等身大の美しい女性の人形」と言うしかないのですが、これを没収してしまうと言うのもどうなのでしょうかね。
最後に取り上げますのはご存知ブリからのニュースですが、かなり画期的とも言える意外な新事実が判明したそうです。

人はロボットの「秘部」に触れると「興奮」するという研究結果(2016年4月7日WIREDニュース)

人は、ロボットの「秘められた部分」に触れると興奮するという研究結果が発表された。
この研究を行ったのはスタンフォード大学のチーム。6月9日から日本の福岡で開催される国際コミュニケーション学会(ICA)第66回年次会合で詳細を公表する予定だ。

この研究では、アルデバラン・ロボティクス(ソフトバンクが95パーセントの議決権を所有するフランスのロボット企業)が開発したロボット「NAO」の体13カ所に被験者が触れるという実験が行われた。
被験者の利き手と反対の手にセンサーを取り付け、発汗状態が検知できる「皮膚コンダクタンス反応」と反応時間を測定した。
研究チームによると被験者たちは、NAOの尻や生殖器などの「秘部」(にあたる場所)に触れるとき、「手や首に触れたときより心理的に興奮」した。しかも、秘部に触れるときの方が「ためらい」を見せていた。

研究に参加したジャミー・リーは「われわれの研究が示しているのは、ロボットが新しいかたちのメディアであり、非常に強力な存在であるということです」と話す。「他人の秘部に触れることに関する社会的な慣習がロボットにも当てはまるということです」
英国デモントフォート大学の研究員で、セックスロボット撲滅キャンペーン(CASR)に参加するキャスリーン・リチャードソンは『WIRED』UK版の取材に応えて、興奮には「『皮膚コンダクタンス反応』と『反応時間』以上」の意味があると指摘した。
「すべての被験者は、ロボットに触れる以前に、自分や他人の体に触れるという経験をしています。そのため、想像が膨らんだのでしょう」とリチャードソン氏は説明する。「今回の研究は、人の性的関心はパブロフの犬的な単純な条件反射ではないことを証明したのかもしれません。しかし、人の欲望はもっと複雑です。被験者が示したのは性的な反応であるとは限りません。たとえば汚らわしさや危険を感じて生理的に反応した可能性もあります」
(略)
なお、ソフトバンクとアルデバランが共同で開発し、2015年7月に発売された人型ロボット「Pepper」は、人の感情に反応する「ソーシャルな相棒」だが、その規約には「性行為を禁止する」という条項がある(日本語版記事)。具体的には、「性行為やわいせつな行為」、「ストーカー行為」を目的としたプログラムの作成、「性的、暴力的、わいせつなアプリケーションまたは動作の開発」などが禁止されている。

まあしかしこうした場合常に気になるのが、この種の反応を示すのが彼の地の住民に特異的な現象であるのか否かですが、その点に関してはどうでしょうね。
ともかくも世の中様々な反応を示す方々がいると言うことですが、人間である以上想像力の発露は大事なものであると考えておくべきではないでしょうか。

今日のぐり:「さんが」

福山駅の南側には繁華な商店街が拡がっていますが、その商店街も外れの方になってきますとかなり古い街並みになっています。
営業しているのかどうか判らないような古い店舗も数多く興味をひかれるのですが、その一角にあるこちらも相当に年季が入っていますよね。

間口も狭く中も大して人数が入らないお店で、ともかくも真っ黒になった大鍋で煮られているおでんが目につくのですが、基本的にはお好み焼き屋であるようです。
ただ飲み屋的な機能も併せ持っているようですからつまみ的なメニューが充実しているのはともかく、ハンバーグだのベーコンエッグだのが並ぶメニューを見ると一体どちらに向かっているのかですよね。
とりあえずお好み焼きを待つ間に問題のおでんを頼んで見たのですが、定番の大根などは柔らかいのは予想通りですがかなり甘い味が印象的でした。
面白いのはこちらのお好み焼きはなぜか関西風な作り方をしていらっしゃるようなんですが、広島県内でこうしたやり方をしているお店は少ないですよね。
ソースがかなり甘口ですが、生地の量の関係か食感としては関西風のふわとろというのでなく、広島風に近いキャベツ中心の味と食感で、これはこれで面白いなと思います。

ちなみにここで使っているのは福王ソースと言うそうですが、福山市ローカルなブランドであり最近まで業務用の販売しかしていなかったそうで、かなりレア度は高そうに思いました。
設備面などは見た目通りで正直明るい時間帯ですと利用を躊躇するタイプのお店なのでしょうが、深夜の時間帯にも関わらず大勢のお客さんが入っているようですから繁盛していらっしゃるのでしょうね。

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2016年5月 4日 (水)

今日のぐり:「大阪王将 福山平成大学前店」

黄金週間真っ盛りですが、あの有名な生き物を巡ってこんな新商品が出ているそうです。

超グソクムシ煎餅」販売好調 愛知・蒲郡(2016年4月30日毎日新聞)

 愛知県蒲郡市の竹島水族館で、ゴールデンウイークを前に土産物として用意した「超グソクムシ煎餅」の販売が好調だ。展示もしている人気の深海生物、オオグソクムシの粉末を煎餅にまぶした。

 とりわけ注目されているのは、一見グロテスクな写真を表面に印刷したパッケージ。インターネットで見つけ、神奈川県海老名市から訪れたグソクムシファンの家族連れは「本物みたい」と大喜び。

 「オオグソクムシを見て、触れて、食べられるのは当館だけ」とPRする小林龍二館長(35)は、予想以上の反響に煎餅を追加で発注した。「海底をはう生物ですが、売れ行きは飛ぶようです」

パッケージからしてなかなか強烈なのですが、しかしこれをお目当てに訪館客が増えるのであれば悪くない話ですよね。
本日はGW特別企画として、世界中からこれは訪れる価値がありそうだと言う新たな観光名所の話題を紹介してみましょう。

東京ヤバイ。世界初「ハリネズミカフェ」に海外から賛否両論(2016年4月19日MAG2ニュース)

先日、東京・六本木にオープンしたハリネズミカフェ「HARRY」が人気です。海外のメディアでも取り上げられていますが、ユーザーからの反応はどうやら「反対派」が多いようです。

近年、猫カフェやフクロウカフェなど、様々な動物と触れ合えるカフェが人気ですが、今度は「ハリネズミカフェ」なるものが登場しました。
この「HARRY」は、その名のとおりハリネズミと触れ合うことができるカフェ。
(略)
海外でも、日本における動物カフェの認知度は高まりつつあるようですが、おそらく世界初(!?)となる ハリネズミカフェには、世界中のメディアが大注目。
英ガーディアンでは、カフェを訪れたイギリス出身の11歳の女の子のコメントを紹介。
「 何匹かは刺したりするかもしれないけど、ここにいるハリネズミは、とてもフレンドリーだよ」。
Foxニュースは「猫の次は:ハリネズミカフェが東京でオープン」という見出しで、店内の動画を紹介しています。

もはや世界中で話題のハリネズミカフェですが、海外のネットユーザーからは否定的な意見が多いようです。
(略)
「行ってみたい」という声もちらほら見受けられますが、全体的に反対意見が多数。
欧州では、動物愛護の精神が非常に高いので、動物の立場を考えて否定的な意見の人が多いのかもしれませんね。

もはや何でもありなのかと思ってしまいますが、この調子でどこまで対象が広がっていくものなのか、今後の行く末にも注目したいですね。
こちら何でもないようなものではあるのですが、何やらついつい手を出したくなってしまいそうな装備ではあります。

バス降車ボタン、押し放題(2016年4月9日デイリー)

 路線バスに設置されている降車ボタンを展示するイベントが福岡市・天神の雑貨店「インキューブ天神店」で8日から始まった。国内外から集めた総数約125種類のボタンが「押し放題」となっている。10日まで。

 横浜市のバス愛好家で会社員の石田岳士さん(52)が30年以上かけて集めたコレクションを借りた。昭和20年代に大阪市交通局が日本最初とされるワンマンバスで使っていたボタンのほか、英国、ドイツなど海外のものも数種類ある。

 企画したインキューブ西鉄は「誰もが一度は経験したことのある『誰よりも先に押したい、何度も押したい』という欲望を満たしてほしい」としている。

まさに痛いところを突いてきたなと言う感じなのですが、しかしこれだけ並ぶとさすがに壮観ですよね。
体験系アトラクションと言えば昨今様々なものがありますが、こちらはやはり誰しも経験しておきたくなるものなのでしょうか。

上海の「死亡体験館」に予約殺到 熱風と炎の映像で“火葬”→胎内を通って再び“誕生”する3時間の旅(2016年4月29日産経新聞)

 【上海=河崎真澄】中国で9万人近い死者と行方不明者を出した8年前の四川大地震で被災地ボランティアを経験した男性らが、上海市内で一般の人に「死亡と誕生」を疑似的に体験してもらう施設を4月にオープンし、若い世代からの入場予約が殺到している。
 異例のシミュレーション施設「4D死亡体験館『醒来』」の入場料は1人444元(約7500円)。参加枠は1日24人まで。20~30代の中国の若者を中心に問い合わせが相次ぎ、すでに6月分まで満席でキャンセル待ちとなっている。
 初対面の12人が家族の死や自分の悩みなど身近な問題について、さまざまな角度から議論。その上で“火葬場”に運ばれ、炎の映像と全身を包む熱風や、激しい音で“火葬”を体験。さらに母親の胎内を模したトンネルを通って、再び“誕生”する3時間の旅だ。
 議論の過程や“火葬”の最中に泣き叫んだり気を失いかけたりする参加者もいるという。“火葬”を体験した10代後半の中国人男性は、「高校を中退して人生に悩んでいたが、生きる力をもらった」と話した。

 運営責任者の1人は四川大震災で被災地ボランティアを行った黄衛平氏(46)。かつてビジネスで成功したが麻薬に溺れ、死のふちをさまよった経験をもつ。
 そのころに起きた震災の現場に入った黄氏は、家族を亡くした人たちへの支援などを行ううちに「死生観」が変化した。その後、上海のホスピスで働き、意気投合した丁鋭氏(43)らと生命教育に関する非営利団体を設立。「死を通じて生命の大切さを実感する」ための施設を思いついたという。
 4年前から約400万元を投じて準備し、開設にこぎ着けた。黄氏らは「死亡体験館」で今後、医療関係者や警察・消防、葬儀業界関係者など、「死」が身近な職業の人たちへの心理ケアも行っていく考えだ。

様々な効能ももちろん期待出来るものなのでしょうが、あまりにリアルすぎ過ぎると付随して様々な問題が発生しそうな予感ですよね。
臨死体験ならまだしも見世物になりますが、本当にしなせてしまうとどん引きと言うニュースがこちらです。

見学者の前でシマウマ斬首 トラの餌にしたノルウェーの動物園(2016年05月02日ブレーキングニュース)

動物愛護団体PETA(People for the Ethical Treatment of Animals)がこのほど公式ウェブサイトを通じ、ノルウェーのある動物園に激しい怒りをぶつけた。見学者もいる中、生きたシマウマをいきなり斬首しトラの餌にしていたことがわかったためだ。

問題の動物園は、ノルウェー最南端のクリスティアンサンにある「Kristiansand Dyrepark」という遊園地もある動物園。飼育員が行ったシマウマの斬首をある見学者が偶然にも撮影してFacebookに投稿し、子供たちも凍り付いた表情でそれを見守っていたことから波紋が広がった。園のスポークスマンはその後、「そうした行為はありました。シマウマの個体数が増えすぎたことが原因ですが、トラが動物の新鮮な生肉を食べるのは自然なこと。隠すことではないはずです」と述べている。
ノルウェーのメディア『nrk.no』などが伝えたその記事を引用し、「見学者の気持ちを無視したあまりにもむごい行為。人が斬首しておきながら自然界のドキュメンタリーだ、動物界における真の姿の教育だなどと言うのは許し難い」と断罪しているのは、“ANIMALS ARE NOT OURS(動物は私たちの所有物ではない)”のキャッチフレーズでおなじみの動物愛護団体PETA(People for the Ethical Treatment of Animals)であった。

園内の個体数が過剰になると、健康であっても動物たちが殺処分となることはあるが、PETAによればヨーロッパの動物園全体で年間3,000~5,000頭(匹)が人為的に殺されているとのこと。一方で、シマウマが動物園での繁殖に成功すること自体がとても珍しいため、個体数調整という考え方は不自然だとしている。シマウマは人気の動物であるだけに、いきなりの斬首という不快すぎる行為に見学者が混乱、あるいは激怒したことは言うまでもない。
デンマークの「コペンハーゲン動物園」では2014年、健康であったものの近親交配の傾向をみせている2歳の雄のキリン「マリウス」がボルト銃で安楽死となり、幼い子どもを含む大勢の見物客が見守る中、その死骸をライオンに餌として与えて世界中から批判が殺到していた。

確かに自然なことだと言うのであれば人間が一切介入すべきではないと思うのですが、何であれ動物園と言う存在自体を攻撃してくる団体の方々はいらっしゃりますからねえ。
最後に取り上げますのは「中の人などいない!」と思わず叫びたくなるニュースです。

韓国のサファリバスに二足歩行で並走するクマたち(2016年4月30日しらべえ)

韓国のサファリバスから撮影された、おやつ欲しさに二足歩行でバスに近づいてきて、立ったままおやつを食べまくる食いしん坊なクマたちの映像。
その見事な直立っぷりからは、「中の人などいない!!」と言われても説得力が全く感じられないのだが、これで紛れも無く本物のクマなのだからビックリである。

■韓国最大規模のリゾート地
動画についたコメントによると、どうやらここは韓国京畿道の龍仁(ヨンイン)市にあるエバーランドというリゾート地の一部らしい。
エバーランドは韓国最大の野外テーマパークだそうで、公式ホームページの説明文には「可愛らしい愛嬌もののクマさんが一緒にいるワイルド・サファリ」とある。

■人間っぽすぎるクマたち
それにしてもこの二頭のクマ、まるでコンビ芸人のような佇まいで見事におやつを空中でキャッチし、バスが先へ進もうとしても二足歩行のまま追走してくるのだから驚きだ。繰り返すが中にオッサンが入っているわけではなく、クマとしてはかなりの芸達者である。
四足歩行のクマに全力で追いかけられるのは恐怖でしかないが、こんな風にヒョコヒョコ追いかけられたらおもわず口角が上がってしまうではないか。

■これも一つの進化?
周りのクマの様子から察するに、ここのクマたちは特別な訓練を受けて二足歩行になったわけではなく、純粋に食欲を満たすために自ら両足で立つことを選んだように見える。
生き物がより効率的に食料を得るために形を変えていくように、バスから投げられるおやつのために二足歩行を身につけた二頭のクマ。もしかしたら数年後、数十年後にはサファリワールドのクマたちはみんな二足歩行に進化しているかもしれない。

その状況は元記事の動画を参照いただきたいと思いますが、確かに立っていますよねこれは。
実際にはこの状況で追いかけられると結構怖いと思うのですが、現地ではうまいぐあいに共存共栄していると言うことなのでしょうか。

今日のぐり:「大阪王将 福山平成大学前店」

王将と言えば京都と言うイメージがあったのですが、最近は大阪もあちらこちらで店舗を増やしているようで、それだけ人気もあると言うことなのでしょうね。
こちら福山市街地から北の外れにある大阪王将ですが、近隣には京都王将を始め競合店も多く、なかなかの激戦区になっています。

どちらかと言うと京都よりも大阪の方が攻めたメニューが多い印象なのですが、今回は新メニューらしいトマト麺なるものを試して見ました。
ヘルシーさが売りらしいのですが、こういうメニューが出てくるのも業務提携の結果なのだそうで、確かにちょっと中華料理屋っぽくないメニューではありますよね。
見た目はあからさまなトマトスープに肉味噌をトッピングしてあると言う不思議なもので、トマトベースと言ってもこのスープは酸味が弱く甘いのでそうびっくりした味でもないようです。
麺は標準のラーメンより太めな様子ですが、もっと固茹ででいいのではと思うほど伸びる伸びる、これで肉味噌も溶かしてみるともう気分的には学校給食のソフト麺ミートソースつきですね。
一緒にスープぷるもち水餃子も食べて見ましたが、ごま油風味も利いてまずまずなんですが、王将だけにスープが弱いので普通の水餃子で十分な気がしました。

このトマト麺、別にまずいとまでは言わないんですがどっちを目指しているのか判らないと言うか、これを王将で食べている自分もふと何をやっているんだろうと心がトリップしそうになりました。
ただ中華料理にトマトと言う組み合わせも悪くはないはずなので、例えばシンプルな中華風塩焼きそばにトマトと卵の炒め物など組み合わせてみるとうまいのかも知れませんね。
こちらの場合大学が近いせいもあるのでしょうか、接遇はあくまでバイトレベルのマニュアルベースと言うところですが、まあこういうお店にはこういう雰囲気も合うのでしょう。

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2016年5月 3日 (火)

今日のぐり:「グラッツェガーデンズ 福山東深津店」

残念なことにこのところ相次いで山での遭難事故が報じられていますが、そんな中にトンデモナイ人がいたと話題になっています。

流血しながらも自力で下山 山梨で男性滑落、首の骨折る重傷(2016年4月30日産経新聞)

 30日午後0時50分ごろ、山梨県富士河口湖町西湖の十二ケ岳で東京都東大和市狭山、アルバイト、斎藤幸男さん(65)が滑落して負傷したと、登山者から119番通報があった。斎藤さんはヘリコプターで甲府市内の病院に運ばれたが、首の骨が折れており、重傷。

 富士吉田署の調べでは、斎藤さんは30日午前8時ごろ、十二ケ岳に1人で登山に向かった。途中で道を間違えたため、下山しようとして中腹付近で足を滑らせ、約5メートル滑落した。血を流しながら自力で麓付近まで下りてきた斎藤さんを、登山者が見つけた。

まあ良かったと言うべきなのでしょうが、しかしこの光景を見た人々はどのような感想を抱いたものでしょうね。
今日は不死身の斎藤さんに敬意を表して、世界中からこの人はただ者ではないと一目で判る方々のニュースを紹介してみましょう。

カナダ首相の量子コンピューター解説に拍手喝采(2016年4月17日AFP)

【4月17日 AFP】カナダのジャスティン・トルドー(Justin Trudeau)首相(44)は世界のリーダーたちに感動を与え、女性を中心としたファンを集め、さらにはカナダへの観光もけん引しているとして高く評価されている。
 だが、写真写りの良いトルドー首相は今、最も熱心な支持者にさえあまり知られていなかった才能を示した。量子コンピューターに関する並々ならぬ知識だ。

 カナダのオンタリオ(Ontario)州ウオータールー(Waterloo)にあるペリメーター理論物理学研究所(Perimeter Institute)で15日、あるジャーナリストから冗談まじりに量子コンピューターとはどういうものか説明するよう求められた首相は、戸惑うことなくこの冗談に乗って詳しい説明を始めた。
 その場にいた人たちから笑い声が上がると首相はいたずらっぽい笑顔を見せて「邪魔をしないで」と応じ、途切れなく説明を続けた。その説明に専門家らは満足げにうなずき、その場は大いに盛り上がった。
 説明に感心した人たちから称賛の声や笑い声が上がる中、トルドー首相が説明を終えると拍手喝采が起こり、首相は「これ以上続けさせないでください。さもないと私たちはここに一日中いることになる」と話した。

 この場面の映像が拡散するとツイッター(Twitter)で話題になった。あるユーザーは「ジャスティン・トルドーが大好き。カナダ人になりたい」とツイート。また別のユーザーは「自分はまだ(トルドー首相の)マニアにはなってないと思いたいけど…量子コンピューターを説明するトルドー首相は本当にすごい」とツイートした

ちなみに同首相は元学校の先生としてのキャリアもあるそうで説明はお手の物なのでしょうが、しかし「ここに一日中いることになる」は良かったですね。
先日英ウィリアム王子夫妻がインドを訪問した際のことですが、こんな驚くべき事件があったそうです。

インド・モディ首相、英ウィリアム王子に“すごい圧力”かける!(2016年4月15日テックインサイト)

数日間のインド滞在を経て、現在はヒマラヤ山脈のブータン王国を公式訪問中の英ウィリアム王子とキャサリン妃。インドで夫妻と対談したモディ首相が王子の右手に残したあるモノ。「英国に対する期待の強さを物語っている」と評判のようだ。

「わが国インドと英国の強力な信頼と友好の関係は揺るぎません。引き続き協力しあって参りましょう。」
そんな言葉をかけながら、グイッと力強く王子の右手を握りしめたに違いないインドのナレンドラ・モディ首相。こちらは英メディア『dailymail.co.uk』が伝えた写真だが、王子の右手の甲には相当な圧力がかかったのか、モディ首相の指が触れた部分だけ色が白く抜けているようだ。

国連(United Nations Population Division)によると、2015年推計人口が13.1億人と人口においては中国についで世界第二位のインド。上昇志向ますますという国民を代表する立場上、それも当然であろうと同メディアもモディ首相の気合や気迫を称えている。各国の首脳陣がせっかく会しても笑顔のない抱擁や握手、視線が明後日の方向という対談も多々である今日。どこに出かけても熱烈な歓迎を受けるウィリアム王子夫妻はうらやましい限りである。

(略)

その状況は元記事の写真を参照いただきたいと思いますが、しかしどれだけの力を発揮したのかですよね。
同じくやんごとない筋のお方のニュースですが、これまたとんでもないことになっていると言うこちらの記事を紹介してみましょう。

ドイツで整備工として働く男性が実はアフリカの部族の王だった(2016年4月11日GigaZiNE)

ドイツで整備工として働く男性が、実は200万人を超えるガーナ・トーゴの民を統治するアフリカの部族の王だった、という内容をイギリスのニュースサイトDaily Mail Onlineが報じています。

トーゴでは霊長であり、最高位の立場でありながら、ドイツで整備工としてフルタイムで働き、国の統治はパートタイムでSkypeを使って行っているのがCe'phas Bansahさん。
Bansahさんが育ったのは東ガーナとトーゴ共和国の国境にあるGbiという場所です。67歳になるBansahさんがドイツに移り住んだのは1970年代のこと。後に王となった祖父のHohoeさんが整備工として技術を身につけるのをBansahさんに勧めたのが理由です。整備工としての勉強を終え、ドイツで市民権を得たBansahさんはドイツのルートヴィヒスハーフェンに仕事場を設けて働きだしました。

ドイツで穏やかな日々を送っていたBansahさんは、1987年のある日、人生を変えるファックスを受け取ります。王であった祖父のHohoeさんが亡くなったのですが、Bansahさんの父や兄はGbiで暮らすエウェ人が「不浄である」と考える左利きだったため、王位を継ぐのにふさわしくないと判断され、Bansahさんが後継者として選ばれたのです。
Bansahさんは2000年に10歳年下のGabriele Bansahさんと結婚し、現在は整備工としてフルタイムで働きながらパートタイムで王の仕事もこなしつつ、妻と2人の子どもともにドイツで暮らしています。
王国の統治は主にSkypeで行い、実際にガーナへ向かうのは年8回とのこと。
(略)

しかしフルタイムの整備工かつポートタイムの王様と言うのもすごいものですが、これで国が成り立つと言うのであれば大変なものですよね。
ここからは恐らく誰の薬にも立たないだろう方々のニュースを紹介してみますが、こちら一体何がしたかったのか?と訝しむしかない人物の末路です。

強風をおならの効果音で表現、気象予報士を解雇 ハンガリー(2016年4月26日AFP)

【AFP=時事】ハンガリーで、テレビの天気予報コーナーでさまざまなおならの効果音を使用して風の強さを表していた気象予報士が解雇された。

 気象予報士のシラード・ホルバート(Szilard Horvath)さんは今月、強風の予報を伝える際、おならの効果音を使用したが、テレビ局側にホルバートさんの「仕事ぶり」は通じなかったようだ。

 昨年、天気予報コーナー刷新のためにホルバートさんを雇用したテレビ局TV2は、局のサイトから速やかに問題の映像を削除した。

これをシャレが通じなかったと考える方もいるのかも知れませんんが、一体彼が何を目指してこうした行為に走ったのかが疑問ですね。
最後に取り上げますのは昨今おそロシアとも言われるあの国のニュースですが、まずはこちらの記事から紹介してみましょう。

股間の釣り竿で魚釣りをするロシア人がスゴすぎる(2016年4月26日しらべぇ)

ロシアといったら雪国、社会主義、プーチン大統領といったイメージを連想するのが一般的だと思うが、ネット上での「ロシア人」の扱いはワイルドすぎるといった感じのイメージが多い。
こちらのロシア人男性もまた、そんなロシアの変わったイメージを体現する人物の一人。なんとこのおじさん、股間の釣り竿で魚釣りを行うことができるというのだ。
■とりあえず裸になるおじさん

早速その技を披露する前に、カメラの前で堂々と全裸になるおじさん。パンツが釣りをするには服は邪魔なのはわかるが、恥じらいが無いんだろうか…寒そうだし。
■丸出しで水に入っていくおじさん

準備ができたのか、おもむろに尻丸出しで水の中へ入っていくおっさん。本当に釣れるのだろうか…?
■やり遂げたおじさん

しばらくバシャバシャ泳いでいると思ったら、唐突に水から上がってきたおじさん。股間に目をやると、そこには活きのいい魚がピチピチと跳ねているではないか!
それも結構な大物で、おそロシアなほどビッグサイズだ。プーチンもビックリの漢らしさを最大限に発揮した芸当と言えるだろう。

一体何を言っているのか判らないだろうと思うのですが、ひとまず元記事の動画を参照頂ければその状況はご理解頂けるかと思います。
しかしいったい何故?だとか様々な疑問も抱くこの記事なんですが、ロシアの魚も餌は選ぶべきだと思いますね。

今日のぐり:「グラッツェガーデンズ 福山東深津店」

福山市内の一角にあるこちらのお店、以前と名前は変わっているようですが、中身は相変わらずファミレス方式のパスタとピザの店のようですね。
メニューを見ますとそこそこ色々とは取りそろえているようなのですが、とりあえずはおすすめらしいグラッツェフェスタコースなるものを頼んで見ました。

まずはあっと言う間に出てきたのがグラッツェコブサラダですが、もちろんあまり上等なものは期待してはいけないのは判っているのですが、このレタスのしなび加減が泣かせますね。
メインになるのが厚切りベーコンと彩り野菜のトマトソーススパゲッティで、これもずいぶんと早く出て来たんですが早茹でタイプなんでしょうか。
味の方は既製品っぽいソースの味というのか、レトルトカレーなら5パック399円の類で、間違っても一つ200円以上では売れなさそうなものですが、逆に家庭では再現出来ない希少性はあるかも知れません。
デザートのパンナコッタはまあコンビニスイーツ並みと思えばこんなものかですが、それでもこの日の三皿の中では一番おいしくいただけた気がします。

この味でこの値段とは昔のファミレスを思い出す強気路線だと思うのですが、これが例えばパスタが399円でサラダ99円のワンコインランチならまあ場合によっては選択肢に上がるのでしょうか。
接遇面などもあまりにやる気が感じられないものでどうしようかとこちらが不安になりますが、メニューを見ますとどうも食べ放題セットもあるらしいんですが、さすがにこのお店でお腹を膨らませるのはどうも考えてしまいますね。

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2016年5月 2日 (月)

本日は休日進行でお送りしています。

まさか連休真っ最中に当ブログを見てまわる人もいないだろうと言うことで、本日はいくつかの記事を紹介するだけにしてみようかと思うのですが、これらの記事から皆さんはどのようにお考えになるでしょうか。

この広告が、なぜ炎上したのかわかりますか(2016年4月19日東洋経済オンライン)

 まず、この写真を見ていただきたい。これは米国のアパレルGapが子供服の宣伝のために作った広告だ。何か違和感を覚える人はいるだろうか。今月初旬、Gapは「不適切という抗議があった」として、この広告の出稿を中止した。
 日本人の目にはポーズをとる普通の子供たちにしか映らないが、いったい何が問題だったのか。

■ ネット上で論戦

 答えは黒人の子供の立ち位置である。白人の子供の腕の下にいるこの子だけが表情が暗く、いかにも白人の子に押さえつけられているように見える、という指摘がソーシャルメディア上で話題になったのだ。Gapは抗弁せず、「不愉快な思いをさせたのは申し訳ない」と差し止めを決定。これに対し、「たまたま、そういう位置だっただけで、差別的な意図はないはず」「大げさに考えすぎ」と多くの反対意見が寄せられ、ネット上で論戦が繰り広げられた。
 昨今、日本でも取りざたされる広告表現をめぐる炎上事案。日清のカップラーメンのCMをめぐる騒ぎの中でも、「明らかに行き過ぎ」という批判があった一方、ポジティブな評価をする人も少なくなかった。ネットでの特定の人物や企業への集中的な攻撃、批判、いわゆる「炎上」は日本だけに限った話ではない。Internet outrage(インターネット上での攻撃・怒り)事案は米国でも、日常的に起きており、「怒りのサイバーテロ」は世界に蔓延している。
 米オンラインメディアSlateが2014年に調べたところ、365日毎日必ず何らかの炎上事案が発生していた。日本同様、個人や企業幹部などの不適切発言・行為に対する批判が最も多いが、ちょっとした間違いを犯した人が激しい集中砲火を受け、職を失う、社会的信用を棄損するなど残酷な制裁を受けるケースも多い。

■ 強まる「言葉狩り」の傾向

 こうしたネット上の「言葉狩り」的な傾向は米国でも特に最近、顕著になっているが、その背景のひとつとして挙げられるのは、前回の記事でも触れた「ポリティカルコレクトネス」という大きな潮流だ。人種差別、女性差別などあらゆる差別的発言・行動も排除すべき、という考え方のことだが、行き過ぎたポリティカルコレクトネスが表現の自由を奪っていると、フラストレーションを感じる人も少なくない。
 報道やエンタテインメント業界の人たちは「境界」を越えないようつねにピリピリするようになった。中でもコメディアンの間では、かつては、許されていた風刺や皮肉に対する検閲や制限が厳しくなり、きわどい発言が「差別的」として非難されることに不満を覚える人も多い。まさに差別をなくそうとする「寛容」が「非寛容」に転じる皮肉が生まれている。
 欧米で特に「反」差別的スタンスを先鋭化させているのは、デジタルネイティブの若者層だ。オックスフォードやプリンストン、イエールといったエリート校で、大学に関わりのあった歴史的人物たち(セシル・ローズやウッドロー・ウィルソンなど)が「人種差別主義者だった」という理由から一部の学生が激しい抗議運動を展開。その銅像を撤去したり、名を冠した施設の名前を変えるように要求し、大学側と対立する騒ぎが相次いでいる。銅像といえば、日本でも、歩きながら本を読んでいる二宮金次郎像が、子供たちの教育上良くないと、座っている像に変えられたりしているが、どちらの事案にも「そこまで目くじら立てなくてもいいのでは」「世知辛い」と感じる向きの人もいるだろう。
(略)

チャットで民主主義者と明かしただけで、精神病院に強制入院=武漢の大学生(2016年4月1日大紀元)

 中国湖北省武漢市のある男子学生が、民主主義者であることを明かしたため、中国共産党により精神病院へ強制入院させられていたことがわかった。新唐人テレビなどが3月28日までに伝えた。

 同局の取材に答えた武漢の男子大学生・労業レイさん(仮名)は、中国SNS「QQ」で民主主義を宣伝し、プロフィール画像にも、台湾の使用する中華民国の国旗を使用していた。
 労さんによると、参加しているQQの大学内友人グループのなかで、同級生が国旗の質問をしたため「私は中華民国を信じている。復活して中国を統一すれば民主化する。毛沢東は虐殺者だ」と答えたという。

 労さんは、誰かがこのやりとりを大学へ通報したと考えている。また、QQグループ内の同級生に、ネット世論を検閲して異見者を中国共産党に通報し、報酬を得るアルバイト「五毛党」がいたことを疑っている。
 学校関係者は労さんを「人格の欠陥と過激思想」を理由に精神病院へ強制的に入院させた。そのあいだに法的な措置もなく、警察も関わっていない。「中国大陸はこのような(不合理な)話が多すぎる」と労さんは訴える。労さんは数日で退院した。

 同局の取材に答えた北京の政治憲法学者・陳永苗氏によると、中国共産党による異見者の抑圧の一つで、同様の事例は80年代に現れたという。「共産党は多くの民主活動家を精神病院に閉じ込めてきた。『精神病』のレッテル貼りで、他人との接触を遠ざける」と陳氏は答えた。
 この事例が報道されるのはまれだが、政府系メディアは2007年に詳細をぼかして報じている。それによると、広州のある地区では毎年、大学生100人が「さまざまな原因」により精神病院に送られているという。

男性ホルモンを低下させ、小児性愛者が子供を襲う危険性を減らす「デガレリクス」(2016年4月30日トカナ)

子どもに対する悪質な性犯罪が世間を震撼させている。ごく最近では、大学生が11歳女子(当時)を2年間も監禁していた事が明るみに出た。
犯人は女の子を監禁する妄想を長い間、持っていたらしいが、このような根強い犯罪性向を減らすことは果たして可能なのだろうか。

■人口の5%「ペドフィリア」とは?

ペドフィリア(小児性愛者)は、幼児・小児を対象とした性愛・性的嗜好を持つ人を指す。一般人口のうち小児性愛障害があるのは5%程度という統計がある。
ちなみに子どもにみだらなことをする人は「チャイルド・マレスター」と呼ばれ、「ペドフィリア」イコール性犯罪者とは限らない。
スウェーデンのカロリンスカ研究所の精神科医クリストファー・ラーム博士は、ペドフィリアの原因は「強すぎる性的興奮」「自己コントロールの弱さ」「他者への共感欠如」だと言う。
そして10人に1人の女子、20人に1人の男子が子ども時代に性的虐待の被害者になっており、この問題は社会全体の大きな課題だと警告する。

ラーム博士の研究とは、「デガレリクス(degarelix)」という薬品を注射し、男性ホルモンであるテストステロンを低下させる。
それによって、ペドフィリアが子どもを襲う危険性を減らせるという考え方だ。この薬は元々、進行性前立腺がん治療薬だが、性衝動の抑制効果を持つことがわかり、ペドフィリアの治療に使う研究が進められている。
(略)
筆者が米国に住んでいた時、ジップコード(郵便番号)で子どもに対する性犯罪の前科を持つ人物の名前や住所を検索できるサイトがあることに驚いた。
試しに検索してみたら、近隣にも何名かの性犯罪者が住んでいてゾッとしたのを覚えている。子どもを持つ親としては確かに安心できるシステムだと思う。
しかし性犯罪者が社会復帰を試みても自分で住居を借りたり、仕事を得る事はかなり難しいらしい。
また州によっては薬物による去勢を強制したり、GPSによる「性犯罪者の終生監視」を義務づける州も増えている。もちろん子どもに対する性犯罪は言語道断で、厳しい罰を受けることは「当然の報い」と言える。

しかし、ペドフィリアに対し、何らかの方法で未然に子どもへの性犯罪を起こさせないことが出来れば、それが最良の策であろう。
その「性的嗜好」のコントロールをよりよくできるのが薬なのか、もしくは子どもにそっくりの人形なのか、さらなる研究が必要とされる。

英南部の小学校、児童に「ジェンダー選択」求める(2016年4月22日AFP)

【ロンドンAFP=時事】英イングランド南部ブライトンの小学校が、同校に通う4歳以上の児童の保護者に対し、「児童の自己認識と最も一致」するジェンダー(社会的な性)を選ぶよう求めている。地元市議会が20日、述べた。

 ブライトン・ホーブ市議会のエマ・ダニエル議員は声明で「親や保護者に、子どものジェンダーを男性および女性から選ぶよう求めている」と述べた。
 また「問い合わせへの対応として、包摂的なアプローチを示すために、性別認識の項目に追加の文章を付け加えた」とし、入学届出書のジェンダーの項目は、子どもが「その他の性自認」の場合、空白にしておくことができるという。

 ダニエル議員は「全国のトランスジェンダーの多くが、学校でいじめられたことを報告している」と説明し、「われわれとしては、学校が誰にとっても安全な場所であることを確かにする手助けをしたい」と述べた。
 一方、保守党のアンドリュー・ブリッジン議員は英大衆紙サンに、「まったくばかげている。学校は読み書きを教えるべきで、子どもに性別変更について考えることを促すべきではない」と語っている。

「77人殺した囚人でも独房は人権侵害」という判断は甘すぎる?(2016年4月22日ニューズウィーク)

 ヨーロッパから「正しい」ことを指摘されるのが、アメリカ人は嫌いだ。累進課税、高速鉄道、サッカー、低アルコールビール――。
 しかし今回のノルウェーの判断はやはり「正しい」。オスロの地方裁判所は、連続テロ事件の大量殺人犯アンネシュ・ブレイビクを隔離して収監するのは人権侵害にあたるという判断を示した。

 殺人犯を「モンスター」と呼ぶのは陳腐だが、ブレイビクを表現するのにこれ以上適当な言葉は思い当たらない。2011年のテロ事件で、多くのティーンエイジャーを含む77人を殺害した男だ。21年の刑期を言い渡され、隔離して収監されていた。しかしその実態は「日の光も差さない独房」というイメージからは程遠い。
 ブレイビクが収監されているシーエン刑務所は、写真で見ると、まるで学生寮のくじ引きで悪い部屋を引き当てた新入生の部屋のようにしか見えない。アメリカの悪名高いアンゴラ刑務所やサン・クエンティン刑務所のような「穴倉」の独房とは程遠い。英紙ガーディアンの報道によれば、「ブレイビクは生活用、学習用、トレーニング用の3つの部屋を使い、インターネットに繋がっていないテレビとテレビゲーム機を用意され、自分で料理や洗濯ができる設備も整っていた」。
 しかしオスロ地裁は判決で、ブレイビクの処遇は、ヨーロッパ人権条約に違反する「非人間的で屈辱的な処遇、処罰」だと判断した。「これはテロリストや殺人者の取り扱いなどすべてに適用される」と、判決は述べている。
(略)
 今回の判決に対する怒りは、ある程度理解できる。77人もの命を奪っておきながら、本人は自分の生活に関して細かな条件改善を求めているからだ。
 しかし、民主主義下の司法は、単純な「報復の衝動」では動かない。ノルウェーの受刑者は、償うべき罪を考慮すれば、余りにも「快適」に過ごしているかもしれない。しかし、その内容はどうであれ、ブレイビクは法律に基づいて自分の収監に関する状況改善を求めた。ノルウェーはその訴えに対して、感情を差し挟まない法的な範疇から、法治国家として為すべき対応をした。
 危険なのは、ときに法を順守する社会では、今回のように解決しない事態に直面することがあることだ。法的には正しいが、感情的には到底受け入れられない。つらいことだが、民主主義に反することはできない。

 ブレイビクの「勝訴」に怒りを覚えるのは簡単だ。しかしブレイビクの処遇の「快適さ」はアメリカの基準から見れば贅沢だが、彼がほとんどすべての時間(一日あたり1~2時間を除いて)を孤独の中で過ごしている事実は変わらない。
 長期間に渡る隔離収監は拷問だという考え方が例え一般的ではないとしても、本やDVDが人間との触れ合いを穴埋めすることはできない。すでに精神的に病んでいる受刑者にとっては特にそうだ。
(略)
 ブレイビクの勝訴は、ノルウェーの刑務所が「笑ってしまうくらい甘い」という反面教師ではない。独房収監という、まるで中世の時代のような処罰に対する糾弾だ。
 独房に関してはヨーロッパが「正しい」。サッカーと同じように、アメリカも見習わなければならない。

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2016年5月 1日 (日)

今日のぐり:「天橋立市場食堂街 海鮮食堂」

一見すると同じような事件でありながら、あまりにその顛末が違いすぎると言う気がするのがこちらの二つのニュースです。

飼い主 書類送検へ ニューイヤー駅伝コースに犬 (2016年2月18日上毛新聞)

 群馬県を舞台に元日に行われた第60回全日本実業団対抗駅伝(ニューイヤー駅伝)の沿道応援をしていた際、飼い犬がコース上に出たことにより選手を転倒させたとして、高崎署が、高崎市内に住む飼い主の男性(69)を県動物の愛護及び管理に関する条例(飼い犬の係留義務等)違反の疑いで、書類送検する方向で最終調整していることが17日、捜査関係者への取材で分かった。

 捜査関係者らによると、トラブルは1月1日午前10時ごろ、2区約3・6キロ地点の同市上大類町で発生。2位集団を走っていたコニカミノルタのポール・クイラ選手が車道に飛び出してきた小型犬につまずいて転倒した。男性は飼い犬を常時係留せずに車道に放し、選手を転倒させた疑いが持たれている。
 男性は同署の事情聴取に対し、容疑を認めているという。

 駅伝は、トヨタ自動車が優勝し、コニカミノルタは21秒差で2位だった。同署はトラブルがテレビ中継され、インターネット上で話題となるなど社会的反響が大きいことから、立件に踏み切るもようだ。被害届は提出されていない。
 目撃していた60代男性は「とても驚いた。(男性は)幼児を抱きかかえており、気を許した際にリードを放してしまったのでは」と話した。 

家を飛び出した犬、偶然ハーフマラソンに参加して7位入賞を果たす(2016年1月27日らばQ)

お外大好き、散歩大好きな犬は多いですが、勝手に飛び出してマラソンに参加する犬は、そうそういるものではありません。
アメリカ・アラバマ州で、ドアが開いた瞬間に外に飛び出してしまった犬が、たまたま開催されていたハーフマラソンに参加し、ほぼ全行程の13.1マイル(21km)を選手たちと一緒に走り抜けました。

犬の名前はリューディヴィン。2歳半の猟犬で、アラバマ州にある家の裏庭から、ドアを開けられた瞬間に飛び出してしまい、ちょうど400m先にあったハーフマラソンのスタート地点に紛れ込んでしまいました。
一斉にスタートしたマラソンランナーたちに混じって走り始め、途中、寄り道や休憩が入ったものの、全区間にあたる13.1マイル(21km)を走り抜いたのです。
すばらしいことに、飼い主の同伴なしに7位でゴールを果たしました。
あとから事情を知った飼い主のエイプリル・ハムリンさんは、最初は恥ずかしく、犬が他の選手の邪魔をしていないか心配したそうです。普段はのんびりしたおとなしい犬だそうで、すべてを走りぬいたことを知ったときは、信じられなかったと述べています。

マラソン中は、6位入賞したティム・ホバースさん(49歳)の近くを走ることが多かったようで、彼は最初に犬を見たのは始まる前の駐車場だと説明しています。
(略)
犬はたまに寄り道をするので遅れていき、死んだウサギのチェックをしている間に、ホバースさんは追いついたそうです。
さらにフィールドにいた牛などに気をとられたりしたものの、再びホバースさんを追いかけて走り始め、6位でフィニッシュしたホバースさんのすぐあとにゴールラインを超えました。
すかさずボランティアの係員が、リューディヴィンにもメダルをかけたのだそうです。
(略)

ちなみに群馬の犬の方は飼い主から謝罪もあり不問に付されたようですが、きちんと正しくスタートしていればあるいは区間入賞できたかも知れないでしょうにね。
今日は無事完走を果たしたリューディヴィンと他のランナー達とのささやかな友情を記念して、世界中から動物に関わる対照的とも言えるニュースを取り上げてみることにしましょう。

迷い猫が恩返し 懐妊・結婚・懸賞当選…こんなことが本当に! 神がかり三毛猫「フク」がもたらす「福」(2016年4月18日参詣し分)

(略)
 フク(メス、4歳)は、神奈川県鎌倉市の飼い主家族とともに昨年3月、観光で出雲市を訪問した際、出雲大社付近で行方不明になった。地元の人たちを中心に捜索隊が結成され、約8カ月後の11月、隊員や住民らの協力の甲斐あって無事保護された。
 出雲の11月は八百万(やおよろず)の神々が出雲大社に集う「神(かみ)在(あり)月」で、見つかった11月28日は集まった神々を見送る神事の日。フクは飼い主が引いたおみくじ通りの方角で発見され、「神がかりの猫」とひとしきり話題になった。

 その捜索隊の一員だった松江市の主婦、藤本栄利さん(31)は今年1月に第一子の妊娠が判明した。
 結婚して丸4年、なかなか子宝に恵まれなかった藤本さん。捜していたフクが見つかり、時間と気持ちに余裕ができたこともあり、「そろそろ『妊活』を…」と、妊娠に向けた準備のために病院を訪れたところ、自然妊娠していることが分かったという。
 そして、藤本さんの小・中学校の先輩で、フク捜索に加わった松江市の主婦(34)も、同じ時期に第一子を懐妊。9月上旬に家族が増える見通しだ。
 2人はフクが保護された昨年11月29日に、一緒に喜びの涙を流した仲。その時にはまさか直後に2人のおなかに赤ちゃんが宿るとは思ってもみなかったという。「フクちゃんが赤ちゃんを運んで来てくれたとしか思えない。コウノトリみたい」と、驚きと喜びの入り交じった表情で振り返った。
 9月の出産予定話は、さらに続く。捜索隊員で出雲市の会社員、浜岡博さん(55)は、長女(37)が第二子を、次男(33)の妻(30)が第一子をそれぞれ身ごもった。いずれもフクが見つかった直後の懐妊で、ともに9月中旬の出産予定だという。
(略)
 子宝だけではない。浜岡さんの長男(39)は昨秋、フク捜索のさなかに付き合い始めた女性との結婚話が今年1月にまとまり、3月に入籍。5月には縁結びの聖地・出雲大社で挙式することになった。とんとん拍子に進んだ結婚に、「ちょっと前まで、浮いた話なんてなかったのに…」と驚きを隠せない。
(略)
 「神がかりパワー」にあやかりたい人たちがフクに送る熱視線は、しばらく絶えることがなさそうだ。

このネコの発見の経緯も神様のおかげかとちょっとしたニュースになったものですが、しかしもともと出雲大社と言えば縁結びの神様だけに、こうした御利益はお手の物なのでしょうか。
勘違いと言うことは誰にでも起こることではありますが、これは誰がどう勘違いしたのか微妙な二頭のニュースです。

自分を犬だと思っている?芸達者なブタがいた(2016年2月5日沖縄タイムス)

 沖縄県名護市屋我地島の運天原に、後ろ脚で顔をかくミニブタがいる。短い脚は残念ながら顔まで届かないことが多いが、一緒に育った犬のまねをしているようで、専門家も「珍しい」と驚いている。「会話ができる」犬もいて、芸達者な動物が集まっている。
 ミニブタは雌の「ぶー子」で1歳くらい。飼い主の島袋久美子さん(72)が「(餌はもう)ないよ」と言うと、背中を向けてとぼとぼと歩き、「かゆいかゆい」とばかりに顔をかくしぐさをする。
 できることは他にもいろいろ。「待て」で伏せる。島袋さんが10まで数えるのを相づちを打ちながら聞き、終わってから餌を食べる。ビールが大好物で、缶を開ける音がすると飛んでくる。島袋さんは「もっと小さいころは後ろ脚だけで5歩くらい歩くことができた」と証言する。
 ミニブタを飼育しているネオパークオキナワの土井晃飼育係長は「豚はかなり賢い動物で、犬ができる芸は全部できるとされている」と話す。顔をかくしぐさは見たことがないといい、「だって届かないから意味がないですよね。自分を犬だと思っているのかもしれない」と笑う。
(略)

【論争】これは犬? それとも熊? 意見が割れた一枚の写真(2016年1月8日ロケットニュース24)

みなさん、犬と熊を完璧に見分けられるだろうか? 「馬鹿にしてんのか」という声が聞こえてきそうだが、落ち着いて欲しい。犬種や個体にもよるが、犬の赤ちゃんと熊の赤ちゃんの中には、「どっち?」と思ってしまうほど、区別がつかないものもいるぞ。
例えば、これから紹介する1枚の写真に写っている動物がそうだろう。何とも可愛らしいのだが、これは……熊? それとも……犬? ──と、海外ではちょっとした論争にまでなってしまったようなのだ。

そもそもの発端は、ネットユーザー TheRedFoxx さんが、画像共有サイト「imgur」に投稿した1枚の写真。アップした本人は “熊” だと思っていたようなのだが……
「それ犬じゃね」「いや、私は熊だと思う」といった感じで、写真を見たネットユーザーの意見が割れる事態になってしまったのである。

「犬か熊か?」ネット上で、まさかの盛り上がりを見せたため、海外のメディアが調べることに。そして結果は……犬! 犬種はポメラニアンのミックスで、バウンスという名前まで分かったという。
犬と言われれば確かに犬である。でも、やっぱり小熊にも……。結果を知ってから写真を見ても、迷ってしまう!

仮に本当にクマだったとしたらどういう考えでそんなものを飼おうと思ったのかですが、写真を見ますと確かにこれは何の動物やらでしょうか。
最後に取り上げますのは日本とブリの仕事をする犬の話題ですが、それぞれの働き具合はお国柄、なんでしょうかね。

警察犬、わずか10分で不明女性を発見 東松山署が感謝状、頭なでる(2016年4月14日埼玉新聞)

 東松山署は、所在不明の女性の捜索で功労のあった警察犬「アルノルト・フォム・マイネ・ヴンシュ号」(雄、11歳)の所属する秩父第1警察犬訓練所と指導士の新井寿美さんに感謝状を贈った。

 同署によると、3月15日午前中、川島町の女性が寝間着姿で所在不明になっていると家族から届け出があり、捜索したが夕方になっても見つからなかったため警察犬の出動を要請した。

 午後5時すぎ、新井さんとアルノルト号が、不明者の自宅から追跡調査したところ、約600メートル離れた病院敷地内の物置で寝ていた女性を発見した。出動からわずか10分だった。

 鈴木久生署長から感謝状を受け取った新井さんは「(寒い日で女性の体調が心配されたが)早く見つけることができて良かった」とアルノルト号の頭をなでていた。


英空港の探知犬チーム、発見物はチーズやソーセージばかり(2016年4月15日ロイター)

[ロンドン 14日 ロイター] - 英イングランド北部のマンチェスター空港に総費用125万ポンド(約1.9億円)を投じて導入された6頭の探知犬が、チーズやソーセージの小片を見つける能力には長けているが、肝心の密輸薬物の探知にはあまり役立っていないことが分かった。

同空港国境警備部門の報告書によれば、6頭は導入された2014年11月から2015年6月までの7カ月間に、ヘロインやコカインなど最も危険とされる薬物が分類されている「クラスA」の薬物を探知できなかった。

報告書は「大半は休暇帰りの英国人が誤って持ち込んだ少量のチーズやソーセージの類を見つけただった」と述べている。

そのうえで「探知犬の抑止効果を測るのは難しいが、押収物だけから判断すると、新しい犬舎やチームの運営費など全体で125万ポンドかけた割に収穫は小さい」と報告した。

こうした現状を踏まえ、6頭をもっと活用する方法が検討されているという。

ちなみにブリの地では以前からねずみ取りのネコが活躍しているそうですが、一般的に日本ではネコよりも勤勉とされるイヌの方が役立たずと言うのも面白いものです。
まあこれで125万ポンドではコスパが悪すぎると言うものですが、当初の予定した方面と全く別方面で何かしら役に立つような立たないような実績を残すと言うのはもはやブリの伝統芸なんでしょうかね?

今日のぐり:「天橋立市場食堂街 海鮮食堂」

こちら天橋立にほど近い宮津市場に隣接した食堂街…と看板には記載されているのですが、しかしこれを食堂街と言うのは僻地の自治体唯一の商店街を○○銀座と言うくらいには無理がありそうには思います。
ともかくもがらんとだだっ広いホールの中心に席が並んでおり、周辺に複数の店舗と言うかカウンターと言うかが存在しているのですが、しかしこれは複数の店舗なのか全体で一つの店舗なのかも判りませんね。

メニューは数はそれほど多くはなく、当然魚料理なのですがあまり手のかかるものはなさそうで、ここは一番のおすすめだと言う特上海鮮丼を頼んで見ることにしました。
海鮮丼はタイヤやエビ、煮アナゴなど色とりどりに乗せたよくあるスタイルで、見た目もネタも別に悪くもないんですが、刺身で売れないような地元の雑魚を食べられるのが海鮮丼と言う料理のいいところだと思うんですがね。
ちなみに何が特上かと言えばどうやら副菜が豊富な点であるようなのですが、このカレイの煮付けがとにかく甘いと言いますか、どうやら醤油そのものが舐めても甘いと言うのは地域の味なんでしょうかね。
小鉢のイカの塩辛が妙にうまかったんですが。これも塩分少なめなせいか単独で平気で食べられる味加減ですし、こういう状況であれば次回は料理の方でもう少し食べ比べてみたいところです。

設備面などはまさに市場そのものですし、接遇面でもせいぜいがやる気の無い土産物コーナーと言ったノリですから、これは観光地の間近にありながら全く観光地ズレしていないですよね。
それだけに本当に穴場感が漂うんですが、こういう場所であるだけに朝早い時間から始まっているようで、天橋立に少し早くついて他のお店が開いていない場合なども重宝しそうではあります。

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