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2016年4月 9日 (土)

TBSが政治的公平性を求める市民の声を圧殺

先日から高市総務相の発言を契機に某業界の中立性と言うことが問題になっていて、法律に明記されていることはちゃんとお守り下さいねと言うごく当たり前のことを言っているように聞こえるのですが、何故か「法律を守れとは不当な圧力だ!」と熱心に主張する方々がいらっしゃるようで、法律に文句があるなら無視するではなく賛同者を集め法律を改正するなりの主張をするのが近代民主国家としてのありようではないのかと思います。
当然ながら当たり前の順法精神を持ち合わせていない業界に対しては世間の目線も冷たくなってくると言うことなのでしょう、業界からの逆ギレ?に対して各方面から批判的な意見も殺到しているようですが、こうした世間の動きに対して当の業界からはこんなコメントが飛び出しているそうです。

TBS「民主主義に重大な挑戦」スポンサー圧力示唆に(2016年4月6日47ニュース)

 TBSは6日、作曲家すぎやまこういちさんらが呼び掛け人を務める「放送法遵守を求める視聴者の会」が、安全保障関連法案の報道をめぐり、番組のスポンサー企業への圧力を示唆したとして「表現の自由、ひいては民主主義に対する重大な挑戦で、看過できない」とする声明を出した。

 同会は、TBSが昨年9月、安保法案の報道で反対意見ばかりを伝えたと主張。「政治的公平」を定めた放送法違反に当たるとして、経営陣の辞任などを求めた。誠意ある回答がなければ「国民的なスポンサー運動の展開を検討する」としていた。

「スポンサー圧力」にTBSが抗議声明(2016年4月6日時事ドットコム)

 TBSは6日、「放送法遵守(じゅんしゅ)を求める視聴者の会」が同局の番組スポンサーに圧力をかけることを示唆したことに対し、「表現の自由、民主主義に対する重大な挑戦であり、看過できない行為だ」と抗議する声明を発表した。

 同会は、安保関連法などをめぐる同局の報道姿勢を「放送法違反」と主張している。TBSは「権力に行き過ぎがないかをチェックするという報道機関の使命を認識し、公平・公正な番組作りを行っており、放送法に違反しているとは考えていない」とコメントした。

TBS側の出した声明はこちらを参照いただくとして、この「放送法遵守を求める視聴者の会」の今までの活動であるとか、その活動に反発する方々の行動ぶりなどは見ているとなかなか興味深いものがありますが、興味深いのはTBS側は同会が求めていた質問への回答について「回答する考えはない」と全く圧殺する構えであるようで、少数意見にも十分配慮してきた同局の姿勢と相容れるのかです。
法律に違反しているかどうかは法曹なりが判断することだろうし、国民的なスポンサー運動がうまくいくかどうかは国民が判断することであり、またそもそも誰がTBSに圧力をかけるかと言えばスポンサーになるわけですから、表現の自由に挑戦するのはスポンサー各社であると言うべきなのでしょうが、いずれにしても公平・公正な番組と言う言葉の定義に関してかなり認識の相違があるのは間違いないようですね。
この点で事の発端となった高市総務相の発言を受けて、政府総務省は「一つ一つの番組を見て、全体を判断する」と言う従来解釈を踏襲した公式見解を打ち出していますけれども、この「番組全体」とは「一つ一つの番組の集合体」であるとして、「編集が不偏不党の立場から明らかに逸脱している」など極端な場合は、「政治的に公平であると認められない」としています。
さらに公平公正な番組と言うことに関して興味深いのは、先日民進党の質問に答えて参院総務委員会でNHK会長がこんなコメントをしているのですが、こちらの記事からNHKによる定義を紹介してみましょう

政治的公平性「番組ごと努力」…会長発言 参院委(2016年3月31日毎日新聞)

 NHKの籾井勝人(もみい・かつと)会長は31日の参院総務委員会で、放送法が定める政治的公平性について「NHKの放送はバランスが取れているという結果を得るためには一つ一つ(の番組)でバランスを取る努力をしなければならない」と述べた。民進党の吉川沙織議員の質問に答えた。

 「(放送の公平性は)一つ一つの番組を見て、全体を判断する」という政府統一見解に同調したともいえる発言。日本民間放送連盟の井上弘会長(TBSテレビ会長)は政治的公平性について、放送局の判断に任せ、個々の番組で判断しないよう求めている。【須藤唯哉】

やや意味の判りにくかった政府見解に対して、こちらはより具体的に「一つ一つの番組でバランスを取る努力をしなければならない」と述べている点に注目いただきたいと思いますが、今まで民放各社は個別の番組で一見バランスが取れていないように見えても、放送局の各番組を総合的に見ればバランスが取れているから問題ないと言う文脈で自己弁護をしてきたと言う経緯があるわけです。
それがNHK会長のコメントでばっさり斬って捨てられたと言う形ですが、視聴者目線では数ある放送局の一つでしかないNHKの見解と言うものは実は業界内で非常に重要視されていて、例えばいわゆる放送禁止用語と言うものを決めるに当たってもNHKの出しているガイドラインが基準になると言います。
TBS会長らの得手勝手な見解はNHKのこうした立場とも真っ向から反対する立場であるとも言え、さてこの場合何が正しいかと言うことは視聴者である国民が最終的に判断するしかないと思うのですが、放送局が何をどう考えているかと言うことは視聴者からは個々の番組の内容でしか判断出来ないし、判断の結果が運動につながっているのだと思いますけれどもね。

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コメント

TV局は自局の意向が解りやすいように、左巻きの主張をしている時は
テロップをアカで表示してくれるか何かしてですね、
四半期ごとに総務省あたりが「直近四半期のアカ指数は…」とか
それのテロップ表示の時間比率を統計を発表してくれれば良いのに。

投稿: | 2016年4月 9日 (土) 07時28分

右も左も極端過ぎる連中は勘弁

投稿: | 2016年4月 9日 (土) 08時11分

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