« 今日のぐり:「博多ラーメン琥家(こや)倉敷店」 | トップページ | 今日のぐり:「天橋立市場食堂街 海鮮食堂」 »

2016年4月30日 (土)

時代が一回りして昔と似たような問題が再燃?

少し古い世代の方々には未だにPCの類は苦手と言う人は少なくないようで、俗にアナログ世代などと揶揄されていたものですけれども、身近にデジタル家電が当たり前の存在になった今の時代、一回りしてこんな奇妙な逆転現象が発生しているようです。

スマホ世代のPC知らず スキル低下、職場で波紋 (2016年3月13日日経電子版)

 若者はパソコンが苦手――。大学や企業でこんな声が聞かれるようになってきた。スマートフォン(スマホ)の普及が若者のIT(情報技術)スキルに影響を与えているようだ。
 神奈川大学で情報処理を教える非常勤講師の尾子洋一郎さんが、新入生の異変に気づいたのは3年ほど前。パソコンのタイピングを片手でしかできない学生が目立つようになった。学生からの電子メールには件名や差出人名がなく誰から届いたのかも分からない。「パソコンを持たない学生も多く、スキルは年々落ちてきている印象だ」と話す。
(略)
 今の10~20代はスマホで最初にネットに触れる「スマホネーティブ」世代とも呼ばれる。総務省が15年に実施した調査では、最も利用頻度の高い情報通信端末としてスマホを挙げた人は、20代以下では59.9%に達している。
 一方でパソコン利用頻度は低下。東京大学の橋元良明教授による15年の調査で、ネットをする際に「モバイル端末(スマホか携帯)だけ」を利用する人は10代で33.6%、20代で30.1%もいた。「若者はスマホで多くの用が足りてしまうため」とみている。

 日本の若者のパソコン離れが米国などより進んでいることを示す調査結果もあり、企業にも影響が広がり始めている。NEC子会社のNECネクサソリューションズ(東京・港)は昨春、新入社員向けにタイピングの研修を始めた。「新人のタイピング速度が遅くなっている」という社内の声がきっかけだった。
 NTTデータでは今春入社の社員から、入社後の研修で文章力を高める「日本語ドリル」を導入する。LINEやツイッターでの短文入力に慣れ親しんだせいか、きちんとした文章でビジネスメールなどを書けない若手社員が増えてきていることに対応する。
(略)
 若者のパソコン技能の低下には「慣れていないだけ。教えればすぐに覚える」と楽観視する声も多い。ただ東大の橋元教授は「研修などの機会を得られない若者との間で、新たな格差が生まれる可能性がある」と警鐘を鳴らす。従来はデジタルデバイドといえば中高年の問題だったが、今後は若年層の内部で顕在化してくるかもしれないという。
 2月下旬、川崎市で若者就労支援を手掛ける「コネクションズかわさき」が開いた無料パソコン講座では、求職中の若者たちが表計算ソフトの講義に熱心に聞き入っていた。出席者は「学校で習ったけど忘れてしまった」「今はどんな求人でもパソコン技能は必要」と口々に参加の動機を語る。ITには精通しているとみられがちな若者にも、今後は丁寧な目配りが必要になりそうだ。
(略)

PCを扱う技能など情報技術が社会的な格差を拡大し固定化する現象をデジタルデバイドと称するそうですが、一昔前であれば一本指タイピングは高齢者の特権?のようにも言われていたものが、むしろ今の時代若者の方がそうした傾向があると言う話で、そのうちキーボード入力がそろばん並みの特殊技能扱いになりますかね。
もちろん現在主流のQWERTY配列のキーボードには特に合理性はなく単に旧時代からの遺産と言うだけですから、例えばフリック入力など他の方法論で同様に操作出来るのであれば全く問題ないと思うのですが、多くの端末が未だにマウスとキーボードの操作体系に限定されている現実もあるわけです。
一部には入社試験の願書をエクセルで作成させるようにすれば最低限の技能が保証されるのではないかと言った声もあるそうですが、一方で若い世代は高齢者と違って教えればすぐに身につくと言う話もありますから、あまり入り口での関門を狭くし過ぎるよりむしろ誰も使ったことのないデバイスで入社試験をさせるくらいの方がいいのかも知れません。
ともかくも時代が変わればあっと言う間に常識も変わってしまうと言う話なのですが、音楽などもデジタル配信が当たり前の時代になってCDと言うものが急速に消えつつある一方、アナログのレコードが売り上げを増やしていると言うように大きく状況が様変わりしていると言い、先日は若者のこんなつぶやきが年長者に衝撃を与えていると言います。

女子中学生「音楽は通信制限かかるから聴かない」ツイートに衝撃が走る( 2016年3月23日Exciteコネタ)

いまどきの女子中学生の音楽を聴く手段はスマホのストリーミングだけ――こんな主旨の投稿がTwitterで話題だ。あるユーザーがツイートした内容によると、「月々のデータ通信量に制限があるから自分の好きな音楽を能動的に聴くことはない」という。これに対して、従来の音楽プレーヤーに馴染んできた世代は衝撃を受けている。

上記のツイートに対して、「えええ、ついにここまで来たの...?」「…つまりニコ動やYouTubeのみでLISMOやら円盤を買わない?え、マジで」という反応のほか、「周囲の中高生見渡しても、割とコレ現実なんだよな」「いまどきパソコンなんか買わないし、CDなんてハードはいけてないし、定額配信にしてもsoundcloudにしても通信が足を引っ張る」といった声があがっている。

ひと昔前まで音楽を聴く手段といえば、CDを購入・レンタルするなど物理メディアを介すのが当たり前。音楽プレーヤーに楽曲を取り込むにも、パソコンが必要だった。最近は動画配信サービスや音楽ストリーミングサービスの登場で、スマホひとつで音楽が聴ける時代だ。
内閣府が発表した2015年度の「青少年のインターネット利用環境実態調査」の速報値によると、10歳から17歳の青少年のノートPC利用率は20.3%、デスクトップPCは9.6%にとどまっている。

スマホで音楽動画を開くときもWi-Fi環境で接続しなければ、すぐに携帯キャリアの通信制限にひっかかってしまう

「25歳まで毎月5GBプレゼント」の学割を発表したKDDIは1月12日の会見で、気が付いたらデータを山のように使ってしまうため「通信制限が恐怖」になっているという学生へのヒアリング結果を公表していた。

ファイルをダウンロードしてローカルに保存いればそこまで気にする事は無いのでしょうが、一般にコピーガードがかかっているストリーミング配信のコンテンツを保存するにはそれなりの手間暇が必要ですし、自由度の低いスマホ環境だけしか使っていない人にとってはハードルも高いのでしょう、誰でも簡単に使えると言うことの裏返しがこうした弊害に現れているとも言えます。
かくてその都度ストリーミングで聞いていればあっと言う間に通信制限に引っかかるのは当然で、この辺りは大昔のダイアルアップ回線で通信費が従量制だった時代に一生懸命コストを節約してきた経験のある古い世代の方が身につまされるのでしょうが、スマホの普及や映像の画質向上に伴い増え続ける一方の通信データ量に四苦八苦しているキャリアにとっても、決して他人事ではない話であるはずです。
この辺りはデータ量を減らす技術を開発するなり、現状の配信のやり方を根本的に変えて行くなりしなければ幾ら回線を強化してもいたちごっこですが、個人個人の端末が限られた通信インフラを奪い合い競合する環境だからこそ制限の緩和に追加のお金を支払う意欲も湧いてくると言うものでしょうから、お金のないユーザーが勝手に自主規制をしてくれる状況はキャリアにとっては悪くないことなのかも知れませんね。
ユーザー側にとっても誰にでも平等に回線を使わせるのはよろしくない、支払うお金に応じてきちんと格差を設けるべきだと言う意見も一定程度あるようで、一般道路と高速道路のように回線品質も必要に応じて随時使い分ける方が合理的なのかも知れませんが、そうした使い分けをするにもある程度ユーザー側に知識が求められることにはなりそうです。

|

« 今日のぐり:「博多ラーメン琥家(こや)倉敷店」 | トップページ | 今日のぐり:「天橋立市場食堂街 海鮮食堂」 »

パソコン・インターネット」カテゴリの記事

コメント

 音声でキャラクタ入力する(言いまわし自体が古いってかw)ことの意味が今後どうなっていくか興味はあります。書き言葉と話し言葉の使い分けは何のためにあるのか、ということです。
 まだ音声言語の直接保存や伝達は冗長すぎる。人間の脳は話し言葉で考えることよりもはるかに速く、高い深いところまで到達します。 旧世代(現世代)の人間は、(聖徳太子を特異例とする)複数の音声情報を多重処理することにはなれていませんが、文字列にした文書を複数個並べて処理する(視覚野でも言語を処理する)訓練を、ある程度させられてきましたから、モノをかきかき考えたほうが生産性が上がる。
 イラストや動画で言葉を超える人も多いですし、そちらの生産性をアシストするツールもいっぱい出てきていますが、今、モノを食っている領域では外部とのインタフェースが話し言葉で、脳の言語は書き言葉。
 
 お題は、興味はありますが、まぁ、過渡的な現象です。若い人たちはどういう言葉でモノを考えていくのかな。

投稿: memento mori | 2016年5月 1日 (日) 15時19分

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)




トラックバック

この記事のトラックバックURL:
http://app.cocolog-nifty.com/t/trackback/519753/63556043

この記事へのトラックバック一覧です: 時代が一回りして昔と似たような問題が再燃?:

« 今日のぐり:「博多ラーメン琥家(こや)倉敷店」 | トップページ | 今日のぐり:「天橋立市場食堂街 海鮮食堂」 »