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2016年3月16日 (水)

家庭内で発生したかなり斜め上なトラブル

かつてはこの種の事故が多発していた時代もあったそうですが、先日久しぶりにこんな事件が発生したと報じられていました。

夫の酒にメタノールを混ぜ、意識不明に 殺人未遂容疑で48歳妻を逮捕(2016年3月10日産経新聞)

 夫が飲む酒に毒性のあるメタノールが含まれた液体を混入して殺害しようとしたとして、兵庫県警捜査1課などは9日、殺人未遂容疑で、兵庫県西宮市今津巽町の無職、大川房子容疑者(48)を逮捕した。「燃料用アルコールを入れたが、殺害しようとは思っていなかった」と容疑を一部否認している。

 逮捕容疑は3月初旬、自宅で夫(59)が飲む酒にメタノールを含む液体を混入して飲ませ、殺害しようとしたとしている。夫はメタノール中毒となり、現在も意識不明の重体

 県警によると、夫は6日夕、「体の調子が悪い」と神戸市内の病院で診察を受けていたところ、容体が急変し別の病院に転院。この病院が7日、「メタノール中毒の可能性がある患者がいる」と県警に届け出た。

往時にはメチルを飲み過ぎると目が潰れるだのと様々な弊害も言われながら、それでも飲まずにはいられなかった方々も少なからずだったそうなのですが、日本中毒学会によれば毒性には個人差が大きいものの致死量は30~100ml以上,失明は10ml以上で発生すると言いますから、うっかり少量でも摂取した場合にも相応の毒性が発生する可能性はあるわけです。
実際に故意の殺人目的で行われた行為なのかどうかは現段階では何とも言えませんが、参考までに病院等で消毒に使われているいわゆるアルコールと言われるものはエチルの方だそうですから、患者さんが少々飲んだくらいでそうひどいことにはならないはずですが、一方である種の薬物常用者の場合あれを隠れて飲んでしまう剛の者もいたとかいないとか言いますね。
ともかくも世間では何とひどいことをする鬼嫁だと話題になったこの事件ですが、ある意味でこの事件以上にひどいのではないか、いやこれはむしろ同情すべき状況だと先日以来話題になっているのがこちらの記事で、まずは一読してどう感じられたでしょうか。

夫、姑に精神的DVを受けています。でも仲直りしたいです。(2016年3月2日読売新聞発言小町)   

38歳のたえと申します。
専業主婦をしています。
私は去年結婚相談所の紹介で今の主人と結婚しました。
夫は56歳で夫の母親が82歳です。
義理の母は、要支援状態です。

結婚した理由は、主人の家が地主で財産があるからです。
いつか遺産を継ぐ代わりに姑と主人の介護をしないといけませんが、それさえ受け入れれば、結婚は難しくありませんでした。
実際に最初のお見合いで結婚が決まったんです。
私が若いことと、介護の仕事をしていたことが気に入ったようです。

でも、実際は介護のアルバイトをしていただけで、資格を持っているわけでもなく、仕事も適当にやっていました。
だから、私は介護ができるわけではありません

姑は、立ち上がりや歩行がやや不安定ですが、基本は一人でできます。
週2回のヘルパーさんや主人が仕事でいない間だけ、私が面倒を見ることになっています。

ある日、姑がインフルエンザにかかり、歩行が出来ず失禁した状態で1人何時間も自室にいた事がありました。
そのことが原因で入院したんです。
そして、姑からは「あの時の屈辱は忘れられない、もう一緒に暮らせない」といわれ、主人からは「黙って外出し母親を命の危険に晒した」と離婚を切り出されました。
黙って出掛けたことは悪かったかもしれませんが、インフルエンザを移されたくなかったし、たまの息抜きも必要です。
だから、携帯も持たなかったのですが、入院するとまでは思わなかったし、そこまで非難されるいわれはありません。

私は姑と主人に、財産をもらうまでは絶対に離婚しませんと伝えました。
それから、姑は私の介護も拒否し、顔も見たくないと私を避け、夫も私を無視しています。
完全にDVですが、主人に弁護士を使ってでも離婚すると脅されています。

今離婚しても資産の分配は少ないですし、このまま夫婦でいたいのですが、仲直りするにはどうすれば良いでしょうか?

まあしかしどちらもどちらと言うのでしょうか、お互いに突っ込みどころは存分にありそうな話ではあるのですが、旦那さんの方もこうした状況であれば仮に離婚したとしても今以上に好条件で新たな結婚相手が見つかるかどうかは判りませんし、お金や土地を持っているからと言っても必ずしも一方的に強く出られる立場であるとも思わないのですがどうでしょうね。
ともかくも何しろ出所がかの読売の発言小町ですから最初からネタ臭いと言われればその通りなのですが、しかし程度の差こそあれこうした話はどこにでもありそうな話であって、ある意味専業主婦として嫁入りすると言うのは現在の生活の安定だとか将来の財産分与の見返りに労働力を提供すると言う側面があるのは否定出来ませんよね。
諸氏の回答を見るとおおむねは「結婚の条件が明確であったのに、その契約に背いたのだから離婚は仕方ない」と言う見解が多いようですが、先日紹介した諸外国のように実の親子間で明確な契約の形を取っていても法廷闘争にまで発展する場合があるのに、ましてや条件として明示されてもいないことでどこまで厳格に行わなければならないかと言えば難しい判断になりそうです。

現代社会では相続も昔のように何となく慣習に従って自然に決まると言うものではなく、様々な前提条件などから意図的に分配されると言う場合も少なくないようですし、特に今回のケースのように介護などが絡むと「ずっと同居して世話をしてきたのに何もしなかった人間と同じ取り分なのは納得できない」等々、様々な軋轢も発生してくることが少なからずあるようです。
双方合意の上できちんと契約を交わしておくと言うのも一つの方法論ですが、老親が認知症なりで何も判らなくなった段階にきちんと子が契約を遵守していくかどうかはなかなか確認も難しいものがありますし、公的機関などがこの種の民事に介入すると言うこともまあちょっと考えられませんから、結局は当事者の考え方次第と言うことになってしまいますね。
ただそんな物の判断もつかなくなったような状態で何をされようがどうだっていいじゃないかと言う割り切った考え方もあって、一般的に老いであれ病であれ終末期が近づくほど見送られる当の本人よりも見送る側の気持ちの問題が重要になってくるものですから、周囲から何を言われようが自分が納得していることであれば構わないじゃないかと割り切ってしまうのも一つの手でしょう。
未だに地方では年老いた親を施設に預けたりすると「あそこの嫁は親の面倒も見ないのか」云々と言われることもあるようですが、毎日一対一の介護でお互い修羅場をくぐり感情的対立を高めながら最後の日を迎えるくらいなら、言葉は悪いですが憎まれ役は赤の他人に任せて月に何度かでも優しく親切な家族の顔で接してあげた方がお互いよほど幸せになれるんじゃないかと思いますね。

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コメント

さすがにこれは単なるネタかと
本気だったらさっさと離婚でFA

投稿: | 2016年3月16日 (水) 07時40分

珍しくネタにマジレス… ですか?

投稿: | 2016年3月16日 (水) 07時48分

これだったらお手伝いさん雇った方が安くて問題もすくなかった気がします。

投稿: ぽん太 | 2016年3月16日 (水) 08時36分

「嫁」が介護をしているというのが旦那にとってステイタスなんじゃない?

投稿: | 2016年3月16日 (水) 08時43分

管理人さんへ

いつも興味深い情報提供ありがとうございます。
時々書き込みさせていただいているものです。

非常に申し訳ないのですが、ずうずうしいお願いがあります。
複数の情報をアップしていただいていることが多いようですが、頭に番号などを記載していただけると書き込みがしやすくなると思いますのでその方向で検討していたけたら大変有り難く思います。


さすがにβの方はネタだろうと思います。

αの方はすごく不思議なのですが、
>この病院が7日、「メタノール中毒の可能性がある患者がいる」と県警に届け出た。
ことです。
浅学のわたしは「メタノール中毒」の症状は全く知りません。
せいぜい視機能が傷害されることだけです。

件の病院のドクターは何を根拠に「メタノール中毒」を疑ったのでしょうか?

冷凍食品に農薬が混入された事件で、農薬中毒を疑った高砂市民病院のドクターにも感銘を受けたのですが、これは何回も農薬中毒の患者さんを扱った手練れのドクターだったのではないかと推測しています。
でも大東亜戦争直後じゃあるまいし、メタノール中毒なんて現代日本ではほとんど無いのではないでしょうか。
メタノール中毒を鑑別診断にあげられたドクターには非常な敬意を覚えます。

そういえば私は毒物学を学んだことはありませんが、今ではカリキュラムに含まれるのでしょうか。

投稿: 嫌われクン | 2016年3月16日 (水) 10時05分

ネタにマジ突っ込みは当ぐり研の本志とするところですが、今回の事例は文章表現の問題もあって批判される余地が大きいものの、根本となる問題提起自体はなかなか興味深いものであるように感じました。
なお記事作成上の件につきましては手間の問題や内容上の都合等もありますので、ひとまず検討課題とさせていただければと考えます。

投稿: 管理人nobu | 2016年3月16日 (水) 10時29分

>件の病院のドクターは何を根拠に「メタノール中毒」を疑ったのでしょうか?
私も、メタノール中毒をどうやって診断するのかと思って調べてみました。
事件とは別の症例ですが、
こちらのケースでは、http://jsct.umin.jp/page051.html
「代謝性アシドーシスと尿アルコール定性検査からメタノール中毒を強く疑い」となっています。
代謝性アシドーシスはいいとして尿アルコール検査て、どの程度の病院でできるのでしょう?

いずれにしても私のレベルだと、強烈な代謝性アシドーシスを認めた時点で高次病院へ転送するか。腕のいい内科医を呼び出すしかありませんが。

投稿: JSJ | 2016年3月16日 (水) 16時09分

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