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2016年3月26日 (土)

何だか楽しそうな今どきの通信教育

先日は三重県の通信制高校で釣り銭の計算を数学の授業にしただとか、映画鑑賞を英語の授業にしただとか話題になっていましたが、補助金不正取得目的など様々な疑惑が言われているものの、個性を尊重した非画一的な教育の推進がこれだけ言われる時代にあってユニークで面白い考え方だとは感じました。
そんな中で先日別な通信制の高校でこんな珍しい卒業式が開かれたと報じられていたのですが、記事に添付されている卒業式当日の写真を見ますと「なんじゃこりゃあ?」とびっくりするような話ですよね。

サイバー学習国がアバターで参加するネット卒業式を実施(2016年3月22日ICT教育ニュース)

明聖高校は18日、日本初の通信制バーチャル高校「サイバー学習国」の第1回卒業証書授与式を実施した。

「サイバー学習国」は、明聖高校を運営母体とする日本初という通信制バーチャル高校。2015年4月に開校した。

インターネットの学校に実名登録し、自分のアバター(仮想のキャラクター)がインターネット配信による動画での授業やテストを受け、3年間で高校卒業の資格を取得できる

現在、主婦や社会人などを含め、男子生徒140名、女子生徒119名、合計259名の生徒が在籍している。

18日の卒業式では、10名の第一期卒業生がアバターに、卒業証書の授与、校長や教員からの贈る言葉、学園生活を振り返るスライドショーなどを、インターネットの会場で実施した。

何やらゲームか何かのようなものではないかと思う状況なのですが、インターネットが普及する以前の一昔どころか二昔前にもなるパソコン通信時代にはオフ会と言うものがあったそうで、最後の最後までオンラインだけで済ませたのか非公式にしろ何かしらオフ会のようなものでもあったのでしょうか。
個人がアバターとしてこうした行事に参加すると言うのはネット上と同様に仮想の人格を演じると言う側面もあって、実社会での人格とアバターとしての人格がどれほど関連しているのか等々様々な興味も出てくるところですが、言動振る舞いはともかくキャラの容姿やプロフィールなどどの程度個人の現実を反映させる義務があるものなのか、それとも完全に自由であってもいいものなのでしょうかね。
最近この通信制の学校に関する記事が増えてきていると言うのは冒頭でも紹介したような社会的に注目を集める事件があったからであることも確かでしょうが、実際にその実態を調べてみますとかつての通信教育と言う言葉から受けるイメージとは全くかけ離れた独創的な教育も行われているようで、先日はこんな興味深いニュースが出ていました。

遠足の行き先は「ドラクエX」―― カドカワのネット高校「N高等学校」は“ネット遠足”や“ネット部活”も充実(2016年3月22日ねとらば)

 2016年4月より開校する、カドカワのネット高校「N高等学校」で、スクウェア・エニックスのオンラインゲーム「ドラゴンクエストX」と連携した“ネット遠足”が行われることが分かりました。

 “ネット遠足”は同校の学校行事の1つ。実際の遠足のように集合時間に集まり、先生に引率されながら、みんなで目的地へと行って帰ってきます。ただし行き先はオンラインゲーム「ドラゴンクエストX」の世界。ゲーム内を歩いて回るだけでなく、宝探しや鬼ごっこ、釣り大会やかくれんぼ、カジノなども楽しめるそうです。ちゃんと専用の「ゲーム内制服」も用意されるとのこと。なんか楽しそう!

 同校では「ネットで友達はつくれる」をテーマに、ほかにも「将棋部・囲碁部」「格闘ゲーム部」「サッカー部」といった「ネット部活」を用意。KONAMIの「ウイニングイレブン2016」など、いずれもゲームソフトを使って、オンライン対戦を中心に活動していくそうです。今後も部活動については生徒の希望により追加していくとのこと。

 N高等学校では、高校卒業資格取得のための授業やレポート提出などを、ネットを使って効率的に行えるのが特徴。授業はインターネット生配信で行い、教材もスマートフォン向けに最適化。他にも質問や挙手、アンケートなどの双方向性機能を特徴としています。

これは是非元記事の画像を参照いただきたいのですが、まさしく「なんか楽しそう!」と言うしかない話で、間違っても通常の学校でこんなはっちゃけたイベントが行われるとは思えませんから、これは通信制の学校が新たに産み出した価値観であり、非常に大きな強みにもなり得る試みではないかと言う気がします。
ちなみにこちらの部活動ではゲームソフトの類を使っているそうで、実体験ではなくシミュレーション環境での体験にどれほどの意味があるのかと言う声も聞こえてきそうなんですが、そもそも学校教育と言う行為自体が実社会での諸問題を解決する技術や技能を習得するための壮大なシミュレーションであるとも言えるかと思いますね。
そのために閉鎖された環境下でなるべく生徒個人の個性を削り取ってでも画一化し、いわばシミュレートに必要な変数を単純化しているわけですが、プレイに数人がかりで何日も要するような複雑巨大なボードゲームが小さなPC一台でさらに高度なことが出来るようになったのと同様、技術的進歩によって敢えて教育も単純化、記号化せずとも出来ることの範疇が拡がってきたとも捉えられそうです。
まあ理屈はどうあれ陰気な教室で退屈な授業を聞いているよりこっちの方がよほど面白そうだと言うのが多くの人の率直な感想だと思いますが、一般的に楽しいことの方が人間やる気も出てくるもので、こうした遊びのような発想の元に構築されている通信制のカリキュラムで学力等がどれだけ伸びてくるものなのか、将来的な検証を待ちたい気がしますね。

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コメント

ちゃんとまともな授業してんのか不安になる

投稿: | 2016年3月26日 (土) 08時18分

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