« 2015年12月 | トップページ | 2016年2月 »

2016年1月

2016年1月31日 (日)

今日のぐり:「とんこつ本舗 三十二匁 本店」

先日こういう記事が出ていたのですが、御覧になりましたでしょうか。

「自分とソックリな赤の他人」は本当に赤の他人なのか!? 念のためにDNA鑑定してみたら興味深い結果に(2015年1月22日ロケットニュース24)

「世の中には自分にソックリな人が3人いる」と科学的に証明されているというが、世界の人口が70億人以上いることを思えば、なんとなく納得できる説である。
以前、ネットで自分のドッペルゲンガーを探す ‟ツイン・ストレンジャー” というサイトについてお伝えしたことがある。そのサイト運営者が、自分にソックリな赤の他人は本当に赤の他人のなのか、念のためにDNA鑑定を行ったところ、興味深い結果が出たというので紹介したいと思う。

・赤の他人は本当に赤の他人のなのか!?
アイルランドのダブリンに住むニアミュ・ギアニーさんは、ツイン・ストレンジャーの運営者の一人だ。彼女は、今までにアイルランド人のカレン・ブラニガンさんとイレーネ・アダムスさん、イタリア人のルイサ・グイザーディさんという3人のドッペルゲンガーを見つけてきた。
ということは、‟世の中には自分にソックリな人が3人いる” との説を裏付けていることになる。さらにニアミュさんは、本当に彼女達が完全な赤の他人なのかどうか、一番最近見つけたドッペルゲンガーで近所に住むイレーネさんと、DNA鑑定をしてみることにしたのだ。

・二人が家族である確率はほぼゼロという結果に
こうして、二人が綿棒で採取した唾液をラボに送ったところ、二人が姉妹である確率は0.0006パーセントで、半分血がつながった姉妹である確率は1.1パーセントという結果に。二人が家族である確率は、ほぼゼロであることは最初から分かっていたことなので、当然の結果と言えるだろう。

・2万年前までさかのぼっても血のつながりはナシ!
だが、2万年前までさかのぼり、二人が同じ系統であるか調べる検査では、これだけ二人が似ていて近隣に住んでいるだけに、同じ家系にいた可能性は十分にあり得る。
ところが、過去2万年のどの時点でも全く血のつながりがなく、二人は違う系統だということが判明したのである! 自分にソックリな赤の他人は、やはり赤の他人だったという結果と相成ったのだ。
たまに、生き別れになった双子がお互いを見つけたというニュースを聞くが、そのようなケースを除くとほとんどの場合、自分に似ている人は他人の空似なのだろう。それにしても、血がつながった家族や親戚よりも他人が似ているなんて、なんとも奇妙で不思議な話である。

どの程度ソックリなのかは元記事の写真を参照いただければと思いますが、まあ赤の他人はやはり赤の他人だったと言う当たり前の結果としかいいようがありませんよね。
今日は赤の他人であるのにソックリ?な二人に敬意を表して、世界中から思わず「だから何?」と言いたくなってしまうような興味深い研究成果を取り上げてみることにしましょう。

奈良の大仏、髪の量半分だった レーザー解析で定説覆る(2015年12月3日朝日新聞)

 奈良・東大寺の大仏の毛髪(螺髪〈らほつ〉)が、定説の「966個」ではなく、「492個」だったことがわかった。1千年近く伝えられてきた説を、レーザー光を使った最新技術が覆した。東大寺が近く、ホームページで知らせる。

 大仏の正式名は「盧舎那仏(るしゃなぶつ)」。聖武天皇の命令で造られ、奈良時代の752年に完成した。東大寺によると、平安時代に寺の歴史などを記した「東大寺要録本願章第一」には、「天平勝宝元年(749年)12月~同3年6月、螺髪を966個つくった」とある。

 今の大仏は江戸時代に修復された。螺髪が最初は966個あったのか、修復で減ったのかなどは不明だという。東大寺関係者には「見えている数から推測してもそんなにないのでは」という声もあったが、江戸、明治時代の文献にも「966個」とあり、ずっと定説とされてきた。

 最近、修学旅行前に事前学習する子どもらから「螺髪の数はいくつですか」という質問が増えた。今年から大仏殿に掲げられている日本数学検定協会の問題にも、「966個の螺髪を一つの円の中に収めた場合、円が最小となる時の面積は」とあり、正確な数を調べることにした。だが、背後に光を表現した「光背(こうはい)」があって、数えられなかったという。

ホトケなのにカミの話と言うのもどうなのかですが、大仏様も頭髪が減ったと言う点については密かに共感する世の男性諸氏多数であったとかなかったとか言われているようですね。
こちら実際にあることなのかどうか、その実在性が話題になったと言うちょっと意外性あるニュースです。

空き容量確保のため泣く泣くデータを削除した後悔でストレス障害「PDSD」が生じるという報告 (2015年12月02日GigaZiNE)

HDDやSSDやeMMCやSDカードなどメディアの種類を問わず、「ストレージの空き容量不足」に悩まされることは誰にでもあるものです。そんなときに仕方なくデータを削除するという最終手段に出るものですが、後で悔やんでもデータは還ってくるはずもなく、モヤモヤした思いを抱えて前に進むしかありません。このような空き容量確保のためのデータ削除によってなんと心的外傷が生まれてしまうというPTSDならぬ「PDSD(Post Deletion Stress Disorder)」なる症状があると、大手HDDメーカーのWestern Digitalが発表しています。

DroidHorizonやBusiness Cloud Newsなどの一部メディアが、Western Digitalから「HDDのデータ消去によって、後悔の念が生じるストレス状態「PDSD」を多くの人が抱えている」という報告があったことを記事で取り上げています。なお、PDSDはPTSDをもじった略称であり医学用語ではなく、今のところ使っているのはWestern Digitalだけのようです。

Western Digitalによると、1000人のイギリス人を対象に行われたアンケート調査の結果、56%の人が「空き容量確保のために写真やムービーを削除することを強いられて、その結果、後悔した」、44%の人が「64GB以下のストレージをやりくりしている」、多くの人が音楽やムービーを保存したりシェアしており、結果的に31%の人が「少なくとも1カ月でストレージ容量を使い果たしてしまう」とのこと。さらに、平均的な消費者はデジタルデータの価値を3241ポンド(約60万円)と見積もっており、「自分のデジタルデータはお金に換算できないほど価値があると考えている」という人も26%いるそうです。

DroidHorizonによると、データのバックアップのために外部ストレージを使っている人は33%しかおらず、無料のクラウドストレージサービスを使っている人は16%、有料のクラウドストレージサービスを使っている人はたった2%しかいないとのこと。データの価値の割に、予防策や対応策を講じているユーザーがあまりにも少なすぎるというわけです。
(略)

まあそれほど価値のあるものであればお金を出して守ればいいじゃないかとも思うものですが、とりあえずデータのバックアップは不要データに限らず重要ですよね。
個人的にオーパーツと呼ばれる類のものは大好物なのですが、こちら先日テレビと言う公共の場でとんでもない事実が明らかになってしまったと話題になっているニュースです。

【悲報】オーパーツの「水晶ドクロ」すべて偽物と確定!マヤ文明時代のものはウソ!(2016年1月23日秒刊サンデー)

オーパーツとして人気の高い、ロケット型の首飾りや、丸い球、そしてこちらの「水晶ドクロ」ですが、なんとここにきて「ガセねた」である可能性が高まってきました。もともと当時のマヤ文明の技術ではこのような精巧な掘削技術はないとされていたので怪しい話だったが、本日放映のテレビ番組で確定した。

本日1月 23日のTBSの番組「世界ふしぎ発見」の中で、水晶ドクロがどこで作られたのかという検証を行っていた。すると、番組内では「マヤ文明」「アステカ文明」などの時代に作られていたのではなく、なんと最近1900年代にドイツの「イーダー・オーバーシュタイン」で作られていたことが明らかとなった。

理由としては、電子顕微鏡で見てみると「ダイヤモンド研磨剤」で削った跡があり、その削り跡と、その街で作られている水晶の製品とぴたりと一致。

マヤ文明説は否定され、オーパーツとしての存在価値を失った。

この番組自体は好きなものではあったのですが、これは正直プロレスに向かって「それ真剣勝負ちゃうやん!」と突っ込むような空気の読めなさぶりを感じさせれる話ではあったでしょうかね。
ブリからのニュースを幾つか紹介してみたいと思いますが、こちらまずは誰も笑えないと言う研究結果です。

なぜ一番上の子は目が悪くなる?イギリス国立大学の笑えない研究結果(2016年1月24日MAG2ニュース)

(略)
先行研究で、15~22歳の近視/強度近視について出生順との関連を調べた結果、長子のほうが次子以降よりも約10%多いとの報告がある。同関連について英国・カーディフ大学のGuggenheim氏らは、40~69歳集団 について調べ、より上の世代でも同様の傾向がみられるのか、また関連の傾向は「次子以降では親の教育熱心さが低減するから」という仮説によって予測可能なのかを検証しました。その結果、仮説を裏付ける結果が得られました。

検討は、2006~10年のUK Biobank登録者を断面調査して行われ、視力評価を行い、白人、眼障害なしと自己申告した40~69歳、8万9,120例をアンケートにて出生順と最終学歴などの情報を調べたそうです。
主要評価項目は、出生順にみた近視および強度近視で、年齢と性別で補正(モデル1)、年齢、性別と最終学歴で補正(モデル2)し評価したそうです。
主な結果は以下のとおり。

・モデル1(学歴について未補正)において、出生順(例:長子 vs.第2子)と近視/強度近視の関連が認められた。強度近視1.21だった。
・モデル1において、近視のリスクは出生順が後になるほど低下することが認められた。
・モデル2(学歴について補正後)では、モデル1でみられた出生順と近視/強度近視の関連に関する効果が、約25%減弱し、1.15で明白な用量反応がみられなかった。
・これらのデータから、出生順と近視の関連は、ここ30~40年に派生した新たな環境圧力に起因するものではないことが示唆された。
・また、学歴の影響について補正後の減弱した効果サイズから、次子以降への両親の教育投資の減少が、相対的に近視からの保護につながっていることが裏付けられた。

長子は、親の過度の期待から勉強させられ、視力が悪くなったというんですね。この報告は英国ですが、日本でも同じでしょうね。やっぱり、1人っ子だとメガネをかけた子供が多くなるんでしょうね。

これで近視の強度と学歴の高さとの間に何かしら相関でもなければ世の長子の皆様には泣くに泣けない話ですが、しかしブリにおいてこの30~40年の間に何があったのでしょうね。
これまた正直どうでもいいような話に思えて仕方ないのですが、それでもまともな雑誌に掲載されたと言うことが注目されるニュースです。

「ゾンビ病」の研究論文、英トップ科学誌に掲載? (2015年12月16日AFP)

【12月16日 AFP】よろよろ歩いたり、うめき声を上げたり、さらには肉に噛み付いたり、無性に食べたくなったりする衝動に悩まされてはいないだろうか──。もし、思い当たる節があるようなら気をつけた方がいいかもしれない。英医学誌ブリティッシュ・メディカル・ジャーナル(BMJ)にこのほど掲載された論文によると、それはゾンビになりかけている兆候の可能性があるというのだ。

「ゾンビ感染:疫学、治療と予防」と題された論文には、感染の兆候などが詳細に記載されている。「人は臨床的には死んで、生き返る可能性がある」や、「ソンビ病」感染は「咬傷」で起きる──など。

 この論文は、感染するとゾンビと化してしまう「黙示録的な病」の脅威と闘う研究に、より多くの金銭的支援を呼びかけている。

 米ケント州立大学(Kent State University)のタラ・スミス(Tara Smith)氏による論文には、ゾンビ映画『28日後...(28 Days Later)』や『ナイト・オブ・ザ・リビング・デッド(Night of the Living Dead)』を出典として示す脚注が付いている。

 この論文は、BMJ誌の毎年恒例のクリスマス特集号の一環として発表された。クリスマス特集号は、毎年ジョークを交えた楽しい内容で構成される。

 BMJ誌は「クリスマス特集号の論文はすべて通常の本誌の論文審査を受ける」としながら、「題材は奇妙かつ面白いが、適切な研究方法を用い、科学的検討に耐えられるものでなければならない」としている。

ブリらしく馬鹿馬鹿しい話だと思われるかも知れませんが、旧植民地においても大学でゾンビ額講座があったりするそうですから、欧米においてはかなり身近な脅威と認識されているのでしょうかね。
最後に取り上げますのもブリらしい話と言うものなのですが、まずは記事から紹介してみましょう。

LGBTが最も働きやすい職場は英情報機関MI5(2016年01月19日AFP)

【1月19日 AFP】英国のLGBT(レズビアン・ゲイ・バイセクシュアル・トランスジェンダー)の人権擁護団体は19日、LGBTの多様性を最も推進している職場に英情報局保安部(MI5)を選出した。

 LGBTの人権擁護団体、英ストーンウォール(Stonewall)が毎年発表している職場の平等指数で、今年は400を超す組織や企業を退け、MI5が2016年の「ストーンウォールが選ぶ雇い主トップ100(Stonewall's Top 100 Employers)」の1位に選ばれた。MI5は今年の調査で、質の高い雇用対策、職業訓練、経歴開発の機会を職員に提供し、特にLGBTの職員への支援を行っていることが明らかになったという。昨年の調査でMI5は7位だった。

「MI5に多様性は不可欠だ。私たちは、自分たちが奉仕している社会の代表であるだけではなく、人物や出身にかかわらず、最も有能な職員の技能に頼っている」とMI5のアンドリュー・パーカー(Andrew Parker)長官は述べている。

 ストーンウォールによる職場の平等指数は、英国内だけではなくグローバルな職場環境にある組織や企業が、LGBTに対する差別にどう取り組んでいるかを確認するために、さまざまな規定や質問を活用している。

日本でも最近話題になることの多いこのLGBTと言うものですが、しかし人権擁護団体が何故情報局の職場環境まで知っているものなのでしょうかね。
ちなみにMI5と言えば英国内で防諜方面で活動する組織で、海外での情報活動に従事するのがご存知MI6ですが、かのジェームズボンドの方が未だ性的多様性に関しては保守的なのでしょうか。

今日のぐり:「とんこつ本舗 三十二匁 本店」

福山市内のスーパーの駐車場の一角に位置するのがこちらのお店なのですが、隣接するのが別なラーメン屋と言う点にちょっと驚きますよね。
こちらは野菜を増量出来ると言う点を売りにしているようなんですが、ノーマル大盛りまでは無料、さらに大盛りにすると追加料金と言うことになっているようです。

と言うわけでごく無難に?山盛り野菜ラーメンを頼んで見たのですが、鶏パイタン系のスープに賑やかでカラフルなトッピングと、どこかで見たちゃんぽんそっくりな感じですよね。
ラーメンとしてみると野菜はしゃっきりしているしスープも悪くない、合わせている太麺の具合もまずまずと要するに決して悪くないんですが、それだけにこの突出した胡椒系のスパイシーさは何なのか?と気になります。
なるほどオーダーの際に辛さをどうするか云々と訊かれるわけですが、正直このラーメンなら何もそこをアピールポイントにしなくても普通に正統派で出せばいいのでは…と言う気もするでしょうか。
今一番オススメとして松阪牛牛骨ラーメンと掲示されているのですが、それも福山のラーメン屋としてはどうなの?と言う感じですし、せっかくラーメン自体は悪くないのに少しひねりすぎな気もするのですが、新味も出していかないと競争も激しいのでしょうかね。

ちなみにこちらのお店は入り口に食券自販機があるのですが、食券を買おうとしていると店員が寄ってきて「え?あなた食券買うんですか?」みたいな雰囲気で話しかけてくるのはちょっと気まずいですね。
実際には店内にいろいろサイドメニューの掲示もあって、どうやら現金払いでも構わないらしいのですが、この種の店舗にありがちなことですがメニューの閲覧性が悪いのは気になります。
お客より店員が多いくらいな割には水もセルフで出てくるのも妙に遅いと言うのは慣れてないのかも知れませんが、唯一おしぼりがディスポながらしっかりした素材なのは好印象だったでしょうか。

| | コメント (2) | トラックバック (0)

2016年1月30日 (土)

もはや「死人が出るまでやめない」とまで言われるあの行事

今や全国各地で問題視されつつあるあの問題について、先日東京都で初会合が開催されたそうです。

組体操、「やめる勇気も必要」との声も - 無知と無理が招く事故(2016年1月16日マイナビニュース)

組体操などの事故を防ぐために東京都が設置した「体育的活動における安全対策検討委員会」。「東京都の組体操事故、小学校では1年で563件 - 安全対策の検討開始」と題した前編では、都内における組体操事故の実態や、初開催となった1月22日の協議のポイントについてご紹介した。今回は、委員からどのような意見や指摘があったのか、具体的な協議内容をお伝えする。

けがをしやすい子どもが増えている

なぜこのような事故が多く起こってしまうのか。文教大学で主に小学校教諭の養成を行っているという米津光治教授は、「端的に言えば、けがをしやすい子どもたちが増えている」と指摘した。一方で、子どもたちの運動能力が低下しているにも関わらず、それに合わせた指導方法は、組織で共有されていないという。
「教員は自分の経験則の中で指導する場合が多い。しかし、子どもたちの運動能力は、自分たちがかつて組体操を教わった時代と変わっている。指導の仕方も変えなければいけないが、そうはなっていない」と問題提起した。
さらに、体育科目の授業研究を行っている江戸川区立西葛西小学校の山下靖雄校長は、「子どもの運動能力を考えると、技が実態にあっていない。教員が技の難易度を理解していないケースが見受けられる」と語った。「保護者の期待にこたえようと、自分もやったことがないような技の組み合わせを考えている場合も多い。効果的な指導方法が分からず、焦りもあるからけがにつながっているのだと思う」と指摘した。
山下校長によれば、保健・体育の指導要領で、組体操は扱われていない。体育の授業研究においても、組体操などの運動会で行われる活動は、情報交換をするにとどまり、研修が充実しているとは言えないという。

教員の指導、「基本中の基本ができていない」

基本中の基本ができていない」と教員の指導力不足を嘆いたのは、中学校体育連盟の理事も務めた大田区立雪谷中学校の新宮領毅校長だ。「けがを防ぐ落下の仕方を教えていない」「周囲に教員を配置しても、何か起きたときに対応できるような構えができていない」「組み立てていく過程で声かけが必要なのに、全てアイコンタクトでやろうとしている」など、さまざまな問題点をあげた。
「突然運動会だからといって、組体操をやりますといっても無理。危険状態としか言いようがない。まさに無知と無理、これが事故を繰り返す原因となる」と強い口調で語った。

「やめる勇気」を

足立区教育委員会教育指導室の浮津健史室長は、「やめる勇気も必要だ」と主張した。同区では、目玉行事として地域の人から組体操を見たいという要望が寄せられることもあるという。そんな中で、競技自体をやめてしまうのは難しい判断なのかもしれない。しかし、「ここまでできたらやる、ここまでできなければ次のステップは踏ませないという判断が必要」と強調した。
また東京都小学校PTA協議会の小野関和海会長は、「期待にこたえるために、怠ってしまった事柄があると言うなら、保護者としては望んでいない。安全を一番に重視してほしい」と訴えた。また、「今の子どもたちは走っていても転び方を知らない子が多いように思える。ルールを決めるだけではなく、転落したときの受け身の方法などを身につける、子どもたち側の準備期間をしっかりとっていただきたい」と要望した。
最後に委員長を務める日本女子大学の坂田仰教授は議論を受けて、「子どもの安全が前提であり、その前提を崩してまで華美な組体操競技に走る必要はない」と再度確認。その上で、「運動会は体育の発表の場であって、組体操に取り組むにあたっては、日常的な活動を含めた子どもたちの状況を前提としなければならない」とまとめた。
(略)

この組み体操問題については以前にも何度か取り上げたことがありますが、一つには記事にもあるように事故を防ぐための知識も共有されず、具体的な対策も全く整っていない中で行われ同じような事故が全国で続いていると言うことは問題で、通常であれば学校教育現場に限らず同じような事故が続けば何故対策をしないのかと問題視されるはずですよね。
そしてもう一つには組み体操の意義や意味をどのように主張したところで、それが全員強制参加の運動会等の体育行事の一環として行われていることが問題で、これが部活動等で希望者志願者を募ってトレーニングを行い達成されるものであれば構わないとも思うのですが、拒否権もない中で単にからだが大きいからお前は土台になれ式に決められた場所で事故に遭うと言うのでは、さすがに子供相手とは言え問題がありますよね。
全国的にこの組み体操規制が強化されればされるほど、何故全国の教職員達がそこまで組み体操に執念を燃やすのかと言うことの方が気になってくるのですが、その点とも関連して先日こんなおもしろい記事が出ていたことを紹介してみましょう。

これは何かの冗談ですか?小学校「道徳教育」の驚きの実態(2016年1月26日現代ビジネス)

(略)
広島県教育委員会は、「『児童生徒の心に響く教材の活用・開発』研究報告集」として、「心の元気」という教材を作っている*1。その中に、「組体操 学校行事と関連付けた取組み」という教材がある*2。小学校5・6年生用の教材で、運動会の組体操での練習のストーリーが題材になっている。
*1 http://www.pref.hiroshima.lg.jp/site/12doutoku/12doutoku-elementary-index.html
*2 http://www.pref.hiroshima.lg.jp/uploaded/attachment/31631.pdf

その主人公、つよし君は、組体操に熱心に取り組み小学校6年生だった。そんな彼が、人間ピラミッドの練習中に事故にあう。

今日は運動会の前日。最後の練習だ。笛の合図でだんだんとピラミッドができあがっていく。二段目、三段目。とうとうぼくの番だ。手と足をいつもの場所に置き(さあ決めてやる)と思ったしゅん間、ぼくの体は安定を失い、床に転げ落ちていた。かたに痛みが走る。
ぼくはそのまま病院に運ばれた。骨折だった。
ぼくは、目の前がまっ暗になったようで何も考えられなかった

事故の原因は、わたる君がバランスを崩したことだった。わたる君はごめんと謝るが、つよし君は許すことが出来ない。そんなつよし君に、お母さんが次のように語る。

一番つらい思いをしているのは、つよしじゃなくてわたるくんだと思うよ。母さんだって、つよしがあんなにはりきっていたのを知っているから、運動会に出られないのはくやしいし、残念でたまらない。でも、つよしが他の人にけがさせていた方だったらもっとつらい。つよしがわたるくんを許せるのなら、体育祭に出るよりも、もっといい勉強をしたと思うよ」

つよし君の心に、「今一番つらいのはわたるくん」という言葉が強く残る。そして、「その夜、ぼくは、わたる君に電話しようと受話器をとった」という一文でこの教材は終わる。

読者の皆さんは、この教材を見てどう思うだろうか。シッカリトシタ学校教育を受けたリョウシキアル方々は、「人の失敗を許すのは大切だ。これを機にクラスの団結力を高めよう」と思うのかもしれない。
実際、この教材の解説にも、「相手を思いやる気持ちを持って、運動会の組体操を成功に導こう」という道徳目標が示されている。教材の実践報告にも、「この実践後の組体操の練習もさらに真剣に取り組み、練習中の雰囲気もとてもよいものになった」と誇らしげな記述がある。そこには、骨折という事故の重大さは、まるで語られていない

学校は治外法権?

これが交通事故だったら、運転者は十分に注意をしていたのか、車はきちんと整備されていたのか、道路の整備に不備はなかったのか、など、原因がしっかりと追究されるだろう。そして、原因に対して誰かが責任をとり、そのような事故の再発をいかにして防止するかが議論されるだろう。
なぜ、学校が舞台になると、「骨折ぐらいは仕方ない。お互いに許して団結しよう」という話になってしまうのだろうか。この教材を見た時、私は、「法とは何なのか」をあらためて真剣に考えなくてはならないと思った。

法的に見ると、つよし君が参加した組体操は、違法の可能性が高い。
学校は一般に、子どもの安全を確保するために十分な配慮をすべき義務(安全配慮義務)を負う。組み体操を実施するならば、十分な監視者を配置し、バランスを崩した子どもがいないかを丁寧に監視し、危険な場所が見つかれば即座に練習を中止する。それだけの体制を整える必要が学校にはある。これは、下級審ではあるが確定した判決が指摘したことだ。
一部の子どもがバランスを崩しただけで骨折者がでる、そんな危険な状況で練習をさせたのであれば、学校の安全配慮義務違反が認定される可能性は高い。民事上の問題として考えるなら、学校が損害賠償を請求されれば責任は免れ得ないだろう。

また、刑事上の問題として考えるなら、注意義務違反によって骨折者が出ているのだから、教員は業務上過失致傷罪に問われてもおかしくない
事故が起きれば、原因を追究し、責任者を特定する。責任者の行動が、不法行為や犯罪なら、損害賠償義務が発生し、刑罰が科される。どの国でも、法とはそういうものだ。
しかし、この教材は、「困難を乗り越え、組体操を成功させる」という学校内道徳の話に終始する。学校内道徳が、法規範の上位にあるのだ。いや、もっと正確に言えば、学校内道徳が絶対にして唯一の価値とされ、もはや法は眼中にない。法の支配が学校には及んでいないようだ。これは治外法権ではないのか。
(略)

実際の教材を読む限りでは何ら安全対策が施されないまま行われているように見えるこの事故状況なのですが、興味深いのは教材中では全て児童が自主的に組み体操に憧れ、練習し行った結果勝手に事故を起こしたようにしか書かれていないことで、文中にはその場にいて大騒ぎしていたはずの先生の存在が一言一句たりとも登場していないのが面白いですね。
まあ道徳教育の教材などはかなり為にするお話的作りが目立つものもあって、法的解釈をあまり厳密に追及するのもナンセンスではあるのかなとも思うのですが、興味深いのは道徳の教材として組み体操がわざわざ取り上げられていること、そして今まさに問題視されている組み体操に絡んだ重大事故について、いわば非常に肯定的に取り上げられていると言う点ですよね。
実際に子供が自主的に組み体操の危険性を調べ「クラス全員、ケガなく中学校に進学したい」と学校側に組み体操中止を訴え出た事例が報告されていて、学校現場がいかに熱心にこの問題に取り組んでいるのか、組み体操と言うものが教育現場でどのような位置づけにあるのかが非常によく判ると興味深く拝見したのですが、率直に申し上げて部外者目線で言えば「何もそこまでこだわらずとも…」と言う気もしないでもありません。
今回の教材も深読みするならばただでさえ体育行事中の事故、それも全国各地で同種事故が多発し対策が急がれている中でと言う非常に突っ込まれやすい状況に対して予防線を張ったと言うのでしょうか、こうした教材で勉強した子供達であれば仮に親が「なんて教師だ!訴えてやる!」などと言い出したとしても全力でそれを引き留めにかかるだろうと言う想定も出来そうではありますが、それが正しい教育かどうかは議論の余地はありそうですよね。

広島県教委の進める道徳教育のあり方が全国的に一般的なものかどうかは何とも言えないのですが、こうした事例をモデルケースとして取り上げ理想的なストーリーだとして称揚する教育現場の空気感が事実あるのだとすれば確かに組み体操を止めると言う発想にはならないのだろうなと思いますし、むしろ失敗し怪我をしてしまいそうな軟弱な学童ほど進んで参加させるべきだと言う考えになるのかも知れません。
1993年に福岡地裁で組み体操による重大事故に対して1億円の賠償命令が出されたと話題になりましたが、その後も各地で損害賠償が認められた判決が出ていて、例えば平成19年の名古屋時での事故での判決文を見ていますと練習風景が克明に記録されていますが、基本的に「教員は学童が落ちてからようやく気付く」と言う状況だったようで、何か事故が起こりそうになった時にそれを未然に防ぐことが可能な状況ではなかったように見えます。
その背景には学校現場におけるマンパワー不足など様々な要因があったことも想像に難くないのですが、そうした背景事情を承知した上でなお組み体操を続けているからこそ事故も起こっているのだとすれば、いざ事が起こり裁判になればそれは確かに負けるしかないのだろうなと言う気はしますでしょうか。

| | コメント (14) | トラックバック (0)

2016年1月29日 (金)

てんかんが原因となったバス迷走事故、関係者の懸念を呼ぶ

全国的にバスに絡んだトラブルや重大事故が相次いで報じられる中で、先日愛媛では高速道路を走行中に70代のバス運転手が人事不省となり、女性添乗員が横からハンドルをコントロールして何とか無事停車したと言う大変に怖い事例が報じられていましたが、その事故に関連してバス会社側から運転手が症候性てんかんと診断された旨公表されたことが一部方面で波紋を呼んでいます。


バス蛇行 運転手“てんかん”(2016年1月22日NHK)

今月17日、淡路市の高速道路で、ツアー客40人余りを乗せたバスが蛇行運転を繰り返した問題で、バスを運行していた愛媛県のバス会社が、70歳の男性運転手に精密検査を受けさせた結果、後天性の「症候性てんかん」という診断を受けたことを明らかにしました。

今月17日、ツアー客42人を乗せて松山市から宝塚市に向かっていたバスが、淡路市の高速道路を走っていたところ、蛇行運転を繰り返し、運転手が途中で交代させられました。バスを運行していた愛媛県東温市のバス会社、「アトラストラベルサービス」が蛇行した原因を調べるため、運転していた70歳の男性運転手に病院で精密検査を受けさせたところ、後天性の「症候性てんかん」という診断を受けたということです。

22日夜、会見した戸井田徹一社長は「法律にしたがってこれまで健康診断を実施してきたが、病気について見抜くことはできなかった。こういう事態になったことは申し訳ないと考えているが、会社側として事前に気づくのは難しかった」と述べました。

「日本てんかん協会」によりますと、「症候性てんかん」は、脳になんらかの障害や傷があることによって起きるてんかんで、脳が低酸素状態になるなどして発作が起きたりすることがあるということです。また、脳腫瘍や髄膜炎など、後天的なものが原因となるものもあるということです。

てんかんの患者や家族でつくる「日本てんかん協会」は、「てんかんは、適切な治療を受ければ車の運転に支障はない。バスなどの公共交通機関のドライバーは、乗客に安心して利用してもらうためにも、体調に異常があればすぐに会社に報告し必ず医療機関を受診して治療を受けてほしい」と話しています。

てんかん公表に懸念表明 バス蛇行運転で啓発団体(2016年1月26日共同通信)

 兵庫県淡路市で蛇行運転したツアーバスの運転手が事後にてんかんと診断され、運行会社が病名を公表したことについて、患者や家族らでつくる日本てんかん協会(本部・東京)は26日、「プライバシーを無視している。てんかんは危ないとの印象が社会に広がる」と懸念を表明した。

 厚生労働省で記者会見した医師の久保田英幹副会長は「初めての発作は誰にも予測できず、防ぐことができない」と指摘。「(発作があったとしても)本人に責任がない状況で、公表する必要があったのか」と述べた。

 高齢化でてんかん患者は増加傾向で、初めての発作が事故につながることがある

70代の高齢者に心身共にハードだと言う長距離バスの運転などさせるべきでなかったと言う意見も根強くあるのですが、何しろ昨今バスなど大型車両の運転手はどこでも不足気味ですからこれは仕方ないとして、この件に関しては二つの視点から問題が挙げられるのではないかと思います。
一つにはてんかん協会などが主張する「てんかんは危ないとの印象が社会に広がる」と言う点ですが、近年ご存知のようにコントロール不良なてんかん患者による事故が多発し道路交通法が改正されるなど規制強化が進んでいるところで、社会的にもてんかんは危ない病気だと言う認識が広がりつつあることは確かだと思いますね。
もちろんきちんとコントロールされたてんかん患者も多いのですが、問題は栃木クレーン車事故のように患者自身がてんかんが他人に危害を及ぼす可能性のある病気であると言う認識が乏しいのではないか?とも思われる行動を取り事故につながっている事例も少なくないことで、この辺りは怖い危ないと言う認識を広げたくなければもっと患者啓発を推進してきちんと治療を受けさせろと言う声も根強いところです。
バス会社側がこうした個人情報を公表した背景には当然責任回避的な意識とともに、個人情報と結びつけられる病歴を公表した以上世間の冷たい目線が運転手個人に集中してしまうのは避けられないところですので、会社側には公表によって運転手本人に不利益が及ばないと言うことを証明していく責任もあるように思いますね。

この公表と言う点に関してもう一つ、仮に運転手が同意していない場合にはそもそも他人の病歴を勝手に公表していいのかと言う問題があって、これが例えば診断をした医師が公表したと言うことであれば守秘義務違反として直ちに法に触れることは言うまでもありませんが、会社側が公表すると言うことに関しては法律上あまり規制はないそうです。
会社としては当然健康診断結果など個人の医療情報に関して一定の蓄積を持っているはずで、下手すると偏見にさらされかねない個人情報を勝手に後悔されるのは困るのですが、事故が起こった原因究明と説明責任と言う観点からすると、会社側としても「原因は判明しましたが公表できません」ではさらなる社会的非難を浴びていただろうことも明らかで、実はなかなか厄介な問題であるとも言えます。
ただ医師の診断結果が会社側にまで伝わるルートを考えると一つには医師から直接会社側に伝えられた場合で、例えば夏の最中に熱中症で社員が搬送されたりすると労災になると言うことで会社側の人間が医師に話を聞きに来ると言うケースもあるでしょうが、これも本人の同意が得られない以上は勝手に赤の他人に話してはいけないと言うのが大原則ですよね。
一方で職務規程などで明文化されていなくてもこうした場合、何がどうなっていたか従業員は会社側に説明するのが普通だと思いますけれども、こうして知り得た社員の個人情報を会社側が勝手に公表するのでは社員としても不安でしょうから、いざと言う時どのような取り扱いとなるのか社内ルール等も確認しておいた方が安心なのでしょうね。

| | コメント (12) | トラックバック (0)

2016年1月28日 (木)

20世紀型介護が破綻した末に登場する21世紀型介護のあり方

国が音頭を取って病院や施設から自宅へと老人を帰そうとしていることはすでに何度か紹介してきたところですが、一方で自宅に帰した老人を誰が面倒を見るのか?と言う問題もあり、そもそも体も弱ってきたからこそ入院入所が必要な老人であるからこそ家族としても「どこかに入っていてくれれば安心なのに」と言うものですよね。
国としてはそうした方々を家族や地域で支えていきましょうと言う考えのようで、その是非や実現性に関してはいささか現状では疑問符のつく余地もなしとしないのですが、ただ先日面白い記事が出ていましたので一部を紹介してみましょう。

老後は「1人暮らし」が幸せ 家族同居より生活満足(2016年1月20日産経ニュース)

 1人暮らしの高齢者は家族と同居している高齢者よりも生活の満足度が高く、悩みが少ない-。大阪府門真市の医師が実施した調査からそんな結果が明らかになった。高齢で体が不自由になると家族の介護が頼りと思われがちだが、体調があまりよくない人でも独居の方が満足度が高かった。調査した医師は「高齢者のお1人さま生活は、実は幸せなのでは」と話している。(加納裕子)

 「1人暮らしの高齢者も家族同居と同じぐらい満足度が高いのではないか」。診察の際のやりとりなどを通してこう感じていたという大阪府門真市の耳鼻咽喉科医院の辻川覚志医師(64)は平成25年、同市医師会の相談電話や日々の診療を通じて聞き取り調査を開始。27年までに60歳以上の約1千人に生活への満足度などを尋ねた。
 その結果、独居の生活満足度の平均は73・5点。同居の68・3点を約5点も上回り、悩みは少なかった。子供の有無や男女による差はなかったという。

 家族と同居する人の満足度が低い理由について、辻川医師は「家族への対応に苦慮するため」と分析する。家族とうまくいかなかったり、コミュニケーションが取れなかったりすれば、生活の満足度は急激に下がる
 一方独居なら、体調が悪くても自分のペースで動けて家族に配慮する必要もない。ただし、満足度の高い1人暮らしの条件としては、(1)自由で勝手気ままに暮らせること(2)信頼できる同世代の友人や親類が2~3人いてたまに話ができること(3)住み慣れた土地に住んでいること-と辻川医師は指摘する。

 26年の国民生活基礎調査によると、65歳以上の人口は約3400万人。最も多いのが夫婦のみで暮らしている人で38%、続いて配偶者のいない子供との同居26・8%、1人暮らし17・4%、子供夫婦との同居13・8%-と続く。
 家族と同居していても満足度を上げるために、辻川医師は“疑似1人暮らし”を推奨している。夫婦2人暮らしなら、夫が自分の食事は自分で準備するなどお互いに自立。子供と住む場合も緊急時以外は連絡せず、なるべく顔を合わせないことでトラブルが回避できるという。
(略)

まあ何をもって幸せとするかは人それぞれなのでしょうし、緊急時以外は連絡せず顔も合わせない状態を同居と言えるのかどうかですが、高齢者介護の現場においては毎日献身的に世話をしている同居親族よりも、盆暮れ正月くらいしか顔を出さない遠い親族との関係の方が良好であるように見えると言うケースはしばしば経験されるところですよね。
ただここで注目いただきたいのは自分のペースで生活できることに加えて「信頼できる同世代の友人や親類が2~3人いてたまに話ができる」と言った、コミュニケーションの問題が同居するしないを問わず幸福度には非常に大きく影響しているようだと言うことで、やはり人間関係も断絶ばかりではよろしくないと言うことのようです。
別にお年寄りでなくともいつも顔を合わせている家族とコミュニケーションに失敗すればそれは幸せにもなりようもないでしょうが、お年寄りの場合自分の生活スタイルが確立されている方も多いだけに今さら新参の若い家族に合わせるくらいなら、と考えてしまいがちであるとすれば理解出来る話で、いわゆるスープの冷めない距離と言った適度な距離感が重要であると言うことなのでしょうかね。
一方で幸福度の高い老人生活の条件としていざという時にすぐ支援が受けられる、既存の人間関係をなるべく温存していくと言うことも重要であるとも言えそうなのですが、老人ホームなどでも旧知の仲間が入所してきたとたん一日中うつらうつらしていたご老人がやたらと社交的になった、と言ったケースが少なくないように、やはりコミュニティを維持すると言うことは老人にとって様々な意味で軽視すべきではないように思いますね。
そうした視点で見たときに面白い試みだと思ったのがこちらのニュースなのですが、震災後の復興を目指している南相馬市で、こういう少し変わったスタイルの老人保健施設が誕生していると言う記事が出ていたことを紹介してみましょう。

身内を介護してお金をもらう福島生まれの新介護施設(2016年1月20日医療ガバナンス学会)

(略)
震災5年目を迎えようとする今、南相馬市で再建を進めている介護老人保健施設があります。この施設は震災時津波で全壊し、多くの入所者が亡くなられました。施設長のI医は、数年の間それが心の傷となって再建に踏み切れなかった、と言います。
「しかし、津波で亡くなられた方の供養もしたい。それ以上に、今この地域で急速に必要となっている介護施設は、絶対に作らなくてはいけないと思いました」
震災直後から診療を続けられ、患者さんだけでなくご家族とも深く関わってきたI医師が目指しているのは、要介護者だけでなく、介護する方々をも救える施設です。
「今この地域は介護士が圧倒的に不足している。その状況で介護施設なんか建てて大丈夫なのか、と聞かれます。でも一方で、家でお年寄りの介護に疲れている方もたくさんいるんです。それならその方々を、介護職員として雇ってしまえばいいんじゃないかと思って」
つまり家庭内の介護の代わりに、要介護者は患者、介護者は職員として施設に迎え入れる、という新しい形の施設だと言うのです。

家庭での介護と、介護職員としての介護。仕事の内容事態はあまり変わらないように見えますが、どのような違いがあるのでしょうか。
家での介護は無給の24時間労働。でも介護職員になれば、多少なりとも給料が出る、そして何より大切なことは、休日がもらえます
家の中で介護をされている方は、社会とのつながりを失い、また家庭内でも介護を評価されることも少ないまま24時間労働を強いられているとも言えます。そのような方にお休みを与えつつお給料も出せる。
その結果、今介護施設で問題になっているモラルハザードの歯止めにもなるのでないか、という期待もあります。
身内が入所している施設であれば、モラルも低下しにくい。いずれは地域ぐるみで介護施設を支えるになれるのでは。」

●講の復活

「これはある意味介護の『講』って言ってもいいね」
病院がコミュニティの中心として働かなくてはいけない、とI医師が自然に思いつかれる背景には、この地域に昔からある「講」という文化があるかもしれない、と言われます。
講とは、もともと宗教結社を示す単語でした。それが時代とともに少しずつ形を変え、今では地方ごとに異なった形の講が残っているようです。相双地区では、主に同じ檀家の中で、年間行事を一緒に行う人々の集まりを指していたそうです。
「比較的有名なものは頼母子講(たのもしこう)と言って、宴会の後に皆が出し合ったお金をくじ引きで1人が総取りする、いわゆる富くじのような行事」
60代のS医師は、ご自身の若い頃にはまだこの講が存在したと言います。
この頼母子講は、実は当たる人はある程度決まっていて、困った人が当座しのげるように皆で寄付をする、という目的があったようです。
それ以外にも、人づき合いの単位ごとに様々な講、例えば職場の講や、母親の講など色々な講が存在したと言います。
(略)
「高校生の頃、お隣のおばあさんが亡くなって、うちが当番だったので、6尺の墓穴を掘った覚えがありますよ」などと思い出される60代の方もいらっしゃいます。
「講って言うと、無尽講とかねずみ講とかあまり良いイメージがありません。でもこれは行事だけでなく、家で疲れた人の逃げ場所としても有効だったんです」
窮屈で排他的な集まりのようにも聞こえますが、この講という因習がなくなることで、むしろ家庭内の問題を外に出せなくなったのではないか、と考察される方もいました。
(略)

このところ介護施設内の暴力行為や虐待行為がたびたび報道されていて、身内を施設に預けることに抵抗感を感じている人も少なからずいるのだろうと思いますけれども、自宅で1対1での介護を続けることによっても介護者の心身の負担が増し、次第にそれが要介護者への攻撃的な言動、行為に結びついたり、最悪の場合はいわゆる介護殺人にも結びついていくと言うこともあるわけです。
施設入所のコストを考えると、在宅介護をしている方々は毎月相応の労働をしているのと同じくらいの貢献をしていると言えますが、在宅介護では給料がもらえないばかりか介護離職から親子共々食べていけなくなると言うこともありますので、それでしたら皆で集まって介護職員として給料ももらいながら続けた方が合理的でもあり、また何より分業制によって心身の負担が全く違ってくるはずですよね。
一見すると錬金術のようにうまいこと考えたなとも思えるこの制度、もちろんそれを当事者が了承すればこそ機能するシステムではあるのですが、他地方においても例えば介護スタッフとして登録すれば入所が早まる等何らかのインセンティブを用意すれば同様のことは十分可能そうに思えるのですが、そこまでする必要性の背景にあるのが慢性的な介護職の不足です。

若者にとって介護職と言うものはあまり魅力あるものではないようですが、傍目で見ていても高度成長期からバブルに至るまで人生勝ち組で過ごしてきた今の時代の高齢者を、生まれついた時から不景気の中で生き今もワープアとして生きることを強いられる若者達が低賃金重労働を強いられ、税金や保険料まで取られながら面倒を見ていかなければならないと言うのも、何かしら釈然としないものはあるのも事実です。
先日厚労省が2020年代までに介護職をさらに追加で5万人以上確保する必要があると言う試算を打ち出していましたが、現状ですら不足していると言う人材をどこからどうやって調達するのかと誰しも不安になる話ですが、例えば職場を定年退職した方々が要介護者になるまでの期間を自らも介護する側として再就職すると言うのは、社会としても大いにウェルカムな話であるように思えます。
「サラリーマン一筋でやってきたのに、今さらおしめ交換など出来るか」と言われるかも知れませんが、自分もいずれそうした面倒を他人にかけていくようになると言う現実を考えた場合に、予め介護の現場とはどのようなものなのかと言うことを知っておく意味合いは小さくはないものですし、国や地方自治体としても何らかの制度的後押しをすることでこうした人材活用の道を検討してもいいように思うのですけれどもね。

| | コメント (6) | トラックバック (0)

2016年1月27日 (水)

代替医療と聞けばつい「怪しげな」と枕詞をつけたくなるのですが

偽医者騒動と言うものは定期的に出てくるものですが、先日こんなニュースが出ていたことをご存知でしょうか。

末期がん患者に「遺伝子治療」=無免許で点滴容疑、3人逮捕-警視庁(2016年1月25日時事ドットコム)

 医師免許がないのに「がん遺伝子治療」と称して点滴注射の医療行為をしていたとして、警視庁生活環境課などは25日、医師法違反容疑で医療法人「秀真会」理事長玉置秀司(58)=東京都府中市宮町=、NPO法人代表玉置公人(42)=港区芝=、看護師赤坂修子(42)=大田区東六郷=各容疑者を逮捕した。

 生活環境課によると、他の病院では治療が難しいとされた末期がんの患者に対し、遺伝子治療と称して未承認の「AJS2010」という薬品を投与した。国内では治験も行われていない薬で、効果や副作用が不明だという。
 玉置秀司容疑者は東京都江東区で「東京有明メディカルクリニック」=閉鎖=を経営。歯科医師免許は持っているが、医師の資格はなかった。玉置公人容疑者は暴力団の幹部で、2人に血縁関係はない。 
 逮捕容疑は2013年9月~14年3月ごろ、医師免許を持たないのに宮城県などの患者6人に医療行為である点滴注射を行った疑い。

ざっと調べたところではこの玉置秀司先生、癌患者の口腔内ケアを解説していたりして以前から癌診療にまんざら縁がないわけでもないようなので、あるいはそうした筋からこうした違法行為に手を出すようになったのかとも思ったのですが、しかし暴力団幹部も巻き込んで怪しげな薬物を投与していたとなるとさぞや儲けが大きかったと言うことなのか…などと邪推したくもなりますよね。
ただ注意すべきなのは今回の逮捕劇、あくまでも医師免許がないにも関わらず医療行為をしていたとして逮捕されていると言う点で、この未承認薬のAJS2010なるもの自体は海外はもとより国内においても試験的に使われているものであるそうですから、あるいは将来的にはその有効性が確認され一般的な治療薬として認められるようになる可能性もないとは言えません。
いずれにせよ現段階では未だ効果の確認されていない未承認薬であり、患者からこの種のエビデンスに乏しい治療を受けたいと言われ対応に苦慮している先生方も多いかと思いますが、最近いわゆる代替医療について対処法を記した記事を見かけましたので紹介してみることにしましょう。

怪しい代替療法を受けたいと言われたら(2016年1月20日日経メディカル)

(略)
 抗癌剤治療がうまくいかなくなってくる頃、免疫療法やサプリメントなど、エビデンスのない治療を受けたいと患者が相談してくることがあります。いわゆる怪しい治療です。自由診療であり、高額な費用負担が求められることも多いようです。
 患者自身でいろいろ調べて希望する方もいれば、家族が強く勧めてくることもあります。そういったときの主治医の対応は、マチマチです。希望するものは仕方ないと容認する医師もいれば、そのような希望をするなら自分はもう診ないという医師もいます。

 緩和ケア医の立場で考えると、治療の手立てがないと言われた患者や家族の気持ちもよく分かります。「癌を少しでも小さくしようとする試みをせず、死を待つのみというのは耐え難い」という気持ちは理解できます。
 そのようなとき自分は、(1)本人がその治療をすることで気持ちの支えになること、(2)本人や家族に負担が大きくないこと──を条件に容認することにしています。
 負担というのは身体的負担だけでなく、経済的負担も含みます。100万円以上掛かる免疫療法を希望される場合、億万長者で100万円くらい全然負担に感じないという方であれば問題ありません。でも、遺産の多くを費やし、残される遺族に負担が掛かるようなら、やめておきなさいと諭します。経済的余裕のない方の場合で、それでも何かやれることはないかと問われた場合、保険診療で処方可能な漢方薬を使用することもあります。何らかの治療が生きる気持ちの支えになるのであれば、全てを拒否することはできない自分がいます。
 緩和ケアの施設によっては、このような治療を続けている患者は受け入れられないとする施設も少なくないようですが、我が緩和ケア病棟、そして在宅医療においては、希望はなるべく叶えています。そして、いずれの治療においても、「自分も少しでも効いてほしいと願っていますが、その保証は一切ありません。もし負担に感じるようなら即座に中止しましょうね」と伝えるようにしています。
(略)
 怪しい治療を行う医療機関が最も不誠実なのは、病状が進行するなど体調が悪化したときに、対応してくれないことです。そもそも当直医はおらず、緊急入院することもできません。何らかの理由を付けて、紹介元の医療機関へ帰りなさいと言うのみ。そのような医療機関が終末期まで責任を負えるとは思えません。
 そのため、終末期癌患者が難民となり、受け入れ先が決まらない不幸な救急搬送が頻発することになります。緩和ケアを要する方の受け入れを担う自施設では、このような方が最期に困らないよう、急な申し込みにも対応できるよう心掛けていますが、なんだかなぁと思うような経過の方は後を絶ちません
(略)

疑似科学に惑わされた患者をどう説得するか(2016年1月6日日経メディカル)

(略)
疑似科学を否定する第一歩は聞く耳を持ってもらうこと
 では、医療者が知る正しい医療情報を一般の人々にも理解してもらい、疑似科学に惑わされる人を減らすにはどうすればよいのか。医療の専門家である医療従事者が、丁寧に説明をするしかないのではないだろうか。
 医療従事者からすれば、患者一人ひとりに説明のための時間を割くのは難しいという思いがあるだろう。だが、適切な医学情報を伝えようと細かく書き込んだパンフレットや治療の注意点を書いた紙を患者に渡したとしても、何を信じればよいのか分からず不安に感じている患者やその家族にとって、それを的確に読み解くのは難しい。紙を渡すだけでは適切な医学情報は伝わらない。ポイントとなるのは、相手に聞く耳を持ってもらう工夫だろう。

 例えば、誤った情報を信じる相手に「それ、間違った情報だから」と真っ向から否定しないよう徹底するのも1つの手だ。そのような対応をしてしまうと、どんなに医師が熱心に適切な情報を伝えようと思っても、患者やその家族に聞く耳を持ってもらえないからだ。
 過去の取材で、ある医師に患者が適切ではない情報を信じる患者への対応を聞いたことがある。その医師によると、「なぜそう思うのか」と患者に聞き、一通り話を聞いた上で「なるほど。だからそう思うのですね」と共感して一旦話を終える。そして、話題を切り替えて「ところで、医師から話を聞いたことはありますか」と尋ね、医療従事者の話を聞いてもらえるよう誘導するのが1つの方法としてあると説明してくれた(2015年11月号特集「かぜの顔した重大疾患を見逃すな」)。
(略)
 医療従事者が日常診療の中で医療に関する正しい知識を繰り返し伝える努力をすれば、患者の治療や予防に対する意識は変わる。医療従事者にとってみても、こうした取り組みは治療効果が得やすくなる上、しっかりと患者の話を聞いてくれる医師だと患者からの信頼を高めることにつながるのではないかと筆者は考える。
(略)

代替医療と言う言葉の定義としては「通常医療の代わりに用いられる医療」と言うものがあるそうですが、そもそも通常医療とは何かと言うこともなかなか難しいものがあって、とりあえずここでは保険診療プラス先進医療あたりまでを通常医療とし、免疫療法やホメオパシーなどは代替医療の側に入れたいと思うのですが、もちろん将来的にエビデンスが揃った時点で通常医療側に組み込まれてくるものも中にはあるのかも知れません。
この種の実例としては先日亡くなった女優さんが最後に頼ったのが怪しげな民間療法?だったことが話題になっていましたが、記事にもあるように進行癌など標準的治療では完治が望めないと言う場合、有害性がさほどなさそうなものであれば好きにしてもらうのは構わないだろうとも思うのですが、そうは言っても見るからに病人や家族の弱みに付け込んで悪どく儲けている詐欺紛い商法を見過ごすのもどうなのか?と言うジレンマもあります。
海外では終末期の患者の元には宗教家が訪ねてくると言う国もあるそうで、病院なども当たり前のようにお抱え宗教家を用意していると言いますから、物理的緩和ケアと並んで心理的緩和ケアとして認められているのだと言えるのでしょうが、それなら怪しげな拝み屋祈祷師の類も本人家族にとって心の平安が得られるならいいじゃないかと言う考え方もあるでしょうし、対価として妥当かどうかが一つの判断基準ですよね。
ただそうは言ってもこの種の心理的効果に対してどう金銭的価値を評価すべきなのかと言う公式がない以上、全財産を叩いても心の平安を得て亡くなるのであればいいじゃないかと言う考え方もあるはずで、そうなると亡くなると言うことを前提にした対処をしているかどうか、別な言い方をすれば治りもしないものを治る治ると嘘をついてお金を巻き上げていないかと言う点も一つの目安になるかも知れません。

代替医療と言われるものも様々なものがあって、一般的な科学の手法に則って行われているがあまりはっきりした有効性を示すエビデンスが未だ出ていないと言うレベルのものから、全く有効性を示す根拠はないが昔から民間療法として行われており、今さら完全に根絶するのも難しいから放置されていると言ったもの、そしてさらには明らかに詐欺紛いのインチキ商売として行われているものもあるわけです。
ある程度真っ当な?代替医療をやっている場合いわゆる標準治療を否定せず、きちんと病診連携をしながら通常の治療と同時並行で行おう施設が多いように思うのですが、こうした対応を行っているのは当然ながら一般的な臨床経験のある医師の先生方が大多数で、最初から全く医学的素養のない方々はそもそもこうした標準的な手順を知っているはずもありませんよね。
その意味では通常の医療と同じくきちんとしたインフォームドコンセントの上で行っているか、メリットだけではなくデメリットなどもきちんと説明されているか、そして費用や何かあった時の対処法などが事前に明確に示されているかと言った点は非常に重要な鑑別点になってくると思うのですが、実のところ標準的治療を行っている一般医療機関であってもこうした諸点を全てクリアにやれている施設はどれほどあるだろうかと言う疑問もありますね。
そしてこうしたきちんとした対応をしているかどうかと言う点は実のところ治療効果がどうかと言う点とは全く無関係であることも重要で、何の意味もない砂糖玉を舐めさせるだけの似非医療行為でもこれら諸点を完全にクリアにした上で行うことは全く問題なく可能なのですから、怪しげな代替医療に手を染める方々が正しい方法論に従ってそれをやりだした場合こそ非常にやっかいなことになるのではないかなと言う気がします。

| | コメント (8) | トラックバック (0)

2016年1月26日 (火)

富士山救助事故訴訟、消防局の素早い対応が意味するもの

本日の本題に入る前振りとして、先日こんなニュースが出ていたことをご存知でしょうか。

富士山救助ミス ヘリから落下の男性遺族、静岡市を提訴(2016年1月8日毎日新聞)

 富士山で2013年12月、滑落事故の救助活動中の静岡市消防局のヘリコプターから京都市の男性(当時55歳)が落下し死亡した問題で、静岡市は8日、男性の遺族が市を相手取り、約9000万円の損害賠償を求めて京都地裁に提訴したことを明らかにした。提訴は昨年12月1日付。

 同市によると、遺族は訴状で「死亡したのは救助ミスが原因だった」と主張しているという。

 男性は13年12月1日、男女4人のグループで登山中に富士山の御殿場ルート頂上付近で滑落した。市のヘリが男性を救助中、男性の両脇の下を通していたつり上げ用具がすり抜け、約3メートル下に落下した。翌日、静岡県警ヘリが男性を救助したが死亡が確認された。

 市救助事故調査委は14年3月にまとめた報告書で、つり上げ用具がすり抜けた要因として「男性が負傷の痛みで姿勢を変えようとした」など三つを挙げたが特定しなかった。遺族は示談で市に賠償を求めたが、市は過失を否定したという。田辺信宏市長は「提訴は遺憾。消防職員はできる限りのことをしたと認識している」とコメントした。【井上知大】

お亡くなりになられた方については残念であったと申し上げるしかないのですが、ここでは富士山山頂付近と言う日本で他に例のない高所で遭難事故が発生したと言うこと、そして冬山でのことでもあり恐らくは救助ヘリが駆けつけなければいずれにしても重大な結果になっていた可能性が高そうだと言う点をご記憶ください。
さて、短い記事から見るだけでも様々なトラブルが重なって裁判にまで至ったのだろうと思えるこの一件、裁判云々の行方はともかくとしてここで気になるのが何故こうした事故が起こったのかで、「そもそも冬山に登ったからだ」と言われれば全くその通りなのですが、こちらのより詳細な記事を見る限りでは3000m級までは訓練をしていたものの3500m級は今回が初めての経験で、隊員が低酸素症にかかっていた可能性が指摘されています。
ちなみに環境省や地元自治体が2013年に作成した富士登山のガイドラインにおいては「登山する場合は、自己責任において身の安全を守る」ものと銘記され、「万全な準備をしない登山者の夏山期間以外の登山」がそれまでの「自粛」から「禁止」へと格上げされていたと言い、その背景として不慣れな登山者による事故が後を絶たなかったからだと言います。
今回の事故なども含めて、今後改めて入山禁止と言う文言の法的裏付けも含めて議論されることになるのかも知れませんが、今回注目したいのは前述の事故を受けてからの極めて素早い対応として、当事者である静岡市消防局が救助ヘリコプターの運用基準見直しをしていたと報じられていることです。

消防ヘリ救助運用基準見直し(2016年1月22日NHK)

静岡市消防局は富士山で滑落した登山者をヘリコプターで救助中に落下させて死亡した事故を受けて今後は安全な救助ができるようヘリコプターで救助できる山の高さに上限を設けることを明らかにしました。

3年前の平成25年12月、静岡市消防局のヘリコプターが富士山で滑落した登山者をつり上げて救助しようとした際、救助用のベルトが外れて落下し、男性はその後死亡しました。当時、市消防局は県との応援協定に基づき、出動しましたが、高さが3500メートル付近の救助活動は初めてだったということです。

このため市消防局は再発防止策を検討した結果、今後はヘリコプターで救助できる山の高さに上限を設けることを明らかにしました。具体的には市内で最も高い間ノ岳の3190メートルを目安にするということで、県にもすでに連絡したということです。

静岡市消防局は「3200メートルまでのヘリの救助は、市内で訓練できるため備えられるが、それ以上高くなると救助をする上での環境が非常に厳しくなる」と話しています。

この事故をめぐっては、死亡した男性の遺族が救助の方法に問題があったとして静岡市を相手取り、京都地方裁判所に民事裁判を起こしています。

静岡市救助ヘリ 3200メートル上限◆富士山滑落で標高見直し(2016年1月23日中日新聞)

 ヘリコプターによる富士山での遭難者救助について、静岡市が活動区域を見直し、標高の上限を三千二百メートルと定めていたことが分かった。田辺信宏市長が二十二日、定例会見で明らかにした。二〇一三年十二月に起きた滑落事故で、市消防航空隊のヘリが救助に失敗したことを受けた措置。上限より高い山頂付近の活動は、県警や県などのヘリが担う

 事故では、救助のためヘリで引き上げる途中だった登山者の男性=当時(55)=が落下、その後死亡した。これを受け、市は一四年十一月にヘリの運用を見直し、活動できる範囲を市内に限り、標高を市内最高峰の間ノ岳(あいのだけ)(三、一九〇メートル)をカバーする三千二百メートルと決めた

 市消防局の担当者によると、市のヘリが市域外で訓練するには国交省航空局の許可が必要で、富士山で訓練を積むには制約があるという。

 富士山で救助活動ができる自治体などのヘリは、県、静岡市、浜松市の各一機と県警の二機の計五機。ただ原則として県警と県が対応し、静岡市のヘリが出動することはない

 一三年の事故では、県消防防災ヘリが点検中だったため、県、浜松市と結んだ相互応援協定に基づき、県の要請で、静岡市が出動させた。同市のヘリが富士山で救助活動するのは初めてで、しかも高さ三千四百七十メートル付近の難所だった。

 県警地域課によると、昨年一年間に発生した富士山での遭難は六十二件六十七人(死亡は一人)。このうち県警ヘリが出動したのは五件だった。

 山頂付近で活動するヘリが一機減ったことに、県消防保安課担当者は「遭難者の大半は地上からの救助で麓付近まで下ろされるため、五合目より上の出動はほとんどない。救助態勢が弱まるとは考えていない」と話している。

色々と考え方はあるのですが、ぶっつけ本番でやれば事故も起きやすくなろうとは誰しも想像出来るところですし、市のヘリでは市外の富士山頂で実地トレーニングを積むには各種の制約も大きいと言いますから、訓練できない高所については県レベルでの対応にお任せすると言うこと自体は別におかしな話であるとも思えません。
登山者について言えばこうした状況変化も含めて登山計画を改めて練り直す必要があるのは当然ですし、世界的に見れば遭難すれば携帯電話一つで即座に救助ヘリが駆けつけると言う環境の方がむしろ珍しいと言えますから、あまりに気楽すぎる登山に対する警鐘になるのかも知れないと肯定的に捉えられる側面もあるとは言えます。
ただ登山に関しては別に必要もないことを自己責任でやるのだからと了解は出来るのですが、やはり世間の目から見れば訴えられて守りに入ったと見えてしまうのは仕方のないところですし、今回にしてももともと県が出動するはずだったものを出動出来なかったからと市に依頼が来たと言うのですから、「救助態勢が弱まるとは考えていない」と言われてもはいそうですかと納得はしにくい話でもあるとは感じます。

山岳と海洋とを問わず、遭難事件に際しては救助する側にも少なからずのリスクがあることが知られていて、二重遭難の危険性から引き返して遭難者が亡くなったと言う事例もあれば、今回のように無理をして結局新たな事故を招いてしまったと言うケースもあり、その場その場での判断が非常に難しいことは理解出来ます。
ただ事後の訴訟リスクと言う視点で見ると2012年にも北海道・積丹岳での死亡事例に絡んで今回と同様救助に失敗した救助隊の責任を問う裁判があり、1200万円の損害賠償が認められて世間のみならず法学畑からも大きな反響を呼んだように、厳しい状況の中でも無理をしてでも助けに行った結果助けられなかったと言う場合の方が訴訟沙汰になりやすいと言う可能性も考えられます。
人間心理として「こんな状況では救助隊も出せない」と言われれば自然環境によって亡くなったと納得できるが、ひとたび救助隊が手を貸した以上は何かあれば人災だと言う認識になるものなのでしょうか、しかし登山家にとってみれば訴訟リスクを恐れて無理は一切しない救助隊と言うのも困ったものですので、善意の救助隊に事後責任が及ばない良きサマリア人法的な制度は必要になりそうな気がします。

| | コメント (10) | トラックバック (0)

2016年1月25日 (月)

どうせ治らないなら治療しないと言う人は必ずしも珍しくありません

患者の立場としては非常に気になるだろうニュースが先日出ていましたが、まずはこちらの記事から紹介してみましょう。

がんの10年生存率は58%、国がんが初集計(2016年1月20日医療ニュース)

 国立がん研究センターは1月20日、全国がんセンター協議会(全がん協)の加盟施設における、胃や肺など28部位別のがん 症例の10年相対生存率などが調べられるデータベースを公表した(詳細は、全がん協のホームページ)。同センターは1999年から5年生存率の公表をしているが、10年生存率の公表は初めて。1999年から2002年までの症例(28の部位)を基にした10年相対生存率は58.2%で、5年相対生存率(63.1%)より4.9ポイント低かった。 同センターのがん登録の整備に関わる研究班が集計した。

 主ながんでは、胃がん69.0%(比較可能な同時期・同施設の5年相対生存率は70.9%)、大腸がん69.8%(同72.1%)、肺がん34.4%(同39.5%)、乳がん80.4%(同88.7%)、子宮けいがん73.6%(同78.0%)、肝臓がん15.3%(同32.2%)など。乳がんや肝臓がんなどで、これまで生存率の指標とされてきた5年以降も生存率が低下しており、研究に加わった群馬県衛生環境研究所長の猿木信裕氏は会見で、「(5年以降も)定期的な検診をし、きちんとフォローアップすることが大切だ」と指摘した。

 がん対策情報センター長の若尾文彦氏は、「臨床の医師は感覚的に知っていても、実際にデータとして出たのは初めて。データとして(患者にも)見せることができるようになった」と初集計の意義を強調。

 同センター理事長の堀田知光氏は、58.2%という全体の数字について、「(症例を集計した)10年前と比べ、分子標的薬や免疫療法など、がん治療は飛躍的に進歩している。約6割という数字はベースライン。今の患者のデータはより改善されているはずで、今後の向上が期待できる」と述べた。

 全がん協では、加盟する32施設で、1997年から2007年までに診断治療を行った約40万症例を収集。そのうち、追跡率や症例数が一定の基準を超え、施設長から公表の同意が得られたものを集計して一覧表にした。自施設で治療した症例が対象で、診断のみの場合は含まれていない。10年相対生存率は、1999年から2002年に診断治療した約3万5000例(16施設)を初集計、5年相対生存率は2004年から2007年に診断治療をした約14万7000例(30施設)を新たに集計し公開している。5年相対生存率の一覧では、施設別の数値も閲覧できる。
(略)

言われる通りこのデータをベースラインとして今後の癌対策が進んでいくのだと思いますが、癌腫によってかなり数字が違ってくるのは仕方のないことだとは言え、やはり化学療法など治療法が進歩し長期に渡ってコントロール出来るようになった癌も増えてきている一方で、まだまだ長期生存が期しがたい癌と言うものも少なからず言えるかと思います。
これらは癌そのものの性質も大きく関与しているのはもちろんですが、いかに早期発見早期治療が出来るかと言うことも非常に重要であることは言うまでもないことで、胃癌や大腸癌、乳癌や子宮癌などは自治体の癌検診などにも組み込まれチェックがされている一方で、膵臓癌などは未だに早期と言える状況で発見されることが極めて稀であることは検診などの整備状況も関連していそうです。
最近では微量の血液で癌をチェックできる方法も開発されてきていて、コストや精度などに折り合いがつけばいずれ人間ドック等のオプション検査からでも導入されそうに思うのですが、こうした早期発見、早期治療への期待に水を差すようなこんな記事も出ています。

がん検診、受けても受けなくても生存率に変化なしか? (2016年1月21日Gizmodo)

ウソでしょう?
思わず、そうつぶやきたくなる衝撃的な研究発表が、医学ジャーナルのBritish Medical Journal(BMJ)の最新号に掲載されましたよ。複数の大学教授、医師、腫瘍学者などからなる研究チームがまとめた同発表は、がん検診の精度そのものを疑問視するものではありません。しかしながら、がん検診によって、実際に患者の生存率に変化があるのかどうかは疑問視する内容となっていますね。

例えば、同研究チームは、検診によって大腸がんと診断された患者1万人を、30年間にわたって追跡調査。大腸がんが原因で死亡した患者は128人だったそうです。1万人における大腸がんによる死亡者数は192人ということですから、早期検診は効果があるように見えます。しかし、大腸がん以外の原因も含めると、調査期間中に死亡した人数は7,109人に達していました。早期のがん検診を受けなかった大腸がん患者層1万人に関しても、同じように追跡調査したところ、なんらかの事情で同期間中に死亡した人数は7,111人でした。
さらに、ほかの身体部位のがん検診に関しても、似たような手法で診断患者の追跡調査を実施。全10種類の検診内容分析のうち、特定のがんと診断された患者層が、そのがんを直接原因として死亡する例が減ったのは3種類にとどまりました。とはいえ、別の原因も含めた、調査期間中に死亡した患者総数は、早期の検診を受けなかった患者層の全体的な死亡率と比較して、まったく変化がなかったと報告されています。
この数字だけでは確たることは示されませんけど、がん検診を受けると格段に生存率がアップするわけではないのでは? そんな疑問が呈されていますよ。

研究発表では、早期のがん検診によって、がんによる死亡率が減っても全体の死亡率が減らない理由について、3つの憂慮すべき点をあげています。まず、がん発見後の治療が、患者の身体に与えるダメージが大きく、その治療が原因で命を縮めてしまう患者が少なくないことです。次に、がんと診断されることの精神的なダメージです。例えば、前立腺がんと診断された男性は、その診断後1年に自殺する危険性が、同年齢層の男性全体と比較して極めて高まることが明らかにされていますよ。精神的な苦痛から、結果として、かえって死を早めてしまうがん患者が多いことも懸念されていますね。
がん検診が全体的な患者の生存率に劇的な違いをもたらさない3つ目の理由は、乳がん検診で多用されているマンモグラフィーを例に説明されています。検診技術が向上し、非常に小さな腫瘍の段階から、乳がんが発見される率も高まりました。とはいえ、こうした小さな腫瘍が、すべて実際にその後も生死に影響を与えるほど大きくなっていくわけではありません。そのまま置いておいても、死につながらない腫瘍もあることがわかっています。つらい治療を受けさせることで、かえって患者に身体的、精神的なダメージを与えてしまい、早期の発見が生存率を高める効果を発揮するにはいたっていないのでは? そんな意見が発表されていますよ。

検診によって、がんの腫瘍が非常に早い段階で発見されるようになっても、すぐにがん治療を開始すべきかに関しては誤診も少なくないそうです。治療そのものが、健康な身体部位に与えるマイナス面でのインパクトも過小評価できません。なによりも、早くがんと診断されたことから受ける精神的ストレスの度合いは計り知れない……。決してがん検診の精度が悪いわけではないのですが、人の命を救うという観点で考えた時には、早期検診の是非を含め、まだまだ改善点が多い。そんな厳しい現代医療の課題が浮き彫りになった形ですね。

いわゆるガンモドキ理論なるものも少しばかり連想されるようなこの話、対象疾患の比率が少なければ全体の中での影響も小さくなるのは当然ではないかと言う来もするのですが、ただ「調査期間中に死亡した患者総数は、早期の検診を受けなかった患者層の全体的な死亡率と比較して、まったく変化がなかった」と言われると、確かに癌検診による効果を疑問視したくもなりますよね。
ただその効果なるものが何に対する効果なのかで、記事にもあるように癌による死亡は減ったとしても関連する他原因での死亡がかえって増えていたと言うのは盲点でしたが、この辺りは国によっていわゆる告知の仕方などもずいぶんと違っていると思われますので、日本では生存率に影響を与えるほど癌告知後の自殺者が増えていると言う印象はないのですが、どこかにデータがあれば参考にしたいところでしょうか。
一応この種の批判に対しては以前から各方面でなされ反論もされていて、例えば健診で受ける胸部レントゲンなどは肺癌検診目的ではあまり意味がなさそうだと言う議論が長く続いてきましたが、一応は今現在自治体などから案内が回ってくるようなものに関しては相応に効果が確認出来ていると言うことになっています。

ただそれでも世の中には「癌検診など受けるな」と主張する方々が一定数いらっしゃるのが問題で、その多くは医学的には全く馬鹿馬鹿しい内容であったり実際の癌診療に関して無知であるとしか思えない荒唐無稽な内容なのですが、それでも部分的には事実の一端をかすめているような部分もないことはないのが扱いがややこしい点ですよね。
最終的には検診や健診の類は個人がそれぞれの考え方に基づいてどう扱うかを判断すべき問題なのでしょうし、海外などでは「どうせ何か見つかっても治療費が払えないのだから」とそもそも検査や診断自体を受けないと言うケースは相応にあって、これはこれで筋が通った話ではあるとは思いますが、日本においては幸いお金がなくとも医療に関してはとりあえず何とかなると言う態勢が今のところ保たれているわけです。
そうなると個人の考え方としてどうかと言う点が非常に重要になってくる道理で、出血多量で死ぬと判っていても輸血を拒否してなくなるだとか言ったケースと同じように扱うべきなのかとも思うのですが、輸血拒否事例が案外医療現場で受け入れられたのは実際に亡くなるまで拒否を貫徹することが知られたからと言う側面もあって、もう一押しすれば輸血していたと言う事例があったら話がずいぶんとややこしいものとなっていたかも知れませんね。
糖尿病患者などに割合多いそうですが、さんざん治療拒否していた人がいよいよ網膜症で失明状態になってから「先生そろそろ見えなくて困るから何とかしてよ」などと言ってくると言う困ったケースも散見されるそうで、何事であれ他人とは違う道を進もうと決意したからには、最後までそれを貫き通さなければ周りの方が大変なのだろうなと言う気はします。

| | コメント (9) | トラックバック (0)

2016年1月24日 (日)

今日のぐり:「まゆみの店」

大分合同と言えばネコと相場は決まっていますが、このところの寒波でこんなニュースが登場しているようです。

ネコも「ズルッ」路面凍結に注意(2016年1月21日大分合同新聞)

▼先日朝、大分中央署のベテラン署員が乗用車で通勤していた時のこと。その日はとても寒く、路面が凍ってスリップの危険性があるため、慎重に走行した。

ふと前方を見ると、道路を横断しようとするネコがいたので、一時停止。様子を見ていると、ネコは道路の真ん中辺りで「ズルッ」と滑り、転んでしまった。

何事もなかったように走り去る姿を見て「けがはないようだ」とひと安心。「路面凍結に注意が必要なのは、人も動物も一緒だな」と苦笑いする署員。

例によってその状況は元記事の画像を参照いただきたいと思いますが、しかし道路の真ん中でのトラブルはリスクが高いですよね。
本日は無事に走り去ったという大分のネコの幸運を祝して、昨今ついにイヌを超えた?とも噂されるネコに関するニュースを取り上げてみましょう。

外国人「やっぱりw」日本のネコさんへのとある実験(?)が海外サイトでも紹介されてた(2015年11月20日おたほー)

 ネコさんの大好きなものといえば、その子の性格にもよって色々な趣味嗜好がありますが、彼らと切っても切り離せない大好物の一つに箱や袋などの狭い空間が挙げられますね。なんでも野生時代に狭い場所を寝床としていた頃の名残に加えて、好奇心旺盛な性格のため、箱を見つけるとついつい入ってしまうといいます。

 そんな中、日本のとあるネコさんと箱のユニークな実験(?)動画が海外サイトで紹介されていました。

 生まれつきの箱や袋が大好き好きなネコさんたちですが、今回動画で映されるのはネコさんの中でもトップクラスで大好きなセレブキャット・まるさん。あまりに愛するあまり飛び込んだりもしており、その愛は海をも越えて話題になりますね。

 今回の動画「二つの箱とねこ」はそんな彼の好みがわかるものに。そのタイトルにあるように、大きめの箱と小さめの箱を2つ並べてまるさんの前に置くことで、二者択一の課題をまるさんにつきつけているのです。

 すっぽり身体全部を入れることができる大きな箱か、身体ははみ出すものの密着感を味わうことが出来る小さな箱か・・・。なんとも難しいチョイスなようですが、これに対してまるさんはどんな回答を見せるのでしょうか。
(略)

その結果どうなったのかは元記事から参照いただきたいところですが、まあこうなるのが習性と言うことなのでしょうね。
同じく動画ネタとして話題になっていたのがこちらですが、しかしこれはなかなか謎めいているとも言えそうです。

小さな男の子と猫が秘密の会話してた! 一体どんなお話をしているのか気になります…!!(2015年11月27日Pouch)

男の子「わーお、なーお!」猫「にゃーお!」
小さな男の子と猫が網戸越しで秘密の会話をしている様子がYouTubeでアップされていました。一体どんなお話をしているんでしょうか、気になりますよね!

【目をつぶると2匹の猫の会話に聞こえる】

家の中にいる小さな男の子の前には、窓の外でおすわりしている1匹の猫が。この男の子が猫の鳴き声を発すると、猫がすかさずお返事をしているんです。
この男の子、猫の鳴き真似がとってもお上手! 目をつぶって聞くと、まるで2匹の猫が会話をしているようにしか聞こえません。猫もこの小さな男の子は自分の仲間だと思っているのかな?
(略)

しかし赤ん坊にとっては等しく新しく覚えるべき言葉と言うことで、人語も猫語もさほどハードルの高さに違いはないのかも知れませんね。
こちら同じく動画ネタですけれども、全世界から悪いネコが集結したそうです。

悪気がないところがワルすぎるッ!「ワルネコGP2016」を開催できそうな悪い猫たちを集めたコンピレーション動画がとにかく全員かわゆい件 (2016年1月21日Pouch)

本日ご紹介したいのは、栄えある悪い猫たち(ワルネコ)を集めたコンピレーション動画「Cats Ruining Your Day(1日を台無しにする猫たち)」という動画です。
この動画に登場するのは、子どもに蹴りを入れる、テレビを倒す、ものを落とす……などなど、あくまで人間サイドでの不都合を集めた動画。
当の猫たちにとってはたんなる気まぐれや探究心、好奇心の結果だったりするので、けっして悪気があったわけではないんですけどね。あえて、愛を込めて「ワルネコ」と呼んでいます。

【ネットの声「絶対にわざとやっている」】

この動画にはこんなコメントが寄せられていました。

    「目を見ればわかる……。絶対にわざとやっているよ」
    「こんなかわいい行動で誰かの1日を台無しにできるとでも思ってるの? 猫に顔を蹴られるだなんて光栄じゃない。猫がものを落としても、壊れたことなんて1度もないし。猫最高!」
    「だから俺は犬派なんだ」
    「このモンスターたちを愛さないとね」
    「この動画のおかげでいい1日になりそう」
(略)

どれほど極悪非道であるのかは動画を参照いただきたいところですが、しかし子供に対してあそこまでの行動に出るとは何かと今までの経緯もあったのでしょうか。
ネコと言えば人間に労働させてくれるありがたい生き物だと言う声も一部にあるようですが、こちら珍しく?働いているネコのニュースが出ていました。

猫が「警備」被災地のイチゴ守る(2016年1月17日河北新報)

 宮城県山元町のイチゴ生産者の間で、ネズミによる食害を防ぐため、栽培ハウス内で猫を飼育する動きが出ている。東日本大震災で被災した沿岸部でネズミが繁殖し、丹精込めて育てたイチゴの実を食い散らかすケースが相次いでいるためだ。同町は震災前に「仙台いちご」のブランドで知られた東北一の産地。震災復興を目指す生産者は衛生面に配慮しながら、心強い助っ人に守りを託す。

 津波で被災し2014年に営農を再開した農業渡辺成寿さん(62)は、昨年春から雄猫3匹を飼う。猫は国の復興事業で整備した「いちご団地」にある約50アールの大型栽培ハウス周辺を歩き回る。

 猫は、イチゴの実に興味を示さず、人間の腰ぐらいの高さのベンチで栽培していることもあって猫が直接イチゴに触れることはまずないという。実をパック詰めにする作業場にも猫を入れず、配慮を徹底している。

 生産者仲間から猫を飼って効果があったと話を聞いて採り入れた。渡辺さんは「猫の気配に気付くからか、今季はまだ被害がない。ネズミはイチゴの実に付いている種が好物。かじられたら売り物にならなくなるので助かっている」と3匹の猫の奮闘に感謝する。

 町などによると、ネズミは震災の津波をかぶった地域で繁殖しているとみられる。食害を恐れ、イチゴの苗を土に直接植える土耕栽培の再開に二の足を踏む農家もいる。

 町内では、津波でイチゴ生産者の9割以上が被災。これまでに52戸がいちご団地で営農を再開した。

働くネコと言えば先日代替わりした某駅長が有名ですけれども、確かに本来この種の目的で飼われている生き物であったはずですよね。
最後に取り上げますのはご存知ブリからの話題ですが、思いがけないところで目撃されたネコのニュースです。

黒猫が英国の裁判所に出廷! その理由とは?(2015年12月7日ロケットニュース24)

裁判所。“具体的事件に対して公権的に法律的裁判を下す機関” ということで、なんだか真面目で、お固く、恐ろしげな印象がある場所だ。あまり頻繁に足を運びたくない……と思ってしまう。
けれどもこの度、イギリスの裁判所に1匹のニャンコが出廷したのだとか。ええ!? 一体、ニャンコが何をやったのだろうか……。あの重い司法の扉の向こうで、ネコを巡ってどのようなやり取りがあったのかご報告したい。

・ネコが裁判所に出廷!?
今回、英チェルムスフォード・クラウン裁判所に、1匹の黒ネコが出廷した。もしかしてニャンコが、誰かに訴えられたの? あるいは訴えたり、参考人や証人として召喚されたのだろうか?
いえいえ、その理由は……被告人の気分を落ち着かせるため! なんでも、2回のストーカー行為で起訴された72才の男性エイデン・ウィルトシャー被告の「飼いネコがいないと、感情的に落ち着かない」との主張が受け入れられ、飼いネコ・テイラーの出廷が認められたというのだ。

・裁判官「被告人にとって、ネコは精神的な支え」
ということでウィルトシャー被告は、片手に杖をつき、片手にネコを入れたカートを引いて法廷に姿を現した。裁判中、ネコはカートの中から男性を見守り、男性はネコの頭を撫でたりしていたという。
ネコの出廷を認めた裁判官は、「被告にとって、ネコは精神的な支え」、「変なことかもしれないが、ネコが被告人の感情を落ち着かせ、裁判が上手くいくという資料もある」と理由を述べているのだった。また、ネコが法廷内を歩き回ることは認められず、カートの中で大人しくしていることが条件だったそうだ。
被告のためにネコの出廷を認めるなんて、話の分かる裁判官もいるものだ。そして、ネコがいると感情が落ち着くという気持ちも、なんとなく分かるのだった。

まあこうした安上がりな方法で裁判が順調に進むようになればそれに越したことはないのかも知れませんが、何とも珍妙な光景だったでしょうね。
ところでこの72歳の男性がどのような相手にストーカー行為を働いていたのかは記載されていませんが、こちらもブリだけにかなり斜め上の展開が予想されるところでしょうか。

今日のぐり:「まゆみの店」

高知県は須崎市の名物と言えば「鍋焼きラーメン」ですが、しかし温暖な高知でこういう料理が人気と言うのもおもしろいですよね。
鍋焼きラーメンと言えば橋本食堂が有名ですが、営業時間の関係で県外客にはちょっと行きにくいのも確かで、この日はもう一方の人気店であるこちらにお邪魔しました。

メニューを見ますと通常の鍋焼きラーメンに加えて塩鍋焼きラーメンもあって、今回こちらを注文してみましたが、麺はデフォルトで硬めと言うのはまあ鍋焼きだけに当然なのでしょう。
同行者のノーマル鍋焼きラーメンと食べ比べてみますと醤油ダレか塩ダレかの違いであるようで、醤油に比べるとコクはないですがすっきりした味わいで、どちらも優劣付けがたい印象です。
煮た親鷄が入っていることもあって、特に醤油ベースだと笠岡ラーメンによく似た印象ですが、塩で食べるとこのスープの透明感が一段と引き立ち、これはシンプルにうまいスープだなと思います。
硬めの麺もいい感じですし、このスープであればご飯をいれて残さず食べるのがおすすめと言うのも理解出来ると言うものです。

この鍋焼きラーメン、この種の地ラーメンとしてはかなり定義が厳密に決まっているのですが、特にスープが鍋の中で煮立った状態で提供されるのがこの季節には何よりですよね。
そもそも何故鍋焼きかと言えば港町で体の冷えた漁師に出したからだとか、出前で冷めないと好評だったからだとか諸説あるようで、やはり冷めない、暖まると言うことが非常に重要であるようです。
接遇面では田舎の食堂そのままと言う感じですし、店構えを見ても非常に素朴と言いますか昔の食堂そのままなんですが、以前にお邪魔した時と違って寒い季節なのが様々な意味で良かったでしょうか。

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2016年1月23日 (土)

全国各地でバス事故相次ぐ

このところバス事故が全国各地で相次いで報じられ「バスとはこんなにも危険な乗り物だったか?」と認識を新たにしている方も多いと思いますが、先日の悲劇的な大事故の被害者親族がこんなコメントを出して話題になっています。

スキーバス転落 小室さん通夜、1200人涙の別れ 母「人生急ぎすぎた」(2016年1月17日産経新聞)

 「1分、2分を惜しんで予定を入れる子だった。親から見ても『なぜそんなに』と心配になるくらい急いで生きていた。21年間の人生を急ぎすぎてしまったのかな」-。長野県軽井沢町のスキーバス転落事故で犠牲となった早稲田大学4年、小室結さん(21)の通夜が16日夜、川崎市内で営まれ、多くの人が早すぎる死を悼んだ。母親(52)は瞳を潤ませつつ、まな娘の人生を気丈に振り返った。

 午後7時からの通夜には、約1200人の親族や友人らが参列した。別れを惜しむ人の列は一時、会場から数百メートル先まで続いた。
(略)
 バス会社に対しては「怒りで後ろ向きになるより、前向きでいたい。ただ、学生が親への配慮から格安のツアーを選ぶのは自然なこと。その自覚を持って格安でも満足できる旅行を提供してほしい。娘たちの死を無駄にしてほしくない」と気丈な口ぶりで語った。
(略)

お亡くなりになられた方々には謹んでお悔やみを申し上げますが、各方面から指摘されている通りこれだけ前途ある若者達の命が一挙に失われると言うのは何とも申し上げることのできない事故ですよね。
お母様からはいちいちごもっともと言うしかないコメントで、特に「怒りで後ろ向きになるより前向きでいたい」と言うひと言には全く頭が下がるしかありませんが、確かにこのご時世に親に援助をしてもらって進学している学生にとってはバスツアー料金にお金をかけられる余裕もないはずであって、「親への配慮から格安のツアーを選ぶのは自然なこと」ですよね。
そうした事情を前提にすれば「格安でも満足できる旅行を」とはまさしくその通りですし、贅沢である必要は全くありませんが安全面では高級ツアーにも劣っていて欲しくはないと考えるのは誰しも同じだと思うのですが、今回のバス事故の解析が進むにつれてどうやらバス業界の構造的問題が背景にありそうだと次第に明らかになってきています。

【軽井沢バス転落事故】夜行バス格安運行の限界(2016年1月19日東スポ)

 長野県軽井沢町で発生したバス転落事故で、バス運行会社「イーエスピー」(東京)が、ツアーを企画した旅行会社「キースツアー」(同)から国の定める基準料金を大きく下回る値段で運行を受注したことが明らかになった。なくならない大型バス事故に業界関係者からは「夜間のツアーバス運行自体をなくす以外に再発防止策はない」という声も上がる。

 15日未明に起こった事故は、スキー・スノーボードツアー中の大学生12人と65歳の運転手、待機中の57歳の運転手計14人の死者を出した。
 今回の事故で、イーエスピー社は国の料金基準の下限約27万円を下回る約19万円でキース社から運行を受注したことを明らかに。キース社からバスの手配を依頼された「トラベルスタンドジャパン」(東京)も、キース社から基準を下回る運賃を提案されたと説明した。
 イーエスピー社の運行に関してはすでに、バスの運行指示書にルート記載がなかったり、乗車前に運転手の健康状態を確認する点呼を怠るといった不備が明らかになっている。事故時にハンドルを握っていた運転手は先月契約社員になったばかりで大型バスの運転経験も少なかった

 全盛期に比べ半分以下になったともされるスキー・スノーボード人口の減少や、貸し切りバスに対する2000年の規制緩和などにより、少ないパイを奪い合う競争が激化。今回の事故もコスト削減を重視するあまり、安全管理がおろそかになったとも考えられる。
 ある旅行業界関係者は「たとえば、バスの設備によってもバス会社の受注金額は異なる。規模的に体力がある会社だからこそ安く受注できるところもあるし、単純な『安かろう悪かろう』の問題ではない」と前置きしたうえでこう指摘する。
「すでに、今回も大きく報じられているが、観光バス業界、特に夜行バスの運転手はどこも人手不足。スキーツアーの場合は夜中に大型バスで雪道を走るので、精神的にも肉体的にも負担が大きい。同じ時間働くなら、タクシー運転手のほうが稼ぎも良い」

 07年大阪・吹田のスキーバス事故、12年関越自動車道高速バス事故など、夜行ツアーバスの事故がここ10年相次いで起きている。以降、夜行運転の走行距離が400キロを超える場合は交代の運転士を配備することが義務付けられた。だが、現場のドライバーの過酷な実態はなんら変化がないという。
「零細会社の夜行ツアーバスなどは深夜から朝まで運転した運転手2人が、その日の午後に別の客を乗せて帰ってくることも当たり前。仕事前や仮眠時になかなか寝付けなくても、もちろん酒も飲めない。復路出発前、どちらか1人に体調不良が見つかったとしても、簡単に代わりの人間を調達できない。多少なりともドライバーが無理をしなければ成り立たない」(前同)
 こうした状況の改善は簡単にはいかないようだ。
「日給が上がるからといって、体力の弱った運転手がより安全運転に努められるものでもない。結局、十分に余裕のある勤務シフトを組めないバス会社は、深夜の運転自体を禁止するしか、事故を減らす方法はない。今の基準をさらに厳しくすれば、多くの会社が倒産するだろう」(前同)
 イーエスピー社は17日、高橋美作社長(57)が大型バス事業からの撤退を表明した。
 今後も、夜行ツアーバスの利用時は様々なリスクを念頭に入れる必要がありそうだ。

大型車両を運転するトラック、バス業界はどこも多かれ少なかれ運賃過当競争や運転手不足と言った共通する問題を抱えていて、運転手の高齢化も進み将来展望も全く開けてこないと言う状況だと言いますが、そもそも過当競争によって安売りをする結果給料が下がり人材が集まらず、それが更なる労働環境悪化を招くと言う悪循環になっているようですよね。
そもそも資格として要求される二種免許自体年々受検者数が減少しており、しかも一回の受験で合格する確率は1割程度しかないと言う狭き門であるそうで、しばしば言われていることが免許制度改正で18歳からすぐ大型車両を運転することが出来なくなった結果、それなら他業種に就職しようと考える高卒求職者が増え若手ドライバーの供給が先細りになったと言います。
今回の事故はたまたま新規参入会社が起こしたものでありずさんな管理態勢も問題視されていて、国は審査を厳しくし違反行為には厳罰を科すと言う方向での規制強化で再発防止を図ろうとしているようですが、こうした構造的背景があるとすれば規制強化が果たして安全性向上に結びつくのかどうか、それ以前に適正な安全のためのコストを運賃に転嫁出来ない状況なども問題がありそうに思いますね。
日本人は水と安全はただだと思っているとは昔から言われることですが、安全にコストがかかるのが当然であれば格安なのに安全性を全く犠牲にしていないのはおかしいと考えておくべきですし、身近な例で言えば安い軽自動車と高級外車がぶつかればどちらが安全か誰しも感覚的に理解出来るでしょうに、安さの裏にある現実に目を背けていてはまたいつか同様の悲惨な事故が起こるかも知れないと言う気がします。

| | コメント (7) | トラックバック (0)

2016年1月22日 (金)

鬼女すなわち既婚女性と言うわけでは必ずしもなく

ひと頃はひとかどの電波芸者として名を売りながら、昨今すっかりマスコミ業界の表舞台から消えたと言われる香山リカなる人物がありますが、かねて電波成分多めなキャラで売っていたこの方が一躍世間で注目を集めたのが例のtwitter乗っ取られ騒動を契機とする一連の経緯で、さすがにこうした人物をコメンテーターなどと称して放言させておくのもどうよ?と言う意識が働いたと言うことなのでしょうか。
ちなみに一部ではこうした露出の激減を称して某政権与党の陰謀である云々と言う説も出ているそうですが、ともかくもよほどに暇を持て余していると言うことなのでしょうか、昨今各方面でやたらと目撃情報が多発しているようです。

中指をたてて「バカヤロー!」「豚ヤロー死ね!」 精神科医の香山リカさんのアンチデモ動画が話題に(2016年1月12日ガジェット通信)

昨年2015年の春、精神科医の香山リカさんが、当時出演していた『スカパー!』の番組『虎ノ門 ニュース8時入り』で不適切な発言を行い番組で謝罪するという事件があった。その番組の前日に、香山さんの『Twitter』アカウントがその件に関して暴言ともいえるようなツイートを行っており、香山さんはそれについてはアカウントが乗っ取られたかのような発言を番組で行い大炎上となった。
その香山さん、1月10日に行われたデモ行進に対し激しく反発する行動をとっている映像がネット上にアップされ話題となっている。

その銀座のデモに対して、「カウンター」「アンチデモ隊」と呼ばれる反対の立場で参加し、中指をたて「バカヤロー!」「豚ヤロー死ね!」と叫んだりする動画や、鬼のような形相の画像がネット上にアップされる。
多くのまとめサイトがそれらを紹介したりする中、『livedoor』もトピックニュースとしてこの件をとりあげる。

香山リカ氏がデモ団体に「レイシスト帰れ!」 中指を突き立てる姿も
http://news.livedoor.com/article/detail/11051176/[リンク]

という記事には、当該動画のリンクも貼られるなどしてかなり拡散されている模様である。

当日の活躍ぶりはこちらでもまとめられていますが、某漫画家氏が「一見して、ぞっとした」と評した言い、各方面から「発狂した」とも評されたその様子を撮影した動画はすっかり大人気となって拡散されているようですが、基本的にこの種の大げさな行動に走る人間には事欠かない時代ですから、一個人として同氏が何をどうしようが個人の自由の範疇に留まるのではないかとは思います。
ただ香山氏と言えば一応は精神科医を自称しているそうですけれども、医療専門職としてさすがにそれはどうよ?と言う発言の方がこのところ話題になっているようなのですが、こちらSNSでのつぶやきを引用してみましょう。

【精神を病んだ精神科医】香山リカ「ヘイト中毒者が診察室に来てくれたら治療を試みます。」(2016年1月17日ニュースタイムズ)
精神科医の香山リカがTwitterでユーザーとやりとりを行った。
その中で「ヘイトには嗜癖性や中毒性がある。もし診察室に来てくれたら治療を試みます。」と述べた。
(略)

香山リカ @rkayama
そうですよね。ヘイトには一種の中毒性があると思います。やめたい人にはお手伝いしたい。でもやめたくない人は法律や条例で規制するしかないし、それまでは叱るしかないのも現実。 https://twitter.com/kurukuru_pahhhh/status/687600423000133632 …
2016年1月16日 18:43

(略)

香山リカ @rkayama
ヘイトには嗜癖性や中毒性がある。もし診察室に来てくれたら治療を試みます。書籍でもきちんと解説します。でもとりあえず路上ではそれはできないししないと思います https://twitter.com/kurukuru_pahhhh/status/688298922939265024 …
2016年1月16日 19:06

まあ路上で中指突き立てて暴言奇行を繰り返す人に上から目線で何を言われても…と言う意見ももっともなんですが、やはり奇矯な振る舞いの目立つ自称精神科医が「あなたは精神病です。精神科での治療対象です」などと公の場で発言しているのを見ますと、万一病院に行って診察室でこんな人に出会ったら…と数多くの人が背筋の寒い思いをしているようですよね。
こういうことも医者の不養生だと笑い話で済んでいるうちはいいのですが、香山氏のように一般紙面で連載を持っていて「体調が悪くなったら、まずは近くの医療機関に出向き、医者と顔をつき合わせてしっかり診てもらう。やはりこれが基本」などと同時期に記述しているのを見ると、誰しも「ご本人こそ早く病院に出かけて行くべきなのでは…」と心配もされているようです。
ちなみに「自分と意見の異なる誰かを精神科医として病気扱いする」ことはかねて香山氏の十八番として知られていると言い、今回も精神科医としての発言であることは「診察室に来てくれたら」云々からも明らかですけれども、少なくとも身体診療科領域では医師が院外でこんな放言を繰り返していれば医師として不適格としてとっくに職を失っていても全くおかしくない話ですよね。
この辺りは精神科領域では診察室外での行動や発言の自由度に関してまた違った慣習があるのかも知れませんが、素人目線で見ますと精神科医療全般に対しての信頼性を引き下げることにも大いに功績があるようにも見えると言う点は、ひとごとながらいささか心配になってきます。

| | コメント (4) | トラックバック (0)

2016年1月21日 (木)

薬剤師の権限がさらに拡大していくようです

以前から断続的に情報が出ていた話なのですが、先日こんなニュースが出ていたことを紹介しておきましょう。

薬局が軽症患者のファーストアクセスの場に?(2016年1月18日日経メディカル)

 現在は「処方箋の応需」という画一化されたサービスを提供する保険薬局の一部が、今後、地域住民の健康相談やOTC薬によるセルフメディケーションの推進などの機能を積極的に担う可能性があることをご存じだろうか。

 2015年秋に厚生労働省の検討会が報告書をまとめ、新設が決まった「健康サポート薬局」は、医師と連携して糖尿病予防教室や認知症の早期発見のための取り組みなどを行うほか、かぜや軽い擦り傷などの軽症患者のファーストアクセスの場としての機能を求められている。医師にも大いに関係がある話題なので、簡単に紹介したい。

背景に国が進める「セルフメディケーションの推進」
 近年、調剤のみを行う薬局が多くなり、「保険薬局は処方箋を持って行くところ」という認識が国民に広がっている。しかし、医療保険財政が危機的な状況にある中、国は薬局という資源を活用して、薬剤師にOTC薬によるセルフメディケーションの推進や、健康相談への対応、健診や医療機関への受診勧奨などの役割を担わせることで、国民の健康増進と医療費の抑制の両方を実現させようとしている。

 こうした考えから、2013年6月に閣議決定された「日本再興戦略」に「薬局・薬剤師を活用したセルフメディケーションの推進」という文言が盛り込まれた。これを受けて、厚労省は2014年度から「薬局・薬剤師を活用した健康情報拠点推進事業」を開始。2015年6月に「健康情報拠点薬局(仮称)のあり方に関する検討会」(座長:昭和薬科大学長の西島正弘氏)を設置して、6回の会合を開き、9月に同検討会の報告書「健康サポート薬局のあり方について」を公表した。

 報告書では「健康サポート薬局」を、「かかりつけ薬剤師・薬局の機能に加え、地域住民の主体的な健康増進を積極的に支援する薬局」と定義。具体的な要件として、OTC薬の取り扱いや健康相談、関係機関への紹介などに関する研修を修了した薬剤師の常駐、健康サポートに関する具体的な取り組みなどが示された。今後、国は地域住民が、どの薬局が健康サポート機能を有する薬局であるかを把握できるよう公表する仕組みを作る方針だ。

 薬局で健康相談を行ったり、OTC薬によるセルフメディケーションが推進されることには、反対意見も多い。検討会の議論でも、「健康づくりはかかりつけ医に任せてほしい」(日本医師会常任理事の羽鳥裕氏)、「医療機関からみれば(調剤)薬局でOTC薬を置いてほしくない」(同)、「薬局が住民から受ける健康相談とは何か。どのような相談を薬剤師が(能力的に)受けることができるのかを明確にすべき」(日本看護協会常任理事の中板育美氏)といった意見が出された。

 一方、自治体や患者会、保険者側には、この動きを歓迎する意見が多かった。「医療資源が乏しい地方では、ネット販売で薬を購入する人が増え、薬について相談する機会が減っている。健康サポート薬局で、地域住民が薬について、自分の生活や健康も含めて薬剤師に相談できるようになることを期待している」(北海道江別市長の三好昇氏)との意見や、「OTC薬について安易な使い方をしている患者は多い。健康サポート薬局でOTC薬への注意喚起や、OTC薬を含めた服薬情報の一元管理やお薬手帳への記入を行ってほしい」(NPO法人ささえあい医療人権センターCOML理事長の山口育子氏)との意見が出された。
(略)
 厚労省は「健康サポート薬局」と表示できる薬局の基準案についてパブリックコメントの募集を完了し、健康サポート薬局のスタートに向けて着々と準備を進めている。研修の内容や公表の仕組みなどは決まっていないため、実際にスタートするにはまだ時間が掛かると思われるが、今後、健康サポート薬局がどのような業態になるのかを注視していきたい。

いわゆるOTC薬の普及促進、対象拡大政策であるとかもその一つですが、近年では薬を扱うのみならず薬局で簡単な検査や健康相談的なことをさせようと言う話が以前から徐々に進んできていて、医療専門職でありながらともすれば薬詰め職人などと揶揄されることに対して薬剤師側でももっと権限拡大を求めてきたことと、国の医療費抑制政策がうまく方向性が合致したと言えるのでしょうね。
この背景として一つには例の医薬分業と言うこともあり、また薬学部の6年制への改変がこの布石だったのか、6年制になったからこそ専門職らしい仕事をさせようとしているのかも気になるところなのですが、当然ながら一部医療系団体からはこうした薬剤師の権限拡大に反対意見が出ていることは想像に難くないところです。
そもそも専門職と言うのは特定分野に関しては他の誰よりも詳しいと言うことであって、専門職を名乗る以上少なくともその領域では他に優越した権限を持っていてしかるべきだと思うのですが、一方で薬剤師に限らずいわゆるコメディカル全般にとって、独自行動を認める権限拡大はいいとして「それじゃ先生に聞いてみますね」と言う最後の手段が使えなくなると言うのも痛し痒しではあるのでしょうね。
もちろん薬剤師であってもきちんと勉強し熱心に診療に関与している人が多いのは周知の通りですが、一方でこうした権限拡大に伴い問われるのはその最低水準がどの辺りにあるのか、あるいは拡大されていく権限に見合う能力識見をどう担保していくかと言うことで、今後6年制薬学部でこうした実臨床に対応した教育がなされていくことは期待したいのですが、制度的にもこうした話が出ているようです。

薬剤師国家試験にも「禁忌枝」導入へ(2016年1月15日CBニュース)

厚生労働省は15日、医道審議会の「薬剤師分科会薬剤師国家試験制度改善検討部会」で、薬剤師の国家試験(国試)で倫理観のない選択肢を選んだ受験者を不合格にすることなどを盛り込んだ基本方針案を提示し、おおむね了承された。厚労省は月内の取りまとめを目指す。【松村秀士】

医師の国試には、倫理的に誤った回答などをする受験者の合格を避ける目的で、一定数を選択すると不合格となる「禁忌肢」の問題が設けられている。一方、現行の薬剤師の国試には禁忌肢の問題は設定されていない

この日の部会で示された基本方針案では、薬剤師には高い倫理観や使命感が求められるとし、選択すると不合格になる禁忌肢を含む問題の導入が提案された。禁忌肢の内容としては、▽倫理的に誤っている▽公衆衛生に甚大な被害を及ぼす▽患者に重大な障害を与える危険性がある▽法律に抵触する-ことなどを想定している。ただし、受験者が誤って禁忌肢を選ぶケースなどが起こり得ることから、その出題数などには「配慮する必要がある」とした。
(略)
議論では、基本方針案について特に反対意見は出ず、おおむね了承された。ただ、一部の委員から、各項目に関して「文章が長い」「すべて読まないと伝わりにくい」「先に結論を明記すべき」など、文言に関する意見が出た。厚労省は今後、これらの意見を踏まえ、案を修正する予定。

不肖管理人としては薬剤師の国家試験の内容を承知していなかったのですが、医師国家試験にはもうずいぶんと以前から導入されているこの禁忌選択枝と言うものが今まで導入されていなかったと言うのは初耳で、当然ながら医療現場に関わり重要な仕事をする以上最低限これは知っていないといけないと言う常識的知識はあるはずですし、それを知らないのでは現場に出る資格はありませんよね。
こうした点から今回導入に関しては特に反対意見は出なかったと言うのも、逆にどういう理屈で反対できるのかと言う話ですから当然と言えば当然なのですが、実際のところこの禁忌枝なるものがどれほど機能しているものなのかと思い試みに先行する医師国家試験を調べて見ますと、どうもこれによって落ちている人と言うのは限りなくゼロに近い人数でしかないようです。
もちろん長い長い試験時間の中で心身共に疲弊した中でのうっかりミスなど幾らでもあるでしょうから、6年間一生懸命勉強した結果が2つ3つのマークミスで全て駄目にされてしまうのもひどい話ではあるのですが、最低限こんな奴には合格してもらっては困ると言う人間が1万人近い受験生の中に全くいないのかと言われると、卑近の実例を思い浮かべるまでもなくさてどうなんだろうと少し考えてしまいそうではありますね。

この辺りは先日も臨床初期研修を終了した段階でこれは絶対に駄目と言う医師には修了認定を出さないでいいのか?と言う議論もあったところで、そうまで適性がないのであれば学生時代なり国試なりで弾くべきだろうと言う考え方もあると思うのですが、理念はともかく実際の運用上これならと言う選抜のやり方はなかなかないのは医師も薬剤師も同様であるはずだと考えると、実際に試験の一つ二つでどうこうなるものではないのでしょう。
医師の場合卒後も生涯にわたる教育システムが相応に整備されていて、少なくともその意志がある人間にとっては歩みは遅くとも少しずつでも成長していけるものですし、かつての医局支配が強力だった時代にはどんな使えない医者にも使い道を見つけるのが医局長の腕の見せ所的な考え方もあって、控えめに言っても人格者揃いとは言えない医師の業界も何とか秩序を保っていたようには思います。
現在では医局システムの崩壊や新臨床研修制度などによって医師が勝手に勤務先を探して就職するのが当たり前になった結果、雇う病院側にとっても昔以上に当たり外れが大きくなってきているだろうし、一カ所に定着できずあちこち流れ歩いている先生も少なくないようにも感じるのですが、想像するところ薬剤師業界などは元からこうした状況であったとも言えるのでしょう。
医師の世界でもかつてのように医局序列中の先輩、後輩関係が崩壊してくると、特に外科系などは将来的に技術の世代間伝達のやり方なども変わってくるのではないかと思っているのですが、薬剤師の世界もこれからはどう皆が継続的にレベルアップしていくかと言う方法論を考えておかないと、権限ばかり拡大しても技術や知識は追いついていかないと言うことになりかねないのではないかと危惧してしまいます。

| | コメント (11) | トラックバック (0)

2016年1月20日 (水)

素晴らしい理念が現場で必ずしも受け入れられていない現状

本日の本題に入る前に、先日は悲惨なバス事故で大勢の方々が犠牲になったばかりで、ともかくも事故と言えば誰にとっても起こって欲しくないものですが、先日こんな事故のニュースが報じられていたのを御覧になったでしょうか。

病院ベッドから転落、乳児に後遺症…1億1300万円賠償命令(2016年1月14日読売新聞)

 鹿児島市立病院で2007年にベッドから転落して後遺症が残ったとして、当時生後7か月だった男児(9)と両親が、市に約1億7100万円の損害賠償を求めた訴訟の判決が13日、鹿児島地裁であった。

 川崎聡子裁判長は、転落事故と後遺症との因果関係を認め、市に約1億1300万円の支払いを命じた

 判決によると、男児は07年1月14日、自宅で、座った状態から後ろに転倒して後頭部を打って入院。翌15日、病院でベッドに乗せられていた際、床に転落し、側頭部に外傷性の急性硬膜下血腫が認められた。その後、手足や目に後遺症が残った。

 川崎裁判長は、医師と看護師が目を離した間に男児がベッドから転落したと認定。「転落事故後、容体が急激に悪化した。事故がなければ重大な後遺障害の発生を回避できた」と指摘し、「自宅で転倒した際の症状が悪化した」とする市側の主張を退けた。

 鹿児島市立病院総務課の児玉哲朗課長は「主張が認められず、残念。判決内容を精査し、今後の対応を検討したい」と述べた。

事の経緯についての詳細を存じ上げないのですが、病院側としては自宅での転倒による症状が悪化したものであると主張していたのに対して裁判所は事故後に容態が急に悪化したことを問題視したと言うのですが、いずれにせよ生後7ヶ月の乳児をベッドに乗せて目を離したと言うのは安全対策上問題があったとは言えそうでしょうね。
司法関係者によればこれだけ判決まで長くかかったと言うのは転落に対する注意義務違反が明らかであっても、転落と障害との間の因果関係が争われたせいではないかと言うことなのですが、仮にそうしたことを見越して病院側弁護士が法廷戦術を選択していたのだとすれば、相応に報酬分の仕事は果たしていたと考えるべきなのでしょうか。
いずれにしても裁判の結果に関わらずこれも当事者いずれにとっても何ら益のない事故と言え、起こらなければそれに越したことはなかったと言うしかない話なのですが、医療現場においてはどうしてもちょっとしたことが重大な結果に結びつく可能性も高いだけに、どのようにして事故を予防するかと言うことが悩ましいところではありますよね。
特に近年では不隠状態などを理由に患者を拘束することはよろしくないと言うことになってきていて、現場では非常に頭の痛い思いをしている場合も少なくないと思いますけれども、こうしたリスク回避と言う観点に絡んで先日こういう解釈の余地のあるニュースが出ていたことを紹介してみましょう。

"障害理由の診療・調剤拒否は「不当な差別」- 厚労省、医療事業者向け指針策定(2015年1月14日CBニュース)

今年4月に障害者差別解消法が施行されることを踏まえ、厚生労働省は、医療関係事業者向けのガイドラインを策定した。医療機関や薬局で障害を理由に診療や入院、調剤などを拒否することは、「不当な差別的取り扱い」に当たる恐れがあると指摘。てんかんや認知症などの対応も記載している。【新井哉】

ガイドラインでは、障害者差別解消法が障害を理由にサービスの提供を拒否したり、場所や時間帯などを制限したりすることを「禁止している」と説明。対象となる障害者については、発達障害を含む精神障害や身体・知的障害などを挙げている。

医療関係事業者の範囲については、病院や診療所、助産所、調剤を行う薬局などを挙げ、障害者差別の解消を図る観点から、ハード面のバリアフリー化や職員に対する研修などの施策を着実に進めることを求めている。

また、医療機関や薬局で、人的体制や設備が整っているにもかかわらず、障害があることを理由に診療や入院、調剤などを拒否することや、身体障害者補助犬の同伴を拒否することは、正当な理由がない場合は「不当な差別的取り扱い」に該当すると指摘。サービスの提供についても、▽診察を後回しにする▽診察室や病室の制限を行う▽必要な情報提供を行わない―ことは差別の恐れがあるとしている。

ガイドラインでは、うつ病などの気分障害や統合失調症、アルコール依存症、てんかん、認知症などへの対応も提示している。例えば、認知症の対応は「小さな異常を感じた時に速やかに適切な機関に相談できるようにする」と記載。てんかんについても「発作がコントロールされている場合は、過剰に活動を制限しない」としている。

実際のガイドラインはこちらを参照いただくとして、基本的には医療現場は比較的この種の差別意識は少ない職場ではないかと思いますが、そうではあっても各種診療の都合上区別することが必要となる局面も多いだけにどうするべきか迷う話で、それこそ各種心身の異常により指示に従えない状態であり、なおかつ施設側の能力的にそれに対応できない場合にどうするのかと誰しも疑問に感じるところですよね。
例えば夜間の当直帯でひ弱な女医さんと看護師二人しかいないところに協力を得られそうにない上に体力のある患者が来た場合、理念はどうあれこれに対応しろと言われても物理的に無理だろうし、下手に受け入れてしまうと何かしら重大事故に結びつくリスクは高くなるはずですが、それを差別的取り扱いだと言われると現場としても困るでしょうね。
病室の制限などに関しても始終大声で叫びまくっている人がいるとして、これを病棟のど真ん中の部屋に入れてしまうと周囲の患者はおちおち療養も出来ませんから端の方の部屋を探すことは多いはずですが、これを病室の制限は差別だと言われるとそもそも受け入れたことが間違いだったと考えるしかないところでしょう。
その辺りについて「人的体制や設備が整っているにもかかわらず」と言ったあたりがぎりぎりの落としどころなのでしょうけれども、では整っているかどうかを誰が決めるのかと言うことはここでは明らかになっていないわけで、「お前達十分診られるじゃないか」とクレームがついた場合に施設側の主観で対応をお断りしてもいいのかどうかです。

こうした指針が出てくる背景には当然ながら実際に差別的取り扱いが行われている、あるいは少なくともそうであると考えている人がいると言うことになりますが、事実関係として言えば消防庁の調査で救急受け入れの実態を調べたところ、「急性アル中」や「精神疾患患者」「未受診妊婦」の場合受け入れ困難になることが多いと言うデータがあります。
要するに医療現場ではハイリスク症例に関しては相応に防衛的対応が進んでいて、それによって困っている方々もいらっしゃると言うことなのでしょうが、非常に深読みするならばこうした対応を医療現場に強いるとなるとマンパワーに不足のある施設ほど容易に淘汰されてくるはずで、国としては容易に対応能力の低い中小病院を排除出来ると言うことも考えられそうですよね。
もちろん基本的にはバリアフリー化などの対策を進めることは患者にとっても大いに利益になることであり、医療関係の施設であれば一般社会以上に率先して取り組むべき課題であることは言うまでもありませんが、文字通りに解釈するならば医療現場にとっても大いなる混乱を呼びかねない話なだけに、どのように運用されるのかと言う点に注視していく必要性はあるように思います。

| | コメント (6) | トラックバック (0)

2016年1月19日 (火)

出産適齢期を巡る最近の話題

先日の成人式も色々な意味で注目される事件が数多くあったようですが、その中で少しばかり方向性が違っていたのがこちらのニュースです。

「出産適齢期の皆さんに期待」浦安市長(2016年1月11日毎日新聞)

 千葉県浦安市の松崎秀樹市長は11日、同市の東京ディズニーランドで開催された成人式の祝辞で、「人口減少のままで今の日本の社会は成り立たない。若い皆さんにおおいに期待をしたい」などと発言した。

 祝辞で松崎市長は、新成人の数が団塊の世代に比べ半減していると指摘。「これまで結婚適齢期というのはあったが、少子化で日本産科婦人科学会(日産婦)は出産適齢期ということを若い皆さんに伝えようと努力し始めている。18〜26歳を指すそうだ」と述べた。

 式典終了後、記者団に「(少子高齢化で)どれだけ若い人たちが大変な時代を迎えるか、新成人が次の時代を考えなくてはいけないということで率直に伝えさせてもらった」「産まなければ人口は増えない」と語った。

 一方で、浦安市は少子化対策の一つとして、今年度から順天堂大浦安病院(同市)と共同で将来の妊娠と出産に備えて健康な女性の卵子凍結保存を支援する事業をスタートさせた。しかし事業が晩産化を助長させることを懸念する声も出ている。【小林多美子】

さすがに浦安市ともなれば成人式もTDLでやるのかと妙なところで感心しそうになるのですが、日本の各マスコミ中でも進歩的と見なされている毎日新聞の記事の扱いがこのようなものであったように、当初この件に関してはべつだんに問題視されるようなものではなく、淡々と報道されていたように思われますよね。
ただもちろんこうした発言が一部の方々によって注目を集めないはずもないと言うことなので、同じく進歩的なメディアの代表格とも言える朝日新聞からはさっそくこんな続報が出ていましたが、正直「え?突っ込むところそこ?」と思ったのは自分だけでしょうか。

「出産適齢期18~26歳」日産婦は否定 浦安市長発言(2016年1月15日朝日新聞)

 千葉県浦安市の成人式で松崎秀樹市長が「出産適齢期は18歳から26歳を指すそうだ」と発言したことを受け、日本産科婦人科学会は14日、「学会として『出産適齢期は18歳から26歳を指す』と定義した事実はない」とするコメントを発表した。

 学会がまとめた一般向けの冊子では、「妊娠適齢期は35歳ごろまで」としている。

まあ学会側としてもこう言わなければならない事情は理解できるとしても、妊娠適齢期が35歳までと言われると生物学的医学的な観点からはいささかの違和感を感じざるを得ないのですが、そもそも初産年齢が30歳を超えるような時代にあっては社会的な適齢期は生物学的なそれよりも幅広く認定されるべきなのでしょう。
この妊娠適齢期問題に関しては当「ぐり研」でもたびたび取り上げて来た経緯がありますが、妊娠出産に一番リスクが少ないのが20代の頃であると言い、一方で30代後半にもなれば母子ともに様々なリスクも増加し、そもそも次第に妊娠自体が成立しにくくなってくるとされていて、40代に入ると自然な形での妊娠、出産が極めて稀なことになってくると言います。
少子化対策が叫ばれる時代にも関わらず国が不妊治療の公費助成に年齢的上限を設ける云々と言っているのもそうした事実があるからと言えますが、逆に言えば当たり前に妊娠が出来ないからこそ治療への需要が高まると言うことは当然であって、先日はこんな記事が注目を集めていました。

<不妊治療>「まるでギャンブル」 高額費用つぎこむ40代(2016年 1月17日毎日新聞)

 日本の女性が第1子を産む平均年齢はいまや30.6歳。若いうちに子どもを産み育てることが難しくなり、不妊治療を受ける人が増えています。明治大の藤田結子准教授による解説です。

 ◇3人に1人が治療に200万円以上を支出

 現在、赤ちゃんの約4人に1人は35歳以上の母親から産まれています。不安定な雇用やキャリアのために、出産を先延ばしした女性も少なくないでしょう。35歳を過ぎてから運よく、すぐ出産できる人もいますが、妊娠しにくくなる人の割合は増えます。
(略)
 不妊治療にはかなりのお金がかかります。NPO法人Fineの13年調査では、不妊治療費に100万円以上を支払った人が、回答者の過半数を占めました。また、回答者の3人に1人は200万円以上を支出していました。なぜ人々は、これほど多くのお金を不妊治療につぎ込むのでしょうか。

 ◇「人工授精」で15万円は序の口

 東京都に住む会社員の松本大輔さんと智子さん夫妻(ともに40代、仮名)は、30代半ばで結婚しました。「子どもは2人欲しいね」と話していましたが、2人とも仕事が忙しく、妊娠・出産についてじっくり話し合う機会がありませんでした
 あるとき智子さんは、「卵子の老化」を警告するテレビ番組を見ました。不安になり、すぐ不妊治療で有名な病院に電話をかけましたが、予約でいっぱい。初診は1カ月半後です。
 2人で検査を受けた結果、身体的な問題は見つかりませんでした。そこで、まず器具を使って精子を子宮内へ直接注入する「人工授精」から始めました。費用は1カ月3万~5万円で、比較的気軽に受けることができる治療です。
 大輔さんは自分で精子をカップに出して提出する「採精」に戸惑いましたが、夫妻は5回ほど人口授精を試みました。しかし、妊娠はしませんでした。使った金額は15万円程度。ほんの序の口でした。

 ◇30万円かけた努力が水の泡

 智子さんが40歳になる少し前、夫妻は「体外受精」にステップアップしました。「体外受精」は、体の外に採り出した卵子に精子をふりかけ、受精させる治療法で、1回30万~50万円程度かかります。女性が30代前半までなら、状態のよい卵子が数多く採れるので、1回の体外受精で出産する確率は、比較的高い20%程度といわれています。
 しかし、智子さんは加齢のため、薬や注射を使っても卵子を2個しか採れませんでした。そのうえ、大輔さんの精子の運動率も低いことが分かりました。そのため医師から、顕微鏡下で精子1匹を卵子に直接注入する「顕微授精」をすすめられ、実施しました。会計時の請求額は、予想を超える25万円。カードで支払いながら、めまいがしました。
 できた受精卵(胚)を智子さんの子宮に移植し、2人は緊張しつつ妊娠判定日を待ちました。が、結果は陰性。妊娠しないうえに、30万円以上がはかなく消え、智子さんは涙を流しました

 ◇卵の状態に一喜一憂

 「40代で出産に至る、状態のよい卵子が採れる割合は、10個に1個あるかないか。回数を重ねることが大切、やるかやらないかです」と医師に言われ、松本さん夫妻は体外受精を繰り返します
 「よいグレードの受精卵になりましたよ」--智子さんは、担当医師や培養士から卵の質をほめられると、「やった!」と気分が高揚します。そして妊娠判定日には「今回もダメだった」とひどく落ち込みます。それでも、もう1回お金をつぎ込めば「当たり」の卵がでて、赤ちゃんという大きなリターンがあるかもしれないと思い、治療をやめられません
 智子さんは、不妊に効くという高価な漢方薬を購入したり、自分のホルモン数値や卵の成長をブログに記録したりと、ほかの多くの患者と同じように治療にのめり込んでいきました。1カ月およそ30万円を治療につぎ込んでいるうちに、「まるでギャンブルのように、金銭感覚がまひしてきた」といいます。
 2年半で使ったお金は300万円以上。1度妊娠しましたが、流産し、出産には至っていません。40代前半女性の体外受精による出産率は、1回1~8%程度。これ以上お金をつぎ込んでも、子どもを授かる確率は低いのです。
(略)

話だけ聞いていると何やら悪徳商法にはまっていく人の典型的実例なのか?と思うところもないではないのですが、もちろん不妊治療を手がける医療機関の大多数はごく真面目に成績向上を目指して努力しているのだろうし、特別暴利を貪っているわけでもないのでしょうが、それでもこうして見ると一般家庭にとってはなかなか利用するのに躊躇するだろう金額であるのも確かですよね。
逆に言えば不妊治療としてステップアップしていくごとにこれだけ多額の出費が続くと言うことがハードルになっていると言う側面もあって、こうした場合医師の側からは「これ以上いくらお金をつぎ込んでも妊娠は無理です」とはなかなか言い出せないでしょうから、利用者の側からこれ以上は止めておこうと言い出してくれるのが望ましいはずです。
ただそれは単に宝くじが当たらないと言ったことではなく、特に女性にとっては生涯産むと言う行為をあきらめると言う人生の岐路とも言える重大決断になるはずなので、どうしても「あそこでもう一度試みていればもしかしたら」と言う悔いが残らないと言うわけにはいかないのでしょうね。

将来的には技術的進歩から不妊治療そのものが進歩し望めば誰しも子供を産めるような時代が来るのかも知れませんし、逆に女性が子供を産む必要がなくなってしまえばこの辺りの感覚もずいぶんと変わってくるのかも知れませんが、現時点では子供を望む夫婦の間で子供が出来ないと言うのは当事者にとっても周囲にとっても相応に大きな問題と言えます。
そもそも子供がどうしても必要なら養子をとればいいはずだ、老後の支えにしても高い不妊治療につぎ込む代わりに貯蓄しておけばいいじゃないかと言う意見もあって、結果論としてはまさしくその通りと言うしかないケースもあるのでしょうが、特に女性の場合は自分でお腹を痛めた子供であるかどうかと言うことはそれなりに大きな意味づけを持っているようですし、血のつながりは無視出来ないと言うのももっともですよね。
養子縁組と言えばつい数十年ほど前までは日本でも子供のいない家庭では当たり前に養子を取ると言うことが行われていて、この場合親族など血のつながりがある家庭から迎え入れると言うケースが多かったようですが、現代社会ではこれだけ少子化が進んでくれば他所に養子に出すほど子供が余っている家庭などそうそうないのだろうし、特別養子縁組などは子供の側にとっての制度でやや方向性が異なるようです。
現代日本ではアメリカなどと違って養子制度もさほどにメジャーなものとはなっていませんが、毎年20万人からの妊娠中絶が発生していて、しかもその多くがどのような意味においても出産適齢期の女性に対して行われていると言う現実を見ると、世の中なかなかうまく回らないものなんだなと考えてしまいますよね。

| | コメント (6) | トラックバック (0)

2016年1月18日 (月)

医療を利用しないことへの動機付けのあり方

医療費抑制と言うことが国を挙げての課題として取り扱われつつありますが、先日こんな記事が出ていたことを紹介してみましょう。

1年受診しない世帯に現金支給(2016年1月13日NHK)

増え続ける医療費を抑制しようと総社市は保険診療を1年間受けなかった世帯に現金を支給する事業を昨年度から始めていますが、今年度は82世帯が対象となり13日現金1万円が市長から手渡されました。

総社市は市民の健康意識を高め増え続ける医療費を抑制しようと特定健康診査を受けた上で前の年度の1年間、保険診療を受けなかった加入世帯に現金1万円を支給する事業を昨年度から行っています。今年度は昨年度よりも12世帯多い82世帯が支給の対象になり、13日市役所で片岡聡一市長が世帯の代表者に1人ずつ手渡していきました。

1万円を受け取った69歳の男性は「この取り組みを知って食生活を中心に見直しをしました。これからも継続して健康に気をつけて生活しようと思います」と話していました。

総社市の国民健康保険が給付した医療費は平成25年度までは前の年度に比べて3%から7%程度増えていましたが昨年度は0点8%の増加に抑えられ、特定健康診査の受診率もこの2年で1%あまり上昇したということで総社市では事業による一定の成果が出たとしています。

片岡市長は「これからは多くの人が健康になることを応援するような社会にしなくてはなりません。支給された世帯の皆さんにはこれからも健康で過ごして欲しいです」と述べました。

この種の「一定期間サービスを利用しなければ特典が」と言う話、民間では別段さほどに珍しい話ではないですし、そもそも以前から国政担当者の間においても「健康なら保険料が還元されるような制度を導入すべきだ」と言う声があったように、現行の保健医療制度では健康であることのメリットがないどころか、保険料を払っている以上使わなければ損であると言う意識が働いていると言う指摘がありますよね。
何故そうなるのかと言えば国民皆保険で最初から保険料を取られている、一方で給付に関しては万人に対して差をつけないと言う建前ですから「俺は保険料を沢山払っているんだからいい部屋に入院させろ」と言う要求も通らないどころか、一説には「日本で一番よい医療を受けられるのは生○受給者」などと言われている一種逆差別的な側面すらあるようです。
その是正策として何をどうするべきかは未だ定説のあらざるところですが、有り難みや有効性から考えると一時的な給付金よりも自動車保険のように等級制にしておいて、医療をあまり利用しない人々は保険料が低くなるのが本来正しいのでしょうが、まさにこうした民間システムを導入した結果病人が医療保険に入れなくなり無保険者や保険破産者が激増したのがアメリカと言う国の現状だと考えると難しいですよね。
ちなみに総社市のHPによれば、この制度で現金支給の対象になるのは総社市民で下記の3条件を満たす必要があるとのことで、ここで注目すべきは個人単位ではなく世帯単位であると言うことなんですが、1万円をいただくのもなかなかハードルとしては高そうにも感じられますよね。

1.平成26年4月1日から平成27年3月31日までの期間で、被保険者が保険診療を受けなかった世帯
2.(1)の期間で、40歳以上の被保険者(特定健康診査の対象者)がいるときは、対象者全員が特定健康診査を受けた世帯
3.国民健康保険税を完納している世帯

単純に受診を手控えろと言うだけではなく、健康診断をちゃんと受けている世帯限定と言う辺りに健康増進と言う名目が成立する余地はありそうなんですが、導入初年である13年度には実質赤字続きから400万円の黒字に転換したと言い、少なくとも世間的に注目を集め行動を一定程度変容したことは確かなのでしょうね。
自治体独自のこうした現金支給の制度は全国的にも珍しいものだそうで、長期的にこれがどの程度医療費削減に貢献するものなのかは今後の検証を待つべきなのでしょうが、マイナンバー制度が導入されれば個人単位で管理することも出来るようになるのだろうし、期間も1年間が妥当なのかと言った様々な検討課題も出てきそうに思います。
ただ受診抑制によって短期的な医療費削減に貢献したとしても健康の悪化につながるのであれば、長期的に見ればかえって医療費は増えてしまう恐れもありそうなのですが、興味深いのはこの制度導入当初にこんな文書が総社市側に届けられていたと言うことです。

「健康で1万円キャッシュバック」制度で総社市に意見書送付 医療運動部会(2014年3月25日神奈川県保険医新聞)

 神奈川県保険医協会・医療運動部会は2014年3月10日、1年間保険診療を受けないことに対し1万円をキャッシュバックしている総社市(岡山県)に対し、意見書を送付した。意見書では、「1万円キャッシュバック」のために適切な受診を控え、疾病の重症化につながる危険性を指摘。市民の健康と財政面の改善を目的とするならば、医療にかかりやすい環境を整備し、疾病の早期発見・早期治療による疾病の重症化で医療費の高額化も防止できると強調した。

 総社市では今年度より、「生活習慣病の重症化を防ぎ、市民生活の質を維持する」、「医療費の高額化を防ぐ」ことを目的に、(1)1年間保険診療を未受診、(2)特定健診を受けている、(3)保険税を完納―の全てを満たした国保世帯に、1万円をキャッシュバックする制度を実施している。

岡山県の一地方自治体が行うことに対して神奈川県の保険医協会が意見書を送ると言うのがどういう意図があってのことなのか判りかねますが、ここで言うところの早期発見・早期治療による疾病の重症化防止が医療費を抑制すると言うことは、まさしく日医などが長年にわたって主張してきたことですよね。
この点で言えば健康診断受診を支給の前提条件としていることはまさしく早期発見から早期治療に結びつけようとする意図そのものではないかと言う反論が成り立つとも言えますが、無論保険医協会の言うところは医療機関受診を手控えるようなことを言い出してもらっては困ると言う点にあることは明白だとは言えそうです。
この早期発見早期治療による医療費抑制論の是非に関しては未だはっきりした結論が出ていないと思うのですが、頻回の受診を促進させるとなれば当然それに見合った医療リソースを整備しなければならない道理であって、その整備コストの問題や医療リソースの増加そのものが新たな医療需要喚起を目指さざるを得ないと言う点から医療費増大を招くと言う側面もありますよね。

当然ながら医療そのもののアクセスを極めて制限してやれば医療費は抑制出来ても国民の健康水準は大きく低下するはずで、これら極端から極端へと至るどこかにコストと効果がバランスし最大化する最適解があると考えられるのですが、恐らく何を最適解とするかと言う点においてコンセンサスが得られていない以上、一定の幅をもって考えておくしかないように思います。
この点で今後は都道府県単位で地域医療計画を策定しどのように医療を提供していくかを自治体が積極的に関与することになるわけですが、当然ながらコストと効果、そして物理的なリソースの制約など様々な点を勘案し地域毎の実情に応じた方法論が模索されるべきものであって、どこかの自治体でのうまくいったやり方が別な自治体にとっても最適解であると単純に言えるものではないと言うことですね。
ただもちろん他地域でさえうまくいっていないやり方をこちらでも導入しろと言うのは無理がある話なので、毎年巨額の赤字を計上し全国2位の巨額繰入金で何とか国保をやり繰りしていると言う神奈川県でのやり方が医療費の高額化を防止できるとおっしゃられてもさすがにどうよ?と言うもので、今年も変わらず制度が続いていると言うことは総社市には合わない方法だと華麗にスルーしたと言ったところでしょうか。

| | コメント (7) | トラックバック (0)

2016年1月17日 (日)

今日のぐり:「じだん」

先日こんな記事が話題になっていたのですが、御覧になりましたでしょうか。

天皇陛下、自動車運転免許を更新 皇居内で高齢者講習(2016年1月8日朝日新聞)

 天皇陛下は8日、皇居内で、自動車運転免許の更新のため、高齢者講習を受けた。天皇陛下の愛車はホンダ・インテグラで、週末に皇居内のテニスコートや東御苑に向かう際などに、助手席に皇后さまを乗せて運転している。宮内庁によると、天皇陛下の意向で免許更新は今回が最後になるという。

 この講習は70歳以上が免許を更新する際に義務づけられている。関係者によると、82歳の天皇陛下はお住まいの御所で視力などの適性検査を受けた後、午後に皇居・東御苑で警視庁の担当者の指導を受けながら実技検査に臨んだ。

 信号機が持ち込まれ、ウィンカーを出して曲がったりバックしたりしたほか、三角コーンの間をジグザグ走行するなど、約15分間、丁寧に愛車を走らせ、その後、自ら運転してお住まいの御所に帰ったという。

 天皇陛下は皇太子時代の1954年に免許を取得し、2007年から3年ごとに講習を受けてきた。

「あのお方も免許を更新されていたか」と驚く人々が多かったニュースですが、しかし皇居の中でしか運転されないのであれば免許証はいらないのではないかと言う気もするのですがどうなんでしょうね。
今日は引き続き安全運転を続けられることを祈念致しまして、世界中からちょっと信じがたいような本当の話を伝えるニュースを取り上げてみましょう。

地球を助けて下さい。手話のできるゴリラ『ココ』が伝える自然界からのメッセージ。(2016年1月10日スポットライト)

世界的にも有名な手話ができるゴリラ『ココ』メスのローランドゴリラで、世界で始めて人間と手話で会話をした奇跡のゴリラです。今回、ココが2015年11月30日より、フランス・パリで開催されていたCOP21(国連気候変動枠組条約第21回締約国会議)にビデオメッセージを送り、その内容が公開されました。

奇跡のゴリラ『ココ』(本名ハナビコ)は、アメリカ合衆国サンフランシスコの動物園に生まれましたが、僅か生後3ヶ月で病気にかかってしまいました。その時、出会った発達心理学の研究者のフランシーヌ・パターソンに手話を教わったといわれています。1000語もの単語を習得したココは、手話でパターソン博士と会話ができ『嬉しい』『悲しい』『痛い』『恥』『嫉妬』などの感情も伝えることができるといいます。

そして、今回、世界全体の気候変動(温暖化)対策についての方向性を話し合う、気候変動枠組条約締約国会議にココからの特別メッセージとして動画が作成されました。
(略)
皆さんはこの自然界からのメッセージをどう捉えますか?わたし達は地球に住まわせてもらっています。青く輝く美しい地球。今、わたし達が地球に出来る事を考えませんか?

メッセージがどのようなものであったかは元記事を参照いただきたいところですが、このココは手話が出来るとして非常に有名なゴリラで、過去にも数々の興味深い逸話を残しているようですね。
こちら場所が場所であればニュースにもならなかったであろう話なんですが、これが報じられたことが驚きと共に迎えられている事件です。

人口590人の島 窃盗相次ぐ 島根県(2016年1月14日NHK)

人口およそ590人の離島、知夫村で観光協会が職員の給料などとして金庫に保管していた現金が去年7月以降3回にわたって相次いでなくなっていたことが警察や村への取材でわかりました。被害額は合わせて30万円あまりで、警察は窃盗事件として捜査しています。

警察や知夫村によりますと、去年7月7日ごろ村の観光協会が職員の給料などとして事務所の金庫に保管していた現金およそ14万円がなくなっていることに経理を担当する女性の嘱託職員が気付きました。女性は帳簿の誤りなどではないかと確認作業を進めていましたが、去年10月20日に現金およそ12万円、さらにその3日後にも現金およそ6万円がなくなっていたことから不審に思い村の職員に相談して村が、先月中旬になって警察に届け出たということです。

村によりますと、現金を保管していた金庫は鍵が壊れていたため、鍵のかかる事務所の机の中に入れていましたが、机の鍵は、同じ部屋の戸棚に置いてあったということです。観光協会の事務所が入る建物への出入りは自由で、事務所の窓口の扉も以前から鍵が壊れていたため誰でも出入りできたということです。

知夫村は人口およそ590人の離島で、刑事事件が起きたのは平成25年以来だということで警察は窃盗事件として捜査しています。

何しろこれは大変なニュースであると言うことは話を聞いた全員が一致を見ているようですが、しかしとんでもない泥棒もいたものですよね。
とんでもないと言えばこちらも負けていませんけれども、いくらなんでもこれはやり過ぎだろうと言うものですよね。

仏サッカーファン殴り込み、披露宴ぶち壊したら人違い(2016年01月07日AFP)

【1月7日 AFP】フランスで、サッカーチームのサポーター集団がライバルチームに「宗旨替え」した元サポーターに報復しようと結婚披露宴に殴り込みをかけたところ、式場を間違えて無関係のカップルの披露宴をめちゃくちゃにしてしまうという事件があった。

 6日に行われた裁判によると、フランス・リーグ1に所属するサンテティエンヌ(AS Saint-Etienne)の過激なサポーター集団は昨年9月、仏東部ドニセ(Denice)の邸宅で開かれた結婚パーティーを奇襲。覆面姿で会場に乱入し、鉄の棒を振り回して食事やウエディングケーキを手あたり次第に打ち壊した。

「マジック・ファンズ(Magic Fans)」と呼ばれるこのサポーター集団の怒りの矛先は、花婿だった。彼らは、この花婿がサンテティエンヌを裏切り、積年のライバルであるオリンピック・リヨン(Olympique Lyon)の応援に「宗旨替え」したと信じて報復を企てたのだ。

 ところが、襲った花婿は人違いだった。

 出廷した26~48歳の男10人は、チームに対する忠誠の約束を裏切った男性に報復する格好の機会だと考え、この男性の「人生最良の日をぶち壊し」たかったという。裁判では10人のうち9人が現場にいたことを認め、「恥ずかしいことをした、反省している」と述べた。

もはやどこから突っ込んでいいものやらと言うニュースですが、大の大人がしでかしたことですからきちんと責任をとってもらうしかないでしょうね。
アメリカと言えば自由な国として知られていますけれども、いくらなんでも自由すぎると話題になったのがこちらのニュースです。

米、火炎放射器の販売が全面解禁(2015年8月14日スプートニク)

米国は火炎放射器の自由販売を開始。カタログで選び、メール注文で購入が可能となる。CNNテレビの報道では、現段階では2つの企業が価格も炎の達する距離も異なる2種の火炎放射器の販売を行なっている。

デトロイトの企業「イオン・プロダクションズ・チーム」の製造する火炎放射器は値段は900ドルで火炎の届く範囲は7.5メートル。一方のクイーンズランドの「スローフレーム」社のは1599ドルで15メートルも先まで炎を飛ばすことができる。

CNNが取材した火炎放射器を販売する会社職員によれば、火炎放射器を購入する人の目的は主に、屋外の新鮮な空気の中でバーベキューを行なう際に隣人らをあっといわせるためで、また農場では雑草駆除に使われるほか、野焼きにも利用される。

現行の米法では火炎放射器の製造販売および利用には一切の規制がない。それどころか購入前に連邦捜査局の検査を受けねばならない銃に比べ、火炎放射器は銃のカテゴリーに属しておらず、検査を受ける必要がないため、購入は多少簡略化されている。

米郵便局にも燃料が内部に装填されていない火炎放射器の配達制限はない。銃や弾薬とは異なり、火炎放射器にはラインセンスが要らないため、キャンディーボックスを送るのとなんら変わりはない。

タス通信の指摘によれば、それでも米国の数州では火炎放射器の使用は禁止されている。メリーランド州では全面的に禁止されており、カリフォルニア州でも映画の撮影など、一部のケースにしか使用が許可されていない。米国の専門家らの試算では米国民の所有する火炎放射器の数はおよそ2億7000万台。

まあ芝生を刈る代用品として有用なのかも知れませんが、しかし本当に2億7千万台も火炎放射器が普及しているものなのでしょうかね。
同じく通販ネタとしてこういう記事が出ていましたが、ちなみにこちらドッキリではなかったようです。

防刃ベストのテレビ実演、記者に刃物刺さる イスラエル(2016年1月8日CNN)

(CNN) 刃物による殺傷事件が相次いでいるイスラエルで、テレビ局の記者が防刃ベストを着けて刃物で刺される実験に臨んだところ、背中に刃先が届いて負傷してしまうハプニングがあった。

防刃ベストはイスラエルのFMSエンタープライズ社が開発。テレビで紹介されれば製品の宣伝になるはずだった。

同製品を取材したチャンネル1のイータム・ラコバー記者は、自らが実験台となって上着の中に防刃ベストを装着。FMSの社員が後ろから記者の背中に刃物を突き立てたところ、刃先が背中に届いてしまった。

幸い、それほど深い傷は負わずに済んだ。ラコバー記者は7日のツイッターで、病院で何針か縫ってもらって帰宅したと報告している。

同社経営者のアビ・ブラム氏によれば、防刃ベストは上着に縫い付けるなどして固定されていなかったために背中からずり落ち、ベストがない部分を社員が刺してしまったという。

実証デモは失敗に終わったものの、同製品は近日中に売り出す予定だとブラム氏は話している。

いやそれでも売るんかい!と多くの人々が突っ込んだそうですが、一応製品自体の欠陥ではなかったにせよ防御能力に欠陥があったことは確かに思えるのですけれどもね。
最後に取り上げますのが先日以来大きな話題になっているこちらのニュースなのですが、まずは記事からご紹介することにしましょう。

熱帯雨林を訪れたカップル、人食い人種に捕らえられ、食べられる寸前に(2016年01月14日新華ニュース)

【参考消息網】 外国人のカップルがパプアニューギニアの熱帯雨林の観光を楽しんでいると、原住民族の人食い人種に捕らえられ、もう少しで食べられてしまうところだった。

台湾中時電子報が1月13日英紙「デイリー・メール」の記事を引用して伝えたところでは、Matthew Lovaneさんと彼女のClemens Michelleさんは、体にペイントを施した人食い人種に捕らえられ、目を覆われて連れ去られた。

人食い人種は英語を話し、Clemens Michelleさんの服を脱がせ裸にして、3本の指に骨に達する切り傷を負わせた。カップルはなんとか逃げ出し、命拾いした。Clemens Michelleさんは身体に無数の傷を負った。警察によると、Matthew Lovaneさんは木に縛り付けられ、Clemens Michelleさんは輪姦された。

ソースによって微妙に情報が異なっていて一体何が何やらなんですが、パプアニューギニアに関する数々の怪情報も飛び交うなど大変な話題になっているようです。
しかし本来同行が求められるガイドを付けずに出歩いていたと言う話もあるようで、何にしろ世界各地ではまだ土地土地のルールがあると言うことなのでしょうかね。

今日のぐり:「じだん」

こちら広島市内への入り口と言うのでしょうか、郊外のインターを降りてすぐにある立地なのですが、近隣に新しく道路が出来ているのでなかなか気付きにくい場所ですよね。
見た目はちょいとおしゃれな山小屋風の建物ですが、駐車場も良く見ると妙にカラフルであちこちトリコロールだったり、中に入るとサッカー一色だったりするのですが、しかしサンフレッチェでなくていいのでしょうかね。

とりあえずはごく無難に肉玉そばを注文してみたのですが、こちらかなりざっくりと大きく切ったキャベツを使い、焼いて火は通っているもののその生っぽい食感が独特ですね。
これに合わせてあるそばは少し太めで、その場で茹でたものをさほど焼かずに使っているのですが、スタイル的に好みは分かれそうですがこの生地の味とソースが調和して結構うまいと思いました。
メニューを見ますと夜は酒に合いそうな鉄板焼きメニューも出しているようで、お客さんを見るとほとんどが地元の馴染み客ばかりのようですから、地元ではちょっとした社交場的位置づけなのでしょうね。
来店時はちょうど試合中継中だったことからほとんどサッカーバーのようなノリでお客の回転は悪そうなんですが、こういう店をやってみたかったのだと言うこだわりは十二分に伝わってきます。

しかし雰囲気的に洋食でも出て来そうなのにお好み焼きと言うのはさすが広島ですが、市内中心部から離れて県外客は少なそうなお店だけあってさすがに箸は出なかったですね(一応備えはあるようですが)。
オーナーご夫婦なのでしょうか、カウンター内二人でやっていて手不足感はあるのですが、おじちゃんはフレンドリーな一方でおばちゃんはひどく無口なようで、取り合わせの妙のようでおもしろかったです。

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2016年1月16日 (土)

今年も荒れた成人式、各方面から抜本的改革を求める声続出

近年では別な方面で注目されることの方が多くなった感がある成人式ですが、今年最も話題となったのが茨城で起きたこちらの事件ではないでしょうか。

「なめんじゃねー」拡声器で叫びステージに…代表者も反撃 水戸、警察と一時にらみ合い(2016年1月11日産経新聞)

 水戸市の成人式で10日、議事進行の妨害行為や警備員との小競り合いなどが起き、茨城県警本部や水戸署の警察官約20人が駆け付ける騒ぎとなった。式典終了後、騒ぎを起こした新成人らが警備員らに謝罪したこともあり、県警は立件を見送ったが、成人式は終始、大荒れとなった。

 成人式は水戸市五軒町の水戸芸術館の広場で開かれ、約1900人が出席。新成人を代表して式典の実行委員長でもある専門学校文化デザイナー学院2年生の古谷(こや)直之さん(20)がステージで「誓いの言葉」を述べているその時、事は起きた。

 一部の新成人らがマイクを取り上げ、「おめえがあいさつしてんじゃねえ、このやろー」「なめんじゃねーよ」「みんな、よろしく~」「盛り上がっていこうぜ」などと拡声器で叫びながら、警備員の阻止を振り切ってステージに上がり、妨害行為に出た

 警備員らによって下ろされた後、古谷さんは誓いの言葉を続行し、「僕が話すことが気に入らない方もいると思います。みなさん、しっかりと成人としての自覚をもち、これから社会人としてはばたいていきましょう」と反撃。すると、ステージの下からは「てめーが代表じゃねえ、このやろー」などの罵声が飛んだ。

 その後も、ステージの脇に設けられた大型スピーカーの設置台によじ登り、機材を壊し始めるなど、妨害行為はエスカレート。これらの行為を繰り返した面々は焼酎のボトルを会場で飲み続け、酔っ払っていた

 式典が終わると、妨害行為を繰り返した面々と警察官がにらみ合いを展開し、緊張が走ったが、警察官の説得で騒動を起こしたメンバーが警備員らに頭を下げ、事態は収拾した。

おおむねこの成人式での騒動が発生しやすい地域と言うものがあるのだそうで、各種社会統計学的数値などと照らし合わせて地域性等の比較文化論的に語ろうと言う向きもあるようですが、成人式の代表と言うものの選ばれ方は地域ごとに異なるものの、ほとんどの場合は主催者側が選び方を決めて依頼しているのだそうで、確かにその他大勢にとってみれば代表と言われてもぴんと来ないでしょうね。
記事にもあるように当初は暴れた方々が詫びを入れたことで警察もそれで済ませると言う態度だったようですが、恐らく全国各地から御意見多数が殺到したと言うことなのでしょう、その後当事者を立件する方針を固めたと言う続報が出ていて、まあ成人すると言うことは自分の行動には自分で責任を持たなければならなくなると言うことでもありますよね。
ただこの水戸市のケースに関してはそもそも警備担当者がわずか3人しかいなかった等々様々な問題点も指摘されていて、水戸市側では深く反省すると共に来年以降の成人式の見直しを検討していると言います。

【成人式DQN】市長に直撃インタビュー フェイスブックで陳謝も「祝辞述べる資格ない」 式妨害に検討会発足へ(2016年1月14日ライブドアニュース)

 10日に行われた水戸市の成人式で、一部の新成人の男らが式典の進行を妨害した事件で、水戸市の高橋靖市長は産経新聞の単独取材に応じ「大人が責任をもって止められず、来ていた1900人の新成人とその保護者や家族に申し訳なかった」と陳謝した。
 来年以降については、成人式の在り方を協議する検討会を近く発足させ、6月ごろまでに結論を出す方針を示した。(桐原正道)

 高橋市長は「黙認すれば来年また再発する可能性がある。荒れる成人式といえば水戸、となればイメージダウンだ」と述べた。新成人で構成する式典の実行委員会についても「マイクを取り上げられて、あんな恐ろしい役割はみんなやらなくなってしまう」と述べ、式典を妨害した新成人や少年らについて厳重な処罰を望む意向を示した。
 成人式の在り方については「このままの式典で良いのか」と疑問を呈した。(1)前例を踏襲(2)大ホールなどで厳粛な雰囲気で行う(3)市側が関与せずに「成人記念パーティー」のように開催する-などの選択肢があるという。
(略)
 大荒れとなった水戸市の成人式をめぐり、同市の高橋靖市長は陳謝し、県警はようやく式典妨害を刑事事件として立件する方針を固めた。陳謝して当然、立件も当然のことだ。行政や当局の対応をつぶさに見ると、非がなかったとはとても言えない。式典当日の高橋市長と水戸署の対応には苦言を呈しておきたい。

 サングラスをかけ奇抜な髪形をした新成人と、白色の特攻服を着た手下とおぼしき面々が会場の水戸芸術館広場(水戸市五軒町)に現れたのは、式典が始まる10日午前11時前。この時すでに、大声を張り上げ、焼酎の瓶をラッパ飲みし、警備員が注意すると「逆ギレ」していた。
 しかも、妨害行為に及んだのは、式典の後半に新成人代表が「誓いの言葉」を述べているときだけではない。前半にもステージに乱入し、式典をぶち壊そうとした
 その光景は、大荒れになることを予兆していた。水戸市が配置した警備員はわずか3人。これで対応できないこともまた明白だった。それにもかかわらず、高橋市長は事態を放置した。産経新聞の取材に「許せる範囲だと思った」と語ったが、これが許容範囲だとは耳を疑う。
(略)
 警察官が駆け付けるのが遅かったことも、事態を深刻化させた。「誓いの言葉」を妨害しているときや、スピーカーの設置台に上り、足場の鉄板を外して地上に落とそうとした際、警察官の姿は見当たらなかった
 市による110番通報が遅かったのは判断ミスといえるが、こうした事態が起きるのを、県警は事前に察知できなかったのかという疑問が残る。反社会的勢力になりかねない面々の動向に、もっと目を光らせておくべきではなかったか。
 式典を荒らした若者は警備員や警察官に「すみませんでしたね」などと謝罪していた。これをもって水戸署は立件を見送る判断を一旦はしている。全く心のこもっていない形ばかりの謝罪で、彼らを帰してしまったその判断にはあきれた。
 門出の日をけがされた、まじめな新成人たちの気持ちを思うと、いたたまれない。

しかし記事を見ていても感じるのですが、そもそもいわゆる式典部分に参加して来賓数多のありがたいお言葉を拝聴したいと考えている新成人がどれほどいるのかで、基本的に成人式と言うものは同級生と久しぶりに会うことが最大の目的であって、式典部分の方は来賓の方々にとって以外はあまり意味がないのではないかとも思うのですがどうでしょうね。
人間20歳ともなれば色々と生き方のバリエーションも広がってくるもので、それが単に同じ歳と言うだけで大勢が一同に会してイベントに参加しようと言うのですからそれはまとまるはずもないと思うのですが、それにしても最初から酔っ払っての乱入騒動であったと言うことですから主催者側でも何とかならなかったのかと言う声も出てくるのは当然だと思います。
毎年全国でこれだけ荒れる成人式が話題になっている中で、何も起こらないと言う前提でやっているようではあまりに危機管理意識に乏しいと言われても仕方がありませんが、それに対して今後は市側は手を引きます、後は勝手にやってくださいが正しい答えなのかどうかで、全国各地の自治体にとっても悩ましい問題だとは思いますね。

もともと成人式と言うイベントは太平洋戦争後の暗い世の中に出ていく新成人を励ます意味も込めて始まったのだそうで、その原型となったのはかつての元服と言う儀式ですが、元服の場合通常は10代前半で行われていたことですからこういう問題はまだ少ない年頃であったのだろうし、18歳成人の時代になり成人式も年齢が引き下げられれば少しは違ってくるのかも知れませんね。
ただこうした妨害行為をする側にも自分達の求めるイベントとはこういうものではないと言う考え方もあるはずで、複数会場を用意して式次第やドレスコードなどもそれぞれに違いを設定して、当事者である新成人にどこに行くかを選ばせると言った方法なら棲み分けはしやすいのかも知れませんが、これまたどこの会場に行くかで当事者にとっても悩ましいものになりそうです。
少人数ごとに小分けにすればトラブル回避はしやすくなっても同窓会的な有り難みは薄れるのも確かでしょうが、それでも価値観も行動原理も全く異なる人間を何千人も集めると言う旧来のやり方の限界はすでに見えているのは確かですし、今の時代であれば連絡先交換さえ出来れば別に式典はどうでもいいと言う人も少なくなさそうですけれどもね。

| | コメント (1) | トラックバック (0)

2016年1月15日 (金)

高齢者は不健康な状態がデフォ

正月早々にあまりおめでたい話でもないのですが、先日こんな訴訟があったと報じられていました。

治療怠り転院で死亡 遺族が病院を提訴(2016年1月6日河北新報)

 総合南東北病院(宮城県岩沼市)に入院していた宮城県亘理町の女性=当時(80)=が死亡したのは、病院が適切な治療をせずに転院させたためだと、女性の遺族が5日までに、病院を運営する医療法人に100万円の損害賠償を求める訴えを仙台地裁に起こした。
 訴えによると、女性は細菌による感染症などで入院し、2014年12月15日ごろ退院。翌16日に岩沼市の別の病院に移ったが、約1カ月半後に感染症などにより急激に腎機能が悪化し、肺に水がたまって呼吸不全で死亡した。
 遺族側は「南東北病院は退院当日も女性を感染症と診断しており、呼吸不全になりやすかったのに、認知症が進んだ女性は入院診療に手間がかかるとして退院させた」と主張している。
 医療法人は「弁護士に任せているのでコメントできない」と話している。

ちなみに総合南東北病院と言うと449床を要する地域の基幹病院ですが、先年の東北に医学部を新設すると言う話においても自ら立候補したと言うくらいですから、ある意味で大学病院に準ずると言ってもいいような施設でしょうか。
記事から判断する限りではこの種の高齢患者の典型的経過に見えるところで、これを言い出せば高齢者は一生退院出来ないと言うことになってしまいますが、この種の民事訴訟としては極めて異例と思われることに損害賠償請求額が100万円と言うところに、担当弁護士なりのいろいろと難しい判断があったようには感じられますでしょうか。
WHO憲章の前文には健康の定義として「身体的・精神的・社会的に完全に良好な状態であり、たんに病気あるいは虚弱でないことではない」と言う有名な文言がありますが、設立以来半世紀以上を経たせいか必ずしも健康とはこの言葉通りではないのではないかと言う疑問もしばしば提示されていて、例えば生まれつき心身に何らかの障害がある人はそもそも健康には決してなれないのか?と言う反論もありますよね。
高齢者においても各種身体機能や能力、場合によっては社会的立場などにおいて各種の制限や制約がありますが、それでもその人なりに健康であると言える状態は確かにあるもので、年中入退院を繰り返していても健康であると言う場合もあるのだと思いますし、逆に人間いつまでも前述の定義通りの健康状態でいられるわけではないと言うこともまた承知しておかなければならないはずです。
ただ現実的に高齢者が各種の理由で健康を損ないやすいのは確かであって、その場合どこまでの対応をすべきなのかと言うことが近年いわゆる医療崩壊、救急崩壊と言った現象と絡めて次第に論じられるようになってきたことは周知の通りなのですが、先日こんな記事が出ていたことを紹介してみましょう。

【神奈川】救急出動、右肩上がり 高齢化、119番だけが頼り(2016年1月6日神奈川新聞)

 横須賀市消防局が5日までにまとめた2015年の消防活動状況(速報値)のうち、救急隊出動件数は前年比264件増の2万2960件に上った。消防局は「高齢化の影響でお年寄りの搬送が増えており、出動件数も右肩上がりになっている」と話している。
 救急出動件数の主な内訳は、急病が1万5760件(213件増)、一般負傷3569件(264件増)、交通事故1382件(13件増)。119番通報は3万2330件(13件減)で、1日平均89件だった。

 14年の救急出動の搬送者1万3891人のうち、約6割が65歳以上の高齢者だった。高齢化率は県内でも高水準の29・32%(15年10月)で、救急搬送に占めるお年寄りの割合は今後も増える見込みだ。
 「屋内で転んで立てない」「息苦しい」「持病が悪化した」といった119番通報が寄せられる。市内では1人暮らしの高齢者も増加の一途で、具合の悪い本人からの通報もある。
 平日の午前中から、市内全12台の救急車がほぼ出動し、ぎりぎりの運用を迫られるケースも珍しくない。一方で、搬送者の大半は入院まで要さない軽傷という。

 消防局担当者は「地域で頼れる人も少なくなり、ある意味で119番しか選択肢がないのかもしれない。でも(救急車や人員の)数を増やすのも限界がある。効率的に対応できる態勢づくりに努めたい」と話す。
(略)

いわゆる足がない独居高齢者がつい何でも救急車を呼んでしまうと言うことはままあることであり、また基礎疾患あまたと言った場合実際に重病なのかどうか判断が難しいケースも多いのである程度仕方ないところもあるのですが、それでも「これで救急車を呼ぶ?」と考えるような救急搬送もそれなりに多いのは確かですよね。
ちょうど先日神奈川県内では横浜市で全国6番目だと言う救急ダイアルの運用が始まったと報じられていて、迷ったときはまず電話で相談をするようにと誘導しているそうですが、もともとこの救急ダイアルも小児対象に運用されていたものが、高齢患者の増加を踏まえて新たに全年齢対象に拡大されたものだと言います。
もちろん正当な理由で救急車を呼び、救急病院で治療を受けた場合も高齢者の場合自宅生活が出来るようになるまで回復しきらないと言うこともままあって、これらをどうスムースに急性期から回復期病床等へ流していくかと言った事も重要な課題ですが、この点で冒頭の記事のように「まだ回復しきっていないのに!」「最後までちゃんと診てください!」と言う家族の声にどう対処するかと言う問題もありますよね。

今後ますます高齢化が進展し若年世代と同居していない高齢者もますます増えてくると予想されるだけに、今後も救急搬送に占める高齢者の割合は増える一方ではないかと考えられますが、医療側として基礎疾患持ちも多いだけに救急病院がかかりつけと診療情報を共有すると言う事が非常に重要であり、例のマイナンバーなども活用するなりで地域内での医療情報ネットワーク構築が急がれるところです。
また昨今しばしば言われるところですが、もともと自宅や施設で看取る予定であった末期高齢者が周囲の連絡や手配が悪かったばかりに看取り目的で高次救急に搬送されるケースも増えていると言い、これが本来的な救急業務を圧迫しているとなれば大変なことですので、これまた普段からきちんと情報を共有し段取りを決めておくことが大事ではありますが、この辺りは医療側にとっても課題と言えますね。
要するに何かある可能性が高いハイリスク層であると言う前提で予め準備を調えておく必要があると言うことなんですが、この点でなまじ元気で持病も何もないと言う高齢者の方々の方が医療情報がなくいざと言う時引取先探しに苦労すると言うケースもままありますから、ある程度歳が行けば普段からかかりつけ医の一つくらいは持っておく方が安心ではあると思いますね。
この点で国の方針としてかかりつけ医は地域の開業医などをイメージしている気配があるのは気になるところで、急病時には救急病院にかかったとしてもその後かかりつけの開業医では対応できない状態になってしまい引受先に困ると言う場合も高齢者では少なくないだけに、近年何かと冷遇されてきた地域の中小病院の役割と言うものは高齢化社会において見直していくべきところもあるように思います。

| | コメント (5) | トラックバック (0)

2016年1月14日 (木)

介護離職は崩壊の前奏曲か

残念ながら今やすっかり珍しいものではなくなったいわゆる介護殺人と言われるものの中でも、悲劇的な経過や一種異様な公判の進行などからとりわけ有名になった2006年の京都での事件に関して、こんな続報が出て話題になっていました。

介護殺人その後 加害者も心に大ダメージ 社会復帰に壁(2016年1月5日毎日新聞)

(略)
 2006年に京都市伏見区で起きた認知症の母殺害事件。承諾殺人罪に問われ、有罪判決を受けた長男(62)が14年8月、大津市の琵琶湖で命を落とした。親族によると、自殺とみられる。

 確定判決によると、長男は06年2月、伏見区の桂川河川敷で車いすに座る認知症の母親(当時86歳)の首を絞めて殺害した。自らも刃物で首を切り自殺を図ったが、助かった。
 長男は母親の介護のために会社を辞めて収入が途絶え、生活苦に陥ったとされた。デイケアなどの介護費や約3万円のアパートの家賃も払えなくなった。役所に生活保護の相談もしたが、「まだ働ける」と断られていた。
 「もう生きられへん、ここで終わりや」と言う長男に「そうか、あかんか。一緒やで」と答える母親。長男の裁判で、検察側は犯行直前の2人のやり取りを詳しく明らかにした。被告の心情に寄り添うような検察側の姿勢もあり、事件は大きく報道された。
 京都地裁は06年7月、長男に懲役2年6月、執行猶予3年(求刑・懲役3年)を言い渡した。裁判官は「裁かれているのは日本の介護制度や行政だ」と長男に同情した。長男も法廷で「母の分まで生きたい」と約束した。

 それから約8年。長男はどう生活していたのか。親族らによると、長男は裁判の後、滋賀県草津市の家賃約2万2000円のアパートで1人暮らしを始め、木材会社で働いた。
 部屋には母親と事件前に病死した父親の位牌(いはい)を安置する仏壇を置いたが、事件のことを口にすることはなかった。勤務先の同僚は「真面目に黙々と仕事をこなした」。近所の男性は「誰かが訪れるのを見たことがない。孤独だったのでは」と話した。
 13年2月、「会社をクビになった」と親族に伝えたのを最後に、連絡が取れなくなった。自宅にも帰らず、行方が分からなくなった。親族が警察に行方不明者届を出したが、14年8月1日に遺体で見つかった。その日の朝、長男とみられる男性が琵琶湖大橋から湖に飛び降りるのを目撃した人がいたという。
 「彼は最後まで孤独から抜け出せなかった」。親族の男性は毎日新聞の取材に無念さをにじませた。男性によると、長男が亡くなる際に身に着けていたカバンには、自分と母親のへその緒、そして「一緒に焼いて欲しい」というメモ書きが入っていた。所持金は数百円で預金はなかった。
 「事件について何も語らず、誰も頼ることもなく逝ってしまった。彼にとって何が必要だったのか最後まで分からなかった」。男性は唇をかんだ。
(略)

記事によればその他にも同様に加害者側の自殺など不幸な結果に終わった介護殺人事件は少なくないようで、決して怨恨等が理由での事件でもないだけに当事者に大きな心身のダメージを残していたと言うことなのでしょうか、ともかくも関係者双方のご冥福を祈るしかないですね。
ただ京都の事件においても公判で裁判長からこうした事件が多発する理由を問われた加害者側である長男が「今日、明日を生きるために立ち上がる機会と、考える時間、そしてお金を与えて下さい」と答えたとあるように、やはり一定の周囲の支援や協力、そして何より経済的な裏付けと言うものが非常に求められていると言うことは理解出来ます。
その意味で多くの加害者がいわゆる介護離職後に事件に至っていると言う点には注目すべきで、介護と言うもののあり方や制度的な課題などと並んでやはり他人の世話をするためにはある程度自分の足下も確固たるものではなければいけないと言うことを思い知らされますが、こうした点を考慮したものか先日国がこうしたことを言い出したようです。

政府、介護離職防止へ助成金 企業対象、工夫を後押し(2016年1月3日産経新聞)

 介護離職者が年間10万人超という事態を打開しようと、政府が社員の仕事と介護の両立支援に取り組む企業を対象に新たな助成金を創設することが2日、分かった。育児・介護休業法では介護を抱える社員らに休業や時短勤務措置といった制度を設けているが、取得者が少ないのが現状だ。助成金の創設で、安倍晋三政権が掲げる「介護離職ゼロ」に向けて制度の活用を促す狙いがある。

 助成金は「介護支援取り組み助成金(仮称)」と「育児介護支援プランコース(同)」の2つ。いずれも平成28年度から始める。

 取り組み助成金は介護休業や時短措置を取りやすい工夫をした企業に60万円を給付する見通しだ。介護に関する社員への意識調査やハンドブック策定などによる制度の周知徹底のほか、法で定める休業を分割取得できるようにする-といった取り組みを想定。企業規模は問わず助成は1回限りとする。

 支援プランコースは中小企業が対象で、介護休業からの「復帰プラン」を策定し取得者が出れば30万円、復帰の時点でさらに30万円を給付する方向。社員が正規と非正規のいずれの場合でも助成金の申請ができ、給付額は1企業当たり最大120万円となる見込みだ。

 育児・介護休業法では、対象家族1人につき通算93日までの介護休業と勤務時間の短縮などを認めている。だが、厚生労働省の調査によると、「介護しながら現在の勤務先で働き続けられるか」の問いに対し、介護者や介護の可能性がある人のうち8割近くが「続けられない」か「わからない」と回答。休業などの制度についても半数以上が「あるかどうか知らない」と答えており、政府は助成金を制度普及の誘因としたい考えだ。

記事中にもありますようにこの介護離職者対策と言うものは今回初めて始まったと言うわけではなく、すでに育児・介護休業法と言う法律が制定されているわけなんですが、事業主に申し出る毎に年に5日間まで、通算93日間まで介護休業を申請出来ると言うもので、それによって労働者に不利益な扱いをしてはならないと言った規定は当然あるものの、企業側にとっては法的義務と言う以上のものではないとも言えます。
有給取得率すら低い日本人が介護休業を取得出来るのかだとか、そもそも通常回復が見込みがたい病態であることが多い介護に関して現実的にこの日数で意味があるのかと言った様々な疑問も感じる制度であるし、事実こうした制度に限界を感じているからこそ毎年10万人以上が介護離職しているとも言えそうなんですが、今回はこの介護休業に関して企業側にも利益誘導を行うと言う点が目新しいとも言えますね。
昨今では人材不足が各方面で言われており、特に中小企業においてはおいそれと新規採用も難しいことを考えると熟練労働者は基本的に企業側にとっても引き留めたい対象なのだと思うのですが、そうした引き留め策としては妥当な支援とも言えるにしても、さて離職防止への実効性はどうなのか、そもそも支援策としてこの方向性で正しいのかと言う疑問もあるところです。

なぜ介護のために離職してしまうのかと言う根本に立ち返って見れば、例えば介護離職者をそのまま介護業界に取り込んでしまうと言う考え方もあるはずですが、そもそも介護離職するような人は自ら介護をする意志があるのですから、ただでさえ人材難が言われる介護業界としてもいつ逃げ出すか判らない新卒者などよりもよほど確実性が見込める労働者であるとも言えますよね。
先日は弁護士や介護関係者が政府に介護労働者の給与引き上げ要望書を提出したと言うニュースがありましたが、現在の介護業界がこれほど人材難である理由の一つとして労働内容自体に魅力が乏しいと言うこともさることながら、やはり現実的に結婚して家族を養っていけるかと言えばそれだけの収入が見込めないと言う点が離職者続出と言う点で一番大きいのではないかと言う気がします。
その点では介護離職をするような方々は言ってみれば他に家族がいないからこそ離職せざるを得ない場合がほとんどであると言え、極論すれば生活コストとしては独身者と同程度のものが担保されれば家計をやり繰りできる可能性も高いのだろうし、将来の年金等の世話さえしっかりしておけば介護と就労を両立可能な受け皿として機能しそうな気はします。
医療介護領域などはマンパワー集約型産業の代名詞とも言え、一人一人を家庭内で個別に介護しているよりは一カ所に集めてまとめて対応した方がはるかに効率的であることは言うまでもないのですが、今回の補助金にしてもあくまでも国が絶讚推進中の自宅介護を想定してのシステムと言う見方も出来る話なので、さて本来的にこの方向で支援していくのもどうなのかと言う疑問も感じるところですよね。

| | コメント (19) | トラックバック (0)

2016年1月13日 (水)

医者は僻地を拒否していないと言う残念な?ニュース

地方の過疎化や人口減少の話題も今さらですが、先日出ていた地方版の小さな記事が妙に話題となっています。

県の人口102万2839人 昨年調査 減少幅、過去最大 /秋田(2016年1月4日毎日新聞)

 2015年の国勢調査(10月1日現在)で、県は総人口(速報値)が102万2839人だったと発表した。10年の前回調査(確定値)に比べて6万3158人(5・8%)減少。県によると、1920年の調査開始以来最大の減少幅だった。

 性別では男性48万178人、女性54万2661人。1世帯当たりの人数は2・63人で、過去最少を更新した。

 県内25市町村の全てで人口が前回から減っており、減少率が最大だったのは上小阿仁村(12・9%)だった。藤里町(12・7%)、男鹿市(12・1%)と続いた。
(略)

ある意味で日本で最も有名な村落だけに特に意外性がないと言えばないのですが、この上小阿仁村と言えば例の騒動以外にもちょうど一年前にもせっかく来てくれた地域おこし協力隊員を「住民から契約延長を望む声がなかった」と契約を打ち切ったことでも知られていて、過疎化が進んでいるとは言え人材をえり好みできると言うのはまだまだ元気な証拠なのでしょうね。
いずれにせよ地方において社会生活の基盤をどう維持していくかと言うことは上小阿仁村ならずとも今後の課題で、特に日本全体が今後人口減少局面に突入していくことを考えるとどこかで「今まで通り」の社会的サービス維持をあきらめなければならない道理で、教育や商業、公共インフラなど様々な面で今後は次第に取捨選択をしていかなければならなくなるはずです。
その中で比較的需要が高く、すでに以前からそのサービス低下が懸念されてきたのが医療ですけれども、先日こんな記事が出ていて注目されていたことを紹介してみましょう。

若手医師へき地異動、年収800万増えないと…(2016年01月09日読売新聞)

 東京勤務の若手医師がへき地に異動するなら、年収が800万円近く増えないと満足しない――。

 日本医師会総合政策研究機構の坂口一樹主任研究員と滋賀大の森宏一郎教授が、医学部卒業後10年未満の若手医師1302人を調査し、就職条件の傾向を分析した。医師偏在の解消の参考になると期待される。

 調査は、国公私立の80大学の内科や外科など計1195診療科を対象に実施。年収、所在地、病床数、休日や当直数など8項目の条件が示された架空の求人票を、医師が1人あたり20枚ずつ評価し、就職したいか判断してもらった。

 へき地や離島の勤務は、大都市圏に比べ不人気で、就職先に選ばれる確率は15・1%低かった。現在の勤務地が大都市圏にあるほどこの傾向が強く、へき地の選択確率は東京では23・8%低下し、北海道・東北の低下は6・0%だった。

この坂口氏はかねて医療関係などで色々と面白そうな調査をしている方なんですが、今回の調査に関しては以下の8項目がランダムに表示されるシステムで就職先の候補になり得るかどうかを訊ねると言うものであったようで、対象としては現行のいわゆる新臨床研修制度を経験した若手医師のうち、僻地で不足が懸念される「内科」「外科」「小児科」「精神科」「産婦人科」「麻酔科」「救急科」の7診療科であるそうです。

①年収:500~2,000万円まで100万円刻み。
②所在:「東京圏・京阪神圏・中京圏・福岡都市圏」「地方中核都市(県庁所在地など)」「地方中小都市」「過疎地・へき地・離島」のいずれか。
③主体:「大学病院」「国公立・公的病院」「民間病院」の3つのうちいずれか。
④病床数:50床~950床まで50床刻み。
⑤休日数:4日~10日まで。
⑥当直回数:0回~10回まで。
⑦同じ診療科の当直医師数:0人から10人まで。
⑧救急:「指定なし」「一次救急」「二次救急」「三次救急」

興味深い点としては相談できる先輩医師の有無などの条件は外して、ごく一般的な求人条件として提示される項目に絞ったと言う点なのですが、重視されている項目としては、「収入が多いこと」「勤務地が過疎地・へき地・離島でないこと」「休日が多いこと」「当直回数が少ないこと」「同科の同僚の数が多いこと」「3次救急病院でないこと」の各項目が挙げられたと言い、まあ妥当な結果と言えそうですよね。
他方で逆に重視されない項目として興味深いのが「病床数」が一貫して選択に影響を与えていないと言う点なのですが、一般論として大きな病院であれば当然三次救急など高次医療に従事する可能性が高くなるものの、この場合相談可能な同僚医師なども増えることから相殺されていると言うことなのかも知れません。
さて、ここで問題になるのが僻地勤務についての態度なのですが、僻地離島が選択される確率は大都市圏と比べて16.1%低くなると言い、これは2番目に大きな要因である三次救急か否か(救急病院ではない場合と比べて8.3%低下)と比べても非常に大きな意味合いを持っていると言えますが、逆に言えば意外とこの程度の差に収まるものなのか?と言う捉え方も出来そうな数字ではありますね。
これに対して給料が高くなる、当直回数が減る、休日が増える、同じ診療科の同僚医師数が増えると言った要因で勤務先に選ばれる確率が上がっていくのだそうで、これらを考慮した結果「僻地勤務にはプラス800万円」と言う記事のタイトルが出てきたと言うことのようですが、興味深いことに私大卒業生は僻地勤務への忌避傾向が強かったとも言います。

この調査結果をどう考えるかですが、一つ予想されることとして若手医師と言えば相対的に家庭を持っている人の比率が低いだろうと思われる点で、これが中堅以上で子供の教育や持ち家などのことを考えなければならない医師になると僻地許容度が下がってくるのかどうかです。
また今回の調査ではあくまでも勤務先として有りか無しかと言う点しか訊ねていないのですが、例えば勤務希望年数と言う要素を含めるとこれがどうなるのかで、高給を出してくれるなら一年くらい田舎に出稼ぎに行くのは構わないが、長く務める気はないと言う先生もいるかも知れないですよね。
ただ世に言われてきたように僻地勤務は絶対的に忌避されると言うのではなく、どうも条件次第によってはそれも考えなくはないと一方の当事者が考えているのであれば実は痛しかゆしで、医師を呼ぼうとしている側の僻地自治体や医療機関にとっては「それじゃ単にあなた達の努力不足だったんだね」と言われかねないわけです。
こうした方々にとってはむしろ医者は絶対的に僻地勤務を拒否している、だからこそ国家権力なり医局なりが強制的に医師を僻地送りにしてもらわなければならないと言う方向に話が進む方が断然楽でメリットがあるとも言え、むしろ医師を呼ぶ側からは必ずしも歓迎されない結果と言えるのかも知れませんね。

| | コメント (3) | トラックバック (0)

2016年1月12日 (火)

臨床研修が医師の選別の場に?

臨床研修制度改革と言うものが継続的に議論されていて、特に例の新専門医制度導入とあわせてそもそも初期研修の義務付け自体が不要なのではないかと言う意見もあるそうですが、先日出ていたこちらの記事に気になる議論があったので紹介してみましょう。

“患者に危害加える研修医”の処遇、課題に 2020年度からの臨床研修制度改革を議論(2015年12月25日医療維新)

 厚生労働省の第2回医道審議会医師分科会医師臨床研修部会(部会長:桐野高明・国立病院機構理事長)が12月24日に開かれ、2020年度の臨床研修制度改革に向けて、「医師臨床研修制度の到達目標・評価の在り方に関するワーキンググループ」で策定した、新たな到達目標の骨格案とその検討状況について議論した(『臨床研修、新評価の骨格案を提示』を参照)。制度上の到達目標の取り扱いや到達目標を達成できなかった研修医への対応などが課題として挙がった。

 骨格案では、「医師としての基本的価値観」「資質、能力」「遂行可能業務」の3つを到達目標として設定し、その上で到達目標を達成するための臨床研修プログラムに係る方略と評価方法を定める。これに対し、到達目標を達成できなかった場合の評価方法について質問が出た。

 ワーキンググループ座長の福井次矢氏(聖路加国際病院長)は、「質を担保できない医師は、患者と接して危害を加えないようなところに行ってもらうように、強く薦める以外できないのが実状だ」と説明したほか、部会長の桐野氏は「大きな課題だが、解決方法はまだない」として、今後の課題とした。
(略)
 委員からは、評価方法や評価後の対応についての質問が相次いだ。和歌山県立医科大学理事長・学長の岡村吉隆氏は、「到達目標を達せられなくても臨床研修ができたとするのか。骨格案には、『社会に対する使命感』など、医療の社会性についての言及があるが、客観的な評価ができない」と意見。山形大学医学部長の山下英俊氏も岡村氏に同意し、「どこまで完成度を求めるのか、評価が極めて難しい。評価する我々は何を持って(研修医の)資質や能力を担保するのか。遂行可能業務とあるが、医師法では医師免許があれば医師の業務ができることになっている。教育現場では、やってはいけないと言わないといけないこともあるが、それと医師法の整合性を取る仕組みが必要だ」と求めた。

 労働者健康福祉機構千葉労災病院長の河野陽一氏は、「卒前と卒後では評価の軸が異なるが、卒後に問題があるとなった場合の選別のシステムがない。現状では再教育を現場でやって、ここまではというところで送り出すことになる。評価を厳密にどうするのか、達成しなかった場合の対応を決めないと同じことの繰り返しだ」と主張した。

 福井氏は、到達目標の取り扱いについては、「臨床研修の修了認定時に到達目標を達成していること、という文言はあるので、100%達成とするかは別として、達成することが求められる」との見解を述べた上で、到達目標を達成できなかった研修医については、「現在の研修制度では、どれだけ指導しても患者に危害を与える可能性が高い人は、修了認定をしなくてもいい、ということになっている。しかし実際の判断は非常に困難だ。質を担保できない医師は、なるべく患者と接しなくてもいい分野に強く薦めること以外に我々はできないのではないかと思う」と現行制度の枠組みで限界があることに理解を求めた。

 岡山県精神科医療センター理事長の中島豊爾氏は、具体的な評価方法については、「ワーキンググループでは、まだ議論はそこまでいっていない。到達目標の中身を具体的にどうするか話している段階だ」と説明した上で、「臨床研修が終わった後に患者と接する業務につかせないとするのは、医師法の改正が必要だ」と指摘。桐野氏は「今回の改定でどこまでできるのか考えるべきだ。ただ、どうにもできない人をどうすべきかについては大きな課題。それを上手にマネージする仕組みはまだないので、検討が必要だ」と述べた。
(略)

現在行われている卒後の臨床研修義務化と言うことに関して、当然ながら医師として一定程度の基礎的知識は専門領域に関わらず習得しておくべきだと言う観点からローテート研修が必修化され、これはこれで一定の効果はあったと思うのですが、一方で初期研修が医師としての最低限の能力を担保するべきものであると言う概念論はともかく、それを制度的にどう確認すべきかと言う議論はあまり見かけなかったように思います。
純粋に能力と言う点に関して言えば、例えば精神科領域に進むことを考えている研修医が身体診療科で一定程度の研修を積むと言うことは、少なくともそれ以前の精神科ストレート研修だけしか知らない諸先輩よりは能力的に高まっているとも言えるわけですから、こと専門外の診療能力と言う点に関して言えば下手すれば大御所の先生方であっても研修医に劣ると言うこともあり得る理屈です。
その意味で能力と言うものをどう評価するかと言う技術論はともかく、研修医にだけ一方的に高い能力取得を義務づけるのもどうなのかですが、ただここでもう一つ注目すべきなのが単純に能力と言うことだけに留まらず資質と言う点にも言及されていて、明示的に言われているわけではないもののいわゆる医師として以前に人としてどうよ?と言う方々をどう排除するか?と言う古典的問題とも結びついている点ですね。

過去にも医師のモラルだとか適正と言ったことは様々な点から指摘されてきていて、確かに学力試験がペーパーテストの点数主体であることから人物的にどうなのか?と言う視点での評価は抜け落ちがちとは言えるのですが、他方ではそれを審査する偉い先生方がどれほど立派な人格識見を備えた人物であるのかと言うことを考えると、「医師の常識は世間の非常識」などと言われてきた歴史的経緯もあるわけです。
そもそも論として言えば研修医が研修によって必要な臨床能力を獲得出来なかった場合、その責任を問われるべきなのは研修医なのか指導医なのかと言う議論もあって、先年広大医学部の試験でほぼ全員が不合格になった際にも試験問題として適切だったのか、指導体制に問題がなかったのかと言ったことが議論されたように、教える側の責任追及なくして教わる側の責任ばかりを問うのもいかがなものかと言うことですよね。
この点で例えば研修医のレベルアップの程度によって研修指定病院に何かしら利益誘導なりペナルティーなりを加える考え方もあるものの、成績を上げるために優秀な学生しか取らなくなるのではないかとか、優れた人材が集まらない田舎病院がますます不利になると言うデメリットもあるでしょうし、そもそも客観的にどうやって研修医の能力や適性を評価するのかと言う難問もあるわけです。
いずれにしてもまだそこまで突っ込んだ議論にも到達していないと言うことなんですが、記事にもあるように本来的には医師免許を与えた時点で医師として診療する権利があるはずですし、それが出来ないと言うことであれば初期研修云々ではなく国家試験等医師資格の認定方法にこそ問題があると考えるべきであって、これをもって臨床研修制度を云々するのはいささか違うのではないかと言う気がします。

| | コメント (11) | トラックバック (0)

2016年1月11日 (月)

今日のぐり:「博多ラーメン とんとん 福山本店」

電車と言えば室内デザインも無難なものが多いのですが、こちらちょっと変わった内装で話題の電車があるようです。

いやらしい?銚子電鉄に電飾車両 予算30万円で手作業(2015年12月30日朝日新聞)

 鉄道会社なのに「ぬれ煎餅(せんべい)」で有名な銚子電鉄(千葉県銚子市)。先日も駅の愛称の命名権を売り出して話題になりましたが、今度は「イルミネーション電車」がネット上で話題になっています。車両を見た人たちからは「ガチでやばかった」「なんかいやらしい」といった声が上がっています。いったいどんな車両なのか? 企画の狙いについて銚子電鉄に聞きました。
(略)
 電飾が施されているのは、2016年2月に引退予定の1001型。かつて銀座線で活躍していた車両です。
 銚子駅と外川駅の間を1日2往復していますが、貸し切りや年末年始、電車の修繕などで運行できない日もあるそうです。料金は通常の乗車運賃のみで、追加料金はかかりません。
(略)
 ――イルミネーション電車を走らせたきっかけは?

 「多くの人に乗っていただかないと運行できないため、何か企画しようと考え、クリスマスが近いということもあってイルミネーションにしました」

 ――今回が始めてですか?

 「そうです。予算は30万円で担当者は1人だけです。主にネット通販で資材を購入して、手作業で取り付けています。銚子電鉄で現在運行可能な車両は3編成ですが、そのうちの1編成を使っています。残り2編成は通常運行で使用しており、どちらかが故障したり、点検が必要になったりした際は、この車両を使わざるをえません。ですので、すぐに取り外せるように外側はネットをかぶせた上で、そこに結束バンドでイルミネーションを取り付けています」
(略)
 ――乗ってみたくなった人へメッセージを

 「銚子電鉄では走っている車両も駅も、昭和を感じさせるつくりになっています。ちょっとレトロなイルミネーション電車に乗って、雰囲気を満喫していただければと思います」

それがどのようなものなのかは元記事の画像から参照いただきたいところですが、確かにある意味で昭和的と言う感じはしますでしょうか。
今日はたった一人で経営再建のため奮闘努力する担当社員氏に敬意を払って、世界各地からどう見ても普通じゃないがちょっと注目されるべきもののニュースを取り上げてみましょう。

日本人デザイナーが作った「クマの寝袋」がリアルすぎる(2016年1月10日親日国タイの反応)

アムステルダム在住の日本人デザイナーEIKO ISHIZAWAさんが作った「クマの寝袋(Great Sleeping Bear)」がタイで紹介されていました。可愛いけれど、息苦しそうだと思うタイ人の反応をまとめました。

日本人デザイナーのEIKO ISHIZAWAさんが作った「クマの寝袋」
これなら周囲の環境を気にすることなく、熟睡することができますね。

EIKO ISHIZAWAさんは、イタリアのアルプス山脈からバイエルンに降りてきたクマのニュースにインスパイアされて作りました。
この快適な寝袋は2,350ドル、約85,000バーツ(29万円)です。
この寝袋なら、きっとあなたの眠りを妨げる人はいませんね!
(略)

さて、本人は快適に眠られるかも知れませんが周囲の人々にとっては必ずしも快適とは言い難い気もしますでしょうか。
昨今は子供の安全と言うことに世間の関心も高まっているようですが、こんなハイテク装備も開発されているようです。

ジャイロスコープにUVカットウィンドウ。赤ちゃんの安全を追求したハイテクベビーカー(2015年12月25日GIZMODO)

安定第一。
ベビーカーを選ぶポイントのひとつが、移動時の震動が赤ちゃんに伝わりにくい構造かどうか。それを追求したベビーカーのコンセプトデザインが「Strollever」です。

プロダクトデザイナーのKim Hyeonseokさんが今年の夏に発表したベビーカー「Strollever」は、ジャイロスコープセンサーによって、どんな凸凹道を通った時でも、赤ちゃんの姿勢が安定して震動が伝わらないように設計されています。
車輪は地形に合わせて自動的に変わるハブレスホイール。また、ドーム型のガラス窓は電動で開け閉めでき、UVや雨などから赤ちゃんを守ります。

YANKO DESIGNのコメント欄やツイッターを見ると、「これだと座った赤ちゃんが周りの景色を見にくいから改良が必要だね」「幅があるから日本の自動改札機は通れないかも」などの意見が寄せられています。

まあ大変な重装備であることは動画からも判るのですが、とりあえずベビーカーに必要な装備とは手を離せば駐まる自動ブレーキ機構ではないかと言う気がしますね。
一体何の役に立つのか判らないが妙に心ひかれると言うのがこちらの装備なのですが、まずは記事を御覧いただきましょう。

顔検出を防ぐ眼鏡「プライバシーバイザー」 NIIの技術活用、福井県鯖江市の企業が商品化(2015年8月6日ITmedia)

 国立情報学研究所(NII)は8月6日、カメラなどによる顔認識を防ぎ、着用者のプライバシーを守るという眼鏡型装具「プライバシーバイザー」が、福井県の企業によって商品化されると発表した。地域に根ざした企業への技術協力を通じ、地場産業の振興に寄与するとしている。

 可視光を反射・吸収する素材をバイザーに貼付することで目の周りの明暗の特徴をなくし、デジタルカメラなどによる顔検出を妨害するバイザー。NIIが技術協力し、眼鏡用資材を扱う総合商社・ニッセイ(福井県鯖江市)が量産する。

 従来の試作品は3Dプリンタを利用した樹脂フレームだったが、量産品はチタンフレームを採用。チタンは軽くて強度が高いため、通常の眼鏡より湾曲が大きいプライバシーバイザーのフレーム形状に対応できるという。

 鯖江市が実施・運営しているクラウドファンディング事業「FAAVOさばえ」を活用して製作費の一部を調達する。支援者には金額に応じて初回限定モデルやチタン加工技術を生かした記念品などを提供する。

画像を見る限りではこれを使用することで確かにプライバシーは守れるかも知れませんが、代わりに何か色々なものを失ってしまいそうな気がします。
最後に取り上げますのはご存知ブリからの新製品のニュースですが、これは画期的な新発明と言うことになるのでしょうか。

ブラジャーに付けられる警報器を発明(2015年08月03日新華ニュース)

海外メディアの2日付の報道によると、調査の結果では、イギリスで、女子学生の約3分の1はセクハラやレイプを受けたが、抵抗する力を持っていないために、事後に通報する場合は多い。22歳の大学新卒生、レベッカ・ピーク氏はブラジャーに付けられて、被害者が襲撃されると、すぐ通報する警報器を発明した。この警報器はサンタンデール銀行「大学生創業賞」から評価され、しかも、5000ポンドの賞金を得ている。

報道によると、ストラスクライド大学で市場学を専攻したレベッカ・ピーク氏は「住んでいるビルでレイプ事件があった。家の警鐘を参考にし、それを開発した」と語った。

この警報器は長さ6cm、幅3.5cm、重量40g、ブルートゥースを通じ、携帯電話とつながったものである。女性ユーザーは危険に遭うと、ボタンを押すだけで、携帯電話が監察センターとつながり、監察センターがそれを確認すると、通報し、しかも、携帯電話の位置測定や録音の機能をオンにする。

レベッカ・ピーク氏は投資会社Gabriel Investmentsから6万ポンドの投資を得ており、早ければ10月に発売する。それは無料だが、ユーザーは毎月5-10ポンドを監察センターの支出として支払う必要がある。

まだ試作品なのかも知れませんがなかなかおしゃれなデザインで、これは実用化されれば他にも子供の防犯目的など様々な用途に応用が利きそうですよね。
ただその開発の背景事情にあるのがいかにもブリらしい現実と言うものなのですが、しかし彼の地の場合男性であっても被害を受ける可能性も高そうなのでしょうか。

今日のぐり:「博多ラーメン とんとん 福山本店」

福山駅南側の非常に繁華な一画に位置するこちらのお店、この界隈では知らなきゃ潜りとも言われかねない豚骨ラーメンの有名店ですよね。
ごく小さなお店なのですがこちらの本店は夜間だけの営業と言う特徴のせいか、昼間営業の支店よりは待たずに食べられるイメージがあります。

久しぶりの訪店で、今回はしなちくラーメンを麺の硬さは普通で頼んで見ましたが、最近豚骨と言うとコラーゲン多目のとろとろな店が多くなった印象ですが、こちらはカルシウム味濃厚などろどろ感あるスープです。
久しぶりに改めて食べてみると意外と豚骨の臭みもなく、一見濃いようでもスープの味自体はスッキリしているし、麺は気持ち柔らかめですがちょうど食べ頃な加減で、未だに競争力のあるラーメンだと思います。
トッピングで追加したメンマがたっぷりなのはありがたいですが、ただこのメンマの味付けはちょっと癖があるようで、高菜等をたっぷり加える人には合うのかも知れませんが個人的にはちょっと追加を後悔しましたでしょうか。
ちなみにこちらの場合替え玉もごく普通にラーメンの丼で提供され、一見すると無駄があるようにも見えるのですが、これくらいの席数で食器洗いが手早く行われていればこの方が効率的なのかも知れませんね。

設備面ではほとんど屋台レベルですし、水はセルフで接遇も最低限のものなのですが、場所柄なのか時間帯なのか不思議と過不足ない感じで、これはこれでいいじゃないかと言う気がしました。
しかし各地のいわゆる博多ラーメンの店ではこういう濃厚スープを出す店も少なくないのですが、個人的に福岡界隈でこの系統が多数派と言う印象がなく、果たして何が正当な博多ラーメンと言うべきなのかちょっと考えますね。

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2016年1月10日 (日)

今日のぐり:「レストランつねまつ」

世の中妙な裁判と言うものはあるものですが、先日神学論争めいたこんな裁判があったそうです。

「サルの自撮り写真」の著作権はサルに認められるのか、ついに判決が下る(2016年1月7日GigaZiNE)

写真家のデービッド・スレーター氏のカメラで、インドネシアのサルが興味本位からシャッターを押したことで撮影された「サルの自撮り写真」の著作権は誰に帰属するのか、という問題が起こっていましたが、ついにアメリカの裁判所が「サルに著作権が認められるのか」について判決を言い渡しました。

写真家のデービッド・スレーター氏が撮影した写真がWikipediaに掲載されたことで、スレーター氏が「サルの写真の著作権は自分にある」と主張し、写真の取り下げを求めていました。これを受けたWikimedia財団は「サルが自撮りしたため著作権は発生しない」としてスレーター氏の訴えを却下しています。スレーター氏はWikimedia財団を相手に訴訟を起こし、裁判に判断を委ねる意向を示していました。

今回の裁判は、スレーター氏とWikimedia財団の裁判とは別に、「動物の倫理的扱いを求める人々の会(PETA)」がサルの代理となり、「サルの著作権はサルにあり、スレーター氏が無断で作品にサルの写真を使用している」と主張して、サルの著作権を侵害したことによる金銭的損害をスレーター氏に求めたもの。この主張に対し、サンフランシスコの連邦判事は、「サルが偶然シャッターを押した写真の著作権をサルが所有することはできない」と言い渡しました。

連邦判事は「PETAの主張は『拡大解釈』であり、訴訟を取り下げるべき」と述べていますが、PETAの代理人は「動物は憲法の名の下に自由であり、著作権を所有できるべき」とコメントしており、今のところ裁判を取り下げることはない模様。スレーター氏もPETAに訴訟の取り下げを求めており、スレーター氏が次回の裁判で書面による申し立てをすれば、PETAの訴訟内容を修正できる可能性があると、連邦判事が言及しています。

一方で、2014年にアメリカ著作権事務所は「『自然・動物・植物によって偶然生まれた作品』に対しては著作権が発生しない」と判断しており、スレーター氏にも著作権が認められない可能性が高いのですが、今回の裁判ではスレーター氏に著作権が認められるかどうかは争われていません。

一体何が何やらと言う話なのですが、しかし自撮り写真として考えるとこれはなかなか見事なものですよね。
本日は当事者でありながら恐らくもっとも蚊帳の外に置かれているインドネシアのサルにささやかな敬意を払って、世界中から一体それは本当の事?と思わず言いたくなるニュースを紹介してみましょう。

直径4メートル…100万年前のUFOの化石を発掘(2015年9月21日かすぽ)

ロシアで9月9日、直径4メートルの円盤型UFOと思われる石化した物体が発見されました。

UFOの化石が見つかったのは、ヴォルゴグラード州ジルノフスキー地区にあるメドヴェジツカヤ連丘です。

物体を調査した専門家によると、この石化した物体には金属成分が含まれており、年代は約100万年前のものと推定されるとのこと。

ロシアでは今年2月にも、シベリアの地下40メートルから石化した円盤型の物体(直径1.2メートル)が出土しています(既報)。

UFO研究家ヴァディム・シェルノブロフ氏は「直径1~2メートルの石化した円盤はこれまでにも多数見つかっているが、直径4メートルという大型のものは非常に珍しい」と話しています。

メドヴェジツカヤ連丘は、これまでにもUFOの目撃報告などが多数ある有名なミステリースポット。その地下には巨大なトンネル網が張り巡らされており、トンネル内に「ヘビ人間」が住みついているという噂もあります。

あーこれはどこからどう見てもUFOの化石にしか見えんわ(棒と言う問題の物体は元記事を参照いただくとして、しかし妙なものが出てきたのは確かですよね。
UFOに限らずビリーバーの方々の発掘してくるものはいずれも大変に興味深いものがあるのですが、こちらもアレにしか見えないと言う謎のオーパーツが見つかっています。

800年前の携帯電話が出土(2015年12月25日かすぽ)

オーストリアで、800年前の「携帯電話」が発見されました。

13世紀頃の発掘現場から出土した奇妙な遺物。くさび形文字のような記号が書かれたボタンの並び型など、たしかに一昔前の携帯電話のような形状をしています。

1990年代後半から2000年代初頭に普及していたタイプの携帯電話によく似ているようです。800年前のヨーロッパに何故このようなものが存在したのか? タイムトラベル中の未来人が落していったのでしょうか? まさに「オーパーツ」(時代の合わない工芸品)としか言いようがありません。

一見するとアレにしか見えないのですが、この奇妙な歪み具合と言い不思議な文字列と言い何やら想像をたくましくする余地がありすぎますよね。
野生生物は時に思いがけない生命力を発揮するものですが、こちらいくらなんでも発揮ししすぎだろうと話題のニュースです。

体半分失った魚、6か月生き延びる( 2016年01月05日テックインサイト)

胴体の半分を失っていることから尾ヒレもなく、泳ぐこともできない魚。そんな状態で6か月も生きながらえた魚は“I-half”(私は半分)と名付けられ、地元タイのメディアもその生命力を讃えた。『rt.com』が伝えている。

“I-half”はGolden belly barb(腹部が金色のコイ科の魚)の一種で環境適応能力に優れ、他の魚に比べて生命力が極めて強いとされる。魚の中では長寿で平均寿命20年、汚れた水でも生きることができるそうだ。

タイのメディア『Matichon News』によると、I-halfはセメントで囲まれた池で養殖されていたが、池から勢いよくジャンプして飛び出した際に体の骨が砕け、体半分が腐ってしまったという。

水槽に入れられ市場で売られていたI-halfを、たまたま見つけたのがWatchara Choteさん。体半分でも必死で呼吸をしていたI-halfは、Choteさんが働く魚屋の水槽に落ち着いた。Choteさんはどうせ長くは生きられないと思いつつも、このコイにI-halfとニックネームをつけ、他の魚とは別の水槽で様子を見ることにした。

同メディアによるYouTube動画には、水槽の中で泳ごうとするI-halfの姿が収められている。前には進めないものの、この姿で6か月も生存したとは信じ難い。I-halfの噂はあっという間に広まり、Choteさんは地元メディアの注目を集めたほか、自身の店の集客にもつながったようである。

動画を見ますとこの状況でどうやって摂食しているものなのか等々様々な疑問もあるのですが、それにしても生命力の強さには驚くばかりですね。
人間世界でも時折信じられないような不老不死伝説が存在しますが、こちら様々な方法で生命の限界を超越しようとするニュース2題をお伝えしましょう。

米国人学者ら 2045年までに、死人の蘇生開始を約束!?(2016年1月6日スプートニク)

米国の研究者、ジョシュ・ボカネグラ氏は、2045年までに、亡くなった人間を蘇生させるユニークな技術を開発する計画だ。

計画によれば、彼によって作られた人工知能に関する技術「スタートアップHumai」を基に、専門家らは、亡くなった人の脳を冷凍し、蘇生技術が完成した後、それを「解凍」し、人工的に準備された新たな身体にそれを移植する。

英国の新聞「デイリーエクスプレス」の報道では、ボカネグラ氏は「自分のアイデアが成功裏に実現すれば、世界の死亡率は数十分の一に激減する」と確信している。

ボカネグラ氏の予想では、彼のアイデアは、今後30年の間に現実のものになるという。

研究者達は、亡くなった人の脳を完全に保存できたとしても、蘇生した死人は、もはや人間というよりゾンビに近いのではないかと懐疑的だ。また一連の専門家達は「一度死んでしまった脳は『解凍後』もう完全な形で機能する事は出来ず、それを埋め込まれた『個人』が、どんなことを考え行動するか予想できない」と危惧している。

本当かどうかよりも本気かどうかを問いたくなるニュースなのですが、死亡率が激減した結果世界がどんな大変な状況になってしまうのかです。
こちらお隣中国からの不老不死のニュースですが、こちらの場合かなりお手軽にご利益にあずかれるそうです。

食べると不老不死になる肉塊「太歳」が発見され大騒ぎに(2016年1月4日トカナ)

 人類の見果てぬ夢、不老不死。実現すると世界が大混乱に見舞われることは間違いないが、個人の欲求となれば話は別だ。歳をとることなく、いつまでも生きていたいと願うことは当然だろう。事実、そんな人々の欲求を物語るかのように、世界には数々の不老不死伝説が存在する。なかでも特に有名なものが、中国の「太歳(たいさい)」だ。

 その姿は石とも生物ともつかず、硬いゴムのようで、自己再生能力を有するとも囁かれる「太歳」。古くは中国の妖怪辞典『山海経』に登場し、出土すると災いが起こるが、食べた者には不老不死の力が与えられるという。山の神、粘菌、謎の生物もしくは肉塊……など、正体については諸説入り乱れているが、いまだ真実は闇の中だ。ところが昨年、この「太歳」がついに発見され売りに出されていることが判明し、不老不死を願う世界中の人々の注目を集めているようだ。

 先月29日、中国共産党中央委員会の機関紙『人民日報』のインターネット部門である「人民網」が報じたところによると、「太歳」を発見したのは、中国北東部・遼寧省に暮らす農夫ワン・チェンドーさんだ。昨年3月、自宅近辺の山で、地中から顔をのぞかせる不思議な存在を目にしたワンさんは、すぐに掘り出して自宅に持ち帰った。

 総重量は約70kg、何層にも重なる組織、硬く黄色い膜で覆われた表面と、脆くクリーム色をした内部――。ワンさんはこれぞ伝説の「太歳」であると確信、人々に不老不死の効果を実感して欲しいと考え、1kg約35,000円で売ることにした。

 すると、その話を聞きつけた購入希望者が国内各地から殺到、すでに100万円以上を売り上げるというウハウハ状態に。今後70kgをすべて売り切れば、儲けが総額200万円を軽く上回ることも予想されるが、どうやらワンさんにもたらされる富は、さらに莫大なものとなりそうなのだ。というのもワンさんが発見した「太歳」、不思議なことに冷水に浸けておくと、ちぎった部分もいつの間にか再生しているのだという。購入希望者がいる限り、まさに尽きることのない“金脈”を手にしてしまったというわけだ。

 なお、この「太歳」の正体について専門家は「地中のバクテリアが増殖して結合したものではないか」と考えており、ワンさんを詐欺師のように見做す人々もいるようだ。しかし、本当に不老不死になれるとしたら、1kgで35,000円という価格設定は極めて良心的だ。結論を下すのは、「太歳」を食べた人々の今後をリサーチしてからでも遅くないはずだ。

効果効能に関してはともかく、水につけると増えると言うことで即座に転売が発生し価格破壊は進行しそうですよね。
最後に取り上げますのはこちらのニュースなのですが、まずは記事を一読いただきましょう。

馬に性欲を感じる人が増加、3日に1頭が性的被害に(2015年12月1日もぐもぐニュース)

愛の形は様々といっても、コミュニケーションのとれない相手にその愛情を押し付けるのは、やっぱり問題があるわけで。その端的な問題が、人間と動物の恋愛問題。特に馬に対し愛情を押し付ける人が増えていると、スイスの動物保護団体が警鐘をならしている。

■昨年1709頭の馬が被害に

動物保護団体「Tier im Recht」によれば、昨年だけで1709頭の馬たちが、こういった人間たちに無理な愛情を受け入れさせられて事件化しているという。愛情の押し付け、要は劣情をぶつけているということだ。

この頻度は約3日に1回のペースで犯罪行為が行われている計算。ヒヒンとしか物言えぬ馬たちだけに、実際の被害馬はさらに多いと予測されている。

■馬に欲望を感じる人が増加

他にも犬や山羊、中にはエイなどの魚類まで、幅広い地球の仲間たちに対して劣情を向ける、特殊博愛主義者たちが存在するのだが、同団体によれば、馬はその美しいシルエットやおだやかな性格から、そういった情を向けられやすい傾向にあるという。10頭に1頭の馬が、そういった特殊博愛主義者たちからの被害にあっているとも指摘。

肉食系女子や草食系男子という言葉があるけれど、そんな裏では“異食系”の男女がひそかに増えているのだ。

ちなみに同団体はドイツ系であるようですが、同国では現在進行形でこのような形での性愛表現が拡散中だとすれば恐るべき事態です。
どのような犯罪行為が行われているのかも非常に興味があるところなのですが、しかし馬など迂闊なことをすれば蹴られそうですけれどもね。

今日のぐり:「レストランつねまつ」

倉敷市と岡山市のちょうど中間に位置するのがこちらのお店ですが、見た目からして昔ながらの洋食屋の風情ですよね。
すぐ隣が大学と言うことで顧客も若い人たちが多いのは当然なのですが、割合に年配の方々も来ているようで休学日にも関わらず繁盛していました。

こちらでは一番人気がハンバーグ定食だそうで、名物的扱いの特大ハンバーグ定食なるものを頼んでみました。
見た目はノーマルの倍くらいのサイズ感でしょうか、今時のメガ盛りに慣れてると特大とまでは言い難いのですが、あくまでも定食のおかずとして見ると特大サイズと言うことでしょうか。
食べて見ますと見た目通り昔ながらの洋食屋のハンバーグで、個人的にはもっと赤身主体の食感のしっかりしたものが好みなんですが、このソフトな食感を懐かしく感じる人もいるのでしょうかね。
メガ盛り的な食べ応えを期待するものではありませんし、ハンバーグの真ん中に殻ごとの生卵が乗っているのは衛生学的にもちょっと…と言う気もするのですが、昭和のご馳走と言うのはこういう感じだったのでしょう。
このハンバーグの付け合わせは味噌汁に冷奴とまさしく定食そのものの組み立てで、さほど特記する味ではないですが一人暮らしですとこういうものが食べたくなる日がありそうですよね。
同行者のものも少しつまんでみたのですが、チキンカツは近頃多い分厚くジューシーなものではなく薄く伸ばしたクリスピーなタイプで、脂は少ないですがさっぱりした肉の味と衣がうまく調和して悪くない感じでした。

ちなみにメニューを見ますと一番洋食屋っぽいのはビーフカツですが、そう言えば近ごろではトンカツばかりでビーフカツと言うものもあまり見かけなくなった気がします。
トイレなど設備的には見た目の年式相応と言う感じですが、中は店舗二軒分ほどの広さがあってかなり収容力はありそうですし、繁忙期でもとりあえず席にはつけると言うのは助かりますよね。
ただ接遇面は見ていてかなり危なっかしいと言いますか、客商売なのだからせめてあいさつや返事くらいははちゃんと指導しようよと思うのですが、まあこれも学生の街らしいと言うべきなのでしょうか。

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2016年1月 9日 (土)

SNSと社会との関わり方がより濃厚になってきた結果

SNSと言えばその定着ぶりの一方で、俗に馬鹿発見器などと言われ必ずしも良いことばかりでもないようですが、その代表格で世界最大のSNSとも言われるフェイスブックについてこんな記事が出ていました。

フェイスブックやめると幸せに?デンマークで1000人調査結果公表(2015年11月29日スポニチ)

 ネット交流サイト「フェイスブック(FB)」をやめると幸せになれる? デンマークのシンクタンク「幸福度研究所」は29日までに、FBの利用をやめた人は、続けた人と比べて生活への満足度が高まったとする実験結果を公表した。

 日本でも人気のFBは、利用者が身辺の出来事を文章や写真で投稿し合うのが特徴。同研究所は多くの人が他人の素晴らしい経験などの投稿をうらやむ傾向にあるとし、「自分に何が必要かよりも、他人が何を持っているかを気にするようになる」と指摘している。

 実験はデンマーク在住の1095人を二手に分けて行い、一方のグループだけFBの利用を禁止。1週間後に「生活にどの程度満足しているか」を10点満点で聞いたところ、利用継続グループは実験前の7・67点が実験後は7・75点と大きな変化はなかったが、禁止グループは7・56点が8・12点にアップした。

 また、実験後に「今の気分」を尋ねたところ、禁止グループは88%が「幸福だ」、84%が「人生を楽しんでいる」とし、継続グループの各81%、75%を上回った。禁止グループで「悲しい」と答えたのは22%、「孤独だ」は16%で、継続グループは34%、25%だった。

 実験参加者全体の94%がFBを毎日利用し、69%は「素晴らしい出来事の写真を投稿するのが好き」だと答えた。

いわゆる依存症的にSNSにはまってしまう方々と言うものもいて、確かに実生活に与える影響は無視出来ないものではあるかと思うのですが、実名登録制で比較的利用者の質がいいと考えられているフェイスブックでもこんな調子なのですから、大多数のSNSの状況がこれよりも良いものだとは考えにくいところですよね。
ちなみにこの記事が出た直後にフェイスブックの創設者であり、現CEOでもあるザッカーバーグ氏が450億ドルにも登ると言う保有株式のほとんどを寄付すると報じられたことで「創業者も幸せになりたかったのか」などと言う人もいたようですが、もちろんこれはアメリカの多くの資産家の例にならって慈善事業にお金を出すということで、直接的には何ら関係する話ではありません。
ただやはり瞬時にして個人の発言が広く共有されてしまう、そして場合によってはそれに対するレスポンスを強要されるなど実社会への影響も小さくないと言うことはSNSの持つ課題であって、そうした影響が無視出来ないからこそ先日こんな記事が出ていたことが議論を呼ぶのも当然でしょう。

ツイッター、政治家の削除ツイートへのアクセス遮断を解除(2016年01月01日AFP)

【1月1日 AFP】米マイクロブログのツイッター(Twitter)は12月31日、政治家が削除したツイートへのアクセスを再開していくと発表した。「公の議論にいっそうの透明性をもたらす」助けになるだろうとしている。

 ツイッターは2015年、政治家が削除したツイートを世界30か国で収集して公開しているウェブサイト「ポリットウップス(Politwoops)」から削除ツイートへのアクセスを遮断した。当時、ツイッターは政治家にも他のユーザーと同様に、考え直した後にツイートを削除する権利があると主張していたが、「公人に説明責任を果たさせる」という名目で方針転換した。

 ツイッターは今回、「ポリットウップス」を2010年に立ち上げたオープン・ステイト財団(Open State Foundation、本部:オランダ)ならびに米国の政治家を監視している「サンライト財団(Sunlight Foundation)」と合意に達したと発表した。この3者に加え、あらゆる人がオープンで安全なコミュニケーションを取れるようになることを目指している団体「アクセス・ナウ(Access Now)」が数回の協議を行った末に合意に達したという。

 オランダで始まった「ポリットウップス」の活動は世界30か国に広がり、政治家にとってはたびたび困惑の種となっている一方で、ジャーナリストには便利な情報源となっている

いわゆる馬鹿発見器騒動などは言うまでもありませんが、各方面でSNSを巡る失言騒動はたびたび発生し炎上にも結びついているわけで、特にそれが公的な地位にある人物や著名人である場合には非常に大きな騒動にもなりかねないだけに、昨今政治家などが選挙活動の一環的に安易にSNS等を利用する風潮も何やら危ういものがありますよね。
以前には長万部町のゆるキャラがSNSで暴言を吐きまくって解雇された事例もありましたが、別にSNSに限ったことではなく病院窓口で暴言を吐いたことをわざわざブログで公表し大炎上した岩手県議が最終的に自殺と思われる状況で発見されたケースもあり、昨今では失言暴言の類が炎上するたびに発言そのものを削除すると言う行為が半ばお約束化している感もあります。
これに対して政治家の発言であることを理由に削除発言をオープンにすると言う方針が是か非かと言う議論はあって、そもそも政治家だけに対象を限定する理由は何なのか、公人と言えばマスコミ関係者なども公人ではないか等々様々な意見もあるようですし、逆に政治家であるからと言って常に公的な立場で発言するとは限らない以上、一般人に比べて権利が抑制されるのはおかしいと言う声もあります。

ネットに対する強力な規制が行われているような国でもネット利用者は着実に増えていて、しばしばそれが公権力の腐敗や横暴に対する抑止力にもなると言う現実がある一方で、特に実名登録制など身元バレする可能性が高い場合、当局からの追及を恐れ自由な発言が制約されると言うリスクもありますよね。
その点で常時発言を監視されていると政治家の発言が萎縮してしまい、かえって自由な言論の妨げになるのではないかと言う懸念は当然にあるわけですが、そもそも公の場で発言するのが仕事である政治家が人に聞かれて発言を控えるようでは不適格だと言う考えもあり、未だ賛否両論と言うところであるようです。
ただ全てのSNSがこうした行為を行っているわけでもないので、利用者の考え方によって今後使い分けが広がってくるだろうと言うのは例えばネット上のBBS等で利用者ルールによって自然と棲み分けが発生していることからも予想出来ることで、SNSの世界もどこかの国の国営放送のような発言ばかり並ぶものもあれば、便所の落書きとしか言えないようなものもありと多様性が増していくことになるのでしょうか。

| | コメント (2) | トラックバック (0)

2016年1月 8日 (金)

高齢者地方移住と受け入れ自治体の損得

近い将来に都心部での医療・介護供給不足が見込まれるとして、都会から地方へと高齢者を移住させようと言う提案がなされているところなのですが、それについて先日こんな記事が出ていました。

高齢者の地方移住はうば捨て山?(2015年12月31日産経ビズ)

(略)
 高度成長期に都会に流入した団塊の世代が、75歳を迎える2025年には医療・介護需要が急増する見込みだが、地価の高い都心では高齢者施設の建設コストは高く、供給不足が深刻化する恐れがある。その対策として、安倍晋三政権は50~60代を中心に介護・医療施設を備える地方への移住を選択肢として示す日本版CCRC(生涯活躍のまち)構想を打ち出した。人口が減少する地方都市も受け入れを検討し始めたが、肝心の都会住民が付いてくるかは不透明だ。

 民間有識者らでつくる日本創生会議(座長は増田寛也元総務相)は、東京圏は今後10年間で75歳以上の後期高齢者が175万人増えると分析。施設入所希望者は増えており、日本全体で特別養護老人ホームの入所待機者数は52万人。現在は都区部の施設不足を近隣県の余剰で賄っている構図だが、25年には東京圏全体で13万人分の不足が顕在化する見通しだという。

 大和総研の石橋未来研究員は「医療・介護施設と人手が不足する都市部から、人口減少が進む地方へ高齢者を移住させることは、国が地方創生と高齢者問題をひとまとめに対処しようとする意図が感じられる」と指摘。医療・介護だけでなく、若者の移住のための子育てや教育機会などの充実もそろわないと人口流入で地方が活性化することにはつながらないと分析している。

 日本版CCRC構想は自らの希望に応じて地方に移り住み、健康な生活を送りながら、介護が必要になればケアも受けられる環境を用意する内容。推定約60万人の居住実績がある米国からヒントを得た。政府は14年度補正予算から移住支援の地方創生先行型交付金として、長崎県や新潟県南魚沼市、山梨県都留市などに1700億円を交付。16年度中にモデル事業を始める。
(略)
 日本版CCRC構想は、都会からの移住者が就労や社会活動に参画することで地方の活性化に資するとしている。

 三菱総研の長谷川専主席研究員はリポートの中で、年金受給世代の65~80歳の移住について「月20万円消費する100人が地方移住した場合、経済効果は移住先を中心に40年間で累計140億円程度、1000人の雇用創出につながる」との試算を示している。これに対し、50代や60代前半の現役世代の場合は、仕事がないとそもそも移住は困難。内閣官房の調査では、東京在住者の地方移住に関する不安として41.6%が「働き口」を挙げ、最も多かった。

 政府の調査によると、日本版CCRCに関連する取り組みの意向があるのは、地方公共団体のうち11.3%に上る。受け入れを目指す都市の中には、ロボット産業を基幹産業とし東アジア諸国へのアクセスも良好な北九州市のような例もあれば、森林を資源とするビジネスに取り組む秩父市のような例もある。
(略)
 厳しい現状を受けて、安倍政権は11月、CCRC構想に加えて、20年代初頭までに介護施設や在宅サービスなどの整備を進め、介護の新たな受け皿を50万人分以上整備する目標を打ち出した。

記事全文はリンクから参照いただければと思うのですが、ある意味ではタイトルに反して?必ずしも地方移住そのものに反対する内容とも言えない記事であることに留意下さい。
記事として興味深いのは移住する側である都市部高齢者目線での話ばかりが語られていると言う点で、うば捨て山などと穏やかならぬ表現まで使っているのであれば普通に考えて捨てられる地方の側の視点がもう少し必要になるのではないかと言う気がするのですが、いずれにせよ1割程度の自治体は受け入れを検討中と言うところなのでしょうかね。
もちろん高齢者が大勢移住してくれば雇用創出効果があると言えば嘘ではないのでしょうが、その実態はと言えば現状ですら必ずしも十分とは言えない医療・介護領域でさらなるリソースが要求されるのだろうとしか聞こえない話で、人口の多い都市部ですらこの領域では人材が集まらないのに、田舎で募集をかけたところで今後どれほどキャパシティー増加が見込めるものなのかは疑問符ですよね。
一方で高齢者が現状で最も多くのお金を持っていることは客観的事実であり、その消費活動による経済効果が高齢者移住の大きな理由付けの一つともされているのですが、その点についてはこんな心強い?ニュースも出ていることは注目されるところです。

高齢者世帯支出、個人消費の半分に…内閣府報告(2015年12月29日読売新聞)

 内閣府は28日、景気の現状と先行きなどを分析した報告書「日本経済2015―2016」(ミニ白書)を発表した。

 60歳以上の高齢者世帯による支出が、個人消費のおよそ半分を占めるまでに拡大し、影響力が高まっていると分析。消費活性化策として、高齢者が柔軟に働くことができる仕組みづくりや、職業訓練の機会の充実を提案した。

 世帯主が60歳以上の高齢者世帯の中で、世帯主が会社などに勤めている世帯は、そうでない世帯よりも月々の支出が約7万円も多い。「高齢者が就労し、収入を得られれば、消費支出が増加し、マクロの消費も拡大する可能性がある」と指摘した。

 白書では、高齢者の労働参加が急速に進んでいる北欧諸国と日本を比較した。

白書についてはこちらを参照していただきくとして、さすが金満世代だけに豪勢にお金も使っているのだなと思わず納得しそうになるのですが、注意すべき店としてこの個人消費なるものの対象になるのは車や衣服などの物品の他に各種サービスも含まれていて、当然ながらそこには医療費なども含まれていると言う点です。
実際に「高齢者世帯は他の世代に比して、交際費を含むその他の消費支出や外食を含む食料、保健医療の比率が高くなっている」と言い、支出内容が異なっているのは事実であるのですが、一口に高齢者と言っても勤労収入のある世帯と比べると無職世帯では支出が月額7万円違うと言い、前者では車や衣服などいわゆる嗜好品的な支出が多いそうです。
こうした点から「現在就労していないが、希望する高齢者が職に就き安定した収入を得ることができれば、消費支出もより積極的になる可能性が高い」とまとめているのは確かにその通りではあるのでしょうが、そもそも何故若者が都会に出るかと言えば仕事を求めてと言う側面も強いのですから、下手をすると地方で世代間での仕事の奪い合い勃発と言うことにもなりかねないですよね。

もちろん若者がしたがらない仕事を高齢者がしてくれれば一番良いのですが、そもそも地方で求められている仕事が都市部で長年働き引退した人々に合致するかどうかで、一番確実に需要があるのは老老介護的な高齢者相手の仕事と言うことになりかねませんが、それなら最初から都市部で高齢者同士助け合っていくシステムを構築してもいいんじゃないかと言う気もします。
この老人棄民政策とも言うべきものに関してはこうした経済的側面に加えて、地方側の受け入れ余力の問題や国保患者が増加することによる自治体財政の行方など損得勘定を総合的に判断しながら進めることになるのかと思うのですが、人口減少時代であるだけに理由は何であれまずは人口増こそが国力ならぬ自治体力を高めると言う考え方もあると思います。
早い話が民主主義社会である以上は人口が多い自治体ほど発言力も大きい理屈ですし、これだけ少子化が定着した時代になると人口再生産の期待出来る若い世代を呼び込むより、ひたすら消費者に徹する高齢者を呼び込む方がむしろ効率的だと言う考え方もあるはずで、自治体毎にどのような判断をするかと言うことも今後の戦略を反映したものになりそうな気がしますし、なるべきだと思いますね。

| | コメント (6) | トラックバック (0)

2016年1月 7日 (木)

骨髄ドナーには報奨金と言う制度の広がりが問いかける問題

先日こんな記事が出ていたのを御覧になったでしょうか。

骨髄ドナーに奨励金、1日2万円…東京・豊島(2015年12月29日読売新聞)

 白血病などの患者に骨髄を提供する「ドナー」を増やそうと、東京都豊島区は来年1月から、移植手術をしたドナーに1日2万円の奨励金を交付する事業を始める。

 23区では初という。

 都赤十字血液センターによると、今年7月時点でドナーの登録者は区内に1126人。登録者数は近年減少しており、加齢や健康上の理由による登録取り消しも増えている。移植手術で3~6日入院が必要で仕事を休まなければならないなどの負担もあることから、がん対策推進条例を制定している区が支援に乗り出すことにした。

 奨励金の対象となるのは、区内に住所があり、日本骨髄バンクが実施する事業で骨髄や末梢まっしょう血幹細胞を提供したドナーで、証明書を提出すれば7日間を上限として奨励金が支払われる。ドナーが勤務している事業所にも、1日1万円が交付される

 区は「事業を通じて、一人でも多くの区民が骨髄バンクに登録をしてもらえれば」としている。


豊島区 骨髄提供に奨励金制度 最大14万円(2015年12月15日NHK)

白血病などの治療に必要な骨髄移植の普及につなげようと、東京・豊島区は骨髄を提供するドナーや、ドナーの勤務先に奨励金を交付する制度を、東京23区ではじめて1月から始めることになりました。
骨髄移植は白血病などの治療に有効ですが、骨髄を提供するドナーは事前の健康診断や骨髄の採取に1週間ほどの通院と入院が必要になるため、仕事を休めないといった理由で、提供をためらうケースも少なくありません。

このため東京・豊島区はドナー側の負担を減らしより多くの移植につなげようと、骨髄の提供者とその勤務先の会社に対し奨励金を支給する制度を来年1月から始めることになりました。
この制度では、ドナーに対し、通院や入院の日数に応じて最大で14万円を支給するほか、勤務先には最大7万円を支給するということです。
豊島区は、奨励金を支給し、ドナーが会社を休んでいる間の経済的な補償を行うことで、骨髄を提供するドナーの増加につなげたいとしています。

この制度は1月4日から活用でき、骨髄移植を仲介する「日本骨髄バンク」が発行する証明書を区役所に提出する必要があります。
豊島区によりますと、こうした取り組みは東京23区では初めてだということで、「制度を活用して1人でも多くの人に骨髄移植に協力してもらいたい」と話しています。

最近この骨髄提供に対して2011年の新潟県加茂市を皮切りに多くの自治体で相次いで奨励金が設定されているようなのですが、勤務先にも金銭的補償があると言う点がポイントで、自治体によっては提供者本人への支給だけに留まっている場合もあるようですが、やはり一週間仕事を空けられるとなると職場の理解も欠かせませんよね。
実際問題骨髄提供に行ってきますと休業届けを出したところ上司から嫌みを言われた、などと言う声もあるようですから社会的理解も不可欠なのですが、ぎりぎりの人数で回している事業所も多い中で一人でも休業が痛いと言う事情も判る一方で、むしろ社員に報奨金を支払ってドナー登録を推奨していると言う企業もあるようで、このあたりは総合的に何が得なのかと言う判断が分かれるところだと思います。
いずれにしても全国自治体で相次いでこうした制度が稼働し始めたと言うのはそれだけ需要があると言うことで、特に骨髄ドナーの場合適合するかどうかと言う点でハードルが高く常に不足状態が続いていると言い、また提供のタイミングなどの問題で直前に辞退するケースも少なくないそうで、まずはドナー登録者数を多くしていくことが望ましいと指摘される所以ですよね。

骨髄バンクの意義や必要性に関しては異論のないところだと思うのですが、今回の報道を契機に一部方面から指摘されているのが「これは臓器売買とは何がどう違うのか?」と言う指摘で、確かにお金を出して他人から臓器を提供してもらうと言う点で共通点があり、また奨励金と言う言葉からしてもお金を出すことで提供を促すと言う意図が明らかに思えます。
ご存知のように日本では臓器の移植に関する法律により臓器を売買することは禁止されていますが、一方で臓器提供に関する費用に関しては一切ドナー側に負担をかけないと言うシステムになっていて、要するに1日2万円と言う金銭授受が必要経費支給の範疇であれば既存制度の範囲内であろうし、それを超えて報酬と言う側面を持っているのであれば法律違反に問われかねないと言うことでしょうか。
一方で骨髄移植がドナーにも大きな負担を与えるのは事実なのだから、この程度の金銭支給は別に構わないのではないかと言う意見も当然ながらあるのですが、身体的負担と言えばいずれ回復する骨髄よりも機能回復がない腎臓提供などの方が永続的な負担となりそうですから、公平性の観点からも判断が難しい部分はありそうですよね。

社会的に見ますと臓器売買と言う行為はお金を出して臓器を買うと言う部分が問題視されていて、要するに金銭によって臓器移植の公平性を左右されてはならないと言うことが大前提になっていると言えますが、この点では骨髄移植はまず適合性と言う客観的事実が先にあるわけですから、お金によって臓器を買うと言う行為は物理的に行いにくいと言う反証は成立しそうです。
一方で世界的に見ますとネットの普及などもあって、「○○の条件に適合する方には大金を出します」方式で様々な人材募集をかけているケースも実際報道されているわけですから、結局はドナーとレシピエントの直接的な関係をどこまで遮断できるかと言うことが最も重要になってくるのでしょう。
その点で日本などは骨髄バンク制度が調えられ手堅い運用がなされていると考えてよさそうですが、逆説的に言えば公平性が担保されるなら必ずしも金銭提供自体は否定されないと言うことであれば、今後各種臓器の不足感に応じて実質的報酬を支給してもいいのではと言う議論もあり得るのでしょうし、そうでもしなければ国際的批判も高まってきている「移植ツーリズム」の解消など出来ないのかも知れません。

| | コメント (8) | トラックバック (0)

2016年1月 6日 (水)

避けられたかどうか微妙な事故

遅れるべきでない場合に限って何かしらの理由で遅刻してしまうと言うことは往々にしてあることですが、その理由として電車の遅延などある種不可抗力的なものであるのか、それとも個人の努力次第で回避できたものであるのかによってずいぶんと印象が違うのも事実ですよね。
先日発生したこちらの事例などはその微妙な境界例と言えそうで、ネット上でもこれは回避出来たものなのかどうかで意見が分かれているようです。

救急車エンジンかからず…別の隊出動も到着25分遅れ、ホテルで転倒の患者死亡 札幌市消防局(2015年12月29日産経新聞)

 札幌市消防局は29日、救急車の故障を理由に最寄りの救急隊を出動させず、別の隊を出動させて本来より到着が約25分遅れた、と発表した。60代の男性患者は病院で死亡。「到着遅れと死亡との因果関係は分からない」と説明している。

 消防局によると、29日午前1時5分、南区定山渓温泉のホテルから「客が転んで頭を打ったようだ」と119番があり、ホテルから約1キロ先にある最寄りの出張所に出動を指示した。

 しかし、救急車のエンジンがかからず、同1時9分、代わりに、約14キロ離れた救急隊を出動させた。

 その後、通報者に再度連絡をとり、患者が意識を失っていることを把握。同1時16分、出張所から救急救命士を消防車で出動させ、この到着が最も早かった。救命士の到着時、患者は心肺停止状態で、別の客らが蘇生(そせい)を試みていたという。

お亡くなりになった方のご冥福を祈るしかないのですが、故障による遅延が死亡と関係しているのかどうかは記事からははっきりせず、むしろ転倒そのものが何らかの致命的な疾患発症の結果であったのかも知れずで、この点に関しては説明通り「因果関係は分からない」と言うしかないのだろうと思います。
聞くところによると消防署では毎日車輛の点検を行っているようで、車輛そのものはもちろん中に積み込んでいる機材などもチェックしていると言いますが、これらに関しては過去にも様々な事故事例などを受けて次第にマニュアルも調えられてきたものなのだそうで、今回の車輛も前日夕方の指導点検では特に問題がなかったと言いますから事態はより深刻そうに見えます。
それでも消防救急などは日常的に点検や運行も行っている専門家が扱う道具であり、何かトラブルがあれば今回のように代替手段も講じられるのだろうと思いますが、これが素人の扱う道具であればどうなのかで、先日報じられたこちらの事故事例を取り上げてみましょう。

人工呼吸器欠陥、死亡原因 ALS男性遺族(2015年12月29日毎日新聞)

 全身の筋肉が徐々に動かなくなる筋萎縮性側索硬化症(ALS)を患った埼玉県の男性(当時65歳)が死亡したのは、人工呼吸器の欠陥が原因だとして、遺族が28日、呼吸器を輸入販売するフィリップス・レスピロニクス(東京)に約7200万円の損害賠償を求める訴えを東京地裁に起こした。

 訴状によると、男性は自宅で療養していた14年10月に人工呼吸器が作動しなくなり死亡した。通常の使い方だったのに電源コードが断線したとし、製品に欠陥があったと主張している。提訴後、記者会見した妻(62)は「なぜ事故が起こったのか明らかにしたい」と訴えた。遺族の代理人によると、フィリップス社から同じ製品で過去1年間にコードの断線が17件あったと説明を受けたという。


ALS患者死亡 遺族が人工呼吸器の会社を提訴(2015年12月28日NHK)

全身の筋肉が徐々に動かなくなる難病、ALS=筋萎縮性側索硬化症の男性が自宅で使用していた人工呼吸器が止まって死亡したことを巡り、遺族が「製品に欠陥があった」として製造や販売をしている会社に賠償を求める訴えを東京地方裁判所に起こしました。

訴えを起こしたのは、ALS=筋萎縮性側索硬化症と診断され、自宅で人工呼吸器を使用していた埼玉県の当時65歳の男性の遺族5人です。訴えによりますと、去年10月、人工呼吸器の電源コードが内部で断線して止まったため男性は呼吸が停止し、10日後に死亡したということで、遺族は、「製品に欠陥があった」として製造や販売をしている「フィリップス・レスピロニクス合同会社」に、7200万円余りの賠償を求めています。
遺族によりますと、人工呼吸器が止まる前、外部から電源の供給がなくなり、内部のバッテリーが作動したことを示す表示が出たということですが、この表示の意味について事前に会社から詳しい説明はなかったとしています。

提訴のあとで会見した男性の妻は、「人工呼吸器を使っている人たちの安心や安全のためにも、なぜこのような事故が起きたのか解明したい」と話していました。
一方、会社側は「訴状を受け取ってないのでコメントは差し控えたい」としています。

これまた不幸にしてお亡くなりになった患者さんのご冥福をお祈りする次第ですが、記事を読んでいて気になったのが電源コードの断線と言う今どきの電気製品としてはあまり聞かない故障であったこと、そし1年間で同製品で同種断線事故が17件あったと言うことで、相当な頻度で発生するトラブルであると言う印象を受けますが、いわゆる通常の使用でも断線してしまうような欠陥製品だったのかは気になりますね。
一般的にこうした致命的な結果を招くトラブルに関してはリコール等で対応することになるかと思うのですが、ざっと見た限りフィリップス社製の人工呼吸器が最近リコールされたと言うニュースは出ていないようなので、何かしら通常の想定外の状況で断線が発生したのだとすれば、設置時の説明にこの種の注意事項も書き加えるべきなのかどうかです。
他方でこの種の機械の設置時には停電など電源喪失時の対応についても詳しく説明されるのが一般的だと言い、その意味でバッテリー警報に気付いていたらしいのに何ら対応しなかったのだとすれば状況がよく分からないところなのですが、見る限りでは患者も家族もそれなりに高齢であり、この種の機械の操作についてあまり理解が深そうではないと言う点もあるいは事故の一因になっていたのかも知れません。

しばらく前に古い扇風機が発火すると言う現象がかなり大きく報じられていて、最近の扇風機には使用期限を示すシールなども貼られているようなのですが、これも道具は手入れが必要だと言う前提できちんとメンテナンスを行っていれば古くても発火しないと言いますが、メンテナンスフリーが当たり前になった時代の道具が中途半端に古くなってきた時が一番危ないと聞きます。
医療用器具などは基本的に専門家が扱うべきものと言う認識が一般的で、在宅使用されるものもスイッチ類をカバーで覆うなど可能な限り素人には触らせない、触れないように設計してあるものが多いように感じますが、それならそれで通常とは異なる状況になればきちんと警報を出し、そうなったときどう対応すべきなのかを明示すると言う必要はありそうですよね。
昨今では何でも裁判沙汰になりかねないと言う懸念でしょうか、ちょっとした道具でも立派なマニュアルが添付されていて小さな文字をいちいち読むのがつらいと言う方々も多いと思いますが、この種の道具で万人に対して最大公立での安全を担保するためにどのような使用法の説明が望ましいかと言う点に関しては、老老介護も増えてくる時代だけに緊急性が高い課題でありそうに思います。

| | コメント (4) | トラックバック (0)

2016年1月 5日 (火)

産むと言う行為の多様性が拡大中

いわゆる少子化対策としてそもそも結婚の機会がないと言うことに焦点が当てられつつありますが、その一方で必ずしも子供が欲しくないわけでもない、むしろ欲しいと考えているのに恵まれない方々がいて、生殖医療にどれだけのリソースを投じるべきかと言うこともしばしば議論されますよね。
一方で同性婚などを始め性的マイノリティーの権利拡充が進められる中で、それが少子化に対してはマイナスに作用するのではないかと言う意見を述べる人もあるように性の多様化と言うことも今後の課題ですが、先日はさらにその先に進んで出産の多様化と言うことを考えさせるこんな記事が出ていました。

精子買い、産むだけ婚を求める女性増…夫不要でただの精子バンク扱い?(2015年12月17日ビジネスジャーナル)

(略)
夫は要らない。子どもだけが欲しい」――こんな声を、もう何人から聞いただろう。

 たとえば、フリーランスでデザイナーをしているキョウコ(37歳)のケース。2つ年下の後輩と5年以上も半同棲中。いつまで待っても彼のほうから「結婚」を言いだす気配はない。時々、わざとテーブルに結婚情報誌「ゼクシィ」(リクルート)を置いて“結婚プレッシャー”をかけてきたが、彼は見て見ぬフリをする。そこで半年前、キョウコは思い切ってこう言った。
もうあなたに結婚は期待しない。子づくりだけ協力してくれればいいから」
 そう、彼女は経済的にもある程度、安定していたがゆえに「子どもと2人で生きていく」と決意したのだ。初めは「え?」と戸惑った彼。だが、「今後一切、養育費などは請求しません」とキョウコが一筆書いたこともあり、「それならば」と素直に協力した
(略)
「もともと、結婚に憧れはなかった。でも子どもだけは欲しかった。今はとっても幸せ。でもこれで、仕事からは一生逃げられないですね(笑)」

 一方、実家の老舗和菓子店を継いだフタバ(28歳)は、小学生の息子を見ながら、こう振り返る。
「結果的に、パパ(夫)は精子バンクみたいな存在だったのかな」
 フタバは大学3年生の時に妊娠した。相手は、当時付き合っていた1歳上の先輩で、今の夫だ。その時すでに中堅のメーカーに内定していた彼だが、フタバは長女のため、いつか実家の店を継がねばならないと知り、「だったら僕も、君を手伝って和菓子店で働く」と決意。婿入りする意思を固めたという。
 ところが、彼はフタバの親とそりが合わず、店の接客も満足にできなかった。出産の際には、破水したのを見てただ取り乱すばかりだった。挙句の果てに、彼女の両親や親戚一同は、こんなことまで言い始めた。
跡取りができたんだし、もう婿はいらないね」
 驚くのは、フタバ自身もそう思い始めていることだ。なぜ私は、尊敬できない男性と、何年も生活を共にしてきたのだろう。時々、こんなふうにも考えるという。
「どうせ精子バンクみたいな存在なら、もっと優秀な精子を探すべきだった!」

精子を買って自分で妊娠

「精子バンク」――。欧米では未婚女性の利用がすでに合法化されている国もあり、医療機関だけでなく精子提供者個人も国に登録義務があるなど、一定の法整備が始まっている。そして、まだ合法化されていない日本でも、現実には「海外だけの話」や「他人事」では済まされなくなってきたようだ。
 その驚くべき実態を報道したのが、2014年2月27日の『クローズアップ現代』(NHK総合)だ。
 番組によると、日本でもインターネット上で精子の提供を持ちかける個人サイトが、すでに40余り(当時)。もちろん違法だし、多くが匿名、身元不明で、倫理上の課題や感染症のリスクもある。それでも「精子買い」を希望する女性が少なくないという。
(略)
 なぜ一部の女性たちは、ここまでやってしまうのか?
(略)
 実は今回、拙著『恋愛しない若者たち』を上梓するうえで行った定量調査でも、「産むだけ婚」を肯定的に見る女性が予想外に多いことがわかった。具体的には、「男性に子づくりだけ協力してもらう、または精子バンクを利用する『産むだけ婚』をどう思うか」と聞いた。
 これに対し、「アリ。実践してみたい」とまで言い切った独身女性はわずか5%だが、「自分は実践しないが、アリだと思う」なども含む肯定派は、なんと約5割に上ったのだ。
 肯定派の中には、「旧態依然とした日本の制度や概念」に疑問を抱く女性たちも大勢いる。
(略)
 今回の調査や取材で見えてきたのは、今の若い女性たちが、せっかく「子どもが欲しい」と願っても、なかなか「この人」と思う男性や、望むような結婚スタイルに出逢えない現状だ。
 その結果、「もう子どもだけいればいい」と歪んだ割り切りをしてしまう女性たちも、決してゼロではないということだ。
(略)
 本来、恋愛や結婚、出産は「ハッピー」なことのはず。でも、今の若者たちは、能天気に「恋愛しちゃおう」とか「結婚、出産すれば、万事オッケー」とは考えない。それだけ、古い結婚観が抱える矛盾や、その先のリスクに気づいているからだ。だが、制度や概念を改めることぐらいは、大人たちにもできるはずだ。

こうしたケースは今のところさほどに多いものではないのでしょうが、少子化対策と言う考え方からすれば結婚制度などのしがらみによって妊娠、出産を断念されるよりはよほどに良い話なのだろうし、シングルマザーの多い諸外国などを考えると日本でも夫婦関係以外での出産ももっと増えていいはずだと言う意見もあるでしょうが、保守的な家族関係の考え方からすると何とも奇妙な行動に見えるのも事実でしょうね。
もちろん世代による考え方の違いと言うこともあるのでしょうが、恐らく昔からこうした考え方の人は社会の中に一定数いて、それがネットやSNSを通じて相互に連絡し感覚を共有できるようになり局所的には多数派のようにも振る舞えるようになったこと、そして何より技術的にも様々な状況に対応可能な手段が整ってきたことも大きいのではないかと言う気がします。
一例として近ごろ海外では子宮移植と言う話も出ていて、2014年には史上初めて子宮移植を受けての出産例が報告されていましたけれども、こうなりますと生物学的に女性であることが産む性としての必須条件ではなくなる理屈ですし、さらに今話題のクローン技術なども応用すれば誰であれ一人で子供を産めるように技術的にはなってきたと言うことでしょう。
技術的進歩が人間の考え方も変えていくと言うことは別に出産に限ったことではなく、例えば携帯、スマホを持つことが当たり前になったこの20年ほどで一般の人々の行動パターンも劇的に変化しているのですが、先日出ていたこちらの記事もなかなか興味深いものであるように思えます。

「デザイナーベビー」に徐々に近づく生殖医療(2015年12月31日CNN)

(CNN) 「男性で非常に長身。肩幅は広く、すらっとした体形。完全な左右対称の顔には灰青色の目がきらめき、笑うと少しいたずらっぽい表情に」――。ロマンス小説の描写ではない。インターネット上で精子を購入しようとすると、実際にこんな説明が見つかる。
現在はマウスを数クリックしてクレジットカードを使うだけで、特定のタイプの赤ちゃんの精子や卵子を注文することができる。遺伝子技術が進歩するなか、生まれてくる子どもの種類を選ぶ方法がさらに増える見込みだが、問題となるのは、我々が実際にそれを選ぼうとするかどうかだ。

米ワシントンでは12月1日から3日にかけて、米英や中国の科学者らが集まり、ゲノム編集についての歴史的な国際会議が開催された。議長を務めたカリフォルニア工科大学のデービッド・ボルティモア教授が開会の辞で述べたところによれば、「人間の遺伝的な特質を改変するためのゲノム編集を、我々がいつ利用するのか」をめぐって議論が交わされた。
生殖医療技術は数世代にわたり、時には世論を追い越す形で前進してきた。不妊などに悩む多く親がテクノロジーに目を向ける現在、より健康な赤ちゃんを生み出すだけでなく、突出した特徴を持つ「デザイナーベビー」を作るのに科学を利用するのか、大きな問題となっている。
(略)
3人の「親」の遺伝物質を組み合わせることにより、失明やてんかんを引き起こすDNA変異を取り除く技術もある。米国では禁止されているが、2月に英国で認可が下りた。異常のある卵子のミトコンドリアに代わり、健康なドナーのミトコンドリアを移植するもので、米国でも似たような技術が試行されている。ただ、米食品医薬品局(FDA)は、長期的な影響をめぐり疑念が生じたのを受け、これをいったん中止にした。
この技術に関しては、子どもの健康面にとどまらず、目や髪の色、知能などを選別する遺伝子改変技術につながりかねないとして、懸念を示す倫理学者もいる。デザイナーベビーについての著書がある米ダートマス大学のロナルド・グリーン教授は、この技術が今世紀の終わりまでには確実に手が届くようになるだろうとの見通しを示す。
世論調査によれば、米国人の大半は、遺伝性疾患の除去からさらに踏み込んだ技術に警戒感を持っている。だがグリーン氏は、技術のおかげで子どもが有利になるようであれば、こうした姿勢が変化する可能性もあると指摘。「iPhone(アイフォーン)が欲しくなるなんて最初は誰も思いつかなかった。だが、スティーブ・ジョブズがiPhoneを生み出すと、みなが持つようになった」と述べる。
(略)
だが、米カンザス大学のアラン・ハンソン教授(社会人類学)は、技術が進化してもデザイナーベビーの質を競い合うような事態にはならないと予測。体外授精により子どもをもうけた女性ら数百人にインタビューしたが、大半の女性は「健康な子どもを欲しがる傾向にあり、それ以外の点では、自分に似た技能水準や知能を持つ子どもを欲しがる」という。
ハンソン氏によれば、女性はたいてい、結婚相手になったかもしれないタイプの男性ドナーの精子を選ぶという。「子どもの遺伝的な性質の向上が可能になると、人々はそれに飛びつき、妊娠をめぐる『軍備競争』が勃発するとの多くの予想がある。だが、私の研究ではそうした事態は見られず、その傾向が変わるとも思えない」と話す。
スペンサー氏も同意見だ。社会的に許容されていない行為に及ぶ一部の業者が出てくるのは避けられないが、それ以外のクリニックは信頼でき、専門的な指針を順守するだろうとの見方を示す。

何が正解だったかは事後になってみなければ判らないとしか言いようがないのですが、歴史を振り返ってみますと技術的に可能なもので社会的にも需要があるものはいずれ必ず実際に用いられるようになるように思えますので、どの程度一般化するかは別にしていずれこうした技術も現在の積極的安楽死などと同様、段階を踏んで社会の中に拡がっていくのかなと言う気はします。
こと生殖と言うことが絡むと自分以外の人生にも関わってくる問題だけに、誰の考え方に基づいて話を進めていくべきなのかと言うことも非常に難しいところで、技術的に完璧なデザイナーベビーが可能になり親が理想的と思える子供を産んだとしても、将来その子から「誰がこんな風に産んでくれって頼んだ!」と言われてしまう可能性は当然否定出来ないわけです。
また従来であればここはパパに似ている、あそこはママにそっくりと言うことである意味納得出来ていた欠点も多々あったはずですが、望ましい方向への改変が可能になれば何故それを行わないのかと考えるのが人間の自然な習性で、早い話がメイクをすれば美人顔になれるのにすっぴんで通している女性がほとんどいないと言うことからしても、案外普及し始めれば広汎に拡がるのかも知れませんね。

子供の誕生は夫婦のみならず周囲にとっても一大事であって、メイクの話で言えば何故それを行うかと言えば社会が女性により美人であることを求めているからだと言う声もあるように、ちょっとした一手間で子供の数々の欠点が矯正出来るのであれば祖父母や親戚から「なぜ治してあげないの?」と言う圧力が相当にかかってくるだろうとは想像できます。
この点では前述のように家族関係のしがらみから離れた親子関係と言うものが多少なりとも有利に働く可能性もありますが、最終的には将来一方の当事者である子供がどのように受け止めるかと言う点は未知数であるし、そもそも何が望ましい形質かと言う価値観自体も時代時代によって変わってくるもので、何十年か後にもデザイナーベビーがモテモテのままでいられるかどうかは誰にも判りませんよね。
恐らく真っ先に導入される可能性があるのは将来的に重大な疾患のリスクが高いと言ったケースではないかと思うのですが、何であれデザインすると言うことが当たり前に行われるようになればその範囲に対する心理的ハードルも下がってくるはずですし、規制が強化されればされたで世界のどこかの国に子供のデザインのために出かけて行くと言う事にもなるのでしょうか。

| | コメント (12) | トラックバック (0)

2016年1月 4日 (月)

注)しつこいようですが当「ぐり研」はお食事会系サイトです

何やら短かった気もする正月休みも無事に明けて、実質的に今日から新年スタートと言う方も多いと思うのですが、本年もよろしくお願い致します。
さて、ほぼ毎年のように繰り返していることですが表題の通り、当「ぐり研」は当初からお食事会系ブログを自認しておりますが、その視点から先日こんな気になる記事が出ていました。

病院コンビニ、競う ワゴンで販売・療養食ずらり 大手3社400店(2015年12月19日朝日新聞)

 コンビニが病院でサービスの幅を広げている。患者専用の食品を充実させたり、病室までワゴン販売したりと、病院ならではのサービスを競い、入院生活の楽しみにもなっているようだ。病院内に出店したコンビニは大手3社で約400店にのぼっている。

 塩を使わないうどん、糖尿病患者にやさしい甘味料、低たんぱく質で腎臓に負担をかけないご飯――。

 ファミリーマートが力を入れるのは「メディカルフーズ(療養食)」だ。今月から、病院内や近隣店でメディカルフーズを約90種類並べた棚を本格的に置き始めた。専用棚がある店は、いまの14店から2017年度には200店に増やす

 品ぞろえは病院ごとに違う。その病院の管理栄養士らと相談し、どういった症状の患者が多く、どんなニーズがあるのかを見極めて商品構成を決める

 病院内への出店で最大手はローソン。全国に約230店ある。本社の病院専門チーム「ホスピタルローソン推進部」が出店の相談や店舗設計を支援する。

 慶応義塾大学病院(東京都新宿区)のナチュラルローソンは約120平方メートル。車イスでも入れるよう通路を広くし、隣には50席ほどの食事スペースもある。

 病院内コンビニでの売れ筋は通常の店と違う。ティッシュが多く売れ、パジャマやガーゼなどの需要もある。意外なのはしょうゆなどの調味料。薄味の病院食に、患者がこっそり足しているらしい。

 肺がんの検査で入院中の男性(69)は「投薬で食欲がないときも、コンビニだと食べたいものが見つかるね。暇つぶしに雑誌や本もよく買うよ」と話す。

 セブン―イレブンも、平均より狭い小型店に対応するなどして55店を全国で展開中。お見舞いの花や糖尿病患者向けの専門誌を置く店もある。

コンビニ弁当と言えば近年一部方面からは危ない食事の代名詞のようにも言われていて、添加物まみれだとかブタに食べさせると奇形が多発しただとか様々な話も乱れ飛んでいますけれども、健康に良い悪いと言う以前に味的にちょっと常食するのがつらくなってきたと言う方も多いようで、近年どこのコンビニも質的な改善には力を入れる傾向があるようですね。
定量的な評価は難しいのですが一般的日本人の食べるものに関して言えば、昭和の中~後半期あたりを境に質的な改善が進んできているように思うのですが、よく引き合いに出されるのが豚肉の味が当時から劇的に改善されていると言う話で、聞くところではこの最大の要因として餌が残飯から配合飼料中心に変化したことが揚げられるそうです。
動物に限らず人間においても当然何を食べるかと言うことの影響は小さくないものがありますが、例えば今も続いている某グルメ漫画などが過剰な化学調味料の使用で舌がしびれると言う中華料理店症候群などと言うものを取り上げたのもこの頃で、1960年代から70年代あたりには料理にはとりあえず白い粉と言うのがお約束だったようですが、その結果伝統的な出汁取りの習慣なども途絶えかけてしまいました。
ただ80年代からバブル期に至る経済成長の結果日本人全体が豊かになり、食事の面でもお金をかけても本物をと言う人が増えて日本人の舌もずいぶんと肥えたのではないかと思いますが、ひと頃の化学調味料アレルギーもあってか低成長時代になってもかつてのような人工的につくられた濃い味よりも、チープな味でも無化調の方が商売上も売りになっている印象があって、今後さらに食文化の揺り戻しが来るのかも知れません。

いささか脱線しましたけれども、当然ながら病院と言えば健康を害している人も多いだけに通常よりも配慮した食事が入手出来るのであればそれに越したことはないのですが、例えば外来で一日がかりになっている患者さんが利用すると言った場合が本来的な使い方になるのでしょうか。
入院患者の場合は必ずしも買い食いがいいのかどうかは微妙なのですが、少なくとも何ら配慮されていない一般向けコンビニ弁当よりは有害性は低いだろうと期待できるわけですし、自分で好きなものを選べると言うだけでも食欲亢進に有利ではあるのでしょうから、要は使い方次第であると言う気がします。
売る側にとっては一般店舗と異なる流通の手間や開発コストなど様々な面倒もあるのでしょうが、他方では価格競争の激しい市中店と比べてより高価格帯で売れると言う期待も出来るだけに、病院内と言う半ば閉鎖された空間に特化した商売のやり方もはまればそれなりに利益が見込めることなのかも知れません。
病院食に対する不満として様々な意見がありますが、見た目からしてあまりに健康的過ぎると言う部分も心理的負担になっているようですので、今後の商品開発の方向として見た目も味もジャンクフードそのものだが栄養学的には真っ当なものを売り出していただければ需要もあるのではないかと思うのですが、本来こうしたものはむしろ病気になって病院にかかる前の日常段階でこそ利用したいものではありますよね。

| | コメント (5) | トラックバック (0)

2016年1月 3日 (日)

今日のぐり:「さぬきうどん くうちゃん 本店」

先日各方面で報道されたあの生物ですが、こんな続報が出ていました。

港に迷い込んだダイオウイカ、ダイバーの誘導で沖へ 富山(2015年12月31日AFP)

【12月31日 AFP】富山県の港に迷い込んだダイオウイカが、ダイバーに誘導されてその後、沖合に戻された。地元には、謎の生物を一目見ようと大勢の見物人や専門家らが詰めかけた。

この体長4メートルの巨大イカは24日に、地元の漁師らに発見されていた。

地元でダイビングショップを経営する木村昭信(Akinobu Kimura)さんは、「吸盤がしっかりしたイカだったので、ペキペキくっつくと痛くて痛くて。(港から)逃がしてあげようと誘導しているのに、体に絡みつくわ腕にしがみつくわ…」と、テレビ朝日(TV Asahi)のインタビューで語った。

ダイオウイカが漁網にかかることは時々あるが、生きている姿が撮影されるのは珍しいという。

元記事には動画がありますので参照いただければと思うのですが、しかしイカもこれくらいの大きさになるとなかなか壮観で、特に目玉などは迫力ありますよね。
本日は新年早々景気の良い話として、世界中から並外れたスケール感を持つニュースを各種取り上げてみることにしましょう。

800メートルの巨大クモの巣見つかる、米国(2015年11月30日ナショナルジオグラフィック)

米国テネシー州メンフィス近郊の畑を覆い尽くす、シート状のクモの糸。全長800メートルに及ぶ。この衝撃的な光景は、子どものクモが糸を使って縄張りを広げようとした結果と考えられている。

 米国テネシー州メンフィスの森で、何百万匹ものクモがその糸で畑を覆い隠したと、地元ニュースが報じた。あるエリアでは、800メートル近くにわたってほぼつながったシート状の巣が見られるという。近くに住むデブラ・ルイス氏は「クモたちはそこら中を飛んでいて、まるでホラー映画です」と、地元ニュース社の取材に答えた。
 でも、このようなクモの急増を怖がる必要はないと、オハイオ州のアクロン大学でクモの糸を研究する生物学者のトッド・ブラックリッジ氏は言う。同氏によると、写真からはクモの種を特定できないものの、コガネグモ(円形の網を編む)やサラグモ(シート網を編む)の仲間である可能性が高い。

 子どものクモは春と秋、フェンスのポールや背の高い植物など、生息エリアで最も高い所に登って、糸をたらす。そうして、空気の流れに乗るのだ。ブラックリッジ氏によると、その飛翔は「少し熱気球に似ている」ため、バルーニングと呼ばれる。クモは個体数を増やすために、「風まかせでどこにでも行く」のだ。
 このように高く飛び上がるクモの大多数は、旅の途中で捕食者に食べられたり、厳しい天候に見舞われたりして命を落とす。しかし、ほんのわずかであっても、生き残って新たな場所に生息域を広げる必要がある。(参考記事:「【動画】糸を使わずに自在に空を飛ぶクモを発見」)
 しかし、クモがこの移住を成功させるには、風を味方につけなければならない。今回、テネシー州ではそれが起こらなかった。今回の写真に写るシート状の「クモの巣」は、まったくクモの巣の形ではないとブラックリッジ氏は考えている。むしろ、この大量のクモの糸は、バルーニングに失敗した形跡なのだと。

 地表が温まり、上昇気流を生み出していたのだろう。好条件が整ったのを機に、複数の子グモがほぼ同時にバルーニングの糸を出そうとした。ところが、予期せぬ強風が吹き、それらの糸が草の上に戻されてしまった結果、もつれたマットが出来上がったのかもしれない。
 地上に留められたクモが「人間を噛むことはできないでしょう。それに、彼らは人間に対する毒を持ちません。だから、心配は無用です。これは、自然界の驚くべき事例のひとつなのです」とブラックリッジ氏は語る。(参考記事:「交尾の後にメスの交尾器を壊してしまうクモを発見」)
(略)

その一種異様な状況は元記事の画像を参照いただきたいと思いますが、しかしこれだけの蜘蛛の巣があると何やら有効活用できないものかと考えてしまいますね。
同じくアメリカからこんなニュースが出ていますが、その方面では世界に知られたかの大国でもちょっと全例がないと言う大規模な事件だったようです。

民家から大量の銃を押収、計1万丁か 米サウスカロライナ州(2015年10月27日CNN)

(CNN) 米サウスカロライナ州の民家からこのほど、盗品とみられる大量の銃が押収された。持ち主の男は盗品を所持していた疑いで逮捕された。

捜査当局は23日から25日にかけて、入手した情報に基づき問題の民家を家宅捜索した。民家と近くの倉庫からは、合わせて8000~1万丁の銃が見つかった。地元捜査当局の幹部も見たことのないほどの数で、トレーラー数台分に上った。現場の担当者も途中で数えるのをやめてしまったという。

この家に住むブレント・ニコルソン容疑者(51)は24日、ノースカロライナ州で逮捕された。

銃のほかチェーンソーが150台、剥製(はくせい)を作るための道具も多数押収された。ニコルソン容疑者は各地の空き巣などで盗み出された物を買い取っていたとみられ、押収品の時価総額は約100万ドル(約1億2000万円)相当に上った。

しかし売りさばくなり使うなりしなければ意味がないと思うのですが、一体どのような意図でここまで大量に貯め込んでいたものなのでしょうね。
落とし物と言えば世界各国どこにでもあるものですが、何故このようなものが?と驚くような落とし物がこちらです。

クアラルンプール空港「放置ジャンボ」3機!所有者わからないまま1年以上(2015年12月10日J-CASTニュース)

   マレーシアのクアラルンプール空港にボーイング747ジャンボ機が1年以上も放置されているという。それも3機だ。日本では、いやどこの国でもちょっと考えられない話だ。華字紙「星州日報」のホームページにおととい8日(2015年12月)、3機のジャンボ機の写真が載った。いずれも尾翼などにあるはずの航空会社のロゴが消され、1機はエンジンが一つはずされている。空港ターミナルの正面、滑走路に面した場所に放置されたままになっているのだ。
   記事は空港運営会社が持ち主に名乗り出るよう出した広告だった。運営会社は所有者に駐機料金の支払いと機体の撤去をもとめているのだが、21日までに名乗り出なければ、売りに出して未払いの駐機料金に充てるという。

   航空評論家の小林宏之氏は「ジャンボが3機というのは前代未聞ですね。保有してる航空会社が倒産した、あるいは転売して持ち主がわからなくなったということでしょうかねえ」という。
   売りに出したとして、これらの機体は使い物になるのか。「飛行機というのはすぐにサビが出たり、部品が正常に働かなくなるといいますから、飛ばすのはなかなか難しいと思います」(小林氏)
(略)
   羽鳥「持ち主はなんでわからないんですか」
   野上「着陸した時は管制が把握していますが、置き去りにされるとわからないらしいです。その時点から転売が繰り返されているようで、持ち主がわからない」
   羽鳥「置いたまま転売されてたの」
   玉川徹(テレビ朝日ディレクター)「登記は必要なんじゃないの」
   野上「たどってもなかなかわからないのだと。あるいはわかっていても連絡がとれないとか」
(略)
   飛行機にも中古の市場があり、日本の航空会社のものは整備がいいので人気なのだという。引き取り手がないものは、アメリカに「墓場(モハベ空港)」がある。解体して部品も売れる。とくにエンジンは売れる。事情通はモハベまで運ぶ費用を節約して、クアラルンプールに置いたと見ている。エンジンがはずされていたのも、ここで解体したかららしい。
   羽鳥「気づかなかったんですかねえ」
   ロゴマークを消すのだって、夜中にこっそりというわけにはいくまい。
   バンコクでは、放置された機体に住民が住みついていたり、スウェーデンではホテルに改装したものなんかもあるそうだ。

こんな大きなものが1年間そのままと言うのものんびりした話ですが、その後所有者を名乗る会社も現れたものの未だに正式な所有者が誰か確認出来ていないと言うことです。
いわゆるオレオレ詐欺などを見ていると子供が泣きつけば親がぽんと大金を出してくれる日本は平和で豊かな国だと思うのですが、こちら大金を別な方面で散在したご老人のニュースです。

85歳女性、1億円超の紙幣切り刻んで死去 遺族への嫌がらせ?(2015年11月6日AFP)

【11月6日 AFP】オーストリアで、85歳で死去した女性の遺留品から細かく切り刻まれた大量のユーロ紙幣が見つかった。総額100万ユーロ近くにのぼり、遺産を相続する親族への嫌がらせのために女性が細断したとみられる。

 司法当局が5日、明らかにしたところによると、高齢者施設で亡くなったこの女性のベッドから総額95万ユーロ(約1億2600万円)分の紙幣と預金通帳が見つかった。ユーロ紙幣も通帳ももれなく細断されていた。

 検察当局者はAFPに、切り刻まれた紙幣は女性自身の財産であり、刑事事件として成立しないため、遺族はどうすることもできないと語った。

 だが大衆紙クリア(Kurier)は、最後に笑うのは遺族のほうだと報じている。クリアによれば、オーストリア国立銀行(OeNB、中央銀行)は寸断された紙幣について、出所を証明できれば全額交換に応じると話している。

遺族が最後に笑うと言うのもこの場合良いのか悪いのかと思うのですが、このような事件に至るまでにはよほどに思うところがあったのでしょうかね。
古代生物と言えば現代とはずいぶんと状況が異なっていたことが知られていますが、こちら意外なサイズ感を持った古代生物のニュースです。

巨大「アルマジロ」の甲羅化石、アルゼンチンで見つかる(2015年12月30日AFP) 

【12月30日 AFP】アルゼンチンで25日、アルマジロに近い古代生物グリプトドン(glyptodont)のものと思われる、直径1メートルの甲羅の化石が見つかった。専門家が29日、明らかにした。

 化石が見つかったのは首都ブエノスアイレス(Buenos Aires)の南約40キロのカルロススペガスシニ(Carlos Spegazzini)の川岸。

 発見者の妻がAFPに語ったところによると、泥の中に横たわる黒いうろこ状の模様がある物体を見た夫は、当初恐竜の卵を見つけたと思ったという。

 発見者の男性は、テレビ局「トド・ノティシアス(Todo Noticias)」に、部分的に泥をかぶった丸みを帯びた物体を発見し、その周りを掘り始めたと語った。

 テレビで画像を見た専門家らは、この物体はグリプトドンの甲羅で間違いないだろうと指摘している。

 国立自然科学博物館(Bernardino Rivadavia Natural Science Museum)の古生物学者によると、数千年前に絶滅したグリプトドンの化石がこの地域で見つかることは、めずらしいことではないという。

 グリプトドンは現生のアルマジロに似た巨大生物。大きな丸い甲羅を持ち、重さは最大で1トン。長きにわたって南アメリカ大陸に生息していた。

 同古生物学者は、今回発見されたものは比較的年代が若く、約1万年前のものと推定している。

ちなみにグリプトドンは最大で体長3mにもなったそうですが、残念ながら?この種の大きなものは体を丸めるのではなくカメのように手足を甲羅の中に入れて身を守っていたようです。
最後に取り上げますのはお隣中国からのニュースですが、何とも斜め上方向に壮大極まるとしか言いようのない事件ですよね。

子供のけんかを親が買うどころか…凶器飛び交う大乱闘に(2015年10月21日産経新聞)

 中国重慶市で、幼稚園にお迎えに来た保護者が、子供のけんかに介入、子供らをいさめるどころか、親同士で乱闘を繰り広げ、辺りは凶器も飛び交う修羅場と化した。
 トンデモ親による暴力事件のニュースは、重慶市の地元夕刊紙、重慶晩報が報道。中国中央テレビや人民日報など、他のメディアも、重慶晩報の記事をそのままネットに転載した。

 記事によると、事件は13日夕、市中心部のある幼稚園の付近で発生した。
 親の付き添いで幼稚園から帰宅途中の3歳ぐらいの男児2人が、ふざけ合って遊んでいたところ、一方が相手を強く殴ったため、殴られた子供が泣き出した。
 殴られた子供の父親はかっとなって、殴り返すように言ったが、子供は泣くばかり。そこで、父親は相手の園児に近寄り、大声で「何をやっているんだ」と問いただした。
 すると、これを見ていた殴った側の母親が、「子供のけんかよ。何を荒れているのよ」などと、息子に代わって反撃。口論は、とっくみあいのけんかに変わり、ついには凶器を用いた乱闘に発展した。

 防犯カメラにはその模様が断片的に記録されていた。その映像によれば、殴った側の園児の母親は、小型の果物ナイフを振り回し、相手側の父親を猛追。守勢の父親は、間に割って入った妻をかばいながら、ナイフ攻撃をかわしたが、このとき妻がつまずいて転倒した。
 怒りを爆発させた父親は、近くの商店に飛び入り、ビール瓶を持って再登場。振り下ろした瓶は、ちょうど相手の母親のおでこをとらえた。
 これに対して、母親も商店の中からビール瓶2本を投げて反撃。店から出てくると、父親の背中と腕をナイフで切りつけた。
 周囲が止めに入り、ようやく乱闘は収まったが、双方が負傷。警察に通報した女性は「どちらが先に手を出したかはっきりしないが、2人とも同じぐらい激怒していた」と語った。

 一人っ子政策の下、甘やかされて、わがままに育った中国の子供は、「小皇帝」などと揶揄(やゆ)された。園児の年齢からすると、問題の親2人は、まさにその世代である可能性が大きい。
 ネット上では、乱闘した親2人に対し、「現在の社会状況を反映している。落ち着きがなく身勝手。他人のことを考慮できない」「子供と一緒に幼稚園で学んで来い」など、批判の書き込みが相次いだ。

しかしドリフのコントであれば爆笑ものなのですが、リアルでこれをやられると周囲も引くしかないですかね。
昨今では訪日中国人客がおしめ買い占めを巡って店内で乱闘したなどと言う物騒なニュースもあり、どうも最近の中国ではカルシウムでも足りていないと言うことなのでしょうか?

今日のぐり:「さぬきうどん くうちゃん 本店」

岡山市街地の外れに位置するこちらはごく一般的なセルフのうどん店で、たまたま開店当初にも訪店する機会があったのですが、最近はお客の入りも安定してきたようですね。
この日はやや時間を外しての訪店でしたが、この日はごく普通の兄ちゃんとおばちゃんがやっていて、毎回顔ぶれが変わると言うのはよほどスタッフが多いのでしょうか。

冷たいぶっかけをねぎだくで食べて見ましたが、うどんは加水率高めのモチモチタイプながらなかなかよく鍛えられたうどんで、見た目の透明感に滑らかな舌触り、しっかりしたコシは及第ですよね。
これに合わせる汁は辛口でわずかに出汁の味に醤油の強さが優っている印象もあるのですが、このうどんとの相性は悪くないように思いました。
他のお客さんの注文を見ていますと釜揚げも人気のようなんですが、このうどんならもう少し甘口の汁が合いそうにも思うんですが釜揚げにはどんな味を合わせているのでしょうね。
トッピングにごぼうのかき揚げを取ってみましたが、型に入れて揚げるこのタイプだと全体が大きいのでちょっと食いにくいところもあり、またもうちょっとパシパシ硬めに揚げた方が好みですが、ごぼう自体のアク抜きも頃合いで衣の味もいいと思いました。

接遇面や設備面は見た目通りこの種のセルフのうどん店では標準的と言う感じで、最近のセルフ系大手チェーンと比べれば少し全体に高めの値付けですが、うどん自体はこちらの方が上です。
しかしこちらのうどんも開店当初はもっとごつい食感だったと記憶するのですが、全般的に岡山では香川より少し柔らかめのうどんが好まれるようなので、お客の反応を見てか次第にそれに合わせてきているのでしょうか。
うどんなどシンプルな食べ物ほど人それぞれ、あるいは地域性によって好みが分かれるところはありますが、各店なりのスタイルとお客の好みとの知り合わせも飲食店にとって悩みどころではあるのでしょうね。

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2016年1月 2日 (土)

今日のぐり:「がってん八兵衛」

先日大いに話題になったと言う、こんな記事をご存知でしょうか。

おっぱいを揉める法則の効果は?(2015年12月14日R25)

おおっぴらに言うと人格を疑われそうだが、「おっぱいを必ず揉める方法」を教えてもらえるのならば、世の多くの男性は「ぜひお願いします」と、これに食い付くはず。そんな叡智がツイッター上で提示され、喝采を浴びている。

12月9日、ツイッターに
「おっぱいを揉む方法~完全版~ 3年間の研究成果です! 18の方法で必ずおっぱいが揉めます!」
という、刺激的なツイートが登場した。このツイートは「埼玉大学童貞連合@魚の目寛解」というアカウントから発信されたもの。添付された画像には、18項目にわたる様々な「揉む方法」が提示されている。

その方法は極めて論理的だ。例えば1番の「ダブル・バインド法」については、
「土曜日か日曜日におっぱい揉ませてよ」→「土曜日か日曜日かあ…(相手は曜日の選択肢に頭が回り、おっぱいを揉ませることを無意識に了承)」
と説明されている。ほかにも、
【ドア・イン・ザ・フェイス法】
「セックスさせてよ」→「ええっ!」→「冗談だよ。おっぱい揉ませて」→おっぱいくらいなら…と確率が上がる
【カリギュラ効果】
「おっぱい?そんなもの見たくない!僕におっぱいを揉まさないでくれ」→「そんなこと言わないでよ!ほらっ!」(禁止されるとやりたくなるあれ)
【バンドワゴン効果】
仲間と協力しておっぱいを揉む。ターゲット周辺で「頼まれたら普通揉ますよね」「大きくするために揉ませてる」といった会話を繰り返す→ターゲットは「揉ませるのが常識なんだ」と思う
など、一見もっともらしい文言ばかりだ。

このツイートには、
「ばかばかしくて面白い(笑)」
「ふむふむ。勉強に…なっt ならねーよ!!!!!!!」(原文ママ)
「ありがとうございます。ありがとうございます」
といった声が寄せられ、2万3000人以上にリツイートされた。ただし、18番目には、「彼女を作る」→「言わずもがな、おっぱい揉み放題である」とのオチが付けられており、同アカウントは続けて「正直、18がいちばんだと思うんです」とツイートしている。やはりやすやすとおっぱいを揉める方法は存在しないようだ。

いやまあそれを言っちゃあ身も蓋もないと言いますか、最後の最後でちょっと残念な気持ちにさせられるのが玉に瑕な無駄知識でしたでしょうか。
本日は新年を迎えるにあたって改めて気持ちを引き締める意味で、色々な意味でちょっと残念なニュースを取り上げてみましょう。

「ペヤング」ソフトボール部全員退社 やきそば生産業務が多忙で(2015年12月6日スポーツ報知)

 ソフトボールの日本女子リーグ1部「ペヤング」の全選手約20人が今月末で退社することが5日、分かった。チームを運営する「まるか食品」の主力商品で昨年12月に「ごきぶり混入問題」を引き起こした「ペヤングソースやきそば」の生産業務が多忙となり、10人以上が退部を決断したことが引き金となった。まるか食品は2日付で日本協会に休部を届け出たが、このまま廃部となる可能性が極めて高い。
 2020年東京五輪での復活に沸くソフトボール界が激震に見舞われた。

 「ペヤングソースやきそば」にごきぶりの混入が指摘されたのは昨年12月。「まるか食品」では約5か月間生産を自粛した。6月に関東地区で販売を再開すると、わずか2日間で400万食が売れ、生産能力の3倍近い追加注文が殺到した。7月以降は他地域でも順次販売を再開。本社がある群馬・伊勢崎市の工場は、現在でも24時間昼夜二交代制でフル稼働を続けている。
 この「ペヤング」復活が、ソフトボール部を窮地に追い込んだ。部員は全員「まるか食品」の社員。騒動前は午前7時半に出社し、午後0時に終業。夕方までを全体練習に充て、夜間に2時間程度自主練習。現在、日本代表選手はおらず、成績も1部下位だが、充実した選手生活を送ってきた。しかし6月以降は「早番」シフトで午前5時から午後1時まで働いている。3時間程度の残業日もある。あるチーム関係者は「問題があって以降、仕事が一気に忙しくなった」と語る。練習時間は大きく減り、今季は3勝19敗。低迷した昨年と同じく12チーム中11位と巻き返せず、10月に行われた1部・2部入れ替え戦で辛くも残留を決めた。
 チーム関係者は「練習をしたいのにできない現状から、10人以上がチームを去る決断をした」と語った。9人がそろわなければ試合はできない。テレビCMに出演するなど“宣伝効果”もあったチームだが、休部せざるを得なかった。空席になった1部には、今季最下位のNECプラットフォームズが残留する。

 休部が決まり、選手約20人は12月末で全員退職することに。「会社員として再就職先を探したり、実家に戻る人もいる。急に獲得してくれるチームもなかなかないので、ほとんどの選手が現役引退になる」(同関係者)という。規定では、休部から2年以内に申し出れば2部からの復帰が可能。「まるか食品」側も将来のリーグ復帰の意向も伝えているが、09年から築き上げてきたチームは一度、白紙に戻る。再出発の道のりは険しい。

このご時世に仕事が忙しいと言うのは必ずしも悪いことでもないのかも知れませんが、しかし選手として考えると確かに死活問題ではありますよね。
こちら先日のクリスマス関連のニュースなのですが、何とも馬鹿げたことをやったものだと世界中で注目されたようです。

サンタ訃報、慌てて削除=掲載紙が謝罪-ノルウェー(2015年12月5日時事ドットコム)

 【オスロAFP=時事】ノルウェー紙アフテンポステンのニュースサイトに3日、サンタクロースの訃報が掲載され、慌てて削除する騒ぎがあった。

 訃報は、1788年12月12日生まれのサンタが長い精力的な人生を送った末に死去し、今月28日に「北極の礼拝堂」で葬儀が営まれると伝えた。

 同紙は4日、謝罪するとともに、記事掲載の経緯を究明するため、内部調査を実施することを明らかにした。編集長は「訃報には厳密な指針を設けている。この記事は指針に違反しており、掲載されるべきではなかった」と話している。

いやまあ、訃報掲載の指針に反しているから問題だと言われるとそれも少し違うような気もするのですが、ともかくも時期的にも空気を読めと言うところでしょうか。
インドと言えば昨今何かとびっくりニュースの玉手箱的な印象もあるのですが、こちら一体何が何やらなニュースです。

インド「殺人道路」の村、働き盛りの男性は1人だけに(2015年10月12日AFP)

【10月12日 AFP】(写真追加)開発途上のインドでは、ところどころに深い穴が開いた危険な道路が日常生活の一部となっている。南部テランガナ(Telangana)州のペダクンタ(Peddakunta)村を蛇行するように通る幹線道路は、横断者の死亡事故が多発する危険な道路として特に悪名をはせている。

 国道44号の迂回(うかい)路となっている片側2車線のバイパス道路が村の居住地区と役場のある中心地区とを分断しており、この道を横切ろうとした数十人が死亡している。
 2006年にこの道路が開通して以来、ペダクンタは「ハイウエー未亡人の村」と呼ばれるようになった。35世帯のうち、これまでに25人ほどの男性が道を横断しようとして交通事故に遭い死亡。働き盛りの成人男性は1人しか残っておらず、女性と子供、高齢者ばかりの村になってしまった。
 死亡した夫が写った色あせた写真を手にした女性(23)は「夫はあのバイパス道路を渡ろうとして交通事故で死にました。私の兄弟と父親もです。うちの家族に私たちの面倒をみてくれる男性はいなくなりました」とAFP記者に語った。
 別の女性も、問題の道路に横たわる夫の遺体が写ったモノクロ写真を見せてくれた。遺体は左脚が押しつぶされていた。

 住民たちは、役場に年金を受け取りに行く時や仕事を求めて他の村を訪れる際に4車線のバイパス道路を安全に渡れるよう、歩道橋か地下道の設置を求めてきた。だが要求は無視されたままだという。
 交通事故で夫を失った女性(38)は「誰も私たちを助けてくれない。多くの人たちがやってくるけれど、写真やビデオを撮っただけで帰ってしまう」と話した。3人の子を持つこの女性は、土のかまどで料理をしながら「この家にはガスストーブもトイレもない。援助してくれる人は誰もいない」と嘆いた。
 世界保健機関(World Health Organization、WHO)によれば、インドの交通死亡事故は世界最悪の水準にあり、毎年23万人以上が死亡している。

しかし交通事故死するにしても何故男性ばかりなのか?と思うのですが、何かしら文化的背景なりがあるものなのでしょうか、いずれにしても早急な対策が求められそうな話ですよね。
かねてその採用が期待されていたのがあの軍用ロボットなのですが、このたび意外な理由で不採用が決定したと言うニュースが出ていました。

Googleの四脚ロボ、米軍から不採用通知を受ける。理由は「騒音で部隊の位置がばれるから」(2015年12月29日engadget)

かつて生物的な動きがキモかわ/キモ怖な四脚ロボットとして話題になったGoogle (ボストンダイナミクス) の BigDog が、評価試験を受けていた米陸軍から不採用を通知されました。最大の理由は、エンジン音がうるさく状況によっては部隊の位置を敵に教えてしまうこと。

Boston Dynamics の BigDog といえば、中腰の人間がふたり入っているような不気味さと、蹴られても滑っても立ち直る驚異の自律制御が話題になったロボット。
国防高等研究計画局DARPAの指揮のもと、車輪では踏破が難しい地形での運搬用、歩兵とともに移動して負荷を下げる荷役ロボ LS3 (Legged Squad Support System) として、軍での採用に向けた試験が続けられてきました。
2012年には陸軍と屋外試験を、2014年には海兵隊と RIMPAC演習の一部にも参加したものの、海兵隊による最終的な決定は不採用。参考リンク先の Military.com に海兵隊Warfighting Lab のスポークスマンが語ったところでは、エンジン音が大きく位置を知らせてしまうことが理由として挙がりました。

BigDog / LS3 は200kg近い荷物を載せつつ24時間連続で稼動し、30km以上を踏破できるようにするため、充電池ではなくガソリンエンジンを搭載しています。また騒音のほかにも、フィールドで故障した場合の修理困難や、伝統的な海兵隊のパトロール任務と統合することの難しさなども挙がっています。
騒音の問題を解決したバリエーションとして、バッテリー駆動の小型バージョン Spot も開発されましたが、こちらは小さく20kg程度の荷物しか載せられないため、運搬よりも偵察用。騒音を立てずに不整地を移動することはできるものの、LS3ほどの自律性は備えずコントローラで遠隔操作することから、現時点では有用性を認められませんでした。

LS3 / Spot ともに今回のプログラムは終了し、米軍の主導の計画としては今後も改良予定はありません。不採用となったLS3にとっては残念な知らせですが、開発した Boston Dynamics はいまやGoogle傘下。ヒューマノイド型のATLAS、超高速で疾走する Wildcat など生物模倣ロボの開発は続いており、Google (現 Alphabet)から自動運転車や配達ドローンに続く製品として民生用 BigDog が登場しないともかぎりません。

その様々な意味で注目に値する動きは動画を参照頂ければと思いますが、しかしこの何とも独特なデザインと動き具合だけは捨てるには惜しいものを感じますよね。
最後に取り上げますのはこちらのニュースなのですが、まずは記事を一読いただきましょう。

男性の脳は老いやすく女性より老害化しやすい、大学研究で判明 感情コントロール能力が低下(2015年11月30日もぐもぐニュース)

男性は女性よりも平均寿命が短いだけでなく、脳の老化も男性の方が早いという研究結果が注目を集めている。女ってバカだよなあ…などと言う男尊女卑な男性には哀しいお知らせかも?

■運動や感情つかさどる脳の部分がヨボヨボに

ハンガリーにあるセゲド大学の研究チームが、男性53人と女性50人を対象にして、年齢別に脳の構造について調査を行った。
研究チームによれば、全体的な脳の容積は、年齢に応じて男女ともに同じスピードで減少する。だが、運動や感情を調節する尾状核といった部分に関しては男性の方が早く減少することが判明。この部位は、パーキンソン病、注意欠陥多動性障害などの神経精神障害と関連があることで知られているところ。
男性の方が感情的コントロールや身体を操作する力が、女性より早く衰えてしまうのだ。男性は歳をとるほど孤立しやすく、その言動が周囲から「老害」などと言われるのは、脳の老化が問題とも言えよう。
そして女性の脳における老化の遅行は、女性ホルモンがもたらしているという。
長い目で見れば、女性が最終的には勝つ?

■女性ホルモンの影響で、女性の脳はいつまでも元気?

女性ホルモンは女性たちに対し、長寿という点でも好影響を及ぼしている。女性ホルモンのエストロゲンは、心血管疾患と大腸癌発症の確率を下げるだけでなく、老化の予防にも効果を持っているからだ。
女性はその女性ホルモンにより脳を含める身体全体への、相対的な若さをキープすることができる。男性は逆に、男性ホルモンに強いフィジカル能力などを手に入れたが、若さと寿命という観点では、女性に負けてしまうのだ。結局最後に笑うのは女性ということか。

しかし記事にもあるようにいわゆる老害であるとか、昨今言うところの団塊モンスターなどを思い出すと笑えない話なのですが、実際にこういうことがあるものなのですかね。
もっとも口の減らない男性諸氏からは「そもそも女は若い頃から感情コントロールが出来な(以下略」などと言う声もあるようで、この問題は引き続き長く尾を引きそうな気もします。

今日のぐり:「がってん八兵衛」

岡山駅前の繁華な一角に位置するこちらのお店、一見するとよくある居酒屋風なのですがなかなか評判のいい店なのだそうで、特に看板に岡山料理などと掲げているのが気になりますよね。
入って見ますと作りも居酒屋そのもので、メニューを見ると魚と串揚げ主体なのかなと思うのですが、しかし何故突き出しが無国籍なマカロニサラダなんでしょうかね?とまず突っ込んでしまいました。

ひとまず同行者と目についたところを適当に頼んで見ることにしたのですが、やはり岡山料理と言えばこの時期鰆メニューが充実しているのは当然で、刺身もさすがに冬の鰆は味が濃厚だなと感じさせるのですが、これがたたきになると香ばしさも加わって青魚の臭みもなく実にいい具合です。
近年売り出し中の黄ニラを使った定番料理の黄ニラと穴子の卵とじはあっさり味で暖まりますし、タコの唐揚げは衣はクリスピーで中はぶっつりな食感で、こちらは少し濃いめの味ですが居酒屋メニューとしてはぴったりですね。
酢の物ではシャコは食感は若干物足りないのですが旨味が濃縮されていて、好みが別れないうまさと言う感じでしょうか、焼きママカリ酢漬けとは要するに南蛮漬けなのでしょうが、頭から丸かじりできますし酢加減も程よいですね。
串揚げは二度漬け禁止のソースがつくスタイルで、最近マイブームの茄子カツをいただいてみましたが、他方串焼きでは鶏皮のタレ焼きが名物だそうで、鶏皮に関しては食感的にはもっとカリカリに焼くか揚げた物が好きなのですが、このこってり味は他にちょっとないものがあります。
お魚スペアリブとは中骨の焼き物で、これは確かに手で持ってかぶりつくべきだなと思ったのですが、肝臓苦手な人間にもあんきもはくせがなく純粋にうまさを楽しめますし、あっさり鉄板焼きめしは小エビの食感がいいアクセントでこれは面白いアイデアだと思いました。
瀬戸内ならワタリガニだろうと言いたくなるズワイガニの天ぷらや、ちょっと火を通し過ぎな食感でうまみも流出済みなあさりピリ辛炒め、今どきちょっとないほど麺がぐだぐだな蒜山焼きそばなど突っ込みどころもあるのですが、全体的には地元の食材も一通り味わえるし、料理そのものも決して悪くないですよね。

混み合っているとさすがにオーダーの受けは渋くなってくるのですが、一端受けたメニューが出るのは早いですし、忙しい中にも意外とシャレも通じるのは繁忙期の接遇として立派なもので、良い意味で田舎町の飲み屋的な雰囲気がありますね。
トイレなど作りは相当に古臭いんですが、改装してあるようで設備は一応整っているものの、さすがに客席数に対しては少しキャパ不足なのは仕方ないのでしょうね。
この駅前界隈では当然郷土料理を掲げている店も何軒かあるのですが、料理屋と比べると居酒屋スタイルの方がちょこちょこと色々なものを少しずつつまみやすいですし、ごく普通に食べて飲んでで使う分にも気楽に入れ悪くない選択肢ではないかと言う気がしました。

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2016年1月 1日 (金)

今日のぐり:「手打うどん龍(たつ)」

あけましておめでとうございます。何やら未だにしぶとく続いているところなのですが、本年も当「ぐり研」をよろしくお願い致します。
早速ですが、先日のクリスマスに関連してこんな記事が話題になっていたことをご存知でしょうか。

「サンタはいるの?」Yahoo!知恵袋の小学6年生への 回答が完璧すぎた(2015年11月6日MAG2ニュース)

「サンタクロースはいるの??」子どもが疑問に持ったときに、大人はどう答えてあげるべきなのでしょうか。
Yahoo!知恵袋に、小学生6年生からこのような質問が寄せられました。

    わたしはサンタさんがいると思っています。
    逆に、いないと言っている人の意味がわかりません。
    サンタさんという職業、前テレビでもやっていました。
    サンタさんのプレゼントは絶対親がくれないようなものをくれます。
    どうしてトナカイは空を飛ぶのか。
    これは純粋に疑問です。
    どうしてサンタさんは家に入ってこられるのか。
    お母さんはイブに鍵を開けてると言っていました。
    サンタさんへの手紙を枕もとに置いたら次の日ちゃんと返事が書いてある。しかも、スラスラの英語で。
    お父さん、お母さんはこんな英語書けません。
    どうして、サンタさんが空を飛んでいる様子の動画がないのか、疑問です。
    詳しく教えてください。
    ちなみに小6です。
    引用:Yahoo!知恵袋

子どもが楽しみにしているサンタクロースの存在を否定するのも気が引けますし、変なウソもつきたくありません。
この素朴な疑問に対して、完璧すぎると絶賛された回答がこちらになります。

    サンタはいます。
    正確には初代サンタクロースではなく何代目かのサンタなんですが細かい話は置いといてとりあえずサンタはいます。
    ただ最近の場合プレゼントにサンタが直接は関わっていない事も多いです。昔のようにサンタさんがおもちゃを作り、運び、配っていた時代とは変わりました。
    引用:Yahoo!知恵袋

「サンタはいます」と断言しながら、時代の変化について言及していきます。

    まず家の中に入れません。煙突とか無いし鍵かかってるし、そもそも勝手に入ったらダメだし。 サンタがプレゼントを持ってきたとしても玄関で親御さんを呼んで受け渡してサンタさんの代わりに枕元へ置いてもらうことになります。
    そしてなにより子供の欲しがる物が「市販品」になったことです。「○○って言うおもちゃが欲しい」とか「○○ってゲームが欲しい」とか「携帯電話」とか「iPod」とか。こうなるとサンタさんにはもう作れません。
    「サンタさんに作れないなら私達が代わりに作りますよ」とたくさんの企業が作ってくれているわけですが、全国へ運ぶ所も運送会社がそのままサンタさんに代わってやっちゃってます。
    つまりプレゼントを製作して、輸送して、枕元に置く所まで全て「サンタさんの代わりに私がやりますよ」と言う人たちだけで済んじゃうんです。サンタさん自身が関わる部分はほとんどありません。
    一人のサンタが全てを行うのではなく、力の小さいサンタ役の人がちょっとずつ役割分担しているわけですね。
    引用:Yahoo!知恵袋

サンタクロースが担う役割を、多くの“小さいサンタ役の人”が助けているというのです。
そして、小さいサンタは子どもたちのことをどう思っているのか、想像力を広げることを提案します。

    トナカイで世界中を回り…と言うのは残念ながら今はイメージだけですね。
    これはちょっと寂しく思うかも知れませんが、子どもが市販品を望むことが多くなった時点で避けられない時代の変化だったと思います。
    ただ言えるのは、今サンタの代わりにプレゼントを作っている人も「このプレゼントを受け取った人が幸せになるといいな」と思いながら作り、運んでいる人も「このプレゼントを受け取った人が幸せになるといいな」と思いながら運び、枕元に置く人もあなたの幸せを願って置いているんです。
    サンタクロース一人だけがあなたの幸せを願っているのではなく、他にもとてもたくさんたくさんの人が子ども達の幸せを願っているからこそ枕元にプレゼントが届くのです。それはとてもとても素晴らしい事ですよ。ほんとに。
    あと、あなたも将来こうした「サンタの代わり」を担うことがあるかもしれません。「人に幸せを与える側」に参加できるというのは、これもまたとても素晴らしい事なので機会があったらぜひどうぞ。
    引用:Yahoo!知恵袋

子どもたちの幸せを願う気持ちを持った人たちがいる。
だから、サンタクロースは“存在”できるのです。

何やら色々と考えさせるところのある話なのですが、とりあえずサンタなる存在がいると仮定して誰にも不都合がないとなれば、それはやはり居続けてもらった方がよろしいのでしょうね。
新年始めの今日は昨年も世界各地で活躍したサンタさんに敬意を表して、世界中からちょっとほっこりするニュースを取り上げてみたいと思いますが、まずは同じくクリスマス絡みでこちらのニュースです。

クリスマスに猫戻る、7年ぶり 独ベルリン(2015年12月27日AFP)

【12月27日 AFP】ドイツの首都ベルリン(Berlin)で、7年前から行方不明になっていた白黒の猫「ミコ(Miko)」が見つかり、家族のもとに帰った。家族にとっては、人気SF映画シリーズ「スター・ウォーズ(Star Wars)」の新作公開以上の素晴らしいクリスマスプレゼントとなった。

「ベルリンのシャルロッテンブルク(Charlottenburg)地区のある家族は今年、特別な『ハッピーエンド』を迎えるクリスマスの物語を経験した」と26日、ミコが保護されていたシェルターを運営する動物保護団体は述べた。「家族はクリスマスの日に、飼い猫のミコが発見されたと知った。いなくなってから7年が過ぎていた」

 ミコは、自宅からわずか2、3キロしか離れていない、ベルリン・クロイツベルク(Kreuzberg)地区の住民に発見され、シェルターに連れて来られた。身元を示すチップを着けていたため、職員が飼い主に連絡できたという。

 ミコがいなくなった当時、11歳だったエレーナ・ハンケ(Elena Hanke)さんは、父親と姉妹のジェニファー(Jennifer)さんと共にシェルターを訪れ、長い間行方不明になっていたミコと再会。

 長年行方不明だったミコは「少し痩せすぎ」だが元気だと、シェルターの獣医師は喜ぶ家族に話した。

ちなみにネコの場合手が離れてしまうとあっさり恩を忘れるとも言うのですが、7年ぶりにかえってきたミコが果たしてどのような態度であったのかも興味深いところですよね。
同じくネコ印鑑する話題でこんなものが出ていましたが、これは実地に試して頂いた方々の見解も拝聴したいところです。

【動画あり】反応率77%「ネコを癒す」専用の音楽が話題 / マジでゴロニャーンってなっているゾ!(2015年11月21日ロケットニュース24)

ネコちゃんやワンチャン、はたまた爬虫類や両生類……人によって様々だが、私たち人間は動物の愛くるしい姿にいつも癒されている。でも、もしかすると「こっちだって癒されたいよ〜」と思っている動物がいるかも。
今回は、そんな動物の中から「ネコ」を癒す為の音楽についてお伝えしたいと思う。どうやら、77パーセントのネコちゃんが反応を示したということだが……。それでは、動画「Music for Cats」と共にその内容をご紹介しよう。

・製作者はアメリカのミュージシャン
ネコちゃんを癒す為の音楽を制作しているのは、アメリカ在中の「デビット タイ(David Teie)」さん。このデビットさんは、自らチェロを演奏するミュージシャンだ。
そして、その音楽を商品化する為のプロジェクト「Music for Cats」は、資金調達サイト・キックスターター(KICKSTARTER)で、目標額の8倍以上(2015年11月20日時点)の出資額を集めている話題の企画なのである。

・生活音やネコの声の周波数を使った音楽
ナレーションの解説によれば、小鳥の鳴き声やミルクを飲む音等の生活音、さらには、ネコ同士がコミュニケーションに使用している声の周波数で音楽が制作されているとのこと。
確かに動画中に流れている音には、小鳥の鳴き声のような “キーンキーン” という高音や、ネコのノド鳴りのような “ゴロゴロ” という低音が含まれている。

・可愛らしい姿に
実際に、ネコちゃん達が音楽に反応している様子を映像で見てみると、これが何とも可愛らしい。特に、3分50秒あたりでスピーカーを抱えてゴロニャーンとなるその姿には、キャワイ過ぎて悶絶だ。
音源が出資者へ向けて発送されるのは、2016年2月頃とのこと。来年は、この新しいヒーリングミュージックが世界のヒットチャートを独占するかもしれない。

人間にとってもさほど不快な音楽ではないことは実用上幸いですが、それにしても動画における反応はただ事ではなさそうですね。
世にネコあればイヌもまたありと言うことで、こちらは台湾から忠犬のニュースが届いています。

迷子の3歳女児を守り続けたペットの柴犬が話題に―台湾(2015年11月19日レコードチャイナ)

2015年11月13日、台湾メディアによると、3歳の女の子を守り続けた柴犬が話題になっている。

11日午後11時ごろ、台湾台南市に住む3歳の女の子が、父親が寝ている間に飼っている柴犬「旺来」と一緒に家を出た。市場でパートする母親に会いに行くためだったという。しかし、家から200メートルほど行ったところで道に迷ってしまい、24時間営業のコインランドリーに入った。

その後、通りかかったカップルが、女の子が一人で座っているのを見かけて警察に通報。駆けつけた警官が話を聞くと、女の子は「ママは私をお姫ちゃんって呼ぶの。ママに会いに行きたいけど、どこに行けばいいかわからないの」と話したという。警官によると、見知らぬ人が女の子に近づくと、旺来は女の子を守るように目の前に立ちはだかったといい、「守護神のようだった」と話した。警察は女の子と旺来を保護し、翌朝に娘がいなくなったと連絡してきた両親に引き渡した。

この騒動は、台湾の各主要メディアが「忠犬」と報じるなど大きな話題となった。

しかし柴犬などは小さくてあまり頼りにならなさそうな気がするのですが、3歳児くらいですとサイズ的にちょうどいい具合なのでしょうかね?
誰にとっても別に得になる話でも何でもないのですが、何故かとてもすっきり爽快な気分になれるニュースがこちらです。

調子に乗りまくった選手が秒殺されて世界中がスカッと爽快!(2015年12月4日ロケットニュース24)

本当に強いものは多くを語らない。これはよく聞く言葉だが、かつてないほどそのことを実感できる格闘技動画が存在する。内容は単純明快。調子に乗りまくった選手が秒殺される……ただそれだけである。
だが、今回ご紹介するその動画ほどスカッとできるものもそうあるまい。ご覧いただきたい動画のタイトルは「Super cocky MMA fighter gets knocked out in 9 seconds!」。簡単に訳すると「スーパーうぬぼれファイターが9秒でノックアウト」だ!

・インド人同士の対決でのこと
総合格闘技の舞台で対戦したのは、ジェイソン・ソロモン選手(フリースタイル)とアミテシュ・チャウベイ選手(ボクシング)。ともにインド出身者の激突となったのだが、注目のお調子者は赤パンツを履いたソロモン選手だ。

・オラつきまくるソロモン選手
まず彼は、挨拶代わりに入場から美女を引き連れて登場する。そこまではわかるが、完全にオラついた彼は止まらないし、誰にも止められない。リングインする前におどけた入場をしたかと思えば、精神統一している相手にちょっかいを出し始める。
見ているこちらが「いくらなんでもやりすぎだろ」と思ってしまうほどの立ち振る舞いで、自分が負けることを微塵も考えていないことがビンビン伝わってくる……。しかし、いざゴングが鳴ると状況は一変! 冒頭でお伝えした通り、秒殺されてしまうのである!!

・勝負は一瞬
簡潔に説明しようにもできないくらいアッサリと勝敗はつく。開始数秒でチャウベイ選手の拳がカウンター気味にお調子者の顔面をとらえると……あとはレフェリーのストップ待ちで論ずるに値しないレベルだ。

・スカッとしたい人にオススメの動画
普通だと話題にもならない一戦だが、あまりにスカッとする光景になっているため、世界中で人気が爆発。再生数は430万回オーバーを記録する大ヒットとなっている。スカッとしたい人は、ぜひ閲覧してみよう!

そのあまりにもアレな状況は動画を御覧頂ければ一目瞭然なのですが、結果はともかく男子たるもの人生一度はこういうことをやってみたくなるもの、なんでしょうかね。
最後に取り上げますのはこちらのニュースなのですが、まずは記事から紹介してみましょう。

惑星の名前を「ナメック星」に ドラゴンボールファンの発案に署名殺到(2015年12月4日BIGLOBEニュース)

地球型惑星「ケプラー22b」の名前を「ナメック星」に変更するよう求めるインターネット署名「Changing the planet name of Kepler 22-b to "Namek"」が、12月2日から実施されている。

この署名は、鳥山明氏の漫画「ドラゴンボール」シリーズのファン・米アイオワ州在住のルー・アーリーさんが発案したもの。「『ナメック星』はシリーズの中でもアイコン的存在」であるとして、「ナメック星」によく似た「ケプラー22b」の改名を要求している。

「ケプラー22b」は、アメリカ航空宇宙局 (NASA) のケプラー探査機によって発見された地球に似た惑星。発見当初からエメラルドグリーンの色合いや模様が「ナメック星」に似ているという声が挙がっていた。

署名は、氏名やメールアドレス、郵便番号を記入するだけとシンプルなこともあり、賛同者はわずか48時間で55,000人を超えている。集まった署名は、最終的に国際天文学連合 (IAU: International Astronomical Union) に提出される。

どれくらい似ているかは写真を見て頂きたいと思いますが、しかし色調からすると何かしら海でもありそうなのですが、サイズ的にはかなり大きく天王星型の惑星である可能性も高いと言うことです。
仮に地球などと同じ岩石型の惑星だとしてもかなり高重力の環境が予想されるのだそうで、その点から推測するとナメック星人の戦闘力は地球人をかなり凌駕することになるのでしょうかね。

今日のぐり:「手打うどん龍(たつ)」

丸亀市の郊外、大きなショッピングモールがある場所の近くにひっそりと(失礼)立つのがこちらのお店です。
香川界隈ではごく一般的なうどん店で、決して行列店ではないのですが活気があって賑やかですよね。

前回はカレーうどんをいただいた記憶がありますが、今回は冷たいかやくぶっかけを頼んで見ました。
トッピングはわかめに油揚げ、かまぼこと言ったところで、別皿に天かすを添えているのは地味ながらいい工夫ですよね。
前回のカレーうどんでも感じたのですがかなり硬くてごついうどんで、冷やして食べても食べ応え噛み応え十分で、これもなかなかうまいなと思います。
ぶっかけとして見るとトッピングの油揚げも食べ応えがあるのは面白いなと感じたのですが、
ただ前回カレーうどんではちょうどいい具合だったこのすっきり味の汁は、このうどんをぶっかけで食べるには物足りない感じはしますでしょうか。
まあ飲んでうまい味加減と言うのでしょうか、香川のぶっかけと言えばこういうスタイルと心得ておけばこれはこれでいいんじゃないかとも思いますけれどもね。
同行者のわかめうどんも少しつまんでみたのですが、ともかくこのワカメの風味がガツンと強烈でこりゃなんだと驚きます。
前回も感じた通りここのうどんは暖かくした方が合いそうに思うのですが、ともかく温めてもごつい食感は変わらずで、釜揚げなどもうまいのかなと思いますね。
こちらかけの汁は色合いは薄いもののわりに塩分濃いめで、わずかに酸味を感じるのですがうどんとの相性はいいように感じました。

カウンターの中には当然いろいろな食材も並んでいるのですが、しかし何やら巨大な天ぷらめいたものが気になって仕方ありませんでしたが、どうやら海老天の衣部分を巨大に広げるのがこちらの店流のようですね。
接遇などは繁忙期は見るからに気ぜわしいのですが、わりに親切なところもあって近所のおじ…もとい、お兄さんお姉さんと言う感じで心やすいものでした。
ところで香川界隈では年越し蕎麦のかわりに年明けうどんなるものを推進しているそうですが、香川県民的には年明けに限らず年中うどんを食べているイメージがあるのですが実際はどうなんでしょうね?

| | コメント (0) | トラックバック (0)

« 2015年12月 | トップページ | 2016年2月 »