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2015年12月14日 (月)

キラキラネームの意外な効能?が話題に

不要不急の救急医療受診が社会問題化して久しいのですが、先日思いがけないところから出てきた調査結果が話題を呼んでいます。

キラキラネームの子どもはER受診が多い説、著者に直撃(2015年12月8日週刊女性PRIME)

 11月初旬、お堅い医学専門誌で発表された5ページほどの論文が、ツイッターやネット上で大きな反響を巻き起こした。
 医療関係者や主婦、子どもが生まれたばかりの新米パパまで反応したのは、『小児科臨床』(11月号・日本小児医事出版社刊)に掲載された『キラキラネームとER受診時間の関係』という論文。
 著者の松浦祐史さん(30)が日本赤十字社和歌山医療センターで初期研修医を務めていたころに実施した調査をまとめたものだ。

「ER(エマージェンシー・ルーム)」とは救命救急室の略語で、どんな救急患者も受け入れて初期診療にあたる医療機関を指す。松浦さんは論文の概要について、次のように話す。
「2013年12月1日から7日までの1週間、日本赤十字社和歌山医療センターのERを訪れた15歳以下の患者104人について、キラキラネームと定義した患者(※以下キラキラネーム児と表記する)と、そうでない患者について、診察に訪れた時間帯を比較しました。
 調査した1週間で、キラキラネーム児は全16人中6人(37.5%)が深夜帯(午後9時~翌日午前9時)に受診し、非キラキラネーム児の深夜帯受診は全88人中11人(12.5%)であり、非キラキラネーム児と比べてキラキラネーム児が深夜帯にERを受診する割合は統計学的に有意に高い(偶然でなく意味があって高い)という結果でした。
 キラキラネーム児の親は、病院という公共機関への配慮を欠いているために、深夜の救急受診をしている可能性があるということを示唆しています」

 ちなみに、調査期間中にERを訪れた全104人のうち、深夜帯に受診した17人の占める割合は16.3%。つまり、キラキラネーム児の深夜帯受診率は平均値と比べても20ポイント以上高い。サンプル数は少ないものの興味深いデータだ。
(略)

キラキラネームの子を持つ親はDQN? 小児科臨床論文より 医学論文の有意差は…(2015年10月28日BLOGOS)

ツイッターで話題になっている論文です。

30歳前後の救命救急(ER)スタッフ27人にアンケートを取り、漢字が読めない(一致しない)+この名前はキラキラネームと思うという人間の割合が50%以上の時キラキラネームと定義。(104人の名前の読み方を想像するという結構大変なアンケート!)

ある期間(12月の1週間)日本赤十字和歌山医療センター救命救急センター(ER)を受診した15歳以下の患者104人中、16人のキラキラネーム患者とそれ以外を定義に基づき決定。そこで、キラキラネームでない患者の受診時間、救急車利用度、重症度を比較することで、親の公共空間(救急外来)に対する配慮を比較したという論文になります。

結果は救急車利用、重症度に差はないものの、キラキラネームの患者は深夜に来る割合が非キラキラネーム患者の3倍高く、有意差を持ったというものです。

親たちの公共空間に対する配慮の欠如の可能性とまとめています。
(略)

ちなみに当事者の先生が今回話題になったことに関してインタビューを受けているのですが、研修医時代に当直をしていてキラキラネームの夜間救急受診者が多いと言う印象はなかったのだそうで、結論部分に関しても論文としてまとめるに当たって付けざるを得なかった「為にする議論」の側面が強いと言うことですが、そうは言っても興味深い問題提起ではありますよね。
いわゆるキラキラネームなるものに関しては以前にも何度か取り上げた事がありますが、子供に珍しい名前をつけるのは別に日本だけの現象でもないようで、海外での多くは意味的に名前にふさわしくないものと言う批判なのに対して、漢字文化圏である日本では難読であること自体に一定の実害がある事は否めないので、少なくとも子供の将来に対する配慮を欠いているのではないかと言う視点での批判は以前からあるようです。
ただ難読であるとか見慣れないと言うだけでキラキラ扱いしてしまうのもどうなのかで、地方に行きますと先祖代々の由緒ある命名基準に従った難読名がいまだに続いている家系も時折あるようですし、某やんごとなき家系の皆様方などもまあ一般的基準で言えば難読なお名前の方が多いように感じますから、しばしば話題になる難読名すなわちキラキラとは必ずしも言えないのではないかとも感じますね。
本来的な意味でのキラキラネームも音だけを取り上げるとむしろ外国人などには覚えやすいのは今の時代に合った名前ではないかと言う意見もありますし、これまた増加中だと言う歴史上の人物にあやかった名前なども字面は古風でも命名動機としてはむしろキラキラに近いものがありそうですから、何をもってキラキラネームと言うべきなのかと言う定義づけは難しいものがありそうです。

とは言え、やはり仏恥義理夜露死苦的なキラキラネームも存在するのは事実ですし、そうした命名をしてしまう親に対する素朴な偏見もないではないのですが、救急受診に関して肯定的に捉えるなら放置親などよりよほど子供に対する愛情が豊富だと言う言い方も出来るのかも知れませんし、これだけ社会問題化していることに関して常識的対応が出来ないと批判することも出来そうです。
このキラキラネームが誕生する背景に関しても内外に諸説があって、海外においても必ずしも好意的な解釈が行われているわけではありませんが、日本でも「悪魔ちゃん」命名騒動が訴訟沙汰になったように諸外国でも一定の割合で役所から届け出を拒否されると言うケースが発生していて、公的にこうした対応をするのであれば何らかの基準なりは示すべきだろうと言う意見もあるようですね。
いずれにしても社会的背景に対する考察を行った結果、それに対してどのような対策が講じられるのかと言うことが次の段階と言うことになりそうなんですが、今回の場合キラキラネームの是非とは別の次元で救急医療の崩壊危機と言う現実がまず存在しているわけです。
その改善策の一助となるなら何でも利用すべきと言う実際的考えに立つなら、今まで漠然と対象を限定しないで行われてきた広報よりは、特定対象層に特化してのアピールの方がより有効性が高そうだとすれば、今後は具体的にどのような方法論が最適なのかと言う検討も行っていくべきなのかも知れませんね。

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コメント

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20151204-00010004-benesseks-life
子どもの名前を考える際に重視するのは「呼び名の響き」?
ラーニングパーク 12月4日 17時1分配信

キラキラした名前が増えるわけだわw

投稿: | 2015年12月14日 (月) 07時45分

そういえば友人の子も英語の名に漢字あててたな。
字面だけ見てたらきらきらしてなくてどっちかっつうと古風なんですが。
何十年かたった時どう感じられるか想像しながら名付けるしかないですかね。

投稿: ぽん太 | 2015年12月14日 (月) 08時39分

以前とある田舎に行ったときに普段名前で見かけない漢字を使われている年配の方が大勢いらしたことがあって、何か地域的にその時期ブームにでもなったのか?とも感じたことがありました。

投稿: 管理人nobu | 2015年12月14日 (月) 11時49分

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