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2015年12月28日 (月)

新年が近づくにつれて高まるあのリスク

先日はクリスマスだったわけですが、その最中にこんなイベントがあったそうです。

「新年元気に、餅どうぞ」 児童ら高齢者訪問(2015年12月24日愛媛新聞)

 年末年始を温かい気持ちで迎えてもらおうと、愛媛県松山市石井地区の星岡町内会で独居高齢者宅への食事サービスを行っている住民グループ「星ぐるま」が23日、地元の独居高齢者や要援護者ら約60人を訪問し、つきたての餅をプレゼントした。

 星ぐるまは、2010年5月から月1回、高齢者宅への手作り弁当の配達を実施。年末の訪問は、星岡おやじの会や地元児童の協力を得て12年から行っている。
 約25人が朝から星岡集会所に集まり、約20キロのもち米を使って餅つき。おやじの会の有志が何度もきねを振るい、子どもたちも慣れない手つきで挑戦した。つき上がった餅を星ぐるまのメンバーや児童が丁寧に丸めた。子どもたちはサンタクロースの帽子やトナカイのカチューシャをつけ、高齢者宅を手分けして訪問。「元気で新年を迎えてください」と声を掛けながら手渡した。

写真を見る限りではかわいらしいイベントと言うしかないのですが、なにしろよりにもよって独居高齢者を対象に配るものが餅であると言うことで、ネット上ではいくらなんでも「元気で新年を迎え」させたいならその選択はないだろうと大いに話題になっているようですが、子供達にばつの悪い思いをさせないためにも、後述するようにもう少し提供方法を工夫する余地はありそうに考えます。
いずれにしても当事者に限らず全国の高齢者の方々はこの時期殺人食材として名高い餅の洗礼をどうくぐり抜けるかが毎年の課題になっていて、以前にこんにゃくゼリーが一部の方々から目の敵にされた際にも餅の危険性はこんにゃくゼリーなどの比ではないとさんざん指摘されたにも関わらず、未だに餅規制論などと言うものが叫ばれないのは興味深いところです。
不肖管理人は別に餅否定論者でも何でもありませんが、それでも餅に限らず嚥下能力の低下した高齢者に危険な食材を無自覚に食べさせているケースが決して少なくないと言うことには危惧を抱いているところで、先日はこんな記事が出ていたことを紹介してみましょう。

餅や団子を詰まらせ搬送された人の9割が65歳以上(2015年12月25日FNNニュース)

お正月には欠かせないが、特に、65歳以上の人は注意が必要となる。
年末から年始にかけて、食べる機会が増えるお餅。
東京消防庁によると、2014年までの5年間に、東京都内で餅や団子をのどに詰まらせて死亡した人が、43人にのぼっていることがわかった。
また、餅や団子をのどに詰まらせて病院に運ばれた人は、2014年までの5年間で、571人にのぼっている。
65歳以上が、搬送者のおよそ9割を占めているという。

お年寄りが食べるときは、とりあえず小さくして、食べやすい大きさにして、そして、ゆっくりかんで食べるというのが一番重要だが、1月は、お正月にお餅を食べる機会が多いため、ダントツとなっている。
もし、お餅をのどに詰まらせてしまったときの対処法は、119番する以外には、主に2つある。
まず1つが「背部叩打法」。
手の付け根で、背中・肩甲骨の間を、何度も強くたたくというもの。
もう1つが「腹部突き上げ法」。
後ろから抱きかかえた状態で、握りこぶしをみぞおちの下に当て、突き上げるというものだが、この方法は、妊婦や乳児には、やってはいけないという。
よく、掃除機で餅を吸い出すということもいうが、あれは、逆にのどを痛めることがあるため、あまりよくないという。

餅に限らず喉に詰まらせた場合とりあえずは背中を強く叩くと言うことが基本だと思うのですが、とっさの際に冷静にこうした行動が取れる人間がどれほどいるのかですし、特に高齢者同士の世帯ですとおろおろして何も出来ずに大変なことになってしまうと言う可能性も高そうですから、まずはそもそも喉に詰めるリスクをいかに減らすかと言う工夫が必要だろうと思いますね。
一般には餅はよく噛んで食べると言うことが重要だとされていますが、嚥下だけでなく咀嚼力も落ちている高齢者は餅に限らず十分噛まないままとりあえず飲み込んでしまうと言うことが起こりがちであり、最低限餅は小さく刻んでおく、水分と一緒に口を湿らせながら食べる、そして地味なことですが餅の温度を十分に高くしておくことなども有効であるそうです。
複数の人間が居合わせた場合には一人が背中を叩いている間に他の人間が救急車を呼ぶと言った役割分担も可能ですが、少なくとも咳も出来ないような窒息状態では真っ先に救急車を呼ぶべきですし、こうした場合には何ら遠慮することなく一刻も早く119番通報して構わないケースだと思いますね。
それにしても入所施設などではそもそも窒息のリスクを嫌って最初から餅など出さないと言う場合も少なくないようなのですが、ご本人やご家族がリスクを知った上で希望されるなら別に食べていけないと言うこともないはずですし、餅に限らず普段の食事に関しても窒息誤嚥のリスクは常にあるのですから、過度にリスクを恐れるあまり正月の楽しみも何もないような状況を強いるべきでもなかろうかと言う気がします。

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コメント

あられ状にカリカリに焼いた餅を雑煮に入れてもうまいです。

投稿: ぽん太 | 2015年12月28日 (月) 08時58分

>年末から年始にかけて、食べる機会が増えるお餅

年末に誰が食べるのだろうか?どこの地域ですか?
(餅つきの時に、つきたてを砂糖を挟んでつまみ食いはするが・・・。)

投稿: | 2015年12月28日 (月) 09時28分

年末でも普通に食うだろ
新年を迎えるまでは餅食わんなんて不自由な地域だな

投稿: | 2015年12月28日 (月) 10時27分

地域性としては何とも言いかねますが、餅単独について言えば年始に限って食する理由はなさそうですし、当地でも頂き物等であれば食べると言う感じですね。

投稿: 管理人nobu | 2015年12月28日 (月) 12時45分

そもそも、嚥下咀嚼能力を失ったものが生存しているというは、人道的には兎も角、生物学的には反自然的です。 日本の正月風物というのは、平和的に自然淘汰を行うために入念に準備された文化的装置というべきもので、それはもう「正月に餅を食って死んだら本望だ」という kernel level にまで日本人の魂に組み込まれている訳です。 恐らく縄文時代末には発動し出したこの民族の叡智に対して、近代の小賢しい問題意識で介入すべきではありません。 むしろ21世紀でさらに含蓄を増した恐るべき古代の神慮に、畏敬をもって跪拝すべきでありましょう。 そして更にこれだけに止まらず、正月をクリアした後には年々ハードルが上がる設定がされた節分が続くのですから、システムのあまりの巧妙さに言葉を失わざるを得ません。 この試練を乗り切った勇者こそが、wise old man の座に連なる資格があり、次の新しい春を迎えることが出来るのです。 試練を越えないものは尊敬されるに値しないのは当然ですし、それは子供以外の誰にとっても同じことであり、これを平等と言います。 まともな社会とは、本来相互に尊敬できる成員で構築されるべきものであります。 この話題になると誰もが奥歯に物の挟まった言い方になってしまうのは、豊葦原瑞穂国の根源的 tabu を無意識に感ぜざるを得ないからです。 社会的資源が充分でなければ、資格を欠いたものは神の子さえも葦船で遺棄された古代の現実は、我々にとって最早神話的では無いのかもしれないのです。

投稿: Thoth | 2015年12月29日 (火) 01時31分

↑こういうこと言ってオレカッケーって自己満足してんの近ごろじゃ厨二病って言うらしいね

投稿: | 2015年12月29日 (火) 08時47分

そうそう、んで混ぜっ返してオレスゲーってのが高2病ね。

投稿: | 2015年12月29日 (火) 13時26分

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