« 最近話題になっていた新しい心の病 | トップページ | 今日のぐり:「手打うどん龍(たつ)」 »

2015年12月31日 (木)

今年の医療10大ニュース

本日で今年最後の更新になりますが、今年の世相として管理人的には変化や不安定と言うことを考えていて、来年以降の布石にもなりそうな様々な変化が顕在化してきた一年であったかと言う印象を持っていますが、皆さんは今年を振り返ってどのようにお感じになっていらっしゃるでしょうか。
さて、年の瀬ともなれば例年各方面で今年の10大ニュースと言うものが発表されるものですが、医療方面でも10大ニュースの記事があちらこちらで出ていました。

発表!2015年「医療界10大ニュース」(2015年12月25日日経メディカル)

 今年も残りわずかとなりました。昨年に続き、日経メディカル読者が選んだ「今年の医療界10大ニュース」をお届けします。
 読者投票は12月中旬、医師会員を対象に日経メディカル Online上の「週替わりミニアンケート」として実施しました。編集部がチョイスした26本のニュース記事を選択肢として提示し、その中から「2015年の医療界10大ニュース」に入れるべきだと思う記事を最大10個まで選んでもらいました。
 回答数は3108人。年代別では、50歳代が1151人(37.0%)で最も多く、40歳代が902人(29.0%)、30歳代が566人(18.2%)と続きました。
(略)
ノーベル賞
北里大の大村智氏にノーベル生理学・医学賞 (10/5)
(略)
腹腔鏡下手術事故
群馬大、千葉がんに欠けていた「4つの手続き」 (6/9)
(略)
女子医大 プロポフォール
プロポフォール死亡事例、遺族側が傷害致死容疑で告訴状 (2/20)
(略)
成田に新医学部
成田市の医学部設置、早ければ2017年度に (8/1)
(略)
東北医科薬科大
東北の新医学部、2016年春の開設が正式決定 (8/27)
(略)
精神保健指定医取り消し
聖マリ医大の精神保健指定医、20人が資格取消 (4/18)
(略)
韓国MERS
韓国で感染広がる中東呼吸器症候群(MERS) (7/8)
(略)
エボラウイルス病
一般医もエボラ患者の病期と経過は理解を (4/9)
(略)
マイナンバー
マイナンバーで医療の情報連携も始まる…のか? (10/26)
(略)
新専門医制度の整備進む
2年後に迫る新専門医制度、どこまで決まった? (8/11)

1位はあの大学の問題、2015年の10大ニュース◆Vol.4大学の不祥事相次ぐ一方、ノーベル賞の明るい話題も(2015年12月27日医療維新)

(略)
Q.4では、2015年の10大ニュースとして、m3.comに掲載した主要90本のニュースの中から、最大10までの選択肢で聞いた(回答者、勤務医505人、開業医500人)。
1    
群馬大学医学部附属病院の腹腔鏡手術に関する一連の問題(通年)
2    
理化学研究所のSTAP問題(通年)
3    
ノーベル医学・生理学賞に大村智氏(10月)
4    
東京女子医科大学病院の誤投与の問題(通年)
5    
聖マリアンナ医科大学の精神保健指定医不正取得問題(通年)
6    
東北薬科大学の医学部新設に向けた動き(通年)
7    
韓国でMERSが発生、流行、日本でも対応へ(6月)
8    
2016年度診療報酬改定に向けた議論(通年)
9    
神戸国際フロンティアメディカルセンターの生体肝移植問題(通年)
10    
2017年度の専門医制度改革に向けた議論(通年)

個人的には一連の医学部新設の議論で、限定的かつ特例的とは言え久しぶりに新設が決定したと言うことが最も大きなニュースだったように感じていたのですが、年間を通じて各方面での議論を見てみますと全体的にやや小ぶりと言うのでしょうか、かつての大淀病院事件、大野病院事件のようにまさしく激震!と言うしかないニュースはなかったように思ったのですが、皆さんはどうお思いでしたでしょうか。
ちなみに医療を離れた一般の10大ニュース(読売新聞)において1位にノーベル賞受賞、4位にマイナンバーが入っていましたが、興味深いのは医療業界で大変大きな話題になった群馬大の腹腔鏡手術関連のニュースは30位圏内にも入っていないと言う点で、一昔前であればもう少し状況が違っていたのかも知れません。
ただこの年末近くになって千葉県がんセンター佐賀大病院など各地の病院から相次いで医療過誤に絡んでのニュースが出てきていて、いずれも直接的な患者死亡には至っていないものの医療過誤として病院側が謝罪会見まで開いて公表しているのですが、これらは例の医療事故調では取り上げられないケースであると言う共通点があるようにも思えます。

この医療事故調制度そのものに関しては本来的に患者・家族に対しての説明義務はないものの、実質的にそれを行わないのはあり得ないでしょう?と設立に関わった諸関係者も言っているように、やはり制度の名目はともかく実際には患者・家族の納得と言うことが非常に大きなポイントになってくると思いますが、今のところその対象となるのは死亡症例かつ病院側が予期しない死亡と判断した事例だけです。
ただお亡くなりにならなかったとは言え重大な事故や明らかな医療過誤と言うものは幾らでもあるものですし、患者・家族にとっては現在進行形でそれへの対処が求められると言う点で非常に緊急性が高いとも言えるのですが、今後こうしたケースに関してはその都度病院側が会見なりを開いてオープンにしていく風潮が定着すると言うことであれば、事故調制度導入の思いがけない副次的効果となるのかも知れませんね。
二昔前にいわゆるヒヤリ、ハット事例はどんどん報告しましょうと言うことが言われるようになり、当初は色々と言われたものの今や完全に全国各地で定着したことを考えると、この医療関連のトラブルは素早く公表すると言うことも10年後には当たり前のことになっているのかも知れませんが、その結果いわば免疫が出来る形で世間の見る目もかなり変わってくる可能性はあるかも知れません。
基本的に事故だ、ミスだと言ったことが起こって幸せになる人は誰もいないのですが、それでも人間の関わることである以上一定確率で起こるのは仕方のない話なのであって、医療事故もあってはならないもの、あり得ないものではなく交通事故などと同様日常的に発生してしまうものだと言う認識が定着してくる頃には、事故調設立を巡る議論なども遠い過去の神学論争的な感覚で語られるようになっているのでしょうか。

|

« 最近話題になっていた新しい心の病 | トップページ | 今日のぐり:「手打うどん龍(たつ)」 »

心と体」カテゴリの記事

コメント

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)




トラックバック

この記事のトラックバックURL:
http://app.cocolog-nifty.com/t/trackback/519753/62966052

この記事へのトラックバック一覧です: 今年の医療10大ニュース:

« 最近話題になっていた新しい心の病 | トップページ | 今日のぐり:「手打うどん龍(たつ)」 »