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2015年11月

2015年11月30日 (月)

Ⅰ型糖尿病の児童がインシュリンを止められ死亡

未だにいわゆる代替医療の類に手を出して健康被害を受ける方々は後を絶たないものですが、当事者が被害を被るのであればまだしも自己責任で納得出来るとしても、親が妙なものに染まった結果罪のない子供が被害を受けると言うのは何ともやりきれないですよね。
先日から大きく報じられているこちらの事件なども親の信仰絡みで子供が不幸な結果になったと言う点で同類と言えますが、まずは各社の報道から見てみましょう。

糖尿病7歳治療させず死亡=殺人容疑で60歳男逮捕―インスリン投与中断・栃木県警(2015年11月26日時事通信)

 宇都宮市の糖尿病の男児=当時(7)=に適切な治療を受けさせず、死亡させたとして、栃木県警捜査1課などは26日、殺人容疑で自称祈祷(きとう)師で会社役員近藤弘治容疑者(60)=栃木県下野市小金井=を逮捕した。
 県警によると、近藤容疑者は否認している。
 県警によると、死亡したのは小学2年今井駿君=宇都宮市東原町=。近藤容疑者は今井君の両親に「不治の病を治せる」「腹の中に死に神がいるからインスリンでは治らない」などと言い、両親は信じ込んでいたという。県警は両親を保護責任者遺棄致死の疑いで書類送検する方針。

 逮捕容疑は、今井君が糖尿病で医師が処方するインスリンを投与しなければならないことを知りながら、両親と共謀して今年4月上旬ごろから、インスリンの投与を中断。医師による治療など適切な措置を講じないまま放置し、同月27日に糖尿病による衰弱で死亡させた疑い。
 県警によると、今井君は膵臓(すいぞう)の細胞が破壊され、インスリンが分泌されない1型糖尿病で、インスリン投与が不可欠だった。
 母親が昨年12月ごろ、知り合いの近藤容疑者に病状を相談。近藤容疑者はインスリンの注射をやめさせ、「治療」と称して、今井君の回りにローソクを立て、体を触ったり、「死に神退散」などと唱えたりしていたという。報酬として両親から計数百万円を受け取っていた。 

「注射しないと死ぬ」医師が両親に厳重注意(2015年11月29日日本テレビ)

 栃木県で糖尿病の男児にインスリン注射をさせず死亡させたとして自称・祈とう師の男が逮捕された事件で、男児が一時入院した際、医師が両親に対し、「注射をしないと死んでしまう」などと厳重注意していたことが分かった。

 自称・祈とう師の近藤弘治容疑者(60)は、糖尿病の今井駿くん(当時7)に必要なインスリン注射をさせず、死亡させたとして逮捕された。

 駿くんは注射をやめた後、今年3月に緊急入院しているが、その際に医師が両親に対し、「注射をしないと死んでしまう」などと厳重注意していたことが、その後の警察への取材で分かった。

 しかし、両親は医師に従わず、退院後に再び注射をやめた結果、駿くんは死亡した。

 警察は、両親が医師ではなく近藤容疑者の指示に従い続けた経緯を捜査している。

糖尿病男児死亡 両親「わらにもすがる思いで」(2015年11月27日NHK)

体をさする行為などを「治療」と称して、重い糖尿病を患っている宇都宮市の7歳の男の子にインスリンの注射をやめさせて死亡させたとして、自称祈とう師の男が殺人の疑いで逮捕された事件で、男の子の両親が「嫌がっている注射を毎日打っているのがかわいそうで、わらにもすがる思いで治してくれるよう頼んだ」と話していることが警察への取材で分かりました。
(略)
警察によりますと、近藤容疑者はみずから祈とう師と称し、駿くんの両親に「インスリンではよくならない。自分は『龍神』で、あらゆる病気を治せる特殊な力がある」と話し、駿くんの体をさすったり呪文を唱えたりしていたということです。
一方で両親は、「息子は注射を嫌がっていて、毎日打っているのがかわいそうだった。わらにもすがる思いで治してくれるよう頼んだが、今は後悔している」と話していることが警察への取材で分かりました。
(略)

色々と批判されるべき余地はあるのだし、先日判決が出た「ずんずん運動」事件などと同様に誰が悪いかと言えばやはり馬鹿げたことをやっている人間が悪いのも確かなのですが、しかしこうした場合アメリカなどであれば児童虐待で親の責任も即座に問われるのではないかと思うし、事実両親も書類送検されると言うことです。
今回の場合ざっくり言えば子供が注射を嫌がっているから注射をしなくてすむ方法にしたという事になりますが、親としてはすでに専門家から注射を止めれば死ぬということを聞いて知っていたわけで、下手をするとこうした酷い結果になることを知らなかったかも知れない施術者よりも責任は重いと言われかねません。
実際に時折耳にすることですが、子供が嫌がるからシートベルトをせずに車に乗せていた、その結果事故にあたって子供は車外に放り出されたと言うケースがあるようで、7歳にもなっていれば事を分けて話をすれば大部分の我慢はつく年頃ではあるだろうし、それが出来ない子供であれば親が強権的にでも正しいことをさせるのが保護者の役割ではないか?と言う気がしますがどうでしょうか。
この点で脳内出血で緊急入院した親を息子が新興宗教の教祖に言われるまま病院から連れ出し死亡させた「ライフスペース事件」との類似性を指摘する声があって、この事件では当事者の1人として息子も保護責任者遺棄致死で起訴され、懲役2年6月、執行猶予3年の判決が確定しています(教祖は懲役7年)。

一方でこうした事件の場合多かれ少なかれ宗教あるいは宗教的側面の絡んだものであるとすれば、信仰によって人の心を縛り正常な判断力を失わせた結果を罪に問うのはどうなのかと言う意見もあって、いわゆる心神喪失状態での犯罪行為は罪に問わないと言ったことと同類ではないかと言う考え方もあるのでしょう。
今後は両親に関しても聞き取りや調査が行われていくのだと思いますが、信仰が絡んだ事件としてつい先日オウム事件で起訴された菊池被告が控訴審で無罪を言い渡されたと言うニュースがかなりの意外性を持って受け止められていて、判決がひっくり返された理由として自分が行っていることが犯罪行為に荷担するものだとは思っていなかったと言う点が重視されたと言います。
こうした司法判断から類推するところズンズン運動でまさか死ぬまで首をひねるとは普通の人は思わないかも知れませんが、インシュリンを止めれば死ぬぞと言われている状況でインシュリンを止める判断をすると言うのはかなりグレーゾーンに感じられるところで、どこまで正常な判断のもとに行われたことなのかと言うことが今後追及されていくことになるのでしょうか。

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2015年11月29日 (日)

今日のぐり:「一福(いっぷく)神門通り店」&「神代(かみよ)そば」

世の中様々な考え方があることはもちろん当然なのですが、世の男性諸氏の多くがびっくりしたと言うのがこちらの意見です。

デート中は絶対に禁句! 女子が幻滅する男の発言ワーストランキングトップ7(2015年2月8日バズプラスニュース)

男子の皆さんは、「100年の恋も冷める」という言葉を知っていますか? 夢中になるくらい好きだったのに、たった一瞬で気持ちが冷めてしまうことを意味します。
女子は、男子のちょっとした発言で傷つき、一瞬にして嫌いになってしまうことがあるのです。今回、19~63歳の女子に調査をし、「女子が幻滅する男の発言ワーストランキングトップ7」が判明しました。

・女子が幻滅する男の発言ワーストランキングトップ7
1位 ワリカンでいいかな?
美味しいディナーで心が弾んでいるときに、最後の最後で崖から突き落とされた気分になりました。ワリカンって、ありえない。あなたはそのぶん私と楽しい時間を過ごせたでしょう? 幸せな時間が無料だと思っているのかな(51歳 家事手伝い)
(略)
・女子は「ワリカン」が嫌い
調査で集まった発言をまとめ、15人の女子に「言われたらショックな順でランキング化」してもらいました。やはり女子は「ワリカン」が嫌いなのでしょうか? 男子が払うのが当然という文化になっているのかもしれませんね。

ま、まあ…この際割り勘が良い悪いと言う議論はさておくとして、確かに今をさることウン十年前には「デートで割り勘?あり得ない!」と言う時代もあったようですけれどもね…
今日は日本全国から大絶讚?されたとも言う51歳家事手伝い女史の見識を顕彰して、世界中から一体どこから突っ込んだらいいのか迷うと言うびっくりニュースを取り上げてみましょう。

住宅に金属棒を突き刺した疑いで男を逮捕(2015年11月25日毎日放送) 

 クロスボウを使って近隣の住宅に金属棒を突き刺したとして45歳の男が逮捕されました。
 「大学の受験勉強をするのに、犬の鳴き声がうるさかった」と供述しているということです。

 建造物損壊の疑いで逮捕されたのは、八尾市に住む無職、 削除 容疑者(45)です。
 警察によりますと、 削除 容疑者は、今月3日近所の住宅にクロスボウを使って長さ40センチの金属棒を発射し、台所の窓を貫通、天井に突き刺した疑いがもたれています。

 取り調べに対し 削除 容疑者は、「大学受験の勉強をするのに犬の鳴き声がうるさかった」と供述しているということです。
 約1年前には、被害者宅の飼い犬に金属棒が刺されるトラブルも起きていて警察は関連を調べています。

もちろんそれは大学受験の勉強は大切ですから、イヌの鳴き声などが聞こえてきたのでは気も散ろうと言うものでしょうけれども、ねえ…
様々なアイデアを実現していく発明家と言うものに憧れを抱かない人間も少ないと思いますが、こちら発明家の現実とも言うべき光景を報じるニュースです。

美女が発明した朝食を作るロボット、ミルクをこぼしまくる…(2015年11月20日MAG2ニュース)

女性発明家のシモーネ・ギエーツさん。
彼女が発明したのは、朝食を作ってくれる画期的なロボット。スイッチを押すと、ロボットはシリアルを作り始める。
ところが……もうグチャグチャなことに!
シリアルは皿に入れることができないわ、ミルクもこぼしまくっている。まったく朝食を作れない、ひどいロボットだった……。

ちなみにこの美女、ViRATESでもご紹介したが、絶対に起きれる目覚まし時計も発明している。
なんか好き。

その状況は動画を参照いただきたいところですが、確かに朝食を作ってくれていると言えば言えるものの、さしてお腹にも貯まりそうにないのが欠点でしょうか。
アメリカと言えば銃大国であり、何事も自己責任の国としても知られていますが、こちらその源流がいずこから発するのかを知らしめるニュースです。

孫に銃渡してハンバーガー買いに、祖父を逮捕 米(2015年11月4日AFP)

【11月4日 AFP】米アリゾナ(Arizona)州に住む男が、5歳の孫娘に実弾が入った銃を渡して砂漠に置き去りにしたままハンバーガーを買いに行ったとして逮捕された。

 3日の当局の発表によると、ポール・レイター(Paul Rater)容疑者(53)が1日夜、同州バックアイ(Buckeye)の自宅を出た4時間後、家族は少女が行方不明になったと通報していた。

 マリコパ(Maricopa)郡保安官事務所の声明によれば、当局が捜索を開始したが、親族が少女を発見した。少女は実弾が入った拳銃を渡されて、砂漠地帯に置き去りにされていた。

 レイター容疑者は、酒とハンバーガーを買うために少女を置き去りにしたことを認め、児童虐待と育児放棄の容疑で2日に勾留された。

何かあればこれで身を守れと言うことなのでしょうが、しかし何故孫娘を連れて行ってやらなかったのかと言う疑問は残るところですよね。
傍目には特異な食習慣でも地域によってはそれが当然と言う場合も少なくないのですが、こちらやはりそれは無謀だったか…と言うニュースが伝えられています。

学生に人糞を食べさせ虐待、元大学教授に懲役12年 韓国(2015年11月26日AFP)

【AFP=時事】韓国で26日、学生に人糞や尿の飲み食いをを強要し、2年間にわたって精神および肉体的な虐待を与えていた元大学教授(52)に、懲役12年の判決が言い渡された。求刑の懲役10年を2年上回る判決で、裁判所は元教授の「想像を絶する残虐行為」は「一種の精神的な殺人といえる」と断じた。
 デザイン学校の学生だった被害者(29)が、元教授の虐待から逃れようと自殺をはかったことから、元教授の行為が発覚。元教授は7月に逮捕された。
 元教授が、自身の学会事務局でこの学生を雇用し、虐待が始まったという。

 公判では、元教授がほかの元学生らに手伝わせて、被害者をバットで殴るなど、虐待の詳細が明らかにされた。ほかにも、被害者に人糞を食べさせたり、被害者の顔をプラスチック袋で覆い、その中に唐辛子スプレーを吹き付けたりしていた。
 被害者の元学生は、大学で正規教員の職が得られることを期待して、暴行に耐えていたという。
 元教授の虐待を手伝った学生3人にも、それぞれ3~6年の懲役刑が言い渡された。

どうも状況がよく判らないと言うしかないのですが、どこの国にもそれぞれのやり方があると言うことなんですかね?
こちらは中国からの話題ですが、もはや何が何やらと言う意味不明な事件が発生したようです。

「妻は男だった」=20代の中国人男、女装し妊娠を偽り290万円だまし取る―北京市(2015年11月26日レコードチャイナ)

2015年11月25日、中国北京市石景山区の検察院は、女装して結婚詐欺をしたとして20代の男を逮捕したと明らかにした。京華時報が伝えた。

2014年8月、当時27歳だった男は「現役の女性軍人」として同じ年齢の男子とネットで知り合い、交際。その後妊娠を理由に結婚を迫った。男は身分証明書を偽造し、相手を安心させるために男女を雇い両親のふりをさせた。

男は供述で、「体の関係は発生しなかったが、私の性別を疑うそぶりはなかった。軍人と偽ったため体形を不審に思われることもなく、偽の両親を合わせたことで私のことを信じ切っていた」と語った。

被害者の男性によると、役所で籍を入れようとしたが、男は身分証明書をなくしたことを理由に入籍できないままだった。仕事の関係で2人は離れて暮らしていたという。

当局によると、男は幾度となく金銭を要求し、15万元(約290万円)を不当に得てすべてを使い込んだ。出産予定日の今年9月を前に、世話をするために被害者男性の母親が8月に男のもとを訪れ、男性であることが発覚した。(翻訳・編集/内山)

体の関係は発生しなかったのに妊娠を理由に結婚を迫るとかもはや何が何やらなのですが、こうした不可思議な事件も一人っ子政策撤廃で少しは解消していくのでしょうか。
最後に取り上げますのはかなり猟奇的な事件なのですが、全国小学生の妄想が現実化したかのようなこちらのニュースを紹介してみましょう。

妻をレイプしたとされる男性の性器食べる、新婚夫婦を逮捕 インドネシア(2015年11月17日AFP)

【11月17日 AFP】インドネシアで、妻をレイプしたとされる男性を夫が殺害して性器を切断し、その性器を2人で食べたとして、新婚の夫婦が逮捕された。警察が17日、発表した。
 被害者の遺体は10月初め、ランプン州(Lampung)トゥランバワン(Tulangbawang)地区で、焼けたバンの中から発見された。

 ルディ・エフェンディ(Rudi Efendi)容疑者(30)は9月、妻(20)とスマトラ島(Sumatra Island)で結婚式を挙げたが、新婚初夜に妻が処女ではないことを知り、妻が式の1週間前に男性にレイプされたと主張したため、復讐(ふくしゅう)したとみられている。
 エフェンディ容疑者は男性を殺害したことを自供しているが、(殺害は)単独だったと主張している。
 エフェンディ容疑者は先月、逮捕後に報道陣に対し、被害者の性器を食べることにしたのは「自分の心痛を和らげるためだった」と話した。

 被害者は、妻が以前交際していた運転手だった。
 警察によれば、エフェンディ容疑者は被害者を殺害した後、切断した性器を自宅に持ち帰り、妻に料理するよう命じ、2人で一緒に食べたという。
 エフェンディ容疑者は殺人罪で訴追されているが、警察は、妻に共犯の疑いがあるとみている。

日本でも先頃妻の不倫相手のアレをナニした事件が話題になりましたが、その後の経緯にはちょっと想像を超えたものがありますよね。
この場合調理に参加した妻がどのような感慨を抱いたものかははっきりしませんが、事実性被害に遭ったのだとすればいくらかでも心痛を和らげられたのかも知れません。

今日のぐり:「一福(いっぷく)神門通り店」&「神代(かみよ)そば

出雲大社の門前通り中程に位置するこちら「一福」さん、いかにも観光客向けっぽい作りなのですが、奥出雲そばと言う文言に惹かれて入って見ることにしました。
メニューを見ますと意外と真面目に?ぜんざいなどサイドメニューもなく、ほぼ蕎麦とうどんしかないようなんですが、しかしこの建物の作りは観光地で良くある施設と言う感じですよね。

無難に割子そばを注文したのですが、蕎麦自体は蕎麦屋が尊ぶしゃっきりと言う言葉の対照的と言うのでしょうか、何とももったりしたものでした。
ただ出雲そばなどは元々が田舎蕎麦なのですから、江戸の蕎麦屋風の蕎麦を出しても仕方が無いはずですし、本来こう言うのが奥出雲あたりの民家で打っていた蕎麦に近いのでしょうね。
こちらの汁がちょっと独特で、甘くまったりした味は醤油が違うのだろうかと思うのですが、蕎麦湯については新蕎麦の風味がまさに蕎麦湯っぽくて悪くなかったですね。
珍しい点として付け合わせに店内でも売っている漬物が出てきて、これも確かにうまいのはうまいんですが、この時期の蕎麦に付けるにはお互いに勿体無いかなあと言う気はしました。

この界隈では蕎麦の味で知られた繁盛店も多いのですが、こちらもさほどの客入りではないもののおねえさんの対応などは手慣れたもので、さすが有名観光地ですよね。
ただ店内でお兄さんが打っているのを眺めながら蕎麦を食べると言う演出はいいんですが、はるか店の裏手に位置するトイレがこれまた観光地によくある…っぽいもので、設備には期待しないですが冬はかなりつらいんじゃないかと思いました。

つづいてやってきましたのが松江の城下と言いますか、お城のお堀端に位置する「神代そば」さんですが、さすが老舗中の老舗だけに大行列ですよね。
店内はほとんど古民家の土間でやっているレベルの狭さなのですが、一歩入ると出汁のいい匂いがするのと、蕎麦関連のかなり濃い書籍が沢山用意されていることもあって待ち時間も飽きさせません。

割子を頼んだのですが、こちらの蕎麦は手打ちなのに見事に切りそろえられていて、特に水切りがぴったりの加減と言うのはさすがですよね。
蕎麦は少し硬めですがしゃっきりコシのあるいい蕎麦で、十割と感じさせないこの食感はなかなかに得難いものがあると思います。
おねえさんの案内もある通り濃いめの汁は確かに濃厚で少量ずつで蕎麦に負けない力強さを持っていますし、蕎麦湯もちょうど頃合いで満足出来るものでした。

周囲は歴史的な街並みがよく保存されている地域で、この神代そばさんの建物そのものもなかなかに味があるのですが、トイレは意外と普通なのは利用する側には助かります。
繁盛店だけにお客の案内なども手慣れたものなんですが、こういう多忙な時間帯でもどこかおっとりした対応が保たれているのはなかなか出来ることではありませんよね。

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2015年11月28日 (土)

新潟日報の報道部長が暴言を繰り返した挙げ句に身バレ

ネットの匿名性と言うものは諸刃の剣とも言え、普段であればとても口にできないことでも平気で書けると言うことに魅力を感じている人も多い一方で、それによってリアル社会での思わぬしっぺ返しを食らうと言うこともまたあるわけです。
いわゆる馬鹿発見器騒動などもこうした類の実例と言えますが、先日壮大な自爆をかましてしまったと話題になっているのがこちらの人物です。

新潟日報社 報道部長、酷すぎる暴言で炎上~Twitter匿名アカウントで弁護士に暴言を吐いて身バレ(2015年11月24日ねたトピ)

 Twitterで「お前の赤ん坊を、豚のエサにしてやる!」、「こいつを自殺させるのが、当面の希望」などの暴言を吐きまくっていたアカウントの主が、新潟日報社 上越支社の報道部長であることが明かされ、話題になっています。

 そもそもは、「壇宿六(闇のキャンディーズ)」(@sadmaz6)と名乗るアカウントが、弁護士の高島章氏のアカウントにしつこく絡んだのがはじまり。
 “しばき隊”(現C.R.A.C.)メンバーは、意見が合わないツイートをするアカウントに対しては、「個人情報を突き止めて晒す」、「自宅や職場に押しかける」などといった脅迫ツイートを繰り返してきています。しばき隊には刺青を入れたメンバーもいることが知られており、しばき隊は直接的・間接的な脅しによって、自分たちが“レイシスト”と目したアカウントを攻撃し、アカウント削除などに追い込んできました。
 高島弁護士は、しばき隊のこうした“気に入らない意見は脅して黙らせる”やり方に批判的なスタンスを明らかにしていて、F-Secure元社員が“レイシスト”のレッテルを貼って400人以上のリストをTwitterで放流した「はすみリスト」事件についても批判していました。

 「壇宿六(闇のキャンディーズ)」はこうした高島弁護士のツイートと、高島弁護士の意見が多くの人に支持されていることが気に入らなかったようで、「はよ、弁護士の仕事やめろ。プロのハゲとして生きろ」などツイートやダイレクトメッセージでしつこく罵倒
 高島弁護士はこれに対して、ダイレクトメッセージを公開するとともに、「壇宿六(闇のキャンディーズ)」と電話で直接話したこと、「壇宿六(闇のキャンディーズ)」が新潟日報社 上越支社の報道部長であることを明らかにしました(高島弁護士は実名もツイートしています)。
 高島弁護士との話し合いにより、「壇宿六(闇のキャンディーズ)」はTwitterで謝罪文を公開。高島弁護士が担当する新潟水俣病行政不服訴訟について、事実誤認ツイートをしたことも謝罪し、「今後はツイッターを使用することをしないことを誓います」とツイート。その言葉通り、その後はツイートしていません。

「赤ん坊を、豚のエサに」「安倍はヒトラーかスターリンのコスプレ」…弁護士以外にも多数書き込み(2015年11月26日産経新聞)

 新潟県の地方紙「新潟日報」上越支社の報道部長(当時=25日に経営管理本部付)が匿名でツイッターに弁護士に対する中傷の書き込みをしていた問題で、部長の匿名ツイッターにはこのほかにも多数の人に対する中傷が書き込まれていた。

 報道部長だった坂本秀樹氏(53)は「壇宿六(闇のキャンディーズ)」のハンドルネームを使用。ツイッターで「はよ、弁護士の仕事やめろ」などと弁護士を中傷したことが23日判明し、ツイッターに反省文を載せるとともに翌24日に弁護士本人に直接会って謝罪した。

 このほかにもツイッターでは、一般ユーザーに対し、「お前の赤ん坊を、豚のエサにしてやる!」などと脅迫に近い投稿が繰り返し行われていた。「安倍はヒトラーかスターリンのコスプレしてるんだろ」「安倍はクソ野郎!早く死ね」などと、安倍晋三首相や保守系団体などに対する中傷もあった。
(略)

ツイッターで暴言 新潟日報 支社報道部長を解職(2015年11月26日NHK)

新潟県の地方紙、新潟日報上越支社の報道部長がインターネットのツイッターで弁護士に対する暴言を書き込んでいた問題で、過去にも問題のある書き込みがあることが分かり、会社はこの報道部長の職を解くとともに、近く社としての最終的な処分を決めることにしています。

この問題は、新潟日報上越支社の53歳の報道部長が、新潟水俣病3次訴訟の弁護団長を務める県弁護士会の高島章弁護士に対し、インターネットのツイッターで名前を明かさずに、「やめろ」などと複数の暴言を書き込んでいたものです。
新潟日報では本人と共に24日、弁護士の事務所を訪れ、酒を飲んでいたことや職場のストレスから暴言を書き込んだと説明し、謝罪したということです。

新潟日報では処分を検討していましたが、25日、部長職を解き、本社の経営管理本部付けにしたということです。
過去にも複数の問題のある書き込みがあったということで、新潟日報は内容や経緯についてさらに詳しく調査を進め、近く社としての最終的な処分を決めることしています。
この問題で、新潟日報には26日までに電話などで数百件の抗議や苦情が寄せられたということです。

この事件に関してはすでに各方面でも報じられているところなんですが、記事にもあるようにすでに会社バレもして処分もされつつあると言うことで相応の社会的制裁を受けている一方で、こうして身元バレしてしまった結果今後各種の民事訴訟の対象になってくる可能性もありそうです。
当事者は仕事のストレスでやった、酒を飲んでかき込んだ等々と主張しているそうですけれども、一般マスコミがあまり報じない過去の赤裸々な?暴言の数々を見る限りでは、一度や二度ハメを外してしまったと言うわけでもなく常習的に暴言を繰り返していたようですね。
何故正体がばれてしまったのかと言うことが気になるところなんですが、今回たまたま高島弁護士に対して攻撃を繰り返していた中で、たまたま同弁護士の関わった事件の関係者でしか知り得なかったことを書いていることに気付いたと言うことのようなのですが、仮にそうした経緯があるとすると業務上知り得た秘密を漏らしたと言われる可能性もありそうです。

過去の書き込み内容については各方面で発掘され晒されているところですが、まあしかしいい歳をした大人が何とも品がないと言うのでしょうか、ちょっと精神年齢的にもどうなのよ?と感じさせる内容が多すぎる気もするのですが、こうした幼児退行を来すネットの魔力と言うものも改めて感じさせると同時に、今回の件がなければ今も同様の行為を繰り返していただろうと考えると怖いですよね。
冒頭の記事にもあるようにこの「しばき隊(現C.R.A.C.)」絡みの事件と言うものが最近頻発していて、先日もセキュリティ会社のマーケッティングマネージャーであったメンバーが400人以上の個人情報を晒したところで身元バレし、さては業務上知り得た個人情報を公開していたのか?と大騒ぎになった事件がありました。
自分と異なる考えを持つ人間には何をやってもいいと言う考え方は正直かなり恐ろしいものであるはずなんですが、ネットなどでは一種の集団心理なのか特定個人に対する集団リンチじみた行為が非常に簡単に、敷居が低く行えてしまうと言う恐さもあって、例えば表立った学校内でのイジメ以外にいわゆる学校裏サイトでのイジメなども問題視されていますよね。
ネットであれリアルであれ何事も規制強化して対処すると言うのでは堅苦しく住みにくい世の中になってしまいますが、そうであるからこそ良識だとかマナーだとか様々なもので規定された一線を越えないと言う自制心が利用者各人に求められるものだし、自制心が欠けた方々が徒党を組んで集まると集団心理で暴走してますます怖いと言うことを知らしめる事件でもあったかと思います。

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2015年11月27日 (金)

にわかには信じがたい事故のニュース

子供と言う存在は時折信じがたいことをしでかすものだとは知っているはずですが、一体これは何が起こったのかと思うような事故が話題になっています。

留守番の1歳児、きょうだいにオーブン入れられ焼死(2015年11月26日AFP)

【AFP=時事】米テキサス(Texas)州ヒューストン(Houston)で、留守番をしていた生後19か月の女児が、3歳の双子のきょうだいにオーブンに入れられ、焼死する事件が起きた。米メディアが報じた。

 死亡したジェイザイラ・トンプソン(J'Zyra Thompson)ちゃんは、双子のきょうだいらとともに、子どもたちだけで自宅アパートで留守番をしていた。自宅には他に、5歳のきょうだいもいたという。

 ヒューストンのABC-13 Newsが報じた裁判文書によると、双子のきょうだいは児童保護当局の担当者に対し、一方がジェイザイラちゃんをオーブンに入れ、もう一方が「温めた」と話したという。

 ハリス郡(Harris County)保安官事務所によると、母親のラクアル・トンプソン(Raqual Thompson)被告(25)は、子どもを危険にさらした罪4件で30日に出廷するという。

 トンプソン被告の供述によると、女児が死亡した16日、処方薬やピザを取りに行くために恋人と外出し、帰宅すると3人の子どもたちがキッチンを指さしながら泣き叫んでいたという。また当時、オーブンは扉が下になった状態で床に倒れていたとも話しているという。

 同じ集合住宅の建物には、親族も住んでいたというが、子供たちを置いて外出することは伝えていなかったとされる。

どのように解釈するかは人それぞれで、都市伝説とも言われる例の電子レンジネコ事件になぞらえてこれもとんでもない続報が飛び出すのではないか?と言う声もあるようですが、少なくとも当事者のコメントを見る限りではオーブンと言う装置が加熱する機能を持っているものであると言うことは理解出来ていたようですし、どのような経緯でこうなったのかですよね。
アメリカの場合こうしたケースでは親が責任を問われることになっていて、今回も恐らく罪に問われる可能性が高いのだろうと思いますが、ただ参考までにオーブンで焼かれると言う事故は大人であっても発生しているようですし、そもそもヒューマンエラーがこうも簡単に死亡事故に結びついてしまうと言う点で製造物責任を云々される余地はありそうにも思います。
日本でも子供が入り込む死亡事故を受けてドラム式洗濯機の安全対策が検討されていると言いますし、物理的に対策可能であるなら早急にメーカーにも対応をお願いしたいところなのですが、ただやはり人的要因対策も同時並行で行われるべきだと考えさせられる、こんな信じがたい事故もあったと言います。

人工呼吸器異常気付かず死亡 京都の病院、当直同時に仮眠(2015年11月26日京都新聞)

 

人工呼吸器の異常に気付かず、入院中の患者を死亡させたとして、京都府警捜査1課と右京署は26日、業務上過失致死の疑いで、京都市右京区花園伊町、泉谷病院の田中純次院長(68)=大津市=と、女性看護師長(40)=中京区、女性看護師(30)=南丹市=の3人を書類送検した。
 書類送検容疑は、8月4日午前3時ごろから約40分間、同病院2階で入院していた伏見区の男性(76)の人工呼吸器の異常を知らせる警報音が鳴っていたことに気付かず、適切な処置が遅れ、低酸素脳症で死亡させた疑い。

 府警の説明では、当時は当直時間帯で、男性の担当だった女性看護師を含む3人の看護師は全員仮眠中だった。3階の別の看護師が異常に気付いたが、男性は死亡していた。呼吸器の管の接続部が外れていたという。同病院では、約10年前から当直の看護師が全員同じ時間帯に仮眠する状態が続いていたという。
 府警によると、田中院長ら3人は容疑を認め、看護師長は「今まで事故が起こらず、(全員同時仮眠を)黙認していた」、看護師は「警報音が鳴れば誰かが気付くと思って寝てしまった」と供述している、という。
 田中院長は取材に対し、「このような事故が起こり、申し訳ない。深夜の看護師の勤務態勢を再度確認し、再発防止に努める」と話した。

こうした事故の場合誰を刑事責任に問うのかだとか、そもそも刑事責任を問うべきなのかと言った議論も多々あるのだろうし、また先日稼働した事故調の対象として検証が必要な症例だと思うのですが、しかし当直スタッフ全員が揃って寝ていたと言うのは一般的な状況なのかどうかです。
ちなみに同病院のHPを拝見する限りではごくごく小さな市中病院であるようで、一応二次救急輪番に入っているとは言ってもそう重症患者ばかりと言うわけでもないでしょうから、基本的にはあまり多忙な当直勤務と言うわけではなかったのかも知れませんが、一般的には人工呼吸器をつけた高齢者が入院するような病棟ですと何かと細々した雑用もありそうには思うのですけれどもね。
複数勤務をしていても同時に寝たのでは意味がないと言う話なんですが、こうした場合順番に寝ましょうと言うことになるとどうしても業務量の不公平も出てくるもので、それならいっそ全員揃って同じ行動をしておいた方がいいと言う考えだったのかも知れずです。

当事者も言っているように10年間この態勢で特に事故も起こらなかったことから漠然と続いてきたと言うこの慣習、もちろん日本全国で同様に行われているわけでもないのでしょうが、寝るとまではいかないまでも定時の巡回を終わると皆で休憩室に引きこもって雑談をしている、一方で詰め所では音が鳴りっぱなしと言う光景は時に見聞する場合もありそうです。
認知症患者がやたらにナースコールを押すものだから敢えて無視しているなどと言った「確信犯」も中にはいて話がややこしいですし、そもそも監視装置の類にうるさいアラーム音がついているのはこういう用途に対して用いられるためだろうと言うのも一理あるのですが、それならそれで音が聞こえればすぐ目が醒める状態で休んでいるべきだろうと言う気もしますよね。
こうした事故が起こると当然ながら民事賠償請求がと言う話にもなりますし、そもそもこんな事故が起こった病院に誰が入院したがるだろうかと言う話なんですが、例えば仮眠を許容してきたからこそスタッフのローテーションを組めていたのだとすれば、安易に「勤務中の仮眠を禁じる」などと言う対策を講じてしまうと一気に勤務態勢の崩壊が起こりかねず、結果として医療安全が低下してしまうと言うジレンマもあるかも知れません。

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2015年11月26日 (木)

医療費削減政策の先にあるもの

このところ財務省からの攻勢が勢いを増している来年度診療報酬改定における医療費削減圧力に関して、大病院の紹介状なしでの飛び込み受診だけではなく、医療機関を受診するたびに一定額を保険からではなく自己負担として支払ういわゆる「免責制」の導入も議論されているようで、過去にも「皆保険制度を崩壊させる!」と導入が断念されたように未だ批判の声も根強いようですね。
逆にそれだけ反対の声が根強いにも関わらず繰り返し導入を進めようと言う動きがあると言うには、よほどにこの免責制が医療費抑制に効果があると考えられているからだと思いますが、「最初は百円の免責であってもいずれ千円、一万円になる」と言う意見は極端にしても、結局受診抑制を目的としている以上医師会などが到底賛同するはずもありません。
ただ多忙な基幹病院勤務医などはキャパシティーを超えた患者を抑制したいと言う本音もあるはずなので、実際のところ誰がどのように受け止めているのか今ひとつはっきりしない制度でもあるのですが、先日こんな興味深い調査結果が出ていましたので紹介してみましょう。

医療費カットの切り札は「患者負担増」か「ジェネリック」?◆Vol.2 混合診療解禁には医師、患者とも賛成意見多数(2015年10月18日医療維新)

 特集Vol.2では、増え続ける医療費に対応するための方策について、医師(m3.com)側と医療の現場では患者の立場であるNewsPicks(以下、NP)読者側の意見を比較したい。医師側の最多は約半数が選んだ「窓口での患者負担の増加」だった。「保険診療の絞り込み」「大病院の受診制限」など、医療の制限が必要との回答も多かった

医師は「日本人の死生観を変えるべき」だと強調

 また、医師側の回答の中には「患者教育の徹底」「軽症での救急外来受診の抑制、救急車の使用抑制」「日本人の死生観を変えることしかない」など患者の意識改革を求める声が多かった。医療側のシステムについては「高齢者の検診・人間ドックの廃止」「開業医の厳選化」「整体師やほねつぎ系を医療保険から外すべき。エビデンスがなさすぎるものに保険を使うなんて国際常識に反している」という意見もあった。

NP読者は「医療にビジネス原理を」と提案

 一方、NP読者側の最多の意見は、「ジェネリック医薬品の利用促進」だった(ジェネリック医薬品の是非については第3回で改めて考えてみたい)。また、「医療機関へ報酬削減」が目立ったほか、「その他」の具体例として、「病院の企業経営」「患者の自己責任での服薬」といった意見も挙がった。
 「その他」に寄せられた意見では、「IT化による人材費コストカットと能力別報酬制度を設けるべき」「安定している慢性疾患患者の薬を海外のように箱売りボトル売りにして、ある程度患者自身の責任において服薬し治療の継続の有無を決める」「企業の病院経営を可能にする」「健康であることにインセンティブを与える」など、ビジネスマインドやインセンティブの導入という考えが多かった
 また、「医療業界のリストラ。必要でない医療・医師、無用な研究を削除しては」「医師が儲からないシステムを作り国士レベルの医者を増やす。患者はお金じゃないと言う意識改革を」など、医療側のリストラや奉仕精神を求めるも意見もあった。一方で、「つい最近消費税上がったばかりなのに、増え続ける医療費に対応するための欄に「国民負担の増加」とか「患者負担の増加」っておかしくない??どんだけ国民苦しめれば気がすむわけ?」という切実な声も。
(略)
 混合診療解禁の是非を尋ねたところ、双方ともに賛成が大勢を占めたが、医師側では「分からない」という回答が2割強だったのに対し、NP側が賛成意見がやや多めだった。
 混合診療についての考えを尋ねたところ、医師側では「税金で賄うことのできる限界があることを知らしめるべき」「患者の希望に合わせた医療ができるのでいい面が多いと思う」「質の高い医療には高額報酬を認めれば、医師のモチベーションが高まる。今は、どんな治療をしようが報酬は変わらないので、やる気が出ない」などの意見があった。
 NP側では賛成意見として「医療においても、格差はあって良いと思う。対価を払って高い治療を受けるという選択肢も必要。その方が科学の進歩にもつながる」「健康保険以外で収入を得ることで経営力の差が付くので賛成」「貧富の差くらい、あって当然です。持っているお金を自分のために使うことに法律で制限されるなんて、共産主義みたいで、気持ち悪いです」といった声が寄せられた。

「金の切れ目が命の切れ目に」、反対派

 反対という意見では医師側では「医療格差が助長される」「金儲けだけを目的にする医療機関が増える」「金の切れ目が命の切れ目になるような制度には反対」などの声が寄せられた。
 NP側では「混合診療を解禁してしまうと、これから新しくでる医療技術のほとんどが保険外になり、多くの国民が新しい医療にアクセスできなくなる可能性が高い」「保険診療の適用範囲が狭くなりそうで不安」などの意見が挙った。

聞くべき意見もあればそれはいささかどうよ?と言う意見もありと玉石混淆なのは当然なのですが、しかしこうしてみますと改めて日医の主張する意見などと言うものがいかに医療現場の声を代弁していないかと言うことがよく判る一方で、患者側の立場からも必ずしも日医の言うところの国民目線での医療に賛同する声ばかりではないと言うことも言えるかと思いますね。
特に議論が別れるのが国民皆保険制度の堅持は概ねコンセンサスが得られているとしても、その実態として万人に平等な医療を提供すべきだと言う考え方が是か非かと言うことなんですが、意外にもこの点では医師の方が理念優先で格差導入反対派、患者側の方が実益や社会常識に照らし合わせて格差容認派と言う風にも見えるのですがどうでしょうね。
もちろん医療の素人さんの意見であるだけに、実際にそれをやってしまってはあなた達が大変なことになるけどいいの?と生暖かく見守るべき意見と言うのもあるようには感じますが、こう考えてみると医療は必ずしも平等ではなくてもいいのだと言う国民も決して少数派ではないし、お金によって医療に格差をつけることにはさしたる抵抗感がないらしいとは言えそうです。

ただ注意したいのはお金によって格差がつけられると言うのはあくまでも通常以上の医療と言うべき部分に関しての話で、基礎的な医療に関しては誰でもきちんとアクセスできる権利が保証されているのが大前提だと言う理解はちゃんと患者側も持っているようですし、そうであるからこそいわゆる混合診療に関しても保険給付対象になる基礎的な医療部分の縮小につながるのではと言う懸念からの反対意見が多いとも言えますよね。
この辺りはどこまでを万人に対して保証される医療の範囲とすべきか、明確に明文化されたルール作りを行えるのかどうかを考えても難しいものがあって、例えばガイドラインに掲載されるような医療なら全て保険で認めましょう、でもエビデンスに乏しい新規抗癌剤は自費でやってくださいねと言われて、誰しも納得出来るかどうかと言えばまあ難しいですよね。
一方で医療費抑制と言えば医師ら医療スタッフの給与抑制と言うこととも直結する話ですが、例えば多忙を極めている現在の医療現場がもう少し緩和され定時帰りが出来る、時間外の呼び出しがないと言った生活が送れるようになるなら給料が減ってもいいのかどうかと言った点に関しては、当の医療従事者の間にも確たるコンセンサスはないように見えます。
ただ医師に関してもいずれは医師過剰と言われる時代が来ると言われているし、医療費抑制政策が続き受診抑制が政策的に誘導されていくなら今後患者は減っていく理屈ではあるので、どこかの段階で仕事は減り給料も減ると言う時代が必ず来る道理なんですが、その時過剰な人員を自ら整理して収入維持を図るべきなのか、皆で仕事を分け合っていくことになるのかについても、どこかで結論を出すよう迫られるかも知れないですね。

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2015年11月25日 (水)

またもや検査時の事故による死亡事例が発生

本日の本題に入る前に、以前から紹介していたあの事件に関連して、その後の続報が出ていたので紹介してみましょう。

「ずんずん運動」女に有罪=1歳男児施術死―新潟地裁(2015年11月19日時事通信)

 筋力を鍛える運動と称して新潟市の男児=当時(1)=の顔を押さえ付け窒息死させたとして、業務上過失致死罪に問われたNPO法人「子育て支援ひろばキッズスタディオン」(新潟県上越市、解散)元代表姫川尚美被告(58)の判決が19日、新潟地裁であり、竹下雄裁判長は禁錮1年、執行猶予4年(求刑禁錮1年)を言い渡した。

 姫川被告は、鼠径(そけい)部から心臓に向かって手で押す「ずんずん運動」など独自のマッサージを考案し、乳幼児に施術を行っていた。
 姫川被告は起訴内容を認めていた。竹下裁判長は「医学的知識を有していないのに、施術の有効性を強調し危険性を軽視した」と指摘。同NPO法人では以前にも窒息事故が起きていたことから、「施術の危険性を顧みる機会が十分あり、過失の程度は重い」と非難した。一方で、謝罪し今後施術を行わないと誓約していることなどから執行猶予とした
 判決によると、姫川被告は2013年2月17日、新潟市江南区の住宅で、男児の顔を自身の胸に押さえ付け両足を踏ん張る姿勢を続けさせ、窒息死させた
 姫川被告は、大阪市内で14年に生後4カ月の男児を施術により死亡させたとして、禁錮1年、執行猶予3年の判決が確定している。 

ちなみに執行猶予判決が出た後でまた執行猶予判決と言うのは珍しいように思いますが、こうした場合法律で強制的に保護観察となることが義務づけられているのだそうで、要するに実刑にはならないけれども生活上の制約は多い、それなりに厳しい対応であると言うことになるのでしょうか。
当然ながらこの事件に関してはそもそも医学的知識も何も持たない人間が根拠不明の危険な行為を繰り返し、他人を何人も死に至らしめているのに執行猶予とは何事かと言う批判の声も多いようなのですが、一度は不起訴になったものを検察審査会がひっくり返して起訴されたと言うように、もともと業務上過失致死に問うことが難しいと言う判断だったようです。
もちろん刑事事件としての判決であって民事賠償責任はまた別に問われることになるのだと思いますが、こうした場合にどの程度の量刑が妥当なのかと考えるとやはり何人も犠牲者が出ているのに…と言う感情は拭えないところもあって、法体系の狭間と言うべき微妙な穴があるのではと感じた方も多かったようですよね。
さて話は変わりますが、まさにこういう症例こそが事故調に取り上げられるのにふさわしいと言うべきなのでしょうか、先日こういう事故が発生していたことをご存知でしょうか。

愛知の病院:検査台から患者転落…機器に上半身挟まれ死亡(2015年11月20日毎日新聞)

 愛知県一宮市桜1の総合大雄会病院(今井秀院長)で20日、同県江南市の女性患者(74)が検査台から落ち、動いている検査機器に上半身を挟まれ死亡した。病院は県警一宮署に通報、同署が詳しい原因を調べている。死因は窒息死だった。

 病院を経営する社会医療法人「大雄会」によると、女性は体の周囲を撮影機器が回転するガンマカメラで肺の検査を受けていた。胸、腹、脚を検査台に固定していたが、開始直後に女性が動き出し、機器に巻き込まれた。男性技師がすぐに機械を止めたが、胸や腹を圧迫されており、約3時間後に亡くなった。

 病院側は院内に医療事故調査委員会を設置する方針。松広耕三・法人本部長は「警察の捜査に全面的に協力する」とコメントした。

お亡くなりになった患者さんにはお悔やみを申し上げるしかありませんが、しかし検査中に動いただけで死につながると言うのは、改めて考えてみると何とも怖い話ではありますね。
この春に出張検診で胃透視(バリウム)を受けていた外国人が、透視台から滑り落ちて死亡すると言う悲惨な事故があったことを思い出しますが、あの事故の場合は頭下げの態勢になった際本来つけているべき転落防止用の肩当てを使っていなかったらしいと言うことと、そもそも外国人で意志疎通が難しかったのではないかと言うことが原因として言われています。
今回の場合は院内のことであり、また台が動く透視台ではなく機械自体が患者の周りを回る構造だったと言うことで、想像するに作動音に驚くなりして急に動いたと言うことが事故につながったのだろうと思うのですが、もともと何らかの意識障害なり認知症なりがあったと言うことなのか、ともかく思いがけない行動を取りかねない患者をどう扱うべきかと言う一つの教訓になる事例ですよね。
こうした症例を見ますと院内での拘束を禁止すべきかどうかの議論はさておくにしても、少なくとも拘束をするなら形ばかりでは意味が無くきっちりした方法で行うべきなのかとも思うのですが、その種の技術と言うものは当然ながら公然と語って良い類のものとも思えないだけに、何をもって正しい方法とするのかと言う情報共有が出来ているのだろうかと気にはなるところです。

いずれにしてもこの場合事件性のないことは明白なのでしょうが、遺族から民事賠償を請求される可能性はもちろんあるのだろうし、事故が起こったことに関して病院側が何らかの責任を問われることはあるのでしょうが、そもそもこうした検査機器の場合当然意識障害がある患者が利用する場合もあるはずなので、動いただけで致死的なトラブルが発生すると言うのは機械の設計としてどうなのかですよね。
仮に遺族側からの民事賠償なりが通った場合に、今度は病院から医療機器メーカーに欠陥を言い立てることもことも出来るかと思うのですが、一般論としても医療機器と言うものはものが判っている人間が使うと言うことを前提で設計されている部分が少なからずあって、こうした事故に対する想定は確かに甘かったのではないかと言う反省点はありそうです。
ただ現実的に全国全ての医療機器を素人が思わぬ行動を取っても安全なように回収するなり入れ替えるなりと言うのも不可能なのですが、少なくともメーカー側からもこうした事故事例を利用施設でも共有できるよう手配した上で、現場で行える対策なりを提示するくらいの努力は払っていただきたい気がしますね。

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2015年11月24日 (火)

社会保障費抑制は既定路線と言う中で何が削られていくのか

ちょうど来年度の診療報酬改定に関して各方面から様々な意見や見解が出ているところなんですが、今回は財務省筋からかなり強気の削減を求める声が強いようで、これに支払い側も同調して相当に厳しい改訂が予想されると言うことです。

社会保障費予算、1700億円「抑制を」 財政審提言案(2015年11月16日朝日新聞)

 財務相の諮問機関である財政制度等審議会は、来年度の予算編成で、高齢化で膨らむ社会保障費を、厚生労働省の概算要求よりも1700億円分を確実に削るよう求める方針だ。

 厚労省は、高齢化に伴う年金や医療など社会保障費の「自然増」を来年度6700億円と見込んでいるが、財政審の提言案では、診療報酬や薬価の見直しによって自然増を「確実に5千億円弱にすることを求めたい」としている。

「治し、支える医療」に転換、削減のターゲットは薬 医療部会、2016年度改定基本方針(骨子案)大筋合意(2015年11月19日医療維新)

 社会保障制度審議会医療部会(部会長:永井良三・自治医科大学学長)が11月19日に開かれ、2016年度診療報酬改定の基本方針(骨子案)について議論、一部文言の修正や追記等を求める意見が出たものの、大筋合意した(資料は、厚生労働省のホームページ)。11月20日の社保審医療保険部会でも骨子案を議論、両部会の意見を踏まえて基本方針案を作成、12月上旬の決定を目指す。

 基本方針(骨子案)は、2025年に向けて地域包括ケアシステムの推進と、医療機能の分化・強化、連携を進めることを、「重点課題」に位置付けた。「治す医療」から「治し、支える医療」への転換を打ち出すとともに、医師、歯科医師、薬剤師の「かかりつけ」機能の充実を打ち出したのが特徴。
 一方で、医療費抑制に向け、引き下げのターゲットとなるのが医薬品。後発医薬品の使用促進、残薬や重複投薬を減らすなどの適正使用を推進するほか、医薬分業については、いわゆる門前薬局にもメスを入れる。

 基本方針は、「1.改定に当たっての基本認識」、「2.改定の基本的視点と具体的方向性」、「3.将来を見据えた課題」という3つが柱。「2」が2016年度改定の具体的内容で、4項目から成る(下表、および『「かかりつけ機能」「在院日数」の評価がカギ』を参照)。(1)から(3)は評価、つまり基本的には点数の引き上げを行う分野。一方、(4)は適正化、つまり点数引き下げ対象の分野であり、計6項目のうち、4項目が薬関係だ。

 2014年度改定など、過去数回の改定の基本方針と比べると、医療従事者の負担軽減など継続課題が幾つかある。一方で、2014年度改定では、高度急性期・急性期病床の適正化をはじめ、病床機能分化が全面に打ち出されていたのに対し、2016年度はこの点についての表現は、ややトーンダウンしている。代わりに、今回は新たに「治し、支える医療への転換」「かかりつけ医の評価」などの表現が使われ、病床機能分化にとどまらず、地域包括ケアシステムの構築を視野に入れ、医療・介護全体の機能分化と連携を進める方針が打ち出されている。

 基本方針(骨子案)について、修正要望が出た一つが、(4)のうちの「残薬や多剤・重複投薬を減らすための取組など医薬品の適正使用の推進」。日本医師会副会長の中川俊男氏は、「行きすぎた長期処方の是正」の追加を求めた。また同じく(4)には「退院支援等の取組による在宅復帰の推進」が掲げられているが、(1)から(3)の評価する分野にも入れるべきとの意見が出た。
(略)
2016年度診療報酬改定の基本方針(骨子案)(2015年11月19日社保審医療部会資料)
「2.改定の基本的視点と具体的方向性」(具体的方向性の例)

    (1)地域包括ケアシステムの推進と医療機能の分化・強化、連携に関する視点(重点課題)
     ア 医療機能に応じた入院医療
     イ チーム医療の推進、勤務環境の改善、業務の効率化の取組等を通じた医療従事者の負担軽減・人材確保
     ウ 地域包括ケアシステム推進のための取組の強化
     エ 質の高い在宅医療・訪問看護の確保
     オ 医療保険制度改革法も踏まえた外来医療の機能分化
    (2)患者にとって安心・安全で納得できる効率的で質が高い医療を実現する視点
     ア かかりつけ医の評価、かかりつけ歯科医の評価、かかりつけ薬剤師・薬局の評価
     イ ICTを活用した医療連携や医療に関するデータの収集の推進
     ウ 質の高いリハビリテーションの評価等、疾病からの早期回復の推進
    (3)重点的な対応が求められる医療分野を充実する視点
     ア 緩和ケアを含む質の高いがん医療の評価
     イ 「認知症施策推進総合戦略」を踏まえた認知症患者への適切な医療の評価
     ウ 地域移行・地域生活支援の充実を含めた質の高い精神医療の評価
     エ 難病法の施行を踏まえた難病患者への適切な医療の評価
     オ 小児医療、周産期医療の充実、高齢者の増加を踏まえた救急医療の充実
     カ 口腔疾患の重症化予防・口腔機能低下への対応、生活の質に配慮した歯科医療の推進
     キ  かかりつけ薬剤師・薬局による薬学管理や在宅医療等への貢献度による評価・適正化
     ク 医薬品、医療機器、検査等におけるイノベーションや医療技術の適切な評価
    (4)効率化・適正化を通じて制度の持続可能性を高める視点
     ア 後発医薬品の使用促進・価格適正化、長期収載品の評価の仕組みの検討
     イ 退院支援等の取組による在宅復帰の推進
     ウ 残薬や多剤・重複投薬を減らすための取組など医薬品の適正使用の推進
     エ 患者本位の医薬分業を実現するための調剤報酬の見直し
     オ 重症化予防の取組の推進
     カ 医薬品、医療機器、検査等の適正な評価

日医から「「行きすぎた長期処方の是正」の追加」が求められたと言うのはいかにもと言う感じなのですが、今回特にこの薬剤関連が非常に重視されているようで、例えば残薬が年間500億円の無駄になっていることを解消しようと言う動きの中で、長期処方がその原因になっていると言う議論が出てきたようです。
当然ながら日医などは医療費削減で医療は崩壊する!と主張している一方で、支払い側は各種調査によってマイナス改定でも医療崩壊はないと言う予測を打ち出すなどそれぞれの立場から真っ向対立していますが、特に今回の記事から見る限りでは単純に医療費を削減しようと言うのではなく、言ってみれば医療の目的とするところを見直すとも言える部分もありそうです。
その象徴とも言えるのが「治す医療」から「治し、支える医療」への転換と言うことになるのだと思いますが、好意的に解釈するならばかかりつけの担当者を設定し一人一人の全人的、継続的な評価に基づいた医療サービスを提供していくことによって、例えば在宅で看取り予定だった高齢者が三次救急に搬送され濃厚医療を施されると言った齟齬を減らせるようになるのかも知れません。
当然ながらそうなると地域の開業医がどれだけかかりつけ医として機能できるのかと言うことも問われるはずなのですが、現実的には夜間休日はかかりつけ患者でも基幹病院に丸投げで自由な生活を満喫している先生方もいるようですから、勤務医と開業医の業務格差是正と言う点からも注目される改革になるかも知れませんね。

この点と関連して一部方面で盛んに「医療費削減の切り札」として報じられている基幹病院の受診時定額負担料についてですが、現行の任意徴収の選定療養加算に代わって1万円程度の定額負担を検討していると言い、一部のマスコミからは「病気になっても気軽に病院を受診できなくなる」と批判を受けているようです。
まあ基幹病院に初診患者が気軽に受診出来る状況が良いのか悪いのかは議論の余地も少なからずあるところなんですが、国としては医療の無駄を省くためにも地域のかかりつけ医が患者の全行動を采配するような、イギリス式(NHS)のゲートキーパー機能を持ったかかりつけ医制度を念頭においているのかも知れませんし、実際にNHSは比較的安上がりな割に国民満足度が高いと言う言い方も出来るシステムですよね。
もちろんイギリスでもそれに満足出来なければお金を払って私立の病院に即受診出来るように、日本においても定額負担を支払えば大病院に即受診出来ると言うことなのでしょうが、全国民に安価に平等な医療を提供するのではなかったのか?と言う批判に対しては、少なくとも建前上は大学病院だろうが田舎町の開業医だろうが同じ料金で同じ医療を提供すると言うのが国民皆保険制度であるとも言えるわけです。
さすがにそうした建前に真実性を感じる人が減っているからこそ大病院への患者集中と言う現象が問題視されているとも言えるのですが、根本的にそれを変えていくにはやはり医療提供水準には地域差、施設間差があると言う現実を追認した上で、それぞれの実情に応じて価格差をつけるべきなのでは…と考えると、何のことはない大病院では追加料金を取るべきだと言う話に戻ってくるのですね。

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2015年11月23日 (月)

今日のぐり:「高田屋 倉敷中庄店」

最近その現在が話題になることの多かったあれに関して、先日こんなもの悲しいニュースが出ていました。

アイボ71台、集団葬 “愛犬”しのび供養 いすみ・光福寺(2015年11月20日千葉日報)

 かわいがるほど賢く成長するソニー製ロボット犬「アイボ」の集団葬儀が19日、いすみ市大野の光福寺で営まれた。廃棄処分するには忍びないと、全国のオーナーから寄せられた71台の“愛犬”たちを前に、大井文彦住職(63)が読経して供養。今後は他のアイボの修理に使うパーツを取ったり、修理して介護施設などに貸し出すという。

 アイボは1999年から2006年まで販売された。14年にアフターサービスは終了し、元ソニーの技術者らが作った「ア・ファン」(習志野市)が修理をしている。

 動かなくても、飼い主と遊んだ記憶は持ち続けるアイボ。オーナーの愛情は深く、乗松伸幸社長(60)の元には毎日電話がかかってくる。だが、パーツの生産が終わっており、自作部品や代用品で対応したり、同社に送られてくる壊れたアイボから抜き取って対応しているという。献体となる前にオーナーの気持ちに応えようと、葬儀を思い付いた。いすみ市大野に住む同社の神原生洋さん(72)が、機械好きの大井住職に相談。快諾を得た。今年1月の初回は17台、5月は25台と共感を呼んで台数を増やしてきた。

 同日、本堂で営まれた葬儀。乗松さんら同社社員など約20人の前に、元オーナーの名前が入ったアイボがずらりと並んだ。白いけさ姿のアイボ3台が「先輩アイボの皆さん。どうぞ安らかにお眠りください」などと弔辞を述べ読経。その後、大井住職も読経し、全員が手を合わせた。

 乗松社長は「オーナーの気持ちがこもっており、これからも続けていきたい」と話している。

このロボット犬の延命と言うことが昨今全国から問い合わせも多いのだそうですが、しかし世の中とうとうこういう時代になったのだなと言う妙な感慨もありますよね。
今日は長年の勤めを果たしたロボット犬を弔う意味も込めて、世界中から動物たちに絡んだちょっともの悲しいニュースをお伝えしてみることにしましょう。

子犬見せるの拒んだ女児射殺、11歳男児を逮捕 米(2015年10月8日CNN)

米テネシー州ホワイトパイン(CNN) 米テネシー州ジェファーソン郡の保安官事務所は8日までに、8歳女児がペットの子犬を11歳男児に見せたり、共に遊ばせるのを拒んだ後、頭部を銃で撃たれ死亡する事件が起きたことを明らかにした。

男児は第1級殺人の罪に問われ、未成年者用の拘束施設に収容された。同施設の責任者は自らの勤務歴44年間を振り返り、殺人容疑で収容された最年少者になったと述べた。

同郡の検察当局者はCNNの取材に、男児を成人として裁くかどうかは今後決めると説明。ただ、事件審理を未成年者裁判所から移すことを裁判官に説得するのは困難な作業になると述べた。「今回のような事件は初めてで、非常に難しい」とも語った。

男児の公選弁護人は地元のCNN系列局WATEに、裁判所は男児の拘束を10月28日の審理まで続けるよう求めたと述べた。

年少の児童が絡む衝撃的な事件の発生はホワイトパイン町を震撼(しんかん)させている。テネシー州ノックスビルから東へ約64キロ離れた同町は住民数が2000人をわずかに超える小さな地域社会となっている。

女児は3週間前に8歳の誕生日を迎えたばかりだった。

何とも悲しむべき事件ですが、しかし考えてみれば欲望をコントロールすることが出来ないからこそ子どもなのですから、手段を手にした場合にこうした事件が起こり得ると言う教訓にはなりますね。
同じくイヌの絡んだニュースと言うことでこちらを取り上げてみますけれども、果たして彼らの間にどのような関係があったのでしょうか。

事故死した“友”に寄り添う犬、目撃者「まるで彫像のようにじっと」。(2015年11月10日ナリナリドットコム)


日曜の朝、米ダラスの道路を車で移動していたフローレスさんは、心の痛む光景を目撃した。

白いグレート・ピレニーズが道路の横にある草地にじっと座っている。傍らには動かないもう一匹の犬。道路には血が流れており、車に轢かれた友だちを彼が草地まで移動させたのだろう。

フローレスさんがその光景を撮影し、SNSに掲載すると、その情報を元にダラスの動物愛護家であるフェネルさんが現地へ向かうと、まだその犬は友の隣に居続けていたと米放送局NBCや英紙デイリー・メールなどが伝えている。

友だち思いのグレート・ピレニーズは、首輪もなく、マイクロチップなどもつけられていなかった。「きっとこの近くで友だちを作ったのでしょう」と語る愛護家のフェネルさん。彼女は、生き残った犬を救うべく、ダラスのシェルターへと連れて行くことに。現在引き取って貰える家庭を探しているという。

ネットでは「犬は人間よりも良い存在だ」「この大きく偉大な犬が、愛のある家庭で暮らせることを願うよ」「何とも悲しいが美しい話だ」「この写真涙が出てくる」と、犬の友情へのコメントが多く寄せられている。

状況は記事の写真を見ますと一目瞭然なのですが、しかしこれだけ立派なイヌであればさぞや頼りがいもあったのではないでしょうか。
野生動物も時折悲劇に襲われることはありますが、こちら思いがけない悲劇に見舞われた希少動物のニュースです。

猫じゃないよ。ヒョウだよ。頭からツボが抜けないんだってば(2015年10月1日ハフィントンポスト)


ここはインド。ツボだかヤカンだかわかりませんが、頭にハマって抜けません。さすがに困ったヒョウは、どこか猫のよう――。

結局、優しい村の人が見つけて、施設の人が無事、ツボを外してくれたとさ。めでたし、めでたし。

画像を見るとかなり間抜けな様子にも見えるのですが、恐らくミルク缶の底を舐めようとしたのでしょうか、かなり衰弱していそうに見えるのが気がかりですね。
こちら恐ろしい生き物の代表格として知られるあの生き物の、非常に恐ろしい行動に皆が震え上がったと言うニュースです。

悲報!クマの家族、人間の子供プールを乗っ取り楽しく遊ぶ(2015年8月21日秒刊サンデー)


クマって不思議な動物ですね。おそらく道端でバッタリ合えば「あらくまさん」なんて和やかなムードにはならず、お互い緊迫した様子で食うか食われるかの瀬戸際になるであろう。相手も威嚇してこちらに攻撃を仕掛けてくる恐れもあり、いずれにせよ「可愛い動物」などとのんきなことは言っていられません。しかし動物園などでは見ているだけでは非常に可愛いですよね。

ということでコチラはニュージャージー州にあるとある家庭のプール。いやあ、日本に比べて格段にお庭が広くて羨ましいものですね。なんて優雅なことは言っていられません。なんと庭にある子供用のプールが何者かに酔って占領されているではないか。全史真っ黒で不気味な方々は紛れも無くそれは「クマ」なのである。どうやら周辺にくまがでるらしく、このように勝手に民家に入り、プールで遊んでいくのだという。

直ぐに追い払ってもいいのですが、あまりにクマたちが楽しそうにプールで遊んでいるので追い払うにも追い払えない。どうやらクマの家族のようで、母親のクマが子どもたちを遊ばせている最中。

子どもたちもプールに夢中だということです。なんとも人間もクマもプールには夢中になるってのはよくわかりましたが、人間を恐れずむしろ我が物顔で私物化するというのも、いかがなものかと思いますよね。

そりゃあクマった。

家庭の子供達にとっては大変な悲劇なのですが、しかし映像を見る限り明らかに遊んでいるようにしか見えないのが猛獣の恐ろしさでしょうか。
海洋生物による被害と言えばかの歴史的名作「ジョーズ」など多数語られてきたところですが、こちらまさかこんな生き物に?!と言う事件が報じられています。

ワイキキ沖で男性重傷、噛んだ生き物は? 米ハワイ(2015年10月22日CNN)

(CNN) 米ハワイ州の救急医療当局は22日までに、同州オアフ島の人気観光地ワイキキの沖合で33歳の男性がウナギ目の魚(イール)に左足を噛(か)まれたとみられるけがを負ったと報告した。

地元のCNN系列局KHONは、救急医療当局者の情報として、「傷跡はイールの噛んだ跡に合致している」と伝えた。騒ぎは今月17日夕に起きたもので、病院に搬送された男性は重傷。

イールの種類などについては伝えられていない。同州の海洋安全行政当局は現場付近で魚の「バラクーダ」への警戒も促した。

オアフ島周辺では17日朝、モクルア島からオアフ島のラニカイ海岸の間を泳いでいた44歳男性がサメに襲われ、足に重傷を負う騒ぎも発生。当局は当初、17日夕の33歳男性の被害もサメの攻撃と見ていたが、後になってイールによる可能性があるとの見方に変えた。

いったいどんな巨大かつ凶暴なウナギなんだ?と気になるところですが、日本でもオオウナギなどは大きいのがいるそうですから他人事ではありませんね。
最後に取り上げますのがお隣中国からのニュースですが、日本でも同様の状況は二昔ほど前にさんざん見かけたものですけれどもね。

アルパカ、売ります!株暴落で苦境に陥った男性が連れて歩く姿に注目、お値段は・・・?(2015年7月29日フォーカスアジア)

中国雲南省昆明市の繁華街で最近、中年男性が南米原産のラクダ科の動物、アルパカを連れて歩いている姿が注目を集めた。この男性はこのところの株価暴落で苦境に陥り、家族同様のペットのアルパカを仕方なく売りに出そうとしていた。中国ニュースサイト・雲南網が29日伝えた。

報道によると、男性はアルパカの背中に「神獣売ります」と書いた紙をさげ、連れ歩いて買い手を探していた。貸金業をしており、今年の株式市場の好調を見て持ち金をはたき株を買ったが、最近の暴落で売るに売れなくなり、娘の大学進学もあって資金に困っているという。

おとなしく愛らしい様子のアルパカに町の人は興味を示したが、「10万元(約200万円)」という値段を聞いてびっくり。2年前に男性が友人に頼んでニュージーランドで買ってきてもらった時の値段と同じだが、「ペットに10万元は高すぎる」と、なかなか買い手はつかない様子だった。

写真を見る限り確かにアルパカであるのは確かに思えるのですが、幾ら何でも高すぎると感じるのは当然でしょう。
しかし写真を見る限り白いものの背後にもう一頭いるようにも見えるのですが、こんなものに大金をつぎ込んでいるからこその現在と言う気もしますでしょうか。

今日のぐり:「高田屋 倉敷中庄店」

こちら倉敷市の東部に位置する居酒屋風の店舗なのですが、北前そばの看板を掲げている以上見過ごしには出来ません。
ちなみに北前そばとは何かと言うことがはっきりしないのですが、基本的にそばよりもその他のメニューの方が充実しているようで、いわゆる蕎麦屋とはずいぶんと趣が異なります。

今回は炭火焼鶏の親子丼と冷たいごまそばのセットで頼んで見たのですが、焼き鳥なのに親子丼とはこれいかに?と思っていましたら見た目普通な親子丼ながら肉を焼いてあるのですね。
生卵黄のトッピングはちょっとやりすぎでは?とも感じたのですが、味加減は頃合いで焼いた分香ばしさも出て親子丼としては悪くないと思いますが、親子丼としては卵をハードに煮ているので生卵はトロトロ感を補う意味もあるのでしょうか?
名物的な位置づけらしいごまそばは独特の食感が特徴的で、同行者のものを少し食べて見たんですがこういうザルで食べるよりはかけそばの方が合いそうに感じました。
そばつゆは辛口濃いめでいい塩梅ですし、そば湯はポットに入れて机に常備してあって、本来そば湯はこういうセルフで勝手にやるものだと思いますね。

しかしこのごまそばなるものは好みが分かれるのでしょうが、食前に冷そば茶を出し食後は温そば茶を出すとはなかなかいいアイデアですし、接遇はマニュアル通りですがフロアマネージャーが仕切っているせいかしっかりしたものです。
設備面でもトイレなども広さ設備とも及第ですし女性にも入りやすい雰囲気もあって今風な居酒屋と言う感じですが、実際に結構繁盛してるようですから企画としては当たったと言うことなんでしょうね。

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2015年11月22日 (日)

今日のぐり:「たかと 白楽町店」

世界的にテロへの関心が高まる中でセキュリティーの重要性が再認識されていますが、先日のG20サミットでとんでもない大失態があったと報じられています。

ネコ3匹が厳重なセキュリティを突破! G20サミットに現れる(2015年11月17日ロケットニュース24)

2015年11月16日、トルコのアンタルヤにて閉幕した G20サミット。テロ事件が頻発しているトルコでの開催ということで、治安当局は厳重警戒であたっていたという。

そんな中 G20 の壇上に思わぬ “珍客” が登場したとして話題が集まっている。スワッ、危険な奴か!? と思いきや、それはニャンコ! 3匹のネコが G20 に出席し、世界中を「ネコ、カワイイ~」と身もだえさせているのだ!!

世界20カ国の首脳が一堂に会する G20。テロ事件なども警戒されており、セキュリティも万全だったはずだ。けれども、そのセキュリティを楽々と突破したのが……ニャンコ!

なんと3匹のネコが、G20 の壇上に何食わぬ顔で登場したというではないか! その証拠動画を見てみると……あ、本当だ。会場はざわざわしているものの、まだ誰もいないステージの裏から2匹のニャンコがひょっこり顔を出した!

もう1匹も、ステージの前方から現れたぞ!! その後3匹は、しばらくウロチョロ。花の匂いを嗅いだりして、そそくさと退場したのだった。

お堅い場で動物を見るとなんだか嬉しくなるが、どうやらその心理は世界共通のよう。なぜなら多くの海外メディアが「G20 の壇上にネコが登場」と報じ、Twitter 上でも「どの首脳よりも有能だな」などと盛り上がっているからだ。みんな、やっぱりネコが好きなのね!

その状況は元記事の動画を参照いただきたいと思いますが、しかし何故こんな何もなさそうなところに出没したものでしょうかね。
今日はセキュリティ突破を果たしたネコから教訓を得る意味で、世界中からネコにちなんだ深刻な問題を取り上げてみましょう。

エンジンルームやボンネットに猫が入り込む季節 日産が乗車前の「猫バンバン」を呼びかける(2015年11月19日ねとらば)

 11月も半ばにさしかかり、本格的に冬めいてきました。寒くなってくるとまれに発生するのが、「猫が車のエンジンルームやボンネットの中に潜り込んでいたのに気付かず発車してしまう」という事故です。このような痛ましい事故を防ぐため、日産自動車が「猫バンバン」を呼びかけています。

 乗車前にボンネットの部分をノックしたり車体を揺らしたりして、中に猫が入っていないか確認するようにしてください。もし鳴き声や何かが入っているような気配がしたら、エンジンルームを見て確認を。野外に長時間駐車する際は、特に注意が必要です。

 この「ちょっとした思いやり」で、救える命があります。「猫バンバン」という表現は初めて聞きましたが、つまりそういうことです。

 寒くなってきたら、「猫バンバン」。ネコちゃんのためにも、車のためにも、ぜひ。

時折スプラッターな状況に陥ることがあると言うこのボンネット内侵入ですが、しかし車に乗るたびにいちいちネコぱんぱんと言うのも大変ですね。
黒猫と言えば様々な書籍や映画にも登場し宅配便のロゴマークにも採用されるなど何らかの象徴的に扱われるケースも多いのですが、こちらイタリアではこんな伝統があるそうです。

本日11月17日はイタリアの『黒猫の日』! 悪しき習慣から黒猫の皆さんをお守りする日だぞ!!(2015年11月17日ロケットニュース24)

本日11月17日は「将棋の日」や「ドラフト記念日」、「蓮根の日」など色々と心トキメク記念日となっているが、実はイタリアの『黒ネコの日』なんだとか。
8月17日が「黒ネコ感謝の日」に定められているけど、イタリアでは、11月17日が悪しき習慣から黒ネコをお守りするために制定された日なのである!

・今でも「黒ネコ=不吉」が信じられている
かつての欧米には、黒ネコは “魔女の手先” 、“不吉な存在” とする迷信が存在した。しかし、それも中世のこと。現在では、迷信も薄れつつあるというが、まだまだ「黒ネコ=不吉」と考える人もいるようだ。そして、その傾向が顕著なのが、イタリアだと言われている。
イタリアの動物愛護団体AIDAA によると、毎年6万匹もの黒ネコが迷信を信じる人々によって殺害されており、なかには悪魔崇拝者が黒ネコを殺害する例や、ハロウィンの夜には黒ネコが殺害される件数が増えるとの報告もなされているのだとか。
実際に Twitter 上には、「今日、ハロウィンの日にはイタリアの黒ネコは家の中に入れておこう! 私は近所の黒ネコをガレージにかくまったよ」なんてつぶやきも見られた。うーむ。

・黒ネコをお守りするために!
そんな黒ネコの迷信を払拭しようと制定されたのが、『黒ネコの日』。2007年11月17日には AIDAA が道行く人にチラシを配ったり、嘆願書を募ったりと、全国で大々的な啓蒙活動を開催し、世界的に知られるようになった。
今でも11月17日になると、黒ネコを守るための話し合いや啓蒙イベントが開かれているという。ちなみにイタリアで “17” が不吉な数字とされていることもあり、この日が選ばれたようだ。
今年2015年には、地元メディア La Nazione も『黒ネコの日』イベントへの参加を表明。「人々の無知が不運を引き起こす」「あなたの大切な黒ネコの写真を送って下さい。11月17日には、専用のポータルで写真を公開します!」と呼びかけているのだった。

日本では、黒い招き猫が魔除けや厄よけの意味を持つなど、黒ネコは “福猫” として大切にされてきた。それでも、どのネコだって色や柄に関係になく大切!
イタリアの『黒ネコの日』が制定された背景を思うと悲しくなるが、改善に向けた機運が徐々に高まっているようだ。

まあしかし未だに年間6万匹が殺されると言うのも驚きですが、これだけ淘汰の圧力がかかってもまだイタリア産黒猫が絶滅しないと言うのも興味深い事実ですよね。
最近世界各地で移民難民の流入にまつわるトラブルが報じられていますが、こちらイスラエルではこんな問題が発生しているそうです。

イスラエル農相が野良猫の海外移送を提案、去勢は教義違反と主張(2015年11月5日ロイター)

[エルサレム 2日 ロイター] - イスラエルのアリエル農業大臣が2日、野良猫と野良犬を去勢させる政策に代わって、海外への移送を提案したことが明らかになり、物議を醸している。

同相は「受け入れに同意した国に、野良猫または野良犬のオスかメスのどちらかを移送する」よう提案したと地元紙で報じられた。提案は省内での意見聴取の結果却下されたが、動物愛護団体や野党議員らから批判が噴出している。

地元紙によると、アリエル農業相は厳格なユダヤ教徒で、極右政党「ユダヤ人の家」の党員。動物の去勢は「産めよ、増えよ」との神の命令に背く行為となる可能性があると主張。これに対し、左派メレツの党首はフェースブックで、アリエル農業相の提案は「基本道徳」に反していると投稿した。

棄民ならぬ棄ネコ政策が実現するかどうかは今後の成り行き次第ですが、しかしオスかメスかを選別して送り出すと言うのもなかなかに難しそうな気がします。
最後に取り上げますのは最近話題になっているこちらの動画なんですが、思わぬとこから物言いがついたそうです。

「キュウリに驚くネコ」の動画に専門家が警鐘(2015年11月20日ナショナルジオグラフィック)

 ネコの背後にキュウリを置くと・・・異常なくらいにびっくりして空中に跳び上がるものがいる。そんなシーンをとらえた動画が話題になっている。

 しかし、それはネコのためによくないと専門家は警鐘を鳴らす。「動物にストレスを与えるのはよくありません。面白半分にやっているなら、人間性を疑います」と言うのは、米カリフォルニア州南部に住む認定動物行動学者、ジル・ゴールドマン氏だ。

 書籍『Cat Sense』の著者であり、英ブリストル大学でネコの行動を研究するジョン・ブラッドショウ氏も同意見だ。このような「卑劣な」動画は、「人々がネコを怖がらせて笑い者にする行為を扇動します」と述べている。

 ゴールドマン氏によると、「(ネコは)通常床に置かれたキュウリを見ることがない」ため、自然の驚愕反応を起こすという。ひょっとすると、緑の侵入者をヘビと関連付けているのかもしれないと同氏は付け加えた。ヘビはネコにとって恐ろしい捕食者だ。「驚愕反応を起こしたネコは、できるだけ速やかにその場を去り、遠くから再確認する習性を持ちます」。その結果が、動画のように跳び上がるネコなのだ。

 書籍『Think Like a Cat』の著者、パム・ジョンソン-ベネット氏は、動画ではエサ置き場の近くにキュウリが置かれていることが多いが、これはネコを混乱させると言う。ネコは、エサ置き場を安全と安心の場と考えていることが多いからだ。「それは、残酷な行為です」(参考記事:「驚いて跳び上がるアルマジロの写真」)

 新しいお土産を持って帰るのはペットの心の刺激になるが、怖がらせることが目的であってはならないとゴールドマン氏は言う。わざとネコを驚愕させれば、ケガをしたり、何かを破壊したり、長期的なストレスに見舞われたりする可能性がある。新しい物は、少しずつ慣れさせるのがベストだ。(参考記事:「犬や猫は「人間アレルギー」になるか」)

「人間だって、新しい物をいきなり目の前に出されるのは嫌でしょう。ある程度離れた、安全な距離で出会いたいと思うはずです」とジョンソン-ベネット氏。ネコだって同じだ。それに、人間と同じように、動物の反応にも個体差がある。怖がりな人がいるように、怖がりなネコもいるだろう。(参考記事:「ネコは飼い主をネコと思っている?」)

一体どれほど驚いているのかはこちらの動画を参照いただきたいと思いますが、しかしキュウリ一つでこれだけ…と言うのにはこちらの方がびっくりですよね。
床に置かれたキュウリを見ることがないとこういう驚き方をすると言うのであれば色々と応用が利きそうなのですが、妙なものをネコの背後に置いて実験をした結果嫌われることのないようご用心ください。

今日のぐり:「たかと 白楽町店」

もともと倉敷市南部の児島地区に本店のあるこちらのお店ですが、倉敷市中心部に支店を出したのがこちらで、未だ伝統は浅いもののやはり繁盛しているようですね。
しょうゆうどんののぼりが立っている通りしょうゆうどんが人気なんですが、しかし相変わらず値段は高めでしょうゆうどんが600円、天丼がついた定食で980円とようやく相応と言う感じの価格になってきます。

今回は敢えてしょうゆうどんを外してざる定食を頼んでみましたが、ひとまず汁はたっぷり大きめの器で出てくると言うのが好印象で、近隣の某人気うどん店だと器が小さく汁もいっぱいすぎてオーバーフローした苦い記憶があります。
こちらのうどんはその都度ちゃんと茹でている、と言うよりも同時並行で打っているので時間はかかるんですが、見た目の色艶はさすがに見事なもので期待が高まりますね。
食べて見ますと洗いにわずかに甘さも感じるのですが、加水率高めのモチモチプルプルなうどんでコシもしっかりあり、地味なことですが手打ちの包丁切りなのに太さが非常によく揃っているのもポイントが高いところです。
辛口の汁は出汁の味ともバランスしてそれ自体はいい味なんですが、このうどんにざるで合わせるには少し弱く感じるのを汁の量の多さで補う感じでしょうか、こちらでしょうゆうどんが一押しな理由がわかる気もします。
うどん自体はもちろん好みはあるとしても、柔らかめのうどんが好みならお勧めできるものと言えるんですが、むしろ今回気になったのが定食についてくる天丼の方ですね。
ちゃんとしたボリュームのあるうどんとのセットですから器も盛り加減も少し小ぶりなのはいいとして、見た目のネタとご飯のバランスが何かサイドメニューっぽくなく良い感じだなとまず一見して感じますが、これがうまいんですね。
さくさくクリスピーな中にトロッとした食感の茄子が一番推しですが甘さが十分出たタマネギもうまいし、ぷっちんブリブリなエビの食感を見てもいずれもベストタイミング揚げ上がりなのは、何とも軽い後口からも判るところです。
加えて汁の味、量とも過不足ないベストバランスで、これは確実にゼニの取れる天丼だなと思うのですが、しかし真っ当なうどん屋で天丼と言うのも邪道な感じもしてなかなか難しいですよね。

フロアがおば…もとい、おねえさん一人なのでサービス面はあってなきがごとしと言う感じなんですが、ほとんど愛想がない一方でそれなりに頑張ってはいるところが見えてくるので悪い感じはしません。
しかしこの種のシンプルなうどんが並ぶ店としては異例の高価格帯と言えるのですが、それでもこれだけお客が入っているわけですし、蕎麦屋などを考えてみれば別に高いとも言えないですよね。

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2015年11月21日 (土)

有名俳優の衝撃の告白が話題に

先日米有名俳優がテレビ番組中で自らのHIV感染を告白したことが話題になっていますが、今どきHIVのカミングアウトそのものは珍しくないにしてもその告白の理由が「知人に脅迫され12億円を支払ってきたことを止めにしたいから」であるだとか、感染発覚後も数百人と性的関係を持ち一部は感染防止策を講じていなかっただとか、まあさすがにアメリカは広いんだなと感じさせる話ではありますよね。
いずれにしても現在は治療によりコントロールされエイズ発症には至っていないと言うことで治療技術の進歩を改めて知る思いなんですが、この唐突な告白劇があちらこちらで思わぬ反響を呼んでいます。

チャーリー・シーンの元恋人が激怒(2015年11月19日ELLE ONLINE 11月19日)

チャーリー・シーンの告白後、インタビューに答えたポルノ女優のブリー・オルソン。チャーリーの元妻、デニス・リチャーズとブルック・ミューラーは彼から病気について知らされていたと語っているけれど、ブリーは教えられていなかったとか。ブリーはインタビューで「彼は私を殺すこともできた」と怒りを露わに。

彼女がチャーリーと付き合っていたのは2011年。つまり彼がHIVポジティブであると診断された年だそう。「彼は、私と交際しているときに病気のことを知ったと言っていた。私たちは毎晩セックスしていた」「彼は性感染症にかかっていない、“僕はクリーンだ”と言っていた。私はそれを信じていた」と泣きながら語ったそう。一方で、ブリーと交際中、チャーリーはまだ感染について知らなかったという報道も。またブリーはHIV検査を受け、結果は陰性だったとか。
(略)

チャーリー・シーン 避妊具なし売春婦に特別料金(2015年11月19日日刊スポーツ)

 チャーリー・シーン(50)が11年にHIVと診断を受けるまで、売春婦らと避妊具なしでセックスするため、多額の特別料金を払っていたという。09年から10年にかけて、シーンと元妻ブルック・ミュエラーに売春婦を斡旋していた売春宿のマダム、アンナ・グリスティーナさんがニューヨーク・ポスト紙に明かしたもので、「彼は十数人の売春婦たちに病気をうつした可能性がある」と語った。ちなみに、シーンはマダムの他にもたくさんの売春斡旋業者を使っていたという。

 マダムによると、シーンは売春婦たちに避妊具なしでセックスする代償として、通常料金に加えさらに、5000ドル(約61万円)から1万ドル(約123万円)の特別料金を払っていたという。「彼女たちの何人かは、チャーリーの子供を妊娠したいがために同意していたと思う。彼を喜ばせれば、また呼んでもらえるから」と語っている。シーンはあるポルノ女優兼売春婦から病気をうつされた可能性が高いとした上で、「アダルト業界の女の子たちはHIVのリスクが非常に高い。彼が彼女たちからHIVをうつされたことは間違いない」と語っている。
(略)

チャーリー・シーンのHIV感染告白で、日本の女性タレントMが戦々恐々!?「過去に関係が……」(2015年11月20日日刊サイゾー)

 ハリウッド俳優のチャーリー・シーンがHIV感染を告白したことで、日本のマスコミがひそかに注目しているのが、女性タレントMだ。過去、チャーリーと交際関係にあったと報じられたことがあったからだ。

 チャーリーは11月17日、アメリカのテレビ番組でHIV感染を公表。感染が判明したのは約4年前だったとのことで、医師からその事実を告げられたと話した。

 過去にインタビューで「5,000人の女性と関係を持ってきた」と明かしたことがあるだけに、今回の告白には当の関係女性たちが大騒ぎ。チャーリーは「コンドームを使用せずセックスしたのは2人だけで、共に感染を知っていた」としたが、ショックを受けた女性たちが続々と訴訟の準備に入っていることが伝えられている。3度の結婚歴があるチャーリーだが、この件で一部の女性から「マスコミにバラす」と恐喝され、1,000万ドル(約12億円)以上を支払ってきたことも打ち明けている。
(略)
 Mがどこまでチャーリーとの仲を深めていたかはわかっていないが、仮に肉体関係があれば、今回の告白に穏やかではないはずだ。チャーリーの感染判明が4年前であれば、90年代にMが関係を持ったとしても感染している可能性は極めて低いが、チャーリーの告白そのものに信ぴょう性を疑う声も少なくない。過去に逮捕歴多数で素行不良が有名だったチャーリーだけに、「訴訟を見越してウソが混じっている」という声が多数飛んでいるのだ。
(略)

これだけ好き放題やっていたとすれば何の病気に限らず色々ともらってきても仕方がないのかなとは思うのですが、しかし単純計算で毎日違う相手と行為に至ったとしても365日一日も休まずに10数年はかかる計算であるだけに、よほどにマメな方でもあったのでしょうかね。
それだけに各方面の反響の大きさは当然で、恐らくアメリカらしく今後は各地で訴訟が起こされ巨額賠償金の支払いを命じられる可能性は十分にあるのだと思いますが、実際に4年前と言う告白の内容が事実かどうかも判らない上に、実際に感染していた時期がいつからなのかも判らない以上どこまで疑えばいいのかは誰にも判らないのかも知れませんよね。
特に今回の一連の報道が事実であったとすればモラル的にもいささかどうよ?と言う行動も含まれているわけで、さすがに今後今までのように大金を稼げるほどの需要がなくなってしまう可能性もあるとすれば、下手をすれば大勢によって資産を根こそぎ奪い尽くされ路頭に迷ってしまうと言う可能性もあるのかも知れないわけで、何とも高くついたと言うことになりそうです。

ちなみに以前から時折「HIVを感染させるリスクを知りながら性行為に及んだ」として世界各国で逮捕者が報じられていますけれども、HIVのように一般的に用いられる避妊具によって感染が防げるような性質のものである場合、故意犯として罪に問われるのは単純にそうと知らせず性交渉に及んだと言うだけではなく、自ら避妊具を使用しないようにと主張した場合に初めて罪に問われるものなのだそうです。
記事中にも感染発覚後に避妊具を用いずに事に及んだ2人の相手に関しては事前に感染を知らせていたと証言していると言うのも、この点を知った上での訴訟対策であると言えるのかも知れませんが、仮に感染防止策を講じていたとしても感染の事実を相手に知らせていなかったとすればそれはそれで民事賠償の対象にはなるはずですよね。
ただ仮にHIVに感染したとしてもその相手から感染させられたと証明できない限りは因果関係の立証が難しいと言うことで、その点で職業的な売春婦等の主張がどこまで認められるか難しい部分もあるようなのですが、こうした全てを勘案すると黙って脅迫者に支払ってきた12億円が高かったのか安かったのか、実はそう簡単には判断しかねることなのかも知れません。

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2015年11月20日 (金)

社会の迷惑だから社会が解決するのは妥当か?

先日東京都内でこういう一件があったことをご存知でしょうか。

数年にわたり大音量の騒音流し、近隣住民とトラブルの男逮捕(2015年11月12日FNN)

数年にわたり、大音量の騒音を流し、近隣住民とトラブルを起こした70歳の男が逮捕された。
女性は、ハンカチを握り締め、これまでの苦しい思いを語った。
近隣住民は「(丸1日、これ流れる日々が3年間続いていた?)これの時もあるし、ほかの日もある。子どもがよく我慢したなと思って」と話した。
(略)
女性に恐怖を植えつけた声の主。
11日、名誉毀損(きそん)の疑いで逮捕された無職・岸 継明容疑者(70)。
自宅の門に、騒音は、近隣住民による脅迫行為のためなどと、うその看板を立て、誹謗中傷した疑いが持たれている。
東京・府中市にある自宅は、この周辺では比較的大きな2階建て。
駐車場には、高級輸入車が止められている。
駐車場から目線を上に向けると、防犯カメラがあった。
家の至るところに設置した防犯カメラ。
さらに、人が近づくと、防犯センサーが鳴り始める。
さらに、行為はエスカレートする。
近隣住民は「最初は、ラジオかと思ったんですよ。だんだん音が大きくなって。(しゃべってる声が)『わたしたちの声じゃない』ってのがわかって」と話した。
近隣住民の会話を盗聴したとみられる音声も、スピーカーから大音量で流していた。
(略)
親族によれば、かつては文部科学省で働き、国立大学の事務局長などを務めていたという。
近隣住民は「最初は、めちゃめちゃ優しかったです。ブルーベリーとかを、おすそ分けでくれたりする人だったんで」と話した。
近隣住民も岸容疑者に好印象だったが、5年前に妻が倒れ、自宅で介護をしていたという岸容疑者。
近隣住民は「介護疲れしたんだか、何だかで、おかしくなっちゃった」と話した。
その後、妻は死亡。
以来、近隣住民は、岸容疑者から恐怖ともいえる誹謗中傷を受けるようになった。
岸容疑者は、調べに対して、容疑を否認している。
(略)

全体的に見ますと高齢者によく見られるタイプの病気な方なのかなと言う印象も受けるのですが、この方の場合身体的にも経済的にもまだまだ行動力が十二分に温存されていた結果、周囲が思わぬ迷惑をこうむることになったと言うことでしょうか。
こうした場合アナウンスしている内容が正しい、正しくないと言うことは言っても仕方のないことで、ともかく行為自体が社会の迷惑であるわけなんですが、程度の差こそあれこの種の迷惑行為と言うのはどこの地域でもあるものですよね。
ただそれも迷惑に法律なり条例なりに違反していないとなかなか公的な対処は難しいと言うことで、昨今では全国各地でこうしたケースに備えて独自の条例を制定する自治体も増えているようですが、そんな中で同種条例の執行では全国初と言うこんなニュースがありました。

京都の「ごみ屋敷」を全国初の行政代執行へ(2015年11月12日産経新聞)

 ごみのため込みで、近隣住民の迷惑などになる「ごみ屋敷」問題をめぐり、京都市は12日、ごみ屋敷条例に基づき、13日午前に同市右京区の50代男性宅に対する行政代執行を行うことを決めた。京都市は今年7月から男性に対する支援と指導を行ってきたが、問題の解消に至らず、行政によるごみの撤去に踏み切ることにしたという。同様の条例は大阪市などでも施行されているが、市によると、条例に基づく行政代執行は全国で初めてになるという。

車いす利用者は通行できず…少し片付けたが再度うずたかく…

 京都市は12日、50代男性に代執行令書を手渡した。撤去対象は、男性宅前の私道(幅約1・3メートル)に積まれた高さ2メートル、南北約4・4メートル、東西約90センチに渡る古紙などの堆積物と、老朽化した2階ベランダにため込んだ堆積物

 男性宅は、4軒続きの木造2階建て集合住宅の南端。同じ集合住宅に住むほかの住民が出入りする際は、男性宅前の私道を通らなくてはならず、男性がごみを積み上げたため、通行に支障が出ていた

 車いす利用者は、いったん車いすから降り、介助者に補助してもらわなくては通行できず、災害の場合、避難の支障になるという問題もあった。

 市は、平成21年12月に住民から相談を受け、24年6月に道路法に基づき市道上のごみを撤去したが、私道部分のごみが残っていた。

 昨年11月にごみ屋敷条例が施行されてからは、男性への支援と指導のため、市職員らが124回訪問。男性は、片付ける意思を示し、少量を片付けたこともあったが、再度持ち込むなどしていたという。

近年全国各地で顕在化したこのゴミ屋敷問題、当初はマスコミなども面白おかしく取り上げているところもあったのですが、さすがに火災が発生し近隣まで延焼したり往来の迷惑や事故の誘因になったりと様々な問題も起こってきている中で、ようやく強制力を持って対処出来る環境が整ってきたということでしょうか。
ちなみにこのゴミ屋敷問題は別に日本特有でも何でもなく、世界中で似たようなケースはかなり普遍的にみられるようなのですが、一部で言われていることにはマスコミなどが興味本位で取り上げ有名人扱いをしてきたことで、一部には「自分も頑張って有名人に」とばかり確信犯的にさらなる貯蔵に励むと言う傾向もあるようです。
こうした行動が何らかの心身の異常に由来するものなのかどうかははっきりしていないようですが、ゴミ屋敷とまではいかないまでもモノを捨てられない、散らかしたままで整理出来ないという傾向は多かれ少なかれ多くの人が持っている傾向でもあって、ただそれが問題であると言う認識がブレーキとして作用するかどうかなのかも知れません。

ゴミ屋敷問題などはある意味特殊な例外的ケースとして収まっていられる程度の頻度なのですが、より大きな問題になりそうなのが全国各地で増え続ける空き家問題で、何しろ少子高齢化と地方の過疎化が進む一方なのですから今後も解消しそうにありませんが、田舎ばかりでなく都心部でも空き家が少なくないと言います。
その背景には更地にするための解体費用の問題であるとか、更地にしてしまえば固定資産税が上がると言った金銭的な問題が大きいと言いますが、当然ながら老朽化した住宅は景観を損ねるのみでなく崩壊し通行人や隣家に被害を与えたり、時には知らない間に犯罪者等が入り込んでいたりと良いことはないですよね。
今年の5月には「空家等対策の推進に関する特別措置法」が成立し、問題ある空き家で撤去等の命令に従わない場合には強制的に解体も出来ることになったのですが、何しろ全国の820万戸と言う空き家を全て解体するには12兆円以上もかかると言いますし、下手をすると税金で解体をして回るしかないと言うこともあり得るわけです。
何事も社会の迷惑にならないうちに当事者だけで解決してくれればそれが一番いいのですが、ゴミの片づけから廃屋の解体まで結局放置して他人が勝手にやってくれるのを待つのが一番お得だと言う認識が広がるのも問題で、何かしら当事者が自ら動かざるを得ないようなうまい手はないものですかね。

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2015年11月19日 (木)

医療現場はいよいよ8Kの時代に?

ノートPCでもXGA(1024×768)の解像度では手狭に感じられ始めたのもつい最近のことのように思っていましたが、近ごろの放送業界ではすでに4Kを通り越して8K(SHV:7680×4320)だと言っているのだそうで、かつての黎明期にマイコン(と言う言葉も死語ですが)やファミコンをRF接続していた時代にはテレビ=大画面だが低解像度と言う認識だったものが、今や大画面にふさわしい高解像度を備えるようになってきました。
ものによっては大きいことはよいことだとは必ずしも言えませんけれども、画像出力に関して言えば視力の衰えを自覚してくる年代ならずとも大画面で高解像度であることの恩恵は多々あるもので、先日は国がこうした画像技術の進歩を医療の面でも生かせるのではないかと言う報告書をまとめたと言います。

「8Kで革新的医療実現の可能性」の報告書(2015年11月15日NHK)

ICT=情報通信技術を医療などの分野で活用する方法を検討する厚生労働省と総務省の懇談会は、画質が鮮明な「8K」と呼ばれる映像技術を手術や診断に活用すれば、革新的な医療サービスが実現する可能性があるなどとする報告書をまとめました。

民間の有識者でつくる厚生労働省と総務省の懇談会は、ICT=情報通信技術を医療や介護などの分野で活用する方法の検討を進め、このほど報告書をまとめました。
それによりますと、今のハイビジョンよりも画質が鮮明な「8K」と呼ばれる映像技術を医療分野で活用すれば、革新的な医療サービスが実現する可能性があるとしています。
具体的には、内視鏡カメラとモニターに8Kが採用されれば、腹部を切り開いて直接患部を見ながら行う手術に限りなく近い高い精度で内視鏡手術ができ患者の負担が軽減されるとしているほか、常勤の医師がいない地域でも8Kによる遠隔画像診断を活用すれば、患者に移動の負担をかけずに精度の高い診断が可能になることが期待されるとしています。

一方、報告書は、普及に向けて機器の小型・軽量化や導入コストを抑えることが課題だと指摘しています。
この報告書を受けて、厚生労働省と総務省は、今後、実用化に向けた実証事業を進めることにしています。

まあしかし技術が進歩すればするだけ機械もよくなるし便利にもなるのでしょうが、その導入コストと言うことも考えなければならないわけで、こうも年々技術的進歩が続くと自前で高い機械を購入してもあっと言う間に旧世代機になってしまうと言うリスクもあるのでしょうか、お金がなく症例数も少なくて償還に時間のかかる施設にとっては痛し痒しなところもありますよね。
とはいえ内視鏡などは高画質化に伴い診断技術そのものも年々進歩してきていて、技術的進歩が結果的に治療にも少なからず影響を与えている代表例だと思いますが、ここで注目頂きたいのが取り上げられている「革新的な医療サービス」なるものの内容で、介護領域も含めていわゆる最先端技術的な部分以外にも応用が期待されていると言う点です。
特に「常勤の医師がいない地域でも8Kによる遠隔画像診断を活用すれば、患者に移動の負担をかけずに精度の高い診断が可能になることが期待される」と言う文言が気になるところですが、この遠隔診療と言うことに関してすでに実地臨床でスタートしていると言う記事が出ていましたので紹介してみましょう。

遠隔診療サービス「ポートメディカル」が始動!ネットだけで保険診療、診断から処方・投薬まで (2015年11月13日日経メディカル)

(略)
 ポートメディカルは、診断、処方、薬剤の配送までをインターネット上で手配できる遠隔診療サービス。診療の対象となるのは、血圧が高い人や尿酸値が高い人、コレステロール値が高い人など10カテゴリーとなります。

 例えば、高血圧の人の診療は以下の通り。まず、高血圧の可能性がある人や診断を受けた人が、お薬手帳や健康診断書、家庭血圧のデータなど血圧が分かるものを写真で送信します。提携医師がそのデータを見て高血圧であると判断すれば、改善のアドバイスをメッセージで送信し、同時に適切な薬剤を処方します。写真の送信やメッセージのやりとりは、LINEやFacebook、メールなどの中から自分が使いやすいものを選択可能。気になることがあれば、医師とメッセージをやりとりし、質問や相談を行えます。薬剤は院内処方後に郵送する形を取り、クレジットカード決済が完了すれば数日で配送されるといいます。

 患者がポートメディカルを使うメリットとして両氏は、(1)交通費や待ち時間が掛からないこと、(2)医師と対面ではないので相談しやすいこと、(3)本人が慣れ親しんでいるツールでサービスを利用できることを挙げます。また五十嵐氏は、日頃の診療の実感として、患者の治療継続にも寄与できると考えています。「高血圧や脂質異常症は自覚症状もほとんどないので通院を継続するモチベーションが低くなりがち。多忙などを理由に、手元の薬剤がなくなってもすぐには医療機関に来れないことが多い。しかしこれが続いてコントロール不良になれば心筋梗塞や脳卒中などの重大疾患につながりかねない。通院の負担が減ることには大きな意味がある」(五十嵐氏)。

 春日氏と五十嵐氏がこのサービスを始めたきっかけは、今年8月に厚生労働省が出した遠隔診療に関する通知でした(厚労省、「遠隔診療」の解釈を明確化)。厚労省はこの通知によって、遠隔診療の対象を、離島やへき地の患者に限る必要がないことを明確化。さらに、1997年に出された遠隔診療通知の留意事項で「遠隔診療の対象と内容」を表で示していましたが、これはあくまで例示であるとし、別表に示した対象と内容以外でも認められるとしました。さらに、同じく1997年の通知では「診療は、医師又は歯科医師と患者が直接対面して行われることが基本である」とされていましたが、患者側の利点を十分勘案した上であれば「直接の対面診療を行った上で、遠隔診療を行わなければならないものではない」と明記しました。

 メディア事業を手掛ける春日氏は、「一般の人向けに医療やヘルスケアの情報を流すだけでは情報の非対称性は埋まらない。ウェブ上で診療までできるサービスが必要だ」と考えていました。そんな春日氏に、たまたま五十嵐氏が遠隔医療の話をしたことから話が進み、通知からたった3カ月で、サービスインが実現できたのだとか。

 五十嵐氏によれば、「遠隔診療はまだほとんど開拓されていない分野で、どこまでできるかがまだ不明確。そのため、当初は健診などの数値があればある程度症状が把握できる疾患に絞って10カテゴリーとした。サービスの対象外になる相談や重症の人には、医療機関の受診を勧める」そうです。当初は自由診療に当たる内容だけで始めようと考えたと言いますが、「遠隔診療に挑戦するという意味でも高血圧症や高尿酸血症など保険診療の対象となる内容も含めることを決めた」(五十嵐氏)と話します。

 ただし、遠隔診療では厚生労働大臣が定める疾患(高血圧性疾患、糖尿病、脳血管疾患、虚血性心疾患、喘息、胃炎など)を主病とする外来患者が療養上の指導を受けたときに請求される「特定疾患療養管理料」(診療所であれば1回当たり225点)や「外来管理加算」(52点)を算定できません。これは医師にとってはデメリットとも言えますが、五十嵐氏は「同時に保険者にとってはメリットになる。治療を継続させられる上に医療費も少し安くなるということで、保険者への訴求もしていきたい」と語りました。

記事中にもある今年8月10日に厚労省から出された「情報通信機器を用いた診療(いわゆる「遠隔診療」)について」なる通知も参照頂きたいのですが、何であれ何かしらあれば監督省庁の責任を世間的にも云々されるこの時代にあって妙に緩い解釈を出して来たものだなと言う違和感を抱く話に思っておりましたら、どうやらその鍵となるのは今回の記事の末尾の「保険者にとってはメリット」と言う一文あたりにありそうですね。
医療費を巡っては常にお金を出す国や保険者と診療側、そして患者側の立場が対立していて、とかく安上がりで医療リソースを消費しないと言う点から近年処方薬の市販化(OTC薬)などが進められている一方で、怪しげなネット通販で買い入れたやせ薬やカラーコンタクトによる健康被害も後を絶たず、「やはり医師ら専門職が対応しなければ」と言う声も根強くあるわけです。
この点ではネット上での診療にどの程度の確実性があるのかと言う疑問は残るものの、専門職によるチェックと患者にとっての利便性、そして医療費削減と言う国や保険者との要望をそれなりにバランスさせた折衷案とも言えるし、目立ったトラブルなく行えるのであれば面白い試みになりそうには感じます。

ちなみに医師の側からの目線で見ると診療報酬上は管理料が取れないと言うことで一見すると収入は低くなりますが、昨今新規開業はよほどの軽装でなければ黒字化出来ないと言うほど初期投資が高くなってきているのに対して、この場合は自宅の一室でも診療が可能なのですから低コストで利益率は高いと見込めるのでしょうか。
もちろん何かあった場合どのように対応が出来るのかで、一般の診療であれば問題があればかかりつけに受診するのですがこの場合かかりつけがはるか遠方と言う可能性もあり、いざと言う時の診療情報提供のやり方をどうするのかと言うことを考えると、可能であれば近隣の医療機関との連携と言う形を取るのが理想的なのかも知れません。
そう言う観点からすると患者の実在性を担保する意味でも、初診から顔の見えない遠隔診療に入るよりは状態がある程度安定してからの逆紹介先として活用する方がリスクも低く利便性も高いと思われますし、この夏の中医協では反対意見が多かったと言うリフィル処方箋の代用的な位置づけと言うのが無難なのかも知れませんね。

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2015年11月18日 (水)

お得な定期預金で健康増進?

ネタのような本当の話と言うのでしょうか、先日こんなニュースが出ていたことをご存知でしょうか。

第四銀:100年定期満期に 旧新潟貯蓄銀が大正4年募集(2015年11月12日毎日新聞)

 満期日「大正104年」−−。

 旧新潟貯蓄銀行(1944年に第四銀行と合併)が100年前に募集した超長期型の100年定期預金が今年、満期を迎えた。第四銀行には今年に入り、先祖から預金証書を受け継いだという市民から「どうしたらいいのか分からない」などの問い合わせが数件あったという。第四銀行広報室の職員は「当行でも100年定期を知る人は少ない。代々伝わっていることに驚いた」と話している。【真野敏幸】

 同行によると、新潟貯蓄銀行が1915年(大正4年)、大正天皇のご即位大礼を記念し、5〜100年の長期定期預金を募集した。100年定期は年利6%で1年複利だったという。当時の銀行員や国家公務員の初任給は40〜50円程度。1円を預けると、満期には339円30銭になっている計算で、子孫に一財産を残そうと申し込んだ人もいたとみられる。

 100年定期証書を持つ人の名簿は、合併やデータ電子化の際に所在不明になったとみられ、実際に何人が持っているかは分からないという。同広報室は「当時の資料は残っていないが証書は有効で、貯金を下ろすことは可能」としている。

 ただ、現在の貨幣価値は当時と比べると数千分の1から1万分の1。仮に100年満期を迎えても、今となっては「すずめの涙」程度の額にしかならず、問い合わせてきた持ち主らは、説明を聞くと「記念として保管する」などとして、いずれも解約しなかったという。

ご存知国民的ネコ型ロボット漫画ではお小遣いを増やすために100年間定期預金をすると言う話があって、あれも結局古いお金が流通しておらず大した儲けにはならなかったと言うオチがついていましたが、こちらの場合実質的な物価を考えると儲けどころか大損だったと言うことになるのでしょうか。
物価が安定している時代であればそれなりの有り難みも残ったのかも知れませんが、残念ながらこの後の日本はいわゆる激動の昭和史を迎えることになりますから目減りするのも仕方のないところで、あるいはデフレ著しい今の時代であればこういう商品も意味があったのかも知れませんが、何にしろ100年も先のことは誰にも判りませんから当時の利用者にしても半ば以上宝くじ的な感覚だったのかも知れませんね。
この種の金融商品と言うのもどこまで当てになるのか何とも言い難いのは仕方がないところですが、銀行の経営的な努力としてのもの以外にも変わった商品もあるようで、先日こんなニュースが出ていたのを紹介してみましょう。

メタボ健診で有利な定期預金(2015年11月13日NHK)

熊本市に本店を置く熊本県信用組合は医療費の増加に悩む多良木町と協定を結び、中高年向けの健康診査を受けた町民に限定して、利率の良い定期預金を発売することになりました。

ふくらみ続ける医療費を抑制しようと、40歳から74歳までの人には生活習慣病を防ぐための「特定健康診査」、いわゆる「メタボ健診」が義務づけられていますが、熊本県内の受診率は平成24年度に平均で42.7%と半分以下にとどまっています。

こうしたなか県信用組合は、受診率の向上に取り組む多良木町と協定を結んで、国民健康保険の加入者で「メタボ健診」を受診した多良木町の住民を対象に、通常の定期預金より利率の良い定期預金を来月から発売することになりました。

今回の定期預金は、10万円以上の預金が条件で、県信用組合の通常の1年ものの利率、0.025%に対し、9倍となる0.225%の利息を設定するということです。県信用組合によりますと、健康診査の受診とリンクした金融商品は極めて珍しいということです。

県信用組合では、「顧客に長生きしてもらい少しでも人口減少を食い止めることは金融機関にとってメリットがある」と話しています。

もちろん9倍の利息と言えば馬鹿にならないですし、その大小が検診受診と言えば利用者にもメリットになることですから社会的にも成功を期待したい商品なのですが、この健康増進のためのアメと言うのは一部の方々には一定の効果があるようで、スポーツジムなども「体重が減ったら○○プレゼント」と言った調子で会員にアメを用意していたりしますよね。
先日は例の地域医療構想で医療費削減の数値目標を設定すべきかどうかと言う点で有識者間で賛否両論あったようですし、自治体が管理している国保の財政が厳しいと言うことは今に始まったことでもないと考えると、医療費削減へのモチベーションは国政レベルから今後は地方自治体レベルにまで拡がっていくことになるのだろうと思います。
近年いわゆるふるさと納税と言うことに関連して、地域の特産品をプレゼントすると言う作戦で大きく納税を増やした自治体もあるそうですが、あれも地元の産業育成を税金を使ってやっていると言う点では通常の補助金行政と大差ないものの、全国から賛同者を募って行った結果地元にも納税者にもメリットがありましたと言われればやはり気分はいいですよね。
今後医療費削減をただ上からの押しつけで推進するばかりではなく、当事者である国民が自ら進んで健康増進に励むようになるアイデアが出てくればお互いにとってメリットのある話ですが、そこにさらに医療機関が関与していくとなると保険診療の制約を緩めたり特区を目指していくべきなのか、それとも健診など保険外診療で何かしら特典を用意していくべきなのか、工夫していく余地はありそうですね。

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2015年11月17日 (火)

法律を文言通りに解釈すると大変なことに?

本日の本題に入る前に、それはちょっと厳しいだろうと言う声が多いと以前に紹介したこちらの事件、その後最高裁までもつれ込んだ結果どうも判決がひっくり返されるのでは?と報じられていました。

認知症徘徊の列車事故訴訟、二審判決を見直しか 最高裁(2015年11月10日朝日新聞)

 認知症で家を出て徘徊(はいかい)中に列車にはねられて死亡した愛知県大府市の男性(当時91)の遺族に対し、JR東海が約720万円の損害賠償を求めた訴訟で、最高裁第三小法廷(岡部喜代子裁判長)は10日、当事者の意見を聞く弁論を来年2月2日に開くことを決めた。

 二審の結論を変える際に必要な弁論が開かれることから、男性の妻の監督義務を認めて約360万円の支払いを命じた二審判決が、何らかの形で見直される公算が大きい。弁論を経て、判決は早ければ年度内にも言い渡される。第三小法廷は、責任能力がない人が起こした不法行為に、親族の監督義務がどこまで及ぶのかについて、判断を示すとみられる。

 「要介護度4」と認定されていた男性は2007年12月、徘徊中に愛知県内のJR東海道線共和駅の構内で列車にはねられて死亡した。訴訟では、男性と同居していた事故当時85歳の妻と、横浜市に住む男性の長男の2人に、男性を見守る監督義務があったかが争点となった。

 13年8月の一審・名古屋地裁判決は、男性を見守ることを怠った妻の過失のほか、長男にも監督義務があったと認め、JR東海の請求通り約720万円の支払いを2人に命じた。一方、昨年4月の二審・名古屋高裁判決は、妻の監督義務を認めた上で、賠償額については約360万円に減額した。長男に対する請求は退けた。

 この判決に対し、妻とJR東海の双方が上告していた。(河原田慎一)

裁判の結果がいずれに傾くかは現在のところ何とも言えませんが、少なくともこうして議論になる程度には判断が難しいケースであったとも言えますし、認知症高齢者介護に手を焼いている全国の家庭にとっては決して他人事ではないと気になるニュースであるはずですよね。
ただこの点で先日の認知症高齢者による歩道暴走事故で少しばかり風向き変わったと言うのでしょうか、認知症高齢者が好き放題に車を乗り回し事故も繰り返し、最終的には多数の死傷者を出す重大事故にまで至ったと言うケースを受けて「こんな自分の行動に責任も取れない輩に車を運転させるとは何事か」「認知症と知っていながら放置した家族も加害者だ」と散々に言われているようです。
実は免許の更新制度が変わった結果、今後は下手をすると医療関係者もこの種の責任論争に巻き込まれるリスクが高まるのではと危惧しているのですが、いずれにしてもどちらの立場が正しくどちらかが間違っていると言う問題ではなく、ケースバイケースと言うしかないと言う非常に微妙なことなのでしょうね。
こうした微妙な問題を一律杓子定規に判断してしまうとむしろ話がこじれかねないんじゃないかとも思うのですが、この一律に線引きをしてしまうとかえって困る局面が増えるのでは?と言うことで先日ちょっと気になった事件がありましたので紹介してみましょう。

立ち会ってないのに「死亡診断書」作成、三重県が男性医師を告発(2015年11月13日産経新聞)

 三重県は13日、同県名張市にある特別養護老人ホームの男性嘱託医(73)が、患者が死亡する前に日時欄を空けた死亡診断書を作成して職員に事前に渡し、立ち会って死亡確認していなかったとして、医師法違反容疑で男性嘱託医を県警名張署に告発したと発表した。告発は9日付。

 名張署は告発状を受理し、捜査を始めた。県などによると、老人ホームは社会福祉法人東海宏和福祉会が運営する「名張もみじ山荘」。医師は平成23年5月の施設開設以来、嘱託医を務めており、少なくとも19人の入所者の死亡を実際に確認しないまま診断書を出していた

 もみじ山荘の嘱託医は1人だけだった。医師は他にも3カ所の福祉施設で嘱託医をしているという。もみじ山荘によると、現在全80床がほぼ満床で、取材に対し「責任者が不在のため対応できない」としている。

死亡診断書、立ち会わず交付容疑 三重県が特養の嘱託医を告発(2015年11月15日朝日新聞)

 死者に立ち会わずに死亡診断書を交付したとして、三重県は、同県名張市の特別養護老人ホーム「名張もみじ山荘」の嘱託医、田中成典医師(73)=名張市桔梗が丘三番町=を、医師法違反(無診察治療等の禁止)の疑いで県警名張署に告発した。13日、県が発表した。

 告発によると、6月22日に死亡した入所者の80代男性について、田中医師は、事前に死亡診断書の氏名や、死因の「老衰」などを書き入れ、死亡日時や診断日は看護師に書かせていたとされる。県は、診断書の筆跡などを調べた結果、2011年の施設開所以降、死亡した入所者50人のうち19人は、診断せずに交付したとみている。

 県の聴取に対し、田中医師は「自分が長期旅行で不在中でも診断書が出せるようにしたことが発端で、その後も続けてしまった」と説明。「いけないことと十分分かっていた。申し訳ない」と話しているという。

もちろん法的には許されない行為であるし、当事者も全く申し訳ないと謝罪しているくらいですから犯行にあたって事実関係に争いはないことは明白なのですが、しかし常習的に行うかどうかはともかく「あらかじめ死亡診断書を記載しておく」と言う行為自体は全国の医療現場で当たり前に行われていることでしょうし、厳密に言えばそれらもグレーゾーンになりかねない場合が少なからずありそうに思います。
亡くなる際に医師が立ち会わなければならないと言うルールはないのですが、一方で人間が亡くなったと言う判定は医師にしか出来ないと言う法律がある以上、心臓が止まって死後硬直が始まっていようが医師がご臨終ですと確認しなければ社会的には生きているとも言え、そうなるとご家族としては一体何をもって死亡したと考えるべきなのか微妙なことになってしまいますよね。
病院などであれば当直医が死亡宣告をしてその時間を記録すれば事は済むのですが、この種の施設では嘱託医が一人だけで夜間休日に毎回出かけて行って死亡確認をすると言うのも非現実的で、その結果下手をすると施設で亡くなったご老人がただ死亡確認のためだけに三次救急に搬送されてくると言う、非常に馬鹿げたことも現実に起こっているようです。

もちろんこうした施設の場合多くの死亡例はかなり以前から予測出来るものなのだろうし、事前に家族と申し合わせて例えば死亡確認は翌朝医師が出てきてからと言ったルールを決めておけば多くは片付くのでしょうが、たまたま医師が出張した際に予想外の急変が起こった場合にどうするのか?と言われると、現状では救急車を呼ぶと言う行為が唯一の正解と言うことにもなりかねないのが困りものですよね。
可能であれば複数の嘱託医などを選任すると言った予防策を講じるべきなのでしょうが、ご家族が「なんとしても今夜のうちに連れて帰りたい」と言った場合に夜道を医師に駆けつけてもらうべきなのかどうか、今回の施設にしても山荘と言うにふさわしくかなりな僻地にあるようですから、70代の老医師が夜中に駆けつけると言うのも思わぬ二次的事故でも誘発しないかと気がかりになります。
今回の告発で直ちに全国の医療機関や介護施設で対応を改めると言うほどの影響はないのでしょうが、今後同種の告発が続けば何らかの対処はしないではいられないのだろうし、少なくとも法的な文言を読む限りでは全くおっしゃるとおりと言うしかないのですから、下手をすると亡くなりそうなご老人は念のためにさっさと救急病院に送っておけと考える施設が続出してくる可能性もゼロではないのでしょうね。

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2015年11月16日 (月)

事故調届け出件数、想定を大いに下回る

本当にやるのか?とちょっと驚いたのですが、先日こういうニュースが出ていたのを御覧になったでしょうか。

薬毒物検査、全ての遺体で…連続変死事件受け(2015年11月12日読売新聞)

 青酸化合物を使った大阪、京都などでの連続変死事件を受け、警察庁は来春から、警察が扱うほぼ全ての遺体について青酸などの薬毒物が使われた痕跡がないかを検査する方針を固めた。

 遺体から採取した血液の成分を調べる測定器などを全国の警察に配備する予定。同庁の金高雅仁長官は12日、定例記者会見で同事件に言及し、「捜査で被害者の遺体を取り扱ったのに犯罪性を見破れなかった。犯罪死の見逃し防止をさらに徹底する」と述べた。

 同庁によると、血液成分の測定器のほか、唾液に青酸などが含まれるかを調べる試験紙も導入する方針で、購入費などとして来年度予算の概算要求に計約4300万円を計上した。

 全国の警察が昨年取り扱った遺体16万6353体のうち、薬毒物検査が行われたのは42%の6万9736件だった。また、1998年以降に犯罪死を見逃したことが判明した47件中、11件は青酸化合物などの薬毒物が使われており、うち8件は簡易検査を行っていれば事件性を見抜けた可能性があったという。

もちろん昨今では色々と難しい事件も多いことではあるし、検査を行うことで事件性のあるものを拾い上げられると言うのであれば意味がないことはないでしょうが、しかし全遺体で検査を行うとなると手間やコストなど大変なことになりそうですし、まあ警察さんも苦労するのだろうなと言う気がするところでしょうか。
さて、国民の間では何やら事件性の有無を調べるかのような誤解も見受けられる医療事故調制度が始まっていますが、制度の目的としてはあくまでも再発防止であり、その観点から有意義かどうかの判断をして届け出る事例を選ぶように、念のため届け出ておこうと言う考えは非常に危険であると言う識者の見解もあって、いささか混乱している部分は否めないように思います。
先日最初の一ヶ月間で届け出件数が20件だったと言う記事が出ていて、この件数自体も想定されたものよりもずいぶん少なかったことが良いのか悪いのかなんですが、実態を見て見ますと届けられなかった症例の方がむしろ紛争化しかねない火種をはらんでいるようにも見えるのが気がかりですよね。

医療事故の報告、最初の1カ月間は20件(2015年11月14日医療維新)

 日本医療安全調査機構は11月13日、10月からスタートした医療事故調査制度について、10月1カ月間の報告数は20件、相談件数は250件だったことを公表した(資料は、同機構のホームページに掲載)。20件の内訳は病院15件、診療所・助産所5件、診療科別では消化器外科5件、産科4件など。医療事故発生から、報告までの期間は平均11日。

 制度スタート前、報告数については、年間1300~2000件との推計もあった。制度開始から間もないことや相談段階の事例もあることなどから、報告数は現時点では想定よりは少ない。そもそも推計が妥当だったのか、その検証も今後必要だろう。

 相談件数は250件。内容別による集計では274件(複数計上)で、「医療事故報告の範囲やその判断」に関する相談が最も多く約25%、「院内調査」に関する相談が約24%、「医療事故報告手続き」が約22%と続く。医療事故調査制度では、医療機関は、「提供した医療に起因し、または起因すると疑われる死亡または死産であって、当該管理者が死亡または死産を予期しなかったもの」に該当する医療事故を、医療事故調査・支援センターである日本医療安全調査機構に報告しなければならない。この定義の判断に迷うケースが少なくないことが分かる。

医療事故調、届け出20件 「断られた」遺族相談も 制度1カ月(2015年11月14日朝日新聞)

 10月から始まった医療事故調査制度で、1カ月間に第三者機関「医療事故調査・支援センター」に届けられた事故は全国で20件だった。センターを運営する日本医療安全調査機構が13日発表した。年間1千~2千件を想定しており、機構は「少ない」との認識を示した。

 医療事故調査制度は、事故が起きた病院や診療所がセンターに届け出たうえで原因を調べ、結果を遺族とセンターに報告する。遺族は結果に納得できなければ、センターに再調査を依頼できる
 機構によると、届け出のあった20件の内訳は、病院からが15件、診療所・助産所が5件。診療科別では消化器外科5件、産科など4件、その他11件だった。
 寄せられた相談は250件。相談内容の25%は、医療事故として届け出る必要があるかどうかだった。届け出対象は「予期せぬ死亡」で、医療機関が迷ったことがうかがえるという。

 250件の中には、制度上は受け付けていない遺族からの相談が約15%あった。医療機関に事故調査をしてもらえないとの内容もあったという。
 甲信越地方の男性(34)は10月初旬、義父(67)を入院先の病院で亡くした。腹部の大動脈瘤(りゅう)の手術後、容体が急変した。調査を希望したが、病院から「対象にならない」と断られた。
 手術内容の事前説明や手術に問題はなかったのか疑問を感じている。「第三者に真実を調べてほしかった。制度に期待していたのに」と男性は語る。病院側は取材に対し、「遺族と協議中で応じられない」と答えた。

 医療安全が専門の長尾能雅名古屋大教授は「今の制度は調査対象について幅広い解釈が可能で、医療機関によって判断に違いが出る可能性がある。医療機関と遺族の見解が分かれるケースの情報を集めて分析し、調査対象の条件をより具体化していくことが必要」と話す。

興味深いのはこの事故調の制度設計で、院内での調査結果に納得が出来なければ患者遺族側から再調査を依頼できるのですが、そもそも院内調査を行わないと判断された場合に遺族側から調査を求めるルートがないと言う点で、朝日を始め進歩的なメディア各方面からはこうした点に関して以前から批判的な見解も提示されているようです。
ただむしろここで気になるのは朝日の記事に出ている遺族にしても事故調=真相究明のための組織と言う誤解があると言うことで、もちろん医療安全向上のために調査した結果何かしら明らかでなかった事実が明らかになってくると言うことはあり得るにしても、逆に言えば医療安全向上のための教訓が十分引き出せたなら隠れた事実の有無を問わずに調査としては十分に行われたと言う判断も出来るわけです。
このあたりはそもそも制度の目的をどこにおくべきなのかと言う点で長年の激論が続き、当面の妥協点と言う形でこうした制度としてスタートしたわけですが、今後の運用上次第に届け出基準なども明確化してくる中で制度の目的が保たれるのか、それに対して各方面は満足出来るのかと言った点にも注目していく必要があるでしょうね。
医療機関側としては非罰性の担保が確認されない以上届け出には慎重にならざるを得ませんが、その結果当初は「これならまあ大丈夫だろう」と言うケースばかりが報告され本当に大きな問題を抱えたケースはむしろ届け出されないと言うバイアスもあるのかも知れずで、「本当のことが知りたいだけなんだ」と考える遺族側も協力していくことでいずれ真実が解明される制度に育っていくのではないかと言う気がします。

そもそも論と言うことで言えば、この事故調と言う制度が求められた背景として国民の間にいわゆる医療不信があったことは否めない事実なのですから、その不信と言う部分を解消出来ない制度であれば意味がないのではないか?と言う考え方は、少なくとも国民の側から見ると一定程度理解できる話ではあります。
ただ不信だ、信頼だと言う主観的な評価基準を元に制度設計をしてしまうとすれば、そもそも裁判になるような紛争化事例は事実をどのように明らかにしようがもはや自分の望む「事実」しか受け入れないのだからどうにもならないのだと言う意見もあって、要するに1億人も人間がいれば一定程度は何をどうしようが信頼関係など構築出来ないと言うケースは発生し得ると言うことなのでしょう。
この点で直接的ではないものの一つの傍証となる事実として、医療機関に対する国民の信頼度は自衛隊と並んで各業界中でもトップクラスであり、なおかつ年々信頼度は向上してきていると言うデータがあるそうで、総合的に見ればまだしも医療は国民の信頼に足るものだと認識されているのでしょうし、事故調レポートもいずれはインシデントレポートくらいにありふれたものになれば変に構えることもなくなっていくのでしょうかね。

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2015年11月15日 (日)

今日のぐり:「手打ちうどん 蔵」

先日こう言うびっくりするニュースが出ていたのですが、皆さんどう考えられたでしょうか。

「女性はみんなバイセクシャルかレズビアン。ストレートなんていない!」 全世界が驚愕中の最新研究(2015年11月7日tocana)

 現代において、人間がさまざまな性的指向を持つ存在であることは、生理学的にも自明の理となっている。宗教や文化、そして歴史的背景から、「同性愛」をはじめとする一部の性的指向が容認されない場面もまだまだ残ってはいるものの、世界の流れとして、各自のありのままの姿を認める動きは今後も一層広がっていくことだろう。そのようななか、
「女性はみんなバイかレズ。ストレートなんていない!」
 女性の性的指向に関して、このような研究結果が発表され、欧米のメディアが沸き立っている。これまでの常識を大きく揺り動かす、驚くべき主張の詳細についてお伝えしよう。

■あなたの体は正直に性的指向を物語る

 英紙「Telegraph」によると、今回の最新研究を指揮したのは、英・エセックス大学心理学部のゲルルフ・リーガー博士だ。研究チームは、被験者である女性345人に、魅力的な男性と女性の裸体映像を見せ、彼女たちがどのような反応を示すか調査した。正確を期すため、(沸き起こる性衝動が表れる)瞳孔の広がり具合も計測されたという。
 するとレズビアン(同性愛者)の女性は、当然ながら魅力的な女性の裸に強く惹かれることが判明、男性の裸にはほとんど興奮しなかった。しかし、驚くべきはストレート(異性愛者)の女性が見せた反応だった。たとえ「自分は男性にしか興味がない」と宣言している女性でも、ほとんどが男性の裸だけではなく、なんと女性の裸にさえ強く惹かれていることが明らかになったのだ。本人は自覚していなくても、体は正直に反応しているというわけだ。
「私たちの研究は、何が女性のスイッチを入れるのか、明確な事実を示しています。女性はみなレズビアン、もしくはバイセクシャルなのです。ストレートなんていない」
 研究結果を受け、博士はこのように断言している。なお、被験者が男性の場合には、性的指向にかかわらず各自が(自覚的に)好む性別にしか興奮しないことがわかっている。そのため研究チームは、レズビアンが見せる反応は男性に近いと考えているようだ。
 また、博士は今回の研究において、女性の服装や振舞いなどの"外見"が性的指向とリンクしないことを明らかにしている。男性的に着飾ったり、振舞いが男らしいからといって、レズビアンであるとは限らないとのことだ。

 記事には、研究結果に賛成する声や猛烈に反対する意見など、さまざまな反応が寄せられているため、少なくとも個々人の体験に則せば、女性全員が実感として納得できる説ではないようだ。それにしても、「女性にストレートはいない」という主張のインパクトは十分すぎるほど大きい。世の男性のなかには、「妻や恋人を見る目が変わってしまった」という人も現れるのではないだろうか?

まあブリの方々の言うことをあまり真に受けるのもどうなのかですが、事実男性と女性で反応に差があるとすれば出版業界などには参考になるデータかも知れませんよね。
今日はこの仮説の真偽についてさらに傍証となる事実を収集すると言う意味合いで、世界中から性癖と言うことに関連するニュースを取り上げてみましょう。

側溝男が懺悔「自分の短所は側溝に入ってしまうこと」 一方で「どこでも寝られる」「年間80回入った」と供述 未成年の頃からとも 神戸(2015年11月13日産経新聞)

 神戸市東灘区の道路の側溝内に盗撮目的で潜み、女性のスカートの中をのぞき見したとして兵庫県迷惑防止条例違反容疑で逮捕された男(28)が、兵庫県警の調べに対し、「多い時で年間80回ぐらい側溝内に入った」と供述していることが13日、捜査関係者への取材で分かった。

 男は、同区岡本の道路にある深さ約60センチの側溝内に、午前3時ごろから約5時間にわたってあおむけに寝そべり、側溝の上を通りかかった女性の下着を見たとして、今月9日に逮捕された。
 捜査関係者によると、男は側溝に長時間いたことに関連し、「自分の長所はどこでも寝られること」と話す一方、「短所は側溝に入ってしまうこと。興奮してやめられない」と供述しているという。

 男は平成25年6月にも同区の別の側溝内からのぞき見をしたとして逮捕されており、当時は「生まれ変わったら道になりたい」と供述していた。
 未成年のころからの常習犯であることも打ち明けているといい、県警は、男が10年近く前から側溝内から盗撮やのぞき見を繰り返していたとみて調べている。
 一方、男のスマートフォンの中には側溝内から複数の女性のスカートの中を撮影したとみられる動画や画像が残っており、盗撮についても認める供述を始めているという。

その驚くべき状況はイラストを参照するだけでも一目瞭然なのですが、しかしいくら苦労をするにしてもここまでやらなければ満足出来ないものなのでしょうかね。
こちら性癖などと言うことは全く直接的関係のない不幸な事故のニュースですが、まずは記事から紹介してみましょう。

全裸で試験勉強していた学生 尿道にシャープペンの芯刺さる(2015年8月21日NEWSポストセブン)

 救急外来はいつも大忙し。残暑厳しい今の季節は熱中症患者が大量に搬送され、8月3~9日までの1週間で1万1219人、今シーズン累計で4万5524人となった(総務省消防庁、8月11日現在)。ただ、その中には「どうしてそうなったんだ?」とツッコミたくなるような理解不能の患者もやってくるのだという。救急医療に携わる30代女性看護師が明かす。
「先日は『尿道にシャープペンシルの芯が刺さって取れない』という男子大学生の患者がきました。『どうしてこうなってしまったんですか』と尋ねると、『全裸で試験勉強をしていたら、折れた芯がたまたま刺さった』のだそうで……(笑い)。結構奥深くまで刺さっていたので、折れないように内視鏡で慎重に取り出しました」

「珍しい急患」が運ばれてくると、医者も処置した経験がなかったり、判断が難しかったりして治療に多くの時間が割かれてしまう。一風変わった症例に出くわしたとき、医師はどうやって治療法を決めるのだろうか。実は参考書がある。
『マイナーエマージェンシー 原著第3版』(大淹純司監訳、エルゼビア・ジャパン/医歯薬出版刊)は、その名の通り「珍しい急患」にどう対処するかを11領域、184項目にわたって解説している。800ページ以上にわたる同書は、「コンタクトレンズが目の裏側に入ったときの対処法」や、「催涙ガスに曝された」、「しゃっくりが止まらない」さらには「ひどい日焼け」まで対処法を丁寧に解説している。
 たとえば「耳に生きた昆虫が入った」場合。
〈耳に生きた昆虫が入っている場合は、まずは外耳道を液体で満たして虫を殺す(中略)患者を側臥位にさせ、外耳道に上記の液体を滴下しながら、気泡を除去するために耳介を引っ張り、耳珠(編集部注・耳の穴の付近にある出っ張った部分)を押す〉
 そしてその中には、前述の「尿道にシャープペンシルの芯」のような、レアで恥ずかしい症例への対処法も含まれている。

勉強中に限って邪念と言うのでしょうか、余計なことにばかり注意が削がれやすいものなのですが、病院に担ぎ込まれるようなことは避けた方がよさそうですよね。
羞恥心と言うものもかなり人間独自の感性なのではないかと思うのですが、これに対してどう感じるかでその人間の汚れ具合が判るとか判らないとも言う建物があるそうです。

これはポルノか否か…イベントで建てられたホテルに大きな反響(2015年9月4日ミラー)

果たしてこれは「ポルノ」なのでしょうか。ドイツで建築された建物が「ポルノのように見える」として大きな反響を呼んでいます。

これはドイツのルフトラインネル祭りのために一時的に建てられたホテルであり、設計者は「さまざまなメディアで紹介され、ネットでも大きな反響があり、そして非常に多くの人に受け入れられています。」と胸を張っています。

これは芸術の一つであり、「より挑発的な深層」を狙ったものであるとのこと。

何がどう挑発的深層なのかは画像を参照いただきたいところですが、しかしなかなかゲルマン的解釈の余地のある奇妙な建築物ではありますよね。
動物の世界においても異常性愛と言うものはあるのでしょうか、こんな記事が出ていました。

カメがカエルに恋をした「回り道したけどやっぱり君が…」 道ならぬ恋、見守る飼育員(2015年9月16日withnews)

 カメがカエルに恋をした。求愛したが拒まれた。同居したメスガメには逃げられた。そして、再びカエルを追いかけるように──。北九州市小倉北区の市ほたる館で繰り広げられる「道ならぬ恋」。その行方を飼育員は、そっと見守っている。
 北九州市小倉北区の市ほたる館で飼われているクサガメ「ちゃちゃ」(オス、5歳)。メスのニホンヒキガエル「そね」と同じ水槽に入れるようになってようになって数カ月経った2015年1月中頃、オスガメがメスガエルに近づくようになった。そばでじーっと見つめたり、顔の前に頭を突き出したり。メスガエルは嫌がっているようだった。

 1月23日、オスガメがついに行動を起こした。メスガエルと向き合うと、首をボクシングのフックのように操り、相手の鼻先に「キス」。
 専門家によると、これはクサガメの求愛行動だという。そのあと、メスガエルの背後に回って覆いかぶさったが、逃げられた。
 メスガエルが離れようとしても、オスガメは追いかけた。ほおを平手打ちされたこともあった。それでもあきらめない。再び背後から覆いかぶさったが、受け入れられることはなかった。メスガエルは水槽の中で、ガラスを背にしていることが多くなった。
(略)
 3月中旬、オスガメのお嫁さん候補として、メスのクサガメ「さくら」(7歳)がほたる館の一員になった。ふびんに思ったカメ好きが寄贈した。水槽の中で、オスガメはメスガメの後を追いかけたり、前に回って首を突き出したり引っ込めたり。
(略)
 7月23日、メスガメがいなくなった。交尾しやすいようにと、2匹を庭の水路で放していた時間だった。水路を囲う柵と地面の隙間から逃げたらしい。近くの川を探したが、見つからなかった。
(略)
 オスガメはメスガメがいなくなった直後は食欲がなくなり、きょろきょろしていたという。しかし、ほどなくメスガエルへの接近を再開。8月中旬には求愛行動も見せた。
 メスガエルは受け入れはしないが、オスガメの心情を察してか、そっと寄り添っているようにも見えたという。
(略)

正直文字からだけでは「何故カエル?」と言う疑問が湧くのですが、画像を見ますとサイズ感や顔つきなど案外違和感がないと言えなくもないようですね。
こちら別に異常性愛と言うわけではなく種族的にはごく正常な行動なのですが、人間的視点で見ますと何とも奇妙な求愛行動の生き物だそうです。

交尾の後にメスの交尾器を壊してしまうクモを発見(2015年11月10日ナショナルジオグラフィック)

 交尾の後にメスの交尾器の一部をねじ切り、ほかのオスと二度と交尾できないようにしてしまうクモがいることが判明、11月5日付の学術誌『カレント・バイオロジー』に発表された。自分の子孫を確実に残すためと考えられるが、こうした行動が観察されるのは初めて。
(略)
 ドイツ・グライフスヴァルト大学の生物学者ガブリエレ・ウール氏らの研究チームは、シベリアや東欧に生息するキタコガネグモダマシ(Larinia jeskovi)というクモのメスの標本を調べたところ、その多くが交尾器の一部を失っていることに気付いた。生殖孔の上にあるサドル型のふくらみがなくなっていたのである。そこでチームは、交尾後にオスがメスの交尾器を壊してしまうのではないかという仮説を立てた。
 原因を解明するため、研究チームは野生のキタコガネグモダマシを捕まえて、研究室で交尾を観察した。オスが交尾経験のないメスに乗りかかったところで液体窒素を吹き付けて2匹を凍らせ、顕微鏡で交尾中の交尾器の様子を撮影した。キタコガネグモダマシの交尾はほんの数秒で終わってしまうので、交尾中のクモを凍らせるのは非常に難しい。「ものすごいスピードと運が必要でした」とウール氏は言う(参考記事:「”背中をさすって”口説くオスグモ」)
 オスのクモの口の近くにある1対の触肢(脚に似た付属肢)には精子が入っていて、交尾の際にはこの触肢でメスの交尾器のふくらみを上下からつかみ、生殖孔に精子を送り込む。撮影した画像から、キタコガネグモダマシのオスはメスから降りるときに、触肢でメスの交尾器のふくらみを強くつかんでひねり、ねじ切ってしまうことが明らかになった。オスは、ふくらみを失ったメスをつかむことができないので、このメスは二度と交尾ができなくなる。
(略)
 ただ、交尾器を壊されたメスたちが実際に「危害」を加えられたのかはわからない。この点を確認するためには、このクモの平均余命と繁殖率を詳しく調べる必要がある。「それについてはまだ研究中です」とウール氏は言う。余命と繁殖率に影響がないなら、「メスにとっては、オスから受けるただの『迷惑行為』かもしれません」
 交尾の際につかむための「ふくらみ」が1回限りでなくなることは、メスのメリットにもなる可能性もある。クモはオスから受け取った精子を何年も生きた状態で保持でき、交尾相手が1匹しかいなくても繁殖率が低下しないかもしれないからだ。

人間に照らし合わせて考えると色々と想像も膨らもうかと言う研究なのですが、こういう生態が発達するのもそれがある程度有効であったと言うことなんですかね?
最後に取り上げますのはいささか閲覧注意な事件なのですが、まずは記事から紹介してみましょう。

冷凍庫に女性器の一部21個保管、デンマーク人の男逮捕 南ア(2015年9月22日AFP)

【9月22日 AFP】南アフリカ中部のブルームフォンテーン(Bloemfontein)で先週、女性器の一部21個を自宅の冷凍庫に保管しているのが発見されたデンマーク国籍の男(58)が逮捕された。男は性的暴行の罪で起訴され、21日、裁判所に出廷した。警察当局が明らかにした。

 男は銃器店のオーナーで、麻酔薬や手術用機器も自宅から同時に発見された。

 警察の声明によると、男は犠牲者らを鎮静剤でおとなしくさせた後、違法な手術を行っていたとみられるている。犠牲者の大半は南アフリカに四方を囲まれた内陸国、レソト王国出身者の可能性がある。

 一部メディアは、男が以前、性器切除(割礼)を行っているとジャーナリストに認めていたと報じた。

 警察当局によると、男は銃器の違法取引でデンマークで指名手配されていた。男は28日に再出廷するが、保釈を申請するとみられている。

ちなみにこちらの別記事ではもう少し詳細な状況と画像が見られるのですが、なかなかにこの心境は理解しがたいものがありますね。
ところで世界的に見ればこのように各種各様の性癖があるわけですが、あらためてブリ男性の反応した画像が同性だったのか異性だったのかが気になるのは自分だけでしょうか?

今日のぐり:「手打ちうどん 蔵」

こちら倉敷市西部の玉島地区に位置する地域の人気店なのだそうですが、以前から噂は聞いていて一度お邪魔してみたいと思っていた店でもありました。
と言いますのもこの玉島地区の特産品である「しのうどん」を食べられる店だと言うのですが、残念ながらこの日は肝心のすのうどんは販売終了になっていました。

と言うわけで今回は倉敷市のもう一つの名物であるぶっかけうどんを冷やでいただいたのですが、見るからにいかにも手打ちっぽく太さも不揃いなうどんですよね。
茹で置きのうどんですが少し肌荒れ気味なのはまあ置くとして、柔らかめでコシも強くはないこともありもう少しきっちりキリキリと冷水で締めた方がいいかと言う微妙な温度感が気になります。
見た目は正しくぶっかけうどんそのものですし、はっきり甘口の濃い目のかけつゆも作法通りなんですが、量的にも少し物足りなさは感じるでしょうか。
と言うこともあって今度は温かいきつねうどんも試して見たのですが、面白いことにこちらのうどんの方が歯ごたえがあるようなんですね。
このかけ汁も甘口ではあるのですが、さっぱり目の出汁との調和はいい具合で、まあ見た目通り昔ながらのうどん屋と言う味ではありました。

しかし老人から子供まで客層は広いし、メニューも設備も昔ながらのうどん屋の風情、そして接遇面でも近所のおばちゃんのノリと、どこか懐かしさを感じさせるお店ですよね。
ちなみに岡山県南西部には昔から鶏料理が豊富ですが、ここの壁書きにもあるように鶏唐揚げまたは鶏照り焼きを載せたスタイルの「とりめし」と言うのも元はこの地域の郷土料理だと言いますね。
そして問題のしのうどんですが、後日所用で同地区のスーパーに立ち寄りましたら当たり前のように売っておりましたので思わず購入してしまいました(残念ながらまだ食べていないのですが)。

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2015年11月14日 (土)

痴漢冤罪保険は冤罪であった場合のみ有効です

先日こんな事件があったのをご存知でしょうか。

東海道線で痴漢容疑の男、線路飛び降り逃走 列車に遅れ(2015年11月11日朝日新聞)

 神奈川県警戸部署によると11日午後6時50分ごろ、JR東海道線車内で痴漢をした疑いでとがめられて横浜駅で降りた男が、突然線路に飛び降り走り去った。警察官が捜索したが見つからず、一部列車が数分程度遅れた。

 署によると、男は東海道線下り電車の車内で女性に痴漢行為をしたとして乗客にとがめられ、横浜駅で電車を降りた。被害者と目撃者が男を連れて事務室に向かおうとしたところ、男はホームから線路に飛び降り、川崎方面に走り去ったという。

ややこしいのはこの一件で列車が遅れた結果、別の列車から乗客が非常用コックで線路に降りるという事件もあったのだそうで、あわせて4万人に影響が出たと言いますからとんだ大騒ぎですが、それにしても線路上に降りるというのは何であれ感心できない行為ですので、良い子の皆さんは決して真似をしないでいただきたいですね。
ただここでそもそもの発端になったのが痴漢騒動であったと言うことなんですが、こうして記事を読みますと誰しも逃げた男が犯人だったんだなと感じるところですから、やはり痴漢だと騒ぎになった際にも一部サイトで勧められているように急いで逃走すると言うのは果たしてどうなのかと言う気はします。
その痴漢騒動と言うことに関して最近何故かよく話題になるのがやってもいないのに痴漢と間違われ警察に突き出され、最終的にはお金も社会的地位も失い家庭は崩壊…と極めて悲劇的な結果を招きかねない「痴漢冤罪」と言う問題なのですが、恐らく多くの方々から潜在意識のもとで望まれていたものなのでしょう、先日登場したこちらの商品が非常に話題になっているようです。

月額590円「痴漢冤罪保険」に申込殺到 首都圏在住者に人気(2015年11月11日NEWSポストセブン)

 痴漢と間違われることを恐れて満員電車では必ず両手を上げる、そんな中高年男性は多いだろう。しかしどんなに注意しても、もし疑われてしまったら……。そんな人のために発売され、話題を呼んでいるのが、通称「痴漢冤罪保険」である。

 ジャパン少額短期保険株式会社が9月10日に発売した「痴漢冤罪ヘルプコール付き弁護士費用保険」。いったいどんなものなのか、同社社長の杉本尚士氏が説明する。
「保険というものは、社会生活で起こるあらゆるリスクに対応して商品化するものです。痴漢冤罪は毎日、満員電車で通勤するサラリーマンにとってまさに日常的に起こり得るリスク
 この保険には、痴漢冤罪ヘルプコールというものがついています。男性が痴漢を疑われたとき、携帯電話やスマートフォンにあらかじめ登録しておけば、事件発生時に画面のボタンを押すだけで、登録弁護士の携帯電話やスマートフォンにメールが一斉発信され、弁護士と電話で相談できるという仕組みです」

 月額590円払えば、事件発生後48時間以内に限り、弁護士の相談料、接見費用は無料だという。痴漢冤罪における弁護士の役割について、アディーレ法律事務所の岩沙好幸・弁護士は語る。
「痴漢容疑で逮捕されると、検察に送致されるまでの警察署での48時間が決め手です。このとき警察に対して取る対応によって、裁判にならずに済むかどうかが決まります。
 たとえばここで一部分だけでも認めてしまうと、あとでひっくり返すのは難しくなる。『結果的に手が当たってしまったのかも?』というような譲歩した言い方も危険です。冤罪なら警察に言質を取られるような物言いをしないよう、弁護士と早急に相談する必要があるのです」
 実際に対応が早かったことで、起訴を免れたケースもあるという。警察に言い分が認められず起訴され裁判になってしまうと、冤罪でも無罪を勝ち取ることは難しくなることは、「刑事事件で起訴されると有罪になる確率が99%」という事実が端的に示している。

 この保険は「発売から申し込みが殺到して、首都圏在住の方を中心に人気」(同社長)だという。満員電車に乗るために保険を払わねばならぬとは、ますますオヤジが生きづらい世の中である。

これだけ痴漢冤罪なるものが社会的にも話題になっている中で、いつどこで自分も被害に遭うか判らないと考える方々がそれだけ多いと言うことなんだと思いますが、ただ注意したいのは事件発生後48時間に発生した弁護士の相談料、接見費用を負担してくれると言うものの利用できるのは平日のみ、かつ保険期間中に一回だけだと言います。
最近は当番弁護士制度と言うものもあり、また多くの弁護士事務所が初回の相談料を無料にしているそうですから、こうした連絡先を控えておけば当座相談することまでは無料で出来ると言うことは知っておいて損はないと思いますが、とは言えこうした状況にいざ遭遇した場合にどのようにふるまうべきなのかと言う点に関しては弁護士を名乗る人々の間でもまちまちで迷いますよね。
とりあえず最大公約数的に言えることはそもそも電車内で女性に近寄らない、公共交通機関はなるべく利用しない等疑われる行為を回避すること、そしていざ「痴漢です!」コールがかかった際には決して認めるような言葉を口にしてはならないと言うことのようですが、ではその後黙って警察に突き出されるまで唯々諾々と相手に従うべきなのか?と言う点に関しても諸説あるようです。

タチの悪いことにこうした行為を商業的にやっているプログループがいるのだそうで、一人が被害者を装って声を上げたところで周囲の仲間が一斉に取り押さえる、そして示談を装って金を巻き上げるのだと言いますが、この場合周囲の仲間がいざと言う時には目撃者としても機能するわけですから、金を巻き上げるのに失敗した場合そのまま警察に引き渡すことも可能な理屈ですよね。
ただもちろん世の中には実際に痴漢行為を行っている人間もいるわけで、そうした人間がきちんと法の裁きを受けるのが正しい道だとも思われますから難しいのですが、冤罪防止と被害防止双方の観点で切り札になるはずの女性専用車両なども男性差別だ、通勤ラッシュを助長する等々様々な否定論もあって、今のところ決定的な対策は見当たらないようです。
しかしこの種の保険は実際にいざと言うとき使うと言うよりも、自分はそうした保険に入っているとアピールする方が予防的に働き友好なのではないかと言う気がしますので、車両盗難防止装置と同様「私は入っています」的な何かしら表示のようなものを示しておくだけでもそれなりに有効なんじゃないかと思うのですが、誰か商品化しませんでしょうか?

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2015年11月13日 (金)

柔整問題、またしても炎上

先日芸能人等多数が関与した柔道整復師関連の診療報酬不正請求事件が発覚したところですが、その背景事情としてこういう話があるようです。

療養費不正請求、9割が国保加入者 容疑者「審査甘い」(2015年11月8日朝日新聞)

 暴力団が絡んだ組織的な療養費不正請求事件で、摘発された接骨院が請求した療養費の9割近くが、国民健康保険加入者のものだったことが、捜査関係者への取材でわかった。容疑者の一人は取材に「審査の甘い国保を狙った」と証言。警視庁は、容疑者グループが国保加入者を選んで不正請求していたとみて調べる。

 捜査関係者によると、詐欺容疑で逮捕された指定暴力団住吉会系組長の三戸慶太郎容疑者(49)が実質的に経営していた「杉並すこやか接骨院」(廃業)は、2011年6月の開業から廃業までの約2年4カ月間で、施術を受けたとして療養費を申請した約350人のうち300人前後が国保加入者だった。支払われた療養費の総額は約2700万円で、警視庁は、一部は架空請求によるものだったとみている。

 グループは、報酬を払って「患者役」の協力者を集めていたほか、医療機関に一度かかった患者の情報を勝手に使っていたという。

 組長らとともに逮捕された接骨院関係者は、経理を担当していた別の接骨院で「患者が国保加入者かどうかを健康保険証を見て確認し、無断で水増し請求することもあった」と明かす。その理由を「サラリーマンが加入する健康保険組合は、施術回数が多いとチェックが入ると聞いたから」と話した。

 報酬をもらって知人の女性ら100人以上を紹介したという30代の男性も取材に「国保加入者以外は必要ない、と言われた」と話した。

 国民健康保険(国保)はサラリーマンが加入する健康保険組合などに入ることができない人向けの公的な医療保険だ。加入者は全国で約3500万人で、市区町村ごとに保険料を集めて運営している。

 かつては自営業や農業が多かったが、現在は年金暮らしの高齢者や非正社員が約7割を占める。国保の全国組織「国保中央会」の担当者は「健康保険組合だと、働いているはずの時間に治療や療養を受けていれば気付かれる可能性がある。国保の方が患者の囲い込みも不正もしやすかったのではないか」と話す。

 市区町村は、医療機関からの医療費の請求内容が正しいか点検することが法的に義務付けられており、都道府県ごとに設立された「国保連合会」に点検を委託している。ただ、請求内容が決められたルールの範囲内に収まっているかを点検するだけで「架空や水増しといった不正請求を見抜くことはまず無理」(国保中央会)なのが現状だ。

 不正が発覚するのは、市区町村から出される医療費通知を見た患者が不審に思って通報したケースがほとんどで、患者ぐるみで不正を行っている場合、不正に気付くのは極めて難しい

 厚生労働省によると、医療費の不正請求が認定され返還された金額は2009年度は約56億1千万円だったが、13年度には約146億1千万円と急増した。厚労省の担当者は「地方の厚生局では、担当者が医療費と療養費の監査を兼ねている場合が多く、療養費まで手が回らない。発覚したのは氷山の一角だ」と話している。

そもそも柔道整復師に医療保険を使わせることの是非についてはここでは敢えて議論しませんが、それでも近年柔整絡みの診療報酬不正請求事件が数多く報じられるようになったというのは一つにはこうした犯罪的故意犯もいるのでしょうが、もう一つは柔整問題に世間(あるいはマスコミ)の目線がようやく行き始めたと言う気がします。
かつて柔整に対して非常に審査等が甘かった背景には政治家を始め社会の支配的地位にいる高年齢者層には元柔道関係者が多かったから、という噂もありましたが、さすがに戦前のように成人男性の数人に一人が経験者という時代ではなくなったせいか、自治体や保険者も次第に対応を進めてきているようです。
ただそれでも医学的に必要な措置を行っても勝手に不正請求扱いされ、下手するとマスコミなどから袋叩きにされてきた医科に比べるとはるかにザルであるのは否めないところで、自治体など保険者側の人員不足、知識不足や柔整の査定に関するノウハウの不足があるようには思いますね。

柔整の不正請求問題が多発するようになったもう一つの背景事情として近年柔整の養成数が非常に増え過当競争化しているということを以前にも紹介しましたが、先行する歯科医などはコンビニ以上に過当競争で廃業が多発しているのに対して、柔整もそろそろコンビニ数を超え廃業多発時代に入りそうだと言う声もあるそうです。
その後押しをするかのように今回の事件を受けてか厚労省も一段と柔整の保険請求に対するチェックを厳しくすると言っているようですが、柔整に対する特権的な対応をやめて医科や歯科並みの対応にするだけでもおそらく数百億、下手すると千億単位の医療費削減効果が期待できるとなれば、むしろ財務省あたりが口出ししそうな問題ですよね。
乾いたぞうきんをさらに絞り上げるよりは濡れぞうきんを絞る方がよほどに簡単なのも当たり前ですから、あちらこちらで爪に火を点すような節約をして社会保障費削減に励むよりは、こうした大きな無駄の部分にばっさり切り込むことも必要なのかも知れません。

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2015年11月12日 (木)

ジェネリック普及最大の障壁は医師と言う事実

すでに久しく以前から議論されている話なのですが、先日こう言うニュースが出ていました。

後発薬の「価格帯」、一本化で簡素化へ 薬価は先発薬の「5割」に引き下げか(2015年10月28日医療維新)

 中央社会保険医療協議会薬価専門部会(部会長:西村万里子・明治学院大学法学部教授)は10月28日の会議で、後発医薬品の薬価について議論、将来的には価格帯を一本化する方向でおおむね了承した(資料は、厚生労働省のホームページ)。現行制度では、後発医薬品の薬価は、先発医薬品とは異なり、銘柄別ではなく、3以内の価格帯として設定されている。2016年度改定で一気に一本化するのか、段階的に進めるのかについては、年末に公表予定の薬価調査で後発医薬品の実勢価格を踏まえて検討する予定だ。また、後発医薬品が新規に収載される場合には、現在は先発医薬品の0.6掛けから、0.5掛けとする案が出ている。
(略)
 後発医薬品の価格帯については、2014年度改定で、「最高薬価品の50%以上」「最高薬価品の30%以上、50%未満」「最高薬価品の30%未満」の3つに分けて、それぞれ統一価格を設定する方式に簡素化された。
 9月30日の日本ジェネリック製薬協会のヒアリング時でも、将来的には価格帯を集約すべきとの提案があり、価格帯を一本化する方向性自体は、関係者の意見が一致している。ただし、薬価は市場実勢価格の加重平均で算出されるため、価格帯を一本化すると、大幅に薬価が上がる後発医薬品が出る可能性がある。専門委員の加茂谷佳明氏(塩野義製薬常務執行役員)は、極端に市場実勢価格が安い場合などの「外れ値」は別扱いにするなどの経過措置が必要だとした。

 「乖離率」、後発医薬品は24.1%

 2013年9月の薬価調査によると、薬価と市場実勢価格との「乖離率」は、2012年4月から2013年6月に収載された新規後発医薬品は24.1%、これらの後発医薬品に対する先発医薬品は8.2%と、開きが大きい。後発医薬品が「安く売っても、利益が出る」と見られるのは、このためだ。しかし、「乖離率」の詳細をみると、内用薬は大きいものの、注射薬や外用薬では小さいなど、剤形によっても違いがあることから、丁寧にデータを見ていくべきと、加茂谷氏は求めた。
(略)

まあ国が同じ成分なら同じ薬だと言っているのに、公定価格が違うと言うのも筋が通らない話ではあるのですが、仮に全てのゾロが同一価格となった場合薬局は全て揃えるべきなのか、それとも同じものなのだから代表的銘柄だけ取りそろえておけばいいのかと言う問題もあって、実際の運用面ではむしろ話がややこしくなる可能性もあるかも知れませんね。
いずれにしても後発薬使用促進と言うことは順調に進んできているようで、医薬分業と一般名処方の両輪からそもそも何が先発品なのかも判らない、銘柄なんて何でもいいじゃないかと言ったこだわりのない先生も次第に増えて行くんじゃないかと思うのですが、一方でベテランの先生を中心に特定ブランドに対する信仰めいたこだわりがある方々も少なからずいらっしゃいますよね。
実際に銘柄によって効果にそれほど差があるなら、単純に効く効かないだけでなく薬価の差に対して効果にはどの程度の違いが出るのかと言うコストパフォーマンス評価をしてみるとおもしろいのかなと思うのですが、このジェネリック不信とも言える現象に関して先日厚労省の調査でこういう結果が出ているようです。

ジェネリックに医師の半数以上が不信感(2015年11月6日NHK)

 医薬品の特許が切れたあとに販売される価格が安い後発医薬品、いわゆるジェネリックについて、医師の半数以上が品質などに不信感を持っていて、普及に向けた課題になっていることが厚生労働省の調査で分かりました。

 政府は医療費の抑制に向けて、医薬品の特許が切れたあとに販売される、価格が安い後発医薬品、いわゆるジェネリックの使用割合を現在の50%程度から、2020年度までのなるべく早い時期に、80%以上に引き上げるとする目標を掲げていてます。
 こうしたなか、厚生労働省は医師などを対象に行った、ジェネリックについての意識調査の結果を6日開かれた中医協=中央社会保険医療協議会に報告しました。

 それによりますと、病院の医師にジェネリックに対する不信感の有無を尋ねたところ、「不信感はない」と答えた医師が40.7%だったのに対し、54.9%が「不信感がある」と回答しました。
そして、「不信感がある」と答えた医師に、その理由を複数回答で聞いたところ、「新薬との効果・副作用の違い」が67.9%と最も多く、次いで「新薬との使用感の違い」が38.6%などとなりました。
 出席者からは、「多くの医師がジェネリックへの不安を払しょくできていないことが普及に向けた課題になっており、安全性などのさらなる情報提供が重要だ」といった意見が出されました。

まあ実際のところ効果の違いに関しては用量調節等で対応するにしても、副作用の出方が違うと言うのは非常に大きな問題で、長年にわたって何気なく継続処方していた薬が薬局の方でジェネリックに変えられた途端に副作用が出たとなれば、例え元々使っていた先発品には問題がないと思っていても処方変更せざるを得ないでしょうね。
こうした点では副作用などいざトラブルが起こった時のジェネリックメーカーの情報提供など対応ぶりに不満を抱いている先生も多いそうですが、ともかくも冒頭に紹介した記事で表向きの公定価格と実際の納入価格との差が先発品よりも後発品の方が約3倍も大きかったと言う調査結果を素直に見ると、「医者が儲けたいからジェネリックを拒否しているのだ」と言う説には少なくともあまり根拠がなさそうに思えます。
逆に価格と言う点だけでとにかく後発品を使えと言っているのは実は医療費の支払い側と呼ばれる保険者の方々であると言えそうなのですが、双方の認識の差と言うことに関して先日中医協でもこんなおもしろいやり取りがあったそうです。

後発品の銘柄指定が4割強、「異常事態」か?次回改定に向け診療側と支払側でバトル(2015年10月7日医療維新)

 10月7日の中央社会保険医療協議会総会(会長:田辺国昭・東京大学大学院法学政治学研究科教授長)で、医師の処方せんをめぐり、診療側と支払側が激しい応酬を繰り広げる場面があった。

 発端は、「2014年度診療報酬改定の結果検証に係る特別調査」の「後発医薬品の使用促進策の影響及び実施状況調査」の本報告。速報は今年3月に報告されたが(『後発薬普及するも「変更不可」が増加』を参照)、問題視されたのは、政府が後発医薬品の使用促進を進める中、「後発医薬品名で処方された医薬品」のうち、処方せんにおいて、「変更不可となっている医薬品」が前年度の22.8%から、44.8%に倍増した点。

 この数字について「はっきり言って、異常事態」と口火を切ったのは、健康保険組合連合会副会長の白川修二氏。「確かに医師には処方権があり、自身の判断で銘柄指定をする気持ちは分かるが、それが(在庫管理などの面で)薬局、卸にも影響を与える。後発医薬品の使用促進の阻害要因になる」と「変更不可」の処方せんの多さを問題視。その上で、「一般名処方を推奨したいと思うが、残念ながらまだ18%くらい。中医協で一般名処方をどのように促進していくべきかという観点から議論していくべきではないか」と提案した。

 この発言に対し、「どんな意味で異常事態なのか」と問い質したのは、日本医師会副会長の中川俊男氏。白川氏は、「中医協としては、一般名処方を進め、それをベースに薬局の方で、どの薬剤を選ぶかを、患者の体調を見て、相談して決めていこうという流れを想定している。この点から言えば、薬剤師が何を調剤すべきかを最後に決めるのがあるべき姿医師が後発医薬品の銘柄指定をするのは、薬剤師が患者と相談して調剤する権限を失うことであり、それは異常な事態」と回答。

 白川氏の回答に対し、中川氏は、医師の処方権と薬剤師の調剤権の相違から、反論。「患者の体調を診て処方するのは医師であり、後発医薬品なら何でもいいわけではなく、責任を持って後発医薬品の銘柄を指定している。服薬管理は医師の仕事」と述べ、薬剤師が「患者の体調を見て調剤する」のは、法的に問題があるとの趣旨で発言。また中川氏は、医師は、患者の病態を踏まえ先発医薬品を銘柄で処方している現実があるとし、「後発医薬品の使用促進に対する医師の理解は進んでおり、後発医薬品の中から、先発医薬品にできるだけ近い後発医薬品を選ぼうとしているのだと思う。それが(変更不可となった処方せんが)2倍になった一因になったと思う」との考えを述べた。

 その後、白川氏と中川氏の間で何度も、「複数の医療機関を受診した場合には、かかりつけ薬剤師が選ぶのは、当然のこと。そのために薬剤師がいるのだと思っている。医師の処方権と、薬剤師の調剤権は、独立してあるべきだと考え、だから医薬分業がある。医師が処方したものを、他の医療機関からの処方も見ながら、薬を選ぶのは薬剤師の責務」(白川氏)、「後発医薬品の変更不可とするのは、医師に処方権があるからだ。いくら国として後発医薬品を推進しても、処方の責任は医師にある。これを異常事態というから、それは違うと指摘した」(中川氏)などと、意見の応酬が続いた。
(略)

昨今議論になっている話題の一つとしてこの後発品の銘柄指定と言うことがありか無しかと言う話があって、一方ではブランドは違っても同じ薬として扱っているのだから後発品に銘柄指定はおかしいと言う考えも正論であるし、他方では効果や副作用等歴然と差はある以上指定は当然、後発品使用による医療費削減と言う趣旨には沿っているのだし何が問題?と言う考え方もあると思います。
ただここでの議論の背景として存在しているのがそもそも薬の選択は誰が行うべきなのか?と言う点だと思うのですが、実は後発品の選択は患者自身に委ねられている以上医師でも薬剤師でもなく患者に選択権があると言う考え方もある一方で、それでは医学的に間違った判断をしてしまうかも知れないから薬剤師という専門職が関与するのだと言うのが支払い側の立場であるようです。
実際に後発品がどれも同じであれば「薬を選ぶ」と言うのもおかしな話だし、薬剤師が専門知識の有無で患者よりも正しい薬を選べると言うのならそれらは同等の薬ではないと言う理屈になるはずですが、さらに話がややこしいのは患者が選ぼうが薬剤師が選ぼうが何かトラブルなりがあった時には必ず医師の元にやってくるし、下手をすれば「こんな薬を出しやがって!」と責任を負わされるのは医師であると言うことですよね。

この医療現場における諸行為の最終責任を負わされるのは結局医者であると言う構図は以前から問題視されていて、それがあるからこそ他人に仕事を任せず何でも自分で抱え込んでしまう先生もいらっしゃると言うことですが、冷静に考えてみると医師が責任を全て引き受けると言うのもおかしな話で、本来的に病院として組織として責任を取るのが筋であるはずです。
ただジェネリック問題でややこしいのは門前だろうが名目上は調剤薬局は病院とは別組織になっている以上、薬局で薬剤師がやった仕事の責任を医師だろうが病院だろうが赤の他人が負うのもおかしい話になると言う点で、結局のところこうした責任の所在が明確にされないまま処方権だ、調剤権だと権利権力ばかりがどんどん分散化されていっているのが一番の問題点なんだろうと思います。
もちろんその点で副作用を出したジェネリックメーカーに責任を負わせると言うのも正解ではなくて、本質的にはジェネリック使用促進を強要している国が最終責任を負うべき問題なんだろうと思うのですが、なんでも自分でしたがりな医師の我が儘と言う話で終わらせずに、この辺りの議論ももう少し煮詰めておいた方が現場の混乱も避け、国民にとっても安心感につながっていくんじゃないでしょうかね。

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2015年11月11日 (水)

足りぬ足りぬは工夫が足りぬ、だけでも困るのですが

先日から少し話題になっているところなのですが、こういう話が出ていることをご存知でしょうか。

教職員3万7千人削減を 財務省提案 少子化に対応 大学交付金もカット(2015年10月26日産経新聞)

 財務省は26日、財政制度等審議会(財務相の諮問機関)を開き、全国の公立小中学校の教職員定数について平成36年度までの9年間で約3万7千人削減する案を示した。少子化に対応し、定数全体の約5%を減らす考え。財務省は国立大学の運営改革案も提示。国が国立大に配る交付金を毎年1%減らす一方で、授業料や寄付金などの自己収入を1・6%増やすよう促し、43年度に交付金と自己収入を同額程度にするよう求めた。

 公立小中学校の教職員定数は27年度で約69万4千人に上る。財務省では少子化で児童・生徒数が減ることなどを考慮すると、向こう9年間で児童生徒数などに連動する「基礎定数」が約3万3千人減ると試算。いじめ問題などに対応し、政策的に上乗せしている「加配定数」は学級数に対する人数の割合を維持した上で、少子化影響を当てはめると約4千人減るとした。

 財務省は今年5月、教職員を向こう9年間で約4万2千人減らせるとの見積もりを示したが、最新の学級数や子供人口の予測などを基に試算し直した。定数を削り28年度以降の予算編成で歳出抑制につなげる。
(略)

その昔小泉総理が国内外で「米百俵」の話を披露し話題になったことを考えると、言ってみればこれは全く逆行する考え方であるように受け取られる話で、現在学校教育現場でいじめ問題の多くが教職員の目が行き届かないことに起因していると言う意見もあることを考えると、子供の数が減るから教職員も減らせと言うのはいささか乱暴な話のようにも聞こえますよね。
当然のように教育関係者のみならず所轄官庁の文科省側からもクレームが入ったと言うのですが、これらの反論に対して麻生財務相が「小中学校の教職員が、いじめや事務作業やら何やらで、極めて忙しいことになっている事実はよく理解している」「いじめや部活動なら、教職員よりカウンセラーやコーチを増やした方が、本来の業務がきちんとできるようになるのではないか」と言うのを聞くと、まあそれはそれで正論だとも感じます。
どこの業界でも昨今では本業以外の雑用が増える一方で、これまた様々な理由があってそうなっていることなんですが、特に専門職がその専門分野以外の雑用に時間を取られすぎると言うのは社会的なリソース活用の観点からも非常に望ましくないことであって、教育現場においても教員以外の人材の活用がもっと言われてもいいようには思いますね。
こうした考え方がさらに進むといわゆるワークシェアリング的な雇用促進効果も期待出来るんじゃないかと思うのですが、そのワークシェアリングの最大の障害となっているとされているのが実は当の労働者の意識の問題なのだそうで、先日こんな興味深い調査結果が出ていたことを紹介してみましょう。

「給料の低さ」 、医師、NP読者共通の最大の悩み◆3割超の医師が「本来業務以外の多さ」に不満(2015年11月8日NewsPicks)

 前回は、会社勤めが(正社員、契約社員、派遣社員)79.8%を占めるNewsPicks(以下、NP)読者と医師との「仕事への満足度」を比較した。今回は反対に、両者の仕事に対する不満と、それに直結しやすい「労働時間」「睡眠時間」の実態についてリポートしていく。

 まずは、m3.com会員(医師)とNPそれぞれの読者の「仕事上の悩み」について。意外だったのが、世間には「高給取り」のイメージがある医師の最大の悩みは、「給料が少ない」(37.2%)だったこと。それに、「本来業務以外の多さ」(31.3%)、「長時間労働」(21.8%)、「職場の人間関係」(20.2%)が続いた(複数回答)。

 一方、NP読者の最大の仕事の悩みも、同じく「給料の少なさ」(31.3%)。次に、「やりがいが少ない」(22.2%)、「本来業務以外の多さ」(21.0%)、「特にない」(21.0%)、「職場の人間関係」(19.3%)、「長時間労働」(18.5%)がランクインした。

 両者共通の悩みは、収入と人間関係、そして長時間労働。一方、「やりがい」については、「やりがいがない」と答えた医師は10.1%しかおらず、大きな差が見られた。また、「本来業務以外の多さ」を不満要因に上げる医師はNP読者より10ポイント以上多く、不満を抱えつつも仕事をする医師の実態がうかがえた(実際の「収入」については、次回配信予定の記事で取り上げる)。
(略)

詳細は元記事の方を参照頂きたいところなんですが、特に注目していただきたいのは一般サラリーマン読者と医師とで仕事への不満点、悩みに大きな差が出ている部分は何かと言う点で、医師は一般サラリーマンに比べて「やりがいがない」と言う人は少ない一方で「本来業務以外の多さ」に不満を持っている人が多いと言うことです。
この点は近年とにかく何かと言えば書類作成だ、会議だと本業以外の仕事が増えていることを気にしない医師はまずいないと思いますし、そうした雑用数多を要求する評価基準と言うものが絶対的なものなのか?と言う視点はさておくとして、近年疲弊が言われる医療現場への改善策として医療補助スタッフなどを導入し、単純な書類作成業務など非専門職でも可能な仕事は肩代わりさせようとはなってきていますよね。
ただ興味深いのは自由記述の不満の内容を見て見ますと当然ながらサラリーマンと医師との不満の内容には大きな差があるのですが、医師の回答として「本業に人が多すぎる」だの「若手に仕事を取られる」だのと言われるとあなた達ワーカホリックなのでは?と言う気になってきますし、基本的に医師という人種は仕事が暇だと感じることに妙な忌避感が強いんだろうなと言う気がしてきます。
この辺りは実のところ医師に限らず高給取りのエリート労働者全般に見られる傾向なのだそうですが、医師にしても「新しい知識にup dateしない医者」「研究の難しさ」と言った点には不満を抱く人間が多く、また一般サラリーマンからも「スキルアップにつながらない」「教育が適切に行われない」と言った職場教育に関する不満が非常に多いらしいことを考えると、適切な教育と言うことはどこの業界でも重要なんだろうと思いますね。
学校教育などもともすれば数の議論であれが足りない、ここが不足していると言う話に終始しがちなのですが、実際にはどんな教育を受けられるかと言う質の問題も非常に重要であるはずなので、単純に教師の数を増やせば教育の質が上がるものなのか、そもそも良い教育と悪い教育とはどう違うのかと言った観点から、教育内容の評価や質的改善策も議論していく必要がありそうには感じますでしょうか。

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2015年11月10日 (火)

診療報酬引き下げ要求の強まる中で

来年度の診療報酬改定で財務省からはマイナス改定が基本路線と言う声が高まる中、予想通り日医が猛反発していると報じられています。

診療報酬改定:日医、財務省案に猛反発…引き下げ巡り攻防(2015年11月06日毎日新聞)

 2016年度診療報酬改定をめぐり、関係者の応酬が始まった。財務省が先月30日の財政制度等審議会の分科会に引き下げ方針を提案したのに対し、日本医師会(日医)は強く反発。年末の予算編成での改定率決定に向け攻防が繰り広げられる。

 「さらなるマイナス改定は地域医療の崩壊をもたらす」。日医の横倉義武会長は5日の記者会見で、財務省方針を厳しく批判した。

 診療報酬は医療サービスの値段でほぼ2年に1回改定される。手術や調剤などの技術料の「本体」と「薬価」からなる。前回(14年度)は0.1%増だが、消費増税に伴うコスト増を除いた実質ではマイナスだった。今回引き下げれば実質2回連続、名目では8年ぶりのマイナスになる。

 財務省は社会保障費を概算要求から約1700億円削減する意向。診療報酬だけで削るなら約1.5%引き下げに相当する。

 診療報酬のうち「薬価」は実際の取引価格との差の千数百億円程度引き下げの見込み。財務省は足りない分を「本体」に求める。特に、調剤報酬に狙いを定め、加算要件など細かい見直し方針を示している。ただ、調剤報酬だけで残り数百億円を捻出するのは困難で、医師の技術料など日医の「本丸」にまで切り込まれる可能性があり、全体としてプラスにするのは厳しいのが実情。厚生労働省は「必要なものは確保する」(幹部)と態度を明確にできずにいる。自民党の閣僚経験者は「『プラス改定だ』と言わないと大幅マイナスになってしまう」と同省に強気の姿勢を促す。【堀井恵里子】

今回の改訂作業で財務省は8年ぶりのマイナス改定を目指すと鼻息が荒いのだそうで、これに対して日医などは「医療崩壊の再来だ」と反発しているそうですが、膨張を続ける社会保障コストの抑制が急務と言う点ではほぼ社会的コンセンサスが得られてきている時代ですから、かつてほど医療費を聖域視する声も聞こえなくなってきている印象があります。
その代わりにと言うのでしょうか、医療現場が崩壊すれば国民生活はどうなると言ったいわば実利を持って語ると言う反対論が見られるのは良い傾向だと思いますが、ただ「医大が経営赤字だから診療報酬は引き上げるべき」と言うのでは果たして説得力としてどうなのかで、やはり医療現場としても経営的に改善すべきは改善する、そして経営度外視でどこまでの医療を提供すべきなのかと言う観点での議論が必要なんでしょうね。
その意味で今回の改訂では特に医師の仕事そのものへの評価と言える医師技術料の引き下げを目指すと財務省は公言していて、もちろん診療報酬は全部ひとまとめにしての支払いですから技術料が直接医師への報酬になるわけでもありませんが、現場のモチベーションとしては手間暇かけて患者の侵襲を減らす処置よりは、より簡単に済む処置を優先すると言う方向に流れやすくなる可能性はあるのでしょうか。
ただ諸外国では高度な医療を行うのであれば高いお金を取るのはむしろ当たり前と言う国の方が多いわけで、日本の医療現場だけが長年お金のことは気にせずいわば理念(と医者の興味)最優先でやってきたと言うのもある意味特殊な状況ではあり、今後医療現場においてもある種のコスト意識が求められるようにはなるのかも知れません。

世間的にどう考えているのかと言う点も気にはなるのですが、医療の収支が厳しいと言いながら近所の開業医にはベンツが駐まっているじゃないかと言ったレベルの認識から、全国一律の診療報酬改定ではもはや現場の実態に即した報酬体系は構築出来ないと言うもっともな主張もあって、皆保険制度の建前である全国統一価格でどこでも同じ医療をと言ういささか空しいお題目が限界を迎えてきているとも言える状況です。
先日時間外の選定療養加算で別途料金を徴収した結果、重症患者の受診にはさしたる影響を与えず不要不急の軽症患者の受診が抑制出来たと言う発表があったそうですが、医療現場の過重労働を抑制する簡便な手法としてすっかり定着したこの特別料金と言うものも、裏を返せば黙っていても患者が手に余るほどやってくる病院もあれば、そうではない病院もあると言う事実を示していると言えますよね。
厚労省でも財務省とは別ルートでの医療費抑制策として最近は費用対効果と言うことを言い出していて、おそらく将来的には混合診療などとも組み合わせ費用対効果の高いものは助成金を出してでも治療をすすめ、そうでないものは高い患者負担をと言った差別化も行われる可能性がありそうに感じていますが、いずれにしても医療の中にも様々な階層分けが必要となりそうな時代になってきたと言う気がします。
ちょうど例の地域医療計画で都道府県単位で医療供給体制を計画的に整備していくことが決まっている以上、近い将来全国各地で医療提供体制の格差や方向性の違いが明確化してくると予想されますが、それだけの差異が生じてもお値段だけは全国統一の公定価格と言うのでは国民の納得も得られそうにありませんし、診療報酬体系と言うもののあり方に抜本的な改革が求められる時期になってきたと言えそうです。

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2015年11月 9日 (月)

肝癌死亡症例に高額の損害賠償判決

先日から話題になっているこちらの判決をご存知でしょうか。

治療後に死亡、大分県立病院の過失を一部を認定(2015年11月 1日朝日新聞)

 大分県立病院(大分市)で肝がんの治療後に死亡した男性(当時62)の遺族が、県に約6200万円の損害賠償を求めた訴訟で、大分地裁の竹内浩史裁判長は29日、治療方法の選定や退院後の経過観察について病院の過失を一部認め、県に慰謝料など計1700万円の支払いを命じた

 判決によると、男性は2008年に肝がんを焼く手術を数回受けたが、がんが再発し、09年に死亡した。

 判決は、初期の治療法には合理性を認めたものの、その後の治療について「他の治療法の適否を慎重に吟味すべきだった」として、病院の過失を一部認めた。術後の経過観察でも、腫瘍(しゅよう)マーカーの値が急上昇していたのに、検査など適切な対処をしなかったと指摘。その上で、病院の過失がなければ男性が延命した可能性があると認定した。

 同病院は「判決内容を十分検討し、今後の対応を考えたい」とコメントした。

医師注意義務違反:県立病院過失で1700万円賠償命令 地裁判決(2015年11月03日毎日新聞)

 肝細胞がんを患った大分市の男性(当時62)が死亡したのは県立病院の医師が治療法を誤ったためなどとして遺族が県に約6200万円の損害賠償を求めた訴訟の判決が10月29日、大分地裁であった。竹内浩史裁判長は「適切な経過観察を実施する注意義務に違反した」などとして医師の過失を認め県に約1700万円の賠償を命じた。

 判決によると、男性は2008年9月多発性肝細胞がんと診断を受け、同10月に県立病院に入院。RFA(ラジオ波で腫瘍を死滅させる治療法)を受けたが入退院を繰り返し、09年7月に亡くなった

 竹内裁判長は位置の特定が困難だった腫瘍に対して行ったRFAが「有効かつ適切なものであったか疑問。安易にRFAを継続し、適切な検査や治療方法を選択・実施する注意義務に違反した」と指摘。さらにその後の経過観察にも過失を認めた。【佐野格】

記事からは状況がはっきりしないので何とも言えないのですが、こうしたケースは日常診療でしばしば経験するものではあり、多発肝癌で入退院を繰り返すと言えば末期的状況だと思われますから、「死亡は自然経過と言うものでは?」と考える先生も多かったようで、治療がうまくいかなかったからと安易に損害賠償を認めたかに見える判決に驚きの声も少なからずあるようです。
興味深いのはこの判決に対する司法側の見解なんですが、ざっと見たところ「肝細胞がんは,適切な治療法が確立し,治療法の有効性も証明されていますので,適切な治療が行われなかった場合の延命可能性の認定も比較的容易にできるようになってきています.この事案で腫瘍マーカーの値が急上昇していたときに検査など適切な対処をしていれば延命した可能性があるという認定につながったのだと思います」と言う声を見かけました。
実際の臨床経過で明らかな医学的過失があったのかどうかは何とも言えないのですが、何を以て適切な治療とするかと言う捉え方が医療従事者とそれ以外とで大いに異なると言うことは以前から指摘されている問題点で、近年こうした事例に関してはかなり司法の判断も抑制的になってきている印象もある中で、1700万円と言ういわゆる見舞金程度の金額を超える額での損害賠償を命じる判決がこうして出てきたことは注目されますね。
ちなみに当然ながら判決は後出しじゃんけんだと言う批判もあるのですが、ただ医療の素人である裁判官が医療の目で見て違和感を感じる判決を出す背景にはその根拠となる医療専門家の証言があると言うことは銘記すべきだと思いますし、こうした難しい症例の治療法選択に関しては可能な限り複数の医師で判断すると言った自衛策は必要になるかと思います。

このところ高度医療を担当するはずの大学病院で類似の死亡症例が頻発していたと報道されるなど医療安全に関心が高まる中で、先日は特定機能病院においては事故性の有無などに関わらず全死亡症例の院内検証を義務づけると言った事故防止対策が厚労省から打ち出されたと報じられていたのをご記憶かと思います。
一般病院で扱わない特殊な症例を扱う病院であるのだから、一つ一つの症例から可能な限りの経験なり教訓なりを引き出すべきだと肯定的に捉えることも出来るのですが、特定機能病院と言っても一般的な疾患も相応に扱っているのでしょうし、当然死亡率の高い重症患者が多いでしょうから全症例と言われると業務負担の重さに頭の痛くなる先生もいらっしゃるのではないでしょうか。
この点では先日発足した医療事故調なども悩ましいもので、どこまでの症例を届け出るべきなのかと言う点で明確な基準がないため各医療機関とも周囲の対応を見ているところだと思いますが、先日産婦人科協会の主催したシンポジウムにおいてはこの届け出症例の選択に関して、「“念のための報告”は危険」等々慎重かつ抑制的に行うべきだと言う意見が相次いだと言います。
基本的に任意に近い届出制度であると言うのはその通りであり、医療安全と言う制度の目的からすると「その報告が医療安全向上に役立つかどうか?」が判断基準になると言うのも当然と言えば当然で、逆に紛争化しそうだからとりあえず報告するくらいなら、最初から医療安全ではなく紛争解決のルートで話を進めるべきだと言う意見も相応に説得力があるようには感じますね。
この点で最も混同されそうなのが説明責任と言うもので、これは医療安全ではなく紛争解決に関わる要素であると考えるなら今回の事故調で患者や家族への説明義務が課せられていないのも妥当な制度設計と言えるのですが、冒頭の症例についても初期からきちんと説明をしながら行っていればそもそも紛争化しなかったかも知れないわけですし、医療安全ではなく紛争防止の観点からの調査結果の事後説明も今後重要になりそうではあります。

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2015年11月 8日 (日)

今日のぐり:「左京」&「近又」&「永楽蕎麦」@出石

先日惜しまれつつ閉店したこちらのお店をご存知でしょうか。

世界中から客、「シバちゃん」のたばこ店閉店(2015年11月01日読売新聞)

 シバ犬のシバちゃん(オス、7歳)が店番をすることで有名になった東京都小金井市貫井北町の「鈴木たばこ店」が先月30日、惜しまれつつ閉店した。
 この日は、インターネットで閉店を知ったファンらが訪れ、店番をするシバちゃんの姿を目に焼き付け、労をねぎらっていた。
 25年ほど前から店を経営している鈴木久子さん(72)は、シバ犬を飼い続けており、今のシバちゃんは3代目。シバちゃんは生後10か月頃、鈴木さんのまねをして前脚を使ってガラス戸を開けることを覚え、店番をするようになった。
 その姿が2014年にネットで広まると、国内はもとより、アメリカやヨーロッパ、東南アジアやアフリカなど世界中からファンが訪れる人気者になった。

 鈴木さんは、高齢であり以前から閉店を考えていたという。シバちゃん人気に火がついたため閉店を先延ばししてきたが、それも限界となり区切りをつけることにした。最近もシバちゃんにテレビ取材やCM出演の依頼があったが、閉店することを理由に断っていた。閉店は店頭では知らせず、友人らにのみ伝えていた。
 店番最終日の先月30日、シバちゃんはいつものように店先に脚をかけたり、大好物のキュウリを食べたりして愛嬌あいきょうを振りまいていた。ネットで閉店を知り、川崎市からキュウリを持参してきた台湾人留学生(25)は2回目の訪問で、「泣きたいくらい悲しい気持ち」と残念がった。
 2年ほど前から週1回ほどシバちゃんに会いに来ていたという小金井市の男性会社員(27)は、大勢で押し寄せて何度もガラス戸をたたくなどマナーの悪い客もいたといい、「閉店はとてもさみしいけれど、シバちゃんや鈴木さんの負担を考えると仕方ない」と話した。
 鈴木さんは多くの訪問客に驚きつつ、「シバちゃんにはたくさん接客をしてもらったので、これからは好きなことをして過ごしてもらいたい」と語った。

しかしキュウリが好きなイヌと言うのは多いのでしょうか、あまり見たことがない気がしますけれどもね。
今日はシバちゃんの長年の勤続をねぎらう意味を込めて、世界中から意外と使えると言う生き物たちの話題を取り上げてみますが、まずはこちらの調査結果です。

子どもの頃に犬を飼うと、ぜんそくリスクが低下と(2015年11月5日BBC)

スウェーデンで65万人を対象にした大規模調査で、犬を飼っていた家庭で幼少期を過ごした子どもがぜんそくになるリスクは、犬がいなかった子どもよりも低いことが分かった。
調査によると、0歳から1歳までの間に犬を飼っていた家庭で育った子どもは、7歳になった時点でぜんそくを発症する可能性が13%低かった。研究をまとめたスウェーデンのウプサラ大学のトーブ・ファル教授は、調査結果が、幼少時にある程度のちりやほこりに接触することは一般的なアレルギーの抑制効果を持つという「衛生仮説」に合致すると指摘した。
ファル教授は「妊娠している、あるいは子どもを作ろうとしていて、犬を飼いたいと思っている人にとって、これは大事な情報だ。心配しなくてもいいということなので」と語った。
米国医師会の小児科専門誌「JAMA Pediatrics」に掲載された研究結果は、ペットが免疫力を高め、アレルギーを予防するという考えに沿ったものだが、過去の研究には相反する結果もあり、さらに検証が必要となっている。
すでに犬アレルギーがある子どもがいる家庭で犬を飼うのは当然ながら避けるべきだと、スウェーデンの研究チームは指摘している。

人間の最良の友?

ペットは最も一般的なアレルギーの原因だ。英国の団体「Allergy UK」によると、ぜんそくの子どもの約半数が猫に対するアレルギーがあり、同様に40%は犬に対するアレルギーがある。
ペットが自分の体をなめて身づくろいをすると、皮膚細胞に唾液が付着し、抜けた毛と共にふけとして落ちる。一部の人にとっては、これがアレルゲンとなる。
幼少時に動物のふけに接触することがアレルギー抑制につながる可能性があることを今回の研究結果は示唆している。
さらに、多くの動物がいる農場で育った子どものぜんそく発症のリスクは約50%低く、さらに免疫力を高める効果がある可能性が示されている。
すでにアレルギーがあり、ペットを飼っている家庭はどうするべきか。「Asthma UK」のアドバイスは以下の通りだ。

    ペットを寝室に入れない。もし可能であればリビングにも入れない
    猫や犬を定期的にシャンプーする
    猫アレルギーの人には空気清浄器や高性能の掃除機が効果的かもしれないが、十分な証拠はまだ集まっていない
    完全に「アレルギーフリー」な犬種はないと考えるべき。いずれも、ふけを落とすからだ

「Allergy UK」のアミナ・ワーナーさんは「これまでも(幼少時のペット接触によるアレルギー抑制効果を示す)同様の研究はいくつかあったが、これほど長期的かつ大規模に行われた例はなく、その点で説得力がある」と指摘した。

一般的に動物に由来する病気と言うものが取り上げられることも多い中で、イヌの有用性を示す研究であると言えるのでしょうか。
店番も出来ればアレルギー予防にもなるとすればイヌネコ論争ついに決着かと言うことなのですが、こちら別な調査結果ではネコも負けていません。

犬と猫 どちらが高齢の飼い主の生活に喜びを与えるかが判明(2015年11月4日NEWSポストセブン)

〈猫、犬を逆転の勢い〉──猫の飼育数が犬の飼育数を上回りそうだという朝日新聞の記事が犬好き、猫好きの間で話題になっている。ペットを飼うことは「癒し」の効果があることは事実のようだ。
 ある老人ホームが施設内で犬や猫、小鳥を飼い始めたところ、4割もいた寝たきりの入居者がゼロになったという驚くような実例もある。また、別の老人ホームでの調査では、動物と触れ合う前後で血圧を測ったところ、触れ合った後には血圧が下がったという。では、「飼い主を長生きさせる」という面では犬と猫のどちらに軍配が上がるのだろうか。

 セラピー効果については、東京農業大学農学部の太田光明教授が次のような実験結果を発表している。
 55人の飼い主に1人30分ずつ飼い犬と触れ合ってもらい、実験前後の飼い主の尿に含まれるオキシトシンの濃度を測定。オキシトシンは“幸せホルモン”と呼ばれるもので、その濃度が高いほど心身の健康に良いと考えられている。
 この実験の結果、13人のオキシトシン濃度が大きく上昇し、13人全員が事前のアンケートで飼い犬との関係が『良好』と答えていた。一方、オキシトシンの上昇が見られなかった42人は、いずれも飼い犬との関係が良好とはいえない、というものだった。

 飼い犬との関係が良いほど、犬から受ける癒しの効果も大きいというわけだ。ちなみに猫に関しては、「実験時にストレスを感じやすいので実施が難しい」(太田教授)とのこと。ペットセラピーといえば、その多くがドッグセラピーとして行なわれているようだ。
 だが、猫の飼い主たちは、猫による“癒し”を実感している。ペットフード協会名誉会長・越村義雄氏はこう指摘する。
「犬や猫を飼っている高齢者に『生活に喜びを与えるもの』を聞いたところ、猫の飼い主は1番に猫を挙げ、2番目が家族。犬の飼い主の場合、1番が家族、2番目が犬でした」
 この結果を見ると、猫のほうが飼い主の心に深く入り込んでいるようだ。

どう結果を評価するか難しいところがあるのですが、それだけ手間暇がかかると言う解釈も可能ではあるのでしょうかね。
昨今すっかり各地で定着しつつあるあの生き物ですが、今日ものんびりと活躍中であるようです。

立川駅北側「みどり地区」でヒツジとヤギが勤務中 除草作業に励む(2015年5月1日立川経済新聞)

 立川駅北側の「立飛ホールディングスみどり地区」(立川市緑町3)で現在、1頭のヒツジと5頭のヤギが除草作業に励んでいる。
 同敷地は、立飛ホールディングス(栄町6)が今年1月に落札した元国有地。ヒツジとヤギは、同敷地の草を食べて除草するため「那須りんどう湖 那須高原牧場パーク」(栃木県)から同社の総務部に期間限定で「出向」に来ているもの。着任は4月24日で、同敷地を囲む金網には「立飛ホールディングスみどり地区の草をいっぱいたべるしごとをしてください」と書かれた同社からの「委嘱状」も掲出されている。
 現在、同地で働いているのは、「コンシェルジュ」を務めるコリデール種のヒツジのさとると、日本ザーネン種のヤギの八木みかん、どんぐり、りんご、チーズ、クッキー。昼夜問わず終日敷地内におり、約3万7000平方メートルの緑地を動き回りながら「仕事」に励んでいる。

 立飛グループ総務部担当者は「機械による除草よりもエコにつながるため、ヒツジとヤギにお願いすることにした。ヒツジがヤギの面倒を見るイメージでコンシェルジュとして入ってもらった」と話す。
 同地に隣接するサンサンロードでは、通りすがりに立ち止まって写真を撮ったり、動物たちの姿を眺めたりする家族連れや若者などの姿が多く見られる。IKEA立川に買い物に来たという夫婦は、「街の中でヒツジやヤギを見られると思わなかったのでびっくりした。草を食べる姿に癒やされた」と笑顔を見せた。
 ヒツジとヤギの勤務期間は「草がなくなるまで」。

まあしかしこれも仕事が無くなり次第と言う不安定な職業ではあるのでしょうが、食費も込みと考えると案外割に合うのでしょうかね?
電気を使いこなす生物はいくつか知られていますけれども、こちら電気そのものをエネルギーに生きていると言う不思議な生き物のニュースです。

まるでSFのような電気エネルギーで生きる「電気合成」微生物の存在を初めて特定、光合成や化学合成に続く第3の合成(2015年9月25日GigaZiNE)

電気エネルギーを直接利用して生きる微生物を初めて特定し、その代謝反応の検出に成功したことを東京大学 理化学研究所の共同研究チームが発表しました。二酸化炭素から栄養分を作り出す方法としては、太陽光をエネルギーとして二酸化炭素からデンプンを合成する「光合成」、そして太陽光が届かない環境で水素や硫黄などの化学物質のエネルギーを利用する「化学合成」の2つが知られていたわけですが、今回の発見によって新たに「電気合成」可能な微生物が存在することが確認され、その代謝メカニズムの一端が明らかとなっています。
(略)
まず今回の発見の前段階として、2010年に太陽光が届かない深海熱水環境に、「電気を非常によく通す岩石」が豊富に存在するということが発見されており、この電気を流す岩石が触媒となって、海底下から噴き出る熱水と接触することで「電流が生じる」ということも発見されていた、というのがあります。この前提より、「海底に生息する生物の一部は光と化学物質に代わる第3のエネルギーとして電気を利用して生きているのではないか?」という仮説が立てられ、今回の発見のもとになる研究が行われたわけです。
研究の結果、鉄イオンをエネルギーとして利用する鉄酸化細菌の一種であるAcidithiobacillus ferrooxidans(A.ferrooxidans)を、鉄イオンを含まず、「電気のみがエネルギー源」となる環境で細胞の培養を行った結果、細胞の増殖を確認。なんと、細胞が体外の電極から電子を引き抜くことでNADHを作り出し、ルビスコタンパク質を介して二酸化炭素から有機物を合成する能力を持つことを突き止めた、というわけです。

しかもこの鉄酸化細菌の一種は、わずか0.3V程度の小さな電位差を1V以上にまで高める能力を持ち、非常に微弱な電気エネルギーを利用できるようにしていることも突き止めています。
これはどういうことかというと、0.3Vでは二酸化炭素から有機物を作り出すことはできないものの、外膜から内膜にかけて広がる分岐型の電子輸送経路を「昇圧回路」として用いることで1.14Vまで高め、電位差を利用して生きる「電気合成生物」であることが明らかとなった、ということになります。
今回の研究結果によって、電気をエネルギー源として利用して、増殖できる微生物の存在が明らかとなり、同時に、電気が光と化学物質に続く地球上の食物連鎖を支える第3のエネルギーであることを示しており、深海底には電気に依存した生命圏である「電気生態系」があるのではないか、ということにつながっており、重要な知見になると期待されています。
なお、極めて微小な電力で生きる「電気合成微生物」の存在によって、微小電力の利用という観点からも新たな知見を提供するものとされています。

何やらとんでもないことをやっているようにも聞こえるのですが、これがマクロの世界でどのように活用出来るものなのか、今後の研究を待ちたいと思いますね。
ミミズと言えば土壌改良に欠かせない役割を果たしている有用生物ですが、お隣中国ではそのミミズが思わぬ受難であるようです。

ミミズを売れば金になる! 自分の畑で乱獲、土が痩せ細る「愚かな結末」=中国メディア(2015年9月23日サーチナ)

 土を掘り返すとニュルニュルと姿を見せるミミズ。可愛らしいとは表現しがたいが、田畑を良質な土壌にするうえで重要な役割を果たしていることはよく知られている。中国ではこのミミズたちを電気ショックで大量捕獲して“乾燥ミミズ”として売り捌く業者がおり、現地の作物収穫量が減少する事態が起きている。中国メディア・南海網が17日報じた。

 記事は、海南省文昌市で2014年に電気ショックによるミミズの大量捕獲の問題が取り沙汰され、当局の取り締まりによって下火になったことを紹介。それが最近になって同市内で再発するようになったとし、「雨が降ったあとは村じゅうの家が金儲けのために電気ショックでミミズを捕獲する」、「この2年、自宅の土地で大量のミミズを捕まえて売ってきたが、土が固くなって作物の収穫が減った気がする」と現地住民が語っていることを伝えた。
 また、同市にある村を訪れたところ、村の入口に住民が集めたとみられるミミズが入ったポリタンクが4-5個置かれていた。業者が取りに来るのを待っていたのだ。そして住民が毎日同様の「取引」を行っており、多い日には1日250キログラムものミミズを引き渡すこと、1キログラム当たり4-6元(75-113円)で売れること、土壌破壊に対する認識はあるものの「よそがみんなやって(金儲けしてい)るんだから、自分もやらない手はない」と住民が考えていることを紹介した。
 さらに、村の中には捕まえたミミズを乾燥ミミズにする「加工場」があることについても言及。引き取られたミミズはここでさばかれて乾燥され、外地の業者に1キログラムあたり40元(約750円)で売り渡されると伝えた。その後、記者が現地当局に連絡すると直ちに関係者が駆けつけ、加工場の取り締まりが行われたとした。

 記事は、土壌に含まれる水分を導体として電気を流すことで大量のミミズを捕獲する行為はほかの微生物をも殺すことに繋がり、土壌の生物多様性が大きく損なわれることになるとし、一度破壊された生態系は短時間では回復できないと説明している。
 「目見えず」が転じてその名がついたという説があるミミズ。しかし、先のことを見通す目を持っていないのは、実は人間なのかもしれない。海で溺れていたワンコを助けたイルカが話題に 「賢すぎる」「救世主」【動画】

まあ物事にはなんであれ負の側面もあるのだろうと思いますが、しかし中国ではミミズ加工も取り締まりの対象になるのでしょうかね。
最後に取り上げますのはこちらの話題ですが、まずは記事から紹介してみましょう。

海で溺れていたワンコを助けたイルカが話題に(2015年11月7日Aol)

海に落ちてしまった犬を助けたイルカの映像が話題を呼んでいる。

飼い主と一緒に海辺を散歩中に、岸壁のスキマから海に落ちてしまったこの犬、15時間近く海の中で懸命に泳ぎ命をつないでいたという。そんな犬に気づき救ったのは、イルカの群れだった。

「イルカがいなかったらうちの犬を見つけることは不可能だったろう。犬は力尽きて死んでいたと思うよ」と飼い主は語る。

冷たい海中で長時間泳いでいたせいで、極度の疲労と低体温症になりかけていた犬は、イルカに助けられ、イルカの背に乗って無事に飼い主のもとへ帰ることができたそうだ。ネット上でも「救世主だね」「本当によかった!」「泣ける話だ」「イルカって賢いなあ」「犬もよくがんばったよ」など、驚きと絶賛のコメントが寄せられている。

写真を見ますと確かにイルカがイヌを乗せているとしか見えないのですが、しかしイヌもよく大人しく救助されたものですよね。
それにしても岸壁の隙間から海に落ちるとは、イヌにしてはいささか緊張感に欠けていたようにも思いますがどうなんでしょう?

今日のぐり:「左京」「近又」「永楽蕎麦」@出石

そろそろ新蕎麦の季節と言うことで「皿蕎麦」で知られている出石ツアーを敢行してきましたが、しかしこの古い街並みはこじんまりとしていながらなかなか味がありますよね。
景観保護など様々な縛りもあるでしょうから、こういうところで生活するのはそれなりに苦労も多いそうですが、引き続き街並みの保存に努力していただきたいものです。

一軒目はお城の直下に存在する「左京」さんにお邪魔してみましたが、しっかり出汁の効いた汁がなかなかうまいお店と言う印象を持っています。
少し柔らかめですが香りの立った蕎麦らしい蕎麦と言う感じで、汁とのマッチングも良く普通におすすめ出来る味だと思いますがどうでしょうね。
ちなみにこちらの蕎麦湯はナチュラルなタイプで今回のように開店直後は薄いと言うよりほぼお湯ですが、それもまた味でしょうか。
間口は狭いものの奥は広く、トイレなど設備面は年式相応なんですが、一見強面な親父さんは意外とフレンドリーで、手の空いた時間帯に訪れると色々と面白い話も聞けるお店です。

続いてお邪魔したのが町一番の目抜き通りのど真ん中に位置する「近又」さんですが、場所もいいせいかいつも流行っているようです。
接遇面などもいかにも商業化された観光地のお店という感じなんですが、こう見えてちゃんとした蕎麦が食べられるお店だと思いますね。
こちらは相変わらず黒くて硬い蕎麦で「左京」さんとは好対照ですが、やはり辛口のいい蕎麦つゆの案配がよく、繁盛するお店だけに蕎麦湯もちょうどいい頃合いでした。
しかし親父さんなかなか厳しいなあと思いながら蕎麦を待っていたのですが、従業員教育に力を入れているだけに接遇面は今風でしっかりしている印象ですね。

最後にお邪魔したのが老舗の「永楽蕎麦」さんですが、こちらは蕎麦もさることながら味のある店そのものを楽しむと言う感じのお店だと思っています。
以前訪れた時は大混雑でゆっくり蕎麦を味わう暇がなかったのですが、今回は何かあったのか昼食時にも関わらず閑散としていると言うのは観光マップに掲載されていないせいなのでしょうか?
今回ようやく落ち着いて蕎麦を食べてみたのですが、太めのもっさりした田舎蕎麦風の蕎麦にかなり濃いめのどっしりした蕎麦つゆで、太い蕎麦に負けていません。
そもそもお客が入っていないだけに蕎麦湯はごく薄口なのですが、それでもほんのりした蕎麦の甘みが感じられてなかなかいいものでした。
ちなみに相変わらずの投げっぱなし感が強い接客ぶりは老舗の貫禄なのかも知れませんが、店構えは古風なのに似合わずトイレは改装済みで綺麗なのはいいとして、こういうつくりですと冬は寒そうですね。

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2015年11月 7日 (土)

ネットにおける私的制裁は社会的理解を得ているようですが

昨今の世相においてはさもありなんとも思うのですが、先日こんな調査結果が出ていました。

犯罪者に対する「ネット私刑」、6割以上が「理解」(2015年10月26日J-CASTニュース)

  インターネット上で事件加害者の名前を晒し、個人情報までも公開して私的に制裁する「ネット私刑」。最近では、家族や友人の情報までが真偽不明のまま拡散したり、犯罪行為を行ったわけではないのにターゲットにしたりと、過激化する一方だ。
   「犯罪者に対するインターネット上の私刑」について、ネットユーザーたちはどう考えているのだろうか。

「集団リンチ、するべきではない」は4割以下

   J-CASTニュースが2015年7月22日から10月7日にかけて実施したアンケート調査(全1602票)では「場合によるが、犯罪行為を行ったのだから仕方がないと思う」を選んだ人が41.9%で、最も投票率が高かった。
   より積極的に「犯罪抑止にもつながると思うので、支持する」も19.0%あった。「仕方がない」を「消極的に認めるもの」ととらえると、全体の60%以上がネット私刑に理解を示しているという結果になった。
   反対に、「ただの集団リンチにしか見えず、するべきではない」を選んだユーザーは35.7%だった。

事件起こしたら検索履歴に残るのは「当然の報い」?

   同時に行った「忘れられる権利」についてのアンケート調査の結果も合わせて紹介したい。
   「事件を起こした人物にも、個人情報や事件の詳細などがネットの検索履歴に表示されないようにする『忘れられる権利』が認められるべきだと思う?」という質問には、計1833票が集まった。そのうち約70%が「認められない方がいい」という見方を示した。
   内訳は「事件を起こしたのならば一生検索履歴に残るのが当然の報いだと思う」を選んだ人が最も多く41.0%。「事件の詳細なデータなどを求める人のために、一部は残し続ける必要があると思う」も28.7%だった。
   これに対して「本人が忘れられることを望んでいるなら、すぐにでも認められるべきだと思う」と「十分に罪を償いしばらくの年数を経たなら、認められるべきだと思う」を選んだユーザーはそれぞれ8.2%、20.2%にとどまった。

かくいう管理人のところにも時折記事削除依頼と言うものが来るのですが、やはりネット時代になってひとたびニュースが取り上げられると完全に消えてしまうと言うことがまずなくなってしまうと言う点で、その気になれば過去をいつまでも掘り返せると言うのもいいのか悪いのかです。
個人レベルで見れば社会的にも正当な罪の代償を支払った後であればいつまでも追及されるのはおかしいと言う考えもある一方で、企業や団体のレベルで考えるといつまでも記憶に留め忘れ去らないようにしなければならないと言う考え方もあるでしょうし、むしろ日本人の場合のど元過ぎれば忘れ去ってしまいがちな国民性に対する反省の意味も込めて意識して記憶に留めていくと言う側面もあるように感じます。
もちろんそもそもの情報が誤報であるとか、広めること自体が反社会的あるいは個人の人権侵害であるとしか受け取られないケースもあるわけで、そうした場合には積極的に情報を削除する方策を探っていかなければならないでしょうが、この個人あるいは集団による法に基づかない報復的・制裁的行為と言う点で最近非常に大きな事件が起こったことを紹介してみましょう。

ツイッターに400人以上の個人情報晒す 勤務先のセキュリティ会社が調査、謝罪(2015年11月5日J-CASTニュース)

   セキュリティソフト会社「エフセキュア」日本法人の社員とされる男性が、インターネット上で400人以上の個人情報を「晒した」として波紋を広げている。
   男性は、漫画家・はすみとしこさんのイラストを「もてはやした」人物を次々とリスト化。これがネット上で大きな批判を呼ぶこととなり、2015年11月4日にはエフセキュアが公式コメントを発表する事態に至った。

「レイシストをしばき隊」(現C.R.A.C.)の一員を名乗る

   問題視されたのは、「レイシストをしばき隊」(現C.R.A.C.)の一員を名乗る男性のツイッターアカウントだ。
   同アカウントは11月1日、はすみさんがFacebook上で公開したイラストに「いいね」やコメントを付けたとされるユーザーを「下衆な絵をもてはやしている下衆な連中」と批判し、400人以上の個人情報をリスト化して公開した。
   はすみさんは10月、難民を中傷するようなイラストをFacebookに投稿して国内外で物議を醸した。日頃から「プロパガンダ漫画家」を名乗っており、最近でも「帰化」「在日」「シーシェパード」などをテーマにしたイラストを発表していた。男性はこうしたイラストを支持する人々に「制裁」を加える意味で、今回の行動に出たとみられる。

   男性の行動は大きな注目を集めると同時に、批判の声も相次いだ。リストには氏名はもちろん、居住地、出身校、勤務先まで盛り込まれていたため「他人の個人情報をネットで拡散するのは問題では」という声も寄せられた。
   すると男性は「FacebookのTLで自分が公開している情報をまとめただけのもの」だとし、問題ないとのスタンスを示した。
   しかしその後、男性の身元特定が進められたことで事態が急展開する。ネット民の「捜査」により、男性がセキュリティソフト会社「エフセキュア」のマーケティングマネージャーである可能性が浮上したのだ。これが事実であれば、個人情報等を保護するセキュリティ会社の社員にあるまじき行為だとして、批判の機運はさらに高まった。

「当該社員による重要データ等へのアクセスは行われていない」

   加えて、個人情報の入手手段についての「疑惑」も持ち上がった。リストに掲載された1人が「私が現在非公開にしている情報が、このリストにおいて公開されているので削除をお願いします」とコメントしたことがきっかけだ。エフセキュアはFacebookと提携していることから、ネット上では「会社のシステムを不正使用して個人情報を集めたのでは」として大騒ぎになったのだ。
   もっともこの文面を見る限りでは、削除依頼している情報がもともと非公開設定だったのか、リスト公開後に非公開設定にしたのかは分からないが、ネット上では前者だと受け取られたようだ。
   炎上状態が続く中、男性は突然アカウントを削除した。11月3日、カントリーマネージャーが本件を把握したとのツイートを投稿してから間もなくのことだった。
   そして翌4日には同社が公式サイト上で

    「エフセキュアは、社員の行動規範には厳しい基準を設けており、本件を非常に重く受け止めており、現在この件について社内調査を進めております」「今回の件により、皆様に多大なご心配をお掛けし、心よりお詫び申し上げます」

とのコメントを発表。
(略)
   なお、この男性は取引先の担当者が「反原発」「選挙で共産党に投票した」ことなどが分かった際に「今後優先的に発注出します」「多めに発注したるわ」といったツイートを投稿していたことも分かっており、同じく問題視されている。
   騒動は今しばらく続きそうだ。

同社からの公式コメントはこちらを参照いただきたいですけれども、そもそもネットのセキュリティー関連の企業ですから幹部がこんなことをやっていていいのか?と言う批判は当然だと思いますし、ましてや職業上知り得た個人情報を垂れ流したと言うのであればこれは明らかにアウトですよね。
事情を知らない方には少しばかり状況が判りにくいかと思いますけれども、このはすみとしこ氏のイラストを巡る一連の騒動に関してはご存知テキサス親父のこちらの動画が参考になるかと思いますが、まあ賛否両論あるのは予想出来るものであるとしても、一部方面からは少しでも賛意のようなものを示した個人に対するバッシングも相当にあるようですね。
さらにその背景事情として存在するのが、かねてリアル社会で個人や集団の価値観に基づく私的制裁を行う団体として知られてきた「レイシストしばき隊」を巡る一連の騒動なのですが、個人的思想信条に基づいて行動するなら反社会的行動も許されると言うのは、少しばかり社会では通用しがたい発想であるように思われますがどうでしょうね?

この点で興味深いのはしばき隊の創設者である野間易通氏は「氏名や勤務先は住所や電話番号みたいな保護されるべきプライバシー情報ではない」「別に違法ではない。俺らだって匿名レイシストをソーシャル・ハッキングして実名公開することある」等々の援護発言を繰り返していることなのですが、もちろん同氏の思想信条に共感する人々が集まって「しばき隊」なる組織として形成されたと言うことは言えるわけです。
他方では今回の当事者がこうしてネット上で身元を捜索され開示された結果、職場は退職を強いられ会社からは警察に通報されと散々な目に遭っていると言いますから、すでに相応の社会的制裁を受けていると言う見方も出来ると思いますが、もともとの感情的思想的な対立が背後にあるとなれば情報を後悔された側もこれで気が済んだとは言えないのかも知れません。
ネット上では直接顔が見えないだけについつい過激な表現に走ったり、ちょっとした言葉尻を捉えての誤解があったりしがちなもので、それがさらに売り言葉に買い言葉となることは決して少なくありませんが、しかし改めて第三者的立場でこうした騒動を見ると馬鹿げていると言うしかないですよね。
いずれにしても個人がネットを利用して私的制裁に走るならば自らにもそれは帰ってくるのだし、制裁が制裁を呼ぶような社会のあり方が21世紀にもなって健全だとはとても思えないものなので、これが対立する集団の全面的な報復合戦などに発展せず収束してくれることを願うしかありません。

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2015年11月 6日 (金)

夜逃げする歯科医は明日の医師の姿?

近年の流れを見ていると意外性はない話なのですが、先日改めてこんな記事が出ていました。

夜逃げする歯医者も 深刻化する「乱立の余波」(2015年10月31日J-CASTニュース)

   「食えない」歯科医が増えているらしい。
   町の歯科診療所の数が年々増加するなか、その分競争が激しくなっているという。インターネットでも、「突然、廃業してしまった」「まだ治療の途中なのにどうしよう...」などといった声が寄せられ、「夜逃げ」同然でゆくえを晦ましてしまった歯科医もいるようだ。

歯科診療所数は毎年増えている

   厚生労働省が2015年10月28日に発表した「医療施設動態調査」によると、歯科診療所の数はこの8月末時点で6万8717件。前年同月と比べて7件増えた。このうち、個人が経営する診療所は5万5240件で、じつに80.4%が個人。いわゆる「町の歯医者」で、国や地方自治体、医療法人などが営む歯科診療所(施設)を圧倒している。
   歯科診療所の数はよくコンビニエンスストアの数と比べられるが、コンビニ数は15年9月末で5万3108か店(全店ベース、日本フランチャイズチェーン協会調べ)なので、「町の歯医者」だけでそれを上回っていることになる。
   しかも年々増加しており、厚労省の年ベースで比較できるデータによると、2013年10月末が6万8701件で、前年同月と比べて227件(0.3%)増えている。景気がさえなかった2000年代前半には横ばいから減少傾向をみせたものの、20年前の1993年と比べると1万2795件(22.9%)も増えた
   いまや都心部を中心に、住まいやオフィスの近くに複数の歯科診療所が並んでいるということも、それほどめずらしいことではないわけだ。

   そうした中で、廃業(移転を含む廃止数)に追い込まれている歯科診療所も少なからずある。歯科診療所の廃止数は、2013年に1405件。このうち、個人の診療所が1180件、84.0%を占めていた。なかなか1000件を下回らない。
   歯科医が高齢を理由に診療所を閉めることもあるが、なかには経営が立ち行かなくなり、「突然、閉めてしまった」診療所もあったという。
(略)
   最近は「歯」を気にする人が増え、デンタルケアは欠かせなくなってきた。虫歯や歯槽膿漏などの予防・治療と、歯科医にかかったことのない人のほうが少ないかもしれない。歯科医へのニーズはまだまだあるし、「なり手」も多くいる。
   とはいえ、少子高齢化で人口減少が続くなか、将来的には患者は減る。ある歯科医は、「最近は虫歯の治療で診察に来る子どもの患者さんはめっきり減りました」と話す。
   患者が減るなか、歯科診療所は増え続けることで過当競争が起っていることは間違いない。
   さらには、開業後もなかなか赤字を抜け出せないとの見方もある。診療所の医療設備への投資がかさんでいるうえ、診療報酬が上がらないなどで「ジリ貧」に追い込まれることが少なくないという。
(略)

この歯科の経営難は近年とみに顕在化してきた現象で、その背後にあるのが歯学部定員の大幅増員に伴う供給過剰にあることは明らかなのですが、すでに各地の歯学部が定員割れを起こすなど歯学部志願者自体も減少傾向を続けている結果、歯学部教授が「歯科医は儲からなくなったなんて報道するから学生が集まらないじゃないか!」などと逆ギレすると言う珍妙な状況にもなっています。
現場に大量に歯科医が新規参入したのですから値崩れとワープア化が一気に進んだのも当然なのですが、この辺りの構図は例の法科大学院乱立の結果弁護士が過当競争になったことと全く同じ構図で、弁護士の場合たった3年で平均年収が60%も下がったと言うのですからやっていられないと言うものですよね。
近年医学部定員が大幅増加しているのは周知の通りで、さらに特例だ、特区だと言って新設医学部の計画も進んでいる中で、当然ながらこうした先行する国家資格職の凋落ぶりに感じるところ少なからずと言う人も多いと思うのですが、そんな不安をさらに煽り立てるようなこんな記事が出ていました。

5年後に食えなくなる職業は? 夏野剛と佐藤航陽が考える(2015年10月27日SPA)

 ’15年9月に行われたダボス会議で75.4%の企業関係者などが「10年後に企業活動の30%をロボットがこなす」と回答したとする報告書が発表された。今や技術革新により、労働のあり方は大きな過渡期を迎えつつある。さらに、日本経済は五輪バブル終焉、少子高齢化という不安要素も孕む。
 果たして、今、従事する仕事は5年後も存在するのか。その実態に迫る一環として、夏野剛氏(慶應義塾大学・特別招聘教授)と佐藤航陽氏(メタップス代表取締役)が「賢者の知恵対談」を敢行。ここでは、その一部をお届けする。
(略)
佐藤:ですね。いわゆる専門職は特化型ですから、例えば多くの“士業”が必要なくなると思います。弁護士や会計士のように、決められた範囲や過去のパターンで処理していく作業は、今後AIに代替されていくでしょうね。

夏野:そういう意味では、医師も他人事ではない。紹介状や処方せんを出すだけの街の個人医院なら、国が医療バージョンの知恵袋を提供すれば要らなくなってしまう

佐藤:スマホに症状を入力するとデータベースで照合されて、考えられる病気が表示される。技術的には十分可能ですからね。

夏野:海外ではそういう動きもあるけど、日本では医師会や歯科医師会がロビイング活動をしていて、政治的な影響力は強い。だから、士業なんかは“既得権益”として守られ、意外と20年ぐらいは生き残るんじゃないかな。そうなると、日本のAI産業は世界から取り残されてしまうわけだけど。
(略)

全文は元記事の方を参照いただくとして、もはや医師会はすっかり悪の巣窟諸悪の根源扱いですけれども、もちろんここで語られているのは単なる素人の想像、思いつきに基づく雑談と言うべきもので、医療現場がこうなっているからだとか医療の実態はどうだと言ったことは何も知らないだけにちょっとそれはどうなのか?と感じる人も多いかと思います。
ただ国が再び医療費抑制政策に舵を切っていて、病院の赤字が平均1億円超にまで拡大しているだとか医師技術料も含めた診療報酬をさらに引き下げようだとか言う話も出ていることを考えると、少なくとも薔薇色の未来絵図が待ち受けていると考える関係者もいないのではないでしょうかね?
ただ今回の記事はAIの発達が医師の仕事を奪うと言う趣旨ですが、逆に考えると医療現場の仕事の多くの部分が科学技術の発達で機械的に処理できるようになると考えると、今現在雑用に追われがちな医療専門職がそれぞれの本業たる分野に集中出来るようになり、それはそれで労働環境の改善に結びつきそうな気はします。
その場合仕事が減った分給料も減らしてAIの導入コストに回すのか、それともさらに業務を拡大再生産する方向に向かうのかが問題ですけれども、今の日本の医療システムでは医療現場のリソースが過剰になればそれは新たな需要を開拓する原動力になる仕組みになっていますから、国が本気で医療費抑制を考えるなら出来高制など制度面の根本的改革が求められると言うことになるのでしょうか。

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2015年11月 5日 (木)

「お客様の中にお医者様はいらっしゃいますか?」→名乗り出た結果

先日「ちょっと格好いいじゃねえか」と話題になっていたのがこちらのニュースです。

飛行機内で急患発生 救ったのは医師のウルグアイ大統領(2015年10月31日朝日新聞)

 南米ウルグアイの医師でもあるバスケス大統領が、公式訪問先のフランスへ移動中、機内で食物アレルギーで重い窒息状態になったフランス人女性を手当てして救ったという。29日、地元メディアなどが報じた。

 報道によると、バスケス氏は26日、ウルグアイの首都モンテビデオからパリ行きの便に搭乗。医師の助けを求める機内放送が流れると、一緒にいた主治医と共に名乗り出た。女性は10代で、ピーナツによるアレルギー症状を起こしていたため、飲み薬と注射などで治療したという。バスケス氏の主治医は「当初は危険な状態で、我々の対応がなければ深刻な事態になっていた」と語った。

 バスケス氏は75歳。貧困層のための病院や食堂を建てたことでも知られる

なぜピーナッツアレルギーを発症したのか等々様々な疑問はあるのですけれども、とりあえずは助かってよかったのは確かですが、それにしても相手が大統領と聞けば助けられた側もびっくりしたでしょうね。
担当医もいたと言うことなので別に大統領が働かなくてもよかったんじゃないかと言う意見もあるのですが、やはり助けられたという客の立場になってみれば単なる医師よりも大統領の方が多少なりとも有り難みが増すと言うものなんでしょうか。
それはともかく、この種の機内放送と言うものに遭遇した先生曰く、後日礼状が届いただとか席をアップグレードしてくれた等々様々なケースがあるようなのですが、それ以上に以前から議論されているのが感謝されるばかりであればいいのですが、ろくに道具も薬もない機内で診療行為を行いうまく救命できなかったり、重大な結果になった場合に誰が責任を負うべきなのかと言うことです。
この点については航空会社によってもかなり対応が異なっているとは言われていたのですが、先日出ていたこちらの記事を見てみますと正直名乗り出ることに不安を感じずにはいられないと言う状況もあるようです。

ドクターコールで損害賠償、JALは自社で負担◆Vol.1「臨機応変に」「独自プログラム導入」各社で取り組み様々(2015年9月7日医療維新)

 「お医者様はいらっしゃいますか」――。飛行機や新幹線などで、急病人が発生した時、医師に協力を求めるドクターコール。それに「応えたくない」と考える医師がいるのは事実。検査や治療の手段が限られる上、何らかの問題が生じた場合に責任を取られるなどの懸念があるからだ。
(略)
 ドクターコールに応じるか否か悩む原因の一つが、問題が起きた時の責任の所在のあいまいさだ。医療訴訟が身近になる中、善意で引き受けたドクターコールでも、その対応に問題があったとして損害賠償請求を受けるではないかとの懸念がある。

 m3.com編集部が国内外の航空会社約10社に対して取材し、全日本空輸(ANA)、日本航空(JAL)、AIR DO、デルタ航空の4社が回答を寄せた。そのうち、責任問題について明確な回答を得られたのは、JALのみ
 同社は、「航空機内における医療行為は、場所的な制約、利用できる医薬品、医療器具、その他、多くの制約下で緊急的に行われる診療で、その行為に要求される注意義務は軽減される」とした上で、「当該医療行為に起因して、賠償請求が発生した場合には、原則として当社が賠償金と関連する訴訟費用を負担する」と回答。医師がドクターコールに応じて損害賠償請求をされても、原則的に医師は賠償責任を負わないようになっているとした。
 一方で、ANAはドクターコールに関する規定はあるものの、「社内規定なので公開していない」として回答を控えた。他の航空会社も、「回答は差し控える」との答えや、明言を避ける内容だった。
 医師がドクターコールに応えた後、乗客の転帰を伝えるなどの対応や謝礼については、どの社からも、具体的な回答は得られなかった。規定があっても公開できないとする答えや、明確に決まっておらず、「臨機応変に客室乗務員が対応する」との回答だった。

“ドクター・オン・ボード”プログラム

 医師が積極的にドクターコールに応えられるように、医師であることをフライト前に登録してもらった上で、航空運賃の割引などを提供したり、法的責任の免除を明らかにするプログラムも、海外の一部の航空会社が導入している。
 ルフトハンザ航空やオーストリア航空が実施しているのが、医師の事前登録制度「“ドクター・オン・ボード”プログラム」。ルフトハンザ航空の場合、医師は同社のマイレージサービスに参加した上で、インターネットサイトから、医師免許と専門医認定証のコピーなどを登録する。付与された登録番号を使ってフライトを予約し、そのフライトで急病人が発生した場合に、乗務員が乗客の医師にコンタクトする仕組みだ。
 登録した場合はマイルのプレゼントや、次のフライトの割引などのサービスが受けられるほか、同社が提供する航空・渡航医学、緊急医療に関する有料のセミナーに参加することもできる。万が一、医療措置を施した患者に訴えられた場合は、同社の保険でカバーされる
ただ、このような取り組みをしている会社は、国内外を問わず依然として少ない

24時間体制の医療アドバイス提供

 では、急病人が発生した時、そもそも医師が同乗していない場合はどうするのか。ANA(国際線)とデルタ航空は、外部の医療関連会社と契約しており、緊急の場合は、無線などの通信手段で医療アドバイスを24時間体制で受けられるようになっているという。
 ANAは、国際線に関しては米国アリゾナ州フェニックスにあるMedAire社のMedLinkを契約。24時間無線で交信して専門の医師からの医療的アドバイスを受けられる。
 デルタ航空が契約するのは、ピッツバーグ大学メディカルセンターが提供する民間の緊急医療サービス「STAT-MD」。所属医師が搭乗許可や機内での急患に関するコンサルティングを提供しており、そのようなサービスと乗り合わせた医師の双方からアドバイスを受けて、客室乗務員が「的確な行動を取れるように訓練を受けている」という(同社広報室)。
(略)

読んでいただければ判る通り非常に場当たり的と言うのでしょうか、まさに行き当たりばったりの対応で何も決まっていないと言う会社の方が多数派であるようなのですが、こうした諸事情も考慮して乗る飛行機を選ぶと言う先生もいらっしゃれば、そもそも飛行機に乗った瞬間に一杯引っかけて寝ていると言う先生もいらっしゃると側聞します。
注意いただきたいのは飛行機の機内ではその飛行機の所属国の法律が適用されると言う点で、例えばアメリカで登録されている飛行機内で何かあった場合にはアメリカ流の訴訟に巻き込まれる可能性もあるのだろうし、現実的にも例えば機内出産などでは子どもの国籍をどうするかと言ったトラブルも発生しているようです。
さらに言えばいわゆる医賠責なども約款によれば国外での診療行為は支払い対象外と書かれているものもあるようで、最悪の場合巨額の賠償金を求められ航空会社も保険会社も誰も助けてくれないままと言うこともあり得ると言う話に、制度の上ではなってもおかしくないとは言えてしまうのですね。

一説には中の人曰く今の時代いつでも会社の雇ったドクターに相談できるし、キャビンアテンダントもこうした場合のトレーニングは受けているのだから別に名乗り出てくれる必要はないと言うのが本音なのだそうで、それではドクターコールなるものは何故行うかと言えばトラブルが起こったときに何か一生懸命努力しているのだと他の乗客にもアピールする目的もあるのだそうです。
確かに同じ緊急着陸をするにしても「お客様の中にお医者様は」云々のコールの後の方が、他の乗客の理解は得られるものなのかも知れませんけれども、ただ医師が同乗しているかどうかも完全な運任せであるわけで、今どき商業的に日常的な運行が為されている飛行機と言う乗り物に関して運を天に任せるが如き態勢と言うのもおかしな話ですよね。
万一にも乗客である医師に丸投げすることで航空会社がコストを削減したり責任回避を図っていると言うことであれば、これは他の乗客にとっても全くありがたくない話と言うしかありませんけれども、その辺りの余計な誤解を解くためにも航空会社はこうした場合の事後対応に関するマニュアルくらいは整備するだとか、少なくとも名乗り出た医師には適切な「説明と同意」を行っていく義務はあるように思いますね。

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2015年11月 4日 (水)

高齢者暴動ドライバーによる重大事故にみる現状の問題

先日以来話題になっているのが宮崎での歩道暴走事故のニュースですが、その後の続報で事件の背景事情が次々と明らかになってきています。

<宮崎暴走>男性、認知症の治療中 外出を家族気付かず(2015年10月30日毎日新聞)

 宮崎市中心部で軽乗用車が歩道上を約700メートル暴走し、歩行者ら7人が死傷した事故で、宮崎県警は29日、自動車運転処罰法違反(危険運転致死傷)容疑で、車を運転していた鹿児島県日置市の男性(73)の自宅を家宅捜索した。県警は男性が認知症の治療を受け、今月26日まで入院していた他、てんかんの病歴もあったとの情報を得ており、事故原因との関連について慎重に調べている。

 捜査関係者によると、現場には目立ったブレーキ痕がなかった。男性は事故時、意識があったが「歩道と車道を間違えたのか」など警察官の質問には何に対しても「はい」としか答えなかった。男性は28日朝、同居の家族が気付かないうちに自宅を出ていたという。

 男性は事故後に外傷性くも膜下出血で宮崎市の病院に入院している。県警は男性が受診した医師らから治療状況など事情を聴く方針。

 男性の軽乗用車は28日午後、宮崎市のデパート前交差点からJR宮崎駅前まで暴走。6人がはねられ、同市の無職、藤本みどりさん(66)と会社員、高木喜久枝さん(50)の2人が死亡し、17~68歳の男女4人が重軽傷を負った。【尾形有菜、宮原健太】

宮崎の暴走車事故 数年前から認知症、てんかんも(2015年10月30日日刊スポーツ)

 宮崎市中心部で軽乗用車が暴走し歩行者ら男女7人が死傷した事故で、車を運転していた鹿児島県日置市の職業不詳川内実次さん(73)が数年前から認知症の症状が出ていたり、過去にてんかんで倒れていたりしたことが29日、分かった。

 てんかんは薬で発作を抑えることができ、適切な治療を受けていれば運転に支障はない。宮崎県警は認知症やてんかんの治療状況を調べる。県警は同日、自動車運転処罰法違反(危険運転致死傷)の疑いで、川内さんの自宅を家宅捜索。宮崎に来た経緯などについても家族らから話を聞く方針だという。

認知症“発症後”に数回の事故 宮崎市暴走(2015年10月30日日テレニュース24)

 宮崎市で車が暴走し、6人が死傷した事故で、運転していた73歳の男性は認知症の症状が出た後、複数回、事故を起こしていたことが捜査関係者の話でわかった。

 この事故は28日、軽乗用車が宮崎市の歩道を約700メートルにわたって暴走し、歩行者を次々とはね、女性2人が死亡、男女4人が重軽傷を負ったもの。捜査関係者によると、運転していた男性は数年前から認知症の症状があり、また、てんかんの病歴もあるという。さらに、認知症の症状が出た後に、数回にわたり交通事故を起こしていたことが新たにわかった。

 警察は、事故と認知症との関連について調べを進めている。

当初報道では車道と歩道を間違えて云々と言うように報じられていたことをご記憶の方も多いかと思いますが、その後の調べによればどうやら事故当時は真っ当な受け答えも出来る状態ではなく、なんにでもただうんうんと頷くことしか出来なかったことから「車道と歩道を間違えたのか?」と言う問いかけにも「うん」と答えたと言うことであったようですね。
ただ仮にそうした間違えがあったにしても人が前方にいれば減速なり停止なりするのは車道と歩道とを問わず当たり前のことですし、何人もの人をはねながら全く減速する様子もなく数百メートルを走りきったと言うことですから、いずれにしても事故当時は運転に不適格な状態であったと判断するしかありません。
こうした場合泥酔していた方が心神喪失等々と言われ罪が軽くなるのではないかと言う懸念から、近年危険運転致死傷罪など様々に法改正が行われてきた経緯があり、てんかんなどの疾患による危険運転に対しても治療を怠るなどの場合罪に問われるようになっていますが、認知症に関しては治療による改善が出来ないからかそもそも運転をしていいかどうか判断もできないと言う理由なのか、こうした罪の適用範囲になっていないようです。

先年発生した栃木のクレーン車事故をはじめてんかん患者による重大事故が相次いだことを受けて、運転に支障のある状態に陥る可能性のある一部疾患に対する免許の規制が強化されたところですが、他方では認知症高齢者の高速逆走問題なども問題になっていて、今回こうして複数のリスク因子が重複したうえでの重大事故となったわけです。
当然ながら世間では基礎疾患持ち、認知症持ちのドライバーからいかに免許を取り上げるかと言うことが議論になっているわけですが、改正された道路交通法によっても認知症チェックの対象になるのは75歳以上の後期高齢者であり、それも運転免許更新の時にはじめてと言うことですから、いずれにしても今回のケースでは防ぐことが出来なかった道理です。
こうした諸点からすると社会的に見れば認知症老人にひかれればひかれ損とも言われかねない状況なのですが、こうした場合には民事訴訟で家族の管理責任を問うと言う形で賠償金を得る道は残されているとは言え、家族も高齢であるとか身寄りのない老人など現実的に賠償能力のない家庭も少なくないだけに、現状の3年に一度の免許チェックだけでいいのか?と言う声は高まりそうですね。

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2015年11月 3日 (火)

今日のぐり:「かっぱ寿司 総社店」

先日以来ちょっとした話題になっているのがこちらの動画ですが、まずは記事から紹介してみましょう。

賢さだけじゃなく優しさがハンパない(2015年10月8日ロケットニュース24)

世の中には「頭がいい」といわれる動物が数多くいる。犬もゴリラも間違いなく賢いが、今回ご紹介する動画のイルカは、レベルが全く違う。水族館のショーのように、覚えた芸を披露するのも もちろんすごいが、このイルカは、困った人間を「自発的に助けた」のだ。
(略)
イルカには発達したコミュニケーション能力があり、音声を発して仲間同士で意思疎通ができるということは、ご存知の方も多いだろう。また、寝ている時は脳の半分しか眠らず、外敵から身を守る危機回避能力が高いことなど、頭が良いと言われている理由は数多くある。
(略)
調べてみると、どうやらイルカには「人間には見えない傷ついた心」を察知する能力があるらしい。それが本当だとするならば、このイルカはその力をフルに発揮し、傷つきかけた人の心を癒してくれたのだろう。
(略)

もったいぶるようですが何がどう話題になっているのかは是非ともこの短い動画を参照してみていただくとして、しかし水族館のイルカと言うわけでもなくたまたま海の上で出会ったイルカがこれだけのことをすると言うのも大変なものですよね。
今日はこのイルカの振る舞いに敬意を表して、世界中からちょっとすごそうだと言う動物たちのニュースを取り上げてみることにしましょう。

火薬をかぎ分けるネズミ、地雷除去に活躍(2015年10月9日ナショナルジオグラフィック)

 アフリカオニネズミは、中央アフリカに生息する大型のネズミで、目は悪いが、嗅覚は並はずれて鋭い。
 そのため、TNT火薬をかぎ分けて、地中に埋もれている地雷を探すにはうってつけだ。紛争から数十年経っても地雷や不発弾が残ったままの地域もあり、踏んで怪我を負ったり命を落としたりする人は、毎年、数千人に上る。
(略)
 TNT火薬をかぎ分けるアフリカオニネズミたちを世に送り出しているのは非営利団体「APOPO」。同団体によると、ネズミは体重が軽いので、地雷を踏んでも爆発せず、嗅覚を駆使して爆発物をすばやく見つけ出せるという。
 1匹のネズミは20分で200平方メートルを探査できるが、同じ広さを人間がやると4日かかると、APOPOの訓練担当、アブドゥッラー・ラマダーン氏はメールで語った。
 APOPOは1997年の設立以来、この恐ろしく鼻の利くネズミの助けを借りて、タンザニア、モザンビーク、アンゴラ、ごく最近になってカンボジアで、1万3200個の地雷を除去してきた。(参考記事:「再生するカンボジア 地雷の傷と生きる」)

9カ月の訓練

 とはいえ、地雷をかぎ分けられるようネズミを訓練するのは、簡単なことではない。
 まず、ネズミは人間との関わり方を学ぶ必要がある。そのため生まれてすぐに訓練を始める。また、ネズミは言葉による指示には反応しない。そこで、カチッと音がしたらごほうびのエサをもらえると、トレーナーはネズミに教え込まなくてはならない。
 最後のステップは、ネズミにハーネスを装着させてロープに通し、地雷原に格子状に張ったロープに沿って動くよう教えることだ。
 訓練を受けたネズミは、地雷を探知すると、止まってTNT火薬のにおいのする地点を引っかくようになる。そこに、人間の地雷除去兵が印をつけ、後で掘る。地雷が見つかれば、その場で爆破する。
 こうした訓練をすべて終えるのに、どのオニネズミも9カ月かかる。これは難点のひとつだ。オニネズミの寿命は約8年しかないので、比較的短い期間で多くのことを習得することになる。
 ラマダーン氏によると、地雷をかぎ分けるネズミはすでに各地で活躍し、大きな成果を上げているという。(参考記事:「訓練した大ネズミで結核診断」)
(略)

ネズミの方ではどこまで自分の仕事が判っているのか何とも言えないのですが危険性はないと言うことなのでしょう、しかしネズミがこうした面で役に立つには相当なトレーニングが必要なのでしょうね。
高速道路と言えば迷い込んだ動物にとっては非常に危険な環境でもありますが、こちら奇跡的だったと言う衝突事故の話題です。

高速道路で車に衝突のコアラ、「グリル」に挟まり奇跡の生還 豪州(2015年09月25日AFP)

【9月25日 AFP】オーストラリア南部で22日夜、高速で走行する自動車と衝突したコアラが、かすり傷程度で生き延び、英国の有名冒険家にちなんで「ベア・グリルス(Bear Grylls)」と名付けられた。
 運転手のローレン・デービスさんによると、雄のコアラは、アデレード(Adelaide)の南東約20キロでサウスイースタン・フリーウエー(South Eastern Freeway)を渡ろうとして車と衝突し、車のバンパーとフロント「グリル」の間に挟まった。

 デービスさんは、街灯がない暗がりで制限速度の時速100キロほどで運転し、隣の車線と後方にも車が走行していた。ヘッドライトに照らされたコアラを発見してブレーキを踏んだものの、衝突を避けることができなかった。
 デービスさんはAFPに「3台の自動車が事故を起こさないためには、コアラをひくしかなかった」と語った。動揺するなか車を止めたものの、コアラを見つけることはできず、そのまま10分かけて帰宅したという。
「ガレージに入って明かりをつけたら…コアラがいた」と、デビスさんは振り返る。「とても動揺した。死んでると思った。(婚約者が)駆け寄って、『生きてる、生きてるよ』と言った。コアラは頭と腕を動かしていた」。後に「ベア・グリルス」と呼ばれるこのコアラは、車の前部から垂れ下がっている状態だったという。

(略)

どのような偶然がこうした結果を呼んだのか何とも言えないのですが、よほどの幸運に見舞われたものと言えるのは間違いなさそうですよね。
カメと言えば一般には決して素早い生き物だとは思われていませんが、こちら世界最速を誇るカメのニュースです。

世界最速のカメ、38年ぶりに記録更新 ギネス認定(2015年9月11日CNN)

CNN) 英国で飼い主と暮らす陸ガメの「バーティ」がこのほど、ギネス・ワールド・レコーズで世界一足の速いカメに認定された。

イングランド北東部のダラムにある公園で移動速度の測定に臨んだバーティは、陸上選手のウサイン・ボルトさながらの力強い走りを披露。時速965メートル前後のタイムをたたき出した。これは100メートルの距離を6分台で移動できるペースだ。

ギネス・ワールド・レコーズによると、バーティの記録は1977年に同じく英国在住だった「チャーリー」が打ち立てた陸ガメの世界最速タイムを上回るという。

バーティの飼い主のマルコ・カルツィーニさんは「ギネスブックに載るという夢がかなった。とてつもない快挙だ」と誇らしげに語った。
(略)

それがどの程度のペースなのかは動画を参照いただきたいと思うのですが、しかしこの動画を見るとワンちゃんの方が気になって仕方ないのは自分だけでしょうか?
最後に取り上げるのはある意味凄いとしか言い様がないこちらのイヌの話題なのですが、まずは記事から紹介してみましょう。

弾丸23発飲み込んだ犬、米病院が2時間の手術で無事摘出(2015年5月11日ロイター)

[リトルロック(米アーカンソー州) 8日 ロイター] - 米アーカンソー州マウンテンホームで、4歳のベルジアン・マリノア犬が23発もの弾丸を飲み込み、動物病院に運び込まれるという騒動があった。

「ベノ」という名のこの雄犬はこれまで、テレビのリモコンや芝刈り機のガスフィルター、ブラジャーを飲み込んだ「前科」の持ち主だが、今回の弾丸事件には飼い主も肝を冷やしたようだ。

飼い主のラリー・ブラスフィールドさんは「突然嘔吐するまで、異常は認められなかった」とコメント。吐しゃ物の中に約7.6センチの弾丸を発見し、ベノを連れて病院に急行。レントゲン検査をしたところ、胃の中から23発の弾丸が発見された。

結局、2時間の手術の末に弾丸を摘出。ベノの予後は良好だという。

どのような趣味のイヌであるのか今ひとつ判然としませんが、よほどに特殊な性癖をしていることだけは確かであるようですね。
それにしても家の中でこれだけの弾が転がっていてイヌに食べられても気付かないと言うのも、ある意味でアメリカらしいニュースであるようには思います。

今日のぐり:「かっぱ寿司 総社店」

100円系回転寿司の大手として知られるのがこちらかっぱ寿司さんですが、しかし昨今では競合他店も増えてなかなか難しいところもあるのでしょう、食事時でも意外に待たずに入れました。
知っている範囲内で総社市内には回転寿司が2軒はあったと思いますが、こちらの方が街中の繁華な土地にあるだけ周辺他店舗にお客が分散しているのかも知れません。

例によって同行者とシェアしながらオススメネタを中心に頼んでみたのですが、季節ネタのサンマは実は全く期待はしてなかったんですが、意外に臭みもないしサンマらしい味もしていました。
初めて食べたのが黒みる貝なる貝もので、見た目からしてこれがミル貝?正体は何なんだ?と疑問に感じるところなんですが、国産ミル貝の資源枯渇もあって最近市場が拡大してきている素材ではあるそうですね。
旨みアジなるものは普通のアジとどう違うのか、これは一貫もののネタなんですがその分まだしもアジとして食べられる味です。
白焼き上穴子はトッピングのわさびが強烈でほとんど穴子の味はわからないんですが、この焼きの香ばしさだけはありがたいですよね。
回転寿司の王道とも聞くフライドポテトも頼んで見ましたが、揚げ方と時間経過のせいでちょっと湿気て食感がしょんぼりしているのは残念でした。

無論こうした全国チェーンの場合どこも味は同じと言うのが建前になっているわけですから、お客が少ないと言うのは必ずしもマイナスではないと思いますが、昨今どこでも繁盛している中ではやはり少なめなのでしょうか。
設備や接遇の面ではこの手の店としてはごく標準的と言っていいと思いますが、まあしかしこういう商売ですとお客で賑わっていると言うのも一つの店の雰囲気を形成するものなのでしょうね。
その意味ではこんなに沢山集まって大丈夫か?と思うほど同業競合店が集積した土地の方が案外どこもお客が入っている気がしますが、まあ食べる分には気ぜわしくない方がいいとも言えるわけですし一長一短です。

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2015年11月 2日 (月)

世界中でベーコン、ソーセージ好きが大騒ぎ

当「ぐり研」としても看過できないことですが、先日WHOから出されたこんな発表が世界中に大反響を巻き起こしています。

「加工肉の発がん性」WHO組織が正式に認定(2015年10月27日WIRED)

世界保健機関(WHO)の外部組織である国際がん研究機関(IARC)は、ベーコンやソーセージなどの加工肉を「人に対して発がん性がある」、牛や豚などの赤肉を「おそらく発がん性がある」として正式に指定した。
IARCは、牛や豚、羊などの赤肉も、「人に対しておそらく発がん性がある」とする「グループ2A」に分類した。

この結論は、800件を超える疫学調査の分析を、22人の専門家でつくる委員会が審査して得られたもので、結果は『Lancet Oncology』誌で発表された(購読には無料登録が必要)。分析には、さまざまな国や民族、食生活にわたるデータが含まれているため、「偶然や偏り、混同などで説明されるとは考えにくい」と述べられている。
関連性が最も顕著に表れているのは、「加工肉の消費量」と「結腸がん」との関連だが、加工肉は胃がんとも関連付けられている。
これを裏付ける証拠のひとつとして、委員会では2011年のメタ分析結果を引用している。これは、日常的に摂取する加工肉を50g増やすごとに、人が結腸がんになる相対リスクは18%高くなると結論付けたものだ。
さらにこの調査では、日常的に摂取する赤肉を100g増やすごとに、人が結腸がんになる相対リスクが17%高くなることもわかっている。
証拠が限られているため、赤肉とがんとの相関性に関する委員会の結論は、「おそらく」発がん性があるという表現にとどまっている。ただし、結腸がんのほかに、すい臓がんや前立腺がんとも相関性があることがわかっている。

肉とがんとの関係については、そのメカニズムに関する強力なデータがある。塩漬けや燻製などの肉の加工方法によって、ニトロソ化合物や多環芳香族炭化水素などの発がん性化学物質が形成されるのだ。
焼く、揚げるなど高温で赤肉を調理した場合も、ヘテロサイクリック芳香族アミンなどの既知の発がん性物質や、その疑いがある物質が形成される

肉の加工食品過剰摂取「がんのリスク高める」(2015年10月27日NHK)

WHO=世界保健機関は、ハムやソーセージなどの肉の加工食品を過剰に摂取することががんのリスクを高め、5段階ある危険度のうち最も高い分類に当たるとした初めての調査結果を発表しました。
これはWHOの専門機関「国際がん研究機関」が、肉の摂取とがんの発症に関するおよそ800の研究成果を分析し、26日に発表したものです。

それによりますと、ハムやソーセージなどの肉の加工食品について、塩漬けやくん製などの過程で、発がん性物質が蓄積されると指摘しています。
そのうえで、毎日50グラムを摂取すれば、大腸がんになるリスクは、摂取しない人と比べて18%増加し、発がんのリスクは、5段階ある危険度のうち最も高い分類に当たるとしています。
また、牛や豚など哺乳類の肉についても、じか火で焼いた際などに発がん性物質が確認され、大腸がんやすい臓がんなどを引き起こすおそれがあるということです。

分析チームの医師の1人は「今回の結果は、肉の摂取を抑えることを推奨する多くの保健当局の指針を補強するものだ」と話しています。
これに対して、アメリカの食肉業界などは「がんは複合的な要因で発症する病気だ」などと反論しており、今回の発表に波紋が広がっています。

この危険性がどの程度かと言えばアルコールやタバコと同程度の扱いに相当するのだそうで、言っていること自体は昔から言われていることと大差ない内容であるとも言えますし、増加するリスクを考えると各人なりの判断で行動するしかないと言う気もしますが、当然ながら天下のWHOが公式にこうした発表をしたと言うニュースは全世界で大きく取り上げられています。
特に食肉産業の盛んな欧米諸国では大変な反響を呼んでいるようですが、その背景には世界的な食糧不足への懸念や健康志向の高まりを受けて肉消費が落ち込んでいると言う事情もあるようで、単に肉料理が好きな個人に留まらず各国公人が相次いでステートメントを発表してきたところにその影響力jの大きさが感じられます。
ただ興味深いのはこうした反響の大きさを受けてと言うことなのでしょうか、当のWHOからも「肉を避ける必要はない」と言うサイドのコメントが出てきたと言うことで、それなら単に世間を騒がせたいだけだったのか?と突っ込みも入りそうですよね。

「ベーコンのない人生なんて意味あるのか」 「発がんリスク」発表受け、世界中から悲鳴(2015年10月29日J-CASTニュース)

   世界保健機関(WHO)傘下の研究機関が、ベーコンやハムなどの加工肉が大腸がんのリスクを高める可能性があるとする研究結果を発表したことで、ネット上でも反響が広がっている。
   世界中の「ベーコンファン」から「ベーコンのない人生なんて意味があるのか」といった悲鳴に近いツイートが寄せられており、ベーコン関連のハッシュタグが「トレンド」入りするほどの盛り上がりぶりだ。

   研究結果はWHO傘下の国際がん研究機関(IARC)が2015年10月27日、医学専門誌に発表した。それによると、加工肉を毎日50グラム食べると、がんのリスクが18%高まるという。発がん性がどの程度「確かか」を示すリスク分類で、加工肉は喫煙やアスベストと同じ「グループ1」に分類された。ただし、この分類は発がん性の「確かさ」を示しており、ただちに「高さ」を示すものではない
   だが、早くもツイッター上では「#PraiseBacon」(ベーコンを称賛せよ)「#WhatDoesWHOKnowAnyway」(WHOに何が分かるのか)といったハッシュタグを使った書き込みが続々と登場。
   ロイター通信によると、「#FreeBacon」(ベーコンに自由を)「#Bacongeddon」(ベーコンゲドン、ハルマゲドン=最終戦争をもじったとみられる)「#JeSuisBacon」(私はベーコン、風刺週刊誌「シャルリー・エブド」襲撃事件後の標語をもじったとみられる)といったハッシュタグは、2日連続で世界中に話題になっている「トレンド」入りしたという。

   一部には
    「砂糖も炭水化物も体に悪い。それにベーコンが加わっただけだ」
などと比較的冷静なものもみられるが、多いのが
    「ベーコンでガンになるかもしれないが、ベーコンのない人生なんて意味があるのか
    「人間はみんな死ぬ。その日まで食べたいものを食べるだけだ」
といった熱心な「ベーコン支持者」による自暴自棄に近い声だ。
(略)
   こういった騒ぎを「お笑い草」だとして切り捨てる向きもある。AFP通信によると、オーストラリアのバーナビー・ジョイス農相はラジオ番組の中で、WHOが発がん性物質だと指摘するものを全部避けていたら「洞窟生活に戻るしかない」と指摘。ソーセージだけを食べて生活することはありえないとして、バランスの取れた食生活を送ることの重要性を強調していた。

ソーセージを食べよう、「怖がる必要ない」独農相(2015年10月28日AFP)

【10月28日 AFP】ドイツのクリスチャン・シュミット(Christian Schmidt)農相は27日、ソーセージやハムなどががんの原因となると結論付けた世界保健機関(WHO)の調査結果の発表について、ソーセージにかじりつくことを怖がる必要はないとコメントした。

 シュミット農相は声明で「ブラートブルスト(ドイツのソーセージの総称)を食べることを怖がる必要はない」と述べ「何でもそうだが、重要なのは(摂取)量だ。何かを食べ過ぎたら、いつだって健康には悪い」として、「アスベストやたばこと同じグループに肉を分類すれば、無用な心配を与える」と付け加えた。
(略)

肉を避ける必要はなし、発がん性報告でWHOが声明(2015年10月30日AFP)

【AFP=時事】ソーセージやハムなどの加工肉の摂取をがん発症と結びつけ、各国で波紋を呼んだ世界保健機関(WHO)の調査結果について、WHOは29日、肉類を全く食べないことを奨励するものではないと強調する声明を発表した。

 国際がん研究機関(IARC)は26日に発表した報告書で、世界中の800件の研究の精査によって加工肉は大腸がんを引き起こすとし、赤肉にも「おそらく」発がん性があると発表していた。

 この報告書に対し、オーストラリアの農相は「笑いぐさ」と批判。北米食肉協会(NAMI)は、IARCが「特定の結果を出すためにデータを歪曲(わいきょく)した」と主張した。

 だが、WHOは29日の声明で、IARCの調査はWHOによる2002年の食生活と栄養に関する勧告を単に確認し、「がんの危険性を減らすために加工肉の摂取を控えめにするよう」奨励したに過ぎないと強調。「人々に加工肉を食べないよう要請するものではなく、こうした製品の摂取量を減らすことによって、大腸がんのリスクを減らすことができることを示すものだ」としている。

 ただ、IARCの報告書では、安全な食肉摂取量の上限は示されていない。【翻訳編集】 AFPBB News

健康被害と言うことを考えると例えば日本人の塩分過剰摂取なども様々な弊害があると言われているし、脂ぎったベーコンを毎日大量摂取していれば脳卒中や心筋梗塞など様々な疾患に結びつきそうだと言った調子で、大抵の食べものは過剰な摂取をすれば体に悪いように出来ていると言うのは、もともと人間は食糧不足の中で進化してきた生物であり過剰摂取の経験が少なく対応する仕組みがないからだと言う説もあるようです。
ただ今回の発表では特に加工肉に的を絞って一段高いレベルの危険性を訴えてきたと言うことが目新しいのですが、そもそも煮たり焼いたりと言った調理によってせっかくの各種栄養素は破壊されてしまいますから、そもそも論として食べ物は生のままで食べるべきだと言う考え方もあるのだろうし、実際そう心がけている方々も一部にはいらっしゃるようです。
人間が何故食べ物を調理するようになったかと言えば、その方が味が良くなると言うことももちろんあるのでしょうが、出発点としては塩漬けにしたり火を通したりすることで保存性や安全性を高め、結果的により健康に生きられると言う目的があったはずで、その意味では加工食品が体に悪いと言われるのはそれだけ生の食品の安全性が高まったからと言う言い方も出来るかも知れません。
ただ現実的に未だ非加工、非加熱食品による食中毒被害が先進国においても発生している現実を考えると、癌のリスクは下がっても他の健康被害のリスクが上がると言う可能性もあるはずですし、もちろん毎日生肉をかじらされることによってストレスが貯まるだとか言った副次的な問題に関しても総合的に判断する必要がありそうですよね。

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2015年11月 1日 (日)

今日のぐり:「あじ仙 倉敷店」

さすがに田舎ではちょっと考えられない話なのですが、先日都会はすげえとちょっとした話題になっていたのがこちらのニュースです。

車掌、ホームに置き去りにされ次の駅までダッシュ 京急(2015年10月15日zakzak)

 京浜急行電鉄北品川駅(東京都品川区)で14日午前0時10分ごろ、品川発京急川崎行き普通電車(6両編成)が、男性車掌(21)をホームに置き去りにしたまま発車した。車掌は約700メートル先にある次の新馬場駅(同区)まで、線路と並行する国道15号をダッシュし、到着して待機していた電車に再び乗って業務を続けた。

 京急によると、車掌は北品川駅の出発直前、最後尾の乗務員室から身を乗り出して安全を確認しながらドアを閉め、運転士にブザーで出発可能の合図を出した。その際、アナウンスで使うマイクをホーム上に落としてしまい、拾おうとして乗務員室を出たところ、電車が発車したという。

 車掌はすぐに北品川駅の事務室へ行き、運行を管理する司令に報告すると、新馬場駅まで走って向かうよう指示された。車掌経験が約1年というこの車掌は制服姿で、革靴を履いていた。

 一方、先に新馬場駅へ到着した電車の運転士は、ドアが開かないことを不審に思い、先頭から乗務員室まで移動。車掌がいなかったため自分で開けた後、司令から状況を知らされ、新馬場駅で待機。追い付いた車掌が乗り込んで、予定時刻より約5分遅れの午前0時15分ごろ発車した。乗客は約500人だった。

まあ何事もよく確認してからやるべきだと言うことなんですが、駅間が数百メートルで済む都内だから出来た話で、田舎の駅であったなら大変なことだったでしょうね。
今日は思わぬいい汗?をかくことになった車掌氏に敬意を表して、世界中からなんだかよく判らないが何かちょっとかっこいいじゃないかと言うニュースを紹介してみることにしましょう。

手持ちが可能なレールガンを自作した強者が現る(2015年10月22日kotaku)

現状では戦艦に搭載できるかどうかというレベルで、大量の電力を消費する電磁加速砲。英語名の「レールガン」のほうが馴染み深いかもしれません。
今回は、そんな兵器を抱えて撃てる実用サイズに3Dプリントしたものをご紹介します。
サバゲーに持っていけば英雄扱いされるかも?

以前、射程200km超、弾速マッハ7超にも達すると言われている米海軍のレールガン、そしてストラップサイズの超小型自作レールガンもご覧いただきました。
どちらも極端な例ですが、今回のものはその中間サイズといった印象です。弾丸は銅板でコーティングされたタングステンとのこと。
発射の様子が動画でもご覧いただけます。ちなみに後ろで聴こえるレーザー音は本物だとか。
(略)
「imgur」では、かなり詳しく制作風景がリポートされているので、電機関係に詳しい方であれば、非常に楽しめるか思います。
とにもかくにも、常に最高のパフォーマンスが発揮できるものになるまで、陰ながら応援したいですね。

動画を見る限り未だ実用化の途上にあると言うべきかこの程度だから安心だと言うべきか微妙ですが、ともかくもビジュアル的なインパクトだけでも大変なものがありますね。
目の付け所が云々のCMで有名だったにも関わらず昨今すっかり…と世間を失望させていたあの企業ですが、やはりその精神は腐っていなかったと話題になっています。

チャレンジ精神失ってなかった! 「目のつけどころがシャープ」健在だった(2015年10月25日産経新聞)

 ロボットを“携帯”する時代がやって来るのか。経営再建中のシャープから、そんな想像を膨らませるロボット型携帯電話「ロボホン」が登場した。通話やメール、写真撮影など基本機能に加え、二足歩行やダンス、果ては話し相手にもなる新商品は価格や販売目標は未定だが、来年前半に発売する予定だ。「人に寄り添う家電」として世に問うたロボホンが再生への突破口になるかは未知数だが、シャープがチャレンジ精神を失っていないことを証明する効果はあったようだ。(織田淳嗣)

 10月6日、千葉市美浜区の幕張メッセ。アジア最大のIT・家電見本市「CEATEC JAPAN2015(シーテック・ジャパン)」の開幕を翌7日に控えた会場で、シャープは満を持してロボホンを発表した。
 机の上で腹ばいになっていたロボホンに対し発表会の司会が「立ち上がって」と声をかけると「うん、立ち上がるね」と話してゆっくりと起き上がった。
 報道関係者は思わずその一挙手一投足にくぎ付けになっていた。
(略)
 発表後、報道関係者から拍手が起こった。企業の新商品発表ではまずみられない珍現象に、広報担当者は「久しぶりに弊社らしい商品だ」と話した。
 「ロボホン」は、シャープの家電カンパニーを統括する長谷川祥典・代表取締役専務執行役員らが温存していたアイデアだという。ロボットクリエイターで、東京大学の高橋智隆特任准教授と共同で開発した。
(略)
 高橋氏は「スマホでさまざまなアプリが生まれ、進化が起きているが、アイデアは徐々に枯渇して飽和状態でもある」とした上で、新たなハードとして「スマホとロボットを掛け合わせた存在に可能性を見いだした」と開発動機を話した。
(略)

電話がロボット型をしていることに何の意味が?と言う意見も少なからずあるようですが、この誰も考えても見なかった取り合わせへのチャレンジはおもしろい試みだと思いますね。
こちらもちょっと今までの限界をはるかにぶっ飛んだ企画なのですが、まずは記事から紹介してみましょう。

最大馬力135,000ps、タイフーン戦闘機のエンジンを搭載したモンスターマシンが1600km/hの記録に挑戦(2015年9月24日ミラー)

    最高速度1600km/h。その名も「ブラッドハウンド」は、世界最速記録とされる1227km/hを塗り替えるのではないかと期待されています。

    世界最速、世界最強と呼ばれるこのレーシングカーは、来年にも南アフリカの砂漠で記録に挑戦するといいます。

    エンジンはユーロファイター・タイフーンのロールスロイス製EJ200ターボファンエンジン、Nammoハイブリッドロケットエンジン、そして酸化剤ポンプとしてジャガーV8エンジンの3つを搭載しています。

    最大馬力は135,000ps、7.5トンのモノコックフレームの車体を1600km/hにまで加速させます。

さすがブリだけにその馬鹿馬鹿しさも壮大なものになりそうですが、しかし見る限りでも車輪のついたジェット機としか言い様がありませんね。
オーストラリアと言えば外洋に面しているだけに海水浴にもいろいろとあるのでしょうが、こちらちょっとびっくりするようなニュースです。

豪サーファー、サメを殴りつけて生還(2015年07月31日AFP)

【7月31日 AFP】オーストラリア東海岸で31日、サーフィン中にサメに襲われた男性(52)が、腕や脚を負傷しながらサメを殴りつけるなどして生還を果たした。

?男性がサメに襲われたのは、観光客に人気の高いニューサウスウェールズ(New South Wales)州エバンスヘッド(Evans Head)。近くでは今月、サーファーがサメに襲われて重傷を負っている。

?警察によると、被害者の男性は100メートルほど沖合でサーフィン中にサメの背びれに気付き、周辺にいたサーファーに大声で逃げるよう叫んだ。自身もパドリングで岸を目指したが、左脚をサメにかまれ、その衝撃でサーフボードから転落。男性はサメを追い払おうと殴ったが、格闘するうちに左腕もかまれたという。

?男性はどうにか海岸までたどり着き、居合わせた人が男性の左脚に止血処置を施した。救急車で近くの病院に搬送されたこの男性は、重傷だが容体は安定しているという。

ちなみにこうしたケースが最近何件も続いているのだそうで、どうもサメと言う生き物は鼻先を殴りつけるのが効くらしいですね。
最後に取り上げますのがこちら何ともクールなワンちゃんの話題ですが、これまた記事から紹介してみましょう。

迷子の犬2匹を保護 貯水槽に落ちた1匹を1週間見守る(2015年9月22日スポニチ)

 米ワシントン州でこのほど、迷子になっていた犬2匹が動物愛護団体に保護された。貯水槽に落ちた1匹を、もう1匹が約1週間傍らで見守り続けていたという。

 米メディアが伝えた。迷い犬に似た1匹が「住民に何度か近づき、渓谷の方に戻った」との情報が同団体に寄せられ、支援者が捜索したところ2匹が見つかった。貯水槽の犬はコンクリート片の上にいて無事だった。団体関係者は「真の友情と愛の力の見本だ」と話している。

そのはまり込み具合は画像を参照いただければ一目瞭然なのですが、しかし二匹の間にはどんな関係があったのでしょうかね。
こういう話を聞くとイヌという生き物もなかなか侮れないと言う気がするのですが、そもそも論として道を歩くときはやはり足下には気をつけておきたいところです。

今日のぐり:「あじ仙 倉敷店」

こちら倉敷市の街中に位置する台湾料理を掲げるお店で、食事時にはかなり混み合う繁盛店でもあるそうです。
岡山市内にも支店があるようですが、メニューを見ますとなかなか面白そうなものが並んでいて迷いますよね。

とりあえず今回はおすすめと言うメニューから無難に選んでみましたが、まずは人気ナンバーワンとも言う看板メニューの台湾ラーメンです。
こちらあっさり醤油風スープに唐辛子がぴりりどころではなく辛いのですが、スープの味自体はかなり甘口で福山市内の台湾料理店「棒棒」を連想させ、こういう甘辛味が台湾風と言うことなのでしょうか。
トッピングはひき肉とニラ、もやしで割合シャキシャキ感もあり良好、加水率低めの麺を硬めに茹でてあるのもうまいのはうまいんですが、しかし汗をかくなあと言うのが食べていての正直な感想でしょうか。
隠れた人気メニューだと言うホーレン草炒めも試して見たのですが、こちら見た目はスープ煮込みと言った感じなんですが食べて見ますと確かに炒めてあるんですね。
ラーメンから一転してあっさり塩味スープは害がないですし、ほうれん草のアクも気にならないもので、特にこちらのお店の場合強烈な辛口のメニューが多そうなので味覚を変えるにはいい感じです。
正直辛さが売りの店と言うイメージもあったのですが、刺激の強さで紛れていますがラーメンもベースのスープ自体はちゃんとしてるので、シンプルな味付けの料理でも楽しめそうに思いますね。

一般にこういうお店は一人で来てもあまりあれこれと食べられないのでつまらないのですが、こちらの場合ランチタイムに一人で来てもそれなりに楽しめるものは用意されているようで、実際そうしたお客も多いようです。
しかしメニューにいちいち煽り文句がつくセンスってどうなんだ?と思ってみたり、麻婆豆腐が野菜メニューに分類されているのも大豆だからいいのか?と感じたりで、このメニューを眺めているだけでも楽しめますね。
繁盛店ですが接遇は割にしっっかりしていて目配りもよく及第として、逆にこれだけお客も入っている割には失礼ながら、ちょっと見た目は仮店舗のような安っぽさも感じるのですが、設備投資ばかりで味は…なお店よりはずっといいですよね。

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