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2015年9月

2015年9月30日 (水)

いささか度を過ごしたクレーマーが逮捕され話題に

近年クレーマーだとかモンスターと呼ばれる問題顧客はどこの業界でも珍しくありませんが、先日「幾ら何でももう少し節度を持て」と多くの人々が突っ込みを入れたと言うこんな事件があったそうです。

洋菓子店に偽クレーム電話を7000回…45歳無職女を逮捕(2015年9月27日スポーツ報知)

 ケーキやパンに髪の毛が入っていたなどとうそのクレーム電話をして現金や商品をだまし取ったとして、兵庫県警伊丹署は26日、詐欺の疑いで伊丹市の無職・小野谷知子容疑者(45)を逮捕した。

 逮捕容疑は6~7月、大阪府豊中市のケーキ店や神戸市のパン店に電話で、購入した商品に髪の毛が入っていたとうそを言い、自宅近くで食パン代1085円や、店側が代わりに渡したケーキなどをだまし取った疑い。実際は買っていなかった。

 伊丹署によると、容疑者の携帯電話には2~7月にかけて洋菓子店、パン店など、北海道から鹿児島まで、30都道府県の約1200店に約7000回の電話をかけた記録があった。電話番号案内「104」には約4650回かけ、店の番号を調べていたとみられる。6月には1日で15店舗に50回電話した日もあった。

 容疑者は偽クレームで「現金を返してほしい」などと要求。「レシートはなくした」など言い訳をしていた。店側が応じた場合は、現金を持ってこさせ、遠方の場合は、現金書留などで送らせたとみられる。自宅からは書留の空袋も見つかった。同署によると、商品は一度も購入していなかった

 同署は、被害届が出にくい少額の請求にとどめ、2013年10月ごろから繰り返していたとみている。インターネット上では「クレーマー」として知られていたという。

一体どこのインターネット上で知られていたのかと知りたがる向きも多かったようですが、クレーム電話と言えばそれなりに手間暇?もかかるでしょうから時間も電話代も馬鹿にならないのでしょうし、正直それだけの労力を払ってどれだけ見返りがあったのか?と言う収支計算も気になります。
この種のプロ?クレーマーと言うものは成功体験がその衝動を強化していくものだと言う話もあるようで、最初は実際に何かしら買った商品に不具合があった、店に連絡してもらったところ予想以上に手厚い対応をしてもらう味を占めたと言った経験があったのかも知れませんが、店側としてはこうした場合にどのような対応をすべきなのかです。
アメリカなどではクレームがついた場合色々と釈明などせずに即座に新品に交換するのが一般的だと言い、クレーム処理で余計な手間暇をかけるよりもその方がコスト上有利であるし店舗側にも顧客側にも物質的・心理的負担も少ない、そしてそれ以上の過度の対応を繰り返し求めて来る本物のクレーマーに対しては一転して本社のプロフェッショナルが法的措置など強面の対応をするのだそうです。

日本の場合気持ちを込めてお詫びの一品などプラスアルファの対応を追加する場合も多いと思いますが、今回の場合比較的低金額の商品で見切りも早かったと想像されると言うのは日米いずれの対処法にとっても問題化しにくい非常に巧妙な手口ではあり、実際に何年も発覚せず続いてきたのでしょう。
その見つかった経緯が何度もスーツ姿のおわび訪客があるのを近隣住民が不審に思ったことが契機だったと言うのも、店舗側からすると面倒くさいとは思いつつ問題化するほどのことだとは考えていなかったんだろうと思えるのですが、コスパ的にどうなのかと言う点を除けば実によく考えたやり方だったんだろうと思いますけれども、こうした人間が増えてくると社会としても迷惑この上ないですよね。
ただ相手側の行動に問題があったとしても、自分の側にも対応に問題があると言うのでは世間も必ずしも味方になってくれるとは限らなくなってくるのであって、先日問題顧客に対して問題のある対応で返してしまったこちらのケースなどは、「気持ちは判らないでもないがそれをやっちゃ駄目でしょ」と多くの人々から突っ込みが入っていたようです。

一晩で3度目の救急外来患者を医師が殴る(2015年9月24日デーリー東北)

むつ市のむつ総合病院に勤務する男性医師が、救急外来を度重ねて訪れた市内の男性患者を殴っていたことが24日、分かった。患者に目立ったけがはなかった。病院の調べに対して医師は、「衝動的だった」などと話しているという。

 病院によると、男性医師は8月上旬、腹痛などを訴えて救急車で来院した男性患者の腹部を1度、手で殴った。患者は酩(めい)酊(てい)状態で、この日は午前0時ごろに肘の痛みを訴えて来院。同1時半ごろと同4時ごろには腹痛を訴え、救急車で病院に運ばれてきたという。
 殴ったのは3度目の受診時。対応したのは別の医師だったが、殴った医師は、それまでの2度の診察で患者に目立った異常がなかったことや、この患者が救急車で病院に運ばれたのが今年に入って18回目で、過去には大声を出すなどしていたことなどの経緯から、腹を立てたと見ている。

 酔いが覚めた後に、男性患者が病院を訪れ申告したことで発覚。病院は、医師が直接、患者に謝罪するなどして患者からの理解を得たとしている。病院はこの医師を厳重注意とした。
 同病院の飛内導明事務局長は「いかなる場合でも暴力はあってはならず、大変申し訳ない」と強調。再発防止に向け、職員らの指導を徹底する考えを示した。(上野貴裕)

問題顧客と言うものにどのような対応をすべきなのかと言うことは各業界の内部事情によっても正解は微妙に異なっているのでしょうが、常識的に考えても相手の側に問題があると言うためには自分の側に非がない、少なくとも一般的には十分許容される妥当な対応をしていると言う前提条件あってのことなので、その前提条件が壊れると相手の主張に正当性を与えてしまいかねないでしょうね。
この場合も殴る前に色々やること、出来ることはありそうなんですし、問題行動の常習者なのですから組織として対処すべき事例ではなかったかと思うのですけれども、さすがに深夜早朝から馬鹿馬鹿しい理由で救急受診が続くと切れたくなると言う気持ちもまあ理解は出来るところでしょうし、ネット上などでも医師の側を攻める声はほとんど聞こえないようです。
その意味では病院側が職員にどのような再発防止策が正解であると指導したのかも気になるところで、「深夜早朝どんな時、どんな相手であっても常にニコニコ笑顔での対応を」などと言う斜め上な指導を徹底されるようですと関係者一同責任を取って早急に辞職しておくべきではないか等々、色々と考え方はあるのだろうとは思いますけれどもね。

ただ医療の場合誰がどこでブロックすべきなのか?と言う点は議論になりやすいところですが、やはり一見すると単なる問題顧客に見えても実は重大な疾患に起因する異常行動であったとか、一見何でもない訴えに見えても数時間後には急変していたとか言った事例が全くないわけでもないだけに、世間と同じ基準で選別するのも難しい、あるいは行うべきではないと言う声も根強いですよね。
結局は日常的に被る不利益と万一の場合の不利益のどちらが大きいのかと言うことなんですが、昨今では万一何かあっても組織として責任が取れる消防救急の段階でもう少し搬送の選別をすべきだとか、イギリス流に主治医にゲートキーパー機能を持たせるべきだとか様々な考え方がありますし、実際に救急搬送などでは一部そうした選別の試みも始まっているわけです。
医師会やMLなど地域のローカルなネットワークを通じて非公式にいわゆるブラックリストが回ってくると言う場合もあり、時には「医療機関がそんなものを用意するとはケシカラン」と言うお叱りの意見もあるようですが、広く世間一般においてもいわゆる信用情報などは当たり前に活用されてきたわけで、金の切れ目が縁の切れ目と言われる世知辛い世の中であってもそちらはそうまで批判されていないと言う見方も出来ます。
やはりその理由として多くの人々はお金のやり取りなどでトラブル化しては困ると言うことを実感として理解していると言うこともあるんだろうと思うのですが、そう考えると医療現場もどれだけモンスター、クレーマーの類によって困っているのか、大多数の善良な患者に不利益が出ているのかと言うことを、もう少し世間にも知っておいて価値はあるかも知れませんね。

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2015年9月29日 (火)

スズメバチによる死亡例が続出中

そろそろ過ごしやすい季節でもあり、先日の連休には皆さんあちらこちらに出かけられたものと思いますが、その一方でこんな事故があったと報じられています。

北海道で連休中にハチに刺される被害 2人死亡(2015年9月24日NHK)

23日までの連休中、北海道の十勝地方では、農作業中にハチに刺された男性と山菜採りをしていてハチに刺されたとみられる男性が、相次いで死亡し、警察が注意を呼びかけています。

警察によりますと、23日夕方、北海道士幌町の畑で農作業をしていた男性がスズメバチに刺されて体調が悪くなり、病院に運ばれましたがまもなく死亡しました。
死亡したのは隣の音更町に住む酪農業、清野賢司さん(37)で、実家の農作業を手伝っていたということです。
清野さんは、過去にもハチに刺されたことがあると話していたということで、警察は「アナフィラキシーショック」と呼ばれる急激なアレルギー症状によって死亡したとみて調べています。

一方、北海道音更町の山林では22日、山菜採りに出かけていた60代の男性が死亡しているのが見つかりました。
男性には虫に刺された跡があり、付近にはスズメバチの巣が見つかったことから、警察はハチに刺されて死亡したものとみて調べています。
北海道内では、これからの時期、山菜採りなどに出かける人が増えることから、警察はスズメバチに十分注意するよう呼びかけています。

全国で毎年20人前後が死亡

厚生労働省によりますと、スズメバチなどに刺されたことが原因で死亡した人は、全国で去年は14人、おととしは24人など、毎年、20人前後いるということです。
北海道では、去年はゼロでしたが、おととしは男性2人が死亡しています。

専門家によりますと、スズメバチは、夏から秋にかけて活動が最も活発になるということで、来月末ごろまでは注意が必要だと指摘しています。
また、土の中に巣を作るスズメバチもいるため、専門家は、山菜採りなどで山や森に入るときには、特に注意してほしいとしています。
そして、スズメバチを見つけても振り払ったり、巣を傷つけたりするといった刺激を与えないこと、頭や肌などを露出しない服装を心がけること、もし刺された場合にはすぐに医者にかかることなどを呼びかけています。

昆虫の生態に詳しい北海道大学の三浦徹准教授は、「北海道は冬が長い分、スズメバチが夏場により活発に活動している可能性がある。最近は山林のほか、都心部の家屋などにも生息域を広げていて、雪が降る前までは注意してほしい」と話しています。

実はこの秋という時期はスズメバチが非常に数が増えてくる危険な時期なのだそうですが、特に彼らの多い山間部などはこれからの行楽シーズンに人の出入りが増えてくる場所でもありますから、知らずにそのテリトリーを犯して攻撃を受けるようなことのないよう十分に注意しなければならないですよね。
基本的に巣などスズメバチの多い場所に近づかない、近寄ってきても手で払うなどしないと言ったことは常識的にわきまえておきたいところですが、匂いが強い香水の類だとか、黒色の衣服を身につけている人も攻撃されやすいのだそうで、野山を歩くにあたっては白色系の長袖の服だけでなく髪を隠す帽子を身につけるべきだと言うアドバイスもあるようです。
ちなみにスズメバチが黒色のものを見つけると襲いかかってくると言うのは、彼らにとっての天敵であるクマに対する防衛行動であると言う意見もあるようですが、実際には単に目立つ色の濃いものに対して襲いかかってくるのだと言う説もあるそうで、夜間になると逆に目立ちやすい白色系の方が危険だとも言いますね。

いずれにしてもスズメバチが何故恐ろしいかといえばその攻撃性もさることながら、刺されれば死ぬ可能性があると言う点にあって、特に過去に一度刺されたことのある人は常にアナフィラキシーショックと言う非常に急激に発症し死にも至りかねない状況に陥りかねないリスクがあるため、日常的に野山に出かけなければならない方への対策が以前から検討されてきた経緯があります。
この点でエピネフリンと言う注射をその場で打てば効果があることは判っていたものの、日本では法律の関係上素人が注射を持ち歩くと言うことがなかなか出来なかったわけですが、近年林野庁などの強い要望を受けてようやくこの自己注射薬が一般に使えるようになり、予め処方を受けておくと言うことも出来るようになったのは朗報ですよね。
このエピネフリン自己注射に関しては昨今話題の学校給食におけるアナフィラキシーなどでも活用の拡大が期待されていますが、非専門家の場合打っていいものか悪いものなのか迷って結局手遅れになってしまうと言うことも少なからずあるようで、専門家の言うところの「一刻を争うのだから、迷うくらいならさっさと打って」と言う言葉を普段から意識しておくことが大事であるように思います。

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2015年9月28日 (月)

著名人の癌死が相次いで報じられる

このところ芸能人の癌と言うニュースが相次いでいますが、先日亡くなったこちらの方も本人にとっては思いがけないことだったのではないかと思います。

32歳で亡くなったニュースキャスター「健康診断受けてなかった」の悲劇(2015年9月24日デイリーニュース)

 9月19日未明、「国際報道2015」(NHK・BS)のキャスターとして活躍していた、フリーアナウンサーの黒木奈々(32)さんが、胃がんで亡くなった。32歳という若さで亡くなった黒木奈々さんの死に、ショックを隠せない声が多く挙がっている
(略)
 そんな黒木さんに胃がんが見つかったのは、昨年8月のことだった。31歳のときだった。同年7月に胃潰瘍の手術を受け、経過検査を受けたときに発覚した。このときの病状はすでに、末期がんであるステージ4の一歩手前、ステージ3だった。黒木さんは番組を休み、治療に専念。胃を全摘出した。番組を突然休んだことから、「スキャンダル発覚」と噂も立った。9月に胃がんを公表した。
 黒木さんは2015年1月に1回限定で復帰し、3月26日には闘病を綴った本「未来のことは未来の私にまかせよう 31歳で胃がんになったニュースキャスター」(文藝春秋)を出版。番組には3月30日から毎週1回、月曜日限定で出演していたが、8月31日の放送を最後に再び休養に入った。多くのファンが完全復帰を待つ中、9月19日に帰らぬ人となってしまった。

 読売新聞の医療サイト「ヨミドクター」では、8月6日から9月17日までの計7回、黒木さんの生い立ちや胃がん闘病についてのインタビューが掲載された。
 最終回で黒木さんは自省の念を込めて「若いから、自分の健康を過信していた」と話している。9月17日の連載最終回の2日後に黒木さんが亡くなると、連載を読み終えたばかりの読者からは、

「泣けてきた」
「読んでて辛い」
「自分より年下の人が亡くなるなんて」
「本人が一番悔しいだろうなあ」

 など、悲しみの声が絶えない。
 また、ここ数年、健康診断を受けていなかった件に強く反応する人もいた。健康診断をサボっていた人からは「自分も受けに行こう」という声も相次いだ
 フリーアナウンサーとしてつかんだ仕事を全力で取り組んできた黒木さん本人も、「まさか自分が胃がんに」と驚き、誰よりも一番悔しかっただろう。

しかし32歳で胃癌と言うのも非常に稀なケースでお悔やみ申し上げますが、聞くところによると胃潰瘍穿孔で緊急手術を受けた際に悪性のものであったと判ったようで、こればかりはもう少し早い段階で見つかっていればと思わずにはいられませんし、若いから、多忙だからと言わず癌検診などもちゃんと受けておいた方が…と改めて感じ入る方々も多かったようです。
この胃癌検診に関してはようやく自治体の行う住民健診においても、来年度からは従来のバリウム(胃透視)に加えて胃カメラ(内視鏡)も推奨すると国のお墨付きが得られそうで、これにあわせて各地の医療機関でも一気に増えてくる可能性のある内視鏡希望者をどうさばくのか工夫が必要になるのではないかと言う気がします。
一方でいざ癌が見つかったと言う場合にも治るものならばまだしも、完治が見込めないと言う進行癌の場合にさてどうするべきなのかと言うことは今も大きな課題となっていますが、先日これも癌によってなくなった女優さんの方法論が賛否両論の議論を呼んでいるようです。

川島なお美さん、手術後は抗がん剤治療拒み民間療法(2015年9月26日日刊スポーツ)

 今月24日に胆管がんで亡くなった川島なお美さん(享年54)は、副作用で女優の仕事に支障が出る可能性がある抗がん剤治療を拒み、14年1月の手術後からは、都内にある民間療法の治療院に通っていた

 同院関係者は「仕事の合間に多い時で週に2、3度、来られていました」と明かした。最後に川島さんが来院したのは今月中旬で、16日に公演先の長野県伊那市で体調を崩す直前だったという。

 また同関係者は、川島さんへの治療内容を「『ごしんじょう療法』という純金製の棒で、患部や体全体をさすったり、押さえたりするものです。気の力で病気の根源となる邪気を取り除いてました」と説明。難病にも効果が見られるとし、「(川島さんは)『舞台に立ちたい』と言っておられました。仕事への情熱、気迫がものすごかった」と振り返った。

川島さんが頼った民間療法…純金の棒で体こする(2015年9月26日デイリースポーツ)

 24日に胆管がんで急逝した女優・川島なお美さん(享年54)は、昨年1月に肝内胆管がんの手術を受けたが、「最後の最後まで力を振り絞って女優として天寿を全うしたい」と副作用で女優の仕事に支障が出る可能性がある抗がん剤治療を拒んだ。代わりに頼ったのは、都内にある「邪気を純金の棒で体をこすることにより取り払ってくれる」という民間療法だった。

 13年7月、人間ドックで小さな腫瘍が見つかった川島さんは、「納得できるドクター」と出会うまで、病院を探し回り、14年1月、開腹手術ではなく腹腔鏡手術でがんを摘出した。手術は12時間にわたった。

 手術を公表した昨年3月末のブログでは「不必要な抗がん剤治療を受ける、とか私は反対です」「素晴らしい民間療法との出会いもありました」と記している。

 川島さんは、川島さんが“墓友”である俳優・奥田瑛二らと昨年10月に出版した共著「私の死生観」では、13年に腫瘍が見つかった後、すぐに“民間療法との出会い”があったこと告白。「体にたまっている邪気を純金の棒で体をこすることにより払ってくれるんです。『ごしんじょう療法』と呼ばれるものです。(中略)その治療をしてもらうと、本当に気力が充実するんです。(中略)術後も順調に回復しました。それも『ごしんじょう』のおかげとお思っています。いまも週に一、二度通っています」と記している。

 川島さんが通っていた治療院のHPでは「ごしんじょう療法では、痛み、アレルギー、がん、パーキンソン氏病、ALS、難病など、さまざまな病に効果をあらわせるのです」(※言文ママ)などとしている。

この川島さんの罹患したのはそもそも治療の難しい胆管癌であったと言うことで、それも当初から相当に進行し余命1年と宣告されていたとも聞きますから、いずれにせよ完治は見込みがたかったのだとすれば個人の選択の自由もあることですし、何に頼ろうが構わないじゃないかと言う考え方もある一方で、やはり話を聞く限りではかなり眉唾物の怪しげなものに聞こえるのでしょう、様々な否定的意見も出ているようです。
それでも7月の時点ですでに進行した胆管癌が見つかり、翌年1月に腹腔鏡手術を受けたと言う経緯もいささか通常とは異なったものであるように感じられるのですが、本人の記すところによればあちらこちらの医師を巡って歩いていたようで、有り体に言えば自分の考える通りの治療をしてくれる医者が見つかるまでいわゆる「癌難民」化していたと言うことでしょうか。
その結果最後にたどり着いたのがこの民間療法であったと言うことで、ご本人は「わけもわからずただ切られる」ことも「不必要な抗がん治療を受ける」こともなく終わったのですから満足されていたのかも知れませんが、例えばこれが見つかった段階ではまだまだ完治が見込めそうな病気であったと言う場合、本人の意志をどこまで尊重すべきか周囲にとってもなかなか判断が難しいものがありますよね。

医療の現場にやってくるのは年齢、社会的地位階層を問わず本当にありとあらゆる方々ですから、当然ながらその思想信条、求めているベストな医療像と言うものも様々であって、そうであるからこそ近年いわゆるインフォームドコンセントなるものの徹底が図られていると言うのも、要するに本人にとって何がいいのかは結局本人にしか判断出来ないと言うことの裏返しでもあるわけです。
ひと頃には宗教的信条から輸血等を拒否して亡くなると言う方々が社会問題化していましたけれども、ああしたケースも本人がそれでいいからと言う場合に関しては比較的対応しやすいのですが、やはり問題化するのは当の本人の意志として拒否していると言うわけではないのに、家族が自分達の信仰を理由として別人格であるはずの患者に特定価値観を強要しているような場合ですよね。
川島さんの場合もそもそも当初から何をやっても多少の時期や経過の違いはあれ結果は同じことだったかも知れませんが、あれやこれやと決断をつけかねているうちに病気が進行し治るものも治らなくなると言うケースもしばしば見聞するところですから、普段から自分の価値観をきちんと認識し家族ともよく意志疎通を行っておくなどして、いざその時には本人も家族も迷いなく後悔のない決断を下せるよう心の準備をしておきたいものです。

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2015年9月27日 (日)

今日のぐり:「はま寿司 倉敷連島店」

先日こんなニュースが出ていて一部方面で大いに話題になっていたのですが、ご存知だったでしょうか?

竹島水族館で「不味い魚展」 (2015年9月24日CBCニュース)

 愛知県蒲郡市の竹島水族館で、職員が実際に食べて味を確めた「まずい魚」10種類40匹を集めた、「不味い魚展」が開かれています。

 展示されている「タカノハダイ」は、茶褐色の横縞があり、尾びれに多数の白斑点があるのが特徴で、肉は臭くて、「ションベンタレ」という不名誉な名が付けられています。

 「キュウセン」は「ベラ」の仲間で、関東では刺身で食べると味がしないと不人気ですが、関西では喜ばれるという、地域で味の評価の違う魚です。

 このほか、「ボラ」は、冬は「寒ボラ」として好まれていますが、他の季節は臭みがあって不人気ということです。

 担当者は、「ほとんどの魚が季節によって臭みが変わったり、魚の住む海域によって味が変わったりするので、見極めが大切です」と話しています。

 この「不味い魚展」は、来月18日まで開かれています。

予想通り関西瀬戸内方面からはキュウセン(ギザミ)がまずいとか何それふざけてんの?と言う声多数なんですが、なんでもベラと言う魚は外洋にいるものは不味くなるのだそうで、愛知界隈のものは不味いと言うことなのかも知れませんけれどもね。
今日は瀬戸内沿岸で日常的に食されているあのカラフルな魚に敬意を表して、あちらこちらから食べ物に関わるニュースを紹介してみましょう。

ザリガニのお味はいかに メダカの郷で試食会(2015年9月6日河北新報)

 大崎市田尻の「メダカの郷(さと)」で4日、アメリカザリガニの試食会があった。石巻市や東松島市などから約10人が集まり、真っ赤にゆで上がった新鮮なザリガニを味わった。

 用意したザリガニは約300匹。メダカの郷を主宰する高橋孝憲さん(67)が近くの用水路などで捕り、きれいな水で1週間、泥抜きをした。
 試食会は2年ぶり4回目。高橋さんは「ぜひ食べたいという人に声を掛けた。ザリガニは稲を切断して田んぼのあぜに穴を開けるので、(捕食は)駆除にもなる」と説明する。

 この時期のザリガニは、冬眠に向けて栄養を蓄えているため、美味という。参加者は、鍋で5分ほどゆでたザリガニに塩を振って口に運んだり、キノコ汁に入れたりして田園育ちの旬の味覚を楽しんだ。
 女川町の自動車教習所指導員の村上和雄さん(70)は「30年ほど前に食べたことがあるが、今回のザリガニの方が大きく、身が脂っこくておいしい。エビと変わらない味だ」と話していた。

かねてその食味が良いと言われながら利用されていない水産資源は数多いものですが、ザリガニの場合やはり農薬使用の問題と泥抜きなど前処置が重要なんでしょうね。
我々が子どもの頃は贅沢を覚えさせないように?ずいぶんと食べ物の制約も厳しかったものですが、先日こんな贅沢を知ってしまった子どものニュースが出ていました。

「大きなステーキ食べたい」福岡から飛ばした風船、大分の畜産家に届く(2015年9月25日西日本新聞 9月25日)

 小学生のちょっぴりぜいたくな夢を、風に乗った風船がかなえてくれた。「大きなステーキをまるごと食べたい」。そんな願いを書いた紙を添えて、福岡市西区の愛宕浜小2年山口怜音(りおん)君(8)が今月4日、学校から飛ばした風船は2日後、約120キロ離れた大分県豊後大野市で畜産業を営む夫婦宅に舞い降りた。「牛を育てる家に風が運んでくるなんて、縁でしょうかね」。山口君に極上のステーキ肉が届いた。
 山口君の風船は、学校創立20周年行事として全校児童470人の風船と一緒に青空に舞った。「ケーキ屋さんになりたい」「警察官になる」…。児童たちは思い思いの夢を紙に書いて風船にくくり付けた。ステーキが大好物の山口君も素直に気持ちをつづった。

お父さん、夢を実現させましょうよ

 「風船が飛んできたぞ」。豊後大野市朝地町の安藤大作さん(55)が父から連絡を受けたのは6日。風船は庭の木に引っ掛かっていた。仕事を終えた後、妻の美智子さん(53)と風船の紙を読んだ。離れて暮らす小学2年の孫からのような幼い字。「お父さん、夢を実現させましょうよ」。紙の学校印を手掛かりに同小に連絡した。「願いをかなえてあげたいんですが」
 安藤さん夫婦は繁殖用の黒毛和牛の親牛約30頭を育てる。朝地町は畜産が盛んで、ブランド牛「朝地牛」の産地。夫婦は朝地牛のステーキ肉2枚(計500グラム)を学校に贈った。「これを食べて勉強、スポーツに頑張ってください」と山口君への手紙も添えた。

ステーキが届いた!

 ステーキ肉は11日に届いた。「本当にびっくりしました。夢がかなった児童は1人ですが、全児童が思いやりの心を学ぶ機会になりました」と馬場慎一校長(54)。ステーキ肉を持ち帰った山口君はその夜、母の由貴子さん(29)に1枚焼いてもらった。「おいしい」「幸せ」。家族みんなで味わい、もう1枚は翌日、1人で平らげた。
 「まるで夢みたい」。大喜びの山口君はすぐにお礼の手紙を送った。「ねがいごとをかなえてくれる神さまのおくりものと思いました。とってもおいしかったです。スポーツもべんきょうもがんばります」

偶然に偶然が重なった結果ですから今回は特例と言うことにすべきなんでしょうか、しかしこういうのを見て早速風船を大量に用意する子どもが出ますでしょうかね。
食べ物としてはごく普通なんですが、その土地でそれはいささかどうよ?と思われるのがこちらのニュースです。

京都)小学校2校の給食にお茶漬け 宇治田原町が企画(2015年5月16日朝日新聞)

 子どもたちにお茶の文化に親しんでもらおうと、宇治田原町の小学校2校で15日、5、6年生計約170人に給食でお茶漬けが振る舞われた。同町出身で、江戸時代に緑茶の製法を生み出したとされる永谷宗円(1681~1778)の命日(5月17日)にちなみ、町が初めて企画した。

 実施されたのは、町立田原小学校と宇治田原小学校。地元商店主などでつくる「宇治田原を食べつくすプロジェクト」のメンバーや地域の人らが、子どもたちのご飯に、急須で地元産のお茶を注いで回った。珍しい給食を前に、子どもたちは笑顔を見せていた。

 田原小学校5年生の吉村七都(なつ)さん(10)は「香りが良くて、ちょっと苦みもあっておいしかった。また給食に出してほしい」と話していた。(興津洋樹)

ちなみにニュースでは児童達は給食を食べた後真っ直ぐに自宅に帰ったのかどうかは報じられていないようです。
食べ物からみのニュースと言っても海外ではいささか毛色も違うようで、こちら中国からのニュースです。

パンダ肉売買で3人起訴 中国雲南省(2015年9月23日産経新聞)

 23日の中国国営新華社通信によると、中国雲南省の検察当局は22日、パンダを撃ち殺し、肉を売ったとして、兄弟ら計3人を起訴したことを明らかにした。

 検察当局によると、雲南省昭通市塩津県の山中で昨年12月、地元の兄弟2人がパンダ1頭を撃ち殺し、その肉の一部を食べた。2人から余った肉を買った別の人物はさらに多数に転売したという。

 中国メディアは今年5月、パンダを撃ち、その肉約35キロと手足の部分を4800元(約9万円)で売った男2人を含む計10人が拘束されたと報じていた。

 パンダは中国で重点保護動物に指定されている。

何でもこのパンダの肉と言うものはお金持ちがこぞって買い求める珍味なのだそうですが、クマの手があれだけ高値がつくのですからパンダならもっとでしょうかね。
最後に取り上げますのはいささか困ったニュースなのですが、まずは無事でよかったと喜ぶべきなんでしょうか。

育児放棄か 2歳の男の子、犬の乳を飲んでいるところを発見される(2015年09月07日ハフィントンポスト)

チリ警察は9月3日、ペルーとの国境に近いアリカの修理工場で、2歳とみられる栄養失調の男児を保護したと発表した。発見された時、男児は近くに住む犬の乳を飲んでいたという。

スペインの「Canal 24 Horas」によると、発見された時、男児はシラミがたかっており、体には皮膚感染症がみられ、育児を放棄されたとみられる。そばに酩酊した母親もいたが、男の子はほとんど裸だった。

その後、男児は母親とともに病院に収容された。チリ国家警察のディエゴ・ガハルド大尉は、母親は男児に暴力を加えていなかったため、逮捕することはできないと述べたという。その後、男児の父と名乗る男性が、病院に現れた。

男児は5日現在、児童福祉施設に収容されている。両親は親権を放棄していないため、22日には、家庭裁判所で男の子の今後について事情聴取が行われる。

親は親でとんでもないと言う話なんですが、動画を見ますと思ったよりずいぶんと立派なイヌで驚いたと言いますか、確かにこれなら子どものひとりくらいは育てられそうですよね。
かつてはオオカミに育てられた人間と言うものがたびたび話題になっていたりもするくらいで、イヌの類はこういう時には非常に頼りになる生き物なのかなと言う気がします。

今日のぐり:「はま寿司 倉敷連島店」

百円系の回転寿司もあちらこちらに多種多様なものがありますが、こちらはま寿司さんの系列は比較的鮮魚ネタもまともなものが多い印象を持っています。
ちなみに牛丼のすき家などと同じあの会社の系列なんだそうですが、その親会社の方は昨今はいろいろとニュースのネタになることが多いですよね…

席についてまずは豚汁を頼んで見ましたが、まあ出汁の味は仕方ないですが実もそれなりに入って栄養学的には普通な感じでしょうか。
鰹タタキはこの種の店にしては意外と臭みなく食べられるのはいいんですが、惜しいのは鰹らしい風味も薄いのでちょっと物足りない感じでした。
幾つか初めてのメニューがあったのですが、まずほうぼうの天ぷら握りは醤油と塩で一つづつ食べて見ましたが、これはちょっと寿司の体をなしておらず天ぷら単独の方がたぶんずっとうまそうなのはもったいない感じで、こういう握りの難しそうなネタは回転では扱い難いんだろうなと思います。
エンガワ軍艦と言うのは何故エンガワを軍艦にするのか?と思ったのですが、握りのと同じものらしいエンガワをただトッピングして乗りで巻いただけで今ひとつ必然性もなさそうだし、大きめに刻んで薬味なりと混ぜ込んだ方が味の薄さがごまかせそうにも感じます。
そぼろ軍艦なるものはメニューに写真もないし見逃しそうになったのですが、しかしこのピリ辛味は酢飯との相性がもう一つで、ごく普通のそぼろで仕立てたものも食べてみたい感じでしょうか。
最近この種の店での定番化しているカリカリポテトですが、ここのポテトは切り方が細いだけに食べ応えはないですがクリスピー感は強く、これはこれでお菓子っぽくておもしろいですね。
ツナと彩り野菜のサラダをシーザードレッシングで食べて見ましたが、妙にしなびた野菜が気になるのとちょっとデフォルトのドレッシングが多すぎた感じで、以前あったタルタルサラダの方が好みだったんですが何故なくなったんでしょうね。
これまた面白いメニューとしてライスコロッケトマトソースも食べて見ましたが、コロッケ自体は意外としっかり食べられるものなんですが、ソースがなまじトマトのフレッシュな風味が生きているだけに、他の寿司の味とはちょっと合わなかったのは惜しかったです。

このはま寿司さんの場合、それなりに珍しいものも定番メニューもバランスよく揃っていて、鮮魚ネタも100円系にしてはまずまずかと思いますし、実際によく繁盛されているようです。
ただここは開店当初に初めて来た時からスタッフはちょいと危なっかしいなと思っていたのですが、同じ市内の後発のはま寿司さんの方はかなりオペレーションが改善されてきたのに、こちらはもう一つのままでしたね。
もちろんこういう業界はコストとの戦いもあって人件費の使い方にも厳しいものがあるのでしょうが、しかし商品の性質上かき氷くらいはレーン配送ではなくスタッフが直接届けるべきなのでは、と言う気もしました。

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2015年9月26日 (土)

暴走する高齢者を誰がどうコントロールする?

最近何でもないようなことから重大トラブルに発展するケースがたびたび報道されていますけれども、先日出ていたこういう記事をご存知でしょうか。

面接したのに合否連絡こない、61歳男「逆恨み」…カッターで会社員脅し逮捕(2015年9月18日産経新聞)

 アルバイトの採用面接を受けたスーパーの社員を脅したとして須磨署は17日、暴力行為法違反容疑で、神戸市須磨区高倉台の無職、森本清容疑者(61)を逮捕した。同署によると、容疑を否認しているという。

 逮捕容疑は16日午後5時半ごろ、神戸市須磨区高倉台の公園で、西宮市のスーパー社員の男性(27)に、カッターナイフを示し、「殺すぞ」などと脅したとしている。

 同署によると、森本容疑者は男性が勤めるスーパーのアルバイトの採用面接を受け、16日に結果が分かる予定だった。しかし、連絡がなかったため森本容疑者は立腹し、スーパー側に連絡。男性が説明のため森本容疑者のもとに訪れたという。

世間ではこの事件に対して「せめて期限の日が終わるまで待てなかったのか」と言った声も出ているようですが、ただ無職高齢者がわざわざスーパーのアルバイトの面接に出かけて行ったと言うことですから決して悠々自適の老後生活と言うわけでもなかったのだろうし、本人にとってはそれだけ重要な問題であったと言うことだったのかも知れませんよね。
ただそうであるからと言ってカッターナイフを取り出して脅迫すると言うのは尋常ではないことで、昨今のお祈りメールの山に慣れた若い世代であれば「何もそこまで」とかえって打たれ強さを発揮出来るのかも知れませんが、こうした年代ですと高度成長期からバブルまで基本的に人生上り調子で生きてきた方々も多いでしょうから、思うままに事が運ばないことには慣れていなかったのかも知れません。
一方でこの年代になりますと性格的にも頑固になってくる、場合によっては認知症の症状も入ってくると言うことで、昨今コンビニ等でも酒や煙草を買うのに年齢確認でタッチパネルに触らせるようになってきていますが、ああした行為に対して「見れば判るだろう」などとトラブルにしてしまうケースに高齢者が多いと言う話も聞きます。
基本的に草食系で他人と争ってまで我を通すと言うことが少なくなっている若い人々にはこうした高齢者層の振る舞いは時に異世界の怪物のように見えているのかも知れませんが、昨今では団塊世代高齢者に対して「団塊モンスター」などと言う言葉があるように、数も多くまだまだ元気な高齢者の引き起こすトラブルが社会問題化してきています。

怒鳴る、場を乱す…非常識行動起こす「団塊害」の3大症例(2015年9月17日女性自身)

 団塊の世代とは、主に第1次ベビーブームの’47年~’49年に生まれた世代で現在65~68歳。若かりしころは学生運動にあけくれ、その後は高度成長を担ってきた。この団塊世代の男性による迷惑行為が問題になっている。なぜか?精神科医の香山リカさんが分析する。
「退職すると1度は、今後への不安や現状への情けなさにさいなまれる人が大半です。そのモヤモヤや葛藤を周囲の人にぶつけてしまうのは、団塊世代に限らず定年世代に共通。また脳では加齢で衝動や感情を抑える監視役である前頭葉の機能が落ち、我慢がきかず、感情のコントロールが難しくなります
 この定年、加齢に共通する症状に、団塊世代の特徴が加算されたものが「団塊害」だ。
「団塊世代には、学生運動でデモに参加したのに、就職後は一転してモーレツ社員となり、反体制から体制側に手のひらを返した人が多い。定年後に『これでよかったのだろうか』と、自分への不満や怒りがわいている人がそのような問題を起こしているのでしょう。団塊世代でも出世や成功をしたり、自分の人生に満足している方たちは、そんなことはしません」(香山さん)
 これが「団塊害」の正体だ。特に被害が頻出しているのが、定年後の団塊世代が集う図書館。職員に女性が多いことも要因になり、問題になっているという。ほかにもマンションの理事会、ボランティア団体、NPOでも……。「団塊害」を引き起こす症例は大きく3つに分類される。これら『3大団塊 類型』の特徴と対策をみていこう。

●かまって団塊くん
【特徴】集会などで議題と関係のないことを話して周りを困らせたり、人の気を引くために苦情ばかり言ったりと、その場を乱す発言・行動をとる。
【対策】「無視や否定をするとしつこさを増します。『なるほど!ではその話は次に考えましょう』など、いったんは尊重する。1度は耳を傾けたという姿勢を示しましょう」

●激情団塊くん
【特徴】部下に対するように他人に指図する。怒号を飛ばす。被害妄想が強く、女性を軽んじる
【対策】「相手の怒りに対抗すると逆上します。相手を尊重する態度で『そう感じられたのですね』と引き取り、『以後気をつけます』。上級者は『どうすればよくなりますか?』と相手の知恵を借りましょう」

●セクハラ団塊くん
【特徴】女性に対するイメージが独善的。女性がセクハラ発言を喜ぶと思っている。中には性欲が思春期のままの単なるスケベジジイも。
【対策】「セクハラに相当する行為を適当にあしらうと増長します。まずは毅然と『不快に感じている』という明確な意思表示を。自分より若い女というだけで、大した意志を持っていないと思っている人もいます」
(略)

これも各方面で御高名な香山リカ氏のおっしゃることですからどこまで信用したものなのか微妙ではあるのですが、実際に世の中でこうした行為に出る方々と言うのは一定数いるものですし、特に年齢が高くなるほどこと女性に対する振る舞いにはいささか礼儀にかける傾向はあるかも知れませんね。
基本的に程度や方法論の差はあれこうした行為はどの年代でも見られるはずですが、ただ団塊世代に代表される前期高齢者と言えばとかく数が多いことに加え、まだまだ元気なのに仕事を辞めていることから暇を持て余していると言う特徴があって、とかく社会の各方面で出しゃばりがちであると言う気はします。
特に高齢者一般に対してはまだまだ無条件に社会的敬意が払われることに加えて、つい最近まで職場で上司風を吹かせていたような方々がいきなり肩書き無しで無力な一個人として社会に放り出されると、不安感や喪失感の裏返しか何事であれ存在感を主張したがると言う意見もあって、まあ人間ちゃんとしつけてくれる人がいなくなると増長してしまいがちなものではあるのでしょうね。

社会的に特定階層が世代間均衡を乱すほど多くいて、しかも暇を持て余し様々なところに出しゃばって来ると言うのは言うところの「ご意見番」が世にあふれているようなものですが、ああしたものは社会の中でごく少数だけ存在しているから珍重されるのであって、例えば新聞投書欄を特定年代の書き込みが埋め尽くして世論を代表しているかのように扱われると言うのでは真っ当な社会には思えませんよね。
この点で近年時々話題になる「近ごろの若い者はなっとらん」「いや年寄りの方がよほどひどい」と言った世代間論争の類も一方的なバッシングに耐えかねた若者世代の反撃と取ることが出来そうですが、社会的地位も低く金も暇も権力も持っていない若年者から見ると、しばしばそれら全てを兼ね備え社会を牛耳っている(ように見える)高齢世代が誰からも掣肘されることなく好き放題しているのはおもしろいことではなかろうとは思います。
政治の世界においてもとかく票数も多く投票率も高い高齢者の意見ばかりが尊重されているだとか、そもそも政治家自身が高齢者ばかりで自分達の既得権益を守りたいだけだろうと言う批判的意見がありますけれども、マスコミの暴走に対してネットの発達によって市民がようやく対抗手段を得たように、増え続ける高齢者の暴走に対して社会がどうコントロールしていくのかと言う方法論を見いだしていく必要があるのかも知れませんね。

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2015年9月25日 (金)

不当な性差別に対する糾弾の行方

先日紹介したように福岡女子大が「公立なのに男を入学させないのはどういうことだ」と訴えられていた問題で、その後どうなったかと思っておりましたら妙な具合に決着がついたと言う続報が出ていました。

福岡女子大入学訴訟 訴えを取り下げ(2015年9月10日RKBニュース)

性別を理由に公立の女子大を受験できないのは違憲だ」として、20代の男性が福岡女子大学に願書の受理を求めていた裁判で、男性側が訴えを取り下げていたことがわかりました。

福岡地裁への訴えを取り下げたのは、「男性であることを理由に受験資格を制限するのは憲法違反だ」として福岡女子大学を提訴していた県内の20代の男性です。

男性は去年11月、福岡女子大学の食・健康学科に入学願書を提出したものの、性別を理由に受理されませんでした。

国公立の大学で栄養士の資格を取れるのは県内では福岡女子大だけで、男性は「県外や私立大学への入学は経済的な負担が大きい」と主張してきましたが、先月20付けで訴えを取り下げたということです。

理由について、男性は「争点とは関係のない立証を裁判所に求められたため」と話しています。

ネット上では「争点とは関係のない立証」云々が一体どのようなものであったのか、真偽定かならぬ噂が数多く飛び交っているようですが、背景として福岡県内でこの種カリキュラムのある公立の大学はここだけなのだそうで、県外進学を強いられると経済的負担から資格取得を断念せざるを得なくなると言う主張なのですが、女子大側もかれこれ1世紀近くにもわたって地域で女子教育を行ってきたと言う自負があるようです。
ちなみにこの女子大は一年生の間は全寮制であるそうで、同級生や留学生と同じ屋根の下で生活することを売りにしているそうですから、仮に訴えが取り上げられ女子大が男子にも開放されたとしても直ちに男子の入学に対応できるようにはならないんじゃないかと思いますが、そうこうした事情もあって「裁判費用や費やした時間などを進学のために使っていれば」と言った声もあるようですね。
この件に関しては進学可能先やそのコストなど検証した方もいて、年齢その他の条件を総合的に考え合わせるといずれにしても進路選択としてはここから四年制大学への進学は割に合わないし、訴訟に持ち込むとなればさらに割に合わないと言う考え方もあるようで、やはり誰か進路に関して冷静に状況を整理して指導できる人が周りにいればよかったのではないかと言う気もするところです。
とかく性別と言う問題が絡むとそれが差別なのか区別なのかは常に議論になるところで、つい先日小学校で性的少数者に配慮して男女別トイレを全廃しますと言う話が出たと言うアメリカにおいても、現地においては保護者や地域社会を巻き込んで大変な騒ぎになっているのだそうですが、少数者の権利保護を追及し過ぎると逆差別になるかも知れないと言ういささか極端な事例が出ていたので紹介してみましょう。

「妊婦は不妊の人を不快にする」…暴言の主は女性 深刻なマタハラ被害の実態(2015年9月20日産経新聞)

 机を挟んで向かい合った女性上司の言葉を、信じられない気持ちで聞いていた。「妊婦は不妊の人を不快にするから、辞めてください」。同性である女性の発言とは思えなかった。2人を決定的に隔てているのは結婚、妊娠という経験の差。次々に繰り出される暴言の矢を受けながら、そのあからさまな悪意に「嫉妬」の影を見た気がした。

「妊娠したなら辞めてもらいます」   

 横浜市の主婦、前村早紀(31)=仮名=は平成25年、結婚4年目で待望の第1子を妊娠した。当時、派遣社員として働いていた自動車販売店は男性ばかりの職場だったが、「出産直前まで仕事を続けたい」との意思を応援してくれた。
 ところが数日後、販売店を訪ねてきた派遣元の人材派遣会社の女性上司は開口一番、「妊娠したなら辞めてもらいます」と、契約打ち切りを突きつけた。
 上司は40代の独身キャリアウーマンで、これまで何人もの派遣社員のコーディネートを担当したベテラン。産休や育休制度について尋ねるつもりだったが、とてもそんな雰囲気ではない。慌てて仕事を続けたいと訴えると、「妊婦って自分のことしか考えないヒステリックな人ばかりで、話にならない」と顔をしかめ、「妊婦は見てくれが悪いし、お客さんの中に不妊の人がいたら不快に思う」と、再度辞職を促された。
 数日後、派遣元の幹部から上司の発言について謝罪があったが、心身に強いストレスを感じていた早紀は退職した。「感情でものを言っているようにしか見えなかった。仕事は辞めたくなかった」と悔やむ。  
(略)
 少子化ジャーナリストの白河桃子は、「仕事の成功で満足を感じる男性に対し、女性は複雑。結婚や出産、家族など、さまざまなことが『幸福指標』になる」と分析。その上で「子供を産み、育てる“幸せ”をつかむことが今いかに難しいかを、女性たちは知っている。そこへのこだわりは強い」と指摘する。
 同性ゆえに共感できる幸せがあるからこそ、その幸せを「もう一人の自分」が妬んでしまうときがある。理屈ではない嫉妬が見え隠れするマタハラは、かくも厳しく根深い。

記事全体を見ますと女性同士の色々と感情的にアレなものを反映したトラブルであると言える内容かなと思うのですが、この「妊婦は不妊の人を不快にするから、辞めてください」と言うフレーズが妙に説得力をもって受け取られてしまったようで、かねて少数者の権利保護を主張してきた進歩的な方々はこれに対してどう反応するのか?と世間の興味が注がれているようですね。
そもそも差別の問題に関しては今まで「足を踏まれた痛みは踏んだ者には判らない」式の主張が最強視されていて、どこかの誰かが不快に感じているからそれはやめてくれが通用していた部分がありますけれども、もちろん一般論として他人の嫌がることはあまりやらないでおこうと言えばその通りなんですが、それが行き過ぎると他人の権利を不当に侵害する逆差別と呼ばれる現象につながってきます。
一般論として差別によって人より不利益な扱いを受けることを拒否するところまでは正当な権利で、差別を言い立てて人以上に大きな権利を求めることはいわゆる逆差別的事例と考えられるのかとも思うのですが、昨今女性活用の観点から各方面で話題になるような女性を一定割合まで強制的に登用しようなどと言う話にしても、同じ能力を持っていながら性別によって振り落とされる側にすれば逆差別と受け取れる話ではありますね。
先日オーストラリアで有名人のパーティでいわゆる女体盛りなるものが用意されていたことが発覚し、性差別ではないかと言う点でも問題視されていると言うニュースがあり、その文化的背景を説明するどこか誤解されているとしか思えない記事の最後にこういう馬鹿馬鹿しい一文が記載されていて大笑いしたのですが、性差別問題などもこういうスタンスで構えていればそう青筋を立てていがみ合うこともないのかなと言う気もします。

"But it's definitely not discriminatory, it can feature both male (nantaimori) or women (nyotaimori).”
「だが(日本における)それは間違いなく差別的なものではない、(なぜなら)それは男の場合も女の場合もあるのだから」

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2015年9月24日 (木)

介護業界が破綻寸前、なおかつ事態打開へ全く光明は見えず

このところ何かと話題の多いのが介護業界で、先日は介護施設から相次いで3人が同じように転落死したと言う奇妙な事件が大いに騒がれていましたが、この春に名古屋で入所高齢者にスタッフが暴行を加えたのみならずその動画まで撮影していたと言う事件があり、この際に介護スタッフのレベル低下が著しいのではないか?と言う声が上がっていたのは記憶に新しいところですよね。
無論、どこの業界でも人手不足でとても人材を選んでいられないと言われる時代ですから、ましてや全業種中でも最も職業的魅力に乏しいと社会的に定評を得ていて、教科書にまで「重労働で低賃金」と書かれてしまう介護業界にそうそう人材も集まらないのは理解出来るのですが、最近さらにそうした面が深刻化し業界の存亡にまでつながりかねないと憂慮されているようです。

介護サービス事業者は増加も…人手不足が深刻化(2015年9月21日スポニチ)

 信用調査会社の帝国データバンクの調べによると、2014年に倒産、休廃業した介護サービス事業者は全国で175件と過去10年で最多になっている。所在地別では、倒産は東京都が9件で最多、次いで神奈川、愛知両県が6件だった。

 賃金水準が低い介護業界は景気回復に伴い、他業種に人材を奪われ、以前からの人手不足がさらに深刻化。介護施設関係者は「正直、しっかりと面接して雇用している余裕はない。基本的に来た人は誰でも雇用しているところが多いと思う」と話している。

介護事業者の倒産最多 今年1~8月、55件 報酬減や人手不足響く(2015年9月20日産経新聞)

 介護サービス事業者の倒産件数(負債額1千万円以上)が、今年1~8月の8カ月で前年1年間を上回る55件に達したことが、20日までに信用調査会社の東京商工リサーチの調べで分かった。平成12年の介護保険制度開始から年間倒産件数の最多記録。介護報酬が4月に2・27%引き下げられたことや景気回復で他業種に人材が流れたことによる人手不足が主な要因だ。

 高齢化が進み介護サービスは有望業種として新規参入が相次いでいるが、都市部では過当競争もみられるほか安易な投資や経営能力不足から行き詰まるケースが続出。同社の調査では25年と26年の倒産件数はいずれも過去最多の54件を記録したが、今年はさらに増え、年間で80件を上回る勢いだ。小規模事業者のケースが増えており、55件のうち従業員5人未満が37件と約7割。5年以内の設立が過半数で、新規参入組が目立つ

介護と言えば医療と介護が分離された当初は政策的にも新規参入が大いに推奨され、またとにかく需要は今後も当分減る気配がないと言う成長産業であると言う点からも他業界から大手資本の参入が報じられていたものですが、先日は介護の赤字で経営すら危ぶまれるようになったワタミが介護事業売却に踏み切るなど、経営的には決して恵まれているわけではありませんでした。
その理由として儲かりやすい都市部では当然ながら競争相手が多いこと、そして地方では移動や待ち時間、顧客数の少なさなどから経営効率が悪いこと等々様々な理由もあるのでしょうが、やはり基本的に公定価格で安売りされている点から一般業でよくある高付加価値による高収入が期待しがたい点に加えて、国も介護支出に関して医療同様絞りにかかってきていることが大きいと思いますね。
ただ記事には最近の介護報酬引き下げがこうした事態を招いたと言う風にも取れる書き方なんですが、およそ今の形で介護業界が成立して以来ずっとこの調子で社会的に冷遇されてきたのも事実なのであって、現在語られているような問題は10年前にも全く同様に語られていたわけであり、言ってみれば現場は未だにこうした状況を解決する術を持たないまま何とかその場しのぎでやりくりしてきたとも言えます。
その結果直接若手を指導するベテランも育たず進むべき道を示す優秀な経営幹部も不在とくれば現場スタッフの待遇改善も進むはずもありませんし、むしろこのところの人材不足で記事にもあるように「来た人は誰でも雇用している」と言う状況だそうですから、質的な面ではこれからも改善が進むどころかますます改悪が進んでいく可能性の方が高そうに思われます。

先日も訪問介護スタッフが利用者に介護の様子をブログで赤裸々に語っていて、実名を出してしまったことも大いに悪かったのでしょうがプライバシーの侵害や名誉毀損に当たるとして損害賠償を命じられる判決がありましたが、これなどは必ずしも悪意があっての行為ではなかったのかも知れずですが職業的訓練が行き届いていなかったとしか言い様がない行為ですし、そもそも利用者と信頼関係があれば裁判にまでなっていなかったかも知れませんね。
そうした点で現状では人手不足が新人教育の余力を奪い、また離職者の多さが職場内での教育水準向上を阻む結果、ますます職場内の環境が悪化し新規参入者の減少や離職者の増大を招くと言う、かなり悪循環と言える環境にあるようですが、一昔前の医療崩壊最盛期と言われた時期の医療現場においても似たような状況ではあったわけです。
ただ医療の場合中心に居座る医師と言う存在が高学歴で社会的適応力が低い専門馬鹿であり、言ってみれば他に食っていける道がないからこそ結局逃散だ、立ち去り型サポタージュだと言っても業界内部には留まり続けたことに対して、仕事が嫌になって介護現場を離れた人間が業界内の別などこかに再就職すると言うのはまず一般的には多いことではないのでしょうね。
低賃金で低待遇と言う点でかつて看護師なども非常に悲惨な状況にあると言われていましたが、白衣の天使等々社会的にそのイメージを改善するキーワードには事欠かなかったこともあって離職者も多くても参入希望者だけは多かったことを考えると、目先の介護報酬改定などよりも業界としてのイメージ改善を何とかしていかなければ抜本的な解決策には結びつかない気がします。

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2015年9月23日 (水)

今日のぐり:「丸福」

まあそうなんだろうなと思うのですが、先日こういうニュースが出てました。

「名古屋から来た」という人の出身地を調べたら...名古屋市民ゼロ、その他愛知県民多数、岐阜県民まで(2015年9月13日デイリーニュース)

[ドデスカ!-名古屋テレビ]2015年9月2日放送の全力リサーチのコーナーで「名古屋から来た」と答える愛知県民を調査していました。
愛知県民は旅先などで「どこから来たの?」と聞かれると、「名古屋から来た」と答える人がほとんどらしい......。

調査するため長野県飯田市で、名古屋発のバスツアー客に身分を隠したドデスカ!スタッフが、「どこから来ましたか?」と聞いてみました。
聞いてみたほぼ全員が「名古屋から」と答えるものの、名古屋市民は一人もいないどころか、なんと岐阜県民までがいたという驚愕の結果に。
どうして名古屋と答えるのか聞いてみると、「他県の人に市町村名を言ってもわからないから」というお答え。「愛知県から」じゃダメなの??とふと思った筆者自身も、実は名古屋市民じゃありません(笑)。

お店や会社でも、名古屋市外にあっても「名古屋」を名乗っているところは多いです。たとえば業務用のあんを製造している「"名古屋"製餡」、こちらは豊橋市にありますが、社名は名古屋。「創業者が名古屋出身だから」とのことでしたが、詳しくお聞きすると弥富市出身でした。
またミラノ万博では手羽先やきしめんなど、「なごやめし」が世界進出しました。しかしその中には「西尾の抹茶」や「豊川のいなり寿司」も。あれ?「なごやめし」でしたっけ??

名古屋以外にも同じように答えるところはあるのか、目を向けてみました。
出身の「県」を聞いているのに、「横浜」と答える神奈川県民。「横浜」のブランド力は相当のようですが、横浜市民ではないのに「横浜」と答える人はいませんでした。
関西屈指のブランド「神戸」でも、そのブランド力に便乗する人はいませんでした。

お聞きした皆さん、「違うのに(横浜or神戸とは)答えませんよ」とのこと。どうやら名古屋に住んでいなくても「名古屋」と答えるのは、愛知の県民性によるもののようです。
(略)

まあ名古屋県などと言う言葉もあるくらいですが、しかし別にこれは名古屋に限らず全国的に普遍的な現象であって、関東圏でどれだけ多数の偽東京が存在するのかを考えれば珍しくはない話にも思いますけれどもね。
今日はそんなお茶目な名古屋県民の方々に敬意を表して、全世界から一見似ているけれど微妙に異なる何かと言うことをテーマにニュースを紹介してみましょう。

【検証】かき氷シロップの味は全部一緒!? 「目隠し」+「鼻つまみ」で飲んでみたところ、本当に味がわからなくなった!(2015年7月10日ロケットニュース24)

夏が来ると断然食べたくなるのが、かき氷である。そのかき氷について、最近ネット上である話題が注目を集めている。それは、かき氷のシロップについてだ。かき氷のシロップは種類を問わず原材料が同じで、着色料と香料の影響で味が違って感じるらしいのだ。
ということは、目隠しをして鼻をつまめば、その影響がなくなるから全部同じ味に感じるのではないだろうか。そこで実際に目隠し + 鼻つまみでテイストテストを行ってみたぞ! その結果意外な事実が判明したッ!

今回検証のために使用したシロップは、いちご・レモン・ブルー・抹茶の4種である。これらを紙コップに入れて、被験者は目隠しをしたうえで自分で鼻をつまんで飲んでみたのである。あらかじめ、確認していたこととして、抹茶シロップは原材料に抹茶が入っていたので、すぐにわかるであろうことは理解していた。
そのうえで被験者に任意の紙コップを渡して、何味と思うかを回答する形式をとった。以下はその結果である。

佐藤の場合
「いちご」を飲ませる → 「レモン」と回答
「レモン」を飲ませる → 「ブルー」と回答
「ブルー」を飲ませる → 「いちご」と回答
「抹茶」を飲ませる → 「抹茶」と回答

Yoshioの場合
「抹茶」を飲ませる → 「抹茶」と回答
「いちご」を飲ませる → 「レモン」と回答
「レモン」を飲ませる → 「いちご」と回答
「ブルー」を飲ませる → 「ブルー」と回答

上記の通り、被験者の佐藤・Yoshioともに、レモンといちごを混同してしまっている。ちなみにレモンにはレモン果汁が入っていたのだが、レモン果汁が味覚に与える影響は乏しかったようだ。
もしも「そんな訳ない!」と思う人は試してみて欲しい。目隠しして鼻をつまむと、レモンといちごの違いが本当によく分からなくなる。やはり着色料と香料の影響は強いのではないだろうか。

と言いますかあのかき氷シロップなるもの、元ネタの味がまったく再現されていない気がするのは自分だけでしょうか?
こちら様々な理由があってのことなんだと思うのですが、それはちょっと牽強付会が過ぎるのでは?と思わされるニュースです。

「灰色」に見える施設、大学側は「茶色」と主張(2015年7月31日読売新聞)

同志社大京田辺キャンパス(京都府京田辺市)に、「色とは何か」を考えさせる建物がある。
茶色のレンガ調の校舎が立ち並ぶキャンパスで、異彩を放つ灰色の施設。大学側はこれを「茶色」と主張する。なぜなのか。

◇「市の規制範囲」◇

3月に完成した同キャンパス初の宗教施設「同志社京田辺会堂」。礼拝堂「言館ことばかん」と、
同志社の創設者・新島襄の関連資料などを展示する「光館ひかりかん」から成る。外壁はタイル約11万5000枚に覆われている。
キャンパス内の建物は、外観の統一感を保つため、市が2004年に定めた「地区計画」で、外壁や柱の色彩を「自然石またはレンガによる茶色を基調」と規定。
地区計画は、まちづくりのため都市計画法に定められた制度で、ルールに合わない建築物には、市が是正を勧告できる。
大学側は、同施設の設計者を決めるデザインコンペを実施。提案条件に「地区計画の制限については縛られ過ぎることなく」という文言を盛り込んだ。
「力量と適性を見極めるため、発想を妨げないようにした」(岩田喬・広報部長)といい、応募のあった379作品から、13年2月、建築家の柏木由人さんの案を採用した。

市の担当者は、大学側から示されたデザインの図案で、外壁の色が灰色だったため、「規制に違反する可能性がある」として、大学側や設計者と協議。
「茶色に近づける」という理由付けのため、色彩の国際的な指標「マンセル値」の色相(色合い)が、
茶色の傾向を示す「黄赤系」の塗料を吹き付けたタイルを、全体の55%に使うことで折り合った。
ただ、塗料の彩度(鮮やかさ)を低くしたため、視覚的にくすんで見え、やはり灰色のような色合いになった。全ての色は彩度を落とすと灰色に近づく。
同大学施設部の山下利彦部長は「設計者は、周囲の校舎と調和しつつ、目を引く色を目指したと聞いている。
あくまで茶色を基調としており、規制の範囲内だ」と説明する。

◇学生に戸惑いも◇

学生の目にはどう映るのか。心理学部1年の学生(20)は「どう見ても茶色には見えないが、色の仲間がそうだと言われればそうなのかも」と戸惑い、
生命医科学部3年の学生(21)は「ほかの建物より目立たせる狙いは当たっている」としながら「指標が茶色だから茶色という理屈は無理がある」と話す。
(略)
京都府立大の宗田好史教授(都市計画)の話「施設と景観との調和は取れているように見えるが、無理に茶色と言いくるめているのは不自然。
景観規制の指標の中でも、色彩は高さなどと比べ未成熟であいまいな点があり、改良の余地がある。地区計画の規制内容を決めた経緯や目的も踏まえた上で、大学と行政が協議した方がよかった」

それがどの程度茶色なのかはこちらの写真を参照頂ければと思いますが、まあしかしこれも茶色の系統と言えば茶色、なんでしょうかね…?
長年当たり前にそうなんだろうと思い込んでいたものについて、実は全く違っていたと言う驚くべきニュースがこちらです。

【動画】衝撃と感動の真実。女性用トイレのマーク「ワンピース」ではなかった!(2015年5月12日livedoorニュース)

日本だけでなく世界のあちらこちらにあるトイレのマークには共通点があります。男性のマークはズボンをはいており、女性のマークはワンピース(またはスカート)をはいているということです。とてもわかりやすいマークなので、よっぽどのことがなければトイレの入り口を間違うことはまずありません。
ところでそんなトイレのマークに新事実が浮かび上がってきました。ソフトウェア関連会社のAxosort社によると、女性のトイレのマークはワンピースではなく、Tシャツと長ズボンを履いた女性にマントをつけた姿をあらわしたものだというのです。

もちろん女性のトイレマークはスカートやワンピースを元にしてつくったものに違いありませんが、女性に対する新しい視点を人々に発信するためにAxosort社が新しい見方を発表したのです。
マントをつけた女性の姿はスーパーマンならぬ「スーパーウーマン」と呼ばれ、ツイッターやSNS上で多くの女性たちから支持を集めています。

女性の持つ強さ、可能性、素晴らしさを兼ね備えたトイレマークの新しい解釈が多くの女性に自信と力を与えることを願ってやみません。

一体何がどうなっているのかと疑問に感じられた方は元記事の解説動画を参照いただければと思いますが、なるほど何気ないあのマークにそんな深いいわれがあったのか…と目から鱗でしょうか。
お隣中国と言えば何でもかんでもパク…もとい、コピーしてしまう技術力には定評がありますが、こちら人民解放軍気鋭の新作が話題になっています。

人民解放軍が「トランスフォーマー」配備!? 自衛隊「ガンダム」に対抗?(2015年7月24日サーチナ)

 中国人民解放軍が、ついに「本気」を出した。江蘇省の国境警備部隊の基地でこのほど、“トランスフォーマー”の組み立てが完了したのだ。中国人民解放軍の機関紙「解放軍報」のニュースサイト、「中国軍網」が報じた。
 部隊自動車訓練隊の兵士らが余暇の時間を利用して3カ月をかけ、部隊が廃棄した自動車のエンジン、ギア、スプリングなどを溶接して、高さ約4メートルのトランスフォーマーを組み立てた。
 中国では中央電視台(中国中央テレビ、CCTV)が6月30日に放送した時事評論番組で、自衛隊を紹介する資料映像にガンダムの写真を使ったことが話題になった。トランスフォーマー制作が「自衛隊のガンダム保有情報」に反応したものであるかどうかは、明らかでない。

 ただ、このトランスフォーマー、ケチをつけるわけではないが、「本物のトランスフォーマー」とは雰囲気がかなり異なる。しばらく考えて気づいた。長沙国防科技大学が2000年に発表した“伝説のロボット”の「先行者」のデザインセンスが漂ってくるのだ。
 中国はこのところ、日本をはじめとする国外技術を導入して作り上げた高速鉄道を「自主開発」と喧伝。ロシアの戦闘機を改良した戦闘機の「J-11」シリーズも「自主開発」と強調している。違和感を感じる日本人も多いのではないだろうか。
 しかし、この中国的センスが濃厚な「トランスフォーマー」について、「自主」との主張は一切ない。奥ゆかしいではないか。すがすがしささえ感じる。
 迷彩色を施したトランスフォーマーは部隊のマスコットとなり、上官らも一緒になり記念写真の撮影に余念がないという。
 なお、韓国軍が「テコンV」を保有しているかどうかは、今のところ不明だ。(編集担当:如月隼人)(写真は中国軍網の上記記事掲載頁キャプチャー)

いや、ひいき目抜きで?中国製にしてはかなりの完成度だと思うのですが、正直人民解放軍大丈夫なのか?と言う気にもなるニュースでしょうか。
最後に取り上げますのはこちらのニュースなんですが、まずは画像よりも先に記事を一読して頂きましょう。

男性器に似すぎる梨!?看護師の女性もビックリ、販売元の女性もビックリ(2015年9月18日ハフィントンポスト)

    カリフォルニア州の看護師の女性が購入した果物が、あまりにもアレに似ているとして報じられました。

    エンジェル・アンダーソンさんは先週金曜日、通販で購入した果物の詰め合わせボックスを開けてビックリしたとのこと。
    「びっくりしました。ザクロやマンゴーに交じって男性器のような長い梨が入っていたんですから。」
    「私は思わず叫んでしまいました。それが梨とは思えなかったんですから。」

    販売元のバーバラ・アーチャーさんは、他に同様の事例はなかったと取材に答えています。
    「果物の形は、見る人によって様々に見えると思います。」
    その後、アンダーソンさんが梨の写真を送ったところ、バーバラさんは「ああ!なんてこと!」と驚いたそうです。

    梨は食べずにそのまま飾っておくそうです。

またまた面白おかしく話を盛りやがって大げさな…と画像を参照して見るとえええ~っ!?となると言う、これはインパクト大な事件ですよね。
しかしこうした状況であることは出荷時に判りきったことだと思うのですが、それでも敢えて出荷してしまうところがアメリカ的なアバウトさ、なんでしょうか。

今日のぐり:「丸福」

倉敷市中心部近くにあるこちらの店、看板には「福そば」と書いてあるように見えるのですが、屋号は「丸福」だそうで確かによく見ると背景に円も描かれていますね。
市内ではかなり老舗の店で自家製麺が売りらしいのですが、食事時には行列待ちで結構繁盛してるようで、明るい店内のせいか女性客なども多いようです。

メニューは基本トッピング違いのラーメンだけと非常にシンプルでいさぎよいのですが、この日は見ていて頼んでいる人が多そうな玉子そばを食べて見ました。
ほどなくやってきたのが大ぶりな丼にシンプルに中華そばと言う感じのラーメンですが、昨今スープのコストが高いせいかこういう大きな丼と言うのもあまり見ない気がしますね。
その丼に普通の倍くらい入ってそうなスープはシンプルなあっさり醤油味で、今の時代ここまであっさりと薄口なのはむしろ貴重な気もしますが、これを特大レンゲでごくごく飲むのがスタイルなのでしょうか。
売りの一つである麺は確かにコシはやや強めですが正直味の方ははさほどに…と言うところで、それでもまずまず頃合いに茹で上がっているので最後まで食べられるものにはなっています。
トッピングではシナチクは食感が保たれているとも筋っぽいとも言えますが、チャーシューはまあ老舗のチャーシューと言うのは大体こんなものですよね。
なお追加で入っている卵は別に半熟でも何でもないので、食べやすさから言えば半分に切っても良さそうなんですが、このスープと一緒に崩しながら食べるのもいいのかも知れません。
これで500円と言う比較的安価な値付けであることも考えるとどう評価すべきか微妙なんですが、味噌やつけ麺もあるようなので味としてはそちらの方がいいのかも知れないですね。

つけ麺こそありますが、特に難しいメニューがないだけ混雑していても回転は早い方で、接遇も基本流れ作業ですしオーダー取りもシンプルで手慣れたものです。
この雰囲気は同じ市内の水島百万両にちょっと近いのかなと思ったのですが、そう言えば丼を並べておいて麺が茹で上がり次第皆で一斉にトッピングにかかると言う光景も似ていると言えば似ているところです。
しかし百万両ほど体育会的ノリではないのでカウンター内は人数の割には活気には乏しいんですが、オープンキッチンなのに一同黙々とラーメンを作ってるだけってのは見ようによってはちょっと不思議な感じですかね。

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2015年9月22日 (火)

今日のぐり:「鳴海」

先日またこんなニュースが出ていたのですが、何気ない日常生活の中に現れたかなり非現実的な光景と言うべきなんでしょうか。

マシュマロマンか?! ロサンゼルス上空に白いヒト型UFO(2015年9月5日オカルトニュース)

これは映画『ゴーストバスターズ』に出てくる「マシュマロマン」でしょうか?

8月9日、ロサンゼルス上空に、マシュマロマンを連想させる白いヒト型の浮遊物体が出現し、多数の目撃者がいる模様です。

YouTubeには、3人のユーザーから、それぞれ違うカメラで撮影した動画が投稿されています。複数の映像ソースがあることから、CG合成によるフェイク動画である可能性は低いと思われます。

風に飛ばされた風船人形だったのか、それとも2000年頃から世界各地で目撃されているヒト型UFO「フライングヒューマノイド」の一種なのか?

その正体はいまのところ謎に包まれています。

その詳細は元記事に動画がありますので参照頂ければと思いますが、この特徴的な形態をした未確認飛行物体については近年各地で報じられているようで、その正体が気になりますね。
本日は跳梁する謎の物体に対して注意喚起をする意味で、世界各地から一体これは何なのか?と言う未確認の存在に関するニュースを取り上げてみましょう。

怪物トカゲ男に懸賞金 生け捕り100万ドル!!(2015年8月8日日刊スポーツ)

 トカゲ男は本当にいるのか? 目撃情報が相次いでいる米サウスカロライナ州ビショップビルで、新たな証拠画像が公開された。米ABCテレビ電子版などによると、2日午前に住民の女性が同地の教会の周辺で目撃。携帯電話で撮影し、同局に電子メールで画像を投稿した。「神に誓って、これは作り物じゃない。興奮してるわ!」と書き添えてあった。身長は約210センチで、トカゲが立って走っているように見える。胸回りの筋肉が発達し、手足の爪が長い。「スケープ・オレ」と呼ばれる湿地で生息しているとされる。

 今年5月に撮影された目撃映像も、同局に投稿された。同湿地の近くで撮影され、約30メートル先でトカゲ男が動いているように見える。撮影した男性は「教会の目撃情報を聞いて、僕も投稿しようと思った。頭がおかしいと思われるかもしれないので、映像の存在は秘密にしていた」と話した。

 初めての目撃情報は、1988年夏。男性が夜中に同湿地近くの道路脇に車を止め、タイヤを交換。その後、指が3本しかない怪物が車の屋根に飛び乗り、男性は車を蛇行させて、怪物を振り落としたという。その後も車の被害報告が続いたため、地元のラジオ局が、トカゲ男を生け捕りした者に100万ドル(約1億2500万円)の懸賞金を出すと発表した。

ちなみに現地報道では数々の画像も紹介されているようなんですが、懸賞金も出ているあたり日本で言えばツチノコ的な扱いになるのでしょうかね?
同じく目撃系のニュースでこういうものも出ていましたが、これもその正体は謎に包まれているようです。

【ブラジル】犬人間が目撃される(2015年9月20日オカルトニュース)

この画像は今年の7月頃、ブラジル中西部の都市トレス・ラゴアスで撮影されたものです。

詳細は不明ですが、軍警察の監視カメラによる映像であるとされています。

長い足をもつ奇妙な二足歩行生物が夜の町を歩く姿が捉えられています。

トレス・ラゴアスでは、多数の住民がこの生物を目撃したという報告があります。

その正体は不明ですが、「人狼」説、「犬人間」説、「チュパカブラ」説、「地球外生命体」説などが唱えられています。

トレス・ラゴアスは、マットグロッソ・ド・スル州で3番目に大きな都市。人口は約10万人。

何故これをイヌ人間と言っているかと言えばおそらく独特の脚関節の様子なのかと思うのですが、建物と比べるとかなり大柄な感じでイヌにしては大きすぎますかね。
インドではついにこうした未知生物が捕獲されたと言うニュースも出ているようですが、まずはこちらの記事を紹介してみましょう。

【閲覧注意】インドで「家族連れの小人」のうちの1体が捕獲される!! こんな姿をしていたのか……(2015年8月1日トカナ)

「一寸法師」から「ドワーフ」まで、世界各地の伝説に登場する小人。それは小型の人間、もしくは人間に似た小型の生物であると考えられているが、存在を示す決定的証拠は未だ得られていない。ところが今月、インドに小人が出現し、そのうちの1体を捕まえたとする驚愕のニュースが飛び込んできた!!

 小さな身体、まだら状に赤みを帯びた肌、そして大きな目――。これが、今回捕獲された生物の姿だ。これはまさに人間に似た小型の“何か”、すなわち伝説に登場する小人と呼ばれる類の存在に間違いない!

 7月24日付、インド「Tempudada News」の報道によると、写真の撮影地はラージャスターン州ジョードプルにある小さな村。その日、井戸の掘削作業に従事していた複数の村人の前に、“家族連れ”の小人が突然姿を現した。ショックと興奮が辺りを包み込み、奇跡が起きたと信じる一部の村人が小人1体を捕獲。記念写真を撮影することに成功したのだった。

 その後、この小人がどのような扱いを受けたのか伝えられていない。しかし、伝説に登場する小人たちは超能力としか思えないパワーを備えているケースも多い。たとえば、アイヌの伝説に登場する小人「コロボックル」が、「トカップチ(水は枯れろ、魚は腐れ)」という呪いの言葉を放ち、これが十勝の地名となった話は有名である。今回の村人たちも、小人たちに呪われることのないよう丁重に扱っていれば良いのだが……。

この種の捕獲例の常としてまともな科学的検証を受けていないのは残念なんですが、これが中国あたりであれば食味はどうであったかと言ったニュースにつながっていたのですかね?
最後に取り上げますのはいつも飛ばしているロシアの声からのニュースですが、ひとまず一読いただくことにしましょう。

学説:地面の下には異星人がいる(2015年2月12日ロシアの声)

イェール大の研究グループによれば、地面の下には異星人がいる。

「米ワシントン州ロペス島沿岸で古い「アラレ石」から特殊な炭素同位体が発見された。学界は騒然としている。地下深くに地球外生命体が存在しているかも知れないのだ。この鉱物は有機体起源のメタンを豊富に含む液体の相互作用によって作られた、とする説がある」研究者の言葉を「ビジネス・インサイダー」はこう伝えている。
これでよく分かった。地球外生命体にとって地下は居心地のいい場所だったのだ。何しろそこでは宇宙からの有害な放射線からも地表の高温からも守られているから。

何を言っているかわからないと思うが(AA略)と言いたくなるような話なんですが、こちらの記事を見る限り地底深くから生物活動の痕跡らしきものが見つかったと言うニュースであるようで、少しニュアンスが異なりますね。
生物がより過酷な環境下で生存できる可能性があることを示すニュースと言うことなのでしょうが、個人的には記事につけられた写真の方がちょっと怖かったでしょうか。

今日のぐり:「鳴海」

福山駅前に拡がる繁華街の一角、ビルの2階に入居しているこちらのお店、入って見ても何屋なのかよく判らなかったのですが、もともと寿司屋がルーツの和食のお店なのだそうですね。
この日はお座敷でコースをいただきましたけれども、その日のお品書きが印刷されていたりしてなかなか行き届いています。

前菜は飛竜頭やおくらなど色合いも良く盛り合わせてあって、いずれもなかなかいけますし、お造りはタイやカンパチと言った定番ネタよりもカツオの叩きだとか、ハモ湯引きなど季節ネタが好印象でした。
この時期の楽しみである土瓶蒸しはハモや松茸は元より汁の味を楽しみたいものですが、こちらの場合タイはともかく地鶏まで入れてしまうとそちらの味が強く出て全体が染まってしまう気がします。
煮物は鰻がメインでまずまずだったんですが、焼き物は牛肉の網焼きが出てきて、もちろん地元産の牛なのでしょうが組み合わせ的にちょっと唐突な印象も受けますでしょうか。
揚げ物はあんかけにしてある蓮根饅頭が妙にうまいんですが、表面の香ばしい揚げ具合がいいんでしょうか、料理としてはありふれたものですがこの日一番の当たりでしょうかね。
一方でこの後赤ダシと握り寿司が出たのですが正直この握りが一番残念な出来で、単なる居酒屋なら仕方ないかで済むのでしょうが出自が寿司屋と言うことであればもう少しこだわって欲しい気がします。
食後の甘い物も割合に豪華で、全体的に脂気の強い食材が多かったこともありますが、ちょっと食べ過ぎたくらいにボリューム感はありました。
無難にまとまった味で組み立ても面白いし悪くない店だなと思っていたのですが、お勘定の段になって予想していた金額よりもずっと安いのにびっくりで、この価格帯でこの内容なら明らかにお値打ち感がありますね。

接遇面は店の雰囲気相応でまずは標準的だと思いますが、この日は飲み放題も利用したのですがレスポンスはそこそこお客も入っていた割には比較的良い方だったと思います。
ちなみに入り口付近の内装のセンスがちょっと独特で、ちょっとこれは好き嫌いが分かれるかも知れませんが、個室に入ると割合に落ち着いた空間になっていて静かに飲食できるのはありがたいですね。
トイレなども概ね設備も標準的で小綺麗なんですが、この種のビル入居店によくあるパターンで外部スペースと直接つながっているので、店内の構造がやや複雑なこともあってお酒を飲んだ後などは迷いそうですよね。

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2015年9月21日 (月)

今日のぐり:「博多一風堂 倉敷店」

先日非常に惜しいところで終わったこんな事件があったのだそうです。

トンネルを掘って脱獄しようとした受刑者 穴が狭すぎて後一歩のところで逮捕!(2015年9月11日ENIGME)

ブラジルの刑務所から脱獄をしようと試みた、マヌケな囚人が後一歩のところで脱獄に失敗し逮捕されてという。

事件が起きたのは、ブラジル東北部のリオグランデ・ド・ノルテにある刑務所。
この刑務所で服役していたマイコン・ソウザ・ダ・シルバ(Maycon Souza da Silva)とラファエル・ダ・シルバ・コスタ(Rafael da Silva Costa)という二人の囚人が脱獄を計画したのである。
その方法は、刑務所からトンネルを掘って、刑務所の外に出るというもの。

二人は、刑務官に見つかることなくトンネルを開通させることに成功し、ついに脱獄を実行したのである。先にトンネルに入ったラファエルは無事にトンネルを抜けて刑務所の外に脱獄することに成功。
ラファエルに続いたマイコンもトンネルに入ったのだが、トンネルの出口を目前にして穴に体がはまり、身動きを取れなくなってしまったのである。
(略)
あまりもお粗末な脱獄劇だった。
先にトンネルを通り、無事に逃げ出したラファエルも、その後近くの森の中で逮捕され、事件は幕を閉じたという。

もう少し、穴を大きく掘ってから出れば逃げることもできたかもしれないが、自由になりたいという気持ちが先に立ってしまったのだろう。

その状況は元記事の画像を参照頂ければ一目瞭然なのですが、閉所恐怖症には何とも恐怖を覚えさせるような状況ではありますね。
本日は無事に救助された?マイコン容疑者を祝福する意味で、世界中からあと一歩だったのに…と言う微妙に惜しいニュースを取り上げてみましょう。

内定先の女性社員に全裸写真を送信 → 内定取り消し!(2015年9月6日デジタルトレンド)

    シカゴ警察によると、匿名の23歳の男が雇用予定の人事部の女性に自身の全裸写真を送信し、 内定を失うという事件が起こりました。

    警察の調べでは、男は内定先企業の女性だと認識せず送信していたとみられるそうで、 全裸写真を受け取った女性はすぐに警察に相談、事件化したとのこと。
    男は警察の事情聴取に対して「間違って送った」と主張しています。

    全裸写真を送りつけらては女性らは写真の取り扱いに注意すること、法的処置は望んでいないといいます。

せっかく内定まで取っていたのに惜しいと言う話ですが、企業側からすればハイリスク症例を回避出来てほっと一安心と言うところでしょうか。
密輸事件というものはしばしば思わぬところから発覚するものですが、こちらも妙な場所で発覚してしまったと言うケースです。

腹痛で搬送、病院で風船100個を排泄してバレた…大麻415個飲み込み密輸した男2人、逮捕 福岡県警(2015年8月20日産経新聞)

 福岡県警と門司税関は20日までに、415個に小分けした大麻樹脂を飲み込んでネパールから密輸したとして、大麻取締法違反の疑いで、いずれも同県小郡市の無職、東原健●(=示へんに右)(32)と松村健五(32)の両容疑者を逮捕した。

 逮捕容疑は、2人は共謀して今月3日、滞在先のカトマンズから、航空機で福岡市に大麻樹脂を持ち込んだ疑い。270グラム前後の樹脂をちぎって415個の小さな風船に入れ、1個当たり直径約1センチにして東原容疑者が全て飲み込んだ。

 4日に東原容疑者が腹痛を訴え、救急車で病院に搬送。診察中に100個程度の風船が肛門から排出され、発覚した。東原容疑者は容疑をおおむね認め、松村容疑者は否認している。県警などが入手経路を調べている。

こうした場合時々破損して溶出した薬物で急性中毒を起こすケースもありますから、良い子の皆さんは決して真似をしないようにしていただきたいですね。
望まれざる夜の訪問者と言うのは大抵の場合怖いものですが、こちら怖い中にもどこか間抜けなニュースを紹介しましょう。

餌求めてやってきた子グマ、猫ドアにつっかえる 米西部(2015年8月17日CNN)

米西部アイダホ州で、民家で餌をあさって味をしめた子グマが、飼い猫のための小さなくぐり戸から何度も侵入しようとする騒ぎがあった。

クマが入り込んだのは同州サンドポイントにあるダグラス・ハーダーさんの自宅マンション。12日にハーダーさんが外出中に、2階ベランダの引き戸から侵入して室内を荒らし回った。
クマは小麦粉1袋とブラウニーミックス、チョコレート菓子1本、コーラ飲料の缶1本をあさった末に、リビングルーム内に巨大な落とし物を残して行ったという。
帰宅してこれを見つけたハーダーさんが部屋を片付けるのに2時間かかった。それでも自宅にいる時でなくて良かったと胸をなでおろしている。

子グマはこの日の夜に戻って来て、今度は玄関の猫ドアをくぐって侵入しようとした。さらに13日から14日にかけてもやって来て、何度も何度も猫ドアに挑戦。顔をのぞかせた様子をハーダーさんがカメラに収めた。
ハーダーさんの自宅は今年5月にもクマ一家の訪問を受けていた。この時は親グマと子グマ2頭でベランダに置いてあった小鳥の餌を食べて行ったという。リビングルームにいたハーダーさんは、「ドアをたたくと子グマは振り向いたけれど、私のことなど全然気にしなかった」と振り返る。

アイダホ州北部は干ばつに見舞われていて、森にすむクマの餌も不足している。ハーダーさんは州の野生生物保護当局などにクマの被害を通報した。「クマを殺してほしくはない。ただ別の場所に移してほしい」と話している。

あまりに間抜けな状況は元記事の写真を見れば一目瞭然なのですが、親もいると言うことですから危ないことには変わりないわけで、まさしく間一髪と言うニュースでした。
動物ネタをもう一つ紹介してみようと思いますが、こちら思いがけないところで思いがけない手柄を立ててしまったイヌのニュースです。

ワンちゃんお手柄、脱獄阻止=ギリシャ(2015年8月16日時事ドットコム)

 【アテネAFP=時事】15日のギリシャ・アテネ通信によると、西部のイオニア海に浮かぶケルキラ島で、刑務所から逃げようと企てた収容者が地下でトンネルを掘っているのに散歩中の犬が気付き、見事に脱獄を食い止めた。

 犬が足元の地面から響く音に耳をそばだてて聴いているのを飼い主が不審に思い、警察に通報。既に数メートル掘られていたトンネルと複数の脱獄犯を見つけた。
 この刑務所では1996年にも、収容者数十人が19世紀の英保護領時代に掘られた古いトンネルを使って脱獄したことがあったという。(2015/08/16-06:55)

しかしこれだけトンネル掘りが横行する刑務所と言うのもどうなのかですが、イヌの不審に気づいた飼い主の判断もよかったと言うことでしょうか。
最後に取り上げるのも同じくトンネル、脱獄と言うテーマなんですが、こちらとうとう脱走に成功したがその後が…と言うニュースです。

露の幼稚園児2人、トンネル掘り脱走 「ジャガーを買いたくて」(2015年9月9日時事ドットコム)

【モスクワAFP=時事】ロシア中部ウラル連邦管区のマグニトゴルスクで、5歳の男児2人が、高級車のジャガーを買うためにトンネルを掘り、幼稚園から脱走した。同国の日刊紙コムソモリスカヤ・プラウダが8日、報じた。

 同紙によると、幼稚園の庭での屋外活動中に2人は姿を消した。地元チェリャビンスク州の当局もAFPの取材に対し、男児らが幼稚園を脱走する騒ぎが「数日前」にあったことを認めたが、詳細は不明としている。
 脱走した男児2人は、高級車を販売しているショールームを目指し、2キロの道のりを歩いた。子どもだけで歩いているところを車で通りがかった女性が見つけ、何をしているのかと声をかけたところ、子どもたちは、ジャガーを買うために幼稚園から出てきたがまったく金を持っていない、と答えたという。女性は2人を自分の車に乗せ、警察へ連れて行った。

 同紙が幼稚園職員の話として伝えたところによると、男児2人は数日前から脱走を準備し、砂場用のシャベルを使って幼稚園のフェンスの下にトンネルを掘っていた。男児たちがいなくなったことに幼稚園側が気付いたのは脱走から30分後で、地元の教育当局は当時の引率担当者を解雇し、園長を戒告処分とした。

やはりこういうことは後々までの計画性が重要なんだと感じさせるニュースなんですが、まあこの場合見つかって良かったと言うことなんでしょうね。
しかしこんな思いがけない脱走事件で解雇される担当者も悲劇と言うしかありませんが、今後は幼稚園においても厳重な脱走防止対策が必要になってくるのでしょうか。

今日のぐり:「博多一風堂 倉敷店」

一風堂と言えば海外でも豚骨ラーメンの認知度を高めるのに功績があったと聞く人気店ですが、ラーメン店が立ち並ぶ倉敷駅北側の激戦区でもかなりの繁盛ぶりなのはさすがですね。
ちなみにこの界隈ではかなり競争も厳しいようでたびたび店舗の入れ替わりがありますが、ラーメン屋が集積している地域と認知されていることが集客にもつながっているようです。

今回は「しろ」こと白丸元味タンメンに野菜トッピングで頼んで見ましたが、こちらがそもそも店本来の豚骨ラーメンに相当するようです。
最近はもっと濃く煮出した豚骨ラーメンも多いんですが、豚骨という癖のある食材から癖なくまとめられたここのスープのレベルは今でも決して低くないと思いますね。
トッピングの野菜の具合もちょうどいいんですが、基本的に博多系の極細麺にトッピング大盛りはちょっと失敗した気にはなりますので、この場合替え玉にしておくのが正解だったようです。
しかし特にどこが抜けていると言うわけではありませんが改めて一風堂恐るべしと言うのでしょうか、こういう手堅いラーメンを食べると迷ったら定番と言うのはありだなと感じました。

接遇もラーメン屋らしからぬ丁寧さですし、厨房のオペレーションも相当しっかりしている、設備面でも整っていて全般に隙がないんですが、まあ海外ではラーメン屋=小汚い店では通用しないでしょうしね。
その分値段もかなり高めではあるんですが、NYなどに比べるとバーゲンプライスと言っていいくらいだと言う考え方も出来るので、ラーメンも蕎麦などと同様今後は価格の二極化が進んでくるのかも知れません。

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2015年9月20日 (日)

今日のぐり:「大阪王将 福山平成大学前店」&「餃子の王将 福山駅家店」

先日その事実が発覚して以来多くの人々を愕然とさせているのがこちらのニュースです。

ロボPepperと「性行為は禁止」波紋(2015年9月12日webR25)

発売すれば、たちまち完売の人気となっているソフトバンクの人工知能ロボット「Pepper」。このPepperを利用する際の注意事項として、「性行為」についての項目があることが、ネット上を賑わせている。
あるツイッターユーザーが、「Pepper 一般販売モデル・Pepper 基本プラン・Pepper 保険パック. ご購入にあたっての注意事項」へのリンクとともに

「Pepper の重要事項説明に『Pepperと性行為をしてはいけない』と書いてある。まじか・・・」

と投稿。リンク先を見ると、「禁止事項」として

「性行為やわいせつな行為を目的とする行為、
又は面識のない異性との出会いや交際を目的とする行為」

と書かれているのだ。これについて、他のツイッターユーザーたちが

「Pepperと性行為って…w」
「pepperと性行為するとしたらどこが気持ちいいのかな。」
「pepperと性行為とかどんだけ未来人ww」

などと投稿し、話題になっている。
また、文言をよく読むと「Pepper“と”性行為をする」というよりも、「Pepperを他人と性行為するために使う」ことが禁止されているようにも読めるため、

「これ、pepperとの性行為自体はダメとは言われてないんじゃね?」
「Pepperを利用して異性と性行為する流れにもってこうとするのは駄目だけどpepperと性行為するのはありなんじゃないの?」
「pepperと性行為じゃなくて、pepperを使って他者と性行為等をしてはいけないんでしょ?笑」

などの解釈も登場。
さらには、「Pepper君使って性行為すんなって規約が有るって事は出来るって事だよな…」というつぶやきも。様々な憶測を呼ぶ注意書きとなっているが、果たして人間がロボットと性行為をするような日が来るのだろうか…。

まあそれが可能であるかどうかの議論はさておくとしても、Pepper君も思わぬところで思わぬ騒動に巻き込まれたと言ったところですかね。
今回は様々な観点から日々進歩を続けるPepperに知らしめる意味で、世界中から性に関わる人間のある種の執念、業の深さを思い知らされるニュースを紹介してみましょう。

ボタンで勃起する人工ペニスの形成手術が成功。6歳で事故に遭った男性、43歳で取り戻す(2015年8月26日engadget)

子どものときに遭遇した交通事故で陰茎および片方の睾丸を失った43歳の男性が、世界初という「バイオニック陰茎」の形成手術を受けました。彼の新しい陰茎は、陰嚢の裏に取り付けたボタンを押すことで伸張/収縮でき、性行為も可能です。 スコットランドはエディンバラに住むモハメド・アバド氏は、6歳のときに自動車に跳ねられ、そのまま180mもの距離を引きずられるという酷い事故に見舞われました。さらにその際、彼は陰茎と片方の睾丸を失うという男性にとっては考えたくもない重症を負ってしまいました。

ユニバーシティ・カレッジ・ロンドンの医療チームは、アバド氏のために3年をかけ、失われた陰茎を再建する手術を施しました。前腕部などから皮膚その他の組織を移植。これを繰り返して少しずつ主幹部分を形成しつつ、内部には2本の収縮パイプとポンプを埋め込みました。

このポンプは、できあがった陰茎を膨張させるために使われます。スイッチは陰嚢の裏にあり、ボタンを押すとポンプが下腹部のタンクから陰茎内に液体を送り込みます。そして最終的には風船が膨らむのと同じ原理で勃起状態となります。伸張時の長さは8インチ(約20cm)で、パートナーと行為におよぶことも可能です。フィニッシュ後は陰嚢裏のもう一つのボタンでコンパクトサイズに戻せます。なお伸縮にかかる時間は"ほんの数秒"とのこと。

さて3年かかった再建手術を終え、ようやく男性としてのフル機能を手に入れたアバド氏でしたが、現在はパートナーがいない状態です。

まだ再建中だった2年前、アバド氏はとある女性と結ばれ、幸せな日々を過ごしていました。しかし彼は彼女に、まだそれが使えないことを話していませんでした。そして昨年になり、彼女はそれが未完成で機能しないことを知ってしまいます。困惑した彼女は、あっさりとアバド氏のもとから去って行きました。

せっかく「バイオニック陰茎」を手に入れたものの ボッチ状態 に逆戻りのアバド氏はこう語ります。「コイツを試してみたい女性がすぐにも現れるはずさ!」
(略)

その状況は元記事の概念図を参照いただきたいと思いますが、しかし何事にも前向きに取り組むと言うことは大事な事ですよね。
一方ではこちらも前向きと言えば前向きなニュースなのですが、まずは記事から紹介してみましょう。

馬と性行為をした男、容疑を認めるも…妻「離婚はしない。夫を愛している。」 (2015年9月8日ミラー)

    ノーフォークにある厩舎で馬と性行為をする様子を監視カメラに捕らえられた男。
    逮捕され裁判にかけられたアラン・ブラックマン被告は昨日行われた審判において「馬と性行為をしたこと」を認めました。
    被告は当初、犯行は別人であるとして容疑否認していました。

    ブラックマン被告の妻は夫の犯行について”ひどく失望している”と言いつつも、離婚する考えはないといいます。
    「私は夫をまだ愛しています。」
    一方、被告がこのような犯行に及んだ理由については明らかにされていません。

    判決は10月23日に言い渡される予定です。

何事にもチャレンジする姿勢も大事ではあるのでしょうが、しかしこの場合は寛大な奥さんでよかったと言うべきなのかどうなのかです。
世の中一体何がおもしろいのか?と言う行為に妙な情熱を傾ける人間は少なくないものですが、こちらかなり無駄な行為度が高そうだと話題のニュースです。

「笑えるかも」とバイアグラ35錠飲んだ男、勃起がおさまらず病院送りに(2015年9月14日ミラー)

    「面白いかもしれない」との理由でバイアグラの錠剤を35錠のんだヨークシャー州の男性が、5日間にわたって勃起がおさまらずに病院送りになるという事件が起こりました。

    ダニエル・メドフォースさんは「笑えるかも」との理由で酔った状態でバイアグラ35錠を摂取したとのこと。
    薬は非常に効いたそうですが、その後に彼は笑えない状態であることを理解します。
    「めまい、幻覚、そして痛みに襲われたんだ。」

    ダニエルさんは妻に連絡し自分の行いを告白、すぐに救急車で病院に送られることとなりました。
    診察にあたった医師らは「笑えない行為だ」と言ったとのこと。

    幸いにもダニエルさんは妻に許されましたが、 「意味がなかったわね。」と言われたそうです。

この行為の何がどう面白かったのかは誰にも判りませんが、しかし5日間の間にはさぞや不自由も感じたことでしょうが、これこそ自業自得と言うべきでしょうね。
世の中には女は怖いと言うことを言う人がありますが、こちら確かに恐さを感じさせるニュースであるようです。

22歳男性の陰茎にシリコンを注入、死亡させた女(2015年9月10日ミラー)

    医師免許を持たないにも関わらず、男性の陰茎にシリコン樹脂を注入し死亡させたとしてニュージャージー州の女が逮捕、起訴されました。

    カーシャ・リベラ容疑者は22歳の男性に対し、陰茎部にシリコンの注入を行いました。
    男性は翌日にシリコンによる血管塞栓症で死亡しました。
    女は裁判の中でシリコンを注入したことを認めました。

    女は過失致死罪で逮捕、起訴されており、5年の実刑判決が言い渡される可能性があります。

    裁判では陪審員に対してリベラの知人と言われる男性が接近、およそ5000ドルの賄賂を提示したとされる件も取り上げられました。
    リベラ被告は友人が勝手にやったことと主張しています。

どのような状況で行為が行われたのかはっきりしないだけに様々に妄想を書き立てられる事件ではあるようで、特に被告の顔写真が一番怖いと言う声も(r
こちらも女が絡んだ何とも奇妙な事件なのですが、まずはこれも記事から紹介してみましょう。

目隠しHをしていた「彼氏」が「女」であった…被害者が性的暴行を訴え告訴(2015年9月8日ミラー)

    性行為まで下彼氏が「女」であった…
    被害にあった英国の女子大生が強制わいせつなどで「彼氏」を告訴しました。

    被害女性は性行為の際は必ず目隠しをされていたこと、そしてプラスチック製の陰茎を使用されていたために気づかなかったといいます。

    訴えを起こしたのはチェスター大学の女子大学生です。
    彼女は在学中の2011年ごろに「男性」と知り合い、そして性的な関係を持つ親密な仲となったとのこと。

    被告は性行為を行う際は「胸は腫瘍が出来ている」として包帯をし、また被害者女性には目隠しをさせた上でプラスチック製の擬似陰茎を使用したとされています。
    後に不審に思った被害者が行為中に目隠しを取ると、恐ろしいことにそこには「女」がいたとのこと。

    被害者の女性はこれらについて合意をしていないため、性的暴行、強制わいせつに当たると主張しています。

事件を知った人間にとっては、長く問題なく経過していたようであったのに何故これが裁判沙汰にまでなったのかについて議論が交わされているようですね。
最後に取り上げますのもやはり女が絡んだ事件なのですが、事件そのものは割合によくありがちな展開であったようです。

女家庭教師、レッスン中の13歳少年に100回以上も性行為…裁判始まる(2015年9月9日デイリーメール)

    13歳の少年に対し、2年間で100回以上もの性行為を行った家庭教師の女の裁判が始まりました。

    オックスフォードシャー州のキャロライン・キーリング被告は自宅でレッスン中の少年を誘惑し、2年間で100回以上もの性行為を行ったとされています。

    裁判所によれば、被告は屋外での授業時、日光浴のために下着姿になった際に性的関係を強要したといいます。
    被告は下着姿の少年を触りながら誘惑し、車の中に隠し持っていた避妊具を使用して性行為を行ったとのこと。

    1993~1996年にかけて行われたこれらの虐待行為は、2014年に警察に打ち明けたことで発覚しました。
    「早熟な少年は事件当時は楽しんでいるようでした。しかし後にそれが虐待行為であると理解したのです。」

    グロスター裁判所による最初の犯行の記述はこのように書かれています。
    「二人が初めて性行為をした時、少年は『興奮した』ようだった。キーリング被告は笑いながらブラジャーとパンティを脱ぎ去った。」
    キーリング被告は少年への性的暴行については否認しています。

まあしかし家庭教師と言うものが週一回だとすると2年間毎回と言う計算になりますけれども、これで本業の方に支障がなかったのかどうかも気になりますね。
ちなみに当初は「それなんてエロゲ?」などと多くの人間を騒然とさせたこのニュースですが、元記事を参照した結果今になって虐待行為だったと気づいた理由が判るともっぱらの評判であるようです。

今日のぐり:「大阪王将 福山平成大学前店」&「餃子の王将 福山駅家店

同じ通りの近隣同士に位置する大阪王将と京都王将に相次いで訪店する機会があったのですが、しかしこういうのは経営上有利な場合も不利な場合もあるそうですね。
管理人の場合もともと京都の方を利用する機会が多かったのですが、最近は大阪もあちこちでよく見かける気がします。

さてその大阪ですけれども、今回は冷やし担々麺と餃子を頼んでみましたが、麺とスープは割合にうまくまとめてあるのですが、この冷えた肉味噌の味と食感は少し気になります。
冷やし中華でも脂身の多いバラチャーシューが食感、味の面でちょっとつらいことがありますが、これももっと脂気の少ない赤身主体にしてみた方が合いそうに思いました。
それでも意外と楽しめた冷やし担々麺に対して気になったのが餃子で、目の前に置かれた瞬間他の全てを圧して焦げ臭いんですが、見た目さほど焦げているわけでもないのに油の問題なのでしょうか?
味も焦げ臭さと苦味が勝って正直さほどに…と言うところですが、こちらの場合水餃子もあるのですがセットになるのは焼き餃子はよく出る人気メニューだけに、油を変えるだけでも違ってくるんですかね。
接遇面では標準的なアルバイトレベルですが、カウンター席であったこともあって過不足はさほど感じませんでした。

一方で京都の方では日本ラーメンなるものを頼んで見たのですが、「国産素材で彩られた白醤油風味の国産ラーメン」と言うなら調味料も含めて国産100%にしてもよかったかもですね。
もちろん店の価格帯を考えると国産より輸入食材の方がいいものを使える可能性があるのですが、しかし国産を売りにしてはいてもそこらのラーメン専門店よりも高いのは微妙な感じです。
ラーメン自体は一見塩ラーメンにも関わらず味は確かに醤油味でおもしろいんですし、鰹節を足してあるのもいいとして、このチャーシューは臭みがちょっとスープに合わない気がします。
しかしこの麺さえもうちょっとしゃっきり茹でていればそう悪くはないラーメンだとは思うのですが、ともかくこの味この価格でラーメン屋を開いてもお客は来ないんじゃないか?とも思ってしまいますね。
こちらでも餃子を頼んで見たのですが、これも焦げ臭いんですが実際焦げてるからまあ当たり前か…と納得は出来る焼き加減で、味はニンニクが強烈、化調味が濃すぎでやたらに口も渇きますが、王将の餃子とは正しくこういうものだと思います。
接遇の方は大阪と似たり寄ったりと言うところで、求職者層にさほど差がないと考えるとマニュアルにも大差がないのかも知れませんが、他が似たようなものだけにちょっとした差別化は出来そうな部分ですよね。

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2015年9月19日 (土)

注:ちなみにマイコンと言う言葉もずっと以前から死語です

冷静に考えてみると当たり前と言えば当たり前なのですが、やはり現実を目の当たりにしてみると相応に衝撃を受けると言うことはあるもので、先日こんな記事が出て話題になっていました。

ショック!ファミ通の「ファミ」の意味を知らない若者増加中(2015年9月5日秒刊サンデー)

ンゴッ!否ッ!様々な伝説的なコーナーを生み出し、家庭用ゲーム機の黄金期を支えてきたご存知「ファミ通」ですが、最近ではなんとファミ通のファミの意味を知らない若者が増加中なのだという。え?ファミ通ってファミ通でしょ?ファミに意味があるの?と思う方はすでに「ゆとり」なのかもしれませんが、そもそもの原点としては今のPS4やXBOXなどではなくあのゲーム機なのです。

さてファミ通とはかつて家庭用ゲームを爆発的に普及させたあの名機「ファミコン」の略である。つまり「ファミコン通信」の意味であるが、もちろん初期は「ファミコン通信」として発刊されていたが、愛称として「ファミ通」が浸透し、1995年にファミ通」と愛称が正式名称に採用されたという経緯がある。
ファミ通はもともとアスキーが発刊していたがその後エンターブレイン、そして現在は「KADOKAWA・DWANGO」が発刊している。

ちなみにファミコンもファミリーコンピューターですので、本来全く略せず表記するのであれば「ファミリーコンピューター通信」という、急にレトロちっくな名前となる。
早めに名前を変えておいてよかったですね。

―ネットの反応
    ・ ファミリーマート通い(ファミ通)
    ・ そうか、ファミコン知らない世代がいるんだよな……。
    ・ そのファミコンでさえも、「ファミリーコンピュータ」の略だという事を知っているひとはどれくらいかな
    ・ 僕でもギリギリ遊んだぐらいやし、確かに子どもらは知らんわなぁ
    ・ 正直スーパーファミコンと64の違いがよく分からないんだけどどう違うの?
    ・ 「通」も分かってなさそう
    ・ JCに聞いたところファミコンとスーファミの単語が通じなかった
    ・ ファ。。ファミコン!
    ・ ファミ・・・ファミリー・・・
    ・ コンビニのファミマの「ファミ」は音階だよね。
    ・ もうファミコン見たことない子の方が多いよな、そりゃあ。
    ・ ファミリーマート通信
    ・ ファミコン知らん奴おるんか………
    ・ くそっカセットふーふーしたこともない平成生まれどもが??
    ・ いまどきの子は昔の正式名称がファミコン通信だったの知らないんだなー。
    ・ ファミ通のアレ

まあしかし冷静になって見ればファミコンの販売も1983年と言いますからもう30年以上も前の話ですから、ファミコンと言う言葉を正しく使える世代と言うのも非常に限定的で、もう少し上の世代になってくるとゲーム機は何でもファミコンだったりで区別がつかないのだろうし、下の世代になると当然ながらファミコン自体知らないしで、恐らく今の40~50台くらいの非常に限定的な年齢層だけヒットする用語なのかも知れません。
管理人もレゲー目的で後発品のいわゆるAVファミコンと言うものを中古屋で買ったことがありますが、そもそもビデオ出力自体が今や絶滅危惧種化しつつあるようですし、ましてやテレビがデジタル化された時代の人間にはRF接続と言われても何のことやらでしょうが、逆にこういう古いアナログ機器を色々と工夫して今も使っている人もいるそうですし、海外では未だに互換機が登場していたりもしていますよね。
ゲーム機などは別に世の中にあってもなくても大きな影響はないのかも知れませんが、例えば昔ながらのダイヤル式電話機などんもいつの間にか消えたものの一つで、小学生に黒電話を操作させてみるとダイヤルの数字を指で押そうとしていたなどと言う話もあるようですが、さてどこまで昔ながらの文化が継承されているのかと気になるのがこちらのニュースです。

現代の小学生:82%がマッチ使えず(2015年09月13日毎日新聞)

 マッチで火を付けることができる小学生は、20年前の約3分の1??。象印マホービン(大阪市北区)が実施した子どもの生活体験に関する調査で、マッチや缶切りを使えない小学生の割合が、20年前に比べて増えていることが分かった。

 調査は今年5月、首都圏に住む小学生の母親を対象に、インターネット上で実施。330人から回答を得た。同社は、同様の調査を20年前の1995年5月に調査票を用いて実施しており、今回の結果と比較し、発表した。

 調査によると、マッチを使える小学生は、全体の18.1%で、20年前の58.9%を大きく下回った。反対に「子どもにやらせたことがない」と回答した親は68.8%で、20年前(25.8%)の約2.7倍だった。

 また、「包丁でリンゴの皮をむくことができる」は10.1%(20年前は36.3%)▽「缶切りで缶詰を開けることができる」は、20.7%(同50.7%)??にとどまり、いずれも6?7割の親が「子どもにやらせたことがない」と答えた。「タオルを絞ることができない・子どもにやらせたことがない」との回答も計19.7%あり、20年前の計2.6%を大きく上回った。

 一方、「外でよく遊ぶ」79.7%(同67.9%)▽「泥だらけになって遊んだ経験がある」75.6%(同72%)??などは20年前よりアップした。
(略)
 母親に、子どもの生活技術の習熟度を尋ねたところ、「平均的だと思う」との回答が59.5%(同54.3%)、「もっとさせないといけないと思う」は21%(同32.3%)だった。同社は「便利な道具が増え、体験の機会が減ったことが、マッチや缶切りなどを使える小学生が減った要因のひとつではないか」としている。【塩田彩】

しかしマッチを使える小学生が5人に1人と言うのはなかなか衝撃的な結果なのですが、むしろ気になるのは危ない等の理由でマッチに限らず点火装置の類を使わせてもらえていない可能性のある小学生よりも、中高生以上の年代でマッチが使えない割合がどれくらいになるのかですかね。
マッチなどは災害時に必要になるんじゃないかと言う気もするのですが、確実性や再利用性からは百円ライター一個放り込んでおく方がいいと言う考え方もあるだろうし、缶詰なども今どきはイージーオープン缶が当たり前ですから、言われてみれば缶切りなどは台所にあっても使わない道具の一つになってきていますし、急須や栓抜きなども今や子供が正しく使えないものリストに入って来ているそうです。
缶切り無しで缶を開ける方法と言うのは定期的に紹介される定番ネタの一つで、災害時などに備えて一つくらいは覚えておいてもいいんだろうと思うのですが、そもそも非常用備蓄食料としての缶詰の地位も昔と比べて凋落一方で、軽くてかさばらないレトルト等で何がいけないのか?と言う意見もあるでしょう。
しかしギコギコやらなければならない古典的な缶切りなどは昔からある割にもうひとつ使いにくいものの代表格のように思っていたのですが、昔ながらのものの使い方を知らない世代が改めてレトロアイテムに接した時に全く新しい発想で便利な道具でも思いつかないものか、知能テストよろしく若い人の前に缶詰なりを山積みして考えさせてみると言うのも面白いかも知れませんね。

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2015年9月18日 (金)

何かあったらとりあえず救急車、はもうやめましょう

昨今救急崩壊と言えば救急車の搬送先が見つからないと言う意味合いで言われることが多いのですが、救急車の出動件数自体が多いと言うことも問題で、最悪の場合救急車が出払っているために本当にそれが必要な急患の搬送が送れると言ったこともあるわけですから、不要不急の119番通報は勘弁願いたいのが関係者の正直な心境だと思います。
この点で最近では言われるままに救急車を出すのではなく、各種基準に従って出動事例のトリアージも試みられていますが、これも結果として重症であったケースを搬送しなかったと後日紛争化するなど判断の難しさが指摘される中で、先日こんな試みが行われていると言うニュースが出ていました。

救急車呼ぶ?自分で病院?神戸市消防局が判定サイト開設(2015年9月8日朝日新聞)

 救急車を呼ぶべきか、自分で病院へ行くべきか――。体調不良やけがをした時の判断に役立ててもらおうと、スマートフォンやパソコンで救急車を呼ぶ必要があるかを確認できるインターネットサイトを、神戸市消防局が兵庫県内24消防本部で初めて開設する。

 サイト名は「神戸市救急受診ガイド」。総務省消防庁が作成した市民向けのガイドを基に、医師らと手順や内容を議論して作った。

 サイトは、呼吸の有無など重要な7項目に当てはまらないかを確認することから始まり、頭痛や腹痛などの項目から該当するものを選択していく。長くても数分で終わり、119番通報する必要がある「赤」、2時間以内を目安に医療機関の受診を勧める「黄」、医療機関の受診を勧める「緑」、経過観察を勧める「白」に分類される。

 「顔色が真っ青」「安静にしていても胸が痛い」などが「赤」に該当し、スマートフォン使用の場合はそのまま119番通報ができる。そのほかは医療機関の案内や電話相談の利用などを提示する

 神戸市消防局によると、高齢化で市内の救急出動件数は増加傾向で、昨年は過去最高の7万8393件だったが、搬送患者の6割近くが軽症という。救急車が現場到着にかかる時間は2008年に比べて約1分遅くなっていて、緊急性がある患者への対応が遅れる恐れがある。同局救急課は「判断に迷った時にガイドを使ってもらい、救急車の適正利用につながれば」。
(略)

さすがに息をしていない場合に救急車を呼ぶと言うことに躊躇する必要はないはずですが、ここで注目していただきたいのは連絡をするとある程度の状態把握をすると言うだけではなく、次にどこに連絡したらいいのかと言う情報提供をしてくれると言う点ですよね。
救急車が出動しなかったからと言って病院にちゃんとかかっていればさほどに大事には至らないでしょうから、足があって自力移動が可能なのであれば別に自分で病院にかかってもいいだろうと思うのですが、どうも最近では病院慣れしていない人を中心に、調子が悪くなれば取りあえず救急車を呼ばなければと素朴に考えている人もいらっしゃるようで、救急隊としてはその種の取りあえずコールにも対応しなければならないのでしょう。
こうした場合に救急隊は医師ではなく医学的判断がはっきりとは出来ない以上、疑わしいケースは断りにくいと言うこともあると思いますが、この面で救急を受ける側の医師にとっても不要不急の救急搬送を減らすことは最終的には自分達の利益にもつながるはずで、先日9月9日の救急の日には専門家からこういうコメントが出ていると言うことです。

自力受診など勧める「コールトリアージ」を- 救急の日シンポで有賀氏(2015年9月9日CBニュース)

「救急の日」の9日、救急医療体制のあり方を考えるシンポジウムが東京都庁で開かれた。基調講演で、昭和大病院の有賀徹病院長(都メディカルコントロール協議会救急処置基準委員会委員長)は、119番通報を受けた際、救急相談センター(♯7119)への転送や、緊急性が低い場合は自力で受診することを勧める「コールトリアージ」で、患者を振り分ける必要性を訴えた。【新井哉】

有賀病院長は、救急出動件数の増加に伴い、出動中の救急隊が次の要請を受けて消防署に戻れないことや、休憩時間をなかなか取れず、搬送先の病院やコンビニ、ファーストフード店で食事を取らざるを得ない状況を問題視。改善策の一つとして、119番通報で緊急性が高い人は救急車やドクターカー、防災ヘリなどを要請する一方、緊急性の低い人は、自家用車や公共交通機関、徒歩など自力で受診するといったコールトリアージのイメージ図を提示した。
(略)
基調講演の後のパネルディスカッションでは、東京消防庁救急部の緒方毅副参事が、高齢者施設に救急隊が出動した際、施設の協力病院から「受け入れる義務はない」と断られ、病院の選定に約2時間かかったケースがあったことを指摘。同庁救急相談センターの三浦邦久副医長(江東病院副院長)は同センターの役割を解説し、♯7119で看護師らが相談に応じた結果、「緊急度の判断ができなかったから」との理由で救急要請した人の割合を減らせたとした。

また、東京都医師会の伊藤雅史理事は、院長を務める等潤病院で受け入れた救急搬送件数が8年前の2倍近くの水準になったことなどを説明。退院先の確保といった「出口問題」についても、術後のリハビリテーションの早期実施や、在宅・訪問診療の充実といった取り組みに力を入れているとした。港区民生委員・児童委員協議会の古橋義弘会長は、健康保険証や診察券のコピーなどを入れて冷蔵庫で保管する「救急医療情報キット」を取り上げ、訪問先の高齢者から「これがあるから安心」と高い評価を得るなどして、普及が進みつつある状況を述べた。

「緊急性が低い場合は自力で受診することを勧める」と言うのは非常に重要で、とりあえず自力受診が出来ないともなれば明らかに救急車を出して間違いでない症例と思われるのですから、「指先を切って血が止まらない」等々の様々な個別事例を例示して「この場合は救急車を呼ばないで」云々と言うよりも、「自分で病院にも行けない時は救急車」とはよほど素人目にも判りやすい判断基準ではないかと思います。   
中には確信犯的に「救急車で行った方が待たずにすむ」と言う理由で救急コールする人もいて論外ですが、とりあえず医学的判断を仰ぎたいと言う場合にかかりつけ医がいる人はともかく、そうでない人の相談先として119番が機能している側面もあるのだとすれば、110番や119番などと同様に全国統一で覚えやすい番号での相談先を整備する等の対策も考えてみる価値はあるのかも知れませんね。
しかしここで議論されているように、単純に救急隊や救急病院の整備改善を図っているだけでは抜本的な問題解決には結びつかないのであって、急性期病院からの出口問題だとか地域内での施設間連携など多種多様な課題が絡んでくる問題であるだけに、地域内で役割分担やコンセンサスを形成していくことが非常に重要になってきます。
このところ話が進められている地域医療計画なども都道府県単位でこうした総合的な医療提供体制を構築することまでが求められているとも言えるのですが、そのためには各施設間の(ぶっちゃけて言えば)利害調整なども含めた非常に厄介な調整業務が必要となりそうなだけに、どこまで自治体が泥をかぶってでもやる気を見せるかによって将来的には大変な医療の地域格差が生まれることになるかも知れませんね。

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2015年9月17日 (木)

イヌ1匹に拳銃13発乱射で千葉県警に非難集中

先日千葉県で警官によってイヌが射殺されるという珍しい事件があり、詳細不明のまま各方面で大々的に報じられたこともあり非常に大きな、かつネガティブな反響を呼んでいるようなんですが、まずはこちらの記事から紹介してみましょう。

飼い主かんだ犬射殺=警官が13発—千葉・松戸(2015年9月14日時事通信)

 14日午前2時ごろ、千葉県松戸市稔台の路上で「女性が犬にかまれた」と110番があった。県警松戸署員3人が駆け付けたところ、飼い主の無職男性(71)に覆いかぶさってかみついており、その後犬が向かってきたため、3人で拳銃計13発を撃ち射殺した。男性とアルバイトの女性(23)=いずれも同市在住=が左腕をかまれる軽傷を負った。

 同署によると、犬は7歳のオスの紀州犬で体長約1.2メートル、体重約21キロ。13日夜に逃げ出し、男性が行方を捜していた。男性には、女性にけがをさせた過失傷害の疑いもあるとみて、詳しい状況を調べている。

 現場は新京成線みのり台駅東約300メートルの住宅街。浜元裕彦副署長は「犬は警官に牙をむいて襲い掛かっており、発砲は適正、妥当だ」と話している。 


苦情や意見で電話回線パンク 松戸署の大型犬射殺(2015年9月16日ちばとぴ)

 14日未明に、松戸市の住宅街で大型犬が女性を含む3人をかんで負傷させ、松戸署員が犬を射殺した事件を受けて、松戸署では署にかかってくる電話への対応に忙殺されている。

 同署によると、当初は報道機関による照会が多かったが、事件がテレビ、新聞などで報じられると一般からの問い合わせや意見が殺到。電話が集中した時には、署の回線が全てふさがり、発信も受信もできない状態で、14日午前から15日午後3時まで、約120件の電話があった。同署で対応班を臨時編成して応じている。

 その9割は、「13発も撃たなくてもいいのに」「通行人に当たったらどうする」「素手で何とかできなかったのか」という警察の対応への疑問や意見で、「良くやった」「飼い主に責任がある」との励ましや理解を示す内容も1割ほどあるという。

しかしイヌに向かって警官が銃を乱射すると言う光景もなかなか想像しがたいものがありますし、特に愛犬家の方々の場合イヌに対して特別な思い入れがあるでしょうが、見ていて気になったのが詳細が判明していない段階でテレビなどが非常に批判的な論調でこの一件を伝えていたことで、それが世間の反応をこれだけ大きなものにした一因だったのかも知れません。
確かにいくら人に噛み付いたとは言え、イヌ1匹に警官が3人がかりで出動して市街地で13発も銃を乱射したと聞けば穏やかならぬ話に聞こえますし、跳弾によって穴が空いたエアコン室外機が報じられたことから危ないじゃないかと言う意見や、幾ら何でも射撃の技量にも問題があるんじゃないか等々、様々な批判的な声も少なくなかったようですね。
ただ前日にも別な通行人が同じイヌに噛まれる被害にあっていたことなども知られるようになってきて、普段から非常に劣悪な環境で飼育されていたことが原因だっただろうとは言え、やはり非常に危険な状況であったと言うことは間違いないようで、むしろ現場の実態が知られるにつれて改めて大型犬の戦闘力を再認識したと言う声が上がっていると言います。

警察官が人襲った体長120センチ「紀州犬」に13発発砲し射殺 住民「テレビ番組かと…」 千葉・松戸(2015年9月14日産経新聞)

 14日午前2時ごろ、千葉県松戸市日暮の路上で、同市に住むアルバイトの女性(23)が犬にかまれたとする110番通報が、一緒にいた友人の女性からあった。約30分後には同市稔台の路上で、同市に住む飼い主の男性(71)も襲われてかまれ、一緒に犬を捜索していた県警松戸署地域課の男性署員3人が拳銃計13発を発砲し犬を射殺した。かまれた2人はそれぞれ左腕に軽傷。日暮では13日夜に10代後半の男性も犬に右腕をかまれて軽傷を負っており、同署は同じ犬にかまれたとみて調べている。

 同署によると、署員らは犬を見つけた際、制止を試みたが襲いかかってきたため発砲した。犬がひるまずなおも襲おうとしたため撃ち続けると、犬は13発目で倒れたという。同署は「拳銃の使用は妥当で適切だった」としている。

 同署と飼い主の男性によると、犬は「ミリオン」という名前の7歳の雄の紀州犬で、体長約120センチ、体重約21キロ。13日夜に犬に襲われた男性の家族から、「近所に似た犬を飼っている家がある」と聞いた署員が男性方を訪ねたところ、いなくなっていることが分かった。

 犬は普段から家族にかみつくなどしており、物置の中で飼われていたが、13日は首輪とリードで住宅の敷地内につながれていた。敷地内に首輪が残されていたことから、抜いて逃げたとみられる。

 署員は飼い主の男性とともに犬を捜索し、女性が被害に遭った現場の近くで犬を発見。男性がおとりになって、手ぬぐいを巻いた左腕にかみつかせて捕獲を試みたが、左腕の別の場所をかまれて失敗。男性が犬から離れたあと、署員が男性に許可を取り発砲したという。
(略)

飼い主ら襲った犬に発砲 防犯カメラが襲いかかる瞬間とらえる(2015年9月16日FNN)

飼い主を襲った犬に、警察官3人があわせて13発発砲。防犯カメラが、犬が襲いかかる瞬間をとらえていた。
午前2時17分、防犯カメラの画面を右から左に横切る犬。
その1分後、画面右側から飼い主の男性(71)が現れた。
犬は、男性のもとへ駆け寄った。
犬は、尻尾を振りながら、甘えている様子だった。
すると突然、犬が飼い主の左腕にかみついた
何度もたたきながら、犬を引き離そうとする飼い主。
犬は、執拗(しつよう)に追いすがった

14日午前2時20分ごろ、千葉・松戸市の路上で、女性が犬にかまれたとの通報があり、警察官3人が駆けつけたところ、犬が飼い主に覆いかぶさって、かみついているのを発見した。
警察官は、制止しようとしたが、犬が向かってきたため、拳銃を手に、「撃つので離れてください」と飼い主に警告
3人で、あわせて13発撃ったところで、犬は射殺された
(略)
警察官が撃った13発の銃弾のうち、6発から8発は犬に命中した。
それでも、犬の勢いが止まらなかったため、発砲を続けたという。
(略)

さすがにこうした状況で手順も踏んで発砲していることを過剰な銃器使用だとか、素手で捕獲出来なかったのかと言うのはちょっと無理がある机上の空論だと思いますけれども、それにしても「6発から8発は犬に命中した」が「犬の勢いが止まらなかった」と言うのは幾ら何でも威力が弱すぎるんじゃないかと言う気がしますよね。
ちなみに警察で一般的に使われる拳銃となっているのはニューナンブM60と呼ばれる38口径のものだそうですが、某有名サンフランシスコ市警警部の使う大口径銃は別格としても威力と言う点で特別高い評価を得ているわけではないそうで、テロ対策等に出動する特殊部隊の場合はもう少し大口径・大威力の銃を使っているそうです。
要するに平和な日本で主に見せるためのものとして使うには過不足ないと言うのが妥当な評価なのだそうですが、他方では一般的に外傷で簡単に大きなダメージを負い動きが止まってしまうのは過度に神経系が発達している(痛みを感じやすい)霊長類だけで、多くの動物は特に興奮しているような場合そう簡単には動きを止めることは出来ないと言いますね。
特にヒグマなど大型動物のタフネスぶりは各方面で語られている通りなんですが、いくら平和な日本だとは言ってもイヌよりは危険性の高い野生動物が暴れることもあり得るでしょうから、こうした場合も想定しての対応策を検討しておくのも今回の事件を今後に生かすことにつながるのではないかと言う気がします。

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2015年9月16日 (水)

日本でも難民は何十万人もいるのだそうです

そういう言葉が一般的に通用するものなのかどうかはともかく、試しにググって見ると確かに色々と情報が出てくるのがこちら「がん難民」と言う言葉で、本日まずは先日出ていたこちらの記事を紹介してみましょう。

なぜ「がん難民」は生まれる? 医師が指摘する2つの理由(2015年9月13日AERA)

 がんの治療法が確立したとされる日本でも、よりよい治療を求め、医療界をさまよう「がん難民」が生まれている。それはなぜなのか。がん研有明病院放射線治療科副医長の加藤大基医師、さぬき診療所院長の讃岐邦太郎医師、日本医科大学武蔵小杉病院腫瘍内科教授の勝俣範之医師、さらにがん体験者の大久保淳一さんが集まり、意見を交わした。

──「治療方針に悩んだり、よりよい治療をしてくれる医師や病院を探し求めたりして、途方に暮れながらさまよう」。民間シンクタンク「日本医療政策機構」の調査(2006年)によれば、そうした「がん難民」は推計約68万人いるといいます。科学的根拠に基づいた標準治療が確立している日本で、「途方に暮れる」がん難民が生まれるのはなぜでしょう。

加藤:がんを発症するのは人生の一大事です。ですから、ベストの方向を見つけ出すというのは当然、必要な過程だと思います。ただ問題は、そこから先。途方に暮れる患者さんが出るのは、端的に言うと、医師と患者さんのコミュニケーション能力が問われているからだと感じます。

勝俣:私は理由が二つあると思います。一つは、加藤先生がおっしゃったコミュニケーションの問題。近年、医師と患者さんとの間のコミュニケーションはどんどん希薄になってきています。なぜかといえば、医師が忙し過ぎるからです。私は一日20人弱のがん患者を診ていますが、他の医師と比べて少ないと思います。患者さんと納得いくまでとことん話し合うためです。

 それでも、私は腫瘍内科なので時間に少し余裕がありますが、外科医になると一日100人近いがん患者を診る医師はざらにいます。そのような状況で患者とコミュニケーションをとるのは難しい。そのため、医師と患者さんとの間にギャップが生まれ、話を聞いてくれないとか、見放されてしまったと感じてしまう場合があると思います。

 もう一つは、情報の問題。治療に関する正しい情報ががんの患者さんにきちんと届いているかといえば、必ずしもそうではありません。ともすると、「がんは放置したほうがいい」などという間違った危険な情報も少なくありません。そうしたものが野放しにされている結果、患者さんは惑わされてしまうのだと思います。

──それは、標準治療をやり尽くした後の話でしょうか。

勝俣:標準治療を手術、抗がん剤、放射線の3大治療だけに限って考えると問題があります。「緩和ケア」も標準治療の一つです。緩和ケアと聞くと、もう積極的な治療法がなくなった末期の患者向けと誤解されがちですが、緩和ケアをしっかりやることで患者のQOL(生活の質)も上がり、生存期間を延ばすことができる、つまり治療効果がある、というエビデンスが最近出てきて、アメリカの臨床腫瘍学会は声明まで出しています。

讃岐:私は1年半前に地域のホームドクターとして、東京の町田市に診療所を開業しました。それまでは、慈恵医大附属病院をはじめ大病院で勤務してきましたが、開業して思うのは、がん患者さんにとって重要なのは、専門的な話より生活のことまで相談に乗ってくれる医師が近くにいてくれることです。その意味では、身近に相談できるホームドクターがいれば、がん難民になる可能性は低くなってくると思います。

大久保:私は07年、42歳の時に睾丸がんを発症しました。しかし、幸い「がん難民」にはならず、標準治療を受け社会に戻ることができました。私個人の経験と、多くのがん患者さんから聞いた情報を交えて話をさせていただくと、がん難民が生まれる背景には二つあると思います。まず、患者にとって、医療が「非日常」だということ。そのため、知識も情報もない中で最善の選択をするには相当な壁があります。もう一つは、親戚や友人たちが「あの治療のほうがいいんじゃない?」などと、親切心からお節介を焼くことです。そうすると、自分の選択は正しいのかと迷いがちになります。

個人的に「がん難民」と言う言葉を聞くと、自分ではどうしようもない外部的事情によって癌治療の場を失い行き場を求めてさまよう患者的なイメージがあって、近年社会的にも知られるようになってきた医療崩壊現象の一つの表現系であるように考えていたのですが、記事からも判るように今現在広く使われているがん難民と言う言葉の意味合いは少しばかり違っているようですよね。
記事にある「治療方針に悩んだり、よりよい治療をしてくれる医師や病院を探し求めたりして、途方に暮れながらさまよう」患者と言う定義は割合に広く用いられているようで、これを現象面から見ていますといわゆるドクターショッピングと何ら変わらないじゃないか、とも思えるのですが、ドクターショッピングの場合しばしば客観的には病気が見つからないのに自分は病気だと思い込むなど、医療の必要性に疑問のある場合もあります。
これに対して癌などはいまや標準的治療法と言うものが各種ガイドラインで整備されているわけで、普通に考えればそれに従っていればいいじゃないかと言うものですけれども、先日国立がん研究センターが出した2007年データに基づくがん5年生存率が64.3%と言いますから、ざっくり言えば近年多い早期発見例も含めても3人に1人程度は治らないで亡くなってしまうと言うことになるのでしょうか。
もちろん癌以外でもそれに罹患すれば高い確率で亡くなってしまう病気と言うものはありますが、人々がその恐怖に打ち震え「脳卒中になるかも知れないから先生!何とかコレステロールを下げてください!」と病院に駆け込んでくると言うことはまずないことを考えると、罹患したかもと時にノイローゼになったり、その予防のために怪しげな民間療法にまで手を出してしまう癌という病気はかなり特殊な疾患であると言えるかも知れません。
癌という疾患自体の特殊性はそれとして、ここではより良い治療を求めて医療機関をさまよう患者の話が出てきますが、逆に「この先生に任せて大丈夫なのか?」と不安を感じながら通院を続けている患者さんも少なからずいらっしゃるはずで、そうした患者さん達にとってはそれなりに気が楽になりそうなこんな記事を紹介してみましょう。

がんの疾患でのセカンドオピニオン 9割近くの医師が「不快に感じない」 メドピア調査(2015年7月17日ミクスonline)

医師限定コミュニティサイト「MedPeer」(https://medpeer.jp/)を運営するメドピアは7月16日、がん以外の疾患について、患者からセカンドオピニオンの申し出があった医師の1割強が不快に感じ、9割近くの医師は不快に感じなかったとの意識調査結果をまとめた。がんに限らず、多くの医師でセカンドオピニオンに対する理解が広がっているといえそうだ。

調査はMedPeerに会員登録している医師を対象に実施した。調査期間は2月19日~25日。有効回答数は3952人。このうちセカンドオピニオンを要望された経験のある医師は2367人。

セカンドオピニオンの申し出を受けて「不快に感じた」との医師は12.6%、「不快に感じない」との医師は87.4%だった。申し出を受けたことのない医師(1585人)では「不快に感じるだろう」が16.0%、「不快に感じないだろう」が84.0%だった。

セカンドオピニオンの申し出を受けて不快に感じたとの医師コメントでは、患者の立場や気持ちに一定の理解を示しているものの、「信頼されていないと感じる」との意見が多い。また、「かかっている主治医に聞きにくいから質問するのではなく、病気や治療法について主治医にきちんと聞いてほしい」「不安をぶつけるだけ、そういうセカンドを求められると主治医に聞きなさい、と言いたい」などセカンドオピニオンを求められた側の医師の不満も散見された。

不快には感じないとの医師コメントでは、「本人が納得することが重要」「患者の当然の権利」といった内容が多く、「患者が医師を選ぶ時代」との意見もみられた。また、こちらの回答医師からも「患者が、ドクターショッピングをセカンドオピニオンだと勘違いしている」と、主治医とは別の医師の客観的意見を求めるものという主旨から外れた患者行動を問題視するコメントがあった。

言葉の定義としてセカンドオピニオンと言うのは直接治療に結びつくものではなく、あくまでもその疾患に関して別な治療法があるのかどうか等の意見を聞きに行くだけの行為を指しているわけですが、実際にそこでより良い(と患者さんが考える)治療法が提示されればそちらに転院して治療をと言う流れにもなるのですから、これも希望を受けて患者を手放すことの是非と考えても良さそうに思いますね。
セカンドオピニオンと言われるとまるで自分の治療方針をチェックされるように感じるかも知れませんが、ガイドラインに沿った対応が当たり前になってきますと、どこの医療機関でもやっていることには変わりがないとも言えるわけで、紹介する方も当たり前のことを当たり前にやっていますが何か?と自信を持って送り出しやすくはなっていると言えるかも知れません。
一方で多忙な急性期の医療機関において、明らかにキャパシティーを超えて殺到する患者を少しでも減らしたいと考える先生も決して少なくないのだろうし、昔のようにひとたび自分のところに来たら何が何でも最後まで面倒を見ると言ったタイプの先生はもはや絶滅危惧種で、今どきはむしろ患者の希望を渡りに船でさっさと手放してしまおうと狙っている先生も少なからずいそうには思います。

患者の側でも必ずしも担当医が気に入らないから他所にかかりたいと言う人ばかりではなく、本人は納得しているが家族が他の意見を聞いた方がいいと言ったから等々と言うケースも少なからずあるようですが、基本的には担当医が病状について一番よく調べているわけですから、まずは納得がいくまで担当医と話し合い、自分なりに十分病気への理解を深めると言うことが大前提になるかと思います。
そうした努力をした上で例えば「あそこの病院はこれこれの治療法もやっていると聞きますが」と言う話であれば何も問題なく紹介をしてくれるのでしょうが、やはり医者も人の子ですからきちんと説明をしても合理的判断が出来ない(ように見える)人だとか、自分の体のことであるのにそもそも話をまともに聞くつもりがないようなタイプの人であれば、やはり少なからずおもしろくない気分にはなりそうですよね。
不思議とそうしたタイプの患者さんは紹介された先でも同じような印象を与える場合も少なくないようで、昨今その種の患者に対してはきっちりと防衛医療に徹して深入りしない先生もいらっしゃるかと思いますが、本当に自分の体を大事に思っているのであれば「俺はお客サマだ文句あるか」と言うことではなく、やはり周囲にもそれと伝わるような態度で接していた方がより親身になって対応してくれるのではないかと言う気がします。

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2015年9月15日 (火)

性的マイノリティの権利が拡張されつつあるアメリカの現状

世界的に性的マイノリティーの権利を確保しようと言う動きが出ていて、先日はスペインで警官同士の同性婚の様子が非常に肯定的表現で報じられていたのを興味深く見たのですが、隷属的多妻主義者や小児性愛者など互いの自由意志にいささか疑問符がつきかねないケースを除いては、基本的には個人同士の自由意志による関係と捉えておくべき問題なのでしょう。
別に誰の迷惑にもならないのであれば好きに事実関係を結べばいいじゃないか、と言われるかも知れませんが、社会的な各種サービスからアパートの入居に至るまで夫婦や家族の関係を基準に成り立っている今日の日本社会では、この事実婚なるものの扱いが非常に難しいのは確かですし、男女別に扱われる機会も多いだけに「この人は男女どちらとして扱うべきなのか?」と対応に迷うケースも少なくないですよね。
そんな社会の困惑を反映してか、「それならそもそも迷う必要のない環境を整えればいいじゃないか」と言う話が出ていること自体はまあ理解できるとして、それが初等教育の現場で行われていると言うことに未だ意識の追いついてこない方々も多いかも知れません。

男女別トイレを段階的廃止、米サンフランシスコの小学校(2015年9月12日AFP)

【9月12日 AFP】米国でトランスジェンダー(性別越境者)の人々のニーズを受け止めようという傾向が全国的に強まっている中、カリフォルニア(California)州サンフランシスコ(San Francisco)の小学校が男女別のトイレの段階的廃止という全米でもあまり例のない取り組みを始めた。

 サンフランシスコにあるミラロマ小学校(Miraloma Elementary School)のサム・バス(Sam Bass)校長は声明で、男女別トイレの廃止は、男女どちらの性にも合致しない生徒が8人いることを認識しての措置だと述べ「生徒全員に安心感を持ってもらいたいだけではなく、全員が一様に平等であることを理解してもらいたいとの狙いもある。生徒たちに貴重な教訓を教える機会だ」と語った。

 米国では最近、五輪金メダリストのブルース・ジェンナー(Bruce Jenner)さんがケイトリン・ジェンナー(Caitlyn Jenner)さんと改名し、トランスジェンダーであることを公表し話題になった中、全米の学校・大学でトランスジェンダーの生徒の処遇を改善する動きが現れている。多くの学校で性別分けのないトイレが導入されているが、男女別のトイレをなくしたところは少なく、この問題の論争は続いている

 ミズーリ(Missouri)州ヒルズボロ(Hillsboro)では今週、トランスジェンダーの生徒が女子用のトイレや更衣室を使ったことに抗議して生徒約150人が授業をボイコットする騒ぎがあり、この一件の後、教育委員会の数人の委員が「哲学的見解 の違い」を理由として辞任した。

この夏に連邦最高裁で同性婚を合憲と認める判決が出てからアメリカでは一気に性的マイノリティーブームのようなことになっていて、社会全体のリベラル化がこうした形で現れ今度の大統領選の行方にも大きく影響しそうだと言われているとかいないとかですが、何にしろアメリカからすれば良くも悪くも伝統的価値観に対しての決定的一撃になったと言うほど大きな問題であるそうです。
この件も日本で同様の事件が起これば全く別の反応が起こりそうなんですが、そこはアメリカと言うことでこういう形になったのでしょうか、それに対してこうした対応に出る学校と言うのもまあアメリカらしいと言えば言えるかと思うのですが、性的マイノリティが女子トイレに入るだけで学校を集団ボイコットするような状況に対して果たして解決策となるのかどうかは今後の経過を見てみないと何とも言えませんよね。
恐らくは我々が思っている以上に現地でこの事件は敏感な問題として扱われていて、各方面から散歩両論だと言いますけれども、一方でアメリカという国は性的に寛容であるようでいて、他方では日本など比較にならないくらい保守的で頑固なところもあると言うのが特徴ですから、当事者よりも保護者などから非常に多くの意見も出ているのではないかと思いますし、教育委員会から集団辞任が出ることも当然でしょう。
こうした性的マイノリティに対しての社会的な反応が必ずしも好意的、友好的なものばかりではないことは当然と言えば当然で、そうした反応自体はどこの国、どんな文化でも共通する減少なのではないかと思いますが、その現れ方が日本人の目からするといささか奇異な感じに見えると言うのもまたアメリカらしいと言うことなんでしょうか、先日こんな記事が出ていました。

同性婚カップルに待った! 米で婚姻証明書拒否相次ぐ 「信仰に反する」と事務官ら“抵抗” 共和党から支援(2015年9月11日産経新聞)

 【ニューヨーク=黒沢潤】今年6月に同性婚が最高裁判決で憲法上の権利として認められた米国で、地方の役所の事務官が宗教的信条を掲げて同性カップルへの婚姻証明書の発行を拒む例が目立っている。同性婚への理解が進む一方、同性婚をなおも受け入れられない米社会の宗教土壌を反映する形となっている。

 全米で最も注目されているのは、南部ケンタッキー州ローワン郡の女性事務官、キム・デービスさん(49)が証明書発行を拒んだケース。最高裁判決後も「キリスト教信仰に反する」として拒み続けたため、男性カップルに訴えられた。
 デービスさんは「私にとってこの件はゲイやレズビアンの問題ではなく、『神の言葉』を支持するかどうかの問題だ」などと主張したが、連邦裁は3日、収監を決定。宗教保守派が連日、抗議デモを展開したこともあり、8日に釈放された。連邦裁はデービスさんに対し、部下の証明書発行を妨げないよう命じた。
 同性婚に批判的な姿勢を示す共和党からはこの間、デービスさんを支援する動きが出た。2016年の大統領選に出馬表明したテッド・クルーズ上院議員は収監先を訪れて激励。同じくマイク・ハッカビー元アーカンソー州知事も釈放に立ち会い、「良心を曲げなかった」などとたたえた。

 ケンタッキー州以外にも証明書発行を拒む例が目立つ。南部テキサス州では、フード郡の事務官が発行を拒絶。連邦裁は7月、最高裁判決に基づいて発行を命じた。事務官は命令を不服としているが、部下には発行を認めているという。
 南部アラバマ州でも、少なくとも9つの郡の事務官が発行を拒否した。ある事務官は米NBCテレビに対し、「最高裁の判決は不満だ。失うものは何もない」と述べ、当面は拒否を貫く姿勢を示している。南部ノースカロライナ州でも同様の動きがある。

 かたくなな宗教信条を持つ事務官らを支えているのは、「自由評議会」(南部フロリダ州)や「自由防衛同盟(ADF)」(南部アリゾナ州)といった宗教団体だ。ADFは既存の法律を尊重しつつ、宗教信条の実現を目指す“現実派”だが、自由評議会は公権力との対決をいとわない“強硬派”という。
 一方、ロイター通信の世論調査によれば、「同性カップルに婚姻証明書を発行すべきでない」と答えた米国民は29・8%にとどまる。「発行すべき」が59%と大きく上回り、米国内で同性婚への理解が着実に進んでいることも確かだ。

日本でも自治体レベルで同性婚に証明書を発行することが試みられていますが、例えばそれに対して何かしら異なった意見を持つ現場の末端役場職員が思うところがあったとしても、公僕として粛々と手続きを進めることを優先しそうに思うのですが、アメリカの場合こうした思想信条による抵抗の動きもまた個人の権利であると言う考え方なのでしょうかね。
この種の思想問題で近年記憶に残っているものとして、船橋市西図書館の司書が自らの思想信条に沿わない書籍を次々に破棄していたと言う船橋焚書事件が有名ですが、当時元図書館職員なども加わって座談会が開かれた際のコメントを見ると、現場経験者からは特定思想に染まった職員の存在は認めつつも「何故やったのか判らない」「普通職業倫理の方が思想より上に来る」と言った意見が多かったようです。
この辺りは個人の思想に沿わないことを国や公権力であっても強要されるのはおかしいと言う考えが思想の基本として根付いている国と、とりあえず公人として働く以上個人の思想は棚上げにすべきだと言う感覚が一般的な国の差であるとも感じますが、日本で同種の権利要求が今後高まってきた場合に社会として組織としてどのように対応していくべきか、日本独自のやり方を模索していく必要があると言うことなのかも知れません。

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2015年9月14日 (月)

意外と高くなった医療への国民満足度、しかしその内実は

こういうのは意外な結果、と受け止めるべきなのでしょうか、本日まずは先日こうした調査結果が出ていたことを紹介してみましょう。

医師の説明「十分」が9割、厚労省調査(2015年9月11日医療維新)

 厚生労働省は9月8日、「2014年受療行動調査」を公表した。医師からの説明については、外来、入院とも「十分」とした人が9割を超え、病院への満足度も年々増加傾向にあった。病院を選ぶ理由では入院、外来とも「医師による紹介」が1位だった(資料は、厚労省のホームページ)。

 調査は患者に医療を受けた時の状況や満足度など尋ねるもので、3年ごとに行われている。2014年は10月に実施し、全国の一般病院488施設を利用する患者(外来・入院)約19万5000人を対象とし、約15万3000人から有効回答を得た。

 「医師からの説明の有無、説明の程度」では、外来では「十分だった」(58.5%)と「まあまあ十分だった」(35.4%)を合わせると9割を超え、「あまり十分ではなかった」が4.4%、「十分ではなかった」が1.7%、「説明を受けていない」が0.5%だった。入院では、「十分だった」が66.5%、「まあまあ十分だった」が26.8%、「あまり十分ではなかった」が4.5%、「十分ではなかった」が2.2%、「説明を受けていない」が2.3%だった。

 医師から説明を受けた際に疑問や意見を伝えられたかを聞いた質問では、外来で「十分に伝えられた」が44.5%、「まあまあ伝えられた」が43.9%で、やはり高評価で、「あまり伝えられなかった」が5.7%、「まったく伝えられなかった」が0.6%、「疑問や意見は特になかった」が4.0%だった。入院で「十分に伝えられた」が49.5%、「まあまあ伝えられた」が34.2%、「あまり伝えられなかった」が5.9%、「まったく伝えられなかった」が1.3%、「疑問や意見は特になかった」が7.1%だった。

 病院への満足度では、「満足」とした回答が外来で57.9%、入院で66.7%。それぞれ1996年から約10ポイント増加している。項目別の満足度では、外来、入院とも「医師以外の病院スタッフの対応」(外来58.3%、入院69.3%)が最も高評価だった。

 「外来・入院別にみた病院を選んだ理由」では、外来、入院とも「医師による紹介」(外来35.6%、入院53.3%)が1位で、「交通の便がよい」(外来27.6%、入院25.3%)、「専門性が高い医療を 提供している」(外来24.0%、入院25.1%)と続いた。

まあ丁寧な説明と言うのか単なる冗長な説明と言うのか判らないような場合も往々にして見受けられるのですが、医療現場において患者説明と言う行為の重要性が認識されるようになり、その促進の結果がこうして肯定的に評価されているのは悪いことではないですよね。
興味深いのは同じ調査で患者の27%は待ち時間に不満を抱いていると言う結果が出ていて、確かに現状ではそうした不満が出るのも当然だと思いますけれども、逆にたったの27%と考えるとTDLで行列待ちをしている人の4人に1人しか不満を抱いていないとはちょっと思えませんから、何とはなしに医療に対する目線も雪解け気味には感じられるでしょうか。しかしWHOなどの各種国際機関による評価で日本の医療は世界的に見てもトップクラスに優れているものであると認定されている一方で、日本人全般の医療に対する満足度が諸外国に比べて非常に低いと言う事実が以前から注目されていたわけですが、何しろ医療訴訟真っ盛りのアメリカや医療崩壊先進国のイギリスよりずっと低いと言うのですから、ひと頃は「マスコミのバッシングのせいだ」等々様々な考察が行われてきたものでした。
この10年ほどは日本でも医療崩壊と言うことが非常に注目されるようになり、現場の感覚として未だ以前より劇的に医療を取り巻く環境が改善されたわけでもないと言うのがまあ一般的なものだと思いますが、そうした現場の自覚に反して医療への国民満足度が大きく高まってきているように見えると言うのが不思議なのですが、これもマスコミの医療バッシングが減ってきたせいなのでしょうか?(苦笑)
いずれにしても多忙な日常診療の中で大部分の患者が医師の説明に満足していると言うのは非常に心強く、近年の接遇教育やインフォームドコンセントの滲透をうかがわせますが、逆説的に言えばこうした「医療行為以外」の部分に非常に多くのマンパワーを割かれるようになった結果、いくら医師の数を増やしても現場の多忙感が解消しないのだと言う考え方も出来るかも知れませんね。
ともかくもこうした国民認識の改善も反映されたと言うことなのでしょうか、先日は2020年度から医学部の定員を削減することを政府が検討していると言うニュースが出ていて、さすがに平素からの日医あたりの盛んな働きかけがようやく実を結んだのだろうと思うところなんですが、他方ではもう一つ気になるものとしてこういう話も出ているようです。

2割が入院まで1カ月以上 空き病床なし、予約取れず 厚労省の患者調査(2015年9月9日共同通信)

 救急搬送以外で入院が必要と診断された患者のほぼ5人に1人が、実際に入院するまでに1カ月以上かかっていたことが8日、厚生労働省が公表した2014年の受療行動調査で分かった。「ベッドが空いていない」や「手術や検査の予約が取れない」といった理由が目立っており、さらなる医療提供体制の改善が求められそうだ。

 調査は3年に1回実施。今回は2014年10月に全国488病院を対象に行い、患者約15万3千人(うち入院患者約5万3千人)から有効回答を得た。

 入院までの期間に関しては今回初めて聞いた。その結果、緊急入院や救急搬送ではなく、予約をしてからの入院とされた患者で、入院までにかかった期間を「1カ月~6カ月未満」としたのは16・1%。「6カ月以上」は2・7%だった。一方、「1週間未満」は38・6%、「1週間~1カ月未満」は34・6%。

 病院の種類別に見ると、1カ月以上との回答が多かったのは、高度医療を提供する特定機能病院の患者(30・0%)。500床以上の「大病院」の患者(23・9%)が続いた

 これらの理由は、全体では「ベッドが空いていない」(26・7%)、「手術や検査の予約が取れない」(17・6%)などが目立った。病院別では、特定機能病院や大病院の患者で、予約が取れないとの回答が3割弱と多く、寝たきりの高齢者らが長期入院する「療養病床」を持つ病院の患者は44・2%がベッドの空きがないと答えた。
(略)

かつて医療崩壊と言う減少が話題になった頃には「イギリスでは医療が崩壊した結果、入院や手術が何ヶ月も待たされると言うことが普通にあるらしい」などと言われていたものですが、実は日本においても似たような話がいつの間にか当たり前になってきていると言うのはいいことなのか悪いことなのか、先の記事と併せて考えると何やら医療は崩壊しても国民の満足度は高かったイギリスの後追いをしているようにも感じられますよね。
もちろん平均在院日数短縮が至上命題となっている昨今では、かつてのように病気が見つかれば取りあえず入院と言うことをやっている時代錯誤な病院はほぼ絶滅していて、どこの急性期病院でも外来で可能な限りの事前検査などをやりきった上で最低限の日数だけ入院させると言う対応をしているはずですから、一ヶ月程度の期間であればこの種の事前準備に費やされたものと考えてもよさそうには思います。
ただその理由として「ベッドが空いていない」「予約が取れない」と言う解答が多いと言うのは需給バランスの不均衡を示唆することでもあって、緊急性のない入院は下手すれば数ヶ月待ちと言うことも今や決して日本でも珍しい話ではないし、そう異常な事態であると言う認識も持たれてはいないようにも感じますがどうでしょうね?

もともと医療制度上急性期の病院はどこも常時ベッドを埋めていなければ経営が成り立たないようになっているのですから、いつでも望んだ時に即入院と言うことは(緊急を要するケースを除いて)あり得ないし、国としてもそうした「無駄な空きベッド」がなくなるように、これからは地域医療計画に基づいて病床数を厳密に管理し、強制的に削減させようとしているわけです。
もともと日本の医療の特徴としてやたらにベッド数が多く、入院期間が長いと言うことが言われていて、基本的に入院する必要がない場合にも患者が入院していると言うのは諸外国では非常に珍しいものなんですが、下手をすると家で暮らすより入院させておく方が安上がりにもなりかねない日本の医療現場においては「先生、お爺ちゃんを来月まで預かってもらえませんか?」などと社会的入院も未だ珍しいものではないと言えます。
その点で今回大病院、基幹病院ほど入院までの待ち時間が長いようだと言うのは医療の緊急性と言う観点から言えば本来逆なのだろうし、裏読みすればどうでもいい病院がまだまだ多くのベッドを抱えていて必要性もない患者をほいほい入院させてるんじゃないかとも考えられるのですから、施設間で病院機能や実績に応じて病床を再配分すべきだと言う話は、それはそれで正しいことではあるのでしょうね。
患者集めに四苦八苦しているような場末の病院では、どうやって患者様により多く入院してもらえるかと知恵を絞っているそうですが、本来ならばどんな病院であれ必要もない患者さんは早くお帰りくださいと言えるようになるのが筋であって、病床配分のみならず診療報酬体系などの点からももう少し工夫改善の余地があることなのかも知れません。

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2015年9月13日 (日)

今日のぐり:「わなり」

プロ野球もシーズン終盤を迎えていますが、先日こんなニュースが出て話題になっていました。

ホームランガール 80代も(2015年8月17日NHK)

マツダスタジアムの試合でホームランを打ったカープの選手を迎え入れる「ホームランガール」に、広島県内に住む50代から80代の女性3人が選ばれました。

カープは社会現象ともなった「カープ女子」と呼ばれる若い女性ファンが増えていますが、以前から応援していた世代にもより関心を持ってもらおうと、60歳以上の女性を対象に初めて「ホームランガール」を募集しました。
国内の28都道府県や海外からあわせて1077人の応募があり、選考の結果、県内に住む60歳と85歳、それに企画を提案した52歳の女性3人が「ホームランガール」に選ばれました。

3人は来月8日からマツダスタジアムで行われる中日との3連戦で、ホームランを打ったカープの選手に球団マスコットの「スラィリー」の人形を渡す「ホームランガール」を務めます。

カープは今シーズン主催試合の観客数はこれまでで最も早く100万人に達し、年間入場者数も初めて200万人を超える見通しとなっていて、17日にマツダスタジアムで会見した3人のうち最年長で85歳の草田カズヱさんは、「カープのユニフォームを着たかったです。選手に人形を渡す前に転ばないようにしたいです」と笑顔で話していました。

さすがに広島パねえ…と言うべきなんでしょうか、しかしせめてホームランレディとか呼んだ方がよくないかと言う気もしますでしょうか。
今日は新たに活躍が期待されるホームランガールを応援する意味で、世界中からちょっとマニアックな趣味を反映したニュースを紹介してみましょう。

リリース以来誰も攻略できなかったゲーム「Journey Of The Light」が販売停止に そもそもゲームが完成していなかった可能性?(2015年8月11日ねとらば)

 アメリカのパズルアドベンチャーゲーム「Journey Of The Light」が誰一人としてまったく攻略できないことから、販売停止のうえ、返金を行う事態に陥りました。

 「Journey Of The Light」は5月22日よりPCゲームのダウンロード販売プラットフォームであるSteamにて発売されていたパズルアドベンチャーゲーム。光る玉を操作しながら謎に包まれた美しい森の中を移動し、青や赤のライトを点滅させて、ところどころにあるヒントを手掛かりに家に帰るための正しい道を探していくという内容になっています。

 全8章から構成され、プレイ時間は約17時間かかるというボリュームやグラフィックの美しさも魅力的だったのですが……、なぜか攻略者が1人も現れなかったのです。開発者いわく「おそらくSteam上で最も難しいゲームのひとつ」。それにしても全ステージクリアどころか、第1章すらクリアしたプレイヤーが出てこないのはおかしいのではないか、そもそもゲームが完成していなかったのではないか、などさまざまな憶測が飛び交いました。そのためゲーム評価は「ほぼ不評」という結果に。

 開発者のLord Kresさんは何度かコミュニティハブにおいて、プレイヤーから指摘されたバグの修正報告や質問への回答をしていましたが、7月30日以降、開発者のアカウントでの書き込みは途絶えています。7日、Steam側から「総プレイ時間、購入日にかかわらず全額を返金する」との告知と謝罪文を最後に当ゲームは完全に配信停止となりました。

 なお、このような措置により「絶対に攻略できないゲーム」「失われたレベル(ステージ)」となってしまったため、コミュニティハブに書き込みを行う一部のプレイヤーからは逆に希少価値のあるゲームとして注目を浴びているようです。

まあしかし一昔前のPCゲームなどはクリアさせたら負けとでも思っていたのか、理不尽な難易度のものが多かったものですけれども、これも開発者の趣味だと言うのでしょうか。
同じくゲームの話題をもう一つ紹介してみますが、それは果たして目的にかなうのか?と疑問視する声もあるニュースです。

血液研究室から生きて帰れるか…脱出ゲームで献血PR(2015年8月9日朝日新聞)

 脱出ゲームに、音楽ライブ。大阪府赤十字血液センター(大阪市城東区)が、あの手この手で若者を献血に導いている。お盆は、血液が最も不足しがちなシーズン。大阪に特有の血液供給事情も背景にあるという。

 あなたは果たして生きて帰ることができるだろうか?

 これは14日に始まるイベントの宣伝文句。3年前まで実際に血液製剤をつくっていたセンター内の部屋を舞台に、血液や献血にまつわる謎解きをしながら、閉ざされた空間を脱出するゲームだ。献血をするのが参加条件で、定員300人に対し、約3千人が応募した。狙い通り10~30代が半数を占めた。

 センターによると、例年、お盆の前後は年末年始とともに献血が最も足りなくなりがち。企業や学校が休みに入ると「献血バス」が派遣できず、暑さや雨など天候に左右されがちな街頭での献血頼みになるせいだ。

 10月には近畿ブロック血液センター(大阪府茨木市)などと「献血甲子園」も開く。若者が献血に興味を持ってくれるイベントの企画を競い、献血の実績やメディアへの露出度で評価、表彰する。すでに大学生を中心に15団体が参加している。

いやまあ、このゲームによってさらに献血者が増えてくれるといいですよね、うん…
お隣韓国ではこんなニュースが出ていましたが、これもかなりマニアックですよね。

韓国 「トイレ」をテーマにしたカフェが登場!料理を盛る器も便器型(2015年8月18日新華ニュース)

海外メディアによると、最近、韓国ソウルにあるカフェが人目を引いている。そのカフェは、トイレをテーマにしたカフェで、様々なウンコの形をした食べ物や飲み物がテーブルの上に運ばれている。

食欲をそそられないトイレをテーマにしているが、このカフェの内装や料理は可愛さをアピールし、決して悪趣味という訳ではない。

その他にも、店内の観葉植物や、コーヒーカップやクッションなどもトイレというテーマに相応しく、便器がモチーフになっている。見た目は美しくないが、オーナーの苦心の跡がうかがえる。

噂を聞きつけてここを訪ねた顧客は「特別なインテリアや変わったメニュー(便器型の皿に入った大便の形をしたデザートなど)以外には、このカフェは一般のカフェと同じで、気軽にコーヒーを楽しむことができる」と語った。

実際にアジア地域の一部の国でも同じようなトイレをテーマにしたカフェは多くある。

その様子は元記事の画像を参照いただければと思いますが、国が変われば文化も変わると言いますし、大人気になるといいですよね。
お隣の中国ではときどきびっくり人間の存在が報じられていますが、こちらも色々な意味でびっくりなニュースです。

ポールダンスを愛してやまない70歳のおばさま 成都(2015年8月31日人民網)

ポールダンスと言えば多くの人は情熱と芸術性溢れる若者のダンスと考えるだろう。四川省成都市で70歳のおばさまが高齢者の好む広場ダンスに別れを告げ、ポールダンスの世界に飛び込み、身をもってポールダンスが若者だけの特権ではないことを証明した。

成都出身の戴さんは定年退職後は悠悠自適に暮らしていたが、ポールダンスによってまた新たな人生が開けた。2010年、65歳の戴大麗さんは初めてポールダンスに出会い、「心動かされる」ポールダンスにのめり込んだ。

戴さんは、「年齢的な要素により一層の努力が必要で、一部のポーズは数十回の練習を要しますが、自分が納得するまでやめません」と語る。このため、彼女は小さなケガが絶えないが、疲労やケガよりもポールダンスによって得られる喜びの方が大きかった。

定年退職後の戴さんは力が弱かったが今や10キロの米も軽々持つことができる。これはポールダンスによる筋トレのおかげだ。戴さんは2時間練習すると疲れを感じるが、休憩中も若者の練習風景を見ている。彼女に言わせると、それも楽しみのうちだ。(編集JK)

いやもう色々と突っ込みどころはあるにせよ、元記事の動画を見ると大変なもので、何でも全国ポールダンス大会で金賞を受賞したと言うのですからすごいですよね。
最後に紹介するのはご存知ブリからのニュースですが、日本でも大人気のあれに関するブリ流のアレンジと言うのでしょうか。

焼け焦げた城、シンデレラの死体。”悪夢”のディズニーランド、バンクシー監修の「Dismaland(ディズマランド)」が期間限定でオープン(2015年8月22日)

 絶望と混沌に満ち溢れたシュールなテーマパークが期間限定でオープンするという。子供たちに永遠の夢を提供し続けるディズニーランドを改変してダークサイドに落としてしまったのは、あの覆面アーティスト、バンクシーである。

 ウェストン・スーパー・メア海岸で8月22日から9月27日の期間限定でディズニーランドならぬ、「Dismaland(ディズマランド)」がオープンする。ちなみに語源となっているdismalの意味は、陰鬱・暗いを意味する。

 夢や希望が一切なければ従業員たちの笑顔もない。ディズニーランドにあるようなアトラクションもない。ここでは、ダミアン・ハーストやベネチア・ビエンナーレ、ジェニー・ホルツァーなどの世界50以上のアーティストによるアート作品やパフォーマンスなどを見ることができる。

 例えば焼け焦げたディズニーランド城や、横転したかぼちゃの馬車に乗っていたシンデレラの死体とそれに群がるパパラッチ、防護服に身を包んだ人がのるメリーゴーランド、便器から飛び出したシャチの輪くぐりなどだ。

 ディズマランドではスプレーペイント缶、マーカーペン、刃物の持ち込みは禁止されており、また米娯楽大手「ウォルト・ディズニー社の法定代理人」の入場もお断りだ。

 完全にディズニーを敵に回してしまった感のあるディズマランドだが、地元ではこのプロジェクトを歓迎しており、観光客を再び呼び戻すことができるのではと期待を寄せているという。

何やら記事の映像を見るだけでも猛烈に逝ってみたくなるのはブリの暗黒面に転落しつつあると言うことなんでしょうか、しかしまあ大変なものですよね。
ブリ的に旧植民地の文化をおいそれと逆輸入できないのは理解できますが、しかし期間限定と言うことですので訪れるならお急ぎいただいた方がよさそうです。

今日のぐり:「わなり」

広島市街地の一画、平和公園に近い繁華な辺りの少し裏通りに位置するのがこちらのお店ですが、こちら和食に対してイタリアンの姉妹店もあるのでしょうかね。
とことん広島にこだわったと言うことで、カキや穴子、地酒など地元の味を提供するのが売りなんだそうですが、今回は同行者とシェアしながら適当につまんでみました。

メニューを見ますと酒の豊富さが目につきますが、食べる方はやはり地元食材であるカキやタコ、穴子それに牛が中心になっているようですね。
お通しの白和えは野菜が色々使われているのがちょっと独特な感じですが、食べて見るとなかなか美味いものです。
刺身の盛り合わせはタコにカンパチ、マグロ、タイに貝柱等々盛りだくさんで、地元でもよく食されると言うタコが特に美味かったですし他もまずまずなんですが、しかしどうせなら瀬戸内産にこだわってもよかった気がします。
しまなみ海道辺りでよく出てくる地ダコの天ぷらは唐揚げに近い食感でこれも割合にいける味なんですが、刺身では程よかった食感が油で揚げると過剰な感じで、ぶつ切りに少し包丁でも入っていればずいぶん違ってそうに感じました。
小イワシ風干しのマリネは以外に塩加減薄めでいかにも酒に合いそうな一品、この時期に岩ガキではなくマガキだと言うんですが例の年中食べられるカキと言うものなんでしょうか、焼きガキもカキフライも味以前に少し火が通りすぎていますでしょうかね。
音戸町名産の音戸ちりめんのせんべいはまあせんべいなんですが、そのちりめんを使ったカリカリサラダは一見ただのグリーンサラダと思ったんですが、目立たないようで意外にちりめんの食感がきいているのは他産地のものにも応用できそうに感じました。
地元食材のもみじ豚を角煮でいただきましたが、一般に豚角煮といえばもっとトロトロなものが多いんですが、これくらいの少し食感を残すくらいの方がこの肉には良さそうで、結構うまい豚肉だと思いますね。
いろいろチーズの一口ピザなるものはトッピングのチーズ山盛りはいいとして、これはピザなのか単なる餃子の皮なのか?と言うクラフトはちょっといただけませんでした。

全体的に地元食材が一通りは味見できますし、飲み屋なのに塩分控えめの味が印象的ですが、まあしかしこれだけ多種多様な食材を一度に扱うとアラカルトではちょっとフォーカスが合いにくくなりますかね。
接遇面ではおかみさん?の語りは丁寧かつ詳細で(まあちょっと能書きが多い気もしますが…)、逆にバイトの方々は御運びさん水準ですから、ちょっとギャップが大きすぎるのが客としては気を遣うと言いますか対応に困る局面があります。
設備の方はトイレなどは装備は並みの水準ながら狭苦しいし店の規模からするとちょっと容量不足な気がしますが、トイレに線香と言うのは初めて見ましたが見た目にも面白い工夫ですし、分厚い座布団もちょっと楽でいいですよね。

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2015年9月12日 (土)

東日本が大洪水被害に見舞われています

東日本各地で河川の堤防が決壊するなど大雨被害が大変なことになっていて、多数の犠牲者、行方不明者も出ていると言うことでお悔やみを申し上げると共に非常に今後の成り行きも憂慮されるのですが、未だ洪水の続く中で地元警察や消防、さらには海保まで出動して必死の救助活動を続けておられることには頭が下がります。
特にこの種災害出動における実績で年々株を上げてきたのが自衛隊ですが、今回特に話題になっているのがテレビ中継されている中で起こったこんな出来事だったと言います。

自衛隊“神判断”にネットで称賛の声 救出直後に家流れる(2015年9月11日スポニチ)

 救助に向かった自衛隊ヘリが、電柱にしがみつく男性よりも、住宅に取り残された人を先に救出するシーンが生中継された。一見、安全そうな屋内の人を優先したのはなぜ?という疑問がお茶の間にはあったが、その後、助け出された人がいた住宅が濁流に流された。判断が正しかったことが分かり、ネット上には「自衛隊の判断、すごい」など称賛する書き込みが目立った。

 救出にあたる際の優先順位などは決まっているのだろうか。防衛省の陸上幕僚監部広報は「優先順位のような救助の決まりやマニュアルは一切ない。基本的には状況に応じて現場の指揮官がその場で判断をしていく」と説明。今回の被害状況をみて、臨機応変に救助に当たっていった結果だった。

その状況はこちらのサイトで詳しく解説されていますけれども、電柱にしがみついていると言うより実際にはこの男性は足場の上に乗っていたのだそうで、続報によればその後無事に救助されたと言いますからまずはめでたいと言いたいところなんですが、残念ながら車の屋根に乗っていたご子息は目の前で濁流に流されてしまったのだそうです。
自衛隊は多数のヘリも動員して夜を徹して作業を続けていたのだそうで、ちょうどこの6日に栃木県会議員数名が宇都宮市内で「自衛隊の戦闘行為のリスクが高まる」などと街宣活動を行ったと報じられたことに引っかけて、ネット上では「鬼怒川と戦闘行為に突入した自衛隊に反対しないと」などと言った声や、かつてピースボートが自衛隊に護衛された一件を思い出すと言った声もあったようですね。
いずれにしても今回の大雨被害が近年にない大変な規模のものになりそうだと言うことで、引き続き各方面の協力を得て最善の対応を図っていただければと思いますが、そんな中で気になるのが今回の堤防決壊が人災なのではないか?と言う指摘が早い段階から出てきていることです。

ソーラーパネル設置のため削られた自然堤防「一番危険な場所」も土のうだけ(2015年9月11日スポーツ報知)

 台風18号の影響による大雨で関東や東北では10日も記録的な豪雨が続き、茨城県常総市では鬼怒川の堤防が決壊した。気象庁は10日未明から順次、栃木、茨城各県に特別警報を出した。

 栃木・茨城両県を襲った大雨で、鬼怒川があふれ出したとされる茨城県常総市の鬼怒川左岸にある若宮戸地区は、人工的な堤防がなく洪水の危険性が市議会などで指摘されていたことが10日、国土交通省などへの取材で分かった。鬼怒川は1級河川で国が管理している。若宮戸地区は民有地のため、堤防を造る場合、国と土地所有者の協力が必要になる。

 同省関東地方整備局河川事務所などによると、若宮戸地区では、通称「十一面山」と呼ばれる丘陵部が自然堤防の役割を果たしていた。しかし昨年3月下旬、民間事業者が太陽光発電事業を行うため、横150メートル、高さ2メートル部分を削ったという。

 住民から「採掘されている」と連絡があり、市は河川事務所に連絡。削ったことで、100年に1回起こりうる洪水の水位を下回ったため、民間事業者は大型土のうを積んで対策を施したという。

 昨年5月の常総市議会では、風野芳之市議が無堤防化の危険性を指摘したところ、市の担当者は「この地域が無堤防地区となっており、一番危険な場所と判断している」と答弁。茨城県筑西、結城、守谷3市にも同様の無堤防地区があると説明した。市側は各市町村などと連携しながら、国に堤防設置の要望をしていると説明していた。

 「無堤防」状態だったことが、今回の被害の拡大につながったかどうかについて、国交省関東地方整備局河川事務所は「因果関係は分からない」としている。

地図を見ますと実際には複数箇所で決壊が発生していて、記事で指摘されている場所はその一部であると言うことなんですが、国交省も今回の決壊部分について「10年に1度の規模の洪水」に対応出来ないものだとしてかさ上げ工事を予定し用地買収を始めていたと言いますから、少なくとも他と比較して相対的に脆弱な部分があるものとは認識されていたようです。
そうした対策が結果的に間に合わなかったのは運が悪かったとしか言いようがないのですが、一方でせっかく自然の堤防の役割を果たしていた丘陵地を削ってしまい想定水位を下回ってしまったと言うことですから、今後あるいは民事賠償請求などで責任を問われる可能性がなしとは言えないでしょうね。
先の東日本大震災を契機に100年に1度、あるいは1000年に1度レベルの非常に稀な大災害にどれほど備えを行っておくべきなのか?と言う議論が盛んになったのは記憶に新しいところで、さすがに全国海岸線をぐるりと取り巻くスーパー堤防建設などと言われると馬鹿げていると思わざるを得ないんですが、一方で原発事故などを通じて万一の事態に対する想定が不十分な恐さも知られたところです。
一方で「此処より下に家を建てるな」で有名になった津波警告の石碑であるとか、先年の広島の土砂崩れ被害などでもそうですが、昔から経験的に安全、危険な土地と言うものは知られてきたわけで、技術が進んで自然改造が容易になっても長年残ってきた自然地形を改変するリスクと言うものは認識しておくべきだろうし、住む場所を選ぶにもある程度そうした歴史的経緯も参考にするべきなのかも知れませんね。

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2015年9月11日 (金)

押し入れに飲まなかった薬が山積みされていませんか?

先日海外の団体が行った高齢者の生活環境についての国際調査で日本はアジアで唯一ベスト10に入り、特に医療分野で1位になるなど「もっとも健康的な国の一つ」と高く評価されたそうですが、確かに高齢者がお金の心配なく医療を受けられると言うのは非常にありがたい話ですよね。
その一方で近年では逆に過剰診療についての懸念が各方面から出るようになっていて、高齢者終末期医療に関するガイドライン策定など場合によってはむしろ医療を抑制的に運用すべきではないかと言う話があるわけですが、そうした点とも関連するこんな記事が出ていました。

<高齢者医療>1日25錠も 薬が多すぎておなかいっぱい(2015年9月5日毎日新聞)

 高齢者がたくさんの薬を服用し、かえって生活の質が落ちているのではないか、との新聞報道が最近相次ぎました。高齢者に出やすい副作用を予防するために、日本老年医学会は、10年ぶりに「高齢者の安全な薬物療法ガイドライン(指針)」を見直し、約50種類の薬について「中止を考えるべきだ」としています。高齢者への「多すぎる薬」について、大阪樟蔭女子大学教授の石蔵文信さんに聞きました。

 当たり前だが、高齢になればなるほど病気は増えるため、薬も増える。しかし高齢になると腎臓や肝臓の処理能力が低下して、薬を分解して排せつするのが遅くなる。排出に時間がかかって体内に蓄積し、副作用が出やすくなるのだ。さらに、女性の超高齢者の中には、体重が子供と同じくらいになっている人がいる。子供の場合は体重を目安に薬の量を設定するのだが、大人の場合は結構無頓着に処方してしまう。この場合も、薬の量が多すぎて副作用が出やすくなるかもしれない。
 高齢者の医療費負担も多くの薬が処方される原因となっているようである。現役世代は自己負担が3割であるのに対し、75歳以上の高齢者の多くは1割。負担が少ないから、処方する薬の増加に対する抑止力は働きにくい

 ◇雪だるま式に増える薬

 高齢者に痛み止めや抗生剤を処方した時に、その薬が原因で胃潰瘍や下痢になってはいけないからと追加で胃腸薬が処方されるので、薬がどんどん増えていく。さらに、数カ所の医院や病院にかかっている事が多いので、各主治医がチェックしにくい。かかりつけ薬局も、よほど飲み合わせが悪くない限り医師の処方にクレームをつけることはない。このような事情で、高齢者の薬は徐々に増えていく。
 見直されたガイドラインでは、認知症などの患者に対する「抗精神病薬全般」や、全ての高齢者を対象に一部の胃腸薬を「可能な限り控える」などと列挙されている。さらに、甘草が含まれた漢方(結構あるようだ)も腎機能が低下した高齢者では注意が必要とされ、「副作用が少ない・体に優しい」が売りの漢方も高齢者にとっては必ずしも安心して飲める薬とはいかないようだ。もちろん、中止した方がよいとされた薬をいま服用しているからといって、急に中止しないで主治医に相談した方がよい。

 ◇1日18種類25錠飲む人も

 つい先日、80歳に近い男性を診察した。いろいろな病気で数カ所の病院を受診して、毎日病院通いで忙しいようである。心配性が高じて不安感が強くなり、うつ状態でもあったのが私の診察を受けに来た理由である。問診をして、薬をチェックするとなんと1日に18種類、25錠も服用していた。本人は薬を飲むだけでおなかがいっぱいになるという。よく聞いてみると、膝が痛むので鎮痛薬を処方されているが、それに加えて胃潰瘍や腸炎の予防薬ももらっている
 「ところで、鎮痛薬を服用して膝の痛みは治りましたか?」と尋ねると、服用してもしなくても、痛みは変わらんと言う。「ではこの薬は効果がないので服用をやめてみましょう」といって3種類の薬の減量を指示した。このようにしてめまいの薬や前立腺肥大の薬などを減量していくと、最終的には3種類の薬まで減量する事はできた。もちろん、うつ状態に対しての薬は何種類か追加したが、それは状態がよくなれば減量する予定である。減量の結果、いろいろな症状は悪化することなく、生活の質が向上して旅行などを楽しんでおられる。
 私の患者さんの中には全ての薬を中止(もちろん慎重にゆっくり減量したのだが……)して、体調がよくなったという人もいる。薬は効果と副作用が表裏一体である。副作用で苦しまないためには医師や薬剤師の丁寧な説明が大切だと思うが、現在の5分診療ではなかなか十分に説明しきれないのも現状である。

かつて日本全国に薬害と言うものの恐ろしさを知らしめたスモンと言う病気があって…云々と言い出すとずいぶん古い話に聞こえますけれども、実際に何とはなしに処方されているように見える薬と言うのは多いものですし、薬剤費が持ち出しになる施設入所を機にごっそり定期処方薬を削られたご老人が、むしろ以前よりも元気になったようだと言った話も割合に少なくはないですよね。
もちろん不要の薬などと言うものは本来保険診療上処方されるべきではないはずだし、昨今の医療費抑制政策においては真っ先に目の敵にされかねないところなんですが、しかし一方であらゆる疾患に対して診療ガイドラインと言うものがこれだけ整備されてしまうと、疾患がある、異常があると言うことを知っていながら敢えて放置すると言うことは非常にやりにくいし、仮に何かしらあった場合訴えられればどうなるかと言う不安はあるでしょう。
かくて検査をするたびに薬は増え、そして薬の副作用を抑えるために薬が増えと雪だるま式に薬が増えていく道理ですが、今回改定された老年医学会のガイドラインでは特に精神疾患等への投薬が中止を推奨されているのが目を引くところで、この辺りはしばしば管理する側の都合で処方されていると言う場合も多いだけにまあ妥当なのかなと言う気はしますよね。
ただ一方では身体的疾患に対する投薬、あるいは予防投薬と言われるものが未だにエビデンスレベルの高さから推奨されているのは気になるところで、90歳を超えた脳梗塞後遺症の寝たきり老人にガイドラインに従ってスタチンを継続処方するのがいいのかどうかと言われると、正直あまり社会的意義には乏しいのではないかと言う気がしないでもありませんでしょうか。

一方でここで注目されるのが、雪だるま式に投薬処方が増えていく理由として複数の医療機関にまたがって診療を受けているケースが多いことを上げている点なんですが、こうなりますと厚労省が推進するように何科の医師でも揃っている医師集約型の大規模総合病院か、それとも全ての診療科を担当出来る総合診療医の整備を急ぐべきだと言う話にもなりかねません。
この辺りはちょっとしたコミュニケーションの改善でずいぶんと無駄な投薬や重複投薬も減らせるのだろうし、本来的にはかかりつけ薬局などがそうした部分のチェックを担うべきだったはずですが、薬局と言えば最近ではその非常に高い調剤医療費の伸びが問題視されることばかりが注目されていて、今後は「離れですき焼きを食べている」にせよ、ちゃんとその分働いてもいるのだと言うことをもっとアピールすべきなのかも知れません。
お隣韓国では全国医療機関で診療情報を共有する事業に着手したのだそうで、日本でもレセプト電子化など医療が原則電算化されてきた以上決して出来ない話ではないはずだし、地域内で情報共有出来るだけでも無駄な検査や治療がずいぶんと減らせて結局投資分も回収出来そうに思うのですが、そんなことを言い出すとまたぞろどこかの医療系団体が「患者の個人情報が漏れたらどうする!」などと文句をつけてきそうですよね。
ともかくも医療関係者も患者も、もちろん国も馬鹿馬鹿しいと思っている過剰投薬も一定程度はあるのですから、最終的には何故それが行われるに至っているのか、改善するにはどういうルール作りが必要なのかと言うことを考えた場合に、診療ガイドラインの類も単に医学的観点からのみ整備されていくのではなく、コストエフェクティブネスや臨床現場の現実にも目を向けたものになっていく必要が出てくるように思います。

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2015年9月10日 (木)

高齢ドライバー、公道から駆逐される

先日大分合同新聞にこんなぬこ…もとい、ニュースが出ていたのですが、おそらくは全国的にも多かれ少なかれ類似の傾向はみられるのではないかと思います。

認知症による取り消し増加 75歳以上の運転免許/大分(2015年9月8日大分合同新聞)

 県内で今年1月から7月末までに、認知症を理由に75歳以上の高齢者5人が運転免許を取り消された。昨年1年間(4人)を既に上回り、今後も認知症による取り消しの増加が予想される。認知症のドライバーによる重大事故の増加も懸念される一方で、免許の取り消しは高齢者の生活に大きく影響する。鍵を握るのは、医師の診断。適切な診断をするため県警と県医師会が連携を進めている。

 75歳以上の高齢者に免許更新時に義務付けられている「認知機能検査」で、記憶力や判断力が低い「第1分類」とされた後、特定の交通違反をすると医師による「臨時適性検査」を受ける必要がある。そこで認知症と診断されると、免許取り消しなどの対象になる。
 県警によると、7月末までに取り消された5人のうち3人はこのケース。2人は認知症の診断書を出して取り消された。
 2017年6月までに施行される改正道交法では、第1分類とされた段階で臨時適性検査の対象になる。昨年は第1分類になった433人のうち37人が同検査を受けた。県警運転免許課は、改正道交法施行後の同検査の対象者は「昨年の数字から推計すると、12~13倍に増える」と見込む。
 一方、免許証を自主返納する高齢者も増えている。同課によると、2010年は1179人だったが、昨年は1812人。今年は7月末現在で1324人と、昨年同期に比べて360人増えた。
 高齢ドライバーの認知症対策に取り組むため、県警と県医師会は13年に連絡会議を設置。専門医以外のかかりつけ医が診断する際のガイドラインを策定し、医師向けの説明会を定期的に開く。今年7月にあった説明会には県内の医師約120人が出席。ガイドラインを策定した博愛病院(大分市)の釘宮誠司院長が「認知症症例と認知症の判断基準」と題して講演した。
 同課は「適切な診断のため、医師会とのさらなる連携強化を図る。免許の取り消しだけでなく、かかりつけ医や家族らと連動した自主返納の推進にも力を入れたい」としている。 

4人とか5人とか言われると少ないようにも感じますが、検査対象者が10倍以上と言うのは大変な増加ぶりですし、失礼ながら大分界隈では車がなければ生きていけない地域もかなりあるのではないかと思われる中で、容赦なく免許を取り上げてしまうというのは大変なことになりそうにも思えますよね。
実際に田舎道を走っていますとどう見ても道路交通法の規定を無視しているとしか思えない無茶な走り方をしている軽トラなども結構見かけるものですが、そうした方々の場合一目見てそれと知れるので周囲も距離を置くのと、そもそも近所内をゆるゆると走るだけなので案外危ないことにはならないとも言います。
とはいえ、法律上の話となればやはり公平性と言うことも問題になるわけで、特にひところから飲酒運転やてんかん等の患者による重大事故が続発する中で、社会的に不適格ドライバーに対する視線が厳しくなっていることは否めない事実ですから、高齢者に対しても認知症チェックを義務付ける道交法改正が行われたわけです。

認知症疑いなら医師の診断義務付け 改正道交法成立 免許取り消し急増も(2015年6月11日日本経済新聞)

 75歳以上のドライバーを対象に、記憶力や判断力を測る「認知機能検査」の強化を柱とした改正道路交通法が11日、衆院本会議で可決、成立した。免許更新時などの同検査で認知症の恐れがあると判定された人に医師の診察を義務付ける内容で、早期発見による事故防止が目的だ。免許取り消しが急増する可能性もあり、高齢者の移動手段の確保が課題になりそうだ。

 75歳以上のドライバーは3年ごとの免許更新時に認知機能検査を受けている。現行法では「認知症の恐れ」と判定され、道路逆走や信号無視といった交通違反を犯していれば医師の診察を受け、認知症と判明すれば免許取り消しか停止となる。

 改正法では同検査で認知症の恐れがあると分かれば、交通違反の有無にかかわらず受診を義務付ける。このほか一定の交通違反を犯した人も臨時に検査を受け、認知症の恐れがあれば受診が必要になる。近く公布され、2年以内に施行される。

 昨年に全国で起きた高速道路の逆走は224件で、ドライバーが認知症と判明したのは1割を超える27件。全員が60歳以上だった。警察庁の担当者は「記憶力や判断力の低下は重大事故につながる恐れがる。チェック体制の強化が重要だ」と説明する。

 厚生労働省によると、2012年時点の認知症の高齢者は推計約462万人。25年には700万人に達し、高齢者の5人に1人が認知症になる見込みだ。

 警察庁のまとめでは、14年に認知機能検査を受けたのは約143万8千人。このうち認知症と診断され、免許取り消し・停止に至ったのは356人だった。改正法で検査や受診の機会が増えることで、免許取り消しなどが急増する可能性もある。

 地方では鉄道やバスなど公共交通機関が少なく、車での移動が欠かせない。免許取り消しによって高齢者が外出の手段を失う恐れもあり、改正法には移動手段を確保する対策を求める付帯決議が付けられた。

国立長寿医療研究センターの調査によれば、認知症の疑いがある高齢者のうち実に4割が車を運転しているのだそうで、普通に考えれば怖い!と思ってしまうところなんですが、運転時間と言う係数をかけ合わせれば運転時間の長い若年層の方がよほど危ないんじゃないかと言う意見もあるでしょう。
ただこうしたものはやはり重大事故が発生してしまった場合に、特に被害者目線で見れば何とかして防げた事故ではないか?と考えてしまうもので、運転免許制度と言うシステムによっていわば国がお墨付きを与えている以上、その適格性に問題がある人間に免許など与えてもらっては困ると言う考えももっともだとも言えます。
他方では糖尿病やてんかんと違って認知症は自分でコントロールできるものではない以上、努力でどうこうできるものではないことに対してペナルティを与えるのはどうなんだと言う批判もあるでしょうが、その視点に立てば例えば目が見えない人は今のところ免許は取得できないわけです。
それもこれも運転免許が実質的な身分証としても機能しているように誰しも持っていて当たり前のものになっていて、社会も車の存在を前提に組み立てられていることが話をややこしくしているとも言えますが、その意味では「若者の車離れ」などと揶揄される傾向が定着してくると、将来は多少話が変わってくることなのかも知れませんね。

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2015年9月 9日 (水)

ゲノム検査はいまだ拡がる前から規制の声が

製薬会社がやっているエムスリーが新たな医療関連サービスを開始したと報じられていますが、それが今話題のあれを扱う会社なのだそうです。

新会社「G-TAC」通じ医師にゲノム関連検査を取次 エムスリー、ゲノム検査の新会社を設立 (2015年9月8日日経メディカル)

 エムスリーは2015年8月31日、ゲノム・パーソナル医療の進展をサポートする新会社「G-TAC」の設立とサービスの開始を発表した。

 新会社では、関連検査を紹介・取次する医師向けのサービスや、コンシューマ向けの知識啓発やG-TAC登録医師の紹介を行う。紹介予定の検査は、2015年8月に経済産業大臣賞を受賞した消化器がんスクリーニング検査を含む12種類年内に30種類以上、1年後に100種類以上の取り扱い検査数を目指す

 近年、ゲノム解析のコストが飛躍的に低下しており、ゲノム関連調査・分析を背景とした個別化医療が世界的にも注目を集めている。このような時流を踏まえ、エムスリーは2015年2月からWebサイト「m3.com」で医療従事者向けの関連知識の啓発を実施。今回のG-TAC設立により、さらに機動的な事業展開を図るとしている。

 社名は「Genetic, individualized Treatment Assisting Center(ゲノム・パーソナル医療をサポートする場)」の略語。ゲノムを構成する塩基「A(アデニン)/T(チミン)/G(グアニン)/C(シトシン)」の4文字をモチーフとしている。

このゲノム解析と言うことがこのところのトピックになっていて、血液以外にも唾液等の検体からも色々な病気が判ると言うことになれば簡便性もさることながら、病院に行って色々と検査しなくても検査会社に自分で検体を送るだけで調べがつくのですから、多忙な現代人にとっては福音とも思えてきますよね。
ただ一方で生殖医療との関連でも語られる機会の多い話でもあるし、またゲノム検査が医療や保険、あるいは就職など様々な方面で影響を及ぼす可能性も否定出来ないことから、例えば入社試験や職場健診でこうしたものを導入するのを規制すべきだとか、各方面から様々な意見が出ていることは知られている通りです。
こういった様々な意見を反映してか、先日は厚労省もとうとう公的なルールを定めようと言い出したことが報じられていますけれども、まずはこちらの記事から紹介してみましょう。

遺伝子検査ビジネスのルール整備へ- 厚労省、医療分野の検査と「境界あいまい」(2015年9月7日CBニュース)

厚生労働省は7日、民間事業者が個人の唾液などから病気のかかりやすさや体質を判定する遺伝子検査ビジネスについて、医療分野の検査との境界があいまいになりつつあるとして、ルールを整備する方針を決めた。来月にも有識者のタスクフォースを立ち上げ、遺伝学的検査の品質確保や検査結果の国民への伝え方など、法的整備も含めたルール作りの検討を始める。【丸山紀一朗】

この日、厚労相の下に設置した省内の各局長らから成る「ゲノム医療実現推進本部」の初会合に方針の案を示し、了承された。塩崎恭久厚労相は冒頭にあいさつし、日本は遺伝子検査ビジネスのルール整備やゲノム医療の実用化に向けた取り組みが、特に米国や英国に比べて遅れていると指摘した上で、「日本をゲノム医療の先進国にしていかなければならない」と意気込みを示した。

ゲノム医療は、個人の遺伝子などの情報を基に、より効率的・効果的に診断や治療、予防をすることで、副作用の軽減や医療費の削減などにつながるとされている。政府の「ゲノム医療実現推進協議会」の下に厚労省を事務局とするタスクフォースを設け、▽遺伝学的検査の品質・精度確保▽検査結果の適切な伝達▽遺伝情報に基づく差別防止▽情報管理と二次利用-など遺伝子検査ビジネスを含むゲノム医療の課題について検討し、来年夏までに報告をまとめる。

同省はゲノム医療に関する課題として、医師を介することなく遺伝子検査ビジネスとして提供されているものは、経済産業省の定める順守事項や国内外の学術・業界団体による指針などを参考にするよう求められているものの、法的規制がないことや、検査結果が個人に直接返されるため医師や遺伝カウンセラーの関与がない場合が多いこと、また、医療関係者以外の検査実施者の守秘義務について規定がないことなどを挙げている。

今からルール作りかと言う気もするところなんですが、記事からも判る通りこのゲノム関連の各種技術と言うもの、とりわけ医療立国を目指していくとも公言している日本にとっては非常に重要な技術であり、原則的にその推進を国としてもバックアップしていくと言う方向が決まっていると言っていいように感じます。
一方では前述のようにその無秩序な利用拡大に対する懸念もあることから、積極的利用推進をさらに進めていくための節度の効いた規制が求められるのは言うまでもないことで、特に結果に対する守秘義務と言う問題は企業が従業員に検査を対して行った場合に結果を誰に対して開示をすべきなのかと言う問題など、色々と議論すべき点は多いように感じますね。
ただ原則的にこうした問題は今までの職場健診でもあったことで、肝炎ウイルスが見つかると解雇されるかも知れないから会社には黙っていてくれだとか、高血圧で引っかかると業務につけないから手直ししてくれだとか、表立ってではない依頼を受けたことがない医療関係者の方が少ないんじゃないかと思いますから、別にこの新しい検査法によって新たに生じた問題と言うわけではないわけです。
ただ遺伝子検査の場合その人が今現在発症していないリスクに対しての評価にもなり得ること、そして遺伝子異常に関しては本人の節制や努力によらず一生ついて回るものであることと言った違いもあって、この辺りは守秘義務云々と言うよりも身障者差別などと同様社会の成熟度にも関わってくる問題であるようにも思いますね。

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2015年9月 8日 (火)

若い世代も好きで草食化しているわけではない

先日の報道では14年度の医療費が前年比1.8%増で40兆円を突破し、12年連続で過去最高を更新したと言うことなんですが、その使われ方を見てみますと75歳未満が21万1000円だったのに対し、後期高齢者に当たる75歳以上は93万1000円だったと言いますが、マスコミ諸社も医療費抑制の必要性に対してはようやく意見を一致させつつある中で、年寄りの医療費を削れと言わないのは興味深い現象ですよね。
もちろん若年者よりも高齢者の方が入院する確率も長期入院になる確率も高いのだから、平均で見れば医療費が高くなるのも当然と言えば当然で、例えば入院一日あたり平均幾ら使っているかと調べて見ると老人から子どもまで年齢が下がるにつれてより多くの費用がかかっているのですから、医療費抑制を叫ぶのであれば小児医療費無料化政策などとんでもない!と言う主張があってもおかしくはないはずです。
このように統計と言うものは解釈の余地が大きいだけにデータの集積が非常に重要なもので、先日メタボ健診の医療費抑制効果が厚労省の手抜かりで何ら検証されず放置されていたと言う話などもっと批判されてしかるべきだと思うのですが、国を挙げて延々と手間ひまかけてやってきたことが実際に意味があったのかなかったのか、これは非常に大きな注目を集めてしかるべき問題だと思いますよね。
いささか話が脱線しましたが、高齢者世代が増えたせいか世代間対立と言うことが言われるようになった世の中で、社会保障コストを誰がどれだけ消費するのかと言うことと並んで誰がどれだけ負担するかも非常に重要なことですが、先日若者がどれだけ老人のために人生損をしているのかと言う話が話題になっていました。

今の若者は人生でどれだけ「損」するか 老人との世代間格差、ますます深刻に(2015年8月29日J-CASTニュース)

   若者とお年寄りという世代の間の格差が大きな問題になってきている。
   公共サービスから得られる「受益」と、税金などの「負担」の生涯の世代間の差が1億円を超えるのだという。格差はなぜ生じるのか。解消する方法はないのだろうか。

一生で約1億2000万円もの差

   「世代会計」という考え方がある。人が一生のうちに、道路や医療、年金など、政府から得られる「受益」と、税金や保険料など政府に支払う「負担」の差を年代別に計算したものだ。法政大学の小黒一正教授の試算によると、1954年以前に生まれた世代は受益が支払いを約4000万円上回る。一方、1986年以降に生まれた世代は約8300万円の支払い超過になる。この結果、二つの世代の間では、なんと一生で約1億2000万円もの差が生じているという。
   こんな格差が生じる根本的な要因は何か。言うまでもなく、世界でも例がないほどのスピードで進んでいる少子高齢化だ。65歳以上の高齢者は、高度経済成長初期の1960年に約530万人で、全人口に占める化率は5.7%に過ぎなかった。これが2014年には約3300万人に増大し、高齢者の比率は25%を超え、4人に1人が高齢者になった。ピラミッド型の人口構造は完全に崩れており、高齢者を支える社会保障費の増大などで若い世代の負担が年々重くなっているのだ。
   団塊の世代の子供たちが高齢になる2050年ごろには、高齢化率は4割程度まで高まるとの試算もある。このままの状況が続けば世代間格差が一段と深刻化するという問題を越え、日本の財政が行き詰まり、日本が財政破綻に陥る可能性まである。
   世代間格差を解消し、財政破綻の危険から脱するには、ピラミッド型の人口構造を前提とした制度を改革することが必要だ。社会保障制度の抜本的改革などで、受益対象である高齢者の負担を増やす必要が叫ばれるほか、若い世代の人口増につなげるため、移民の受け入れを主張する向きもある。

背景に「シルバー民主主義」

   そもそも政府が抜本改革を怠ってきたことが、現在の異常な世代間格差を招いたといえる。その背景にあるのが「シルバー民主主義」だ。高齢化が進めば、高齢の有権者の比率が高くなる。政治家が選挙で当選したいと思えば、高齢者の気に入るような政策を重視するしかなくなり、結果的に、社会保障制度の給付削減など高齢者の負担増につながるような改革に踏み込めないのだ。
   とりわけ、高齢者ほど投票率が高いことを考えると、「シルバー民主主義」の問題は一筋縄では解決できないということになる。
   6月に成立した改正公職選挙法では、選挙権年齢が「20歳以上」から「18歳以上」に引き下げられた。新たに有権者になるのは約240万人で、全有権者の2%。もちろん高齢者層の中でも格差が広がり、貧困層が増えているとされ、高齢者の負担を増やせばいいと、単純には言えない。
   それでも、若者が声をあげる機会が増えたことで、世代間格差の解消を真剣に議論する契機になる期待がある。若者がどれだけ選挙に足を運ぶか、今後の日本の「民主主義」の動向を占う大きなポイントになる。

シルバー民主主義なるものの真偽はともかくとして、若い世代にとって絶対的な人口の差以上に不利な条件として投票率の差と言うものがあって、若年者と高齢者とでは投票率に実に倍以上の差があると言うのですから人口比と合わせて一票の格差が何倍になるのかで、まずは若い世代も社会が悪いと文句を言う前に投票くらい行けと言う話ではありますよね。
実際に若者が投票所に行かないことが政策上も若者軽視と言うことで現れているのだとすれば民主主義のシステム上仕方のないことだとも言えるのですが、ただ一方で気になる点としては昨今のワープア化著しい現役世代が忙しすぎて投票に行く暇もないと言うことであれば、これは彼らを使役している年配層が悪いのか社会が悪いのかと言われても仕方のないことではあるのかも知れません。
いささか話が脱線しましたけれども、世間的には高齢者に対して少しでも不利になりそうなことを言い出せばどのような扱いになるのかは往年の後期高齢者医療制度導入であるとか、一連の年金制度改革などにおいても明らかであって、政治に限らずマスコミなど世論を左右する立場にある者と言えば大抵は高齢者かプレ高齢者ですから、自分達に不利になるような話にはまああまり乗り気ではないのも当然ですよね。
そんなこんなで何十年にもわたって高齢者への配慮が積み重なってきた結果、年々現役世代の負担が増してきたと言うのであればいずれ破綻するのは目に見えているし、何より恐ろしいのは負担感が一定限度を超えてしまうと制度を支えていくことが馬鹿馬鹿しくなる層が増え、年金未納だとか生活保護受給率の増加にも結びつきかねないと言うことでしょう。

先日面白い調査結果が出ていて、この15年で増えた仕事と減った仕事は何か?と言って調べてみますと特に減少が目立ったのが農業従事者と会計事務従事者であるのに対して、際だって増えていたのが介護職員だったと言うのですが、会計業務などはどんどんコンピューター化が進んで需要自体が減っていると考えると、同じように社会的イメージが悪い(失礼)農業と介護業とでこれだけ明確な差がついた理由は何なのかです。
農業従事者が異口同音に言うこととして「これでは食っていけない」「将来が何も見えない」と言う収入面での不安があるようですが、その意味では公定価格で制度的に一定の待遇が確保されている介護職などは取りあえず仕事もあり食っていくことは出来るのだろうし、逆に言えば公定価格の制約があるからこそ仕事を続けても家族を養えるほど給料が増えず離職者も多いと言うことになるのかも知れません。
それを何とかするとすればやはり直接的受益者である高齢者がもっとお金を負担すべきだと言うことになるのでしょうが、現実的には高齢者医療・介護の費用を負担しているのは子や孫に当たる現役世代であって、直接支払いに充てられる年金や預貯金を一定程度持っている高齢者であればともかく、直ちに処分できない家屋や土地など不動産ばかりしか資産がないのではとりあえずの支払いにも事欠きますよね。
最近では不動産を担保に生活資金を貸し付ける制度があって、死んだ後に不動産で精算すると言う一見ごもっともなことも出来るようになってきていますが、不動産を持つことはおろか家庭を持つことも出来そうにない今の若い世代には当然老後のための担保となるような土地家屋も用意出来そうにないわけで、今のうちに大急ぎで抜本的な制度改革を進めていかないと、いずれ彼らが老後を迎える頃には大変なことになってしまうでしょうね。

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2015年9月 7日 (月)

精神科ばかりが問題と言うわけではない

これ自体は別に精神科に限った話ではないのだろうと思いますが、なかなか身体診療科から見るとその実態が明らかにならない部分もある精神科領域において、先日こんなニュースが出ていました。

精神科などの患者の2割 睡眠薬など過剰に処方(2015年9月4日NHK)

精神科や心療内科に通う患者の2割が、睡眠薬などを過剰に処方されているとする調査結果を医療経済研究機構がまとめ、専門家は「依存性のある薬で対策が必要だ」としています。

睡眠薬や不安を和らげる抗不安薬は精神科や心療内科の外来で広く処方されていますが、使い続けるとやめにくくなる危険があるため、製薬会社各社は薬の添付文書で1日当たりの最大の使用量を、代表的な薬に換算して15ミリグラムとしています。
これらの薬のうち、「ベンゾジアゼピン系」と呼ばれる薬について、専門家で作る医療経済研究機構が患者110万人分の薬局での処方箋のデータを調べたところ、最も新しい去年11月のデータでは1日に15ミリグラムを超えて薬を処方されていた人は全体の19.1%に上り、3倍以上処方されていた人も2.1%いました。
また、厚生労働省は昨年度、3種類以上の薬を病院が処方した場合、診療報酬を請求できないとする新たな制度を導入しましたが、薬の量に大きな変化は見られず、効果は限定的だとしています。

医療経済研究機構の奥村泰之主任研究員は「医師が患者から生活習慣などを聞き取り、薬の量を検討していく診療時間が十分確保できていないことが原因の一つだと思う。依存性のある薬なので国も診療時間の確保に向けた対策を行うことが必要だ」と話しています。

もちろん必要であることであれば保険診療の制限を超えて薬を使うと言うこともあるのだろうし、その場合医療機関側が赤字をかぶる形で出すのですからそうそう無駄な処方もされにくいのだと思いますが、検査所見がどうこうと言う客観的指標のある身体診療科に比べると、精神科領域の場合ややもすると主観に左右され客観性に乏しいと言うイメージがあります。
患者が「まだ効き目が足りない」と言った場合に言われるまま薬を追加すると言うわけでもないのでしょうが、近年ではこおの種の薬に関して転売目的で複数の医療機関から重複処方を受けていた、などと言うケースもしばしば話題になっているだけに、果たして本当に全てが医療上の必要性だけに従って処方されているものなのかどうか?と言う疑問は感じるところかも知れませんね。
この点は何科の診療であれ同じなのでしょうが、患者側の要求が医学的あるいは保険診療のルール上微妙な部分にかかってきた場合に、それは出来ませんと拒否するのか言われる通りやってしまうのかは施設の方針や個々の医師の考えにもよると思いますが、中にはよからぬ目的で意図的にグレーゾーンをついてくる患者もいないでもないだけに、どこまでと言う自分なりの一線は必要なのではないかと言う気がします。
ただそれもこれも医療従事者は基本的に悪いことをしないと言う前提に立っての話と言え、実際に大多数の場合では性善説的管理でそう大きな問題はなかったと言えますが、時には必ずしもそうとばかりも言い切れない場合も見られるのも確かで、特に様々な意味で問題があると近年注目を集めているのが生活保護受給者に関わる領域です。

生活保護受給者「囲い込む」精神科クリニックに、国が対策に動く(2015年9月4日FNN)

FNNの取材で明らかになった、精神科クリニックによる患者の囲い込み。国が対策に動き出した。

卓球にカードゲーム、そして居眠り。
これは、東京都内にある精神科「Bクリニック」で撮影された、ある日の映像。クリニックの患者は「内容は幼稚園みたいなもの」と話した。
仕切り板で仕切られた、わずか3畳ほどの部屋、トイレは共同、風呂はなし。患者たちは、病院から派遣された職員の指示で、この劣悪な環境に住むことを余儀なくされている。
クリニック患者は「声は筒抜けで、プライベートなんか何もない」と話した。
さらにコンビニでは、電子マネーで精算するのは、患者自身ではなく、クリニックの職員だった。

実は、Bクリニックに通っているのは、全員、生活保護受給者で、保護費は、Bクリニックが全額管理している。患者たちは、自由に買い物すらできない。
FNNの取材で判明した、特定のクリニックによる生活保護費の管理や通院の指示、劣悪な生活環境。
実は、Bクリニックを患者に紹介していたのは、大田区役所の職員だった。
大田区蒲田生活福祉課の根本勝司課長は「(相談員は、患者にクリニックを紹介?)Bクリニックが一番いいのではと提案するが、必ずそこに行きなさいという情報提供はしていない」と話した。
さらに、江戸川区のクリニックの元患者は「(江戸川区の相談員から)『Bクリニックに通ってくれ。それが、生活保護の条件だ』と言われた」と驚きの証言をした。

実は、患者が1日10時間デイケアを受けると、行政から医療機関に対し、1人につき1万円の診療報酬が支払われる。
Bクリニックは都内に4カ所あり、通院者は1日およそ700人。年間27億円もの収益を上げている。
支払われた診療報酬は、税金。

Bクリニックの会長を直撃すると「(生活保護の相談者に...)知りません、知りません。(生活保護の相談者が苦情を言っているが?)お断り! お断りします!」と話した。
この件を受けて、厚生労働省では、特定の医療機関に限定して通院を勧めたり、生活保護費を本人の意思に反して管理することがないよう、通達していたことがわかった。
いまだ不透明な問題に対し、国の対応が急がれる。

今回話題になっている囲い込み問題に関しては以前にも紹介した通りなんですが、方法論の差こそあれこの種の生保医療ビジネスとも言えるものは昔から各地で報じられていて、特に生保受給日本一とも言う大阪では近年ようやくこの領域での様々な対策の必要性が叫ばれる一方で、予想通り進歩的な方々を中心とする根強い抵抗に遭っているとも言います。
医療の面から見ると一般の保険診療に関しては保険者によるチェックが入っていて、特に企業などは支出の増加が保険料値上げに直結するだけにひどく厳しい査定を入れてくる場合もあるようですが、逆にほとんどザルとも言えるのが全額公費負担の生保受給者に対する医療扶助で、一部の医療機関ではこれを利用して目一杯稼いでいるとかいないとか言う噂は昔からあったことは否定出来ません。
ただ何故そうなるのか?と言うことを考えてみれば、中小自治体であれば特に生保受給者の医療費まで専門的なチェックが出来るほど知識もマンパワーもないのだろうし、どうせ生活費から何から全部役所の持ち出しになるのであれば、下手をすればこうした囲い込み施設に丸投げした方がトータルでの支出はかえって抑制できる可能性すらあるようです。
今回のケースに関しても行政側がむしろ積極的に施設利用を推奨していると言うのも、囲い込まれている限り上限幾らまでと経費の計算が立つ上に、月末になるごとに窓口に受給者がやってきて金を無心するようなこともなくなるとなれば確かに業務がずいぶん楽なんだろうなと想像出来ることで、その意味では持ちつ持たれつの関係にあったと言うことなのでしょうね。

少しばかり話がややこしいのがこの種の問題が発生すると自己決定権の侵害だとか言った批判が上がるのですが、他方で生保受給者の多くが金銭の出納を含めて生活を自己管理する能力に問題がある場合が多いと言うのは進歩的な方々も認めている点で、そうであるからこそ周囲のサポートが必要だと考えてみると、例えば認知症高齢者を施設管理しているのと似たような話じゃないか?と言う考え方も当然あり得るわけです。
生保受給者の場合、扶養など本人に対して支援出来る親族がいない(はず)と言う点で身寄りのない高齢者と共通点があり、生保受給者の金銭出納を第三者であるスタッフが管理し施設内での共同生活を強いるのが問題だと言うことになれば、同じ文脈で高齢者に対して同様の対応をしているのも問題だと言うことになりかねませんよね。
いやそんなことはない、認知症高齢者と違って生保受給者には自己判断能力があるじゃないかと言われるかも知れませんが、例えば各地の調査でもホームレスの1/3前後は知的障害者であったと言う結果が出ていて、それも彼らがこうした境遇に甘んじる一つの大きな要因だと経験的に認識されていたと言いますが、本来ならその部分に対してこそ日常的な支援態勢が必要であったのかも知れません。
自己判断の能力を十分に発揮出来ない身体的、精神的理由がある方々の自由意志ばかりを尊重することが本当に本人のためになるのかどうか、徘徊老人が外を歩いて事故にあったと言ったニュースが出るたびに話題になってきたところですけれども、自由を得た後でそれを維持するために要するサポートと言うものは、不自由から解放されるためのサポートより地味ではあっても、ずっと長期に渡って大変な労力を要するものではありますよね。
行政にとって見ればどちらが安上がりで簡単か…などと考えると今回の事件の背景の一端も見えてくるのかも知れませんが、社会的コストなどよりも個人の人権のために尊重すべきことがあると主張する方々ほど、こうした本当に必要とされる支援に目を向けていく必要があるんじゃないかと言う気がします。

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2015年9月 6日 (日)

今日のぐり;「川島ジャンボうどん 吉備路店」

そろそろ怪談の季節も終わったはずなんですが、先日こんな怖いニュースが話題になっていたことをご存知でしょうか。

髪は抜け落ち、人体はバラバラ…… 神奈川県の危険ドラッグ啓発動画がトラウマ級の恐怖アニメだと話題に(2015年8月28日ねとらば)

 神奈川県による危険ドラッグの乱用防止を啓発する動画が、トラウマ級の怖さだとネットで話題になっています。
ホラー映像にしか見えない

 危険ドラッグを「麻薬や覚醒剤よりも危険な薬物」だとして、使用によって起こる症状をアニメーションで紹介するもの。人間の肌が灰色に変わりながら髪の毛が抜け落ちたり人体がバラバラになったりと、ホラーゲーム顔負けのシーンが続きます。Twitterには神奈川県内の駅やバスで流れていたという情報も。

 神奈川県の公式サイトには、販売のされ方や症状など、危険ドラッグをテーマごとに解説する動画が公開されています。先ほどの動画と同じシーンが使われていて、こっちもすごく怖い……。

その詳細は元記事の動画を参照いただきたいと思いますが、しかし自治体当局にしてはずいぶんと思い切った広報を打ったものですよね。
今日は神奈川県の真摯な努力に敬意を表して、世界中から「それとも人間やめますか」と問いかけたくなるような斜め上方向に逸脱中の方々の話題をお送りしてみましょう。

猫と結婚の女性が犬と再婚へ、“前夫”と死別後に運命的な出逢い。(2015年8月2日ナリナリドットコム)

8年間結婚していた夫を腎不全で失ったある女性。その新たな再婚相手が話題を呼んでいる。前夫は猫で、再婚の相手は犬だからだ。

オランダ人のドミニクさんは、8年前に猫のドーラックと結婚式を挙げた。仲睦まじく暮らしていたが、腎不全がもとで死に別れたという。「(猫が)3歳の時からずっと一緒にいたのでとても悲しかった。でも幸せな16年でした」と前夫の思い出を語る。

しかし、現在のドミニクさんは再婚の準備中だ。新しい夫となる犬、トラヴィスとの出会いはギリシャ。野良犬だったトラヴィスはドミニクさんが泳いでいる間に靴やカバンを盗っていった。異変に気づいたドミニクさんのもとに姿を現したその時が運命の出会いとなったのである。

「彼はとんでもないものも盗んでいきました。私の心です」。

ドミニクさんは「Marryyourpet.com」という、人間とペットの結婚支援サービスを通じて結婚証明書を取得するとのこと。「友人を呼んで盛大なパーティーを開くつもりです」と多くの欧米メディアが伝えている。

ネットでは「猫派なのか犬派なのか」「不倫SNSに犬が登録される日も近い」「犬にも選ぶ権利は必要なのでは」「純粋な愛。好きな話です」といったコメントが寄せられている。

何やら一部剽窃混じりな気もしますが、それにしてもこれは様々な意味で反響も呼び攻撃もされかねない無節操な行動であるように思いますがどうでしょうね。
こちら結婚どころかそのはるか手前で留まっている男性の話題ですが、その理由がちょっとびっくりだと言います。

【衝撃】世界一長い“48cmのペニス”を持つ男!! 「怖がって誰もセックスしてくれない」(2015年9月3日トカナ)

 ペニスの長さは、世界中の男性にとって重大な関心事だ。ある調査によれば、男性の大多数は大きなペニスを理想と考え、それが自己評価にもつながると考えているらしい。では、何事も“大は小を兼ねる”ということで、大きければ大きいほど良いのかといえば、そんなこともないようだ。なんと、“長さ48cm”という世界最大のペニスを持つ男性の悲哀を海外メディアが報じ、大きな話題となっている。

 先月28日、英紙「The Daily Mirror」などが報じたところによると、世界最大のペニスを持つ男性とは、メキシコ・コアウイラ州の都市サルティーヨに暮らすロベルト・エスキヴェル・カブレラさん(52)。

 48cmもの長さを誇るカブレラさんの巨根だが、立ち上がると膝まで垂れ下がるため、普段はしまっておくのにも一苦労だという。仕事に就くこともままならないなど、もはや彼にとってペニスは障がい以外の何ものでもなく、このたび困り果てて医療センターへと足を運んだとのこと。

 カブレラさんの巨根についてのウワサを耳にしても、信じようとしない人は多いが、検査に立ち会った医師は「X線写真を見る限り、これは間違いなくホンモノの男性器ですね」と語っている。どうやら、48cmのうち本体とも言うべき部分は15cmほどで(これは平均的な長さだ)、のこりは皮膚が異常に発達したものらしい。

 しかしカブレラさんの悩みは、その手に余るペニスの長さだけではなかった。彼の巨根はED(勃起不全)を起こしており、それでも果敢にセックスに挑もうとするも、女性は一様にみな怖がって受け入れてくれないというのだ。

「何もすることができません。仕事もできなければ、勃つこともできない。ですから、当局にきちんと障がい者であると認定してもらい、保護を受けたいのです」

 こう語るカブレラさんは現在、股間のX線写真を公開することで、ペニスの長さをギネス記録に認定してもらおうと目論んでいる。彼の人生に鑑み、ペニスの長さについても“過ぎたるは猶及ばざるが如し”ということが言えるのかもしれない。

これまた元記事の画像を参照いただくべきかと思いますけれども、いや生活保護云々と言い出す前に異常に発達した皮膚とやらを処理しろよと言いたくなる方が少なくない気がします。
犯罪行為はもちろん許容されないし、それが愛する家族のことであれば気持ちは判るのだが…と言うニュースが出ていました。

娘をレイプされた父親、犯人の性器をトングで焼く...(2015年8月30日グノシー)

レイプ事件は、被害者だけではなく、家族にとっての精神的なダメージは計り知れない。
昨年11月、The Indian EXPRESSによる報道になるが、インドのニューデリーにてレイプ事件の被害者の父親が、犯人を殺害するという事件が起きた。

同じ建物に住み交流もあった45歳の麻薬の売人(既婚)に、14歳の娘がレイプされたことを知った父親。
何食わぬ顔で男性を自宅の夕食へ招くと、なんと男性を拷問にかけ殺してしまったのである。
その方法は、男性の性器を“加熱したトングで焼く”という、男性なら聞いただけでもゾッとするものだった。
夕食後に男性を椅子に縛り付けた父親は、男性への拷問を開始する。もともとは「いくつかの問題を議論したかった」と考えていたそうだが・・・。
結果的に男性を拷問の末、死なせてしまい、父親はその日のうちに自首することになった。

父親が娘のレイプを知ったきっかけは、1週間前に娘の妊娠が発覚したこと。
男性が「知らせれば、悲惨な結果になる」と娘を脅迫していたことや、事件が明らかになった場合の周囲の偏見を気にして、警察沙汰にできなかったという。

お互いに被害者でもあり加害者でもあると言う関係になったわけですが、しかしインドという土地もなかなか大変なようですね。
こちらも許されざる犯罪行為のニュースですが、幸いにして天網恢々と言うことのようです。

ロシア 「人食いばあさん」逮捕、11人殺害か(2015年08月30日新華社)

ロシアメディアによると、サンクトペテルブルクでばらばら殺人事件が発生し、住民は遺体の切断部位が入っているプラスチック袋を発見した。警官は捜査し、容疑者を年金受給者の女、68歳のタマラ・サムソノバに特定した。

警察の推計では、タマラは11人を殺害し、うち借家人の男2人を含む。タマラの夫は2005年に失踪している。タマラに殺害されたと見られる。

タマラは日記に、11人を殺害したことを記している。ロシア警察は、被害者をたべたのではないかと疑っている。タマラは被害者に睡眠薬を大量に服薬させ、ノコギリでばらばらにした。

何かしら尋常ならざる衝動に突き動かされているのかも知れませんが、しかし歳を食ったロシア女は怖い、人間とは別の何かだと言う噂は本当だったのですね。
最後に取り上げますのはこれまたあり得ないと言うのでしょうか、人として幾ら何でももう少し手段は選ぼうよと多くの方々が突っ込んだというニュースです。

犬をリードごと振り回して警官を攻撃、男逮捕 米(2015年8月30日CNN)

(CNN) 米カンザス州パークシティーで30日までに、路上で警官の職務質問を受けた男が反発し、散歩させていたとみられる小型犬をリードごと空中で振り回し、警官に襲いかかる事件があった。

男は逮捕され、動物虐待などの罪に問われている。犬の種類は不明だが、けがはなく、動物保護施設に預けられた。

地元警察は、犬を武器にして他人への攻撃を仕向ける事例は過去にあったが、犬をリードごと振り回して襲いかかった例は今回が初めてと述べた。警官は、犬は自分の選択で行動出来ないとし、武器として使われた今回の騒ぎを嘆いている。

男は警官を攻撃した後、立ち去ろうとしたが警官に地面に組み伏せられていた。

警官は不審な男がいるとの通報を受け出動していた。

いくら小型犬といっても大変な行動ではあると思いますが、しかしこの小型犬の使い方は実用新案くらいは申請出来そうな気もします。
全世界のイヌ派を敵に回した愚行であることは言うまでもありませんが、しかしこうまでして守り抜きたかったものは何なのか、イヌの健康状態はどうだったのかと気になりますよね。

今日のぐり;「川島ジャンボうどん 吉備路店」

総社と言えば古代吉備の中心地ですけれども、こちら国分寺や造山古墳などとも近い一画にあるうどん屋です。
何でももともと釜揚げうどんが名物の店だそうですが、名前を見ても判る通り大盛りも売りなんだそうですね。

とりあえず冷たいぶっかけうどんを敢えて中サイズで頼んで見ましたが、中とは言っても他店基準で大盛りくらいありそうな結構な量ではありますね。
トッピングはネギに天かす、しょうが少々と極めてシンプルなものですが、明らかに茹で置きながら見た目のうどんの色艶は及第と言えそうです。
しかしながら一口食べてみた瞬間に「なんじゃこりゃあ?!(CV:松田優作)」と叫びたくなるような、とにかく柔らかく茹で伸びしてんのかと言うくらいなうどんが印象的ですね。
よくよく味わってみますとかすかにコシはある気配もあるのですが、ぶっかけにして食べるには汁の濃さも不足気味な感じで、個人的にはちょっと口に合いませんでした。
冷たいうどんでもこの調子ですからかけうどんになるともはやスーパーのうどん玉状態で、さすがにブツブツ細切れにはならないものの、これで大盛りは色々ときつい感じです。
倉敷界隈も全体的にどちらかと言えば柔らかめのうどんが多い地域だと感じていますが、これはさすがに客層を選びそうな気がしますがどうなんでしょうね。
ちなみにカツ丼も少しつまんで見たところ、こっちの方がカツこそちょっと揚げすぎなもののうどんよりは食べやすいんですが、まあごくごく普通のカツ丼でしょうか。

全体的には確かにボリューム面では満足出来るだと思いますが、それでも今のデフレ時代に価格帯を考えればこんなものとも言えますし、ちょっと中途半端にも思えてきます。
見ていますとそれでも結構な繁盛ぶりのようで、そのせいか接遇は全般的に手慣れているし意外に?丁寧なところもあって、多忙な繁盛店ながら好印象な感じでした。
ただ店員さんによっては経験が浅いと言うよりも何やら危なっかしくて頼りないところもあるようで、見ていますと大丈夫かとちょっと心配になってくるところもありました。
それにしても総社と言えば老舗の横田うどんのように名店もあるんですが、まあ確かにあちらは食事時にはちょっと入るのを躊躇する混み具合ではありますしね…

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2015年9月 5日 (土)

ピラミッドにも建築制限が導入される

以前に当「ぐり研」で学校の体育祭等で行われる組体操による重大事故が増えていると言う話題を取り上げたことがありますが、何故事故が増えるのかと言えば俗に人間ピラミッドと呼ばれる巨大組体操が多段化、巨大化していることも大きな理由であるのだそうで、先日こうした傾向に歯止めをかけるべくこんな通達が出たと報じられています。

人間ピラミッド5段まで 事故防止へ、大阪市教委が規制(2015年9月1日朝日新聞)

 大阪市教育委員会は1日、市立小中高校の運動会で実施されている組み体操「ピラミッド」「タワー」の段数を制限することを決めた。全国で組み体操中の骨折事故などが報告されていることを受けて、規制に踏み切った。組み体操の段数制限は全国でも珍しいという。

 四つんばいになって重なるピラミッドの高さは5段まで、肩の上に立って重なるタワーは3段までに制限する。市立幼稚園や特別支援学校も対象にする。大森不二雄委員長は「組み体操が運動会の華であり続けて良いのか。『いくらなんでも』と言われないよう上限を設けた。実施にあたっては、安全性が確保できるか校長が慎重に検討し、不安を覚えたらやめていただきたい」と話した。

 市教委は7月、市立小中高446校を対象に組み体操の実態を調査。ピラミッドは6段以上が小学校で143校、中学校で28校あり、中学校1校では最高の9段を組んでいた。タワーは4段以上が小学校で42校、中学校で26校、高校で2校あり、最高の5段は小学校で22校、中学校で11校、高校で1校あった。

 ピラミッドの9段は高さ6~7メートルで建物の2階相当、タワーの5段も3~4メートルに達する。

この人間ピラミッドの巨大化問題と言うのは当事者である学童からも注目を集めているようで、自由研究のコンクールで三重県の小学生が「人間ピラミッドにおける位置と重さの関係に関する考察」なる研究を行い入賞したこともあると言い、これによりますと5段ピラミッドの中央部では2段における場合の実に3倍!と言う強烈な負荷がかかってくるのだそうです。
ましてや6段、7段と高まっていくにつれてどれだけの負荷がかかるのかだし、きちんとトレーニングも受けておらず体力的にも個人差が大きい学童がこうした巨大建築に挑むことのリスクは当然にあると思うのですが、日本記録ではなんと小学生で9段、中学生で10段と言う実例があるのだそうで、ともかく際限のない巨大化に弊害が大きすぎるとは誰しも思いつくところですし、実際に骨折など重大事故も発生しているわけです。
こうしたケシカラン風潮に対して当然ながら進歩的な朝日新聞の読者などは大部分批判的だと言いますが、何故そうした行為が今もますます拡大再生産されていくのかと言うことを考える上で、以前に出ていたこちら朝日の記事が参考になりそうに思います。

人間ピラミッド、誰のための高みか? 反響を元に考える(2015年4月6日朝日新聞)より抜粋

(略)
 愛知県の小学校教員の女性は、勤務校でも組み体操の練習中に骨折などの事故が起きていると言い、その背景に教職員の世代構成の問題があると指摘します。10年ほど前から若手教員が増え、「インターネットに投稿されている数々の運動会の動画を見て『自分もやりたい』と考えます。ベテランの教師なら、『この技は完成するまでにどれくらいかかる』とか、『自分の学校では無理だ』とかがわかるでしょう。しかし、若い先生たちでは、やりたいばかりで、歯止めが利きません」。

 埼玉県の元小学校教員の男性は、在職中に組み体操に困っていたといいます。「組み体操には教育としての意義はありません」「何の力も能力も感覚もつきません」。組み体操で得られる「感動」の価値は「骨折始め重大事故の危険を冒すにしては小さすぎるのです」と断じています。
(略)

実際には若手の先生がいけいけどんどんで、年配の先生が押さえ役とばかりも必ずしも言えないようなのですが、少なくとも戦前からの全体主義教育を引き継いだかのような頭の古い老教師ばかりが組体操を支持していると言うわけでもなく、若い世代の中でもチャレンジしたいと言う方々がいらっしゃるのだとは言えるようです。
各地で事故が発生して問題視される場合があると言えば地域の祭りなども同じ課題を抱えていて、実際に重大事故が起こるたびに自粛すべきだ、いやそれを承知で参加しているのだからその必要はないと激論が戦わされることもあるそうですが、ただ全く無関係な通行人がだんじり運行に巻き込まれたと言うのであればともかく、少なくとも参加者などはリスクを承知の上で自己責任で行うべきかと言う気がします。
その意味では現状では生徒がやりたい、やりますと言ってやっているのではなく、やらせる側がチャレンジしたいから、今までもやってきたからとやらせている側面が強いと言うのは問題で、希望者がリスクも何も承知の上で自由参加でやると言うことを大前提にすべきだろうし、その意味では現状で学校行事として全員強制参加を強いられ、やりたくもないポジションを強いられていると言う点には問題がありそうには思いますね。
何であれ皆で一緒に練習し努力もして限界に挑戦すると言うことはあっていいと思いますし、一部の学校で行われているようにまずは受け身の練習や体力トレーニングから初めて入念な準備を進めると言う方向であればまだしもなんですが、それでも最終的には他人に強要されてリスクを押しつけられるのは今の時代に通用しないし、子供にすれば体が大きいと言う理由だけで小中高とやりたくもない最下段ばかり強要されるのもトラウマものですよね。

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2015年9月 4日 (金)

医療事故調、初の説明会で示された意外な?見解

いよいよ稼働が間近に迫った医療事故調に関して、先日東京で初めて公式の説明会が開催されたのだそうで、この時期になってようやくと言うのもどうなんだと思うのですが、一方で見ていますと幾つか気になる点がありましたので紹介してみることにしましょう。

“事故調”、疑問は「予期」と「紛争・訴訟」日本医療安全調査機構、東京で初の説明会(2015年8月31日医療維新)

 8月29日に日本医療安全調査機構が開催した「医療事故調査制度説明会」では、3人の演者による説明の後、質疑応答が行われ、フロアから報告対象となる医療事故の考え方、院内調査の進め方から、医師法21条との関係まで、さまざまな質問が出た(『“事故調”対応、24時間365日体制で』を参照)。
(略)
 その主な質問と、回答の骨子は以下の通り。回答したのは、厚生労働省医政局総務課医療安全推進室長の大坪寛子氏と、日本医療安全調査機構常務理事の木村壮介氏の2人(残る1人の演者、日本医師会常任理事の今村定臣氏は途中退席)。
約50分にわたった質疑応答では、大学関係者からの質問が多かった。
(略)

様々な質問が出ていますのでまずは元記事にも目を通していただきたいところなのですが、基本的にこうしたものは公的な制度としてどういうことになっているかが最も重視されるところでしょうから、厚労省のオフィシャルな地位にある大坪氏の見解としてどのような回答が示されたのかが注目すべきポイントなのかと思います。
他方で実際に院内調査では疑問点が残ると判断し、更なる介入を行うかどうかを決めるのは第三者機関の側ですから、これに関わる日本医療安全調査機構側の見解に関しても現場としてはそれなりに注目されるところなんですが、まずはそもそもの届け出の対象となる事例、予期された死亡とは何かと言う部分の定義に関して微妙に差異があるように感じられます。

質問:例えば、ヨード造影剤でCT造影検査を行う場合、「アナフィラキシーが起き、死亡する可能性は何%」などと説明する。この場合、一般的な死亡の説明になるのか、あるいはアナフィラキシーによる死亡なので、併発症による死亡に当たるので、そもそも報告は不要なのか。「予期しなかった死亡」は、「一般的な死亡の可能性についての説明や記録ではない」ではないとされているが、どの程度まで要求されるのか。

回答(大坪氏):(予期とは)アナフィラキシーショックや術後の合併症などのイベントの発生可能性ではなく、患者のバックグランド、状況、合併症、過去のアレルギー歴などを勘案して、死亡する可能性について、個々人に対して説明するという趣旨。
回答(木村氏):「予期していた」のであれば、当然、それに対する対応策を取ることになる。手術中の急な出血を予期していたのであれば、輸血を用意しておくが、それをしていなかったのであれば、「なぜ輸血を用意していなかったのか」という話につながる。(予期していたことを)書けばいいわけではない。この辺りについて、納得がいく説明がなされていたかということになる。

質問:インフルエンザの予防接種で死亡することもあり得る。このような事例も報告するのか。

回答(大坪氏):「予期」については、(省令で)三つのプロセスで示している。一般的な予期ではなく、(死亡を)本当に想定して説明したり、診療録に書くなど、予期していたことが分かることが求められる。予防接種後に死亡することがあり得ることを予期していたことが、どんな形で客観的に証明できるのかにかかっているのだろう。管理者と当該従事者が相談して判断してもらいたい。

厚労省の従来の見解としては予期されていたかどうかとはすなわち事前に患者説明がされていたかどうかで判断されるものであって、今回もその説明があったとの証明としてカルテ記載の有無が重要視されると言うことに言及しているのは予想された範疇なのですが、木村氏のコメントはややニュアンスが異なっていて、単に説明していただけでなく具体的にどう対処するかと言う説明の内容にも一歩踏み込んでいるかに言及しています。
この点で非常に気になるのが「書けばいいわけではない」「納得がいく説明がなされていたか」と言う発言なのですが、そもそも事故調の公式なスタンスとしては実は患者や家族の意見は(言葉は悪いですが)置き去りで純然たる医療側の判断で運用されると言うことになっていたはずですが、仮に第三者機関側が患者や家族の納得の有無を判断基準にして介入の是非を決めるとなればこれは非常に大きな問題です。
納得がいく説明なのかどうかを誰がいつどうやって判断するのか、単にカルテ記載で患者側から了承をいただいたと書いておけばいいのか、それとも事後的に患者側にヒアリングなりを行うのかでも全く話は変わってくるところですが、この点に関しても厚労省側のコメントは「管理者と当該従事者が相談して判断してもらいたい」と、届け出する側に丸投げするような口ぶりですよね。

もう一点、今回の事故調発足によって医師法21条との関係がどうなるのかは非常に注目されていたことですが、これについて2012年に厚労省から「(1)診療関連死イコール警察届け出という解釈は誤りであること、(2)検案での「異状」とは外表異状を指すこと、(3)検案で異状がなければ届け出の必要はないこと」と言う非常に重要な見解が文書で示されています。
さらに2014年には田村厚労相からも「医師法21条は医療事故などを想定したものではなく、これは法律制定時から変わっていない」との現地を得ており、司法判断のみならず厚労省の見解としてもあくまでも見た目の異状だけを問題にすると言う、いわゆる外表異状説が公式に確認されているものだと認識されてきたわけですが、この点に関して今回こんなコメントが出ている点も注目されます。

質問:「医師法21条はこれまでと同様」とあるが、(1)診療行為中の予期しない死亡を届けるのか、(2)外表に異状がある場合に届ける――のいずれの解釈なのか。

回答(大坪氏):以前の提案(大綱案)とは異なり、今回の制度では21条は生きているが、そのどちらの解釈も、厚労省として示したことはない。厚労省は、「犯罪等の痕跡が残っている場合があるので、届出をしてもらいたいという協力規定」という意味の解釈を示しているだけであって、それ以上のことは示していない。
 「外表異状」だが、「検案」とは外表を検査することであるという最高裁の判示を紹介したことはあるが、何が「異状」かについては示したことがない。21条については、さまざまな意見があることは承知しており、今後の検討課題。

いやいやいや、今さら「「検案」とは外表を検査することであるという最高裁の判示を紹介したことはあるが、何が「異状」かについては示したことはない」などと言われても困ると言うことなんですが、21条については今後の検討課題などと言われると今まで示されてきた見解までもひっくり返されることになるのかと不安になりますよね。
基本的には21条の届け出によって司法ルートに流れていくと言うことですから、その司法判断として最高裁で外表異状説が出ている以上は届け出段階での判断においてもそれが基準になるものだと思われるのですが、医療現場がそこまで考えて割り切った行動が出来るのかどうか、特に紛争化しかねない事例において「厚労省が明言していないんだから届け出た方が無難だろう」と言う話にならないかです。
大変に好意的に考えるならば、厚労省としては犯罪捜査などの端緒となるようなルートとして医療機関から警察へと言う届け出ルートに価値を認めていて、いわゆる外表に(視覚的な)異状はないものの医学的見地から判断すれば明らかにこれは犯罪行為の結果だろうと言う所見があった場合、弾力的に判断して届け出て下さいねといった考えなのかも知れません。
ただそうしたことであれば厚労省ではなく法務省なりが考えるべきことであろうと思われるし、逆に言えば何故今になって厚労省からこんなあいまいなコメントが出てきているのかと言うことの背景が気になってきますが、事故調の制度設計に当たって何かしら裏事情のようなものでもあったのだとすれば、敢えてこんな曖昧な言い方をしている意味合いもどこかにあると言うことなのでしょうか。

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2015年9月 3日 (木)

国際テロ集団に対して日本でもようやく厳正な対応始まる

ご存知のようにデンマーク領のフェロー諸島と言えば捕鯨の盛んな地域であり、昨今では国際テロ組織シーシェパード(SS)の激しい攻撃にさらされていることが知られていますが、彼の地では先日もお伝えしましたようにこうしたテロ攻撃に対して立法措置も含む厳重な態勢を敷いていて、今や軍艦まで出動して次々と不法なテロ活動を取り締まっているのだそうです。
他方で日本では和歌山県は太地町がいよいよ捕鯨シーズンに突入し、また先日はアイスランドからクジラ肉が到着するなど話題にも事欠かないせいでしょうか、今度はいよいよ国内でのテロ活動激化も憂慮される時期になってきていますが、そんな日本国内で今までにない活発な動きが見られているそうです。

シー・シェパードリーダー格 女性活動家の入国拒否 法務省、伊勢志摩サミット見据え(2015年8月29日産経新聞)

 和歌山県太地町で9月1日に解禁されるイルカ漁をめぐり、妨害活動を予告している反捕鯨団体シー・シェパード(SS)のノルウェー出身の女性活動家について、日本への入国目的を偽った可能性が高いなどとして、法務省が入国を拒否していたことが28日、分かった。入管難民法の規定に基づく措置。
 活動家は20代でSSのリーダー格。これまでに複数回訪日し、太地町で妨害活動に加担していた。

 関係者によると、女性は今月27日に韓国・釜山から福岡に航路で入国しようとしたところ、訪日目的を「観光」と申請。法務省は過去の滞在中の行動から虚偽の可能性が高いと判断し、入国を拒否した。
 法務省はこれまで太地町で違法行為や悪質な嫌がらせを繰り返すSSのリーダー格の活動家らを15人程度、入国拒否にしているが、今年の漁期にあわせた措置は初めてとみられる。

 SSの活動家が韓国から航路で入国を試みたのは初めてとみられ、日本の入国審査が厳しくなっていることをにらみ、地方の入管当局の対応を試した可能性がある。来年5月には主要国首脳会議(伊勢志摩サミット)や関係閣僚会合が日本で開催される。警察は来日する活動家が治安を乱す恐れがあるとして、SSの動向を注視している。
 さらに、SSは今月末に大阪港に入港する予定のアイスランド産鯨肉を積んだ貨物船に対する抗議活動にも及んでおり、海上保安庁などが警戒を強めている。(佐々木正明)


「ザ・コーヴ」主演の反捕鯨活動家を逮捕 和歌山県警、旅券不携帯容疑で(2015年8月31日産経新聞)

 和歌山県警新宮署は31日、出入国管理法違反(旅券不携帯)容疑で、米ドキュメンタリー映画「ザ・コーヴ」に主演した米国籍の反捕鯨活動家、リチャード・オバリー容疑者(75)を現行犯逮捕した。

 逮捕容疑は、同日午後9時10分ごろ、同県那智勝浦町内で署員に職務質問を受けた際、提示しなければならない旅券を携帯していなかったとしている。容疑を認めているという。

 オバリー容疑者は、イルカなどの追い込み漁を行っている同県太地町などをたびたび訪れて反捕鯨活動を続けている

ちなみに出入国管理法違反で逮捕されたリチャード何某はその後、今度は太地町で自損事故を起こしたと報じられていて、一体何をしに日本に潜入しているんだと妙なところでも話題になっているようですが、かつて公海上である南極海で日本の捕鯨船団が過激な妨害行為を受けた際と異なって、こちらは完全に日本国内での犯罪行為ですから国内法で何ら問題なく対処出来る理屈です。
記事にもある通り来年のサミット開催に向けてトラブルの芽は摘んでいくと言う意味もあるのでしょうが、ただ以前であればこうまで厳密な対応をしていたのかどうかで、やはりこれだけ直接的な被害も出ている中でさらに犯罪行為目的での入国であると言うことを公言している以上、これに対処せず放置すると言うことになれば法治国家を以て任じる日本国としての鼎の軽重も問われかねません。
特に同じ立場にあるデンマークがあれだけ厳しい対応をしていると言うことが報じられている以上、日本だけ甘い顔をしていたのではテロリストを自ら呼び込むようなことにもつながりかねない理屈で、日本における現実的なテロとの戦いと言う観点からも今後こうした対応がさらに広まっていく可能性もありそうですね。

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2015年9月 2日 (水)

給食と言えばとりあえず牛乳がデフォ、ではなくなる?

お食事会系を自認する当「ぐり研」としては看過できない話題として、先日こういう記事が出ていたことをご存知でしょうか。

牛乳なし給食 小学校で本格始動 新潟 三条(2015年8月31日NHK)

ごはんに合わないという理由で牛乳を献立から外すことになった新潟県三条市の学校給食が31日、多くの小学校で始まりました。

三条市は7年前から行っている「米飯給食」に牛乳はあわないとして、夏休み明けからすべての小中学校の給食で牛乳を献立から外す一方、「ドリンクタイム」を設けて提供自体は続けることを決めました。このうち、大島小学校でも給食が再開され、炒めた大豆やのりと野菜の酢あえなど、豊富な食材が並びました。一方、牛乳はテーブルの真ん中に置かれ、食べ終えた子どもたちが順番に手に取っていました。三条市は、「ドリンクタイム」の設定については各学校に任せているということです。
文部科学省によりますと、自治体が牛乳のない学校給食を実施する例は聞いたことがないということです。

3年生の女子児童は「食事中にのどが渇くし、早く牛乳が飲みたいと思いながら食べていました。牛乳なしの給食にはちょっと慣れません」と話していました。
一方、6年生の男子児童は「食後に飲むのがいつもと違いますが、汁物があるので牛乳はあとで飲んでも大丈夫です」と話していました。
高松有子校長は「ドリンクタイムを導入することで、ふだん食事の食べ合わせなどを気にしない子どもたちに、和食の良さを気づいてもらいたい」と話していました。

実際には別に牛乳を出さなくなると言うわけではなくて、単に提供スタイルを変えたと言うだけで何も変わっていないじゃないか、と言う声も聞こえてきそうなんですが、その昔学校の先生から三角食べがどうこうと厳しく指導された人間にとっては、とりあえずこれだけでも味覚の点ではずいぶんと違うのかなと言う感想も抱くところでしょうか。
新潟と言えば米所としても知られるだけに米の飯に牛乳と言うスタイルには一言あってしかるべき、と考えたのかどうかは知りませんが、世間一般ではパン給食ならともかく米飯給食と牛乳と言う組み合わせに関しては評判がよろしくないのも確かながら、他方では「コッペパンとお汁粉、牛乳」等々様々な伝説的取り合わせがあってこその給食だ、と言う根強いファン?が存在するのも確かであるようです。
この妙な給食メニューと言う問題に関しては以前から定期的に話題になっていて、一部には実際には存在しない単なる都市伝説の類であったと明らかになるものもありますが、どんなメニューであっても必ずついてくる牛乳と言うものが果たしていいのかどうかはかねて議論があって、今回の三条市の牛乳廃止も栄養学的見地など様々な検討を経てようやく決定されたと言います。
子供の場合はむしろ大人目線で見れば「?」な味覚を当たり前に好むような場合があって、果たして当事者目線でこれらメニューがそこまで変なのかどうかはいささか異論もありそうなんですが、味覚がある程度固定化した大人の場合もう少し深刻で、しばしばやり玉に挙がりやすいのが病院で出てくる食事があまりに不味いと言う問題ですが、この病院食問題が最近思いがけないところから再燃しているようです。

患者に広がる戸惑い 入院中の食事代負担引き上げ(2015年8月30日大阪日日新聞)

 国の医療保険制度改革で、入院中の食事代の自己負担が2016年度から段階的に引き上げられる。負担増の足音が迫る中、大阪府内の患者に戸惑いが広がり、病院食を敬遠する声も聞こえてきた。しかし、病院食は治療の一環でもある。引き上げ分が食材費に反映されるわけではないため、医療現場は対応に苦慮している。
 「病院で食べるのをやめようとする患者も出るだろう」。大阪市内で入院中の男性(71)が窮状を口にした。
 年金は減額される半面、介護保険の自己負担は上がり、紹介状がないまま大病院を受診した場合の定額負担も16年度から導入される。「そこに食事まで値上がりすれば、年金はほとんど残らない」

公平性の確保

 入院中の食事代は全国一律で1食640円。このうち380円が医療保険で賄われ、患者は260円を自己負担している。
 厚生労働省によると、5月に成立した改正医療保険関連法で、自己負担は16年度から1食360円、18年度から460円となる。18年度から1カ月間入院した場合、現行の2倍近い4万1400円に膨らむ計算だ。引き上げの対象者は年間70万人を見込む。
 同省保険課は「在宅療養中の患者らとの公平性を図るためにはやむを得ない。値上げは心苦しいが、経済的に厳しい方への配慮として段階的に対応する」と説明する。
 しかし、約5千人で組織する大阪腎臓病患者協議会は、危機感を強めている。国や大阪府内の各機関に助成継続の要望を重ねており、府議会には「これ以上の自己負担を求められると、生活できない」との請願書を提出した。
 西本幸造会長(61)は「入院患者の大半は家計の苦しい高齢者。このままでは入院自体を拒む病人も出かねない。患者の声に耳を傾け、現場の実態に沿った行政に転換してほしい」と訴える。

治療食の役割

 「従来と同じ料理では、患者からすれば理不尽だろう。コンビニ弁当で済ませる人が増えないか心配」。大阪市淀川区の病院担当者は不安を漏らす。
 今回の改革は、高齢化を背景に膨らみ続ける社会保障費を抑えるのも狙い。患者負担は増えても、食事代は1食640円のままだ。
 大阪市立大医学部付属病院(同市阿倍野区)では、季節の食材や行事食を増やしたり、高級感のある食器の導入を摸索するという。同病院の管理栄養士(45)は「食事の中身も見直しが必要となるだろう。患者の要望を聞きながら対応したい」と話す。
 ただ、多くの現場はまだ手探り状態。市内の複数の病院関係者に取材すると「院内で対応を協議中」「どうしたらいいか分からない」と答えた。
(略)

しかし国としては病院から在宅へと言う動きを進めているわけですから、高齢者が入院したがらないとなればむしろウェルカムなのだろうし、そもそも病院に預けっぱなしが一番安上がりと言う日本の歪な医療体制が社会的入院の要因だとされてきたわけで、制度変更自体の是非はまた別に論じるべきかと言う気がします。
自己負担分の高騰で生活が成り立たなくなるかどうかについては、普段どの程度の食費を使っているのかにもよると思いますが、食費が一人当たり月額4万円超と言うのは自炊中心でやっている家庭からすると高めだろうし、他方で長期入院が必要な高齢者が安価に自炊可能なのか?と言う観点もあるでしょう。
それはともかく、病院食そのもののコストが一食640円と言うことを知って驚いた人もいるのではないかと思いますが、近年のデフレ化著しい飲食産業にあって640円あればずっと美味くて量も多いものが食べられるのに、ましてや営利目的でもない病院食であの内容はちょっと納得しがたいと言う声も出てきておかしくなさそうには感じますでしょうか。

無論病院食は治療の一環であり栄養学的、医学的見地から成分が厳密にコントロールされている云々と言う理屈を挙げる人もいますが、骨折で整形外科に入院したなど特に食事制限がない場合に出される通常食も不味いと言うのはやはり努力不足と言われる余地はあるところで、提供する側にも様々な事情があることは承知した上で、自己負担分値上げを機に是非改善を期待したいところですよね。
最近では美味い食事は治療意欲を高めると言うこともようやく認識されるようになってきていて、特に自費診療が原則の産科領域などでは食事がいいと言うことも顧客を集める重要な要素になっているとも聞きますが、実臨床に当たる多くの先生方も患者から食事の不満を聞いたことがないと言う方はまずいないだろうと想像されるし、実際当直等では自分もその食事を味わうことになるわけですから満足出来ているのかどうかです。
医師不足で四苦八苦している中小病院では当直の食事を近くの料理屋から取り寄せるようにした結果当直アルバイトに来る先生方からの評価が劇的に改善した、などと言う涙ぐましい話も聞こえてきますが、医師ら職員が我慢出来ない食事を患者にだけ我慢させると言うのもおかしな話ですし、それはおそらく行政のやり方がどうこうと言う次元の問題ではないですかなと言う気はします。

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2015年9月 1日 (火)

医療事故調は「説明責任」を負わないし「責任追及」も求めない

本日の本題に入る前に、最近何かと多いのが非科学的な似非医療による健康被害で、もちろん死ぬまで騙され通していられるのであれば本人に関しては幸せでいられるのかも知れませんが、助産院で新生児にビタミンKではなく砂糖玉を与えて当該内出血で死亡させただとか、根拠も何もない首ひねり運動で子どもを死なせただとか、家族にすればある意味似非を信用した自分の愚かさを呪いたくなるような悲劇的な状況ではありますね。
もちろん事後に何をやっても死んだ命が帰ってくるわけではないにしろ、せめて何があったか知りたい、責任を取ってもらいたいと考えたがるのは誰しもなのでしょうが、この似非医療行為を巡って先日こんな民事訴訟の判決が下ったと報じられています。
「自然療法」説明不足 東京の医療会社に賠償命令(2015年8月28日共同通信)

 自然治癒力を高めるとうたう「自然療法」を受け、2012年に肺がんで亡くなった男性=当時(80)=の遺族が、東京都の福祉医療関連会社「この指とまれ」と同療法の専門家に、支払った代金の返還と損害賠償を求めた訴訟の判決で、東京地裁は27日、説明義務違反の賠償も認め計380万円の支払いを命じた

 判決によると、男性は12年4月に末期がんと診断。自然療法で治る可能性があると専門家に説明され、同社の施設に入所したが、施術に不満を抱き、8日後に退所した。

 脇博人(わき・ひろと)裁判長は、同社側の説明不足を指摘した上で「不満を理由とした契約解除は有効だ」とし、代金の大半を返還するよう命じた。

 同社の代理人は「判決を読んでおらず、コメントできない」とした。

もちろん何ら科学的根拠のない似非科学に基づいて金儲けをしている方々には誰しも好意的にはなれないとは思うのですが、この記事の文言を多少書き直した状況を想像してみると、実はひと頃社会問題化した医療訴訟の一つとして見ても何らおかしなものではないと言う気がしませんでしょうか?
ご存知のように医療と言うものは契約通りに仕事をしました、それでは代金をいただきますと言う世間でよく行われる請負契約ではなく、結果の如何を問わず行為そのものに対して代金をいただく準委任契約と言う形を取っていて、それが為に結果が少しでも思わしくないと「話が違うじゃないか!」とトラブルになりやすいのですが、他業界においてもこの辺りの取り扱いが曖昧になってくるとトラブルに発展するケースもあるそうです。
似非医療などはそもそも望んだ結果が得られる可能性が極めて低いのですから、いわば準委任契約の悪用例とも言えるかと思いますが、真っ当な医療の世界においては何故請負契約にしないのか?と言われれば、医療を請負契約化した代表的事例として漫画「ブラックジャック」などを読んでいただければ、不確実性がどうしても残る医療においては必ずしも消費者利益につながらない場合も多いと言うことが判るかと思いますね。
この辺りは医療従事者の側もあまり認識していない方も多く、特に手慣れた疾患などでは来やすく治療を「請け負う」かのような言動をして後日クレームが入ると言う場合が未だにあるようですが、基本的に医療において保証できるのは最善を尽くすと言ったところまでであって、その結果どうなるかと言うことはどんな病気であれやってみなければ判らないと言うことを双方がよく承知しておくべきでしょうね。
さて前置きはそれくらいにして、この秋からいよいよ開始されるのが医療事故調と言う制度で、これもまた余計に医療紛争を増やすのではないか?と関係者がびくびくしている部分がありますけれども、先日厚労相政務官の橋本岳氏らが参加して鹿児島で行われたシンポジウムで、何やら基本的な制度の目的の部分について注目すべき発言があったようです。

“事故調”のパラダイムシフト、認識せよ!(2015年8月24日医療維新)

 鹿児島県病院厚生年金基金は8月22日、厚生労働大臣政務官の橋本岳氏を基調講演の演者として招き、シンポジウム「医療事故調査制度まったなし―秒読みになった医療事故調査制度―」を鹿児島市内で開催した。

 橋本政務官は、「個々の医療事故について、遺族に説明し、納得してもらうことは必要」と断りつつ、この10月からスタートする医療事故調査制度において、各医療機関に院内調査を求めている理由は、「事故事例を集めて、医療界全体の安全を向上させていくことにある。この目的をしっかり踏まえた上で、適切に対応してもらえるとありがたい」と説明、制度の目的はあくまで医療安全向上にあることを強調した(シンポジウムのVol.2は、『“事故調”、「非識別化」に要注意』を参照)。

 冒頭にあいさつした、基金理事長の小田原良治氏は、「頭がパラダイムシフトした人の講演会を聞かないと意味がない」と、注意を促した。従来の医療事故調査では、「再発防止」「説明責任」「責任追及」が混然一体として扱われることが往々にしてあったが、今回の医療事故調査制度は、「再発防止」、つまり医療安全に特化している。これが「パラダイムシフト」の意味であり、橋本政務官の発言とも呼応する。

 シンポジウムは約3時間近くわたり開催された。橋本政務官も含め、医師や弁護士ら、計5人の演者が講演、4人が指定発言をし、その後、質疑応答が行われた。複数の演者が強調していたのは、医療事故調査制度を定めた法律、つまり医療法を正しく理解する必要性だ。さもなければ、「パラダイムシフト」の意味や内容を理解できないからだ。浜松医科大学医療法学教授の大磯義一郎氏は、「医療事故調査制度は、使い方によっては、“毒”にも“薬”にもなる難しい制度。医療安全の“薬”となる制度にする以前に、まずは“毒”にしないことが必要」と述べ、「正しく条文を読んで、正しく対応することが必要」と注意を促した。
(略)
 小田原氏は冒頭のあいさつで、10月からスタートする医療事故調査制度は、日本医療安全調査機構が実施してきた「診療行為に関連した死亡の調査分析モデル事業」とは目的が異なっていると強調。現在、全国各地でさまざまな団体による制度説明会が開催されているが、誤った説明がなされている場合があると問題視した。(1)制度の目的は、「原因究明と再発防止」ではなく、「再発防止」が目的、(2)医療事故調査・支援センターへの報告は「医療過誤の有無は問わない」、(3)調査や報告においては、事故に関わった医療者等の「非識別化」が求められる、(4)事故に関わる医療行為の医学的評価は制度上、求められていない――などの点を正しく理解することが必須であるとした。

 橋本政務官は、医療事故調査制度の全体像を、医療法や省令、通知を基に説明。(1)センターに報告する医療事故の範囲、(2)報告書作成の際の匿名化、非識別化、(3)院内調査における外部委員の活用、(4)再発防止策――について言及した。

 (1)について、橋本政務官は、「医療に起因し、または起因すると疑われる死亡または死産」かつ「管理者が予期しなかったもの」が報告対象になり、その際、「過誤の有無は、調査の結果、分かるかしもれないが、報告の際は問わない」と説明。
(略)
 さらに(4)の再発防止策について、橋本政務官は、次のように解説した。「院内調査の結果、何らかの改善が必要であれば、それを実施してもらう。ただし、この制度においては、義務として求めているわけではない。一方、センターは収集した事故事例を整理、分析し、再発防止策を検討する。ただし、個々の事例に対し、(再発防止策について)返事を返すわけではない」。
(略)

ここで言う再発防止と言うことが個々の医療機関で事故調を行い再発防止策を講じると言うことでは必ずしもなく、センターとして集積した事例を元に一般論的に出すと言うことなんですが、穿った見方をすれば個々の施設で直接的に調査結果の反映がなされなければ、何の為の調査なのかと納得されない方々もいるかも知れませんね。
今回のシンポジウムでも言及されたようですが、先日かつて厚労省が全国国立病院に出した「リスクマネージメントマニュアル作成指針」が完全に失効したことを厚労省が公式に確認したことを受け、あくまでも見た目だけを問題にする外表異状説を採る医師法21条との不整合がようやく解消されたことを紹介しましたが、この点も各施設で「普通でない死亡事例は警察へ届け出る」等々と未だに誤解を受けている部分が多々ありそうですよね。
今回創設される事故調なるものに関しても長年その目的とするところを巡って延々と議論が続いていましたが、注目すべきなのは厚労省からの正式のコメントとしてその目的があくまでも「再発防止」に特化したものであって、従来これとのバランス等が問題視されてきた「説明責任」「責任追及」の残る日本の柱に関しては全く関知するものではないと表明された点は非常に注目すべきだと思います。
詳しくは記事全文を読んでいただくとしても、とりあえずこの点から導き出される当然の結論として、院内事故調の目的とするところはあくまでも再発防止策として何をどうすべきかと言う観点から記述されるべきものであって、誰に責任があっただとか患者さんや家族が納得するかどうかと言った点は全く気にする必要がないと言うことでしょう。

現実的にはこうまでシンプルに割り切れるものではないだろうし、再発防止策追及のための調査が結果として誰かの責任追及になってしまうとか、患者や家族が全く納得しないレポートが社会的に許容されるのかと言った問題もありそうですけれども、一つ考えられる点として再発防止策に特化したものである限り、正しくその点を追及するなら施設と現場スタッフの立場は必ずしも対立するものではないと言えそうです。
東京女子医大で起こった心臓手術を巡る死亡事例で、病院側が「担当医が悪い」と勝手に決めつけた調査報告書を出した結果刑事訴訟にまで巻き込まれることになった担当医が、後に病院を訴えたと言う有名なケースがありますが、何故ああしたことが起こるのかと言えば誰かが悪いと言う「責任追及」を目的とする限り、施設側としては当然ながら施設本体へのダメージを減らす方向で報告書をまとめることになるわけです。
その結果現場スタッフの個人的失敗が全ての原因だとトカゲの尻尾切りを行うのが一番楽だと言うことにもなるわけですが、同様に患者家族への「説明責任」を目的としてしまうとやはり「納得出来ない」と言われればそれまでですから、誰か悪い人間がいたので後はそいつに文句を、と言う形でまとめるのがこれも一番楽だと言う話になりやすいですよね。
その意味で今回純粋に「再発防止」に特化した事故調査が目的と言うことであれば現場でリスクを冒しながら仕事をしている医療従事者にとって悪い話ではないはずなんですが、問題は当事者も含めてこの三者をきちんと分けて考えられる人間がどれほどいるのかで、この方面でもきちんとトレーニングを積んだ人間が報告書をまとめないと、懸念される通り余計な波風を引き起こすばかりの新制度と言うことにもなりかねないでしょう。

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