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2015年7月 4日 (土)

NHK受信契約は拒否できない?

NHKと言えば受信料契約について過去にも何度か話題になり、この春には千葉県松戸市でNHKによる受信契約書捏造問題で裁判所が「テレビ受像器を持っていても受信料支払いの必要なし」との判断を下したと話題になっていましたが、先日大阪でそれと真っ向から対立するようなこんな判決が出たと話題になっています。

大阪の未契約世帯に受信料支払い命じる判決(2015年6月26日NHK)

NHKが放送受信契約に応じていただけない大阪府内の世帯に対して契約の締結と受信料の支払いを求めた裁判で、堺簡易裁判所は「受信契約に応じない場合でもNHKが契約締結を求めて2週間たてば契約が成立しているというべきだ」という判断を示し、受信料の支払いを命じる判決を言い渡しました。
この裁判はテレビの受信機を設置していながら繰り返しお願いしても受信契約に応じていただけない大阪府内の世帯に対して、NHKが契約の締結と受信料の支払いを求めたものです。

26日の判決で堺簡易裁判所は「受信契約に応じない場合でもNHKが契約締結を求めて2週間たてば契約が成立しているというべきだ」という判断を示しました。
そのうえでテレビの設置が確認されたあとの平成17年6月からことし3月までの受信料27万円余りを支払うよう命じました。

NHKは、受信料の公平負担のために繰り返しお願いしても受信契約を結んでいただけない事業所や世帯に対して各地で契約の締結などを求める裁判を起こし、ことし5月までにNHKの主張を認める判決が20件確定していますが、近畿地方で裁判所が実質的な法的判断を示したのは今回が初めてです。

拒否しても2週間で契約成立 NHK受信料めぐる判決に「納得できない」と反発の声(2015年6月29日J-CASTニュース)

  NHKの受信料をめぐる判決に、視聴者から「納得できない」という不満の声が上がっている。堺簡易裁判所が受信契約に応じていなくても、NHKが契約締結を求めてから2週間がたてば「契約が成立しているというべきだ」という判断を示したからだ。
   ネットでは「こんな一方的な契約聞いた事ない」と反発が広がっている。

同様の判決は各地でも

   2015年6月26日、NHKが受信契約に応じない世帯に対し、契約締結と受信料の支払いを求めていた裁判で、堺簡裁は、
    「受信契約に応じない場合でもNHKが契約締結を求めて2週間たてば契約が成立しているというべきだ」
という判断を示した。NHKによると、テレビの設置が確認された後の05年6月から15年3月までの受信料27万円あまりの支払いを命じたという。

   この判決を受け、ツイッターなどネットには「こんな一方的な契約聞いた事ない」という声が上がる。
    「2週間後に勝手に契約成立とかどういう事なの?
    「押し売りよりひどい
    「こんな一方的で高圧的な契約は無効だ」
と不満が相次いだ。

   実は同様の判決はすでに各地の裁判所でも言い渡されている。東京高裁は13年10月、受信者が拒んだとしても通知から2週間がたてば契約は成立する、との判断を示し、神奈川県内の世帯にテレビを設置した日にさかのぼって受信料の支払いを命じた。
   札幌簡裁では15年6月、道内の未契約世帯に対し、契約締結と未払い受信料の支払いを命じる判決をしている。

「双方の意思がなければ受信契約は成立しない」という判断も

   たしかに放送法は「協会(編注:NHK)の放送を受信することのできる受信設備を設置した者は、協会とその放送の受信についての契約をしなければならない」(第64条1項)と定めている。NHKもこの条文を受信料支払いの法的根拠の1つにしている。
   とはいえ裁判所の判断も必ずしも一致している訳ではない。東京高裁の別の裁判長は13年11月、「NHKからの契約申し込みと、受信者による承諾という双方の意思がなければ受信契約は成立しない」という判断を示した。契約を結ぶ義務があることは否定せず、受信料の支払いを命じてはいるが、同年10月の裁判とは判断が分かれた形だ。現時点で最高裁はこの問題で判断を示していない
   なお、NHKが6月23日に発表した14年度決算で、受信料は過去最高の6493億円だった。支払い率は前年から2ポイント増の76%になった。

個人的には別に受信料不払い主義者と言うわけでもなく、そこらの民放に比べればNHKの方がよほどに存在価値がありそうだとも感じているくらいなのですが、そもそも法的に漏れなく支払いをすべしと決まっていることであるのに、受信契約という何やら任意なものに基づいてのものであるかのように錯覚させる受信料徴収のシステムに関しては、大いに改善の余地があるのではないかと感じています。
この辺りは本来は法的な不備と言うべきで、法的裏付けがあるのだから税金でやるなり公共料金でやるなりすべきなのかと思うのですが、より現実的な問題点として受信契約を締結するに当たってのトラブルがこれだけ多いこと、そしてそのための労力がこれだけかかっていることを考えると、これは非常に非効率的な方法であると言うしかない気がします。
かねてNHKもスクランブラー方式にすべきであると言う主張は根強くあって一定の支持も得ているのですが、恐らくはあの受信料回収業務もそれなりに大きな仕事になっていると言う側面があって、明日からその仕事をなしにしてしまうと多くの関係者が職にあぶれてしまうと言った問題点もあるのかも知れませんが、普通に考えてそれは利権と言われる類の話に近いのではないかと思いますね。

こうした判決を見ていますと民放各局を始め進歩的なマスコミの方々が、全員加入が強制であることの恐さをもっと大々的に取り上げないのが不思議に思えてくるのですが、当事者の意志に反して一方的に契約を締結したことにされるなどと言うのは一般社会ではちょっと考えられないことだし、普段のマスコミの方々の論調からすると大いに問題視していてもおかしくなさそうな話に思えます。
先日はとある弁護士が「全員が強制加入の団体である日弁連や弁護士会が、勝手に政治的主張を行うのはおかしいではないか」と訴えた裁判が報じられていましたが、意見が異なれば加入しない自由のある医師会と違って弁護士会は加入しなければ弁護士活動が出来ないと法的に決まっているのに、勝手に強制加入させられた上に自分の意見と全く異なる見解を押しつけられるのでは確かにやっていられないでしょう。
最近では給食費未納問題と言うものも大いに世間を賑わせていて、こちらも給食費を支払わない人間には構わないからもう給食を出すなと言う意見が次第に増えてきているようですが、受信料を支払わない人間には(緊急時放送など公的な部分は別にして)もうNHKを見させるなと言う声が出てきても全くおかしくないと思うのですが、当のNHKとしては少しでも多くの収入を得る道を確保しておきたいのでしょうか。

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コメント

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投稿: | 2015年7月 4日 (土) 11時22分

受信料を税金にしてしまうとそれこそ「国営方法」になってしまうので、別の問題が出てくるのかもしれません。
こんな裁判するぐらいなら公共料金扱いにして、テレビの所持関係無く全国民+日本に一定期間滞在する外国人から徴収するシステムにしてしまえばいいのにと、個人的には思います。
そうすれば病院やホテルなどが受信料を払う必要がなくなります。

投稿: クマ | 2015年7月 4日 (土) 18時11分

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