« 箱根噴火の恐れで意外な影響が | トップページ | 今日のぐり:「こだわりラーメン包(ぱお)」 »

2015年5月16日 (土)

日本の水族館と動物園が村八分状態に?

先日こういうニュースが出ていて話題になっているのをご存知でしょうか。

「追い込み漁で捕獲のイルカ入手」 日本動物園水族館協会の会員資格停止に(2015年5月9日産経新聞)

 世界動物園水族館協会(WAZA、スイス)が、日本動物園水族館協会(JAZA)の会員資格を停止したことが9日分かった。日本の水族館が和歌山県太地町の追い込み漁で捕獲したイルカを入手していることが、倫理規範に違反していると指摘している。

 ホームページによると、WAZAは満場一致で資格停止を議決した。国際組織との関係悪化により、日本の動物園や水族館が希少動物の繁殖などで海外から協力を得られなくなる懸念がある。

 WAZAには50カ国以上の団体が所属。WAZAは昨年、東京で開いた会合で、追い込み漁で捕獲したイルカなどの入手を2年間一時停止するよう求めたが、JAZA側が提案を拒否したという。

 WAZAの議決に対し、太地町立くじらの博物館の桐畑哲雄副館長は「感情的な決定で、イルカの追い込み漁がやり玉に挙げられている」と批判した。同博物館では、バンドウイルカなど約50頭を飼育。ほとんどが地元での追い込み漁で捕獲したという。

 太地町のイルカ追い込み漁をめぐっては、隠し撮りした映像で漁を批判的に描いた米映画「ザ・コーヴ」が2010年にアカデミー賞で長編ドキュメンタリー賞を受賞し、大きな反響を呼んだ。

 昨年1月には、キャロライン・ケネディ駐日米大使が短文投稿サイト、ツイッターに「非人道性」を深く懸念していると投稿していた。

ちなみに日本各地に約500頭のイルカが飼育されていて、その大部分がこの追い込み漁で捕獲されたものなのだそうですが、現在世界的に見てもこの追い込み漁は和歌山県太地町など限られた地域にのみ残された漁法で、岩手等他のイルカ漁を行っている地域では突き棒漁が行われているのみだと言いますから、現実的にイルカを生け捕りに出来る漁法をしているのは国内では太地町のみと言うことになるのでしょうか。
この湾内奥深くに追い込んだイルカの屠殺法と言うものも年々改良が進んでいて「人道的」になっているのだそうで、特に例の映画「ザ・コーブ」で隠し撮りされたような映像はすでに完全に過去のものとなっているそうですが、未だにその古いイメージが固定化していると言うことなのか、見当外れの批判も続いているようですよね。
一方で有名なIWCが規制しているのは大型の鯨類だけであり、イルカなど小型鯨類はそもそも管轄外であることからイルカ漁自体には何ら国際ルール上の問題がないはずですし、資源量に対して捕獲量は微々たるものに留まっている以上生物保護と言った観点からの批判は見当外れであり、むしろ過去にも漁業資源保護目的で世界各地でたびたび漁民による大々的なイルカ漁が行われてきた現実があります。

今回のJAZAからのクレームは非人道的、非選択的な方法が問題だとしているようですが、そもそも生体捕獲において何が人道的な方法なのか?と言う疑問は残りますし、追い込み漁でも屠殺しない個体はそのまま逃がしているわけですから非選択的と言うわけでもないと思われるしで、和歌山県知事が不快感を示したと言うのもまあ理解は出来る気がする話です。
ただこのJAZAからの除名処分で世界的に動物の貸し借りなどが出来なくなると危惧されているそうですが、動物園の側からは普段から自分達は希少生物の繁殖に世界中の動物園と協力して取り組んでいるのに、水族館側は獲ってきたものをそのまま公開するだけで繁殖への努力が少ないと不満の声も出ているそうで、実際イルカのいない水族館はまずないにも関わらず国内に繁殖用の設備はほとんど存在しないそうです。
これはこれで重要な指摘ではあって、特に一部海外諸国では食用に繁殖させた生き物を殺して食べるのは構わないが野生の生き物に関しては必ずしもそうではないと言う価値観を持っている人々もいらっしゃるらしいですから、もしかするとかねて太地町でも検討されていると言うくじら牧場などにも本格的に取り組んでみるいい機会になるのかも知れませんよね。

|

« 箱根噴火の恐れで意外な影響が | トップページ | 今日のぐり:「こだわりラーメン包(ぱお)」 »

心と体」カテゴリの記事

コメント

他国の状況ははっきりわかりませんが、日本の場合水族館の入場料の方が動物園よりも高い所を見ると、必ずしも水族館が楽をしているわけではないような気もしますが、どうなのでしょうか?

投稿: クマ | 2015年5月16日 (土) 07時43分

今何時?クジラ!

投稿: | 2015年5月16日 (土) 09時29分

サロマ湖で鯨養殖する計画ってどうなったんだろ?
水族館で飼えるんだから大きな塩湖なら問題なさそうだけど

投稿: | 2015年5月16日 (土) 10時45分

鯨肉提供で米連邦地裁が有罪判決 すし職人に
日本経済新聞2015/5/19 9:56


【ロサンゼルス=共同】海洋哺乳類の所有や販売を禁じている米国で鯨肉を客に提供したとして、海洋哺乳類保護法違反の罪に問われた米国籍のすし職人、ヤマモト・キヨシロウ被告に対し、
ロサンゼルスの連邦地裁は18日、保護観察2年と5千ドル(60万円)の罰金の有罪判決を言い渡した。
被告は、すしネタとして鯨肉を提供したとして2010年に訴追された。
ロサンゼルス近郊サンタモニカの高級すし店「ザ・ハンプ」で働いていた。
米メディアによると、10年のアカデミー賞の長編ドキュメンタリー賞受賞作で、
日本のイルカ漁を批判した米映画「ザ・コーヴ」の制作者らが09~10年、ザ・ハンプの店内をビデオで隠し撮りしたことなどから事態が発覚した。
判決によると、被告は米政府が絶滅危惧種に指定しているイワシクジラを提供、200時間の地域奉仕活動も命じられた。
被告は法廷で「反省したい。申し訳ない」と日本語で述べた。
今月4日にはもう一人のすし職人、ウエダ・ススム被告に対しヤマモト被告と同様の判決が言い渡された。

http://www.nikkei.com/article/DGXLASDG19H19_Z10C15A5CR0000/

投稿: | 2015年5月19日 (火) 14時38分

全国の水族館、追い込み漁のイルカ入手不可能に イルカショーに支障も WAZAの改善勧告受け入れへ 
http://www.sankei.com/life/news/150520/lif1505200024-n1.html
産経新聞 2015.5.20 16:13

 和歌山県太地町の伝統追い込み漁で捕獲したイルカの水族館展示をめぐり、世界動物園水族館協会(WAZA、本部スイス)が
内部の倫理規範に違反するとして、日本動物園水族館協会(JAZA)に改善・除名通告を行っていた問題で、JAZAは20日、
都内でWAZA加盟継続の賛否を問う会員投票を行い、WAZA残留の投票が多数を占めた。関係者が明らかにした。

 投票結果を受け、JAZAは協会に残留する意向をWAZAに報告する。WAZAの倫理規範に従い、
JAZA加盟の施設は今後、追い込み漁で捕獲したイルカの入手をやめるとみられる。

 JAZAに加入しているのは動物園89、水族館63の計152施設。
このうち、太地町からイルカの供給を受けていたのは約30の水族館で、これらの施設はイルカの獲得が困難となることから、
子供たちに人気のイルカショーなどの運営に支障が出る恐れがある。

投稿: | 2015年5月20日 (水) 17時55分

 イルカ漁が行われている和歌山県太地町への悪質な嫌がらせが絶えない。
2010年に同町を題材にした映画「ザ・コーヴ」が米アカデミー賞を取り、国内外の注目を浴びて以来、抗議の便りは世界中から寄せられるようになった。

町役場や町漁業協同組合に届くFAXの量は増え、「変態民族め」「大虐殺は日本の文化」などと内容もますます過激に。
英語表記のものだけでなく中国語、韓国語のメッセージも目立ち、戦時中の南京大虐殺と関連づけた残忍な写真の添付も散見される。

 太地が捕獲したイルカの水族館展示は内部の倫理規範に違反するとして、世界動物園水族館協会(WAZA、本部・スイス)は、日本動物園水族館協会(JAZA)に改善・除名通告を行った。
海洋に根ざす日本の地域社会と食文化を海外に効果的に情報発信することができない戦略のつたなさが、こうした事態を招いているとの指摘は根強い。

 太地町では毎年9月から翌年3月まで、食用のためのイルカを捕獲しているほか、イルカをそのまま生け捕りして、国内外の水族館へ提供している。
イルカたちは、子供たちに海洋保護や命あるものの大切さを教える貴重な存在。しかし、多くの水族館にとって人気のイルカショーは太地町の捕獲がなければ、実施できない状況にある。

 町への抗議は、イルカを頭の良い特別な生き物として捉える人々や動物愛護団体、反捕鯨団体のメンバーが送付しているとみられる。
どんな理由にせよ、イルカを捕獲することは「人殺し」や「拉致」と同じとの趣旨が目立つ。

 WAZA資格停止問題が表沙汰になった後の5月5日、太地町漁業協同組合に、差出人不明の抗議のFAXが寄せられた。
送り主はもしあなたがイルカだったらと無理やり仮定し、「あなたは刺し殺されたり、誘拐されて水族館に売られて生涯奴隷になったりされたいのか」と訴える。
そうして、太地の漁師たちは「邪悪な虐殺」を行っているとし、その言い訳のために「伝統」という言葉を使うなと強要する。

 イルカの擬人化は抗議する人たちの共通項だ。別の便りには「捕獲は想像を絶する苦痛をイルカに与える」とし、漁師が捕獲する際、
「イルカたちは仲間が殺されるのを見て悲鳴をあげている」とイルカをまるで囚われた無辜の民のように比喩して、情緒的に訴える。

 さらには、イルカ漁は「ジェノサイド犯罪」としたり、「日本人は生まれつき残忍」と一方的に罵ったり、イルカ漁を戦時中の南京大虐殺とこじつけて、旧日本兵が殺戮(さつりく)を行っている残虐な写真を一緒に送りつけたりしてくる。
漁協組合の関係者は「もう慣れたが、気味悪い写真やメッセージにもううんざりしている」と話す。

 中には、町民に送付しているはずなのに、韓国語や中国語表記もあるほか、たとえ日本語表記だとしても、ネット上で自動翻訳したとみられる文章のおかしいメッセージもある。

 反捕鯨団体シー・シェパードが騒動を起こしたり、捕鯨論争が世界的なニュースになったりした際は抗議の量も増える。昨年1月、米国のキャロライン・ケネディ駐日大使がツイッターで「イルカが殺される追い込み漁の非人道性について深く懸念している」
というメッセージを発表し、騒動になった際は漁協には1日当たり300通以上の抗議FAXが寄せられた。中には脅迫めいたものもあり、漁協は電話番号の変更を余儀なくされた。

http://www.sankei.com/smp/premium/news/150521/prm1505210007-s.html

投稿: | 2015年5月21日 (木) 23時12分

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)




トラックバック

この記事のトラックバックURL:
http://app.cocolog-nifty.com/t/trackback/519753/61594195

この記事へのトラックバック一覧です: 日本の水族館と動物園が村八分状態に?:

« 箱根噴火の恐れで意外な影響が | トップページ | 今日のぐり:「こだわりラーメン包(ぱお)」 »