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2015年5月

2015年5月31日 (日)

今日のぐり:「オーベルジュ」

ご存知ブリ発のこんなニュースが全世界に衝撃を与えているそうです。

運転技術、実は女性の方が上と判明。ロンドンの極秘調査で。(2015年05月17日ブレーキングニュース)

「女性の運転はダメだ、ヘタだ」。残念ながらこんな言葉を口にする男性は今でも多い。だがそれは誤りであることが判明した。たまにしかハンドルを握らない女性は別として、ある程度慣れてくると実は男性より女性の方が上手な運転をするようになるそうだ。

このほどロンドンの広大なハイド・パーク(王立公園)の南東に位置する“ハイド・パーク・コーナー”にて、人々の運転技術を観察する極秘のモニタリングが行われた。クネクネとした道や鋭い曲がり角が多いロンドンの中心部、ハイド・パーク付近も例外ではないのだ。そこでわかったのは、女性ドライバーの方が男性ドライバーよりも的確な減速とハンドルさばきでスムーズに車を走らせているという事実であった。

自動車保険に関する実態調査として「Privilege」社が行ったそのモニタリング。約50台の車にはドライバーの了承を得て教習所の教官が乗り込み、200台については走行状況の観察が行われた。こうして彼らの運転技術は14の項目につき30点満点で評価され、男性ドライバーの平均得点が19.8点であった一方で、女性ドライバーの平均得点は23.6点であったという。

テクニックだけではない。前の車との車間距離が近すぎる車は男性ドライバーが27%に対し、女性ドライバーではたったの4%。また赤信号に変わったところを猛スピードで駆け抜けるなど、男性ドライバーの半分以上が危険運転を犯している一方で、女性ドライバーでそれをするのは4人に1人であった。

調査を担当した教習所の教官ニール・ビーソンさんは、この事実に「かなり驚いています。教習所では常に男性受講者の方が優れた運転技術を見せてくれていましたから」と語っている。だが男女が同じ割合でハンドルを握っているアメリカのような国でも交通事故のニュースとなると加害者は男性であることが多く、ドライバーの粗暴な性格が災いしたような事故が絶えない。実は女性こそ車の運転に向いていると知った以上、日本でペーパードライバーと化してしまう女性が多いことはもったいないと言うほかない。

極秘調査と言う点が何やら事の重大性を示しているとも感じられるのですが、しかし敢えて抗弁してみるとすればこの場合の調査項目が運転が上手い、下手であると言うこととはやや評価軸がずれているようにも感じられるのは気のせいでしょうか?
いずれにしても全世界の男性ドライバーは改めて心を入れ替えなければなりませんが、今日は彼らに警鐘を鳴らすと言う意味も込めて、全世界から車にちなんだ「こうなってしまってはちょっと…」と言ういささか残念なニュースを紹介してみましょう。

沼田市職員酔って車蹴り逮捕(2015年5月17日NHKニュース)

17日朝、沼田市の職員の26歳の男が、前橋市内の駐車場で、止めてあった車のドアなどを蹴り車を傷つけたとして器物損壊の疑いで逮捕されました。

逮捕されたのは、前橋市富士見町石井に住む、沼田市の産業振興課の職員、磯田大貴容疑者(26)です。
磯田容疑者は、17日午前6時前、前橋市内の駐車場に止めていた見知らぬ市内の54歳の男性の普通乗用車を蹴り、ドアや天井部分の複数か所を傷つけたとして、器物損壊の疑いが持たれています。

警察によりますと、近くを通りかかった人から、「駐車場で大声を出しながら車を蹴っている男がいる」と警察に通報があり、現場に駆けつけ、磯田容疑者に事情を聴いたところ容疑を認めたため、その場で逮捕しました。

警察の調べに対し、磯田容疑者は、「酔っていて、自分の車と勘違いして、鍵が開かずにいらいらした」と話し、容疑を認めているということです。

個人的に実は似たような被害に遭ったと言う経験があるのですが、しかし世の酔っ払いの方々は車に何かしら恨みでもあるものなのでしょうかね?
ロッカールームに泥棒が入ったと言う話はしばしば聞くところなんですが、こちら意外なところで意外な犯人がと言うニュースを紹介してみましょう。

監視カメラは見ていた 幼稚園バスの補助員 園児から弁当や昼食代を盗む(2015年2月28日スポニチ)

 米東部ニュージャージー州で、幼稚園バスの補助員の女(33)が、園児から弁当や昼食代を盗んだとして窃盗の罪で訴追された。

 被害に遭ったのは3~5歳の園児。監視カメラが、女が園児たちのリュックサックを探る様子をとらえていた。運転手からも金銭を盗んだ疑いが持たれている。

 女は幼稚園に約7年間勤務していたが、解雇となった。(AP=共同)

色々と思うところはあるのですが、しかし同じ罪を犯すにしても幼稚園の送迎バスの車内と言うのは正直実入りが多く期待出来る場所ではないようにも感じますけれどもね。
世の中様々な犯罪者と言うものはいるのでしょうが、それにしてももう少し手段を選べよと言いたくなるのがこちらの人物です。

米国 逮捕された男性、自分の大便を口に含み、警官に吐きかけた(2015年05月16日新華ニュース)

米国ニュースサイト「worldwideweirdnews.com」は12日、「米国テキサス州在住の29歳の男性、Jonathan Glennは、他人を刺して怪我をさせた容疑で警察に逮捕された。その後驚くことに、彼は自分の大便を口に含み、警官に吐きかけた」と報じた。

現地時間5月12日朝、Jonathan Glennはナイフで他人を刺して怪我を負わせた容疑で警察に逮捕された。パトカーに乗った後、彼はパトカーの後部座席で、トイレに行きたいと要求したが、その間に自分の大便を口に含み、警官に吐きかけた。警察当局は「Jonathan Glennはシートベルトで首を絞め自殺を試みたが、失敗して刑務所に送られた」と明らかにした。

現在、Jonathan Glennは他人を傷害し、警官を襲ったことにより警察に逮捕され、保釈金は10万ドルである。また彼は他の誘拐事件にも関与している。

彼の心中でどのような衝動が湧き起こっていたのかは想像するに難しいところですが、確かにシートベルトで首をくくりたくもなる状況ではあったかと思います。
こちらもいささか理解に困難を覚える人物のニュースですが、まずは記事から紹介してみましょう。

車に性的興奮を覚える男性、駐車中のポルシェに対してコトに及ぶ。(2015年05月17日ブレーキングニュース)

世の中にはいろいろな性志向があるものだが、タイのこの男性はなんと車“での”ならぬ、車“との”セックスがお好きなもよう。ポルシェを相手に自慰行為にふけっている様子が激写された。

タイのある町でこのほど、車をレイプしているかのような1人の男性の姿が監視カメラに収められていたとして、大きな波紋を広げている。キョロキョロと少しばかり周囲を確認した後、おもむろに下半身を露出させた彼が向かった先は、驚くことに駐車しているポルシェのフロントグリル。監視カメラには、夢中になって腰を振る姿がしっかりと収められていた。

車やバイク、あるいは自転車といった“走る”マシン類に惹きつけられる男性は非常に多いが、性的に魅かれて文字通り「車が恋人」となってしまう男性も稀にはいるとみえ、英語圏にはこういう人々を示す“Mechanophiles”という言葉もある。有名なのはアメリカ人のエドワード・スミスさん。彼は1,000台以上の車を相手にセックスを楽しんできたと豪語しており、お気に入りはムスタングとジャガー。「美しい女性の胸やお尻を見て興奮する男がいるように、私は美しい車のボディに魅かれてしまうんだ」と話している。

まあ…劣情を抱いてしまうこと自体の是非はともかくとして、せめて相手の合意くらいは取り付けておくだったかと言う気はしますでしょうか。
アメリカからはこんなニュースが出ていましたが、世の中何が幸いするか判らないと考えるべきでしょうか。

米ルイジアナで象2頭がトラック支え横転防ぐ、調教師が運転(2015年 03月 26日ロイター)

[ニューオーリンズ 25日 ロイター] - 米ルイジアナ州の高速道路で24日、18輪トラックが降雨で地盤の緩んだ路肩にはまり横転しかけたところ、運ばれていた象2頭が支えて急場をしのぐ出来事があった。

トラックが立ち往生したとの通報で現場に駆け付けた保安官は、2頭の象が体重をかけてトラックを支え、横転を食い止めていたと話した。

トラックは、フロリダ州から3頭の象を乗せてダラス近郊のサーカスに向かう途中だった。運転手は調教師で、象を荷台から連れ出しトラックを支えるよう誘導したという。

さすがルイジアナ、21世紀にもなってもこんな状況なんだなと元記事の写真を見ながら感じたのですが、多くの方々が「では残る一頭は何をしていたのか?」と疑問を感じてはいるようですね。
最後に取り上げますのはこちらのニュースなんですが、これはどこの国のニュースかは言うまでもないようですね。

ウンチで走るバス、最高速度を記録(2015年5月26日GIZMODO)

イギリスで、ウンチを燃料とするバスが自己最高速度を記録しました。Ars Technicaによると、そのバスはベッドフォードシャーにあるMillbrook Proving Groundで、この種のバスとして最速の時速123.57kmを出したんです。

「トラックを走り抜ける光景は素晴らしかった」チーフエンジニアのJohn Bickerton氏はBBCに語りました。「まるで爆撃機バルカンみたいな音だったよ。」下の動画を見ると、たしかに飛行機的なヒュゴォォォという音を立てて疾走しています。

このバスはイギリスの超音速車Bloodhoundにちなんで「Bus Hound」と名付けられていて、牛のフンを原料とするバイオメタンをエネルギー源にしています。牛のフンはバイオリアクターで、臭いが出ないよう嫌気性消化処理されています。バイオメタンになった牛フンは圧縮・液化され、バスの屋根に取り付けられたタンクに収まっています。バスの外装はホルスタインっぽく白地に黒でペイントされています。

でもたとえば映画『スピード』を見た人なら、これよりもっと速いバスを見たことがあるはずです。映画を見ないまでも、バイオ燃料じゃないバスとしての最高速度でギネスブックに載るには、BBCいわく時速241km出す必要があります。でもこのバスは通常、最高時速90kmまでに制限されているので、それを考えれば時速123.57kmという記録はなかなか立派じゃないでしょうか。しかも燃料はエコなウンチです。

この次にすべきは、牛のウンチを燃料とするBus Houndと、これまたイギリスの人間のウンチなどを燃料とするバス、どっちが速いか競わせることですね。牛と人間、どっちのウンチがより強力なんでしょうか?

まあその種の興味が先行するのがブリと言うものなのかも知れませんが、ともかくも状況に関しては元記事の動画を参照頂ければと思いますね。
しかしこのバスが実用化された場合、仮に衝突事故など起こした際にはどのような阿鼻叫喚の地獄絵図が現れるものか…あまり想像したくはないですよね。

今日のぐり:「オーベルジュ」

倉敷市街地のやや中心から外れた一画に位置するこちらのお店、パスタを中心にした洋食を扱うお店のようなのですが、見た目はごく小粒で地味ですよね。
この日は昼食の時間帯にお邪魔したのですが、日替わりのランチはメインのパスタを選ぶスタイルで、とりあえずは「野菜まぜまぜトマトソース」を選んでみました。

前菜がよくある簡単なサラダのようなものではなく意外と本格的でちょっとびっくりしたのですが、味も特にこれと言う特徴はないんですが万人受けするとも言える無難なものです。
メインの料理である野菜まぜまぜトマトソースは絶賛するような美味ではないし、全体に少し火を通しすぎなところは気になるんですが、いい意味で家庭でも再現できそうな味は安心感があるように思いました。
付け合わせに出てくるバゲットも結構お腹が膨れるものですし、これでコーヒーがついて1000円ですから割安感はあるように思いますね。

接遇面は店の雰囲気通りごく普通と言うところですが、厨房もフロアも少し手が足りていないようでレスポンスは悪い一方で、地元の常連が多いのでしょうが親父さんはフレンドリーですし、飯屋と言うより喫茶店的な雰囲気を感じるのは特に時間を気にしてなさそうなお客が多そうなせいもあるようです。
そういう点でもウィークデーで仕事の合間に急ぎで昼食をかき込みたいと言った用途には全く向きそうにありませんが、週末のお昼にゆっくりのんびりと時間を過ごすにはいい店かも知れませんね。

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2015年5月30日 (土)

自転車はもはや気楽な乗り物ではない?

このところ全国各地で自転車取り締まりが強化されているのですが、まずはこんな記事から紹介してみましょう。

「自転車も逆走に注意」 武蔵溝ノ口駅周辺 高津署員ら呼び掛け(2015年5月21日東京新聞)

 一方通行で「進入禁止」の標識があれば車だけでなく自転車も進入できないことをご存じですか-。春の全国交通安全運動の一環で二十日、川崎市高津区交通安全対策協議会などがJR武蔵溝ノ口駅近くの商店街で、自転車利用者に逆走防止を呼び掛けた。ルールを知らない人も多く高津署員らが注意を促した。 (山本哲正)

 この日は署員のほか区職員、公募市民、町内会役員ら約三十人が参加。「自転車も 乗れば車の 仲間入り」と書かれたのぼりを掲げて交差点周辺に立った。トラブルを避けるため、制服姿の署員が逆走の自転車を呼び止める役を担った。

 注意された子連れの母親はルールを知らないようで自転車から降りても不思議そうな表情。署員は進入禁止の標識を指しながら「『自転車は除外』と示されていなければ、自転車も車と同じで進入してはいけません」と説明。注意された人の中には「自転車も進入してはいけないと表示してほしい」とお願いする人もいた。

 署によると、ルールは以前からあったが、東日本大震災以降、自転車の利用が増える中で取り締まり対象になったという。注意に従えば指導にとどまるが、再三の注意に従わず他者に危険を生じさせるなど悪質な場合は道路交通法違反で五万円以下の罰金の対象になるという。この日注意された親子連れらは多くが自転車を降りて押し歩いた。

 同署管内で起きた今年の人身事故はこの日までに二百三件。自転車絡みは六十二件と三割近いが、一方通行の道路で逆走したことが関係した事故は一件という。ただ区企画課によると、商店街からは「逆走して自転車同士が衝突したり、もめごとの種になったりしている」と、逆走防止の呼び掛けを歓迎する声が出ているという。

 この日は、安全のため自発的に自転車を押し歩いていた人々にも、署員らは進入禁止のルールをあらためて説明。「夜間はライトを点灯」「イヤホンを使わないで」などと呼び掛ける自転車安全利用のチラシを配った。

この「ルールは以前からあったが厳しく取り締まることにした」と言うのがくせ者で、ちょうどこの6月1日から道路交通法改正で自転車からも違反の罰金を取るだとか、講習を義務づけるだとかまるで自動車のように厳しい対応をするかのように言われていますけれども、すでに先行して全国各地でより厳しい運用が為されていると言えそうです。
実際に昨年1年間で兵庫県警が自転車に乗る中高生に対して出したいわゆる赤切符が過去最多の228件だったと言う記事が出ていましたが、ほんの10年ほど前までは年に2件程度であったと言いますからどれだけ激増しているのかで、当たり前の事ですが二人乗りや信号無視などは違反であるのは言うまでもないとして、もはや口頭でちょっと注意されておしまいと言う時代ではなくなってきていると言うことでしょうか。
こうした取り締まりの厳格化に対して法的裏付けを与えるのが道交法改正だと考えると。これまでいわば野放し状態だった自転車と言う乗り物もきちんと法規を知った上で乗るべきだと言うことなのでしょうが、こうした自転車への厳罰化が思わぬ方向に影響を及ぼすかも知れないと言う、こんな憶測もあるようです。

自転車の罰則強化で危惧される「脱・自転車」(2015年5月24日ブッチNEWS)

道路交通法が改正され、自転車の罰則が強化されるが、新たな問題が発生しそうだ。

2回目の注意で5,700円かかるならもう乗らない!?

 2015年6月、改正道路交通法で自転車の罰則が強化される。自転車運転者が道交法108条3の4にあたる危険行為(※別記)を3年以内に2回以上繰り返す場合、試験つきの講習(有料=標準額5,700円)を3時間受けなければならないなどするものだ。受講しないと受講命令違反で5万円以下の罰金となる。
 これを受けてネットでは「警察の点数稼ぎだ」などという声も上がっているが、自転車事故のトラブル自体は増えており、規制強化は止むないところだ。

 危惧されるのが自転車離れだ。
「講習の部分が重すぎます。定期的に自転車狙いのネズミ捕りが行われるでしょうから、まず1回引っかかった人は『あと1回でもう自転車やめた』となるはずです。講習行かずに罰金になったら、その金額でママチャリなら5台自転車買えちゃいますし」(警察に詳しいライター)

 報道を見て、もう自転車をやめることを決めた人もいる。
「警察に青切符を受けたり、(義務ではないが)自転車保険で維持コストが上がることを考えるとスクーターでもいいような気がして、乗り換えを決めました。特に、規制の厳しくなりそうな都心部では自転車のメリットは激減するでしょうね」(新宿区在住・会社員)
「乗りながらのスマホづかいも安全義務違反になるらしいので、歩きます。歩きスマホなら、マナーはともかく捕まらないですからね」(北区在住・パート)

 今回の規制強化でマナー向上し駅前放置自転車問題や無灯火、走行マナーは解決に向かうかもしれないが、「自転車離れ」は業界の今後の課題となりそうだ。

まあ実際にどれだけ自転車離れが起きるかは何とも言えないのですが、個人的に気になっているのがこの厳罰化で「酒酔い運転」が取り締まり対象になっていると言う点で、今までであれば「今日は酒を飲むから自転車で出かけよう」と言った需要があったものが、これからはむしろ取り締まりを受ける可能性が増えてしまうと言うことにもなりかねないですよね。
ともかくもこうした厳罰化の背景には自転車乗りも交通法規を当然に知っていると言う前提条件が存在していると考えるべきで、この辺りはいきなり子供も含めて全部を杓子定規に取り締まると言うこともないのでしょうが、免許を持っていない人などいわば交通法規を知らずに過ごしてきた人の交通手段が自転車であったと言う側面もありますから、社会的影響は小さいものとは思われません。
後はその運用面でどれだけ杓子定規に違反だ罰金だと言ってくるかが重要ですが、この種の罰則規定全般については一罰百戒と言いますか、それによって市民の意識改革を促すと言う目的もあるはずですから、これからの時代は自転車に乗る前には単に乗れるかどうかだけではなく、ちゃんと交通法規も熟知しておく必要があると言うことなんでしょうね。

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2015年5月29日 (金)

うっかりや行き違いが発生しやすい下地

先日日本医療機能評価機構からこんなレポートが出ていたのですが、記事から紹介してみましょう。

口頭での指示、意図した内容伝わらず- 医療機能評価機構、解釈間違い事例公表(2015年5月15日CBニュース)

日本医療機能評価機構は15日、医療機関で口頭での指示や依頼をした際、送り手の意図した内容が伝わらず、受け手が間違って解釈したケースが、2011年1月から15年3月末までの間に4件あったことを明らかにした。同機構の総合評価部会は、指示や依頼を受ける際、復唱して確認する必要性を挙げている。【新井哉】

報告のあったケースの中には、看護師が前日に使用した塩化ナトリウム注10%(20ミリリットル)を実施済みとする入力を依頼するため、研修医に「(端末に)打ってください」と伝えた。しかし、研修医は静脈注射を「打つ」と解釈し、塩化ナトリウム注10%を患者に静注したという。

また、別のケースでは、医師が患者に上部消化管内視鏡検査を始めたが嘔吐反射が強く、のどまで進めたところで検査を終了。内視鏡室に入って来た看護師に「(のどまで挿入したが、上部消化管の)検査をしていない」と伝え、内視鏡を検査台にかけた。

看護師は医師の言葉を「内視鏡を使用していない」と解釈。医師と看護師の会話を聞いた内視鏡洗浄担当の看護助手も内視鏡を使っていないと解釈し、洗浄や消毒をしないまま別の患者に使用した。解釈の間違いのあった医療機関では、送り手は相手に意図が伝わる言葉を使用するといった取り組みを行い、再発防止に努めているという。

実際の事例の内容に関してはこちら同機構が発表した資料も参照いただきたいと思いますが、しかしこういう事例を見ますと人は自分の見たいものを見て聞きたいものを聞くと言うのでしょうか、言葉の解釈と言う点においては何らかの予断から逃れることは出来ないし、その部分で共通認識が共有されていない場合には容易に取り違えは起きるのだろうなと言う気がしてきます。
ただそうした取り違えが即座に重大事故につながるかと言えば必ずしもそうとばかりも限らず、医療の専門家が関わっている仕事であれば各段階でそれぞれの常識に応じた判断も加味されるわけですから、実際には「いくらなんでもこれはおかしいのでは?」とどこかの段階で確認され未然に防がれたインシデントははるかに数多く存在していたのだろうと推測されますね。
この「何か違う」と言う感覚を研ぎ澄ませるのに有効な方法論として、毎回同じ方法を繰り返すと言うルーチンワーク化と言うやり方があると思いますが、その意味でありとあらゆるケースに対してそれぞれパスを組んでコピペでそれを適用するだけと言うやり方も、悪い点はあるにせようっかりミスを減らすと言う点では有用なのかなと言う気もします。
逆に言えばルーチンワークから外れた場合、バリアンスが発生した時と言うものがミスを誘発しやすい瞬間であると言う考え方も出来るのかも知れませんが、そのモデルケースとして先日も紹介した大阪の病院での保存精子廃棄事件に関して、すっぱ抜いた朝日新聞が続報を出していますので紹介してみましょう。

精子保存打ち切り、なぜ? 甘い引き継ぎと情報共有(2015年5月27日朝日新聞)

 大阪市立総合医療センターで、患者の知らないうちに凍結精子の保存が打ち切られていた。医師や看護師たちは廃棄前に何度も患者の意思を確かめようとしたが、引き継ぎや情報共有の不十分さから、いつの間にか忘れ去られた。複数の関係者の証言から検証する。

 同病院が保存していたのは13人分の凍結精子。いずれも病気の治療などで精子をつくる機能の低下が懸念される患者だった。管理していた婦人科の元副部長によると、2012年4月に別の病院に異動することになり、翌13年3月末で管理を終えることにした。
 13人のうち6人は泌尿器科の患者で、主治医の名前を知っていたので、主治医を通じて廃棄の了承を得た。未確認の7人については、看護師に「1年をめどに患者の意向を確認するよう、しかるべき部署に伝えて対応してほしい」と口頭で伝えたという。
 同病院によると、看護師はこのとき「ドクター間で対応してください」と返答し、手続きはとらなかった。元副部長もほかの医師に引き継がなかった

 看護師は8カ月後の12年12月、今度は婦人科の部長に対応を求めた。凍結精子の使用を希望する大阪府池田市の会社員、北村哲也さん(30)が保存状況を問い合わせてきたためだ。
 しかし、このときも意思確認はされなかった。部長は病院の聞き取りに対し、「看護師に言われたことも対応したかどうかも記憶にない」と述べたという。

 一方、管理を終える予定だった13年3月末を過ぎても凍結保存は続いた。異動した元副部長は凍結保存のための液体窒素の補充を産科の医師に頼んだ。その医師が産休に入ると、別の医師が週1回、保存容器に液体窒素を補充していた
 14年9月ごろ、この医師と元副部長が学会で出会った。元副部長によると、医師から「いつまで補充を続ければいいですか」と尋ねられ、「もうやらなくていい」と答えたという。元副部長は13年3月末で保存を中止する方針が患者にも伝わっていると思っていた。
 指示された医師は誰にも相談や報告をしないまま、液体窒素の補充をやめた。同病院によると、「不妊治療の担当が元副部長だったので他の誰かに伝えるという考えが浮かばなかった」と説明したという。患者だけでなく、他の医師や看護師も知らないうちに、凍結保存は打ち切られた

 同病院が保存中止を把握したのは今年4月。北村さんからの再度の問い合わせがきっかけだ。その時点で廃棄の了承を得ていたのは13人中6人。職員が調べたところ、残り7人のうち3人は死亡、2人は「1年ごとに保存継続の意思表示がなければ、ある時期に廃棄する」との文書と同意書がファイルにとじてあった。
 ただ、北村さんと奈良県の男性(35)は同意書もないまま保存を打ち切られていた。瀧藤伸英・病院長は「二度と同じことがないようにしないといけないと思っている」と述べた。
(略)

しかし「看護師はこのとき「ドクター間で対応してください」と返答し、手続きはとらなかった。元副部長もほかの医師に引き継がなかった」と言うのがいかにも市立病院らしい話だなとも感じるのですが、そもそもこの凍結保存自体、無料で期間も定めず凍結保存を引き受けていたらしいと言う点でどうもよく判らない話で、その管理も当事者がごく個人的にやっていたと言うことであるようです。
そうであるなら当事者がいなくなる時点で後をどうするのかと言うことを決めていくのが当然だろうし、最低限同じような誰か個人に管理を委託するにせよ病院内の公的なシステムに乗せて管理するにせよそこまでやって一区切りだったはずなのですが、どうも当事者である元副部長が何らの方針も決めないまま病院を去っていったようにも聞こえますよね。
この背景を考えると結局は無料で10年単位で保管していると言う点に行き着くのだとも感じるのですが、これがお金を取ってやっていたことであれば仕事であり責任が伴う作業になっていただろうに、元副部長としては単なる善意のボランティア活動のようなつもりでいたのだとすれば、恐らくは大きな病院に精子を預けた、安心だと考えていただろう患者側とは認識に差があったのではないかと言う気がします。

先ほどの話に立ち返ってこの経緯を考えてみると、既存のシステムのどこにも乗っていないまま当事者の個人的努力だけで運用されていたものであって、それが故にその都度個人が何らの指標もなく状況を判断するしかなかったのだろうし、何しろ最初から最後まで普通ではないことをやっているのですからそもそも何が正しく何が間違っているのかを判断する基準もないわけです。
ただしこうした話はどこの病院、あるいはどこの職場であっても大なり小なり存在していることであるし、逆にそうした自由度が全くなければ何とも仕事がやりにくくなってかなわないと言う話にもなりかねませんから難しいところですが、少なくともこうした場合には行き違いや勘違いが発生しやすいと言う認識を持った上で、普段のルーチンワーク以上に慎重に仕事をしていくべきだとは言えたかも知れません。
先日も少しばかり書きましたがこうした場合、やはりお金の絡む公式の業務と言うことになれば人間誰しも慎重に扱うものだし、そうであるからこそ多くの施設で毎年いくらの経費を支払ってもらいます、支払いがなくなった時点で廃棄しますと言う誰にでも判りやすいルールで対応をしているのだと考えると、個人の責任で例外的な仕事を引き受けるならあくまで短期間で片がつく範囲に留めておいた方が安全な気もしますね。

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2015年5月28日 (木)

言葉の周囲に張り巡らされた見えない網

先日こういう放送事故?が発生したと話題になっているのをご存知でしょうか。

市原悦子が「あさイチ」で放送禁止用語を連発 有働由美子アナが謝罪する事態に(2015年5月22日トピックニュース)

22日放送の「あさイチ」(NHK総合)で、女優の市原悦子が放送禁止用語を連発する事態が発生した。

この日の「プレミアムトーク」コーナーには、ドラマ「家政婦は見た!」などで有名な市原がゲスト出演し、夫との馴れ初めや女優業についてトークを展開した。市原はとくに、犯罪者の役を演じるのが楽しいのだとか。
そんな中、トークは市原が声優を務めたテレビアニメ「まんが日本昔ばなし」の思い出話に。ここでスタジオには同番組でお馴染みのオープニングテーマが流れ、司会の井ノ原快彦も「この声に育てられましたねえ」としみじみ語っていた。
市原は「日本昔ばなし」の中でも、特に「やまんば」の話が気に入っているそうだ。周囲の人間からは、「やまんば」が特に評判がいいのだという。

市原はこの好評の理由について、「いいですか? こんな話して」と断った上で独自の考察を披露した。
彼女は「やまんば」について「世の中からずれた、外れた、落ち込んだ人が山に行って。例えば“○○”になった人」「人減らしで捨てられた人」「外国から来た“××”」など、疎外された人たちが原点なのではないか、と独自の解釈をしてみせた。
そうした「やまんば」は強い反骨精神と憎しみを抱え、人に対して激しい攻撃性をみせるが、一方で「心の通じた人とはこよなく手をつなげる」とし、市原は「その極端が好き」なのだと熱弁した。
市原の解釈には井ノ原も温かい口調で「虐げられているからこそ、愛情をすごく欲しがっているんでしょうね」と同意を示し、スタジオは落ち着いたようすをみせていた

ところが番組終盤の「ダーウィンが来た!」コーナーに移る前、有働由美子アナが「ここでひとつ、お詫びがあります」と切り出し「『プレミアムトーク』の中で『○○』『××』という発言がありました。体の不自由な方や外国人の方々を傷つける言い方でした。深くお詫びいたします」と頭を下げ、謝罪していた。

記事を読んでいるだけでは伏せ字だらけで一体何の事やらと言う話なんですが、実際には「○○」の部分には「片輪」、「××」の部分には「毛唐」と言う言葉が用いられていたのだそうで、視聴者の間では文脈上差別的意図で発せられたものではないことが明らかであり、あらかじめ言っていいか確認まで取っているのだから問題ないと言う声もある一方、アナによる謝罪時には市原さんの顔が強ばっていたと言う指摘もあるようです。
言うまでもないことですがこの種の放送禁止用語なるもの、別に明示的なルールでそれを使ってはいけないと言った類の決まりがあるわけではないのですが、歴史的にこれこれの言葉を使った場合にクレームが多く来たと言った事情によって、業界内での暗黙の自主規制として通用しているものであるようで、放送業界に限らず今まさに使っている漢字変換においてもこの種の言葉は変換できなくなっているようですよね。
日常的にバラエティー番組などでも普通にアホバカ連呼している状況で「知的に不自由されている方々に対する差別的表現だ」と問題視されているようでもないのに、こうした特定の用語だけを取り上げてどうこうと言うことにどれほどの意味があるのかと思うのですが、昨今この種の「言葉狩り」は各方面で拡がっていて、出版物や著作物などでは時に作者の了解を得ないまま改編されていたりと言う話も聞こえてくるようなんですが、こうした風潮に対して先日公的な立場にある人間からこんなコメントが出ていたと注目されています。

千葉市長が「障害者」にこだわる理由 「障がい」「障碍」論争に一石(2015年5月25日withnews)

 「障害者」という言葉を「障がい者」と置き換えることには反対――。熊谷俊人・千葉市長のツイートが反響を呼んでいます。熊谷市長はどんな思いを込めたのでしょうか。

「障がい者」派の自治体も
 近年、「障がい者」と漢字かなの交ぜ書きにする動きが増えています。自治体でも、施設案内や行政文書などで「障がい者」とするケースが相次いでいます。
 2009年に表記を改めた岩手県滝沢村(現滝沢市)の担当課長は当時、朝日新聞の取材に「害の字は、妨げや災いといった否定的な意味を含む。村内の障害者団体からも意見があり、人権に配慮して変更した」と説明しています。

「社会との関わりの中で障害に直面」
 この問題について熊谷市長は20日、自らのツイッターで次のように語りました。
 「『障害者』とは『社会の障害』でも『身体に障害を持つ者』でも無く、『社会との関わりの中で障害に直面している者』という意味であり、私たちはその障害を一つひとつ解消していくことが求められている、と理解しています」
 「その考えから、私は『障害』を『障がい』と置き換えることには反対です。『障害』という言葉が引っかかるからこそ、それを社会的に解消しなければならないわけで、表現をソフトにすることは決してバリアフリー社会の実現に資するものではありません」
(略)
 ただ、障害の「害」には「災害」「害悪」など否定的なイメージがあるため、表記の見直しを求める声は当事者らから根強くありました。一方で、表記だけを改めても「差別が残る実情から目をそらすことになる」といった反対意見もあります。

熊谷市長には賛否両論
 鳩山由紀夫内閣が設けた「障がい者制度改革推進本部」は、差別解消のために表記を「障がい者」とすることも議論しましたが、有識者らからは「『障害』が広く普及している」「『チャレンジド』が望ましい」などの意見も出され、合意には至りませんでした。2011年に提出された障害者基本法改正案には盛り込まれませんでした。
 熊谷市長のつぶやきへの反応の中には、「そもそもその人を指して障害などと考えることが大きな誤解、差別です」といった賛成意見のほか、「障碍と表記することから問題解決につながると思える」といった反対の声も見られます。
 (以下、追記します 5月25日14:25分)
 熊谷市長は25日、自身のツイッターで「表記を変えるべきとよく言われて、それに対応する時間を本来の障害者行政に割きたいので、表現を変えても意味が無いと申し上げただけです」とコメントしました。

これを「勇気ある発言」と捉えてしまうのはそれ自体が現状の問題点を示していると言う気がしますが、そもそも障害者を障がい者に書き換えると何かしら違いがあるのかどうか、口頭で言う分には変わらないのに聞く者が各自勝手に脳内変換をすれば問題ないと言うことなのかで、本当に障害者が問題だと言うのであれば見た目も発音も全く似ても似つかない別表記にした方がいいのでは?と言う気もします。
まあそうは言ってもさすがに国内表記として今さら「チャレンジド」はどうなのか?とも思うのですが、これも推進派の方々によれば非常に前向きな気持ちになる良い言葉であると言うことですから、何かしら誰にでも判りやすく間違えようがない日本語表記を創案できればいいんじゃないかとも思うのですが、そんな簡単にいかないからこそ今も障害者表記が使われ続けているとも言えますよね。
他方では市長の言う社会の中で何かしらの障害に直面しているからこそ解消すべき問題なのだと言う主張も頷けるものがあるし、そもそも医療の世界などでは障害と言う言葉はごく日常的に用いられていて今さら否定的イメージも何もないと言うものですが、この辺りは逆にそうしたものから普段遠い場所にいる人々の方が敏感になっている部分もあるのかも知れません。

しかし市長と言う言わば究極の人気商売とも言うべき立場の公人が、下手をすれば炎上しかねないこうした発言をしたと言うことには勇気があると評すべきか蛮勇と取るべきか微妙なのですが、現実的に話題にはなっていても炎上騒動になっていないと言う点からするに、普段言葉狩りに熱心な一部マスコミの方々においてすら現状に一抹の疑問符は感じていたのか?とも推測出来る状況なのでしょうか。
著名人の中にも勝手に発言内容を改変されたくないからと生放送以外は一切出ないと言う方もいらっしゃるようですし、近年ではこの業界自主規制を逆手に取ってピー音連発の過激発言?を言わば売りにしている番組もありますが、一口に言葉狩り、自主規制と言っても特定の言い回しが禁じられた場合もあれば、特定の概念や存在に言及することそのものが禁じられている場合もあると思います。
そしてこの「障害者」表記問題にも見られるように、しばしば「それならどう呼べばいいのか?」と大きな議論になりやすいのは前者の方であるわけですが、実際には後者の方がより深刻であることは承知しておくべきだし、そうした自主規制が広まってその存在自体が社会から抹殺されていくものが増えて行くほど、不自由だ暮らしにくいと意識しないままに周囲の世界が狭められていっているとも言えますよね。

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2015年5月27日 (水)

医療の専門分化の谷間と総合診療の役割

最近たまたま目にした「癌見逃し」のニュースなんですが、いずれも極めて教訓的内容を含んでいるように思えますので紹介しておきましょう。

2年以上がん治療放置=リンパ節に転移―新潟県立中央病院(2015年5月22日時事通信)

 新潟県立中央病院は22日、食道がんと診断した80代男性患者の治療が約2年5カ月間放置されていたと発表した。この間、男性の食道がんはステージ1から2に進行し、リンパ節にも転移したという。男性は4月に再入院し治療を受けている。

 男性は2012年10月、下咽頭がん治療のため同病院耳鼻咽喉科に入院。同月、内科で内視鏡検査し食道でもがんが発見された。下咽頭がんの治療を受け同年12月に退院したが、食道がんについては耳鼻咽喉科、内科いずれの医師も他科で治療が行われると思い込み放置していたという。

 今年3月下旬に下咽頭がんの経過観察でコンピューター断層撮影(CT)検査を行った際、食道がんが未治療であると発覚。同病院は原因について「内科医による主治医(耳鼻咽喉科)への内視鏡検査結果の報告が不十分だった」としている。 

腫瘍見逃し患者死亡 岐阜・大垣市民病院(2015年5月25日共同通信)

 岐阜県の大垣市民病院は22日、2012年に入院した70代女性のエコー検査で膵臓(すいぞう)に腫瘍が見つかっていたにもかかわらず、医師らの連絡不足などで放置する医療ミスがあったと発表した。女性は昨年8月、膵臓がんで死亡した。

 同病院によると、昨年4月、女性が腹部に痛みを訴え来院し検査を受けた。膵臓に縦7センチ、横3・5センチ大の腫瘍が見つかり、末期がんと診断された。医師が、12年の入院で受けたエコー検査の結果を確認すると、画像に腫瘍があった。女性は当時、複数科で治療を受けており、結果が担当医に伝わらず、担当医も画像を確認しなかったとみられる。

 病院はミスを認め遺族に謝罪、550万円の賠償金を支払う。藤本佳則(ふじもと・よしのり)副院長は「患者とご家族に迷惑をかけたことを深くおわびする」と謝罪した。

新潟の記事についてはこちらの読売新聞の記事により詳細な事情が掲載されていますので参照いただければと思いますが、一昔以上前であれば癌見落としと言えばシンプルに担当医が検査結果を確認しなかった式のものが多かったところ、これらはいずれも複数の診療科にまたがっての誤解や行き違いがこうした結果を招いた主因であるようで、システム的な背景も多いにありそうですよね。
特に大規模総合病院における複数診療科の連携と言うことになりますと、互いに顔も会わせないまま電子カルテ上だけでやり取りすると言う場合も日常的にあり得るだけに、同様の事態が再現される可能性は常にあるものと考えるべきですが、大垣市のケースのように日頃から複数診療科にかかっていると言う場合、新たな疾患が見つかった場合誰がその治療を担当するのかは問題になりがちですよね。
一般的には検査をオーダーした医師がその結果を確認し、必要ならその疾患を担当する診療科に割り振ると言う形になると思いますが、医師によっては検査はオーダーしても「○○のことは判らないから結果は全部△△科の先生に聞いて」と最初から結果説明を丸投げしていることもあり、なおかつそうした方針であることをカルテ記載もしていないとなると最悪誰も診療に責任を負わない状態ともなりかねません。
電子カルテであれば検査結果はオーダーを出した医師が確認するのだから見落としがなさそうなものですが、何しろ医療の専門分化が進んで検査を担当する各診療科もどんどん深いところまで突っ込んで検査をし所見をつけるようになってきた結果、ある程度その領域の知識を持っていないとそれがどうでもいい所見なのか、直ちに対処する必要があるものなのかも判断できないと言うこともあり得ますよね。
この辺りはスーパーローテート研修になって医師全般の共通知識のレベルが底上げされるのかどうかは今後の課題なのだろうし、検査担当者も自分達に判ればいいと言う所見ではなく全くの門外漢にも理解出来る所見をつけるような努力も必要なのでしょうが、やはり各専門家が寄ってたかって一人の患者に好き放題診療をしていると言う現状にも問題があるのでは?と言う問題提起もあるようです。

薬漬け、処方されるまま 13種飲み副作用…86歳救急搬送 医師、情報共有せず(2015年5月25日朝日新聞)

 医師が処方した多くの薬を患者が飲み続けた結果、具合が悪くなって救急搬送される例が後を絶たない。薬の情報が、医師同士や薬剤師の間で共有されず、重複したり、飲み合わせが悪くなったりするからだ。厚生労働省は患者が飲む薬を一元的に管理する「かかりつけ薬局」の普及を進めるが、課題も多い。

 水戸協同病院(水戸市)の救急外来には、薬の副作用で体調を崩した患者が多く運ばれてくる。特にお年寄りが多い。
 同病院に今春まで勤めていた阿部智一医師らが、2013年末までの9カ月間に運ばれてきた85歳以上の高齢者381人を調べたところ、7%が薬の副作用が原因だったという。服薬していた高齢者の7割が5種類以上飲んでおり、最も多い人で22種類飲んでいた
 めまいや嘔吐(おうと)などの症状で運び込まれてきた女性(86)は、13種類の薬を飲んでいた。そのうち、高血圧薬や利尿薬による副作用が原因とみられた。尿が出なくなったという男性(87)は、不整脈を防ぐ薬の副作用が原因とみられ、12種類の薬を飲んでいた。
 阿部医師は「多くの病気を抱える高齢者は複数の診療科にかかるため、薬が増えやすい。体全体の機能が衰えており、薬の影響が強く出る。体の状態に応じ、常に薬の種類や量を見直す必要がある」と話す。

 兵庫県の30代男性は片頭痛、糖尿病、痛風、高血圧、肥満などの治療で四つの医療機関に通っている。3月、もらった処方箋(せん)を近所の薬局に出したところ、計36種類の薬を渡された
 精神安定剤、食欲抑制剤、睡眠剤、抗不安薬、痛風治療薬、胃薬……。「効き目がない」と医師が処方をやめたはずの食欲抑制剤が、別の医療機関の医師によって処方されていた
 薬剤師は薬が多すぎると思ったが、「一度体重を測ってみませんか」と助言することしかできなかった。
 薬剤師は「お薬手帳」で、患者がどんな薬を飲んでいるか把握する。手帳の記録から、薬の重複がわかっても、薬の整理までは手が及ばないことが多い。
 不要な薬の整理に取り組む薬剤師の福井繁雄さんは「医療機関に問い合わせてもすぐに返事がもらえないこともある。患者を待たせないため、処方箋通りに薬を渡せばよいと考える薬剤師がまだ多い」と話す。

 在宅患者らの減薬に取り組んでいる、長尾クリニック(兵庫県尼崎市)の長尾和宏院長は「ほかの医師の処方に口を出しづらい。『処方を勝手に変えないで』と、別の病院の専門医から苦情が来ることも珍しくない。患者の薬をまとめて整理する主治医が必要だ」と話す。
 心臓病、糖尿病、認知症などを抱える、尼崎市の松田弘さん(82)は以前20種類の薬を飲んでいた。長尾さんが主治医となり、治療に必要な薬の優先度を見極めた結果、今は12種類まで減らすことができた。介護する長男充弘さん(57)は「薬を減らしても状態は変わらずに落ち着いている」と話す。

 ■薬剤師が調整役、限界

 厚労省は、患者が不必要に多くの薬を飲む事態を引き起こす要因の一つが、医療機関の前に立ち並ぶ「門前薬局」にあるとみる。患者が複数の病院で診療を受け、それぞれの門前薬局を利用すると患者のすべての服薬状況を把握できない。
 問題を解決するため、厚労省は患者がなじみの薬剤師をもつ「かかりつけ薬局」の普及を進めている。薬剤師が患者の服薬情報を一元管理して不必要な薬を減らせるよう、厚労省は来年度の診療報酬改定に向けて検討を進めている。
 いくつも病気を抱える高齢者が複数の医療機関にかかって重複する薬が処方されても、かかりつけ薬局なら、重複をチェックできる。患者宅を訪ねて、薬の副作用や飲み残しがないかを確認する役割も求める。

 だが、地域医療機能推進機構顧問で、総合診療医の徳田安春さんは「医師と薬剤師が十分情報共有しない現状で、薬剤師だけに薬の調整役を担わせるには無理がある」と指摘する。
 医師が出す院外処方箋には通常病名は書かれておらず、薬剤師は薬から推測したり患者に聞いたりするしかない。情報がないのに薬剤師から医師に薬を減らすよう求めることは難しい
 徳田さんは「医師同士が連絡を取り、必要なら処方の内容を変えるのが本来の姿。だが、薬を減らす訓練を受けていない医師が多く、教育が欠かせない」と話す。

まあ厚労省の解釈もどうなのかと思うのですが、特に高齢者の場合調べれば調べるだけ幾らでも異常と言うものは見つかってくるのだろうし、それらの疾患に対してガイドラインではこれこれの対処をしろと言う指針を明示している以上、将来的な訴訟リスク等も考えると「異常が見つかったけれども何もせずに放置します」と言える医師もなかなか少ないのだろうとは思います。
そして医療の専門分化が進み、各診療科でそれぞれ高い専門的判断に基づいた診療が当たり前となってくれば、他科の専門医が出した処方を勝手に変えにくいのも確かだろうし、勝手に変えられる側にしても「そんなことをされたのでは診療に責任が持てません」と言うものでしょうが、そうは言ってもやはり必要な薬とそうでもない薬と言う違いはある程度あるはずですよね。
この辺りは各診療科の医師が普段から相互に連絡を密にしていれば「この薬は絶対ないとダメ、こっちは効かなければやめてもかまわない」と言った情報共有が出来る理屈ですが、同じ施設内で診療をしている医師の間でも数多く抱えている患者のそれぞれにそこまでの手間暇がかけられるとは思えず、現実的には薬剤師等が個別に担当医に相談して処方を減らせるかどうか検討してもらうのが限界なのかも知れません。

こうした問題点を抜本的に解消する方法論として、かねて患者の全体像を把握し治療全体のマネージメントをする役割を今日的な意味での主治医と言うものに期待する動きがあり、特に複数診療科にまたがっての疾患多数を抱える患者も少なくない以上、この場合の主治医に求められる資質として総合診療医的な能力であろうとも言われているようです。
この総合診療医と言う存在に期待される役割として一つには初診の患者がどの診療科にかかるべきかと言うゲートキーパー的役割があり、一つにはこうした複数診療科にまたがる患者の全身的管理と医療全般のマネージメントがあると思いますが、特に後者の場合専門医が良かれと思ってやっている診療に言わば口出しをするわけですから、それなりに相手からも尊重されるだけのものを持っていなければならないですよね。
そう考えると最近はテレビや書籍の影響もあってか医学部生や若い先生方にもこの総合診療医と言うものが人気なのだそうですが、年々高度化する各診療科の専門性についていくとなると日々の勉強も大変であるはずで、一昔前の「専門医としては引退した先生が余生をまったりと過ごす場合に標榜するもの」的なゆるいイメージで捉えてはいられないと言うことでしょうか。

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2015年5月26日 (火)

最近妙なところで注目されることが多くなった?弁護士業界の話題

何気なく読んでいると何と言うことはないありふれた事件のようにも思えるのですが、冷静になって読み返してみると何かしら非常に不自然な印象を与えると言う、こんな小さな裁判の記事が大きな話題になっていました。

保険金目的で自宅放火の男判決(2015年5月22日NHK)

3年前、保険金をだまし取る目的で自宅に火をつけて全焼させたとして放火などの罪に問われた久留米市の55歳の男に対し、福岡地方裁判所は、「地域住民に不安を感じさせた危険な犯行だ」として懲役6年の判決を言い渡しました。

久留米市の無職、荒木英次被告(55)は3年前の8月、家財道具にかけていた火災保険の保険金をだまし取る目的で、当時自宅として借りていた木造2階建ての住宅に火をつけ、全焼させたとして、放火と詐欺未遂の罪に問われていました。

これまでの裁判員裁判で、検察は「危険な行為で動機も身勝手だ」として懲役8年を求刑した一方、弁護側は、火をつけた事実は認めたうえで「被告ではなく、ほかの第三者の放火によって火災が起きた可能性がある」として無罪を主張していました。

22日の判決で福岡地方裁判所の松藤和博裁判長は、「火災発生の前には被告が1人で家におり、被告のつけた火が消えて、その後に第三者が放火するというのは常識的にあり得ない」と指摘しました。 そのうえで「全焼という結果は重く地域住民に不安を感じさせた危険な犯行だ」として懲役6年の判決を言い渡しました。

いやまあ、確かに自分で火を付けたことは認めているのはいいとして、この状況で「でも実際に火事になったのは誰か知らない人も火を付けたからかもしれないよね?ね?」では無理があるにもほどがある弁護だと大いに話題になっているのですが、さすがに地裁判事ですら「それはないだろうjk」と思わず突っ込みを入れたくなったと言う、これは何とも無理筋な弁護であったと言うべきでしょうか。
こういう記事が出るたびに「弁護士ってどんだけw」とひどく評判が悪くなっていくようにも感じられるのですが、雇用主たる被告がやっていない、違うと言い張っている以上その線で弁護するしかないと言うのは多くの弁護士が指摘している通りでしょうし、この辺りは無理筋の弁護をして○○系を食らうのが得なのか、何とか罪一等を減じてもらえるよう法廷戦術を変えた方が得なのか、弁護士が事前にどれだけ被告に理解させられるかでしょうね。
ただやはり弁護士として失態と言うべき他ないケースもたびたび報じられていて、先日は強姦事件の被告側弁護士が被害者に「示談にしたらその時のビデオを処分するけどどうよ?」と脅迫したとして大いに炎上したところですが、つい先日も札幌での傷害事件で加害者側が被害者を脅迫する手紙を預かり、言われるままに被害者に送りつけたとして弁護士が弁護士会から処分されると言う事例もあったそうです。
だからと言って直ちに「これだから弁護士とは…」式のレッテル貼りをするのも危険なのですが、素朴な市民の不安を増幅させるかのように、先日国がこんなことを言い出したと話題になっています。

司法試験合格 年1500人に 政府案、当初目標から半減(2015年5月21日日本経済新聞)

 政府は21日、司法試験の合格者数を「年間1500人以上」とする検討案を公表した。司法制度改革の一環で「年3千人程度」とする計画を2002年に閣議決定したが、弁護士らの仕事が想定のようには増えなかったことなどから13年に計画を撤回、適正な合格者数の検討を進めていた。

 合格者数の目標が事実上、従来の半分に下方修正される。全国の法科大学院の再編や淘汰にも影響しそうだ。

 検討案は政府の法曹養成制度改革推進室がまとめ、有識者会議(座長・納谷広美元明治大学長)の21日の会合で提示した。14年の合格者は1810人と8年ぶりに2千人を割った。法曹志望者は減少傾向にあり「何の措置も講じなければ合格者数は1500人を下回りかねない」と指摘し、1500人以上を確保すべきだとした。政府は7月15日までに結論を出す。

 司法試験合格者数は1960年代以降は年500人前後と「狭き門」だったが、90年代に徐々に増え99年には千人に達した。政府は「国民に身近な司法」を目指す司法改革の柱の一つに法曹人口の拡大を位置づけ、02年に「2010年ごろまでに合格者数を年3千人程度に増やす」とする計画を閣議決定した。

 07年以降、合格者は2千人を超える一方、企業や市民の弁護士などへの依頼が伸び悩み、新人弁護士が弁護士事務所に入れないなどの問題も発生。政府は13年、年3千人合格の計画を「現実性を欠く」などとして撤回した。

 政府は13年、適正な法曹人口や法科大学院の改革案を検討するため「法曹養成制度改革推進会議」(議長・菅義偉官房長官)を発足。事務局として法務省や文部科学省、最高裁、日本弁護士連合会でつくる推進室が置かれ、法曹ニーズの調査などを進めていた。

そもそもこの弁護士大増員計画と言うもの、国が音頭を取って弁護士をどんどん増やしましょうと盛大にやってきたことであるはずなんですが、その結果全国各地で弁護士余りともワープア化とも言われる状況になり、全員強制加入の弁護士会の会費も払えずせっかく弁護士資格を取っても仕事が出来ないと言う若手も少なからずいらっしゃるとも側聞します。
その理由として一つには弁護士と言うものの潜在需要を読み誤っていたことが挙げられますが、諸外国と比べてずっと弁護士が少ないとは言っても元々日本では司法書士などが外国で言うところの弁護士業務的なものをかなり分担してきたと言う歴史的経緯もあっただけに、単純に人口比で諸外国並みにと突っ走ってしまえばこうなるのは目に見えていたと言う声もあるようですね。
特に気になるのが各地であれだけ新設された法科大学院は需要が低迷し学生を集めることもままならず、国も国試合格率が低迷している大学院はどんどん潰しますなどと言い出していることですが、高い学費を払って若い時期にこうした大学院に通ってきた人達にとっては人生設計を狂わされたどころでは済まない話だろうと想像するところです。
一方国民にとって気になるのが、かつてあれほど難関資格の名をほしいままにしてきた司法試験の合格者がこんなに急増したのはどうなのか、試験が簡単になったり合格基準が引き下げられたりで出来の悪い人間まで弁護士資格を与えていたのではないかと言う懸念ですが、この辺りは客観的に比較するのが難しい以上弁護士のレベルが下がったかどうかは何とも言いかねるものがあるでしょう。

ただ弁護士と言う仕事の性質上、どんなに優れた資質があっても一定のキャリアを積んでいかなければ十分に能力を発揮出来ないだろうとは想像出来るところで、供給過剰によって仕事が得られない若い人たちにとっては自分を磨くと言う行程でかつての先輩達よりもよほど悪い条件に置かれているとは言えそうですよね。
さらに言えば食っていくためにやむなく怪しい仕事にも手を出してしまうだとか言ったモラルハザードの懸念も言われているところなんですが、気になるのが弁護士の懲戒処分件数が右肩上がりで昨年は過去最高を更新したと言った話で、特に預かり金着服などが多発していると言うのはやはり年収激減の影響が出ているのか?と気になるところです。
この辺りは必ずしも司法試験合格者が激増した結果レベルが下がったからと言ったことばかりが原因でもないようなのですが、興味深いのは弁護士が懲戒処分になる比率にはあまり変化がない一方で、懲戒処分請求に対して実際に処分が下された比率は激減していると言うデータで、理由として懲戒処分請求件数が激増したからだと言うのですが、何となく顧客との間にも行き違いの増加がありそうには感じる話でしょうか。
弁護士活動などは法律との絡みで顧客の思い通りに必ずしも話が進まないと言うことはままあるはずで、その意味ではいわゆるインフォームドコンセントをきちんとすることが非常に重要なんじゃないかと思うのですが、このところの意識改革が奏功してか医療の世界では年々顧客満足度が向上していることに対して、国民の権利意識に関して医療以上に敏感な弁護士業界がこの方面でどんな取り組みをされているのかにも興味がありますね。

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2015年5月25日 (月)

この場合一番悪かったのは誰なのか?と言う素朴な疑問が

偽医者騒動と言うものが未だに発生するようで、先日はこんな記事が出ていました。

医師免許なく約300人診療か(2015年5月21日NHK)

仙台市の眼科診療所で医師の免許を持たない男性がおよそ300人の患者に対して診療行為を行っていた疑いがあることが分かり、この診療所を経営していた福岡市の医療法人は警察に通報するとともに患者に対して診療費を返還するとしています。

福岡市にある医療法人「しんあい会」によりますとおととし12月から去年4月にかけて仙台市青葉区の眼科診療所「ひまわりアイクリニック仙台」で休暇中の医師の代わりに医師紹介業者を通してのべ9日間にわたって男性医師の派遣を受けました

しかし、ことし1月下旬にこの医療法人が税金の関係書類をこの男性に送ったところ別の医師に書類が届いたため、不審に思って警察に通報したところこの男性は医師免許証を持っていないことが分かったということです。

このためこの医療法人は仙台市の保健所に届け出るとともにこの男性が仙台市の診療所で診療行為を行った患者、およそ300人に文書を送付して診療費の返還を申し出ています

この医療法人は全国で眼科診療所を経営していますがこの男性は仙台市以外でも4か所の眼科診療所で述べ62回にわたって診療行為をしていた疑いがあるということで患者の数は全国で合わせて2200人に上る恐れがあり、警察で捜査を進めています。

この医療法人は「医師免許証のコピーを持っていたので信じてしまった。2度と同じことが起きないよう医師免許証を原本で確認することを徹底している。多くの患者に迷惑をかけ大変申し訳ない」と話しています。

今どき医師免許の確認がコピーと言うのもどうなのか?とも思うのですが、しかし医師資格の確認が紙切れ一枚と言うのも今の時代おかしな話で、この辺りはもう少し時代に合わせた資格認証のシステムが必要になるんじゃないかと言う気がしますが、気になるのは本件のように業者経由での雇い入れでもこうした偽医師騒動が発生すると言うことですよね。
過去にも何件か同様の無資格診療を行っていたと言うことで、一番最初の段階でチェックがおろそかになったまま継続して契約されてきたと言うことなのでしょうが、興味深いのは本来医師と言う資格を偽って詐欺的行為を働いた偽医者が加害者であり、診療所や業者は被害者と言っていい立場であるにも関わらず、診療費を返還せざるを得なくなるなど小さくない被害が今後も続きそうだと言う点です。
この点に関しては厚労省が過去に繰り返し出して来た資格確認徹底の通達においても触れられていて、「無資格者に医業若しくは歯科医業を行なわせた病院若しくは診療所の開設者若しくは管理者についても、その態様によっては、刑事責任を問われ、さらに免許の取り消し等の行政処分の対象となることとなる(昭和47年厚生省医務局長通知)」とされています。
近年発生したこの種の偽医者騒動を見る限りでも医師免許の原本を確認しないなどあまりに杜撰な資格確認が行われていたことはうかがわれますから、雇う側にもそれくらいのことを言わなければ資格確認がいい加減に行われていると言う現状もあるのでしょうが、この誰が悪く誰が責任を取るべきなのかと言うことに関連して、最近起こったこんな興味深い判決を併せて紹介してみましょう。

15歳にたばこ販売 ローソン元店員に罰金、店は無罪(2015年 5月23日朝日新聞)

 コンビニにあるタッチパネル式の年齢確認システムで、「私は20歳以上です」と答えた15歳(当時)の少年にたばこを売った行為は、犯罪にあたるのか。この点が争われた裁判で、香川県の丸亀簡裁が40代の元店員の男性に、求刑通り罰金10万円の判決を言い渡していたことがわかった。少年が「ほおににきびがあるなど、あどけない顔」だったのが決め手となった。

 男性が問われたのは、未成年者喫煙禁止法違反の罪。監督を怠ったとされた店も同罪で起訴されたが、システムを導入していたなどとして、無罪(求刑罰金10万円)とされた。店員と検察の双方が控訴。高松高裁で審理が続いている。

 少年にたばこを売ったのは、大手コンビニ「ローソン」(本社・東京都品川区)のフランチャイズ店。昨年10月の判決によると、男性は2013年4月22日夜、少年(当時高校1年生)が未成年で、喫煙するかもしれないと認識しながら、たばこ「メビウス」2箱(820円)を売った

公判で男性は「未成年だとわからなかった」などと起訴内容を否認した。しかし東根正憲裁判官は、少年が「一見して未成年者であるとわかる顔立ち」と指摘し、証言などから、男性は少年が年齢確認ボタンを押すころに顔を見たと認め、「レジ対応が忙しいなどとして、身分証を確認せずに販売した」結論づけた。

一方、店についてはシステムの導入に加え、店員に未成年者への酒やたばこの販売禁止を周知する「確認表」に毎月、署名させていたと指摘。「事業主として、必要な注意を尽くしている」と判断した。

高松高検は朝日新聞の取材に「店はたばこが未成年者にどれほど悪影響を与えるかを、きちんと教えていたのか。形式を整えれば責任が及ばないというのでは、あしき前例になる」と主張。一方、 ローソンは「係争中なので、お答えできない」としている。

一見して誰が悪いのかと言えば成人だと嘘をついた少年が悪いんじゃないかと言う気がするのですが、興味深いのは未成年者喫煙防止法は未成年者の喫煙を禁じている一方で当の本人に対する罰則としては行政処分としての現物没収のみであり、刑事罰が科されるのはあくまでも周囲の大人や販売した店舗など煙草を提供した側に限定されていると言う点です。
そしてまた、日常業務をしていただけの店員が罰金に問われる一方、本人がウソをつき放題と言う形ばかりの認証システムしか用意していなかった店舗側は罪に問われないと言うのも釈然としないところなのですが、この辺りは同法第三条で未成年者の喫煙を制止しなかった監督者への罰則が規定されていることが理由になっているのでしょうか。
ご存知のようにあの年齢確認システムなるもの、かねて不評で「そんなもの見てわからんのか!」などとやたらと紛争化するケースも多いと言うだけに、多忙な現場でスタッフが個別に判断すると言うのは現実的に無理だろうし、店舗あるいはコンビニチェーン側が自分達は無罪になったのだから現場店員に罰金を払わせて終わりでいいと考えているのだとすれば、これは大変に問題のあることだとは思いますね。

しかし今回の裁判を通じて店側(と言うより、コンビニチェーン側ですが)がいかに自分達を守るために周到な用意をしているか、そしてその一方で現場のオペレーションにいかに負担を要求しているかと言うことも見え隠れしているように思うのですが、コンビニの時給を考えればこんな事件で罰金10万円では全く店員としても割が合わないにも程がありますよね。
ただコンビニ経営と言う観点からはこの種の確認作業と言うものは非常に重要なのだそうで、実際に法律違反をしたからと販売許可を取り消され店そのものも潰れてしまったと言うケースも少なからずあると言いますし、店側は当然経営的観点からしっかりした確認作業をさせたい一方、常に客からのプレッシャーにさらされている店員としては身の危険にさらされるような過酷な局面も多々あるようです。
あの一見意味不明な年齢確認システムにしてもその辺りの微妙な妥協点から編み出された生活の知恵?と言うことなのでしょうが、この場合顧客の詐欺的行為によって降って湧いたような損害を被ることになった店員側なり店舗側が少年に対し民事請求なりできるのかどうか、せめて金銭的損害くらいは回収しないことには割が合わないのは確かでしょうね。

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2015年5月24日 (日)

今日のぐり:「あっぱれすし丸 中庄店」

先日は大勢の子供達の目の前で、あまりにあまりな事故が発生したと言う衝撃的ニュースが話題になっていました。

ドラえもんショーの途中でジャイアンの首がボロンと取れて子どもが号泣する事案が発生(2015年5月18日ねとらば)

 子どもたちを笑顔にするはずのドラえもんショーでとんでもない悲劇が発生しました。事件はYouTubeに投稿された動画「ドラえもんショー ジャイアンの首が…」の4分ごろに起こります。

 のび太たちに自分のミスを指摘され、「悪かったよ~」と珍しく素直に謝るジャイアン。ところがペコッと頭を下げた瞬間、ポロッと首がとれて地面に転がってしまいました。あまりにも衝撃的な光景に会場には悲鳴があがり、中には「うわーん!」と泣きだしてしまう子どもも。思わず着ぐるみたちも全員が地面に落ちたジャイアンの首を見つめてしまっていますが、予定通り流れたスネ夫のセリフ「もう気をつけなくちゃ~」がまさかの神ツッコミになっているのもシュールです。

 ちなみに21分ごろにはドラえもんのために用意した誕生日ケーキのフタが開かないというハプニングも。一瞬動揺した様子は見せますが、すぐさま切り替えて演技に戻る役者さんたちのプロ魂はさすがです。

いや、泣き叫ぶ子供達の音声が妙にリアルなんですが、しかし現場で遭遇しますとこれは色々な意味できついでしょうね。
今日は子供達を励ましジャイアンの健康回復を願う意味も込めて、世界中からそれはちょっと遭遇したくはなかったなと言う類の悲劇的なニュースを取り上げてみることにしましょう。

劇場の舞台が陥没、合唱隊80人全員が落下して8人負傷―中国(2015年5月11日レコードチャイナ)

9日、中国貴州省畢節市の劇場で、合唱コンクールのリハーサル中に舞台が突然陥没。舞台上にいた合唱隊80人全員が落下し、8人が負傷した。

2015年5月10日、中国中央テレビによると、貴州省畢節市の劇場で9日午後、合唱コンクールのリハーサル中に舞台が突然陥没し、舞台上にいた合唱隊80人全員が落下した。

軽傷の6人とけがの程度が重い2人が病院に運ばれ、治療を受けている。

陥没の原因は調査中だという。(翻訳・編集/柳川)

その思わず「ドリフかよ!」と突っ込みを入れたくなる状況はこちらから動画を参照いただきたいと思いますけれども、しかしそのまま指揮を続ける指揮者…
思わず笑ってしまいそうな話ではなるのですが、当の本人にしてみれば笑うどころではない悲劇がこちらです。

“ザリガニの爪”で肛門に痛み、一週間前に誤って口にした爪が引っかかる。(2015年5月4日ナリナリドットコム)

中国ではザリガニ料理がよく食べられているが、ザリガニの爪でケガをした人が後日亡くなったり、食中毒事件がしばしば起きている。そしてこのたびメディアに報じられたのは、誤ってザリガニの爪を食べてしまった男性の話。それだけならまだしも、後日、爪が肛門に詰まり、散々な目に遭ったという。

中国メディア河南商報などによれば、この一件は4月17日午前、鄭州人民医院(河南省鄭州市)の肛門外科にひとりの男性が駆け込んで来たことから発覚した。

男性患者は40代の張さんで、3時間ほど前に排便をしようとしたところ、「突然肛門が激しく痛み始めた」そう。以後、歩行に支障が出るほどまでに痛みがひどくなり、病院を訪問することにしたそうだ。

医師が張さんの身体を検査したところ、確かに肛門付近に金属のような異物が見られる。そこで張さんに「思い当たる節がないか」と確認すると、一週間前に友人と屋台で食事をしたさいに“ザリガニのピリ辛炒め”を食べ、酔っぱらっていたせいで不注意にもザリガニの爪、もしくは殻を食べてしまった可能性があることが明らかになった。

これを聞いた医師は“異物”を肛門から摘出することにしたが、直接引き抜くと直腸を傷つけ、大出血する恐れがある。そこでひとまず張さんを入院させ、麻酔をかけてから手術を行うことにした。

そして摘出されたのが2cm×2cm程度のザリガニの爪だ。やはり張さんの記憶は正しかったようで、爪は細かく噛み砕かれないまま喉を通ってしまい、結果として肛門を刺激することになったようだ。なお、張さんは2日で無事退院できたという。

しかし肛門部までどこにも引っかからずに出てきたことを幸いだったと考えるべきか微妙なところですが、本人にとってはシャレにならない苦痛だったことでしょう。
最近日本でも話題になっていると言う自撮と言う行為ですが、こちらそれが理由で発生した悲劇のニュースです。

電車の屋根でセルフィーした18歳少女、高圧電線に触れ感電死。(2015年5月15日テックインサイト)

世界各地でセルフィー(自撮り)が原因とみられる事故が多発している。絶景が望める観光地で身を乗り出しすぎて滑落といった事故ばかりではない。不注意なあまり感電死を遂げる例もあとを絶たないようだ。このほどルーマニアで…。

セルフィー写真をFacebookで公開することが大好きなアンナ・ウルスさんというルーマニアの18歳の少女が、電車の屋根の上に登りセルフィーを試みて高圧電線に触れ、尊い命を落としたことが伝えられている。

事故が起きたのはルーマニア北東部にあるヤシ(Iasi)。アンナさんと17歳の友人は停車中の電車の上に登って横たわると足を宙に浮かせたが、アンナさんの足が27,000ボルトの高圧電線に触れ、その体は一瞬にして爆発音とともに火の玉に包まれた。救急隊員が現場に駆け付ける前に、目撃者らが燃えている服を脱がせて助けようとしたが、アンナさんは強いショックを受けた上に皮膚の50%に火傷を負っており、ヘリ空輸で病院に運ばれたものの死亡が確認された。

また彼女とともに病院に搬送された友人は、電線に触れていないもののアンナさんの体と触れていたため爆風とともに吹き飛ばされ、現在も治療を受けている。警察には「アンナは人とは異なった場所での自撮りを“究極のセルフィー”と呼び、冒険心のあまり危険を顧みないところがあった」などと話しているという。

しかし人間が吹き飛ぶほどの爆発と言うのは高圧電線の恐ろしさを改めて感じますが、日本においても決して真似をするようなことがないよう自制いただきたいですよね。
同じく感電事故の恐ろしさを伝えるこんなニュースがありますが、しかしこれは日本ではちょっと想像し難い状況ではあるようです。

変圧器のコンテナに向かって立ちションした7歳児、感電により重体。(2015年5月21日ブレーキングニュース)

変電所にある「高電圧・危険」の文字がどれほど真剣なものか、背筋が思わず寒くなるようなニュースが中国から飛び込んで来た。変圧器のコンテナに向かって排尿した男の子が深刻な感電により生命の淵をさまよっている。

中国・陝西省の西安で16日、Fang Haohao君という7歳の男の子が変圧器に向かって立ちションし、致命的な感電に見舞われた。両親とともに停留所でバスが来るのを待っている間に尿意をもよおしたHaohao君は、すぐ近くの小屋を見つけてそのコンテナに向かって排尿したのであった。

パチパチという火花のような音が上がり、異変に気付いた父親がHaohao君のもとに駆け寄ったが、10,000ボルトもの電気が駆け抜けた幼い体からは焦げ臭い煙が上がり、頭部は焼け焦げて頭蓋骨がむき出しになっていた。また皮膚は50%に火傷を負って水泡に覆われ、Haohao君はすぐに大病院に運ばれたが左腕の切断を余儀なくされている。

息子の深刻な容体に両親の動揺は激しく、父親は涙を拭いながら地元メディアの取材に応じ、「なぜバス停のすぐ近くに変圧器などという危険なコンテナがむき出しで設置されていたのか。しかも“危険”を知らせる警告表示もかなり小さくて目立たない」と疑問と不満をぶつけている。その変圧器の管理者はいまだ明らかになっていないもようだ。

どうも状況がよく理解しかねると言う話なんですが、しかし中国という国ではどこにどんな危険が潜んでいるか判らないものですね。
きついと言えばこれはもう何とも言いようがない悲劇なのですが、まずは記事から紹介してみましょう。

メキシコ 息子がワニに襲われる場面を父親が目撃(2015年5月22日新華ニュース)

英紙「デイリー・メール」の報道によると、メキシコ西部LazaroCardenasに住む7歳の男児が先日、川で遊んでいた時、ワニに丸呑みにされた。父親がこの場面を目撃していた。Manuel Abrahamさんが川のほとりで遊び、風船を拾おうとしていた時、ワニが突然水中から現れ、Manuelさんの頭を噛みそのまま水中に引きずり込まれた。

現場の市民および通報を受けて駆けつけてきた軍隊、保護組織、漁民がワニとManuelさんの遺体を広範囲にわたり捜索したが、見つからなかった。

Manuelさんの父親は川にワニが生息していることを知らなかったという。

これは、わずか2年で8件目のワニ襲撃事件となった。

幸いにも日本では猛獣と言えばヒグマくらいしかいませんけれども、この光景を目撃した父親の心境いかばかりか…ですよね。
最後に取り上げますのはこれまた深い情愛故に親子の間に発生した悲劇とも言えますが、まずは記事を参照いただきましょう。

父が発案した“娘の男よけ”法、自分の筋肉ムキムキ写真付きTシャツ着せる。(2015年4月26日ナリナリドットコム)

かわいい娘も成長するにつれ、ボーイフレンドができそうになってくるもの。あるお父さんは、自分の目の届かないところで娘に言い寄ってくる男の子を撃退するため、画期的な方法を思いついたという。

米ソーシャルメディア・redditで取り上げられた撃退法とは、筋骨隆々たる上半身を見せつける父親の写真を大きくプリントし、「近づかないで、男の子たち。これが私のお父さんよ」と文章を付したシャツを娘に着せるというもの。

写真からは、娘はそれほど喜んでいないようにも見えるが、父親はどうやらご機嫌、ご満悦の笑顔を見せている。

英紙ミラーや米ヤフーの子育て欄など複数の媒体でこの写真は取り上げられ、「1950年代のようなやり方。娘は所有物ではないし脅威的な抑圧は教育にとっては逆効果」など真面目な意見も述べられているが、全体的には冗談として受け入れている模様だ。

ネットの反応も「近づかないで、私のお父さんは変人よ、ってことかな?」「娘の表情が全てを物語っている…」「ちょっと真面目に捉えすぎている人が多い。これはユーモアの範疇だろう」と賛否が分かれているようだ。

このパパさんのいわゆるドヤ顔と対照的な娘の表情が印象的な写真を是非参照いただきたいと思いますが、まあ確かにこれは、ねえ…
画期的と言えば画期的と言えるこのアイデア、何故今まで世間で実用化されなかったのかと言う理由を図らずも明らかにした一例だったと言えそうです。

今日のぐり:「あっぱれすし丸 中庄店」

岡山広島両県を中心にチェーン展開する回転寿司屋がこちらすし丸ですが、新鮮な瀬戸内の魚を中心にした鮮魚系ネタを売りにしていると言うことです。
こちらは割合に新しく出来た店舗なのか?と思うのですが、入店してみますとお客も多いようですし、スタッフの士気も高そうで期待できそうな雰囲気ですよね。

例によってこの日のおすすめネタを中心に適当に頼んでみましたが、マダイやシマアジなどはいずれも普通にネタらしい味と言うのでしょうか、普通にいけると言う印象です。
ハマチと言えばご存知のように寒い時期に旬になるブリの幼魚で、ブリよりは早い時期に旬を迎えると言いますが、この時期は脂が強すぎずブリらしからぬさっぱりした味ですね。
先日この系列の別店舗で頼んで非常によかったサヨリは、さすがにこの前ほどの衝撃はないもののこれもいいネタで、さすがにいずれもおすめのネタと言う感じでした。
定番のレギュラーメニューからはカラスガレイのエンガワは回転ネタと考えるとかなり高いものなんですが、回転によくある食感だけのものではなく噛めば噛むだけ味はしっかりしているし食感もいいですね。
この系列で好きなメニューである茄子の揚げ出しはこちらの店舗の場合、もう少し表面がクリスピーに揚げきってもいい気もしますが、これはこれで肉厚の茄子の味が楽しめるとも言えます。
大粒アサリと春野菜の酒蒸しはこの時期のタケノコのフレッシュさと、定番のアサリ汁にするよりずっと濃厚にアサリの実の味が楽しめる一品ですが、妙にじゃりじゃりと砂が残っているのはマイナスでした。
海鮮あら汁は実だくさんで味噌汁系ではかなりおすすめできると思いますが、焼きたて玉子握りは甘い玉子が不相応に大きすぎて、これなら単品の玉子焼きでいいとも思いますがどうでしょうね?

こちらの場合例の新幹線もあるし、スタッフもやたらに賑やかなのは回転寿司のフォーマット通りですが、ファミリー層にとってはお爺ちゃんお婆ちゃんも100円系よりはちゃんとした寿司が食べられて、かつ若夫婦が幼い子供連れでも気兼ねなく入れるのが一つの訴求ポイントになりそうです。
少なくともお勧めネタに関してはシャリとのマッチングもいいし普通に寿司になっているんですが、しかしネタによってちゃんとシャリのサイズも変えているようですし、ほんとにロボットが作っているんでしょうかね?
地味なことですが寿司と言えば手で食べることもあるだけに、おしぼりがよくある標準の薄っぺらい小さなものではなくしっかり厚手で大きいものも好印象で、この近隣では職人が握る回転寿司を売りにした「いわ栄」さんが評価が高いですが、ここもなかなかに侮れないように思いますね。

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2015年5月23日 (土)

ゆとりバッシングに限らず若年者叩きはお年寄りとマスコミの伝統です

様々な意見がある中ですっかり言葉としては定着した感のある「ゆとり世代」と言うもの、過去にも年代毎に様々なものが登場したこの種のレッテル貼りの言葉と同様、当事者からは(ごく控えめに言っても)決して評判はよくないようですけれども、とかく高齢者による若年者への攻撃ははるか人類史の長きにわたって続いてきた共通の現象であると言いますね。
ただ批判されるべきなのかどうかは別としても、やはり年代によって考え方の違いと言うものは明確に存在しているようで、現代の若者気質を示すものとして本日の本題に入る前にまずは先日出ていたこういう記事を紹介してみましょう。

生活費は月3万―5万円 自作の小屋で暮らす若者たち(2015年4月11日朝日新聞)

 自作の小屋で暮らす若者が千葉県内で相次いでいる。郊外の手頃な土地を購入し、量販店で仕入れた建材でインターネットを見ながら自らで建築。普段の生活は井戸水を使い、電気も最低限の電流を契約する「エコ」な暮らしぶりだ。ネットでその輪も広がりつつある。

 九十九里浜にほど近い九十九里町作田。吉田克也さん(28)は一昨年11月に東京・世田谷から自転車でリヤカーを引いて移住してきた。

 ネットで検索して見つけた140平方メートルの空き地を45万円で購入。業者に依頼して井戸を掘り、最低電流の電気も引いた

 テントで暮らしながら、近くのホームセンターで建材を買い、ネットに掲載された建築の方法を参考にして毎日少しずつ建設。約1カ月で4畳ワンルームの小屋を完成させた。ここまでの出費は計約90万円。

 普段の生活も質素だ。水道代は無料だが、電気代は月約400円。日々かかるのは食費がほとんどだが、家庭菜園で野菜を作ったり、近所から食料品を分けてもらったりも。締めて月3万~5万円ほどの出費だ。「節約するつもりはないのだが」と吉田さん。

自作の家と言えばひと頃はログハウスを組み立てることがちょっとしたブームのようになったこともありましたが、記事の写真を見る限りではこれを自宅と言っていいのかどうか、もちろん家屋の要件としてどのようなものが必須であると言うルールもないわけですが、まあ控えめに言っても作りかけの掘っ立て小屋と言った趣ですよね。
興味深いのはこれが有りだと思ってしまうその価値観で、多くの世代の方々にとってはこんなホームレス紛いの生活は決して許容出来るmのではないと言う価値観の方が主流派だと思うのですが、むしろ今の時代はこうした生活の方が無駄な浪費がない上に環境負荷も少ないと称揚されかねない勢いで、確かに必要なもの以外をばっさり切り捨ててしまった姿を見たあとでは日常の中にどれだけ無駄が入り込んでいるのかよく判ります。
興味深いのはゆとり世代が生活の中で何を最も重視しているかと言うと第一位になったのが「安定」であったと言うことで、年長者の目~見るとこんなホームレス紛いの生活のどこに安定が?と思ってしまいそうなんですが、何しろ収入面での劇的な増加が見込めない時代に育ってきているわけですから、不要な出費を切り捨てることが安定につながると言う考え方になると言うことなのでしょうか。
いずれにしてもこうしたロハスな生活は大量生産大量消費を前提とした昭和以来の産業構造のあり方と相性が悪いのは確かであろうし、だからこそお年を召された方々にとってこうしたゆとり世代流の生活スタイルはひどく目障りなんだろうとも思うのですが、そのお年を召された方々に特にシンパシーの高い既存メディアにおいてはこうした事情を反映してか、ゆとり世代バッシングが日ごとに激しくなってきているとも言います。

「プライベートをおそろかにする時代」の方が異常でしょ!? 日テレ・行列の「ゆとり特集」に若者ウンザリ(2015年5月18日BLOGOS)

5月17日放送のバラエティ番組「行列のできる法律相談所」(日本テレビ系列)で特集された「ゆとり世代」批判がネット上で物議を醸している。
この日のタイトルは「私ゆとり世代に怒っていますSP」。番組ではゆとり世代を、2002年から2011年まで実施された「ゆとり教育」を受けた世代と定義。明治大学の齋藤孝教授が、ゆとり世代の特徴を紹介した。
あげられたのは、「怒られるのが嫌、打たれ弱い」「指示通りに動くが、自分から動くのは苦手」「上司との酒はきっぱり断るなど、プライベート優先」という3つのポイントだ。

永作博美さんも「妙な堂々さがあって気味が悪い」

続いてゲストが、ゆとり世代に「許せない」と感じたエピソードを語った。俳優の佐々木蔵之介さん(47)は、男性マネージャーがゆとり世代。一緒に居酒屋に行った際に「冷酒」を注文してくるよう頼んだら、日本酒を水で割ったものを持ってきた
知らないものは間違えても仕方ないが、佐々木さんが驚いたのは、「僕、冷酒なんて飲まないから知りませんよ」とあっけらかんと言われたことだったという。
女優の永作博美さん(44)も、ゆとり世代について「自分から動かない若者は多いです。妙な堂々さがあって、少々気味の悪いことがあります」と感想を述べた。上の世代からすると、注意されても悪びれないところに違和感を抱くようだ。
フリーアナウンサーの吉川美代子さん(61)は、アナウンススクールでゆとり世代の生徒を教えたときのことを明かす。本を読むか聞いたところ、誰も読まず「字が多いの途中で諦めちゃって」と言われた。新聞を読む生徒もおらず、閉口したという。
さらに吉川さんは、ネットの情報を頼りにする最近の風潮を批判。口コミで人気の店に並ぶ若者を見ていると、「それ本当に美味しいと思ってるの?」と疑問に感じるのだという。
番組の打ち合わせの際に、吉川さんの略歴に内容に誤りがあったので指摘したら「ウィキペディアに書いてあった」と反論されたという。こうした若者を見ていると、「大変な局面のときに自分で判断できるのか」と感じるのだそうだ。

「全共闘が全国規模だったとかマジ異常」と反発

番組は1時間のほぼ全編を「ゆとり世代批判・嘲笑」に使っていたが、ネットではこれに反発する声が続出した。
    「『ゆとり世代』をひと括りに馬鹿と分類すんな
    「一部のゆとりを晒しあげてあたかも全員がそうみたいに見せてるようなないような……そしてそれを叩いて詰め込み世代の自分は凄いみたいな優越感に浸ってる感じ」
齋藤教授があげた特徴も、これまで「怒られるのが好き」「指示通りに動かず自分で動く」「プライベートをおろそかにしていた」とすれば、そちらの方が異常だと批判する人もいる。本や新聞以外に無料で読める媒体が新しく登場すれば、そちらに流れるのも当然だ。
ネットの情報を頼りにして「自分で判断できない」という吉川さんの主張に対しても、「今の若い世代よりも中高年の方がTVとかの話題でむっちゃ流されまくってた印象」と反論が出る。「全共闘が全国規模だったとかマジ異常」というのだ。
女性誌の「アンアン」が創刊されたのも1970年。ファッションなどに与える雑誌の影響はいま以上に大きく、横並びだったはず。今の世代の方が、多様で影響を受けにくい
ゆとり世代を批判して上の世代が溜飲を下げるような番組が作られるのは、テレビの主要視視聴者層が中高年であるということの証拠、という見方も。「ゆとり叩き番組放送しといて『若者のテレビ離れ』とか渾身のギャグですね」という書き込みも寄せられていた。

まあ経験値の少ない人間の失敗談などと言うものは考えてみれば当たり前のことであって、この種のお年寄り世代の方々に例えば「オフィスを使って明日までに資料作成してきてね」などとやらせてみるとどれだけ新業務に適応に時間がかかるかはゆとり世代の比ではないでしょうが、それではお年寄りと若年者の何が違うかと言えば自分が苦手なことを人にやらせる権威なり権力なりがあるかどうかだと言う考え方も出来そうですよね。
一方で先日の大阪都構想の是非に関する住民投票でも年代別に賛否がはっきり分かれたことが話題になっていて、反対が多数派を占めたのは70歳以上の高齢者世代だけであったにも関わらず総数では反対票が上回ったことから世代間闘争だとか、引退した老人が現役世代の将来を潰しただとか様々な見解があるようですが、とかくこの世代間の意見の差異と言うものがこのところ目立つ気はしますでしょうか。
その大きな理由として様々な判断の材料を提供する情報をどこから得ているかと言う入手経路の違いがありそうだと言う指摘は以前からあって、総務省の統計によれば現役世代のネット利用率がほぼ100%で横並びであるのに60代以上の世代では急激に利用率が低下し、70代以降では半分以上が今もネットなど使っていないと言う状況もあるようです。

既存マスメディアに対するネットの特徴として挙げられるのがリアルタイム性と双方向性であって、お年寄りの方々が昨日の情報しか乗っていない新聞を読んで何とか時代に追いつこうとしている間に若者は今この瞬間の情報を居ながらにして手に出来る、そしてそれをリアルタイムで議論し認識を深めていくことも出来ると言う点で、非常に有利な立場にいると言う考え方も出来ると思いますね。
ただそれを社会に対して表現していくことが出来るかどうかで、先の大阪都の選挙でも結局たくさんの票を握っているお年寄りの意見が通ってしまったと言うのは投票率や人口比率など様々な理由があるのでしょうが、しばしばネット上での議論を通じてなまじ先が見えてしまう結果「どうせ何をやっても結果は変わらない」と妙な諦観に達している部分もあるようには感じます。
この辺りは逆にひとたびネット経由で「世論」が動けば雪崩を打って実社会にも大きな影響が出てくると言う可能性もあるはずで、政治家の先生方などはネット票の取り込みにようやく本腰を入れるようになってきていますけれども、投票率がいいから、人口が多いからといつまでも現役を離れたお年寄りの声ばかりに耳を傾けていると、当然ながら若い世代との間に断絶を見ることにもなるかも知れませんよね。

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2015年5月22日 (金)

するべき理由はないがするべきでない理由は多いことを人は普通しない

今日は一見どうでもいいような話とも、人類普遍の課題とも言える話とも取れるネタを取り上げてみたいと思いますが、まずは本題に先立って先日出ていたこちらの記事から紹介してみましょう。

なぜ女性は正論を主張したがるのか 論破したがる男性の行動は無意味(2015年5月9日産経ビズ)

「女の正論」に対抗手段はあるか

 世の中には、妥協するしかないときもある。ところがそういうときに限って正論を持ち出して反対する学級委員タイプがいるものだ。そしてそういうタイプはなぜか女性に多い
 たとえばせっかく会議で結論が固まりつつあったのに、女性が正論を主張し始めたばかりに、議論が振り出しに戻ることがある。こんなとき男は女の正論を聞きながら思う。
 「お説ごもっとも。でも今それを言ったからってどうなるの?」

 なぜ女性はこんなとき口を閉じていられないのだろうか。それは男女の脳の違いと、「脳は快感がないと行動を起こさない」という原則と関係がある。
 女性の脳は、言語をつかさどる左脳的思考を得意とする。だから女性は言葉を使って考えて、理屈で納得するのが快感なのだ。
 逆に言えば女性は自分が心底納得してからでないと行動を起こしたくない。だから腑に落ちないことをさせられそうになると、理屈で納得したくて正論を主張し始める。
 たとえそのせいで「場が読めない」と言われても、自分を納得させるという快感を優先させてしまうのである。一方、男性はおおざっぱで直感的な右脳思考。妥協すると決まれば何も考えず従える。
(略)
 というわけで、女性が正論を主張し始めたら、周囲の人間がとるべき態度はただ1つ。「気がすむまで主張させる」ことだ。面倒くさいが、どこかでエネルギーを吐き出させておかないと、いずれ憤懣が爆発してしまう。
 「なるほど、それはもっともだね」と同調してさえおけば、何も行動する必要はない。万が一、後から「あれはどうなっていますか」と追及されたらどうするかという問題はあるが、そんなときは、のらりくらりと逃げればいい
もっともそこまで女性が持論に固執する心配はまずない。自分の主張の正しさが認められればそれで満足だからだ。
 もっとはっきり言うと、女性は別に討論をしたいわけではなく、ただ言いたいだけ。自分が正しいと思う主張をすることが快感なのであって、主張が認められてそれが現実になることは別に快感ではない。大半の女性が「じゃあ、あなたに任せるから、責任もってやってみてよ」と言われたら、おそらく何もできないはずだ。
(略)

個人的には特に女性だから正論を主張したがるとか、場の空気を読まないと感じたことはないのですが、全文を通読するのはちょっと色々な意味で気が重くなるようなこの文章を書いた作家の米山公啓氏がもともとの本業が医師であったと言う点もまあ、人間の思索の方向性と職業的環境の影響と言うことに関して様々な思索をさせるものであるようにも感じます。
それはさておき、男と女の間に何かしら考え方なり行動パターンなりに差があると感じる人自体は決して少なくないのだろうと思うのですが、これも男女の置かれた状況が生物学的にも社会的にも異なっている以上個体差なのか性差なのかと言う疑問を抜きにしたとしても、環境要因の影響なのか本来的な生物学的差異に由来するものなのかはなかなか区別がつきにくい部分もありますよね。
ただ一つ確実なのは男と女はセットでくっつくことで生物学的再生産が行われるように出来上がっていると言う点で、そのためには考え方が似通っていた方がトラブルが少ないのか、あるいは全く違うからこそ長続きするのかとか様々な見解も成立する余地があると言うものですが、結婚と言うある意味再生産のために存在するようなシステムも昨今では子供を産むことを暗黙の前提にすべきではないだとか、様々な見解がありますよね。
最近各方面で話題になることも増えてきた同性婚なども様々な考え方や行動様式があっていいはずだし、制度的にも考え方の多様性を受け入れる余地くらいは用意しておいて損はないとも思うのですが、どうも昨今しばしば取り上げられる婚姻率の低下と言う現象の根本原因として存在するのは、そんな価値観の多様性などと言う生やさしいものではないんじゃないかとも思わされるこんな記事が話題になっていました。

<一極社会>結婚「コスパ悪い」 「恋愛の価値」低下(2015年5月7日毎日新聞)

 少子化が進む東京は、地方に比べて物価が高く、恋愛や結婚にも経済事情が影を落としている。特に、不況しか知らないバブル後の世代は、お金への不安を感じており、結婚を含め金銭見合いで行動を抑えることがある。恋愛や結婚もカネ次第ということなのか。
 「結婚にはメリットがないと思うんです。だって、コスパが悪いですよね」。都内在住の公務員、佐々木健一さん(26)=仮名=は、コストパフォーマンス(費用対効果)の略語を使って、結婚しない理由を冗舌に解説する。「きれいでかわいい人といられるのはプラス。ただ、きれいというのは年々下がるし、特定の相手に一生縛られ続けるのはマイナス。2人分の生活費もかかる
 大学進学で上京。1988年生まれで、バブル景気の記憶はない。「ぼくらは日本のいろんなものが崩れていくのを見てきた世代。不景気が当たり前だった」と話し、結婚でさえ、損得勘定で考えると明言する。
 手取りは月40万円弱。22平方メートルの手狭なワンルームマンションの家賃は約8万円で、最低限の自炊によって食費は3万円程度に抑える。光熱費も1万円ほど。友人とのカラオケ代は惜しまないが、服装は大手衣料チェーンでそろえ、貯金は200万円を超えた
 学生時代に1年ほど女性と交際した経験があり、異性に関心がないわけではない。「だけど、子どもができれば養育費や教育費もかかるし、やっぱり結婚したいとは思わない

 以前では考えられない論理だが、こういう考え方の若者が増えているのだろうか。広告代理店「アサツーディ・ケイ(ADK)」の若者プロジェクトリーダーで、若者の消費行動に詳しい藤本耕平さん(35)は、こう分析する。
 「今の若者は個性重視の教育の影響もあって、理想は一つじゃないと教えられて育ってきた。不況もあり、将来の希望を抱いていないというのも特徴の一つだ。結婚が一番正しいという価値観は相対的に低くなり、損得で恋愛や結婚を考えるようになっている。特に東京は地方と違って、多様なライフスタイルができるため、この傾向が強い」
 国立社会保障・人口問題研究所の調査(2010年)によると、全国の生涯未婚率は90年代から急速に上がり始め、男性は20・14%、女性は10・61%に達した。中でも東京の比率は高く、男性は4人に1人の25・25%、女性は6人に1人の17・37%が結婚していない。いずれも全国平均を大きく上回っている。
 このうち、いわゆる適齢期とされる30~34歳の男性を見ると、半数以上の54・3%、25~29歳の女性では69・5%が未婚だ。いずれも全国最高で、晩婚化が進んでいる。未婚率の上昇や晩婚化が進めば、おのずと子どもの出生は減っていく。
(略)

予想通りにと言うべきなのか見事に釣られたと言うべきなのか、特にこの冒頭に登場する佐々木さんのコメントが大変な反響を呼んでいて、特に見ている限りでは誰も正面切ってこの主張を論破出来た人がいない一方で、何となく皆もやもやしたものを感じているようですね。
注目すべきは今の時代に社会的勝ち組と言うべき公務員であり、実際に20代半ばで手取り40万と言えば決して悪い条件ではないどころか、安定性なども考えてみれば相当なハイスペックと言ってもいいくらい経済的には恵まれ、将来不安など感じなくてすむ立場であるわけです。
その恵まれた収入環境でありながら特に何かにお金をつぎ込むでもなく、まして家庭を構えるではなく当たり前に節約をし貯金に回していると言うのですから「いったい人生の目標をどこに置いているの?」と問いかけたくなるのでしょうけれども、ともかくも今の時代お金のストックさえそれなりにあれば独り身でも支障なく生きていけるのだろうし、若い人でさえそんな「計算」が先に立って人生設計をしていると言うのであればすごい時代ですよね。
こうした考え方が出てくるようですと確かに結婚だ、出産だと言えば大金は出ていくわ固定経費支出は増えるわでコスパが悪いと言う計算にもなるのでしょうが、結婚適齢期ですら過半数が未婚であり、生涯未婚であり続ける人も全く珍しくなくなっている理由がそのコスパの悪さにあるのだとすれば、国もよほどに本腰を入れて少子化対策なりに取り組まなければ大変なことになりそうです。

記事を見ていてもう一つ考えた点として、今の時代高学歴かつ高収入のハイスペックな人がしばしば結婚が遠ざかり子供を残さず亡くなっていくパターンが多いと言うのも、単純に教育期間が長いだとか適齢期に仕事に忙殺されているだとか言った消極的要因だけではなく、こうしたコスパ計算などが先に立ってしまった結果結婚する必然性がなくなったからだと言えるのかどうかです。
人生に何を求めるのかと言う点は様々な多様性があるのだろうし、その求める手段として別に結婚が唯一限られた手段でもなければコスパがいいわけでもないとなればわざわざ選ぶ理由もなくなる理屈ですが、結婚して子供を持つのは当たり前といった社会的通念も失われ、冷静になって比較検討してもそうした生き方にメリットがないと言われる時代に、それでも何故結婚するのか?と言う動機付けをどこかに見いだせるものなのかですよね。
割合にこうした根本的な観点は国が進める少子化対策でもあまり注目されていなかった点であるようで、あくまでも皆さん基本的に結婚したいと言う気持ちを持っているが前提で話が進んでいるように見えますから、それでは何をもってモチベーションとして用意すべきなのか?と言うことを考えてみますと、案外その理由付けは難しいようにも思えます。

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2015年5月21日 (木)

技術的進歩を続ける生殖医療、それでも怖いのはヒューマンエラーか

生殖医療の進歩は今さらですが、海外では商業ベースでかなりきわどいものまで実施されている場合もあるようで、先日はこんな記事が出ていました。

卵子の素で卵子若返り? 米企業、出産例発表 安全性に疑問も(2015年5圧11日朝日新聞)

 加齢による不妊に悩む女性に対して、本人の卵巣から卵子の素(もと)になる細胞を取り出し、一部を卵子に移植して若返らせる方法で、初めての赤ちゃんが生まれた、と米国の企業が発表した。妊娠の可能性が高まるとしているが、効果や安全性について疑問視する声も上がっている。

 発表したのは米国に本部を置き、世界の不妊治療クリニックに技術提供をしている「オバ・サイエンス社」。カナダの34歳の母親に試みて、男児が生まれたという。卵子の素になる細胞から、細胞に必要なエネルギーを作るミトコンドリアを取って発育不良の卵子に移植する方法で「卵子や受精卵の質が悪い人の妊娠率を上げられた」と説明している。

 北海道大の石井哲也教授(生命倫理学)は、効果や安全性に関する科学的な裏付けが欠けていると指摘。「子どもへの長期的な影響も懸念され、認める場合でも臨床試験で慎重に行うべきだ。安易に取り入れるクリニックが日本でも出てくれば問題になるだろう」と話す。

記事を見ていて気になったこととして一例報告と言う形で発表されたようなんですが、ともかくこうして成功例が表に出てきた以上は自分もその技術を利用する権利があると言う人は出てくるのだろうし、それに対してお金も出すし説明を受け理解をした上で同意してやることであれば、今後も同様のケースが後に続く可能性はありそうに思います。
もちろん大前提として大抵のことが自己責任で行われる米国だからこそ出来ることで、このままの形で日本でも即導入と言うのはちょっと考えられないのだろうとは思いますけれども、方法論としては国内の法律に明らかに反して違法であると言うものでもなさそうなだけに、有効性が確認されれば学会から除名覚悟でもやってみようと言う方々が国内でも登場するかも知れませんよね。
仮に妊娠、出産がうまくいったとしてもその後の長い子供の人生の中で何かしらトラブルがあったとき、あのときのあれが原因ではなかったかと思い悩むことになる可能性もあるかと思うのですが、それでも子供を望んでいるのに得られない不幸に比べれば子供が持てただけマシだと言う考え方もあるでしょうから、最終的には個人個人の価値観に従って判断するしかないことなのかも知れません。
技術がどんどん進歩しその臨床応用が広がるほど色々と考えることも悩みも増えてくることがあると言うことなんですが、どのような技術であれ医療として他人に提供される以上その提供体制に手抜かりがあってはならないと言うことは大前提で、その手抜かりの有無と言う点に関して先日こんなちょっと気になる事件があったと言うことが世間でも話題になっています。

2人分の精子凍結保存、了承得ず中止 大阪の病院(2015年5月20日朝日新聞)

 大阪市立総合医療センター(大阪市都島区)が、患者2人の了承を得ずに精子の凍結保存を中止していたことが朝日新聞の調べでわかった。不妊治療で精子を使おうとした患者の問い合わせで発覚した。病院側は1人に謝罪したが、別の1人には別病院に精子を移すよう求めていたとして、問題ないとの見解を示した。

 保存を打ち切られたのは大阪府と奈良県の30代の男性2人。大阪の男性によると、精子をつくる機能に悪影響が懸念される放射線治療などのため、2003年12月にあらかじめ精子を凍結保存した。奈良の男性は04年11月に凍結保存した。
 同病院によると、12年4月に責任者の婦人科副部長が別病院に異動。その時点で計13人分の精子を無償で凍結保存していたが、昨年9月ごろ、元副部長の指示で凍結保存のための液体窒素の補充が打ち切られた
 元副部長によると、12年4月の異動時に「1年をめどに患者の意向を確認してほしい」と口頭で看護師に依頼していたため、保管期限が13年3月末までということが患者にも伝わっていると思い込んだという。液体窒素の補充をしていた医師も、患者の了承が得られているか確認しなかった。

 今年4月、精子を使おうとした大阪の男性が同病院に問い合わせて凍結保存の中止が発覚。病院側が調べたところ、13人中6人については元副部長が事前に了承を得ており、3人は死亡していた。別の2人には「1年ごとに意思表示をしなければ廃棄する」と書いた文書を渡していた記録が見つかった。
 しかし、大阪と奈良の2人には了承を得ていなかった。奈良の男性には今月15日に電話で謝罪したという。大阪の男性については、13年3月末までに別病院に精子を移すよう、12年の受診時に依頼していたとして、問題ないとの見解を示している。男性は「勝手に廃棄することはないと説明された」と主張しているが病院側は否定している。
 保存容器は現在も病院内にあるが、内部の精子の機能は失われているという。(藤田遼、西村圭史)

■説明不十分だった

 〈大阪市立総合医療センターの瀧藤伸英病院長の話〉 大阪の男性については、凍結保存継続の意思表明がなかったので保管をやめた。他の病院に移管するよう伝えていたので対応に問題はない。言葉がなくても、移管をお願いした期限より先は保証できないという意思があった。その意味を患者が受け取れたかは何とも言えない。説明が不十分だったことは否めず、文書も示して説明すべきだった。奈良の男性には謝罪した。結果的に男性は精子を使う予定がなかったが、そうでなければ取り返しのつかないことになっていたと思う。

この一連の件に関しては朝日新聞の取材で発覚したと言うことのようで、例によって当事者情報に満ちあふれた記事が出ていますので参照いただければと思いますけれども、関係者相互で様々な行き違いや思い違いがあったのも事実だとして、一方でそもそも無料で精子を預かった上にその保存期間はいつまでにするのかだとか、連絡がつかない状態が続いた場合にどうするかと言った詳細が決まっていなかったように聞こえる点が気になります。
当然ながら保管そのものにコストもかかるし、何よりいつまで保管するのかと言う条件設定を決めておかなければ当事者が破棄していいと連絡をして来ない限り未来永劫病院側に管理責任が生じる理屈で、どうも異動した元副部長がその辺りのルールをいい加減にしたまま個人の責任でやっていたことにも見えるのですが、やはりこの種のことは組織として管理しておかなければ抜けがあった場合に大変ですよね。
精子はきちんと凍結しておけば半永久的に使えるそうですが、当然ながらコストがかかることなので通常は有料の保管契約を結ぶのだそうで、逆に言えばお金を出さなくなった時点で保管を続ける意志がないと自動的に決まるとも言えるのですが、この病院では無料でこういうことを引き受けていたのかについて何かしら事情があったのかどうか、結果として妙なサービス精神が完全に裏目に出た形とも言えそうです。
この件に関しては医療関係者の間でも色々と議論はされていますが、技術的先進性などとは全く別な次元で非常に教訓的な事案とも言えますから、病院側としても是非今後のためにも詳細な事情を調べ検討していただき、出来ればある程度公に結果を公表いただければと思いますね。

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2015年5月20日 (水)

払えないのか、払わないのか

本日の本題に入る前に、ベラルーシと言えばどこにあるのかよく判らないと言う日本人も多いんじゃないかと思いますが、そのベラルーシの名前が先日妙なことで話題になっていたのをご存知でしょうか?

半年無職だと「罰金3万円」を科せられる「ニート罰金法」 もし日本で制定されたら?(2015年5月12日弁護士ドットコム)

東ヨーロッパに位置する「ベラルーシ共和国」で5月上旬に可決された法案に、日本でも注目が集まっている。1年のうち半年間「無職」で納税しなかった国民や永住者に対して、罰金を科すという。日本のネット住民の間では「ニート罰金法」との呼び名がつけられた。
罰金の額は日本円にして約3万円。支払わない場合は拘束され、地域のボランティアをするよう命じられる。国民に健康な就労を促し、国家財政への貢献を義務付ける狙いだという。未成年者や身体に障害がある国民、55歳以上の女性と60歳以上の男性は対象外だ。
この法律は、国際人権連盟などからは「人権上問題がある」「奴隷制度と等しい」と大批判を浴びている。一方で、日本のネット掲示板を見ると「いいことだ」「是非日本でもやるべき」と肯定的な意見を述べている人が少なくない。
しかし、無職で所得のない人に「罰金」を科し、支払わなければ強制的に労働させるような法律を、日本で制定できるのか?憲法問題にくわしい村上英樹弁護士に聞いた。

●「ニート罰金法は憲法違反の疑いが強い」

「ニート罰金法を日本で創設することは、憲法違反の疑いが強く、困難だと思います」
村上弁護士はこのように切り出した。
「たしかに、憲法の27条は『全て国民は、勤労の権利を有し、義務を負う』と定めています。勤労は国民の三大義務の一つであり、憲法の根底において、勤労の尊さの価値が認められているのは間違いありません。
しかし、だからといって、法律で国民に勤労を強制できるかといえば、別問題でしょう」
なぜだろうか?
「働くことが尊いとわかっていても、すぐには働くことができない人はたくさんいます
健康上の理由だけでなく、人それぞれのいろいろな事情や経済・社会環境などの要因が、その背景にはあります。
また、就職して就労関係が成り立つのは、個人の努力によるところもありますが、それだけでは何ともならない『縁』のような部分もあります。刑罰を背景にして、働くことを強制するのは無理があるでしょう」

●日本で制定されたら「憲法13条」に違反する?

もし仮に、日本で「ニート罰金法」のような法律が定められたとしても、「『生命、自由及び幸福に対する国民の権利』を保障する憲法13条に違反する疑いが強い」と村上弁護士は指摘する。
「もちろん、憲法は、働かないことを推奨しているわけではなく、国民が健全な勤労生活を送ることを求めています。
ですが、それを実現する方法として、ニート罰金法のような無理なやり方ではなく、多くの人が個人の能力を高めて、それを活かせる『働きやすい社会環境』を整備するような方策が求められているのだと思います」
この法案を提案した、ベラルーシのルカシェンコ大統領は、1994年から20年以上も実権を握り続けていることから「欧州最後の独裁者」とも称される人物だ。そんな国だからこそ成立した法案と思いたいが・・・。

聞くところでは大統領の個人的な思想背景を元に成立した法律であると言う声もあって、その思想部分とも絡めて大いに批判されている側面があるそうなんですが、そうした背景的事情はともかくとして人それぞれの事情や様々な要因で働く場を得ることが出来ない場合が多いからこそ、社会が公的に働く場を提供すると言うアイデア自体はそう批判されるべきものではないように思いますがどうでしょうね。
この辺りは生活保護費を支給されている人間は(あくまでも健康で身体的に問題がない限りにおいて、でしょうが)一定程度社会的な奉仕活動なりに従事させるべきだと言う意見も根強くあって、これも本来的には保護費を抑制するこのところの社会保障政策の方向性からすると、減額した分有償で公的に仕事の機会を与えると言うことであれば全く悪い話ではないように聞こえます。
ただ日本の場合そうして働いて収入を得た分だけ保護費が減額されてしまうから誰も働く気がしなくなるわけで、制度的にも働いたら負けを担保するかのような設計の問題は大いに改められるべきだと思うのですが、ともかくも日本においてもベラルーシ方式は案外肯定的に受け止められているのだと言う気はするでしょうか。
このように従来であれば社会的弱者として保護されるべき対象としか捉えられていなかった貧困層について、最近世間からその行動様式に対して厳しい目線が向けられる機会が増えている気がしますけれども、先日はこんな記事も出ていました。

低所得者向け貸付金、回収2割満たず 滋賀県社協、提訴も検討(2015年5月11日京都新聞)

 低所得者らに生活資金を融資する厚生労働省の「生活福祉資金貸付制度」で、滋賀県内の窓口の県社会福祉協議会が貸付金の回収に頭を悩ませている。2014年度の回収率は2割に満たず、未回収の総額は8億円近くに上る。県社協は「一部の利用者には返済しなくても構わないという認識がある」と危機感を募らせる。税金を使う制度だけに一部の滞納者に返済を求める提訴も検討し始めた。

 「もらった金ではなかったのか?」「返さない人がいるのに、なぜ自分が返さないといけないのか」。県社協によると、制度の利用者からはそんな声も聞こえるという。

 同制度は「総合支援資金」「福祉資金」「教育支援資金」「不動産担保型生活資金」の4種類。障害者や高齢者、失業中の低所得者らが対象で、生活費や就学に必要な経費などを貸し出す。資金の種類によって融資の上限額や連帯保証人の有無など要件が異なる。実務は各市町村の社協が担う。

 県社協によると、14年度の貸付額は計628件約4億円。一方、回収率は16・03%にとどまり、5年連続2割前後で推移。09年の制度改正で連帯保証人なしでも借りられる「総合支援資金」が新設され、利用者が大幅に増えたのが一因とみられる。

 県社協は、回収のため督促状を送ったり、自治体と協力して所在不明になった利用者の転居先を追跡したりするなどの対策を取る。それでも消息が途絶える場合があり、担当者は「意図的に返さない利用者には、訴訟などの法的措置も取らなければならない段階」と漏らす。

土地柄を反映してか京都新聞と言うメディアは比較的リベラル寄りだとも聞くのですが、その紙面にこういう記事が出てくると言うのも時代を反映していると言うのでしょうか、一昔前であればあるいは報道されなかった類のニュースであったかも知れないと言う気がしますがどうでしょうね?
社会保障制度ももちろん各方面に必要としている人がいるのも確かだし、これがうまく機能しないと社会不安が増大するのは明らかなんですが、一方でこの種の制度ももともとはそこから離脱することを目指して当然だと言う考えで制度設計されているのだとすれば、そう考えてはいない人々に対して制度がうまく機能していない可能性もあるのかも知れません。
ただ興味深いのはそれを世間の側でどう見るかで、比較的生活保護受給者に関わり合う機会が多い職業の中でも例えば弁護士などからは「「仕事を探す努力が足りない」というような言葉で片付けることのできる人は探す方が難しい」と言う声がある一方で、医師の世界からは生活保護受給者と言えば控えめに言っても全く良いイメージがないと言った調子で、視点によって捉え方も大きく変わってくる部分はあるでしょう。
そしてネット時代でありとあらゆる職場や環境からの生の声を直接見聞出来るようになった結果、国民の認識が次第に変化してきているのだとすれば、一つの事実を見る者、語る者の主観によってどう解釈するかによって見解が分かれるのは当然であるにせよ、今までの解釈の仕方には比較的特定バイアスが強くかかっていたとは言えるかも知れません。

今まで支払いが出来ない=お金に困っている人、社会的弱者だと言う単純な図式で解釈されていたものが、そうではない場合もあると言うことをこうして公的に認められるようになってきたのは大きな変化で、従来であれば催促無しのある時払いに近かった公立病院未収金なども多くが当たり前に弁護士等に回収を委託されるようになったと言うのは、つい数年前にようやく未収金問題解決の動きが…などと報じられた頃から比べても隔世の感がありますよね。
一方でこれも予想通り?患者からクレームが入ることもあると言い、この辺りは医療行為は準委任契約であると正しく認識せず世間でよくある請負契約であるかのように考えている患者やご家族が相変わらずいらっしゃると言う面もあるようですが、少なくとも「未払い金回収などやりだしたら世間から何と言われるか」などと妙に遠慮するような時代ではなくなってきたと言う言い方は出来そうに思います。
もともと日本の診療報酬体系の大きな欠陥として、医者やスタッフが専門職としての技能や知識を活用して仕事をした部分に対する評価が極めて低いと言うことが言われていて、いくら一生懸命頑張って診療をしても薬代や機材代で診療報酬の大半が右から左に流れて言ってしまうと言うのはやはり医療現場のモチベーションにも関わる話ですよね。
その意味では働いた分は(仮にその結果が必ずしも患者の望む通りではなかったとしても)正当な報酬として要求するのは当たり前だし、厚労省においてすら支払い拒否対策として入院前に補償金を取ることを認めている時代なのですから、まずは支払い不能なのか支払い拒否なのかと言うことをしっかり鑑別した上で、意図的な拒否事例に関しては世間並みに粛々と債権回収を行っていけばいいかと思います。

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2015年5月19日 (火)

ウハウハに見えていた製薬業界も意外と安泰ではないらしい

医療費削減政策で医療現場の青息吐息ぶりが報じられてきた中で、こちらはちょっと儲けすぎなんじゃないか?とひと頃からMRさんの給料まで取り上げられて批判的に取り上げられることが多かった製薬業界ですけれども、必ずしもそうでもないらしいと言う決算結果が先日報じられていました。

製薬大手6社、営業損益悪化 安価な後発薬が影響 15年3月期決算(2015年5月16日朝日新聞)

 製薬大手8社の2015年3月期決算が15日出そろい、営業損益は6社が前年より悪化した。国の後押しで、安い後発(ジェネリック)薬のシェアが伸びた影響が大きい。武田薬品工業は米国での訴訟和解金などで、純損益が上場以来初めて赤字になった。
 アステラス製薬は北米などで前立腺がん薬が売れ、売上高が過去最高。第一三共はインドの後発薬事業からの撤退で現地企業の株を売却したことなどで、純利益が過去最高になった。

 ■武田は純損益が上場以来初めて赤字に

         売上高/営業損益/純損益

 武田薬品工業  1兆7778(5.1)/▼1292(―)/▼1457(―)
 アステラス製薬 1兆2472(9.4)/1856(59.0)/1358(49.5)
 第一三共    9193(2.3)/744(▼34.1)/3221(428.6)
 エーザイ    5484(▼8.5)/283(▼57.3)/432(13.1)
 田辺三菱製薬  4151(0.6)/671(13.6)/395(▼13.0)
 大日本住友製薬 3713(▼4.2)/232(▼44.8)/154(▼23.0)
 大正製薬HD  2904(▼1.8)/319(▼23.3)/245(▼25.0)
 塩野義製薬   2739(▼5.4)/503(▼18.6)/440(8.5)

 ※億円。かっこ内は前年比の増減率%。▼はマイナスまたは赤字、―は比較できず。エーザイまでの上位4社は国際会計基準、ほかは日本基準

そう言えば最近製薬業界が医師への接待を自粛しますと業界を挙げて言い出していることが話題になっていましたが、ああしたものも利益が上げにくく儲けが減ってきたと言う現状を反映しているのでしょうか、製薬会社がスポンサーについてきた各種の勉強会の類も今後どんどん縮小廃止されていくと言うのであれば、今後は医師会なり学会なりがその代役を求められることにもなるのかも知れませんね。
まあこの種の数字も様々な税金対策だとか財務的なトリックも込みで考えるべきなのでしょうが、記事の文脈から考えてみる限りでは製薬大手も今や新薬で一発当てない限り大きな利益を出しにくいが、その利益も後発品が登場するまでの一時的なものであると言う解釈になるのでしょうか、その意味では新薬開発力の差が各社の今後を決定づけると言えそうです。
この点でやはり企業体力のあるお金持ちの海外大企業が有利であるのだろうし、新薬が全世界的な医療に与える影響の大きさを考えると国内で開発力を維持しておくことは一定程度必要なことなんじゃないかとも思うのですが、国としては国内製薬会社保護のために政策を打ち出すどころか、さらに締め上げる方向で考えているらしいと言う記事がこちらです。

ジェネリック「普及8割に」…財務省が要請(2015年5月16日読売新聞)

 財務省は15日、医療費を抑えるため、新薬より安くて効き目が同じとされる後発医薬品(ジェネリック)の普及目標(2017年度)を現在の60%から80%に引き上げるよう、厚生労働省に求めた。

 政府の歳出改革を検討する行政改革推進本部の作業部会で示した。

 財務省によると、国内のジェネリック普及率は13年時点で46・9%にとどまり、米国(約90%)やドイツ(82・5%)、イギリス(75・2%)に比べて低い。厚労省は作業部会で「製薬会社の供給能力に限界があり、達成は難しい」と難色を示した。

後発医薬品の普及「8割に」 社会保障費抑制へ提言 財務省(2015年4月28日朝日新聞)

 財務省は27日、予算の3分の1を占める社会保障費を抑制するための提言をまとめた。後発医薬品(ジェネリック)の普及目標引き上げや、75歳以上の医療費の窓口負担の引き上げなどが柱。少子高齢化に伴い、内閣府は社会保障費は毎年1兆円弱の伸びを見込んでいるが、同省はこうした改革で伸びを年0・5兆円程度に抑えられる、とする。

 この日開かれた財政制度等審議会(財務相の諮問機関)に示した。財務省は、政権が夏にまとめる2020年度までの財政健全化計画に今回の提言を盛り込みたい考えだが、自民党や業界団体の反発は必至で、議論は難航が予想される。

 提言では、現在「17年度に6割」としている政府のジェネリック普及目標を8割に引き上げる。さらに、先発医薬品を使っても、保険の給付額はジェネリックの価格を基準に支払うようにすることで、国費を4千億円節約できる、とした。医療費では、75歳以上の窓口負担を2割へ引き上げるべきだとしている。
(略)

一連の詳細はこちらの記事が詳しいようで参考にしていただきたいのですが、ジェネリック推進それ自体は反対するような性質のものではないと思うのですが、製薬会社からすれば巨額の開発費を投じて新薬を開発したのに、それを売って開発費を回収しさらに次の新薬開発資金を稼ごうとするタイミングでジェネリックが出てくると言うのでは、高い金を投じて研究開発すると言う行為自体が経営的に見合わないと考えてしまうかも知れませんね。
この辺りは昔から新薬でなければ儲けにならないと言う診療報酬の設定が医療の歪みを生んでいると言う声も根強くあって、製薬会社が大して効果に違いもないものを新薬だ新薬だと現場の医師に売り込む、それを真に受けて医師が高い新薬ばかり処方するものだから医療費が際限なく膨らむと言う側面も確かにあり、高血圧等一般的な疾患の治療に何が何でも高い薬でなくても安価な枯れた薬で十分じゃないかと言う意見もあります。
旧来のものと大差ないマイナーチェンジレベルのものまで新薬だと高いお金を取るのは正直どうなのかだし、競合他社製品よりちょっとだけ優れていますと言う能書きを求めて開発競争にしのぎを削るのもどうなのかですが、一方で世の中をがらりと変えるほどの画期的新薬などはそうそう開発出来るものではないだろうし、トップの武田でさえ世界的には中堅どころと言う日本の製薬会社にそこまでの開発力があるのかどうかです。
短期的に見れば余計なコストばかりかかって実を結ぶかどうか判らない研究開発など放棄して、他社のコピー商品ばかり出しているのが楽な商売だと言う考え方は製薬に限らず何の業界でも存在していて、昨今特にジェネリック専門のメーカーがそれを誇らしげに宣伝していたりもしますけれども、長期的な国家戦略として目先のお金の節約ばかりでいいのか?と言う問題も話を決める国の側では考えておかなければならないでしょうね。

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2015年5月18日 (月)

最近目にした考えさせられる医療訴訟二題

医療訴訟でかなり高額の損害賠償が認められたケースが報じられていますが、これは様々な意味で教訓的な症例とも言えそうですよね。

低血糖見落とし女児に障害、4968万賠償命令(2015年05月13日読売新聞)

 生後6か月の時に低血糖を見落とされ、治療が遅れて後遺障害が生じたとして、少女(13)と母親が中国中央病院(広島県福山市)を運営する公立学校共済組合(本部・東京)を相手取り、6700万円の損害賠償を求めた訴訟の判決が12日、広島地裁であった。

 龍見昇裁判長は「医師が注意義務に違反した」として、組合に4968万円の支払いを命じた。

 判決によると、少女は2002年2月、けいれんの疑いなどで病院を計4回受診。医師はてんかんの可能性を考え、脳波検査を実施した。3月末の血液検査で低血糖症と診断されて治療を受けたが、06年に重度の知的障害と認定された。

 龍見裁判長は「けいれんの原因がてんかん以外による可能性を疑った上で、医師は血液検査を実施し、全身疾患の有無を識別する注意義務を負う」と認定。ただ、病院側の注意義務違反が障害のすべての原因とまではいえない、とした。

 組合は「判決内容を精査の上、今後の対応を検討する」とコメントした。

これはまた医療訴訟としても非常に議論を呼びそうな話で、下手をすると「正しく診断がつけられなければ罰金」的に受け取られかねない判決なんですが、ただ夜間当直帯でたまたま一度だけ見かけた症例と言うのではなく何度も同様の症状で受診し脳波検査(そうとう面倒な検査です)まで行っていると言うことで、そこまでやるのであれば先に採血等でも他原因によるけいれんの除外診断も行うべきだったと言う批判はあり得るのでしょう。
ただ鑑別診断の難しさと言うものは常に医療の現場においても問題になるところで、だからこそどんな名医でも見逃しや誤診はあると言いますが、結果が悪くなったからと懲罰の対象とするべきなのか?と言う議論は常に言われていて、いわゆる過剰診療や防衛医療的なものを誘発する原因にもなっているとはしばしば指摘されるところですよね。
ちょいとググってみただけでも「新小児科医のつぶやき」さんで福山地区の小児救急医療が崩壊しつつあると言う記事を紹介されていて、各種現地情報も交えて興味深く拝見したのですけれども、こうした低血糖性のけいれんでも例えば発熱で哺乳が落ちて発症するような場合熱性けいれんと考えがちでしょうし、それらに対して片っ端から見落としのない鑑別診断を行えとなれば救急医療など成立しなくなるでしょう。

この辺りは大人の救急医療でもどこまで検査をしなければならないのかと言うことが裁判の判例に基づいて決められてきた経緯もあって、特に救急患者などの最終的な引受先になりやすい基幹病院では経過観察で問題ないと言うためだけに延々と検査を続けなければならないのだと現場から受け止められがちであり、それがためにさらに診療が遅れ人手不足も深刻化し、リスクある現場からの逃散離職が進むと言う状況に陥りがちです。
この医療訴訟対策で医療の内容が決められていく、いわゆるJBM(Judgement Based Medicine, 判例に基づいた医療)と言うことはもちろんある種の必要悪的な部分もあると思うのですが、一方で医療のあるべき姿を決めていく別な側面として医療財政やマンパワー、医学的知見や社会の認識等々様々な要因があって、それらが重複し競合する領域では時々何が正しいやり方なのかと言う議論も勃発しがちです。

「拘束解除で呼吸器外れる」遺族が塩釜の病院提訴(2015年5月12日河北新報)

 坂総合病院(塩釜市)に入院中だった宮城県利府町の男性=当時(75)=が遷延性意識障害(植物状態)になり死亡したのは、病院が男性の身体拘束を解いたために呼吸器を外してしまったからだとして、遺族3人が11日、病院を運営する宮城厚生協会(多賀城市)に2000万円の損害賠償を求める訴えを仙台地裁に起こした。

 訴えによると、男性は昨年2月上旬、靴擦れによって左足親指が壊死(えし)したため入院。治療中に感染症にかかって呼吸器が必要となったが、呼吸器が外れ、約4カ月間の植物状態を経てことし2月、心拍低下などで死亡した。

 男性の両手には当初、拘束用ミトンが付けられていたが、病院が拘束を解除。男性が自分で呼吸器を外したとみられる。

 遺族側は「病院は当時、『いつまでも拘束するのはかわいそうだった』と説明したが、生命維持に必要な呼吸器は厳格に管理すべきだ」と主張している。

 宮城厚生協会は「訴状が届いていないのでコメントできない」と話した。

何やらしかし、コメントだけを見ていると遺族と病院側の主張が逆転しているようにも見えるのが興味深いケースですね。
医療訴訟としても色々と考えるべき点がありそうなのですけれども、身体的な面からのみ考えるならば人工呼吸器や点滴が外れることで亡くなったり重大な障害を負ったりすると言う事件は時々報じられているところで、そうであるからこそこうした場合患者が勝手に身動きをしないよう厳重にくくりつけておくのが正しいと言う考えはある理屈ですよね。
一方でこうした高齢者は早期に身体を動かしてリハビリを進めていかなければ様々なトラブルが多発しどんどん重症化しがちなもので、その意味では身体が硬くならないように一生懸命動かしている一方で拘束などとんでもないと言う考え方も成立しそうなんですが、もう一点ややこしい点としてそもそも患者を拘束するなどとんでもない、ケシカラン行為であると言う主張が近年次第に勢力を増していると言う事実があります。
そもそも拘束と言う行為は単純に考えて患者の意志に反して行われる行為であることは明白なのですから、説明と同意に基づいて医療を行うべきであると言う現代の考え方からもどうなのかですが、一方で一人の患者に24時間365日スタッフが張り付いているわけにもいかず、「最低限の拘束をさせていただくか、それともご家族が毎日24時間付き添っていただけますか?」と問われれば多くの家族が前者を選ばざるを得ないのが現実でしょう。

ちなみに拘束と言う言葉には手足をベッドに縛り付け動けなくするイメージがありますが、厚労省の定義によれば本症例のように指が分離していないミトン型と言われる手袋を装着することも拘束であり、また暴れる患者さんに眠り薬等を使うことも拘束なのだと言いますから、文字通り本人の望む通りに振る舞えなければ全て拘束だと言う、これはこれである意味清々しい定義付けがなされているようです。
医療の側もこんなことは別にやりたい仕事では全くないのだし、代わりにどうすればいいと言う良い代案があるなら歓迎なんですが、拘束など無用であると主張する方々の言うところの代案と言えば「点滴は本人が見えにくいところに刺せばいい」だとか「チューブで栄養を入れている間はスタッフが見守っていればいい」だとか、現場の状況を考えるとちょっとそれはどうよ?と言う部分が少なからずあるのも困った点ではありますよね。
実際にミトン装着で最高裁までもつれ込んだ裁判のケースもあって、最終的には原告である家族側の主張が退けられた判決が確定したのですけれども、その是非以前に司法の場での話の成り行きを見ているだけでも現場感覚としてはあまりに斜め上方向に逸脱した議論が続いているように見えるところで、正直こういうものを医療に求めているのであれば今の現場の体制を根本からそっくり作り替えなければ無理ではないかと思えてしまいます。
もちろん中には「拘束は本人が嫌がるから絶対にしたくないです。その代わり私が常時側についています」と本当に24時間家族が付き添われているケースもあって、そうした方々には医療の側としても協力を惜しむべきではないと思いますけれども、各方面からこれが正しい、あれは間違いとお互いに相反する要求が現場に突きつけられ、そのいずれもが賠償金への道につながってくるとすれば現場としてはなかなか対処に迷いますよね。

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2015年5月17日 (日)

今日のぐり:「こだわりラーメン包(ぱお)」

障害物によって列車が止まるということは時にあることですが、先日何気なく出ていたこちらのニュースがちょっと信じがたいと話題になっていました。

巨大タケノコがJR架線接触 九電が伐採、ダイヤ乱れる(2015年5月8日47ニュース)

 8日午前8時50分ごろ、宮崎市清武町の竹林で、九州電力(福岡市)の作業員が切り倒した高さ約11メートルのタケノコがJR日豊線の架線に接触し、南宮崎(宮崎市)―財部(鹿児島県曽於市)間で約50分間停電、ダイヤが乱れた。

 タケノコは皮がはがれると若竹と呼ばれるようになる。九電によると、今回伐採したのは全体が茶色い皮に覆われていたといい、九電の担当者は「タケノコとしてはかなり大きめだ」と話した。

 4、5月はタケノコが急成長する時期。九電が管理する送電線の近くまで伸びていたため、伐採することにしたが、作業員が誤って線路の方向に切り倒し、JRの架線に接触した。

いやまあ、確かに「タケノコとしてはかなり大きめ」ではあるのでしょうけれどもね…
今日は宮崎のちょっと大きめに育ってしまったタケノコに敬意を表して、世界中からちょっとそれはありえないのでは?と思ってしまう驚愕のニュースを紹介してみましょう。

スマホが止められない!試合中にスマホをいじるサッカー選手が大問題に(2015年1月25日Aolニュース)

最近、場所をわきまえずスマホを見る人や、歩行中の"歩きスマホ"が大きな社会問題となっているが、ウクライナリーグでついに試合中にスマホをする選手が登場し、大きな話題となっている。

ウクライナ2部エネルギア・ノヴァ・カホフカの選手が、ウクライナの1部オリンピック・ドネツクと試合していた時のこと。映像を見ると、ピッチの脇は雪だらけの中、相手選手をマークしながら、なんとも落ち着きの無いこの選手。試合中に何を血迷ったか、パンツに隠し持っていたスマホをチラチラ...。最後は相手へのマークを外して通話を始めたのだ。

この映像がネット上で一気に拡散され、大恥をかかされたキエフのサッカー協会もかなり怒った模様。チームをトーナメントから追放し、さらにこれを見逃した審判団も当分謹慎という、かなり厳しいペナルティーが課されたということだ。

その状況は動画を参照いただければと思いますけれども、まあしかしよほど暇な試合だったのでしょうかね。
ご存じブリからはこんなニュースが出ていますが、数字以上にその映像的衝撃が大きいニュースです。

全長6.4メートルの巨大アナゴが水揚げされ、7500円で売却ポーン(2015年5月14日カラパイア)

 英デヴォン州プリマス町で体長6.4メートル、重さ60キロの巨大アナゴが水揚げされた。これは、近海トロール漁船「ホープ」が捕獲したもので、プリマスの魚市場で撮影された写真が話題を呼んでいる。なお、このアナゴの重さは内蔵を処理した後の重さで、その前の体重はおよそ70~72キロほどだと言われている。
(略)
 こんなにラスボス感あふれているのに、プリマス市場では7500円で売買されたそうだ。

 一般的なマアナゴのサイズは1メートル前後、体重は5キロほどだそうだから、10倍以上はある。ちなみにこれまで確認されている最大のアナゴはアイスランドのウエストマン諸島で網にかかった158キロのものだそうだ。

 デヴォン州の沿岸では時たま巨大なアナゴが引き上げられる。以下の動画は2011年に捕獲された44キロのアナゴだ。

 大アナゴは、たいてい難破船や岩礁の陰に隠れているが、潮止まりの時には餌を探すために出てくる。その巨大な外見にかかわらず、おっとりした動きで恥ずかしがり屋の生き物であり、脅かされるとビクっと後退する習性があるという。

6メートルはネタで実際には2メートル程度だという説もあるようですが、いずれにしてもでかいのは間違いないですよね。
三国時代の武将司馬懿は「狼顧の相」と呼ばれる特徴を持っていたそうですが、現代にリアル狼顧の相を持つ怪人現ると話題になっています。

インド 首が180度回る「ゴム少年」(2015年3月24日新華ニュース)

インド北部のパンジャーブ州ルディヤーナーの15歳の少年は驚異的なほど体が柔らかい。家族と友人たちは彼を「ゴム少年」と呼んでいる。少年は足を上げ肩まで曲げることができるほか、首を180度回わすこともできる。

画像を拝見する限り首に限らずはめ込み合成感がすごい状態なのですが、さすが10億人以上も人間がいるとやりたい放題ですね。
人口の多さではお隣中国も大変なものですが、こちらいくらなんでも大杉だろうと突っ込みが入りそうな映像が出ています。

次から次へと人が・・・ 6人乗りの車から50人 (2015年5月14日TBSニュース)

 中国で1台の車から次々と人が、いったい何故・・・

 中国・貴州省で、警察が走っていた1台の車を停車させました。ドアを開けると車内には人がぎゅうぎゅう詰め。警察官に促され、1人、2人と降りますが・・・、次から次へと人が降りてきます。

 なんと6人乗りの車に50人もの人が詰め込まれていました。車に乗っていたのは工事現場の従業員で、運転していたのは彼らの上司でした。

 従業員の通勤時間を減らすため、1台の車に無理矢理乗せたということですが、こんな大人数をどうやったら詰め込めるものなのでしょうか。

ネタのような本当の話と言う状況は動画を参照いただきたいと思いますが、いくらなんでもこれはちょっとどうなんだと言う乗り方ですよね。
最後に取り上げるこちらの話題、同じく中国では動物ですらちょっと普通ではないと言うニュースが出ていますが、まずは記事を参照してみましょう。

【信じる?】ネコからイヌが産まれた!?「どう見ても1匹だけチワワ」と飼い主も困惑(2015年5月14日ロケットニュース24)

この広い世界、何が起こるか分からない。摩訶不思議な物語が、そこかしこで起こっているようだ。みなさんの中にも、1つや2つ「あれは夢だったのか?」と考え込んでしまう体験談をお持ちのことだろう。
しかし今回、中国で起こったことは「チョット不思議」の範疇を超えている。なんと、ネコがイヌを産んだというのだ。マジか? 本当か? 信じていいのか?

・ネコがイヌを産んだ?
2015年4月頃、中国人のジア・ウェイナンさん(74)の飼いネコが赤ちゃんを産んだ。ネコから産まれるのは当然ネコ。ということで、“子ネコ” たちを可愛がっていたのだが、なんだか変……。
日に日に大きくなるその赤ちゃんの1匹が、ネコではなくイヌっぽいのである。そして1カ月経ってウェイナンさんは確信した。「これは子ネコじゃない……イヌだ! しかもチワワだ!!」と。

・イヌのお父さん?
ネコがイヌを産む……聞いたことの無い話だ。イヌとネコの間で異種交配が起こったのだろうか? しかし、ウェイナンさんはこの説を否定。まず家にいる5匹のイヌは全てメスで、その上チワワはいない。ネコは室内飼いなので、野良犬と接触することもないようだ。また間違いなく、交尾相手は友人宅のショートヘアのオスネコなのだとか。
しかもウェイナンさんは、お産にも立ち会い、その手で1匹1匹子ネコを取り上げ、へその緒も切った。母ネコが外からチワワの子犬を拾ってきたわけでも無さそうだ。

・生後数時間に家族が「イヌっぽい……」と気付く
ではウェイナンさんは、取り上げの際に “チワワっぽいのがいる” と気が付かなかったのだろうか? 「気が付かなかった」と彼は答える。なぜなら、産まれたばかりの子ネコは、目は開いていないし、耳もヘニョヘニョで、正直どの生物かも分かりづらいという。
また、子ネコをこの世へと送り出すのに必死で、それどころでは無かったと彼は話している。そして数時間後、家族が「1匹イヌっぽい子ネコがいるなあ」と気が付いたのだった。

・兄弟ネコとは仲良し
その “チワワ” 以外に一緒に産まれてきた他の4匹は、完全にネコ。けれども兄弟たちは仲良しで、一緒に遊んで戯れているという。ちなみにこの “チワワ” が兄弟の中で一番賢く、お母さんのお乳も真っ先に飛びつく元気っ子らしい。鳴き声はニャーニャーではなく、チ、チ、といった感じだとか。
他の4匹の子ネコはすでに新しい家が決まっているが、この “チワワ” の貰い手は現れないまま。ウェイナンさんは、「ネコからイヌが産まれることは、良い兆候ではありません。とりあえずこの子は私がお世話をして、なにが起こるのか様子を見ることにします」と話しているのだった。
このニュースが伝えられてから、世界中から「噓じゃないの~?」との声が多く聞かれるが、「噓ではない。この目で産まれた瞬間を見ている。まあ私も混乱しているのですが」と彼は主張している。あなたは、彼の話を信じるだろうか?

ネット上で公開されている数々の画像を見る限りではどう見てもイヌとしか思えないのですが、これはいったいどういうことなのでしょうね?
興味深いのはちょいとググってみますと過去にも同様な事件が発生しているらしいのですが、どのような理由が隠されているのか知りたいところです。

今日のぐり:「こだわりラーメン包(ぱお)」

福山市街地の一角にあるこちらのお店、以前は別なラーメン屋だった気がするのですが、割に遅くまで営業されているようです。
尾道ラーメンの看板が出ているのにメニューはちゃんぽんが一押しだと言い、ついで広島ラーメン、とんこつ、尾道の順で掲載されているのが謎なんですが、どう見ても看板メニューのはずの尾道ラーメンが一番冷遇されていますよねえ?

今回は広島ラーメンを白ネギトッピングで頼んでみましたが、ちなみにネギ増しには青ネギもあるようです。
しかしこの広島ラーメンなるもの、基本はとんこつ醤油のこってり系のようですが、何をもって広島ラーメンと言うのかと言うと、一般には広島市周辺で多いさっぱり系の豚骨醤油ラーメンをそう称するそうです。
このあっさり目と言う点については確かにタレの味もきつすぎず、飲めるスープで結構美味しいと思うんですが、お隣の岡山市あたりではありふれていそうな味で、両者の間に笠岡や尾道と言った特徴ある地ラーメンがあるのもおもしろいですね。
めんは豚骨ラーメンに使いそうな細麺ですが、広島では中細面が多いのだそうで、このスープなら尾道あたりで多い平打ち麺でも良さそうに思います。
ちなみにネギについては白ネギよりも青ネギの方が合いそうな気がしましたがどうでしょうね?

同じスープがベースならちゃんぽんがかなりいけそうに感じたので次回来ることがあれば試してみたいところですが、この広島ラーメンもそれなりにおいしくいただけました。
ただこういう各種ラーメン何でもあり的な品ぞろえですと逆にお店のストロングポイントが定まらず、何かお客としても迷いを感じ取ってしまうかもしれませんね。
接遇は個人店らしさ濃厚なのがむしろ新鮮な感じもしましたが、しかしお姉さんがちょっと早口すぎるほど早口でしゃべるのはこの辺りの地域の標準なのでしょうかね?

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2015年5月16日 (土)

日本の水族館と動物園が村八分状態に?

先日こういうニュースが出ていて話題になっているのをご存知でしょうか。

「追い込み漁で捕獲のイルカ入手」 日本動物園水族館協会の会員資格停止に(2015年5月9日産経新聞)

 世界動物園水族館協会(WAZA、スイス)が、日本動物園水族館協会(JAZA)の会員資格を停止したことが9日分かった。日本の水族館が和歌山県太地町の追い込み漁で捕獲したイルカを入手していることが、倫理規範に違反していると指摘している。

 ホームページによると、WAZAは満場一致で資格停止を議決した。国際組織との関係悪化により、日本の動物園や水族館が希少動物の繁殖などで海外から協力を得られなくなる懸念がある。

 WAZAには50カ国以上の団体が所属。WAZAは昨年、東京で開いた会合で、追い込み漁で捕獲したイルカなどの入手を2年間一時停止するよう求めたが、JAZA側が提案を拒否したという。

 WAZAの議決に対し、太地町立くじらの博物館の桐畑哲雄副館長は「感情的な決定で、イルカの追い込み漁がやり玉に挙げられている」と批判した。同博物館では、バンドウイルカなど約50頭を飼育。ほとんどが地元での追い込み漁で捕獲したという。

 太地町のイルカ追い込み漁をめぐっては、隠し撮りした映像で漁を批判的に描いた米映画「ザ・コーヴ」が2010年にアカデミー賞で長編ドキュメンタリー賞を受賞し、大きな反響を呼んだ。

 昨年1月には、キャロライン・ケネディ駐日米大使が短文投稿サイト、ツイッターに「非人道性」を深く懸念していると投稿していた。

ちなみに日本各地に約500頭のイルカが飼育されていて、その大部分がこの追い込み漁で捕獲されたものなのだそうですが、現在世界的に見てもこの追い込み漁は和歌山県太地町など限られた地域にのみ残された漁法で、岩手等他のイルカ漁を行っている地域では突き棒漁が行われているのみだと言いますから、現実的にイルカを生け捕りに出来る漁法をしているのは国内では太地町のみと言うことになるのでしょうか。
この湾内奥深くに追い込んだイルカの屠殺法と言うものも年々改良が進んでいて「人道的」になっているのだそうで、特に例の映画「ザ・コーブ」で隠し撮りされたような映像はすでに完全に過去のものとなっているそうですが、未だにその古いイメージが固定化していると言うことなのか、見当外れの批判も続いているようですよね。
一方で有名なIWCが規制しているのは大型の鯨類だけであり、イルカなど小型鯨類はそもそも管轄外であることからイルカ漁自体には何ら国際ルール上の問題がないはずですし、資源量に対して捕獲量は微々たるものに留まっている以上生物保護と言った観点からの批判は見当外れであり、むしろ過去にも漁業資源保護目的で世界各地でたびたび漁民による大々的なイルカ漁が行われてきた現実があります。

今回のJAZAからのクレームは非人道的、非選択的な方法が問題だとしているようですが、そもそも生体捕獲において何が人道的な方法なのか?と言う疑問は残りますし、追い込み漁でも屠殺しない個体はそのまま逃がしているわけですから非選択的と言うわけでもないと思われるしで、和歌山県知事が不快感を示したと言うのもまあ理解は出来る気がする話です。
ただこのJAZAからの除名処分で世界的に動物の貸し借りなどが出来なくなると危惧されているそうですが、動物園の側からは普段から自分達は希少生物の繁殖に世界中の動物園と協力して取り組んでいるのに、水族館側は獲ってきたものをそのまま公開するだけで繁殖への努力が少ないと不満の声も出ているそうで、実際イルカのいない水族館はまずないにも関わらず国内に繁殖用の設備はほとんど存在しないそうです。
これはこれで重要な指摘ではあって、特に一部海外諸国では食用に繁殖させた生き物を殺して食べるのは構わないが野生の生き物に関しては必ずしもそうではないと言う価値観を持っている人々もいらっしゃるらしいですから、もしかするとかねて太地町でも検討されていると言うくじら牧場などにも本格的に取り組んでみるいい機会になるのかも知れませんよね。

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2015年5月15日 (金)

箱根噴火の恐れで意外な影響が

先日以来噴火の危険性が指摘されている箱根ですが、旅館などが開店休業だと嘆き節も聞こえる一方でこのところ妙な具合に観光客?が押し寄せてきている側面もあるようです。

蒸気噴出を見たい!…観光スポット化で待避所に駐車などマナー違反増加 「不謹慎かもしれないが、写真に撮りたい」(2015年5月10日産経新聞)

 神奈川県箱根町では10日も、温泉やハイキング、見頃を迎えたツツジを目当てに多くの観光客が訪れた。こうした中、立ち入り規制が続く大涌谷周辺の県道では、噴出する蒸気を眺められる地点で路上駐車する車やバイクが増加。ブレーキ故障車両などを停止させるための待避所付近に駐車するケースもあり、警察が移動を呼びかける事態になっている。

 一部で通行止めが続く県道734号の大涌谷三差路の手前約1キロの地点からは、立ち上る蒸気を眺めることができる。大涌谷の人気を象徴するように、カメラを構えた観光客が歓声を上げながら撮影していた。

 「蒸気を上げる火山を見るのは初めてです。不謹慎かもしれないけれど、火山活動が盛んな今だからこそ写真に撮っておきたいと思って…」

 三重県鈴鹿市から訪れた会社員の男性(39)はそう話す。数十メートル離れた道路脇には運転してきた自家用車がエンジンをかけたまま止められていた。車道の中央に立って撮影する観光客の姿も見られ、後続の車両は大きく避けながら運転していた。

 この場所は、箱根町が避難指示を発令している大涌谷の半径約300メートルからは離れており、周囲に民家はほとんどないが、観光客を乗せたタクシーや宿泊施設の送迎バスなど通行量は多い。近くの砂防ダムに上って撮影する観光客や待避所付近に駐車する車両もあり、マナー違反が目立つ

 この日は県警小田原署のミニパトカーが巡回し、路上駐車の車両に移動するよう呼びかけていた。同署によると、常に署員を配置する計画はないというが「マナー違反があっては楽しめない。観光客も地元住民も、安全に気持ち良く過ごせる環境にしなければいけない」と話している。

かつて瀬戸大橋が開通した際に高速道路であるにも関わらず橋梁上で路駐して記念撮影をしている人々が絶えず、始終パトカーが往来しては警告して回ったと言う伝説がありますけれども、災害時の通行妨害のリスクと言う点でも路上駐車等で道路を占拠することはやめていただきたいところですよね。
しかしこうした自然災害も観光地化してしまうと言うのもどうなのかですが、当然ながら危険性も相応にあるからこそ警戒もされ刑法も出ていると言う状況の中で出かけて行って、何かしら事故が起こったときに誰が責任を取るべきなのかと言うことを考えてみると、やはり後日になって「適切に規制をしなかったからだ」などと訴えられる可能性のある国や自治体は厳しめに警告を出すことにならざるを得ないのでしょう。
一方で人里離れた僻地であれば出かけて行くのは物好きで済むのかも知れませんが、現にそこで日常生活を営んでいる人がいて、しかも外部の人間がやってくることによって生活していると言う箱根のような観光地の場合、この予防的対応と言うものが時として死活問題ともなるようです。

箱根大涌谷 新聞テレビが報じない 地元民VS気象庁バトル(2015年5月13日女性自身)

マスコミはちょっと騒ぎすぎじゃないですか。おかげで観光客が減ってしまって、ゴールデンウイークじゃないみたいでした。この時期に箱根の道が渋滞しないなんて考えられません」
そう語るのは、箱根町宮城野で電器店を営む女性。先月26日から火山性地震が急増している箱根山の大湧谷周辺。気象庁は6日、噴火警戒レベルを平時の1から2に引き上げたが、観光シーズン真っ只中の箱根は大打撃を受けた。
気象庁としては、昨年63名の死者・行方不明者を出した御嶽山噴火のトラウマがある。当時、噴火前の警戒レベルは1のまま。噴火後レベルを3に上げたが、気象庁は「予測することは難しかった」と釈明。今回は早めにレベル2への引き上げに踏み切った

怒りが収まらないのは箱根町の強羅観光協会だ。強羅は大湧谷に近く、高級旅館やホテルが立ち並ぶ地区。気象庁が発表したことで客足は遠のいた
「強羅は地割れしているわけでもないし、今までに何度も山の膨張は確認されてきた。私たちにとっては当たり前のこと。古くからの住人は『地震でちょいちょい揺れているほうが、ガス抜きになって安心だ』と言うぐらい。しかも報道があまりに過剰。気象庁があたかも大変なことが起きたというような発表をして、キャンセルが相次いだ。風評被害と言っていい」(協会職員)

気象庁の早めの対応は、地元にとっては裏目に出た格好。しかも武蔵野学院大学の島村英紀特任教授(地震学)は、気象庁の対応に根拠がないと言う。
「気象庁は御嶽山の失態があるので、苦しい立場ですが、レベルを1から2に上げる理由は、火山学的にはまったく確証がないことだと断言できる。箱根にしろ、地下で起こっていることは何もわからないと思っていいです。箱根が最後に噴火したのは6千年も前。だから経験値もデータも何もないからわからない。噴火予知はできないのです」

失態を怖れる気象庁。年間2千万人の観光客を失いたくない地元。共に相容れない対立は続く。

ま、地下のことなど何もわかっておらず警戒レベルを引き上げる根拠も何もないと言うことは、低いレベルに留めていいと判断する根拠も何もないと言うことでもあるわけで、特にこうした場合は事前に警報を出すのが仕事である以上気象庁も出さざるを得ないだろうし、それを受けて後は各自で判断してくださいと言うのが公式の見解と言うことになるのだと思います。
この場合予防的に警報を出して後日「風評被害だ!」と訴えられるとすれば、その警報に根拠がなかったと言うことが証明出来なければならないんじゃないかと思うのですが、実際問題としてそうしたことが不可能である以上滅多なことで負けることはないだろうし、先の御嶽山噴火のように何もしないで後日国中からバッシングされることを考えればよほどに常識的な対応ですよね。
考えてみれば何十年も前からいずれ起こる起こると言われながら未だに起こらずにいる東海大地震など各地の大規模災害予測も下手をするとオオカミ少年呼ばわりされかねない話なんですが、やはり何も言わないまま何か起こってしまった場合の様々なリスクを考えると、十二分に事前準備をしておいていただき結局何もなくて済んでよかったねと言える方が、世間的にもよほど幸せだと言う理屈は判ります。

ただそうは言っても何でもかんでも警報を出しさえすればいい、注意を喚起しておけばそれで仕事は終わりでは何ら意味のないものと成り下がっている交通安全や防火の標語の類と同じで実効性が乏しすぎると言うものですが、こうした場合関係者の誰もがそれなりに納得のいくやり方を考えた場合に、やはり万一にも何かがあった場合にきちんと補償すると言う手はずを整えておくことが必要であるかと思います。
この辺りは人が集まる大規模イベントなどでも何かあったときに備える保険と言うものがかけられるように、別に世間での相場並みの高額ではなくとも取りあえず一時金的にまとまったお金を出せばまあ警報を無視して出かけていったのは自分の責任であるし仕方ないかと納得しやすいものがあると思いますが、特に一般の生命保険などは地震や噴火では支払い免責になっているだけに、実際問題お金が出て助かったと言うケースもあり得そうです。
地元の観光業界関係者も風評被害だ、ガス抜きになって安全だと言っているだけでは顧客が被る可能性のあるリスクを無視していると言われても仕方がないところで、座して顧客減少を見ているよりも当地区では万一の場合即座にこれこれの補償をいたしますとでも宣伝した方がよさそうにも思うのですが、それを「やはり危険だと言うことか」と受け取る人が多いか安心材料だと受け取る人が多いかはどちらなんでしょうね。

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2015年5月14日 (木)

自転車事故の賠償金額は車並みと言う前提でどうすべきか

先日またぞろ議論を呼びそうなこんな裁判が報じられていたのですが、御覧になったでしょうか。

自転車に追突され負傷 中1男子と両親提訴 神戸地裁(2015年5月12日神戸新聞)

 昨年4月、歩行中に中学1年の男子生徒=当時(12)=が運転する自転車に衝突されたとして、神戸市内の女性(39)が生徒や両親を相手取り、治療費など約1150万円の損害賠償を求めて神戸地裁に提訴した。

 3月26日付。訴状によると、女性は昨年4月8日昼すぎ、同市兵庫区上沢通で生徒の自転車に衝突され、首に捻挫などを負い、めまいや頭痛の後遺症が出たとする。両親に対しても「子どもに注意を払い、指導監督すべき義務があったのに怠った」と主張している。

記事の内容からは事故の詳細は分からないのですけれども、自動車事故で言う場合の10対0に近いような一方的な内容の事故であったのでしょうか、特に事故が発生したのが歩道上であれば今日の道交法によれば自転車は車道を走れと言うことになっていますから、そもそも走行してはならない場所を走っていたと言う過失があると言われそうですよね。
一方でここで注目いただきたいのが1150万と言う賠償金額で、中学生の自転車にぶつかって怪我して1000万オーバー!いくらなんでも高すぎだろう!と言う声もありそうではありますけれども、例えばこれが一般の車が絡んだ交通事故でこうした生活に支障のある後遺障害が残ったとなれば、その程度によりますが保険から数百万円以上の金額が出てもおかしくないのかと言う気もします。
要するに今や自転車事故はその金銭的補償額において自動車事故と遜色ない水準が請求されるようになった、一方で基本全員保険加入の自動車と違って十分な保険に加入している自転車乗りなどまずいないでしょうから被害者救済と言う点で難しい点があり、ましてや子供が乗っているとなればどこまで親に監督責任を要求出来るのかです。
以前に小学校の校庭で子供が蹴っていたサッカーボールが外に飛び出し老人の事故の原因になった、裁判で親に1500万の賠償が認められたと大騒ぎになりましたが、あの件も最終的には最高裁で親の賠償責任が否定されたと言うことで「通常、危険とはみられない行為で損害を生じさせた場合、結果を具体的に予見できたなどの事情がない限り、監督義務を怠ったとは言えない」と言うその判断基準をどう解釈すべきなのか微妙ですよね。
こうした様々な面倒を避ける意味も大きいのでしょう、近年歩行者と自転車を分離すると言う方針がとられるようになったのも無保険者同士の事故を避けると言う意味が大きいと言う説がありますが、一方で危険度から言えば明らかに車道を速度差の大きい自転車が走る方が危ないのは言うまでもなく、このところ自転車対自動車と言う形での重大事故が多数報じられています。

前方不注視のクルマが路肩の自転車に追突、男性死亡(2015年5月11日carview)

5日午前7時40分ごろ、福岡県久留米市内の国道210号で、道路左側の路肩を走行していた自転車に対し、後ろから進行してきた軽乗用車が追突する事故が起きた。この事故で自転車に乗っていた47歳の男性が死亡している。

福岡県警・うきは署によると、現場は久留米市田主丸町志塚島付近で片側1車線の直線区間。47歳の男性が乗る自転車は道路左側の路肩を走行していたところ、後ろから進行してきた軽乗用車が追突してきた。

追突によって自転車は転倒。男性は近くの病院へ収容されたが、頭部強打が原因でまもなく死亡した。警察はクルマを運転していた佐賀県鳥栖市内に在住する19歳の女性から自動車運転死傷行為処罰法違反(過失致死)容疑で事情を聞いている。

現場は見通しの良い区間。聴取に対して女性は「前をよく見ていなかった」などと供述しており、警察では前方不注視が事故につながったものとみて、事故発生の経緯を詳しく調べている。

ちなみにこの「前をよく見ていなかった」と言うのも警察が用意したテンプレのようなもので、実際の事故原因はどうであったのかはこれだけれは何とも言えませんよね。
時間帯的に朝の通勤ラッシュで車も多い頃だったのかも知れませんが、ストリートビューで見る限り非常に立派な歩道がついている国道のようですから、以前であれば何も車で混雑する車道の端などを走らなくても安全に走行できていたところを、今では車の危険を間近に感じながら車道を走らなければならないのですから単純に怖いでしょう。
一方で通勤時間であると言うことは通学時間でもあって、児童生徒で混雑する歩道を自転車が突進してくると言うのであれば歩行者にとっては重大な脅威ですけれども、この場合予想される被害の大きさ、事故発生頻度よりも事故が起こった際の補償がスムーズに進むと言うことを優先しているのだとすれば、健全な自転車乗りにとっては日常的な走行に身の危険を感じるありがたくない話になります。
ただこうした規制強化の背景にはそもそも傍若無人で商店街の中だろうが平気で爆走する自転車乗りのマナーの悪さが先にあったとも言え、警視庁もこの6月から自転車の悪質運転、危険運転に対する罰則を強化すると発表したばかりで。通行区分違反なども厳しく取り締まる方針だと言いますから、当面自転車は車道を走るべしとのルールが元に戻される可能性はなさそうですよね。

もともとは自転車専用通行帯が整備されていなかったと言うインフラの欠如が混乱の大きな原因でもあって、歩行者とも自動車とも分けて走らせるようにしていれば何も問題がなかったとも言えそうなんですが、国土が狭く自動車以前の細い旧道を改修しながら使っている地域も多い日本で、膨大なコストの調達をどうするかは置くとしても今さら自転車専用レーンを全国に整備するのも極めて難しいだろうとは想像出来ます。
となると他の方法論としては自主的に自転車マナーの向上を世間に認めさせ旧来通りの歩道通行権を回復するだとか、自転車にも全員加入の保険を義務づける、あるいは無保険を前提とした賠償金額の相場を新たに設定すると言ったことも検討すべきなのかも知れませんが、特に同じような被害の程度であれば自動車も自転車も賠償金額は同じと言うのは今のところ誰しも違和感を感じずにはいられませんよね。
ただ被害者救済などと言わずとも無謀運転で一方的に怪我を負った人にすれば、相手が自転車だから勘弁しろでは受け入れられないのは当然なんですが、特に見ていても危なっかしい運転の多い子供に対しては学校等における交通教育などももちろんですが、場合によっては自転車運転に関しても知識や技能を担保する何らかの免許制のようなものも検討する意味があるのかも知れません。

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2015年5月13日 (水)

救急車がようやく有料化?しかしその理由は…

本日の本題に入る前に、迷惑車輛の問題は昨今珍しいものではありませんが、先日珍しい車輛が非常に迷惑な行為をしていた?と話題になっているようです。

緊急車両スペースに共産党の車が停車し逆ギレ? 画像つきのツイートが拡散され話題に(2015年5月10日ガジェット通信)

5月10日の、とある『Twitter』ユーザーの画像つきツイートが現在大変話題になっているようだ。

    先日、西新井駅西口で、信じられない光景。緊急車両スペースに、救急車がきたが、共産党の街頭車が停まり前に進めず。婦人が「ここは緊急車両の場所です」と声をあげたのに、共産党員は「いつも、ここに停めているんだ!」と逆切れ。ひどい!拡散希望

というツイートとともにアップされたのは、2人の共産党女性議員のポスターが側面に貼られた車と、その後ろの救急車の画像。いずれも緊急車両スペースの上に停車している。
(略)

まああくまでも個人が書き込んでいることですから真偽の程は全く不明と言うしかありませんけれども、少なくとも写真を物証と見る限りでは緊急車両用のスペースに無関係な車輛が停車していると言うことは間違いないようですから、真贋いずれにしてもこのままでは当事者にとっても悪印象を世に広めてしまう可能性は十分にありそうですよね。
ちなみにこの政治団体はその後状況説明をすると称して一連のつぶやきは事実と異なると言う主張をしているようですけれども、その主張内容を見る限りでも社会的に十分迷惑と言っていい行為をしていたらしいことはうかがえるようですし、「二台分のスペースがあったのだから問題ない」と言う問題でもなさそうに思うのですが、このあたりは有権者それぞれに解釈の余地もあるのかも知れません。
いずれにしても救急車の運用は社会的にも優先されるべきだと言うのはその目的を考えると誰しも首肯できるところだと思いますが、その優先性と言うことを妙な具合に解釈して「救急車で病院に行けばすぐに診てもらえる」などと考える人がいるだとか、「どうせ税金で運用しているんだから使わなければ損だ」とばかりにタクシー代わりに利用したりだとか、その利用モラルが問われるようになってきているのも周知の通りですよね。
消防庁なども救急車利用の適正化と言うことを主張しているくらいで、いざと言う時に確実迅速に搬送が行えるようにするためにもその適正利用と言うことは重要であるのは当然なんですが、その一助としてかねて議論が続いている救急車の有料化と言うことに関して、先頃こんな話が出てきていると言います。

<救急車>「有料化」提案 財務省、軽症者対象に(2015年5月11日毎日新聞)

 財務省は11日の財政制度等審議会(財務相の諮問機関)で、救急車の一部有料化を検討すべきだとの見解を打ち出した。軽症にもかかわらず救急車を呼んだ人に、費用を請求する案などが浮上している。先進国で最悪の状態にある財政状況を改善するための歳出改革の一環として、年約2兆円の消防関係予算にメスを入れる狙いがある。タクシー代わりに救急車を利用しようとする一部利用者への「警鐘」の意味合いも強そうだが、有料化には利用者の反発も予想される。

 財務省は、5月末をめどにまとめる財政審の建議(報告書)に、一部有料化を盛り込むことを検討している。

 消防庁などによると救急車による搬送者のうち半分近くは軽症者が占めている。2013年の救急車による救急出動件数は過去最高の591万件で、過去10年間で22%増えた。119番通報から現場に到着するまでの時間は平均8.5分と10年前より2.2分延び、一刻を争う重症者の搬送に支障が生じているとされる。

 海外では救急車を有料としている国が多く、フランスでは重症者以外の搬送は30分で3万円超の有料制を採用している。財務省は「フランスなどの例を参考に軽症の場合の有料化などを検討すべきだ」と説明している。【宮島寛】

ここでは消防庁や厚労省ではなく財務省がこうした主張をしていると言うことに留意いただきたいと思いますが、しかし有料化の是非はひとまず置くとしても、財政状況改善のために消防関係予算を節約したい、その方法論として救急車を有料化すると言う論理には違和感を感じるというのでしょうか、そもそも経費削減効果に関しては果たしてどうなんだろう?と思うところです。
救急車の運用は社会的なインフラであって、出動件数が減ったからと言ってその分救急車を減らしましょう、救急隊員も減らしましょうと言うことにはまずならないと思いますし、出動しようが待機していようが設備投資のコストや人件費等はかかっているわけで、単純に出動が減ることだけで実際にどれくらい費用削減効果があるものか?と言う気がします。
最近では消防救急の出動は正当な業務の一部であると言う理屈で出動時の手当も削減、廃止する地域も出ているのだそうで、これもスタッフの士気を考えるとどうなのかですが、これに加えて有料化ともなれば医療機関における選定療養加算に説明の手間が新たに生じていることを考えても面倒な説明にその都度手間取る上に、給料は増えないどころか減らされる(ことが目的ですからね)となればやっていられないですよね。

一方で有料化そのものに対する反対意見も一定数あって、選定療養などもそうですが今ちょうど議論されている病院受診における定額負担の問題なども、日医などは受診差し控えによる重症化を招くとして反対しているように、救急車を呼びにくくなれば重症者が救急車を呼ばずひどいことになる場合もあるのでは?と言う指摘はあるところです。
日医としてみれば何であれ受診抑制につながりかねないことは忌避したいのが本音でしょうが、救急搬送が増えすぎて送り先が見つからないだとか言う状況にある中で当然搬送遅れで不利益を被っている人もいるはずですから、費用負担の件は抜きにしてもどの程度の救急車出動率が国民の健康を保つ上で最も適切なのかと言うことは、もう少し検討してみる必要がありそうには思いますね。
ただ諸外国では一般的に救急車は有料であるのが当たり前であり、それによって不利益が生じるだとか国民の健康が脅かされると言った議論は特に出ていないようですし、何故日本は無料なのか?と言う疑問に対して昔からそうだったからでは単なる既得権益維持と言われかねず、その方が結局は国全体で見るとお得なんだと言うことを無料維持派の側も示していくことは重要でしょう。
ちなみに救急車を受ける病院の多くが選定療養加算を取っているとすれば、軽症者に関してはお金を取るわけですからいわば二重取りになると言う指摘もあるように、この辺りは消防救急だけでなく医療現場とも一元的に議論すべき問題だと思いますが、仮に将来救急車の有料化が為され重症だと感じながら救急車を呼ぶのに躊躇するような時には、本当に重症なら病院に支払う治療費の方がずっと高いと言うことも思い出してもらいたいです。

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2015年5月12日 (火)

未だ大きい医療訴訟の恐怖と、にわかには解消困難なその正体

先日以来大学病院や高度医療を提供する専門病院でのトラブルが報じられる機会が多く、群馬大病院と東京女子医大病院とが相次いで特定機能病院の承認を取り消されたと言うのは大変な不祥事と言うべきでしょうけれども、この東京女子医大に関して言えば手術中の死亡事例を巡って無罪確定した医師が、責任を押しつけられたと大学を訴えるなど何かと話題になりがちなイメージもありますよね。
それはともかく、今回の一連の事故においても当然ながら院内で事故調査が重ねて行われてきたわけですが、その過程でどうも非常に気になることが起こっていたらしいと報じられています。

事故調制度に通じる課題 問われる安全管理体制 「表層深層」特定機能病院の承認取り消し(2015年5月7日共同通信)より抜粋

 特定機能病院の承認取り消しが決まった群馬大病院と東京女子医大病院は、いずれも安全管理体制の不備が問題を深刻化させた。約3年半もの間、病院管理者に届かなかった患者の死亡情報。警察の捜査が進む中、医師らの態度硬化で第三者調査は難航した。10月に始まる医療事故調査制度に通じる課題も見えてくる。
(略)
 一方、女子医大病院で昨年2月、鎮静剤プロポフォールを投与された男児(2)が死亡した事故では、院内調査への医師の対応が問題視された。第三者調査委員会は今年2月にまとめた報告書で「(ヒアリングの際に)過剰ともいえる防御的姿勢が認められ、調査を困難にした」と指摘。「記憶がない」「他の医師に聞いて」と説明を避ける発言が目立ったとした。

 病院関係者によると、警察は遺族から被害届を受け、昨年8月ごろ医師らへの聴取を開始。第三者調査委の報告書提出も求めており「警察に渡すことを前提に院内でのヒアリングを進めた結果、医師らが身構えてしまったのだろう」と悔やむ。

 事故調査をめぐる議論で、医療界がもっとも神経をとがらせてきたのは刑事責任追及の動きだ。この関係者は「制度開始後も警察の介入に対する一定のガードは必要。調査に協力が得られなければ、原因究明や再発防止が達成できない恐れもある」と不安を口にした。
(略)

まあそれは過去にも病院側の報告書で「あの医者が全部悪い!」と責任を押しつけられ刑事訴訟にまでなった事例があるわけですから、現場の医師が自分の身は自分で守らなければならないと身構えるのも全く当然の話なのですが、しかしこの秋にも実働すると言う医療事故調においてもこんな調子で「知らない」「記憶にない」式の回答ばかりが続くようですと、当然ながら制度の意義が問われることにもなりかねませんよね。
今回のケースでは先に遺族からの被害届で警察が動き、その過程で警察側から調査委の報告書も求められたと言う少しばかり特殊なケースだと言う意見もあるかも知れませんが、当然ながら仮に死亡事例で患者遺族が刑事告訴なりをした場合、せっかく事故調が詳しく調べて出したレポートを司法の側が参照しないと考える方が難しいんじゃないかと思います。
この辺りは一連の事故調議論においても「再発防止を目的とした制度であれば、当事者が刑事訴追されないと言うことを担保しない限り誰も本当のことなど話すはずがない」と言う医療側の主張が裏付けられた形とも言えますが、医療訴訟に対する理解も進んだせいなのか単純に刑事訴訟に持ち込まれ有罪とされることが怖いと言う話でもないらしいと言う、興味深い調査結果もあるようです。

医療事故で「刑事罰」を受けるかもしれない――9割の医師が「不安」を感じている(2015年5月8日弁護士ドットコム)

医療事故で刑事罰を受ける可能性に、医師たちの「9割」が不安を感じている。医師専用の会員制サイト「MedPeer(メドピア)」が、会員の医師を対象に行ったアンケート調査で、そんな結果が出た。
このアンケートは「医療事故において、業務上過失致死傷罪として刑事罰(5年以下の懲役もしくは禁錮、または100万円以下の罰金)が課せられ得る」と述べたうえで、医師たちに対して「医療事故によって刑事罰を受けることがあり得ることについて、現実の問題として不安に感じますか?」と問いかけた。
回答を寄せた3820人の医師のうち、90.7%が「不安あり」と答えたという。また、医師たちの多くは、結果的に有罪となって処罰されることよりも、逮捕・勾留をメディアに報じられ、有罪視されて社会的信用を失うことを恐れていることがわかった。

●逮捕されたら「挽回できない」

医師たちはどんな点に不安を感じているのか。アンケートの中身をみていくと、社会的信用や職業を失うことへの不安が、全体の半数近くを占めていた。
もっとも心配されていたのは、「逮捕・勾留などによる社会的信用の喪失・失職・キャリアプランの変更」で、全体の24.1%だった。
医師たちは、その選択肢を選んだ理由を、次のようにコメントしていた。
「日本の社会は、逮捕されただけで有罪と同じような社会的制裁をする社会だから」(60代・産婦人科)
「素人の判断で逮捕されては、無罪が確定してもイメージダウンは挽回できない」(50代・脳神経外科)

●「メディアの報道だけで社会的立場を喪失」

不安に思う点として、2番目に多かったのは「メディア報道による社会的信用の喪失・失職・キャリアプランの変更」で、22.3%だった。こちらの選択肢を選んだ医師たちは、次のような理由を挙げていた。
メディアの報道だけで社会的な立場を喪失することになります」(50代、一般内科)
「冤罪であっても、報道されると、取り返しがつかないと思います」(40代、循環器内科)

一方で、懲役など「刑罰」を受けることそのものについての不安は7.2%(5位)にとどまっており、次のようなコメントが寄せられていた。
「刑務所には行きたくない。でも、相当悪質でなければそのようなことにはならないと思う」(40代、消化器外科)

ちなみに詳しい調査結果についてはこちらのリンクから参照いただきたいと思いますが、逮捕された、拘留されたと報じられること自体に恐怖を感じると言うのは福島県の大野病院事件における体験を当事者の加藤先生も語っていらっしゃるように、善意から診療をしていたはずの医師にとってはいささかと言う以上に過酷な経験となりそうですよね。
そして当然ながらマスコミによって大々的に報じられ犯罪者扱いをされることで職を失い、人生設計も全てやり直しにされてしまうと言うことも現実的な恐怖なのですけれども、ここで注目したいのは実際に刑事罰を受けることを恐れている先生自体は非常に少なく、民事訴訟はともかくとして現実的には刑事訴訟で有罪判決を受けるのは極めてレアケースであると言う認識が広まっているともうかがわれる点でしょう。
逆に言えば一定確率で有罪になり獄につながれると言う実際的な脅威であればそれ自体に対する対策が奏功するでしょうが、そうした実態のないものに対する漠然とした恐怖感と言うのはなかなか対策が難しいのが普通ですから、今後も引き続き医療訴訟に関して医療従事者は情報を共有し適切な距離感を掴んでいくとともに、大きな恐怖につながっているように見えるマスコミ対策なども重要になってきそうですよね。
ちなみに先日弁護士の田邉昇氏が現在の医療訴訟の傾向について詳しく解説していて、民事においてもかつてあれほど医療界を震撼させた「期待権」なる正体不明の理由による賠償判決が2005年と2011年の最高裁判決によってほぼ否定されたことは心強いのですが、現実的にはその後も地裁レベルで期待権云々を理由とする賠償判決が出ていると言いますから、司法のシステムに対する信頼も心許なくなりそうですよね。

いずれにしてもこの辺りは医療のみならず航空事故や原発事故などあらゆる方面に通じる話で、個々の事例から十分な教訓を引き出そうとするなら免責が必要であると言うことは国際的なコンセンサスですが、自動車事故のように全員を強制的に保険に加入させた上で過去のケースと照らし合わせ淡々と金額だけを算定すると言うやり方もあって、これはこれで取りあえずお金が出れば気持ちが収まると言う方も多いのかも知れません。
諸外国で導入されている無過失補償制度などもこれに似たようなところがあって、裁判に持ち込んでの全面勝訴で得られるほど高い金額ではなくとも誰もが確実に一定額の金額を得られるとなれば裁判はいいやと考える人が多いのだろうし、補償の認定に当たっては医師にしても責任云々とは無関係ですから喜んで申請に協力出来ると言うことで、両者の感情的しこりを残さないと言う点でも有効であると言います。
ただ交通事故などはこれだけ件数が多くなってくると個別の事例を詳細に検討し教訓を得る意味も乏しく、ただ統計的に分類するだけで十分だと言う考えになるのでしょうが、医療事故などは未だにあってはならない例外的なことであると言う建前で、だからこそ千人万人に一人の事故から徹底的に教訓を掘り尽くすべきだと言う考え方もあるだろうし、単に機械的統計的に処理されていくのはやはり抵抗感を覚える当事者も多いだろうとは思います。
将来的に医療事故に関するデータベースが十分に充実し、大多数のケースで過去の事例のいずれかに類似するものとして扱っても差し支えないと言えるまで症例が蓄積すればまた別でしょうが、現状のように医療事故と聞けば関係者それぞれが身構えてしまうような段階からそこまで行くのに何年かかるのかで、当分の間は医療従事者と国民の双方が(言葉は悪いですが)医療事故に慣れていくのを気長に待つしかないのでしょうか。

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2015年5月11日 (月)

胃がん検診のバリウム検査で死亡事故が発生

本日の本題に入る前に、ひと頃エレベーターの事故が話題になったことがあって、あれの場合製品としての欠陥やメンテナンスの問題が大きいようですが、一方で時折報じられるエスカレーター事故に関しては利用者側の間違った利用法もしばしば事故原因になっている印象があり、当然ながら小さな子供などを乗せる際には必ず大人が監督しておかなければならないと再認識させられるのが先日起こったこちらの事故です。

エスカレーターに挟まれ大けが(2015年5月6日NHK)

茨城県結城市の家具や日用品の量販店で、5日、1歳の女の子が左手の指をエスカレーターに挟まれ、全治およそ2か月の大けがをしました。

5日午後7時ごろ、結城市結城の「ニトリ結城店」の1階にあるエスカレーターで市内に住む1歳の女の子が指を挟まれました。
近くにいた父親がすぐに助け出しましたが、女の子は左手の中指と薬指に、全治およそ2か月の大けがを負いました。

警察によりますと、女の子は1階のエスカレーターの降り口付近に立っていて、親が目を離している間にエスカレーターのステップと床の隙間に指を挟まれたということです。

女の子は両親と姉の4人で店に来ていたということで、警察で当時の状況などを詳しく調べています。

統計によればエスカレーターの台数はエレベーターの1割に過ぎないにも関わらず、事故の件数では実に15倍にもなっていると言うことで、箱の中に入ってボタンを押すだけのものと動くものに飛び乗ったり飛び降りたりしなければならないものとでは危険性が違うのは判りますが、実際に事故の多くを高齢者と幼児とで二分していると言い、高齢者の2/3はエスカレーターに乗るに当たってためらいを感じているそうです。
構造や原理をきちんと理解した上で正しく利用すること、そしてそれが可能な身体能力を持っていることが必要と言えばかなりハードルが高そうにも思えますが、逆に大多数の健常者にとってはエスカレーターももう少し速く動かないものかと言う気もしているわけですから、不特定多数が利用するものを誰に合わせて運用するべきなのかと言う判断はなかなか難しいのでしょうね。
メーカーさんも今も様々な安全対策を工夫していると言いますが、そもそも急ぐ人のためにエスカレーターの片側は空けておきましょうと言った「マナー」も安全上は問題が大きいと言う指摘もあるように、かれこれ一世紀からの歴史を持つ機械とは言え未だ技術的にも運用上も不完全な部分が多々あると言うことを利用者も知っておくべきだろうし、特に子供の思いがけない行動には注意し過ぎると言うことはないのでしょう。
いささか余計な前置きが長くなりましたけれども、これも非常に歴史と伝統あるものでありながら、未だにこんな事故が起こるのだなと改めて感じさせられたのが先日発生した胃透視検査中の死亡事故なのですが、まずはこちらの記事から事件のあらましを紹介してみることにしましょう。

レントゲン撮影中に事故 女性死亡 沼田市(2015年5月8日日テレニュース24)

 群馬県沼田市で8日、会社の健康診断を受けていた女性が、胃のレントゲンの撮影中、診察台と壁の間に頭を挟まれる事故があった。女性はその後、死亡した。

 警察によると、沼田市恩田町の木材加工会社で8日、従業員の健康診断の最中に「女性が診察台からずり落ちて頭を挟まれた」と通報があった。警察と消防が駆けつけたところ、アルバイトでブラジル国籍のマスコ・ロザリナ・ケイコさん(58)が、レントゲン撮影車の中でうつぶせの状態で、診察台と壁の間に頭を挟まれていたという。マスコさんは病院に搬送されたが、死亡した。

 事故当時、マスコさんはバリウムを飲んだ後、体を傾ける診察台にのって胃のレントゲンを撮っていたという。警察は死因の特定を急ぐとともに、事故の状況を詳しく調べる方針。

健康診断の女性死亡=レントゲン撮影、台から落下-群馬(2015年5月8日時事ドットコム)

 8日午前11時25分ごろ、群馬県沼田市恩田町の建材会社「オリエント」で、胃のレントゲン撮影車で健康診断を受けていた女性が、診察台と車の内壁の間に頭部を挟まれた。女性は同社アルバイトでブラジル国籍のマスコ・ロザリナ・ケイコさん(58)=同所=で、約3時間後に病院で死亡が確認された。

 県警沼田署によると、健康診断は一般財団法人「全日本労働福祉協会」が実施していた。マスコさんは胃のレントゲン検査で車内の診察台に乗り、頭部を下にして傾いた状態になった際、診察台から落ちて台と内壁の間に頭を挟まれたという。

 同署は詳しい死因や、事故の原因を調べている。

胃透視、いわゆる胃のバリウムと言う検査もなかなか微妙なものがあって、数年前には厚労省が胃がん検診の手段として内視鏡は推奨せずバリウムでやるべきだと言ったことが医療現場からさんざんに言われたのが記憶に新しいところですけれども、あれも別にバリウムが優れていると言うわけではなく公費で集団を対象に行うと言う性質上、やはり費用対効果と言うことを考慮しての結論であったわけです。
ともかく胃カメラであれば(苦しい、しんどいと言った問題はさておくとして)ベッドに寝ていれば勝手に検査が終わるものを、胃透視の場合あちらを向けだ、ぐるぐる回れだとやたらに面倒くさいことを要求されるのは経験者の方々もご存知の通りで、今回の事故の場合その一環で頭を下げた状態で撮影中にベッドからずり落ちて事故に至ったと言うことであるようです。
こうした場合当然ながら落ちないようにしっかり手すりを握ることを指示されるはずですが、これも体重や腕力との兼ね合いで物理的に保持が難しいと言うこともあるだろうし、外国人であると言うことであるいは指示が通らなかったと言う可能性もあるでしょうから、結果的に司法の側からも運用上の問題点があったと指摘される可能性は今後ありそうには感じますね。

ところで普通は頭を下げる姿勢になる時には転落防止の肩当てをつけるはずでは?と言う指摘もあるかと思いますが、回転するのに邪魔になるので普段は外しているか頭側にずらしている場合がほとんどだろうし、頭下げの体位になる都度正しい位置に付け外しをするのが面倒あるいは時間的に不可能だからと、施設によっては最後まで外しっぱなしにしている場合も少なからずあるように思いますが如何でしょうね?
こうして事故が起こったことを考えると、頭下げにする場合に自動的にストッパーが動くようにするなり装置の方も改良すべきなのかも知れませんが、あれも何十年と同じようなものを利用している枯れきった道具であって、今まで特にトラブルがなかったものを今さら高いお金をかけて改良、改修すると言うことに二の足を踏むのはメーカーも病院側も同じことではないかと思います。
ただ先日は献血時の採血で神経損傷を起こしたケースで日赤が解決金900万円を支払ったと言う事例が報じられていましたが、年間100件単位で発生するかなりありふれた事故であっても裁判になるまでこじれると言うことを考えると、胃透視にしても透視台のふちで指を挟んだり転倒転落したりと言ったマイナートラブルは時折起こるわけですから、何も起こらない前提で話を進めるのは今の時代ですと問題がありそうですよね。
こうした稀な事故のケースほど全国の医療機関で事故情報を共有し再発防止の対策を考慮するきっかけにすべきだし、そこまでやって始めて亡くなった方も浮かばれると言うものだと思うのですが、特に検査件数の多い施設などで「そんなことをやっていられる時間はとてもない」と言う妙な現実主義に囚われ対策をおろそかにしてしまうと、何かあったときに本当に大変なことになってしまうのかも知れません。

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2015年5月10日 (日)

今日のぐり:「ずんどう屋 倉敷店」

先日全世界が泣いたと言うこんなかなしいニュースが出ていました。

動物園でカワウソ溺死…取水口に足吸い込まれ(2015年05月05日読売新聞)

 札幌市円山動物園は4日、昨年7月に生まれたコツメカワウソ「ずんだ」(体長約40センチ)が、園内にある展示用の屋内プールで溺死したと発表した。

 プールの底にある循環用取水口の金網などが外れ、右の後ろ足を吸い込まれたことが原因。同園は「設備の不備で死亡させ、おわびする」と陳謝した。

 同園によると、3日午前10時25分頃、カワウソが溺れているのを客が発見。連絡を受けた飼育員が引き上げ、獣医師が心臓マッサージを行ったが、死亡が確認された。同園によると、事故当時の水深は約1メートル。事故防止のため、取水口を覆う金網や目皿が設置されていたが、事故当時は、いずれも外れていたという。

何とも残念すぎて、数あるだろうカワウソの死因の中でもその残念度ではかなり上位に位置するものと思われるのですけれども、まさかカワウソもプールで溺死するとは思っていなかったことでしょう。
今日はカワウソうな最期を遂げたずんだの冥福を祈る気持ちを込めて、世界中から動物にちなんだちょっと驚くような意外性のあるニュースを取り上げてみましょう。

絶滅危惧種のオウムがペットボトルに詰め込まれた状態で見つかる(2015年5月6日デイリーメール)

インドネシアの都市スラバヤにあるタンジュン・ぺラック港で、絶滅危惧種の「コバタン」24羽以上が、ペットボトルに詰められた状態で発見されました。密輸業者が税関を通過するために隠そうとしたものです。鳥たちは、ペットボトルを切り開いて救助され、治療を受けているということです。

コバタンは、2007年に、国際自然保護連合(IUCN)によって絶滅危惧種に指定されたオウムの一種で、体長30~70センチくらい、頭に黄色い冠のような羽毛があるのが特徴です。インドネシアの森林地帯に生息していますが、森林伐採と密猟で年々減少し、現在の個体数は7000羽にまで減っていると報告されています。密輸業者の間では1羽12万円程度で取引されている模様。

インドネシアでは、年間1万羽以上のオウムが違法な野生動物取引のために捕獲され、そのうち約40%が劣悪な状況下で輸送中に死亡しているとみられています。

しかしこの不可思議な発見時の様子は記事を漠然と読んでいると判りにくいかと思いますが、どのように劣悪な状況であるかは是非とも元記事の画像を参照いただければと思います。
犬猿の仲と言うくらいで犬と猿は仲が悪いものとされているようですが、こちらネコと猿はどうなんだと思わせる劇的な瞬間が撮影されています。

猿の軍団VSネコ2匹!緊迫した睨み合いが勃発、そして意外な結末へ(2015年5月5日アメーバニュース)

タイのモンキーフォレストで撮影された猿とネコの緊迫したマッチアップの映像だ。

https://youtu.be/Rqq2rqQA3FQ

猿の集団がネコ2匹を囲むように見つめているシーンから始まるこのビデオ。最初は猿がネコたちを包囲しているようにも見えるのだが、次の瞬間(略)

その後の状況がどうなったかは是非とも動画を参照いただきたいと思いますが、いや正直この展開は想像していなかったと言う方も多いのではないでしょうか。
イヌと言えばその忠誠心が高く評価される生き物ですが、こちら思いがけない場面で人のために戦うイヌが全世界的に評判です。

暴動に参加していたトルコの野良犬。警察官に蹴られるも、拘束された人を救おうとパトカーを追いかける(2015年5月4日カラパイア)

 トルコ、イスタンブールのタクシム広場にて、5月1日、メーデーの集会を阻止しようとする機動隊と広場に近づけないデモ隊数千人が激突した。デモ隊が拘束されているのを心配そうに見ていたのは1匹の野良犬である。ガリップさんが拘束者に近づいたところ、警察官に蹴られた。2度も蹴られた。
 犬は拘束された人が心配でたまらない。思わず近づいていったところ、警察官に八つ当たり的蹴りをくらってしまったのだ。
 拘束されたデモ隊の人々はそのままパトカーで搬送されていく。その時犬は動いた。「待てー!その人を返せー!」とばかりにパトカーを追いかけたのだ。
 犬の追撃むなしく、デモ隊の人は連行されてしまった。
 今回の衝突で少なくとも140人のデモ隊が逮捕されたという。

 じつはこの犬、暴動に参加したのは今回が初めてではないらしい。2013年6月、イスタンブールのタクシム広場に隣接するゲズィ公園の取り壊しに反対する抗議デモがあった。かねてから保守的・権威主義的傾向を強める政権にたいする不満が広がっていた為、大規模な暴動に発展。警察部隊は鎮圧の為、無差別に放水銃や催涙ガスが巻き散らした。
 そこで不覚にも催涙ガスを浴びてしまった犬がいる。その犬をやさしく介護し、ミネラルウォーターで催涙ガスのかかった目をふき取ってくれたのは、ほかならぬデモ隊の人々だった。この犬はガリップさんと名付けられたのだが、どうやら今回の犬、ガリップさんらしいのだ。
 もしかしたらガリップさんは当時、デモ隊の人にやさしくされたことを覚えていて、今回はもしかしたら恩返しをしたかったのかもしれない。
 かつてギリシャにもソーセージさんという暴動犬がいたのだが、(参考記事)もしかしたら暴動の起こる場所には、野次馬だったり加勢したりする犬がいるのかもしれない。

その状況は元記事の画像を参照いただければ一目瞭然なのですが、しかし仕事とは言えこの警官氏もずいぶんと株を下げたのではないでしょうか?
マッチョと言うのは動物世界においてももてる条件なのでしょうか、こちら思いがけない生き物のマッチョな姿が評判です。

“リスが筋トレ中”写真に反響「これは通販番組からスカウトが来る」。(2015年5月1日ナリナリドットコム)

「今年の木の実は誰にも譲れない!」。誰しも、守るべきもののために自らを鍛え強くなろうとするもの。それはリスの世界でも同じ。いや、むしろリスの世界こそ必要とされているのかもしれない。そんな考えをめぐらせてしまうような、それでいてかわいらしいリス写真が話題となっている。

写真家マックス・エリスさんによる“ワークアウト”と題されたリスの筋力トレーニング写真。本人のホームページやSNSに掲載されると、英紙デイリーメールやミラーなどがこぞって記事にして、大きな反響を呼んだ。
息子のために何か面白い写真を撮ろうと考えていたエリスさんは、自身も写真家として日夜ジムで身体を鍛えている経験から、今回の題材を思いついたそう。家の庭にお菓子を用意し、根気よく待ち続けること数日。リスがようやく慣れ始めるたところで、釣り糸を用いてダンベルを近づけると、ワークアウトを始めることになった。
「アップライト・ロウとショルダー・プレスを鍛え始めるとは予想外でした」
そう嬉しそうに語るエリスさん。2キロのダンベルは本物で、だからこそ別のリスがトレーニングの補助をしている様子など真に迫った写真も撮影されている。

こうしたリス写真にネットでは「愛らしいリスの素晴らしい写真!」「これは通販番組からスカウトが来る」「このリス…パーソナルトレーナーがついてる。本気なんだな、がんばれよ」とノリよく楽しんでいる様子だ。

しかしリス世界においてもそれなりに厳しい生存競争もあるのでしょうから、鍛えておくに超したことはないのでしょうけれどもね。
こちら元より屈強だと評判の生き物が、その屈強さをあまりに無駄に使っているのではないか?と話題になっているようです。

屈強なカンガルーがウサギのぬいぐるみを抱きしめている姿にくにゅ~ん!!(2015年4月18日カラパイア)

 筋肉隆々の屈強そうなこのカンガルーの宝物であり親友は大きなウサギのぬいぐるみである。このカンガルーの名はロジャー氏(オス)。ロジャー氏からウサギのぬいぐるみを取り上げようとすると、強烈なカンガルーキックをお見舞いされるという。

 ロジャー氏は2006年、車にひかれてしまったカンガルーのお母さんの袋の中から救出された孤児のカンガルーである。まだ赤ちゃんだったロジャー氏は、その後、オーストラリア、ノーザンテリトリーのアリススプリングス・カンガルー救助センターで保護されることとなった。
 ウサギのぬいぐるみはこの保護施設を支援している人が、ロジャー氏にと送られたものだという。孤児となったロジャー氏の癒しとなればと与えてみたところ、偉く気に入ったようで、サンドバッグ代わりにした後、ぎゅっと抱きしめるようになったという。

 この施設で働いているクリス・バーンズはこう語る。「ある時、ロジャー氏がぬいぐるみを10分以上放置していたので、そのすきを狙って拾い上げようとしたところ、血相を変えてロジャー氏が突進し、思いっきりカンガルーキックを食らった。こりゃもうたまらなかったね」。
 それ以来ロジャー氏とクリスは毎日、ウサギのぬいぐるみをめぐってのファイトをするのが日課となったようだ。ロジャー氏はどちらかというとパンチよりもキックが得意のカンガルーボクサーだという。

 屈強な筋肉を身に着けたながらも、ロジャー氏は心優しい男性のようで、同じグループの女性たちを守ってあげているという。
 気は優しくて力持ち。そんなロジャー氏の今後が楽しみだ。

しかしカンガルーの上半身ってこんなだったっけか?と思うようなマッチョぶりなんですけれども、それでもウサギのぬいぐるみは手放せないものなんですかね。
最後に取り上げますのはある意味では妥当な結果とも言えるのですが、こういうこともあるんだなと言うニュースです。

【あらら】中国の伝書鳩レース、PM2.5で鳩の大半が死亡    (2014年7月3日もぐもぐニュース)

中国ではPM2.5(微小粒子状物質)による大気汚染が深刻化、有害物質を含む濃霧は、人間だけではなく動物たちにも影響を及ぼしているという。異変が起きたのは、伝書鳩のレースだ。「死なないかぎり必ず戻ってくる」と言われるほど帰巣本能が強い伝書鳩が、あいついで行方不明になるケースが起きている。
実際にあるレースでは約2000羽のうち、たった19羽しかもどってこられないレースがあったという。その確率、およそ10%だ。あるレース出場者によれば「戻ってくると体全体が黒ずんで、別バトのようになっていることもある。呼吸器感にダメージを負っているので、そのケアが大変だ」と話しているという。
もどってこられない鳩のほとんどは死亡したのではないかとインターネットなどでは言われている。

だがこれに関して、養鳩家によれば「もっと環境のいい国でも帰還率は5割をきっているし、戻ってこれない鳩がみな死ぬわけではなく、ただの野良バトに戻るだけ。とはいえ、これだけのPM2.5、当然鳩たちにも悪影響をおよぼしているだろう」とのことだ。
この“伝書鳩さえ帰れなくなる”PM2.5は、日本の九州や中国地方でも大きな問題になっている。我々にとってもシャレにならない話なのだ。

しかし中国の大気汚染は大変に深刻だと言いますけれども、伝書鳩などは真っ直ぐ長距離を飛び続けるでしょうから汚染の影響も少なからずなんでしょうか。
ただ何しろ来日すれば「日本には公園にご馳走がいくらでもいるじゃないか」とハト狩りに精を出すという中国人のことですから、必ずしも大気汚染だけが原因なのかどうかは判りませんけれどもね。

今日のぐり:「ずんどう屋 倉敷店」

倉敷駅北側の幹線道路沿い、数多くのラーメン屋が集中するラーメン好き注目の一帯の一番端の方に位置するのがこちらですが、しかしこの界隈は本当にラーメン屋が多いですよね。
見た目は今風のラーメン屋なんですが、入って見ますと何故か太鼓の音が鳴り響いていたり天下布武だったりと、今ひとつコンセプトが判りにくいものがあります。

基本的には豚骨ラーメンの店であるようで、ねぎらーめんにもやしトッピングで頼んで見ましたけれども、選べる背脂の量は並、麺はちぢれ麺にしてみました。
見た目は典型的な今風の豚骨ラーメンと言う感じで、麺のあんばいもちょうど頃合いですし、かなり濃厚な豚骨スープもうまく臭みを抑えたもので悪くないと思います。
トッピングはもやしはあまり多くないんですがネギはたっぷりで、この辺りはかなりネギの風味も強いですから好みもあるでしょうが、こういう濃いスープのネギまみれと言うのは嫌いではない方です。
高菜や紅ショウガ等お約束のアイテムは一通り揃っていますし、豚骨ラーメンの店としては決してレベルは低くないと思いますが、何しろ近隣に強力な競合店が多いですからどうなんでしょうね?

トイレは車椅子対応で設備もいいですし、通路も広く昔のラーメン屋からするとずいぶんと居住性も優れていますけれども、とにかくBGM等に癖があるのが最大の難点でしょうかね(苦笑)。
接遇面ではその雰囲気に合わせていると言うことなのか、取りようによっては少し投げやり感があるとも言えるのですが、こうした雰囲気的にあまり丁寧なのもあわなさそうではあります。
しかしこの界隈はこれだけ競合店も多いだけにラーメン屋の入れ替わりも激しいんですが、やはり見ていますと定評のあるチェーン店が生き残ってきていると言う感じでしょうか?

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2015年5月 9日 (土)

スマホが産み出すトラブルは対策困難?

SNSに絡んだいわゆる馬鹿発見器騒動と言えば今さらな話題ですが、先日またまた炎上したこんな一見があったそうです。

明大生が飲食店で暴走して出禁に!歌手を「豚の死骸」と中傷、皇族も揶揄(2015年5月7日探偵ウォッチ)

4月下旬にTwitterに盗撮画像を掲載して話題になった明治大学の男子学生が、過去にも悪質な行為を定期的に自慢していたとの情報が寄せられた。

4月下旬のツイートとは、以下のものである。「改札に必死に現金突っ込んでる奴いてわろた お前どうやって新宿まできたんだよw」。男性を盗撮した画像には、顔もはっきりと写っていた。このツイートは、各所で反響を呼んだ。リツイートの通知がうるさいとの理由で、当該のツイートは削除したというが、そのコピーを新たにツイートしている。

男子学生は、昨年12月15日にも迷惑行為を撮影した画像を掲載していた。ラーメン屋に行ったが空腹ではなかったとの理由で、お盆に麺や具を乗せ、その様子を撮影。同日、寿司屋でも「お茶の粉を全部コップに入れたり、寿司なげたりしたら怒られた」と自慢。その結果、寿司屋を出禁になったそうだ。

昨年末には、天童よしみのキャプチャー画像を掲載し、「この豚の死骸みたいなやつ誰に需要あるんすかw」とツイート。また、先月には「愛子様ってクラスの顔面偏差値を下げるであろうブスのこと?」、「皇族だからちょっと形式ばったいいかたしてみた(^○^)」と記している。

今年2月には、キャッチの仕事を疑似体験すると称したネタを披露。キャッチ行為が禁じられているJR新宿駅構内にて道行く人々に声をかけ、その様子を撮影した動画を公開した。その他、過去に牛丼屋で友人と一緒に一般客を盗撮した画像や、先述の寿司屋とは別の店で店員を盗撮して揶揄する動画なども見つかった。

男子学生は自身の顔画像を掲載していたばかりか、以前のツイートや画像から漢字表記の氏名が判明。過去のプロフィールには、所属学部等も掲載されていた。当サイトでは、明治大学の学生支援室に連絡を取った。担当者によると、一連の騒動については全く把握していなかったという。関連情報を伝えたところ、詳細を調べるとのことだった

まあ馬鹿発見器騒動の新たな一例と言う程度の認識しか持てないのですけれども、この種の方々の個人情報が次々と発掘されると言うのはいつものことではあるとして、記者氏がわざわざそのリアル社会での所属先とコンタクトを取り一連の騒動について伝えたと言う点には留意いただきたいと思います。
この種の騒動に関してはやはり社会的にも許容されざる迷惑行為を実際に働いているケースが多いこともあり、こうして個人が特定され何かしらの社会的制裁を受けることを期待する向きも決して少なくないとは思いますが、実際にはそこまで他人に迷惑をかけているわけでもないのに様々な実生活上の不利益にさらされたり、場合によっては事実誤認によって全く身に覚えのないトラブルに巻き込まれるケースもあるわけです。
先頃大いに話題になった滋賀県大津市の中学生いじめ自殺事件なども社会的関心があれだけ集まった結果、関係各方面についての個人情報詮索が急速に進んだところまでは仕方がないとして、中には全く事件と無関係であるのに関係者であるかのように誤認されバッシングを受けたと言うケースもあり、松本サリン事件等々古来少なからずあることとは言えやはり問題視せざるを得ないでしょうね。
マスコミなどもこうした事実誤認のケースがあるたびに「だからネットは」式の報道を繰り返していますが、元はと言えば長年マスコミが得意技としてきた総掛かり個人バッシングの方法論を無名人の集合体が行っているだけのこととも言え、あまり強く攻撃しすぎると自分達にもそのまま跳ね返ってくると言うブーメランの可能性も高そうですよね。
いずれにしてもこうしたことが起こるに当たって事実誤認から加害者になってしまわないことが大切であり、さらに言えば馬鹿げた行為を行って馬鹿発見器で発見される側に立たないことが何より重要ですが、先日こんな運動が広まりつつあると言う記事が出ていました。

バカッター防ごう 学生たちの「SNS合言葉」が拡散中(2015年5月5日朝日新聞)

 ツイッターなどのSNS上で、不用意な画像を載せて炎上する若者が定期的に話題になる。四六時中いじってしまう「スマホ依存」も深刻だ。そんな中、明治学院大の学生らがSNSをうまく使うために、頭に置いておきたい「5つの合言葉」をひねり出した。

【友だちは、フリー素材じゃ ありません】
【その個性の出し方、間違っていませんか】

■「バカッター防止策」として絶妙

 フェイスブックのシェアは5千超え。ツイッターでは、「小学校の教材にすべき」「分かりやすいなぁ。プリントして息子の部屋にでも貼っておこうかな」などと評判に。ITジャーナリストの津田大介さんも「わかりやすいし、よくできてるね。これ」とつぶやくなど、学生自身による「バカッター」防止策としても話題になっている。
 合言葉の残りの3つは、

【デマの中継所にならないでっ!】
【昨日、SNSで何を見たか、思い出せますか?】
【歩きスマホは、歩く武器】

 それぞれに合言葉に添えて、学生目線のセリフがついており、たとえば「その個性の出し方~」には、〈みんな!オレの勇姿(ゆうし)を見てくれ!〉。バイト先や線路内などでのふざけた写真をアップする事態に注意を促している。
 折しも、就職活動が本格化している時期。企業の採用担当は、学生のSNSをさかのぼってチェックしている、なんてことも言われているので、肝に銘じたいところだ。

■大学の「SNSのガイドライン」なんて、読まないよね

 合言葉を考え出したのは、同大の学生広報委員ら。「知らない他大学生の『飲酒運転なう』というツイートがリツイートで回ってきたりして、うわーと思った」という経験があるメンバーも。「最近の学生のSNS利用ってどうなんだろう」という疑問が浮かび、大学広報誌に掲載する特集記事の企画テーマに「SNS」を選んだ。
(略)
 気をつけたのは「学生目線」。多くの大学が、「SNSを使う時のガイドライン」の類いを出していますが、メンバーらは「チェックしたけど、全然頭に入ってなかった」と口をそろえる。
 たとえば、大学ウェブサイトに「注意喚起」などとして掲載されている場合。「字だけ書いてあってもそもそも読まない」「ルールとして、あれもやるな、これも気をつけろと言われても反発したくなる。何ページもあったりするし」などの感想で一致した。
 「SNSをうまく使うための合言葉なんだから、みんなが気楽にツイートしたり、いいね!を押して拡散できたりしないと意味ないよね」ということで、視覚からパッと入れ、覚えやすいキャッチフレーズを作る、という形を目指し、完成させた。
 メンバーらはこう振り返る。「今の時代、学生がSNSを使わないことなんかありえないし、うまく使えば人との距離を縮める最強のツールになる。一方で、この企画のアイデア出しなどでは、LINEなども使ったけど、実際に顔を付き合わせて何時間も話し合うことで企画が進むことも多く、リアルでコミュニケーションをとる大切さを感じました。この企画をやったからこそ気づいたことだと思います」(小林恵士)

先日の入学式で信州大学長が「スマホやめますか、信大やめますか」と言ったと大騒ぎになり、あれもスマホを始め様々なガジェットに没頭しているとあっと言う間に時間が経ってしまい自分で考える習慣も身につかなくなることを危惧した内容であったわけですが、何故か「大学学長がスマホを全否定!?」とごく一部だけを切り取っての議論が積み重ねられていったのは記憶に新しいところですよね。
良くも悪くもそれだけスマホが生活の中に奥深く入り込んでしまっていると言うことなのでしょうが、同時に歩きスマホ、運転中スマホなどに代表されるいわゆるマナー違反行為と言う点でもスマホの弊害が指摘されていて、こちらの場合自分自身が馬鹿を見るに留まらず明らかに周囲の迷惑であると言う点で当事者が構わなければいいじゃないかと言うわけにもいかないところです。
ただいわゆる利用マナー論などとは少し違う意味合いでこうしたSNSの危険性を考えることも可能で、例えば普段は大人しい人がネット上ではひどく過激な言論を弄していると言うケースは別に珍しくはないわけですが、昔からハンドルを握ると人が変わると言うのと同じように、リアルで出来ないことをネットなら平気でやるタイプは多く、言ってみればゲーム内では平気で人を殺しまくってしまえると言うのと通じることかも知れません。
有名なスタンフォード監獄実験に見られるように環境が人を変えると言うことは古来知られていますが、その意味で言えば手のひらに収まる小さな機械一つで別世界に没頭出来てしまうスマホの影響力は見た目以上と言うことも出来るのだろうし、リアル世界でのマナー対策なり規制なりが別世界に没頭した人間に対してどれほど影響を与えられるものだろうか?と言う疑問もなしとはしないところでしょう。

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2015年5月 8日 (金)

民間の卵子バンクが初承認

本日の本題に入る前に、先日出ていたこういう記事を紹介してみましょう。

ゲノム編集技術改良 高確率の遺伝子組み入れ(2015年5月4日NHK)

生物の遺伝子を操作する「ゲノム編集」と呼ばれる技術を改良し、高い確率で狙った場所に遺伝子を組み入れる方法を、東京医科歯科大学などの研究グループが開発しました。

ゲノム編集の新たな方法を開発したのは、東京医科歯科大学の田中光一教授の研究グループです。生物の遺伝子を操作する方法としては「遺伝子組み換え」技術が広く使われていますが、狙った場所に遺伝子を組み入れる際の成功率は1%以下とされています。
これに対し、最近広まりつつあるゲノム編集の技術は、成功率が10%程度まで高まっていますが、研究グループはこの技術で使われる「ガイドRNA」と呼ばれる物質を改良するなどして、成功率を50%にまで高めることができたということです。

研究グループでは、成功率が高まったことで、マウスなどにヒトの遺伝子を組み入れ、病気の原因を解明するスピードが早まったり、副作用の少ない遺伝子治療が可能になったりするのではないかとしています。
研究を行った相田知海助教は「これまでは生物に新しい遺伝子を入れたり別のものと置き換えるのは難しかった。今回の成果で研究者なら誰でもできるようになり、研究が進むだろう」と話しています。

最近の遺伝子研究の進歩につきましてはちょうどこちらの解説記事を参照いただきたいと思うのですが、一般論として技術的進歩は非常に喜ばしいものでもあるし、NHKのニュースにしてもめでたいことだと言う論調で報じているわけですが、このゲノム編集技術と言うことに関してはつい先日に中国のグループがヒトの受精卵に応用して国際的批判を浴びたばかりですよね。
この際に国立成育医療研究センターの阿久津英憲先生が「目的外の遺伝情報にも改変が起きてしまう点で未完成。ヒトの受精卵に応用するような段階ではない」とコメントを出していたことが思い出されるのですが、逆に言えば今後技術的に成熟しほぼ安全確実にゲノム編集が行われるようになった場合に、その技術をヒトに応用することは有りなのか無しなのかです。
この種の最先端技術の臨床応用に関しては大抵各方面から反対意見が噴出しますが、よく見て見ますと「技術的に未熟で失敗する確率が高い」と言う理由と「倫理的道徳的に認められない」と言う理由が両立しているケースが多く、仮に技術が進歩し安全確実に行えるようになればこのどちらの立場に立つのかによってやっていい、悪いと言う判断が分かれることになる理屈ですよね。
まさにこの古典的な実例として今もアメリカなどで選挙のたびに争点になる堕胎の問題などもあるのだと思いますが、各個人や国、民族によって文化的背景も異なる以上こうしたことに正解はない理屈で、いずれは現在の安楽死のように希望する人はそれが認められている国に出かけて行くと言うことが起こるようになるのかも知れませんが、それはそれで個人と社会の折り合いをつけるためには仕方ないのかなと言う気もします。
のっけからいきなり話が脱線してしまいましたが、これまた社会的に議論が別れそうな生殖医療に関して、先日こんなことが決まったと言うニュースが出ています。

民間バンクの匿名卵子提供を倫理委が承認(2015年4月30日NHK)

病気などが原因で妊娠できない女性に卵子を無償で提供する取り組みを進めているNPO法人が、ドナーの募集に応じた匿名の第三者からの卵子提供が倫理委員会で承認されたことを明らかにしました。実施されれば、民間の卵子ドナーバンクを通じた匿名の第三者からの初の卵子提供になるということです。

不妊の女性に無償で卵子を提供する取り組みを進めているのは、病気などで不妊となった女性とその家族、それに専門の医師などで作るNPO法人「OD-NET」です。
「OD-NET」によりますと、ドナーの募集に応募した女性2人が、それぞれ匿名で不妊の女性2人に卵子を提供することについて倫理的に問題がないか、不妊治療のクリニックで作る団体の倫理委員会で議論した結果、提供が認められたということです。

国内では、不妊の女性が姉妹や友人から卵子の提供を受ける卵子提供は行われていますが、民間の卵子ドナーバンクが提供者を募集し、匿名で卵子を提供したケースはこれまでないということです。
NPO法人では、ほかにも3組が倫理委員会に申請する予定で、認められれば順次、提供が行われることになるとしています。

何やらネットでちょいと検索してみるだけでも卵子提供サービスがたくさん引っかかってくるようで、今さらこんなことを言い出すのは事後承認もいいところなのではないか?と言う気もするのですが、海外の怪しげなサイトに引っかかるよりは国内のしっかりした公認サイトの砲が当然様々な意味で安心感もあるだろうし、子供の人種的特徴などを気にしなくて済むと言う実利もあるのでしょう。
すでに半世紀以上の歴史があり国内でも久しく以前から稼働している精子バンクに比べれば、卵子バンクはようやく国内で認められ始めたと言う最初期の段階ですけれども、OD-NETに関してはこれまで海外で行われてきた有償のサービスではなくあくまでも無償のサービスであると言う点が特徴であり、海外の有償サービスで最近話題になっているようにドナー情報のカタログを見てこれがいいと決めるようなものでもないようです。
実際に稼働に当たっての問題はドナーがどの程度現れるものなのかと言う点にもかかってくると思いますが、この点で気になるのが国連の子供の権利条約によって子供が出自を知る権利が担保された結果、希望があれば15歳以上になった時点で子にドナーの情報を開示すると言う決まりがあると言うことで、法的に何か義務を負うわけではないとは言えやはり気になる人にとっては気になりそうな部分ですよね。

法的な問題と言えばこのOD-NETに関しては結婚していて、なおかつ卵子がない状態だと診断された人に対象を限っているわけですが、今後他の民間ドナーバンクが登場しこの辺りの条件が緩くなってくるようであれば、例えば独身女性やいわゆる性的マイノリティーの方々からも当然利用希望があるのだろうし、こうした方々に差別的な対応はすべきではないと言う考え方が昨今世の中で大いに主張されているわけです。
有名な話で1983年に日本産科婦人科学会が非配偶者間体外受精を認めないと言う見解を出し、一部の除名上等な施設でしかそれが行えないと言う状況が続いてきたわけですが、2000年頃からは厚労省の部会で非配偶者間も含めての生殖医療に関しても条件さえ整えば認めていく方向で議論が続いてきたと言え、それならばどこまで技術的進歩を享受出来る対象を広げていくべきなのかも検討すべき時期でしょう。
純粋に医学的に考えると別に結婚していなかろうが母胎としての機能に問題がなければリスクの増加はないのだろうし、妊娠してもパートナーがしっかり稼いで生活に支障がないとなれば相手が異性だろうが同性だろうがどちらでもいいだろうと言うことになりそうなんですが、仮に今後そうした考え方で規則のゆるいドナーバンクが登場した場合、学会等医療関係者がそれに対してどのような態度で接するものなのかにも注目したいですよね。

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2015年5月 7日 (木)

社会保障費抑制政策が医療をかえる?

このところ社会保障費抑制と言うことが盛んに議論されるようになっていて、先日は財務省方針として今後5年間で4兆円、高齢化進行に伴う増加に関しては年5000億円程度にまで抑制しようと言う話が出ていたのだそうで、何しろ今年は団塊の世代が65歳以上になる記念すべき年ですから、今後しばらく高齢者人口が史上最多を更新することを考えるとかなり厳しい給付の抑制を目指すと言うことになります。
この辺りは一体どうやってそれを実現するかと言う議論も必要ですが、先日の財務相の諮問会議では保険者にインセンティブをつけて歳出効率化を図ってみてはどうか?と言ったアイデアも出されたのだそうで、とかく医療業界からは現場軽視だと批判も受けているらしいですが、日本の医療制度で保険者側からどれだけ抑制がかけられるかと言えば、保険の査定を法外に厳しくする等の方法論にもなるのでしょうか?
いわゆるDPCの導入経緯にもあるように、従来の出来高制が不要な医療費支出や高額診療を招いていると言う批判は根強くあるところですし、医学教育の現場においてもようやく「人の命はお金にはかえられない」式の話から医療経済学的観点を取り入れた教育も行われてきているようですが、医師が診療にコスト意識を持つと言うことは限りある医療リソースを最適に活用すると言う点からも重要ではないかと言う気がします。
ただもちろん、国としては気長に医療現場の意識改革を待つだけではなくもう少し実際的な効果が見込める対策を講じていきたいところなんだと思いますが、以前から言われている医療における費用対効果と言う考え方の導入論に連なる話として、最近こんなことを言い出していると報じられています。

薬価に費用対効果を反映 厚労省、高額品で試行へ(2015年5月2日中国新聞)

厚生労働省は1日までに、医薬品の公定価格(薬価)を決める際、支払ったお金に見合う治療効果がどれだけあるかという「費用対効果」の指標を新たに導入する方針を固めた。2016年度の診療報酬改定で一部試行する。高度医療で使われる価格の高い薬が対象となる見通しで、一部は価格が下がる可能性もある。

高齢化に加え、抗がん剤など医療技術の高度化に伴って医療費は増え続けている。新指標の導入は、薬剤費の伸びを抑制して国民負担を軽減する狙い。ただ、開発費の回収を危ぶんでメーカーが新薬開発に消極的になり、患者が必要な治療を受けられなくなる恐れも指摘される。

薬価は現在、副作用がなく安全かどうか(安全性)と、有効な治療結果が得られるかどうか(有効性)を重視して決められている。費用対効果の指標導入で、経済的な効率性も考慮することになる。

例えば、新たに開発された抗がん剤での治療に1千万円以上かかり、延命効果は数カ月といった場合に「その薬効に多大なお金を払う価値があるか」を数値化して評価。価値が低いと判断すれば薬価を下げる。対象は、代わりの治療法が既にある医薬品や医療機器で、具体的な品目や数は今後詰める。

「癌治療に1千万円!なんてぼったくりなんだ!」と言う声も聞こえてきそうですが、一生に何度もない命がけの治療にどれくらいのコストが妥当なのかと言う議論はさておき、一説によりますと癌患者の実に9割は治療費200万円以下で治療を終了しているのだそうで、過半数が300万円以上かかると考えている国民の認識とはいささか乖離しているのでは?と言う指摘もあります。
ただ注意いただきたいのは以前であれば癌と言えば入院し一期的に治療していたことで保険の支払いも日数割で簡単に受けられるし、そもそも入院診療で高額医療費に引っかかりますから自己負担も月7万円程度で済んでいたものが、今では検査も外来で出来るだけのことは済ませ入院も最短期間で、あとは外来で治療を続けましょうと言うことになると、保険の契約内容によっては十分お金を受け取れない場合もありそうですよね。
いわゆる癌保険の類に関して様々なトラブルが散見されるのもこうした医療そのもののスタイルの変化も一因なのかも知れませんが、そもそも民間保険よりもずっと手厚い国民皆保険制度がある日本で付加的な保険が必要なのかどうかは様々な議論もあるところで、少なくとも元を取ろうなどと考えて加入するものではないとは言えるのかも知れません。

いささか話が脱線しましたけれども、こうした薬価引き下げは国民側からは「ボロ儲けしてきた医者と薬屋はいい気味だ」などと言う声も出がちなものですが、そもそも医師に関して言えば別に高い薬を出したから給料が増えるわけでもなく、特に勤務医の場合には正直あまり関心がない話かも知れません。
また製薬会社に関しても特に新薬を開発する先発メーカーには大きなダメージになることが想像されますが、何故とてつもなく高額な薬があるかと言えば多くは患者数が少ないのに開発費が多額を要すると言う理由もあるからで、あまり彼らの研究開発費まで圧迫するようなことをしていくとマイナーな病気ほどいつまでたっても新薬が出ず昔ながらの医療をせざるを得ないと言う事態も想定されますよね。
そしてそもそも国民にとってこの種の超高額な薬はどうせ高額医療費の上限に引っかかるわけで、薬価が引き下げられたからと言って直接的に支払い額が変わるわけではない以上あまり有り難みがないとも言えますが、間接的な医療費抑制効果による税金の節約効果についても国民一人当たりの負担額にして考えるといくらくらいになるのかで、あまり効果を実感出来るようにはならない気がします。

ただ長期的な医療に与える影響と言う意味では決して小さくないものもあって、例えば今現在も存在しているドラッグラグの問題なども海外では当たり前に使われている新薬が日本の低すぎる薬価ではとても儲けが出ず製薬会社が導入したがらないとなれば、それでは自費でお金を出してでも治療を受けたいと混合診療を希望する声が強まってくる可能性はあるかも知れませんね。
かねて言われている通り国は国民皆保険のカバーする範囲を減らしたがっているのでは?と言う声も根強くあって、近年のOTC薬拡大政策と同時進行で風邪薬や湿布薬などは保険適応から外そうと言う動きが繰り返し出てきていますけれども、費用対効果として考えれば超高額な割にそう劇的に効くわけではない(場合が残念ながら多い)一部の抗癌剤などは真っ先に切られていておかしくはない話です。
もちろん湿布薬がなくても人間生きていけますが癌の治療をしなければ確実に死んでしまうわけで、その意味で既存の薬を保険外にしてしまうと言うのはさすがに国民も納得しないと思いますが、各種の周辺環境を整えていくことで効果が乏しく高いばかりの薬は少なくとも新規に保険収載はしないと言うことになっていけば、長期的には同じような効果が得られるとも言えますよね。
こうした方向性が医療現場にとってはどうなのかですが、一つの疾患に数多くの治療プロトコールがあってどれも治療効果としては大差ないと言う場合、どれを選ぶかの選択基準に費用対効果と言うことを考える習慣を持つことは今後重要になってくるのだろうし、場合によっては無意味な延命医療や実質的に無意味な治療を経済的制約から断念させると言うこともあるのかも知れません。

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2015年5月 6日 (水)

今日のぐり:「すし丸 連島店」

あまりに悲劇的すぎると見るべきか、それは仕方ないと見るべきか、ともかく大きな話題になっていたのがこちらの事件です。

インドの花嫁 簡単な足し算ができない新郎に愛想を尽かし結婚式から遁走(2015年3月14日ロシアの声)

インドの結婚式で、おかしな出来事が起き、話題になっている。結婚式で新婦が新郎に、簡単な足し算をするよう頼み、それができないことを知るや、彼女は逃げ出してしまったという。

新婦が出した質問は「15たす6は」というものだった。これに対し新郎は「17」と答えた。それを聞いた新婦は「学歴について自分をだました」と激怒し、彼との結婚を拒否した。

この事件が起きたのは11日で、場所はウッタルプラデシュ州カンプール郊外のラスラバド村。地元の警察は、記者団に対し「新郎の親族は、逃げた花嫁を取り戻そうと試みているが、まだ彼女は見つかっていない」。

インド人と言えば算数が得意だと言うことでも知られていますが、まあそうした中でこの答えはなかったと言うことですかね…
今日は自業自得とは言えあまりに惨めな結果に終わってしまった新郎を励ます意味で、世界中からあまりに意外性ある結末に至った出来事の数々を取り上げてみましょう。

賞味期限25年前のホットチョコレートを孫と友達にふるまったおばあちゃん―家族全員が病院へ運ばれる(2015年4月29日マイナビ)

イタリアのヴィチェンツァという街で、おばあちゃんが作ってくれたホットチョコレートで家族全員が病院へ運ばれるという事件が起きました。77歳のロゼッタばあちゃんは、ご主人と息子と孫と一緒に暮らしています。
孫の友達が遊びに来たので、おばあちゃんはホットチョコレートを作り、全員にふるまいました。
その後…夕方になると家族全員がひどい下痢に嘔吐を繰り返し、全員病院の緊急治療室へ運ばれる騒動に。
そして、警察が自宅を調べたところ、おばあちゃんが使用したホットチョコレートの粉末が、なんと賞味期限が1990年!25年前だったのです!

賞味期限切れというレベルではない、この25年前のホットチョコレート事件。
おばあちゃんは警察から「注意不足による他人への傷害」という罪状がかけられているそう…
おばあちゃん含め、全員入院となったこの騒ぎ、イタリアではビッグニュースとなりました。
それにしてもおばあちゃんのキッチン、他にも恐ろしいものがまだまだありそう……。

賞味期限切れにも程度と言うものがあるだろうと思うのですが、やはり身体には悪かったですかそうですか…ご愁傷様です。
身体によいと言うことに関しては色々と諸説あるところなんですが、こちら一体何がいいのか悪いのかと考えてしまうニュースです。

104歳が毎日ドクターペッパー「忠告の医者はみんな亡くなったけどね」。(2015年3月27日ナリナリドットコム)

104歳を迎えたエリザベス・サリバンさんは言う。「お医者さんみんなが、『それはあなたを殺します』と言ってました。彼らはもう亡くなって、私は生きてますけれど。彼らは何か間違っていたのでしょうね」。
米CBSなどによると、エリザベスさんの健康の秘訣は1日3本のドクターペッパーだ。40年前にその味に恋してから毎日欠かさず飲み続けている。
「みんなモーニングコーヒーを勧めたけれど、まぁ、私にはドクターペッパーがあるからって」

元数学教師は、現在は杖の力は借りるものの自分で歩き、本を読み、テレビを楽しみ、人と会ったりするなど毎日充実した暮らしで「104歳まで生きるとは思っていなかったけれどまだ元気よ」と語った。
この日はドクターペッパー・スナップル・グループのCEOラリー・ヤング氏からサプライズな贈り物が届いた。ドクターペッパーの缶の形をした誕生日ケーキに特別なTシャツ、そしてその他無数のグッズが入ったバスケットだ。
ネットの反応もお祝いへのあたたかなものが多く「104歳で好きなものを飲んだり食べたりできることがなによりだ」「104歳にしてはかなりの若々しさ」「なんというドクター!」といったコメントが寄せられている。

まあしかし勝ちに不思議の勝ちありと言いますから、これも何故そうなったのかと言うことは誰にも判らないことなのかも知れませんが、健康法として定着するかどうかは微妙ですよね。
人間関係と言うものは時に第三者から見ると複雑怪奇としか言いようがない場合がありますが、これなど判らない度に関しては相当なものではないでしょうか。

【海外:恋愛:スウェーデン】同じ愛人をシェアする夫婦 (2014年11月16日日刊テラフォー)

一人の同じ愛人をシェアしている夫婦が、その一風変わったライフスタイルをブログで告白して話題になっている。

エリック・フライドランドさん(35)は既婚ながら、同僚のハンプス・エングストンさん(29)と恋に落ちてしまった。念の為に補足すると、ハンプスさんは男性だ。
夫に他に好きな人が出来たと知ったら、妻は大ショックを受けるに違いない。その相手が男だったら尚更だ。
だが、エリックさんは自分の新しい恋を隠さずに、妻リンダさん(34)に正直に告白した。夫から衝撃的な告白を受けたリンダさんは、エリックさんを交えて、彼の新しい恋人に会ってみたいと提案した。

どんな修羅場が繰り広げられるのか…と思いきや、事は実にスムーズに解決した。3人での初顔合わせの後、愛人ハンプスさんは、こう告白したのだ。
「僕、リンダにも恋心を抱いたかもしれない。」
さらには、リンダさんもこう告白した。
「実は私も、同じ風に思っていたの。」
そういう訳で、今では3人で同じベッドで眠っている。Sexも3人一緒にするそうだ。
(略)
3人は昨年1月から一つ屋根の下で暮らしている。ハンプスさんの4歳の娘、エリックさん・リンダさん夫妻の3人の息子も一緒だ。ハンプスさんとエリックさんは、2人で新しいタクシー会社も始めた。
だが、自分たちの関係が普通じゃないことも重々承知していたようで、先日自らブログで告白するまで、この新しい家族体型を世間には公表していなかった。
3人の大人達は、自分たちの決断が子供達に与える影響を懸念していたが、幸いにして子供達は学校でいじめに遭ったりはしていないようだ。それどころか、「パパが2人もいるなんで、クールだね」と言ってくれる友人もいたとか。
(略)

もうどこから突っ込んでいいものやらと迷うような話なんですが、まあ当事者がそれで幸せであると言うならいいんでしょうかね?
ときどきびっくりするような特殊能力を持つ人間が話題になりますが、こちらその獲得経緯といい能力のあり方といいかなり注目すべき一例であるようです。

感電事故から生還した少年、金属を引き寄せる能力を獲得(2015年11月20日メトロ)

まさにマグニート…
マーベルヒーローに出てくる超人のような能力を持つ少年が話題となっています。

ニコライ・クリャグリャチェンコ君(12歳)は通学途中に壊れた街灯により感電したといいます。
翌日眼が覚めたとき、彼は体に金属がくっつくという能力を獲得している事を発見しました。

彼の夢は「スーパーヒーローとして消防士になりたい」とのこと。
なお、能力を制御することはまだ出来ないそうです。

そのあまりにもすさまじい能力発揮の様子はこちらの動画を参照いただきたいと思いますが、こういうのはもう突っ込んだら負けなんでしょうね…
最後に取り上げますのは同じく特殊能力と言ってもいいものの発現を伝えるものですが、まずは記事から紹介してみましょう。

階段から落ちて頭を打ったら突如絵の才能が開花!?九死に一生を経てアーティストとなった女性(2014年4月1日カラパイア)

 頭に傷を負うことで、人格が変わるなどの話はよく聞くが、思わぬ才能が開花する場合もあるようだ。イギリス人女性、ピップ・テイラー(49)は子どもの頃からアーティストを夢見ていたが、才能が無いといわれ、学生時代から描くのをやめていた。
 ところが、30年以上の時が過ぎ、奇跡的出来事がおきた。競馬場の階段から転落し、脳挫傷を負った後、突如絵がうまくなったというのだ。

 2011年5月のある日、テイラーは友人と共にイギリスにあるチェスター競馬場で楽しんでいた。そこで石の階段につまづいて転落し、冷たく硬い地面に頭の右側を強打してしまう。病院にいったところ、医師は脳挫傷だと診断、そして回復には半年もかかった。
 もともと絵を描くことが大好きだったテイラーは、体が回復してきて家で休養を取っている時に、鉛筆を取ってスケッチをしようと思いたった。絵をかくのは数年ぶりだった。するとどうだろう。これまで感じたことのない感覚に襲われ、見たものを正確に模写できる能力が備わったという。
 「まったく奇妙で本当に不思議なことです。」 テイラーはそう語った。
 「昔から絵を描くのが大好きで、十代の頃はアーティストを夢見てたけど全然ダメだった。よくマンガを描いてましたね。唯一得意だったのはスヌーピーの絵でした。アートスクールで学んだ後、全国共通試験の受験を希望してたの。でも先生から受けたアドバイスは、”君の絵は正直あまり良くない”、というものだった。この前、16歳の頃使っていた古いスケッチブックを掘り出して、人物の姿や顔を描こうとしてた当時の自分の絵を改めて見てみたら、我ながら引いてしまったわ。本当にひどい絵だった。」

 悲しいことに、テイラーの脳は独自のイメージを生み出すことができない。しかし彼女は物や人、そして写真を完璧にコピーすることができるようになった。現在彼女は玄関ホールの装飾などのために作品を買い求められたり、依頼を受けたりしている。 
 テイラーの姉はふざけて、「眠っていた才能が開花するなら自分も頭をぶつけようかなぁ」。などと言っているという。彼女は主に動物やペットの肖像画を描いている。特に好きなのは動物の目を描くときだ。
 現在彼女は、毎日のように絵を描いているが、絵が描けなくなることを心配している。ある日突然、自覚したその能力が、同じように急に消えてしまったらどうしようと、心配なのだそうだ。
 イギリスを拠点とする脳を損傷した人々の為の福祉団体、ヘッドウェイの広報は次のように語った。
 「私たちの脳は信じられないことを可能にする。以前に比べて現在はさらに詳しいことが分かるようになったものの、まだまだ未解明のことは多い。テイラーに備わった新しい芸術的な才能について、明確な理由を示すのは困難だが、私たちは彼女が新しい趣味を楽しんでいることを嬉しく思っている」

その生まれ変わった絵才は元記事の画像を参照いただきたいのですが、正直元々の絵の方が何と言いますか、ひどく個性的ですよね…
もちろんこの程度の個性?はブリでは普通のこととは言え、さすがに指導していた先生の方もどう扱ったものか迷うところなしとしなかったんじゃないでしょうか。

今日のぐり:「すし丸 連島店」

瀬戸内の地魚と季節の鮮魚を売りに、中国地方を中心に店舗展開している回転寿司がこちらすし丸さんですが、昨今の相場からすると比較的高価格帯のチェーンになりますよね。
それだけに売りである魚のネタがどんなものなのかが問われそうなんですが、この日も季節のおすすめネタを中心に適当につまんで見ました。

まずはタコ、カツオ、サヨリの旬ネタ三昧ですが、タコは梅肉がちょっと強いが食感がいいし、カツオは冷凍もののように思えるのですが意外にいける、そして春を告げるサヨリは何か妙にうまくおかわりまでしてしまいました。
岡山名物のママカリもこれから初夏にかけて味が乗ってくる魚で、甘口の酢加減でジュレを載せて食べるのがなかなかいけます。
野菜ネタでは千両ナスの揚げ出しもポン酢のジュレは湿気らずいい工夫だと思いますが、ちょっと焦げ臭いものの味のバランスはいいですし、芽ネギは梅肉がちょっとネギより強い気もしますがさっぱりする味です。
サイドメニューとしては定番のアサリの赤だしが今時こういう渋い赤だしは減った気がするんですが、アサリの身は完全に出がらし状態なのはまあ仕方ないですよね。
ゲソ天は個人的にゲソなら唐揚げの方が好きなんですが、サクサクぷりぷりした食感にちょいと塩をつけて食べるとこれはなかなかいけるものでした。
焼きたて玉子の握りは玉子がとにかくでかい!と言う印象なんですが、甘口の味はまあいいとして寿司としては全くネタとシャリのバランスが崩壊していて、卵を頼むなら単品の方ががおすすめ出来そうです。

オススメで出しているネタは確かにネタとしてはいけてるものが多いんですが、一般店並みの価格になる一方で寿司としての出来は劣る分、こういう高価格路線の回転寿司と言うのはどこか割高に感じるのも確かですよね。
結局回転寿司は回転寿司と割り切ってアボカドサラダ巻きあたりをつまんでるのが一番お得と言う話になってしまうのですが、その意味ではもう少し回転ならではの面白いメニューを工夫されてもいいようにも感じます。
トイレなど改装して設備は揃っているが年季を感じさせるものですし、100円系ほど多忙な店ではなく破綻はしないにしてもスタッフ間の連携面などもう少しうまく回せないか?とも思うのですが、全体に惜しいと言いますか隔靴掻痒な感じがするお店でした。

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2015年5月 5日 (火)

今日のぐり:「レストランつねまつ」

先日思わず笑ってしまったのがこちらの写真なんですが、おわかりになりますでしょうか?

【じわじわくる失敗作】世界のどうしてこうなった画像集(2015年3月30日mag2ニュース)

「うわっ、やっちまった…」。なんて経験、誰にでもありますよね。仕事に失敗はつきもの。でも世界を見渡すと、「なんでそーなるのっ!」ってツッコミを入れたくなるほどのオモシロ失敗は無数にあります。しかもこの「失敗」、本人含め、関係者全員ミスだとは気づかずに世間に出てしまったと想像すると……。ここではそんな残念すぎる失敗写真でお馴染み「You had one job!」に掲載された、じわじわくる画像を紹介していきます。
(略)
とまあ「人の振り見て我が振り直せ」とは言いますが、ここまで壮大に間違っていると、なんだかちょっとしたミスでクヨクヨしていた自分がちっぽけに感じますよね。眠れない夜はこんな愛すべき失敗作を見て、笑い飛ばすのもいいかも!?

一瞬だけ何がおかしいのか?と考えさせられる写真が多いのですが、これは確かに何故世に出たのか謎と言うしかないものですよね。
今日は世界中で様々にやらかしてしまった実例に学ぶ意味で、あちらこちらから「どうしてそうなった?」と言うしかない謎現象について紹介してみることにしましょう。

海底が謎の隆起、海面10m超の高さに 知床半島の沿岸(2015年4月25日朝日新聞)

 北海道の知床半島で24日、海岸線沿いの海底が隆起し、新たな陸地になっているのを近くの住民らが見つけた。地元は騒ぎになっている。

 現地は知床半島南東側の羅臼町春日町付近で、住民によると24日朝、海岸で昆布拾いをしていた女性が、海岸が若干高いことに気づいた。昆布拾いを終えて帰宅しようとしたところ、隆起は自分の背丈を超えていたという。

 同日夕、地元の羅臼漁協の田中勝博組合長らが確認。目測では隆起は長さ500メートル以上、幅は広いところで30~40メートルで高さは海面から10~20メートルほど。隆起した岩についたウニや昆布に、カモメやカラスが群がっていたという。

 田中組合長は「音も揺れもなかったと聞いている。こんなことは初めて」と話し、海面下の状況を近く調べるという。北海道大大学院理学研究院地震火山研究観測センターの谷岡勇市郎教授(地球惑星科学)は「(NHKが流した)ニュース映像から判断し、海岸線が隆起したのは間違いないが原因はわからない」と話す。(神村正史)

一日で陸地が出来ていたと言うこの謎現象、どうも背後の山側が滑って海岸線の下に潜り込んだ形になったのではないかと言う話ですが、何とも不思議な現象なのは確かですよね。
昨今何かと窓口でのトラブルも多いと言う生活保護受給申請において、こんな予想外のトラブルがあったと報じられています。

警視庁、遺体取り違え家族に…25年後「本人」(2015年3月12日読売新聞)

 警視庁調布署が1989年12月、東京都狛江市の多摩川河川敷で発見された遺体を別の男性と取り違え、家族に引き渡していたことが、同庁幹部への取材でわかった。

 現在70歳代の男性が生活保護を受けるため自治体に名乗り出たことから、25年後の昨年12月に生存が判明。同庁は身元確認に誤りがあったことを男性や家族に謝罪したが、遺体の身元は今もわかっていない。

 同庁幹部によると、遺体は多摩川河川敷の緑地公園で見つかった。司法解剖で死因は心不全と判明。調布署は、同署に家出人捜索願が出ていた男性と年齢や身長などが似ていたことから、男性の家族に連絡。男性の妻と兄が間違いないと確認したため、遺体を引き渡し、男性の死亡届が自治体に提出された。

 ところが、男性が都内の自治体に生活保護の受給を求めた際に、戸籍では既に死亡したとなっていることが判明。男性が東京家裁に戸籍の回復を申請し、昨年12月、同家裁が警視庁に連絡。取り違えが発覚した。

しかしどこでどう間違ったのかと言うこともさることながら25年もよく判明しなかったものだと思いますが、これはなかなかに深い事情もあってのことなのでしょうね。
ヘビというものは時に思いがけないほど大きなものを丸呑みしていることもあるそうですが、こちらそれはさすがにどうなんだ?と言う事件が発生したようです。

巨大な蛇!そのぷっくり膨らんだお腹から出てきたものとは!?(2014年10月3日ねたふる)

こんな大蛇が目の前に現れたら、恐怖で身動き取れなくなってしまうんじゃないかと思うのですが、そんな大蛇に飲み込まれていたものとは!? あまりにも重過ぎて、動けなくなってしまったのでしょうか。

一体何を飲み込んでいたのかは動画を参照いただきたいと思いますが、これの別バージョンでこんな事件もあったようで、まあ彼らももう少し後先を考えて食事をすべきなのかと言う気はしますでしょうか。
海外では時に刑務所内でとんでもないことになっていたりと言うこともあるやに聞きますが、これは一体何がどうなった?と思うしかない珍ニュースです。

米国 受刑者が金銭で女性看守4人を誘惑、全員を妊娠させる(2014年11月27日新華ニュース)

英紙「Metro」の25日付報道によると、米国で受刑者のTavo Whiteが4人の女性看守とセックスして全員を妊娠させたという。

Whiteは金銭で女性看守を誘惑し、車やダイヤモンドを贈るなどと約束し、しかも女性看守らの助けを得て刑務所から麻薬やスマホを仕入れて販売し、1ヶ月当たりの収入は1万6000ドルだった。

Whiteによると、「ここは俺の縄張りだ。刑務所の麻薬取引を独占し、刑務所内の暴動もコントロールしている」と言う。警察はすでに刑務所に貨物を提供する販売グループを摘発した。同時に女性看守13人、受刑者5人と共犯5人が詐欺容疑で訴えられた。そのほか、刑務所の幹部12人が解雇された。

しかしどんな刑務所なんだ?と思わず感じてしまうのですが、正直あまり美男子と言う感じでもなさそうなだけに、金だけではなく様々な意味で魅力的だったと言うことなんでしょうかね?
日本と違って海外では交通インフラが整備されていない環境も少なくありませんが、いくら何でも毎日冒険過ぎると思ってしまうのがこちらのニュースです。

世界一危険な通勤路。毎朝山頂からお手製ロープウェイでご出勤!(2014年12月14日日刊テラフォー)

湖北省鶴峰(かくほう)県玉山村の村人たちは、このお手製のロープウェイで何でも運ぶ―生活必需品や、もちろん人間も。

枠組みしかなくて今にも落ちてしまいそうだが、村人たちはまったく恐れる素振りすらみせず、ごく淡々と乗り込んで、到着地まで1㎞揺られる。
このロープウェイを使わなかったら、山を下りるのに丸1日に掛かってしまうので、村人たちにとってはなくてはならない交通手段なのだ。

こんな山の天辺に人々が暮らし始めたのは、もう何百年も前のことで、肥沃な土壌と外敵からの安全を確保するためだった。村人たちが外部と接触することは稀で、山を下りるのは生活品を手に入れる時のみだった。
だが近代化の訪れと共に、そんな村の生活も変化してきた。子供達は学校に通うよう促され、村にもテレビや携帯電話、パソコンが普及し始めた。必然的に、村人たちが山を下りる必要性が増えた。
それに伴って、村の外で働きたいと考えるものも増えて来た。だが、実際問題として、村人たちが村の外で働くのは不可能だった。細くて危険な山道を下って、また戻って来るだけで、丸1日掛かったからだ。

そこで村人たち自身で思い付いたのが、このロープウェイのアイデアだった。
「このロープウェイを本当に誇りに思っています。この20年間、まったく問題なく走っています。こんなワシくらいしか近寄らないような山奥にありながら、この村は他の普通の村と同じ暮らしが出来ています。」
と79歳の村人は話している。
このロープウェイがあるおかげで、わずか数分で山を下りることができる。今日も元気に、子供達は学校へ、大人たちは職場へ通っている。

その驚嘆すべき状況は是非元記事の写真を参照いただくとして、しかしこんな山奥にも携帯やPCは入って来ていると言うことにも驚くべきなんでしょうね。
最後に取り上げますのはご存知ブリからの話題ですが、おそらく全世界から30億人ほどは「何故そうなる?!」と突っ込みの声を上げそうなニュースです。

140km/hで暴走し死亡事故を引き起こした少年、「生き残った子供を引き取りたい」と提案(2014年12月12日ミラー)

少年の乗る車が時速140km/hで公道を走り、対向車と正面衝突事故を起こすという事件が英国で起こりました。

対向車には夫婦と子供2人が乗っており、夫婦は即死、子供二人は幸いにも怪我だけで済んだとのこと。
加害者少年もほぼ無傷でした。

しかし事故後、少年がある提案をしたことで遺族らに大きな怒りを巻き起こしています。
「生き残った二人の孤児を引き取りたい。」

遺族側は「娘を殺した少年に孫を渡すことができますか?」と激しく憤っているとのこと。
子供二人は現在は祖父母の家に、将来的には叔母の家に引き取られる予定だそうです。

いやもうね、色々と突っ込みたいところは少なからずあるのですが、とりあえずもう少し空気嫁?と言うところなんでしょうか。
現実的にこの少年が孤児二人を引き取ってどう養育するつもりであったのかは何とも言えませんが、少なくとも子供達にとって真っ当な家庭環境にはならなさそうですよね。

今日のぐり:「レストランつねまつ」

岡山市と倉敷市のちょうど真ん中辺り、川崎医大がある界隈は最近急速に発展してきているようですが、そんな一角にあるのがこちらの洋食屋です。
なかなかに歴史ありげなお店で、間口は一見狭いんですが中は二店舗分を連結して使っていて、結構席数はあるようですね。

こちらはハンバーグが売りなのか?と感じたのですが、メニューはどうやらノーマルと大サイズがあるようで、取りあえず洋食屋っぽくビーフカツ定食を頼んで見ました。
これも結構ボリューム感のあるもので、目の細かいパン粉で薄く衣をつけたスタイルは最近のトンカツとは随分違うのですが、衣のクリスピー感より牛肉の食感を優先するにはこうなるのでしょう。
最近はあちらこちらにとんかつ屋も増えていますが、たまにこういうものを食べると牛カツもなかなかいいと言いますか、とんかつとは全く方向性の違う料理なんだなと思いますね。
この牛カツに合わせてある甘口ソースも、付け合わせの野菜に使われているさっぱりドレッシングも刺激が強くなく害のない味で、ある種家庭的と言うのか普段の食生活の延長上に位置する感じでしょうか。
しかし洋食なのに箸を使いご飯に味噌汁、冷奴と言うのがまたどうしようもなく日本的なんですが、これこそがまさに洋食と言うものなんだろうとは思いますね。

見た目は特にぱっとしませんし正直遠方からわざわざ出かけて行くと言うタイプのお店ではありませんが、野菜も結構多めですしひとり暮らしなどしていますと身近にこういう店があるのは助かりますよね。
接遇はあくまでもこの種個人店のアルバイトレベルですが、こういうのも素朴でいいと言う気分になる店ですし、場所柄学生さんも多そうですからノリ的には合ってもいるのかも知れません。
しかしオープンキッチンを見ていますとこういう店でも今では結構テフロンのフライパンを使ってるんだなと感じたのですが、焼き時はさすがに昔ながらの鉄のフライパンを使うようですよね。

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2015年5月 4日 (月)

今日のぐり:「一刻魁堂 サンステーション福山店」&「大市 さんすて福山店」

あの名作映画にちなんで、先日こんな新商品が登場したと話題になっています。

【衝撃】マッドマックスの狂気溢れる「ヒャッハー!」な車を子供用カートとして販売(笑)!(2015年4月30日ガジェット通信)

伝説的バイオレンス・アクション映画とも言える『マッドマックス』シリーズ。マッドマックス2では前作と世界観が大きく変わり、モヒカン頭の荒くれ者たちが荒野で暴走しまくるという狂気に満ちた映画は大きな衝撃を世界に与えました。

そして今回、あの狂気に満ち溢れたクルマたちがなんと子供用のカートとして登場したようです。かなり高いクオリティで製作されているカートたちは全部で3種類。

すべてのモデルには、スパイクから槍、ディストピアの世界で生き残るために必要なすべての武器が装備されているとのこと。

このやり過ぎ感がまさにマッドマックス! だけど、最高速度は時速5kmなのだそうです。ま、これでフルスピードで走っていたらまさに世紀末ですけどね。

もう元記事の写真からして言いたいことは多々あれど、ここまでやられてしまうともしかしてこれも有りなのか?と言う気もしてきますでしょうか。
今日は若くしてこの世界に飛び込もうという子供達の男気?を称讚する意味で、世界中からこれは突っ込んでいいものなのかどうか?と迷うところなしとしない微妙なニュースを紹介してみましょう。

交番内の動画投稿 建造物侵入容疑で男逮捕 「ダンスしている不審者」との情報提供(2015年4月25日産経新聞)

 警察官が巡回中で無人の交番に入ったとして、警視庁代々木署は25日、建造物侵入の疑いで住所不詳、無職、大原誠治容疑者(32)を逮捕した。

 同署によると、交番内の様子を動画サイトに投稿していたとみられ、視聴者から「交番内でダンスしている不審者がいる」と情報提供があり、発覚した。

 逮捕容疑は23日午後11時半ごろ、東京都渋谷区の同署代々木公園交番に正当な理由なく侵入した疑い。「道を聞こうとして入った。悪いことをしたつもりはない」と容疑を否認しているという。

もちろん一連の馬鹿発見器騒動につながる事件とも言えるのですが、これを発見した人もその異様な光景に一歩引く思いだったのではないかと言う気はします。
動物園と言えばこの連休中にも大勢の人出が見込まれそうですが、そんな陰ではこんな戦いが繰り広げられていたのだそうです。

“脱走女王”対策に400万円の「壁」設置へ レッサーパンダと飼育員の知恵比べ、勝負は? 神戸市立王子動物園(2015年3月24日産経新聞)

 神戸市立王子動物園(同市灘区)で、展示スペースから何度も“脱走”に成功したレッサーパンダの雌のミンファ(8歳)と、飼育員との知恵比べが続いている。園側は仕切り板を増強してきたが、ミンファはそのたびに突破し、飼育員監視のもとで公開される異例の状態が続いている。新年度には約400万円を投入し、新タイプの仕切り板の導入を決めたが、果たして決着はつくか?。

 ミンファは昨年3月10日、繁殖のために福井県の鯖江市西山動物園からやってきた。最初に“脱走”に成功したのは、来園5日後の公開初日。獣舎から出されたミンファは、雄の「ガイヤ」(10歳)の展示スペースとの間を仕切る高さ1メートルのアクリル板を、枠のゴム部分をよじ登って楽々と乗り越え、飼育員らを驚かせた。
 園側は急遽(きゅうきょ)、塗装などで表面を滑らかにしたベニヤ板(高さ約50センチ)をアクリル板の上に継ぎ足したが、これも簡単にクリア。
 昨年3月末には、ベニヤ板が反り返るように角度をつけた「ミンファ返し」を設置したが、ミンファは、塗装のない板の断面につめを器用にかけ、難なくよじ登ってしまった。

 実は西山動物園でも、高さ2メートルのコンクリート塀を登って脱走し、2日後に捕獲されたという“前科”があるミンファ。現在の飼育員、藤井頼久さん(55)も「身体能力が高いと聞いていたが、まさかこれほどとは」と舌を巻く。
 現在は、午前9時から午後5時まで公開時間中、脱走する気配がないか、展示スペースを飼育員が監視している状態だ。

 市は、27年度予算で約400万円を計上。アクリル板よりも、表面がなめらかな「ポリカーボネート樹脂」を使った新しい仕切り板に取り換えることを決めた。完成予定は来年1~2月だが、飼育員の間では早速、「ミンファの壁」と呼ばれている。
 飼育員の鎌田康宏さん(40)は「早く安心してミンファを公開したい」と期待を寄せる。

もうそんなにお金をかけて対策をするくらいなら素直に故郷になり自然になり返してあげた方が…と言う突っ込みはなしなのでしょうか、ともかく飼育員さん達の努力が実ることを願うしかありませんね。
お隣韓国ではこんなとんでも事件があったそうなのですが、どこから突っ込んでいいものやらと言うその顛末に大勢の人々が驚いているようです。

占い師に性的暴行を加えようとして急所を蹴られた50代の男、119に「SOS」(2015年2月26日東亜日報)

11日午前6時ごろ、仁川南区(インチョン・ナムグ)のとある住宅街の占い屋。占い師のハン某氏(40、女)は、玄関のノックの音にドアを開けた。神霊を祭る祠堂に供えるための餅が届いたとばかり思っていたが、見慣れない男がいきなり家の中に入ってきた。

住宅の中に入ってきたイ某氏(57)は突然野獣に変わり、ハン氏を床に倒した後、服を脱がそうとした。床に倒れて抵抗していたハン氏は、全身の力を振り絞って膝でイ氏の急所を蹴った。イ氏は急所を手で覆いながら後ずさりした。その隙を突いて、ハン氏はイ氏を玄関の外に飛び出した後、ドアを閉めた。

占い屋から追い出されたイ氏は、階段から転んで全身に擦り傷を負った。苦痛に耐えられなかった彼は、自分の犯罪のことは忘れたまま、携帯電話で119番通報をした。堂々と救急車の乗って周辺の病院に運ばれ、治療まで受けた。

イ氏の犯行は、通報を受けて駆けつけた警察官が捜査に乗り出したことでばれた。イ容疑者は警察で、「酒に酔った状態で占ってもらうために行ったが、不親切な扱いを受けたので、カッとなって喧嘩をした」と言い訳をした。しかし、警察の追及に結局、犯行を自白した。仁川南部警察署は25日、イ容疑者に対し、強姦致傷容疑で拘束令状を申請した。

世に情けない犯罪者と言うものがいるとすればかなり上位にランクしそうな勢いなのですが、やはり人間恥を知ると言うことも必要なのかも知れませんね。
お隣中国では伝統的に不思議な社会的慣習があるようですが、こちら賛否両論あると言う慣習の存続に関わると言う話題です。

中国当局、葬式での「ストリップショー」禁止 娯楽少ない農村部の仰天慣習残っていた!(2015年4月27日J-CASTニュース)

   中国文化省が2015年4月23日、「農村における文化市場の経営秩序をかき乱し、社会の気風を傷つけた」として葬儀での「ストリップショー」を禁止する声明を発表した。警察と連携して違反者を取り締まり、「不法行為を震え上がらせる」と息巻いている。
   中国や台湾では、参列者が多いほど故人が来世で幸福になる、残された親族の悲しみを和らげる、といった理由で葬儀にショーガールを呼ぶ。日本ではおよそ考えられない文化だが、どうやら中国人の伝統的価値観に根差したものらしい。
(略)
   24日付けウォールストリートジャーナル日本版によると、中国政府は以前から葬儀でのストリップショーを問題視していたようだ。06年、国営の中国中央テレビ(CCTV)が調査報道番組「焦点訪談」で取り上げ、「これは、地方の文化的な生活を極度に堕落させている」と痛烈に批判したという。
   番組では、衣服をほとんどまとっていない女性が江蘇省東海県の葬儀に登場する様子を映像で紹介。村人はCCTVの取材に「故人のメンツのためだ」「ストリッパーを呼ばないと、誰も(葬儀に)来なくなる」と答えたという。
   最近ではネットの普及とともに過激なストリップショー映像が次々出回り、当局も取り締まりに本腰を入れ始めていた。

   葬儀でのストリップショーは中国本土に限らず、台湾でも盛んだ。12年にはドキュメンタリーチャンネル「ナショナルジオグラフィックチャンネル」公式サイトに、台湾で行われた葬儀の映像が公開。ピンヒールを履いたミニスカートの女性が墓のそばで踊る様子が収められている。同年、AFP通信も弔問客を前に女性が歌やダンスを披露する映像を日本語版サイトで公開した。爆竹が大音量で鳴り響く中、ハイテンポのクラブミュージックに合わせて踊る女性が、時折弔問客らと抱き合っている。

中国人の葬式観は「人がたくさん来て、どんどんお金を使うもの」

   中国事情に詳しいノンフィクション作家・安田峰俊さんは「葬儀の際に淫らな劇などを催す慣習は遅くとも清朝時代以前からあり、当時の地方官僚や文化人が『淫風』と批判した記録も多く見られます」と明かす。現代でも、葬儀でのストリップショーは上流層やホワイトカラーが多く住む都市部でなく、もっぱら農村部の慣習なのだという。娯楽の少ない農村部では、地元住民が集まるイベント、老人らの楽しみ、と認識されているようだ。もっとも、「中国の農村では葬儀の際に必ずストリップを催す、などということはない。そこは誤解なきよう」という。
   地域性はあるのか。そもそも中国人の伝統的「葬式観」は「人がたくさん来て、どんどんお金を使うもの」なので、「(一部地域に限らず)中国各地の農村で、あってもおかしくない慣習です。表沙汰になっていない事例はたくさんありそうです」と語った。
   となると、報道で伝えられた「ストリッパーを呼ばないと、誰も(葬儀に)来なくなる」という地元住民の声にも合点がいく。安田さんも「やや誇張されているものの、多少はそういう側面もあるはず。何らかのイベントがあった方が人は来るよね、という感じです」と話す。
(略)

中国系の古典文学などを見ても彼の地ではとにかく葬儀は賑やかに大々的にやるほど供養になるのだろうなと言う印象は受けるのですが、しかしこういう場合果たしてどちらが正しいと言うべきなのでしょうね?
同じく中国からの話題で、こちら近年すっかりお約束となった新たな伝統の最新の例なのだそうです。

これが中国式「緑化」?プラスチック製の野菜で大通りを埋め尽くす―中国(2015年3月16日レコードチャイナ)

2015年3月15日、中国吉林省吉林市の大通りに設置された緑化のための「ディスプレー」が市民の注目を集めている。中国新聞社が伝えた。

この大通りにはレタスの仲間の油麦菜にそっくりの形をしたプラスチック製の植物が大きなコンテナに入れられ、道沿いに並べられている。これを目にした市民の中には「油麦菜によく似た観葉植物がこんなにたくさん。食べることができないなんて、何だかもったいない気分だ」と話す人もいた。(翻訳・編集/野谷)

その状況は元記事の写真を参照いただきたいと思いますが、しかしこれを見て「食べることが出来ないとはもったいない」と言う市民の声がこの計画の妥当性を示しているようにも思いますが如何でしょうか?
最後に取り上げますのはご存知ブリからのニュースなのですが、例によって斜め上方向にずいぶんと逸脱したものであるようです。

エベレスト頂上で「世界最高」のディナーを、英国の実力シェフが挑戦―英紙(2015年1月31日レコードチャイナ)

2015年1月27日、英紙デイリー・ミラーによると、英国のシェフがエベレストの頂上に登り、「世界最高」のディナーを作る計画を立てている。氷河を溶かした水を利用したスープなど3品を用意する考えだ。28日付で環球網が伝えた。

この計画を立てているのはノッティンガムの43歳のシェフで、すでにレストラン2軒を経営している。これまで賞を獲得したこともあるが、「さらなる挑戦を」と、エベレストでのディナー作りを決意した。厳しい自然環境の中では食材の風味が変わってしまうため、厳選を重ねた食材を持参する予定だ。「エベレストに登ることは肉体の限界への挑戦。頂上で作る料理は栄養豊富なものにしたい」と意気込みを示している。(翻訳・編集/野谷)

この高さでの沸点を考えるととてもおいしい料理には出来なさそうなんですが、ことブリに関して言うと素材がすべて煮込みすぎでドロドロにならずに済む等々の効能も期待出来るのかも知れません。
しかしこれは当の本人が自家消費するつもりで用意しているのかも知れませんが、商売にするとなるとずいぶん高い者になりそうですね。

今日のぐり:「一刻魁堂 サンステーション福山店」&「大市 さんすて福山店

福山駅の駅ビルに相当する「さんすて」もずいぶんと綺麗に整備されましたが、その中でも最近出来たとも聞くのがこちら「一刻魁堂」さんです。
ちなみにどう見ても「一刻堂」としか見えない看板なのですが、正式名称としては「魁(さきがけ)」の字が入るようで、何故こんな表記なのか謎ですよね。

とりあえずベーシックな「一刻しょうゆ」にはふつうとあっさりがあるのでふつうを頼んで見ましたが、背脂こそ浮いているが醤油ダレも控えめで、あっさりかつさっぱりしたスープが印象的ですよね。
これ以上さらにあっさりってどんななんだ?とも思ったのですが、少し気になったのは薄切りチャーシューに妙に豚くささを感じたのと、今時珍しいほど柔らかめなデフォルトの麺の茹で加減でしょうか。
まあサイドメニューでこってり系もいろいろあるようですし、メインのラーメンはこんな感じのあっさり系でいいのではとも思いますが、単品だと少し物足りなさも感じるでしょうかね。

接遇面は手慣れてはいるのは場所柄急ぎのお客も多いだけに助かるのですが、よくわからない一品ものも多いメニューはかなりビジーで、駅ならもう少し絞り込んでもいいような気もしました。
しかしお冷のグリーンティーのショッキングなまでの緑はちょっとインパクトあると思うのですが、まあこれもこちらのスタイルと言うことなんでしょうかね。

続いてもう一見、そのお隣に位置するのがこちら大市さんなんですが、こちら本店に当たる引野店は福山でもかなり本格的な蕎麦屋として知られている店なのだそうですね。
本店ではその日使う粉だけを石臼でひくのだそうですが、見たところこちら駅ビルではそこまではやっていらっしゃらないように思えます。

色々とメニューもある中で選んだ「しまなみ海道そば」はいわゆるぶっかけスタイルで、大きめの器に蕎麦とトッピングが盛られて出てきます。
駅そばと言えば昔からあまりうまいものとは言われませんが、こちらの細打ちの蕎麦はこういう繁忙期でも茹で加減、洗いともちゃんとしたもので好印象ですね。
すっきり薄口の汁もまあいいんですが、こういう薄味の汁だったらこういう平らな器だと蕎麦との絡みが悪い気がして、汁が溜まる底の深い器の方がいいような気もしました。
ちなみにトッピングは小エビ天やなめこ、鰹節などありきたりなもので、見た目綺麗ですがタコ天などもあしらってみた方がしまなみ海道っぽいかも知れませんね。

蕎麦自体はかなりしっかりしたもので、失礼ながら駅蕎麦のイロモノメニューでこれなら本店の方でまともな蕎麦を食べてみたいと言う気がしてきます。
接遇もさりげないものですが丁寧だし統制も取れていて、駅だけに時間を気にする客への配慮もあり地味にレベル高いのは印象に残るところですね。

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2015年5月 3日 (日)

今日のぐり:「神戸ランプ亭 八重洲店」

現在進行形で大変なことになっているネパールの大地震ですが、その現場にこんな救助犬が送り込まれていると言います。

殺処分免れた救助犬「夢之丞」、ネパールへ出動 人に捨てられた命が人のため駆け回る(2015年4月30日withnews)

 殺処分寸前の捨て犬から災害救助犬になった「夢之丞(ゆめのすけ)」。広島土砂災害でも活躍し、現在は地震で大きな被害を受けたネパールで活動中です。殺処分される予定だった日、処分数が多くて後に回されたことで助かった夢之丞。人によって捨てられた命が、災害に苦しむ人たちの命を救うべく活動しています。
 夢之丞は、紛争地や被災地で人道支援をしているNPO法人ピースウィンズ・ジャパン(広島県神石高原町、PWJ)の災害救助犬です。現在、ネパールで起きた地震の被災者救援と支援のため、PWJの緊急支援チーム6人と、仲間の災害救助犬ハルクとともに、首都カトマンズで活動中です。チームは倒壊した建物の周辺などで捜索活動を始め、水や食料などの支援物資の調達にもあたっているそうです。

救助犬向きとは言えなかった
 2010年11月、夢之丞は広島県動物愛護センターにいました。殺処分される順番の日でしたが、処分数が多くて後に回されました。そんなとき、救助犬候補を探しに愛護センターを訪れていたPWJのスタッフが夢之丞を見つけ、引き取ったのです。
 「人によって捨てられた犬が人の命を救う」という目標の下、専門のドッグトレーナーが捜索や救助の訓練をしてきました。生後4カ月だった夢之丞は人への警戒感が強く、救助犬向きとは言えなかったといいます。まずは人に慣れさせ、「待て」「座れ」などの基本動作を覚えさせました。人の指示に従う訓練や、がれきの中を歩く練習などを繰り返したそうです。

広島土砂災害でも活躍
 災害救助犬の役割は、地震などの災害時にいち早く現場に駆けつけ、がれきや土砂の中から一人でも多くの命を見つけ出すこと。初めての出動は、昨年8月の広島土砂災害の現場でした。仲間のハルクとともに土砂が流れ込んだ民家を捜索し、行方不明になっていた人たちの遺体を発見しました。
 人を捜すのに必要な好奇心が持続せず、臆病だったという夢之丞。広島に続いて昨年末には台風被害を受けたフィリピンへ派遣されていて、今回のネパールで3度目の出動となります。
 PWJの広報担当・大成絢子さんは「ネパールでも犬とスタッフの安全を第一に考えながら、一人でも多くの命を救えれば」と話しています。

しかし救助犬と言うのもそれなりに難しい適性があるのだと思うのですが、専門のブリーダーなりがいると言うのではなく案外簡単に選抜されているものなんですね。
今日は被災地で奮闘しているだろう夢之丞を激励する意味を込めて、世界中から思いがけない人生の転機と言うものに関するニュースを取り上げてみましょう。

26歳女性、脳腫瘍を摘出したら毛に歯に骨。バニシング・ツインの胎児だった!(2015年4月24日テックインサイト)

双胎妊娠において、特に二卵性である時によく聞かれる “バニシング・ツイン”という言葉をご存じであろうか。双子を妊娠するも片方がうまく育たず、初期の段階で母体に吸収されて結果として1人だけが誕生する。そして、その胚がもう片方の赤ちゃんの体内に宿ってしまうことも極めて稀に発生するようだ。アメリカから驚きのニュースが飛び込んで来た。

ロサンゼルスの名医の執刀によりこのほど脳腫瘍の摘出手術を受けたのは、「インディアナ大学」の博士課程に身を置いているヤミーニ・カラナムさん(26)という女性。昨年9月に読解、聴解力が非常に低下していることに不安を覚え、医師の診察を受けたところ脳腫瘍と診断され、低侵襲手術の権威であるHrayr Shahinian博士が率いる脳外科手術の専門機関「Skull Base Institute」を紹介されたのであった。

頭蓋骨は半インチの切開のみという内視鏡による手術は無事成功したが、そこで仰天の事実が発覚した。なんと腫瘍の正体は胎児。骨、髪、歯がしっかりと確認されたのであった。彼女は実は双子で、しかし母親の胎内で片方の胎児が成長しなくなる、いわゆる“バニシング・ツイン(Vanishing Twins)”の現象が起きていたと考えられるそうだ。病理検査の結果は心配された悪性の所見もなく、カラナムさんは3週間ほどで普通の生活に戻れるという。
(略)

後のピノコである…かどうかはともかくとして、しかしいきなりこんなものが見つかれば本人もびっくりしたでしょうが、残念な経過を辿った胎児の冥福も祈りたいですね。
悲しむべき出来事と言うのは誰にでもあるものですが、その結果何がどうなるかは人それぞれなんだなと感じさせるニュースを二題続けて紹介してみましょう。

540kg巨体アメリカ男性、クレーン動員して病院移送(2015年4月23日聯合ニュース)

(ニューヨーク=聯合ニュース)キム・ファヨン特派員= 500kgを越える体重で挙動が不便なアメリカ男性を移すためにクレーンなど重装備と地域公務員が大挙動員される'作戦'が繰り広げられた。

22日(現地時間)アメリカ日刊ニューヨークデイリーニュースによればロードアイランド州プロビデンスのある療養院で10年目起居してきたロバート・バトラさんの体重は544kg. しかし療養院が門を閉めることになるとすぐに彼は近隣クレンストンの病院で住みかを移さなければならない境遇になった。
'複雑な医学的措置が要求される患者'のバトラさんの理事のために主保健当局者らと消防署員が去る19日手足を合わせた。 これらはすでに数週間前から移動計画を組んできた状態であった。
消防署員はバトラさんが抜け出せるように訪問を最大限広げたし、傾斜路を作って医学的に適合するように改造されたコンテナ内部で彼を移動させた。
引き続きクレーンがバトラさんが乗ったコンテナをトラック上に持ち上げて固定させた後トラックが病院に向かって出発した。

療養院と病院間距離(通り)は13kmに過ぎなかったが移動には7時間近くかかった。
州政府で保健業務を担当するマイケル ライア氏は"バトラさんの安全と保護が最善の任務であった"と話した。
バトラさんは療養院に留まる間体重が136kg増えた。
減量に失敗して病的な肥満を治療するための胃腸(偽装)手術も受けることができなかった。
彼は去る2006年あるインタビューで"失意に陥っているたびにスナックを食べたし大型ピザを注文した"としながら"政府は私が暮らせるようにしたが、私が障害を脱出するには助けになることができなかった"と話した。

まあ本人には本人なりに思い悩むところもあったのかも知れませんが、何ともはた迷惑なと言うのが正直な感想ではありますよね。
もう一件、同じくアメリカからこちらもまたとんでもない話なんですが、結果としては真逆なものとなっているようです。

米国 体重約500kgの女性、甥の死をきっかけに400kg減量(2015年3月2日新華ニュース)

【参考消息】 香港紙「明報」の2日付記事では、テキサス州のMayra Rosalesは、人生に絶望し、生きているのは食べるためだけで、1000ポンド(約453.6kg)の体重によってベッド上での生活を送るしかなく、正常な生活ができなかった。2008年に、2歳の甥が死亡し、彼女は姉から殺人罪を認めるよう求められた。自分は死を待つだけだと思って、姉の罪をかぶることにした。

Rosalesは警察に、寝がえりをうったとき、甥をつぶしてしまったと自白し、メディアに「500kgキラー」と呼ばれたが、警察は調査により甥は頭部の傷で死んだことが判明したため告発を取り下げた。Rosalesの姉は、懲役15年の判決を受けた。

それを経験したRosalesは、ダイエットして姉の子供の世話をすると誓った。医師に相談してライフスタイル、飲食習慣を変えてきた。2011年に手術を11回受けた。体重が200ポンドに減り、体つきがほっそりし身動きがとれ、家事ができ、健康状態も大幅に改善された。

Rosalesはフェイスブック(Facebook)にページを開設し、ダイエット前後の写真を公開し、肥満に苦しんでいる人々を励ます。フォロワーは1万8000人。ダイエット後、生き返ったような感じがし、過程がつらいが、成果が大きい。「希望を失わず、また頑張らなければならない。誰もが1度きりの人生だから」と感想を述べた。

いやまあ、あまりにあまりな状況であり結果であるのも事実なんですが、確かに写真を見る限りでもビフォーアフターの変貌ぶりがすさまじいですよね。
こちら一歩間違えば大惨事と言う危険極まりない状況が、意外な存在によって救われたと言うニュースです。

オーブンで遊ぶ赤ちゃん、メス猫が危険から救う(2015年3月29日新華ニュース)

海外メディアによると、つたい歩きを始めた赤ちゃんがキッチンに入ってオーブンで遊んでいたところ、家の飼い猫が赤ちゃんの様子を見ていて母性が湧いたのか、赤ちゃんの危ない行為を阻止しようする動画が海外の交流サイトで公開された。

動画では、キッチンを通りかかったメスの白猫が、片手でオーブンのスイッチを触り、もう片方の手でオーブンの扉の取っ手を掴んでいる赤ちゃんを見て、猫は危険を感じて赤ちゃんの行動を阻止しようとする姿が映っている。

猫はまず、赤ちゃんに体をこすり付け、その注意を分散させようとしたが、うまくいかなかった。次にもっと直接的に危険を阻止しなければならないと考えた。飛び上がってオーブンの取っ手につかまっている赤ちゃんの手を、足ではたくことで赤ちゃんを危険から救った。

その動画はこちらを参照いただきたいと思いますが、確かにこれは制止しているように見えますし、赤ちゃんにとってはまさに人生の転機ですよね。
男性にとって第三の足だとか我が息子だとか言われる存在は何かと気になるものですが、人生の一大決心をして手術を受けた男性が世界的に注目されています。

チン手術…でかすぎるペニス人並みに縮小(2015年2月14日日刊スポーツ)

 世界初とされるペニス縮小手術が、米国で行われた。英デーリー・メール紙電子版などによると、南フロリダ大学病院のラファエル・キャリオン医師が昨年、フロリダ州に住む17歳男性のペニスを小さくする手術に成功。同11月発売の医学誌で発表した。

 この男性のペニスは手術前、長さ約18センチ、周囲約25センチでアメフットボールのような形状をしていた。あまりにも大きく、性行為やスポーツをする上で支障があった。勃起してもそれ以上大きくならず、硬くなるだけだったという。

 男性は2日間入院。キャリオン氏は尿道を短くするなどの手術を行い、平均より少し大きめのサイズにまで縮小することに成功した。「通常と同じ勃起の機能もあり、男性は満足していた。通常、大きすぎを訴える男性はいないので、とても珍しい手術になった」と振り返った。

よく理解出来ないと言う方はこちらの画像を参照していただければと思うのですが、サイズもさることながら形態的に問題があったと言うことなんでしょうかね。
最後に取り上げますのはこちらの極めて悲劇的なニュースなんですが、まずはその悲しむべき顛末を紹介してみましょう。

米国 女性記者の質問攻め インタビュイーの少女が失禁(2015年5月1日新華ニュース)

【参考消息網4月30日】 台湾メディアによると、アメリカの女性記者が銃撃事件の取材をしており、事件を目撃した少女にインタビューしていた。そんな中、少女は尿意を催し“助けを求める合図”を女性記者に送っていた。しかし、女性記者はそれに気付かず、引っ切り無しに質問していた。少女は最終的に失禁してしまい、ズボンが濡れる様子が放送されてしまった。

台湾サイト「東森新聞網」の4月30日の報道によると、多くの記者は我先に直接ニュースをつかみ、いつも情報を最も速い時間で民衆と分かち合いたいと考えている。米メディアは、米国ミシシッピ州のテレビ局の女性記者Alexis Frazierは一緒に銃撃事件の取材に行き、当時事件を目撃した少女に対し急いでインタビューしていた。

これはまたしてもマスコミの横暴を示すとんでもないニュースなんですが、女性にとってはまさに人生最大の悲劇と言うべきショッキングな事件となったことでしょうね。
このような許容されざる悲劇が二度と繰り返されることのないよう我々が何をすべきかなんですが、とりあえず尿意を催した際にはなりふり構わずトイレに直行することが重要なのでしょうか。

今日のぐり:「神戸ランプ亭 八重洲店」

いわゆる牛丼チェーンの類はさほどに利用する機会がないのですが、それでもおおよそ大手は一通りは食べたことがある中で、名前を知るのみで今まで利用機会のなかったのがこちらのチェーンです。
何故かと調べて見ますと神戸の名に反して関東だけに店舗展開されているようなんですが、今回たまたま東京駅間近にあるこちらの店舗を利用することが出来ました。

とりあえずは無難そうな牛丼に豚汁をオーダーしてみましたが、見た目は肉質が違う気こそしますが某吉野屋あたりとよく似た感じのオーソドックスな牛丼と言うところでしょうか。
食べてみても確かに肉の味は違うんですが、全体的な味の組み立ての差はさほどに気になるほどの違いはなさそうだし、紅生姜と唐辛子をかけるとさらに差が気にならなくなってしまいました。
この辺りはたびたび牛丼を食べる熱心な愛好家の方々には好みも別れるのでしょうが、たまにしか利用しない顧客にとってはどこで食べても牛丼とはこんなものと言う安心感もあるのかも知れません。
豚汁はまあ出汁は効いてないんですが特に癖もなくこんなものか?と言う味で、肉がかなり厚いのが特徴のようですが豚汁としてみると微妙な気もします。

しかしこちらは関東限定なのに神戸と言っているし、関西全般でも一番馴染みがある吉野家は東京発祥だしで何が何やらですが、今回気になったのが地域によって牛丼の味は違うのか?と言う点です。
何しろ蕎麦文化圏の東京だから牛丼のタレも濃いめの甘辛なのか?等々期待するところもあったんですが、カップ麺の東西の商品差ほどには味に違いはないのでしょうか?
ちなみにランプ亭も最近カツ丼屋に業種転換したりしているのは吉野屋と期を一にしていますが、それだけ牛丼屋も過当競争と言うことなんですかね。

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2015年5月 2日 (土)

子供は社会の迷惑

先日保育所周囲に高さ3メートルの防音壁が張り巡らされたと言う記事が出ていて、何でも建設時に住民から反対運動を展開されこうしなければ納得してもらえなかったと言うのですけれども、ともかく全国的に待機児童ゼロを目指した保育所建設が推進されている一方で、全国各地で保育所反対運動が激化していると言う話は気になるところですよね。
それぞれに言い分はあるのでしょうがこの保育所騒音問題と言うもの、少子化対策が急がれると言う面からも決して放置して良いものではないと言えますが、各方面から注目される中で実際にその現状を調べて見ると、割合に大きな地域差、世代差と言うものがあるらしいと言う話も出ているようです。

保育園は「迷惑施設」か 近隣トラブルの裏に世代の差(2015年4月24日AERA)

 待機児童問題の解決のため保育所の整備が急がれるなか、その建設をめぐって近隣トラブルは増えている。
 ここ数年でも、品川区やさいたま市、福岡市で保育所の開園が中止になった。練馬区では認可保育所をめぐって2012年夏、「平穏に生活する権利を侵害された」として住民が事業者を提訴したケースもあった。
(略)
 とはいえ、切実に悩む人もいる。兵庫県に住む無職の男性(68)は、自宅から50メートル先に保育園があり、園庭での「お遊び」の時間は、キーキーという園児の叫び声が響く。しかも、自宅の反対側には道路を隔てて小学校のグラウンドが隣接しており、少年野球の「声出し」にも悩まされる。両方とも、男性が住んだ後に新設されたという。
「子どもの声は騒音ではない、我慢するべきだという良識派の学者や評論家は一度隣に住んでから言ってほしい。保育園ができることがわかっていれば、家を建て替えるときに2重窓にしたのに。もう今は経済力がありません…」

 隣の保育園を「許容」できるか否かの境界はどこにあるのか。
 背景には、少子高齢化社会がある。子育て世代とリタイア世代の社会における関係性は大きく変わった。教育費などの子育て経費に悩む子育て世代は、蓄えも多い上に年金で悠々自適に暮らす高齢者に不信感を抱き、一方のリタイア世代は、保育園をはじめ若者が「外に頼る」姿勢に非寛容だ
 大家族でもまれて育ったリタイア世代にとっては、核家族化した子育て世代は過保護で苦労を知らないと映るのかもしれない。退職して静かに暮らしたい世代の権利意識と、子育てに悩む世代の権利意識が真っ向からぶつかる形にもなっている。人口バランスの崩れが、社会に新たなストレスを生んでいる。

子どもの声は騒音?→関東・東北は「うるさい!」、関西は「許せる」(2015年4月24日Jタウンネット)

子どもの声を「騒音」と感じるか否か。程度の差にもよるとはいえ、甲高い声に耐えられない、という人もいれば、「子どものやることだから......」と大目に見られる人もいるだろう。
Jタウン研究所では、子どもの声は「騒音」だと思うか、都道府県別にアンケート調査を行った(総投票数1709票、2015年2月18日~4月22日)。
(略)
色分けされた地図を見ると、「騒音だ」率が高い赤とオレンジの地域は全国に広がってはいるが、東北に赤が集中しているのが目立つ。また関東・甲信・東海の各県は一様にオレンジとなっている。一方、「騒音だ」率の低い白と黄色の分布の中では、大阪など近畿エリアが目立つと言えるかもしれない。
(略)
さて、「騒音だ」率のきわめて高い県の代表が、青森県だ。投票数が少なかったとはいえ、「騒音だ」は75%、「騒音ではない」はわずか25%だった。また秋田県85.7%、福島71.4%と、東北エリアの「騒音だ」率が高い
たしかに東北を旅すると、シーンと静かな印象がある。人々も寡黙で口数が少ないような気がする。子どもの声を騒音と思う率が高いのは、そのせいだろうか。

一方、ここで大阪府を見てみよう。「騒音だ」は48%、「騒音ではない」は52%だった。近畿の「騒音だ」率は、滋賀41.7%、京都38.9%、兵庫48.5%と、のきなみ5割を切っている
さらに、奈良県。「騒音だ」は16.7%、「騒音ではない」は83.3%だった。また和歌山県の「騒音だ」率は20%。近畿6府県の「騒音だ」率の低さは、パーフェクトだった。

少なくとも大まかな傾向として、関東・東北に対し、近畿の方が子どもの声に対して「寛容」ということは言い得るようだ。しかし、その理由はどこにあるのだろうか。上記の東北の「静かさ」と比べると、近畿の街は「にぎやか」な印象が強い。このあたりが影響しているのでは、という仮説はとりあえず立てられる。だが、果たしてそれだけだろうか?
今後も引き続き調査してみたい。

ちなみに形の上では記事にあるように世代間で認識の差があって、リタイヤした高齢者ばかりがクレームを入れているようにも見えるのですが、単純に現役世代は日中は仕事をしていて保育園の近所にはおらず、そもそも騒音の実態に気づいていないと言う可能性も考慮しておく必要はあるかと思います。
また関西の場合大人の騒音の方がよほど問題だろうと言う意見もあるやに思うのですが、地域差と言うことに関しては普段の騒音程度がどの程度なのかと言うことも問題で、街中であればその他の騒音に紛れて気にならないと言うこともあるだろうし、閑散な田舎に行けばちょっとした声でも隣近所に大きく響くと言うこともあるのでしょう。
ただこの地域差も地域の高齢化率や出生率と照らし合わせてみて相関があるのかないのか微妙なところで、とりあえず地域による認識の差は大きいとしか言いようがないんじゃないかと思うのですが、一つ気になる点としては冒頭の記事にもあるように年代間の認識の差が問題の背景にあるんじゃないかと言う指摘ですよね。
イメージ的にはお年寄りと言えば子供に甘い印象がありそうですし、耳もいい加減遠くなってきたり現役世代のように夜勤明けに騒がれて迷惑すると言うこともないんだし子供の声くらい気にしないんじゃないかと言う考え方もあると思うのですが、実際にはその高齢者層からのクレームが案外に多いと言うのは実は昔からそうだったのか、それとも近年の傾向としてそうなってきたのかが気になります。
一方で実はこの子供の騒音問題と言うものが表向きの理由以外の一面もあるんじゃないかと示唆される傍証的な記事としてこういう話もあるようなのですが、まずは記事を紹介してみましょう。

公園縄張り争い 子供のボール遊びNGで高齢者ゲートボールOK(2015年4月24日NEWSポストセブン)

 安全面の観点から子供にボール遊びを禁じている公園が増えてきた。さらに、「大声禁止」など子供たちの遊び場としての公園が様変わりしている。子供にとって代わり公園の活用者となっているのがシニア世代だ。
 もちろん、公園は子供たちだけのものではない。シニア世代がいつまでも元気でいるために公園を活用するのは決して非難されることではない。しかし、この子供とシニア世代の“公園の奪い合い”では首をかしげたくなるような事態が起きているのだ。愛知県の主婦、武田真美子さん(仮名・42才)は「釈然としない思いを抱えている」と言う。
「半年ほど前に、自治会から近所の公園でのボール遊びは禁止するようお達しがでました。小学校2年生の息子とは『残念だけど仕方ないね』と話していたんですが、その数日後、平日の昼間に公園の前を通るとお年寄りがゲートボールをしているんです。
 自治会の役員さんに問い合わせたところ『実はボール遊びを禁止したのは、ボールで遊ぶ子供の声がうるさいと近隣から苦情があったからなんです。子供だけ禁止するわけにいかないので一律にボール遊びを禁止にしました。でも、お年寄りはうるさくないからいいんです』と。その公園ではゲートボール大会も開かれています。確かに子供は声が大きいけれど、納得いかない気持ちでいっぱいです」

 そうした結果、子供たちの遊び場はどんどんなくなっていく。そればかりか、「外遊びをしなくなることで運動ができない子が増えている」と指摘するのは「スポーツひろば」運営責任者の西薗一也さんだ。
「文科省が半世紀にわたって調査している体力テストのデータによると、この50年間でソフトボール投げの距離は約6mも縮んでいます。また、外で遊べなくなった子供たちは体を動かすことに慣れていないので転んだりすることがうまくできずにちょっとしたことで大けがや大事故につながってしまうことがあるのです。
 さらに、できる子とできない子の差がどんどん広がり二極化が進んでいます。スポーツを習っている子は頑張ってサッカーや水泳などに取り組むからすごく上達するんですけど、習っていない子はまったくできなくなる

これまた表向きは子供の騒音問題と言うことに絡めた問題提起なんですが、もともと公園と言うものは子供が元気に遊ぶために用意されている施設であるのに、それに対する苦情に自治体も容易に乗ってしまったと言うのはなかなか興味深い話ですよね。
ちょうど先日最高裁での判断が示された小学校の校庭で子供が蹴っていたボールが校門から外に飛び出し高齢者の交通事故を誘発した事件で、最終的に損害賠償は棄却されたとは言えありきたりなボール遊びで親に巨額賠償が請求され、一、二審でそれが認定された衝撃は大きかったし、場合によっては学校など施設側管理者が賠償請求されていた可能性も十分あったわけです。
その意味で余計な面倒やリスクを負いたくない自治体が地域からの苦情を渡りに船として、自己責任が取れない子供の締め出しを図っていると言うことも十分考えられるかと思いますが、そもそも保護されるべき存在である子供の行動に責任が終えないから禁止だ隔離だと言う発想が正しいものなのかどうか、やはり釈然としない気持ちはありますよね。
そして「団塊世代のモンスター化はこれだから…」と批判的に見ることももちろん可能なんですが、一方で学校の先生に言わせると校内で何かあればすぐ親がクレームを入れて謝罪だ賠償だと言ってくると言う話もあって、社会全体が一部の声の大きい人々に過剰反応した結果妙なことになってきているのだとすれば、「少数意見を尊重しろ!」と長年主張してきたマスコミの皆さんがこうした事例をどう考えているのかも聞いてみたくなります。

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2015年5月 1日 (金)

日本社会の高齢化に伴う社会保障制度崩壊が間近に?

時折類似の事件が報道されるところなんですが、今回はずいぶんと長期間に渡っていたらしいと推測されるのがこちらのニュースです。

父親の白骨遺体放置で逮捕「年金支給停止恐れた」愛知・半田(2015年4月30日スポニチ)

 愛知県警半田署は29日、父親の遺体を自宅に放置したとして死体遺棄容疑で、同県半田市花園町のアルバイト新美徳雅容疑者(51)を逮捕した。

 同署によると、「収入が少なく、父の年金受給の停止を恐れた」と容疑を認めている。半田署は28日、新美容疑者のマンションの寝室で白骨化した遺体を発見。同居する父親で無職の進さん(82)とみて、同署が身元を確認していたところ、新美容疑者が「仕事から帰ったら父が死亡していた」と話したため、同容疑で逮捕した。半田署によると、死後1~3年ほど経過していた。司法解剖したが目立った損傷はなく、死因は不明としている。

何しろ白骨痛いですから死因も何も判らなかったんだろうとは思いますが、80代で自宅に老親が一人きり、息子は50代でアルバイト生活と言えばなかなかに難しい家庭内状況も想像出来るところで、今後国策として自宅介護が推進されるにつれてこうした家庭がますます増えて行く可能性もあると思いますね。
社会保障と言うものに関しては全般的に抑制されていくべきものであると言う認識が財務省などを中心に次第に力を得ていて、一般論として財政再建と言う観点からその必要性は十分理解できるものであるところなんですが、それが必要ない人も含めて万人に均等に支援を手厚くするようなバラマキは時代にそぐわなくなっている一方で困窮し不本意な生活状況に追い込まれている人もいるのは確かでしょう。
特に日本社会も不況や低成長がすでに20年以上にも渡って続いてきた結果、現在の中年世代以下は社会に出てから一度として十分な稼ぎを得られた時期がなかったと言う方々もいるはずなんですが、高度成長やバブル世代で稼いできた老親達がワープアの子供世代の生活を支えると言う状況がいつまで継続出来るものなのか、そろそろ考えてみなければならない時期になってきているようです。

「ゴミ屋敷」に老夫婦、年金使い込む息子… 認知症社会(2015年4月18日朝日新聞)

 「お願いです。病院に連れていって」
 昨年の冬、岡山県内の自宅で自治体の職員に保護されたとき、70代の妻はそう叫んだ。そばには80代の夫。ともに、認知症を患っていた
 自宅は「ゴミ屋敷」になっていた。捨てられずにたまったゴミの袋が山積みになり、古くなった弁当や汚れたオムツが床を覆っていた。同居していた40代の息子は外出していた。

 夫婦は二十数年前、夫の定年を機に故郷の岡山県に移り住んだ。年金は夫婦で月約30万円あり、安心した老後を送れるはずだった。
 だが、2人の暮らしは、認知症によって大きく変転した。
 移り住んで10年ほどすぎた頃、夫は脳梗塞(こうそく)を起こし、車いすでの生活になった。妻の話を忘れる。過去の記憶と現在を混同する。脳梗塞の後遺症で認知症も進んだ。
 「老老介護」は重労働だ。妻はデイサービスも利用しながら夫の生活を支えた。介護疲れから酒を飲むようになり、やがて認知症になった。家が荒れ始めたのは、数年前からだ。

 そんなときに、県外にいた息子との同居が始まった。
 それからの夫婦の暮らしぶりについて、福祉関係者の記録にはこう残っている。「何カ月も入浴できず、適切な食事もとれず、ネグレクト(介護放棄)状態であった」
 息子は独身で無職。借金もあった。夫婦の年金が振り込まれると、決まって20万円が消えていた夫名義のカードの借り入れも約300万円にのぼった。
 近所などからの通報で、自治体もこの家の異変に気づいた。昨冬、自治体職員が息子の留守を見計らって家に入り、夫婦の保護に踏み切った
 夫婦はいま、自治体などの支援を受け、同じ老人ホームに入っている。息子は同じ家に住み続けている

 今月、記者が夫婦を訪ねた。
 「お父さん、昔は気難しくてね」「息子はしっかり者だったの」。苦しんだころの記憶は抜け落ち、妻が語ってくれたのは楽しかった時代の思い出ばかりだ。部屋には、夫がリハビリで書いた手紙が貼ってあった。震える字で、こう書かれていた。
 〈仲良く、続けませう〉

認知症の老親に対するネグレクトとして批判的に見ることも十分可能な記事ではあるのですが、実際問題親の年金を頼らなければ生活できない息子世代と言うのは確実にいるのだろうし、そうした世代が今後一斉に親による経済的扶養力を喪失した場合に社会保障がどのようになっていくのか、なかなか難しい問題であるとは言えそうですよね。
気になる話として先日は40〜50代の中高年ニートが急増していると言う記事が出ていて、かつては若年者の特徴のように語られていた引きこもりも時代が進むごとに高齢化しているのだなと改めて感じたのですが、こうした引きこもりが成立すると言うのは当然ながら親世代が経済的に扶養力があると言うことが大前提になっているわけです。
今後それら親世代が平均寿命の80歳代で亡くなったとして子供世代も普通であれば定年を考えるような歳になっているでしょうし、そうでなくとも何十年も職歴もなく引きこもっていた人々に外の世界に出て稼ぐような生活力があるとも思えませんが、当然ながらせいぜい最低限の国民年金程度しか持っていないだろうこれらの方々に対しては生活保護受給者になるくらいしか道がないと言うことですよね。
国や自治体にしてもそうなる前に何かしら手を打っていくべきなのかと思うのですが、現実的に引きこもっても食べていける、何の不自由もなく生活できていると言う人々が社会に出る必要性を感じるかと言えばこれも疑問で、将来困ったことになるのが目に見えているし社会に迷惑もかけるから今から外に出て働きなさいと言われても知ったことかと反発されるのがせいぜいでしょう。
医療における皆保険制度などもそうですが、国全体が成長し国民が着実に貯蓄を殖やしていくことが前提で設計された社会保障全般が今後ますます歪みを増大させていくと指摘されていて、そろそろ抜本的な改革が必要だと言う点では程度の差はあれ誰しも頭で理解はしているんだろうと思いますが、それでは実際にどういう制度がよいのかとなるとこれはなかなか難しい話になりそうです。

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