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2015年4月30日 (木)

ネット利用の自由とそれに伴うトラブル

世間では連休連休と大騒ぎなのがこの時期ですが、行楽シーズンで様々な方面に出かけようと言う方々に警鐘を鳴らすこんな記事が出ていました。

GWの行楽写真、SNS投稿に注意を プライバシー漏えいリスクも IPA(2015年4月27日ITmedia ニュース)

 ゴールデンウィークの思い出の写真をブログやSNSへ投稿したことで思わぬトラブルに巻き込まれる場合もあるとして、情報処理推進機構(IPA)が注意を呼び掛けている。投稿した写真に含まれた位置情報で居場所が特定されたり、一緒に写っている人に無断で投稿してトラブルに巻き込まれる場合もあると指摘している。

 IPAが実施した意識調査によると、「友人と一緒に写った写真を勝手に自分のブログに貼り付けて公開した」ことが問題と回答した人は29.7%。残りの7割以上は、他人が写った写真をネット上に公開することに問題意識を持っていないと指摘する。

 デジタルカメラなどで撮影した写真には、撮影日時やGPS情報などを含む「EXIF情報」が付加されている。写真を投稿する際に自動的にEXIF情報を削除するブログやSNSもあるが、そういった機能がないサービスの場合、GPS情報が付加されたままの写真を投稿すると、閲覧者は撮影場所がどこであるのか特定できてしまう。例えば、自宅で撮影した料理写真から自宅の住所が判明する――といったリスクがあると説明する。

 ブログやSNSに投稿した写真の公開範囲を指定しても、閲覧者が写真をダウンロードしてメールで送信したり自身のブログで再公開したりする可能性もあると指摘。公開範囲に関わらず「全世界の不特定多数の人に閲覧される状況にある」という認識を持つ必要があるとしている。

 友人の写真などを本人の許可なくブログやSNSで公開した場合、一緒に写っている人のプライバシーや肖像権の侵害などに発展する恐れもあると警告。公共の場所で撮影した写真でも、その場所に居合わせた人や、絵画・ポスターなどの著作物が写り込んだ場合、内容や状況によってはプライバシーや肖像権・著作権侵害トラブルに発展する可能性もあるとしている。

 こうしたトラブルを避けるため、(1)投稿時にはEXIFのGPS情報の有無を確認し、GPS情報が付加されている場合はアプリやツールなどで削除する、(2)一緒に写っている人に事前に投稿の許可を得る、(3)公開する必要のない写り込みは特定できないように加工をする――ことをすすめている。

近年は個人情報保護ということは盛んに言われるようになりましたが、友人知人はもとより赤の他人から思いがけない情報が流出するリスクはあって、この種の情報がいつ社会的価値のあるものと認識され注目されるかも判らないこと、そしてひとたび流出した情報は基本的には消せないということは認識しておく必要がありそうです。
まあしかし、スマホ等で気軽に投稿を繰り返している大部分のライトユーザーがGPS情報を削除だ写真を加工しろだと言われてもさっぱりでしょうし、普段から友人知人間でSNSに投稿を繰り返しているのに自分が写っているときだけは投稿しないでと言うのも無理がありそうですよね。
スマホで気軽に写真をとっては即SNSにと言う人も多いのですから、メーカー側が素人にも簡単にプライバシー保護を設定できるようにしておくべきかと言う気がしますが、意図的にあるいは悪意を持って他人の情報を掘り下げ拡散する方々を前にするとなかなか完全な防御策はないのも確かです。
この点では情報の流出源対策だけではなく、流通経路対策と言うことも必要になってきますが、例えば悪意を持って他人の個人情報を公表した相手を訴えるというとこれまたなかなか微妙な判断になりそうですし、BBS等で多数が断片的な情報を持ち寄ってなんとなく個人の情報が明確化していったような場合、一体誰に責任を取らせるのかも難しいところです。
最近ではプロバイダイーに情報の削除や悪意のある個人の情報開示を求めるということもしばしば聞かれるようになりましたが、多くのライトユーザーが関わる可能性のあるSNSに関しても、先日悪意のユーザーに対するこんな対抗策が出てきたと言います。

Twitter、嫌がらせツイートを削除するまでアカウントを停止する新対策(2015年4月22日ITmediaニュース)

 米Twitterは4月21日(現地時間)、嫌がらせ対策強化の一環として、「Twitterルール」(利用規約の1つ)の改定とルール違反の取り締まり強化、およびコンテンツフィルター機能のテストを実施すると発表した。

 Twitterルールの変更では、「暴力および脅迫」という条項の、これまで「他者に対する直接的、具体的な暴力的脅迫を禁じます」となっていた部分を「他者に対する脅迫などの暴力行為やその奨励を禁じます」とした。旧版では禁止する行為を限定し過ぎていたが、新しい文言は禁止されるコンテンツの範囲をより良く表現しているとしている。

 取り締まりの強化では、Twitterのサポートチームが、嫌がらせを行っていると判定したアカウントを一定期間停止する権限を持つようになった。これにより、複数のアカウントが特定の人やグループを攻撃し始めた場合などに、効果的に対処できるようになるとしている。

 Twitterは以下の4つの画像で、停止したアカウントのユーザーに「Twitterルールに違反したのであなたのアカウントを停止しました」という通知が表示され、停止を解除するには自分の電話番号を入力し、ルールに抵触したツイートを削除するよう促されるという流れを説明している。

 コンテンツフィルター機能というのは、Twitterが嫌がらせであると判定したツイートのタイムラインへの表示を減らすというものだ。嫌がらせかどうかの判定には、例えばそのツイートを投稿したアカウントが作成されたばかりのものかどうかや過去に嫌がらせとして報告されたツイートとの類似性など、さまざまなシグナルを使う。嫌がらせと判定されたツイートは削除されるわけではなく、意識して検索したりすれば表示できるが、タイムラインに表示されなくなるという。
(略)

興味深いのは情報拡散源としての機能制限の方法論として、アカウントの停止や問題発言の削除を促すといった対策だけでなく、その表示に対しても制限を加えるということで、もちろん興味や関心を持った人間であればキーワードに基づいて検索し情報収集もするのでしょうが、拡散初期の対策としてはそれなりに有効そうに思えます。
Twitterの場合は登録に個人情報は必要ない匿名型のSNSですが、かねてネット利用は匿名であるべきではないと考える方々もいて、また実名登録制の方が発言内容等も建設的であると言う意見もあり、裁判等にもつれ込むような事件が起こるたびに議論になるところです。
かつての会員制であったパソコン通信時代には著名人も実名で議論に参加し非常に深化した議論も交わされたと懐かしむ声もありますが、この辺りは実名だからと言うよりもコテハン同士で付き合いが長く気心が知れていることから、言葉じりを捉えての誤解を受けることが比較的少なかったと言うこともありそうに思います。
逆に匿名であるからこそ発言できる内容もあると肯定的に評価する向きもあり、インターネット世代以降の利用者は匿名であることにこだわりを持っている方々も多いように感じますが、これまた悪意の発信者も含めて一見匿名ではあっても本当の意味での匿名性はなく、何かあれば個人情報を突き止められてしまうことを理解しておく必要はありますよね。

馬鹿発見器騒動に典型的に表れているように、誰かがネット上で反社会的、反道徳的とされる行為を行った場合に、その個人情報が集中的に検索されさらされてしまうと言うケースが散見されますが、悪意の発信者であってもこうした個人詮索とは決して無縁ではないし、実際に個人が特定され謝罪に追い込まれたと言うケースもあるわけです。
ただ他人の個人情報を詮索して晒してしまうようなタイプの方が、無自覚に情報を垂れ流すライトユーザーよりは一般にスキルは高そうだと考えると、本当に対策すべきなのは単なる野次馬的に集まってくる大勢の中に隠れている一握りのスキルを持った悪意の存在なんだろうと思うし、彼らに関しては火をつけてまわるだけでなかなか尻尾をつかませないと言うことはありそうですよね。
最近は有名な京都府警を始め警察もサイバー犯罪対策を進めていますが、ネット上の反社会的行為の場合一般的な犯罪行為と違って法律上の対処が難しい場合も多いようで、これも法的規制をしっかりしなければ取り締まりの実が上げられないと言う声に対して、むしろ良心的なユーザーの間で公権力によるネット規制強化に反対する声も根強いように感じます。
新聞社などのやっているきちんと管理されたサイトでも勝手に発言を削除された、言論の弾圧だとかえって炎上することも少なくないことを考えると、いたずらに管理や規制を強化すればいいと言うものでもないのでしょうが、末端ユーザーとしては少なくとも実生活で心がけている程度にはネット利用においても様々な注意を払っておくことが、とりあえずの最大公約数的な対応策と言うことになるのでしょうか。

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コメント

そもそもなんでGPS情報なんて入れる仕様になってんだろ?

投稿: | 2015年4月30日 (木) 07時41分

地図と連動させて足跡をたどれるのが楽しいらしいですね。
この場合他人からも同じことが出来ちゃうのが難点ってことなんでしょうけど。
自宅から遠い旅先で風景写真撮るくらいなら問題ないのかな?

投稿: ぽん太 | 2015年4月30日 (木) 09時14分

よくわからないが、スマホとかごく一部のデジカメあたりしかGPS機能はないはずなんだけど。
大半の何でもかんでもポコポコ載せるようなレベルの人たちって、こんなこと言われても理解できないんじゃない?

投稿: hisa | 2015年4月30日 (木) 09時53分

google+の「ストーリー」って機能おそろしいよ
撮った写真がスマホから勝手に吸い上げられて、
地図上で移動の足跡をたどれる写真つき旅行記をgoogle+が勝手に作成している

投稿: | 2015年4月30日 (木) 10時51分

まさしくそのリテラシーの低そうな人々が気楽に使っているスマホのデフォルト設定が問題であるようなので、この辺りはメーカー側にも改善を求めたいところです。
ところで勝手に写真を撮られて問題化と言うことに関しては自動車の速度自動取り締まり装置(オービス)のケースもありますね。
http://blog.goo.ne.jp/naosuke26_1978/e/645e7223c53289768867c7263dc4adcd
警察ですら訴訟沙汰を恐れて対策を講じたと言うことですから、スマホもどこかで一件民事訴訟なりが起きれば一気に対策が進むようになるのかも知れません。

投稿: 管理人nobu | 2015年4月30日 (木) 10時54分

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