« 生保関連の支出が抑制される中で | トップページ | 今日のぐり:「大阪王将 福山平成大学前店」 »

2015年3月14日 (土)

法律を文字通り解釈すると奇妙な結果になる?

いわゆるぼったくり系のお店と言うのは未だに各地にあるようで、先日は東京都内で営業する居酒屋がグループ内で看板だけをかけ変えながら以前からぼったくりを続けてきたのではないかとネット上で騒ぎになりましたけれども、どうやらこのところぼったくり業界にも構造的な変化が起こってきているらしいと言うニュースが出ていました。

歌舞伎町ぼったくりキャバクラ摘発 51万円請求された客が見たもの(2015年2月24日東京ブレーキングニュース)

 2月24日までに歌舞伎町のキャバクラ「Clube Cenote」の責任者と従業員ら五人が逮捕。報道によれば、被害者は32歳の居酒屋店勤務の男性。朝の五時に入店して眠り込んでしまい、昼の12時ごろに起きたが約51万円請求されたという。払えないと言うと「帰れる訳ねえだろ」と腹を殴り約13時間にわたり客引き、トイレ掃除等で働かせた。「逃げると殺すぞ」という文句も吐かれたらしい。被害者男性は恐怖のあまり、富士山に逃げれば捕まらないと思い、結果静岡で発見、保護された。

 逮捕された従業員たちが連行されていた場面をテレビで見たが、絵に描いたような「歌舞伎町のヤクザ」で、力士や柔道、ラグビー選手並みの体格に凶悪な面構え。この面々で脅されたら、被害者も「本当に殺される」と思ったのではないか。また連行される従業員たちの表情を見ても、反省している様子はないようだ。そもそも罪状は、ぼったくり条例違反なので微罪と言えば微罪である。それゆえの余裕の表情なのだろう。

 このキャバクラは去年11月オープンから「40分3万円程度」の料金を請求。ぼったくりとは言い切れない額の「プチぼった」疑惑で新宿署に苦情が50件ほど寄せられていたのに、警察は今まで放置していた。店は歌舞伎、区役所の裏あたりにあるのだが、歌舞伎町全体に言える事なので、通りによってボッタクリが多い地域とは言えないものの、この店の所在地もボッタクリが比較的多い場所だ。

 読者におかれては、とにかく、どんな店でもキャッチに着いて行ったらロクな目に遭わないという事を念頭に置いて欲しい。しかも、最近のキャッチはタチが悪く、歌舞伎町を古くから根城にしているヤクザの親分にでも客引きをする始末である。暴力団排除条例と暴力団対策法が施行される前は、東京の繁華街は地回りと呼ばれるヤクザのパトロールがあったのだが、最近は出来ないのでキャッチもやりたい放題である。通行人に向かって暴言を吐く者、時には暴力に及ぶ者、キャッチの暴力化が目立つ。

 キャッチさえ気をつければ、歌舞伎町は安全に遊べる街ではある。表の治安を守るのが警察なら、裏で実は治安を維持していたのがヤクザと言える。そのバランスが崩れた為、警察は表向きしか取り締まれなくなり、警察の目が行き届かない裏社会の治安を守っていたヤクザが通りから引っ込んでしまった。それ故、キャッチが街の隅々に立つ結果となったとも言える。

 暴排条例でますます、ヤクザが食えなくなっていく現在、「微罪で逮捕ならまだマシ」と考えてこのようななりふり構わぬぼったくり店や架空請求等は減らないと思えるのだが......。

事の性質上この種の店を完全に撲滅するのも難しいのでしょうが、ひと頃から暴力行為の取り締まりが厳しくなってきた暴力団の衰退が奇妙な影響を及ぼしてきているようだと言う話だとすると、なかなか警察としても組織だった対策は難しいのかも知れません。
ただ記事を読んでいて気になったのが客に暴言を吐き殺すとまで脅しあげ暴力まで振るっておきながら「ぼったくり条例違反」と言う微罪に問われるだけなのか?と言う点で、一般的に料金で揉めていると訴えて警察に連絡しても民事不介入と相手にされないケースが多いのだそうですが、記事にある通りの話であれば脅迫、恐喝さらには暴行、監禁と言った罪に問われそうな気がしますがどうなのでしょうか。
もちろんこうしたケースは例外的で多くは各種犯罪行為に引っかからないグレーゾーンを追及してくる店が多いのだと思いますが、基本的にグダグダに酔っ払っているようなお客が被害に遭いやすいのだろうと考えると、その場で冷静に適切な対応を取れと言っても難しいものがありそうですよね。
その法的なグレーゾーンと言うものは今の時代あちらこちらにあって、そもそも刑法など主要な法律が起源を遡れば明治の頃に制定されたと言った事情がある以上時代に合わない部分があることはある種必然ではあるのですが、先日それが違法になるのか?とちょっとびっくりしたこちらのニュースを紹介してみましょう。

安倍首相の「美容室でカット」は違法?「男の散髪」をめぐる奇妙なルール(2015年3月10日弁護士ドットコム)

安倍晋三首相が楽しみにしている「美容室でのヘアカット」は、法令違反の疑いがあるーー。そんなニュースが3月4日、日本経済新聞に報道され、美容師業界に動揺が広がっている。安倍首相は妻の昭恵さんから勧められて、東京・渋谷の美容室に通っているようだが、美容師が男性の髪をカットするのは「違法」だというのだ。

●「男性のヘアカット」は厚労省の通知で規制

根拠とされるのは、厚生省環境衛生局が1978年12月に各都道府県知事あてに出した「理容師法及び美容師法の運用について」という通知だ。その「2の(2)」には「美容師の行うカッティングについて」という項目があり、こう書いてある。
<美容師が、コールドパーマネントウエーブ等の行為に伴う美容行為の一環として、カッティングを行うことは、その対象の性別の如何を問わず差し支えないこと。また、女性に対するカッティングは、コールドパーマネントウエーブ等の行為との関連の有無にかかわらず行って差し支えないこと。しかし、これ以外のカッティングは行ってはならないこと>
ちょっとわかり辛い書き方だが、要するに「美容師は、女性のカットは無条件にしていいが、男性については、ただカットだけをするのはいけない」ということだ。これはいったい、どういうことなのか。厚生労働省にきいてみた。
「美容所での男性のヘアカットを一律で禁じているのではなく、『パーマ等の行為に伴う美容行為の一環として』なら認めています。ただし、男性の『カットだけ』という行為は、本来的には理容所でおこなわれる行為と想定しており、美容所でおこなってよいという整理はしていません」(厚生労働省健康局生活衛生課)
つまり、ヘアカットと同時に、パーマや白髪染め、カラーリングなどの施術を行えば、問題ないというわけだ。ただ、美容室でよくおこなわれている洗髪後の簡単なマッサージは、「美容行為の一環」とは認められないという。そのため「マッサージつきだからカットだけでOK」とはならないのだ。

●「そんな規則は初耳」と驚く美容室店長

しかし、美容室でカットする男性もごく普通になってきた。「違法」と言われても、ピンとこない現状がある。実際、東京都港区のある美容室店長も「そんな規則は初耳。何かの間違いなのでは?」と驚きを隠さない。
「美容室業界では男性客が年々、増えていて、多いサロンでは3割くらいが男性客だと聞いています。理容師さんは刈り上げや髪の毛の『面』を作る技術は高いと思います。でも、最近の流行は、メンズも柔らかさや自然さを出すことです。この技術は美容師のほうが高い。ガールフレンドや奥様に勧められて、来店する男性客も多いんですよ」
美容室店長はこう口にする。
「開店にあたって、保健所から細かい指導が入りましたが、その際も男性のカットに関する注意はありませんでした。前職の大手サロンでも、当たり前のように男性の『カットだけ』をしていましたよ・・・」
しかし、こうした声について、先の厚労省健康局生活衛生課の担当者は「美容師が通知にそった運用をしていない実態があるならば、そもそも問題です保健所の指導が行き届いていない可能性があります」と話しているのだ。
では、保健所の指導はどうなっているのだろう。東京都の保健所担当にたずねてみると、こんな答えが返ってきた。
「その通知は認識しています。しかし、この通知の内容をもって、通知通りに指導をしているかと言われれば、現状はしておりません。実態に照らすと、通知書通りの指導をすることは難しい現状があります。地方自治法では、国からの通知や通達を『技術的助言』という位置づけに置いており、どう対応するかは自治体の判断という運用が、浸透しているものと考えています」(東京都福祉保健局健康安全部)

●「理容師業界のための通知」にメスは入るか?

自治体ごとに対応は異なる。東京都とは対照的に、高知市保健所は積極的な指導をおこなっている
「高知市では、国が定めている基準にしたがって、法令遵守をしていただきたいと県の美容師組合に要請したり、折にふれて指導をおこなっております。市民の方から通報があったり、定期的な監視指導の際に『男性カット』のようなメニューがあれば、内容をチェックすることになります。男性の美容室利用が増えているからといっても、国が実態をみて、通知上で容認しないかぎり、市として認めることはありません」(高知市保健所生活食品課)
どうやら美容室でヘアカットを望む男性は、近隣の自治体がどんな方針を取っているのか、確認しなければいけないようだ。ある自治体関係者は「実態とかけ離れた厚労省の通知」が生き残っている背景について、次のように明かす。
「実際のところ、自治体の対応に影響を及ぼしているのは、理容師組合なのです。1000円カットや美容室ブームで、理容室の客足は年々減っており、客の奪い合いが激化しています。美容師がそもそも免許に含まれていない『カミソリ』を使う行為をしたら、さすがに問題ですが、髪を切るのは、理容師と美容師のどちらにも認められた技術です。理容師業界のための通知であって、実態からはかけ離れているんですけどね」
安倍首相が美容室で、実際にどんなメニューを選んでいるのかは不明だ。しかし、現状とかけ離れた「奇妙なルール」にメスを入れたら、「違法行為に加担しているのではないか」という疑いをかけられることもなく、正々堂々と美容院通いができるのではないか。

一体なんだこれは?と思うような話であるし、予想通りそんな通達は知ったことかで男性客にカットをしている美容室も少なからずあるのが実態だと言うことなんですが、この辺りの対応は各地で異なると言うことですから、転居等で今まで通り美容室でカットしてもらおうと思ったところ断られたと言う経験のある方もいるかも知れません。
注目すべきは何故こんな意味不明のルールが残っているのかなんですが、そもそも論として理容とは髪結いから発展した髪を切って調える等の理容を業とする者であり、一方で美容とはパーマや化粧等により容姿を美しくする者と定義され、1957年に理容師法から美容師法が別れたのもあくまでも女性を対象にした法律として制定された事情があって、美容とは関係ない理容としての調髪行為は業務の対象外であったようです。
ただわざわざ美容室でカットしてもらいたいと言う顧客が例え男性であったにせよ美容に興味がないとはちょっと思えませんから、今どき男だ女だと性別を根拠に区別するべきでもないのだろうし、また地方によっては理容にせよ美容にせよ店舗数自体が少なく選択枝がないと言うことであれば、あまり厳しく言われても利便性が大いに悪化すると言うことにもなりかねません。
一方で理容側から見れば経営的視点で美容に客を取られたくないと言う判断もあるようで、業界団体として圧力をかけたくなると言うのもまあ判らないことではないのですが、しかし今の時代にあってもこんなびっくりしたルールが残っていて総理の行動にも影響を与えかねないとなると、社会の実態に即していない法律など数え上げればいくらでもあるのかも知れませんね。

|

« 生保関連の支出が抑制される中で | トップページ | 今日のぐり:「大阪王将 福山平成大学前店」 »

心と体」カテゴリの記事

コメント

ウヨ安倍涙目ざまあw

投稿: | 2015年3月14日 (土) 09時17分

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)




トラックバック

この記事のトラックバックURL:
http://app.cocolog-nifty.com/t/trackback/519753/61275938

この記事へのトラックバック一覧です: 法律を文字通り解釈すると奇妙な結果になる?:

« 生保関連の支出が抑制される中で | トップページ | 今日のぐり:「大阪王将 福山平成大学前店」 »