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2015年3月18日 (水)

ところで「別れてくれと言う前に死ねよと言って欲しかった」ってすごい台詞ですよね

このところゴシップネタとして注目されているのがこちらの事件なんですが、容疑者の供述に対して各方面から「んなアホなことがあるかい!」と突っ込みが入っているともっぱらの噂だそうです。

准教授「殺してと言われた」大学院生殺害(2015年3月16日日テレNEWS24)

 先週、福井大学の准教授の男が教え子の女性を殺害したとして逮捕された事件で、容疑者の不自然な行動が逮捕のきっかけとなっていたことがわかってきた。捜査本部が置かれている福井・勝山警察署から最新情報を藤田大介アナウンサーが伝える。

 16日午前から福井大学大学院准教授・前園泰徳容疑者(42)の自宅の家宅捜索が行われ、午後2時半前に終了、自宅からはパソコンや段ボール箱、プラスチックケースなどが運び出された。

 この事件は、前園容疑者が12日、勝山市内に止めた車の中で、教え子で東邦大学大学院生・菅原みわさん(25)の首を絞めて殺害したとして逮捕されたもの。その後の警察の調べで、前園容疑者は「知人の女性が事故を起こし自宅から徒歩で助けに行った」と話したものの、雪が積もっていたにも関わらずサンダルを履いていたなど不自然な点が多かったことが事件の発覚につながったという。

 新たに動機について捜査関係者によると、前園容疑者は「菅原さんは死にたがっていた」「薬を飲んで苦しがっていたので助けた」「殺してと言われた」と供述していることが16日、新たにわかった。

 菅原さんは去年10月、体調不良を理由に千葉県にある東邦大学を休学し、福井に移住していた。警察では事件の背景に恋愛関係のもつれがあったとみて動機などを慎重に調べている。

もちろん若い女性が鬱症状から自殺を企図すると言うことは大いにあり得ることだし、薬物反応等々死因に関しては今後の客観的な検証結果に期待したいところなんですが、さすがにこれだけ供述内容に不自然なところが多すぎるとなると世間的な心証は悪いと言う気はしますでしょうか。
せっかく高学歴で社会的地位もちゃんとしたものがあるのに、わざわざこんな犯罪に走らなくても…と言う声もあるようですが、ここで注目したいのは「菅原さんは死にたがっていた」「薬を飲んで苦しがっていたので助けた」「殺してと言われた」と言う一連の供述から伺える容疑者の想定するストーリーで、まさしくこれは森鴎外の「高瀬舟」状態と言える話の流れですよね。
今回その動機経緯において今のところもう一つ同情や情状酌量の余地が乏しい気はするとは言え、以前から「それは仕方ない」「罪に問う方が問題」としか言えないような悲劇的な事件が時折見られてきたのが介護領域で、先日もこんな深刻な事例が報告され多くの人々の悲嘆の声を誘っているようです。

長男殺害の疑い、80歳母親逮捕 「介護疲れた」 大阪(2015年3月15日朝日新聞)

 長男を殺害したとして、大阪府警は15日、無職栢森敞子(かやもりしょうこ)容疑者(80)=大阪市旭区高殿6丁目=を殺人の疑いで逮捕した、と発表した。長男は知的障害があったとみられ、栢森容疑者は調べに対し「息子の将来を悲観した。介護に疲れた」と供述しているという。

 旭署によると、栢森容疑者は15日朝、自宅でタオルのようなもので長男の稔さん(54)の首をしめたり口や鼻をふさいだりして殺害した疑いがある。「息子を殺した」と電話で伝えられた長女(52)=府内在住=が2階居間の布団の上で倒れていた稔さんを見つけた。

 栢森容疑者は調べに「夫は施設に入っており、長男と2人暮らし」と説明。近所の女性(56)は取材に対し「旦那さんと息子さんの介護で、疲れていないか心配していました。ショックです」と話していた。(平井良和、山中由睦)

もちろん客観的に見れば各種介護サービスが利用できるだろうとか、行政なり医療機関なりに早く相談していればと言った考え方はできるのでしょうが、当事者とすれば何年、下手すれば何十年単位で身内の介護に従事し自分も年老いていく、そして今後状況が何ら良くなることはないだろうと言う未来絵図が想像できてしまうとなれば、いっそ自分の手で始末をつけて…と言う考えが浮かぶのも無理からぬものがありそうです。
近年世界的に安楽死と言う議論が盛んになっていて、実際に一部の国や地域では医学的に終末期と認定された状態等々の条件付きながら積極的安楽死が実施され始めている状況なんですが、考えてみれば自分で主体的に判断して死ぬの生きるのを決められるケースよりもそうでないケースの方が圧倒的に多いわけで、今回のケースのように身体的にはまだまだお元気(だっただろう)と思われる症例にどう対処すべきかです。
医学的な観点を離れて社会的な観点で見ても、先日シングルマザーの生活が困窮していると言う記事が出ていましたけれども、これも子供を抱えたままではフルタイムの仕事に就けない、そもそもそんな訳ありの女性に対する働き口の求人がない、そして子供を預けて働きに出ようにも収入が少ないためにコスト負担ができないと、言ってみれば手詰まりに近い状況であるようです。
少子化対策がこれだけ言われる時代に子供を産んだと言うだけで国の宝と言ってもいいと思いますが、どうも先日も書きましたように日本の少子化対策と言うものは夫婦揃って子供を育てると言うスタイルに固執していると言うことなのか、その他のケースに対して今ひとつ行き届かないところがあるようにも感じらるところで、国が動かずとも自治体レベルからでも早急な対策が望まれるところでしょうね。

お隣中国などでは長年続いた一人っ子政策の結果として人口構成が極めて歪になり今後の社会的影響も懸念されているそうですが、何より問題なのは公的社会保障が未発達な国で家族内で親を養うと言うことを前提に社会が成り立っている以上、一人っ子は何もなくとも一人で二人の親の老後の面倒を見ていかなければならないと言う、極めて高い水準での将来負担が約束されていると言う点です。
一人っ子で親族一同から甘やかされ、高学歴を積み上げて高収入の仕事に従事し十二分に親に恩返しが出来ていた時代ならともかく、今や中国社会においても大学出は当たり前、景気後退局面に入ってまともな仕事に就けるかも怪しくなってきたと言う時代になると、これは大きな社会不安が今後急速に顕在化してくるのも当然と言えば当然すぎる未来絵図でしょうね。
その点まだしも年金だ、各種の社会的支援だと精度的には整っている日本の方が同じ少子化と言う現実は同じでもまだしもマシであると言えるのかも知れませんが、それを本当に必要としている方々が制度そのものを知らない、利用出来ていないと言うことになれば意味がない話で、この辺りはどこが主体になるにせよもう少し周囲から手を差し延べていく動きが求められるところなんだと思います。

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コメント

昭和歌謡って変なタブーがないだけストレートな気が

投稿: | 2015年3月18日 (水) 08時22分

歌に限らず文学や映像芸術なども時代背景を知っていないと理解しかねるところがありますよね。
そうは言ってもゲルニカなど初めて見れば思わず笑いたくなるのはまあ、仕方ないかなと思うのですが。

投稿: 管理人nobu | 2015年3月18日 (水) 12時22分

「私なりにベストは尽くした」55歳息子の言い分…81歳母“ゴミ屋敷”で餓死、体重18キロの残酷
http://www.sankei.com/west/news/150318/wst1503180007-n1.html

投稿: | 2015年3月19日 (木) 09時24分

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