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2015年1月

2015年1月31日 (土)

医療従事者に求められる情報発信とは

猫も杓子もネット利用が当たり前と言う時代ですが、先日こんな記事が出ていたことをご存知でしょうか。

医療者が患者との距離縮める試み 素顔を次々ウェブマガジンに(2015年1月20日産経新聞)

 東日本大震災をきっかけに地域医療に携わる医療者らが、自分たちの素顔を紹介するインターネット上の雑誌「ウェブマガジン(ウェブマガ)」や、住民交流のためのカフェを始めている。患者と医療者の距離を縮める試みとして注目されている。(村島有紀)

交流の場に

 「地方と都市の医療情報の格差を埋めたい」と話すのは、宮城県登米市で在宅診療所「やまと在宅診療所・登米」を運営する医師の田上佑輔さん(34)。東日本大震災で大きな被害を受けた被災地への医師派遣プロジェクトを通じ、地方の医師不足を痛感。東大附属病院(東京都文京区)を休職し、一昨年4月に市立登米市民病院の近くに同診療所を開設した。1日平均10軒を訪問診療する。
 昨年6月には、震災のボランティア活動などで知り合ったウェブデザイナーや後輩医師らとともに、ウェブマガ「coFFee doctors(コーヒードクターズ)」(coffeedoctors.jp)をスタート。診察室では伝わらない医師の素顔を紹介しようと、がんの先進医療、精神科や美容など各界の医師30人のインタビュー記事などを掲載する。昨年末に始めた記事配信では、在宅診療から海外の医療情報まで幅広く扱う。
 田上さんは、ケアマネジャーらが常駐するカフェもオープン。医療関係者と患者、地域住民の交流の場になっている。
 「気軽に話せる環境があれば、医療情報を知っている人が得をして、知らない人が損をするようなことにはならない」と田上さんは語る。

大学病院も

 東北大病院(仙台市青葉区)の広報室が、昨年11月から始めたのはウェブマガ「hesso(へっそ)」(www.hosp.tohoku.ac.jp/hesso)だ。震災前には広報室もなく一般向けに情報を発信する態勢ではなかったが、震災後に転換した。被災地の医療機関に医師を派遣することが増え、地域社会とコミュニケーションを図る重要性が増したためだ。
 ウェブマガの開始は、国立大病院の中では初の取り組みといい、広報室副室長の溝部鈴(れい)さん(39)は「大学病院は、研究の実験台にされるというイメージを持たれがち。しかし、実際はチーム医療で患者にとって最善の医療をしている。大学病院のイメージを変えたい」と話す。

若手の医療者も

 医師や看護師、薬剤師の卵が発信するウェブマガもある。平成25年11月にスタートした「M-Labo(エムラボ)」(mlabo.net)は医療系学生が主に記事を書く。編集長の東京薬科大5年、藤巻慎(しん)さん(24)は、震災直後の23年3月20日に宮城県石巻市に入り、病院などでボランティアをした。
 それをきっかけにチーム医療に関心を持ち、学外の勉強会などに参加。知り合った医学、看護学生らとエムラボを立ち上げた。
 藤巻さんは「医学、薬学、看護学生の情報格差を埋めたい。自分たちが外部に発信することで、外部とも連携しやすくなり、医療が抱える課題を解決できるようにしたい」と話している。

 ■多くの患者にとっても有益

 東大医科学研究所の上昌広特任教授(医療ガバナンス論)の話 「これまで医療界は仲間内で閉じこもることが多く、社会への説明という意識が希薄だった。医療は多様で、現場の医師が直接、自分が直面している具体的な問題を伝えることは、多くの患者にとっても有益。今後、試行錯誤を繰り返しながら、よりよい情報伝達手段として発展していくと思う」

しかし医療の情報発信と言えば、以前に医療崩壊と言うことが盛んに言われ始めた頃から、それまで医療バッシングと言われるほど医療に対して否定的なスタンスで接してきたマスコミ諸社が手のひらを返し始めたのはご記憶かと思いますが、当時マスコミの中の人から「こんなに困っていたのなら、医療側からもっと早くマスコミに発信してほしかった」と責めるようなコメントが出ていたと言うのが懐かしく思い出されますね。
そもそも医療崩壊と言う現象が顕在化し始めた大きな理由の一つとしてネットの発達があり、医療以外の世界に済む方々とごく当たり前に意見交換出来るようになった医師らが「あれ?もしかして俺達の業界の常識って世間の非常識なんじゃね?」と知るようになった、その結果労働者として当たり前の権利を追及し始めたと言うことが挙げられていたかと思いますが、世間から見てもこうしたカルチャーギャップは存在する道理ですよね。
「医者の常識は世間の非常識」と言う言葉は従来マスコミが常套句的に使って来た言葉ですが、医師自身がそのギャップを認識した上で一つは世間並みに常識を是正しようとするだろうし、また世間が思いの外医療事情に無知であると知って啓蒙活動の必要性を自覚するなど、このところマスコミのバイアスを介さないところで市民と医療との交流が進んできたことは基本的には肯定的文脈で捉えられるべきことだと思います。
その意味ではこの種の情報発信もどんどんやった方がいいだろうと言うことなんですが、一方では個人情報保護と言うことが盛んに言われる時代で、ひと頃あちこちの病院公式サイトで掲載されていたスタッフ写真等の個人情報も削除されているところが増えていると言うのは、やはり何かあれば即座に晒されると言うリスクを反映した対応なんだろうなと思うのですが、先日発生したこういう事件を紹介してみましょう。

医師がブラジル人患者家族に「クソ、死ね」 静岡・磐田(2015年1月28日朝日新聞)

 静岡県磐田市立総合病院の20代後半の男性医師が緊急外来で受診したブラジル人の女児(6)や家族と応対中に「クソ、死ね」と口にしていたことが、28日明らかになった。医師は不適切な発言を認め、家族に謝罪したという。

 病院によれば、昨年12月24日午前0時過ぎ、同県菊川市在住の女児が両足の不調を訴えて緊急搬送され、受診した。血液検査などの結果、治療や入院の必要はない軽度のウイルス性紫斑病と判断し、当直医だった医師は十分な栄養と安静を求めて帰宅を促した

 父親は「入院させてほしい」「万一のことがあったら責任を取れるのか」などと医師に詰め寄り、2時間以上にわたって押し問答となった。その際に医師が不適切な言葉をつぶやいたという。

 病院は朝日新聞の取材に対し、「当直医は他の緊急患者にも対応しなければならず、なぜ分かってくれないのかといういらだちからつぶやいてしまったようだ。差別する意図はなかった」と説明した。医師はその日のうちに家族に謝罪し、院長から厳重注意を受けた。

医師がブラジル人の患者に「クソ、死ね」と罵倒、動画流出で非難殺到!(2015年1月27日探偵ウォッチ)

夜間に病院を訪れて治療を求めたブラジル人に対して、応対した医師らが罵倒したとの情報が出回り、非難が殺到した。

今回話題になったのは、2本の動画である。動画には、ブラジル人の男性やその家族らが病院の医師たちと口論になっている場面が映っていた。娘の具合が悪くなったため、夜間に病院を訪れたという。ところが、診療時間外であるという理由で、納得のいく治療を受けることができなかったようだ。

医師も怒り心頭の様子で、ポケットに手を突っ込んだまま「小児科に行け、小児科に」などと乱暴な口調だ。これ以上の処置を受けられないことに納得できない男性が、もし娘の病状がひどかったらどうするかと問うと、医師は「じゃあ、訴えてください。その時はもう、裁判で訴えて」と挑発した。

医師側の主張としては、救急外来で全ての診療を行うことは不可能であるという。また、緊急を要するものではないと判断し、検査についても十分になされていると説明。男性らは、それでも納得できず、他の病院を紹介してくれるように繰り返し要求した。これらのやり取りの途中で、動画は終わる。

特に問題視されているのは、医師の一人が男性らに「クソ、死ね」と発言したとされることだ。当該の場面は動画に収録されていないが、この発言について男性に問いただされた医師らは、頭を下げて謝罪している。動画には、医師のネームプレートも映っていた。それを手がかりに調べると、静岡県磐田市立総合病院と判明した。
(略)

しかしテレビ番組においてもネット動画をただ垂れ流すだけと言う安易な作りのものが昨今増えているようですが、大手の大新聞がネット発の話題をこうして取り上げる時代になってきたわけですね。
実際の動画についてはこちらこちらから各自参照いただきたいと思いますが、動画を見ても判る通り意志疎通や医療システムの違いなどに関しても齟齬があった様子で、ともすると市民の側に立ったコメントに終始しがちな公立病院が珍しくかなり突っ込んだ状況説明をしている点を見ても、当該医師一人を悪者にして済む問題ではなさそうには思います。
興味深いのは各紙の記事では医師の対応に対する批判的な内容で取り上げているものがほとんどなのですが、実際に動画を見た方々からはもう少し別な印象も受ける方が多かったようで、これも他人を晒したつもりが実は自らを晒していたと言う良くある話ではないのかと言う声も少なからずあるようなんですが、そうした事情もあってか当初アップされた動画はすでに削除されたとも言います。
一般論としてこの種の顧客トラブルはどこの業界でもあることとして、そこで汚い言葉を使ってしまっては仕方がないんだろうなと思いますし、その意味で医師らスタッフに対するトラブル対応も含めた接遇教育と言うものはもっと重視されてしかるべきだと思うのですが、ともかく晒すのと晒されるのでは自ずから意味が違うだろうと言う話で、すでに医師の個人情報までもが流出してしまったのがお約束と言うものではあるでしょう。

医療訴訟などにおいてもそうなのですが、今の時代何らかの紛争が発生した場合に当事者の一方がネット等で情報発信を行うと言うことはごく普通のことだとして、当事者の一方が医療従事者であった場合に関しては守秘義務と言うものがあることから情報発信に極めて大きな制約がかかり、結果として相手側の一方的な主張だけが世間に流布してしまうのは不公平ではないか?と言う声はありますよね。
もちろん実際に裁判になればきちんとした証拠に基づいて判断を下されることになるのだろうとは思いますが、一昔前であればこれにマスコミが荷担し「何たる悪徳医師!司法は正義の鉄槌を!」などと煽り立て裁判前に既成事実化していたようなところがありましたから、少なくとも匿名のネットと言う場で双方の立場から意見を戦わせることが出来るようになっただけでもずいぶんと助かっている部分はあるでしょう。
その意味で何かしらトラブルが発生した場合に当事者同士で感情がこじれ後戻り出来ない状況になってしまうことは仕方のない部分もあるかも知れませんが、世間に対してこれはこれこれのやむを得ない事情があってと言い訳の出来ない対応をしてしまうと同情の余地もなくなると言うもので、目の前の顧客だけではなくその背後にある数多の世間の目をも意識した仕事を常時心がけていく必要があるのかも知れませんね。

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2015年1月30日 (金)

大阪の生保プリカ支給案、各方面で議論を呼ぶ

先日は生保受給者の多いことが知られる大阪で生活保護費をプリペイドカードで支給することが検討されていると言う記事を紹介しましたが、その後各方面で思いがけず大きな話題になっているようで、これも様々な理由で賛否両論あるようですよね。

大阪市の生活保護費プリペイドカード化は有害無益  犠牲になる生活保護当事者のプライバシーに配慮せよ(2015年1月23日ダイヤモンドオンライン)

(略)
 橋下氏によれば、このモデル事業は、希望者に対して生活扶助のうち月当たり3万円をプリペイドカードで支給するものであるという。橋下氏はさらに、
「僕も弁護士時代に破産事件よく扱っていましたけども、家計がきちっと把握できないとですね、なかなかこう、生活の方がうまく成り立たないというような実態も見えてきました。生活保護者の方はそういう方々ばかりではありませんし、(略)こういう形できちっと自らの家計収支について記録をとりながら、それを把握することが自立支援につながるという人も(略)いますので、一度モデル事業実施して、実際にどういう形で自立支援につながるのか、しっかり検証もしていきたい
 と述べ、今後、半年から1年程度のモデル事業に
「ちょっと全国初の取り組みでもありますので、一回チャレンジをしてみたい
 と意欲を示す。
(略)
 本記事冒頭で引用した橋下氏の会見内容では、プリペイドカード化のメリットが4点主張されていた。これらの問題がプリペイドカード化でどう解決するのか、一点ずつ見てみたい。

1.金銭管理等の各種生活支援を必要とする生活保護利用者、とりわけ単身高齢者が増加
 そこに述べられている「生活支援」の充実こそが、本質的かつ最良の解決である。「上限金額が設定されたプリペイドカードなら使ってよろしい」では、「金銭管理ができない」の解決にはならない。

2.2013年12月に生活した改正生活保護法で、収入・支出その他生計の状況を適切に把握することが受給者の責務と位置づけられた
3.経済的に自立していくためには家計を把握することが肝要
 自ら家計を把握することは、まずは「レシートを保存しておく」を習慣化、可能であれば「家計簿をつける」も、といったことで充分に行える
 そもそもプリペイドカードは、対応している店舗でしか使用できない。生活保護利用者たち「御用達」の店舗には、野菜の無人販売スタンド・衣料や生活用品のリサイクルショップなど、プリペイドカードに対応する見込みの低いものが数多く含まれている
 これまでに積み重ねられてきた節約の努力は、まぎれもない「経済的に自立していく」ための努力ではないのだろうか? それをプリペイドカード化で「水の泡」にすることは、どういう「自立助長」なのだろうか?

4.ギャンブルや過度な飲酒等に生活費を費消し、自立に向けた生計、生活設計を立てることが困難な人の支援が必要
 このような人々に対しては、なるべく早く専門的医療へとつなぐことこそが「正解」。手段が何であれ、消費そのものを管理することは問題を悪化させるばかりだ。日本ではすでに、
「医療機関での医療→治療施設→中間施設→支援を受けつつの地域生活」
 というルートが確立され、ノウハウも蓄積されている。ただし、施設もスタッフも不足しているため、増設・増員は必須である。

 以上、橋下氏の期待は、生活扶助プリペイドカード化では何一つ実現されそうにない。市民の「不正受給が減るならば」という期待にも応えてくれそうにない。なおかつ、米国の「SNAP」という先行例に見るとおり、多大なリスクがある。ここまで「メリットが少なくデメリットが多大」と判明しているものは、「試行」といえども行うべきではないのではないだろうか? 
 しかも、生活扶助の現金給付原則を定めた生活保護法第31条に違反している。詳細は、生活保護問題対策全国会議の要望書を参照していただきたい。
 メリットはなく、デメリットのみ、しかも法律違反。それでも推進しなくてはならない理由は、筆者には何一つ見つけられない。
(略)

生活保護のプリカ支給「当たり前」か「権利侵害」か(2015年1月25日Yahoo)

(略)
 Yahoo!ニュースの「意識調査」では1月22日時点で約11万票が集まっており、「賛成」が85.9%で「反対」の12.3%を大きく上回っています。

「賛成」派の意見

 現金化されないように対策をすることが必要で、その上で賛成。
    現金支給より、ハッキリしており不正も出来無いから。試験的にやって、成功すれば全国で導入されれば良いね。
    転売を防ぐために、カードはチャージ制で個人認証ができるといいだろうね。 生活保護が、パチンコに消えるとか、豪勢な暮らしで何故か受給されてるとか、不正受給が多すぎる。
    まずは、収支の把握(どのようにお金が出て行くのか)が把握できれば、パチンコなどに使わたり換金される実態も分かるのでいいんじゃないかと思いますけどね。実態が分からないのでみんな想像でものを言ってしまっている要素もあるでしょうし。

「反対」派の意見

    人の尊厳を無視した形でそういった事を言うのは断固として反対。
    生活保護の自治体職場で働いてきた実感から、プリペイドでは何も解決しないし、そんな上から目線の対応では、寄り添う支援もできないことを指摘せざるをえません。
    わかりやすすぎるカード会社に対する利益誘導。大手企業も貧困ビジネスに参入なのだ。生活保護受給者に対する人権侵害も大問題。よくもここまで腐った考えが浮かぶものだと感心する。
    不正をした人は、取り締まる。ほとんどの受給者は、働きたくても働けない人たちだ。本当に困っている人の自由を奪ってはならないと思う。

各方面での反応をざっと見たところでは賛成派は不正受給の把握や不適切(と世間で受け止められている)使用への抑制効果を期待する声が高い、一方で反対派は人権的観点やカード会社関与に対する反発が主体なのかなと言う印象を受けたのですが、現行の生保のシステムが万全だとは到底言えないわけで、橋下市長も言っているようにとにかく試しにやってみて、うまく行けば全国でもやればいいと言う声が多いようです。
そのうまくいくかどうかの評価軸をどうするかなのですが、恐らく不正受給と言うことに関してはプリカ化で直ちに劇的な改善があるとはちょっと考えにくいものの、昨今しばしば問題視されているいわゆる生保ビジネスと言うものに関しては把握しやすくなる可能性もあるかも知れずで、いずれにせよプリカ導入で得られたデータを他部署とも連携しながらどう利用していくかと言うことがポイントになりそうです。
裏を返せばそれだけ受給者の個人情報を多くの人間が把握すると言うことにもなるわけですから、当然ながら人権擁護派の方々を中心にプライバシーの侵害だ、生保受給者だからと言って差別するなの声が上がってくるわけですが、しかし賛意を表明した大多数の市民の感覚としてはまさしく俺達の税金を何に使われるか判らないのは気分が悪いと言う、ごくごく素朴な感情に由来している気もします。
この点で先頃兵庫県小野市で生保受給者がパチンコをしている場合は通報せよと言う条例案が大いに議論を呼んだことを思い出すのですが、多少なりとも生保受給者と関わった人間であればいわゆる不適切な保護費使用と言うものが現実にあると言うことは誰でも知っているわけで、その部分を把握するのに使えると言うのであればいいんじゃないかと言う「スポンサーとしての感覚」は理解出来ます。

生保受給者の権利をどのように考えるかは人それぞれ持論があると思いますが、このところの社会保障費抑制政策で生保支給水準の切り下げが行われてきている、そして低所得労働者層との逆転現象も実感として認識されている中で、やはり既得権益は一歩も譲らないと言う姿勢では世の反発も大きいのだろうし、運用してみて実効性など問題があるならさらに制度を改良していけばいいと言うことなのでしょう。
こういうやり方は今までの日本の地方行政ではあまりなかった方法論で橋下市長流なんだろうと思いますが、実際に和歌山県上富田町で生保受給資格確認の厳格化と平行して当座の食料現物支給制度を開始したところ受給者割合が周辺自治体の半分で済み予算も大いに節約出来ている、そして何よりあからさまな不正受給狙いの方々が窓口で引き返していくと言いますから、いずれにせよ制度に工夫の余地は大いにありそうですよね。
ただ受給者に金銭の自己管理が出来ない人が多いと言うのは人権派の方々ですら認めているところですから、認知機能に障害のある高齢受給者等も含めて本当に外部から管理をきちんとするならそれはそれで悪くない話なんですが、現状ではそこまでするだけのスタッフの人手もとても足りていないにも関わらず情報だけは入ってくるとなれば、何かあれば知っていながら放置した行政の怠惰だと批判される余地はあるかも知れません。
そんなこんなで当然ながら情報量が増え分析と対策の業務が増えただけスタッフも増員してもらわなければ現場は大変だと言う話なんですが、この点で労働意欲がありながら就労の機会を得られずやむなく生保受給を続けている受給者本人に何かしら仕事をしてもらうと言うのも自立対策として有益なのかも知れずで、ともかくせっかく制度に手をつける以上形だけでなく本当に有効な手立てを探ってもらいたいところです。

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2015年1月29日 (木)

違法な薬物使用は悪いことだとされています

本日の本題に入る前に、先日こんな試みが始まったと言うニュースが出ていたのをご存知でしょうか。

院外処方箋に20項目の検査値を表示(2015年1月23日日経メディカル)

 川崎市立多摩病院は、院外処方箋において患者の検査値表示を今月から開始した。関東地域の病院での導入は恐らく初めてという。処方箋に表示するのは、身長、体重、検査値の一部。検査値は、過去3カ月以内に測定された、肝・腎機能や血液凝固能、血糖、脂質、電解質に関連する20項目

 同院薬剤部長と同病院の管理運営を行っている聖マリアンナ医科大学病院薬剤部長を兼任する増原慶壮氏は、「処方内容が個々の患者にとって適切かどうかを薬剤師が判断する上で、検査値のチェックは、本来必須の仕事」と話す。院内の薬剤師は検査値を見ることができるが、現在、院外処方箋を受ける薬剤師のほとんどは検査値を見ることができない

 このような現状を変えるため、院外処方箋に検査値表示を開始する大学病院が増えつつある。2011年に福井大学医学部附属病院が処方箋への検査値表示を開始。その後、京都大学医学部付属病院なども検査値表示を始めている。

 ただし、電子カルテから検査値を抽出するためには、新しいプログラムが必要となるなどシステム上のハードルがある。同院では、電子カルテシステムの更新時期に合わせて検査値表示を開始したという。増原氏によると、聖マリ医大病院でも、同様に電子カルテの更新時期に合わせて検査値表示を開始する計画だ。

 川崎市立多摩病院が処方箋への表示を開始した検査値の一覧は、同病院のウェブサイトで公開されている。

医薬分業が言われた当初から「薬の処方箋だけを見て判ることなどほとんどないのだから、分業などと言っても絵に描いた餅だ」と言う声はありましたし、熱心な薬科の方々からももっと臨床面に関与したいと言う声があり院内ではチーム診療に参加してもらうケースが増えたとしても、誰が関わるとも決められていない外来診療でこうした試みがなされるのも時代の流れでしょうか。
もちろん医学的にはこうした情報は共有すべきだし正しい方向での取り組みだと思いますが、個人情報なりプライバシーなりの保護がこれだけ叫ばれる時代にその管理をどうするのかで反対意見も出るかも知れずで、この辺りは施設間共有なども含めて以前からの医療情報共有と言う課題にも関わってきますが、今後マイナンバー制が導入されると多少なりとも改善されてくることになるのでしょうか。
ひとたび始まった以上は情報流出のリスクは必ずあるだろうし、それに対してより大きなメリットがあるのだからと割り切るしかないところで、当面は同意を得られた患者に限って運用すると言った制約も課せられるのかも知れませんが、将来的には例えば保険証に電子化された診療情報が書き込まれているとなれば飛び込みで救急病院にかかったとしても病歴薬歴が判らないと慌てなくても済むようになるかも知れません。
薬に関してもそれだけメリットもあればデメリットもあり、専門家が正しい情報を元に判断しなければ思わぬデメリットを生じてしまうと言うことなんですが、その意味で素人が勝手に好き放題すると言うことはどこの国でも危険な行為だとして規制されている中で、先日こんなとんでもないルール破りが発生したとニュースが出ていました。

父親がガンになった娘に大麻を服用、物議を醸す(2015年1月19日新華ニュース)

海外メディアの報道によると、オーストラリア人男性のケストラー氏の娘が末期ガンになり、かなりの苦痛を訴えていた。ケストラー氏は娘に医学用大麻油とココヤシの混合物を服用させ、娘の症状が改善した。娘は腹部の痛みが和らぎ、食事の量も増加し、体重もやや増加した。

オーストラリアで大麻の服用は禁止されいるので、ケストラー氏は2日に逮捕された。彼は保釈で刑務所を出たが、娘に会ってはいけない。現在、娘の症状が好転し、集中治療室(ICU)で治療を受けているという。

事件公開後、5万人のネットユーザーはクイーンズランド州の州長や司法当局が介入するよう請願した。声明で、多くの国で医学用大麻の使用は合法的であり、しかもがん患者には有効で、副作用はないとしていた。

大麻と言えば昨今ではその合法化がしばしば議論になってきたところですが、その議論にあたってはしばしば「○○よりは大麻の方が安全」と言った論法が使われるようで、その○○にはタバコだの酒だのと言った多くの国々で合法的に用いられている嗜好品が入ることから、どこまでを規制の対象としどこからを解放するのかは文化的伝統も絡んで常に難しい議論になってきます。
そうは言っても一部地域とは言えすでに一般人が使ってもいいとされているものを、命に関わるような重病で使ってはいけないと言うのはおかしいじゃないかと言われればまあそうなんだろうなと言う気もするところですし、この場合十二分に同情の余地もある事情であって、副作用はないと言われれば違うと言う気はしますが少なくとも薬物中毒等や自傷他害の恐れが問題になるような状況ではすでにないわけです。
これが法的に問題があるなら法律そのものがおかしいのだ、とまで話を広げるとまたややこしいことになりますけれども、この場合周囲の誰もが別に処罰感情があるわけではないだろうし、何より事情が事情だけに時間的猶予もないと思われますから、多くの方々の署名もあってかその後特例的な対応が取られたと言う続報を聞いて誰しもほっとしたと言うのが正直なところではないでしょうか。

未承認薬をがんの娘に与え、逮捕された父に15万人の嘆願署名。再会へ(2015年1月23日IRORIO)

以前もこの話題に触れたが、再び新たな動きが伝えられた。それは嘆願署名が15万人に達し、ついにオーストラリア人の父親が、がんと闘っている娘と再会できたというもの。

大麻から抽出したオイルを与えて逮捕

父親の名前はアダム・クレスラーさん。彼は離婚後、2歳になる娘、ルーマー・ローズちゃんを1人で育ててきた。しかし彼女は「神経芽細胞腫」というがんに侵され、生存の確率が50.0%と診断されたため、アダムさんは医療用の「カナビス・オイル」を与えた。
「カナビス・オイル」とは大麻から抽出した精油のことで、脳腫瘍や乳がん、皮膚がん、肺がんなどに効果があると、多くの研究でも報告されていた。そしてルーマーちゃんにも劇的な効果をもたらし、一時は回復の兆しも見えていた。
しかしオーストラリアでは16歳以下の人に与えてはならないと、法律で決められていたため、アダムさんは病院で逮捕されてしまう。

15万人の嘆願署名が集まる

やがてアダムさんは解放されるが、保釈の条件は「娘と会わないこと」。その結果、再び通常の薬を使い症状が悪化していたルーマーちゃんに、ずっと会うことができずにいた
もしかしたらこのまま会えずに、娘は死んでしまうかもしれない。そんな危惧を抱かざるを得ない状況の中で、彼を支援する人々が現れた。
彼らはネットでこの事実を多くの人に知らせ、法律を犯してまでも自らの娘を助けようとした父親を擁護し、娘と再会できるよう、または使う薬は自分で決められるよう、政府に嘆願するため、署名を集め始めた。
そして今週、その署名が15万人に達し、ついにアダムさんは娘に再会することができた。まさに多くの人間の意志が、硬直した世界を突き動かした結果となった。

40分間、娘と同じ部屋で過ごす

とはいえ警察は当初、病室の外で、窓越しでの面会しか認めていなかった。しかしアダムさんが病院を訪れて交渉した結果、娘に会う権利があることを認められ、同じ部屋で一緒に過ごすことを許可された。
1月2日に逮捕されて以来、離れ離れになっていた父と娘は、再会することになった。
アダムさんは40分間、ルーマーちゃんと同じ部屋で過ごすことができた。そして衰弱した娘を、しっかりと両腕で抱きしめられたようだ。

支援団体の広報は、その時の様子を次のように語った。

「ルーマーちゃんは(病気のため)少し疲れていたようだった。しかし私たちは彼女が微笑みながら、父親と一緒に遊ぶ、可愛らしい写真を何枚も撮影できました」

今後も裁判は続けられる

保釈中とはいえアダムさんは、娘に「カナビス・オイル」を与え、違法薬物を所持したとして起訴されており、今後も裁判が控えている。またこれからも、自由に面会できるかどうか見通しが立っていない
支援団体はなおも当局にこの問題を調停するよう呼びかけ、嘆願署名を続けるという。その嘆願書には次のように書かれている。
「娘の命を長らえさせたいと願う愛情から行動を起こした父親を、重い病気と闘っている娘から引き離すことは、非人道的で公正とは言えない

記事の写真を見ますと何やらほっとするところがありますが、今後も厳しい状態が続くことは間違いないだろうとは言え、まずはルーマーちゃんが元気になることを祈るばかりですが、その間の法的責任追及をどうするのかと言う問題があります。
とりあえず逃亡の心配もないであろうこの状況下では、一時的に拘置を解いても大きな社会的不利益はなさそうに思うのですが、それではこの状況が数ヶ月、数年と続いた場合にどうするのか、いつまで特例扱いを続けるのかと言う判断も難しそうです。
違反とは言え事情も事情ですし、不慮の事故時などに無資格の素人が医療的行為をして救命したと言ったケースと同様、緊急避難的行為だとして罪には問われない可能性も十分あるとは思いますが、いずれにしてもそれは裁判所の判断を待たなければならないと言う点で、子供と過ごすべき貴重な時間を当面厳しい制約下で過ごさなければならないことには代わりがないわけです。
人間の数も増え考え方のバリエーションも増えてくるほど法律は杓子定規に運用しないことには始末がつかないことになりがちであり、その意味でごく少数の人々が法的・社会的制約によって非常に困った事態に遭遇してしまうと言うこともまたありがちですが、ではどこから超法規的措置なりで例外を認めるべきかと言えばケースバイケースで判断も難しいだろうし、緊急に異論のない形でその判断を行えと言うのも無理があります。
そして当然ながら意図的に脱法的行為を行う人間ほど「あいつには認めたのに何故オレは駄目なんだ?」と例外をついてくるものですから厄介なのですが、こうした誰しも判りやすい問題提起を契機として普段見過ごしがちな問題に注目が集まった以上、改めてルールについての議論を深めていくことも規制する社会の側としての課題になるのでしょうね。

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2015年1月28日 (水)

不謹慎とユーモアの微妙な境界線

先日ご紹介しましたように京都新聞の不思議なつぶやきが話題になっていましたが、あれもきちんと丁寧なネタフリから伏線の回収まで首尾一貫して行えていたならば気の利いたジョークで済んだかも知れずで、やはり何事も仕込みが大事であると言う一つの教訓にはなったのでしょうか。
いずれにしてもイスラムへの風刺画でテロ騒動まで発生すると言うくらいで、特にネットの発達で異文化圏と直結する時代になってきますと冗談で済むか相手を激怒させるかは事前にはほとんど予測不可能とも言えますが、一般的に日本人はそうしたリスクを大きめに配慮して不用意に他人を傷付けないよう、何事につけ思慮深く遠慮がちに振る舞うべきだと考えることが多いようですよね。
実際このところ世間で大きな話題となっているのが例のイスラム国による人質事件で、かの長寿番組「焦点」も事件に配慮してか放送内容を急遽差し替えるなど世間では自粛ムードも高まっているのですが、一方では日本発のこんなムーブメントが世界的に話題になっているのをご存知でしょうか。

日本人人質動画の写真を使った多数の「クソコラ」画像にイスラム国関係者も流石に激怒かと話題に(2015年1月21日B.N.J)

イスラム国の人質となっている日本人2名が映った動画の画像が多数のコラとして加工され、これにイスラム国関係者も怒っているようだとネットで話題になっています。
人質とイスラム国男性を使ったコラ画像は「#ISISクソコラグランプリ」というハッシュタグを使ってTwitterで多数、拡散しています。
(略)
コラ画像の一部はイスラム国の関係者と見られている人物も取り上げています
不謹慎なツイートにイスラム国の関係者も怒ったのではないかとされているのがこのアカウントの発言。「ISISクソコラグランプリ」のハッシュタグを使って苦言を呈しています。
(略)
ネットではこの発言は日本国内でのテロの開始を示唆しているのではないかと捉える声も出ており、不謹慎行為への批判も出ていますが、いずれにせよイスラム国が日本への反感を強めているのは間違いなさそうです。

「クソコラグランプリ」の次は「ISISごっこ」!?若者達の悪ふざけにネットから批判も(2015年1月25日B.N.J)

議論を呼んでいる「ISISクソコラグランプリ」に続き、今度は「ISISごっこ」なる遊びが流行りだしているとネットで指摘され始めています。

ISISクソコラグランプリは海外でも報じられ賛否の声が日本にも伝えられていますが、行き過ぎたコラ画像には日本でも強く非難され炎上するケースも出てきています。
そんな中、今度は「ISISごっこ」という遊びが流行りだしているようで画像がネットでいくつも見つかっています。
それらの多くは人質事件でISISが公開した動画の構図を真似たもので、こうした写真の中には既に個人情報の特定が行われている件もあるなど、ネット民からは批判的に見られているようです。
(略)

その状況は元記事の画像の数々を参照いただければ一目瞭然なのですが、国内報道においては概ね批判的に取り上げられている一方、ネット上ではそもそも自ら望んで現地に入国し人質となったと言う経緯自体に対する反発が強いためか、賛否両論と言ったところではあるようですね。
今の時代ですからこうした画像の数々もあっと言う間に全世界に拡散するのは当然で、日本人がイスラム国のツイッターに美少女アニメ画像を送りつけたと聞いて中国人は「日本人って怖い」「理解できない」と言い、「この状況で冷やかすか普通?」と韓国人はびっくりしていると言いますから、国際的に見てもかなり予想外かつインパクトのある反応であったとは言えるかと思います。
もちろん国内メディアの論調を反映してか、取り上げられる海外の声としても概ね批判的なものが多い印象を受けるのですが、基本的にテロリストに対しては妥協すべきではないと言う考え方が根底にあるためでしょうか、中にはこんな記事も出ているようです。

イスラム国(ISIS)に対するツイッター利用者の攻撃と海外からの評価(2015年1月25日BLOGOS)より抜粋

イスラム国により拘束された人質の殺害予告事件が行われ,連日メディアで報じられている中,一部のメディアでは取り上げられているが,まだあまり知られていないのが,日本人のツイッター利用者が,イスラム国の関係者と思われるツイッター利用者のアカウントに対して行った「ISISクソコラグランプリ」という『攻撃』である。
(略)
具体的に言うと,日本人のツイッター利用者が,人質2人と「ジョン」というニックネームの黒づくめのテロリストの顔などを入れ替えたり,別の画像(例えば,アニメーションのキャラクターなど)と入れ替えたりするなどして加工し,イスラム国関係者の思われる利用者に送り付け,それが,「#ISISクソコラグランプリ」と題して,ツイッター上でイスラム国と思われるアカウントなどが炎上しているのである。
(略)
私は,この行為を発見した当初,「酷い。テロリストに馬鹿が挑発攻撃できてしまう時代。とてつもないことがツイッターで行われてしまっている。」と極めて否定的に受け止めていた
また,日本のメディアで本件を報じているものも,「不謹慎である」,「人質の命にかかわるのですぐに辞めるべきだ」などと全面的に否定的に報じる風潮である。
また,他のツイッター利用者の反応を見ても,「酷い」とか,「日本でテロが起きたらどうする」とか,「フランスでテロが起きた原因を理解していない」などと極めて厳しい評価が多く見られた

しかしながら,この日本人ツイッター利用者達の『攻撃』を,意外にも海外メディアは全否定せずに報じている。例えば,「テロにユーモアで対抗」とか「アメリカ政府すら成し得なかったことを日本のツイッター利用者が実現した」などとむしろ肯定的に報じているのである。
(略)
実際、この現象が続く中で,いかなる理由かは不明であるが,いくつかのイスラム国関係者と思われるツイッターのアカウントが凍結されている。
確かに,この現象極めて不謹慎であるようにも思うが,英字メディアの指摘は必ずしも的外れの指摘とは切り捨てられない説得力があることは否定できない。
(略)
また,上記の英字メディアの指摘を踏まえ,改めて考えてみると,テロの恐怖に屈し,畏怖した姿勢を示してしまうことがテロリストの目的であるプロパガンダ効果に利することになるのであって,我が国及び国民がいかなることがあっても,不当な犯罪者の要求を受け付けないという姿勢を示すことが,更なる被害を防ぐことになるだろう。なぜならば,日本人を拉致し,殺しても,一切響かないとテロリストに思わせることができるからである。
いずれにしても,テロリストも日本国民の多数が自己責任論を再び強く唱え,さらに,「ISISクソコラグランプリ」などという現象を展開し,テロリストの要求を呑むように働きかける動きがほとんど起きていなかったことは予想していなかったのではなかろうか。

実際の記事の内容は元記事で確認いただきたいところですが、批判的ではないと言うより全面的に賛同すると言った感じの記事もあるようで、英字紙の論調がもちろん軒並みこうしたものであるとは思えないのですけれども、筆者も言及しているように結果としてテロリストの目論見を完全に破壊し、むしろその権威を失墜させたと言う捉え方も出来るようです。
一連の内閣の対応に関しては野党を中心に政権の責任を問うと言う動きもあるようですが、世界的に見れば安倍政権の対応は概ね妥当であり良くやっていると言う評価が主流であるようで、現実的にテロリストの脅迫に対して(少なくとも表向きは)身代金を払うなどと言った対応は出来ない、そして憲法上の制約もあって自衛隊を派遣して云々と言った物理的対応も不可能となれば、あまり大きな動きも出来ない道理です。
一方で日本もとうとうイスラムテロのターゲットとなったと警戒する向きもあって、今後同様の事件が続くようになった場合にどうするかと言う議論も当然必要なのですが、一連の議論を見ていて興味深いと思ったのは憲法の規定も含めて、国には海外で人質になった日本人を救出する法的義務はないと言う指摘で、むしろ日本の場合諸外国のように実力で人質を救出するとなった場合の方が違憲だと言われかねないですよね
もちろんそうであるからと言って直ちにいわゆる自己責任論を全面的に肯定するものでもなく、敵対的武装勢力がその気になれば地元で平穏な生活を送っていた中学生ですらいつ何時拉致されてしまうかも知れないわけですから自己責任論にも自ずから限界はあると見るべきですが、そうなると国際的な対テロ協調路線とも矛盾しないよう首尾一貫した毅然たる態度を示すべきと言ったあたりが当面の大方針となるのでしょうか。

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2015年1月27日 (火)

今年のインフルエンザはやはり厄介?

ともかく全国的にインフルエンザ流行の真っ最中で、とりわけ今年のインフルエンザは何かが違う、対応が難しいと言う印象を抱く先生方も少なからずいらっしゃるようなんですが、特に医療機関においては院内での大々的流行と言う事態は最悪のシナリオと言うべきで、先日もこんな怖い記事が出ていました。

看護師がインフルエンザ脳症で死亡、松本市の病院で集団感染(2015年1月20日日経メディカル)

 長野県松本市の国立病院機構まつもと医療センター松本病院でインフルエンザの集団感染があり、70歳代の患者と同院の看護師の2人が死亡した。患者は白血病の治療中でインフルエンザ肺炎で死亡。また、看護師はインフルエンザ脳症による死亡だった。同院が19日に発表した。

 同院によると、1月10日に3人のインフルエンザ患者が入院。14日にはこの3人とは別の入院患者の3人がインフルエンザに感染していることが確認された。その後、院内で感染者が増え、入院患者21人、看護師4人の計25人が感染した。
 70歳代の患者は15日に感染が確認され、17日にインフルエンザ肺炎で死亡した。
 一方、看護師は16日朝に発熱(38.7度)があり、自宅近くの医院を受診。その診察中に意識障害を起こし、松本病院に救急搬送となった。同日夕には信州大学医学部附属病院に移送されたが、翌17日朝、インフルエンザ脳症で死亡した。
 看護師はインフルエンザの予防接種を受けていたが、70歳代の患者は受けていなかった。
 死亡した看護師は40歳代女性で、10日にインフルエンザで入院した3人の患者を担当していた。基礎疾患などは確認されておらず、発熱前日の勤務でも、特に体調の変化は見られなかったという。

 同院では職員のインフルエンザワクチン接種率が91%と高く、また流行期にはマスク着用や手洗いの励行、患者の面会制限などの対策に取り組んでいた。新たに3人の入院患者がインフルエンザに感染していることが分かった14日からは、感染制御チームを中心に対策を徹底し、19日までに全入院患者と職員がタミフルやリレンザなどを服用した。その結果、19日、20日と新たな感染者は出ていないという。
 他の感染患者について同院は、「インフルエンザだけが原因の重症者はおらず、(インフルエンザの症状は)快方に向かっている」としている。

看護師でなくとも40代の元気な人が亡くなったと言う点でやはり怖い病気なのだなと改めて思うのですが、インフルエンザ脳症の場合もともと数が少ない上にほとんど小児の疾患と言うイメージがありますから大人が発症すると言う時点で例外的なケースと言えそうですし、ワクチンや抗ウイルス薬の効果もあまり期待出来ないと言いますから発症してしまうと非常に厄介なものではあると思います。
その意味では若くして亡くなられた看護師さんはかなり運が悪かったとお悔やみ申し上げるしかないのですが、幸いその後は対策に取り組んだ結果新規発症を抑制出来たと言うのは良い知らせですし、改めて感染防御の徹底と言うことが持つ意味を教えてくれる貴重な事例として院内外を問わず共有すべき経験ですよね。
今年のインフルエンザの特徴として典型的な高熱や関節痛と言った症状で発症する方ばかりではなく、ごく軽微な症状だけで普通ならむしろインフルエンザではないだろうと判断されそうなケースでも検査をするとインフルエンザだったと言う場合が多く対応に困るようですが、個人の症状としては軽くて良かったで済むとしても集団での感染防御と言う点に関してはこうした非典型例がしばしば厄介な感染源となってしまうようです。

インフル感染後も「鼻水程度の症状」で勤務続行(2015年01月24日読売新聞)

 愛媛県西条市朔日市の西条中央病院でインフルエンザの集団感染が起き、入院患者4人が死亡した問題で、23日の記者会見で、感染拡大を防げなかった病院の体制の甘さが明らかになった。

 会見で、高田泰治院長らは、感染していた職員が勤務を続けたため、職員同士で感染が広がったと説明した。「職員は予防接種を受けていて、鼻水程度の症状はあったが仕事を続けた」として、当初、職員には感染の自覚がなかったことがわかった。16日に集団感染とわかってから、発表が23日まで遅れたことについては、高田院長は「保健所などに報告する義務はないと思っていた」と述べた。
 患者が死亡したことには、「高齢で心臓や腎臓を長く患っており、治療が効かなかった」と説明した。

 県は、西条中央病院の報告が遅かったことから、今月中にも、県内の病院や高齢者施設などに対し、集団感染が起こった場合は迅速に情報を寄せるように周知する文書を出すことを検討している。

いささか事後の対応もお粗末であった点は否めないようで、その意味でもう少し発症者数の抑制は可能であった可能性もあるかと思いますが、日本の医療事情から考えると院内感染が一気に広まってしまうと言うことはどうしても一定確率で起こり得ることであり、その意味ではどの段階でそれが起こっているのかを把握することと、そして気付いた後での適切な対応を取ることについて普段から意識する必要がありそうです。
以前から予防接種を受けているだとか、市販の感冒薬を飲んでいると言った場合に典型的な症状が出にくく診断を誤る可能性があると言う点はよく知られているのですが、そうした履歴がない非典型例の症例に対してどうすべきなのかは迷わしいところで、診断に苦慮するとか一定確率で見逃すと言うところまでは仕方ないにしても、感染症である以上インフルエンザであろうがなかろうがうつさない対策は必要だろうとは思います。
特に症状がはっきりしないのが今年のインフルエンザの特徴ではあるようで、咽頭不快程度の患者に全例で迅速検査を出すかと言えばなかなか医療資源的にも難しい問題がありますけれども、ただ医療従事者の間においてさえ「インフルが出たら面倒だから検査は受けない」と言う人間が一定数いて、そうした人間ほどしばしばきちんとした感染防止策を取らずに仕事を続けているのはどうなのかですね。

この点で医療従事者の認識が甘く「インフルエンザでないから大丈夫」と安易に考えてしまうのは論外としても、一般の職場などでも「ただの風邪だから」とマスクもせずに普通に接客をしているのは他人にとっても危険な行為だと言う認識を持つべきだとも思うのですが、これがあまり行きすぎるといわゆる患者差別問題などにもつながってきてケシカラン!患者にも健常者と同じに暮らす権利がある!と言う話になりかねません。
ただこと院内感染と言うことに関しては最大の感染防御策は収束するまで診療をやめ病棟も閉鎖すると言ったやり方で、今話題のエボラのような感染力も強く致死的な感染症が出た場合に組織としてどうするべきかと言った話は常に議論に登るところですが、インフルエンザだったらどうするか、薬剤耐性菌ではどうなのかと言う個別の議論においては各施設毎の実情を抜きに総論だけで語ることは出来ないですよね。
この点で厄介なこととして国内の医療リソースはよく言えば非常に無駄なく整備されていて、突発的な事態で一部施設が最善の対策を取るためとして一時的にせよ診療をやめてしまうと連鎖的に地域の医療崩壊にも至る恐れがあるのは困った問題ですが、そう考えるとやはり常時満床にしておかなければ経営が成り立たない診療報酬体系などもいざと言う時の対応に向いたシステムではないんだろうなとは思います。

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2015年1月26日 (月)

部活中の事故が気付かせる深刻かつ根本的な課題

本日の本題に入る前に、こういうことは割合に珍しいと言うことなのでしょうが、先日こういう訴訟があったと記事が出ていたことが話題になっています。

「壊れたロレックスの修理代払え」 警官が容疑者訴える(2015年1月24日朝日新聞)

 張り込み捜査中に逃走した男を確保する際、高級腕時計が壊されたなどとして、埼玉県警の50代の男性警察官が昨年8月、容疑者の男に時計の修理代や慰謝料など計約360万円の損害賠償を求めてさいたま地裁に提訴していたことが23日、わかった。県警は「個人の問題なのでコメントできない」としている。

 訴状などによると、警察官は2013年11月、埼玉県蓮田市内で公然わいせつ事件の張り込み捜査中に、女性に下半身を露出した男を見つけ追跡。逃げようとした男の車のワイパーをつかんだところ、数十メートル引きずられて手やひざなどにけがを負ったほか、身につけていた高級腕時計「ロレックス」が壊れたとしている。男は公務執行妨害容疑で逮捕され、その後、傷害罪で略式起訴された。

 訴えに対し、男の代理人は準備書面などで「被疑者との間で身体的接触を伴うトラブルが起こるのは想定できた。捜査中に高価なものを身につけていたのであれば原告にも落ち度はある」などとして、賠償額の減額を求めている。

もちろん民事ですからどのような内容であれ取りあえず訴えることは可能であるし、仕事中に顧客?とのトラブルで被った被害を損害賠償請求して悪いと言うことはないと思うのですが、しかしこの種の仕事をしているのですから壊れては困るものや高価なものを身につけていると言うのもちょっと思慮が足りなかった気がしますがどうでしょうか?
医療従事者の場合しばしば問題になるのが結婚指輪の扱いで、外科医など手を消毒する機会の多い方々は邪魔になる、無くすかも知れない等々の理由で最初から付けていないと言う場合も多いと思いますが、もちろん配偶者との約束で片時も外すことは出来ないんだ!と言う人もいておかしくないでしょうし、また逆に敢えて指輪の有無を明らかにしないと言う意味もあって意図的に外している先生もいるとかいないとかです。
ただ何かあったら自己責任だと言う覚悟は出来ているだろうし、医療上どうしてもそれが邪魔になると言う場合には躊躇なく外すことだろうと思うのですが、今回の裁判に関しては被告側である容疑者もかなり逮捕時に抵抗したようですし、何かしら心理的な軋轢等も作用して高めの慰謝料を請求することになったのかで、ともかく被告側にしても減額は求めても払わないとは言っていないようですから最悪時価相当額程度は出るのでしょうか。
ともかくもニュースを見ていますと世の中なかなかに興味深い裁判と言うものが時々報じられていて、何故それが裁判になる?と言ったものは多くは判決段階でそれなりの結果になることも多いのでしょうけれども、中にはある程度判決は予想出来てもその意味するところはなかなか難しいと言う裁判も少なからずで、先日はこんな裁判がこれまた話題になっていました。

部活中に熱中症で障害、県に過失 2.4億円賠償命令(2015年1月22日朝日新聞)

 兵庫県立龍野高校(同県たつの市)のテニス部員だった女性(24)が「学校側が熱中症への注意義務を怠り、部活動中に倒れて重い障害が残った」として、県に約4億円の損害賠償を求めた訴訟の控訴審判決が22日、大阪高裁であった。森宏司裁判長は請求を退けた一審・神戸地裁判決を変更し、県側の責任を認定。計約2億4千万円の支払いを命じた。

 控訴審判決によると、女性(当時高校2年)は2007年5月24日午後3時ごろ、たつの市営のテニスコートで倒れ、一時心停止となった。低酸素脳症による重い意識障害が残り、寝たきりの状態が続いている。

 事故時について森裁判長は「コートは30度前後で、地表はさらに10度前後高かった」「当時は定期試験の最終日で、女性は十分な睡眠がとれていなかった」と指摘。ウイルス性の心筋炎の可能性を踏まえた一審判決の認定を変え、女性は熱中症だったと認めた

 正午から約30分間練習に立ち会い、出張でコートを離れた顧問の教諭について「キャプテンだった女性が指示された練習メニューをこなそうとすることは想定できた」と判断。軽度な練習にとどめるなどし、危険が生じないように配慮するべきだったとした。そのうえで将来の介護費用として約1億円、逸失利益として約6千万円などとする賠償額を算定した。

 女性の弁護団は「指導者に厳しい注意義務を課した今回の判決は現場への影響も大きい」としている。(太田航)

まずはなんとも不幸な事故であったことは明らかなのですが、同時に原告側弁護団も語るように「現場への影響も大きい」判決になったことは想像出来るところで、こうした注意義務を負うことになれば指導者としてどう対処すべきなのかと言うことですね。
とりあえず事実関係を整理しますと春の終わりながらかなり暑い日でそろそろ熱中症も考えられる状況ではあったようですが、一般にはまだ熱中症が頻発する時期ではなかった、そして事故自体は顧問が席を外した間に起こっているのですが、この女子学生自身は当時キャプテンであり、当然ながら顧問不在時の練習を統括する立場ではあったと言えそうです。
もちろんちょうど試験明けの11日ぶりと言う練習で頭も疲れ身体もなまっているだろうしで、裁判所が「軽度な練習にとどめるなど」配慮すべきであったと言うことは理解出来るし、顧問が指示していったと言う練習内容が極端にきつすぎると言うことであれば事故の有無に関わらず指導者の資質として問題になるのでしょうし、この場合キャプテンとしてどの程度自主的に練習を仕切ることが出来ていたのかと言うことも気になりますよね。
この辺りは普段から顧問の指導方針や部員達との関係などもあるかと思いますが、いずれにしてもこれだけの事故が起これば親としては学校なり県なりに今後の費用をお願いするしかない状況ではあるだろうし、その意味で学校はまだしもスポーツ少年団なども事故の保険くらいは用意すべきかと思うのですが、今回気になるのはこうした事故が起こると万一にも予想されるとすれば顧問としてはどのような対応を取っていれば万全であるのかです。

今どき「練習中に水を飲むな!」式の指導をしているのは論外にしても、大汗をかくような環境下で長時間の練習を続けているにも関わらず水ばかり飲んでいるのでは電解質異常など深刻な問題を招きかねず、それでは皆に適切な組成の補水液を飲ませるとなればそのコストは大変なことになり、学校での部活動として妥当なのか?と言う意見も出てくるでしょう。
また今回の事故は顧問不在の状況下で起こったことも問題で、例えば致死的な不整脈でAEDを使うべきと言う状況になれば大人不在と言うことが生死を分けかねないはずですが、それでは正しい対応が出来ない未成年者だけでは不安だから常時付き添わなければならないと言う話になれば、現実的に本業の片手間でやっている顧問教師の負担があまりに大きくなってしまいますよね。
先日はスポーツ選手を専門に養成する体育大学で起こった事故が様々な議論を呼んでいることを紹介しましたが、それ専門の大学レベルであればまだしも中高の部活動レベルでどこまで顧問に負担を求めるのが妥当なのかと言うことを考えた場合に、あまり厳しい注意義務という要求を突きつければ顧問を引き受けることのデメリットが大きすぎるだろうと言う話です。
実際に一部の教員の方々などを中心として部活動など一切禁止すべきだ、顧問は頼まれても全て辞退しようと言う運動が草の根的に広がってきてもいるのだそうで、リスクマネージメントの観点からも多忙な教員の労働管理の観点からも実はそれが唯一の正解と言うことにもなりかねないだけに、生徒も部活は学生にとって当たり前の権利なんだと安閑としていられない時代になってきたとも言えるでしょうね。

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2015年1月25日 (日)

今日のぐり:「きゃべつ畑」

先日は英大衆紙サンが、近年では性差別だと批判を受けながらも続けてきた伝統あるヌード面をついに廃止?!と言う報道が出て話題を呼んだのですが、その続報としてこんな記事が出ています。

英大衆紙サン、再びトップレスモデル写真を掲載(2015年1月22日AFP)

【1月22日 AFP】英大衆紙サン(Sun)が、22日付紙面の第3面にトップレスでウィンクする女性モデルの写真を掲載した。同紙が1970年から続け、物議を醸していたこの伝統の特集ページが廃止されたとの報道を裏切った形だ。

 サン紙と同じくメディア王ルパート・マードック(Rupert Murdoch)氏率いるニューズUK(News UK)傘下の英紙タイムズ(The Times)は20日、サン紙が第3面に掲載を続けてきたこの特集欄を廃止することを決めたと報道。閣僚らの間からは、これを歓迎する声が上がっていた。

 しかし、サン紙は22日付の紙面にトップレスの金髪の女性の写真を載せ、その上に「説明と訂正」の文言を掲載。写真の説明書きとして「先ごろメディア各社の報道がありましたが、これが弊紙の第3面であり、この写真はボーンマス(Bournemouth)在住のニコールさん(22)です」、「この2日間、弊紙について報道してきた新聞雑誌記者や放送ジャーナリストを代表して、私たちが謝罪します」と付け加えた。

ああ、確かに紛れもなくブリだわこの切り返しはと言う話なんですが、まあ新聞社の謝罪の仕方にも色々とあると言うことなんでしょうね。
今日はあまりに日常的にネタが多すぎて一体どれを取り上げたらいいのか迷うと言うブリのごく一面を紹介すべく、限られたスペースながら最近の話題を幾つか取り上げてみましょう。

排泄物が混じった粗悪な偽造酒が販売。過去には偽造タバコからも。(2015年1月14日テックインサイト)

低所得者層を意識して偽造された嗜好品が、出回っては犯人も特定できないまま処分となることを繰り返すイギリス。このたびはアルコールから排泄物の成分が検出され、波紋を広げている。

「これらの酒は不純で衛生上もきわめて危険。エシェリヒア属大腸菌が検出された原因として、尿と大便が含まれていると考えられます」。こんな警告とともに多数のアルコールのボトルが撤収されたのは、イングランド北西部の沿岸の町ブラックプールにある成人向け総合レジャー施設の『Coral Island』。そこで「スミノフ」、あるいは「ジャックダニエル」のラベルが貼られて販売されていたアルコールのボトルから、排泄物の成分が検出されたのであった。

これにより、ブラックプール出身のニコラス・スチュワート(35)という男が逮捕され、このたび行われた裁判で検察側は「ウイスキーをベースに水を加え、さらに本物とたがわぬ黄色や琥珀色を出すため尿や便が加えられた」と主張。スチュワートも容疑を認めて懲役70日、執行猶予12か月の判決が言い渡された。しかし検察側は、数々の余罪があるスチュワートについて再犯の可能性があると判断。この男を社会的迷惑行為防止命令(Anti-Social Behaviour Order)で裁く方法がないかを模索するとしている。

なお昨年11月にお伝えしていたが、イギリスではブラックマーケットばかりかタクシー会社の事務所、くじや賭け事をするベティングショップ、パブなどで販売されている安値のタバコの葉から人間およびネズミの便の成分が検出されていた。粗悪タバコは正規販売の商品を脅かすブラックマーケットの人気商品であり、脱税額もさることながらタバコメーカーの売り上げに与えるダメージは甚大。取り締まればそれを嘲るかのようにまた新たな商品が並ぶという現状に、英・地方自治体協議会(Local Government Association)も頭を抱えてしまっている。

まあどこから突っ込んだらいいのか迷うと言う話なんですが、しかし食材偽装するにしてもこれはさすがに個人の趣味全開であり過ぎたと言うことなんでしょうか。
個人の趣味全開と言うことではこちらの男性も負けず劣らずなんですが、まずは記事から紹介してみましょう。

チン事!英男性、ポストで性器こすり逮捕(2015年1月17日日刊スポーツ)

 45歳の英国人男性が、郵便ポストと“性行為”をして逮捕された。16日付の英デーリーメール紙電子版によると、英国北部グレーター・マンチェスター州ウィガンのショッピングセンターで、ポール・ベネット容疑者はズボンを足首まで下げ、性器を露出。「ワウ」と叫びながら、性器を郵便ポストにこすりつけたという。酒に酔った状態だった。ポストは赤色の円筒形で、高さは約140センチ程度とみられる。

 目撃者が警察に通報。警官が到着した時も、同容疑者は性器を露出したままだったという。警察によると、ショッピングセンターで知人の女性と口論。女性が立ち去った後、ベンチに横たわり、奇声を発していた。買い物客から注目されながら、郵便ポストに歩み寄り、セックスをするようなしぐさを始めたという。

 公然わいせつや虐待行為などの罪を認め、計260ポンド(約4万8000円)の罰金を支払って釈放された。1年間の社会奉仕活動やアルコール依存症の治療、保護観察が科されている。

彼に対しては社会奉仕活動の何たるかからきちんと教育を行わなければまた誤解に基づく事故が発生しかねない一方で、この場合彼的にポストの性別が果たしてどちらの性であったのかと言う点も気になりますよね。
同じく性癖と言えばこちらの方々ですが、まるで大古からそこにあったかのように至って平和的に過ごしていらっしゃると言うのがブリ的と言うべきなんでしょうか。

仕事に行くのも素っ裸!英国の隠されたヌーディスト村 (2014年12月2日日刊テラフォー)

一見したところ、この静かな村が、ロンドン郊外にある他の町と変わっているようには見えない。だが実は、手入れされた芝生ときれいに刈り込まれた木々の茂みが、秘密を覆いかくしているに過ぎない。
ハートフォードシェアにあるSpielplatz(シュピールプラッツ)とうい名のこの村は、イギリス最古のヌーディスト村なのだ。

この村ではいつでもヌードでいなくてはならないという決まりはないが、もしそうするつもりがないのなら、きっと村の住民からこの地の家を買うことは出来ないだろう。
プールではもちろん、庭の芝生を刈る時も、地元のバーで一杯やる時も、この村の住民たちは、いつも素っ裸だ。
常に裸であることが暗黙の了解となってから既に85年も経過しているが、この村の様子が世間にお披露目されるのは、今回が初めてだ。
来月イギリスで放送されるテレビ番組で、初めて公開される。

この村で人生の大半を過ごして来たイゾルト・リチャードソンさん(82)は、村人が皆裸で生活していても、性的に乱れた騒ぎが繰り広げられるようなことは、一度も見たことがないという。
「私たちは皆、ここで普通の生活を送っています。ここは、言ってみれば、小さな州みたいなものです。
生活に必要なものは全て、配達で手に入れます。配達人は(村の外部の人ですが)私たちのことを知っていて、写真を撮ったりするようなことは、決してないと思います。」

村にはバンガローが数件あり、定年退職者が中心に購入して移り住むことが多いようだ。
夏の間だけの短期の利用もできる。
ロンドンからわずか1時間程のところに、こんな村があったとは驚きだ。

地名的には大陸からの移住者でも住んでいたのか?とも思う名ですが、案外最初は何かしらジョークか何かが発端だったのかも知れませんね。
結婚と言えば日本においても人生の一大事ですが、こちらブリにおいてはなかなか大変な状況でもあるようで、まずはこちらのケースから紹介してみましょう。

帰宅時にウソ発見器で彼の浮気チェックをしていた英国一嫉妬深い女が結婚(2014年11月13日日刊テラフォー)

英国一嫉妬深い女と呼ばれていた女性が、この度ついに結婚した。

デビ・ウッドさん(31)はかつて、当時の恋人で現在は夫となったスティーブさんが家に帰って来る度に、彼にウソ発見器をつけて浮気チェックをしなければ気が済まないと話していた。
他にも、スティーブさんの電話・Eメールの履歴、銀行取引明細書など、ありとあらゆるものをチェックして、スティーブさんが浮気していないか確かめる。
写真を見る限り、スティーブさんはとても温厚そうで、浮気などするようには見えないが、さすがに英国一嫉妬深い女と言われているだけあって、デビさんの被害妄想はかなり強烈だ。

だが実はデビさんがここまでする原因は、嫉妬妄想シンドロームという症状を抱えているためだ。
2人はハロウィンの10月31日に挙式し、スティーブさんは、デビさんは確かに嫉妬深いが、それでも結婚するに値する女性だと、Facebookに綴った。
デビさんの方も、Facebookの姓をスティーブさんの姓に変え、ステータスも既婚に変更し、結婚の喜びとスティーブさんへの想いを書き込んだ。
「大好きよ、私の夫くん!!」
結婚を機に、デビさんの症状が和らぐことを願う。

しかし記事の写真から見る限りでは早くも夫婦間の格差的なアレがいささかナニ過ぎるかなと言う気がしないでもないのですが、案外これくらいの方がうまくいくものなんでしょうか。
同じくもう一つの結婚ネタを紹介してみますけれども、こういうケースが増えていると言うのがさすがブリですよね。

愛する猫との結婚を正式に認められた女性。増えるペットとの結婚。(2014年12月31日テックインサイト)

近年、愛するペットと結婚してしまう人が増えている。イギリスで40代の女性が「愛する猫との結婚が正式に認められた」という話題を提供し、無類の猫好きの間で注目を集めている。

猫たちに囲まれて幸せな日々を送る、ドイツ出身で現在はロンドンに暮らしているバーバレラ・ブシュナーさんという48歳の女性。脚には愛する“夫”たちの頭文字のタトゥーが彫られている。彼女は『themadcatlady.com』という自身のサイトから情報を発信しているが、なんとオス猫と結婚して幸せなファミリーライフを送っているというのだ。

若い頃からゴシック系バンドを結成し、ピアノ教師、ウェイトレス、ダンサー、ウェブデザイナーといった仕事を経験するも、30代後半になると全身に激しい痛みが生じる「線維筋痛症」を発症。40代になると「慢性関節リウマチ」とも診断された。そんな中である男性との7年の交際に終止符を打ったバーバレラさんは、アニマルシェルターから譲られた兄弟猫の“ルゴシ”と“スパイダー”に特別な愛情を抱くようになり、ついにその2匹と結婚。英大衆紙『Sun』の取材では、「役所もその婚姻届を受理してくれた」と話している。彼らは新婚旅行先のスペイン領ランサローテ島(カナリア諸島)が気に入ってしばらくそこで生活を送っていたが、バーバレラさんの手術や体調の管理もあり、現在はロンドンに戻っている。

家族が「正気の沙汰ではない」と言うように、自身を“The Mad Cat Lady”と表現するバーバレラさん。「猫と結婚して何が悪いの? 人間の男性と交際してもこれほど豊かな気持ちにはなれなかった。今が一番幸せ」と語っている。これまでもペットと真剣に結婚してしまった人々の話題を数件お伝えしてきた。トーゴにて「優しくて誠実だから」とオス犬と結婚したガーナ人女性や、ドイツには「出会ってすぐ恋に落ちた」とメス猫と結婚した男性が、そしてクロアチアで「辛いこと、悲しいことがあった時に私を笑顔にさせるのは彼だけ」と言ってオス犬と結婚したイギリス人女性がいる。

正面切って何が悪い?と言われれば別に何も悪いことはないようにも思うのですけれども、しかしいきなり重婚からスタートと言うのはどうなんだろうと言う気はします。
最後に取り上げますのはこちらのニュースですが、先日行われたスコットランド独立を問う選挙に関連してこんなプロモーション動画が出ていたそうです。

スコットランド分離独立賛成派によるプロモーション動画に隠された「ある工夫」がすごい(2014年9月12日DNA)

イギリスは実はイングランド、スコットランド、ウェールズ、北アイルランドの4つの国から成っており、外から見れば一つの国でも、内部ではかなり独立した構造になっています。その内のひとつ、スコットランドではイギリスからの独立の機運が高まっており、2014年9月18日の住民投票でも、ひょっとしたら独立賛成派が勝つのでは……というところまで勢力を伸ばしているようです。これは、そんなスコットランド独立の賛成派が公開しているプロモーション動画です。

前後2部の構成になっており、メッセージが表示されるシンプルなものです。
My Generation – YouTube
https://www.youtube.com/watch?v=dbW_AT64m8E
まず前半の翻訳はこちらから。

    My Generation
    我が世代
    I’m part of a fearful Generation
    私は恐れる世代の人間です
    and I refuse to believe that
    そして私は信じません
    I can change the world
    私が世界を変えられるなんてことを
    I realise this may be a shock but
    ショックなことかもしれませんが
    An independent Scotland will thrive
    独立スコットランドが繁栄するというのは
    is a lie
    嘘なのです
    The UK is Better Together
    イギリスは共にあるべきです
    So in thirty years I’ll tell my children
    30年後、私は子どもたちに言うでしょう
    I vote with my head
    私はよく考えて投票したと
    I have my priorities straight
    私の優先順位では
    The Union
    連合王国が
    Is more important to me than
    より重要です
    Scotland
    スコットランドよりも
    As the experts tell me
    専門家は言います
    Thirty years from now I would regret voting “Yes”
    30年後にきっと後悔すると
    I do not believe that
    私はそう思いません
    I need to live in a country of my own making
    私は自ら作ったこの国に住むべきです
    In the future
    近い将来
    The Union will prioritise Scotland’s needs
    連合王国はスコットランドの要求を優先するようになるでしょう
    And I completely reject any suggestion that
    そして私はある考えを拒否します
    Westminster only want us for our resources
    イギリス国会は私達の資源だけが欲しいという考えです
    The fact is
    実際のところ
    My generation is fearful and unambitious
    私の世代は恐れ、志を失っています
    It is foolish to presume that
    すなわち馬鹿げているのです
    We need change
    変化が必要だなんて……

スコットランド独立派の意見に対して「それはいかがなものか」と疑問を呈するメッセージ動画に見えるのですが……ここからがすごかった。
(略)

何がどう凄いのか、ここまでの情報から判らなかった方は元記事で種明かしを参照いただきたいと思いますが、これもブリ的にひねりが利いていると言うべきなんでしょうね。
しかし独立賛成派もここまでブリの流儀に染まってしまっている以上、ブリ的要素がこれ以上分離独立し増えないで終わったことはかえって(その他の全世界的には)良かったとも言えるかも知れません。

今日のぐり:「きゃべつ畑」

広島県のお好み焼きと言われるものも地域毎に種類や特徴があるのだそうで、府中市の府中焼きは豚肉の代わりに挽肉を使うのが特徴的ですが、福山市のお好み焼きの特徴としていわゆる広島風お好み焼きにこだわらないと言うことが言われているようです。
そうは言ってもやはり数としては広島風を出しているお店が多いように思うのですが、こちら市街地も北に外れた郊外に位置するこのお店もかれこれ老舗と言っていいくらい長く営業されていますよね。

久しぶりに来たと言うことで一番ベーシックそうなはたけ焼のそばを頼んで見たのですが、これがいわゆる肉玉モダンに相当するものであるようです。
こちらのスタイルとしてその場で茹でた麺を使い、上から圧迫しながらカリカリに焼くのが特徴であるようですが、その麺側を上にしてサーブするのは福山界隈で多い流儀だとも聞きます。
ただこちらの場合、これ以上麺を焼くと硬くなりすぎると言う気持ちもありそうに感じましたけれども、実際に茹で立てだった麺がカリカリに堅焼き状態になっていますよね。
こちらのソースはデフォ状態でもかなり多めなこともあって、食べると口の中がかなりビリビリくるんですが、好みは分かれそうですがこのクリスピー感は特徴的だと思います。
お好み焼き一式の他にちょっとしたつまみ的メニューも豊富にあるので夜の利用も応需しそうなんですが、しかし近ごろではこの界隈も賑やかになったので競争は激しくなってそうですよね。

お好み焼きと言うのも色々とスタイルも別れ人それぞれで好みがあるようですが、仕事ぶりは手慣れたものでこういうスタイルがありと言う方々には悪くない店だと思いますし、サイドメニューも充実しているのでお好み焼き以外に色々とつまんで見るのも面白そうですよね(ただし地元の人以外ではちょっと一杯と言うのは難しそうな立地ですが)。
見た目にごく間口の狭い店ですし、目立たない場所ですからお客さんは常連さん中心のようですが、それもあってか親父さんは割に気が回るタイプだと思えましたが、実際二度目に行くと客の好みを覚えていると言った話も聞くようです。
トイレなど設備面は全般的に年式相応なのは仕方ないですが、しかし男子トイレの壁にあった「スピードよりコントロール!」の掲示には思わず笑ってしまいましたね。

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2015年1月24日 (土)

結婚と言うものに対する京都新聞の深い?考察が話題に

今を去ること40年前に「よど号」乗っ取りで北朝鮮に渡り、その後の日本人拉致にも関わったとされ国際指名手配中の赤軍派メンバーが先日ツイッターアカウントを取得したのだそうで、拉致被害者家族などを中心に「あまりに脳天気すぎる」と批判の声が上がっているそうですが、最近はSNSも馬鹿発見器としてすっかり定着した感があります。
とある調査によれば今やSNSでのつぶやきの内容によって不採用を決めたことのある企業採用担当者は7割にも達するのだそうで、これだけ社会人やアルバイトの馬鹿発見器騒動が企業責任追及にまで及ぶ時代にあっては無理からぬこととは言え、後々まで記録が残るネットの性質を理解した上で利用しなければ一生ついてまわりかねません。
そんな中で先日は某地方紙が一連の奇妙なつぶやきで大いに世間を賑わせたのだそうですが、公式ツイートでないとしても何とも不可思議なつぶやきとその顛末を伝えるこちらの記事を紹介してみましょう。

「結婚してなければおっぱいは彼氏のものですよね」 京都新聞、「乳房ツイート」大ヒンシュクで謝罪、削除(2015年1月21日J-CASTニュース)

  京都新聞社の公式ツイッターアカウントが2015年1月21日、不適切なツイートをしたとして謝罪した。
   いつものように「ニュース記事へのリンク」と「記事見出し」のツイートを続けていたアカウントに21日午後4時ごろ、異変が起こる。
   突如、「おっぱいは赤ちゃんのものですよね」とつぶやいたのだ。400を超えてリツイートされ、「どうした中の人wwwなにがあったw」「どうしたん京都新聞www」と驚きの声で受け止められた。

「それとも、おっぱいはお父さんのものなのでしょうか?」

   アカウントは続けて「それとも、おっぱいはお父さんのものなのでしょうか?」とツイート、さすがに様子がおかしいと思ったのか、アカウントのハッキングを疑う声もチラホラ出始めた。しかし、次のツイートで謎は解ける。

    「<参考資料>「おっぱい」は誰のものか...京都の研究会が「文化論」出版

   メッセージに続いて貼りつけられていた京都新聞の記事中で「乳房の文化論」(淡交社)という書籍と執筆に携わった乳房文化研究会(事務局・京都市南区のワコール内)の研究内容が紹介されていた。つまりは記事の内容を分かりやすく紹介するためのツイートだったのだ。
   続いて「ああ、結婚してなければおっぱいは彼氏のものですよね」と先ほど変わらないトーンでつぶやいた。
   しかし、一連のツイートは多くの人の怒りを買っていた。

    「なんで身体の一部が他のヒトのものなどと社名入れて書けるのか、記者としての知性を疑う
    「不適切どころか差別発言ですし、このツイートもまったく意味がわかりません
    「とても差別的なツイートなので、考えるきっかけにはなりません

と厳しい指摘が相次ぎ、ついには、

    「『おっぱいは誰のものか』という視点から...乳房を切り口にすれば、さまざまな議論ができる。暮らしや文化、社会に対して考えを深めるきっかけにしてもらえればとの意図です。ご容赦ください」

謝罪に追い込まれてしまった
   その後矢継ぎ早に

    「ユーザーの方に不快感を与えたツイートを謝罪いたします。身体の一部が他者の所有物であるような表現は差別的でした」

と釈明した。
   アカウントは午後6時過ぎに「ユーザーの方に不快感を与えたツイートをお詫びするとともに削除いたします」と宣言、一連のツイートを全て削除した。

まあ人間何を言ってるのか判らない相手と言うのは基本的に気味が悪く感じられるものではありますから、いきなり新聞の公式ツイートがこんなことを言い出しては世間も混乱すると言うものですが、いずれにせよ内容も意味不明かつ不適切と言うべきものであって、仮に宣伝目的であるにせよプレゼンテーションのやり方としてもずいぶんとお粗末だなと感じるところでしょうか。
最近はスマホ導入を機にSNSデビューを果たす年配の方々も多いようで、普段の飲み談義の延長のような感覚なのか気楽につぶやいて見たところ壮大に炎上してしまった、などと言うケースも散見されるようですが、やはり全世界に向けてオープンに発信されていると言うこと、そして下手をすると一度世に出た発言は未来永劫残ってしまうと言うことを理解しないままで利用することは危険も伴うと言うことですね。
ただもちろんこうした状況は別にSNSだから、ネットだからと言う特別の現象でも何でもなく、ある程度オープンな場所で世間に聞かれることを前提に発言する以上はそれに対する批判も覚悟すべきであると言うことなんですが、先日テレビ上での発言が「一体いつの時代の感覚?」と炎上につながってしまったと言うこちらの方のニュースを紹介してみましょう。

千秋が同窓会での女性の見栄の張り合いを支持「夫が迎えに来るならベンツで」(2015年1月16日トピックニュース)

16日放送の「ノンストップ!」(フジテレビ系)で千秋が、妻の同窓会に軽自動車で迎えに来る夫を非難した。

同番組の「NONSTOP! サミット」では、同窓会に参加した女性の間で起こるという“格付けバトル”を取り上げ、出演者らが討論した。
ハイヒールのリンゴは、同窓会では衣服や装飾品のほかにも夫の収入、家、子どもの学校などを互いに気にして、見えの張り合いをするのだと話した。
そして番組では、妻の同窓会における格付けバトルに夫が巻き込まれてしまう例として「同窓会に行った妻を、自宅の軽自動車で迎えに行った所、酔った妻が『恥ずかしい車で来ないで!』と激怒した」という、40代男性からの経験談を紹介した。

司会の設楽統は「こんなこと言われたら悲しくなっちゃうよね」と漏らすと、リンゴは「(夫の)気配りが足りない」と指摘した。これに千秋も「(来るなら)見えない所に来てほしい」「ベンツだったら目の前に乗り付けて欲しい」と女性側の意見を語った。
そして千秋は、同窓会の出口にはレッドカーペットが見えるといい「(肩で風を切って)こうやって歩いてきたときに、ちっちゃい車が来たらやだ」と切り捨てた。
話を聞いていた宮川一朗太が「迎えに行かなければ良かったんですか?」と訊くと、千秋は「関わらないか、凄いデカい車で来てくれるか」と答えた。

自分の夫がどんな車に乗っているか知らない妻と言う設定にも無理がありますから、それが気に入らないと言うなら最初から迎えに来させたりせず勝手に一人で帰れよと言う話なんですが、今どき車がステータスと言う感覚も何やら懐古趣味的でかえって新鮮な感じがしないでもないですよね(ちなみに千秋氏の元夫氏は大変な車道楽で知られているそうですが、その割には発想が貧困な気がしますが)。
聞くところによるとこの種の番組と言うのは出演者は皆それぞれ台本通りに演じているだけなのだそうで、いちいち「あいつの言うことは気に入らない!」と食ってかかるのも大人げないと言うものなんですが、やはり世の男性諸氏からは一言無しとしないではいられなかったようで、(控えめに言って)時代錯誤過ぎる、さすが金持ちのコメントとさんざんだったようです。
興味深いのは台本なら台本でいいのですが、わざわざ世間の反発を招くに決まっている発言を連発させるようなシナリオを考え出す側が何を狙っているのかと言う話ですし、出演者にしてもわざわざ反感を買う役を買って出ることもなかろうにと言うことなのですが、まあしかし女性の方々にとって事実同窓会と言う場がこういう風に見えているのだとすれば男女の認識の差が面白いと言うことなんでしょうか。
その昔とある学生がホテルの玄関先に実家の高級外車で颯爽と乗り付けたところ、ドアボーイに「運転手さんそこに停めたらダメだよ。こっちこっち」と駐車場を案内されたと言う笑い話のような話を聞いたことがありますが、個人的には一見ごく平凡で退屈な社会人やってそうな同級生が、同窓会に家族にも隠れて自分でこつこつとフルレストアしたてんとう虫あたりで乗り付けたら思わず渋い!と唸ってしまいそうですけれどもね。

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2015年1月23日 (金)

議論の別れそうな現代の食事情

大阪の給食と言えばあまりに粗末で不味い、量も少ないと学童からは大いに不評なんだそうで、先日は少しでも食べ残しを減らすため給食にふりかけを使用することを認めるべきかどうか激論が交わされたと言いますが、もはやそんな次元ではないだろうと言う想像の斜め上を行く状況にあるようです。

<大阪市の学校給食>おかず冷たい 食べ残し7割(2015年1月19日毎日新聞)より抜粋

 ◇橋下徹市長の肝煎り政策 不満噴出

 大阪市で昨年4月から、市立中1年生を対象に仕出し弁当を配る方式での給食が始まった。全国最低だった大阪府内の公立中給食実施率を改善しようと、橋下徹市長が府知事時代から掲げていた肝煎り政策。しかし「おかずが冷たい」などと生徒から不満が上がっており、7割以上の生徒が食べ残している。2016年度から全学年を対象とするが、保護者からは家庭弁当との選択制に戻すべきだとの声も上がる。一方、食べ残しを出さないために「ふりかけ」を持参させるというアイデアを巡り、教育行政のあり方まで議論になっている。
 大阪市は元々、家庭弁当が基本だったが、試行を経て13年度は給食(仕出し弁当)との選択制に。昨年、「栄養管理やカロリーコントロールがされた適切な昼食の提供は、一つの教育だ」との橋下市長の方針で、全員給食が導入された。

 ◇おかず冷蔵保存

 財政面から校内に調理室を設けることが難しいため、市教委が献立をつくり、民間業者が調理・配送するデリバリー方式を採用することとした。1食あたり約500円で、うち食材費300円が生徒負担としている。
 ご飯とおかずはそれぞれ一つずつの容器に入れられて学校の配膳室に届く。しかし、学校によっては給食時間の数時間前に到着する。ご飯は温蔵庫(70度)で保管するものの、おかずは食中毒防止のため冷蔵庫(10度)に入れる。温め直す機器はないため、「煮こみハンバーグ」などのメニューでも冷えたまま生徒に提供される。
 市教委が昨年6月に実施した調査では、給食を「全部食べている」と答えたのは10・8%。これに対し、「ほとんど食べていない」29・0%▽「少しだけ食べている」18・2%▽「半分くらい食べている」26・2%で、給食を食べ残しているのは計73・4%に上った。

●手作り持参望む親 「おかずは冷たいし、ほとんど食べない」と漏らす1年女子の母親は「小学校の温かい給食になれているので、余計に冷たい給食に抵抗があるのだろう」と推し量る。実際、保護者から家庭弁当を望む声は少なくなく、ある保護者は「半ば無理やり、全員給食になった。今からでも選択制に戻してほしい」と訴える。
 市教委も生徒の声を受け、みそ汁を保温性のある食缶で配送するなどの改善を図り、温かい食材の提供を始めた。
(略)
 大阪市は最終的に自校調理で温かい給食の提供を目指している。ただ、学校数の多さや施設改修に多額の費用がかかるため、担当者は「10年はかかる」と漏らす。調理室のある小学校で作った給食を周辺校に配る方式の導入も検討しており、15年度からは、モデル校を1校設定して検証する予定だ。

 ◇横浜市は家庭弁当継続

 全国20政令市では、自校調理方式は札幌や仙台、さいたま、浜松などが採用、デリバリー方式は京都、神戸、広島などで導入している。大阪市の全員給食導入に伴い、給食を実施していない政令市は横浜市と堺市だけになった。横浜市は昨年12月、「栄養価や量、体調、アレルギーなど一人一人の状況に合わせて作ることができる」との理由で、給食ではなく、家庭弁当を基本とすることを決めた。堺市は16年度から選択制での実施を決めた。担当者は「保温ラックを活用するなど、工夫したい」と話す。【寺岡俊】

冷めても美味しいと言うより、冷めた状態で食べることを前提にした煮込みハンバーグと言うのもそれはそれで開発してみると面白いとは思うのですが、それならそもそも別なメニューにした方が話が早いだろうと言うことですかね。
ともあれこれではふりかけ云々を言っている場合ではないと思いますが、しかしこういう食事を出されれば成長期の空腹を抱えていてもきちんと食べ残すと言うのは子供達にもそれなりにちゃんとした味覚が育っている証拠だとも言え、休日にファーストフード店のドライブスルーに親子連れの乗った車が行列する光景をいささかどうよと思いながら見ていた身としてはどこか安心したい気持ちもあります。
もともと一部自治体で給食があまりにアレなのは、この少子化のご時世に少しでも住民を地域内に呼び込もうと各種行政サービスを充実させる中で給食費補助と言ったことを言い出す自治体も増えてきた、しかし財政的に余力がない中で無理にやるものだからあまりに内容が哀しいものになってしまったのだそうですが、大阪では2010年の中学給食実施率が全国最低ぶっちぎりのわずかに10%とそれ以前の状況だったそうです。
それが短期間に何とか弁当持参から給食に一本化するところまで持っていったのですからあちこち無理も出るだろうと言うものですが、保護者にしても学童にしても弁当に慣れていたものをショボい、まずい、量も少ないと三拍子揃った給食に強制的に振り返られてしまったわけですから、ここからよほどに年月をかけて努力しなければ一度ついた悪評を払拭するには至らないんじゃないかと思いますね。
ところで給食と言えばかつて給食廃止論が盛り上がっていた時期に、とある校長先生が「しかし給食には子供に食事マナーを教えると言う意味もあるわけで」と擁護論をぶっていて、そんなもの先割れスプーンでパンに白玉入り汁粉なんて無茶苦茶なメニューを食べさせるものにマナーもクソもあるかい!と思わず突っ込んだ記憶がありますが、この食事マナーと言うものを巡って先日からこんな記事が議論を呼んでいます。

わさびは醤油に溶かないで!日本料理の「やりがち恥マナー」5例(2015年1月17日アメーバニュース)

日本料理は毎日の食事の延長線上にあるので、フランス料理やイタリア料理ほどマナーを気にしない方が多いかもしれません。
しかし、身近な日本料理でも最低限の常識的なマナーを知らないと、重要な場面で恥ずかしい思いをしてしまうことも。
そこで今回は、意外としている人が多い日本料理でのNGマナーをまとめてみます。日本料理を食べる時は、普段の食事とは違うことに留意して、以下のことには特に気をつけましょう

■1:手を受け皿にする
こぼれそうだからと手を受け皿の代わりにするのは、上品そうに見えてNGマナーです。懐紙を使ったり、持ち上げてよい食器の場合は、食器を持ち上げて食べます。
刺身や焼き魚、大鉢の皿は持ち上げて食べないので、そのままお膳に置いたままいただきます。基本的に小鉢や小皿、お椀、どんぶりは持ち上げてOKです。

■2:わさびを醤油に溶かす
お造りの刺身を食べる時は、わさびを醤油に溶かすのではなく、刺身全体にわさびをつけてから醤油につけて食べましょう。醤油皿は、持ち上げても大丈夫です。

■3:座布団を踏む
日本料理はお座敷でいただく場合も。お座敷での座布団や敷居・畳のへりを踏むのは、マナー違反とされています。訪問先でも同じで、相手への敬意を欠いた行為と見なされることに。

■4:おしぼりでテーブルを拭く
おしぼりはナプキンとは違い、手を拭くものなので、テーブルや口もとを拭かないようにしましょう。テーブルに何かこぼした時は、お店の人に頼んで拭いてもらいます。口もとを拭く時は、持参したハンカチやティッシュ、懐紙などを使って。

■5:食器を重ねる
食べた後は、器やお皿は元の位置に戻しておけばOKです。食器が傷付く可能性もあるので食器を重ねたり、片づけたりすることも不要です。

かしこまった場面でなくても上記のような振る舞いは、意外と見られているポイントです。「きちんとしていたつもりがマナー違反だった……」ということにならないように、今一度日本料理のマナーを見直してみませんか。

ちなみに「受け皿」と言うのは内容物が垂れて食卓等を汚すのを防ぐために食器の下に敷く皿のことで、こういう意味での使い方は誤用だと言う突っ込みはさておき、手皿NGなど概ねは常識的な内容が多く、中には「テーブルに何かこぼした時は、お店の人に頼んで拭いてもらいます」など店によってはちょっと無理がありそうな内容もあるとは言え、まあ書いてあること自体はおおむねそれはそうだと言えることだとは思います。
ただこの中で例外的に多くの方々が「それはおかしいのでは?」と突っ込みを入れているのが「わさびを醤油に溶かす」行為がNGとされていることで、しかも正しい作法として「刺身全体にわさびをつけてから醤油につけて食べましょう」とは何じゃそりゃ?ですけれども、恐らくは刺身の上にちょいとワサビを載せた状態で醤油をちょいとつけて食べるとワサビがよく利いてうまいよと言う話のことを言っているのでしょう。
もともとこのわさびを醤油に溶くべきではないと言う話、今も続いている某料理漫画が初期の頃に取り上げたことから注目されるようになった話だと記憶するのですが、これもとりわけ風味の飛びやすい本ワサビを十分に楽しむには醤油に溶かずに食べるべきだと言う話であって、逆に蕎麦などに合わせるのにこのやり方ですとワサビより繊細な蕎麦の風味がかき消されてしまうデメリットもあって、まあマナーと言うよりは好みの問題でしょう。

食通で知られた北大路魯山人は刺身の上にワサビを載せて食べるとワサビがよく利く、一方で醤油に溶くと辛みはなくなるが醤油の味が良くなると言っていて概ね同意なのですが、もちろん相手がおろし立ての本ワサビの風味にこだわって出しているものを何も考えずに醤油に溶いてしまうような行為は、揚げたての天ぷらを放置しておしゃべりしているのと同様マナー云々以前に料理人の心遣いに対してどうかと言う話ですよね。
ちなみに多くの国でマナー違反とされる食事の際に音を立てることに関して日本人は無頓着だと言われがちですが、これも起源としては蕎麦などは庶民料理で作法にうるさくなかっただとか、遠く戦国時代に毒が盛られかねない会食の場で確かに食べたのだと相手に見せるためわざと音を立てたからだとか諸説あるようですが、正式な食事の作法では日本においても音を立てて食べる行為はNGであるとされているのは留意すべきでしょう。
また昨今たびたび言われる問題マナーの例として大皿に盛られた唐揚げにレモンを勝手にかける人間の評判が悪いのですが、これももともと唐揚げに使うために添えられているものなのですから本来マナーと言うよりは好みの問題と言うべきだとしても、やはり他人の嫌がることをやらないと言う意味で考えると今の時代におけるマナーの一つだと捉えてもおかしくはないのかも知れません。
近ごろでは大学の学食でも大きなテーブルに相席ではなく、顔が見えないように仕切りをつけた「ぼっち席」が用意されているのだそうで、SFなどでは他人の前で食べると言う行為が社会的禁忌とされる異文化との摩擦と言うのは昔からの定番ネタですけれども、自分はマナーは完璧だと思っていても時代と共にマナーそのものも移り変わるのだと言う認識は持っていないと、長い人生の中いずれどこかで足下をすくわれかねませんよね。

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2015年1月22日 (木)

子供に向精神薬処方が増加中

本日の本題に入る前に、先日出ていたこちらの記事から紹介してみましょう。

あなたは、暴れる患者から身を守れるか(2015年1月13日日経メディカル)より抜粋

(略)
 父親に付き添われて救急外来を受診した20歳代女性。救急外来での対応に不満を抱き、診察に当たった男性医師につかみかかろうとした。危険を感じた医師は、その場を離脱。看護師と救急隊員が制止しようとするも、患者は避難する医師を追いかけ、救急カートを倒そうとするなど暴れた。止めに入った看護師や救急隊員らに暴行を働いたあげく、医師が避難している部屋に押し入ろうと執拗にもがく。この間、1時間以上にわたってわめき散らし続けたという(写真1)。
 これは川崎市立多摩病院(神奈川県川崎市)で発生した事例だ。最終的には、警察に通報することで対処した。
(略)
 同院の医療安全対策を主導する副院長の長島梧郎氏は、「医療者は患者を助けるという業務を担うことから、患者の行動、言動、要求を受容しなければいけないとの思いが強い。そのため、暴力や暴言などに対しても、『自分の対応が悪かったのでは』『このくらいは我慢しなければ』といった感情抑制が働きがちだ」と指摘する。だからこそ「病院として毅然とした態度を示すことが何よりも大切」と話す。「暴力や暴言は犯罪行為なのだから、どんな場合であっても一人で抱え込むことなく、組織として対応し、改善していくことが重要となる。病院が組織として、一人ひとりの安全を守る必要がある」(長島氏)からだ。
 職員研修オリエンテーションでは、「患者からのクレーム、暴力、暴言への対応」を必修項目と位置づけ、こうした病院の基本方針を伝えている。また、「被害にあった医療従事者の味方になってくれる法律」(表2)を提示し、院内暴力に対する職員の意識を改めるよう促してもいる。
 2015年度内には、新たに、暴力などに対応する人的警備を担う警備員を2~3人配置する予定だ。現在の警察OBの1人から増員することで、一般患者はもとより医療従事者を守る体制を強化する。
(略)
危ないと思ったら、直ちに離脱せよ
慈恵大学渉外室顧問の横内昭光氏に聞く

 個人として目の前の暴力患者にどのように対応すべきか。まず「怖いと思ったら110番」が基本となる。マニュアルはこれだけでいい。警察には暴力に対応する専門的なノウハウがある。強制力を持っているわけだから、これを利用しない手はない。
 例えば診察中に、目の前の患者の眼の色が変わり、顔つきも険しくなったと思ったら、その場を離脱することを考える。席を離れる際は、相手の眼を見つめ、離席することを告げて診察室の外へ出るようにする。
 離席したら、他の職員に事情を説明し、複数で対応する態勢をとる。他の職員には診察室の外で待機してもらい、再び、診察室で患者と対峙する。このときも相手の眼をしっかり見るようにする。時間をおくと患者が落ち着くことも多い。
 しかし、声を荒げたり、大声で叫んだり、机を叩きわめくなどの行動が見られるようなら、直ちに外に待機している職員に応援を求め、複数で対応する。
 医療者は診療拒否をためらいがちだが、身の危険を感じるのならば診療は困難なわけで、きっぱりと診療拒否すべきだ。
 危険が迫ったときは大声で助けを呼んだり、悲鳴を上げたりするわけだが、私は大声を出したり悲鳴をあげる練習をすべきだと言っている。本当に危険な目にあったとき、人はなかなか大声を出せないものだ。

 警察OBとして病院に勤めてみて分かってきたことがある。それは、暴力の芽をいかにして摘むかということだ。
 患者は病をかかえて病院にやってくるわけで、大病院ともなれば、案内が分かりにくいなどというちょっとしたことでイラついてしまう。受付の対応が不親切だったり、診察医師の言葉遣いがまずかったりすると、イラついた気持ちに油を注ぐことになる。
 待ち時間が長くなると、こうした不満は爆発しやすくなる。ある調査によると、待ち時間が40分を超えると、暴力の発生率が一挙に高まることが知られている。待ち時間が40分に近づいた患者がいたら、「混み合っておりご迷惑をおかけしております。もう少しお待ちください」などという細やかな声掛けが必要となる。
 ハインリッヒの法則というのがある。1件の重大事故の背景には29件の軽い事故と、事故には至らなかった300件の小さなミスがあるとする安全工学上の経験則だ。暴力の芽を摘むたゆまぬ努力は欠かせない。(談)

このところ医療機関において警察OBを雇用すると言うことがちょっとしたブームのようになっていて、もちろん警備担当として対暴力のノウハウを活用すると言う意味合いもありますけれども、やはり顧客トラブルと言うものは初動できちんとした対応を取らなければ無駄に炎上してしまうものであり、素人ばかりが適当な対応を続けて話をややこしくしてしまった後では収拾もつかないと言う意味合いもありそうです。
記事からも判るように専門家や担当者が口を揃えて言うことには「患者は病人だから仕方がない。この程度のことは我慢しなければ」と言う妙な意識をまず捨てる必要があると言うことで、一見すると難しいことのようですが一般社会において許容されないような行為は病院内においても許容されるべきものではないと言う当たり前のことを言っているに過ぎないわけです。
もちろんそうした行為の原因として例えば認知症なり譫妄状態なり医学的な理由が求められる場合もあるでしょうが、まずは医療従事者自身が身の安全を確保することが診療の大前提であり、その大前提が犯されそうになった場合には躊躇なく応援なり警察なりを呼びましょうと言うことが、患者様に余計な罪を犯させないと言う意味でも重要であると言うことでしょうね。
この辺りは深夜の急性アル中で搬送されてくる輩は本来警察が扱うべきものではないか?(警察官職務執行法第三条規定による)と言う議論などと同様、互いの業務対象の線引きの難しさが下手すれば押し付け合いにもつながりかねませんけれども、検死など医療の側から協力する場合もままあるわけですから、なるべく平素から良好な関係を気付いていくに越したことはないでしょう。
余計な前置きがいささか長くなりましたけれども、近年学校教育現場の荒廃が言われて久しい中で、先日こんな気になる調査結果が出ていたことを紹介してみましょう。

子どもへの向精神薬処方について、9年間の変化を調査(2014年1月19日医療NEWS)

医療経済研究機構は1月13日、子どもへの向精神薬処方の経年変化に関する研究結果を発表した。抗精神病薬と抗うつ薬が増加傾向にあり、治験の推進が課題となることが分かったという。この研究は、同研究機構の奥村泰之研究員らが行ったもので、2014年11月25日の「精神神経学雑誌」に掲載された。

子どもへの向精神薬の処方件数は、世界中で増加している。日本における未成年の精神疾患による受診者数は、2002年は95,000人だったが、2008年には148,000人まで増加。向精神薬を処方される子どもの数も増加していると予想される。
しかし、日本国内において承認されている向精神薬のうち、子どもを対象にしたプラセボ対照無作為化比較試験を経たものは、注意欠如・多動性障害(ADHD) 治療薬である、「アトモキセチン」と「徐放性メチルフェニデート」の2剤のみ。そのため、子どもへの投与に関する有効性や安全性が確立していない向精神薬を、やむを得ず使用していることが考えられる。こうした現状のなか、実際、子どもへ向精神薬(ADHD治療薬、抗精神病薬、抗うつ薬、抗不安・睡眠薬など)がどの程度使用されてきているのかについては、これまで報告がなかった。

抗精神病薬と抗うつ薬の増加傾向、治験の推進が課題

今回の研究では、厚生労働省が実施した2002〜2010年の社会医療診療行為別調査(毎年6月審査分の全国のレセプトを無作為抽出)のデータを二次分析。18歳以下の外来患者、延べ233,399件を分析対象としたという。
2008〜2010年の患者と2002〜2004年の患者と比較した結果、6~12歳ではADHD治療薬は84%増、抗精神病薬は58%増と、増加傾向が認められた。13~18歳では、ADHD治療薬は2.5倍増、抗精神病薬は43%増、抗うつ薬は37%増と、こちらも増加傾向が認められた。この結果により、子どもを対象とした治験が実施されているADHD治療薬だけではなく、抗精神病薬と抗うつ薬の処方割合も増加していることが判明。子どもへの治験の推進が課題と考えられる。
さらに、抗精神病薬を処方された13~18歳の患者のうち、53%は抗不安・睡眠薬、26%は抗うつ薬が併用されていることが判明。また、抗うつ薬を処方された患者のうち、58%は抗不安・睡眠薬、36%は抗精神病薬が併用されていた。アメリカ、ドイツ、オランダで実施された、子どもへの向精神薬間の併用割合は6〜19%と報告されており、日本では併用割合が高くなる理由を検討していく必要があるという。

こうした併用処方の有効性と安全性に関するエビデンスは諸外国においても不足しており、実臨床において、併用処方による長期的な有効性と安全性を把握できるような調査手法を検討することが課題となる。(遠藤るりこ)

向精神薬はもちろん、昨今何かと話題のうつ病についてもこれだけ患者が増えている以上処方も増えるのだろうなとは思うのですが、ここでは特にADHD治療薬であるメチルフェにデート(リタリン)に注目してみたいと思います。
以前からアメリカあたりでは授業中に落ち着きがないなどちょっとしたことで子供にリタリンを飲ませると言う乱用とも言える状況にあって、同薬の生産量は過去10年間で10倍にも膨れあがっていると言いますから大変なブームと言うべきですけれども、もちろん集中力が増して勉強がはかどる等の効果もあるにせよ、子供が落ち着いて扱いやすくなると言う大人視点でのメリットから頻用されている面もあるようです。
ただADHDのない普通の人にとっては落ち着かせるどころかむしろ興奮剤として作用すると言い、そうした側面からパーティドラッグなど好ましからぬ目的外使用も多く見られるそうですし、ADHDで使用している当事者にしても効果は認めながらも「自分が自分でなくなる」と使用を拒否するケースもあると言いますから、そう軽々しく使って欲しい薬ではなさそうに思えますよね。
ドラッグに限らず「なんでもあり」のアメリカで「リタリン=お金のかからないコカイン」などと呼ばれていてもそうそう驚きはないかも知れませんけれども、日本においても同薬の処方が伸びていると聞けば大丈夫なのか?と心配にもなるだろうし、これほど市中に出回っていれば覚醒剤などと同様に闇取引が横行している現状もさほど不思議ではなさそうです。

もちろん処方薬である以上根本的には医師が正しく処方しているかどうかが問われるのですが、例えば他院にかかりつけだと称する一見さんの患者が何でもない症状で来院し、ついでにいつもの薬も一緒に出してくれと言ったケースは日常診療でもまま見られることだろうし、そうした場合にどこまで厳密に処方内容をチェックしているかと言えば多くの臨床医の先生方はそこまで余裕がない環境で働いているだろうと思います。
国としてもこうした現状にそれなりの憂慮を抱いているのでしょう、もともとうつ病に対して同薬処方を認めているのは世界中で日本だけと言われた現状を改めるべく段階的に規制が強化され、2007年にはうつ病を適応症から外すと共に翌年からは専門医のみに処方を限定する措置を講じていますが、この結果一時は前年の1/10にまで処方量が落ちていたものがその後再び増加傾向にあるのは根強い需要があると言うことでしょう。
正しく使えば効果はあるだけに何を以て適正使用と考えるか難しいところなんだろうと思いますし、逆にリタリン処方厳格化で将来を悲観した患者も数多く自殺騒ぎにまで発展したと言う話も聞きますが、治療効果と言っても数字の上下で図れるような領域ではないだけに、まずは早いうちにきちんとしたエビデンスを確立していく必要がありそうに思います。

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2015年1月21日 (水)

産科女医の増加は必ずしも歓迎されず?

元慶大産科教授で現在は内閣参与として少子化対策に関わっている吉村泰典氏が、久しくその危機が語られる産科医の現状について先日こんなことを語っています。

若手産婦人科医は6割超が女性 子を持つ女医の働き方を「標準」に(2015年1月20日日経メディカル)より抜粋

(略)
 産婦人科医の男女比を見ると、40歳以下では既に6割以上が女性です。ですから都に対しては、とにかく都立病院を女性が働ける職場にしてほしい、当直なしの午前9時から午後5時までという働き方も認めてほしいと訴えて、週24時間勤務でも常勤と認める制度を作ってもらいました。それに加えて国の予算措置もあり、最悪の事態は脱することができました。

 ただ、こうした対策の効果は一時的なものにすぎません。賃金を上げたり当直を免除したりといったことでは、永続的な医療はできないんですね。やはり分娩施設の集約化が必要です。年間300例のお産に3人の産婦人科医で対応するよりも、600例に6人で対応する方が圧倒的に楽ですから。医療の質を下げるわけにはいきませんので、患者さんの利便性が多少犠牲になったとしても、集約化を進めていかなければなりません

──分娩施設の集約化を図るにしても女性医師の戦力化は不可欠ですね。

 もちろんです。これまで私たちは、当直の免除や短時間勤務の導入といった待遇の改善に取り組んできました。それは人的リソースとして女性医師が期待されるからです。ただ、ここで取り組みをやめてしまえば、再び産科医療の危機を招きかねません。さらに一歩進めて、主治医制を見直してチームで周産期医療を提供することなども考えていく必要があります。

 今、独身の医師は男女を問わず、月に6~8回の当直をこなしています。それを子育て中の女性医師にやれと言っても無理ですよ。私は19年間にわたり慶應義塾大学の産婦人科教授を務めましたが、その間に入ってきた84人の女性医師のうち、今も常勤医として働いているのは4人だけです。80人はパートをしていても、第一線の戦力にはなっていないわけです。そういう女性医師に、自分が医師になった時のモチベーションを思い出してもらい、また働きたいと思ってもらえる体制を作っていかなければなりません。
(略)
──一方で、女性医師が働きやすい仕組みを充実させることが、その恩恵にあずかれない医師の不満を招いている例も少なくないようですが。

 過渡期には、そういうことが起きるものです。でも、子どもを持った女性医師の働き方が「標準」であるという考え方が広がれば、そういった不公平感を持つケースはなくなります。子どもを持つ女性に働きやすい職場は、子どもがいない女性はもちろん、男性にとっても働きやすいはずですよ。24時間ぶっ通しで働いて、それが普通だというのは、やはり問題です。

──仮に全ての医師が子育て中の医師と同じ働き方をするようになると、病院経営上の、ひいては医療保険上のコスト増につながりませんか

 それは分娩施設の集約化によってカバーできると思います。集約化を進めれば、過酷な勤務を強いられている医師の働き方を改善できますし、それによって医師の給与が増えるということもありませんから。

──大学や病院の管理職には、圧倒的に男性が多いのが現状です。その意識改革も課題だと思いますが。

 私が見る限り、意識改革は全然できていません。特に外科系では、そもそも女性医師を1人の人間として扱っていないケースが多いですね。だから勤務と子育てが両立できず、辞めていく女性医師が多い。そういう状況も変えていく必要があります。
(略)
 その意味では、女性医師の結婚相手として、相手への要求が多い男性医師はふさわしくありません。私は、いつも女性の医局員に言ってきたんです。「出世しないサラリーマンと結婚しなさい。そうすればあなたを大事にしてくれて、仕事を続けられるから」と。これは間違いないですよ(笑)。

「出世しないサラリーマンと結婚しなさい」とはなかなかに示唆的な言葉だと思いますが、実際に先日行われた別の調査によれば現役医師の実に2/3が「医師以外の人と結婚したい」と考えているそうで、その理由として共働きともなれば生活の自由度が著しく制約されるだとか、その反映によってか離婚率が高いと言った様々な理由があるのでしょうが、いずれにしても多忙であると言うことが根本的な理由と言えそうです。
医師という職業は他職種と比べて女性差別はまだしも少ない方だと思いますけれども、その理由としてはやはり男か女かよりも医師として使えるか使えないかと言うことが追及される、そしてその裏返しとして医師として評価されキャリアアップしていくためには出産や子育てと言ったジェンダーに由来する家庭的役割を半ば放棄せざるを得なかったと言う経緯があると思います。
一方で女性に限らず今どきの若い先生方においては滅私奉公よりもQOML追求が重視されると言う側面もあって、女医が家庭内での役割を重視することは人口再生産等々一般論としてはもちろん望ましいことですけれども、これだけ女医比率が増えてくると単純に現場の戦力としては頭数ほどには働いてくれないと言う不満も出てくるところでしょう。
ただその不満をもう少し細かく追及してみると単純に労働力として一人前未満であると言うことだけではないように思いますが、同じく先日出ていたこちらの記事を紹介してみましょう。

産婦人科の女性医師、半数が妊娠・育児中- 不公平感で産科離れ懸念、医会調査(2015年1月15日CBニュース)

分娩を取り扱う病院の産婦人科医の約4割を女性医師が占めており、その半数以上が妊娠・育児中であることが、日本産婦人科医会の調査で明らかになった。妊娠・育児中の女性医師の割合は増加傾向にあり、当直や勤務時間を緩和するなどの支援体制を整える病院も増えているが、一方、それ以外の医師は、産科医不足の中で依然として過酷な勤務環境にあることもうかがえた。同医会は「不公平感からも産科離脱に至る危険のある状況」と、子育て中以外の医師にも配慮した環境改善の必要性を指摘している。【烏美紀子】

調査は、同医会が2007年から毎年行っている「産婦人科勤務医の待遇改善と女性医師の就労環境に関するアンケート」。今回は全国の分娩取り扱い病院1097施設を対象に実施、780施設(71.1%)から回答を得た。

調査結果によると、回答施設の常勤医師数は4916人。このうち女性は1903人(38.7%)で、996人が妊娠中か小学生以下の子どもを育児中だった。妊娠中の女性医師に対して夜間の当直勤務を軽減しているという病院は46.4%あった。小学生以下の子どもを育児中の女性医師については、全面的に当直を免除されている人が45.3%だった一方、ほかの医師と変わらず当直勤務をしている人も23.8%いた。また、育児中の女性医師で分娩を担当しているのは43.7%にとどまった。

全体を見ると、1か月当たりの当直回数は平均5.8回。救急や小児科といった他診療科に比べても多く、調査開始時から改善していない。当直翌日を休みにするなどの勤務緩和を設けている病院は23.1%(180施設)にとどまる上、実際にそうした体制が取れているとしたのはわずか10施設だけだった。

調査を担当した日本医科大の中井章人教授は、「(ここ数年の)産科医師の微増の効果は、妊娠・育児中の女性医師の増加で相殺されている」と分析。チーム制の徹底などで妊娠・育児中の医師の力をもっと生かすと同時に、当直翌日の勤務緩和の導入などが必要だとしている。

妊娠中の女医に夜間勤務を軽減している施設が半数以下と言うのは多いのか少ないのか微妙なところですが、子育て中も含めて何ら特別な配慮をされず勤務を続けている女医も多い、そして当直翌日の勤務緩和措置も相変わらず大多数の施設で未実施のままであるなど、女医だからと言うよりも医師の労働環境として未だ劣悪な環境を強いられていると言えそうです。
もちろん女医に限らず男であってもこうした勤務体系の改善が喫緊の課題であることは言を待ちませんが、しばしば見られる現象として女医が産休・育休を取得し夜勤当直は出来ないと言い始めると、その分の負担を背負い込むことになる同僚の男医が不平不満を募らせると言う問題があって、逆にそうした職場内の人間環境に配慮すると出産や子育てに及び腰になってしまうと言うこともありそうですね。
先日も当事者である女医らが出産や子育てと仕事との関係を切実に語った記事が出ていましたが、やはり男医に比べて同じ仕事を続けることが難しい女医に対する周囲のマイナス感情、女医の存在をむしろ迷惑に感じる男性上司・同僚の心理と言うものは相当に負担にはなっているようで、この辺りは若い先生方は意識も変わって今後次第に「女性が選ばないような科は、男性も選ばなくなって」いくことになるのかも知れません。

ただ一人でも抜ければ物理的に手が足りず仕事が回らなくなると言う職場の余裕の無さも根本的な問題ですが、それに加えて女医問題に限らずですが平日のみの勤務で夕方定時にはきっちり帰って行く先生と、休日夜間もなく日夜過酷な診療に従事している先生との給料にほとんど差がないと言うことも、「これでギャラはなの」と不公平感を募らせる要因になっているとは感じますね。
この辺りは常勤医の時間外・当直手当に関して不当な安値でそれを強いてきた給与体系の問題でもあって、先日来続いている奈良・産科医訴訟のようにようやくそれを是正すべきだと言う現場の機運も出てきたところですが、そうした施設においても案外当直アルバイトの先生にはいい給料を払っていたりするのですから、やはり年俸制に近く業務量が加味されない給与体系の抜本的な見直しも必要なのではないかと言う気がします。
日常診療においても予約制外来において診療密度や量を制限するなど自主的に労働管理を始めている先生方もいらっしゃると思うし、残業代ゼロ法案云々と言わずとも本来医師はそうした自主的労働管理が期待される管理職に近い立場だと見なされがちなのですから正当な権利と言うものですが、この点ではその時が来れば勝手に患者が来てしまう産科や救急はいささか不利な立場であるのは確かでしょうね。

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2015年1月20日 (火)

大山鳴動して…では済みそうにない、19歳の少年が仕掛けた壮大な釣り

また妙な事件が起こったものだと思うのですが、まずは先日「またも馬鹿発見器発動か」と話題になったこちらの事件の第一報を紹介してみましょう。

菓子につまようじ刺す動画を投稿、警視庁が捜査(2015年1月14日TBSニュースi)

東京・調布市のスーパーで、スナック菓子の容器につまようじを突き刺すなどいたずらをする様子を撮影した動画がネット上に投稿され、警視庁が威力業務妨害の疑いで捜査を始めたことが分かりました。

 「『店の商品にいたずらしてみた2』でございます」(投稿された映像より)

 動画投稿サイト「YouTube」に投稿されたのは、何者かが調布市のスーパーでスナック菓子の容器につまようじを突き刺し、中に入れる様子を撮影した動画です。

 また、武蔵野市のスーパーでも菓子パンの袋を開け商品棚に戻す様子を映した動画が同じIDから投稿されていて、警視庁は威力業務妨害の疑いで捜査を始めました。

 このIDや撮影者の声が、おととし6月に「無差別で人を殺害する」と「YouTube」に投稿するなどして威力業務妨害の疑いで逮捕された当時17歳の少年のものと似ているということで、警視庁が関連を調べています。(14日01:50)

都内の19歳少年に逮捕状(2015年1月15日デイリー)

 スーパーの菓子につまようじを突き刺す場面や、コンビニで万引する様子が動画サイトに相次いで投稿された問題で、東京都内に住む無職少年(19)が関与した疑いが強まったとして、窃盗容疑などで捜査している警視庁が逮捕状を取ったことが15日、捜査関係者への取材で分かった。

 動画サイト「ユーチューブ」には、逃走していることをほのめかす少年の投稿とみられる動画もあり、警視庁が所在確認を進めている。

 一連の動画では、少年とみられる撮影者が、都内のスーパーで、スナック菓子につまようじを刺して中に押し込んだり、コンビニで万引したりといった行為を繰り返している

すでにこの事件で警察から追われることを予想していると見られる点に留意いただきたいと思いますが、同種の犯罪的行為を撮影した動画投稿を何度も繰り返しているとはすなわち、それだけ大きな反響を求めていると言うことでもあるわけです。
当然ながらネット上では早速祭りと呼ばれる状況になったわけですが、警視庁が逮捕状まで取って大々的に捜査している中で投稿者が新たな動画の投稿を繰り返し続けたと言う奇妙な経過を辿ったことから、当初から何かしら愉快犯的な行為ではないかと言う声が上がっていたのは当然と言えば当然ですよね。
最終的には18日になって容疑者が逮捕されたわけですが、当初素直に供述をしていると言った報道が流れる中で、その犯行の動機なるものが明らかになってくると、誰しも「何だそれ?」と思わざるを得ないような珍妙な考え方に基づく行為であったようです。

ようじ動画:手配少年逮捕 建造物侵入容疑、万引き装う(2015年1月18日毎日新聞)

◇コンビニ不法侵入の建造物侵入容疑で

 東京都内のスーパーで菓子容器につまようじを突き刺す様子を撮影した動画などが相次いでインターネットに投稿された問題で、警視庁少年事件課は18日、都内のコンビニエンスストアに不法侵入したとして建造物侵入容疑で全国指名手配していた三鷹市の無職少年(19)を逮捕した。少年は同日朝、滋賀県のJR米原(まいばら)駅に停車中の東海道線車内で同県警の捜査員に確保され、新幹線で移送された。容疑を認め、「少年法を改正するため(コンビニに)入ったことは間違いない」と供述しているという。

 少年が投稿したとみられる動画には「私はまだ少年法の適用年齢で、少年院に入っても1〜2年で出てくる。18歳以上は物事の判断つくんだから少年法はいらないですよ」などと話す様子が映っており関連を調べる。

 逮捕容疑は今月5日午後7時ごろ、東京都武蔵野市境2のコンビニに、万引きをしたように装う虚偽の動画を撮影する目的で侵入したとしている。捜査関係者は、「誤認逮捕を誘うのが目的だった可能性も否定できない」としている。

 同課によると、少年が同日投稿したとみられる動画には「万引きしたいと思います」と言ってコンビニに入り、ペットボトル入りの紅茶飲料を冷蔵庫から取り出して店外に出る様子が映っていた。しかし防犯カメラを確認したところ、このペットボトルは少年が数分前に自分で持ち込んだものだったという。

 一連の動画は先月中旬以降、同じIDから80本が動画サイト「YouTube(ユーチューブ)」に投稿された。「超余裕万引きしてみた」「店の商品にいたずらしてみた」などのタイトルで、都内のスーパーでパンの袋を破いたり、万引きをしたりしているような様子が映っていた。

 同課が15日、父親の立ち会いで、少年が1人暮らしをしている三鷹市の自宅アパートを家宅捜索したところ、つまようじを刺したような穴がある空の菓子容器を発見。逮捕状を取り、行方を追っていた。少年が一連の動画を投稿したとみて威力業務妨害容疑などでも調べる。

 少年は2013年6月、新宿駅などで「無差別で人を殺害する」と予告した動画を投稿したとして威力業務妨害容疑で警視庁に逮捕され、少年院に送致された。昨年8月に仮退院し、今年7月まで保護観察中だった。【林奈緒美】

<ようじ動画投稿>「英雄になるため」…逮捕の少年供述(2015年1月19日毎日新聞)

 スーパーで菓子容器につまようじを突き刺す様子などが動画サイトに投稿され、建造物侵入容疑で東京都三鷹市の無職少年(19)が逮捕された事件で、少年が警視庁少年事件課の調べに対し、「(適用年齢の引き下げなど)少年法を改正するために有名になり、英雄になる必要があった。発言力を増すための準備として投稿した」と供述していることが同課への取材で分かった。

 同課は19日、少年について、万引きをしたように装う動画の撮影目的で武蔵野市のコンビニエンスストアに不法侵入した容疑で送検。先月中旬以降に少年が投稿したとみられる動画80本のうち、万引きをしたような動画は26本確認されたが、いずれも自分で用意した商品を店外に持ち出し、万引きを装ったとみている。

 少年はこうした動画を投稿した理由について、「(実際に万引きをして)捕まりたくなかった。昨年8月以降、万引きは一切していない」と供述。「マスコミのおかげで英雄に近づけた。テレビで放送されるのが楽しみだった」とも供述しているという。同課は少年が万引きをしたような動画を投稿し、世間の注目を集めるのが狙いだったとみている。

 同課によると、少年は過去の少年事件について調べ、逃亡中、2013年に当時高校3年の男子生徒(18)が中学3年の少女(15)を殺害する事件が起きた三重県朝日町に立ち寄った。「少年法改正のため少年事件を追いかけていた」と供述しているという。【林奈緒美】

ちなみに容疑者から「19歳だから刑務所には行かないでいい」と言う発言があった旨報道されていますが必ずしもそうではないようで、裁判を受ける前に20歳になった場合には成人として再度刑事手続きを踏み直すと言うことになりますし、また未成年であっても刑務所行きが相当であると判断された場合には少年院ではなく少年刑務所に送られると言うこともあるようです(今回の事件ではこの可能性はまずないにせよ)。
以前にも逮捕歴があると言う点にも注目頂きたいと思いますが、確認頂きたいのは(少なくとも本人の発言を信ずるならば)商品に爪楊枝を突き刺したりだとか万引きしたと言った一般的な犯罪行為は行っていないらしいと言う点で、そのせいか逮捕理由も建造物侵入と言ういささか珍妙なものになっていると言うことです。
24時間営業している店舗に動画撮影目的で出入りしたと言う行為が不法侵入に当たるのかどうかは素人目にはちょっと不可思議に見えるのですが、いたずら動画を撮影する目的での侵入をコンビニ側は許容していないと言う点から犯罪行為が成立するのだそうで、先日はイベント等で混み合う公園で野外排尿していた女性客の撮影をしていた不届き者が同罪で逮捕されると言う事件もありました。
もちろん防犯カメラの画像から明らかに犯罪を立証できそうだと言うことでとりあえず同罪で逮捕したと言う形で、今後は一連の行為について追及し罪を問うことになるわけですが、言ってみれば有名になりたかったからと言う理由で架空の犯罪動画をアップし続けた行為に対してどう罪を問うべきなのか、早くも模倣犯も出ていると言うほど社会的影響も大きかっただけになかなか難しいところではあるかと思います。

当然ながら世間でもネット上でも模倣犯を防ぐためにも厳しく処罰すべきだと言う声が多いのですが、少年の方も心得たもので万引き等実際の犯罪行為は犯さずそれと受け取られるような架空の動画を用意していると言うことで、これが罪に問われると言うのであればテレビドラマを真似て実際の犯罪者が出てきた場合にドラマ制作者が罰せられるのか?と言った副次的な問題も出てきそうに思いますね。
ネットを通じた虚構の構築と言えば過去にも定期的に繰り返されてきた話でもあって、ちょうど昨年末にも自転車で散策中に謎の集落に迷い込んだとつぶやき実況を行っていたユーザーがその後消息を絶ったらしいと話題になり、この時は写真の特徴等から結局宮城県内の児童公園であると確定(ネタバレ)したと言う事件がありましたが、別に虚構を作り上げることそのものは犯罪ではないと言うのがまあ一般的な認識だとは思います。
それでは警察がこれは犯罪だと本気になって捜査したら犯罪なってしまうのか?と言うことなんですが、軽犯罪も含めて考えると世間を騒がせるようなことをすれば何かしら罪には問われる可能性があるだろうし、警察にしろ落としどころは必要だろうと考えると現実的にそういう可能性もあるかも知れずなんですが、かといって今回のような愉快犯的行為に対しても絶対警察だけは釣られてはならないと言うのも無理がありますよね。
その意味で例えば何らかの別の犯罪意図があって、それに対するカモフラージュ効果を期待して警察のリソースを無駄に浪費させると言ったけしからぬ目的においてもこの種の行為は応用出来ると言うことにもなれば、これは警察の方々にとってもずいぶんと頭の痛い話だろうと思うし、模倣犯を出さないためにも厳罰に処すべきだと言う意見もまあ危惧としては理解は出来ると言う、これはなかなか厄介な事件だったなと言う気がします。

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2015年1月19日 (月)

供給過剰で悪貨が増大?

これもネタのような本当の話と言うのでしょうか、こんなことがあったと大いに話題になっています。

強姦被告側弁護士:「示談なら暴行ビデオ処分」被害女性に(2015年1月17日毎日新聞)

 宮崎市のオイルマッサージ店で女性客ら5人に性的暴行などを加えたとして強姦(ごうかん)罪などに問われている経営者の男(44)の宮崎地裁での16日の公判で、20代の被害女性が「被告側弁護士から『暴行の様子を撮影したビデオがある。告訴を取り下げれば処分する』と脅された」と証言した。被告側の男性弁護士は取材に対し「選択肢として提示した。脅されたと思われるなら仕方ない」と交渉の事実関係を認めた。

 女性は証人尋問で、経営者逮捕後の2014年3月、自らの代理人弁護士を通じ、被告側弁護士から「『法廷でビデオが流されると分かっているのか。流されたくなかったら告訴取り下げをしろ。示談金はゼロ』と言われた」と述べた。さらに女性は「(ビデオが)流出したらどうしよう、なぜこんな思いをしなければいけないのか」と訴えた。

 宮崎県弁護士会所属の被告側弁護士は閉廷後、取材に対し「『告訴を取り下げたら(ビデオを)処分するが、どうする』とは言った」と認めたが「法廷での被害者の不利益が大きいのではないかと考え、選択肢として示した」と脅しではなかったとした。ビデオの動画は示談交渉決裂後、捜査側に提出したという。

 起訴状によると、経営者は10〜13年、店で20〜40代の女性客らに暴行したなどとして14年2〜7月、強姦と強姦未遂、強制わいせつ罪で起訴された。起訴内容を否認している。【菅野蘭】

ちなみにこの種の事件で確かに映像による証拠が法廷に提出されることがありますが、それを見るのは裁判官(と裁判員)だけであり、個人が特定されないよう画像を調節したり音声のみにしたりと言った配慮が成されるのだそうで、「法廷でビデオが流される」と言うのはかなり意図的に事実を曲解した言い方であると思われても仕方がありませんが、この種の誤解を元に告訴を取り下げるケースは事実多いのかも知れません。
聞くところではこの事件の被告は過去にも何度も強姦容疑で逮捕されながら一度として起訴されることなく終わっているのだそうで、あるいは毎回このような「裏取引」を行っていたのだとすれば私選だと言う弁護士の方との関係もどのようなものなのかですが、実際に全国各地で同種の事件を繰り返し引き起こしながら一度も罪に問われないと言うケースはたびたび耳にするところであり、これが弁護士業界内でどれほど一般的な行為なのかです。
もちろん依頼主の権利を最大限追及するのが仕事と言えばその通りなんですが、先日も弁護士の就職難で年収250万円と言う記事が出ていたように法科大学院の粗製濫造で弁護士余りと呼ばれるような時代になってくると、とにかくも口を糊するために金払いの良い顧客に対しては最大限便宜を図ると言う方々も出てくるのは仕方ないのかも知れずで、職業的モラルと言う点に関していささか問題視されかねない話ですよね。
同様にあまりに養成数が多くなりすぎて「今やコンビニよりも多い」とまで言われるのが歯科医ですけれども、各地の歯学部で定員割れを起こしたり大学生にもなって通分や二次方程式から教え直したり何かと大変だと言いますが、当然ながらこちらにおいても質の低下が世間でも言われるようになってきたと言いますから困ったものです。

トンデモ歯科医の見分け方 出身大学の偏差値の把握も必要(2015年1月12日NEWSポストセブン)

 削らなくていい歯を削っていたり、抜かなくていい歯を抜いていたり、世にあふれるペテン歯科医。そもそも成り手に問題が多いと言うのは『この歯医者がヤバい』(幻冬舎新書)の著者でサイトウ歯科医院(東京・渋谷)の斎藤正人院長だ。
「大学の歯学部は医学部に入れなかった挫折者や親のコネ入学が少なくない。定員割れで名前を書けば入学できるような歯学部もあります。ハッキリ言って、知識レベルに不安のある人間が歯科医になっているケースが多いんです」
 斎藤さんの知る歯学部学生には「鶴岡八幡宮」を「つるおか、やはたみや」と読んだり、「静脈」を「せいみゃく」と大真面目に読むツワモノまでいるという。

 2014年、歯学部全29校における国家試験の合格率は63.3%で医学部の国家試験合格率90.8%と比べかなり低い数値だった。最下位の大学にいたっては23.6%で4人に1人しか合格していない。
 こうした学生が何年も国家試験に落ち続けてやっと合格し、歯科医となっているのが現実だ。しかも、その後鍛練する機会は少ないと医療ジャーナリストの田辺功さんは言う。
「ほとんどの一般病院は歯科を併設しておらず、多くの歯科医が開業します。しかも医科のように複数の医師が切磋琢磨することが少なく、歯科医はデタラメ治療がまかりとおりやすい。例えばインプラント治療ではメーカーの講習を2~3日受けただけで施術を始める歯科医もいる。歯科医の質がチェックされないことが最大の問題です」

 現在までインプラント手術中の事故など、歯科関連の重大事故が多々起きている。大切な歯を守るため、歯科医をどう見分ければいいか。何より大切なのは歯科医のコミュニケーション能力だ。
「患者の相談や悩みによく耳を傾けて、どんな治療を望むか確認してくれる歯科医は信頼できます。治療法をしっかりと説明し、患者の同意を得る『インフォームド・コンセント』を心がける歯科医がおすすめです」(斎藤さん)
 治療のやり方も大きなヒントになる。
最近は患者の顔を見ず、レントゲンやCTを眺めるだけの歯科医が多いが、治療の基本は患部に触ることです。腐敗や薬の染み具合を確認するため、患部の匂いを嗅ぐことも重要。五感をしっかり使って治療する歯科医は信頼できます」(斎藤さん)
 歯科医の腕を知るには“身辺調査”も有効だ。
「歯科医は経験がものをいうので、なるべく歯学部卒業後10年以上の歯医者を選びたい。また、偏差値下位の私立大学歯学部出身の歯科医には注意が必要です。他の先生から教科書通りに指示された治療はできても、実際の現場で状況に応じて自分で考え、判断を下すことができない歯科医が多いからです。厳しい見方ですが、歯科医の知性やレベルはある程度、偏差値で判断できます」(斎藤さん)

まあしかし医科においても当てはまる話は多々あるかと思うのですが、新規の治療法を講習会やセミナーに参加しただけで始めてしまうのは問題だ!と言われればまあそれはそうなのでしょうけれども、しかしそれを言ってしまうと特に地方においては最新医療など夢のまた夢になってしまうのではないかと思う一方で、厚労省などは基本的に専門的治療は限られた専門的施設で行うと言う方向にしたいようではありますよね。
ちなみに斉藤先生自身の御経歴としては神奈川歯科大学大学院卒業と言いますから御立派なものですけれども、実際に昨今の歯学部学生の学力低下はかなり深刻なものになってきているようで、平成26年に文科省がまとめた「私学教育の改善・充実に関する調査研究協力者会議」でも特に「適正な入学定員の設定や入学者選抜の改善等、優れた入学者の確保に取り組むようお願いします」と要望されています。
歯科医の場合基本的に手先仕事の技術職ですから、正直頭の出来が少しばかりアレであっても職人として腕がよければ問題ないのでは?と言う考え方もあるだろうし、実際頭が良くても手技が下手な先生よりは手先の器用な先生の方が大部分の場合顧客満足度は高くなろうかとも思うのですが、一方でやはり相応の危険も伴う医学的処置を行う仕事でもあると言う点には注意が必要ですよね。
例えばたびたび術者と処方医との間で議論になる抗凝固薬、抗血小板薬の休薬に関しても最近ようやくガイドラインが登場してきましたが、当然ながら最新文献で常時知識のアップデートを行わなければとっくに否定された医学的処置をいつまでも行うことにもなりかねないし、時折聞く歯科治療中の窒息死なども最低限の救命救急の知識を持っていれば助かったのでは?と思われるケースも中にはあるでしょう。

なお過当競争に伴う収入確保のための過剰診療の恐れと言うことに関してはもちろんその傾向もあるのでしょうが、基本的に診療内容が給料に関係のないはずの医科勤務医においても過剰診療は往々にして見られると言うのは単に収入云々と言うだけでなく、基本的にオタク的傾向の人間が多い業界においては一般により高度で複雑な手技や処置の方が好まれると言うことも関係しているように思います。
もちろん勤務医にしても経営的視点から過剰診療を要求されたことがないと言う人もまずいないはずで、この辺りは日本の医療が頑なに出来高制を堅持している以上仕方がない部分もあるかと思いますが、その辺りの要求を医学的妥当性から不適当だときっぱりはね除けられるかどうかは、売り上げが減ったからと容赦なく首を切られるような雇用環境においては難しいことだとは言えそうですよね。
その意味でやはり一定の職業的モラルを求められる人間にはそれなりに待遇面で優遇しておくと言うのは社会全般で共通する考え方で、大切なお金を扱う銀行員が日々のローン返済にも四苦八苦するようなカツカツの生活ぶりでは安心してお金を預けられないと言うものですけれども、一方で消費者目線に立ってみれば数ある中からよりよいものだけを選んで用いると言う自由競争こそ質と価格を改善させると言う考え方もあるわけです。
ただその大前提として価格は提供する側が自由に決められ、質の向上に合わせて価格も高く設定できると言うことが必要だと思うのですが、どんな名医がやってもトンデモ迷医が手がけても全国同一の公定価格、むしろ余計な合併症が多く追加治療が増える分だけ迷医の方が収入が多くなりかねない現在の診療報酬制度下では、とても悪貨が良貨を駆逐するに適当な環境にあるとは言えないように思いますがどうでしょうね。

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2015年1月18日 (日)

今日のぐり:「すし遊館 善通寺店」

ちょうど世間ではセンター試験の真っ最中と言うことなんですが、受験シーズンにあってはなかなか微妙な記事が出ていました。

豪快に滑りすぎてブレイクダンスを踊っているように見える写真10連発(2015年1月15日ロケットニュース24)

受験シーズンのため「滑る」という言葉が禁句になるこの季節。しかし、寒さで地面が凍り、ツルツルと滑ってしまうのも冬だからこそである。もちろん、路面の凍結には十分気をつけなければいけない。
そしてそれは世界共通なのだが、豪快に滑りすぎてブレイクダンスを踊っているかのように見える写真が海外サイトに投稿されていたので、いくつかご紹介したい。これなら滑っても恥ずかしい思いをしなくて済む!?

問題の写真を見てみると……おぉ……これは! 手のつき方がダンスっぽい感じで写っている人、アクロバティックに回転する「ウィンドミル」をしているように見える人と、なんだかカッコイイではないか! 実際は滑っているだけだが。
さらにはなんとシロクマも参戦。寒い地域に生息しているため、滑るというイメージがないものの、写真を見る限り、スッテンコロリンとなることもあるようだ。こちらはカッコイイというより、かわいい光景となっているぞ。
中にはついつい笑ってしまうような写真もあるが、豪快に滑ってしまうことは誰にでも起こりうる。寒い季節はあと少しなだけに、滑って怪我することなく、春を迎えたいものだ。

その瞠目すべき状況は元記事の写真を参照いただくとして、しかしどういう偶然がこんな写真を撮らせたものなんでしょうね?
今日は妙な験担ぎなど吹っ飛ばそうと言う気持ちを込めて、世界中から何かしらちょっとアンラッキーな感じのする微妙なニュースを取り上げてみましょう。

除霊には霊能者よりもアレが効く?(2015年1月13日おたくま経済新聞)

(略)
■除霊には「ファブリーズが効果的」

ホラーゲーム『零~赤い蝶~』(2003年)の開発中、あるスタッフが心霊現象に悩まされる出来事があったそうです。しかしファブリーズ(P&Gが発売する消臭剤)を部屋に撒いた日に限りそれが止むことに気づき、スタッフコラムで紹介した事から、この話が一人歩きしはじめたよう。
ちなみにこのスタッフの方の後のコラムによると、ファブリーズを撒いても心霊現象は起こるようになり「どうにもファブリーズでも解決を見ない」状況になったそうです。

■一人歩きし始めた結果?

先の話が開発コラムで紹介されて以来、話は一人歩きをし始め、その根拠としてこんな事が囁かれていました。

・ファブリーズにはトウモロコシ由来の消臭成分「Cy=シクロデキストリン」が含まれており、それが魔方陣の形に似ているから説
・古代アステカ神話にトウモロコシの神が居てファブリーズのトウモロコシ成分にも神が宿るから説
Wikipediaより

事実かどうかは分かりませんがネットには「家で妙な気配がするのでファブリーズを撒いたら気配が消えた」だとか「ファブリーズ撒いたら連日連夜の金縛りがなくなった」という経験者もいるようです。
話の発端となった『零~赤い蝶~』スタッフの方は、後に再び心霊現象に悩まされたそうですが、経験者の声を見る限りは、一瞬の気休め程度には効果があるのかもしれませんね。

正直消臭剤程度で出なくなってしまうとは何と有り難みのない霊魂だと言う気もするのですが、まあここはステマ乙と言っておくべきなんでしょうか?
基本的におめでたいニュースのはずなんですが、何故か少しばかり微妙な気がするのがこちらのニュースです。

私の情熱、骸骨に込め 大阪の小6、独立展で最年少入選(2014年11月14日朝日新聞)

 戦前からある絵画の公募展「第82回独立展」(独立美術協会主催)に、大阪府の小学6年生が最年少で入選した。富田林市立久野喜台小学校の大西茅布(ちふ)さん(11)。作品「月に遊ぶ」は、池のほとりの骸骨を描いた油彩画だ。大阪市立美術館で16日まで展示される。

 小さい時から絵が好き。人気のカードゲーム機「ムシキング」のカブトムシなどをノートに描いていた。

 5歳のとき両親が離婚。現在は父博文(ひろぶみ)さんと富田林市で暮らす。絵を本格的に始めたきっかけは父とのやりとりだった。

 小学1、2年の運動会。徒競走で最下位だったのを見かねた父の申し出で、1年間、公園で一緒に練習を重ねた。だが、3年でも最下位だった。

 「このままじゃ人生、ずっとビリだぞ。それでいいのか。得意なものはないのか」。そう発破をかけられ、「私は絵が得意」と答えた。「だったら毎日描きなさい」と言われた。

記事の写真から拝見する限りではいや確かに小学生離れしてうまいと思うんですが、何と言いますか…微妙ですよね…
同じくたまたまこうしたものが現れると喜ぶべきなのか悲しむべきなのか、これまた微妙な偶然と言うニュースです。

“呪われしマクドナルド”話題、「すぐれた冷却効果」「I scream!」。(2015年1月15日ナリナリドットコム)

ただの模様にしか過ぎないものが、“何か”に見えてしまうことはあるもの。人間の顔のようであったり、あるいは……妖怪? そんなことを感じさせるツイートが話題を呼んでいる。

それは、マクドナルドのサンデー・ストロベリーを捉えた写真。本来なら果肉たっぷりの彩り鮮やかデザートとして映えるはずだが、この写真に映るそれは、どうもドクロのようにも見えてしまう……。

写真とともに「おい、マクドナルド!俺はサンデーを頼んだのに代わりに呪われた魂をよこしやがったな。どんだけ別料金を払わなければならないんだ?」というコメントが添えられたツイートは瞬く間に反響を呼び、2万以上のリツイートなどで拡散されることになった。

英紙ミラーは「すぐれた冷却効果だ」と背筋をぞくっとさせる商品力を高く評価。英紙メトロは「世界の終わりが近づいていることを知らせているのか……あるいは砂糖が多すぎるという警告か」とちょっぴり皮肉っぽく取り上げているなど、欧米の複数メディアが取り上げている。

ネットでも多くの人たちが反応し、「トーストにキリストが現れるご時世だからな」「つい叫んじゃうね、I scream!」「サンデー、ブラディ・サンデー」「アイムラヴィニット(私のお気に入り)」「これはパクリツイートだよ、だから終末の時は結局訪れなかったんだ。これはきっとただのイチゴサンデーだ」などなど、ネタをネタとして楽しんでいるコメントが寄せられているようだ。

元記事の写真を参照いただくのが判りやすいかと思いますが、しかしこれはどのような偶然が作用した結果かと思いますね。
続けてもう一つ、偶然の思いがけない作用を示す記事を紹介してみましょう。

思わず背筋が寒くなる! どこからどう見ても「犬の顔をしたドア」が怖すぎる(2014年12月9日ロケットニュース24)

あってはいけないものが写っている心霊写真。その存在に気づいた時には、思わずゾクッとしてしまうものだ。ただ、心霊といっても一口に写り込んでいるだけではなく、元から不気味な存在感を放っていたりするものもある。

例えるならば、今回ご紹介する写真がそう。一見、ただのドアなのだが、よくよく見てみると、不気味な存在感を放っている “何か” に気づく。その詳細は、次の通りとなっているぞ!

早速、問題の写真を確認してみると……おぉぉ……これは! なんとドアに犬の顔がクッキリ! 思わず背筋が寒くなるほどの鮮明さで、どこからどう見ても「犬の顔をしたドア」が写っているのである!!

また、ちょっと笑っているように見えるのも怖さが増す。ドアの模様は偶然だとは思うが、この家で犬を飼っていたことはあるのだろうか。もし似たような犬がいたのであれば、まさか……と思いたくなるような写真だ。

これまた確かにそっくりだとは思いますが、恐怖と言うより犬好きにはむしろウェルカムな模様ではないでしょうかね?
もはや少々の爆発ネタでは驚かないお隣中国からのニュースですが、これまた何故それが?と思ってしまうのは仕方がない話ですね。

バナナミルク、女子学生寮で深夜の爆発・・・噴出してベッドにべっとり、床にも飛び散る=福州(2014年11月29日サーチナ)

 夜もずいぶん更けていた。福建大学の女子学生寮だ。学生らは、寝る準備を始めていた。と、部屋の片隅で「バン!」という音がした。異臭がただよった。見ると、ベッドの脇に置いていた保温カップのふたが吹き飛んでいた。二段式ベッドの上段の板の下側に、やや黄身を帯びた白いどろどろとした液体がこびりついていた。飛沫があたりに飛び散っていた。バナナミルクという濃いヨーグルト状の食品と分かった。中国新聞社などが報じた。

 女子学生1人が数時間前、バナナミルクを飲もうと思い保温カップに入れた。特に温めたわけではない。カップのふたを閉めて、そのまま忘れてしまった。ルームメイトの1人が、簡易投稿サイトの微博(ウェイボー、中国版ツイッター)で、「どういうことなのか、分かる方はいらっしゃいませんか?」と書いたことで、注目を集めた。  バナナミルク爆発と同時に、室内には酸っぱいような臭いが立ち込めたという。微博ユーザーの多くは「密閉された保温カップの中で細菌が繁殖してガスが発生。圧力が高まったのでカップのふたを吹き飛ばして爆発したのでは」と書き込んだ。  しかし福建大学化学化工学院の邱彬教授は「果汁入り飲料で細菌が大量に増殖するのは一般に、(開封後)24時間程度が経過してからだ」、「容器からカップに移して数時間後の爆発ということであり、温めて(細菌が繁殖しやすい温度にして)いたわけでもない。そのため、細菌が増えたことが爆発の原因になったとは認めにくい」と述べた。

 微博への投稿が事実なら、バナナミルクは上方向に1メートル程度は噴出してベッドの板に付着したことになる。カップそのものは変形しなかったというが、内部の圧力が相当に高まっていたのは確実だ。確認はできないが、元の容器から出す前の段階で、バナナミルク内部で大量の細菌が発生した可能性も否定できない。  インターネットメディア各社が、「バナナミルク爆発」の記事を配信した。関連記事として、遼寧省大連市内で9月17日未明に果汁入り飲料の容器が爆発したことを紹介したメディアもある。食品業界向け専門サイトの中国食品科技網などは「食べ物が爆弾になった」などの見出しで報じた。  同爆発でけが人の発生は伝えられていない。

まあ中国だけに何が爆発しても驚くにはあたりませんが、しかし写真を見る限り相当な爆発ではあったようですよねえ…
最後に取り上げますのはこちらのニュースなんですが、まずは黙って記事を紹介してみましょう。

ヤフオク!に「フラれた彼女にサプライズで渡そうと思っていたプレゼント」出品 開封前なのに覇気がすごいと話題に(2014年10月20日ねとらば)

 「ヤフオク!」に「彼女にサプライズで渡そうと思っていたプレゼント 2歳1か月」という訳ありな商品が出品され、ネット上で話題になっています。

 商品名もさることながら、壮絶なのがその商品説明文。これは出品者が2年前に付き合っていた彼女にプレゼントしようと購入したものだそうですが、「学園祭の実行委員だから忙しい」と言っていた彼女は1カ月もしないうちにそこで仲良くなった男性と浮気。フラれた出品者は荒れに荒れ、「勢いで近所のキックボクシングジムに入会」し、「研究室での研究に死に物狂いで取り組」んだ結果、現在は大企業への就職が内定し年末に人生初のキックボクシングの試合を控えているそうです。なんかいろいろすごいなこの人!

 出品者はトラウマを克服した新たな人生の第一歩として今回の出品を決断。2年間必死に生きた「意志力」と「憎悪や悲しみを優しさに変える力」が宿ったこの商品を、「数多の戦場をくぐり抜けてきたベテラン海兵隊員のような頼もしさを感じます」「我が家で飼っていたハムスターも、商品の外箱に触れただけで充電したてのヒゲ剃りのように元気になっていました」と説明しています。ちなみに中身は本革の赤いペンケースだそうです。
画像 説明文に溢れすぎている文才

 このオークションは、商品と説明文の「覇気がすごい」とネット上で話題に。開始価格2000円にも関わらず、残り1日の段階で入札額は1万2000円以上になっています。「ネタ」カテゴリでの出品ということもあり、質問欄も「やはりキックボクシングを習得したあなたには武装色の覇気が芽生えたのでしょうか?」「2歳1ヶ月ってもしやこのペンケース生きてる?」といった質問や、「死んでいると思われますが、突き詰めて考えると本商品はたんぱく質の塊です。 死んでいると断定しない方が良いのではないでしょうか」などユニークな回答で盛り上がっています。

いやまあ、もの凄い商品であることは十二分に理解出来るのですが、おかしいですね見ているだけで何故か目から鼻水が止まらないのですが…
人生山あり谷ありとはよく言ったものですが、しかしこれだけの修羅場をくぐり抜けてきた品には確かに何かしら宿っていても不思議ではない気はしてきます。

今日のぐり:「すし遊館 善通寺店」

昨今回転寿司と言えばどこにでもあるような気がしていましたが、こちら善通寺市内で唯一の回転寿司店なのだそうで、そう言えばこの規模の地方都市ですと案外回転寿司は見かけないですよね。
この界隈ですとうどん屋は元より各種飲食店自体は多数ありますから競争も激しいのでしょうが、同チェーンの元々の基盤である岡山県内の店舗に比べると少し小ぶりかつメニューも少なめなのかなとも感じます。

例によって適当に目についたものをつまんで見たのですが、定番のアジは回っているものを取ってみましたが、少し乾き気味ですが味自体はさっぱりして悪くないように感じます。
〆サバの締め具合も割合いい感じですが、こちらのチェーンで個人的にお気に入りな辛味噌ナスは季節的なものもあるのでしょうが、ちょっと皮が硬いので包丁に工夫が欲しい気がしますね。
回転でよくある生ハムはまあ生ハムだと言う味なんですが、今までこの系列で見たことがなかったロシアンカッパ巻きなるものを頼んでみたところ一見普通のカッパ巻き?と思ったら一つはワサビ入りの激辛と言う飲み屋のネタメニュー仕様で、正直ここでこういうものを出している意図がよく判りません。
味噌汁はキノコ汁を頼んでみましたが、キノコ各種が入ってなかなか楽しいものでしたが、全体的には本拠である岡山の店舗の方が内容的には充実している印象でしょうか。

トイレ設備などは一通り整っているんですが、作りの関係なのか妙に扉部分が狭い気がするのが微妙に圧迫感を感じさせる気がします。
接遇面では特にレスポンスが悪いと言うわけでもないんですが何かはっきりしないと言いますか、言っている内容自体は同じなんですが雰囲気がずいぶん違うのは個体差なのか地域性なのかですよね。
まあしかしこの種の店舗間の差もローカルチェーンの楽しみではあって、今後はメニュー面などでももっと独自性を発揮出来ればなおいいんじゃないでしょうか。

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2015年1月17日 (土)

飲酒、てんかんに続いて今度は高齢者がターゲットに?

ひと頃飲酒運転事故が社会問題化した際には各地で悲惨な飲酒運転による犠牲が報じられ、またてんかん患者による事故の際にも相次いで同様のてんかん発作絡みと思われる事故が報じられたことは記憶に新しいところですが、いずれもその後厳罰化や運転免許更新の厳格化など法的対応に結びついたことは周知の通りですよね。
過去10年ほど交通事故件数は減少の一途を辿っていますが、それでも平成25年時点で年間70万人の負傷者が出ていると言いますから毎日2000人からの負傷者が出ている計算で、それだけ多数の中から取り上げられ全国的に報じられる事故と言うものにはそれなりに意味なり意図なりがあるのだろうと思うのですが、最近各方面で目立つ気がするのが高齢者の関わる事故です。

逆走軽乗用車がガードレール突き抜けコンクリ壁に激突 運転していた男性死亡 埼玉・三郷(2015年1月16日産経新聞)

 15日午後11時5分ごろ、埼玉県三郷市鷹野の市道で、逆走していた田中弘さん(74)=同市高州=の軽乗用車が、ガードレールを突き抜けてコンクリートの壁に衝突した。田中さんは、搬送先の病院で死亡が確認された。吉川署が逆走した経緯などについて調べている。

 同署によると、現場は県道と市道の交わる丁字路交差点。軽乗用車は片側2車線の県道を逆走し、市道の交差点にあるガードレールに正面からぶつかった。軽乗用車は衝突後、横転して車体の底部など一部が燃えた。

 乗用車で通り掛かった男性(21)が逆走する軽乗用車に気付き110番通報した。少なくとも200メートルは逆走していたという。

集団登校の列に車突っ込む、女児2人大けが(2015年1月15日TBSニュースi)

 15日朝、長崎県で、横断歩道を渡っていた集団登校中の小学生2人が軽自動車にはねられ、大けがをしました。

 15日午前7時すぎ、長崎県波佐見町の県道の交差点で、横断歩道を青信号で渡っていた集団登校中の小学生の列に軽自動車が突っ込みました。この事故で、小学5年生の女の子が足の骨を折る大けが、3年生の女の子が頭を打つけがをしました。いずれも命に別状はないということです。

 「(車が)全然、スピードを落としてなかった。(車が)信号無視で飛び込んだ」(目撃者)

 警察は、車を運転していた川棚町の農業・松本洋子容疑者(75)を自動車運転過失傷害の疑いで現行犯逮捕しました。松本容疑者は「自分の不注意だった」と容疑を認めているということです。(15日13:37)

認知症の83歳男性が首都高を逆走し死亡(2015年1月11日認知症ネット)

7日の午前0時25分ごろ、東京都板橋区の首都高速道路5号池袋線上り線で軽乗用車が逆走。大型トラックとトレーラーに次々と衝突する事故を起こし、軽乗用車を運転していた茨城県稲敷市江戸崎甲の無職、徳田順良さん83歳が全身を強く打ち死亡した。
事故に遭遇したトラックとトレーラーの運転手にけがはなかった。トラックの運転手は事故の瞬間について以下のように語った。
来た瞬間に、もう逃げ場がないじゃないですか、首都高速道路の上だから、えっと思った瞬間に横で音がして」(FNNニュースより引用)
警視庁高速隊の調べによると、現場は片側二車線の直線道路。事故の直前にも現場付近を走行していたタクシーと接触事故を起こしており、同隊が詳しく調べている。

相次ぐ逆走事故の6割は高齢者ドライバー

事故で亡くなった徳田順良さんは認知症を患っており、6日昼にひとりで家を出たまま行方が分からなくなっていたため、家族が茨城県警に行方不明者届を提出していた。
首都高速株式会社によれば、高速道路上で平成23~25年に発生した逆走事案541件のうち、65歳以上の高齢者によるものが約7割、認知症の疑いや飲酒などの運転者によるものが約4割となっている。

いずれも見ていただければ判るように何かしら不可解なと言っていい側面を持つ事故と言え、特に最後の記事にもありますように高速道路の逆走と言えば高齢者の専売特許と言うイメージさえありますけれども、警察庁の統計によれば高速道路逆走の7割が高齢者によるものと言い、14%においては認知症の疑いが濃厚であったと言います。
この逆走事故と言うものに関連して注目すべきなのは先日高速道路を逆走しバスと接触事故を起こした50代の会社員が「暴行と道路交通法違反(事故不申告)の疑い」で書類送検されたと言うニュースで、怪我人がなかったとは言えバス乗客を危険にさらしたとして暴行罪に問うと言うことのようですが、やはり高速道路逆走と言う行為の危険性を考えてのことだと言えそうですよね。
高速逆走事故なども典型的ですけれども、やはり認知機能も含めて運転適性そのものを問わなければならないと思われる奇妙な事故が多いとなれば、これだけマスコミも注目している以上飲酒、てんかんに続き今度は高齢ドライバー対策が打ち出されてくるのか?と思っていましたら、案の定こんな話が出てきたようです。

認知症チェック強化=75歳以上ドライバーに―道交法改正へ意見募集・警察庁(2015年1月15日時事通信)

 認知症に起因する交通事故を減らすため、警察庁は15日、75歳以上のドライバーに対するチェック体制を強化することを決めた。現在は運転免許の更新時のみ義務付けている認知機能検査を、信号無視や逆走など一定の違反をした際も臨時に実施。「認知症の恐れ」と判定された人にはすぐ、医師の確定診断を受けてもらう
 道路交通法の改正試案として同日公表した。16日~2月4日に一般の意見を聴き、通常国会に改正法案を提出する。

 道交法は認知症の人に運転免許を認めておらず、75歳以上の免許更新者に認知機能検査を義務付けている。検査で「認知症の恐れ」と判定された人は、過去1年以内から次の更新までに一定の違反があった場合、医師の診断が必要だ。
 現在の制度では、検査を受けるのは3年に1度にとどまる。認知症が疑われる結果が出ても運転を続けることができ、違反した後になって認知症か否かを確定させる仕組みになっている。
 このため警察庁は「認知機能の低下をタイムリーに把握できていない」と判断。認知機能が低下した場合に多くみられる違反をした人に、臨時の検査を行う制度を導入する。

 更新時か臨時かを問わず、検査で「認知症の恐れ」と判定された人は、その時点の受診が義務付けられる
 臨時の検査結果が前回の検査より悪かった人には、臨時の高齢者講習を行うことも決めた。講習の内容は、運転者の癖や技能に応じた個別指導を含めるなど高度化させ、認知機能に心配のない人が更新時に受ける講習は時間を短縮する。
 認知症と診断されたり、検査や講習を受けなかったりすると免許は取り消し・停止される。
(略)

飲酒運転やてんかんなど意識障害を来し得る疾患が厳しく規制されるのであれば、認知症高齢者も規制されるのは当然だと言う意見は一理あるだろうし、実際に世間ではむしろ対策を講じるのが遅すぎると言う声が多いようなんですが、当然ながら診断を行う医師との連携が問題になると同時に、言わば免許を取り上げる判断を下すことになる医師の責任も重くなろうと言うものですよね。
客観的なデータとして事故件数、死亡者数等交通事故に関わる統計が軒並み改善を続ける中で、高齢者の関わる事故数や死者数だけが一向に改善しないどころか絶讚増加中と言いますが、その背景としてちょうど団塊世代が高齢者世代入りしつつある中で、車を運転することが当たり前だった世代が高齢者となり高齢免許所持者数そのものが増えていると言う現実があります。
母数が増えているのだから必ずしも高齢者=危険ドライバーと言うわけでもないだろうと言う反論もあるでしょうが、人数当たりで計算しても高齢者の事故死者数、致死率とも高いと言うのは肉体的な弱さも反映しているのでしょうが、事故そのものの状況や衝突時のとっさの回避運転など様々な要因が不利に働いている影響もありそうで、いずれにしても事故対策は望まれるところですよね。

そもそも以前から高齢者の運転免許自主返納と言うことが言われながら、なかなかそれが順調に進んでこなかった背景には年代的に車と言うものにステータス等様々な思い入れを持つ人が多いと言う理由もあるだろうし、特に地方においては現実問題として車に乗れなければ生活できない、農作業等日常の業務にもたちまち支障が出ると言った現実的な理由もあったはずです。
高速逆走などは周囲にとっても危険極まりないものですが、近所の生活道路をノロノロとマイペースで走っている分には周囲も配慮するだろうし、相応に迷惑はかけるだろうにしろそれほどの危険もない可能性もあるとすれば、やはり一律に免許維持の資格厳格化よりも車なし生活への支援であるとか、近隣生活道限定での運転をさせるであるとか言った対策の方がまず先に望まれるのかも知れません。
ただ昨今の若い世代ほど車に対するこだわりが乏しく、車はもちろん免許すら持たないと言う人も次第に増えてきているそうで、年配の方々が「ネットは危険だ!何があるか判らない魔窟だ!」といたずらに有害視し規制強化を図る心境をネット接続当たり前の若年世代が理解出来ないように、車が当たり前と言う方々の心境もまた若い世代には理解し難いのだろうし、そこが対策のツボを外す理由にもなりかねないですよね。
ともかくも人の命も自分の命も容易に危険にさらす巨大な鉄の塊をボ○爺ちゃんが乗り回しているとなれば誰しも恐怖を感じるところですから、シニアカーや電動自転車なり最近話題の超小型モビリティなり自傷にはともかく他害に関しては車よりも有利そうな車両で車の代用が出来るとすれば、高齢者にはそちらのシフトしていただくと言うのもありなのかも知れません。

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2015年1月16日 (金)

「テロは悪」と言うのは簡単なんですが

日本を代表するクオリティペーパー朝日新聞と言えば昨年も数々のネタを提供して頂いたところで、特に福島原発事故に関連したいわゆる吉田調書に関する捏造記事取り消し事件は昨年大きな話題を呼んだものの一つであり、特定の目的を元に記事を創っていくと言う同紙のスタイルが持つ根本的な危うさを示す事例であったとも思います。
その吉田調書事件が今年に入ってから改めて注目されていると言うのですから少なからず驚きますけれども、その取り上げ方を見ると再び大きな驚きを感じずにはいられませんよね。

沖縄2紙に新聞労連ジャーナリズム大賞(2015年1月9日沖縄タイムス)

 新聞労連は9日、平和・民主主義の確立に貢献した記事などを表彰する第19回新聞労連ジャーナリズム大賞を発表し、沖縄タイムスと琉球新報の「基地移設問題と県知事選などをめぐる一連の報道」が大賞を共同で受賞した。

 沖縄タイムスが受賞したのは連載「新聞と権力」、「知事選をめぐる一連の社会面企画」、連載「日米同盟と沖縄 普天間返還の行方」の3企画。琉球新報は「『普天間・辺野古問題』を中心にこの国の民主主義を問う一連の報道キャンペーン」。

 選考委員はルポライターの鎌田慧氏ら4人。「取材の蓄積に裏打ちされた奥深さや、一貫したぶれない姿勢が感じられた。地元の視点にこだわった検証記事には特に迫力があった」と講評した。

 特別賞には、朝日新聞の「原発吉田調書をめぐる特報」を選んだ。「応募はなかったが、昨年一番のスクープ。隠蔽(いんぺい)された情報を入手して報じた功績は素直に評価すべきだ」とした。

 その他の表彰は次の通り。

 優秀賞=特定秘密保護法成立後の一連の報道(北海道新聞)、子どもの貧困をめぐる一連の報道(宮崎日日新聞、下野新聞)▽疋田桂一郎賞=村松の少年通信兵(新潟日報)

思わず「ネタですか?」と言いたくなるような話で、特に各方面で定評のあるメディアばかりが取り上げられていると言うのが新聞労連らしいスタンスだなとも感じるのですが、どうせなら日付以外は全部ガセネタだと定評のある東スポも加えて差し上げるとより一層同大賞の権威も高まろうかと思いますね。
いずれにしてもともすれば一方的な主張を垂れ流し、他人に要求すること多い一方で自らは何ら悔い改めることもないマスコミ業界に関しては各方面から批判も数多と言う状況ですが、かつてのように羽織ゴロなどと言われた時代と違ってネットなど相応の対抗手段もあることが、近年マスコミ各社がしぶしぶながら捏造を認め謝罪すると言う珍しい事例が出てきていることの一因ではあるかと思います。
ただマスコミ対市民と言う構図を見れば市民の側に正義があるように多くの市民は感じがちですけれども、先日起こったフランスにおける新聞社テロのように組織対組織の抗争とも言える構図ともなるとどうなのかで、先日現地からこうした記事が出ていたことを一部なりとも紹介してみましょう。

ペンが与えるかすり傷は、銃が与えるかすり傷より深い パリ在住日本人が見たフランス・新聞社テロ(2015年1月15日日経ビジネス)より抜粋

(略)
 宗教がらみの争いは複雑で根が深く、簡単に終わらない。「家族や友人に何事も起こらないでほしい。平和な日々が戻ってきますように」。数日前まで抱えていたはずの小さな悩みなどすっ飛んで、それが今一番の願いだ。学校に行った子供がその日、無事に帰ってきますようにと願う毎日なんて、悪夢でしかない。
 そして、シャルリー・エブド新聞社襲撃の翌日に、もう一つ、心配をしたことがあった。「これがイスラム教徒への憎しみに発展しないで欲しい」と言うことだ。
 それは戦争に発展するかもしれない、と言う感覚から来る怖さではない。普通にフランスで生活している罪の無い穏やかなイスラム教徒たちに対する、これから起きるであろう差別への恐怖。そして、彼らの心の痛みへのシンパシーだった。

 それは、シャルリー・エブド新聞社襲撃の翌日、小学校から帰って来た息子の言葉から始まった。
 「ヤシン(アルジェリア系フランス人の友達)が今日、泣きそうになって言っていたよ。今頃、ルペン(ジャン=マリー・ル・ペン、フランスの極右政党党首)が両手をすりすりしてこっそり喜んでいるだろうって、ヤシンのママとパパが言っているのだって」
 そして続けた。「イスラム教徒はフランスでいじめられて、追い出されるかもしれないって」。
 しかしその心配は その翌日、なくなった(と、言えるだろう)。
 シャルリー・エブド新聞社を襲撃したテロリストを追い、市民を守ろうとして射殺された警察官の一人が、イスラム教徒だったことがわかったのだ。
 今「私はシャルリー」に続いて、イスラム教徒やイスラム教徒をファミリーや友人に持つ人々は「私はアメッド」(この殉職したイスラム教徒警官の名で「アメッドの心は死んでいない」の意味)のプラカードを掲げる。そして沢山のフランスに住むイスラム教徒たちが「アメッド 、私たちの未来を守ってくれてありがとう」と心の底から、彼がいる天国に向かって言う。
 アメッドが笑っている写真をメディアで見た。好感度の高い、気さくで頼りがいのありそうな、大きな体の42歳のフランス人男性だった。彼はフランスのイスラム教徒、ひいては世界の罪のないイスラム教徒たちを、死をもって守ったのだ。

 この事件で「イスラム教徒=悪」と単純に、誰も叫べなくなった
 「Je suis Charlie (私はシャルリー)」のスローガンには「“表現の自由”の象徴であるシャルリーは死んでいない。私も表現の自由を尊ぶシャルリーだ」と言う意味が含まれている。
 シャルリー・エブド新聞社の銃撃の後、パリで人々はそのプラカードを掲げ、そのポスターはソーシャルメディアにあげられ、街のキオスクの広告になり、区役所の垂れ幕になっている。既にバッチも、Tシャツも作られて、誰もが皆、表現の自由を守る為の軍服に即座に着替えたかのように、「私はシャルリー」になっている

 シャルリー・エブド紙は、日刊のフィガロ紙やル・モンド紙のような国民誰もが知る新聞ではない。かなり偏った左派の週刊紙で、カリカチュール(風刺)が売りでもある。
 そこに載った幾つもの問題のイスラム教徒のカリカチュール。それらを事件後に初めて見た時の、第一印象は、正直なところ「これはちょっとひどいかも」だった。書かれている文章と共に、カリカチュールされた側の怒りを即座に想像させる。
(略)
 シャルリー・エブド出版社襲撃の翌日に、フランス全土が、会社も学校も、そしてメトロも止めて、正午に「1分間の黙祷」を行なった。
 小学校でその理由を子供達に教えると「自分と違う宗教を馬鹿にしちゃいけないんだよ。そんなのあたりまえでしょ」と子供達は口々に言い、教師は言葉に詰まったと言う話が新聞に載っていた。
(略)
 パリのイスラム教徒の弁護士 ASIF ARIF 氏 は言う。
 「我々イスラム教徒はシャルリー・エブドを支持します。 彼らのユーモアが面白いとは思いませんが“1人の殺人は全人類を殺すに相当する”というイスラム教の教えから、シャルリー・エブドを支持するのです」。そんなフランス人イスラム教徒たちがたくさん11日の歴史的な大行進に参加した。
 しかし彼らは シャルリー紙のイスラム教徒に対する侮辱表現に「傷つけられなくはなかった」と言う。私は「イスラム教法曹界は様々な形で合法的に シャルリー・エブド紙にイスラムのカリカチュールを止めてもらうよう努力してきた」ということも知る。
(略)

中東諸国と長年の友好関係を続けてきた日本においては必ずしもイスラム教徒に対する市民的な反感が強いと言うこともないように思いますけれども、近年のいわゆるテロとの戦いに関係しているような諸外国においてはイスラム教徒全般に対する警戒感が高まってきているようで、それに輪をかけるのが時折発生するテロ事件であるとは言えそうですよね。
宗教的対立が戦争にまで結びつくことの不毛さは日本人が感じる以上に諸外国の方々も承知しているはずですが、やはり人間自分と異なる価値観、考え方を持っている人間が身近にコミュニティーを形成している、そしてその同じ価値観を持つ人間がどうもよからぬことをしている事実があるとなれば、「あいつらももしや…」と考え警戒してしまうのは無理からぬことだし、それが新たな反感や反発を生むことにもなるのでしょう。
今回のテロ事件においても単純に「報道の自由を守れ!報道の自由は絶対的正義だ!」式の善悪論争に持ち込んでしまえば、これに対立した格好のイスラム的思想は悪であると言うことに容易につながりかねないと言う難しさがあって、そうした流れを懸念する人間もいる一方でそれをむしろ目的達成のための手段として活用し得ると考える人もいると言うのが、現地での構図であると言うことですね。

別にこうした話はイスラム問題に限った話では全くなく、日本においても日常的に行われている問題であって、ただ幸いにも日本の場合は今まで対外的な緊張関係に結びつくような問題よりも主に国内での対立に焦点が絞られていたからだとも言えますが、例えば昨今各方面で話題になっているヘイトスピーチなどは全く同様に各国・民族間の緊張を高める要因だと言う人もいるわけです。
マスコミの捏造報道をネットを通じて市民が叩くなどと言う状況はこれに比べればずいぶんと平和な話ではないかと思えてきますけれども、当然ながらその背景には思想的対立と言うものが横たわっている場合も多いのですから、かつて起こった新聞社襲撃事件のように「ジャーナリズムに対する攻撃=絶対悪だ!」と象徴的に利用されやすい側面は否定出来ないと思いますね。
そう考えるとマスコミの好き勝手なやり方に対する反作用としてネットやデモ等の対立行動が出てきたことが歴史的必然であったのと同様、それに対してマスコミによる反撃やネット規制論や各種法規制など別の対立軸が登場してくることも必然と言うことであって、無闇矢鱈な抗生物質の濫用によって耐性菌を生む愚を犯さないためにも、主張したいことがあるならよく考えた上でうまくやるべきだと言うことじゃないかと思います。

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2015年1月15日 (木)

あらゆるリソースが制約される時代の医療の行方

本日の本題に入る前に、時期的にこれも毎年恒例と言えばそうなんですが、このところ構造的に不足してきているのではないかと思われるニュースが出ていました。

求む!O型 赤十字センター、献血を呼びかけ 適正在庫、半分の日も(2015年1月10日朝日新聞)

 中四国でO型の輸血用血液が足りない状況が続くとして、県赤十字血液センター(松山市)が献血を呼びかけている。適正在庫に対し、400ミリリットル献血で500人分が不足すると見込まれる日もあるという。

 センターによると、冬季は献血者が減るうえ、年末年始が例年に比べ少なかった。さらに医療機関からO型の赤血球製剤の需要が多く寄せられたため、O型の不足が目立つという。献血が3日間ゼロでも対応できる量を適正在庫としているが、今月にこの量を確保できるのは4日程度。最も落ち込むとみられる30日は、適正の半分程度しか在庫がない見通しだ。

 赤血球製剤の有効期間は採血から21日間で、輸血用血液を安定供給するには継続した献血が欠かせない。センターは、発熱や発疹など輸血を受ける人の副作用が少なくて済む400ミリリットルでの献血を呼びかけている。
(略)

血が足りない! 平成39年に85万人分 若者への啓発が鍵握る(2014年12月27日産経新聞)

 高齢化で輸血の需要が増す中、必要量が最も多くなると予測される平成39年に、献血者が約85万人分不足することが日本赤十字社の試算で分かった。厚生労働省と日赤は1月から、「20~30代の若年層への啓発を強化したい」としてフィギュアスケートの羽生結弦選手をキャンペーンに起用し、呼びかけを始める。

 東京都の24年調査によると、輸血用血液製剤の約85%は50歳以上の患者に使用されている。日赤が将来の推計人口を使って計算したところ、輸血用血液製剤の医療機関への供給量は39年にピークを迎え、延べ545万人の献血者が必要となることが分かった。しかし、少子化などにより献血者が減ることから、延べ約85万人分が不足する見込みだという。

 昭和60年度に延べ876万人いた献血者は、平成19年度に過去最低の延べ496万人にまで減少。その後、集団献血に協力する企業の増加などにより回復し、25年度は延べ516万人だった。日赤は4年前に初めて将来予測を公表し、39年に約101万人分が不足すると試算。献血率の増加などにより、今回の試算では不足分は約16万人分減ったものの、いまだに大きく不足している。

 献血が可能な年齢は16歳~69歳までだが、特に若年層の献血者の割合が低くなっている。25年度の10代の献血者(延べ数)は10代全体の6・3%、20代は7・2%、30代は6・7%にとどまっている。そこで、日赤は32年度までにそれぞれ7・0%、8・1%、7・6%に引き上げるとの中期目標を設定。日赤血液事業本部の千葉泰之広報担当参事は「小学生に血液センターを見学してもらったり、職員が命の大切さについて教える出張授業を行ったりして、若年層に献血の重要性を伝えていきたい」としている。

例によって「若者の献血離れ」云々と言う話に持って行かれるのもどうなのかですが、若年者のうちから献血習慣を開始してもらえばその後長期間にわたって安定供給が見込めるわけですから、年配の方々に人生最後の献血のチャンスですなどと呼びかけるよりはまあ効率的ではあるのかなと言う気がします。
ただ献血不足に関して少しばかり現実的な側面を考えてみますと、例のメタボ健診導入以来全国各地の企業で生活習慣病の早期発見、早期治療が政策的に推し進められてきた経緯がありますが、この結果高血圧等々の基礎疾患に対して薬をもらっていると各地の献血センターで献血を拒否されると言った事例が増えてくる可能性はありますよね。
一般論として薬を使っている人は献血中にも薬の成分が残り悪影響を及ぼす可能性があるからだとか、血圧異常のある人は献血後の血圧変動によるトラブルが起こりやすいだとか様々な理由があるようなんですが、日赤としてもこうした問題点を把握しているのでしょう、平成25年から複数の降圧剤を飲んでいても血圧が安定していれば献血可能だと言う通達を出しているようです。
しかし献血の現場を担当している医師は多くアルバイトであって詳しい献血可能条件を承知していない可能性が高いことも考えると、実際には献血可能であっても拒否されている方々も少なからずいるのでしょうし、この辺りはせっかくの善意を無駄にしないためにも運用上の改善をさらに図っていく必要がありそうですよね。
いささか脱線が長くなりましたけれども、一生にそう何度もないだろう難病の治療と言えば誰しもなるべくなら名医にかかりたいと思うものでしょうが、先日こういう記事が出ていたことをご存知でしょうか。

がんの種類ごと 病院の検索システム(2015年1月10日NHK)

全国のがん拠点病院が、がんの種類ごとにこれまで何人の患者を治療してきたのか各病院の実績を検索できるシステムが開発され、国立がん研究センターは、どの病院で治療を受けるのか決める際に役立ててほしいと話しています。

この検索システムは、全国407のがん拠点病院で治療を受けた患者200万人のデータを基に、国立がん研究センターが開発したものです。
肝臓がんや肺がんなどがんの種類を入力すれば、各拠点病院が平成24年までの4年間に何人の患者を治療したのかその実績を調べることができます。
希少がんで治療経験を持つ医師を探すことがなかなかできなかったという患者でも、どの病院に治療したことのある医師がいるのかすぐに知ることができるということです。
システムの利用は、全国のがんの拠点病院に設置されているがん相談支援センターなどの窓口で専門の相談員と共に行え、電話でも受け付けているということです。
システムの開発を担当した国立がん研究センターがん政策科学研究部の東尚弘部長は、「珍しいがんだということで、どこの病院に行ったらいいのか主治医からも分からないと言われるケースも少なくない。情報がなくて困っているという方は、このシステムを病院探しに役立ててもらいたい」と話しています。

治療成績と言うわけではなくあくまでも治療した数の話なんですが、各施設とも近年治療成績公表が当たり前と言う流れであり、そうでなくとも雑誌や書籍でこうした成績の一覧が年中公開され「ここに名医が!」となっているのですから、今後もこうした流れが加速することはあっても逆戻りはちょっと考えにくい時代になってきました。
こういう話を聞くと以前であれば「成績を公表すると治療成績優先で難治症例を拒否する病院が出てくる」と言った弊害も指摘され、また実際に一部病院では治る患者しか受けてくれないと言った問題も起こっているやに聞くのですけれども、医療に関する諸問題が相次いで議論され医療現場の認識が変革されると言う事例が続いてきた今の時代になってくると、これもありなんじゃないかと言う気もしてきます。
治療成績優先の施設には決まり切った術式でやれる患者をどんどんさばき数をこなしてもらう、そして厄介な難症例を敢えて扱うと言う施設ではその分手間暇がかかるわけですから、患者が他施設に流れることで難治症例の治療に集中できると言った棲み分けが出来るのであれば、結果的にこうしたシステムも全体的な癌治療の向上に役立つ可能性があるかも知れませんね。
ただ前述の記事にもあるように今後構造的に献血不足が起こってくるとなれば、かつてのように術中術後好き放題に血液製剤を使っての無理矢理気味な難手術と言うのはやりにくくはなりそうで、いかに侵襲を少なくして効率的に切るかと言うことも単純に合併症の多寡や治療成績以外に、消費する医療リソースとの絡みにおいても追及されるようになってくるように思います。

その意味で結局医療も使えるリソースの範囲内で、場合によっては医療経済的な側面にも配慮しながら行わなければならない時代なのだろうし、これまた医師らの意識改革が求められる問題であると言うことにはなりそうですが、本来的には医療経済学的改善効果を期待されるはずのDPCと言うものも、個々のレセプトが見えにくくなると言う点では善し悪しなのかも知れませんね。
近年では医療訴訟頻発であるとか標準治療やガイドラインの普及に伴って、医者が治療に伴うリスクを冒しにくい時代になっていて、患者からすれば10%は治る可能性があると聞けば是非手術をと希望したくなるでしょうが、切ってもどうせ9割が死ぬとなれば普通は手術の対象にはならないと判断されるのが通例でしょう。
その意味で昔ながらの黙って私に全て任せなさいと言うタイプの先生はインフォームドコンセントの時代には否定的に言われますが、普通の医者には見放されたと言う患者にとってはありがたい存在でもあって、そうした熱心な先生ほど訴訟リスクが高まり医療現場から排除されやすいと言うのも患者からしても紹介する医師の側からしても困った側面もあるわけです。
ともかく色々と余計なことまで考えなければ医療が出来ない時代にはなってきたと言えますが、単純に治療成績がいいから名医だとか治療成績が悪いから…とも言えない事情もまたあると言うことで、医療も患者主体になって自ら選ぶ時代になってくるほど、素人が情報を読み違えて大失敗するリスクがあると言うのは投資などと同じで当たり前のことですよね。

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2015年1月14日 (水)

絶讚流行中のインフルエンザとその事後対応

このところ全国的に猛烈な勢いでインフルエンザが流行していて院内においてすら死者が出ていると言い、外来や時間外も大混雑で医療機関はどこもてんてこ舞いだと言いますが、あわせてノロウイルスを始めとする感染性胃腸炎も流行していることから特に施設内での集団発生には要注意ですよね。
昨シーズンに懸念されたタミフル耐性株はその後ほぼ消失しているそうで、今のところ各抗ウイルス薬とも良好な効果を示していると言うことですから多少なりとも安心ですけれども、熱がほとんど出ない患者さんも見られるなどやや診断において苦慮するケースもあるのかなと考えられる中で、先日少しばかり気になる記事が出ていたので紹介してみましょう。

「風邪で休むなんてダメ」が2割超(2015年1月4日web R25)

どんなに気を付けていても、かかる時はあっけなくかかってしまうのが風邪。忙しい社会人の大敵ですが、風邪を引いたとき、人によって分かれるのが「すぐに病院に行くか?自力で治そうとするか?」という点。さらに「会社を休むか否か?」についても、「風邪くらいで仕事を休むなんて!」という体育会気質の人もいれば、「周囲に迷惑だから休め」という人も…。はたしてどっちが多数派なのか、20~30代の社会人男女200人(男女100人ずつ)に聞いてみました(調査協力:アイリサーチ)。

〈風邪を引いた時、あなたはどうする?〉
「すぐに病院に行く」派 21%
「自力で治す」派 79%

〈同僚が風邪で休んだらどう思う?〉
「風邪で休むなんてだらしない」派 23%
「風邪を引いたなら仕方ない」派 77%

みなさん思いのほか(?)「自力で治す」派が多いんですね。それぞれを選択した方が挙げた理由は、以下の通り。

●「すぐに病院に行く」派 21%
「自力で治そうとしても長引いたり、治らないのは何度も経験しているので」(36歳・女性)
「病院にいったほうが安心する」(38歳・女性)
「早めに病院行った方が、安くて早く治る」(38歳・女性)
「自力は限界がある」(39歳・男性)
「専門家に見てもらったほうが良い」(28歳・男性)

●「自力で直す」派 79%
「かぜぐらいなら、ほっといてもなおる 薬がきいたかどうかわからない」(33歳・女性)
「病院に行くのが面倒だし、病院で病気を拾うリスクを減らすため」(37歳・男性)
「病院は時間の金もかかって面倒だから」(39歳・男性)
「病院で待つ時間、寝た方が良い」(38歳・女性)
「病院に行っても暖かくして安静にしろ、と言われるだけで風邪は治らないことを知っているから」(35歳・男性)

〈同僚が風邪で休んだらどう思う?〉
●「風邪で休むなんてだらしない」派 23%
「自分なら風邪でも会社にいくから」(36歳・女性)
「風邪をひいても仕事ぐらいできるだろう」(36歳・男性)
「風邪で休むくらいなら、遊ぶために有休を使う」(36歳・男性)
「体調管理も仕事です」(32歳・女性)
インフルエンザ以外は行かないといけない」(29歳・男性)

●「風邪を引いたなら仕方ない」派 77%
「自分も同じように休む可能性があるから」(28歳・女性)
「パフォーマンスが落ちるからできれば休んだほうがいい」(28歳・男性)
「休めるチャンスなので」(35歳・女性)
他の社員へうつされるのも良くないし、無理に出勤するより早く治して挽回する方が効率的」(39歳・女性)
「労働者に与えられた権利だから」(36歳・男性)

聞いてみれば、どちらも理解できる理由がほとんど。特に熱がさほどなかったり、本人的にはたいしたことがなかったりする場合は出社すべきかどうか、迷うところですね。風邪で休んだら迷惑、風邪を押して出社しても迷惑。整えておくべきは、体調を崩した時に心配してもらえる、同僚との人間関係、なのかもしれません。

ここで風邪風邪と気軽に言っていますけれども、当然ながら風邪だろうが何だろうが感染症である以上、他人にうつすリスクはあると言うことは最低限押さえておかなければならないとは思いますけれども、その上で何をどう考えるかですよね。
風邪をひいたとなれば即座に病院に押しかけて「一発で治る注射を打ってくれ」などと無理難題を要求する人もいたりで、基本的に医療従事者にとっては不要不急の過剰受診の方が問題に感じられるケースが多いと思いますが、基本的に風邪と言えば特別の治療法がなく対症的に対応する場合がほとんどで、その意味で安静療養か昨今政策的にも充実が図られているOTC薬で十分だろうと言う考え方もあると思います。
ただ前述のようにインフルエンザであっても非典型的な症状を示し風邪と区別がつかない場合もあり、もちろん絶対に抗ウイルス薬を使用しなければいけないと言うこともないのですから治療自体は症状が軽度なら安静等で十分なのだと思うのですけれども、インフルエンザの場合通常の風邪以上に感染防御に気を遣わないと職場でもあっと言う間に皆が発症と言うことになりかねないし、事実そうした職場も多いようです。
また昨今特に問題になるのが病院等の施設入所者における集団感染のケースで、どこから入ったのかはっきりしない場合が大部分ですが中には軽度の風邪症状を呈しながら仕事を続けていたスタッフからの感染が疑われるケースがあって、特に医療従事者の場合多くは予防接種をしていることから発熱等の症状も軽度で済み、「この程度の風邪なら仕事にいかなければ」と言う義務感が時に周囲の迷惑になっている場合もありそうですね。
また特にインフルエンザと診断された場合には休業期間等の事後対応をどうしたらいいのかと言う悩みもあって、会社によっては未だに社員に治癒証明書なるものを要求しているところもあると言いますからどう対応したらいいのか迷わしいものですが、先日はインフルエンザ罹患後の対応について日医理事がこういうことを書いていました。

インフル解熱後しばらく「おうちで休んで」- 日医・石川常任理事(2015年1月7日CBニュース)

日本医師会(日医)の石川広己常任理事は7日に記者会見し、インフルエンザに感染した場合、服薬などで熱が下がっても、発症後5日が経過し、かつ解熱後2日(幼児の場合3日)が経過するまでの期間は「おうちで休んでほしい」と呼び掛けた。【佐藤貴彦】

石川常任理事は、「抗インフルエンザ薬を飲むと、次の日に熱が下がる人もいる」と指摘。ただ、発症後しばらくは鼻やのどからウイルスを排出するとされていることから、感染力が弱まるとされる期間が経過するまでは外出を控えるよう促した。
(略)

どの程度と言う部分に関しては異論もまたあるかと思いますが、ここで理解頂きたいのは個人が感染症にどう対処すべきかと言う話ではなく、あくまでも周囲の迷惑を考えてどう行動すべきなのかと言う点であることです。
ご存知のように学童に関しては2012年春の学校保健安全法改正に伴い、それまでの「解熱後2日」と言う出席停止基準が「解熱後2日」かつ「発症後5日」と言う新基準に改められたわけですが、その背景には抗ウイルス薬の普及で発症早期から解熱するケースが増え、まだウイルスを排泄しているにも関わらず登校し新たな感染源となってしまう可能性が出てきたと言う事情があったわけです。
社会人の場合は特に法的なルールがなく各職場毎のルールで対応することになるかと思いますが、やはり同様に周囲への感染源となるリスクに加え、職場によっては顧客に対しても感染させてしまう可能性もあるわけですから少なくとも十分な感染防御策は講じられるべきだろうし、インフルエンザはもちろん単なる風邪だとしても場合によってはやはり一定程度の休業も考慮すべきかと言う気がします。
注意すべき点としてはインフルエンザであると診断することは可能でもインフルエンザでないと診断することは厳密には困難であり、またインフルエンザでなかろうが咳をしているような人は周囲にうつすリスクを考えマスク等の対応をするのは当然だろうと言うことなんですが、感染症に罹患後どの程度の期間他人にうつす可能性があるのかは個人差も大きく、確実にここからは安全無害だと言い切ることは難しいようでしょう。
ただ一般にはインフルエンザの場合発症初期の三日間程度が最も感染力も強いとされ、またその期間の隔離を行うことで院内感染を防げたと言う報告もあるようですから、後は各職場毎にインフルエンザを持ち込むリスクをどの程度忌避するべきなのかを判断して対処すると言うことになろうかと思いますが、ともかく個人での対応と集団としての対応とは分けて考えるのが感染症対策の基本だと言うことですよね。

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2015年1月13日 (火)

社会補償制度改革で給付削減が絶讚進行中

最近入院患者の給食費を値上げするだとか一連の医療制度改革案に関する報道が続いていて、いずれも利用者の負担増加と言うことが一つのキーワードになっているように感じますが、かねてその解消が言われいずれ解消されるとされながら長年続いてきた懸案の「特権」がいよいよ解消が図られていきそうだと言うニュースが出ていました。

75歳以上保険料軽減、原則廃止へ=医療制度改革骨子案が判明-厚労省(2015年1月7日時事ドットコム)

 厚生労働省が検討している医療制度改革の骨子案が7日、明らかになった。75歳以上の後期高齢者の保険料を軽減する特例措置を、2017年度から原則廃止する方針を打ち出した。加入者の給与水準が高い大企業健康保険組合や公務員共済組合などを対象に、後期高齢者医療制度への支援金負担を増やす改革も盛り込んだ。支援金は15年度からの3年で段階的に引き上げる計画で、加入者の保険料アップにつながる可能性がある。

 厚労省は8日の自民党特命委員会に骨子案を提示。13日の政府の社会保障制度改革推進本部での決定を目指す。

 後期高齢者医療制度の保険料特例は、制度が発足した08年度にスタート。現行ルールでは、年収80万円以下の人は、保険料の7割軽減を受けられるが、特例的に軽減割合を9割に拡大している。しかし、現役世代などとの負担の公平性確保のため廃止に踏み切ることにした。

医療制度改革 75歳以上負担増(2015年1月8日東京新聞)

 厚生労働省は八日午前、自民党社会保障特命委員会の会合で、医療制度改革の骨子案を提示した。七十五歳以上の保険料を軽減する特例について、二〇一七年度から原則廃止する方針を打ち出すなど、負担増メニューが並ぶ。了承を得られれば、十三日に予定される政府の社会保障制度改革推進本部での決定を目指す。

 七十五歳以上が加入する後期高齢者医療制度では、低所得者対策として、年収に応じて保険料軽減特例が導入されている。

 例えば年収八十万円以下の人は、保険料の七割軽減を受けられるのが本来の決まりだが、特例的に軽減割合を九割に拡大している。この特例を廃止し、現役世代などとの負担の公平性確保を図る。ただ一部の高齢者に関しては、保険料が急増するケースもあるため、段階的に特例を縮小するなどの激変緩和を検討する。

 この他の負担増メニューとして、かかりつけ医の紹介状なしで大病院を受診する患者を対象に定額負担を求める。入院時の食事代の自己負担引き上げも検討中だが、具体案は調整中としている。加入者の給与水準が高い大企業健保組合や公務員共済組合などを対象に、後期高齢者医療制度への支援金負担を増やすことや、財政悪化している国民健康保険を立て直すため、一八年度に財政運営責任を市町村から都道府県に移管することも盛り込んだ。

自己負担1割の特権が未だ残っているだとか、段階的に特例縮小と言う名目でまだまだ特権を維持するのかとか色々と意見はあるのでしょうが、やはりこれ以上現役世代にばかり負担増を押しつけると言うのは制度の永続性上も無理がありますから、長い目で見れば高齢者自身にとっても悪い話ではないとは思いますね。
元々何故こんな特例が出来て長年続いてきたのかと言えばひらたく言えば政治家先生方の選挙対策であることは言うまでもありませんが、皆保険制度における自己負担比率が段階的に高まっていく中で「高齢者は収入が少ないから社会的弱者だ」と言う理屈の元で、高齢者に対する負担が低く抑えられてきた経緯は周知の通りです。
ただワープア化進む現役世代から見れば長年好景気の元で稼いできて多くの資産を持ち年金も満額もらえる高齢者のどこが弱者だ?と言う感覚はあるのだろうし、これが働く必要もないほど裕福な資産家は収入の少ない社会的弱者だから保護しましょうなんて話であれば誰も賛同はしないだろうに、高齢者だけただ年齢が高いと言うだけで一律に保護されるのはどうなのかと疑問視されるのもまあ当然と言えば当然なのでしょう。
財政的に見ても少数の困窮している人々がいるからとその他大勢も含めて投網のように広範な保護を行える時代はすでに無理があると言え、今後は個別の経済状況を見て本当に困窮している人に限って保護していく個別的保護策に切り替えていくことになるかと思いますが、この点においては特に現役貧困世代に対する一層の保護強化も併せて必要になってくると思いますね。
いずれにしても画一的な高齢者特権廃止に関しては以前から総論賛成は得られていた問題ですからいい機会ではあったと思いますが、むしろ医療費抑制と言うことで国が本気になってきているのだなと感じさせられるニュースとしてこんな記事が出ていました。

過剰な急性期病床、「徹底した合理化を」財政制度等審議会、2015年度予算で建議(2014年12月26日m3.com)

 財務省の財政制度等審議会は12月25日、「2015年度予算の編成等に関する建議」を公表、後期高齢者の医療給付費が2025年に向けて年約6%伸びるものの、うち3%は「医療の高度化等」によるものとし、「制度の持続可能性担保のため、改革の対象とする」との方針を打ち出した。残る3%は高齢者人口の増加による(資料は、(財務省のホームページに掲載)。

 改革の具体的施策として、過剰な急性期病床の削減や平均在院日数の短縮などの医療提供体制の改革、診療報酬の抑制や薬価引き下げ、後発医薬品の使用促進などの保険給付の範囲の見直し・重点化などを挙げ、「徹底した合理化・効率化」を進めるべきとしている。患者が後発医薬品を選択するインセンティブが働くよう、参照価格制、つまり「後発医薬品が存在する先発医薬品の保険給付額は、後発医薬品の薬価とし、それを上回る部分は患者負担とする」仕組みの導入も提言。
(略)
 「病床数の多さが需要を生む」

 建議では、医療提供体制について、「病床数の多さという供給が需要を生む」と問題提起。人口10 万人当たり病床数は、都道府県単位で最大3倍の開きがあり、病床数が多いほど、1人当たりの医療費が高いと指摘している。

 その上で、4つの改革の実現を提言した。第一は、医療介護総合確保推進法に基づく、「地域医療構想」の策定(『「高度急性期」「急性期」、今も6年後も6割強』を参照)。「地域差の分析を踏まえて認められる不合理な差異(例えば入院受療率)を解消した医療提供体制」の提示を求めている。2015年度中に、遅くとも2015年度の構想策定が必要とした。

 第二は、地域医療構想と整合的な医療費適正化計画の一体的な策定だ。医療費の水準に関する目標や、平均在院日数や後発医薬品の使用割合などの目標を設定し、PCDAサイクルを回し、実効性のある取り組みを求めている。

 第三は、保険者を市町村から都道府県に移行する、国民健康保険制度の改革。第四として、病床の機能分化・連携や医療費の適正化等に向けた保険者(都道府県)の努力の必要性を指摘している。2014年度からスタートした医療介護総合確保基金は、「医療構想を早期に策定し、病床の機能分化・連携を積極的に進める都道府県に対して優先的に配分することが不可欠」とした。
(略)

例の地域医療構想に従って病床の再編が行われると言うことはすでに以前から報じられているところで、ちょうど昨年初めに厚労省が重症者向けの急性期病床数を2015年度末までに全体の1/4に当たる9万床削減の方針に転じたと報じられていましたが、一つには精神科病床削減などと同じ文脈で実際には適正な入院適応とは認められない社会的入院が多かったと言う背景事情があります。
そんな患者は療養型病床や施設等の妥当なベッドに移るべきだ、それを理由に重症者を扱う大事な急性期病床を減らすのはおかしいではないかと言う批判も当然あるのでしょうが、そもそも何故急性期の病床がそんな患者を抱え込むことになったかと言えば急性期医療充実のためとして7対1の看護基準を満たした施設に手厚い報酬を支払うことにした、その結果各施設が少しずつ背伸びして急性期認定を受けてきた経緯があるわけです。
その結果各地で看護師不足が顕在化したりと様々な弊害が発生したこともさることながら、実際には亜急性期~慢性期を主に扱っていたような地域の病院でさえ無理に急性期を名乗ってしまえば本来的な急性期の患者ばかりではベッドが埋まらないのは当然で、空けておくよりはと病床を埋めることを優先した結果がこうした事態をもたらした一因と言えそうです。
国としても昨年度の診療報酬改定で施設基準の厳格化を行い是正を図っているところですが、結局は経済的側面からの政策誘導がもたらした歪みである以上は妥当な政策誘導がなければ改善は進まない理屈で、病床削減や基準の厳格化などムチばかりではなくきちんとしたアメも用意していかなければ効果は上がらないでしょう。

財政的な観点から言えば高額な医療費を消費する患者の多い急性期のベッド数削減は大いに意味があることなのでしょうが、不適切な患者を転院させ急性期医療が本当に必要な患者だけを入院させるためには単なる病床数削減だけでなく、地域内できちんと重症度別に公平な病床割り振りが機能していると言う前提に立って初めて成り立つことだと思いますね。
しかし現状でそのような管理を行なうシステムは全く存在せず、単純に早い者勝ちでベッドが占有されているのが現状だと思いますが、今後は自治体がこの種の患者割り振りに関しても主体的な役割を期待されるようになるのだろうし、それが出来ず不適切な医療費の「浪費」があると見なされれば様々なペナルティ(とは公には言わないでしょうが)が課されていくことにもなるのだと思います。
自治体にしても医療現場にしても単なる数字合わせでやってしまうと非常に混乱が予想されるところで、きちんと現場の状況を理解した上で実効性ある対策を講じられるかどうかで大きく今後の行方が左右されそうなのですが、今まで医療政策に関しては国任せで行っていただろう都道府県レベル以下の各地自治体でそうした医療政策を包括的に判断出来る人材がいるかと言えば大いに疑問ですよね。
中央省庁から天下りを期待するのもどうなのかで、現実的には基幹病院トップや地区の医師会あたりが今後関与を強めていくことになるのでしょうが、大都市圏では今後相対的病床数不足が予想され地方への老人移住も検討が求められるようになるなど自治体の壁を越えた政策も求められるだけに、医療現場任せではなく政治や行政の側からも大いに工夫と努力が求められる時代になっていくようには感じます。

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2015年1月12日 (月)

今日のぐり:「餃子の王将 岡山下中野店」

ネタのような本当の話と言うのでしょうか、先日こんなびっくりニュースが出ていました。

麻薬検査を恐れ、妻の尿を提出した男。妊娠と告げられ嬉し悲し(2014年11月8日IRORIO)

11月6日、エジプトのあるバスドライバーに起ったこの出来事を、エジプトのニュースメディアが面白おかしく伝えている。

エジプトではバスドライバーに麻薬検査の義務

エジプトのメディアが伝えるところによると、同国のバスドライバーは定期的に麻薬検査を受けなければいけないらしい。
麻薬が手に入りやすく、「タバコのようにポピュラーに」なっているエジプトでは、麻薬をヤッたバスドライバーが人をひき殺す例が後を絶たないため。

尿検査に妻の尿を提出

さて、問題のこの男性バスドライバー、どこかにやましい部分があったのだろう、検査の際、自分の尿の代わりに妻の尿を提出した。
エジプトの都市交通局が行なうこの検査は、その場で結果が出る。おそらくこの男、ドキドキしながらそれを待ったに違いない。だが、彼の妻は絶対に麻薬などやっていない。結果は「陰性」に決まっている——はずだった。
やがて、男が待つ部屋に、結果を告げる医師が入って来た。

結果は陰性、だが……

その後の経緯を、海外メディアのいくつかの報道を基に再現すると、おそらく次のようになる。
医師「このサンプル(尿)は確かにあなたのものですか?」
男「はい、そうです」
医師「本当にあなたのですか?」
男「本当に私のです」
医師「それはおめでとう。妊娠していますね」
男「……」

妻は妊娠2カ月目

エジプトには、ずいぶんと粋な医者がいるものだ。男は妻の尿を提出したことを認め、妻は妊娠2カ月目と分かった。
この出来事の後、エジプト都市交通局は、麻薬のテストを尿検査から血液検査に変えることを検討している。
この男の再検査の結果についてはどのメディアも報じていない。

日本でも飲酒検問を逃れようとあの手この手で誤魔化す人がいますけれども、相手もプロだけになかなかうまく言ったという話も聞きませんからね。
今日はあまりにあまりな失敗をしたエジプトの運転手に教訓から学んでもらうためにも、世界中からちょっとそれは大人げないと言う行動に走った方々のニュースを取り上げてみましょう。

“PS4に夢中” の孫におじいちゃんがキレた! 孫のPS4を粉々に破壊!!(2014年12月18日ロケットニュース24)

前ロケットニュース24では、「ゲームが大好きの息子に荒療治を施したオヤジ」や、「息子がゲームするのを止めるため、クラッキングツールを駆使してIDを削除したオカン」を取り上げた。
今回は「PlayStation4(以下PS4)をしていた孫にキレたおじいちゃん」を、YouTube の動画「ANGRY GRANDPA DESTROYS PS4!」と合わせて紹介したい。このおじいちゃん……強烈だぞ!

・おじいちゃんは自分の都合でキレる
動画のおじいちゃんは、前回の「荒療治オヤジ」や「ハッキングオカン」とやや似ている。“やや似ている” というのは、行動は似ているが、根底にあるものが違うのだ。荒療治オヤジやハッキングオカンには、行為こそハードであったものの、「息子を立ち直らせたい」という愛があった。だがしかし……。
このおじいちゃんの行動に、愛情はほぼ感じられない。「孫を思って」と言うより、完全に自分の都合。だけど、おじいちゃんは、そんなこと関係ない。「頭にきたからやってやった」と言わんばかり。……それはもはや「八つ当たり」ではないか……まずは状況を説明しよう。

・怒りの原因はクッキー
動画を見れば一目瞭然だが、おじいちゃんは怒り心頭。激おこプンプン丸である。どうやらその原因は、“クリスマスのクッキーが上手く焼けなかったから” らしい。「マジか……それだけで切れるのか」という疑問は置いといて、とにかくおじいちゃんは激おこなのだ。
だから、おじいちゃんは孫にクッキーを焼いて欲しい。ところが、孫はPS4に興じている。これがおじいちゃんにとっては我慢ならない!
つまり、おじいちゃん「お前何してんねん! PS4やってる場合か! クッキー焼けや!!」、孫「何でそんなことせなあかんねん! ジジイどっか行けや!!」という状況だ。空気は最悪で、いつなにが起こってもおかしくない。そして……。
おじいちゃんは、なんと孫のPS4を破壊するのだ。その光景は凄まじい迫力。とても老人とは思えない。結果……孫は完全に頭を抱えて、涙目になってしまうのである。

・ガチか? それともショーか?
それにしても、なんというおじいちゃんだろうか。理性はないが、行動力はある。ある意味一番危険なタイプかもしれないが……。と思いきや、動画を見たネットユーザーの中には「フェイクだ」と指摘する声もある。
確かに、おじいちゃんの切れっぷりがあまりにも見事なため、プロレス的なショーのようにも見える。むしろショーだと信じたい……。これがガチなのか? それともショーなのかは自分の目で確認してほしい。
とにかく映像としてのインパクトは十分だ。そのためか、動画は公開から1週間ほどで再生回数は440万回を突破! 怒れるおじいちゃんは、今世界中で注目を集めているのだ。

なんだこれはと言うその状況は動画を参照いただくとしても、しかし幾ら何でもこれはみっともないと言いますか、孫の方に同情したくなる状況ですよね。
いわゆる馬鹿発見器騒動は洋の東西を問わないようで、こんな馬鹿馬鹿しい事件があったそうです。

「俺様クール!」とマリファナ栽培の写真をSNSに投稿した青年 → 速攻で警察に御用(2014年11月16日ロケットニュース24)

美味しいものを食べたり、素敵なシーンを目撃したときなど、「みんなに伝えたい!」という気持ちからSNSに投稿する人は多いだろう。しかし、どんなにスゴいと思ったとしても、発表しない方がいいことが世の中にはあるのだ……。
というのも、ある青年が “みんな見てよ! 俺って超クールだぜ!” とマリファナ栽培の写真をFacebookに投稿したところ、速攻で警察に逮捕されてしまったのだ。う~ん、残念!

・マリファナと一緒にハイチーズ!
ACミランのTシャツに、ゴールドのチェーン。クールなサングラス姿で写真に収まった1人の青年。その足元では、マリファナが栽培されており、手にもマリファナの鉢が1つ抱えられている。ポーズをとって、「ハイチーズ! 俺様クール!」ってな感じの写真だ。ちなみに撮影地はブラジル。

・写真をFacebookに投稿
背景は何だか寂れた雰囲気なので、秘密のマリファナ栽培地なのだろう。こんなこと、誰にも知られてはならないはずなのに、写真の中のご本人はこの写真をFacebookに投稿したのである。きっと友達しか見ないと高をくくったのかもしれないが……それが大きな間違いだったのだ!!

・警察に見られる
なぜなら、この写真を警察が見たからだ! Facebook上のロケーションも消されていなかったようで、結果的に青年は「私はここで大麻育ててますよ」と警察に教えてしまうことになったのである。自分の写真なんか、警察は見ないだろうと思う気持ちはとてもよく分かるが、彼らは見ていたのだった。

・迅速な逮捕
警察の措置はとても迅速で、この写真が投稿された数時間後に青年は御用に。恐るべしブラジルの警察!
そして最後に、5名の屈強な警察官は青年と一緒に記念写真をパチリ。「やっちまった……」と自分の失敗を悔いる青年の表情と、警察官たちの「ヤッてやったぜ!」というプロフェッショナルな雰囲気の対比が作品に深みを与えているぞ。
(略)

少しばかりしゃれっ気のある警察官でよかった…なんてことは全く無いのですが、まあこれは自業自得と言うべきなんでしょうね。
出発点はいささか同情の余地ある状況だったようですが、その後の行動はどうなのかと思ってしまうのがこちらの記事です。

母親に成人ビデオ視聴を禁止されていたアメリカ人男性が屋外で自慰行為に及び逮捕される(2014年12月10日秒刊サンデー)

世の中には思わず笑ってしまうような滑稽な事件が存在するが、本件はその最たる例だろう。
2014年11月中旬、とあるアメリカ人男性が公然猥褻の容疑で逮捕された。なんと彼は、母親に自宅内で成人ビデオを見てはいけないと言われていたため野外で自慰を行ったという。目撃者に通報され、直ちに御用となった。世界一情けない逮捕劇に、世界中のインターネットユーザーが呆れかえっている。

逮捕されたのは、フロリダ州スチュアート在住のアンソニー・スミス氏(21歳)。
午後1時頃、二人の通行人が道を歩いていると、敷地内で不自然な動きを見せるスミス氏の姿が目についた。よく見ると、彼は衣服を全て脱ぎ捨て真剣な面持ちで自慰にふけっていたという。
驚いた通行人はすぐに警察に連絡した。通報を受けた警察官が現場に急行すると、スミス氏は身をかがめた体勢で道路に飛び出し、そのまま逃走を開始。すぐ隣にあるスミス氏の自宅内に凄まじいスピードで駆け込んでいった。
屋内で衣服を着用したスミス氏は、公然猥褻の現行犯で逮捕され署に連行された。

警察の取り調べに対しスミス氏は、「母さんに家の中で成人ビデオを見ちゃいけないって言われてたんだ。」と動機を語っている。「なぜ野外なんだ。」と問われると、「自分の自慰を他人に見られることが快感だった。」と述べているという。
その後スミス氏は拘留され、野外での自慰を行えない状況に追い込まれている。
ちなみにフロリダでは2013年にも似たような公然猥褻事件が起きている。近隣の女性に自慰を見せて嫌がらせをしていた男性が逮捕され、世界中のネットユーザーの腹筋を崩壊させた。
場所によって治安は大きく異なるが、アメリカを代表する都市部だけにフロリダには風変わりな市民が多いことで知られている。フロリダを訪れる予定のある女性方は、くれぐれも変質者にご注意いただきたい。
(略)

それは親が悪いと言いたくなる出発点はまあ仕方ないとして、その後の経過はやはり大人げなかったとしか言いようがないでしょうか。
これまたありがちな行動と言ってしまえばそれまでなんですが、そこまでやるかと言いたくなる変態さんのニュースです。

スケベ男が物乞いを装い、地べたから女性のスカートの中をのぞき見(2014年11月25日新華ニュース)

台湾メディアによると、台湾基隆市内の仁二路のバス停前で、陳という男性は健常者であるが、いつも左手に包帯を巻き、左目をガーゼで遮り、右手を衣服で隠し、身体障害者を装って物乞いをしていた。同氏は通行者の同情を買い、わずか30分で200台湾ドルを稼いだ。

ある時、警察官が巡回している時に、陳が通りがかった女性のスカート内ののぞき見をしたほかに、乞食のようにゴミ拾いしている女性をさげすんだ目でみているところを発見し、陳は派出所に連れて行かれた。

同じ場所で物乞いをする劉氏によると、陳氏が身体障害者を装い、その演技は迫真に迫っていたので、ほかの物乞いよりも多くお金をもらっていた。昼間は物乞いをして稼ぎ、夜になるとナイフクラブに出入りし、体が不自由な物乞いを蹴るなどの暴行も行っていた。

林富貴弁護士によると、女性のスカート内ののぞき見をしただけで、猥褻行為がない場合、秘密妨害罪が成立せず、セクハラ刑事告訴の提出は困難である。だが、障害者を装い、他人の同情を買って稼いだことは詐欺罪の疑いがあり、有期懲役5年の判決に処せられる可能性がある。

元記事には画像も添付されているのですけれども、思いがけないところから発覚するものだなと言う気はします。
びっくりニュースには事欠かないのがお隣中国ですが、さすがにそれは常識的にどうなのよ?と言う驚くべき事件があったそうです。

「いぼ痔」に悩む妻の患部を夫が果物ナイフで・・大量出血で病院に運ばれる(2014年11月19日フォーカスアジア)

中国メディア・黒龍江新聞網は19日、江蘇省常州市に住む男性が、「いぼ痔」に悩む妻の患部を果物ナイフで切除したところ大量出血し、妻が病院で救急治療を受ける結果になったと報じた。

30歳になる妻は長年痔に悩まされており、発作時には耐え難い痛みが出ていた。今月9日夜、激痛が走って叫ぶ妻を見た男性が患部を確認、脱肛した痔核を切ってしまえば解決すると早合点して、消毒もしないまま患部に果物ナイフを刺した。
2度3度と患部にナイフを入れると、痔核から大量の血が噴出。驚いた男性は急いで傷口を布で押さえつけ、妻を近所の病院に連れて行った。
医師の検査により、妻の痔核には長さ1センチメートルほどの傷口ができていたことが判明、ズボンが濡れるほどの出血もしていた。そこで応急処置として患部を2針縫うとともに止血薬が処方された。同日夜、別の病院の肛門外科で診察を受け、最終的には痔核を切除手術を受けることとなった。

妻の治療を行った病院の医師は、長期間の便秘や飲酒、喫煙、乱れた食習慣、辛い物の摂取などにより痔が起きやすくなると説明するとともに、痔ができた場合ははくれぐれも自分で切ることなく病院の診察を受けるよう呼びかけた。

まあなかなか果物ナイフで斬りつける人間もいないでしょうけれども、幾ら何でもこれはどうなんだと思う話ではありますよね。
最後に取り上げますこちらもびっくり系ニュースなのですが、まずは驚きの事件の詳細を紹介してみましょう。

夫が見ていたヌードモデルに嫉妬。モデルに殺人予告をした妻 (2014年11月20日日刊テラフォー)

手に負えないほど独占欲が強い主婦が、夫が眺めていた新聞のセミヌードモデルに嫉妬し、2年間モデルを脅し続けた。
嫉妬に狂った51歳の主婦は、スイス紙『ブリック』の2012年の「ガールズ・オブ・ザ・イヤー」に輝いたモデル、ジルに格別な憎悪の炎を燃やした。
主婦の夫が「ガールズ・オブ・ザ・イヤー」の投票で、彼女に投票したからだ。

主婦は夫が毎朝新聞を買いに行くだけで、悪意を伴った嫉妬を抱くようになった。
おそらく夫はただ普通に新聞が読みたかっただけだろうが、そこにはいつも「ガールズ・オブ・ザ・イヤー」に選ばれたジルが載っていることが、主婦には許せなかった。
その嫉妬はやがて狂気へと変わり、主婦はジルへ宛てた脅迫文を新聞社へ送り付け始めた。
ブリックではジルの写真を掲載しなくなってからも脅迫文を送り続け、その期間は2年間にも及んだ。
「もうこれ以上、新聞で裸の胸を見たくありません。掲載を止めないと、喉を掻き切られたモデルたちをゴミ箱の中で見つけることになりますよ。」

2012年10月、投票によりジルがガールズ・オブ・ザ・イヤーに選ばれた直後、ジル自身も主婦から直接嫌がらせのメッセージを受け取った。
「ジル、アンタ自分が汚なくてちっぽけな売春婦だって分かってる?もう1回ブリック紙で脱いだら、私はアンタを殺すから。」
主婦はジャーナリストや広告会社などにも脅迫文を送り付け、徹底してジルを潰しにかかった。
脅迫文にはやがて、「殺し屋を雇った」などと記され、ジルに関わるスタッフすべての皆殺しをほのめかすような文章も記されるようになった。
こんなことが2年間続き、警察がようやく本腰を入れて捜査した後に、ようやく主婦は逮捕された。そして、「夫が新聞に載っていたジルのトップレス写真を見ているのに嫉妬したから」という、呆れてしまう動機が明らかになった。

主婦は容疑を認めて謝罪し、懲役120日または罰金支払いを命じられた。

元記事には問題の写真も載っているのですけれども、しかし夫にではなくモデルに対して行動に出るところに尋常ではないものを感じますね。
この辺りは人それぞれの考え方もあるのでしょうが、どう見ても道を外れた逆恨みの被害者となったモデルさんには同情するしかありません。

今日のぐり:「餃子の王将 岡山下中野店」

餃子の王将と言えば近年なかなかに人気なんだそうですが、こちら岡山市内でも割合に古くから出ている店舗ですが未だに盛況なようですよね。
王将と言えばレギュラーメニュー以外に店舗毎のオリジナルメニューの自由度が高いそうですが、ここはそちらも数多く用意されているようでメニュー豊富となっています。

例によって同行者とシェアしながら色々とつまんで見たのですが、まず手始めのシーザーサラダはあまりにトッピングが貧相すぎて単なるシーザードレッシング掛けの野菜のようです。
定番の野菜炒めはまさしく王将風の化調味なんですが炒め加減だけはまずまず、ニラレバはこれも化調の入れすぎのせいか塩加減がきつ過ぎるのですが、もうちょっとオイスターソースを効かせてもよさそうな味です。
ホイコーローは水気が出過ぎて味に締まりが無く、エビチリソースもソースの味は仕方ないとしてエビの臭みが強すぎ、チンジャオロースは理由は分かりませんが妙にまずくて一同食べるのに苦労しました。
麻婆豆腐は昔食べた味と比べると味噌の味が立ってこっちの方がいいと思うのですが、油淋鶏は揚げ方がもう一つでクリスピー感に欠けるのは残念でした。
店舗オリジナルらしいエビカニチャーハンはエビもカニも見当たらずレタスチャーハンっぽいですが味自体はまあまあ、チキン原人なるものは要はスパイシーな鶏唐揚げですがまあ好みの問題でしょうか。
看板メニューの餃子はとにかく油が多すぎるんですが、昔の記憶と比べると意外に皮はしっかりしているのはいいとして、中の餡の味が濃すぎてやたらに口が渇くのは変わらないですね。
最後はココナッツアイスで締めましたけれども、全体的にレギュラーメニューがどうにもあまりに不安定な仕上がり具合なのは気になってしまいますよね。

近年改装されて小綺麗になっていることもあって設備はまあ普通に整っている方ですし、ファミレス的に誰でも入りやすくなっているのはいいんですが、やはりまずは料理そのものが重要かなと言う気がします。
接遇は混んでる割にレスポンスがいいのは褒められるんですが、慣れだけでなくオペレーションにも問題があるのか少し混乱気味に感じられたのが気になるところでした。
しかし王将も近年高価格帯のメニューを増やしたりで昔とは少し雰囲気が違っていますけれども、チェーン店としては店舗毎の独自性を追求するのと味の均一化を担保するのとのバランスも難しいところなんでしょうね。

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2015年1月11日 (日)

今日のぐり:「はま寿司 倉敷水江店」

人間どこでどんな失敗をするものか判りませんが、こちらかなり恥ずかしい失敗をした方のニュースが出ていました。

ほぼ全裸で眠る男がNY紙一面に、地下鉄通勤客がTwitterに写真投稿。(2014年11月12日ナリナリドットコム)

泥酔しすぎた米国のある男性が、ニューヨークの地下鉄車内で、靴下とスニーカーだけ、あとは真っ裸というあられもない姿で眠りこけてしまったようだ。

その場に居合わせた地下鉄通勤客で、ファッション誌の編集長を務めるピーター・デイヴィスさんが男性の姿を撮影。ほぼ全裸の男性の写真は、地元ニューヨーク・ポスト紙の一面を飾るまでに至った。

デイヴィスさんは今回の件について次のように語っている。

「彼はとにかく酔っぱらっていました」
「ジャック・ダニエルを瓶からガブ飲みして泥酔していました。4駅間で4回はガブ飲みしていましたね」

また、デイヴィスさん自身はこの男性にそれほどビックリさせられてはいなかったものの、ほかの乗客たちはかなり警戒していたと続けている。

「みんなこの人が危険人物かのように遠ざかって行っていましたね。見て見ぬふりをして、あたかもその人がその場にいないかのように自分のiPhoneに目を戻すような無関心なニューヨーカーがたくさんいましたよ」

その状況は記事の写真を参照いただくとして、全裸に白靴下と言うのがなかなかポイントを押さえていると言うべきか、ともかくも歴史に名ならぬ体を残したとは言えそうですよね。
今日は夢見がちなニューヨーカーに敬意を表して、一見ありふれた光景に見えて何かがおかしいという日常の中の非日常的な失敗談を取り上げてみることにしましょう。

賽銭箱の中で現行犯逮捕の泥棒に「どんな罰ゲームだよw」「なんで入ったw」(2015年1月5日ガジェット通信)

毎年この時期になると、神社の賽銭を狙った泥棒に関する話題が相次ぐが、このほど逮捕された賽銭泥棒は、なんともおかしな形で逮捕された。

兵庫県警長田署は1月3日、神戸市長田区にある長田神社の境内にて、賽銭として納められていた現金1100円を盗んだ疑いで、住所不定無職の男(66)を逮捕したことを発表した。調べによるとこの男は、同日の午前7時頃、拝殿前に設置されていた蓋のない賽銭箱(縦2メートル×横12メートル×高さ1.3メートル)の中に入り、盗みを働いていたところを、同神社の神職が発見し、現行犯逮捕されたとい う。

この「賽銭箱の中で賽銭泥棒が逮捕される」という、全国的に見ても極めて珍しい事件に、ネット上からは「まさかの賽銭ダイバーw」「これは許してやりたいw」「蓋ない12メートルの箱なら中に金ほとんどないのわかったろうになんで入ったんだw」「自分を神に捧げたのか」「即身成仏にでもなりたかったか?」「どんな罰ゲームだよw」「人間UFOキャッチャーかよ」「見なかったことにして蓋しとけ」「おいおい大丈夫か 神様かもしれないだろ?」と、多くの苦笑と呆れ声が。

なお、同神社では前日の夜に賽銭の大半を回収しており、犯行時にはほとんど賽銭は残されていなかったとのことだ。

ちょっとその状況が想像出来ないと言う方も多いと思うのですが、純粋に大きさ的にはまあ入れないこともないと言うことなんでしょうけれどもね。
昨今色々と便利になったコンビニと言うものですが、あまりに便利すぎる生活も人の暮らしの幸福には直結しないのか?と思わされるのがこちらの事件です。

ヤオコーに脅迫状 恐喝未遂容疑で男逮捕/川越署(2014年12月8日埼玉新聞)

 県警捜査1課と川越署は8日、恐喝未遂の疑いで東京都東村山市久米川町、職業不詳の男(69)を逮捕した。

 逮捕容疑は、10月17日と11月5日、川越市脇田本町のスーパー「ヤオコー」本社に、現金を脅し取ろうと2回にわたり脅迫状を送った疑い。

 同課によると、ヤオコーは脅迫状が届いた直後に川越署に届け出た。県警が捜査していたところ、11月18日に脅迫状を投函(とうかん)したとみられる場所近くのコンビニエンスストアで、コピー機に置き忘れた文書を客が発見。ヤオコーを脅迫する内容が記されており、防犯カメラの映像などから男が浮上した。

 脅迫状2通とコピー機から見つかった文書は内容が異なるものの、いずれも数千万円を要求し、払わなければ利用客に危害を加える旨が記されていた。

 男は「借金の返済に困り、自宅のパソコンで作ってポストに投函した」と容疑を認めているという。ヤオコーに勤務したことはなく、県警で同社を狙った理由などを調べている。

 脅迫状を受け、ヤオコーは県内店舗を中心に警備体制を強化するなどの対策を取っていた。

同郷の志村何某氏もびっくりと言ううっかりな事件ですが、昨今コンビニの複合機も高性能化しているだけにこういう事件もありがちなのかも知れません。
世の中暴行事件には事欠きませんが、こちらその方法論と言う点で非日常的だった事件です。

サンドウィッチを凶器として投げ「マヨネーズまみれ」にした男性、暴行容疑で逮捕(2014年12月4日秒刊サンデー)

男女同権を重視しているアメリカでは、DV(ドメスティック・バイオレンス)、すなわち家庭内暴力が法律で非常に厳しく取り締まられている。殴打はもちろんのこと、大声を張り上げただけでも逮捕されるケースが珍しくない。
現在ネットを騒然とさせているDV事件は、その中でも極めて稀有な部類に入るだろう。なんと、口論の際に妻に投げつけた「サンドウィッチ」を凶器と見なされた夫が逮捕されてしまったのだ。

逮捕されたのは、アメリカ合衆国アイオワ州出身のマービン・トラメイン・ヒル氏(21歳)。

マービン氏は2014年12月2日の午後1時頃、自宅で寝ていたところを奥さんに起こされた。奥さんはマクドナルドで買ってきたチキンサンドを取り出して彼に食べさせようとしたが、チキンサンドが大嫌いだったマービン氏は激しく拒否。寝起きでイラついていたこともあり、そのまま口論に発展してしまった。

通報を受けた警察が現場に駆けつけると、マービン氏の傍らにはシャツや顔面がマヨネーズまみれになった奥さんがいたという。自分の妻の顔面にサンドウィッチを投げつけたことを認めたため、マービン氏はその場で警察官に現行犯逮捕された。

日本であれば笑い話で済みそうな話だが、アメリカではそうはいかない。奥さんが妊娠中だったこともあり、マービン氏には保釈金無しの拘留という重い処罰が下された。今後彼はDV容疑で立件される見通しだが、はたしてサンドウィッチを凶器として使用した"サンドウィッチマン"にどのような判決が下されるのか、非常に興味深い事例である。
(略)

まあ世にも稀なチン事件と言っていいかとは思うのですが、チキンサンドではなくBLTサンドの場合暴行事件として成立していたのかどうかなど、未だ謎の多く残る事件でもありますね。
こちらある意味で日本においても見かけるような見かけないようなと言う、ちょっとそれはどうなのよ的な奇妙な光景をお伝えしてみましょう。

大バカか?橋の歩道に無理矢理侵入した高級車(2014年12月4日日刊テラフォー)

「えっ!?」と誰もが目を疑ってしまう光景が、アメリカ・カリフォルニア州ゴールデンゲートブリッジで目撃された。
高級車のフォード・マスタングを運転していた人物が、全長365mのゴールデンゲートブリッジの歩道に侵入したのだ。
だがもちろん、橋を渡り切ることはできず、途中で歩道に設置されていたフェンスとガードレールに挟まれて、身動きができなくなってしまった。

運転手本人が身動きが取れなくなったのは自業自得だが、この車のせいで橋の歩道が塞がってしまい、周りは大いに迷惑した。
車を運転していたのはダニエル・ソト容疑者(22)で、当時規定量を超える量のアルコールを摂取していた疑いで逮捕された。
事件が発生した後、最初は病院へ送られ、その後、逮捕・勾留された。
この車をどかすために、フォークリフトが呼ばれる騒ぎとなった。
歩道から撤去後は、トラックに載せられて撤収された。

事件が発生したのが朝の5時だったことが幸いして、大きな騒動にはならなかったようだが、関係者は朝から一苦労だった。
「ゴールデンゲートブリッジのスタッフは、混乱していました。彼らにとっては、今朝は試練でした。」
と警察は発表している。

これまた写真を参照いただければ状況は一目瞭然なのですが、だからこのご時世にマスタングなどやめてコンパクトカーにしておけとあれほど(以下略
時折美談的に伝えられることもある季節行事にちなんだ行為であっても、失敗してしまうと如何に悲惨であるかを示すのがこちらの記事です。

新春の迷惑「全裸サンタ」騒動(2015年1月8日東スポ)

 米カリフォルニア州に住む女性(35)が、裸になって元交際相手の家の煙突から侵入しようと試みたところ、途中でひっかかって身動きが取れなくなり、救助隊に助けられるという珍事があった。

 米ニューヨーク・ポスト紙などによると、女性は元交際相手のトニー・フェルナンデスさん宅を3日未明に訪問。だが、玄関には鍵がかかっており、応答してもらえなかったため、煙突からサンタクロースのように侵入することを思いついた。
 だが、内径が約30センチしかない煙突の途中で体がひっかかり、身動きが取れなくなった。
 同日午前5時ごろ「私の体が煙突の中でつかえている! 助けて!」という女性の声にフェルナンデスさんが気づき、救助隊を呼んだ。
 消防隊が駆けつけ、約2時間かけて暖炉を爆破し、救出した女性はすすだらけで、しかも裸だった。
「服がひっかかったので脱ぎ捨てた」と話したという。

 女性は、フェルナンデスさんと同居している3人の幼い子供の母親で、子供たちに会いたいあまり、暴挙に出た可能性があるという。女性は足に軽傷を負い、病院に運ばれた。
 フェルナンデスさんによると、救出のため壊された煙突は修理不可能で、新しく設置し直さなければならないという。
 カリフォルニア州では昨年10月にも、女性が数回デートした男性の家の煙突の中で身動きが取れなくなり救出されたばかりだ。このときも救助隊が煙突を取り壊し、せっけんのぬめりを利用するなどして、約2時間かけて女性を救出した。

まああまりに愚かな行為だと結果を知った後では思うのですが、ちなみに日付以外全てデタラメと言う可能性も東スポだけにあるのでしょうか?
最後に取り上げるこちらの記事は中国だけに今さら爆発事件に驚きはしない方も多いでしょうが、こちらあまりに悲惨極まる事件が発生したと大騒ぎになっている出来事です。

商店街でバキュームカー爆発、容赦なく降り注ぐ「黄金の雨」・・・中国報道「悲惨すぎて直視できない」=広西(2014年12月29日サーチナ)

 あたり一面に、容赦なく降り注いだ。“黄金の雨”だ。商店も屋台も、人々も浴びて染まった。商店が連なる地域だ。茫然とする人がいた。口と鼻を押さえて逃げる人もいた。広西チワン族自治区河池市の商店街で26日、バキュームカーが「爆発」した。画像が公開されたが、「悲惨すぎて直視できない」と表現したメディアもあった。

 「携帯電話の画面を隔てて、うっすらと臭ってくるようだ」と評したメディアもある。背後の商店には、赤い地に黄色い文字の目立つ看板があるが、黄色の文字が「灰茶色」に染まった。その下にいる商店経営者または従業員らしい男性は、頭のてっぺんから同じ色に染まった。

 現場から、鼻を押さえて逃げ出す若い男性もいる。幸いなことに、「直撃」はほぼ避けられたらしい。歩道と車道の間のガードレールにも、「灰茶色」の飛沫が点々と付着した。

 同ニュースが知られたのは、現場に居合わせたと称する人が、簡易投稿サイトの微博(ウェイボー、中国版ツイッター)に、投稿したことだった。写真5枚を投稿し、「何も言わないでくれ。私は体を48回も洗った」と書き添えた。事故発生時について投稿者は「最近」とだけ書いた。投稿写真を転載したメディアも当初ははっきりとした日付を書かなかった。その後しばらくして「12月26日」と紹介する記事が出始めた。

 同記事によると、バキュームカーは糞尿を「満載」の状態だった。現場には商店で働く人もおり、デートに行くのだろうかきれいに着飾った女性もおり、なんとはなしに街をぶらついている人もおり、これから楽しく食事だと、うきうきしながら通りかかった人もいたという。バキュームカーの爆発・噴出事故がすべてを断ち切った。全員が頭の上から浴びた。「ほとんど防御の余地がなかった」という。

 ただしこれまでのところ、具体的にどのような爆発だったのかは伝えられていない。中国では2011年2月にも、広東省広州市内の住宅地でバキュームカーの爆発が発生した。同件では、パイプ部分が爆発したという。

 26日に河池市で発生した「爆発」について記事は、「体についた汚物は洗ってきれいにできるだろうが、気持ちの悪さは永遠に洗い落とせない」と論評し、「だから人生は楽しく過ごさねばならない。なぜなら、いつの日に、糞尿を浴びるかもしれないからだ」との考えを示した。

 同爆発で死傷者は出なかった。(編集担当:如月隼人)

その悲惨極まる状況は動画にも撮影されているので参照頂きたいと思いますが、しかしいくら爆発慣れしている中国人であってもこれはまさに「悲惨すぎて直視できない」状況ですよね。
しかしこの事故を受けて「だから人生は楽しく過ごさねばならない。なぜなら、いつの日に、糞尿を浴びるかもしれないからだ」と総括するのもどうなのかですが、確かに予想外の不幸はいつやってくるか判らない恐さは感じます。

今日のぐり:「はま寿司 倉敷水江店」

倉敷市のイオンモール近隣は近年飲食店が増えて賑やかになっていますが、ラーメン店の過密ぶりなどは少しばかり過当競争の感もありますよね。
一方でこの界隈の回転寿司はどこも満席状態でまだまだ潜在需要の多さを感じさせますが、その一角で新規開店したのがこちらの店舗で、例によって同行者とシェアしながら適当につまんでみました。

定番のアジは近海物だと言うのですが、特に生臭さもなくアジっぽい味はする点で価格を考えるとお得感があります。
鰹タタキは塩ショウガで食べるのはいいとして血合いはちゃんと除くべきだと思うのですが、冷凍物としてさほど変な癖はないもののカツオらしい濃厚さも物足りません。
珍しい金華イワシは味自体はそこそこなんですが、妙に生臭いこの風味は苦手でこれなら炙りの方が良かったかも知れません。
生しらすの軍艦はいかにも冷凍品を解凍したような原型もとどめぬ姿形と強烈な苦味が凄いんですが、これならスーパーで売っている浜茹でのしらす干しの方がいいと思います。
エビとブロッコリーのタルタルサラダは相変わらずしんなりとくたびれているんですが、サイドメニューとしてこういうものはつい頼んでしまいますね。
昨今回転寿司も色々なものを売っていますが、濃厚魚介豚骨ラーメンなるものは鰹粉トッピングが少しわざとらしさがあって、ラーメン屋でこれが出たらどうなのかですがサイドメニューとしてはこれくらいメリハリがあってもいいかも知れません。
締めの厚焼きたまごは握りではなく単品で頼んでみましたが、昔懐かしい卵焼きっぽい感じと言うのでしょうか、とにかく甘いのが印象的でした。

しかし表記を信用すると魚介類は国内産が多いようで、コストが限られる百円系では産地のブランドよりも食べてうまいかどうかの方が重要だと思うのですが、いずれにしても買い付けルートがあるんでしょうがこういう大きなチェーン店だと安定的な仕入れは大変だろうなと思いますし、多少の品切れは仕方ないんでしょうね。
客入りは相変わらず多いんですがフロア担当も増えてるようですし慣れてきたのでしょうか、レスポンスはかなり改善しているのは評価できますが、ただ相変わらずレジと席の案内、持ち帰り対応が全て一人でやっているようで、行列で会計待ちをしている人達はストレス溜まるだろうなとは感じました。

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2015年1月10日 (土)

テレビを真面目に受け取ってはいけないと言う教訓

かつては「料理の鉄人」と言う料理系対決番組が国際的にも大いに人気を博したものですが、今の時代にあってもやはりこの種の対決系企画は人気があるようで、各局とも折々に様々な番組を放映しているのは皆さんご存知の通りかと思います。
そんな中で先日正月明けに包装された対決番組に関してこんな声があると言うのですが、まずは記事を紹介してみましょう。

フジテレビ『芸能界特技王決定戦 TEPPEN』でヤラセ疑惑 / 有名音楽家が苦言「ちゃんと音楽を演奏してたのはHKT48の森保まどかさんだけ」(2015年1月6日ロケットニュース24)

2015年1月4日にフジテレビで放送された、芸能人が特技などを披露し、その分野でのナンバーワンを決める番組といえば『芸能界特技王決定戦 TEPPEN』だ。
そのなかでの勝負のひとつ『ピアノ部門』では、ピアノの得意な「青木さやか」さんや「松本明子」さんなど、多数の人気芸能人が登場していた。しかし、1人だけ “あまりにも格が違う” と話題になっているのでお伝えしたい。

・森保まどかさんの圧倒的すぎる演奏
その芸能人とは、アイドルグループ HKT48 に所属する「森保まどか」さん。ヨーロッパ国際ピアノコンクールで9位を獲得したこともある彼女は、見事な演奏で『異邦人』を披露し、出演者らも拍手喝采。ダントツで1位なのではと思われたが……その後、衝撃の展開が待っていた。
なんと、森保さんよりも単調に感じられた AKB48 の松井咲子さんが点数で上回り、次に演奏した吉本興業所属のお笑い芸人・さゆりさんはミスを何回かしたにもかかわらず、さらに上の点数を獲得して優勝! この衝撃展開に、「ヤラセなのではないか?」と思う視聴者が続出したのである。
また、一般の視聴者だけでなく、特撮番組『ウルトラマンティガ』やゲーム『天外魔境II 卍MARU』などの音楽を手掛けた有名音楽家「福田裕彦」さんも、番組の内容に対して Twitter で以下のように苦言を呈していた。

    「フジの某番組のピアノ対決とか言うやつ、HKT48の森保さんっていう子が凄く上手でけっこうビックリして見てたんだけど、その後、どう考えても彼女のピアノとは比べ物にならないほどヘタっぴなピアノを弾く女子が出てきてあっさり勝ち、さらにそれに輪をかけてヘタなピアノを弾く人が勝って呆れたw」
    「あれ、服部先生とか審査員やってるけど、マジであんな番組出るのやめたほうがいいと思うwそれにしても、森保さんのピアノはいいよ。っていうか、ちゃんと音楽を演奏してたの、彼女だけ(^-^)」
    「ピアノがうまいとかヘタとか、ああいうくだらねえ番組でひとつの「尺度」を作って撒き散らすのはマジで害毒。これだけは真剣に言うけど、95点だか取って「一番」になったお笑いの女子の弾くピアノは、ただの指の運動。あんなものを音楽とは言いません。」
    「あと、2番だったAKBの子のピアノは、典型的にダメな「音大のピアノ科の生徒のピアノ」。機械のように指は動くけど、これまた、音楽とは程遠い。なんなんだよあれは(-0-;;;;」
(福田裕彦さんTwitterより引用)

――と、かなり辛口なコメントを多数つぶやいていたのである。素人目から見ても森保さんのピアノ演奏はダントツだと感じたが、プロの目から見ても同じだったようだ。

確かにピアノは間違いが多くない限り点数が付けづらいかもしれないが、ここまで圧倒的な展開だと、視聴者たちが “ヤラセ” だと感じてしまうのも無理はないかもしれない。
ガチで対決するのがコンセプトの番組なだけに、より採点理由についても疑惑が生まれないよう、詳しく教えて欲しいものだ。

正直この種の隠し芸番組は別に文字通り技術的優劣を競うと言うのではなくて、アピールの仕方であるとか普段のキャラから見ての意外性を評価するものであると思っていますから、国際ピアノコンテストにまで出たことがある方のピアノがうまくてもポイントが低くなること自体は別に有りなのかなとも思うのですが、それならそれで採点基準を明確にしておけやと言った批判はあっていいと思います。
この点でシステム的に非常にうまく処理していたのがこれまた往年人気を博した「どっちの料理ショー」と言う番組だと思うのですが、料理としてうまい不味いだとか調理技術などと言ったものは全く評価の対象外でどちらが食べたいか、あるいはどちらを選べばより食べられる確率が高まるかと言う部分で評価させると言うのは映像的にも面白いし、余計なトラブルにならないと言う点からもかなり完成された手法であったように思いますね。
いささか脱線しましたけれども、基本的にテレビ番組などと言うものは自称ノンフィクション系を含めて真面目に受け取ったら負けだと言う認識でちょうどいいと思うのですが、昨今そのテレビ番組に妙な信仰心めいたものを抱いている方々の悲喜劇もあるようで、先日はこんな記事が出ていました。

TV通販、必ず売れるはずじゃ… 注文ゼロでトラブルも(2015年1月6日朝日新聞)

テレビの通販番組に出品すれば必ず売れると言われたのに全然売れない――。こんなトラブルが増えているという。どんな番組なのか。見て、注文してみた。

■出品者困惑、注文1件だけ

「良い生活を送れるようなすてきな商品をご紹介する番組です」

午前3時。四国の地方テレビ局で昨夏放送された番組は女性のナレーションで始まった。約30分間で3千~4千円の菓子や化粧品など16商品が登場、「こだわり」「逸品」などのナレーションが繰り返される。3200円の干物を買うため表示された番号に電話すると、男性に住所と電話番号を聞かれた。数日後、干物の会社から電話があった。「注文はおたくだけです」

出品していたほかの食品2社に取材したがいずれも注文はゼロ。映像を見た地方テレビ局関係者は「商品が慌ただしく紹介され特徴が全然伝わってこない」。番組には販売元として札幌市の住所が示され登記簿上も通販会社がある。訪ねると、そこはレンタルオフィスのビルで、会社は存在しなかった

■深夜の番組、30万円支払う

取材を続けると、この会社の関係者の男性に会うことができた。「地方の10局ぐらいで放送した」と言い、営業実態を明かした。出品者からもらう放送料金は、120秒の2回放送、映像制作費込みで約30万円。歩合制の社員3~4人で、検索サイトに「ビール つまみ」などと打ち込み200~300位あたりに表示される業者を狙い電話で勧誘するのだという。

大阪府の菓子店経営の女性(35)も昨年、この通販会社から「スイーツは大変人気の商品。300セットは絶対売れる」と言われ約20万円を払って2千円のプリン5個セットを出品。番組は2月と7月に西日本の2局で深夜に放送されたが、受注はゼロだった。女性は「絶対に売れると言われたのに一つも売れないのはひどい」。

まあしかし深夜というよりも早朝にこの種の番組で取り上げられたからと言って馬鹿売れすると考える方も正直どうなのかとも思うのですが、ここで注目していただきたいのがこうした話題が天下の朝日にすら取り上げられるようになったと言う点ではないかと言う気がします。
仮にうたい文句通り2000円のプリンセットが300セット売れたとして売り上げが60万、20万円の手間賃を払ってどれだけの儲けになるのか?と言う話なんですが、「検索サイトに「ビール つまみ」などと打ち込み200~300位あたりに表示される業者を狙い電話で勧誘する」と言ったように方法論としては非常に完成されている印象で、通販業者としては失敗なく儲けが出るビジネスモデルになっていると言うことなのでしょうね。
今の時代にはさすがに「テレビでも紹介されたあの商品!」式の宣伝を打つにしてもどれだけ儲けにつながるのかと思うのですが、ネット時代に対応しきっているわけでもなくテレビの影響力に未だ信仰心を持ち続けている方々が一番よいお得意様と言うことになるのでしょうか、ともかくも利用者目線とのズレを認識していないと無駄な広告費支出だけがかさんでしまうと言う教訓的な話ではありそうです。

以前にクーポン業者の強引な営業手法が社会問題化したことがあって、ちょうどこの正月には以前に「スカスカおせち」として大問題になったおせちの通販が復活したと言うニュースが出ていましたけれども、聞くところによると今回はスカスカでないおせちを期日までにきちんと送付することだけに集中したのだそうで、価格的にも内容的にも特にどうと言うことはないありきたりなものに留まっていたようです。
逆に言えば商売としてきちんと破綻なく成立させようと思えばそうそう世間の相場とかけ離れたことが出来るわけでもないと言うことなのでしょうが、さして特別な売りがあるわけでもないありきたりな商品がテレビ通販で取り上げられればたちまち品切れ必死の大人気商品になるか?と言われれば、売り手目線ではなく買い手目線で考えてみれば常識的に判りそうなことではありそうなんですけれどもね。
そうは言っても過去にもテレビ番組で取り上げられたからと様々な商品が一過性の品切れを起こすほどの大ブームになったじゃないか、と言う声もあるでしょうが、そうした事件が話題になるのはそれが珍しい現象であるからこそだし、商売と言う観点で言えば一過性のブームに合わせて増産体制を取ったところですぐにブームは去るのですから過剰投資と言うもので、結局安定的な儲けにはつながらないと言う判断が妥当なんだろうと思います。
要するに世の中そうそうおいしい話などないと言う当たり前の結論になってしまうわけですが、ある程度安定的な顧客がついていてさらなる業績拡大をと考えて妥当な範囲で広告費をかけると言うならまだしも、経営的に厳しい零細業者さんが一発逆転を狙ってテレビやクーポンの宣伝効果にかけると言うのであれば、それは典型的なカモの思考パターンにはまってしまっていると言うしかなさそうですよね。

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2015年1月 9日 (金)

ブラック企業への公的対策、ようやく本格化

先日こんな記事が出ていたことをご存知でしょうか。

学生バイト労組:西日本初結成へ 「ブラック」許さない!(2015年01月06日毎日新聞)

 西日本初のアルバイト大学生自らが作る労働組合、関西学生アルバイトユニオンが、2月までに発足する。長時間労働や突然の解雇例は多く、「ブラックバイト」と呼ばれて社会問題化している。

 結成準備メンバーは、関西大、京都大、同志社大などの学生約10人。組合費月数百円で組合員を募る。学習会などをしつつ、学生の労働相談に乗る

 全国大学生活協同組合連合会によると、下宿生の仕送り平均額は、1996年の月10万円強から2013年は7万円強に減った。仕送りゼロも全体の1割近い。

 学者らの「ブラック企業対策プロジェクト」の調査で、学生バイトの平均労働時間は週15.5時間、うち3割は20時間以上だった。ユニオン準備メンバーの大阪市立大4回生、柊(ひいらぎ)まりさん(25)は「バイトが忙しく、ゼミ合宿や講義を休む人もいる」と話す。

 柊さんは昨年1月、バイト先の塾で「今日でクビ」と言われ、非正規労働者の労組に相談した。労組が塾と交渉し、バイトは辞めたが、サービス残業分の賃金23万円を得た

 その後、学生同士で話すと、▽契約書がない▽最低賃金以下の時給??などの「ブラックバイト」が続々と出てきた。柊さんらは「学生自身の労組があれば違うはず」とユニオン結成を思い立った。

 ユニオンの顧問となる中西基(かなめ)弁護士(40)は「労働法を雇用側が知らないことも問題を深刻にしている。学生の声が社会全体の意識変革につながってほしい」と語る。【鈴木英生】

何やら逃散だ、立ち去り型サポタージュだと叫ばれた頃に医師の労働団体として全医連が立ち上げられた経緯を思い出すのですが、要するにそれだけ現在の雇用市場においてブラック企業問題は大きな影響力を発揮していて、その対策が早急に望まれていると言うことでもあるのでしょうね。
アルバイト学生などは元より立場が弱く雇用条件を守ってくれないと言うことが頻繁にあっただろうことは想像に難くありませんが、現代の雇用市場においては正社員と言うことを餌にブラックな雇用環境を強いる企業も後を絶たないのだそうで、それも正社員にしますからと言う名目で無茶な労働を強いて置いて実は契約社員扱いだった、などと言う笑えない話も少なからずあるようです。
この種のブラック企業と言うものをどのように排除していくかはそもそもの定義づけからしても難しいところがあるのですが、逆にそうであるからこそ未だにブラック企業が世にはびこっていると言うことでもあって、先日とうとう公的な対策としてこんな話が出てきたと言うニュースが出ていました。

ブラック企業の求人拒否 厚労省法案 ハローワークで実施(2015年1月6日東京新聞)

 過酷な労働を強いるブラック企業対策を強化するため、厚生労働省は五日、残業代不払いなどの違法行為を繰り返す企業の新卒求人をハローワークで受理しない制度を創設する方針を固めた。一月召集の通常国会に提出する若者向け雇用対策法案の柱とする。民間の職業紹介は、規制の対象外

 法案には若者の職場定着率が高い企業などを優良企業として認定、支援する制度や、若者の職業能力を客観的に評価し、正社員化を支援する制度の整備などを盛り込む。九日の労働政策審議会の部会に法案の基となる報告書案を示す。

 現在の法律では原則、ハローワークは「求人の申し込みはすべて受理しなければならない」と規定。求人内容に最低賃金を下回る給与や違法な労働条件などが書かれていない限り、求人票を受理する必要がある。

 新制度では、残業代の不払いなど労働基準法違反を繰り返す企業のほか、セクハラなどの男女雇用機会均等法違反や、育児休業を取得させないといった育児・介護休業法違反で企業名を公表された場合に、新卒求人を不受理とする見通し。不受理とする詳細な条件は政省令で決める。違反が是正され一定期間が経過すれば、受理を再開する。

 

就職から三年後の職場定着率が高く、残業時間も短いなどの要件を満たす企業を認定する仕組みも新設。学校を卒業しても就職できない人やフリーターを試験的に雇用した企業に支払う助成金を拡充する。

 <ブラック企業> 長時間労働やパワハラなどを恒常的に行い、若者を精神疾患や退職に追い込むような悪質な企業。厚労省が13年9月、若者の使い捨てが疑われる事業所5111カ所を重点監督した結果、82%に当たる4189カ所に法令違反があった。

ここで注目していただきたいのはブラック企業なるものをどうやって公的に認定するべきなのかと言う部分なのですが、若者の職場定着率であるとか残業代未払い、正当な休暇取得の可否と言ったものを指標にしていると言う点に留意いただきたいと思います。
ブラック企業なるものの定義に関しても諸説あって、各企業も「うちがブラック認定されたらどうしよう」と戦々恐々だとも聞くところなんですが、一つの定義としては「労働力提供に対して適正な対価を支払わないことで不当に利益を挙げる企業」と言うものがあって、要するに企業活動の支出のうちで大きな部分を占める人件費支出を不当に抑えることで価格競争力を高めている企業であるとも言えますよね。
その結果現象面としては「求人時に提示された条件と実際の労働条件が異なる」「新入社員の離職率が異常に高い」と言ったことが鑑別ポイントとして挙げられると言いますが、こうした現象面に注目し選別することでブラック認定された企業の求人を拒否すると言うことであれば、もちろん100%完全には選別は出来ないにせよ真っ当な企業にとっても「何をすればブラック認定を回避できるか」と言う一つの目安にはなりそうです。

この種のブラック企業が不当な労働力買いたたきで価格競争力を高めた結果、真っ当な企業が市場から駆逐されていくのでは労働者の悲劇ですし、そんな企業がまともな仕事をするか?と考えると本当は消費者側にとっても喜べない話だと思うのですが、実は消費者心理としてはブラック企業的な風土を喜んで受け入れている側面もあると言う一面は無視出来ないと思います。
テレビなどでもパワハラめいた厳しい従業員管理を行っている企業を「しっかりしている」と持ち上げたり、不当な長時間労働を強いられる職場を「熱心な仕事ぶりだ」とヨイショしたりすると言うのは、特に伝統的産業や飲食業界などにおいて顕著に見られる傾向であるし、そうした職場ほど「こだわりの店」などと言って何やら有り難みがあるかのように受け取られがちですよね。
ネットの食べ歩きの書き込みなどでも時に見られることですが、「あの店は閉店時間になったら客を追い出すから不愉快だ」だとか「わざわざ出かけて行ったのに休みだった。商売する気があるのか」などと文句を言う人も観られると言うのは、裏を返せば労基法も何も無視で休み無しで働かせる職場を良いものだと肯定していると言うことでもあって、この辺りは国民一人一人が認識を変えていかないといけない部分でもあるはずです。

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2015年1月 8日 (木)

シーシェパード(SS)関係者、長年のテロ活動が実りようやく日本入国を拒否される

ほとんど世間で報じられることがなかったので動画を見て知ってびっくりしたのですが、昨年末にこんな動画が出ていたことを御覧になりましたでしょうか?

【参考】【テキサス親父】俺の愛しの彼女が強制送還されたぜ! (2014年12月15日youtube動画)

和歌山県は太地町で反捕鯨妨害活動に従事している活動家らに関連して、近年絶讚大活躍中の自称イルカの魂と交信できる(苦笑)女性活動家メリッサ・シーガルが再来日したところ入国を拒否され、成田空港からそのまま引き返すことになったと言う話なんですが、一体全体誰がこんなことを決めたのかちょっとした驚きですよね。
ただあれだけ好き放題やっている様子を自ら全世界に動画配信している以上、少なくともやったやらないの証拠に事欠くと言うことはないはずですし、実際に和歌山県警などは臨時の交番などを設けて厳重警戒をしていると言う話もありますから、今後も逮捕・拘束されていく者が増えて行く可能性は高いと言えそうです。
国としてもこの種の団体が全世界的に反日的活動を展開していると言う状況は理解しているのだと思いますが、現実的にも各種違法行為や問題行動に走ることを自ら公言している連中なのですから水際対策の必要性があるのは当然で、最近こんなことも報じられています。

法務省、シー・シェパード活動家の入国を拒否 来日活動家は年100人を突破 法整備の動きも(2015年1月5日産経新聞)

 日本に活動家を派遣し、和歌山県太地町のイルカ漁への妨害を続ける団体シー・シェパード(SS)について、法務省が治安を乱す恐れがあるとして、リーダー格の活動家らの上陸を拒否していることが分かった。入管難民法に基づく措置で、適用された者は十人前後に上るという。活動家の来日は年間100人を超えるなど増加傾向にあり、現行法では対応できない嫌がらせも相次いでいる。与党議員らが対策法の整備に向けて検討を進めている。(佐々木正明)

 入国管理当局が入国を拒否したのは、平成22年にSSが本格的な妨害を始めた際、団体幹部として太地町に派遣された米国人男性や南アフリカ出身の女性ら。先月にはリーダー格の米国人女性も成田空港で入国を拒否された。

 警察庁は、妨害活動を行う外国人をリストアップ。入管当局と連携し、観光などと目的を偽って来日する人物の監視を強めている

 SSは太地町を標的にすることで寄付金収入を拡大。フランスに逃亡している創始者のポール・ワトソン容疑者が、公式サイトなどで妨害に加わるよう支持者らに呼びかけている

 来日する活動家は年々増え、関係者によれば23、24年の漁期(9月から翌年春ごろまで)は50人前後だったが、25年の漁期には100人を突破。米国、オーストラリア国籍が中心だが、欧州やアジアなども含め出身国は25カ国以上に上るという。

 活動家は漁の様子をネット上で生中継したり、漁師の顔写真や私生活を公開したりして、「虐殺」「人間以下」などと批判漁師の小学生の娘に付きまとい、「父親はイルカを殺している」と伝えた者もいるという。フェイスブックの首相官邸の英語版サイトにも、SS支持者のものと思われる批判的な書き込みが目立っている。
(略)

「シー・シェパード関係者11人の上陸拒否」昨年1年間でと菅官房長官(2015年1月6日産経新聞)

 菅義偉官房長官は6日午前の記者会見で、日本に活動家を派遣し和歌山県太地町のイルカ漁への妨害を続ける団体シー・シェパードについて「昨年1年間で関係者11人を上陸拒否した」と明らかにした。

 同時に「日本での活動内容が入管難民法に定めるいずれの在留資格にも該当すると認められない場合は、入国を拒否するのが一般論だ」と述べ、同法に基づく措置だと強調した。

ちなみに入局拒否と言えば何やら大変なことのように聞こえますけれども、先日韓国人歌手が日本当局に入局拒否されたと彼の地では大騒ぎになった際にも当の韓国では毎年10万人規模での入局拒否者が出ていることが明らかになったくらいで、世界中で様々な理由から入局拒否と言うことは行われているのが現実で、中には本当なのかどうか「名前がテロリストっぽいから」などと言う冗談のような理由での拒否も報じられています。
一方では先日は「東京では白人の男なら何でもできる」などと差別的なナンパ術講演会を開催していたと言う外国人の入国拒否を求めて多数の署名が集まったと言う一件もありましたが、いずれにしてもこと日本において入国拒否の是非は各種基準に基づいて総合的に判断され、そして拒否された場合にもその理由は明らかにされないと言う運用がなされているそうですね。
違法薬物使用で逮捕歴のある「神の手」マラドーナを始め過去の犯罪歴を元に入局拒否されたように著名人の話にも事欠きませんが、今回の記事によれば常習的活動家など入局を拒否すべきけしからぬ人物であるのに現状でそれを行うに適切な法的根拠がないなら、新たに法律を整備してでも入国を拒否しようと言うなかなかに厳しい対応であるようです。
その理由としては当然ながら彼らが国内で各種問題行動を起こすために入国してきていると言う経緯があるのですが、ものすごく好意的にある種の政治的活動に従事していると解釈するにしても観光目的だと偽って入国し、そうした活動を通じてシーシェパード(SS)ら犯罪者団体の反日的活動に協力しているのですから、日本としては何ら入国を歓迎する理由はないわけです。

そのSSに関しては過去に米連邦高裁が日本捕鯨船団に対する妨害行為を「疑いもなく海賊だ」と認定していたわけですが、こうした司法判断に対し組織を米国内からオーストラリアに移し「米司法に管轄権はない」と主張してきたポールワトソン代表に対して、昨年末にまたしても連邦地裁は過去の命令の効力から逃れ得ないと結論付ける判断を下したと報じられています。
産経の佐々木記者などはかねてから「SSのメンバーの中には各国治安当局がマークしている過激な活動家も多く含まれているのだからさっさと締め出すべきだ」と主張し、国内で犯罪的行為を繰り返してからようやく入局拒否に動き始めた日本の当局の腰の重さを批判していますけれども、世界的にこうした輩に対する司法の網も広くかけられてきている中で、今後は当事者である日本も動かざるを得ないでしょう。
入国拒否のブラックリスト入りするメンバーが増えれば増えるほど組織としては手垢のついていない新人メンバーを使い捨てして妨害活動に出てくるはずなんで、そうなると今までのようにリピーター対策のみでは不十分で、現場からはより迅速な対応も可能なように適切な法整備をと言う声も出てくるかも知れずですが、南氷洋における妨害活動にあれほど後手に回っていた国の動きがそうそう素早くなるとも思えないところです。
となるとまずは地元和歌山など自治体レベルでの対応が期待されるところで、今のところ迷惑防止条例や一部港湾への立ち入り禁止条例で対応しているのだそうですが、相次ぐ逮捕によって彼らが反社会的犯罪者集団であると社会的に認識されていくほどに、国政レベルにおいても何らかの動きを求める圧力も高まっていくことになるのを期待したいところです。

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2015年1月 7日 (水)

医療・介護の労働環境改善は未だ途上

最近では介護報酬の切り下げなどそろそろアメの打ち切りも始まっている介護領域ですけれども、未だその雇用状況は改善が進んでいないようだと言う記事が出ていました。

大都市の介護施設、求人難深刻 職員定数割れで閉鎖も(2015年1月5日朝日新聞)

 特別養護老人ホーム(特養)などの介護施設の職員不足が大都市を中心に深刻になっている。東京では職員が定数に満たない特養が続出し、新たな入居者の受け入れをやめたり部屋を一部閉鎖したりするところが出始めた。介護職員の有効求人倍率は全国平均で2倍を超えており、東京都が4・34倍、愛知県が3・96倍、大阪府が2・77倍など大都市を中心に高い。施設が職員を募ってもなり手が少ないという状況が広がりつつある。

 東京都内で特養などを運営する社会福祉法人でつくる東京都高齢者福祉施設協議会は昨年12月、加盟法人が運営する特養445施設に職員の状況などを尋ねた。都内の特養の多くが対象になっている。

 回答があった305施設のうち、それぞれが定めている職員の定数に満たないところが半数近い145施設あった。このなかには、国の基準で最低限必要とされる職員数にも満たないところも9施設あった。

未だに雇用状況の改善が進まないとも言われる中でこれだけの人材難があると言うのは労働者にとっては好機であるとも言えるはずですが、一方でどんなに就職難でも介護だけは勘弁してくれと言う声も未だに根強くあるほど、介護に関しては勤務がキツく給料が安いブラック産業であると言う定評があって、しかも客観的データからもそれが否定出来ない状況にあると言うのは問題ですよね。
3Kだ、4Kだと言われる状況が必ずしも改善していないと言われる中で報酬切り下げをすることがどうなのかですが、考え方として未だに介護施設不足が全国的にこれだけ言われる中で報酬切り下げに舵を切ると言うのは、国としては老人介護に関して今後在宅へ軸足を移行させていく方針をこうした出口の絞り込みにおいても促進させる方針であるとも言えそうです。
いずれにしても医療や介護も報酬切り下げで崩壊が叫ばれ、かと言って無制限に手厚い報酬をとなれば財政危機が言われで近年そのバランス感覚が問われていると言えますが、当然ながら常時需要が供給を上回っている現場としてはスタッフの労働管理にも気を遣わなければ離職逃散を招きかねずで、先日神奈川ではこんなサービスが始まったと言います。

医療機関の勤務環境改善、無料相談へ- 社労士などが対応、神奈川県が5日から(2015年1月4日CBニュース)

神奈川県は、県内の病院や診療所に対して勤務環境を改善するための無料相談を、5日から開始する。社会保険労務士や医業経営コンサルタントといった専門家が対応に当たる。同県の担当者は、「多くの医療機関に利用してもらい、労務環境の改善によって医療の質の向上や安全の確保につなげてほしい」と話している。【松村秀士】

昨年3月に開かれた同県の医療対策協議会では、委員から、「病院の管理者側は職員の勤務環境改善にものすごくエネルギーを使っている」との指摘があったほか、事務局も各医療機関の労務環境改善への取り組みを支援する必要があるとしていた。

こうした課題を踏まえ、同県は5日、県庁内に「神奈川県医療勤務環境改善支援センター」を開設し、県内の医療機関からの労務管理や労働安全管理、組織マネジメントなどに関する相談を無料で受け付ける。社会保険労務士や医業経営コンサルタントが電話で相談に応じたり、医療機関を訪問してアドバイスしたりする。同センターの相談時間は、平日の午前8時半から午後5時15分まで(正午―午後1時を除く)。相談専用の電話(045―664―2522)で受け付ける。

医療機関の勤務環境をめぐっては、医療の質の向上や医療従事者の定着などの観点から、改善に向けた取り組みが喫緊の課題となっている。こうした中、昨年10月に施行された改正医療法では、医療機関の管理者による医療従事者の勤務環境の改善などが努力義務とされており、各自治体で医療機関の労務環境改善を支援する必要性が指摘されていた。

この相談業務の実施主体が医療団体ではなく神奈川県であることに留意いただきたいと思うのですが、もちろん公立のみならず私立病院の職員も関わる話であるとは言え、地域医療機関の破綻が地域医療そのものの崩壊にも直結しかねないと言う現実を考えると、自治体にとっても医療現場の労働環境改善が重要な課題となり得ると言うことを示していると言えそうです。
かつては職場環境の酷さについて労基署などに相談をしてもこちらが医師と判った途端に電話を切られた、などと言う本当か嘘かよく判らない都市伝説も流布していましたが、近年では病院に対しても労基署が手を入れるようになってきたと言うのも一つには厚生省と労働省が厚労省として一体化した結果、労働省側が以前よりも医療現場に踏み込んで来るようになったと言う話もあります。
また医療崩壊と言う現象の大きな要員として医療スタッフの逃散(集団離職)と言うものが注目され、結局職員をきちんと遇することが離職を防ぎ経営的にも大きなメリットがあると言うことが認識された結果、かつてのように「医者など毎年医局から送られてくるもの、だから来た医者は使い潰さなければ損」とばかりのひどい仕打ちはさすがに減ってきたし、そうした旧態依然とした施設は人材が確保出来ず衰退していったわけですよね。
そしてもちろん医師らスタッフの過重労働による医療リスクも注目されるようになった結果、やはり労働管理はきちんとした方が利用者利益にもなると理解されてきたわけで、要するに誰しもが労働管理は大事であると言う点では総論合意に達している、一方で需給バランス崩壊で慢性的過重労働を強いられる中でそれをどう実現していくかと言う部分で未だに課題が残ると言うのが現状であると言えそうです。

介護において在宅移行によって施設入所者を減らすことが国策化しているのと同様、かつては医療においてもかかりつけ医を持ち在宅看取りを推進しましょうとか、いきなり大病院にかからずまずかかりつけ医に相談しましょうと言った話が盛んに言われていた時期もありましたが、近年では効率重視なのかむしろ基幹病院への医師集約化の方が議論され、あまりかかりつけ医と言うことが言われなくなりましたよね。
この点に関連して興味深いのは2014年度の診療報酬改定でいわゆるかかりつけ医への報酬として設定された「地域包括診療料」「地域包括診療加算」について、24時間態勢での医療提供が求められることから算定要件として常勤医3人以上の在籍が算定要件とされたわけですが、先日日医が会員に調査したところ診療所トップの9割以上が常勤3人の要件は重要ではないと答えたと言います。
ただこれもよく記事を読んでみれば重要な要件として常勤医3人条件を挙げる人が少なかった一方、達成困難な要件として同条件を挙げる人が多かったと言うことなんですが、本来365日24時間の対応と言えばまあ3人くらいは医者もいるだろうと勤務医ならば考えるところでしょうが、雇用する側としてはこういう縛りはなるべくない方がありがたいと言うのも当然と言えば当然です。
そして医師団体としての日医が同条件を撤廃すべきものと見なしているらしいのが同団体の立ち位置を示しているとも言えますが、現場スタッフの労働環境改善と言うものは経営的視点と相反すると言うことはままあることで、この問題に関しても誰がどんな立場から話しているのかと言う点も注意していかなければ話が混乱するのだろうとは思いますね。

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2015年1月 6日 (火)

大阪で新たな生保改革案出る

先日こういう記事が出ていたことを御覧になりましたでしょうか。

保護費一部、プリカで支給 大阪市が全国初試行(2014年12月27日大阪日日新聞)

 大阪市の橋下徹市長は26日の定例会見で、生活保護費の一部をプリペイドカードで支給するモデル事業を実施すると発表した。過度な飲酒やギャンブルに生活保護費を使用するなど、金銭管理が不十分な受給者への自立支援のツールとすることが狙い。来年2月から受給者に利用希望を募り、半年から1年をかけて実施して効果を検証した上で、2016年度の本格実施を目指す。

 プリペイドカードでの支給は全国初の取り組み。三井住友カードと富士通総研が事業提案し、25日に市と協定を締結した。

 利用者は、生活保護費のうち、衣、食などの日常生活を満たすために支給される生活扶助費の一部から一律月額3万円が入金された「VISA」のプリペイドカードが貸与され、カード加盟店で買い物ができる仕組み。利用者のほか、受給者に金銭管理支援が必要だと判断した場合は、ケースワーカーらが利用明細を確認することができる

 橋下市長は「受給者にはいろいろな事情があるが、自らの支出を記録し、把握することが自立支援につながる。生活保護制度全体の適正支給、受給者の支出の適正化から考えると、管理をするのは当たり前」とメリットを強調した。

 大阪市の生活保護受給世帯は11月時点で11万7505世帯と全国政令市トップ。市は、1割に当たる約2千人での実施を想定している。モデル事業では、特定業種に対する使用制限、1日あたりの利用額上限を設けていないが、本格実施の際は検討し、あらためて事業者を募るとしている。

当然ながら本実施に当たっては利用対象にも縛りが加えられる可能性があると言うことなんですが、まずはモデル事業と言うことで少人数を相手に制限も緩くと言うことでのスタートであるようです。
橋下大阪市長と言えばかねて生保行政に関連して様々な施策を打ち出してきた事でも知られていますが、この件に関しては三井住友カードと富士通総研の側からシステムの売り込みがあったと言うことで、もちろん一連の生保制度改革と言う橋下行政の意向に沿ってと言う話でもあるとは言え、商売としてもそれなりに期待される話ではあるようですね。
ご存知のようにアメリカでは低所得者向けの食料品向け金券としてフードスタンプと言うものが支給されていますが、現在では磁気カード(EBTカード)化され買い物以外に補助金の引き出しにも使えると言うことで、ちょうど今回のシステムのモデルになったのだろうと想像されるのですが、この場合いわゆる生保受給者が対象と言うより家族の収入が一定額以下の世帯が対象になると言う点が日本と異なっています。
日本においても一般の低所得者と生保受給者の間に大きな壁があって、必死に働いているワープア層は「生保の方がいい暮らしが出来る」と不公平感を募らせる一方で、生保受給者もそこから仕事について生保から抜け出すことが難しいと言われる所以ですが、そうした事情もあって低所得者全般に食料品現物支給を行うと言う制度の方がメリットも少なくないとは言われるところですよね。
フードスタンプに関しても転売や二重取得など様々な不正が言われているように決して万能の制度ではないことはもちろんですが、今回のプリカ方式にしても様々な弊害もあるだろうことは想像に難くないところで、そうではあっても使途の明確化や金銭管理など様々なメリットもあると判断されたからこそ導入が検討されているのだと思いますが、これに対して各方面から反対意見が続出していると言います。

大阪市の「プリペイドカードによる生活保護費支給」は官製貧困ビジネス(2014年12月29日ハーバービジネスオンライン)

(略)
 2014年12月26日、大阪市の橋下徹市長は定例記者会見において、「VISAプリペイドカードによる生活保護支給のモデル事業の開始」を発表した。当初は希望者のみということだが、後述するが、その先の展開を考えているとしか思えない
 三井住友カード、富士通総研、ビザ・ワールドワイド・ジャパン、NTTデータの4社が主導して事業を運営するという。

 橋下市長の会見によると、この事業は、
1)「支出管理」を通し「自立支援」の一助とすることを目的とする
2) 三井住友カード株式会社と富士通総研が支払いシステムを構築する
を骨子としたもので、全国初の試みとのこと。
 また、NTTデータの発表資料(http://www.nttdata.com/jp/ja/news/release/2014/122600.html)によれば、このモデル事業の成否によっては全国的に展開することも視野に入れているという。

 日本国憲法25条は「すべて国民は、健康で文化的な最低限度の生活を営む権利を有する」と規定している。生活保護制度は、この理念に基づき、国がすべての生活困窮者に対し、その困窮の程度に応じ、必要な保護を行い、その最低限度の生活を保障するとともに、その自立を助長することを目的とする制度だ。従って、生活保護制度を運営する行政が、「生活保障」のみならず「自立支援」を行うことは当然とはいえる。
 しかし、この仕組みははたして、「自立支援」として機能しうるのであろうか?

 今回のモデル事業は三井住友カードが発行する「VISAプリペイドカード」を利用する。プリペイドカードといえども、クレジットカード決済基盤が利用される。そのため利用場所は、クレジットカードが使える場所に限られる。つまり現状でクレジットカード決済を導入していない、地域の小さな商店などでは利用できない可能性が高い
 厚生労働省の「福祉行政報告例の概況」によると、生活保護受給者の44.2%は高齢者世帯であり、36.7%が障碍者世帯とのことだ。つまりこの「プリペイドカードによる支給」施策は、受給者の8割を占める高齢者と障碍者に「自分の足でカードの使える店まで行け。もしくは、ネットショッピングで買い物をしろ。」というものであって、「自立支援」である以前に、受給者の実態からかけ離れた利用方法を押し付けるものと言わざるを得ない。

 また「自立」のためには、受給者側がいくばくかの現金を手元に作る必要がある。しかし、現金支給でないこの制度では、貯蓄とまで行かないレベルの緊急の出費を見越した一時的な現金の留保すらも許されないのである。
 一時的な現金留保さえできない仕組みで、「自立を支援」などできるはずがないではないか。
 受給者の支出を規制し、現金留保さえ許さないこの仕組みは、冒頭で紹介した「典型的な貧困ビジネス」と本質的になんら変わるところはない。

 そして、最大の問題は生活困窮者への公的扶助として支給される公金である生活保護費に、営利企業が関与することだ。
 平成25年度の大阪市の生活保護予算は約2900億円であり、そのうち現金で支給される生活扶助額は約1000億円にあたる(大阪市発表資料より)。
(略)
 つまり、三井住友カードはこのシステムを大阪市で実施するだけで、毎年1000億の預託金と13億円前後の手数料収入を得ることになるわけだ。
 先に引用したNTTデータの発表資料によると、三井住友カード、富士通総研、ビザ・ワールドワイド・ジャパン、NTTデータの4社は、このビジネスモデルを「大阪市同様に全国の自治体への展開を進め」ることを視野に入れている。彼らの意図どおりこの事業が全国展開すれば、企業側が手にする金額は、膨大な金額になるだろう。
 これは明確な「生活保護制度の利権化」と言えるのではないか。

 このような観点からみると、今回の「プリペイドカードによる生活保護支給」の、「受給者自立支援に結びつかない」「生活保護制度を営利企業が利権化する」という姿が浮き彫りになる。
 「生活保護受給者の支出を管理し自立を促す」との美辞麗句で飾られた事業ではあるが、はたして、冒頭で紹介した「ユニティー出発」に代表されるこれまでの「貧困ビジネス」と、一体どこが違うというのであろうか?

生活保護費 大阪市がプリペイドカードで支給 受給者の権利を侵害(2014年12月30日しんぶん赤旗)

 大阪市がカード会社と提携し、生活保護費の一部をプリペイドカードで支給する全国初のモデル事業を始めると発表し、波紋を広げています。橋下徹市長は26日の発表会見で「本来、全員カード利用にして記録を全部出させ、ケースワーカーが指導すればいい」などと発言しています。
 市は、家計・金銭管理が必要な受給者への支援に資すると強調しますが、専門家からは「受給者の権利侵害だ」との指摘が出ています。
(略)
 橋下市長の発言について、自治体情報政策研究所の黒田充代表は「受給者本人が保護費の使い道を決めるという憲法上の権利を侵すものだ。大阪市単独の動きではなく、生活保護費の抑制を狙う国の大きな流れの一環ではないか」と指摘します。

 全大阪生活と健康を守る会連合会(大生連)の大口耕吉郎会長は「受給者にとって何の利益にもならない。社会福祉士の資格を持った正規職員を増やし、一人ひとりに寄り添った、きめ細かな指導ができる体制の整備こそ必要だ」と述べています。大生連は、市に対し事業の中止を要請していくとしています。

ネット上でも各方面から賛成、反対の意見が出ているのですが、賛成の意見としてはやはり公費でお金を出している以上無駄遣いをされるのは望ましくなく、管理するための手段として有用であろうと言った意見が多い一方で、実効性に対する疑問視や、現実的に日本ではまだカード払い対応の小売り店は多くないのだから、地域の小さな商店で買い物が出来なくなるだろうと言った懸念の部分も大きいようです。
それに加えて一定数は主義主張に基づく強固な反対意見の主張もあって、率直に申し上げて「受給者本人が保護費の使い道を決める」と言う憲法上の権利が存在するとは寡聞にして存じ上げなかったのですが、様々な観点から見て管理する側の都合が優先されたシステムであると言うことは確かであろうし、その意味で「受給者にとって何の利益にもならない」と言うのはその通りではあるのだろうと思います。
特に金銭支出を管理すること自体が問題だと主張する声が一部にあるのですが、以前に兵庫県小野市で生保受給者のパチンコ問題が盛大に炎上した経緯などもあって、これも各方面から強力な反対論が出たことと何やら共通するものを感じるのですが、要するに生保と言う制度のあり方がどうあるべきなのかと言う部分と共に、実際の運用のどこに問題を感じるかと言う部分に関して人それぞれの考え方があると言うことでしょうね。
いずれにしてもいきなりこのシステムが全国的に拡がるとも思えないにしろ、大阪で先行的にやってみる分には色々と興味深い点は多々ありますから、まずは何がどうなるかと言うことをやってみせてもらうのがいいのかなと思うのですがどうでしょうね。

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2015年1月 5日 (月)

救急隊が救急車有料化に反対?

今年初めのニュースが何とも締まらないものだったと言うところなんですが、本日まずはこちらの記事を紹介してみましょう。

危ない! 年明け直後、ミナミ・道頓堀川にダイブ 男性1人重体(2015年1月1日産経新聞)

 1日午前0時5分ごろ、大阪市中央区心斎橋筋の橋から道頓堀川に人が飛び込んだと119番があった。大阪市消防局によると、飛び込んだ人のうち若い男性1人が沈んで動かなくなり、救助されたが意識不明の重体となった。男性が所持していたパスポートには10代で韓国籍との記載があり、大阪府警南署などが詳しい状況や身元を確認している。

 同署によると、現場一帯は12月31日から1日にかけて6千人以上が集まり、カウントダウンをして年が明けると同時に男女約60人が相次いで道頓堀川に飛び込んだ。目撃情報によると、重体の男性は道頓堀橋から飛び込み、上半身裸でズボンだけをはいた状態だったという。大半は戎橋から川に入り、自力で岸に戻った。

搬送先で死亡が確認されたと言う韓国人男性は旅行中の高校生だったそうで、聞くところによれば韓国では水泳の授業と言うものがなくほとんどの大人が泳げないのだそうですから、周りで飛び込んでいく日本人に触発され飛び込んだはいいが水深3メートルの道頓堀川で溺れてしまったと言うことのようです。
もちろん道頓堀に限らず川に飛び込むと言う事自体が危険な行為であって、このようにイベント的に飛び込むような悪習は是非改めていただきたいと思うところですけれども、毎年何かと言えば飛び込む人間が出るのも事実であり、そのたびに消防救急や救急病院が余計な手間を掛けさせられると言うことになるわけです。
その余計な手間と言うことに関連して、かねて救急車の有料化と言うことが議論されてきており大多数が有料化を容認していると言う調査結果もある中で、こういう「反対意見」が現場で聞かれたと言う記事が出ていました。

救急隊員 救急車の有料化に「できればやめてほしい」ともらす(2014年12月31日NEWSポストセブン)

深刻な症状ではないにも関わらず、気軽に利用する人が後を絶たない救急車。そのため、救急車を有料化したほうが良いのではないかという意見も噴出しているが、意外なことに、この声に反対を唱える救急隊員が多いという。

東京都渋谷区の救急隊員として働くYさんは言う。

「渋谷区は土地柄、急性アルコール中毒を筆頭に、若気の至りで救急車を要請するケースが多い。ただでさえ、そういった安易な発想で救急車を呼ぶことが多く、困っているのが現状です。そこに輪をかけて、有料化にでもしたものなら、『金払ってんだから、早く行け!』『まだ見つからないのかよ!』など、有料を逆手に取って、何を言い出すか分かったものではない。これじゃタクシーの運転手と変わらなくなってしまう

日本では無料の救急車だが、世界各国はというと、アメリカ・ロサンゼルスでは約4万5000円、ニューヨークでは約3万円、カナダ・バンクーバーは約6万円という具合に、高額の費用を必要とする国も珍しくない。ロンドンやローマなど無料のところもあるが、概ね費用がかかるのが世界の常識だ。

「仮に有料化するにしても、ドイツのフランクフルトのように応急手当にかかる症状によって料金が変動するなどの、線引きが必要です。要請したら一律いくら、というような一括りの設定にしてしまうと、方々からクレームが出ることは明白ですよ」(Yさん)

指を切った程度の軽症で救急車を要請する人と、緊急手術を要するような緊迫した患者が、同じ料金というのは、たしかに腑に落ちない。

「救急車を要請するに値しないような患者は費用が高くなるなど、救急車を要請するということがどういうことなのか、きちんと理解させるような枠組みを作ったうえで、有料化してほしい。それがないと、モンスターペイシェントが増えてしまうだけです……」(Yさん)

有料化することによって安易な救急車呼び出しが減ると言う効果も期待されているわけですから、クレーマー全体が増えるのか減るのかは実際にやってみなければ何とも言えないことですけれども、いずれにしても救急隊としてもクレーマー対策と言うことに頭を痛めていると言うことは言えるかと思いますね。
人間面白いもので高い店に行くと行儀よく振る舞える人間が、安い店に行くと途端に横柄になると言ったことがまま見られるようで、本来なら高い料金を払っている方が偉そうに振る舞う権利がありそうなものですけれども、人間心理として安い=価値が低い=貶めていいと言う発想になると言うことなのでしょうか。
アメリカなどは極端に高額なドクターフィーを取る先生も少なからずいらっしゃいますが、その分医師は医師のすべき仕事に専念させなければ経営が成り立たなくなると言うことでもあって、結果として日本の先生よりも医療専門職としては全般に尊重されていると言う気がしますが、救命救急士(パラメディック)の社会的地位も日本よりずっと高いと言うことも言えますよね(逆に日本では制服職全般の地位が低いとも言えますが)。
高い料金を取るだけに酔っ払いやクレーマーなど本業以外で余計な手間暇をかけることが少なくなり、その分一刻を争う救急の現場で必要な技能を発揮する機会も増えると言うこともあるのでしょうが、教育段階から非常に厳しいトレーニングを積んでいるし、現場に出ても手術以外ほとんど医師と同じことが出来るだけの権限が与えられていると言いますから、それは社会的地位も高くなろうと言うものでしょう。

要するに彼らは高い料金を取れるだけの技術的・知識的な裏付けがあってやっているとも言え、だからこそ社会からも尊重され敬意を払われていると言うことなんでしょうが、ひるがえって日本ではようやく救急隊による医療行為がごく限定的に解禁され始めたばかりで、当の現場の救命救急士自体も未だ自信を持って処置を行えるレベルにないとなれば、「タクシーの運転手と変わらない」と言われてしまうのは仕方ないことかも知れません。
そう考えると高い料金に見合ったサービス提供と言う、自由経済社会における一般原則に則ったサービスの向上と言うことが対価として示されることが料金徴収の前提にもなってくるのかなと言う気もするのですが、今のところこの辺りをリンクさせた議論もあまり行われていないようですし、そもそも救急隊が医療行為をすることに対して某日医などを始め熱心かつ根強い反対論者もいらっしゃるわけです。
ただ先日も書いたドクターカーなどにしてもしかり、あるいは近年崩壊が叫ばれてきた救急医療全般もしかりですが、限られたリソースで増え続ける需要をさばかなければならない状況で職種毎の担当領域を狭く限定するほど仕事がやりにくくなるのは当然で、「万一何かあってはいけないから」と言う考えを突き詰めた結果日常的に大変なことになっているのではかえって国民の不利益だと言う考えもあるでしょう。
救急搬送の現場に限らずクレーマーに対しては、正しい専門的知識・技量を持った人間が毅然とした対応をすることがまずは基本だと思いますが、救急隊が高い料金に見合った技術技能を身につけ頼もしい存在であると世間から認知されてくれば、馬鹿げたクレームをつけられる機会も次第に減っていくんじゃないかとも思いますね。

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2015年1月 4日 (日)

今日のぐり:「へんこつうどん 真備店」

先日こういう興味深い記事が出ていたのをご存知でしょうか。

「今日、仕事で乗った車に気になるボタンが付いていた…」押したらどうなるのかドキドキする写真(2014年11月11日らばQ)

自動車の内装設備には、メーカーやモデルの差が大きいところですが、便利なスイッチやボタンが増えてきました。
しかし上には上があるようで、今日たまたま扱った車にこんなスイッチがついていた、という画像が話題になっていました。

車の気になるボタン01
あまり新しくはない、かなり古びたマニュアルの車。
ごく普通にしか見えませんが、シフトレバーのちょっと上を見ると……。
これは!?

ボタンの説明がまるでボンドカーのようで、それぞれどの場面で使うのかなと想像するだけでドキドキできます。

(略)

ちなみに誰しももっとも気になるだろう「トランクモンキー」ボタンの効能がどのようなものであるかは動画が用意されていますので参照いただきたいと思いますが、これは自分の車にも是非装備したくなるものですね(日常のメンテナンスが大変そうですが)。
今日は最強のボタンを用意してくれた名も無き自動車技術者に敬意を表して、世界中からその発想は正直なかったと言うあまりに予想外過ぎる展開を辿った事件の数々を紹介してみましょう。

ある日、帰宅すると食卓がドラクエだった……(2014年12月24日ねとらば)

 Twitterユーザーの@Hisano_kgさんが、「自宅に帰ったら、嫁がなんかすげーもの作ってた…。」とTwitterに投稿していました。気になったので写真を開いてみると?

 うひゃあああああ! ドラクエのフルコース!! 嫁どうした!! なにが起こった……。
(略)
 聞けば、「僕がDQ10やってても怒られないようにするため、それまでゲームというものに全く触れていなかった嫁に、ソフトとハードを買い与えた結果です。ま、まぁ計画は成功だったのではないかと…」(@Hisano_kgさん)とのこと。それにしても、ゲームを全く知らなかったことを感じさせないほど見事な作品です。

 なんだか青色の割合が多くて食欲が……そんなの気のせい! ステキなご夫婦ですね。

正直その状況が想像つかないと感じられるだろう大多数の方々は是非元記事の画像を参照いただければと思いますが、まあ大変な労作力作であることは間違いないのですけれどもね…
人間犯罪行為に及ぶ理由には様々なものがありますが、こちら目的と手段にいささか混乱が見られるのではないか?と言う犯罪者のニュースです。

窃盗:スナックに行く金欲しくて…スナックに侵入し金盗む(2014年12月17日毎日新聞)

 スナックに侵入して盗みを繰り返したとして、大阪府警捜査3課などは16日、大阪府摂津市東別府4、会社員、栗山直樹(38)と東大阪市長田中3、無職、柏木俊太(34)の両容疑者を窃盗容疑で逮捕したと発表した。2人は「スナックに行くのが好きで、その代金が欲しくてやった」と供述しているという。

 府警は2011年6月から今年7月までの間、大阪市や東大阪市などで発生した102件(533万円相当)の被害を裏付けた。スナックが無人になる昼間に、バールを使って侵入していたという。

 2人は窃盗罪で起訴された。起訴内容は6月12日午前11時40分ごろ、大阪府高槻市城北町2のスナックに侵入、金庫内から現金4万円を盗んだなどとされる。【池田知広】

色々と思うところはあるのですけれども、これだけの金額を貢いでいた常連先には侵入しなかったものなのでしょうかね。
同じくこちらもちょっとそれはどうなのよと言う犯罪者のニュースですが、こちら手段がおかしいだろうと突っ込まれる余地がありそうです。

「バナナ」で武装しコンビニ強盗、自転車で逃走(2014年9月19日ロイター)

[フィラデルフィア 18日 ロイター] - 米フィラデルフィアのコンビニ店舗で16日、バナナを武器に強盗を働いた男が、現金とたばこを奪って自転車で逃走する事件があった。警察当局が17日公開した監視カメラの映像で明らかになった。

映像では、男が他の客の後ろに並び、順番が近づくとカウンターで売られていたバナナを1本、フード付きの服のポケットに入れて拳銃に見せかけ、脅す姿が確認できる。

奪われた現金の額は明らかでない。男は18日時点で依然逃走中という。

まあ金に困って他に道がないからこそ犯罪に走るのだろうし、そうであるなら準備万端装備を調えられる犯罪者と言うのはまだまだ余裕があると言うことなんでしょうけれどもね。
さらに犯罪者ネタは続きますけれども、いくら手段にさえ困ってもそれはターゲットとしてどうなんだ?と言うニュースです。

ホームレスの親父が救急車を盗んで御用に! 「ストリップクラブへ行きたかったから」と理由が実に大胆だった件(2014年12月8日ロケットニュース24)

色気がからむと男性は必死になってしまうものかもしれないが、それはホームレスになっても変わらないようだ。というのも、あるホームレスが救急車を盗んで逮捕されてしまったのだが、「ストリップクラブへ行きたかったから」と、その理由が実に大胆かつ率直だったのだ。
なんだか正直すぎて、「そうか。それなら楽しんでこい!」と警官に大目に見てもらえたのでは……!? とハッピーエンド的なオチを期待してしまったが、どうやら結末は違ったようである。

・救急車が盗まれる事件が発生
ホームレス男性が救急車を盗む事件が発生したのは、米ミシガン州のオークランド郡。夜中近くに、病院から通報を受けたマイケル・ボウチャード保安官が現場へ向かうと、救急車が盗まれたとの報告を受けたのだった。
患者を搬送して、病院の入り口に停めていた救急車のドアはロックされておらず、車内には救急隊員の携帯電話が残されていたという。

・「ストリップクラブへ行きたくて仕方なかった!」と素直すぎる供述
そこで携帯電話をGPS追跡して、現在地を突き止めた保安官が救急車を発見。運転していた容疑者に、なぜ救急車を盗んだのか問い詰めたところ、男は「ストリップクラブへ行ってポールダンスが見たかったんです」と答えるではないか!

・ストリップを見に行く脚に、ちょいと救急車を拝借!
冗談を言っているとしか思えなかったか保安官が、「話をデッチあげるな!」とさらに尋問。すると、その近辺は公共交通機関が発達していないため、ストリップに行きたくて居ても立ってもいられなくなった男は、救急車をちょいと拝借してしまったというのだ。

・嘘偽りのない素直すぎる返答に保安官の反応は!?
あまりにも嘘偽りのない素直すぎる返答に、“ちょっと保安官もほだされて見逃してもらえたのでは?” と思ってしまったが、コメディ映画のような展開にはならなかったようだ。
男は、保安官の職務質問に、協力的な態度で答えていたとのことだが、車の窃盗は紛れもない犯罪である。よってストリップ鑑賞を楽しむことなく、ホームレスの男はあえなく御用となるというオチで、事件は集結を迎えてしまった。
ちなみに、ホームレスが行こうといしていたストリップクラブは、「Booby Trap」という名前だそうだ。あえて直訳すると「お胸の罠」である。いかにも場末な響きを持つベタな店名だけに、ピチピチな若いお姉ちゃんが少なそうな印象を受けてしまった。それだけに目的地に辿り着けても、彼が存分に楽しめたかどうかは謎である。

人間の三大欲望と言うくらいですが、いくら正直に白状してもこれに同情する警察官もそうはいないのではないかと言う気がします。
ここから中国ネタが続きますが、まずはこちらのちょっと信じられない事件を紹介してみましょう。

空からナイフが落下、脳天直撃も本人は気付かず (2014年8月12日日刊テラフォー)

空からナイフが降って来て、男性の頭を直撃した。ナイフは男性の頭に深く突き刺さったが、男性はそれにしばらく気づかなかった。

シャオ・ユンジさん(57)は、四川省広元市をぶらぶら散歩していた。するとそこへ、刃渡り13㎝のナイフが空から降って来た。どうやら、アパートの上層階の窓から落ちて来たようだ。
そして、ナイフはユジンさんの脳天を直撃した。
これだけでも驚くべき事件だが、さらに驚くべきことに、ユジンさんは咄嗟には何が起こったのか気が付かなかった。
ただちょっと、頭が重くなったと思っただけだった。

むしろ、頭にナイフが深く突き刺さったユジンさんを見たタバコ屋の店主の方が、ビックリ仰天してしまった。
野次馬たちが次々に集まり、ようやく自分の頭にナイフが突き刺さったようだと気が付くと、ユジンさんは全身に痛みが走るのを感じた。
「それはもう、恐ろしい光景でした。ナイフの柄が頭の先から出ていました。」
近所の喧騒を聞きつけて直ぐに現場に駆けつけたユジンさんの姉妹は、そう事件を振り返る。

目撃者が呼んだ救急車で病院へと運ばれたユジンさんは、手術で頭から突き刺さったナイフを引き抜いた。
現在のユジンさんの状態は安定しているが、まだ集中治療室で治療を受けており、危険な状態からは完全には脱していない。

ところで、ユジンさんの脳天を直撃したナイフは、フーさんという男性の物で、ベランダの園芸の中に、ナイフを置きっぱなしにしていたそうだ。それがまさかこんなことになるとは、まったく想像していなかった。
警察は、おそらく風が吹いた時に、ベランダにあったナイフが飛ばされて、落下したものとみている。

何が起こったか判らないと言う人は元記事の写真を参照いただきたいと思いますが、しかし相当な痛みと衝撃がありそうな状況だったでしょうにねえ。
最後に取り上げますのも中国からの話題ですが、昨今何かと多い飛行機絡みのトラブルの中でも意外性と言う点ではかなり突出している事件でしょうか。

前代未聞!乗客が機体の非常ドアを開ける「新鮮な空気が吸いたかったから」(2014年12月19日日刊テラフォー)

初めて飛行機に乗ったある男性が、機体の非常ドアを開けて、他の乗客をビックリ仰天させた。
新鮮な空気が吸いたかったのだそうだ。

幸いにして、飛行機はまだ離陸前で滑走路を走行している時だったため、気付いた空港スタッフが駆けつけて再びドアを閉め、事なきを得た。
しかしながら、自動非常システムは既に作動してしまっており、飛行機からは非常用の滑り台が飛び出していた。

機内では、他の乗客たちが一斉にスマホで現場を撮影し、ソーシャルネットワークに投稿した。
「乗客が非常ドアを開けるの、初めて見た。」
「非常ドアを開けた人は、ただ新鮮な空気が吸いたかっただけだってフライトアテンダントに言っていたよ…。到着が遅れなきゃいいんだけど。」

客室乗務員たちは、この男性の行動に度肝を抜かれつつも、杭州から成都市へのフライトの間、なんとか男性を窓際から遠ざけた。
その甲斐もあって、騒動にも関わらず、飛行機は遅延なしで目的地に到着した。

たくさんの人が、男性を飛行機から降ろして罰金を科せるべきだと提案したが、男性は飛行機から降ろされることなく目的地へ到着し、今のところ何の罪にも問われていない。
「今回のフライトは、男性の初めての飛行機でした。男性は遅延を引き起こしてもいません。」
と、航空会社側は男性への理解を示している。

写真を見ますと中国系のアモイ航空の機体だったようですが、ずいぶんと手慣れた対応に見えるのは日頃から各種トラブルが多いのでしょうかね。
飛行機内でのトラブルと言えば遅延や損害賠償請求など何かと大きな話になりがちですが、臨機応変な対応でとりあえず大きな事にならず場が収まったのはお手柄だったと言えましょう。

今日のぐり:「へんこつうどん 真備店」

以前にもお邪魔したことのあるこちらのお店、本店は製麺業で有名な鴨方の方らしいのですが、普段から行列待ちの出来るほどの人気店で老若男女問わず客層は広いようですよね。
しかしこの界隈で若い人が入るべき店もそうは思いつかないのも確かなんですが、そのせいか見ているとうどんをパスタのごとく食べてる人もいておもしろいなあと思います。

メニューは定番からオリジナル系まで割合に豊富で、うどん風ラーメンなるものも気になるんですが久方ぶりとなればここは定番の冷たいぶっかけうどんの大根おろし載せにしてみました。
うどんは見るところ色つや良好なめらかな綺麗なうどんで、基本的には割合加水率が高めの柔らかめのうどんですが、食べて見ると意外に芯はしっかりしたコシがあると言う、岡山県南部一帯で多く見かけるタイプです。
香川県辺りでよく見るごつい食感のうどんとはかなり嗜好も違うと言うことなのでしょうが、ただ繁忙期のせいなのかこの日に関しては微妙に伸びているような食感が気になって、もう少しだけ締まりが欲しい気もしますね。
基本辛口ですがやや薄めのかけつゆは大根おろしの加わった分薄まってちょっとうどんに対して弱い印象で、風味を変えるわさび等もないので後半少し箸が止まり気味でした。
こういう薄口タイプの汁を使うぶっかけは汁自体をもっと増やすか、大根おろし等を入れない普通のぶっかけの方が無難なのかと思うのですが、この大根がもっと辛ければまた違ったかも知れませんね。
他にかけうどんも少しつまんでみましたが、トッピングがあげ玉でなく天かすらしいのはいいとして、やはり冷水で締めても伸び気味のうどんなのですから温めた状態ではあまりに締まりがないかなと感じます。
ちなみにかけに使っている汁は少し塩がきついのですが、程度問題ですがここまで塩気が出てくると出汁の味を十分楽しめない気がしますね。

ランチタイムを外すとセルフサービスのコーヒーが無料らしいんですが、うどん屋で何故コーヒー?と言う疑問は冒頭に記したような客層も関係しているのでしょうか、聞けば時間でと言うより繁忙期が過ぎて席がある程度空いてくるタイミングで出すのだそうで、この辺りはうまいこと考えてるなと思います。
これもその日出ている人によりけりなのでしょうが、接遇面ではさほどに愛想はない一方で混んでいてもレスポンスはまずまず良好で、フロアもちゃんと見ているので全体に動きが早いのは好印象なんですが、マニュアル対応というよりフロアマネージャーが指導しているのでしょうか。
設備面ではかなり席数も多い店だけにトイレはスペース自体はそこそこなんですが、小綺麗にはしてあるものの設備の方は見た目通りの年代相応のものである点は、年配の方々も多いだけに少し注意が必要そうです。
ところでテーブルの調味料は七味と市販品のラベルだけをはがした薬味ふりかけだけなんですが、ふりかけを置いているうどん屋も珍しいんじゃないかと思うのですがうどんに使うものなのでしょうか?

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2015年1月 3日 (土)

今日のぐり:「ryoutei」

先日思わず失笑してしまったこういうニュースがあります。

「だれかこの重機のエラーを直す方法を教えて! このままだと漏れちゃう!」絶体絶命だけど笑われていた写真(2014年9月17日らばQ)

高所で作業するためのこうした昇降装置を備えた重機を高所作業車(リフト車)と呼ぶそうです。

さて、ある作業員がこんなSOSをインターネット掲示板に投稿していました。
「だれかJLG60(高所作業車)のシステムエラーを直す方法教えて! このままだと漏れそうなんだ!」
いったいどんなピンチなのか、写真をご覧ください。

こ、これは……!?
(略)
はたしてシステムエラーを解決してくれる人は現れたのでしょうか。
海外掲示板のコメントをご紹介します。

●電源を切ってリセットできなかった場合は、風向きを確認しろ。
↑自分は屋根についている雨どいを狙えと提案する。
↑下りる手段がないならレンタル会社に電話するのがいいと思う。
↑きっとここに投稿するのに、最後のバッテリを使ったに違いない。
●どんな状況でも、緊急時に備えて誰かを下に置いてから上がるべきだ。もう漏らしておけ。報いだよ。
●シャツを脱いでパラシュートとして使うのはどうかな。そしてその映像は誰かに撮ってもらうように。
●誰もいないなら上からこっそり用を足そう。
●油圧ラインを下がるまでカットしろ。
●草むらを狙おうよ。
●システムエラー? CTRL + ALT + DEL!!
●コントロール・マニホールドの下に小さなボックスがある。この中にはリフトアームとコンピューターをリセットするメイン・ジャンパーを操作するためのライザー・ボードが入っている。
5mmの六角レンチで一番下の4つのねじを外し、プレートを外したらライザーがゆるくなり、それを取り除くと、ピン1と2からジャンパーを外して2と3につけ、そしてまた1と2に戻す。するとCMOSが点滅を始め、システムエラーがクリアーになって全て元に戻せる。さらに質問があるならPMをしてくれ。
↑ご冥福を祈ります。
↑JLG 60のマニュアルをポケットに入れているのか?
↑これが理由で5mmの六角レンチを持ち歩くんだ。
↑もし下までよじ登りで下りないといけない場合は、先に用を足してからにしたほうがよい。もし落ちたら、膀胱がいっぱいのときは破裂する。
↑(投稿者)マニュアルを見つけてから、下にいる人に降ろしてもらった。レンタル会社の人に感謝だ。

とりあえず無事に下りられたようですね。
本人は笑えませんが、ちょっとそのコミカルなシーンがおもしろいと、コメントが盛り上がっていました。

その状況は写真を参照いただければ一目瞭然なのですが、いやしかしまさかこんな重機にすらこんな事故が起こり得る時代なんですね。
今日は様々な意味で無事の生還を果たせたことを祝って、世界中からドキドキするほど大ピンチな状況を伝えるニュースを紹介してみましょう。

窓ガラス清掃員が69階で宙づり、「9.11」跡地の全米一高いビル(2014年11月13日ロイター)

[ニューヨーク 12日 ロイター] - 米ニューヨークにある全米一高いビル「ワン・ワールド・トレードセンター(1WTC)」で12日、窓ガラスの清掃作業員2人が乗ったゴンドラが69階部分で傾き、約2時間にわたり宙づり状態になった。

労働組合の代表者は地元ニュースチャンネルに対し、ゴンドラを支えるケーブルが機械の故障で切断されたようだと述べた。

救助隊員らは68階のガラスを切って2人を救出。ビル周辺には多くの市民らが集まり、救出の様子を見守った。テレビ中継も行われた。

104階建ての「1WTC」は先週にテナントの入居が開始したばかり。2001年9月11日の米同時多発攻撃で倒壊した世界貿易センタービル(WTC)跡地に建設された。

いや何しろ超高層ビルですからその恐さもハンパないと思うのですが、やはりこういう名愛は窓を破っての救出がお約束なのですね。
遭遇したくない絶体絶命の場面に遭遇してしまう瞬間と言うものはしばしばあるものですが、こちら平然とそれを受け止めた勇者の話題です。

強盗から頭に銃口を突き付けられても平然と買い物をするお爺ちゃんがカッコよすぎて話題(2014年12月24日Aol)

世の中には、たとえ危機的な状況に陥ってしまったとしても、一切、動じる気配のない、胆の据わった人が存在している。市街地にある店で、たまたま強盗事件に出くわしてしまったこのおじいちゃんは、まさにそんな人 物の1人だ。

これはブラジルで発生した強盗事件の際に、店内にあった防犯カメラがたまたま撮影していた映像なのだが、店に押し入った強盗が、銃を構えて金を奪おうとしていると、そこにひょっこりと現れたのが、白いシャツに帽子姿という1人のおじいちゃん。すると、自らの犯行により、かなりエキサイトしている強盗は、思わず彼の頭に銃口をつきつけるが、なんとこのおじいちゃん、そんなことはどうでもいいと言わんばかりにそれを払いのけ、そのままツカツカと店内に入っていく。あまりに堂々としたおじいちゃんの態度に、強盗犯はそれ以上何もできず、店員から渡されたバッグを掴み取ると、 そのまま一目散に逃げ出してしまった。

海外ユーザーからは「じいちゃんかっこいい!」「俺もこういうじいさんになりたいな」「じいちゃんがイラっとしているのがわかっておもしろい(笑)」「ブラジルで生きるにはこのくらいたくましくないと駄目なんだろうな」といった声が。

確かにブラジルではこうした事件が茶飯事で、現地で暮らすおじいちゃんからすれば「またかよ」的なのかもしれないが、いずれにしかりその強心臓ぶりは、まさにお見事といったところだろう。

状況は動画を参照いただければ一目瞭然なのですが、しかしお爺ちゃんに限らず登場人物全てが妙に強盗慣れしているように見えるのはお国柄なんでしょうかね。
時折日本でも不適切な設計に基づく事故が報道されることがありますが、こちら誰かが気付かなかったのか?と思うようなとんでもない欠陥品のニュースです。

この滑り台が使用禁止となった理由とは?この後すぐ!!(2014年12月16日カラパイア)

 一見何の変哲もないちょっと大型の楽しそうな滑り台に見えるが、なんと使用禁止となったという。いったいどんな理由で使用禁止となってしまったのだろうか?ある男性がその理由を体で証明してくれていたようだ。

 角度とか段差とかにいろいろ問題があったようで、体重の重い成人男性でもこのようなことになってしまう。これが子どもだった場合にはどこまで吹き飛んでしまうのか?考えただけでも恐ろしいよ実際これなんかあったろう。なんか起きてからの使用禁止なのだろう。

 よくわからないが力学とか物理学とかをわかっている人じゃないと、大きい滑り台を開発するのは大変そうだ。

これまたその壮絶な検証動画を是非参照いただきたいと思いますが、思わずネタですか?と言いたくなるような光景ではありますよね。
男なら誰もが知っている危機的状況と言うものがありますが、こちらそれがよりにもよって起こるべきでない状況で起こってしまったと言うニュースです。

メタルバンドのライブ中にキャノン砲がロッカーの股間を直撃(2014年12月7日ロケットニュース24)

プロ根性は、時に見ている人々の心を揺さぶる。最近で言うと、フィギュアスケーターの羽生結弦選手だ。2014年11月に行われたフィギュアスケートグランプリシリーズ第3戦・中国杯。羽生選手はその直前練習で怪我を負ったものの、棄権することなく本番の演技に臨み、多くの人を感動させた。
今回はそんな羽生選手と同じくらい、いや、もしかしたら彼以上にプロ根性あふれるミュージシャンを取り上げたい。簡単に言うと、そのミュージシャンはライブ中に、股間……具体的にはTAMA(以下TM)に大ケガを負ってしまったのだ。出血をし、下手するとTMを失ってもおかしくないレベルの大ケガを!
だがしかし! そのミュージシャンは演奏を止めることなく、想像を絶する痛みに耐え、ライブ終了までステージに立ち続けたのである! なんというプロ根性!! アクシデントの瞬間を記録したYouTubeの動画とともに、色々な意味で鳥肌が立つストーリーを紹介しよう。

・メタルバンドのベーシスト
そのミュージシャンとは、オランダのシンフォニック・メタル・バンド「ディレイン」で、ベースを担当しているオットー・シムルペニンクさん。その男気とプロ根性ゆえに、本記事では親しみを込めてオットー兄貴と呼びたい。
2014年11月26日、ディレインはイギリス・バーミンガムでライブを行った。もちろん、ベーシストのオットー兄貴もライブに参加。ただそのライブでは、ステージ上のメンバー構成がいつもとは異なっていたという。したがって、オットー兄貴もいつもとは違う立ち位置で演奏をすることに。まさか、それが後の大事故に繋がる一因になるとは……。

・キャノン砲テープ打ちが直撃
ここで、アクシデントを引き起こすことになった機材について触れたい。それは、キャノン砲テープ打ち、またはストリーマーキャノンや銀キャノンなどと呼ばれる舞台装置。その名を知らなくても、「銀色のテープや紙吹雪を一気にバーーンと打ち上げる、巨大なクラッカーみたいなもの」と言えば、イメージがわく人は多いのではないだろうか。
その日のライブでも、「キャノン砲テープ打ち」は豪快な音を響かせた。が……近かったのだ! オットー兄貴が近過ぎたのだ!! どうやら、オットー兄貴は演奏に夢中になっていたらしい。その結果……キャノン砲は、兄貴の股間を直撃! 悲劇が引き起こされたのである。

・Facebook で激白
オットー兄貴は、Facebookにその時の状況をこう記している。
    「ストリーマーキャノンは、後ろから俺のアレに直撃した。その時の痛みは最悪で、俺は不注意だった自分自身にムカついて仕方がなかったぜ。次の曲になると痛みはさらに酷くなり、出血している感覚もあった。凄まじい痛みで意識が飛びそうになったが、俺は何とかライブを終えることが出来たんだ。まさに歯を食いしばったよ」
兄貴は強靭な精神力で、最後までステージで演奏を続けたのだ。そしてライブが終わると、ケガの具合が明らかになったようだ。
    「俺のTMは、でかいグレープフルーツくらいのサイズになり、とにかく、メチャクチャに痛かった。俺は近くの病院に担ぎ込まれたんだが、何時間も待たなければならなかった。結局、手術を受けたのは、朝の8時30分だ」
    「そこで俺の左のTMが、いくつかの動脈と一緒に裂傷を負っていることが分かった。それから俺のTMからは500ミリリットルの血液が抜かれ、傷口は縫い合わされたんだ。その日は一日中病院さ」
……とのことである。なんと痛々しい治療だろうか……血液を抜かれるのも縫合されるのも、絶対に経験したくない! というより、想像さえしたくない!! 多くの男性はそう感じるだろう。なお気になるケガだが、オットー兄貴はこう記している。
    「もう少しで左のTMを失うところだったが、おそらく大丈夫だと思う。約6週間後に超音波検査を受けることになっていて、その時に結果が分かるんだ。この最悪な痛みから解放されるまで、しばらくかかりそうだぜ。残念だけど、現状はこんなところさ。ただ、サバトンと一緒にやる予定のヨーロッパツアーまでには十分間に合うはずだ」
まだ確定ではないものの、多分大丈夫! そしてツアーにも間にあうはず!! このコメントに、多くのファンが歓喜したに違いない。
それにしても、まだ痛みを感じているにもかかわらず、ファンに対して「次のツアーはきっと大丈夫だ」と報告するとは……演奏を続けたことも脱帽ものだが、このコメントも脱帽もの。まさにプロ。これぞロッカー! これぞ真のメタルスピリッツだ!!
とにかく、検査結果が良好であることを願うばかりである。

もはや男であれば涙無しには読むことの出来ない兄貴の男気あふれるつぶやきですけれども、その瞬間の動画も撮影されていますので興味と度胸のある方は元記事から参照いただければと思います。
思いも掛けない事故と言うものは大抵恐ろしい結果を生むものですけれども、こちら何故そんなことに?と誰しも恐怖するだろう恐ろしい事故のニュースです。

米国 シャベルの柄が男性の肛門に食い込み、医師は震え上がる(2014年11月16日新華ニュース)

【参考消息】 中国台湾サイト「東森新聞網」の14日付の報道によると、米国オハイオ州カントン市にある病院の救急室で当直するクロール医師は手を焼く症例を扱った。ある男性は自宅の天井を修繕していたところ、不注意で落ちてしまい、床にあったシャベルの柄が男性の肛門に食い込んでしまった。

クロール医師は「シャベルの柄はちょうど直腸の部位まで食い込んでしまった。重い外傷を多数診てきたが、この症例は恐くて震えたよ」と語った。

この患者の負傷の程度を確認することはクロール医師のチームにとって一苦労だった。特に、患者の身体の向きを変え、負傷情況を検査することは難しかった。

検査の結果、患者の情況は非常に悪かった。処置の過程で、患者は痛くて悲鳴を上げた。クロール医師は「彼のせいではない。私も同じ情況になれば、同様に大声を上げるだろう」と語った。

幸い、シャベルの柄を取り出し、患者は危険な状態を脱した。

この事故は11月15日に米国DiscoveryFit&HealthのUntoldStoriesOfTheE.Rで取り上げられる予定だ。

誰しも震え上がるだろうその恐ろしい状況は写真を見れば一目瞭然なのですが、掘るための道具の使用法としてはまあ間違ってはいないと言うことなんでしょうか?
最後に取り上げますのはご存知ブリからのニュースなのですが、これはよく重大事故にならなかったと胸をなで下ろすべき事件でもあります。

バスが鉄橋に激突、屋根がきれいに落ちる (2014年12月11日日刊テラフォー)

イギリス・マージーサイドで12月7日正午、電車の代行運転をしていたバスが鉄橋に激突し、屋根部分だけがスパッと落ちた劇的瞬間が捉えられた。
幸いにして、この事故による怪我人はいなかったが、バスが激突した鉄橋の上を走っていた電車が緊急停止した。

リバプール・エコー紙に寄せられた写真を見ると、一部ではなく、バスの屋根部分全体がきれいさっぱり落ちたことが分かる。
落ちた屋根部分だけが鉄橋のこちら側に残され、鉄橋の向こう側では、屋根のないバスト警察が道を封鎖していた。

ちょうど現場に居合わせたフリー・フォトグラファーのトム・ムンスさんは、事故の瞬間はまるで騒乱が起こったようだったと述べている。
「これがスクールバスじゃなくて、本当に良かったと思います。現場にやって来た救急車が一台だけで、血を流しながら歩いている人は誰もいなかったのを見た時は、本当にホットしました。」

事故に遭ったバスは普段は運行されておらず、今一時的に駅が閉鎖している路線を代行して走らせていたバスだった。
それ故に、ルートに合ったバスを使用する配慮がきちんとなされていなかったのだろう。
事故時に、バスの中に乗客が誰もいなかったことが、不幸中の幸いだった。

その奇妙な状況は確かに写真を見れば一目瞭然なのですが、理性が理解を拒みそうな不思議な光景でもありますよね。
日本でもたまにこの種の高さ制限に引っかかっての事故がありますが、しかしこうまでコントじみた状況はなかなか見られるものではなさそうです。

今日のぐり:「ryoutei」

岡山市駅西口の奉還町商店街に位置するこちらのお店、キリンビール系列の居酒屋が運営しているそうですが、本格派の和の味をカジュアルに楽しめるのが売りなんだそうです。
表から見るとそれほど大きな店には見えないんですが中はかなり広くて、階段教室のような大部屋もあったりで一体どれだけ入るのか?と思いますよね。

この日は宴会用のコースだったのですが、最初卓上に大鍋が並んでいてこの時期だけに鍋料理メインなのかと思っていましたら実は湯豆腐で、後々考えると鍋メインの方が手間暇もかからないだろうになあ…とも感じるところでした。
ちなみに店員さんの口ぶりではこの湯豆腐が割と売りであるようなんですが、アルカリ性の汁で煮ると豆腐が溶けて行くと言うのは嬉野温泉名物の湯豆腐と同じ理屈で、あちらのように汁が豆乳状になるまで溶けきるわけではなく豆腐が柔らかくなる程度のようですが、現象としても面白いですよね。
刺身はサーモンにタイなど無個性なんですがちょっと面白かったのが揚げ物で、コーンフレークまぶしのエビ天(というよりフリッター)と言うのは初めて見ましたが正直エビも衣も食感がちょっと残念なのと、子持ちシシャモの天ぷらも衣がガチガチに硬くていただけませんね。
焙烙焼きは最近タジン鍋で代用するところも見かけるようになりましたが、こちらは道具も中身もごく普通なのが他の料理と並べてみると逆にちょっと違和感がありますでしょうか。
一応岡山県も地味に全国2位のカキの産地であるはずなんですが焼きガキが妙に生臭かったり、握り寿司が時間が経ちすぎてカチカチに乾きすぎであったりと突っ込みどころには事欠かないんですが、この時期この手の大規模飲食店となると団体客をさばくだけでも四苦八苦でしょうから、味は二の次三の次になってしまうのは仕方ないところはあると思います。

ともかくこの時期はお店としても多忙ですし、何かと段取りも悪くてあまり料理として楽しめる状況ではなかったのですが、設備的にはこれだけの規模の割にはトイレなどはやや貧弱かつ少なめに感じました。
しかしここの内部の迷路っぽい構造は誰が設計したのかですが、基本は中庭を囲んでぐるぐる回るように客室が配置されているのですがやたらにアップダウンも多く、古い旅館並みに火事にでもなると大変そうですよね。
名前から本格的な和食を期待するとちょっとどうなのかですが、逆にちょっと工夫した面白そうなメニューもあるようなので、繁忙期を避けて少人数でのんびり楽しんで見る方が向いている店なのかと言う気がします。

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2015年1月 2日 (金)

今日のぐり:「稲美 岡山青江店」

先日こんな裁判があったと報じられたのを御覧になったでしょうか。

チンパンジーに「人権なし」、米裁判所が愛護団体の申し立て棄却(2014年12月5日ロイター)

[オールバニ(米ニューヨーク州) 4日 ロイター] - チンパンジーに人間と同じ法的権利を与えるよう、動物愛護団体が求めていた裁判で、ニューヨーク州オールバニの控訴裁判所は4日、チンパンジーには法的権利に伴う責任を負う能力がないとして申し立てを退けた。

動物愛護団体「非人間の権利プロジェクト」は、ニューヨーク州北部でおりに入れられ監禁状態にあるチンパンジーのトミーを、保護区に放すよう求めていた。

裁判所は「言うまでもなくチンパンジーは人間とは異なり、法律上の義務や社会的責任を負ったり、自らの行動に法的な責任を持つことはできない」との判断を下した。

団体の弁護士スティーブン・ワイズ氏は、最高裁判所に上訴する意向を示した。

同団体はこのほかにも3匹のチンパンジーについて保護区への解放を求める裁判を起こしている。

もちろん動物愛護の精神は大切ですけれども、社会的影響の大きさを考えるとおいそれと人間と同じ扱いと言うわけにもいかないのも事実でしょうね。
今日はチンパンジー達を少しばかりなりと励ます意味も込めて、世界中から動物に関わるちょっともの悲しいニュースを紹介してみましょう。

マンホールにロバがすっぽり!スイスで救出劇(2014年11月4日AFP)

【11月4日 AFP】スイス北部バーゼル(Basel)近郊のプラッテルン(Pratteln)で1日、1頭のロバがマンホールに転落して身動きが取れなくなり、地元の消防隊が出動する騒ぎになった。地元バーゼルラント準州(Basel-Landschaft)の警察当局が3日、明らかにした。

 マンホールにすっぽりはまってしまったロバは、消防隊の尽力で、大きなけがもなく無事救出されたという。

そのすっぽり具合は元記事の画像を参照いただければ一目瞭然なのですが、しかしこういうことをやるのは人間に限ったことだと言うわけではなくカルガモなども結構はまるものですよね。
こちらよくある事件と言えば事件なのかも知れませんが、ちょっと悲しい結末を迎えてしまったカバの話題です。

路上で「カバ」暴れる 輸送中に逃走/台湾・苗栗(2014年12月27日フォーカス台湾)

(苗栗 27日 中央社)苗栗県苑裡鎮で26日、トラックの荷台からカバが逃げ出し、路上で暴れるというアクシデントがあった。カバは付近の車に衝突し後ろ足を骨折するなどの怪我を負ったが、幸いにも人的被害は出なかった。

周辺住民は当初、重さ約2トン、体長2メートル以上の大型動物の出現に驚きを隠せない様子だったが、警察が現場に到着した頃にはカバはすでに力を使い果たして横たわり、怪我の痛みのためか涙を流すのも見られた。その後鎮静剤が注射され、飼育されていた場所に戻された。

このカバは台中市の天馬牧場で飼育されているもので、名前は「阿河」。飼育場の修理のために一時的に苗栗県に移されていたが、牧場に戻すための輸送中、荷台の換気窓から逃げ出したとみられている。

警察は野生動物の輸入に必要な書類を所持していなかったとして、飼い主を「野生動物保育法」違反の容疑で書類送検したほか、苗栗県政府農業処も「動物保護法」違反にあたるとして罰金を科すことになった。

これも元記事の画像を参照いただければと思いますが、しかし最強説もあると言うカバも痛くて泣くものなんですね。
笑い話のような本当の話で済めばよかったのですが、こちら非常に悲劇的な結果を迎えた一例です。

飼い犬に銃で撃たれて重傷 当局は「故意」否定 米ワイオミング(2014年12月20日産経ニュース)

 米ワイオミング州で、男性(46)が飼い犬に銃で撃たれる珍事件が起きた。男性は命に別条はないが、銃弾を受けた腕を失う可能性があるという。米メディアが報じた。

 男性は、車外から前の座席にいた犬に後部座席に移るよう指示。犬が飛び移った際、後部座席に置いてあった銃を踏みつけ発砲したという。地元当局は「故意」ではなく偶然の出来事とみている。

この場合どうやって故意性の有無を判断すべきなのか難しいところもあるかと思いますが、いずれにせよ飼い主にとっても泣くに泣けないとはこのことだろうと思います。
こちら興味深いこころみではあるのですが、当事者にとってはちょっとものがなしくなるだろうこころみでもあると言うニュースです。

ワンコにソーセージが宙に浮くマジックをみせたら……(2014年8月25日Pouch)

目の前でマジックを披露されたら……皆さん、きっとビックリしますよね。では、同じようにワンコにマジックを見せたら……一体どうなると思いますか。

動画サイト『YouTube』の「How Dogs React to Levitating Wiener(犬は浮いているウィンナーにどんな反応を示すか)」では、フィンランドのマジシャン&メンタリストJose Ahonenさんがワンコたちの前でソーセージが宙に浮くマジックを披露した様子がアップされています。

この中でワンコたちがとってもおもしろい反応を見せてくれていますので、ご紹介しますっ!!

登場するのは全部で7匹のワンコ。1匹目の大きなワンコは、見た瞬間に「こわいっ」と思ったのか、すぐに画面からフレームアウト。2匹目のワンちゃんは、届きそうで届かないソーセージを一生懸命追いかけます。続いては、最初の大きなワンコが再登場。やっぱりこわいのか、遠くから眺めるだけで決して近づきません。3匹目は、ソーセージをジーッと見てパクッと食べようとしますが、食べられず……。

4匹目は、見た瞬間にどうも様子がおかしいと気づき、ソーセージとマジシャンの顔を交互に見比べ、最後まで離れたままでした。5匹目は、尻尾をフリフリしながらソーセージを食べようとするのですが、ソーセージと見間違えたのか、マジシャンの手を食べようとして笑わせてくれます。でも、最後に宙に浮くソーセージを見事キャッチしました!!

ここまでは鳴き声を発するワンコはいなかったのですが、6匹目にして初めて「ワンッワンッ」と吠えました。そして、一度のトライでソーセージを華麗にくわえ、その場を去っていきました。なかなかのすご技に、これにはマジシャンも苦笑……。最後7匹目のワンちゃんは、めいっぱい背伸びをしてソーセージを食べようとしますが、食べることはできませんでした~。

このように反応はそれぞれ。ウィンナー自体には気づいていて食べようとするワンコが多いのですが、その一方でこわがって近づこうとしない子も。これがマジックだということに気づいたワンコは少なかったようです。ワンちゃんのおもしろ映像、気になる人はぜひYouTubeでチェックしてみてください!!

元記事の動画を参照いただきたいのですが、しかし犬も超常的現象には警戒心を多いに刺激されると言うことなのでしょう、残念ながら素直にウインナーを食べられる犬は少数派であるようです。
最後に取り上げますのは先日発生した様々な意味で悲劇的な事件なのですが、まずはこちらの記事から紹介してみましょう。

「パンくん」で有名なあの動物園でクマ惨殺事件が起きていた(2014年12月8日livedoorニュース)

タレント・志村けんとテレビで共演して話題となったチンパンジーの「パンくん」がいることで知られる動物王国「阿蘇カドリー・ドミニオン」で起こっていた「クマ惨殺事件」──その一部始終を12月8日発売の週刊ポスト(12月19日号)がレポートしている。

 同園はかつて「阿蘇クマ牧場」の名で親しまれた。いまでも目玉は世界中から集められた7種類200頭以上のクマだ。

 同誌によると惨劇が起きたのは11月23日午後1時過ぎのことだった。「ベアバレー」の檻のひとつから、突然、「ヴォー」「ゴォウアー」というクマの奇声が響き渡った。目撃者は1頭のクマの上に6~7頭のクマが折り重なるように襲いかかっていたと証言している。

「『バリバリ、ボリボリ』という音が響き渡り、生臭い匂いが漂ってきたんです。音は骨が砕けた時のもので、クマが食べられてる……そう気がついて、背筋が凍りつきました」

 現場に居合わせた熊本市在住の主婦・Aさんは週刊ポストにそう語っている。

 同誌が取材した飼育担当者によると、ヒマラヤグマの檻の中で、客が与える売り餌のチキンの取り合いになったのがきっかけのようだ。襲われたクマは程なくして死亡してしまったという。クマのケンカは勝っているほうに加勢する傾向もあるのだそうだ。

 騒ぎのあった檻は、翌日から平常通りに営業している。

当のクマにとってもお客さんにとっても悲劇的と言うしかない事件なんですが、まあクマと言えばとかく様々な伝説を持つ猛獣ですからね。
興味深い偶然と言うべきでしょうか、同時期に韓国の動物園でもクマに襲われライオンが死亡すると言う事件があったそうで、クマどんだけやる気満々なんだよと言うところでしょうか。

今日のぐり:「稲美 岡山青江店」

以前にもお邪魔したこちらのお店、国産牛しゃぶしゃぶと鶏料理が売りなんだそうですが、メインのしゃぶしゃぶ食べ放題以外にも一通りのサイドメニューが揃っている点は使い勝手がいいですよね。
例によって中級グレードであるスペシャルコースを頼んで見ましたが、出汁を二種類選んで肉は最初に鶏、豚、牛と人数分来る、それを食べきったら後はお好みでオーダーをと言うスタイルは手間の問題なのでしょうか。

しゃぶしゃぶとしては特に牛はあくまでも国産牛ですので濃いめの味がごまかしが利きやすいようで、すき焼き風甘辛スープの月見すきだしがベタですが合っている気がしました。
こういう大衆的な食べ放題ですと豚や鶏の方がまともな場合が多いイメージがあるのですが、こちらもあっさり昆布だしで鶏・豚しゃぶにするのが一番無害に感じました。
デフォルトの付け合わせ野菜が一般的な白菜等でなく、サラダ風に切った線切り大根なのは何故?と思ったのですが、雪見鍋(みぞれ鍋)などもありますし千切り大根を使うケースもあるそうで、食べて見ると悪い感じではありません。
それぞれ肉を使った料理も用意されていて色々とつまんで見たのですが、やはり一番マシなのは変に凝らない鶏料理かなと言う感じで、そう言えばレジのところにも鶏唐の大皿が飾ってあるのはおすすめと言うことなんでしょうか。
握り寿司は一見いろいろ種類もあってあまり見かけないネタもあるようなんですが、いつの時代の回転寿司かと思うようなガチガチのシャリにネタも乾ききっているほど作り置き具合が酷くて、ちょっとこれはいただけません。
またサイドメニューの中でも焼き物はちょっとタレの味が支配的過ぎるのがどうなのかですが、タレもタレでもう少し個性があるものを使い分けていれば飽きないで楽しめた気がします。

トイレなど設備面は今どきのお店らしく一通りの設備も揃っているのですが、この店の場合以前にも感じたのですが一見丁寧なんですが肝心なことを説明しなかったり、レスポンスもずいぶんと悪い(ただししゃぶしゃぶの肉は除く)と、混んでいたのも確かなんですが今回もあまりいいところがありませんでした。
席に置かれている取り皿の類が人数分も揃っていないのはちょっとどうなのかですが、そもそも二種類のスープが売りなら小鉢一つで食わせるのも無理がないか?と言う気がします。
また時々コースを間違えてオーダーする人がいるようなんですが、他店のようにコース別のメニューを渡すか、頼んだコースのメニューだけオーダー出来るシステムにすればいいと思うのですが、システム面の不足がスタッフに余計な手間をかけさせているのなら残念な話ですよね。

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2015年1月 1日 (木)

今日のぐり:「にぼし家」

あけましておめでとうございます。
本年も当「ぐり研」をよろしくお願い致します。

さて、少子化の続く日本ではちょっと考えられないようなニュースが先日出ていました。

修学旅行で7人の女子生徒が妊娠―ボスニア・ヘルツェゴビナ(2014年12月24日新華ニュース)

米紙「ニューヨーク・デーリー・ニューズ」の22日付報道によると、ボスニア・ヘルツェゴビナの小都市バニャ・ルカーの学校が行った5日間の修学旅行で、28人の女子生徒の中で7人が妊娠したことが伝えられ、騒然となっている。

修学旅行に参加した生徒は大部分が13、14歳である。ボスニア・ヘルツェゴビナで少女の妊娠の増加が深刻な問題となっているが、今回事件では教師の管理不足、学校側の性教育の欠乏などが指摘されている。保護者らが連名で学校側の無責任を非難しているが、ボスニア・ヘルツェゴビナの生殖健康管理委員会は学生への性教育は保護者がすべきと主張している。

現地の婦人科医師は、「ここ数年間、青少年の妊娠率の上昇が懸念される。政府はよりはっきりした性教育手段を講じて類似事件の発生を阻止しなければならない」と指摘している。

まあ地域それぞれに考え方の違いと言うことはあるのでしょうが、ボスニア・ヘルツェゴビナと言えば長らく戦乱も続いていただけにベビーブームでも到来しているのでしょうか?
今日はボスニア・ヘルツェゴビナの学生達とその子供達の幸せを願って、世界からなんとなくおめでたい気分にさせてくれるニュースを紹介してみましょう。

「うちの猫は1歳と少し。今日初めてハートマークがあることに気がついた…」こんなところに!という写真(2014年11月29日らばQ)

ときおり面白い模様を持つ猫がいますが、ブリアという名を持つこちらの猫は、なんと生後1年以上たってから、ハートの模様があることに気がついたそうです。

なぜそんなに長い間、気がつかなかったのかというと……。
その理由に納得する写真をご覧ください。

こちらがその答え。
おお、こんなところにハートマークがあったとは。
(略)

これはもう出落ち状態ですので元記事の画像を参照いただきたいと思いますが、確かにこれはなかなか気付きそうにないですね。
もう一つ猫つながりのおめでたいニュースを紹介してみますが、何故かあまりおめでたい気分にならないのは何故なのかです。

猫のために開かれた誕生パーティが「邪教の儀式」にしか見えないと話題(2014年12月4日ロケットニュース24)

よく「猫は動物のなかで霊力が一番強い」なんて言われることがある。何もないところに向かって「フーッ!」と威嚇したり、攻撃をしかけてみたり。そういえば魔女の相棒だって猫だ。
そんな猫の不思議な力を感じざるをえない動画が話題になっている。それは猫の誕生パーティを撮影したものなのだが、どう見ても邪教の儀式にしか見えないというのだ。パーティ会場では一体何が起こったのか。さっそく、動画「貓咪~蘿莉公主過生日」で確認してみよう。

この日は白猫「ロリ姫(蘿莉公主)」ちゃんの誕生日だ。テーブル中央、ハローキティの帽子をかぶっているのがロリ姫ちゃんである。ご主人の「ハッピーバースデートゥーユー」にあわせ、バースデーフードを囲むニャンコたち。
完璧なパーティ……いや、何かがおかしい!! そう、ニャンコの行動がある意味不気味なのだ。詳しくは動画で確認していただきたいが、まさか猫がこんな行動をするとは……と、ネットユーザーの間で話題になっているぞ。

「何これ!?」
「邪教の儀式にしか見えない(笑)」
「猫って霊感があるっていうよね」
「いったい何を召喚する気なんだ」
「大物が来るぞ、これは!」

と、恐れおののく声がある一方で、

「かわいい!!」
「みんな大人しくていい子」
「しつけがキッチリされているんだなぁ」

という意見も出ている。いや、しつけとかそういう問題ではない気がするのだが……。
果たしてニャンコは何を考えているのか。それは本人(本猫)に聞いてみないとわからないが、猫なら……本当に何かを召喚しそうである。

これも元記事の動画を参照いただきたいと思うのですが、何とも言い難い不思議な光景ではありますよね。
最近では奇抜なプロポーズを行い動画投稿することがちょっとしたブームのようなんですが、こちら幾ら何でもそれは…と言うプロポーズ風景です。

クレーンで彼女宅に…蘭男性、奇抜なプロポーズで他人の家を破壊(2014年12月14日AFP)

【12月14日 AFP】恋におぼれたオランダの男性が文字通り他人の家を壊してしまった。この男性はクレーンを使って恋人の家の庭に降り立ち、プロポーズしようとしたが、クレーンが横転し隣家の屋根を突き破った。

 救助隊のイェレ・ムルダー(Jelle Mulder)氏がAFPに明らかにしたところによると、氏名は明らかにされていないこの男性は13日朝、結婚を申し込むため、同国中部のアイセルスタイン(Ijsselstein)にある交際相手の女性の自宅を訪れた。

「男性が使おうとしていたクレーンが住宅に向かって倒れた。直立状態に戻そうとしたが、滑って再び傾き、その住宅に倒れ込んでしまった。クレーンを撤去する最善の方法を検討中だ」(ムルダー氏)

 近隣の住民たちは自宅から避難したが、倒れたクレーンはまだそのままになっている。男性は飛び降りて無事だった。他の負傷者もいなかった。

 ムルダー氏によれば「クレーンが倒れてきた家にいた人たちは大きなショックを受けている」という。当局はクレーンを撤去した後、この家を解体すべきかどうか調べる方針。

 オランダのメディアによると、この大失敗にもかかわらず女性はプロポーズを受け入れ、2人は休暇に入った。ムルダー氏は、「2人はもともと、旅行でパリ(Paris)に行く予定だった。警察が、キャンセルする必要はないと伝えたそうだ。すでに出発したかどうかは聞いていない」と話している。

いやまあ、この状況で受け入れると言うのもすごい話ですが、逆に断ると言うのも非常に身の危険を感じるのかも知れませんよね。
こちら結婚にまつわるおめでたい話題のはずなんですが、何故そうなる?とつい感じてしまうニュースでもあります。

木と2度目の結婚をした男(2014年11月27日日刊テラフォー)

新しい門出を迎えた2人の記念写真をみると、新婦はかなり引き締まった体つきをしている。それもそのはず、新婦は木なのだから。

ペルー人俳優で活動家のリチャード・トレスさんは、木を強く抱きしめた。
そして、熱いキスを交わし合った。

11月23日、リチャードさんと木は、コロンビアの首都にあるボゴタ・ナショナルパークで式を挙げ、永遠の愛を誓い合った。

結婚式は、環境保全を広くアピールすることが目的で開催された。
「皆さんに、僕を見習って、世界中に広がっている人間が生み出した環境問題にもっと注意を向けて欲しいと思います。」
と、リチャードさんは話した。
そして、コロンビアの反政府左翼ゲリラであるコロンビア革命軍たちは、争いを生み出すことを止めて、木を植える活動に変えたらどうかと、訴えた。

実は、リチャードさんが木と結婚するのは今回で2度目で、昨年はブエノスアイレスで木と挙式した。
最初の木が、今回のリチャードさんの結婚式をどう思っているのか、そもそも別な国でリチャードさんが別な木と結婚式を挙げたことに気が付いているのかは分かっていない。
木が相手だけに、リチャードさんも気移り変わりが激しいようだ。

素朴な疑問としてそれは再婚ではなく重婚では?と言う気もするのですが、このあたりの法的なハードルをどうクリアするかも今後の課題となりそうですね。
子供を産むと言えば人生の一大事とも言うべきおめでたい話ですが、こちらかなり微妙なものを産んでしまった方の話題です。

肛門からタマゴ産む62歳男性、“産卵シーン”動画にネット騒然。(2014年11月11日ナリナリドットコム)

最近、インドネシアのネットで大きな注目を集めている1本の動画。それは男性が肛門から鶏のタマゴを産むシーンを収めた内容で、医療関係者らは「そんなこと有り得ない!」と驚愕しているという。

タマゴを産んだ男性はインドネシアのジャカルタ北部で暮らす62歳のKong Naimさん。先日、Kongさんは印刷工場での仕事を終え、友人とおしゃべりをしていたところ、突然原因不明の腹痛に襲われた。友人が休憩室に連れて行き、Kongさんの胃のあたりをマッサージしてあげると、驚くことにKongさんは一個の鶏のタマゴを産み落としたそうだ……肛門から……。

この一連の過程は動画でも撮影されており、ネットで拡散したことからインドネシアの医療関係者やネットユーザーを驚愕させることに(参考動画:https://www.youtube.com/watch?v=zYXMXvNziuE)。Kongさん自身の話では、タマゴを産むのは今回が初めてではないらしく、1998年にすでに産んだ経験を持ち、しかも、その時は3か月に一度のペースでタマゴを産んだそう。今回は4回目の“産卵”だった。

Kongさんは病院で診察してもらったが、特にこれといった異常は見つからず、今のところ医師たちも手の施しようがない。家族もKongさんの身体が普通の人とは異なることを認めているが、やはりどうにもならないこととして諦めているそうだ。

なお、今回の一件でKongさんへの注目度はかなり高まっており、医療関係者は今後も徹底的に調べるつもりであるという。今後の診断結果に注目だ。

これもあまり徹底的に調べない方がいいんじゃないかと言う気もする話なんですが、ともかくも動画を参照いただければと言うしかありませんね。
最後に取り上げますのはこちら感動の卒業式、もとい、そつぎゅうしきの光景なんですが、まずは記事を紹介してみましょう。

押し寄せる謎の感動…!?鼻輪に隠された、あまりにもせつない「そつぎゅうしき」(2014年12月3日らばQ)

人間の卒業式よりも何倍もドラマチックで、濃い…!
侍戦隊シンケンジャーなどで活躍した女優、夏居瑠奈さんらが、牛の卒業式…ならぬ卒「牛」式を演じるCMが公開されました。
思わずホロッとしてしまう、擬人化された牛たちのストーリーをご覧ください。

これは牛たちの進路が決まる卒牛式の様子が描かれた、ドラマ仕立てのCM動画なのですが、全員もれなく着けている鼻輪が実にシュール…!
牛は人間とは違い、進路は牧場主が決めるもの。それになぞらえて、この卒牛式では進路が言い渡されるのですが…
動物園行きに喜ぶ子もいれば…
少し道を外れてしまった彼の進路は…まさかの闘牛場に。
少し地味な彼は…
これはまさか…!?
仕方のないとはいえ…。
人間の卒業式とは比にならない、とても濃い物語がここに。

特別な牛となるために、ひたすら努力を続けてきた主人公である彼女。
毎日の食事や辛いトレーニングに耐えてきた彼女の進路は… えっ!?
あまりに意外な進路に一瞬戸惑うものの、ほかの生徒たちの反応を見る限り、最上級の進路を手にすることができたようです。
「濃い牛乳を出し続けるんだよ」
という思わず深読みしたくなる校長の言葉は置いといて、彼女はひとまずハッピーエンドを手にできたようです。

擬人化で描かれた牛たちの卒牛式は、こうして見てみると人間の卒業式よりも何倍もドラマチックになるんですね。
ちなみにこの動画には、この後の彼女が描かれた続編もあるそうですよ。

いやしかしこれは、考えるほどにかなりブラックなところもある動画なんですけれども、何が幸せなのかと言うことについて改めて考えさせられますね。
一番の上がりのパターンがそう来たかと言うのはまあCMの都合ではあるのでしょうが、しかし乳牛の生涯と言うことを考えるとなかなかに創造力をかき立てられる結末でした。

今日のぐり:「にぼし家」

倉敷市西部の新倉敷地区と言えば近年名の知れた店も増えていますが、その中でもこちらは開店直後から早くも満席となかなかの客入りのようですね。
見ていますといわゆるラヲタっぽい方々ばかりでなく、ごく普通の近所の人も入ってる様子で結構なんですが、卓上にバカでかい胡椒缶が並んでいるのもちょっと昔風な雰囲気だなと思います。

ベーシックなラーメンをネギ大盛りで頼んで見ましたが、こちらの場合追加のネギは小鉢で提供されるようで、まあ火の通し方などは好みもありますしね。
デフォルト状態でかなりはっきり硬茹でされた中細麺は煮干し風味のスープとの相性もいいんですが、もうわずかに醤油ダレ控えめの方がスープをじっくり味わえるかなとも感じましたが、客層や地域性も考えるとこれくらいがちょうどいいのかも知れません。
シナチクや焼き豚はさほど存在感がなくまあこんなものかと言うところなんですが、さすがにネギ風味はかなり支配的なので様子を見ながら加えられるといいかも知れません。

どうも諸般の事情から値上げされたようで、割安感は以前ほどなくなった気がしますが、あまり好き嫌いが別れず安定感のあるラーメンだと思います。
場所柄食事としてがっつり行きたい人も多いと思いますけれども、サイドメニューとしては唐揚げと餃子くらいで、ラーメンの種類そのものを増やされているようです。
店の席数に比べると店員はかなり多めなんですがレベルはピンキリで、たまに放置されてしまうこともあるようですから随時確認しておいた方がいいかも知れません。

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