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2014年12月17日 (水)

ペヤング騒動 やや意外な?その後の経緯

先日も紹介しましたように某有名ブランドのカップ焼きそばに虫が混入していた事件で、最終的にメーカーは当該製品のみならず全商品の販売休止を決めたと言うことなんですが、面白いことにこうした事件が発生してからと言うもの逆に一部では商品としての価値が上がっているのだそうです。

やはり出た! ぺヤングの全商品販売休止を受けて「ヤフオク!」にぺヤングが続々登場 / 最高値は1個1万円(2014年12月12日ロケットニュース24)

以前の記事で、即席焼そば「ぺヤング」の製造販売を行うまるか食品株式会社が、全商品の販売休止を決定したことについてお伝えした。同社は品質管理の徹底を図る方針だ。
そんななかネットオークションサイト「ヤフオク!」に、想像通りぺヤングが出品されていることが判明した。やはりと言うかなんと言うか……。もっとも高い商品「ぺヤング超大盛ハーフ & ハーフ 特製 & カレーソース」は1個でなんと1万円の値がついている。来年2月には販売再開するというのに……。

・市場からなくなる
まるか食品は、2014年12月11日に社内検証を行った結果、製造過程で異物が混入した可能性を否定できないとして、当面の間、全工場の生産を自粛して全商品の販売を休止すると発表した。現在販売しているものがなくなり次第、市場から同社の商品はなくなることとなる。

・1万円の強気出品
品薄のなることを見越したのか、ヤフオク! には同社商品の出品が相次いでいる。複数個をまとめて出品している人が多いなかで、ある出品者は1個の商品に対して1万円の値をつけているのである。何とも強気な出品ではないだろうか。

・早くて来年2月ごろ再開
ちなみにNHKが報じるところでは、生産工場に新たな機器や設備を導入して、管理の徹底を図るとのことだ。再開は早くても2015年2月ごろになる見通しである。より健全な操業体制で再び商品の提供を行ってもらいたいと思う。その時までぺヤングは我慢しよう。1万円のぺヤングは落札されるのだろうか……。

まあさすがに1万円で売れるかどうかは何とも言えませんが、実際にネット通販などを見ても正価販売品はとっくに品切れ状態なのだそうで、定価よりも高くても出せば売れると言う状況だそうですから生産再開までにますます価格が高騰する可能性もありますけれども、こうしてみるとある程度固定客がついている定番商品にとって出荷停止も必ずしも深刻なダメージにはならないのか?とも思えてきますね。
興味深いのはほぼ同時期にこれまた業界大手である別メーカーからも製品に虫が混入していたから自主回収すると、こちらは世の注目を集めることもなくひっそりと発表されていたと言うことで、横並び対応あるいは単純にカモフラージュ効果を狙ってのことであるとも推測されますけれどもこちらは全く話題にもならないあたり、一連の騒動が人気商品に虫が混入していたと言う事実だけが理由で起きていたわけではなかったことを示す傍証であるとも言えそうです。
事実そのものが原因ではないとなりますとこの事態の落としどころをどの辺りに定めていくべきなのかがなかなか難しいところなんですが、世間が必ずしも反発一直線と言うわけでもない事情もあってか普段であれば責任追及だ、メーカーバッシングだと忙しいはずのマスコミ各社も今回に限ってはやや煮え切らないと言うのでしょうか、何とも微妙な取り上げ方ではあるようです。

回収、販売休止…異例の対応に波紋広がる 「過剰反応」「構造的問題」と見方さまざま(2014年12月12日産経新聞)

 人気のカップ麺「ペヤングソースやきそば」に虫が混入していた問題を受け、全商品の生産販売を当面休止するとした製造元の「まるか食品」(群馬県伊勢崎市)。事態収拾のためとはいえ、食品メーカーとしては異例の対応だ。売上高100億円を超える「ペヤングブランド」の一時凍結は、経営の屋台骨を揺るがす。識者からは企業イメージを守るための「過剰反応」との意見が出る一方、「構造的な問題があったのでは」との見方も。1匹の虫がもたらした波紋は、まだ収まりそうにない。

 同社は当初、「(製造工程での)混入は考えられない」とコメント。自主回収の対象としたのも、最初は同じラインで作られた2種類の商品のみだった。
 食品問題に詳しい石川直基弁護士(大阪弁護士会)は「どれだけ管理を徹底しても、異物混入を根絶するのは難しい」と指摘。混入があり得るとの前提で「工程に問題がなかったか、速やかに調査する姿勢が十分ではなかった」と、初動対応の遅れが騒動を拡大させたと分析する。
 同社は工場設備の改修にも着手するといい、再開までには数カ月を要する見通し。収益の柱であるペヤングブランドの売上高は127億円に上っており、休止期間が長引くほどに経営を圧迫する。

 大きな痛みを伴う今回の対応について「食の安全・安心財団」の唐木英明理事長は「全商品の回収は過剰だと思うが、そこまでしなければ企業イメージを守れないと判断したのだろう。これも時代の流れだ」と話す。
 唐木理事長によれば、食糧不足にあえいだ戦後は「質より量」が求められた。高度成長の時代は食中毒防止など「安全」が問題になった。今の食品業界では「イメージの防衛」が最重要課題の一つになっているという。全国のホテルやレストランで相次いだ昨年のメニュー表示の偽装問題で、食に関する不正が企業イメージを根底から揺さぶることを、業界が学んだからだ。
 そうした時代背景を踏まえつつ、唐木理事長は「今回の対応が前例となってしまうと、食べられるのに廃棄される食品ロスという意味で悪影響が出る」と懸念も表明した。

 一方で、大手食品メーカーの関係者は「髪の毛の混入はよくある話だが、ゴキブリはあまり聞かない。まるか食品ほどの大きさの経営規模でゴキブリが入っていたというのは非常にショッキングだった」と言う。
 現時点では虫1匹とはいえ、2回、3回と同じ事例が出れば経営へのダメージはより深刻になる。「その恐れがあるとみたからこその全商品回収なのではないか。衛生管理に根本的な問題があったのかもしれない」との見方を示した。
(略)

なぜ「まるか食品」ばかり叩かれる? 「虫混入」で評価分かれた日清vsペヤング(2014年12月11日J-CASTニュース)

(略)
   時系列で振り返ってみると、初めには「証拠写真」を巡る対応があった。12月2日に「ペヤングからゴキブリ出てきた。。。」としてツイッターで写真を公開した消費者は、問題の商品を回収しにやってきた同社担当者から「(調査)結果がでるまで元のtweetを消しておいてほしい」と言われたという。
   消費者はこの時の説明に不満を抱き、「お互いのためが云々いって圧力かけてくるあたりカチンときた」とツイート。メーカー側の都合のいい言い分に、ネット民からは「お互いのためじゃない。メーカーのためだ」「普通に脅迫じゃん」などとブーイングが飛んだ。
   次に問題視されたのが、まるか食品の最初のコメントだ。「製造過程で混入した可能性は考えられない」と主張し、J-CASTニュースの取材に対しても「考えられない」の一点張りだった。だが、調査段階でありながら断定的に自社の責任を否定することは、結果として大きな批判を招いた。

   企業コンサルタントの大関暁夫氏はこうした初動のミスだけでなく、4日に発表した自主回収も反発を呼ぶ原因となったと指摘する。
   まるか食品は4日、「通常の製造工程上、このような混入は考えられないことではございますが、食品の安心、安全の観点から万全を期すため」と説明した上で、指摘のあった商品と「同じ日」に「同じライン」で製造された2商品、約5万食を回収すると告知した。
   これについて大関氏は、次のように分析した。
    「メーカーは混入の可能性がないと考えているのであれば押し通すべきだった。可能性があると考えているのなら、1日分だけの回収では通用しない。ゴキブリがいるのはその日に限ったことではないのだから。結果的に消費者にはポーズと受け取られただろう。『ありえないんだけど、しょうがないな』と思っているとの印象を与えてしまった」

広報担当者のコメントも二転三転...

   J-CASTニュースに対する広報担当者の回答も、不信感を募らせる一因となったようだ。3日付の記事では、虫混入のクレームは「初めて」だったとする担当者のコメントを紹介。注目を集めた。
   ところが4日に改めて聞いてみると「今回のような大きな虫が混入しているという苦情は初めてということ。小さな虫の苦情は何件かあった」として、担当者は前回記事の訂正するよう求めた。そこで、苦情のあった小さな虫がどの部分に混入していたか聞くと「お話する必要はない」と突っぱねられてしまった。これを記事で伝えると、大きな反響を呼んだ。
   結局、同社は11日、全商品の生産・販売休止の発表の中で調査結果を公表した。当初の主張から一転、外部委託機関を含めて調査したところ製造過程での混入の可能性は否定できなかったという。なお、発表文には「本事案に関連する健康被害については現時点で確認されておりません」との説明も添えられている。
   大関氏は「今回の一件は、初動が悪く、対応も後手後手に回ったという印象。一度まずい対応をとると、企業イメージの回復には相当なエネルギーがいる。この先どこまで払拭できるかは、今の段階では全く想像がつかない」と話す。
(略)
   なお、10日には日清食品冷凍(新宿区)がゴキブリとみられる虫の一部分が冷凍パスタ商品の中に混入していたと発表した。調査の結果、具材に使用している野菜から混入した可能性が高いことが分かったという。同時に、指摘のあった商品の製造日(10月21日)のものだけでなく、同じラインを使って10月中に製造した3商品の回収を決めている。
   こちらも混入自体についてのネガティブなコメントはあるものの、ペヤングと比較して評価するコメントが少なくない。消費者からは、
    「対応になぜ差がついたのか」
    「あと出しの日清より回収宣言が遅いっていうね」
    「日清は対応の素早さを見せつけて、ペヤングを葬り去ろうとしてるのでは無いか?」
などといった意見があがっている。

ペヤング報道「取り上げ方おかしい」 シジシー代表(2014年12月12日朝日新聞)

 まるか食品のカップ焼きそば「ペヤング」に虫の混入が指摘された問題について、全国の中小スーパー223社でつくるシジシージャパンの堀内淳弘グループ代表兼社長は12日の記者会見で、「マスコミの取り上げ方はおかしい」と話した。

 命や健康にかかわる問題は「絶対にダメ」と述べたうえで、今回は健康被害が確認されていないことを踏まえて「面白おかしくとりあげすぎではないか」と話した。「命に関わるもの、健康に影響あるもの、健康被害のないもの、に分けて考えてほしい」と訴えた。
 また、問題が確認されていない商品もすべて回収する事態となったことについて「全部廃棄ですから、もったいない」と語った。

今回注目したいのはマスコミやネットにはメーカーの対応を批判する声はあるものの、実際の消費行動としてはむしろ今回の事件で人気が再燃しているのではないか?とも思えるような奇妙な現象なんですが、この種の話題に関して言えば大きな声を上げているのが当事者であると言う保証はもちろんないわけで、実際の固定客はそんなことは大した問題ではない、それよりさっさと販売再開してくれと言う意見の方が主流なのかも知れません。
もちろん記事にもあるように中途半端な初期対応がかえって傷口を広げてしまうと言うのは炎上のお約束と言うものなんですが、今回に関して言えば完全に出荷停止にしたことでかえって品薄感を煽っているような側面もあり、またこうなると小売り現場からすれば出荷再開の際には大々的に売り出さざるを得ない状況だとも言えますから宣伝費もいらずで、メーカーとしてのダメージは案外と少なく収まるのかも知れませんね。
もちろん先のマクドナルド事件のように、今に至るも深刻な売り上げ低迷が続き大変なことになる可能性もあるわけですが、元々の製品自体に対する信頼感があるかないかが今後の行く末における一番の分かれ目なのだとすれば、これだけ熱心な消費者が「早く販売再開を」と言ってくれている状況こそがメーカーにとっての一番の宝であり、死守しなければならないブランドイメージと言うものですよね。
ただそれもこれも出荷停止の間にきちんと対策がなされ、二度と同種の事件が起こらないと言う前提条件が成立していての話であって、万一にも近い将来同種の混入が発見されたりもするなら今回こうして全商品出荷停止をした事実があるのですから、次回以降も同様に出荷停止をした上で対応しなければならないと言う後のない立場に自らを追い込んだとも言えます。

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コメント

>今回は健康被害が確認されていないことを踏まえて
そりゃ一番上に「やあ!」ってゴキがいたから
湯も入れず、箸もつけず だっただけで、
あくまでも結果として被害が無かっただけでしょ?
奥に埋め込まれていたら食す可能性は大きかった訳だし
健康被害も十分在り得たと思いますが?

>問題が確認されていない商品もすべて回収する事態となったことについて
>「全部廃棄ですから、もったいない」と語った。

ひょっとして、この社長の頭の中にも虫が?
消費期限切れを「ホントはまだ食えるのに、勿体ない」と
CGCグループではラベルを張り替えますか?って話です。

投稿: | 2014年12月17日 (水) 08時34分

消費期限切れの食品を販売するのと、トラブルが起きたものとは別の工場で製造した食品を販売するのとでは問題が違うと思います。

投稿: クマ | 2014年12月17日 (水) 08時53分

たいていのものはしっかり揚げてしまえば大丈夫!

投稿: | 2014年12月17日 (水) 09時18分

いずれにしても後は消費者の受け取り方次第と言うことになるんだと思いますが、正直消費者のみならず各方面からここまでメーカー擁護論が出てくると言うのは意外でした。

投稿: 管理人nobu | 2014年12月17日 (水) 10時31分

こういうのって銘柄へのこだわりもあるからじゃないですか?
普段愛用してるのがいきなりなくなったら困りますから。
地方の名もないメーカーさんだったら話が全然違ってたかもです。

投稿: てんてん | 2014年12月17日 (水) 11時48分

ゴキ食って、健康被害か。
東南アジアのどっかの国じゃ、似たような昆虫(タガメ?)が空揚げスナックで普通に食われてるのでは?
サソリだって、薬膳料理で食うわけだし。
・・・別にゴキ食ったところで、毒性はないですよね?

投稿: | 2014年12月17日 (水) 15時22分

電通組に上納金が少ないからです。

投稿: | 2014年12月17日 (水) 21時22分

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