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2014年12月30日 (火)

あの朝日が反省した…と思ったら、やはり朝日は朝日だった件

日本の誇るクオリティペーパー、天下の大朝日新聞が今さら誤報捏造を垂れ流したとしても誰も驚きませんが、その朝日が捏造報道を認め訂正したと聞けば常にないことが起きたかと誰でもびっくりしますよね。
今年はその滅多に例にないことが起きた記憶すべき年と言うことになるのでしょうが、まずは先日行われたこちらの記者会見の模様を紹介してみましょう。

朝日新聞社が会見 慰安婦報道、第三者委の検証報告受け(2014年12月26日朝日新聞)

 朝日新聞社の渡辺雅隆社長は26日、慰安婦報道を検証する第三者委員会による報告書提出を受けて、東京都内で記者会見した。渡辺社長は冒頭、「改めて皆様に深くおわび申し上げます」と述べ、「社会の役に立つメディアとして、再び信頼していただけるよう、改革に取り組みます」などとする社長見解を示した。

 質疑応答で、渡辺社長は第三者委の報告書について「基本的に厳しい指摘と受けとめています」と述べた。また、「慰安婦問題については国内での議論もあり、国際社会の議論もあります。どれもが慰安婦問題の断片であり、全体像にせまるため、(元慰安婦の)強制性を含めて取材をしていきます」と述べた。

 1997年の特集記事に関し、第三者委は「『狭義の強制性』を大々的に報じてきたことを認めることなく、河野談話に依拠して『広義の強制性』の存在を強調する論調は議論のすりかえである」と指摘した。渡辺社長は「すりかえとの批判は重く受けとめています。強制性についてもしっかり取材していくのが私たちの立場です」と話した。

 第三者委の一部から朝日新聞の「キャンペーン体質」を指摘された点に関して、渡辺社長は「キャンペーンは必要だと思いますが、公正でファクトに忠実であることが求められると思います。キャンペーンのあり方は記者の意識の問題でもあると思っています。自分たちの主張と違う方との意見交換や、紙面の中で切り結ぶ言論の場を作ることが必要ではないかと思っています」と述べた。

 第三者委の報告は、8月の検証記事でおわびしなかったことを「経営幹部が謝罪しないことにしたのは誤り」と指摘。ジャーナリスト池上彰さんのコラム掲載の見送りについては「実質的に木村伊量(ただかず)前社長が判断した」と結論づけた。

 渡辺社長は「報告については木村に関わる部分も含め、木村自身が受けとめると申しています。私どもも報告を受けとめて誠実に実行していくという姿勢です」とした。

 経営と編集の関係について、渡辺社長は「経営が編集に日常的に関与するつもりは全くありません。しかし、経営に重大な影響を及ぼすと判断した場合、一定の関与もあるでしょう。その時に私たちの判断が外の目から見てどうなのか相談するアドバイザーのような組織が必要ではないかと考えています」と述べた。

今回の騒動は朝日的には経営にも関わる重大問題であったと認識していたからこそ編集への介入を行ったと解釈すべきなのでしょうが、後述するようにその判断は結果として正しかったことがある意味立証された形ではあるかと思います。
いわゆる従軍慰安婦問題に関しては本稿の目的とするところではなく踏み込みませんけれども、こうして自社記事から見る限りでは朝日もずいぶんとしおらしくなってきたと言う印象を受けるところでしょうか、いずれにしても猿でも出来ると言う反省と言う行為を朝日も覚えたと言うことであれば基本的にはよい話ではありますよね。
ただこれも例によって朝日バイアスがかかっている可能性もある話ですから、当然ながら他紙等と比較検討しながら論じなければならないことですが、そうしてみますと一転して全く印象の違う内容にも受け取られかねない話になってくるようです。

第三者委報告書 朝日報道の「欠陥」「ゆがみ」突く(2014年12月22日産経新聞)

(略)
 報告書は、朝日新聞が平成9年3月の慰安婦特集記事ではこの吉田証言について「真偽は確認できない」と逃げたことに「訂正するか取り消すべきであり、謝罪もされるべきだった」「致命的な誤り」と厳しく指摘する。
 また、朝日新聞がそれまで「狭義の強制性」(直接的な強制連行)を前提として記事を作っていながら、強制連行の証拠が見つからないと分かると本人の意思に反する「広義の強制性」こそが問題だと主張しだしたことにも着目する。
 「『狭義の強制性』を大々的に報じてきたのは、他ならぬ朝日新聞である」
 「『狭義の強制性』に限定する考え方をひとごとのように批判し、河野談話に依拠して『広義の強制性』の存在を強調する論調は、『議論のすりかえ』だ」
 こうした朝日新聞の論点のすり替えは産経新聞も繰り返し言及してきた点だ。

 また、朝日新聞が慰安婦強制連行にかかわる吉田証言記事を取り消しながら、吉田氏が朝鮮人男性6千人弱を同様に連行したと証言した記事は放置していることにもこう触れた。
 「慰安婦以外の者の強制連行について吉田氏が述べたことを報じた記事についても検討し、適切な処置をすべきである」
 平成3年8月、母親にキーセン=朝鮮半島の芸妓(げいぎ)=学校に売られた韓国人元慰安婦を「女子挺身(ていしん)隊の名で戦場に連行」と書いた元朝日新聞記者、植村隆氏の記事に関し、朝日新聞は「意図的な事実のねじ曲げはない」と主張してきた。
 植村氏自身は現在、海外メディアを通じ自己弁護に余念がないが、この問題に関する報告書は「安易かつ不用意な記載であり、読者の誤解を招く」との解釈だ。捏造(ねつぞう)に当たるとは踏み込んでいない。

 その一方で4年1月、宮沢喜一首相(当時)訪韓の直前に朝日新聞が1面トップで報じた「慰安所 軍関与示す資料」の記事についてはこう断じた。
 「首相訪韓の時期を意識し、慰安婦問題が政治課題となるよう企図して記事としたことは明らかである」
 この記事に関しては今年6月、政府の河野談話作成過程検証チームも「朝日新聞が報道したことを契機に、韓国国内における対日批判が過熱した」と指摘している。
(略)

朝日新聞はまもなく3度死ぬのか!? 2014年私の3大ニュースの今後を読む(2014年12月26日現代ビジネス)

(略)
第三者委員会報告の要約版を掲載した紙面を見ても「どうなっているのか」と思う部分があった。委員の1人、田原総一朗氏は「謝罪することで朝日の批判勢力をエスカレートさせてしまう恐れがある、と報告書が書いている」と紙面で指摘していた。
「どういうことか」と思って、私は紙面を探してみたが、要約版にそんな箇所はない。そこで朝日のサイトにある報告書全文(http://www.asahi.com/shimbun/3rd/2014122201.pdf)をチェックしてみると、たしかに次のように書いていた
ーーーーー

謝罪することで朝日新聞の記事について「ねつ造」と批判している勢力を「やはり慰安婦報道全体がねつ造だった」とエスカレートさせてしまう恐れがある、朝日新聞を信じて読んでくれている読者の信用を失うといった意見から、謝罪文言を入れないゲラ刷りも作成された。

(中略)経営上の危機管理の観点から、謝罪した場合、朝日新聞を信じてきた読者に必要以上に不信感を与える恐れがあること、朝日新聞を攻撃する勢力に更に攻撃する材料を与えること、「反省」という言葉で表現することで謝罪の意を汲んでもらえるとする意見などにより、結局、謝罪はせず、他方、吉田氏にまつわる16本の記事については記事そのものを取り消すという対応をすることとした。

ーーーーー
この部分には本当に驚いた。報告書は池上コラムの不掲載を決めたのは、実質的に辞任した木村伊量社長の判断だったと認めたが、批判を受け入れない姿勢はここでも一貫している。朝日は自分の批判勢力を利さないかどうか、を紙面作成の判断基準にしていたのだ。
そうだとすれば、自分の意見、主義主張が第1で、客観的事実は2の次という話である。これは報道機関がすべき判断ではない主義主張を唱えるプロパガンダ機関の判断である。
(略)

まあ転んでもただでは起きないと言うのでしょうか、さすがに朝日だけあってこの展開は想像の斜め上ですけれども、何が彼らをしてこうまでさせるのかと言うことにも素朴な興味を抱かされる一方で、人間誰しも自らの行いを素直に改め反省すると言うことは非常に難しいんだろうとは言えると思いますね。
ただ記事にもあるように朝日がいわゆる狭義と広義の使い分けを恣意的に行い、問題の混乱をなお一層拡大させ視聴者に誤解を再生産してきた側面があることは社会的には大いに批判されるところである一方、この後の12月29日にもアジア女性基金の呼びかけ人であった大沼保昭明治大特任教授の記事を掲載し、強制されたかどうかは問題ではないと言う主張を繰り返しています。
もちろん記事が書かれたのは社長会見以前であった可能性もあるし、朝日の意見ではなく外部の第三者?による意見を掲載しただけであると言う言い訳の成り立つ余地はあるとは言え、わざわざこのタイミングで検証報告書の内容に真っ向から反するような記事を掲載すると言うのは、何かしら彼らなりに「企図して記事としたことは明らか」ですよね。
聞くところによると朝日新聞の実売部数は凋落の一途を辿り今やタダで押しつけて回っている状況だそうですが、先日の同紙コラムで「今年よく聞くようになった言葉。歴史修正主義、反知性主義。曲がり角の道しるべを見のがさなかっただろうか。」と書かれていた通り、自分勝手に歴史の真実を修正する反知性的行為が世間からどのように受け止められるのかと言うことがよく判る状況ではあるかと思います。

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コメント

謝罪や反省とはこうすればいいのだとアカヒが手本を示してくれたのでしょう

投稿: | 2014年12月30日 (火) 09時00分

 まず日本は、旧日本軍が関与した慰安所で心身にわたり癒えないほどの傷を与えてしまった被害者へのおわびの気持ちを一貫性を持って伝えることだ。
熊谷奈緒子さん(国際大学大学院専任講師)
http://www.asahi.com/sp/articles/ASGDW760BGDWUTIL01M.html

投稿: | 2014年12月30日 (火) 13時28分

 「今年一番腹が立ったニュース」――J-CASTニュースが2014年12月24日から実施した読者アンケートは31日までに4000票以上、
50近いコメントを集め、いまだ反響が寄せられている。
 2014年、読者の最も腹が立ったニュースはやはりと言うべきか、「朝日新聞、『誤報』謝罪」だった。得票数2000票以上と
総得票数のおよそ半分を占め、相変わらず高い関心、深い怒りをうかがわせた。
 コメント欄でも、

「朝日新聞のこれまでの報道姿勢と、誠実さが足りない謝罪対応には、他のニュースより腹立たしく感じている」
「捏造に近い記事で日本人を醜い人種と世界に認知させた罪は大きい」

と厳しい声が続々と寄せられている。
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20141231-00000001-jct-soci

投稿: | 2014年12月31日 (水) 15時44分

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